JP2007009351A - 布地用水性エマルジョン型樹脂組成物、それを用いてなる布地用水性インキ組成物及び用途 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】全重合性モノマー成分100質量%当たりグリシジル基を有する共重合性モノマーの10〜70質量%で得られ、体積基準で表す平均粒子径5〜100nmの超微細ポリマー粒子(A)と、全重合性モノマー成分100質量%当たり、カルボキシル基を有する共重合性モノマーの0.1〜20質量%で得られ、体積基準で表す平均粒子径5nm〜1μm超微細ポリマー粒子(B)との化学的相互作用下に、布地に転着又は被覆コートさせる布地用水性エマルジョン型樹脂組成物及びその超微細ポリマー粒子(A)に着色性を持たせてなる布地用水性インキ組成物である。
【選択図】 なし
Description
(1)各種の天然繊維及び/又は合成繊維からなる織布又は不織布に、機能性樹脂成分を含浸又は被覆コートさせた後、ホットプレス下にラミネート処理を施して、布地に機能を賦与させてなる機能性布地である。
又は、
(2)予め油溶性又は水溶性染料を用いて図柄及び/又は文字等をパターン染色させた後、樹脂成分を噴霧・塗布・熱圧着させて布地に機能を転写賦与させてなる図柄付き布地である等が一般的である。
また、全重合性モノマー成分の100質量%当たり、カルボキシル基を有する共重合性モノマー成分が0.1〜20質量%範囲で共重合させて得られ、しかも、体積基準で表す平均粒子径が5nm〜1μmの超微細ポリマー粒子のナノマテリアル樹脂成分(B)(又は第二樹脂成分)として含有している。
このような第一樹脂成分と第二樹脂成分とを含有する水性エマルジョン型樹脂組成物を布地に塗布させた後、ホットプレス下に第一樹脂成分と第二樹脂成分とが持つ官能基相互が、化学的な相互関係下に作用して、布地に転着又は被覆コートさせる。
また、全重合性モノマー成分の100質量%当たり、カルボキシル基を有する共重合性モノマー成分が0.1〜20質量%範囲で共重合させて得られ、しかも、体積基準で表す平均粒子径が5nm〜1μmの超微細ポリマー粒子の「ナノマテリアル」樹脂成分(B)(又は第一樹脂成分)として含有している。
このように水性インキ組成物中に分散する第一着色樹脂成分と第二樹脂成分とが、ホットプレス下に、化学的な相互関係下に布地に印刷又は転写性を発揮させる。
(イ)全重合性モノマー成分の100質量%当たり、グリシジル基を有する共重合性モノマー成分が10〜70質量%の範囲で得られアクリル系共重合体粒子である。
(ロ)そのアクリル系共重合体粒子の体積基準で表す平均粒子径が5〜100nmの超微細ポリマー粒子の「ナノマテリアル」樹脂成分(A)なる第一樹脂成分である。
(ハ)また、全重合性モノマー成分の100質量%当たり、カルボキシル基を有する共重合性モノマー成分が0.1〜20質量%範囲で得られ、且つ体積基準で表す平均粒子径が5nm〜1μmの超微細ポリマー粒子の「ナノマテリアル」樹脂成分(B)なる第二樹脂成分であることを特徴としている。
(ニ)上記する(イ)〜(ハ)なる特徴に加えて、更なる特徴として、第一樹脂成分に、予め油性染料が0.1〜50質量%の範囲で内包着色されている「着色ナノマテリアル」樹脂成分であることを特徴としている。
(ホ)布地に塗布させた後のホットプレス(又は熱圧着)下に、含有する第一樹脂成分と第二樹脂成分のそれぞれが持つ官能基相互が、化学的な相互関係下に作用して、布地に転着又は被覆コートさせる。または、印刷又は転写させることを特徴としている。
また、本発明において、これらの染料の単独又は2種以上を混合させて使用され、また、必要に応じて各種の直接染料、酸性染料、塩基性染料、アゾイック染料、反応性染料、蛍光染料及び蛍光増白剤等を所望する色調等に応じて適宜選んで使用することができる
また、本発明による超微細粒ポリマー粒子又は着色超微細粒ポリマー粒子の形成を阻害させたり、そのナノマテリアル樹脂成分が発揮する布地に対する転着性又は被覆コート性、印刷性を阻害させたりしない限りにおいて、必要に応じて、それ自体公知のその他の添加剤(配合剤)を配合させて、これらの添加剤によって反映されるその他の機能を発揮させることができる。本発明において、そのような添加剤として、例えば、熱安定剤、分散剤、防腐剤、撥水剤、粘度調節剤、タレ止め防止剤、表面張力調整剤、pH調整剤、消泡剤、キレート化剤、酸化防止剤、帯電防止剤、近赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、抗菌・防カビ剤、芳香剤、蛍光剤、有機EL発光剤、各種の薬効成分等を適宜添加させることができる。
