JP4300549B2 - 親水性着色樹脂微粒子、着色水性エマルジョン組成物及びそれらの製造方法 - Google Patents

親水性着色樹脂微粒子、着色水性エマルジョン組成物及びそれらの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、親水性着色樹脂微粒子及びその製造方法に関し、より詳細には、油溶性染料で着色された高色調(又は高色濃度)で、親水性であるナノサイズの着色樹脂微粒子、その微粒子を分散する着色水性エマルジョン組成物及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子写真画像形成用のトナー、インクジェットプリンター用インク、印刷用水性インク、筆記用水性インク、スタンプ用インク、コーティング剤、水性塗料、化粧品等にナノサイズの着色樹脂微粒子や、その着色樹脂微粒子を分散させたエマルジョン組成物が広く用いられている。また、近年においては、このような着色微粒子が診断薬用担体としても使用されている。また、各種の電子部品や、光調光材等に用いられるカラーフィルタのような着色層の薄膜化のためにも用いられている。
【0003】
例えば、特開2000−297126号公報には、筆記用インク、印刷用インク、インクジェット(IJ)記録用インク、塗料及びカラーフィルタ等に用いられる特定単量体を含有する単量体組成物と油溶性染料と有機珪素単量体とを、重合開始剤、反応性乳化剤(又は重合性乳化剤)下及び非反応性乳化剤との併用下に乳化重合させたナノサイズの着色微粒子を含有する着色樹脂エマルジョンが記載され、特に、染料が均一に、高濃度に配合され、且つ耐熱性、耐光性、耐溶剤性、耐水性及び耐剥離性等の耐久性に優れる着色樹脂エマルジョン、その着色微粒子が提案されている。
【0004】
また、特開2000−297234号公報には、油溶性染料で着色されたポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂、スチレン系樹脂及びスチレン−アクリル系共重合体等の樹脂が、乳化された水性分散体中に、ナノサイズの着色樹脂微粒子として分散するIJ用水性インクが記載されている。すなわち、重合性モノマー中に、油溶性染料を溶解又は分散させて、例えば、ポリエステル系樹脂の重合時に、イオン性基としてカルボン酸アルカリ金属塩を有する単量体を導入させて乳化重合させて、油溶性染料で着色されたポリエステル系樹脂粒子が、アセトン等の水溶性有機溶媒を含有する水性分散体中に、着色微粒子として分散するIJ用水性インクである。
【0005】
また、ナノサイズで、色材としての染料が高濃度に含有する着色微粒子は、従来から通常の乳化重合法では、その調製が著しく困難である傾向にあった。特開2001−131213号公報には、染料を溶解したモノマーのミニエマルジョン重合法で得られ、染料が0.01〜50重量%を含有する平均粒子径が90nm以下のナノサイズの着色樹脂微粒子が記載されている。このミニエマルジョン重合法は、重合が、水相中のミセルで開始する通常の乳化重合とは異なり、モノマーの重合が、水相中でない油滴内で起こさせるものである。すなわち、乳化重合法では、水相中の界面活性剤濃度をCMC(臨海ミセル濃度)以上に保ち、重合が油滴中ではなく、界面活性剤ミセル中で起こる。また、このミニエマルジョンは、重合可能なモノマーの水性エマルジョンであり、界面活性剤と共界面活性剤の存在下にモノマーを機械的に微分散させて、20〜500nmの粒径とし、重合には、水溶性又は油溶性の開始剤が使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように従来から電子写真画像形成用のトナー、IJプリンター用インク、印刷用水性インク、筆記用水性インク、コーティング剤、水性塗料、化粧品等には、染顔料で着色されたナノサイズの着色樹脂微粒子や、その着色樹脂微粒子が分散されたエマルジョン組成物が広く用いられている。このようなナノサイズの着色樹脂微粒子は、その粒子径が微細であることによりその物体色は、散乱光による白色化の傾向が低く、我々人間の視覚には、見掛け上色調が高く認識される。一般に、粒子が波長λの可視光(λ=350〜750nm)に対する散乱する効率は、粒子径がλ/2において最大で、粒子径がλ/4以下において非常に小さくなる。従って、可視光の散乱を極力抑制させることによって、着色粒子の表面色調を高く認識されることから、このような着色樹脂微粒子はナノサイズの超微細粒であることが望ましい。
【0007】
このようなナノサイズの着色樹脂微粒子として、上述する公報例にも種々提案され、例えば、特開2000−297126号公報又は特開2001−131213号公報に記載されている如く、その微細樹脂粒子内に色材である染料を安定に、しかも高濃度に固定させて高色調の樹脂微細粒子を調製するには、これら公報の提案からも明らかな如く、その調製法は比較的に煩雑で、コスト的にも必ずしも低廉な調製法ではない。しかも、得られる着色微粒子の色調も必ずしも充分でないことから、未だ充分に満足されるに至っていないのが実状である。
【0008】
そこで、本発明の目的は、各種のカラーフィルタや、IJプリンター用インク、印刷用水性インク、筆記用水性インク及びスタンプ用インク等の水性インクや、コーティング剤、水性塗料及び化粧品等に有用されるナノサイズの着色超微細樹脂粒子であって、従来法に比べてその色調が著しく高い着色樹脂微粒子を提供することである。
