JP2007009609A - 鉄筋コンクリート造の柱梁接合部における配筋構造 - Google Patents

鉄筋コンクリート造の柱梁接合部における配筋構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 配筋スペースの制限を少なくするとともに、レベル差を設けることなくそれらの梁の梁鉄筋同士を配筋することができ、さらには、梁鉄筋の引抜を防止する柱梁接合における配筋構造を提供する。
【解決手段】 柱1と梁2,3とが接合される柱梁接合部C1には、柱主筋11および梁主筋21,31が配筋されている。梁主筋21,31は、柱1の幅の半分以下の定着長さとされている。こうして、右梁主筋21と左梁主筋31とは干渉せず、右梁2と左梁3とは同じレベルとされている。また、柱梁接合部C1には、応力伝達筋13が配筋されている。この応力伝達筋13によって、梁主筋21,31の間で応力が伝達されることにより、梁鉄筋の引き抜きを防止するとともに、柱と梁との接合部におけるコーン破壊も防止することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉄筋コンクリート造の柱梁接合部における配筋構造に関する。
鉄筋コンクリート造建築物の柱と梁とを接合する場合、一つの柱に複数の梁が交差して接合されることが多い。このような柱梁接合部においては、同一直線上にないそれぞれの鉄筋を上下にレベル差をとることにより、梁鉄筋を交差させて配筋している。
従来における柱梁接合部としては、たとえば特開平11−29979号公報に開示されたものがある。この柱梁接合部は、梁主筋を柱主筋の内側にて継手を介して定着する構造を有し、この継手は井桁状に組み立て可能なはめ込み溝を有する4枚の定着金具からなり、この定着金具に梁主筋の端部を固定し、各定着金具を相互に井桁状に固定して梁主筋を柱内部に定着している。このような4枚の定着金具により、梁主筋の引き抜き力を直交させることによって高い定着性を得るものである。
また、他の柱梁接合構造としては、特許第2662150号公報に開示されたものがある。この柱梁接合構造では、柱に対して、互いに向かい合う2方向から梁が接合された柱梁接合構造が開示されており、梁主筋が柱の奥方にまで挿入されて定着させられているものである(同公報図11、図18参照)。
さらに、他の柱梁接合構造としては、特開2000−355976号公報に開示されたものがある。この柱梁接合構造は、柱と梁との接合領域の上方から下方まで鉄筋コンクリート柱の長手方向に沿って螺旋状に延び、外周が鉄筋コンクリート柱の柱主筋と接するように位置決めされたスパイラルフープ筋が設けられているものである。
特開平11−29979号公報 特許第2662150号公報(図11、図18) 特開2000−355976号公報
しかし、上記特許文献1に開示された柱梁接合構造では、柱の側方の4方向から梁が接合される柱梁接合構造に適用され定着力を得るために、複数の定着金具を要するものである。このため、接合部における部材が多くなり、配筋スペースが制限されるという問題があった。
また、特許文献2に開示された柱梁接合構造においては、柱に対して、互いに2方向から向かい合う梁が接合されてなる柱梁構造が開示されているが、この柱梁構造では、柱鉄筋の定着長さが長いため、向かい合う梁鉄筋同士が重なり合ってしまう。この重なり合いを避けるためには、互いに向かい合う梁主筋にレベル差を設けなければならないという問題があった。
他方、上記特許文献3に開示された柱梁接合構造では、スパイラルフープ筋を用いて接合部を補強するものである。ところが、このスパイラルフープ筋は、コンクリート梁に引っ張り力が作用したときに、接合領域に打設されたコンクリートに生ずるせん断応力により、コンクリートが破壊されるのを抑制するためのコンクリート補強手段として設けられたものである。このため、梁を直交して配置した場合のコンクリートの破壊を抑制するに過ぎないものであり、たとえば梁鉄筋が柱から引き抜かれる引き抜きを防止することはできないものであった。
さらに、柱と梁との接合部においては、柱からの梁鉄筋の引き抜きを防止することも重要となる。
