JP2007010110A - 免震装置及び回転慣性付加装置 - Google Patents

免震装置及び回転慣性付加装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化が可能な免震装置を提供する。
【解決手段】回転慣性免震装置1は、免震対象物A1及び支持構造物A2を水平方向へ移動可能に支持する第2リニアスライダ3と、第2リニアスライダ3の運動を回転慣性の回転運動に変換する回転装置4とを備え、回転装置4は、第2リニアスライダ3の張り出し部材8に当接して、張り出し部材8に対して転がるようにして回転する入力回転体11と、入力回転体11の回転を増速して伝達する歯車列12と、歯車列12により入力回転体11の回転が伝達されて回転する回転質量体13とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、滑り支承や転がり支承等により免震対象物を支持し、免震対象物の振動を長周期化させる免震装置及び免震対象物の振動を回転慣性の回転運動に変換する回転慣性付加装置に関する。
免震装置の実用化にあたっては、免震対象物と支持構造物との相対変位を小さくすること、換言すれば、免震対象物の周囲に必要なクリアランスを小さくすることが重要である。そして、クリアランスを小さくするために、免震対象物と支持構造物との相対的な振動を回転慣性の回転運動に変換する技術が提案されている。
特許文献1では、支持構造物に軸支されるボールねじと、当該ボールねじに螺合し、免震対象物に固定されるボールナットとを設けることにより、免震対象物と支持構造物との相対的な直線運動をボールねじの回転に変換する技術が開示されている。特許文献2では、ボールねじに代えて、円盤状の回転慣性を設けた免震装置が開示されている。具体的には、免震対象物に連結されたラックと、当該ラックに噛合し、支持構造物に軸支されたギヤと、当該ギヤと一体的に回転する回転慣性体とが設けられる。特許文献3では、ボールねじと一体的に回転する円盤を設けた免震装置が開示されている。
なお、免震装置に関するものではないが、特許文献4では、ラックと当該ラックに噛合するギヤにより振動を回転運動に変換する制振装置が開示されている。免震装置では、滑り支承等により免震対象物の振動を長周期化して振動を低減し、回転慣性を用いてクリアランスを小さくするが、特許文献4の制振装置では、特定の振動数の振動を遮断するように、構造物の弾性及び回転慣性により決定される固有振動数を設定する。
特開平11−44338号公報 特開2000−87592号公報 特開2004−44748号公報 特開平9−117875号公報
上述の免震装置では、回転慣性を大きくするほど、免震対象物の長周期化及び地震外力の低減効果が大きくなる。そして、地震外力の低減効果により、免震対象物と支持構造物との相対変位が小さくなる。しかし、一般に免震対象物の質量は大きく、ボールねじや円盤により十分な回転慣性を得ようとすると、ボールねじや円盤を大型化せざるを得ず、免震装置が大型化する。従って、免震装置の実用化は困難であった。
本発明の目的は、小型化が可能な免震装置及び回転慣性付加装置を提供することにある。
本発明の第1の観点の免震装置は、免震対象物を支持体上で水平方向へ移動可能に支持する免震装置であって、前記免震対象物及び前記支持体の間に設けられ、前記免震対象物を水平方向のうち特定方向へ移動可能に支持するスライド装置と、前記スライド装置の特定方向への運動を回転慣性の回転運動に変換する回転装置とを備え、前記スライド装置は、鉛直方向に積層され、前記特定方向に相対移動可能な第1のスライド部材及び第2のスライド部材を備え、前記回転装置は、前記第1のスライド部材及び前記第2のスライド部材のうち一方のスライド部材に対して軸支される回転体であって、外周部が他方のスライド部材に当接し、当該他方のスライド部材に対して前記特定方向へ転がるようにして回転する入力回転体と、前記入力回転体の回転を増速して伝達する歯車列と、前記歯車列により前記入力回転体の回転が伝達されて回転する回転質量体とを備える。
本発明の第2の観点の免震装置は、免震対象物を支持体に対して移動可能に支持する支承機構と、前記免震対象物と前記支持体との特定方向への相対運動を回転慣性の回転運動に変換する回転慣性付加装置とを備え、前記回転慣性付加装置は、前記免震対象物及び前記支持体のうち一方に連結される振動部と、前記免震対象物及び前記支持体のうち他方に連結され、前記振動部に対して前記特定方向へ相対移動可能な回転装置とを備え、前記回転装置は、前記振動部に当接し、当該振動部の前記回転装置に対する前記特定方向への相対移動により回転する入力回転体と、前記入力回転体の回転が増速されて伝達されることにより回転する回転質量体とを備えた免震装置。
本発明の第3の観点の回転付加装置は、免震対象物と支持体との特定方向への相対運動を回転慣性の回転運動に変換する回転慣性付加装置であって、前記免震対象物及び前記支持体のうち一方に連結される振動部と、前記免震対象物及び前記支持体のうち他方に連結され、前記振動部に対して前記特定方向へ相対移動可能な回転装置とを備え、前記回転装置は、前記振動部に当接し、当該振動部の前記回転装置に対する前記特定方向への相対移動により回転する入力回転体と、前記入力回転体の回転が増速されて伝達されることにより回転する回転質量体とを備える。
好適には、前記回転装置は、前記入力回転体の回転を増速して前記回転質量体に伝達する増速歯車列を備える。
好適には、前記特定方向は、前記免震対象物及び前記支持体の積層方向に直交する方向であり、前記入力回転体、増速歯車列の歯車及び前記回転質量体は、前記免震対象物及び前記支持体の間において、前記積層方向に平行な軸回りに回転するように設けられている。
好適には、前記振動部は、前記特定方向へ延びる当接部を有し、前記入力回転体は、前記当接部に対して前記特定方向へ転がるようにして回転する。
好適には、前記免震対象物及び前記支持体のうちの前記一方と前記振動部とを、前記特定方向の相対移動を規制しつつ、前記特定方向に直交する方向へ相対移動可能に連結するスライド装置と、前記振動部と前記回転装置との前記特定方向に直交する方向及び前記入力回転体の回転方向への相対移動を規制する規制部とを更に備える。
好適には、前記免震対象物及び前記支持体のうちの前記他方と前記回転装置とを、前記特定方向の相対移動を規制しつつ、前記特定方向に直交する方向へ相対移動可能に連結するスライド装置と、前記振動部と前記回転装置との前記特定方向に直交する方向及び前記入力回転体の回転方向への相対移動を規制する規制部とを更に備える。
