JP4440797B2 - 中空樹脂粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は、
水が分散したポリマー前駆体(a)をさらに水に分散することで得られたW/O/Wエマルション(C)中の該ポリマー前駆体(a)を重合することにより得られたポリマー(A)からなる樹脂粒子(B)を加熱することにより、真比重が0.01以上0.8以下である中空樹脂粒子(E)を得ることを特徴とする中空樹脂粒子の製造方法である。
(A)としては例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられるが、好ましくはビニル樹脂である。
ポリマー(A)としては、上記樹脂の2種以上を併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすいという観点から、ビニル系樹脂である。
ポリマー(A)がビニル系樹脂の場合、ポリマー前駆体(a)はビニル系モノマーである。
ビニル系モノマーとしては、例えば下記(1)〜(10)が挙げられる。
(1−1)脂肪族ビニル系炭化水素:アルケン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、前記以外のα−オレフィン等;アルカジエン類、例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン。
(1−2)脂環式ビニル系炭化水素:モノ−もしくはジ−シクロアルケンおよびアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン等;テルペン類、例えばピネン、リモネン、インデン等。
(1−3)芳香族ビニル系炭化水素:スチレンおよびその炭化水素(アルキル、シクロアルキル、アラルキルおよび/またはアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン等;およびビニルナフタレン。
(6−2)アミド基含有ビニル系モノマー:(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等。
(6−3)ニトリル基含有ビニル系モノマー:(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン、シアノアクリレート等。
(6−4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニル系モノマー:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニル系モノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)。
(6−5)ニトロ基含有ビニル系モノマー:ニトロスチレン等。
(9−2)ビニル(チオ)エーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル2−エチルメルカプトエチルエーテル、アセトキシスチレン、フェノキシスチレン、(9−3)ビニルケトン、例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルフェニルケトン;ビニルスルホン、例えばジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルフォン、ジビニルスルフォン、ジビニルスルフォキサイド等。
上記芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)またはその混合物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば5〜20重量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)]、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。
上記脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどの脂肪族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
上記脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
上記芳香脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、m−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、上記ポリイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのポリイソシアネートの変性物およびこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。
これらのうちで好ましいものは炭素数6〜15の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ポリイソシアネート、および炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、およびIPDIである。
3価以上のポリオール(H2)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);トリスフェノール類(トリスフェノールPAなど);ノボラック樹脂(フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記トリスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物;上記ノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。アクリルポリオール[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと他のビニル系モノマーの共重合物など]
これらのうち好ましいものは、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコールおよびノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物である。