そこで、本発明の課題は、配筋スペースの制限を少なくするとともに、レベル差を設けることなくそれらの梁の梁鉄筋同士を配筋することができ、さらには、梁鉄筋の引き抜きを防止する柱梁接合における配筋構造を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る鉄筋コンクリート造の柱梁接合部における配筋構造は、柱に対して、互いに向かい合う2方向から梁が接合されてなる鉄筋コンクリート造の柱梁接合部における配筋構造において、梁には、高さ方向および幅方向に沿って複数の梁鉄筋が配筋され、梁に設けられる梁鉄筋の柱に対する定着長さを、柱の幅の半分以下とするとともに、梁鉄筋の先端部に鉄筋定着具を取り付けられ、互いに向かい合う梁のそれぞれに設けられる梁鉄筋によって生じる応力を、向かい合う梁の梁鉄筋に伝達する応力伝達筋が設けられており、応力伝達筋は、幅方向に沿って配置された梁鉄筋同士の間であって、高さ方向に沿って配置された梁鉄筋同士の間にまたがる位置に配置されているものである。
本発明に係る柱梁接合部における配筋構造においては、梁に設けられる梁鉄筋の柱に対する定着長さを、柱の幅の半分以下とされている。このため、互いに向かい合う梁同士の梁鉄筋が、柱との接合部で重ならないようにすることができるので、レベル差を設ける必要がなくなる。ここで、定着長さが短くなることから、定着強度は低くなってしまうが、本発明に係る柱梁の接合部における配筋構造では、梁鉄筋の先端部に鉄筋定着具を設けている。この鉄筋定着具を設けることにより、梁鉄筋の定着強度を十分なものに向上させ、さらに梁鉄筋の引き抜きを防止することができる。また、梁鉄筋の先端部には、鉄筋定着具を取り付けているのみであるので、多くの配筋スペースは不要とすることができる。
また、本発明に係る柱梁接合部における配筋構造では、互いに向かい合う梁のそれぞれに設けられる梁鉄筋によって生じる応力を、向かい合う梁の梁鉄筋に伝達する応力伝達筋が設けられている。このため、接合部を挟んで向かい合う梁の梁鉄筋同士の間でこの応力伝達筋を介して応力伝達を行うことができる。さらに、この応力伝達筋は、幅方向に沿って配置された梁鉄筋同士の間に配置されている。このため、コーン破壊断面が想定される位置近傍に応力伝達筋が配置されることになるので、柱と梁との接合部における梁鉄筋の引き抜きによるコーン破壊も防止することができる。
ここで、応力伝達筋は、略矩形をなしており、応力伝達筋における一辺が上下方向に沿って配置されている態様とすることができる。
このように、略矩形の応力伝達筋の一辺が上下方向に配置されるようにすることにより、上下方向へ応力を伝達させる鉄筋を容易に配置することができる。
さらに、応力伝達筋は、矩形のうちの一辺を取り除いた開口形状の筋を向かい合わせに配置して形成されている態様とすることができる。
このように、矩形のうちの一辺を取り除いた開口形状の筋を向かい合わせに配置して矩形状にすることもできる。
また、応力伝達筋は、スパイラル形状をなしており、応力伝達筋の軸線が、向かい合う梁のそれぞれに設けられる梁鉄筋に沿った方向に配置されるとともに、応力伝達筋の径は、高さ方向に隣り合う梁鉄筋の間の距離よりも長く設定されている態様とすることもできる。
このようなスパイラル形状の応力伝達筋を用いることによっても、上下方向への応力の伝達を良好に行うことができる。
本発明に係るによれば、配筋スペースの制限を少なくするとともに、レベル差を設けることなくそれらの梁の梁鉄筋同士を配筋することができ、さらには、梁鉄筋の引抜を防止する柱梁接合における配筋構造を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する部分については同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。図1は、本発明の第一の実施形態に係る配筋構造を有する柱梁接合部の立断面図、図2はその平断面図、図3はその側断面図である。本実施形態に係る配筋構造は、鉄筋コンクリート造の建築物の設けられる。
図1ないし図3に示すように、本実施形態に係る配筋構造を有する柱梁接合部C1では、鉄筋コンクリート柱(以下「柱」という)1に、複数の鉄筋コンクリート梁(以下「梁」という)2,3が接合されている。柱1には、鉛直方向に伸びる複数の柱主筋(柱鉄筋)11が配筋されている。これらの柱主筋11は、図2に示すように、柱1に対して14本が設けられており、梁2に面する側にそれぞれ5本等間隔に配置されている。
これらの柱主筋11の外周を巻くようにして、複数の補強筋12が高さ方向に所定の間隔をおいて取り付けられている。補強筋12は、高さ位置によって、異なる柱主筋11に巻き付けられており、各柱主筋11を高さ方向に均等に補強している。補強筋12は、たとえばコ字形状のものを2つ組み合わせ、梁2,3と直交する柱前後方向から差し込む態様とすることもできる。
