JP2007002489A - ドア昇降装置の開放機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】
モータでドアを昇降させて開閉するドア昇降装置において、停電や故障等のときにも、ドアを上昇(開放)できるようにして緊急避難を可能にする。
【解決手段】
ドアの両側面に設けた係止ピンにベルトを係止してこのベルトを上部に設けたモータで上下させてドアを昇降させるドア昇降装置において、ドアの下部の両端部に係止ピンを有する制御ブロックを摺動可能に収容するとともに、ドアと制御ブロックとを結合、分離できるようにしたことを特徴とするドア昇降装置の開放機構。
【選択図】
図7

Description

本発明は、開口部を開閉するドアを上下に昇降させて開閉する電動式のドア昇降装置において、停電等であっても、手動で開放できる開放機構に関するものである。
高齢者や車椅子利用者がいる家庭では、居間、風呂場、トイレ、クローゼット等を閉塞する各種ドアを自動で開閉させるようにしている。この場合、ドアを雨戸のような引き戸にすると、そのための駆動機構が居住空間を狭めるし、引き戸を引き込むための広い開口部や壁面を必要とする。また、負荷も大きくなって作動不良を起こしたりする。このため、観音開き又は昇降型にしていることがあるが、前者にあっては、ドアの動きを確保するために大きなスペースが必要であり、また、開放した部分が邪魔になったりする。一方、後者にあっては、開放した部分が邪魔にならない利点はあるものの、上方に開放した部分を収納するスペースが必要となり、それが確保できないときには、開口部の高さを低くしなければならないといったことがある。
そこで、下記特許文献1には、ドアをドアスラットを屈曲可能に連結したもので構成し、上昇させたときに各スラットが折り畳まれて収納できるようにして収納スペースの減少を図ったものが提案されている。しかし、この先行例のものは、最上位のスラットと二番目以下のスラットとでは、折り畳み構造が異なる等、非常に複雑であるし、何よりも、折り畳んだとき、各々が水平状態で密着して積重した姿態になるようにはしておらず、依然として大きなスペースを必要とする。さらに、折り畳み構造上の都合で全閉時も全開時も最上位のスラットの位置が固定されているため、開口部を開ききることができず、中途半端に折り畳まれたドアスラットが見えて見苦しい。収納ボックスを取り付けて隠せばよいが、開口部以外の収納ボックス内にあるドアスラットが無駄である。
加えて、この先行例のものでは、停電等があったときに、ドアを開放する手段が示されていない。地震、火事或いは台風といった災害時には、屋内から避難する必要があるが、このようなときには、往々にして停電になっていることが多い。この種のドアは、ワイヤやロープといった索条で最下位のドアスラットを吊って昇降させているが、モータが駆動できないとすれば、これら索条が障害となってドアスラットを引き上げることができない(ブレーキ機構付きのモータを採用している関係で索条が動かない)。停電等が起きる災害時こそ、緊急避難する必要があるが、ドアが開放しないとなると、避難することができない。一方で、停電等が復旧したときには、速やかに元の状態に復元できて電動で昇降できるようにする必要がある。
特開2003−129737号公報
本発明は、電動式のドア昇降装置において、停電等でモータが駆動できないときでも、手で持ち上げて開放できるようにするとともに、停電等が復旧したときには、直ちに元の電動式のものに復元できるようにしたものである。
以上の課題の下、本発明は、請求項1に記載した、ドアの両側面に設けた係止ピンにベルトを係止してこのベルトを上部に設けたモータで上下させてドアを昇降させるドア昇降装置において、ドアの下部の両端部に係止ピンを有する制御ブロックを摺動可能に収容するとともに、ドアと制御ブロックとを結合、分離できるようにしたことを特徴とするドア昇降装置の開放機構を提供したものである。