好適には、前記入力回転体は、前記特定方向に沿って複数設けられるとともに前記振動部を挟んで複数設けられている。
好適には、前記回転質量体に作用して前記回転質量体の回転を減衰させる回転減衰要素と、互いに並列に接続された弾性要素及び減衰要素であって、前記回転質量体と、前記免震対象物及び前記支持体のいずれかとの間に直列に接続された弾性要素及び減衰要素と、を備える。
好適には、前記回転質量体を収納する箱体を更に備え、前記箱体内には流体が充填されている。
好適には、前記回転質量体は、外周部に凹部及び凸部の少なくともいずれかを有している。
本発明の第4の観点の回転慣性付加装置は、免震対象物と支持体との特定方向への相対的な運動を回転慣性の回転運動に変換する回転慣性付加装置であって、前記免震対象物及び前記支持体のうち一方に連結され、他方に対して前記特定方向へ相対移動可能な回転装置を備え、前記回転装置は、前記免震対象物及び前記支持体のうち前記他方に当接して回転し、前記免震対象物及び前記支持体のうち前記他方の前記回転装置に対する前記特定方向への運動を回転運動に変換する入力回転体と、前記入力回転体の回転が増速されて伝達されることにより回転する回転質量体とを備える。
本発明によれば、免震装置を小型化できる。
第1の実施形態
図1は、本発明の第1の実施形態の回転慣性免震装置1を示す図であり、図1(a)は一部を省略して示す上面図、図1(b)は正面図、図1(c)は側面図である。回転慣性免震装置1は、免震対象物A1を支持構造物A2に対して水平方向へ移動可能に支持する支承機構と、免震対象物A1と支持構造物A2との特定方向への相対的な直線運動を回転慣性の回転運動に変換する装置とを兼ねるものである。
回転慣性免震装置1は、免震対象物A1を支持構造物A2に対してx軸方向(特定方向に直交する方向)へ移動可能に支持する第1リニアスライダ2と、免震対象物A1を支持構造物A2に対してy軸方向(特定方向)へ移動可能に支持する第2リニアスライダ3と、第2リニアスライダ3の直線運動を回転慣性の回転運動に変換する回転装置4とを備えている。
第1リニアスライダ2は、図1(b)及び図1(c)に示すように、免震対象物A1に固定される免震側スライド部材6と、免震側スライド部材6に積層配置され、免震側スライド部材6に対してx軸方向へ移動可能な支持側スライド部材7とを備えている。免震側スライド部材6及び支持側スライド部材7は、例えば、金属により形成され、互いに摺動することにより、あるいは、スライド部材間にボールやローラが設けられることにより、x軸方向において相対移動可能である。
第1リニアスライダ2には、免震側スライド部材6及び支持側スライド部材7間のy軸方向及びz軸方向(上下方向)への相対的な移動及びz軸回りの相対的な回転を規制するように構造キーが設けられている。
具体的には、図1(c)に示すように、免震側スライド部材6は、水平に配置されて免震対象物A1に固定される板状部6aと、板状部6aから鉛直方向に突出するとともにx軸方向に延びる2本の規制部6bとを有しており、2本の規制部6bは先端側(下方側)が内側(y軸方向)に折れ曲がって断面L字となっている。一方、支持側スライド部材7は、免震側スライド部材6の板状部6aに積層配置される板状部7aと、板状部7aよりもy軸方向の幅が小さい板状部7bとを有している。免震側スライド部材6の板状部6aと規制部6bとによって規定されるスペースへ支持側スライド部材7の板状部7aが嵌合挿入されることにより、支持側スライド部材7は免震側スライド部材6に対してx軸方向に案内される。なお、板状部7bは2本の規制部6bの間から下方へ突出している。
第2リニアスライダ3は、第1リニアスライダ2に積層して設けられており、第1リニアスライダ2の支持側スライド部材7に固定される張り出し部材(第1のスライド部材、振動部)8と、張り出し部材8をy軸方向に移動可能に支持する支持側スライド部材(第2のスライド部材)9とを備えている。張り出し部材8及び支持側スライド部材9は、例えば、金属により形成され、互いに摺動することにより、あるいは、スライド部材間にボールやローラが設けられることにより、y軸方向において相対移動可能である。
第2リニアスライダ3には、第1リニアスライダ2と同様に、張り出し部材8及び支持側スライド部材9間のx軸方向及びz軸方向への相対的な移動及びz軸回りの相対的な回転を規制するように構造キーが設けられている。
具体的には、図1(b)に示すように、張り出し部材8は、断面T字に形成されており、鉛直に配置された板状部8aと、板状部8aの支持構造物A2側においてx軸方向両側に突出する突出部8bとを備えている。一方、支持側スライド部材9は、水平に配置されて回転装置4を介して支持構造物A2に固定される板状部9aと、板状部9aから鉛直方向に突出するとともにy軸方向に延びる2本の規制部9bとを有しており、2本の規制部9bは先端側(下方側)が内側(x軸方向)に折れ曲がって断面L字となっている。支持側スライド部材9の板状部9aと規制部9bとによって規定されるスペースへ、張り出し部材の突出部8bを含む支持構造物A2側の部分が嵌合挿入されることにより、張り出し部材8は支持側スライド部材9に対してy軸方向に案内される。
なお、第1リニアスライダ2の免震側スライド部材6及び支持側スライド部材7の概略形状が水平に配置された略正方形の板状に形成されているのに対し、第2リニアスライダ3の張り出し部材8の概略形状は鉛直に配置された板状に形成されるとともに支持側スライド部材9は平面視において長尺に形成されている。従って、第1リニアスライダ2においては、スライド部材間の当接面積が比較的大きくなることにより免震対象物A1の荷重による圧力が小さくなり、ひいては摩擦抵抗の低減が図られる一方で、第2リニアスライダ3においては、第1リニアスライダ2よりも平面視における面積が小さくなることにより、回転装置4の配置スペースが第1リニアスライダ2の下方に確保される。すなわち、回転慣性免震装置1の小型化が図られる。
回転装置4は、張り出し部材8に当接して回転する入力回転体11と、入力回転体11の回転を増速して伝達する歯車列(歯車装置)12と、歯車列12により入力回転体11の回転が伝達されて回転する回転質量体13とを備えている。入力回転体11、歯車列12及び回転質量体13の組は複数設けられており、具体的には、張り出し部材8を挟んで対向配置されるとともに、張り出し部材8の長手方向(y軸方向)に沿って2組配置されており、合計4組配置されている。