3価以上のポリカルボン酸(H4)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ジカルボン酸(H3)または3価以上のポリカルボン酸(H4)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてもよい。
ミン{C2〜C6 アルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)、ポリアルキレン(C2〜C6)ポリアミン〔ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなど〕};これらのアルキル(C1〜C4)またはヒドロキシアルキル(C2〜C4)置換体〔ジアルキル(C1〜C3)アミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミンなど〕;脂環または複素環含有脂肪族ポリアミン〔3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなど〕;芳香環含有脂肪族アミン類(C8 〜C15)(キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミンなど)、脂環式ポリアミン(C4 〜C15):1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4´−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)など、複素環式ポリアミン(C4 〜C15):ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジンなど、芳香族ポリアミン類(C6 〜C20):非置換芳香族ポリアミン〔1,2−、1,3−および1,4−フェニレンジアミン、2,4´−および4,4´−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4´,4”−トリアミン、ナフチレンジアミンなど;核置換アルキル基〔メチル,エチル,n−およびi−プロピル、ブチルなどのC1〜C4アルキル基)を有する芳香族ポリアミン、たとえば2,4−および2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジフェニルメタン、4,4´−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジエチル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジブチル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジイソプロピル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジブチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3´,5,5´−テトラメチルベンジジン、3,3´,5,5´−テトライソプロピルベンジジン、3,3´,5,5´−テトラメチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´,5,5´−テトライソプロピル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´,5,5´−テトラブチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3´−メチル−2´,4−ジアミノジフェニルメタン,3,5−ジイソプロピル−3´−メチル−2´,4−ジアミノジフェニルメタン、3,3´−ジエチル−2,2´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジフェニルメタン、3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、3,3´,5,5´−テトライソプロピル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,3´,5,5´−テトライソプロピル−4,4´−ジアミノジフェニルスルホンなど〕、およびこれらの異性体の種々の割合の混合物;|核置換電子吸引基(Cl,Br,I,Fなどのハロゲン;メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基;ニトロ基など)を有する芳香族ポリアミン〔メチレンビス−o−クロロアニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、2−クロル−1,4−フェニレンジアミン、3−アミノ−4−クロロアニリン、4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン、2,5−ジクロル−1,4−フェニレンジアミン、5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン、3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチル−5,5´−ジブロモ−ジフェニルメタン、3,3´−ジクロロベンジジン、3,3´−ジメトキシベンジジン、ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン、ビス(4−アミノフェニル)スルフイド、ビス(4−アミノフェニル)テルリド、ビス(4−アミノフェニル)セレニド、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフイド、4,4´−メチレンビス(2−ヨードアニリン)、4,4´−メチレンビス(2−ブロモアニリン)、4,4´−メチレンビス(2−フルオロアニリン)、4−アミノフェニル−2−クロロアニリンなど〕;2級アミノ基を有する芳香族ポリアミン〔上記芳香族ポリアミンの−NH2 の一部または全部が−NH−R´(R´はアルキル基たとえばメチル,エチルなどの低級アルキル基)で置き換ったもの〕〔4,4´−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼンなど〕、ポリアミドポリアミン:ジカルボン酸(ダイマー酸など)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類(上記アルキレンジアミン,ポリアルキレンポリアミンなど)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミンなど、ポリエーテルポリアミン:ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコールなど)のシアノエチル化物の水素化物などが挙げられる。
