JP2007004142A - 液晶表示板スペーサ用樹脂粒子 - Google Patents

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剛志 古田
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Abstract

【課題】 広い使用条件で常に適切な液晶層厚みを保ち、弾性を有する高分子樹脂系スペーサであって、圧力印加によりスペーサが破壊または歪むという問題が少ない液晶表示板スペーサ用樹脂粒子を得ることを目的とする。
【解決手段】 ポリウレタン樹脂(a)からなる液晶表示板スペーサ用樹脂粒子を用いる。架橋ポリウレタン樹脂からなり、体積平均粒子径が0.1〜20μmであり、かつ粒度分布の変動係数が0.1〜10%である樹脂粒子が好ましい。また、10%変位時圧縮弾性率が10〜10000MPaであり、かつ圧縮変形回復率が30〜100%であるポリウレタン樹脂(a)が好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、主として液晶表示板用スペーサに使用されるポリウレタン樹脂粒子に関する。
液晶用スペーサは、液晶ディスプレイの2枚のガラス基板間に組み込まれる10μm以下の粒子径を有する微小な真球粒子であり、散布装置により基板上に均一に分布させ、液晶の厚さを一定に保つために広く使用されている。
液晶用スペーサの素材としては、高分子樹脂系(例えば特許文献1参照)や、シリカ系(例えば特許文献2参照)が知られている。
このうち、スペーサは基板間隔を固定するためではなく、広い使用条件で常に適切な液晶層厚みを保つことを目的としているため、弾性を有する高分子樹脂系スペーサが好適に使用される。
特開平1−293316号公報 特開昭62−269933号公報
しかしながら、従来より使用される高分子樹脂系スペーサはスチレン系もしくはアクリル系重合体微粒子であるため弾性が十分ではなく、圧力印加によりスペーサが破壊または歪むという問題がある。 本発明は、圧力印加によりスペーサが破壊または歪むという問題が少ない液晶表示板スペーサ用樹脂粒子を得ることを目的とする。
本発明者らは、上記の問題点を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち本発明は、ポリウレタン樹脂(a)からなる液晶表示板スペーサ用樹脂粒子、および該樹脂粒子を用いてなる液晶表示板用スペーサ ーである。
本発明の液晶表示板用スペーサに使用される樹脂粒子は、従来のスチレン系もしくはアクリル系重合体微粒子に比べて高弾性を有するため、圧力印加によりスペーサが破壊または歪むという問題が少ない。
本発明の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子は、ポリウレタン樹脂(a)からなる。該ポリウレタン樹脂(a)は高弾性を有するため、圧力印加によりスペーサが破壊または歪むという問題が少ない。
ポリウレタン樹脂(a)は、樹脂粒子の強度および耐熱性の観点から、架橋構造を有するものが好ましい。
本発明の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子は、その10%変位時圧縮弾性率が10〜10000MPaであり、かつ、圧縮変形回復率が30〜100%であることが好ましい。
該10%変位時圧縮弾性率は、弾性、強度の観点から、さらに好ましくは50MPa〜5000MPa、とくに好ましくは100MPa〜3000MPaである。 10%変位時圧縮弾性率は、試料台上に散布された粒子に荷重をかけ、粒子径の10%まで変位した際の荷重値、変位値等から次式にて算出される値である。
[10%変位時圧縮弾性率]=[3F(1−K2)]/(2S3R)1/2
ここでFは圧縮荷重を表す。Kは粒子のポアソン比、Sは圧縮変位、Rは粒子半径を表す。本発明で使用する装置は、例えば微小圧縮試験機が挙げられ、測定は25℃において行う。
上記圧縮変形回復率は、耐久性の観点からさらに好ましくは90〜100%であり、とくに好ましくは95%〜100%である。圧縮変形回復率は、上記10%変位時圧縮弾性率測定をした後0.98mNまで除荷し、外挿した無荷重時における変位と粒子径との差、および圧縮変位から次式にて算出される値である。
[圧縮変形回復率]=(2R−S0)/S×100
ここでRは粒子半径を表す。Sは圧縮変位、S0は外挿した無荷重時における変位を表す。
本発明の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子は、 体積平均粒子径が0.1〜20μmであり、かつ粒度分布の変動係数が0.1〜10%であることが好ましい。
上記体積平均粒子径は、セルギャップ範囲の観点からさらに好ましくは0.5〜20μm、特に好ましくは1〜10μmである。体積平均粒子径は、電子顕微鏡測定、沈降法、エレクトロゾーン法、動的光散乱法等の測定法で測定することができるが、測定粒度範囲の適合性より、エレクトロゾーン法での測定が好ましい。
ここで、セルギャップとは液晶層の厚みのことであり、液晶画面の応答速度を高める方法の一つとして、このセルギャップが狭いことが好ましい。
上記の粒度分布の変動係数は、セルギャップの均一性の観点からさらに好ましくは0.5〜8%、とくに好ましくは1〜5%である。
ここで、粒度分布の変動係数は次式で定義されるものである。
変動係数(%)=粒子径の標準偏差/体積平均粒子径×100
体積平均粒子径は、エレクトロゾーン法で測定することができ、具体的にはマルチタイザーIII(コールター社製)で測定することができる。
上記のような粒度分布の変動係数を有する液晶表示板スペーサ用樹脂粒子は、必要に応じ、分級機による分級操作で得ることができる。
上記分級機としては、公知の設備を用いて行うことができる。分級設備としては、粒子が水中に分散浮遊した状態で分級する設備(重力分級機、水力分級機、遠心分級機、湿式ふるい機等)や、粒子が気体中に分散浮遊した状態で分級する設備(乾式ふるい機、重力分級機、遠心分級機、慣性分級機等)等が例示される。これら分級設備のうち、粒子が水中に分散浮遊した状態で分級する設備が好ましく、さらに湿式ふるい機が、粒度分布のシャープな樹脂粒子が得られる点で好ましい。