また、柱梁接合部C1では、柱1に対し、互いに向かい合う2つの梁2,3が、柱1に対してそれぞれ直交して接合されている。このうちの右梁2には、14本の右梁主筋(梁鉄筋)21(21A〜21L)が配筋されており、左梁3には、やはり14本の左梁主筋31が配筋されている。これらの梁主筋21,31は、互いにそれぞれが対面する位置に配置されている。
梁2における梁主筋21A〜21Lの配筋位置を説明すると、上部に4本の梁主筋21A〜21Dが隣接する同士の梁主筋が互いに等間隔となるように、幅方向に沿って水平に並んで配筋されており、内側の梁主筋21Aと外側の梁主筋21Dとのそれぞれの下方位置に梁主筋21E,21Fがそれぞれ配筋されている。また、下部には、4本の梁主筋21I〜21Lが隣接する同士の梁主筋が互いに等間隔となるように、水平に並んで配筋されており、内側の梁主筋21Iと外側の梁主筋21Lとのそれぞれの情報位置に梁主筋21G,21Hがそれぞれ配筋されている。また、梁主筋21A,21E,21G,21Iや梁主筋21D,21F,21H,21Lは、高さ方向に沿って配筋されている。
こうして、梁2,3には、それぞれ梁主筋21,31が12本配筋されている。梁2,3は、いわゆるフルプレキャスト製であり、12本の梁主筋21,31を配筋し、コンクリートを打設した状態で柱梁接合部C1まで搬送され、柱1に接合される。また、各梁2,3の先端部には、雌ねじ部が形成されており、この雌ねじ部には、定着ナット22,32がねじ込まれている。定着ナット22,32の頭部には、定着板23,33が形成されている。
柱1に接合される2つの梁2,3は、いずれも柱1に対して、いずれも同じ高さ位置に配置されており、各定着ナット22,32がそれぞれ対面する位置に配置されている。また、柱1との接合部における梁主筋21,31の定着長さは、柱1の幅の半分以下とされている。ここでの柱1の幅は、2つの梁2,3がそれぞれ接合される面同士の間の長さをいう。
さらに、柱梁接合部C1には、応力伝達筋13が配筋されている。応力伝達筋13は、図4に示すように、矩形状の一辺が開放する開放形状をなす鉄筋15,15を2個有している。この開放形状の筋の開口部を向かい合わせて配置することにより矩形状(略矩形)の応力伝達筋13とされている。柱梁接合部C1は、応力伝達筋13が5本(5組)設けられている。これらの5本の応力伝達筋13は、いずれも平面視して向かい合う梁主筋21,31間にまたがるようにして配筋されている。また、5本の応力伝達筋13は、内側から外側に向けて隣り合う応力伝達筋13同士が互いに等間隔に離間して水平方向に沿って配置されている。さらにいうと、梁主筋21Aの内側、梁主筋21A,21Bの間、梁主筋21B,21Cの間、梁主筋21C,21Dの間、梁主筋21Eの外側にそれぞれ応力伝達筋13が配筋されている。
また、梁主筋21,31の外周を巻くようにして、複数の補強筋25,35が高さ方向に所定の間隔をおいて取り付けられている。補強筋25,35は、水平位置位置によって、異なる梁主筋21,31に巻き付けられており、各梁主筋21,31を水平方向に均等に補強している。
以上の構成を有する本実施形態に係る配筋構造の施工手順を説明する。
まず、配筋構造を形成する柱梁接合部C1の下方位置まで柱1を施工する。このとき、柱梁接合部C1には、14本の柱主筋11が柱梁接合部C1に突出した状態となっている。この状態にある柱梁接合部C1に、両側から梁2,3がそれぞれ接合される。梁2,3は、上記のように、フルプレキャスト製であり、16本の梁主筋21,31が側方から突出した状態で、あらかじめ工場でコンクリートが打設されて搬入される。この側方から突出した梁主筋21,31を柱梁接合部C1に配置して、柱1と梁2,3とを接合する。
梁2,3を接合するには、柱梁接合部C1の両側方から梁2,3をそれぞれ挿入し、柱1の幅の半分以下となる定着長をもって梁主筋21,31を柱梁接合部C1に配置する。このとき、梁主筋21,31は柱1の幅の半分以下となる定着長とされていることから、互いに向かい合う梁2,3の梁主筋21,31同士が干渉しないようにすることができる。したがって、互いに向かい合う梁2,3を同じ高さ位置に配置することができ、レベル差を設けることなくそれらの梁の梁鉄筋同士を配筋することができる。
こうして、互いに向かい合う梁2,3を配置したら、柱主筋11に補強筋12および応力伝達筋13を取り付ける。補強筋12および、応力伝達筋13は、柱梁接合部C1において、柱主筋11に順次取り付けられる。補強筋12および応力伝達筋13の取り付けが済んだら、柱梁接合部C1にコンクリートを打設する。