脂環族ジカルボン酸ジハロゲン化物、及び芳香族ジカルボン酸ジハロゲン化物が挙げられる。 脂肪族ジカルボン酸ジハロゲン化物としては例えば、脂肪族ジカルボン酸ジクロル化物(シュウ酸ジクロライド、マロン酸ジクロライド、コハク酸ジクロライド、フマル酸ジクロライド、グルタル酸ジクロライド、アジピン酸ジクロライド、ムコン酸ジクロライド、セバシン酸ジクロライド、ノナン酸ジクロライド、ウンデカン酸ジクロライド、)脂肪族ジカルボン酸ジクロル化物(シュウ酸ジブロマイド、マロン酸ジブロマイド、コハク酸ジブロマイド、フマル酸ジブロマイド等)が挙げられる。
脂環族ジカルボン酸ジハロゲン化物としては例えば脂環族ジカルボン酸ジクロル化物(1,2−シクロプロパンジカルボン酸ジクロライド、1,3−シクロブタンジカルボン酸ジクロライド、1,3−シクロペンタンジカルボン酸ジクロライド、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジクロライド、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジクロライド、1,3−シクロペンタンジカルボン酸ジクロライド等)、脂環族ジカルボン酸ジブロム化物(1,2−シクロプロパンジカルボン酸ジブロマイド、1,3−シクロブタンジカルボン酸ジブロマイド等)等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸ジハロゲン化物としては例えば芳香族ジカルボン酸ジクロル化物(フタル酸ジクロライド、イソフタル酸ジクロライド、テレフタル酸ジクロライド、1,4−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド、1,5−(9−オキソフルオレン)ジカルボン酸ジクロライド、1,4−アントラセンジカルボン酸ジクロライド、1,4−アントラキノンジカルボン酸ジクロライド、2,5−ビフェニルジカルボン酸ジクロライド、1,5−ビフェニレンジカルボン酸ジクロライド、4,4’−ビフェニルジカルボニルクロライド、4,4’−メチレン二安息香酸ジクロライド、4,4’−イソプロピリデン二安息香酸ジクロライド、4,4’−ビベンジルジカルボン酸ジクロライド、4,4’−スチルベンジカルボン酸ジクロライド、4,4’−トランジカルボン酸ジクロライド、4,4’−カルボニル二安息香酸ジクロライド、4,4’−オキシ二安息香酸ジクロライド、4,4’−スルホニル二安息香酸ジクロライド、4,4’−ジチオ二安息香酸ジクロライド、p−フェニレン二酢酸ジクロライド、3,3’−p−フェニレンジプロピオン酸ジクロライド等)、芳香族ジカルボン酸ジブロム化物(フタル酸ジブロマイド、イソフタル酸ジブロマイド、テレフタル酸ジブロマイド等)等、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましくは芳香族ジカルボン酸ジハロゲン化物であり、さらに好ましくは芳香族ジカルボン酸ジクロル化物であり、最も好ましくはイソフタル酸ジクロライド、及びテレフタル酸ジクロライドである。
例えば、ポリマー(A)がポリウレタン樹脂である場合は、(a)は前記ポリイソシアネート(G)及び活性水素基含有化合物(H)の混合物が挙げられる。(A)がエポキシ樹脂である場合は例えば(a)は前記ポリエポキシド(J)及び前記活性水素基含有化合物(H)の混合物、前記ポリエポキシド及び触媒の混合物が挙げられる。(A)がポリアミド樹脂である場合は、例えば(a)は前記ジカルボン酸(H3)及び前記ポリアミン(H5)の混合物が挙げられる。
1.ポリマー前駆体(a)に水を分散させ、W/Oエマルションを製造する工程1。
2.該W/Oエマルションを水に分散させ、W/O/Wエマルションを製造する工程2。
3.該W/O/Wエマルション中のポリマー前駆体(a)を重合し、ポリマー(A)からなる樹脂粒子(B)の懸濁液(D)とする工程3。
4.懸濁液(D)より樹脂粒子(B)を取り出し、加熱することにより中空樹脂粒子(E)を得る工程4。
以下、各工程について説明する。
本発明に用いるW/O/Wエマルションの内相 となるW/Oエマルションは、水が分散したポリマー前駆体(a)であり、中空樹脂粒子の比重の観点から水の重量は(a)の重量に対して10〜150%が好ましく、さらに好ましくは30〜120%、特に好ましくは50〜100%である。
具体例としてはトルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。これらのうち好ましくは芳香族炭化水素系溶剤の溶剤であり、さらに好ましくはトルエン、キシレンである。
本発明のW/O/Wエマルション(C)は上記W/Oエマルションをさらに水に分散することで得ることができる。
本工程で使用する水には溶剤(X)を添加しても良く、添加量は水の重量に対して通常0〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%である。
W/Oエマルションをさらに水に分散する時、水の重量に対してW/Oエマルションを好ましくは10〜60重量%さらに好ましくは20〜50重量%使用する。
具体例としては、好ましいのは酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノールなどのアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。これらのうち特に好ましいのはケトン系の溶剤であり、さらに好ましくはアセトン、メチルエチルケトンである。