本発明の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子は以下のような方法で製造することが好ましい。ポリウレタン樹脂(a)の前駆体(a0)又はその溶剤溶液を水系媒体中で分散させて、さらに、前駆体(a0)を反応させて、ポリウレタン樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)を形成させる。 ポリウレタン樹脂(a)の前駆体(a0)若しくはその溶剤溶液を分散させる場合には、分散装置を用いることができる。本発明で使用する分散装置は、一般に乳化機、分散機として市販されているものであれば特に限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(在原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。このうち粒子径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーが挙げられる。
ポリウレタン樹脂(a)の前駆体(a0)を水系媒体に分散させる際、(a0)は液体であることが好ましい。(a0)が常温で固体である場合には、融点以上の高温下で液体の状態で分散させたり、(a0)の溶剤溶液を用いても良い。(a0)若しくはその溶剤溶液の粘度は、粒子径均一性の観点から通常10〜5万cP(B型粘度計で測定)、好ましくは100〜1万mPa・sである。分散時の温度は、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは5〜98℃である。分散体の粘度が高い場合は、高温にして粘度を上記好ましい範囲まで低下させて、乳化分散を行うのが好ましい。
前駆体(a0)の溶剤溶液に用いる溶剤(U)は、(a0)を常温若しくは加熱下で溶解しうる溶剤であれば特に限定されない。溶剤(U)の具体例としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素系溶剤;n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット、シクロヘキサン等のの脂肪族または脂環式炭化水素系溶剤;塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレンなどのハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。好ましいものは(a0)の種類によって異なるが、(a0)とのSP値差が3以下であるのが好適である。
前駆体(a0)としては、反応性基を有するプレポリマー(α)と硬化剤(β)の組み合わせを用いることができる。
この場合、前駆体(a0)を反応させてポリウレタン樹脂(a)を形成する方法としては、反応性基含有プレポリマー(α)および硬化剤(β)及び必要により溶剤(U)を含む油相を水に分散させ、加熱により反応性基含有プレポリマー(α)と硬化剤(β)を反応させてポリウレタン樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)を形成させる方法;反応性基含有プレポリマー(α)又はその溶剤溶液を水に分散させ、ここに水溶性の硬化剤(β)を加え反応させて、ポリウレタン樹脂(a)からなるポリウレタン樹脂粒子(A)を形成させる方法;イソシアネート基含有プレポリマー(α)又はその溶剤溶液を水に分散させることで水と反応させ、(a)からなるポリウレタン樹脂粒子(A)を形成させる方法等が例示できる。
反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基と、硬化剤(β)の組み合わせとしては、例えば、下記が挙げられる。
(I)反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が、イソシアネート基(α1)であり、硬化剤(β)が活性水素基含有化合物(β1)であるという組み合わせ。
(II)反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が活性水素含有基(α2)であり、硬化剤(β)がポリイソシアネート(β2)であるという組み合わせ。
これらのうち、水中での反応率の観点から、(I)がより好ましい。上記組合せ(I)において、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)としては、イソシアネート基(α1a)、ブロック化イソシアネート基(α1b)が挙げられる。これらのうち好ましいものは、(α1a)である。ブロック化イソシアネート基(α1b)は、ブロック化剤によりブロックされたイソシアネート基のことをいう。上記ブロック化剤としては、オキシム類[アセトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、ジエチルケトオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、メチルエチルケトオキシム等];ラクタム類[γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクタム等];炭素数1〜20の脂肪族アルコール類[エタノール、メタノール、オクタノール等];フェノール類[フェノール、m−クレゾール、キシレノール、ノニルフェノール等];活性メチレン化合物[アセチルアセトン、マロン酸エチル、アセト酢酸エチル等];塩基性窒素含有化合物[N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、2−ヒドロキシピリジン、ピリジンN−オキサイド、2−メルカプトピリジン等];およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいのはオキシム類であり、特に好ましいものはメチルエチルケトオキシムである。
反応性基含有プレポリマー(α)の骨格としては、ポリエーテル(αw)、ポリエステル(αx)、およびポリウレタン(αy)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、(αx)、および(αy)であり、特に好ましいものは(αx)および(αy)である。ポリエーテル(αw)としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイドなどが挙げられる。ポリエステル(αx)としては、ジオール(11)とジカルボン酸(12)の重縮合物、ポリラクトン(ε−カプロラクトンの開環重合物)などが挙げらる。ポリウレタン(αy)としては、ジオール(11)とポリイソシアネート(13)の重付加物、ポリエステル(αx)とポリイソシアネート(13)の重付加物などが挙げられる。