そこで、このような特徴を有し、熱転写下に布地に転着又は被覆コート性を発揮させ、しかも、優れる耐洗濯性を有し、布地に撥油性や、防汚性や、印刷着色性を賦与させる本発明による布地用水性エマルジョン型樹脂組成物の調製法について以下に説明する。
本発明によれば、
(1)第一樹脂成分の[ナノマテリアル樹脂成分(A)]は、800〜950質量部の水相中に、例えば、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩10〜16質量部と、例えば、水溶性有機溶剤であるメタノール10〜12質量部とを添加して、撹拌下に75〜90℃に昇温させた後、所定量の過硫酸アンモニウムを添加する。
次いで、撹拌下の70〜80℃加温下に、官能基を有さない所定の重合性アクリル系モノマーの所定量と、グリシジル基を有する所定の重合性アクリル系モノマー(又は含グリシジル基モノマー)の所定量との全重合性モノマー成分(含グリシジル基モノマー成分は10〜70質量%)の所定量と、追加所定量の乳化剤と共に、1.5〜3時間を要して注下乳化重合及び熟成させる。
その結果、略100%重合率下に超微細ポリマー粒子としての固形分濃度10〜16%の水性エマルジョン反応物が調製される。また、このように調製される本発明による超微細ポリマー粒子は、体積基準で表す平均粒子径が5〜100nmの範囲にあるナノマテリアル樹脂成分(A)である。
次いで、
(2)第二樹脂成分の[ナノマテリアル樹脂成分(B)]は、800〜950質量部の水相中に、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩10〜16質量部と、例えば、メタノール10〜12質量部とを添加させて、撹拌下に75〜90℃に昇温させた後、所定量の過硫酸アンモニウムを添加させる。
次いで、撹拌下の70〜85℃加温下に、官能基を有さない所定の重合性アクリル系モノマーの所定量と、カルボキシル基を有する所定の重合性アクリル系モノマー(又は含カルボキシル基モノマー)の所定量との全重合性モノマー成分(含カルボキシル基モノマー成分は0.1〜20質量%)の所定量と、追加所定量の乳化剤と共に、1.5〜2.5時間を要して注下乳化重合させる。次いで、70〜80℃で30〜40分保持させた後、80〜85℃加温下に、1〜2時間保持熟成させる。その結果、平均粒子径5nm〜1μmの超微細粒子の樹脂成分が、固形分濃度10〜14%として分散する水性エマルジョン反応物が調製される。
本発明によれば、布地に塗布させた後、熱圧着下に転着性としての印刷性又は転写性を発揮させる本発明による布地用水性インキ組成物は、既に上記した本発明による布地用水性エマルジョン型樹脂組成物中に、含有する「ナノマテリアル樹脂成分(A)」の超微細ポリマー粒子を、油溶性染料を内包する「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)」の着色超微細ポリマー粒子としたものである。以上から熱圧着下に転着性としての印刷性又は転写性を発揮させ、しかも、その印刷又は転写着色樹脂成分には、優れる耐洗濯性を有する撥水性や、防汚性機能や、防印刷滲み性等を発揮させる本発明による水性インキ組成物の調製法について以下に説明をする。
(1)第一樹脂成分の「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)」は、800〜950質量部の水相中に、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩10〜16質量部と、例えば、メタノール10〜12質量部とを添加させて、撹拌下に75〜90℃に昇温させた後、所定量の過硫酸アンモニウムを添加させる。
次いで、撹拌下の70〜80℃加温下に、官能基を有さない所定の重合性アクリル系モノマーの所定量と、グリシジル基を有する所定の重合性アクリル系モノマー(又は含グリシジル基モノマー)の所定量との全重合性モノマー成分(含グリシジル基モノマー成分は10〜70質量%)の所定量と、追加所定量の乳化剤と、得られる共重合体粒子の100質量%当たり0.1〜50質量%の範囲で内包着色させる所定の油溶性染料と共に、1.5〜3時間を要して注下乳化重合させた後、70〜80℃で30分保持後、85℃に昇温下に1〜2時間保持・熟成させて、着色超微細ポリマー粒子としての固形分濃度10〜15%の水性エマルジョン反応物が調製される。また、このように調製される本発明による着色超微細ポリマー粒子は、体積基準で表す平均粒子径が5〜100nmの範囲にあるナノマテリアル樹脂成分(A)である。
次いで、
(2)第二樹脂成分[ナノマテリアル樹脂成分(B)]は、800〜950質量部の水相中に、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩10〜16質量部と、例えば、メタノール10〜12質量部とを添加させて、撹拌下に75〜90℃に昇温させた後、所定量の過硫酸アンモニウムを添加させる。