【0009】
また、本発明の他の目的は、このように所望する色調と、所望するナノサイズの着色樹脂微粒子を格段の調製工程を要さずに、簡便に、しかも、高効率に調製できる製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上述した課題に鑑み鋭意検討した結果、通常の乳化重合法を用いて反応性乳化剤と親水性乳化剤の系にモノマーの油滴を超微細に分散させ、乳化重合時に介在させた油溶性染料を高濃度に固定させることに着目して、油溶性染料を二段法でエマルジョン中に分散させることで、染料を高濃度に樹脂微粒子に固定できることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0011】
本発明によれば、親水性乳化状態にある油溶性染料をナノサイズの樹脂粒子内に内包させ、且つその外表層及び/又はその近傍層にも沈着被覆させてなる高色調の親水性着色樹脂微粒子において、
親水性及び油溶性組合せの一次乳化剤と、油溶性染料と、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン及びテトラヒドロフランから選ばれる少なくとも1種の親水性有機溶媒である染料親水化助剤と、水とを添加し乳化させて得られた親水性乳化状態にある油溶性染料粒子と重合性モノマーとを乳化重合し油溶性染料を内包する親水性着色樹脂微粒子の前駆体粒子を形成し、かつ、当該前駆体粒子の外表層及び/又はその近傍層に前記油溶性染料を沈着被覆させ、平均粒子径が10〜600nmの範囲にあることを特徴とする親水性着色樹脂微粒子を提供する。
【0012】
また、本発明によれば、このようなナノサイズの樹脂粒子に油溶性染料を高濃度に固定させて、高色調の親水性着色樹脂微粒子を通常の乳化重合法で、簡便な染料2段階固定化法で油溶性染料を高効率に樹脂粒子内に内包させ、且つその外表層及び/又はその近傍層にも沈着被覆させることを特徴とする高色調な親水性着色樹脂微粒子の製造方法を提供する。
【0013】
<前段の一次エマルジョンと染料内包の前駆体粒子>
すなわち、水相中に重合性モノマーの100重量部当たり親水性及び油溶性を組合せた一次乳化剤の1〜8重量部と、油溶性染料の0.1〜20重量部及びメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン及びテトラヒドロフランから選ばれる少なくとも1種の親水性有機溶媒である染料親水化助剤の5〜20重量部と、水の200〜300重量部とを添加させて乳化させる。次いで、開始剤を添加させて、断熱反応下に乳化重合させて、油溶性染料を重合体樹脂に内包させた本発明による親水性着色樹脂微粒子の前駆体粒子が、その平均粒子径が10〜600nm範囲にある超微細粒子として分散させた前段の一次エマルジョンとする。
<後段の二次エマルジョンと本願の高色調の水性着色樹脂微粒子>
次いで、この一次エマルジョン中の固形分100重量部当たり、反応性の二次乳化剤の5〜40重量部と、前段で使用した同種の油溶性染料の5〜40重量部と、前段で使用した同種の染料親水化助剤の100〜300重量部及び水の50〜200重量部とを添加させた後、攪拌・加温下に所定時間保持熟成させる。このように調製されてなる後段の二次エマルジョン中には、前段の一次エマルジョン中に分散されていた前駆体粒子の外表層及び/又はその近傍層の表層部に、更に染料が沈着被覆されてなる本発明による高色調の親水性着色樹脂微粒子が分散している。また、その平均粒子径は、略10〜600nm範囲にあるナノサイズの超微細な親水性着色樹脂微粒子である。
【0014】
<作用>
以上のような通常の乳化重合法による製造方法ではあるが、本発明においては、前段の一次エマルジョンと後段の二次エマルジョンを介して分散及び溶解する重合性樹脂モノマーと油溶性染料とを、一次及び二次乳化剤、更には水溶性及び/又は親水性の染料親水化助剤及び水の調整下になす染料2段階固定化法によって、エマルジョン中に溶解、分散する重合性樹脂モノマーをナノサイズの重合体微細粒子に形成させながら、染料の固定化を2段階で順次に進捗させる。
【0015】
この染料の2段階固定化法においては、油溶性染料をモノマーに分散及び/又は溶解する前段の一次エマルジョンを介して、乳化重合法で形成・分散するナノサイズの樹脂微粒子に油溶性染料を同時に内包させ、次いで後段の二次エマルジョンを介して、前段で染料を内包されてナノサイズの樹脂粒子として分散する前駆体粒子の外表層及び/又はその近傍層に、更に染料を沈着被覆させて染料が2段階固定で高効率に固定化される。
【0016】
このような本発明による簡便な前・後段の染料2段階固定化法によれば、従来から通常の乳化重合法では著しく困難であった、特にナノサイズのような超微細な樹脂微粒子においても、染料が内包される以前に、形成・分散する樹脂微粒子の表層部である粒子表層及び/又はその近傍層への染料の先沈着被覆を効果的に防止させて、染料内包の障害を形成させない。その結果、エマルジョン中には、先ず染料を充分に内包固定させながら樹脂微粒子が形成・分散され、次いで、その表層部にも染料を充分に被覆固定させてなる高色調の着色樹脂微粒子にすることができる。
【0017】