ジオール(11)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;その他、ポリラクトンジオール(ポリε−カプロラクトンジオールなど)、ポリブタジエンジオールなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
ジカルボン酸(12)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデセニルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);炭素数8以上の分岐アルキレンジカルボン酸[ダイマー酸、アルケニルコハク酸(ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸など)、アルキルコハク酸(デシルコハク酸、ドデシルコハク酸、オクタデシルコハク酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
ポリイソシアネート(13)としては、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ポリイソシアネート、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネートおよびこれらのポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物など)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。上記芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)またはその混合物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば5〜20重量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)]、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。上記脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどの脂肪族ポリイソシアネートなどが挙げられる。上記脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。上記芳香脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、m−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。また、上記ポリイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのポリイソシアネートの変性物およびこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。これらのうちで好ましいものは6〜15の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ポリイソシアネート、および炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、およびIPDIである。
ポリエステル(αx)、ポリウレタン(αy)などに反応性基を含有させる方法としては、(I)二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させる方法、(II)二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させ、さらに残存した該官能基と反応可能な官能基及び反応性基を含有する化合物を反応させる方法などが挙げられる。上記方法(I)では、水酸基含有ポリエステルプレポリマー、カルボキシル基含有ポリエステルプレポリマー、水酸基含有ポリウレタンプレポリマー、イソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマーなどが得られる。構成成分の比率は、例えば、水酸基含有ポリエステルプレポリマーの場合、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率が、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]のモル比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。他の骨格、末端基のプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。上記方法(II)では、上記方法(I)で得られたプレプリマーに、ポリイソシアネートを反応させることでイソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ブロック化ポリイソシアネートを反応させることでブロック化イソシアネート基含有プレポリマーが得られる。官能基および反応性基を含有する化合物の使用量は、ポリイソシアネートの比率が、イソシアネート基[NCO]と、水酸基含有ポリエステルの水酸基[OH]のモル比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。
反応性基含有プレポリマー(α)中の1分子当たりに含有する反応性基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。上記範囲にすることで、硬化剤(β)と反応させて得られる硬化物の分子量が高くなる。反応性基含有プレポリマー(α)の数平均分子量は、通常500〜30,000、好ましくは1,000〜20,000、さらに好ましくは2,000〜10,000である。反応性基含有プレポリマー(α)の重量平均分子量は、1,000〜50,000、好ましくは2,000〜40,000、さらに好ましくは4,000〜20,000である。反応性基含有プレポリマー(α)の粘度は、100℃において、通常2,000mPa・s以下、好ましくは1,000mPa・s以下である。2,000mPa・s以下にすることで、少量の溶剤で粒度分布のシャープな樹脂粒子(A)が得られる点で好ましい。
活性水素基含有化合物(β1)としては、脱離可能な化合物でブロック化されていてもよいポリアミン(β1a)、ポリオール(β1b)、ポリメルカプタン(β1c)および水(β1d)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、(β1a)、(β1b)および(β1d)であり、さらに好ましいもは、(β1a)および(β1d)であり、特に好ましいものは、ブロック化されたポリアミン類および(β1d)である。