また、回転装置4は、図1(b)及び図1(c)に示すように、入力回転体11、歯車列12及び回転質量体13を軸支するために、免震側プレート14、中間プレート15及び支持側プレート16を備えている。支持側プレート16は支持構造物A2に対して固定され、中間プレート15は横臥材17を挟んで支持側プレート16に対して固定され、免震側プレート14は、壁部材18により中間プレート15に対して所定の間隔を保った状態で固定されている。
入力回転体11は、免震側プレート14及び中間プレート15に軸支された軸部材20に対して免震側プレート14の免震対象物A1側において固定されるとともに、外周部が張り出し部材8の側面に当接している。従って、張り出し部材8と軸部材20とのy軸方向の相対移動に伴って、入力回転体11は張り出し部材8に対してy軸方向へ転がる。入力回転体11は、例えば金属により形成されている。
なお、入力回転体11と張り出し部材8との滑りを防止して、入力回転体11を確実に回転させるために、例えば、張り出し部材8にラックを設け、入力回転体11を当該ラックに噛合するギヤにより構成するなど、凹凸を利用した機械摩擦手段を設けてもよいし、張り出し部材8及び入力回転体11のうち少なくともいずれか一方にゴムやシリコン等の摩擦抵抗の比較的大きな材料を取り付けてもよいし、磁力によって張り出し部材8及び入力回転体11が互いに吸着するように磁石を取り付けるなど、電機力学的な摩擦手段を設けてもよい。
歯車列12は、免震側プレート14及び中間プレート15の間に配置されている。歯車列12は、軸部材20に固定され、入力回転体11と一体的に回転する第1ギヤ21と、第1ギヤ21と噛合する小径ギヤ22a及び小径ギヤ22aよりも大径の大径ギヤ22bを有する第2ギヤ22と、第2ギヤ22の大径ギヤ22bと噛合する第3ギヤ23とを備えている。
第2ギヤ22は免震側プレート14及び中間プレート15に軸支される軸部材24に固定されている。第3ギヤ23は免震側プレート14、中間プレート15及び支持側プレート16により軸支される軸部材25に固定されている。軸部材25の中間プレート15及び支持側プレート16との間には、回転質量体13が固定されており、第3ギヤ23は回転質量体13と一体的に回転する。
第2ギヤ22の小径ギヤ22aの歯数は第1ギヤ21の歯数よりも少なく、第2ギヤは第1ギヤ21よりも高速で回転する。また、第3ギヤ23の歯数は第2ギヤの大径ギヤ22bの歯数よりも少なく、第3ギヤ23は第2ギヤ22よりも高速で回転する。従って、歯車列12により入力回転体11の回転が増速されて回転質量体13に伝達される。なお、歯車列12は、2重ギヤ(第2ギヤ)を中間に配した3つのギヤにより構成されていることから、各ギヤの負担を軽減しつつ大きな増速比で回転を増速できる。
回転質量体13は、例えば金属により構成され、入力回転体11や歯車列12に含まれるギヤよりも大きな外径に形成され、入力回転体11や歯車列12よりも回転慣性が大きく設定されている。なお、横臥材17は、x軸に沿う方向及びy軸に沿う方向に2本設けられており、4つの回転質量体13は、十字に配置された横臥材17により区画される4つの領域に配置されている。
図2は、回転慣性免震装置1の配置例を示す上面図である。回転慣性免震装置1は、免震対象物A1に対して複数設けられ、X軸方向を張り出し部材8の長手方向(特定方向、図1のy軸方向)とする回転慣性免震装置1と、X軸方向に直交する方向(Y軸方向)を張り出し部材8の長手方向とする回転慣性免震装置1とが設けられている。具体的には、図2(a)の例では、矩形状の免震対象物A1の4隅に、X軸方向を特定方向とする回転慣性免震装置1と、Y軸方向を特定方向とする回転慣性免震装置1とが配置され、合計8機設けられている。図2(b)の例では、矩形状の免震対象物A1の4辺の中央に、各辺に直行する方向を特定方向とする回転慣性免震装置1が配置され、合計4機設けられている。
免震対象物A1と支持構造物A2(図2では不図示)との間には、従来と同様に、免震対象物A1を支持構造物A2に対して水平方向に移動可能に支持する支承機構31が設けられている。支承機構31は、例えば、転がり支承、滑り支承、積層ゴム支承である。従って、回転慣性免震装置1は、免震対象物A1の荷重のうち一部の荷重を支承する。
以上の回転慣性免震装置1の動作を説明する。
地震等により支持構造物A2が水平方向に振動すると、免震対象物A1は、回転慣性免震装置1及び支承機構31により水平方向へ移動可能に支持されていることから、支持構造物A2に対して水平方向へ相対移動する。この際、図1のx軸方向の相対移動により、第1リニアスライダ2が往復運動し、y軸方向の相対移動により第2リニアスライダ3が往復運動する。
第2リニアスライダ3の往復運動においては、張り出し部材8が回転装置4に対してy軸方向に往復運動する。これに伴って入力回転体11が回転して張り出し部材8の直線運動は回転運動に変換される。入力回転体11の回転は歯車列12により増速されて回転質量体13に伝達され、回転質量体13が回転することにより免震対象物A1と支持構造物A2との相対変位は抑制される。
免震対象物A1及び支持構造物A2の直線運動が回転慣性の回転運動に変換されることによる免震対象物A1及び支持構造物A2の相対変位の抑制の原理について、算定例を示しつつ、説明する。なお、図3(a)及び図3(b)は、以下の説明における各記号を説明する図である。
まず、張り出し部材8、入力回転体11、歯車列12、回転質量体13の連動に伴う等価質量の算定例を示す。張り出し部材と回転体に作用する特定方向の水平力をF、相対変位をuとする。今、入力回転体11の半径と第1ギヤ21の半径とが等しい場合を想定し、当該半径をrとする。第1ギヤ21の回転角度をθとして、第1ギヤ21と第2ギヤ22間に生じる反力をfとすれば次式が成り立つ。
Figure 2007010110
ここでIは第1ギヤ21の回転慣性である。
同様に、第2ギヤ22、第3ギヤ23の回転に関する運動方程式を示せば以下のようになる。
Figure 2007010110
Figure 2007010110
ここでIは第2ギヤ22の回転慣性、Iは第3ギヤ23及び回転質量体13の回転慣性である。
第2ギヤ22は二重ギヤであり、ギヤ比をkとする。また、この例では、小径ギヤ22a及び大径ギヤ22bの半径の比と歯数の比とは等しいと仮定する。すなわち、小径ギヤ22aの半径をr、大径ギヤ22bの半径をr′として、r′=krと仮定する。上記3つの式をFについて解けば次式が得られる。