次いで、撹拌下の70〜85℃加温下に、官能基を持たない所定の重合性アクリル系モノマーの所定量と、カルボキシル基を有する所定の重合性アクリル系モノマー(又は含カルボキシル基モノマー)の所定量との全重合性モノマー成分の100質量%に対して、この含カルボキシル基モノマー成分の0.1〜20質量%範囲の所定量と、追加所定量の乳化剤と共に、1.5〜2.5時間を要して注下乳化重合させる。
次いで、70〜80℃で30〜40分保持させた後、80〜85℃加温下に、1〜2時間保持熟成させる。その結果、平均粒子径5nm〜1μmなる超微細粒の樹脂成分が、固形分濃度10〜14%として分散する水性エマルジョン反応物が調製される。
「ナノマテリアル樹脂成分(A)」と「ナノマテリアル樹脂成分(B)」とを含有する布地用水性エマルジョン型樹脂組成物を調製させ、木綿製の布地に塗布させ、ホットプレス下に撥油性及び防汚性を布地に賦与させる実施例について以下に説明をする。
<本発明による布地用水性エマルジョン型樹脂組成物>
(1)「ナノマテリアル樹脂成分(A)」の調製
温度計と窒素導入管とを装着した容量1リットルの四つ口フラスコに、イオン交換水900質量部と乳化剤のドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩14質量部、メタノール14質量部を添加し、85℃まで昇温させた後、過硫酸アンモニウムの0.6質量部を添加した。次いで、温度を76〜78℃に保ちながら、
・メタクリル酸メチル(MMA)87質量部と、
・メタクリル酸グリシジル(GMA)13質量部と、
乳化剤のドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩1質量部とを2時間かけて注下させて重合を行った。さらに76〜78℃で30分保持した後、85℃まで昇温させた後、1.5時間保持した。
その結果、重合率は略100%であり、得られた水性エマルジョン反応物中の固形分は12%で、その固形分の樹脂成分は、平均粒径が30nmの超微細ポリマー粒子の「ナノマテリアル樹脂成分(A)」であるエマルジョン(a)とした。
温度計と窒素導入管とを装着した、容量1リットルの四つ口フラスコに、イオン交換水900質量部と乳化剤ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩14質量部、メタノール14質量部を添加し、85℃まで昇温し、過硫酸アンモニウムを0.6質量部添加した。
次いで、温度を76〜78℃に保ちながら、
・アクリル酸ブチル(BA)の75質量部と、
・アクリル酸2−エチルヘキシル(2−EHA)の20質量部と、
・メタクリル酸(MAA)の5質量部と、
乳化剤ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩の1質量部を2時間かけて滴下し滴下重合を行った。さらに76〜78℃で30分保持した後、85℃まで昇温させて1.5時間保持した。その結果、重合率は略100%であり、固形分は12%、平均粒径は20nmであるエマルジョン(b)とした。
エマルジョン(a)とエマルジョン(b)の固形分比を7:3に調整したものをエマルジョン(c)とした。
次いで、10cm角の木綿製布地に噴霧器でエマルジョン(c)を均一に塗布し、室温乾燥後、アイロンをかけてホットプレスした。この布地を「洗濯用洗剤で手洗い」⇔「室温乾燥」の洗濯サイクルを10回行った布地上の四箇所に、市販の油性インキ滴をスポットさせた。次いで、3時間放置後、薄い洗剤液中で軽く手洗いした布地には、全く油質の痕跡や、インキ滴による汚染の痕跡が見られなかった。
以上から、本発明による布地用水性エマルジョン型樹脂組成物を、布地に被覆コートさせてホットプレスすることで、布地に耐洗濯性を有する撥油性、防汚性染を賦与させることができた。
「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)」と「ナノマテリアル樹脂成分(B)」とを含有する布地用水性インキ組成物を調製させ、ポリエステル製の布地に、太字の文字を手書きで印字させた後、アイロンでホットプレスさせた。
次いで、この布地を「洗濯用洗剤で手洗い」⇔「室温乾燥」の洗濯サイクルを10回行った布地の印字文字の色調変化評価法によって、印字文字の印刷性又は転写性及び耐洗濯性を評価しその結果を表1に示した。
また、洗濯する前の布地上の文字に、市販の青色の油性インキで細字を重ね書きした後、室温下に3時間放置後、薄い洗剤液中で軽く手洗いした布地の文字には、全く青色の油質の痕跡や、青色汚染の痕跡が見られなかった。以上から、布地上の印刷文字には、耐撥油性及び防汚性が賦与されていることが理解される。