ポリアミン(β1a)の例としては、脂肪族ポリアミン類(C2 〜C18):脂肪族ポリアミン{C2〜C6 アルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)、ポリアルキレン(C2〜C6)ポリアミン〔ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなど〕};これらのアルキル(C1〜C4)またはヒドロキシアルキル(C2〜C4)置換体〔ジアルキル(C1〜C3)アミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミンなど〕;脂環または複素環含有脂肪族ポリアミン〔3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなど〕;芳香環含有脂肪族アミン類(C8 〜C15)(キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミンなど)、脂環式ポリアミン(C4 〜C15):1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4’−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)など、複素環式ポリアミン(C4 〜C15):ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジンなど、芳香族ポリアミン類(C6 〜C20):非置換芳香族ポリアミン〔1,2−、1,3−および1,4−フェニレンジアミン、2,4’−および4,4’−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリアミン、ナフチレンジアミンなど;核置換アルキル基〔メチル,エチル,n−およびi−プロピル、ブチルなどのC1〜C4アルキル基)を有する芳香族ポリアミン、たとえば2,4−および2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジエチル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジブチル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジイソプロピル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジブチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、3,3’,5,5’−テトライソプロピルベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3’−メチル−2’,4−ジアミノジフェニルメタン,3,5−ジイソプロピル−3’−メチル−2’,4−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−2,2’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホンなど〕、およびこれらの異性体の種々の割合の混合物;核置換電子吸引基(Cl,Br,I,Fなどのハロゲン;メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基;ニトロ基など)を有する芳香族ポリアミン〔メチレンビス−o−クロロアニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、2−クロル−1,4−フェニレンジアミン、3−アミノ−4−クロロアニリン、4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン、2,5−ジクロル−1,4−フェニレンジアミン、5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン、3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−ジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン、ビス(4−アミノフェニル)スルフイド、ビス(4−アミノフェニル)テルリド、ビス(4−アミノフェニル)セレニド、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフイド、4,4’−メチレンビス(2−ヨードアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−ブロモアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−フルオロアニリン)、4−アミノフェニル−2−クロロアニリンなど〕;2級アミノ基を有する芳香族ポリアミン〔上記芳香族ポリアミンの−NH2 の一部または全部が−NH−R’(R’はアルキル基たとえばメチル,エチルなどの低級アルキル基)で置き換ったもの〕〔4,4’−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼンなど〕、ポリアミドポリアミン:ジカルボン酸(ダイマー酸など)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類(上記アルキレンジアミン,ポリアルキレンポリアミンなど)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミンなど、ポリエーテルポリアミン:ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコールなど)のシアノエチル化物の水素化物などが挙げられる。(β1a)として好ましいものは、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンおよびそれらの混合物である。
