JP2007001969A - 化粧料用水性エマルジョン組成物、及びそれを含有する毛髪用化粧料 - Google Patents

化粧料用水性エマルジョン組成物、及びそれを含有する毛髪用化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】水溶性を十分に有し、かつ、すべりの感触に優れ、柔軟性と整髪性を併せ持ち、必要に応じて熱整髪特性をも有し、且つ、臭気を低減させる。
【解決手段】イソシアネート基及びカルボキシル基を含有するカルボキシル基含有ウレタンプレポリマー(a)と重合性単量体(b)とを含む混合液を水性媒体中で乳化分散させた第1乳化液、又はこの第1乳化液中の上記(a)成分の少なくとも一部を、上記の乳化分散後に、イソシアネート基と反応可能な活性水素を複数個有する化合物若しくは水によって鎖伸長させた第2乳化液に含まれる上記(b)成分を重合させて得られる、最低造膜温度が−10℃以上、20℃以下のウレタン系複合樹脂(A)の水性エマルジョンを含有し、その水性エマルジョン中に残留する上記(b)成分の量が100ppm以下とする。
【選択図】なし

Description

この発明は、化粧料に用いる水性エマルジョン組成物、及びそれを含有する毛髪用化粧料に関する。本発明の毛髪用化粧料は感触に優れ、柔軟性と整髪性を併せ持ち、必要に応じて熱整髪特性を有する。
頭髪を樹脂で固定して所望の形状を付与することは周知である。このような化粧料用樹脂としては、アニオン性をはじめとする各種イオン性のアクリル系、酢酸ビニル系、ビニルピロリドン系、ビニルメチルエーテル系等のポリマーが一般に知られている。
これらの樹脂の皮膜は硬く、脆く柔軟性が不足している為、毛髪の仕上がり感が硬く自然な風合いに欠ける面がある。特に、整髪効果を高めようとすると、その皮膜は更に硬くなり毛髪の仕上がり感を更に悪化させる結果となっていた。また、カチオン性のアクリル系ポリマー、ビニルピロリドン系、ビニルメチルエーテル系ポリマーは高温多湿時には非常に柔軟となってベタツキ現象を起こしやすく、整髪効果も充分とは言い難い傾向がある。
これらの樹脂の欠点を改良するものとして、皮膜の柔軟性に優れる水性ポリウレタン系ポリマーが提案されている。このようなポリマーとして、ポリウレタンのポリマー粒子の存在下でラジカル重合性単量体を重合させて得られる複合粒子からなるポリマーの水性分散液を用いた組成物が特許文献1に記載されている。
特許第2587801号公報
しかしながら、単純にポリウレタンのみからなる組成物を毛髪用に用いると、加熱した際の形状維持性(以下、「熱戻り性」という。)が充分ではないため、整髪効果が不十分であり、また、得られる皮膜のすべり性が悪い為、その毛髪の手触り感もよいものではなかった。
さらに、特許文献1に記載のポリウレタンエマルジョンの存在下で、ラジカル重合性単量体を重合させた組成物を毛髪に用いると、熱戻り性がある程度改善され、整髪効果もある程度改善されるものの、水溶性が充分でないため、洗髪後も必要以上に毛髪に残留しやすく、得られる皮膜のすべり性が悪い為、毛髪の手触り感もよいものではなかった。また、重合に用いたラジカル重合性単量体に由来する臭気が残る場合もあった。
そこでこの発明は、水溶性を十分に有し、かつ、指通し時の感触に優れ、柔軟性と整髪性を併せ持ち、必要に応じて熱整髪特性をも有し、且つ、臭気を低減させた化粧料用水性エマルジョン組成物と、それを含有する毛髪化粧料を提供しようとするものである。
この発明は、イソシアネート基及びカルボキシル基を含有するカルボキシル基含有ウレタンプレポリマー(a)と重合性単量体(b)とを含む混合液を水性媒体中で乳化分散させた第1乳化液、又はこの第1乳化液中の上記(a)成分の少なくとも一部を、上記の乳化分散後に、イソシアネート基と反応可能な活性水素を複数個有する化合物若しくは水によって鎖伸長させた第2乳化液に含まれる上記(b)成分を重合させて得られる、最低造膜温度が−10℃以上、20℃以下のウレタン系複合樹脂(A)の水性エマルジョンを含有し、その水性エマルジョン中に残留する上記(b)成分の量が100ppm以下である、化粧料用水性エマルジョン組成物を用いることにより、上記の課題を解決したのである。
カルボキシル基含有ウレタンプレポリマー(a)、又はこれを鎖伸長したものを用いるので、得られる水性エマルジョンの水溶性を十分に確保し、また、滑らかな指通し感や熱戻り性(セット性を含む)を確保することができる。さらに、水性エマルジョンに残る重合性単量体(b)の量を100ppm以下とすることで、臭気を十分に低減させることができる。
また、本発明にかかる化粧料用水性エマルジョンは、特に毛髪への密着性に優れ、良好なセット効果と風合を有する、ヘアスプレー、ムース、セットローション、ジェル、スプレー等、各種の毛髪化粧料を提供することができる。