Figure 2007010110
また、幾何学的な関係から、張り出し部材8の水平変位uと各ギヤの回転角度には以下の関係が成り立つ。
Figure 2007010110
Figure 2007010110
Figure 2007010110
式(4)に式(5)、(6)、(7)を代入すれば次式が得られる。
Figure 2007010110
つまり式(8)は、免震対象物A1に付加される質量mが次式で表されることを意味する。
Figure 2007010110
簡単のために、ギヤの回転質量は回転質量体13の回転質量に対して無視できる大きさであると仮定する。勿論、ギヤの回転質量を考慮すればさらに回転慣性は増加することになる。回転質量体13の回転慣性は回転半径(radius of gyration)を大きくすることで増加する。例えば、図3(b)に示すように、回転質量体13の外形を円形とし、円形外部に質量を集中させた中空円形を仮定すれば、回転慣性は次式で与えられる。
Figure 2007010110
ここでmは回転質量体13の質量、rとaは回転質量体13の外半径と内半径である。
上記仮定を考慮し、式(10)を式(9)に代入すれば付加重量mは次式で求まる。
Figure 2007010110
次に、本発明の回転慣性免震装置を免震対象物に取り付けた場合の効果について、運動方程式により解説する。
免震対象物A1の質量をm、地震入力による免震対象物A1の変位を抑制し原点復帰機能を与えるバネ要素のバネ定数をkとする。また、支持構造物A2に入力される地震動の絶対変位振幅をuとし、支持構造物A2と免震対象物A1の相対変位をuとする。回転慣性免震装置1を取り付けない場合には以下の運動方程式が成り立つ。
Figure 2007010110
式(12)を変形して次式を得る。
Figure 2007010110
ωは支持構造物A2に支持される免震対象物A1の固有角振動数である。
回転慣性免震装置1を取り付けた場合の運動方程式を以下に示す。回転慣性免震装置1は支持構造物A2と免震対象物A1の相対加速度に比例した反力を生じさせる。回転慣性免震装置1によって付加される質量をmとすれば、運動方程式は以下のように表される。
Figure 2007010110
式(14)を変形して次式を得る。
Figure 2007010110
ω′は回転慣性免震装置1を取り付けた場合の固有角振動数である。また、βは次式で表される。
Figure 2007010110
ここで、βは免震対象物A1の等価質量(m+m)に対する固有質量の比である。
回転慣性免震装置1を取り付けることで、取り付けない場合に対比して支持構造物A2に支持される免震対象物A1の固有振動数が小さくなる、つまり長周期化することになる。また、式(13)と式(15)の右辺は地震動による強制外力項に相当するが、回転慣性免震装置を取り付けることでβ倍の地震外力の低減が生じる。本発明の基本原理とその効果はこれら2点にあるが、免震機構を保持して支持構造物A2と免震対象物A1の相対変位を低下させることを可能にするのは、後者の地震外力の低減効果にある。回転慣性免震装置1から付加される質量mを大きく設定することで、βの値が小さくなり大きな地震外力の低減効果を発揮する。式(15)に見るように、地震外力が低減した分は支持構造物A2と免震対象物A1の相対変位におよそ一対一で低減されることになる。したがって、βを0.5と想定した場合、上記相対変位も同様に半分の値となる。
以下では、免震戸建住宅へ回転慣性免震装置1を導入した場合の算定例を示す。
一般的な戸建住宅(2階建て住宅)を想定する。免震住宅(免震対象物)の質量を32tとして、回転慣性免震装置1を取り付けない場合の免震住宅と建物基礎(支持構造物)の相対変位を半分に低減させることを設置目的とする。
相対変位を半分にするためには、βの値を0.5に設定することになる。よって、回転慣性免震装置1で生じさせる付加質量は、式(16)によりm=32tとなる。一特定方向にm=32tの付加質量を持たせる場合、上記特定方向に作用する4機の回転慣性免震装置を使用すれば、1機あたり8tの付加質量分担となる。また1機あたりに4つの回転質量体13を設けると1回転質量体13あたり2tの付加質量分担となる。回転質量体13を鉄(密度ρ=7.87)で製作するとし、ギヤ比kを4、rに対するrとaの比率を1:5:3に設定した場合、式(11)から回転質量体13による付加質量と固有質量の関係は次式で表される。
Figure 2007010110
よって、式(17)から一回転質量体13の固有質量はおよそ0.00735t(7.35kg)必要となる。
また中空円形(中空円筒型)を仮定した回転質量体の質量mは次式で表される。
Figure 2007010110
tは回転質量体13の厚さである。rを仮に0.03m(3cm)とすると、回転質量体13の外径rと内径aはそれぞれ0.15m(15cm)と0.09m(9cm)になり、式(17)から回転質量体13の厚さtは0.0206m(2cm)となる。
これを上記特定方向に直交する方向にも同様に設置すれば(合計8機)、2次元の入力低減効果を得ることが可能となる。
一特定方向の回転慣性免震装置の台数を半分に想定した場合、1機あたりの質量分担が2倍になることから、上記適用例の一回転質量体の厚さtを2倍(0.0413m(4.13cm))にすればよい。装置としてはこれでも十分にコンパクトである。
従来の回転慣性を備えた免震装置との比較を以下に示す。
装置の台数を一特定方向に4機(合計8機)として算定する。従来の免震装置では1機あたりの回転質量体は1機であることから、上記より一回転質量体で8tの付加質量分担となる。回転質量体の平面形状を上記と同じで評価した場合(rに対するrとaの比率を1:5:3)、回転質量体の厚さを0.5m(50cm)と仮定すると、式(18)から回転質量体の外径rと内径aはそれぞれ2.84m(284cm)と1.71m(171cm)になり、戸建住宅に適用するには設置空間を確保することが容易ではない。
以上の第1の実施形態によれば、式(15)及び式(16)に示した回転質量体13の回転による地震外力の低減効果により、免震対象物A1及び支持構造物A2との相対変位が抑制され、免震対象物A1と支持構造物A2との間のクリアランスが縮小される。すなわち、小ストローク化が図られる。そして、歯車列12により入力回転体11の回転を増速して回転質量体13を回転することから、式(9)にも示したように、増速しない場合に比較して、回転質量体13の回転による付加質量を増速比の2乗倍に増加させることができ、回転質量体13の小型化、ひいては回転慣性免震装置1の小型化が図られる。