このように、本実施形態に係る柱梁接合部C1における配筋構造では、向かい合う梁2,3の梁主筋21,31の定着長さが柱1の幅の半分以下であるので、梁2,3をレベル差のない同じ高さ位置に配置することができる。また、定着長が柱1の幅の半分以下ではあり、梁主筋21,31の引き抜きが懸念される。この点、本実施形態では、梁主筋21,31の先端部に定着ナット22,32が設けられている。定着ナット22,32は、柱梁接合部C1にコンクリートを打設した後、柱梁接合部C1に固定・定着されるので、この定着ナット22,32の先端に設けられた定着板23,33により、梁主筋21,31の引き抜きが防止されている。
また、本実施形態に係る梁2,3は、いずれもプレキャスト製であるが、隣接する梁同士の間で梁主筋を通すことなく、施工することができる。したがって、梁2,3の施工を非常に容易なもとすることができる。さらに、梁主筋21,31の引き抜きを防止する定着板23,33は定着ナット22,32の頭部に形成されているものであり、その大きさは小さなものである。したがって、柱梁接合部C1における配筋スペースを十分に確保することができ、円滑な作業を促進することができる。
さらに、柱主筋11に補強筋12が取り付けられていることにより、定着された梁主筋21,31が負担している荷重を柱梁接合部C1全体に伝達することができる。また、応力伝達筋13は、梁2,3におけるそれぞれの梁主筋21,31の間における応力伝達を行っているので、梁主筋21,31の引き抜きを防止することができる。さらに、応力伝達筋13が上下方向に沿って配置された上側の梁主筋21A〜21Dと、下側の梁主筋21I〜21Lとの間での応力の伝達を行うので、さらに効率的に応力を伝達して梁鉄筋の引き抜きを防止することができる。しかも応力伝達筋13は、幅方向に沿って配置された梁鉄筋21,21同士の間に配置されている。このため、コーン破壊断面が想定される位置近傍に応力伝達筋が配置されることになるので、柱と梁との接合部における梁鉄筋21の引き抜きによるコーン破壊も防止することができる。
また、本実施形態に係る応力伝達筋13は、一方に開口部が形成された態様とされている。このため、この開口部から柱梁接合部C1に応力伝達筋13を差し込むことができる。したがって、柱梁接合部C1に容易に応力伝達筋13を配筋することができる。
なお、本実施形態では、開放形状の筋を2個用いて矩形の応力伝達筋を形成しているが、矩形の応力伝達筋を用いることもできる。この矩形の応力伝達筋は、環状であるようにすることもできるし、その一部が切断されている態様とすることもできる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。図5は、本発明の第二の実施形態に係る配筋構造を有する柱梁接合部の立断面図、図6はその側断面図である。
図5および図6に示すように、本実施形態に係る柱梁接合部C2では、上記第一の実施形態と同様、柱1に梁2,3が接合されている。柱1には、鉛直方向に伸びる14本の柱主筋11が配筋されており、梁2,3には、水平方向に伸びる16本の梁主筋21,31がそれぞれ配筋されている。また、柱梁接合部C2には、応力伝達筋40が配筋されている。
応力伝達筋40は、図6に示すように、矩形をなす矩形状鉄筋41を2つ備えて構成されている。矩形状鉄筋41は、それぞれ複数の梁主筋21の先端側を囲む位置に配置されており、その1つは、梁主筋21A〜21C、21E,21G,21I〜21Jを囲む位置に配筋されている。また、他の1つは、梁主筋21B〜21D,21F,21H,21J〜21Lを囲む位置に配筋されている。その他の点については、上記第一の実施形態と同様の構成を有している。
以上の構成を有する本実施形態に係る柱梁接合部C2の配筋構造では、矩形状鉄筋41の一辺が上下方向に沿って配置されている。このため、柱梁接合部C2における上下方向への応力を好適に伝達することができる。したがって、梁主筋21,31の引き抜きを好適に防止することができるとともに、柱1と梁2,3との接合部におけるコーン破壊も防止することができる。
続いて、本発明の第三の実施形態について説明する。図7は、本発明の第三の実施形態にかかる配筋構造を有する柱梁接合部の立断面図、図8はその側断面図である。
図7および図8に示すように、本実施形態に係る柱梁接合部C3では、上記第一の実施形態と同様、柱1に梁2,3が接合されている。柱1には、鉛直方向に伸びる14本の柱主筋11が配筋されており、梁2,3には、水平方向に伸びる16本の梁主筋21,31がそれぞれ配筋されている。また、柱梁接合部C2には、応力伝達筋50が配筋されている。