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明にかかる化粧料用水性エマルジョン組成物は、イソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマー(a)(以下、「(a)成分」と称する。)と、重合性単量体(b)(以下、「(b)成分」と称する。)との混合液を水性媒体中で乳化分散させた第1乳化液に含まれる上記(b)成分を重合させて得られるウレタン系複合樹脂(A)の水性エマルジョンからなる。
上記(a)成分であるカルボキシル基含有ウレタンプレポリマー(a)とは、イソシアネート基及びカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマーをいう。そして、この(a)成分は、乳化分散の際に使用される水等の水性媒体によって、上記(b)成分の重合工程において、その一部が鎖伸長されることがある。また、必要に応じて、イソシアネート基と反応可能な活性水素を複数個有する化合物若しくは水によって鎖伸長してよい。なお、乳化分散の際に用いられる水、及び積極的に鎖伸長させるために用いられる、イソシアネート基と反応可能な活性水素を複数個有する化合物若しくは水をまとめて、以下、「鎖伸長剤」と称する。
上記ウレタンプレポリマーとは、ジオール成分と多価イソシアネート化合物とを、反応させた、カルボキシル基を有し、末端にイソシアネート基を有する重合体をいう。
この(a)成分に、イソシアネート基を導入する方法としては、上記のジオール成分と多価イソシアネート化合物とを、ジオール成分に対して多価イソシアネート化合物が化学量論的に過剰となる割合で反応させる方法があげられる。これによって、末端にイソシアネート基を有する(a)成分が得られる。
上記のジオール成分と多価イソシアネート化合物との使用割合は、当量比で、ジオール成分:多価イソシアネート化合物=1:1.2〜2がよく、1:1.5〜1.9が好ましい。
上記ジオール成分とは、1分子中に2つのヒドロキシル基を有する有機化合物をいい、具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等の比較的低分子量のジオール類、又はこれらの少なくとも一種と、アジピン酸、セバシン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸の少なくとも一種とを重縮合して得られるポリエステルジオール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカプロラクトンジオール、ポリテトラメチレンエーテルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリブタジエンジオール、水添ポリブタジエンジオール、ポリアクリル酸エステルジオール等があげられる。
上記多価イソシアネート化合物とは、1分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する有機化合物をいい、脂肪族、脂環式、芳香族等の多価イソシアネート化合物を用いることができる。このような多価イソシアネート化合物の具体例としては、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート等をあげることができる。これらの内で、脂肪族又は脂環式のイソシアネートは黄変が少ない点で好適である。
また、上記(a)成分は、カルボキシル基を有することが必要である。そして、この(a)成分の酸価は15mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上がより好ましい。15mgKOH/g未満であると、後の工程における水への分散状態が悪くなって水性分散液が得られなかったりする。一方で、その上限は70mgKOH/gであると好ましく、60mgKOH/g以下であるとより好ましい。70mgKOH/gを超えると、弾性が不十分となったり、整髪料に用いた際に髪に付着しにくくなったりする場合がある。
この(a)成分にカルボキシル基を導入する方法としては、ジオール成分の一部として、カルボキシル基含有多価ヒドロキシ化合物を使用する方法があげられる。このカルボキシル基含有多価ヒドロキシ化合物の例としては、下記化学式(1)に示されるようなジメチロールアルカン酸等があげられる。
Figure 2007001969
なお、上記式(1)において、Rは、アルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基を示す。
このジメチロールアルカン酸の具体例としては、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等をあげることができる。上記カルボキシル基含有多価ヒドロキシ化合物の使用量は、重合により形成される上記(a)成分の酸価が上記した範囲となるように調整すればよい。