入力回転体11、歯車列12及び回転質量体13は、免震対象物A1と支持構造物A2との間において、鉛直軸回りに回転するように配置されているから、免震対象物A1と支持構造物A2との間を狭くすることができる。
特許文献2では、振動部材に対して転がるようにして回転する円盤状の回転質量体を設ける技術が開示されている。しかし、図4(a)に示すように、振動部材は支持構造物に対してz軸回りに回動可能に取り付けられており、x軸方向に変位が生じた状態でy軸方向の変位が生じた場合、y軸方向の変位のうち一部しか回転質量体の回転に変換されない。また、図4(b)に示すように、x軸方向の変位とy軸方向の変位とが同時に同程度発生した場合には、振動部材が回転質量体回りに回転することになり、y軸方向の変位が全く回転質量体の回転に変換されない場合が生じる。しかし、第1の実施形態では、第1のリニアスライダ2により、張り出し部材8と免震対象物A1とのy軸方向の移動を規制しつつ、x軸方向へ相対移動可能に張り出し部材8と免震対象物A1を連結し、支持側スライド部材9の規制部9bにより、張り出し部材8のx軸方向及び入力回転体11の回転方向(z軸回り)の回転装置4に対する相対移動を規制していることから、免震対象物A1と支持構造物A2とのx軸方向及びy軸方向の相対移動を許容しつつ、y軸方向の変位を確実に回転質量体の回転に変換することができる。
また、入力回転体11は、張り出し部材8を挟むように複数配置されるとともに、張り出し部材8の長手方向に沿って複数設けられていることから、張り出し部材8の回転装置4に対するy軸方向への移動及びz軸回りの回転を規制する規制部としても機能しており、図4に示した不都合を解消できる。
第2の実施形態
図5は、本発明の第2の実施形態の回転慣性免震装置101を示す図である。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同様の構成については第1の実施形態と同一符号を付す。
回転慣性免震装置101では、免震対象物A1と免震側スライド部材6とは、減衰性弾性マット131を介して連結されている。すなわち、互いに並列に配された弾性要素(ばね要素)及び減衰要素が、免震対象物A1と張り出し部材8との間に直列に接続されている。
第2の実施形態の回転慣性免震装置101によれば、第1の実施形態の回転慣性免震装置1と同様の効果に加え、以下の効果が得られる。
免震対象物A1と支持構造物A2との相対変位の主振幅成分は長周期成分であり短周期成分の相対変位は一般に小さい。一方、応答加速度の主振幅成分は短周期成分であり長周期成分の応答加速度は一般に小さく免震対象物A1に影響を与え得ない。回転慣性免震装置を設けた免震対象物A1は全振動数領域に亘り上記相対変位に対する所定の低減率を確保するが、上記装置を設けない場合と比較して短周期成分の応答加速度が増加する傾向にある。そのため、長周期域で回転慣性免震装置が作動し、短周期域では回転慣性免震装置が抑制されて従来の免震効果を発揮する機構が理想である。
第2の実施形態の回転慣性免震装置101では、短周期の振動については減衰性弾性マット131により免震対象物A1と張り出し部材8との相対移動を許容し、ひいては、免震対象物A1と支持構造物A2との相対移動を許容して、従来の免震効果を得ることができる一方で、長周期の振動については減衰性弾性マット131を介して免震対象物A1の振動を張り出し部材8に伝達することにより、回転慣性の回転による免震対象物A1と支持構造物A2との相対変位の抑制を図ることできる。
なお、弾性要素の弾性定数は、回転慣性に起因する等価質量と上記弾性定数から定まる固有振動数が、上記の短周期域よりも長周期側となるように設定することが好ましい。また、弾性要素や減衰要素を直列に配置することによる、免震対象物の水平面内の回転変位の拘束力の低下を補償するために、面内回転防止装置を支持構造体と免震対象物間に設けることが好ましい。
第3の実施形態
図6は第3の実施形態の回転慣性免震装置201を示す図である。なお、第3の実施形態において、第1の実施形態と同様の構成については第1の実施形態と同一符号を付す。
回転慣性免震装置201では、支持構造物A2と回転装置4の支持側プレート16とは、減衰性弾性マット231を介して連結されている。すなわち、互いに並列に配された弾性要素(ばね要素)及び減衰要素が、支持構造物A2と回転装置4との間に直列に接続されている。
第3の実施形態の回転慣性免震装置201によれば、第2の実施形態の回転慣性免震装置101と同様の効果が得られる。すなわち、短周期の振動については減衰性弾性マット231により支持構造物A2と回転装置4との相対移動を許容し、ひいては、免震対象物A1と支持構造物A2との相対移動を許容して、従来の免震効果を得ることができる一方で、長周期の振動については減衰性弾性マット231を介して支持構造物A2の振動を回転装置4に伝達することにより、回転慣性の回転による免震対象物A1と支持構造物A2との相対変位の抑制を図ることできる。
第4の実施形態
図7は第4の実施形態の回転慣性免震装置301を示す図である。なお、第4の実施形態において、第1の実施形態と同様の構成については第1の実施形態と同一符号を付す。
回転慣性免震装置301では、第2リニアスライダ303の張り出し部材308は、第1リニアスライダ2の支持側スライド部材7に固定される免震側部材308aと、第2リニアスライダ303の支持側スライド部材309に当接する支持側部材308bと、免震側部材308aと支持側部材308bとの間に設けられる弾性マット308cとを備えている。また、免震側部材308aと支持側部材308bとに接続され、免震側部材308a及び支持側部材308bのy軸方向の相対的な振動を減衰させる油圧式ダンパ331が設けられている。
すなわち、互いに並列に配された弾性要素(ばね要素)及び減衰要素が、免震対象物A1と張り出し部材308の支持側部材308bとの間に直列に接続されている。そして、支持側部材308bには入力回転体11が当接している。
第4の実施形態の回転慣性免震装置301によれば、第2の実施形態の回転慣性免震装置101と同様の効果が得られる。すなわち、短周期の振動については弾性マット308c及び油圧式ダンパ331により免震対象物A1と張り出し部材308の支持側部材308bとの相対移動を許容し、ひいては、免震対象物A1と支持構造物A2との相対移動を許容して、従来の免震効果を得ることができる一方で、長周期の振動については弾性マット308c及び油圧式ダンパ331を介して免震対象物A1の振動を支持側部材308bに伝達することにより、回転慣性の回転による免震対象物A1と支持構造物A2との相対変位の抑制を図ることできる。