(1)「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)」の調製
温度計と窒素導入管とを装着した容量1リットルの四つ口フラスコに、イオン交換水900質量部と乳化剤のドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩14質量部、メタノール11.2質量部を添加し、85℃まで昇温させた後、過硫酸アンモニウムの0.5質量部を添加した。次いで、温度を76〜78℃に保ちながら、
・メタクリル酸メチル(MMA)90質量部と、
・メタクリル酸グリシジル(GMA)10質量部と、
・油溶性染料の「Solvent RED 49」の5質量部と、
乳化剤のドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩1質量部とを2時間かけて注下させて重合を行った。さらに76〜78℃で30分保持した後、85℃まで昇温させた後、1.5時間保持した。
その結果、重合率は略100%であり、得られた水性エマルジョン反応物中の固形分は12%で、その固形分の樹脂成分は、平均粒径が20nmの超微細ポリマー粒子の「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)」のエマルジョン(d)とした。
温度計と窒素導入管とを装着した、容量1リットルの四つ口フラスコに、イオン交換水900質量部と乳化剤ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩14質量部、メタノール11.2質量部を添加し、85℃まで昇温し、過硫酸アンモニウムを0.5質量部添加した。
次いで、温度を76〜78℃に保ちながら
・アクリル酸ブチル(BA)の76質量部と、
・アクリル酸2−エチルヘキシル(2−EHA)の20質量部と、
・メタクリル酸(MAA)の4質量部と、
乳化剤ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩の1質量部を2時間かけて滴下し滴下重合を行った。さらに76〜78℃で30分保持した後、85℃まで昇温させて1.5時間保持した。その結果、重合率は略100%であり、固形分は12%、平均粒径は26nmであるエマルジョン(e)とした。
そこで、エマルジョン(d)とエマルジョン(e)の固形分比を8:2に調製したものをエマルジョン(i)を実施例2とした。
実施例3として、エマルジョン(d)とエマルジョン(e)の固形分比を6:4に調製したものをエマルジョン(j)とした。また、実施例4として、エマルジョン(d)とエマルジョン(e)の固形分比を8.5:1.5に調製したものをエマルジョン(k)とした。
実施例2における「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)」を調製するに際して、メタクリル酸グリシジル(GMA)10質量部を、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸10質量部に変えた以外は、実施例2と同様にして「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)」を調製した。その結果、重合率は略100%であり、得られた水性エマルジョン反応物中の固形分は12%で、その固形分の樹脂成分は、平均粒径が26nmの超微細ポリマー粒子の「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)−1」であるエマルジョン(f)とした。
実施例2における「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)」を調製するに際して、メタクリル酸グリシジル(GMA)10質量部を、ジエチルアミノエチルメタクリレート10質量部に変えた以外は、実施例2と同様にして「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)」を調製した。その結果、重合率は略100%であり、得られた水性エマルジョン反応物中の固形分は12%で、その固形分の樹脂成分は、平均粒径が24nmの超微細ポリマー粒子の「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)−2」であるエマルジョン(g)とした。