ポリオール(β1b)の例としては、上記ジオールが挙げられる。3価以上のポリオールとしては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);トリスフェノール類(トリスフェノールPAなど);ノボラック樹脂(フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記トリスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物;上記ノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物;アクリルポリオール[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと他のビニル系モノマーの共重合物など]などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコールおよびノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物である。
ポリメルカプタン(β1c)としては、エチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオールなどが挙げられる。
(β1a)が脱離可能な化合物でブロック化されたポリアミンである場合の例としては、前記ポリアミン類と炭素数3〜8のケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、炭素数2〜8のアルデヒド化合物(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド)から得られるアルジミン化合物、エナミン化合物、およびオキサゾリジン化合物などが挙げられる。
必要により活性水素基含有化合物(β1)と共に反応停止剤(βs)を用いることができる。反応停止剤を(β1)と一定の比率で併用することにより、(b)を所定の分子量に調整することが可能である。反応停止剤(βs)としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなど);モノアミンをブロックしたもの(ケチミン化合物など);モノオール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、フェノール;モノメルカプタン(ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタンなど);モノイソシアネート(ラウリルイソシアネート、フェニルイソシアネートなど);モノエポキサイド(ブチルグリシジルエーテルなど)などが挙げられる。
上記組合せ(II)における反応性基含有プレポリマー(α)が有する活性水素含有基(α2)としては、アミノ基(α2a)、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)(α2b)、メルカプト基(α2c)、カルボキシル基(α2d)およびそれらが脱離可能な化合物でブロック化された有機基(α2e)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、(α2a)、(α2b)およびアミノ基が脱離可能な化合物でブロック化された有機基(α2e)であり、特に好ましいものは、(α2b)である。アミノ基が脱離可能な化合物でブロック化された有機基としては、前記(β1a)の場合と同様のものが例示できる。
ポリイソシアネート(β2)としては、ポリイソシアネート(13)と同様のものが例示され、好ましいものも同様である。
硬化剤(β)の比率は、反応性基含有プレポリマー(α)中の反応性基の当量[α]と、硬化剤(β)中の活性水素含有基[β]の当量の比[α]/[β]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。なお、硬化剤(β)が水(β1d)である場合は水は2価の活性水素化合物として取り扱う。
反応性基含有プレポリマー(α)と硬化剤(β)からなる前駆体(b0)を水系媒体中で反応させた樹脂(a)が樹脂粒子(A)の構成成分となる。反応性基含有プレポリマー(α)と硬化剤(β)を反応させた樹脂(b)の重量平均分子量は、通常3,000以上、好ましくは3,000〜1000万、さらに好ましくは,5000〜100万である。
また、反応性基含有プレポリマー(α)と硬化剤(β)との水系媒体中での反応時に、反応性基含有プレポリマー(α)および硬化剤(β)と反応しないポリマー[いわゆるデッドポリマー]を系内に含有させることもできる。この場合(b)は、反応性基含有プレポリマー(α)と硬化剤(β)を水系媒体中で反応させて得られた樹脂と、反応させていない樹脂の混合物となる。
本発明のポリウレタン樹脂(a)、又は(a)の前駆体(a0)、又はその溶剤溶液中に、熱硬化性樹脂(d)の前駆体(d0)、又は(d0)を溶剤(e)に溶解した溶液(D1)を混合させ、前駆体(d0)を反応させることにより、溶剤(e)を使用した場合はさらに溶剤(e)を除去することにより、より耐熱性に優れた粒子とすることができる。
熱硬化性樹脂(d)としては、例えばビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、アイオノマー樹脂等が挙げられる。このうち好ましいのは、均一な架橋体が得られやすいという観点からビニル系樹脂である。
ビニル系樹脂は、ビニル系モノマーを単独重合または共重合したポリマーである。ビニル系モノマー(d01)としては、下記(d011)〜(d019)が挙げられる。
(d011)ビニル系炭化水素
(d012)スルホン基含有ビニル系モノマー、ビニル系硫酸モノエステル化物及びこれらの塩
(d013)燐酸基含有ビニル系モノマー及びその塩
(d014)含窒素ビニル系モノマー
(d015)ハロゲン元素含有ビニル系モノマー
(d016)ビニルエステル、ビニル(チオ)エーテル、ビニルケトン、ビニルスルホン類
(d017)カルボキシル基含有ビニル系モノマー
(d018)ヒドロキシル基含有ビニル系モノマー
(d019)その他のビニル系モノマー
これらのうち好ましいのは、ビニル系炭化水素、およびビニルエステル系モノマーである。
(d011)ビニル系炭化水素
(d01−1)脂肪族ビニル系炭化水素
アルケン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、前記以外のα−オレフィン等;アルカジエン類、例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン。
(d011−2)脂環式ビニル系炭化水素
モノ−もしくはジ−シクロアルケンおよびアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン等;テルペン類、例えばピネン、リモネン、インデン等。
(d011−3)芳香族ビニル系炭化水素
スチレンおよびそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキルおよび/またはアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン等;およびビニルナフタレン。
(d012)スルホン基含有ビニル系モノマー、ビニル系硫酸モノエステル化物及びこれらの塩
炭素数2〜14のアルケンスルホン酸、例えばビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、メチルビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸;およびその炭素数2〜24のアルキル誘導体、例えばα−メチルスチレンスルホン酸等;スルホ(ヒドロキシ)アルキル−(メタ)アクリレートもしくは(メタ)アクリルアミド、例えば、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(エチレン、プロピレン、ブチレン:単独、ランダム、ブロックでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル[ポリ(n=5〜15)オキシプロピレンモノメタクリレート硫酸エステル等]、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル;ならびそれらの塩等。
(d013)燐酸基含有ビニル系モノマー及びその塩
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(C1〜C24)燐酸モノエステル、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜24)ホスホン酸類、例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸
なお、上記モノマーの塩としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩、アミン塩もしくは4級アンモニウム塩が挙げられる。
(d014)含窒素ビニル系モノマー
(d014−1)アミノ基含有ビニル系モノマー
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4ービニルピリジン、2ービニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチルα−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール、これらの塩等
(d014−2)アミド基含有ビニル系モノマー
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等
(d014−3)ニトリル基含有ビニル系モノマー
(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン、シアノアクリレート等
(d014−4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニル系モノマー:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニル系モノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)
(d014−5)ニトロ基含有ビニル系モノマー:ニトロスチレン等
(d015)ハロゲン元素含有ビニル系モノマー
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン、クロロプレン等
(d016)ビニルエステル、ビニル(チオ)エーテル、ビニルケトン、ビニルスルホン類
(d016−1)ビニルエステル、例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチルα−エトキシアクリレート、炭素数1〜50のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート等]、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]等、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系モノマー[ポリエチレングリコール(分子量300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノアクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキサイド30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等;
(d016−2)ビニル(チオ)エーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル2−エチルメルカプトエチルエーテル、アセトキシスチレン、フェノキシスチレン等;
(d016−3)ビニルケトン、例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルフェニルケトン;ビニルスルホン、例えばジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルフォン、ジビニルスルフォン、ジビニルスルフォキサイド等。
(d017)カルボキシル基含有ビニル系モノマー及びその塩
(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル
、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸
、シトラコン酸モノアルキルエステル、桂皮酸等のカルボキシル基含有ビニル系モノマー;並びに、これらのアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アミン塩もしくはアンモニウム塩
(d018)ヒドロキシル基含有ビニル系モノマー
ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、庶糖アリルエーテル、等
(d019)その他のビニル系モノマー
アセトキシスチレン、フェノキシスチレン等
ビニル系モノマーの共重合体としては、上記および(d011)〜(d019)の任意のモノマー同士を、2元またはそれ以上の個数で、任意の割合で共重合したポリマーが挙げられるが、例えばスチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸、ジビニルベンゼン共重合体、スチレン−スチレンスルホン酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