上記の(a)成分を重合により製造するにあたって、ジオール成分の一部として用いる、上記カルボキシル基含有多価ヒドロキシ化合物の望ましい使用割合としては、ジオール成分とカルボキシル基含有多価ヒドロキシ化合物との合計中の30モル%以上であるのがよく、50モル%以上であるのがより好ましい。一方で、90モル%以下であるのがよく、80モル%以下であるのがより好ましい。この範囲内とすることで、上記の酸価の範囲を満たすことができる。
上記(a)成分を製造するためのウレタン生成反応は、無溶媒下でも行うことができるが、反応を均一に行うために、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド類、その他のイソシアネート基に対して不活性で水との親和性の大きい有機溶媒を使用してもよい。また、イソシアネート基に対して反応性のない、すなわち、活性水素基を含まない、上記(b)成分がこの(a)成分の製造の際に存在していてもよい。この場合、この(b)成分によって反応系が希釈されて反応を均一に行うことができる。この(a)成分を得る反応は、50〜100℃程度で、0.5〜20時間程度行えばよい。これにより、カルボキシル基及び末端にイソシアネート基を含有する(a)成分を得ることができる。
上記(a)成分の製造に使用される触媒としては、一般にウレタン化反応に使用される触媒が使用できる。具体例としては、ジブチル錫ジラウレート等があげられる。
上記の(a)成分の数平均分子量は800〜10,000であるのが好ましく、1000〜9000がより好ましい。数平均分子量が800より小さいと、得られる皮膜が硬くなり、化粧料として用いる際に、ごわつき感等の問題が生じる可能性がある。一方10,000より大きいと、プレポリマーそのものの粘度が高くなり、ゲル化したり、安定なエマルジョンが得られなくなったりする場合がある。
上記(a)成分が含有するカルボキシル基は、その少なくとも一部が、塩基性化合物により中和されることが好ましい。このようにすることにより、(a)成分の水性媒体中での分散性を向上させることができる。この塩基性化合物としては、有機アミン化合物又はアルカリ金属水酸化物があげられる。この中和反応は、(a)成分を製造した後、水性媒体中に分散する前であれば、任意の時期に行うことが出来る。その中でも、後述する第1中和工程、及び必要に応じて、後述する第2中和工程で行われるのが好ましい。
上記の有機アミン化合物としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン化合物が好ましく用いられる。また、上記のアルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムがあげられる。
これらの塩基性化合物の総使用量は、例えば、後述する第1中和工程及び第2中和工程で使用される合計量として、(a)成分が有するカルボキシル基の量に対して、0.8当量以上であるのが好ましく、1当量以上であるとより好ましい。0.8当量未満であると中和が不十分となり、水性媒体中で良好な分散状態が得られないことがある。一方でその上限は、2.0当量が好ましく、1.5当量がより好ましい。2.0当量を超えると塩基性化合物がエマルジョン中に残るため、化粧料用として用いる際に、問題を生じるおそれがある。
上記(a)成分を分散させる水性媒体としては、水や、水とメタノール、エタノール等の水と相溶可能な有機溶媒との混合溶液等があげられる。この中でも、環境的な側面から、水がより好ましい。
上記の(a)成分の鎖伸長反応は、上記鎖伸長剤、すなわち、イソシアネート基と反応可能な活性水素を複数個有する化合物若しくは水(上記水性媒体としての水を含む。)を用いて行われる。
上記鎖伸長剤の一種であるイソシアネート基と反応可能な活性水素を複数個有する化合物としては、炭素数1〜8の多官能性アルコール、ポリアミン化合物等があげられる。上記多官能性アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール等があげられる。また、ポリアミン化合物の例としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン等のジアミン類をあげることができる。