実施例2における「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)」を調製するに際して、メタクリル酸グリシジル(GMA)10質量部を、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10質量部に変えた以外は、実施例2と同様にして「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)」を調製した。その結果、重合率は略100%であり、得られた水性エマルジョン反応物中の固形分は12%で、その固形分の樹脂成分は、平均粒径が25nmの超微細ポリマー粒子の「着色ナノマテリアル樹脂成分(A)−3」であるエマルジョン(h)とした。
エマルジョン(d)、(f)〜(k)の固形分をそれぞれ6%に調整しポリエステルの布に染色、乾燥させた。
・そのまま室温で乾かしたものをブランクとし、
・洗濯用洗剤で手洗いしたもの、アイロンでホットプレスしたのち洗濯用洗剤で手洗いしたもの、更に、
・「洗濯用洗剤で手洗い」⇔「室温乾燥」の洗濯サイクルを10回サイクルさせたもの、
の色調変化を測定機(カラーエースMODEL TC-PIII(東京電色(株)))により測定し、L*a*b*表色系の値(L*値、a*値、b*値)を求め、ブランクとの色差ΔE*=(ΔL*2+Δa*2+Δb*2)1/2により、「印刷性又は転写性」及びその「耐洗濯性」を評価した。
なお、L*値は明度(黒、白)を表し、数値の増加方向は黒方向である。また、a*値及びb*値は色相及び彩度を表すものであり、a*値は赤、緑の指標あって、数値の増加方法は赤方向を示し、b*値は黄、青の指標であり数値の増加方向は黄色を示す。
Claims (5)
- 布地にホットプレス下に転着性又は被覆コート性を発揮させ且つその転着又は被覆コート樹脂成分に優れる耐洗濯性を有する撥油性や、防汚性等の機能を賦与させる布地用水性エマルジョン型樹脂組成物であって、
水性媒体中に、全重合性モノマー成分の100質量%当たり、グリシジル基を有する共重合性モノマー成分が10〜70質量%範囲で得られる共重合体粒子であり、且つ体積基準で表す平均粒子径が5〜100nmの超微細ポリマー粒子のナノマテリアル樹脂成分(A)と、
全重合性モノマー成分100質量%当たり、カルボキシル基を有する共重合性モノマー成分が0.1〜20質量%範囲での共重合下に得られる共重合体粒子であり、且つ体積基準で表す平均粒子径が5nm〜1μmの超微細ポリマー粒子のナノマテリアル樹脂成分(B)と、
を樹脂成分としてホットプレス下に布地に転着又は被覆コートさせることを特徴とする布地用水性エマルジョン型樹脂組成物。 - 質量分率で表して前記ナノマテリアル樹脂成分(A)/前記ナノマテリアル樹脂成分(B)=97/3〜60/40の配合割合で含有していることを特徴とする請求項1に記載の布地用水性エマルジョン型樹脂組成物。
- 請求項1又は2に記載する布地用水性エマルジョン型樹脂組成物を、被被覆コート体である天然繊維、再生繊維、半合成繊維及び合成繊維のそれぞれ単独及びこれらの少なくとも2種の複合繊維の群から選ばれる何れかの繊維からなる織布又は不織布に、ホットプレス下に被覆コートさせて、優れる耐洗濯性を有する撥油性及び防汚性機能を賦与されていることを特徴とする機能性布地。
- 布地にホットプレス下に地に転着性又は被覆コート性を発揮させ且つ耐洗濯性を有する撥油性や、防汚性等の機能を賦与させる水性エマルジョン型樹脂組成物を用いてなる布地用水性インキ組成物であって、
水性媒体中に、全重合性モノマー成分100質量%当たり、グリシジル基を有する共重合性モノマー成分が10〜70質量%範囲で得られる共重合体粒子であり、油溶性染料0.1〜50質量%を内包着色する体積基準で表す平均粒子径が5〜100nmの超微細ポリマー粒子の着色ナノマテリアル樹脂成分(A)と、
全重合性モノマー成分100質量%当たり、カルボキシル基を有する共重合性モノマー成分0.1〜20質量%範囲で得られる共重合体粒子で、体積基準で表す平均粒子径が5nm〜1μmの超微細ポリマー粒子のナノマテリアル樹脂成分(B)とを含有し、
被転着体である布地に、ホットプレス下に転着性としての印刷性又は転写性を発揮させる前記(A)及び(B)からなる印刷又は転写樹脂成分に、耐洗濯性を有する撥油性や、防汚性及び防印刷滲み性機能を賦与させることを特徴とする布地用水性インキ組成物。 - 請求項4に記載する布地用水性インキ組成物を用いて、ホットプレス下に、被印刷体又は被転写体である天然繊維、再生繊維、半合成繊維及び合成繊維のそれぞれ単独及びこれらの少なくとも2種の複合繊維の群から選ばれる何れかの繊維からなる織布又は不織布に、所望する図柄及び/又は文字が印刷又は転写されていることを特徴とする印刷布地。
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