ビニル系モノマーを前駆体(b0)として用いた場合、前駆体(b0)を反応させて樹脂(b)にする方法としては、例えば、油溶性開始剤、モノマー類および必要により溶剤(d)、および前駆体(a0)を水に分散させ、加熱により重合させる方法;モノマー類および必要により溶剤(d)、および前駆体(a0)を、水溶性開始剤を含む水性分散液中に乳化させ、加熱によりラジカル重合反応を行わせる方法;ポリウレタン樹脂粒子(A)を油溶性開始剤、モノマー類および必要により溶剤(d)で膨潤させた後、加熱により重合させる方法が例示できる。
上記油溶性又は水溶性開始剤としては、パーオキサイド系重合開始剤(I)、アゾ系重合開始剤(II)等が挙げられる。また、パーオキサイド系重合開始剤(I)と還元剤とを併用してレドックス系重合開始剤(III)を形成してもよい。更には、(I)〜(III)のうちから2種以上を併用してもよい。
(I)パーオキサイド系重合開始剤としては、
(I−1)油溶性パーオキサイド系重合開始剤:アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシビバレート、3,5,5−トリメチルヘキサノニルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、プロピオニトリルパーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジイソブチルジパーオキシフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジt−ブチルパーオキシヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、ピナンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、クメンパーオキサイド等
(I−2)水溶性パーオキサイド系重合開始剤:過酸化水素、過酢酸、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等
(II)アゾ系重合開始剤
(II−1)油溶性アゾ系重合開始剤:2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン1−カーボニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等
(II−2)水溶性アゾ系重合開始剤:アゾビスアミジノプロパン塩、アゾビスシアノバレリックアシッド(塩)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]等
(III)レドックス系重合開始剤
(III−1)非水系レドックス系重合開始剤:ヒドロペルオキシド、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシル等の油溶性過酸化物と、第三アミン、ナフテン酸塩、メルカプタン類、有機金属化合物(トリエチルアルミニウム、トリエチルホウ素、ジエチル亜鉛等)等の油溶性還元剤とを併用
(III−2)水系レドックス系重合開始剤:過硫酸塩、過酸化水素、ヒドロペルオキシド等の水溶性過酸化物と、水溶性の無機もしくは有機還元剤(2価鉄塩、亜硫酸水素ナトリウム、アルコール、ポリアミン等)とを併用等が挙げられる。
本発明のポリウレタン樹脂(a)中に他の添加物(顔料、充填剤、帯電防止剤、着色剤、荷電制御剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、耐熱安定剤、難燃剤など)を混合しても差し支えない。樹脂(a)中に他の添加物する方法としては、水系媒体中で水性分散体を形成させる際に混合してもよいが、あらかじめ樹脂(a)と添加物を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。また、本発明においては、添加剤は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加したり、溶剤(U)とともに上記添加物を含浸させることもできる。
樹脂(a)100部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2,000重量部、好ましくは100〜1,000重量部である。50重量部未満では(b)の分散状態が悪くなる。2,000重量部を超えると経済的でない。
伸長および/または架橋反応時間は、プレポリマー(α)の有する反応性基の構造と硬化剤(β)の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは30分〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは50〜120℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的には、例えばイソシアネートと活性水素化合物の反応の場合には、ジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
樹脂粒子(A)は、水中に樹脂(a)の前駆体(a0)、または前駆体(a0)の溶剤溶液を分散させ、水性分散体(X1)を形成させた後、水性分散体(X1)から水性媒体を除去することにより得られる。水性媒体を除去する方法としては、水性分散体(X1)を減圧下または常圧下で乾燥する方法;遠心分離器、スパクラフィルター、フィルタープレスなどにより固液分離し、得られた粉末を乾燥する方法;水性分散体(X1)を凍結させて乾燥させる方法(いわゆる凍結乾燥)等が例示される。上記水性媒体を除去する方法において、得られた粉末を乾燥する際、流動層式乾燥機、減圧乾燥機、循風乾燥機など公知の設備を用いて行うことができる。
以下に本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下において部は、質量部を示す。
下記実施例に用いた原料の組成、記号等は次の通りである。
(1)ジオール
ジオール1:Mnが2,000(ヒドロキシル価56)のポリブチレンアジペートジオール
ジオール2:Mnが1,000(ヒドロキシル価112)のポリヘキサメチレンイソフタレートジオール
ジオール3:Mnが2,000(ヒドロキシル価56)のビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物