第5の実施形態
図8は第5の実施形態の回転慣性免震装置401を示す図である。なお、第5の実施形態において、第1の実施形態又は第2の実施形態と同様の構成については第1の実施形態又は第2の実施形態と同一符号を付す。
第5の実施形態の回転慣性免震装置401では、第2の実施形態と同様に減衰性弾性マット131が設けられ、更に、第2リニアスライダ3の張り出し部材8と支持側スライド部材9とに接続され、張り出し部材8及び支持側スライド部材9のy軸方向の相対的な振動を減衰させる油圧式ダンパ431が設けられている。
すなわち、第2の実施形態と同様に、互いに並列に配された弾性要素(ばね要素)及び減衰要素が、免震対象物A1と張り出し部材8との間に直列に接続され、更に、減衰要素が回転装置4の回転質量体13に対して並列に接続されている。
第5の実施形態の回転慣性免震装置401によれば、第1の実施形態の回転慣性免震装置1及び第2の実施形態の回転慣性免震装置101と同様の効果が得られ、更に、油圧式ダンパ431により、長周期域に生じる免震対象物A1の応答ピークの先鋭度が小さくされ、長周期成分を多く含む入力動に対して免震対象物A1の免震効果及び相対変位の低減効果が効果的に発揮される。
第6の実施形態
図9は第6の実施形態の回転慣性免震装置501を示す図である。なお、第6の実施形態において、第1の実施形態又は第2の実施形態と同様の構成については第1の実施形態又は第2の実施形態と同一符号を付す。
第6の実施形態の回転慣性免震装置501では、第2の実施形態と同様に減衰性弾性マット131が設けられ、更に、回転質量体513の回転運動を減衰させるための粘性流体ボックス531が設けられている。
粘性流体ボックス531は、例えば金属により形成され、概ね円盤状に形成されて回転質量体513全体を収容している。粘性流体ボックス531は支持側プレート16に固定されるとともに、内部に粘性流体が充填されており、回転質量体513の回転運動は粘性流体の粘性抵抗により減衰される。なお、粘性流体ボックス531に充填される流体は、要求される減衰力(粘性)、粘性流体ボックス531等のメンテナンスの容易性等の種々の条件に応じて適宜に選択してよく、例えば水が充填される。
回転質量体513は、歯車状に形成されており、すなわち、外周部に凹凸が形成されており、当該凹凸により粘性抵抗は増大する。なお、回転質量体513の平面視の概略形状を三角形等の回転中心からの距離が一定でない形状にすることにより外周部に凹凸を形成してもよいし、回転質量体513の回転軸に直交する面(回転中心から円周へ亘る面)のいずれかの範囲に凹凸を設けてもよいし(好適には外周側)、回転質量体513を凹凸のない円盤により形成してもよい。
粘性流体ボックス531を設けることは、減衰要素を回転質量体513に対して並列に接続することであるから、第6の実施形態の回転慣性免震装置501によれば、第5の実施形態の回転慣性免震装置401と同様の効果が得られる。
(各実施形態の性能評価)
本発明の回転慣性免震装置を図10に示すようにモデル化して性能を評価した結果を示す。
図10(a)は、従来の免震装置のモデル(以下、モデルconvという)、すなわち、回転質量体を備えておらず、互いに並列に配された弾性要素K及び減衰要素Cが免震対象物に接続されているモデルである。
図10(b)は、第1の実施形態の回転慣性免震装置のモデル(以下、モデルbasicという)であり、モデルconvに比較して回転質量体mが追加されている。
図10(c)は、第2〜第4の実施形態の回転慣性免震装置のモデル(以下、モデルT3という)であり、互いに並列に配置される弾性要素Kc及びCcが、回転質量体mに直列に接続されている。
図10(d)は、第5及び第6の実施形態の回転慣性免震装置のモデル(以下、モデルT13という)であり、モデルT3に比較して、回転質量体mに並列に接続される減衰要素Cpが付加されている。
図11(a)は、免震対象物の加速度の地震入力に対する周波数応答特性を示す図であり、横軸は地震入力の周波数を、縦軸は免震対象物の加速度の地震入力の加速度に対する比を示している。図11(b)は、免震対象物及び支持構造物の相対変位の地震入力に対する周波数応答特性を示す図であり、横軸は地震入力の周波数を、縦軸は免震対象物及び支持構造物の相対変位の地震入力の変位に対する比を示している。
モデルbasicは、加速度及び相対変位のピークの大きさがモデルconvのピークの大きさよりも小さくなるとともに、ピークの位置がモデルconvのピークの位置よりも長周期側に移動している(周波数0.1〜0.2Hz付近)。また、周波数全域に亘って、モデルbasicの相対変位はモデルconvの相対変位よりも小さくなっている。
モデルT3は、モデルbasicよりも更に、加速度及び相対変位のピークの大きさがモデルconvのピークの大きさよりも小さくなるとともに、ピークの位置がモデルconvのピークの位置よりも長周期側に移動している。また、短周期域の加速度はモデルconvと同程度に小さい。
モデルT13は、モデルT3よりも更に、加速度及び相対変位のピークの大きさがモデルconvのピークの大きさよりも小さくなるとともに、ピークの位置がモデルconvのピークの位置よりも長周期側に移動している。さらに、モデルT13は他のモデルに比較してピークの先鋭度が小さくなっている。
図12及び図13は、実際に計測された地震動を入力として、各モデルにおける免震対象物の挙動を計算によりシミュレートした結果を示している。図12は直下型地震の兵庫県南部地震の地震動を入力としたものであり、図13は長周期地震の十勝沖地震の地震動を入力としたものである。各図の横軸は時間を示し、図12(a)及び図13(a)の縦軸は免震対象物と支持構造物との相対変位を示し、図12(b)及び図13(b)の縦軸は免震対象物の加速度を示している。なお、図12及び図13においてモデルT3のシミュレーション結果は省略している。
図12及び図13において、モデルbasic及びモデルT13とも、いずれの地震においても、モデルconvに比較して相対変位が小さくなっていること、モデルT13はモデルbasicに比較して加速度が小さくなっていることが確認できる。