そして、ベルトと係止ピンの関係として、請求項2に記載した、ベルトが、引下げ用のベルトと巻上げ用のベルトとからなり、引下げ用のベルトは、制御ブロックに設けた係止ピンに係止し、巻上げ用のベルトは、ドアに直接設けた係止ピンに係止するとともに、巻上げ方向に付勢してある手段、また、ドアの構造として、請求項3に記載した、ドアが、ドアスラットを折曲可能に上下に連結して上昇させたときに折り畳んで収納するものであり、最下位のドアスラットに制御ブロックを収容している手段、さらに、ドア又はドアスラットと制御ブロックの結合、分離手段として、請求項4に記載した、ドア又はドアスラットに閂を取り付け、閂のスライドによってドア又はドアスラットと制御ブロックを結合、分離させる手段を提供したものである。
請求項1の手段をとることにより、緊急時には、たとえ停電していても、ドア又はドアスラットと制御ブロックとを切り離すことで、ドア又はドアスラットのみを手で持ち上げることができるから、制御ブロックが上昇できないときでも開放できる。また、停電等が復旧したときには、ドア又はドアスラットを下降させて制御ブロックと一体化させることで、再び電動式で昇降できるものになる。
これにおいて、ドアの構造には種々のものがあるが、請求項3のようにドアスラットを屈曲可能に上下に連結したものは折り畳んで収納できることから、収納スペースを小さくできる利点があり、殊に、既存の開口部に電動式のドアを取り付けたものでは、この方式のものが多く採用されている。このようなドアであれば、最下位のドアスラットに制御ブロックを組み込めばよいから、施工が簡単でもある。さらに、ドア又はドアスラットと制御ブロックとの分離、結合の手段には種々のものがあるが、例えば、請求項4に記載した、ドア又はドアスラットに閂を取り付け、閂のスライドによってドア又はドアスラットとブロックを結合、分離させる手段によれば、簡易な構造にできて操作も簡単になる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本例では、ドアとしてドアスラットを屈曲可能に上下に連結したものを採用しており、まず、ドアの構造とその昇降機構について説明しておくと、図1はドアの開閉状態を示す側面図、図2はドアの開閉状態(駆動系)を示す側面図、図3はドアスラットの接続状態を示す正面図及び側面図、図4はローラを案内するガイドレールの側面図、図5はドアスラットの正面図、図6は図5中A−A拡大断面図、図7はドアスラットの手動開放状態を示す正面図であるが、本例のドアスラット1は、金属、樹脂、木材といった材料からなる中空又は中実の直方体であり、その側面に設けられる前部ローラ2と後部ローラ3とをヒンジとして屈曲可能に連結してある。
前部ローラ2の取付けは、上下に隣接するドアスラット1のそれぞれ上下端の両側面に互いに相手方に延びて重合するブラケット4、5を取り付け、両ブラケット4、5の重合部位に外方からドアスラット1の継目に位置を合わせてピン6を通し、ピン6の突出部分に前部ローラ2を取り付けている。この場合、上下のドアスラット1が垂直状態で接合するとき、ブラケット4、5の上下端面同士は接触して位置規制するようにしており、しかも、ドアスラット1同士が対向する上下端面には、それぞれに凸部7と凹部8を形成して互いが嵌合できるようにしている。ドアスラット1相互間に隙間ができるのを防止する他、屈曲を規制してドアの剛性を保つためである。これによると、前部ローラ2を挟む上下のドアスラット1は、前部ローラ2から前方(図1における右側方向)に屈曲するものとなり(前部ローラ2が最後に位置する)、このとき、ブラケット4、5の幅をドア1の厚みより薄くしておくことで、上下のドアスラット1は、折り畳んだときに前面同士が密着できるものとなる。
後部ローラ3の取付けも同様であり、それぞれブラケット9、10とピン11及び後部ローラ3で構成されている。また、ドアスラット1のそれぞれ上下端面には、互いに嵌合し合う凸部12と凹部13を形成する点も同じである。これによると、後部ローラ3を挟む上下のドアスラット1は、後部ローラ3から後方(図1における左側方向)に屈曲するものとなる(後部ローラ3が最前に位置する)。なお、これら前部ローラ2と後部ローラ3とは、それぞれ一つおきに設けられる。そして、前部ローラ2と後部ローラ3とは、側面視で位置を違えてあり、本例では、前部ローラ2はドアスラット1の前方側、後部ローラ3は後方側に設けてそれぞれは平面視で重合しないようにしている。また、前部ローラ2と後部ローラ3とは、サイズを違えてあり、本例における前部ローラ2は、後部ローラ3よりも径を小さくするとともに、ローラ幅を長くしてある。なお、前部ローラ2と後部ローラ3の位置やサイズはこれと逆であってもよい。