上記の鎖伸長反応は、上記の(a)成分と重合性単量体(b)とを含む混合液を上記水性媒体中に乳化分散させた第1乳化液を得たとき、水性媒体として水を用いると、この水によって、上記(b)成分の重合工程において、上記(a)成分の鎖伸長反応が一部に生じることがある。また、積極的に鎖伸長反応を行う場合、この第1乳化液を得る乳化分散後に、上記鎖伸長剤を加えて、鎖伸長反応を行うことができる。そして、その鎖伸長反応は、第1乳化液に含まれる(a)成分の少なくとも一部について起こればよい。また、上記第1乳化液、又はこの第1乳化液に含まれる(a)成分の少なくとも一部を鎖伸長反応させて得られる第2乳化液に含まれる上記(b)成分を重合させた後、これらの乳化液に含まれる(a)成分、又は(a)成分由来の成分の少なくとも一部を、積極的に鎖伸長させてもよい。なお、上記の(a)成分は、乳化重合中に、水で、又は鎖伸長工程中に活性水素含有化合物で鎖伸長されたが、一部のイソシアネート基が、未反応のまま残存する場合がある。この残存成分を、上記の「(a)成分由来の成分」と称した。
上記(b)成分である重合性単量体(b)は、重合性二重結合を有する単量体であり、中でも、イソシアネート基に対して反応性のない重合性単量体、すなわち、活性水素基を含まない重合性単量体が好ましい。
このような(b)成分、特に活性水素基を含まない重合性単量体の例としては、炭素原子数が1〜24の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、エステル基含有ビニル単量体、スチレン誘導体、ビニルエーテル系単量体等があげられる。
上記炭素原子数が1〜24の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸s−ペンチル、(メタ)アクリル酸1−エチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチルブチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸t−ペンチル、(メタ)アクリル酸3−メチルブチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−メチルペンチル、(メタ)アクリル酸4−メチルペンチル、(メタ)アクリル酸2−エチルブチル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−ヘプチル、(メタ)アクリル酸3−ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸3,3,5−トリメチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ドコシル、(メタ)アクリル酸テトラコシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェネチル等が例示される。これらの中でも、炭素原子数1〜24の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、とりわけ炭素原子数1〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。なお、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル又はメタクリル」を意味する。
上記エステル基含有ビニル単量体の具体例としては、炭素原子数が1〜8の(メタ)アクリル酸低級アルキルエステル類、酢酸ビニル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、(メタ)アクリル酸ビニル等の疎水性ビニルモノマー、(メタ)アクリル酸のフルオロアルキルエステル、ラジカル重合性不飽和基含有シリコンマクロモノマー等の不飽和基含有マクロモノマー等が例示される。
また、上記スチレン誘導体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン等があげられる。
上記ビニルエーテル系単量体の具体例としては、ビニルメチルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル、等が例示される。
これらの(b)成分は、一種類のみを用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。
また、上記(b)成分は、一種類からなる場合はその単独重合体の、複数種類からなる場合は、その組成比における共重合体のガラス転移温度が、1℃以上であると好ましく、5℃以上であるとより好ましい。1℃未満であると、得られる化粧料の熱戻り性(セット性を含む)が悪化することがある。一方で、ガラス転移温度は70℃以下であるのが好ましく、60℃以下であるのがより好ましい。70℃を超えると、最低造膜温度が高くなり、均一な皮膜が形成されないことがある。
なお、共重合体である場合、そのガラス転移温度の算出方法は下記式(1)によるものである。ここで、Tgは共重合体のガラス転移温度(K)、Tga、Tgb、Tgc等は各々の単量体a、b、c等の単独重合体のガラス転移温度(K)であり、Wa、Wb、Wc等は各々の単量体a、b、cの、共重合体中の重量分率を示す。