図14は、実際に計測された地震動を入力とした計算シミュレーション結果に基づいて、各モデルの性能を比較する図である。図14(a)の縦軸は、免震対象物と支持構造物との相対変位の大きさをモデルconvとの比較で示し、図14(b)の縦軸は、免震対象物の絶対変位(加速度)の大きさをモデルconvとの比較で示している。具体的には、モデルconvの相対変位や加速度の最大値に対する他のモデルの相対変位や加速度の最大値の比率を示している。棒グラフの凡例kobは兵庫県南部地震を示し、凡例hachiは十勝沖地震を示し、凡例elceはインペリアルバレー地震を示している。
図14において、モデルbasic、T3、T13は、いずれの地震においても、モデルconvに比較して相対変位が小さくなっていること、モデルT3及びモデルT13はモデルbasicに比較して加速度が小さくなっていること、モデルT13は、長周期地震であるhachiにおいて、モデルT3よりも相対変位が小さくなっていることが確認できる。
本発明は以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施してよい。
本発明は、免震対象物を支持体に対して相対移動可能に支持する支承機能を有する免震装置に適用されてもよいし、支承機能を有さず、単に免震対象物と支持体との相対変位を回転慣性の回転に変換する装置に適用されてもよい。免震装置に適用される場合には、回転装置と積層されるスライダ(例えば、実施形態では第1リニアスライダ2及び第2リニアスライダ3)によって免震対象物の荷重を全て支承してもよいし、他の支承機構を設けてもよい。なお、回転慣性付加装置は支承機能を含んでいてもよい。
免震対象物及び支持体は、免震対象物の荷重が支持体により支持されるもの、あるいは、免震対象物の移動が支持体により規制されるものであればよい。従って、免震対象物及び支持体は、家屋やその基盤等の建築物に限定されず、例えば、免震対象物をタンス等の家具とし、支持体を床としてもよい。タンス等の家具を、免震装置付き家具として構成し、家具の上部を免震対象物、当該家具の下部を支持体としてもよい。また、支持体上に免震対象物が支持されるものに限定されず、支持体としての天井に免震対象物としての家具が取り付けられている等、支持体の下方に免震対象物が配置されていてもよいし、支持体としての壁に免震対象物としての家具が取り付けられている等、支持体の側方に免震対象物が配置されていてもよい。
特定方向は振動が生じうる方向であればよく、水平方向や直線的な方向に限定されない。例えば、上下(鉛直)方向でもよいし、回転方向でもよい。免震対象物及び支持体が近接又は離間する方向(例えば支持体上に免震対象物がある場合は鉛直方向)でもよいし、当該近接又は離間する方向に直交する方向(例えば支持体上に免震対象物がある場合は水平方向)でもよい。
入力回転体は、免震対象物及び支持体の相対運動を自己の回転運動に変換するものであればよく、振動部(張り出し部材)に当接して回転するものに限定されない。例えば、免震対象物又は支持体のいずれかに直接当接して回転するものであってもよい。
入力回転体は、外周部が振動部等に対して転がることにより、免震対象物と支持体との相対運動を自己の回転運動に変換するものに限定されない。例えば、図15(a)に示すように、振動部としてのボールナット701に螺合するボールねじ702であってもよい。また、入力回転体は、振動部等に対して転がるものである場合、円盤状のものに限定されず、例えば円柱状のものであってもよい。
入力回転体の回転を増速して回転質量体に伝達する方法は、歯車列を設けるものに限定されない。例えば、図15(b)に示すように、入力回転体801と回転質量体802との間にベルトやチェーン等の帯状部材803を掛架して増速してもよい。
歯車列によって増速する場合、歯車の数は適宜に設定してよい。また、歯車列は、入力回転体及び回転質量体とは別に設けられるものに限定されず、図15(c)に示すように、入力回転体901及び回転質量体902自体を歯車により構成し、入力回転体901及び回転質量体902の歯数を異ならせることにより増速してもよい。
回転質量体の大きさ、形状は適宜に設定してよく、円盤状のものや入力回転体に対して質量が大きいものに限定されない。例えば、図15(a)の回転質量体703のように、円柱状に形成されていてもよい。ただし、本願のように円盤状に形成したほうが質量に対する回転慣性を大きくすることができ、有利である。また、図15(b)の入力回転体901及び回転質量体902のように、回転質量体の回転慣性(外径)が入力回転体よりも小さくてもよい。この場合も、入力回転体のみの回転により相対変位を抑制する場合に比較して、回転質量体が増速されて回転することにより回転慣性が効果的に増加するから、本願発明の効果が得られる。
入力回転体、歯車列、回転質量体の数は同一でなくてもよい。例えば、複数の入力回転体の回転を一の回転質量体に伝達してもよい。入力回転体、歯車列、回転質量体は、免震対象物及び支持体の積層方向に平行な軸回りに回転するものに限定されない。例えば、図15(a)に示すように積層方向に直交する軸回りに回転するものでもよい。振動部に対して転がるようにして回転する入力回転体の配置は、振動部を挟む配置に限定されず、例えば、振動部の一方にのみ配置してもよい。
回転減衰要素は、回転質量体に作用して回転質量体の回転を減衰させるものであればよく、回転質量体の周囲に粘性流体を配置するものに限定されない。例えば、転がり型の油圧ダンパを回転質量体に接するように設けてもよい。また、互いに並列に接続される弾性要素及び減衰要素であって、回転質量体及び回転減衰要素に対して直列に接続される弾性要素及び減衰要素は、第2の実施形態のように、一部材が弾性要素及び減衰要素を兼ねてもよいし、第4の実施形態のように、弾性要素及び減衰要素がそれぞれ別々に設けられてもよい。これら弾性部材及び減衰要素が、回転質量体と、免震対象物及び支持体のいずれかとの間に直列に接続される際には、第2の実施形態や第4の実施形態のように、免震対象物等に直接接続されてもよいし、第3の実施形態のように、免震対象物等に間接的に接続されてもよい。
本発明の第1の実施形態の回転慣性免震装置の構成を示す図。 図1の回転慣性免震装置の配置例を示す図。 図1の回転慣性免震装置の原理を説明する数式に使用される記号の定義を示す図。 従来の免震装置の問題点を示す図。 本発明の第2の実施形態の回転慣性免震装置の構成を示す図。 本発明の第3の実施形態の回転慣性免震装置の構成を示す図。 本発明の第4の実施形態の回転慣性免震装置の構成を示す図。 本発明の第5の実施形態の回転慣性免震装置の構成を示す図。 本発明の第6の実施形態の回転慣性免震装置の構成を示す図。 本発明の各実施形態の回転慣性免震装置の振動系のモデルを示す図。 図10の各モデルにおける周波数応答特性を示す図。 図10の各モデルを用いて計算したシミュレーション結果を示す図。 図10の各モデルを用いて計算したシミュレーション結果を示す図。 シミュレーション結果に基づく各モデルの性能比較を示す図。 本発明の変形例を示す図。