前部ローラ2と後部ローラ3とが昇降するときの動きについては後述するが、前部ローラ2と後部ローラ3とで径を異ならせているのは、後部ローラ3は、昇降途中で屈曲することになっており、この際、前部ガイドレール14を横切るのであるが、このときに誤って前部ガイドレール14に入り込んだり引っ掛かったりしないようにするためである。本例では、屈曲点にこの動きを確実にする案内機構26を設けていることから、例え、同径のものにしてもそのような心配はない。しかし、後部ローラ3は、ドアスラット1の下降に際して大きな負荷がかかっても転がり易いように大径にするのが好ましいし、前部ローラ2は、コスト的な観点からも、上下動するのに最低限必要な小径のものであれば十分である。なお、前部ローラ2と後部ローラ3とは同径であってもよいのは上述したが、その場合でも、前部ローラ2が後部ガイドレール15を横切る際に誤って後部ガイドレール15に入り込む等しないように長さを異ならせたり、左右方向の取り付け位置をずらせたりしておくのが好ましい。
前部ローラ2と後部ローラ3とは、それぞれ専用のガイドレール14、15でガイドされて昇降する。したがって、前部ローラ2をガイドする前部ガイドレール14は、前方側に位置し、後部ガイドレール3をガイドする後部ガイドレール15は、後方側に位置している。このとき、前部ガイドレール14は、垂直に上端まで延びており、後部ガイドレール15は、最初は垂直であり、途中から前上方に向かって屈曲している。したがって、ドアスラット1を上昇させると、最上位のドアスラット1における前部ローラ2は、前部ガイドレール14を垂直に上昇するが、後部ローラ3は、途中から後部ガイドレール15の屈曲に従って方向転換し、前上方に上昇する。このため、方向転換した後部ローラ3の上下のドアスラット1は、後部ローラ3をヒンジとして折り畳まれることになる(最上位のドアスラット1の上端には前部ローラ2を取り付けてある)。
次いで、次位のドアスラット1が上昇して来るが、前部ローラ2は、そのまま垂直に上昇するから、二つの前部ローラ2が接近してドアスラット1同士が完全に折り畳まれる(密着する)。以下、同様にしてすべてのドアスラット1がそれぞれ前部ローラ2と後部ローラ3とをヒンジとして互い違いに折り畳まれることになる(最下位とその上位のドアスラット1の継目には、前部ローラ2を取り付けるようにしている)。なお、最下位のドアスラット1は、垂直に吊り上げられた状態で止まるが、その下端までのスペースを収納スペース16とする。本例では、ドアスラット1の上下幅を全て統一しているが、最下位のドアスラット1の高さのみ小さくすることも可能であり、そうすれば、より収納スペース16を小さくできる。また、最下位のドアスラット1には、姿勢保持の目的で上位のドアスラット1との継目に取り付けた前部ローラ2の他に下方に上下2つの前部ローラ2が取り付けてある。
以上のドアスラット1の昇降は、収納スペース16の上部に設けられたモータ17によって行う。すなわち、モータ17で同期して駆動される二つのドラム18、19を設けてそれぞれにベルト(ワイヤ、ロープ、チェーンでもよい)20、21を張り掛けておく。一方のベルト20は、引下げ用であって、最下位のドアスラット1の下部に設けられた係止ピン22に係止するのであるが、このとき、ガイドレール14の下部に設けられたガイドローラ24で上向きに折り返して係止しておく。他方のベルト21は、巻上げ用であり、係止ピン22の上方に設けられた係止ピン23に係止しておく。