1/Tg=(Wa/Tga)+(Wb/Tgb)+(Wc/Tgc)+… (1)
次に、この発明にかかる化粧料用水性エマルジョン組成物の製造方法について説明する。
この発明にかかる化粧料用水性エマルジョン組成物は、上記の通り、上記(a)成分、及び(b)成分とを混合した混合液を調整し、次いで、これを水性媒体中で乳化分散させ、その乳化液中の上記(b)成分を重合させることによって、ウレタン系複合樹脂(A)の水性エマルジョンを製造することにより得られる。また、その途中において、必要に応じて、上記(a)成分の鎖伸長反応が行われる。
まず、上記(a)成分と(b)成分とを含む混合液を得る方法は、最終的に、カルボキシル基の少なくとも一部を中和して水分散性にした(a)成分と(b)成分とが、水性媒体中に均一に分散される方法であればよく、(b)成分の添加時期は特に限定されるものではない。
例えば、(a)成分中のカルボキシル基の少なくとも一部を中和する前に(b)成分を添加する方法や、中和した後に添加する方法があげられる。さらに、上記(a)成分の原料であるジオール成分や多価イソシアネート化合物等に、(b)成分の一部又は全部を混合し、この(b)成分の存在下で、ジオール成分、多価イソシアネート化合物、カルボキシル基含有多価ヒドロキシ化合物等を反応させて、(a)成分を製造してもよい。このとき、(a)成分の製造後に(b)成分の残量を添加する場合は、この残りの(b)成分は、(a)成分中のカルボキシル基を中和する前、同時又は後の任意の時期に添加してもよい。
この中でも、上記(b)成分の存在下で、上記のジオール成分、カルボキシル基含有多価ヒドロキシ化合物及び多価イソシアネートを反応させて、上記(a)成分を得る方法が、(a)成分と(b)成分とを良く混合した混合液が得られるので好ましい(以下、この工程を「プレポリマー化工程」と称する)。
上記のジオール成分、カルボキシル基含有多価ヒドロキシ化合物及び多価イソシアネートの反応方法としては、ジブチルチンジラウレート等のウレタン重合触媒下で重合する方法等があげられる。
上記の混合液中の(a)成分と(b)成分との混合割合は、純分重量比で(a):(b)=10:90〜90:10がよく、30:70〜80:20が好ましい。(a)成分が10重量%未満の場合は、合成時に乳化不足となり、水分散時にゲル化を起こしたり、不均一な水分散体となったりする。一方、90重量%を超えると、整髪料として使用した際の熱戻り性(セット性を含む)が悪くなることがある。
上記の(a)成分と(b)成分との混合液の濃度は、特に限定されるものではないが、最終的に得られる水性エマルジョン組成物中の不揮発成分量が20重量%以上となるようにすることが好ましく、30重量%以上となるようにするのがより好ましい。20重量%未満では、乾燥に時間を要する場合がある。一方で、その上限は70重量%以下となる量とすることが好ましく、60重量%以下がより好ましい。70重量%を超えると、水分散性の調製が難しくなることがある。
次に、(a)成分中のカルボキシル基が全く中和されていない場合、上記(a)成分及び(b)成分の混合液に、上記塩基性化合物を加えて、上記(a)成分が含有するカルボキシル基の少なくとも一部を中和し、(a)成分の中和物を得るのが好ましい(以下、この工程を「第1中和工程」と称する)。
上記第1中和工程により中和されるカルボキシル基の量は、上記(a)成分中の全カルボキシル基に対して、0.5当量以上がよく、0.55当量以上が好ましい。
上記第1中和工程により中和されるカルボキシル基の量が0.8当量又はそれ以上の場合は、後述する第2中和工程は行わなくてもよい。一方、0.8当量未満の場合は、後述する第2中和工程が必要に応じて行われる。
その次に、上記(a)成分の中和物と(b)成分との混合液を上記水性媒体中に乳化分散させる(以下、この工程を「乳化工程」と称する)。上記(a)成分の中和物と(b)成分との混合液に水性媒体を加える方法としては、上記混合液に水性媒体を滴下して分散させる方法、上記混合液を上記水性媒体中に滴下して分散させる方法のどちらを用いてもよい。分散時の温度は、上記の(a)成分を水性媒体中に分散させる際の温度と同様の温度を採用することができる。
また、乳化分散時の温度は、0℃以上がよく、10℃以上が好ましい。一方で80℃以下がよく、60℃以下が好ましい。温度が高過ぎると(a)成分が変性するおそれがあるからである。
次に、上記のようにして得られた乳化分散させた分散液において、乳化分散させた(b)成分を重合させて、ウレタン系複合樹脂(A)の水性エマルジョンを得る(以下、この工程を「重合工程」と称する)。この(b)成分の重合を行う際の重合反応は、(b)成分に合わせた一般的な重合方法で行うことができ、例えば、上記混合液にラジカル重合開始剤を添加して行うことができる。