<製造例1〜3>プレポリマー(α−1〜α−3)の製造
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、ジオールを投入し3mmHgの減圧下で120℃に加熱して2時間脱水を行った。続いてIPDIを投入し、110℃で10時間反応を行い末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーα−1〜α−3を合成した。各原料の仕込み質量比、及びウレタンプレポリマーのイソシアネート含量は表1に示したとおりである。
<製造例4>硬化剤(β1)の製造
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、ジエチレントリアミン42部とメチルエチルケトン(以下、MEKと記載。)58部、およびノルマルヘキサン200部を仕込み、70℃で10時間反応を行った後、分液により水を除去し、ジエチレントリアミン1分子とMEK2分子からなるジケチミン化合物[硬化剤β−1]を得た。
<実施例1〜3>
ビーカー内に表2に示した量のプレポリマーと硬化剤とを混合しておき、ポリビニルアルコール[「PVA−235」、(株)クラレ製]3部を溶解した水737部を添加し、室温下、ウルトラディスパーサー(ヤマト科学製)を使用し、回転数9,000rpmで1分間混合した。
混合後、混合液を50℃で8時間熟成を行い水性分散液を得た。次いでイオン交換水で洗浄後、湿式分級して3μm以下の微紛および7μm以上の大粒子を取り除き、更に乾燥を行い、表2に記載の体積平均粒子径、粒度分布の樹脂粒子(A−1)〜(A−3)を得た。
<実施例4>
実施例1において、表2に示した量のプレポリマーと硬化剤に加え、表2に示した量のエチレンジ(メタ)アクリレート、および過酸化ベンゾイルを加えて混合する以外は実施例1と同じ方法により樹脂粒子(A−4)を得た。
<実施例5>
実施例1において、熟成により得られた水性分散液に表2に示した量のエチレンジ(メタ)アクリレート、および過酸化ベンゾイルを加え、50℃で30分攪拌した後、80℃で20時間重合を行った。以下、実施例1と同様に洗浄、分級し、更に乾燥を行い、樹脂粒子(A−5)を得た。
<比較例1>
ポリビニルアルコール[「PVA−235」、(株)クラレ製]3部を溶解した分散液737部に、ジビニルベンゼン173部、スチレン74部、過酸化ベンゾイル12部を加え、撹拌しながら窒素気流下80℃で20時間重合を行った。これを分級し、更に乾燥を行い、樹脂粒子(R−1)を得た。
<比較例2>
比較例1において、ジビニルベンゼンの代わりにエチレンジ(メタ)アクリレートを用い、スチレンの代わりにメチル(メタ)アクリレートを用いた以外は比較例1と同じ方法により樹脂粒子(R−2)を得た。
<体積平均粒子径、粒度分布>
粒子径および粒度分布の測定法は、動的光散乱法で行い、以下の条件で測定した。
装置 :ベックマン・コールター社製 マルチタイザーIII
測定原理 :エレクトロゾーン法
測定範囲 :0.4μm〜1200μm
測定試料濃度:アパーチャー詰まりが発生せぬよう、適宜設定。水で希釈して使用。
樹脂粒子(A−1)〜(A−5),(R−1),(R−2)について、10%変位時圧縮弾性率及び、圧縮変形回復率を以下の方法で測定し、結果を表2に記載した。
<10%変位時圧縮弾性率>
微小圧縮試験機 PCT−200((株)島津製作所製)を使用し、25℃雰囲気下、試料台上で粒子の中心方向に対し該粒子に荷重をかけ、粒子径の10%まで変位した際の荷重値、変位値から上記で記載した次式にて算出される10%変位時圧縮弾性率を測定した。
[10%変位時圧縮弾性率]=[3F(1−K2)]/(2S3R)1/2
<圧縮変形回復率>
上記10%変位時圧縮弾性率測定をした後0.98mNまで除荷し、外挿した無荷重時における変位と粒子径との差を粒子径で除した値を百分率にて表した、次式にて算出される圧縮変形回復率を測定した。
[圧縮変形回復率]=(2R−S0)/S×100
本発明の、液晶表示板スペーサ用ポリウレタン樹脂粒子は、従来のスチレン系もしくはアクリル系樹脂粒子に比べて高弾性を有することから、圧力印加によりスペーサが破壊または歪むという問題が少ないため、特にTFT用途の液晶表示板スペーサに有用である。

Claims (9)

  1. ポリウレタン樹脂(a)からなる液晶表示板スペーサ用樹脂粒子。
  2. 10%変位時圧縮弾性率が10〜10000MPaであり、かつ圧縮変形回復率が90〜100%である請求項1に記載の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子。
  3. 架橋ポリウレタン樹脂からなる請求項1又は2に記載の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子。
  4. ポリウレタン樹脂(a)と熱硬化性樹脂(d)からなる複合架橋ポリウレタン樹脂である請求項3に記載の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子。
  5. ポリウレタン樹脂(a)、又はポリウレタン樹脂(a)の前駆体(a0)、又はその溶剤溶液中に、熱硬化性樹脂(d)の前駆体(d0)、又は前駆体(d0)を溶剤(e)に溶解した溶液(D1)を混合させ、前駆体(d0)を反応させることで架橋させて得られることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子。
  6. 体積平均粒子径が0.1〜20μmであり、かつ粒度分布の変動係数が0.1〜10%である請求項1〜5いずれか1項に記載の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子。
  7. ポリウレタン樹脂(a)の前駆体(a0)又はその溶剤溶液を水系媒体中で分散させ、さらに前駆体(a0)を反応させることで架橋させて得られることを特徴とする請求項3〜5いずれか1項に記載の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子の製造方法。
  8. 前駆体(a0)が、反応性基を有するプレポリマー(α)と硬化剤(β)の組み合わせである、請求項7に記載の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子の製造方法。
  9. 請求項1〜8いずれか1項に記載の液晶表示板スペーサ用樹脂粒子を用いてなる液晶表示板用スペーサ ー。


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