したがって、上方の係止ピン23に係止された後方に位置するベルト21をドラム19で巻き上げると、ドアスラット1は強制的に上昇させられる(前方に位置するもう一つのベルト20は、ドアスラット1が上昇した分だけ、ドラム18から繰り出されることになり、この点で、ベルト20、21の巻取り、巻出し量は、二つのドラム18、19間で互いに相関関係にしてある)。また、下降させるときには、これと逆の動きをさせることになり、ベルト20をドラム18で巻き上げると、ドアスラット1は強制的に下降させられる(後方のベルト21は、ドアスラット1が下降した分だけ、ドラム19から繰り出される)。なお、このとき、ベルト20、21は、前部ローラ2や後部ローラ3よりも大きく側方へ飛び出させた係止ピン22、23の先端に取り付けているため、前部ローラ2や後部ローラ3の側方を通ることになる(前部ローラ2や後部ローラ3とは干渉しない)。
次に、後部ローラ3は、後部ガイドレール15の途中で方向転換させられるが、この方向転換を確実に行うためにこの屈曲点に案内機構26が設けられている。この案内機構26は、後部ガイドレール15の垂直経路15aから前上方へ向けて屈曲する屈曲経路15bの始端の上部と下部に設けられた上ガイド羽根27と下ガイド羽根28とからなる。上ガイド羽根27は、先端が下に向いて(これを中立位置と称する)やや屈曲経路15b側に寄った位置にバネ(図示省略)等で中立位置側に付勢されて回動可能に設けられるものであり、後部ローラ3が上昇して来ると、これに当たって屈曲経路15b側に回動し、前部ガイドレール14を塞いで(後部ローラ3が横切ることができるようにこの間の前部ガイドレール14の側壁は切り欠かれている)屈曲経路15bに沿ったものになり、後部ローラ3を確実に屈曲経路15bへと案内する。そして、後部ローラ3が通過してしまうと、付勢力によって中立位置に戻り、続いて前部ガイドレール14を通過する前部ローラ2の経路を再び開くことになる。
下ガイド羽根28も同様であり、先端が上に向いて(これを中立位置と称する)同じくバネ等で中立位置側に付勢されているものである。したがって、後部ローラ3が屈曲経路15bに入ると、屈曲経路15b側に倒れて路を開ける。一方、下降するときには、下ガイド羽根28は、反屈曲経路15b側に倒れて路を開けて前部ガイドレール14を塞いで後部ガイドレール15へと案内するし、上ガイド羽根27は、反屈曲経路15b側に回動して路を開ける。ここで、後部ガイドレール15の屈曲経路15bの奥行きは、垂直経路15a及び前部ガイドレール14の奥行きの約半分に設定してある(図4中ハッチング部分)。このため、屈曲経路15bの奥行きよりも大きい長さを有する(飛び出した)前部ローラ2が屈曲経路15bを上下に横切る際、誤って後部ガイドレール15の屈曲経路15bに入り込むことが確実に防止される。
以上により、開口部を開放しようとするときは、スイッチ等(図示省略)を入れてモータ17を駆動してドラム19を回転させてベルト21を引き上げる(図1(a))。すると、最下位のドアスラット1は、上位のドアスラット1全体を押し上げながら上昇させられ、開口部を開放して行く(b)。このとき、前部ローラ2は、前部ガイドレール14に導かれて垂直に上昇するが、後部ローラ3は、後部ガイドレール15の垂直経路15aに導かれて垂直に上昇し、屈曲点からは案内機構26で案内されて前上方に導かれた屈曲経路15bを上昇する(c)。このため、ドアスラット1は、上方のものからそれぞれ前部ローラ2及び後部ローラ3を折曲点として折り畳まれ、収納スペース16に積重状態で収納されて行く((d)〜(e))。なお、ドラム19は、ドアスラット1の巻き上げ方向にバネで付勢されており、ドアスラット1の自重をバランスさせるとともに、モータ17の巻き上げトルクを小さなものにして低価格化を図っている。このことは、後述する非常事態における手動開放操作時の操作力を軽減させることにも寄与する。
一方、下降させるときは、ドラム18を回転させてベルト20を巻き上げ、最下位のドアスラット1を引き降ろす。これにより、上位のドアスラット1も、下位のものから順に引き下げられる。このとき、下位のドアスラット1の上端が後部ガイドレール15の屈曲点付近に来ると、後部ローラ3を屈曲経路15bに沿って引き降ろし、再び案内機構26で案内されて垂直経路15aへと導かれる。以下、順にこのような動きをして各ドアスラット1は垂直状態に引き降ろされ、開口部を閉塞する。