また、本発明による製造方法は、乳化重合法下に乳化剤及び油溶性染料の染料親水化助剤との調整下に水性媒体エマルジョン中に形成・分散するナノサイズの超微細の樹脂微粒子には、油溶性染料を2段階固定化法を介して高効率に固定させられ、しかも、格段の調製工程を要さないで高効率に高色調の親水性着色樹脂微粒子を調製することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明によるナノサイズの親水性着色樹脂微粒子、その着色水性エマルジョン組成物及びそれらの製造方法に係わる実施の形態について更に説明する。
【0019】
本発明において、このような色材としての油溶性染料を高濃度に、高効率に固定されたナノサイズの着色樹脂微粒子には、その重合体樹脂粒子としての有機ポリマー質を特に限定することなく適宜に選んで使用することができる。既に上述した前段の一次エマルジョン中にナノサイズの樹脂微粒子として重合形成・分散させるに、例えば、アクリル系、スチレン系、アクリル−スチレン系、フッ素含有アクリル系及びフッ素含有アクリル−スチレン系等の有機ポリマー質を適宜好適に使用できる。
【0020】
この前段の一次エマルジョン中に重合形成・分散されるアクリル系樹脂微粒子として好ましく使用される重合性アクリル系モノマーに、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、(メタ)アクリル酸アニールエステル類、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル類、多価アクリル酸エステル類、脂環式アルコールのメタクリル酸エステル類、エポキシ基含有ビニル単量体、不飽和カルボン酸又はその部分エステル化合物及びその無水物、アミド基含有ビニル単量体、有機ケイ素基含有ビニル化合物単量体等が挙げられる。本発明においては、原料として比較的に低廉で、しかも、モノマー種が多く、強度等の特性を所望する値にコントロールし易い等の観点から、好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類の単独又は(メタ)アクリル酸アルキルエステル類を主成分にして、他のアクリル系モノマー類の少なくとも1種を適宜好適に組合わせて使用することができる。また、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類に他のモノマー類を組合わせて使用する場合、その配合割合は、着色樹脂微粒子の用途にもよるが、通常、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類の100重量部に対して、他のアクリル系モノマー類の少なくとも1種を10〜100重量部の範囲で適宜用いることができる。
【0021】
これらのアクリル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸イソプロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸イソブチル,(メタ)アクリル酸ペンチル,(メタ)アクリル酸ヘキシル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸ラウリル,(メタ)アクリル酸ノニル,(メタ)アクリル酸デシル,(メタ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸フェニル,(メタ)アクリル酸メトキシエチル,(メタ)アクリル酸エトキシエチル,(メタ)アクリル酸プロポキシエチル,(メタ)アクリル酸ブトキシエチル,(メタ)アクリル酸エトキシプロピル等のアクリル酸アルキルエステル;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド,N-メチロール(メタ)アクリルアミド及びジアセトンアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の脂環式アルコールのアクリル酸エステル;エチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル,ジエチルグリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル,トリエチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル,ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル,ジプロピレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル,トリプロピレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル等の(ポリ)アルキレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができる。
【0022】