このラジカル重合開始剤としては、慣用のラジカル重合開始剤を用いればよく、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ系開始剤、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩系開始剤、t−ブチルハイドロパーオキサイドやジラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート等の有機過酸化物系開始剤を用いることができる。また、有機過酸化物系開始剤や過硫酸塩系開始剤と、アスコルビン酸、ロンガリット又は亜硫酸金属塩等の還元剤を組み合わせたレドックス系重合開始剤も好ましく用いられる。上記ラジカル重合開始剤の使用量は、重合性単量体(b)に対して、0.1〜5重量%程度、好ましくは0.5〜2重量%程度とすればよい。
上記(b)成分の重合は、重合温度10〜80℃で行うのがよく、30〜60℃で行うとより好ましい。この重合は、通常、発熱が終了した後、40〜90℃程度に30分〜3時間程度維持することによって、ほぼ完了する。これにより、ウレタン系複合樹脂(A)の水性エマルジョンが得られる。
上記重合工程で得られるウレタン系複合樹脂(A)の最低造膜温度は+20℃以下であり、+15℃以下であるのが好ましい。+20℃を超えると、得られる皮膜にクラック等の不良が生じやすくなる。また一方で、最低造膜温度は−10℃以上であり、0℃以上であるのが好ましい。−10℃未満では得られる皮膜の熱戻り性(セット性を含む)が悪化することがある。
本発明において、ウレタン系複合樹脂(A)の最低造膜温度を、上記の好適範囲に制御するためには、種々の方法を例示できるが、例えば最低造膜温度を低くする方法として、以下の(1)〜(3)の方法があげられる。なお、最低造膜温度を高くするためには、一般に、以下の方法と逆の手法を用いればよい。
(1)(a)成分の原料として使用されるジオール成分として、分子量が例えば1000を超えるような、比較的高分子量のジオール類の使用量を増す。
(2)(a)成分を製造する際に使用するジオール成分と多価イソシアネート化合物との当量比を1:1に近づける。
(3)ウレタン系複合樹脂(A)を製造する際に使用する(b)成分として、ガラス転移温度(Tg)の低いものを用いる。
上記(1)の比較的高分子量のジオール類としては、比較的低分子量のジオール類とジカルボン酸とを縮重合して得られるポリエステルジオール類、ポリアルキレングリコール類、両末端にヒドロキシル基を有するポリエステル系重合体類等の(重量平均)分子量が500以上のようなジオール類を例示できる。
上記比較的低分子量のジオール類の具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール等の分子量が500未満のジオール類があげられる。また、上記ポリアルキレングリコール類の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、(水添)ポリブタジエンジオール等があげられる。さらに、上記の両末端にヒドロキシル基を有するポリエステル系重合体類の具体例としては、ポリカプロラクトンジオール、ポリカーボネートジオール、ポリアクリル酸エステルジオール等があげられる。
上記重合工程により得られたウレタン系複合樹脂(A)の水性エマルジョンには、未反応の(b)成分が残存しており、これに由来する臭気を抑えるために、その濃度を100ppm以下とする必要があり、70ppm以下であるとより好ましく、0に近いほど好ましい。
(b)成分の濃度を低減させる方法としては、例えば、水性エマルジョンを加熱することにより残存する(b)成分を揮発させて取り除く方法や、エマルジョンの気相部に空気等の気体を流通させる方法、エマルジョンに水蒸気を吹き込む方法、(b)成分を減圧留去する方法等があげられる(以下、この工程を「脱臭工程」と称する。)。
具体的には、水性エマルジョンを入れた容器を直接加熱する方法や、水蒸気及び/又は気体を水性エマルジョン中に必要に応じて攪拌しながら吹き込みながら残留する重合性単量体(b)を除去する方法がある。また、水性エマルジョンを加熱しつつ水蒸気及び/又は気体を吹き込んだり、気相部に気体を流通させたりするとより効果的に(b)成分の濃度を低減させることができる。
上記の水性エマルジョンを入れた容器を加熱する場合、水性エマルジョンの液温は40℃以上であると好ましく、60℃以上であるとより好ましい。一方で、その液温は、水性媒体の沸点以下である必要があり、100℃以下であると好ましい。また、気体を吹き込んだり流通させたりする場合は、その気体の温度は20℃以上、100℃以下であると好ましく、60℃以上、95℃以下であるとより好ましい。なお、水蒸気を吹き込む場合も、水性エマルジョンの液温は上記の条件を満たしていることが好ましい。