[R−NH−(CH2)n−COO]mM[式中、Rは1価の炭化水素基;nは通常1または2;mは1または2;Mは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウムカチオン、アミンカチオン、アルカノールアミンカチオンなどである。]具体的には、例えば、アルキルアミノプロピオン酸型両性界面活性剤(ステアリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムなど);アルキルアミノ酢酸型両性界面活性剤(ラウリルアミノ酢酸ナトリウムなど)などが挙げられる。
また溶剤(U)の添加量はポリマー前駆体(a)の重量に対して0.1〜10%が好ましく、さらに好ましくは0.3〜3%である。
本発明のポリマー(A)からなる樹脂粒子(B)の懸濁液(D)は上記で得られた W/O/Wエマルション(C)中のポリマー前駆体(a)を重合してポリマー(A)として得ることができる。
重合温度は好ましくは40〜95℃、さらに好ましくは60〜90℃である。
懸濁液(D)より樹脂粒子(B)を取り出し、加熱することにより、樹脂粒子(B)中に含有される水が膨張し、中空樹脂粒子(E)が得られる。
懸濁液(D)より樹脂粒子(B)を取り出す方法としては特に限定されないが、例えばこの懸濁液(D)をフィルタープレス、スパクラーフィルター、遠心分離機等の公知の設備を使用して濾過または分離するのが好ましい。
得られた樹脂粒子(B)を加熱するには、循風乾燥機、スプレードライヤー、流動層式乾燥機等の公知の設備を用いて行うことができる。加熱条件としては、例えば循風乾燥機を用いた場合50〜100℃の条件で3〜20時間乾燥させることが好ましい。
なお、5%熱重量減温度とは、試料10±3mgを、窒素気流下(ガス流量;10ml/分)、5±0.5℃/分の昇温速度で400℃まで昇温したときに、150℃に達したときの試験前の試料の重量(w)に基づいて、5重量%減少するときの温度{試料の重さが(w)×0.95となったときの温度}を意味する。
そして、5%熱重量減温度は、JISK7120−1987「プラスチックの熱重量測定方法」に準拠して測定される。ここで、試料の量、流入ガスの種類・ガス流量及び昇温速度は前述の通りとする。また、試料の前処理として、約30mgの中空樹脂粒子を、湿度70%、温度25℃の温調室において、順風乾燥機を使用して、1時間、180℃に加熱し、その後温調室内に静置して25℃まで冷却した。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されない。以下において、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。
<Tg> ポリマー(A)のTgの測定は、180℃×10hrの加熱処理をし、完全に溶剤を揮発させた後、示差走査熱量計UV−DSC220C(セイコー(株)製)を用いて行った。
<体積平均粒径> 体積平均粒径の測定は、トルエンを溶媒にしてレーザー散乱式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所(株)製)で行った。
<真比重> 真比重の測定はルシャトリエ比重びん法(JISR5201)を用いて測定した。
<5%熱重量減温度> 5%熱重量減温度は、JISK7120−1987「プラスチックの熱重量測定方法」に準拠して測定した。また、試料の前処理として、約30mgの中空樹脂粒子を、湿度70%、温度25℃の温調室において、順風乾燥機を使用して、1時間、180℃に加熱し、その後温調室内に静置して25℃まで冷却した。
(1)油相の調整 アクリロニトリル80重量部、ヒドロキシエチルメタクリレート0.8重量部、エチレングリコールジメタクリレート1.5重量部、メタクリル酸20重量部、水40重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.5重量部を混合してホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で攪拌し水を分散させ、これを油相とする。
(2)水相の調整 イオン交換水340重量部にコロイダルシリカ20重量%水溶液25重量部、ペンタエリスリトールモノラウレート10重量%水溶液10重量部、塩化ナトリウム110重量部を記載順に加え、均一に混合してこれを水相とする。
(3)懸濁液の調整と懸濁重合 調整した水相と油相を混合し、ホモミキサーで4000rpmにて1分間撹拌し、油相/水相の懸濁液を得る。この懸濁液を60℃にて20時間かけて重合を行った。
(4)反応終了後、得られた球状体の樹脂を濾紙濾過にて水中より取り出し、80℃の循風乾燥機にて10時間乾燥した。本球状体を音波式分級機により解砕して篩い分け、アクリル中空樹脂粒子(E−1)100部を得た(体積平均粒径3.9μm、ポリマーTg:112.9℃、真比重:0.35、5%熱重量減温度:291.2℃)。
(1)油相の調整 アクリロニトリル60重量部、メチルメタクリレート18重量部、メタクリル酸25重量部、水40重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.5重量部を混合してホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で攪拌し水を分散させ、これを油相とする。
(2)水相の調整 イオン交換水340重量部にコロイダルシリカ20重量%水溶液25重量部、ペンタエリスリトールモノラウレート10重量%水溶液10重量部、塩化ナトリウム110重量部を記載順に加え、均一に混合してこれを水相とする。
(3)懸濁液の調整と懸濁重合 調整した水相と油相を混合し、ホモミキサーで4000rpmにて1分間撹拌し、油相/水相の懸濁液を得る。この懸濁液を60℃にて20時間かけて重合を行った。
(4)反応終了後、得られた球状体の樹脂を濾紙濾過にて水中より取り出し、80℃の循風乾燥機にて10時間乾燥した。本球状体を音波式分級機により解砕して篩い分け、アクリル中空樹脂粒子(E−2)100部を得た(体積平均粒径4.5μm、ポリマーTg:105.9℃、真比重:0.33、5%熱重量減温度:303.2℃)。