ところで、このとき、前部ローラ2側は、最下位のドアスラット1を介してベルト21で吊支された状態であって落下することはないが、後部ローラ3側は、フリーの状態である。したがって、上昇させるときも、下降させるときも、後部ローラ3側にはドアスラット1の自重がかかり、屈曲経路15bが単に前上方に延出していたのでは落下する虞がある。このため、屈曲経路15bの終端を所定のアールで上方に屈曲させ、この屈曲部位で後部ローラ3を支持する構造にしてドアスラット1の自重を受けるようにしている(強制的に引っ張らなければ降りないようにしている)。
加えて、ドアスラット1の収納(折り畳み)姿勢は、各ドアスラット1が水平で、かつ、各々が密着されているのがもっとも収納スペースを小さくできるから、屈曲経路15b終端の屈曲部15cの位置は、対応する前部ローラ2の位置とほぼ同じ高さにしておく。ただし、下降させるときには、後部ローラ3がこの屈曲部15cを含む屈曲経路15bを降りて来なければならず、このとき、あまり負荷がかからないように(前部ローラ2側を極端に上方に持ち上げたりせず)、この屈曲部15cから下の屈曲経路15bは、対応する前部ローラ2を中心とするアールに近い形にしてある。
以上がドアの構造と昇降機構であり、次に、本発明に係る開放機構について説明するが、このドアは、停電や故障によりモータ17による開閉操作不能のときにも、開口部を開放するために手動でもドアスラット1が上昇できるように非常開放手段を設けている。この種のドアでは、ドアスラット1の落下事故を防止するため、ブレーキ機構付のモータ17を用いるのが一般的であるため、モータ17が停止した状態でドアスラット1を開放させることはできない。この非常開放手段は、高齢者や車椅子利用者が非常開放操作を自ら行う場合、確実に手が届く開口部の下方領域で操作できることと、その操作が容易であることが要求される。また、停電や故障から復旧した際に速やかに通常の電動開閉操作が行えるものでなければならない。
具体的には、最下位のドアスラット1内部に空隙を形成してその左右両端部に下方の係止ピン22のみを取り付けた制御ブロック29を上下に摺動可能に収納するとともに、ドアスラット1側に閂30を左右摺動可能に設けて、これを常時スプリング31で弾発して制御ブロック29の内側面に形成された係合穴29aに突入させておく。閂30は、ドアスラット1内に取り付けた保持部材34で左右摺動可能に保持しておく。制御ブロック29とドアスラット1とは、上下方向に伸びる制御ブロック29の凹溝29bとドアスラット1内の凸条1aとによる凹凸スライド構造の嵌合構造によって、上下摺動可能、かつ左右方向に位置規制された状態となっている。
これにより、常時は、最下位のドアスラット1と制御ブロック29とが一体になって共に上下動しているが、非常時のときには、閂30(閂30から一体に上方へ伸ばしたレバー30a等でドアスラット1の操作孔35(図5、7中2点鎖線で表した部分)から指を差し込んで操作する)をスプリング31の力に抗して係合穴29aから抜くと、上方の係止ピン23が取り付けられたドアスラット1は、ベルト21に引っ張られて上方移動が規制された制御ブロック29と切り離されて上昇できることになる。このときの上昇力は、手動によるものであるが、ドアスラット1は、ドラム19に組み込まれたバネ等でその自重をバランスさせてあるので、高齢者や車椅子利用者であっても容易に持ち上げることができる。
なお、これにおいて、閂30にリンク32を連結し、これをドアスラット1の幅方向中央に設けたカム33に結合して、どちら側から手動開放操作をしても、両方の閂30が連動して同時に外れるようにしている。また、操作孔35は、左右片側ずつに表面と裏面とに分けて設けてもかまわない。部屋内、部屋外側のどちらからでも手動開放操作が可能となり、より利便性が高いものとなる。閂30の外端は、上方が突出するテーパ部30bに形成するとともに、制御ブロック29の上端を下方が内方に突出する斜面部29cに形成し、ドアスラット1を手動で上から降ろしたとき、閂30は、テーパ部30bが斜面部29cに当接しながら下降して一旦後退して係合穴29aに係合できるようにしてある。こうして、ドアスラット1とブロック29とは容易に元の一体化された状態に戻すことができ、再び電動による開閉操作が可能となる。