また、フッ素置換アクリル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル,(メタ)アクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル,(メタ)アクリル酸−2−パ−フルオロメチルエチル,(メタ)アクリル酸−2−パ−フルオロエチル−2−パ−フルオロブチルエチル,(メタ)アクリル酸−2−パ−フルオロエチル,(メタ)アクリル酸パ−フルオロメチル,(メタ)アクリル酸ジパ−フルオロメチルメチル等のフッ素置換(メタ)アクリル酸系モノマー等を挙げることができる。
【0023】
また、スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン,メチルスチレン,ジメチルスチレン,トリメチルスチレン,エチルスチレン,ジエチルスチレン,トリエチルスチレン,プロピルスチレン,ブチルスチレン,ヘキシルスチレン,ヘプチルスチレン及びオクチルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン,クロルスチレン,ブロモスチレン,ジブロモスチレン,クロルメチルスチレン等のハロゲン化スチレン;ニトロスチレン,アセチルスチレン,メトキシスチレン、α−メチルスチレン,ビニルトルエン等を挙げることができる。
【0024】
また、その他の重合性モノマーとして、例えば、パーフロオロエチレン,パーフロオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニル系モノマー;酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,n−酪酸ビニル,イソ酪酸ビニル,ピバリン酸ビニル,カプロン酸ビニル,パーサティック酸ビニル,ラウリル酸ビニル,ステアリン酸ビニル,安息香酸ビニル,p−t−ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル等のビニルエステル類;塩化ビニリデン、クロロヘキサンカルボン酸ビニル、(メタ)アクリル酸−2−クロロエチル、メタクリル酸−2−クロロエチル等が挙げられる。このような他のモノマーを併用させて有機ポリマー粒子を製造する場合に、アクリル系モノマー100重量部当りに対して、これらその他のモノマーを、アクリル系重合体の特性を損なわない限りにおいて、通常、100重量部以下で、好ましくは、0.1〜50重量部の範囲で適宜使用することができる。
【0025】
また、必要に応じて、官能基を有するモノマーとして、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸が挙げられ、また、これらの誘導体として、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、また、例えば、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸フェニルアミノエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸のアルキルエステル系誘導体類、N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミンなどのビニルアミン系誘導体類、アリルアミン、メタクリルアミン、N−メチルアクリルアミンなどのアリルアミン系誘導体、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミドなどのアクリルアミド系誘導体、p−アミノスチレンなどのアミノスチレン類、6−アミノヘキシルコハク酸イミド、2−アミノエチルコハク酸イミド等のアミノ基含有エチレン性不飽和結合を有するモノマーが適宜好適に使用することができる。
【0026】
また、本発明において、乳化重合下に上述する重合性モノマーを重合させて得られるナノサイズの樹脂微粒子には、色材としての油溶性染料が、一次及び二次エマルジョンを介して有機ポリマーの樹脂微粒子に固定されている。本発明による前段及び後段の一次及び二次エマルジョン中に分散される樹脂微粒子は、必ずしも架橋構造を形成させる必要がないが、必要に応じて微細粒子に架橋構造を導入させて形成させることができる。このような架橋構造を形成させるに、2官能性以上の多官能性モノマーを適宜好適に使用することができる。その多官能性モノマーとして、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート,トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート,ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート,トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート,1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジアクリレート,1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレート,1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレート,N−メチロールアクリルアマイド等を挙げることができる。また、このような多官能性モノマーは、既に上述した重合性モノマー100重量部に対して、通常、0.5〜50重量部、好ましくは、1〜15重量部で適宜好適に使用することができる。