ソルビタントリステアレート47部とビスフェノールAジグリシジルエーテル(エピコート828、油化シェル社製)232部、及びエチレンジアミンを20部を加えて溶解させた溶液に水200部を混合、ホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で攪拌し水を分散させ、これを油相とする。
イオン交換水800部に乳化剤(キャリボンB(三洋化成品))10部を溶解させ、これを水相とする。水相と油相を混合し、ホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で分散させる。これを加熱して、系内温度70℃まで昇温した後、70℃で5時間、90℃で5時間反応・熟成してエポキシ樹脂水性分散液を得た。反応終了後、得られた球状体の樹脂を濾紙濾過にて水中より取り出し、80℃の循風乾燥機にて10時間乾燥した。本球状体を音波式分級機により解砕して篩い分け、エポキシ中空樹脂粒子(E−3)240部を得た(体積平均粒径2.8μm、ポリマーTg:144.9℃、真比重:0.25、5%熱重量減温度:344.7℃)。
ポリプロピレングリコール(数平均分子量2,000、酸価0.2)650部、及び142部のIPDIを添加し、120℃で5時間反応を行った(イソシアネート基含量3.2%)後、室温まで冷却し、ポリマー前駆体を得た。得られたポリマー前駆体400部、1,4ブタンジオール25部及びソルビタントリステアレート47部を加えて溶解させた溶液に水200部を混合、ホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で攪拌し水を分散させ、これを油相とする。イオン交換水800部に乳化剤(キャリボンB(三洋化成品))10部を溶解させ、これを水相とする。水相と油相を混合し、ホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で分散させる。これを70℃で10時間反応してポリウレタン樹脂水性分散液を得た。反応終了後、得られた球状体の樹脂を濾紙濾過にて水中より取り出し、80℃の循風乾燥機にて10時間乾燥した。本球状体を音波式分級機により解砕して篩い分け、ポリウレタン中空樹脂粒子(E−4)440部を得た(体積平均粒径3.6μm、ポリマーTg:108.9℃、真比重:0.29、5%熱重量減温度:308.7℃)。
ソルビタントリステアレート47部とビスフェノールAジグリシジルエーテル(エピコート828、油化シェル社製)232部、及び水酸化カリウムを5部を加えて溶解させた溶液に水200部を混合、ホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で攪拌し水を分散させ、これを油相とする。
を水相とする。水相と油相を混合し、ホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で分散させる。これを加熱して、系内温度70℃まで昇温した後、70℃で8時間、90℃で8時間反応・熟成してエポキシ樹脂水性分散液を得た。反応終了後、得られた球状体の樹脂を濾紙濾過にて水中より取り出し、80℃の循風乾燥機にて10時間乾燥した。本球状体を音波式分級機により解砕して篩い分け、エポキシ中空樹脂粒子(E−3)210部を得た(体積平均粒径2.2μm、ポリマーTg:132.9℃、真比重:0.27、5%熱重量減温度:325.1℃)。
ソルビタントリステアレート47部とビスフェノールAジグリシジルエーテル(エピコート828、油化シェル社製)232部、及びエチレンジアミンを20部を加えて溶解させた溶液を油相とする。イオン交換水800部に乳化剤(キャリボンB(三洋化成品))
10部を溶解させ、これを水相とする。水相と油相を混合し、ホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で分散させる。これを加熱して、系内温度70℃まで昇温した後、70℃で5時間、90℃で5時間反応・熟成してエポキシ樹脂水性分散液を得た。反応終了後、得られた球状体の樹脂を濾紙濾過にて水中より取り出し、80℃の循風乾燥機にて10時間乾燥した。本球状体を音波式分級機により解砕して篩い分け、エポキシ樹脂粒子(E−2’)240部を得た(体積平均粒径2.6μm、ポリマーTg:139.9℃、真比重:1.08、5%熱重量減温度:331.4℃)。
ポリプロピレングリコール(数平均分子量2,000、酸価0.2)650部、及び142部のIPDIを添加し、120℃で5時間反応を行った(イソシアネート基含量3.2%)後、室温まで冷却し、25部のヘキサメチレンジアミン、及び20部のジエチレントリアミンを添加し60℃で5時間反応を行い両末端に水酸基を持ちウレタンおよびウレア結合を有するポリウレタン樹脂を得た。得られたポリウレタン樹脂400部、及びソルビタントリステアレート47部を加えて溶解させた溶液に水200部を混合、ホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で攪拌し水を分散させ、これを油相とする。イオン交換水800部に乳化剤(キャリボンB(三洋化成品))10部を溶解させ、これを水
相とする。水相と油相を混合し、ホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で分散させる。得られた球状体の樹脂を濾紙濾過にて水中より取り出し、80℃の循風乾燥機にて10時間乾燥した。本球状体を音波式分級機により解砕して篩い分け、ポリウレタン樹脂粒子(E−3’)440部を得た(体積平均粒径2.9μm、ポリマーTg:94.1℃、真比重:1.03、5%熱重量減温度:299.1℃)。
Claims (3)
- 水が分散したポリマー前駆体(a)をさらに水に分散することで得られたW/O/Wエマルション(C)中の該ポリマー前駆体(a)を重合することにより得られたポリマー(A)からなる樹脂粒子(B)を加熱することにより、真比重が0.01以上0.8以下である中空樹脂粒子(E)を得ることを特徴とする中空樹脂粒子の製造方法。
- 前記ポリマー(A)がビニル樹脂である請求項1記載の製造方法。
- 前記中空樹脂粒子(E)の体積平均粒径が0.5μm以上150μm以下である請求項1又は2記載の製造方法。
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