気体を流通させる場合の、その流通量(上記の気体の使用条件における体積/時間)は特に限定されるものではないが、容器の気相部体積の2〜100容量倍/分がよく、5〜80容量倍/分が好ましい。2容量倍/分未満では、(b)成分の除去が不十分となりやすい。一方、100容量倍/分より多いと、水性エマルジョンが飛び散ったり、液表面に析出物の膜が張ったりして、容器壁に付着物が生成したり、(b)成分の除去効率が低下することがある。
加熱により蒸発する水分は、(b)成分の除去後に、必要に応じて補充することができる。なお、蒸発する(b)成分をそのまま大気中に放出することは好ましくないため、放出される気体をまとめて冷却して得られる凝縮液をタンク等に回収し、廃水処理を行うことが好ましい。
上記のようにして、(b)成分の残留量を100ppm以下とした水性エマルジョン組成物は、整髪料等の化粧料に用いると、臭気がほとんど無い化粧料として用いることができる。さらにこの発明にかかる化粧料用水性エマルジョン組成物は、髪の毛の整髪に用いた場合に、熱戻り性(セット性を含む)が良好で、また、髪のすべり等の感触も良好なものとなる。
ところで、上記の乳化工程と重合工程との間、及び上記重合工程と脱臭工程との間のいずれか1箇所で、必要に応じて、(a)成分((a)成分の中和物を含む。以下、同様)又は(a)成分由来の成分の少なくとも一部を、鎖伸長させてよい。また、上記の乳化工程と重合工程との間で、上記(a)成分の一部を、鎖伸長させ、かつ、上記の重合工程と脱臭工程との間で、上記の鎖伸長工程によって鎖伸長されずに残存した(a)成分若しくは上記(a)成分由来の成分の少なくとも一部を鎖伸長させてもよい。
(a)成分の鎖伸長反応は、乳化液に於いても、分散媒である水によっても徐々に生起するので、重合工程中も鎖伸長反応が一部起こることがある。しかし、水による鎖伸長は、反応速度が通常は遅いので、より効果的かつ確実に鎖伸長を行うためには、上記した水以外の鎖伸長剤を用いて積極的に鎖伸長反応を行うのがよい。上記鎖伸長反応により、より速やかに鎖伸長されたウレタンポリマーが得られ、柔軟でかつ弾力のある被膜を得ることができる。
また、上記の乳化工程と重合工程との間、上記重合工程と脱臭工程との間、及び上記脱臭工程の後から選ばれる少なくとも1箇所に、(a)成分が含有するカルボキシル基の少なくとも一部を、上記塩基性化合物を用いて、さらに中和してもよい(以下、この工程を「第2中和工程」と称する。)。中和度を所定の範囲まで進めることで、得られるエマルジョンの保存安定性を改良したり、造膜性を改良する等の効果を得ることができる。
上記第2中和工程においては、上記(a)成分由来のカルボキシル基のうち、上記第1中和工程で中和されずに残っているカルボキシル基がある場合、上記ウレタンプレポリマー(a)由来の全カルボキシル基に対し、使用する塩基性化合物の合計量は、0.8当量以上、中でも1当量又はそれ以上が好ましい。なお、第1中和工程で既に0.8当量又はそれ以上の塩基性化合物が使用されている場合は、この第2中和工程を省略してもよい。
上記第1中和工程及び第2中和工程で使用される塩基性化合物は、添加・混合を容易にするために、水溶液又は水分散液として用いるのがよい。中和されたウレタン系複合樹脂(A)は、溶媒として水のみ、又は極性有機溶媒と水との混合溶媒、又は有機溶媒単独に溶解又は分散される。この有機溶媒の例としては、アルコール類、ケトン類、又はその他の有機溶媒があげられる。アルコール類の例としては、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールを含む1〜8個の炭素原子を含むアルコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコール等のポリアルコール等があげられる。また、ケトン類の例としては、アセトン、メチルエチルケトン等があげられる。その他の有機溶媒としては、ペンタン等の低沸点炭化水素、ジメチルエーテル、ジメトキシメタン等のエーテル類、モノ−、ジ−、又はトリ−エチレングリコールモノアルキルエーテル等のグリコールエーテル、酢酸メチル等のエステル等があげられる。
なお、本願にかかる化粧料用水性エマルジョン組成物の好ましい製造方法のスキームを図1に示す。
本願にかかる化粧料用水性エマルジョン組成物は、毛髪化粧品用樹脂として、公知のシャンプー、リンス、トリートメント、セット剤、パーマネントウエーブ液等の毛髪化粧料中に、添加使用する。この時、従来使用されている公知のポリマーと併用使用してもよい。添加使用される毛髪化粧料は、液体、クリーム、エマルジョン、スプレー、ゲル、ムース(泡沫状態で噴出可能)等いかなる形状でもよい。
この化粧料用水性エマルジョン組成物の添加量は、毛髪化粧料の形態や目的、或いは併用するポリマーの種類や量によって異なるが、毛髪化粧料に対し、化粧料用水性エマルジョン組成物の樹脂分として0.05〜10重量%の割合で添加することが好ましく、0.1〜8重量%の割合で添加することがより好ましい。