【0027】
そこで、本発明で使用される染料は、上述するモノマーに溶解・分散する限りにおいて、特に限定することなく適宜選んで用いられる。本発明において、好ましくはモノマーより水に溶解し難い油溶性染料であれば適宜好適に使用される。その油溶性染料として、例えば、ソルベントブルー,ソルベントレッド,ソルベントオレンジ,ソルベントグリーン,ルモゲンFオレンジー等が挙げられる。また、例えば、クラリン系、ペリレン系、ジシアノピニル系、アゾ系、キノフタロン系、アミノピラゾール系、メチン系、ジシアノイミダゾール系、インドアニリン系、フタロシアニン系等の筆記記録液に通常使用されている染料や、感熱記録紙や感温色材として用いられるロイコ染料や、また、例えば、ローダミンBステアレート(赤色215号),テトラクロルテトラブロムフルオレセン(赤色218号),テトラブロムフルオレセン(赤色223号),スダンIII(赤色225号),ジブロムフルオレセイン(橙色201号),ジヨードフルオレセイン(橙色206号),フルオレセイン(黄色201号),キノリンエローSS(黄色204号),キニザリングリーンSS(緑色202号),アズリンパープルSS(紫色201号),薬用スカーレット(赤色501号),オイルレッドXO(赤色505号),オレンジSS(橙色403号),エローAB(黄色404号),エローOB(黄色405号),スダンブルーB(青色403号)等の化粧品に使用されているタール系染料が挙げられる。本発明において、これらの染料の単独又は2種以上を混合させて使用され、また、必要に応じて各種の直接染料、酸性染料、塩基性染料、アゾイック染料、水性染料、反応性染料及び蛍光染料等も使用することができる。また、これらの染料は、それぞれ樹脂ポリマー質として使用するモノマーの種類、その着色粒子の用途、所望する色調等に応じて適宜選んで使用することができる。
【0028】
本発明による着色樹脂微粒子には、その用途、その所望する色調にもよるが、重量基準で表わしてこれらの染料が、着色樹脂微粒子100重量部当り0.1〜40重量部の範囲で適宜好適に固定(又は含有)することができる。
【0029】
本発明によれば、既に上述した如く、このようなナノサイズの樹脂微粒子をエマルジョン中に通常の乳化重合法で重合形成・分散させ、しかも簡便な染料2段階固定化法で油溶性染料を高効率に樹脂粒子内に内包させ、且つその外表層及び/又はその近傍層にも沈着被覆させてなる高色調な親水性着色樹脂微粒子を調製する製造方法について以下に更に説明をする。
【0030】
<一次エマルジョンの調製>
本発明によれば、水相中に上述する重合性モノマーと上述する架橋剤である多官能性モノマーとの合量である100重量部当たり、必要に応じて親水性及び油溶性とを組合わせて使用する一次乳化剤の1〜8重量部と、上述する油溶性染料0.1〜20重量部と、上述する染料親水化助剤の5〜20重量部及び水200〜300重量部を添加させて1〜5分間程度に及んで強攪拌させて乳化させる。次いで、40〜70℃に昇温させた後、開始剤の0.2〜0.6重量部を添加させて、断熱反応下に乳化重合下に樹脂微粒子を形成させながら、油溶性染料を重合体樹脂に内包させた本発明による親水性着色樹脂微粒子の前駆体粒子を形成させる。次いで、発熱昇温下に0.5〜2時間程度保持させて熟成させて、体積基準で表して平均粒子径が10〜600nm範囲にある超微細粒子を分散させた前段の一次エマルジョンとする。ここで場合によっては、このように調製される一次エマルジョン中には、樹脂微粒子中に内包されずに分散・溶解している僅かばかりの染料が含まれている。また、本発明におけるこの前段の一次エマルジョンにおいて、添加されたモノマーの重合率は、略100%で適宜進捗させることができる。
【0031】
<二次エマルジョンの調製及びナノサイズの親水性着色樹脂微粒子の調製>
次いで、この一次エマルジョン中に、このエマルジョン中の固形分100重量部当り、上述する反応性の二次乳化剤の5〜40重量部と、前段の一次エマルジョンに添加した同種の油溶性染料の5〜40重量部と、染料親水化助剤として例えばアセトンの100〜300重量部及び水の50〜200重量部とを添加した後、攪拌下の40〜80℃範囲の加温下に所定時間保持させる。ここで、このように調製されてなる後段の二次エマルジョン中には、前段の一次エマルジョン中に分散されていた前駆体粒子の外表層及び/又はその近傍層には、更に染料を適宜高効率に沈着被覆させることができる。このようにして、一次及び二次エマルジョンを介する染料2段階固定化法によって、この二次エマルジョン中には、油溶性染料を内包し、更にその内包粒子の表層及びその近傍層に染料を沈着被覆された、本発明による高色調の親水性着色樹脂微粒子が分散されている。また、その平均粒子径は、略10〜600nm範囲にあるナノサイズの超微細な着色樹脂微粒子である。また、本発明においては、このように調製する二次エマルジョン中の後段においては、樹脂粒子に固定されない染料を適宜容易に略ゼロになるように調製することができる。
【0032】