符号の説明
A1…免震対象物、A2…支持構造物(支持体)、1…回転慣性免震装置、3…第2リニアスライダ(スライド装置)、4…回転装置、8…張り出し部材(スライド部材)、9…支持側スライド部材、11…入力回転体、12…歯車列、13…回転質量体。

Claims (13)

  1. 免震対象物を支持体上で水平方向へ移動可能に支持する免震装置であって、
    前記免震対象物及び前記支持体の間に設けられ、前記免震対象物を水平方向のうち特定方向へ移動可能に支持するスライド装置と、
    前記スライド装置の特定方向への運動を回転慣性の回転運動に変換する回転装置と、
    を備え、
    前記スライド装置は、
    鉛直方向に積層され、前記特定方向に相対移動可能な第1のスライド部材及び第2のスライド部材を備え、
    前記回転装置は、
    前記第1のスライド部材及び前記第2のスライド部材のうち一方のスライド部材に対して軸支される回転体であって、外周部が他方のスライド部材に当接し、当該他方のスライド部材に対して前記特定方向へ転がるようにして回転する入力回転体と、
    前記入力回転体の回転を増速して伝達する歯車列と、
    前記歯車列により前記入力回転体の回転が伝達されて回転する回転質量体と、
    を備えた免震装置。
  2. 免震対象物を支持体に対して移動可能に支持する支承機構と、
    前記免震対象物と前記支持体との特定方向への相対運動を回転慣性の回転運動に変換する回転慣性付加装置と、
    を備え、
    前記回転慣性付加装置は、
    前記免震対象物及び前記支持体のうち一方に連結される振動部と、
    前記免震対象物及び前記支持体のうち他方に連結され、前記振動部に対して前記特定方向へ相対移動可能な回転装置と、
    を備え、
    前記回転装置は、
    前記振動部に当接し、当該振動部の前記回転装置に対する前記特定方向への相対移動により回転する入力回転体と、
    前記入力回転体の回転が増速されて伝達されることにより回転する回転質量体と、
    を備えた免震装置。
  3. 免震対象物と支持体との特定方向への相対運動を回転慣性の回転運動に変換する回転慣性付加装置であって、
    前記免震対象物及び前記支持体のうち一方に連結される振動部と、
    前記免震対象物及び前記支持体のうち他方に連結され、前記振動部に対して前記特定方向へ相対移動可能な回転装置と、
    を備え、
    前記回転装置は、
    前記振動部に当接し、当該振動部の前記回転装置に対する前記特定方向への相対移動により回転する入力回転体と、
    前記入力回転体の回転が増速されて伝達されることにより回転する回転質量体と、
    を備えた回転慣性付加装置。
  4. 前記回転装置は、前記入力回転体の回転を増速して前記回転質量体に伝達する増速歯車列を備えた請求項3に記載の回転慣性付加装置。
  5. 前記特定方向は、前記免震対象物及び前記支持体の積層方向に直交する方向であり、
    前記入力回転体、増速歯車列の歯車及び前記回転質量体は、前記免震対象物及び前記支持体の間において、前記積層方向に平行な軸回りに回転するように設けられている
    請求項4に記載の回転慣性付加装置。
  6. 前記振動部は、前記特定方向へ延びる当接部を有し、
    前記入力回転体は、前記当接部に対して前記特定方向へ転がるようにして回転する
    請求項3〜5のいずれか1項に記載の回転慣性付加装置。
  7. 前記免震対象物及び前記支持体のうちの前記一方と前記振動部とを、前記特定方向の相対移動を規制しつつ、前記特定方向に直交する方向へ相対移動可能に連結するスライド装置と、
    前記振動部と前記回転装置との前記特定方向に直交する方向及び前記入力回転体の回転方向への相対移動を規制する規制部と、
    を更に備えた請求項6に記載の回転慣性付加装置。
  8. 前記免震対象物及び前記支持体のうちの前記他方と前記回転装置とを、前記特定方向の相対移動を規制しつつ、前記特定方向に直交する方向へ相対移動可能に連結するスライド装置と、
    前記振動部と前記回転装置との前記特定方向に直交する方向及び前記入力回転体の回転方向への相対移動を規制する規制部と、
    を更に備えた請求項6に記載の回転慣性付加装置。
  9. 前記入力回転体は、前記特定方向に沿って複数設けられるとともに前記振動部を挟んで複数設けられている
    請求項6に記載の回転慣性付加装置。
  10. 前記回転質量体に作用して前記回転質量体の回転を減衰させる回転減衰要素と、
    互いに並列に接続された弾性要素及び減衰要素であって、前記回転質量体と、前記免震対象物及び前記支持体のいずれかとの間に直列に接続された弾性要素及び減衰要素と、
    を備えた請求項3〜9のいずれか1項に記載の回転慣性付加装置。
  11. 前記回転質量体を収納する箱体を更に備え、
    前記箱体内には流体が充填されている
    請求項3〜10のいずれか1項に記載の回転慣性付加装置。
  12. 前記回転質量体は、外周部に凹部及び凸部の少なくともいずれかを有している
    請求項11に記載の回転慣性付加装置。
  13. 免震対象物と支持体との特定方向への相対的な運動を回転慣性の回転運動に変換する回転慣性付加装置であって、
    前記免震対象物及び前記支持体のうち一方に連結され、他方に対して前記特定方向へ相対移動可能な回転装置を備え、
    前記回転装置は、
    前記免震対象物及び前記支持体のうち前記他方に当接して回転し、前記免震対象物及び前記支持体のうち前記他方の前記回転装置に対する前記特定方向への運動を回転運動に変換する入力回転体と、
    前記入力回転体の回転が増速されて伝達されることにより回転する回転質量体と、
    を備えた回転慣性付加装置。
JP2005195042A 2005-07-04 2005-07-04 免震装置及び回転慣性付加装置 Pending JP2007010110A (ja)

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