最下位のドアスラット1には、その上位のドアスラット1との継目に取り付けた前部ローラ2の他にも、姿勢保持の目的で下方に上下2つの前部ローラ2が取り付けてあることは上述したが、このうち、上側の前部ローラ2は、手動開放した際、ドアスラット1の側面に取り付いていてドアスラット1と共に上昇して姿勢保持を行うようになっている。一方、下側の前部ローラ2は、制御ブロック29の側面に取り付けられていて前部ガイドレール14内で制御ブロック29と共に留まり、制御ブロック29の姿勢のずれを防止している。この結果、ドアスラット1を下降させたとき、制御ブロック29に確実、かつ容易に挿入され、元の一体化された状態に復元できるようになっている。なお、制御ブロック20の上端の前後左右を先細にしたり、凹溝29bとドアスラット1の凸条1aとの挿入側を幅広、幅狭にしておくと、このときの挿入が一層確実になる。
以上の開放機構は、ドアスラットを折り畳み式にしたドアに組み込んだ例であるが、ドアスラットをオーバーヘッド式にしたドアにも適用可能であるのは勿論、一枚の板からなるドアであっても、この開放機構を組み込むことができる。一枚物のドアをそのまま上方に引き上げて開口部を開放するものは、構造が簡単でコストも安くなるから、開口部の上方に相当の空間がある場合や人が通れる空間だけ確保すればよい場合には採用されることがある。このようなドアにも上記した開放機構は採用でき、その場合は、ドアの下部に制御ブロックを組み込むことになる。
ドアの開閉状態を示す側面図である。 ドアの開閉状態(駆動系)を示す側面図である。 ドアスラットの接続状態を示す正面図及び側面図である。 ローラを案内するガイドレールの側面図である。 ドアスラットの正面図である。 図5中A−A拡大断面図である。 ドアスラットの手動開放状態を示す正面図である。
符号の説明
1 ドアスラット
1a 凸条
2 前部ローラ
2a ガイド部
3 後部ローラ
4 ブラケット
5 ブラケット
6 ピン
7 凸部
8 凹部
9 ブラケット
10 ブラケット
11 ピン
12 凸部
13 凹部
14 前部ガイドレール
15 後部ガイドレール
15a 垂直経路
15b 屈曲経路
15c 屈曲部
16 収納スペース
17 モータ
18 ドラム
19 ドラム
20 ベルト
21 ベルト
22 係止ピン
23 係止ピン
24 ガイドローラ
26 案内機構
27 上ガイド羽根
28 下ガイド羽根
29 制御ブロック
29a 係合穴
29b 凹溝
29c 斜面部
30 閂
30a レバー
30b テーパ部
31 スプリング
32 リンク
33 カム
34 保持部材
35 操作孔

Claims (4)

  1. ドアの両側面に設けた係止ピンにベルトを係止してこのベルトを上部に設けたモータで上下させてドアを昇降させるドア昇降装置において、ドアの下部の両端部に係止ピンを有する制御ブロックを摺動可能に収容するとともに、ドアと制御ブロックとを結合、分離できるようにしたことを特徴とするドア昇降装置の開放機構。
  2. ベルトが、引下げ用のベルトと巻上げ用のベルトとからなり、引下げ用のベルトは、制御ブロックに設けた係止ピンに係止し、巻上げ用のベルトは、ドアに直接設けた係止ピンに係止するとともに、巻上げ方向に付勢してある請求項1のドア昇降装置の開放機構。
  3. ドアが、ドアスラットを折曲可能に上下に連結して上昇させたときに折り畳んで収納するものであり、最下位のドアスラットに制御ブロックを収容している請求項1又は2のドア昇降装置の開放機構。
  4. ドア又はドアスラットに閂を取り付け、閂のスライドによってドア又はドアスラットと制御ブロックを結合、分離させる請求項1〜3いずれかのドア昇降装置の開放機構。
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