本発明で使用する一次及び二次乳化剤(又は界面活性剤)は、従来から乳化剤として通常に使用されているアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤又は必要に応じてノニオン系界面活性剤等から選んで、その単独又は組合わせて使用することができる。例えば、アニオン系界面活性剤としてはドデシルベンゼンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ウンデシルベンゼンスルホネート、トリデシルベンゼンスルホネート、ノニルベンゼンスルホネート、これらのナトリウム、カリウム塩等が挙げられ、また、カチオン系界面活性剤としてはセチルトリメチルアンモニウムプロミド、塩化ヘキサデシルピリジニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、また、ノニオン系界面活性剤としては、リピリジニウム等が挙げられる。また、反応性乳化剤(例えば、アクリロイル基、メタクロイル基等の重合性基を有する乳化剤)としては、例えば、アニオン性、カチオン性又はノニオン性の反応性乳化剤が挙げられ、特に限定することなく使用される。また、乳化剤に係わって従来から、分散性や、着色粒子の粒子径が大きくなる傾向からアニオン性の反応性乳化剤が好適に使用され、例えば、スルホン酸(塩)型、カルボン酸(塩)型、リン酸エステル型等が挙げられ、具体的には、例えば、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニルフェニルエーテルの硫酸塩、ポリオキシエチレンノニルプロペニルエーテルの硫酸エステル塩等が挙げられる。
【0033】
ここで、一次エマルジョンに用いられる一次乳化剤として、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩,ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル等のポリエチレングリコールアルキルエーテル,ビニル基、アクリロイル基、アリル基等の反応性基を有する反応性乳化剤,ポリビニルアルコール,ポリアクリル酸塩等の水溶性高分子化合物を挙げることができる。また、既に上述した一次及び二次エマルジョンにおいて、これらの乳化剤は、例えば、アクリル系モノマー等の重合性モノマー100重量部に対して、通常、0.01〜60重量部で、好ましくは0.1〜20重量部の範囲で適宜添加することができる。また、その添加量において、下限値方向の添加量では、得られる樹脂微粒子の粒子径が大き目の傾向に調製され、一方、上限値方向の添加量では、その粒子径が小さ目の傾向に調製され、本発明においても、所定の強撹拌下に油溶性染料を固定する樹脂微粒子の平均粒子径を、体積基準で表して10〜600nm範囲に適宜調製することができる。
【0034】
また、本発明においては、好ましくは使用する乳化剤量を少なくし、しかも安定にナノサイズの樹脂微粒子とするために、既に上述する如く、染料2段階固定化法として一次及び二次エマルジョンにおいて、その乳化剤を一次乳化剤及び二次乳化剤として添加調整して乳化エマルジョンを安定に形成させている。また、このような染料の2段階固定化法を効果的に進捗させるために、染料親水化助剤を添加させて油溶性染料を内包又はその表層に固定させている。このような染料親水化助剤としては、本発明において、水溶性有機溶媒であるメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン及びテトラヒドロフラン等を挙げることができる。これらの染料親水化助剤の添加量は、所望する油溶性染料の固定量及びその種類によっても異なるので特に限定されないが、本発明においては重量基準で、添加する油溶性染料の100重量部に対して、染料親水化助剤の0〜10重量部、好ましくは、0.05〜9重量部を適宜添加することができる。
【0035】
これらの方法で製造される本発明による染料が固定された着色樹脂微粒子の平均粒子径は、既に上述する如く、通常、体積基準で表わして10〜600nmの範囲の粒子で、好ましくは、20〜500nmの粒子を適宜好適に調製することができる。また、特に、所望する粒子径及びその均斉度を高める場合には、通常、乳化重合法にあっては、乳化剤の種類及びその添加量等に影響され、分散安定剤として界面活性剤等を用いずに水系の反応媒体中に、溶解したモノマーを、水溶性開始剤により攪拌混合下に重合させることから、一般的に、その粒子径は、溶解度の高いモノマーにおいて、生成する粒子径が小さくなり、溶解度の低いモノマーにおいて、その粒子径が大きくなる傾向にある。
【0036】
また、本発明による親水性着色樹脂微粒子中又はその着色樹脂微粒子が分散する二次エマルジョン中には、必要に応じてそれ自体公知のその他の添加剤(配合剤)である、例えば、熱安定剤、分散剤、防腐剤、粘度調節剤、タレ止め防止剤、界面活性剤、表面張力調整剤、PH調整剤、消泡剤、防錆剤、キレート化剤、酸化防止剤、帯電防止剤、近赤外吸収剤、紫外線吸収剤、抗菌・防カビ剤、蛍光剤、顔料、香料、各種の薬効成分等をそれ自体公知の処方によって固定(又は含有)又は添加・分散させることができる。これらの添加剤は、上述する如く着色樹脂微粒子に内包、又は表面に被覆させて用いられるし、また、一次及び二次エマルジョン中に分散又は溶解させて、そのまま分離することなく適宜添加させることができる。
【0037】