応力伝達筋50は、図7および図8から分かるように、スパイラル形状をなしており、その軸方向は、梁主筋21が延在する方向に沿うように配置されている。また、応力伝達筋50は、その一端部が、梁主筋21にラップし、反対側の一端部が梁主筋31にラップする位置に配筋されている。また、柱梁接合部C3には4個の応力伝達筋50が配筋されている。応力伝達筋50の径は、隣合う柱主筋21同士の間の幅よりも長く設定されている。応力伝達筋50のうちの1個は、側面視して左上角に配置された梁主筋21A,21B,21Eを囲む位置に配置され、他の1個は、右上角に配置された梁主筋21C,21D,21Fを囲む位置に配置されている。また、他の1個は、左下角に配置された梁主筋21G,21I,21Jを囲む位置に配置されており、さらに他の1個は、右下角に配置された梁主筋21H,21K,21Lを囲む位置に配置されている。
以上の構成を有する本実施形態に係る柱梁接合部C3では、スパイラル形状の応力伝達筋50が配筋されている。この応力伝達筋50が設けられていることにより、柱梁接合部C3で向かい合う状態で配筋された梁主筋21,31の間において、応力の伝達を好適に行うことができる。このため、柱梁接合部C2における上下方向への応力を好適に伝達することができる。したがって、梁主筋21,31の引き抜きを好適に防止することができるとともに、柱1と梁2,3との接合部におけるコーン破壊も防止することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。たとえば、柱鉄筋の数および梁主筋の数は、上記の態様に限らず、種々の本数のものに対して用いることができる。また、上記実施形態では、梁としてプレキャスト製のものを用いているが、本発明は、いわゆるハーフプレキャスト製のものや、現場で施工するものなどにも適用することができる。
第一の実施形態に係る配筋構造を有する柱梁接合部の立断面図である。 第一の実施形態に係る配筋構造を有する柱梁接合部の平断面図である。 第一の実施形態の変形例に係る配筋構造を有する柱梁接合部の平断面図である。 応力伝達筋の正面図である。 第二の実施形態に係る配筋構造を有する柱梁接合部の立断面図であるである。 第二の実施形態に係る配筋構造を有する柱梁接合部の平断面図である。 第三の実施形態に係る配筋構造を有する柱梁接合部の立断面図である。 第三の実施形態に係る配筋構造を有する柱梁接合部の平断面図である。
符号の説明
1…柱
2…右梁
3…左梁
11…柱主筋
12…補強筋
13,40,50…応力伝達筋
21(21A〜21L)…梁主筋
22,32…定着ナット
23,33…定着板
C1〜C3…柱梁接合部

Claims (4)

  1. 柱に対して、互いに向かい合う2方向から梁が接合されてなる鉄筋コンクリート造の柱梁接合部における配筋構造において、
    前記梁には、高さ方向および幅方向に沿って複数の梁鉄筋が配筋され、
    前記梁に設けられる梁鉄筋の柱に対する定着長さを、前記柱の幅の半分以下とするとともに、前記梁鉄筋の先端部に鉄筋定着具を取り付けられ、
    前記互いに向かい合う梁のそれぞれに設けられる梁鉄筋によって生じる応力を、向かい合う梁の梁鉄筋に伝達する応力伝達筋が設けられており、
    前記応力伝達筋は、幅方向に沿って配置された前記梁鉄筋同士の間であって、高さ方向に沿って配置された梁鉄筋同士の間にまたがる位置に配置されていることを特徴とする鉄筋コンクリート造の柱梁接合部における配筋構造。
  2. 前記応力伝達筋は、略矩形をなしており、
    前記応力伝達筋における一辺が上下方向に沿って配置されている請求項1に記載の鉄筋コンクリート造の柱梁接合部における配筋構造。
  3. 前記応力伝達筋は、矩形のうちの一辺を取り除いた開口形状の筋を向かい合わせに配置して形成されている請求項2に記載の鉄筋コンクリート造の柱梁接合部における配筋構造。
  4. 前記応力伝達筋は、スパイラル形状をなしており、
    前記応力伝達筋の軸線が、向かい合う梁のそれぞれに設けられる梁鉄筋に沿った方向に配置されるとともに、前記応力伝達筋の径は、高さ方向に隣り合う梁鉄筋の間の距離よりも長く設定されている請求項1に記載の鉄筋コンクリート造の柱梁接合部における配筋構造。
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