本発明によれば、既に上述したナノサイズの着色樹脂微粒子、その着色樹脂微粒子が分散する二次エマルジョンを着色水性エマルジョン組成物として、また、必要に応じて、二次エマルジン中に分散する着色樹脂微粒子を分離回収させ、再度このナノサイズの着色粒子を水性媒体中に再分散させて、既に公知のIJプリンター用インク、印刷用水性インク、筆記用水性インク及びスタンプ用インク等の水性インクや、感熱記録紙用発色剤、感温色材、コーティング剤、水性塗料及び化粧料、カラーフィルタ等に、この着色樹脂微粒子や、この着色水性エマルジョン組成物を適宜好適に用いることができる。また、これらのIJプリンター用インク、印刷用水性インク、筆記用水性インク及びスタンプ用インク等の水性インクや、感熱記録紙用発色剤、感温色材、コーティング剤、水性塗料及び各種の化粧料等の用途には、それぞれ周知の添加剤を上述する添加剤から適宜選んで添加させて調製することができる。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例にいささかも限定されるものではない。
【0039】
<色調の評価>
本実施例において、染料着色粒子の色調を評価するために、着色粒子の水分散体(固形分として10重量部)を供試体とし、その3gを容器に入れ、上部に厚さ1.7mmの透明ガラス板を被せ、その上から東京電色(株)製のカラーエースMODEL TC-PIIIを用いて測定をし、色材の色を表わすL立体表色系の値(L、a、b)をそれぞれ求める。ここで得られるL値は明度(Lがゼロを黒とし、Lが100を白とする)を表す。また、色相と彩度を示す色度をそれぞれa、b値で表し、+a値は赤の方向、−a値は緑の方向、+b値は黄色の方向、−b値は青の方向の指標である。
参考例として、例えば、ジャパンカラーとして使われているイエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の色彩値L値は以下の通りである。
【表1】
Figure 0004300549
【0040】
実施例1 (着色微細樹脂粒子の前駆体粒子の調製)
コンデンサー、窒素ガス導入管、温度計、撹拌装置を備えた容量1リットルの四つ口丸底フラスコに、アクリル系モノマーであるメタクリル酸メチル(メチルメタアクリレート)(MMA)の83重量部と、メタクリル酸の2重量部と、メタクリルアミド5重量と、多官能性架橋剤であるトリメチロールプロパントリアクリレート(共栄社化学(株)製)の10重量部と、一次乳化剤として陰イオン界面活性剤のアルキルジヒェニルエーテルジスルホン酸塩の2重量部と、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩の2重量部と、油溶性染料であるlumogen F Orange(BASF製)の2重量部と、水道水285重量部、染料親水化助剤としてのイソプロピルアルコール10重量部とを添加し、強攪拌下で1分間攪拌した。次いで、60℃に昇温し、開始剤のペルオキソ二硫化カリウム(KPS)を0.45重量部を添加し、断熱反応を行った。更に、発熱終了後、80℃まで昇温し、その温度に1.5時間保持させた。このようにして得られた第1エマルジョン中には、染料を内包させた本発明による着色微細樹脂粒子の前駆体粒子が形成され、その体積基準で表わした平均粒子径は、80nmであった。なお、この一次エマルジョン中には、未内包の染料も含まれているが、このエマルジョンの重合率は、略100%であった。
【0041】
(本発明によるナノサイズの着色樹脂微粒子の調製)
次いで、コンデンサー、窒素ガス導入管、温度計、撹拌装置を備えた容量2リットルの四つ口丸底フラスコに、この第1エマルジョンの1kg(固形分として10重量部)と、二次乳化剤であるポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩の2重量部と、lumogen F Orange(BASF製)の2重量部、水道水10重量部と、染料親水化助剤としてのアセトン20重量部とを添加し、攪拌下で45℃×30分、更に76℃×2時間保持させて、前駆体粒子の外表層に染料を更に被覆沈着させた本発明による着色微細樹脂粒子を含有する第2エマルジョンを得た。得られた二次エマルジョンを濾過分離させて着色微細樹脂粒子を回収させた濾液中には、殆ど染料が含まれていなことから、添加した染料の略全量が前駆体粒子の外表層に被覆沈着されていると言える。また、得られた二次エマルジョンから分離回収した着色樹脂微粒子又はその風乾物をそれぞれ水性媒体中に再分散させたところ、何れも特に分散剤や、親水化剤を添加することなく、容易に分散させることができたことから、この着色樹脂微粒子は親水性であると言える。
【0042】
比較例1
(従来法のアセトン含浸法による染料含浸粒子)
本発明による着色微細樹脂粒子の染料着色性の評価を明確にさせるために、実施例1の前駆体粒子の調製において、油溶性染料及び染料親水化助剤としてのイソプロピルアルコールを添加させない以外は同様にして、第1エマルジョンを調製し、次いでこの第1エマルジョンの1kg(固形分として10重量部)と、二次乳化剤であるポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩の2重量部と、lumogen F Orange(BASF製)の2重量部、水道水10重量部と、染料親水化助剤としてのアセトン20重量部とを添加し、攪拌下で45℃×30分、更に76℃×2時間保持させて、アセトン含浸法による染料を含浸させた着色粒子(染料含浸粒子)を含有する第2エマルジョンを得た。なお、ここで、一次エマルジョン中に形成された染料未含浸粒子(又は染料未内包粒子)を比較例2とした。
【0043】
その結果、得られた着色粒子についてその色調を評価して、以下に示す。
【表2】
Figure 0004300549
【0044】
以上から、本発明による染料2段階固定化法を介する乳化重合法によって得らた実施例1の親水性着色樹脂微粒子と、従来法の染料固定化法に相当する比較例1の染料含浸法粒子とを比較すると、前者の色調値(a値、b値)が、後者の色調値(a値、b値)に対して、何れも+方向に略2倍の評価数値であることから、本発明による染料2段階固定化法によって染料が樹脂微粒子に内包され、且つその表面及び/又はその近傍層に沈着被覆されて染料が固定されて高色調の着色樹脂微粒子であることが理解される。
【0045】
【発明の効果】
以上から、本発明によって、各種のカラーフィルタや、IJプリンター用インク、印刷用水性インク、筆記用水性インク及びスタンプ用インク等の水性インクや、コーティング剤、水性塗料及び化粧料等に有用されるナノサイズで、高色調である親水性着色超微細樹脂粒子を提供することができる。
【0046】
また、本発明によって、色材としての油溶性染料が、樹脂微粒子内に内包され、且つその外表層及び/又はその近傍層にも沈着被覆させて所望する色調で、所望するナノサイズの親水性着色樹脂微粒子を格段の調製工程を要さずに、簡便な前・後段の染料2段階固定化法を介する乳化重合法による高色調の親水性着色樹脂微粒子の製造方法を提供することができる。

Claims (7)

  1. 親水性乳化状態にある油溶性染料をナノサイズの樹脂粒子内に内包させ、且つその外表層及び/又はその近傍層にも沈着被覆させてなる高色調の親水性着色樹脂微粒子において、
    親水性及び油溶性組合せの一次乳化剤と、油溶性染料と、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン及びテトラヒドロフランから選ばれる少なくとも1種の親水性有機溶媒である染料親水化助剤と、水とを添加し乳化させて得られた親水性乳化状態にある油溶性染料粒子と重合性モノマーとを乳化重合し油溶性染料を内包する親水性着色樹脂微粒子の前駆体粒子を形成し、かつ、当該前駆体粒子の外表層及び/又はその近傍層に前記油溶性染料を沈着被覆させ、平均粒子径が10〜600nmの範囲にあることを特徴とする親水性着色樹脂微粒子。
  2. 重量基準で表わして前記染料が前記着色樹脂微粒子100重量部当り0.1〜40重量部の範囲で固定されていることを特徴とする請求項1に記載の親水性着色樹脂微粒子。
  3. 前記樹脂のポリマー質がアクリル系、スチレン系、アクリル−スチレン系、フッ素含有アクリル系及びフッ素含有アクリル−スチレン系から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の親水性着色樹脂微粒子。
  4. 水性媒体中に、請求項1〜3に記載する何れかの親水性着色樹脂微粒子が分散されていることを特徴とする着色水性エマルジョン組成物。
  5. 親水性乳化状態にある油溶性染料をナノサイズの樹脂粒子内に内包させ、且つその外表層及び/又はその近傍層にも沈着被覆させてなる高色調の親水性着色樹脂微粒子の製造方法において、
    水相中に重合性モノマーの100重量部当たり、親水性及び油溶性組合せの一次乳化剤の1〜8重量部と、油溶性染料の0.1〜20重量部及びメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン及びテトラヒドロフランから選ばれる少なくとも1種の親水性有機溶媒である染料親水化助剤の5〜20重量部と、水の200〜300重量部とを添加させて乳化させ、
    次いで、開始剤を添加させて、40〜70℃に昇温後、断熱反応下に乳化重合させて、前記油溶性染料を内包させた前記着色樹脂微粒子の前駆体粒子が分散する一次エマルジョンとし、
    次いで前記一次エマルジョン中の固形分100重量部当たり、反応性の二次乳化剤の5〜40重量部と、前記同種の油溶性染料の5〜40重量部と、前記同種の染料親水化助剤の100〜300重量部及び水の50〜200重量部とを添加させて二次エマルジョンとした後、攪拌・40〜80℃加温下に所定時間保持させて前記前駆体粒子の外表層及び/又はその近傍層に更に染料を沈着被覆させ、
    て前記二次エマルジョン中にナノサイズの着色樹脂微粒子を分散させることを特徴とする高色調の親水性着色樹脂微粒子の製造方法。
  6. 前記重合性モノマーの100重量部当たりが、重合性モノマーの100重量部に対して、多官能モノマーを0.5〜50重量部範囲で組合せてなる合量100重量部であることを特徴とする請求項5に記載の高色調の親水性着色樹脂微粒子の製造方法。
  7. 前記重合性モノマーがアクリル系、スチレン系、アクリル−スチレン系、フッ素含有アクリル系及びフッ素含有アクリル−スチレン系から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項5に記載の高色調の親水性着色樹脂微粒子の製造方法。
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