また、上記化粧料用水性エマルジョン組成物は、単独で、又は慣用のアニオン性、ノニオン性、カチオン性及び両性の公知のセット用ポリマーと併用して使用することができる。併用されるセット用ポリマーとしては、混和安定性の面からアニオン性、ノニオン性の公知のセット用ポリマーがより好ましい。
上記セット用ポリマーとして用いられるアニオン性ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸とメタクリル酸アルキルとの共重合体(商品名:ダイヤホールド(三菱化学(株)社製)、商品名:プラスサイズ(互応化学(株)製))、マレイン酸モノアルキルエステルとメチルビニルエーテル共重合体(商品名:GANTREZ(ISP社製))等があげられる。
上記セット用ポリマーとして用いられるノニオン性ポリマーでは、例えば、ポリビニルピロリドン重合体(商品名:PVP(ISP社製))、ビニルピロリドンと酢酸ビニル共重合体(商品名:LUVISKOL(BASF社製))等があげられる。両性ポリマーでは、例えば、メタクリル酸エステル共重合体(商品名:ユカフォーマ−AM−75W(三菱化学(株)社製))等があげられる。
上記セット用ポリマーとして用いられるカチオン性ポリマーでは、例えばヒドロキシセルロースとグリシジルトリメチルアンモニウムクロライドとのエーテル(商品名:レオガードG(ライオン社製)、商品名:ポリマーJR−30M−125及び同−400(ユニオンカーバイド社製))、ビニルピロリドン−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体の4級化物(商品名:GAFQUAT 734及び755(GAF社製))、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合体(商品名:MERQUAT 100(メルク社製))、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドアクリロアマイド共重合体(商品名:MERQUAT550(メルク社製))等があげられる。
上記化粧料用水性エマルジョン組成物とセット用ポリマーが使用されるセット商品には、エアゾールヘアスプレー、ポンプ式ヘアスプレー、フォーム状ヘアスプレー、ヘアミスト、セットローション、ヘアスタイリン、ヘアクリーム、ヘアーオイル等の、水及び/又はエタノール、イソプロパノール等のアルコール類を溶媒とする公知の整髪料が含まれる。
上記セット商品として、泡沫状態で噴出可能な毛髪化粧料(ムース)を用いる場合、その組成は、上記化粧料用水性エマルジョン組成物の樹脂分として、0.01〜10重量%、公知のセット用ポリマー0〜15重量%、ノニオン性界面活性剤0.1〜5重量%、液化ガス3〜25重量%及び水を主体とする水溶性溶媒60重量%〜残余があげられる。(但し、水は毛髪化粧料中、60重量%以上含有される)。
上記セット商品として、ゲル(ジェル)を用いる場合、その組成は、化粧料用水性エマルジョン組成物の樹脂分として0.01〜10重量%、公知のセット用ポリマー0〜15重量%、ジェルベース0.1〜3重量%、水72重量%〜残余があげられる。
上記セット商品として、ヘアスプレーを用いる場合、その組成は、化粧料用水性エマルジョン組成物の樹脂分として0.01〜10重量%、公知のセット用ポリマー0〜15重量%、溶剤30〜80重量%、噴射剤10〜70重量%があげられる。
上記のムースには、ノニオン性界面活性剤が使用されるが、この使用できるノニオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミド等があげられる。
また、上記のスプレーやムースに使用できる噴射剤としては、エタノール、液化石油ガス、ジメチルエーテル、ハロゲン化炭化水素等の液化ガス及び空気、二酸化炭素ガス、窒素ガス等の圧縮ガス等があげられる。
上記化粧料用水性エマルジョン組成物は、コンディショニング機能付与商品に使用することができる。この場合、コンディショニング機能の付与を目的とする毛髪化粧品は、シャンプー、リンス、パーマネント液等の、溶媒が水及び/又はエタノール、イソプロパノール等のアルコール類である毛髪化粧品、又はヘアートリートメント等の、溶媒が水及び/又はエタノール、イソプロパノール等のアルコール類、又はアルコール類及び/又は沸点50℃〜300℃である炭化水素類からなる毛髪化粧品があげられる。このコンディショニング機能付与商品は、前述のセット商品と同様に、化粧料用水性エマルジョン組成物単独で、又は慣用のアニオン性、ノニオン性、カチオン性及び両性の公知のコンディショニング用ポリマーと併用して使用する。併用セット用ポリマーとしては混和安定性の面からアニオン性、ノニオン性の公知のセット用ポリマーがより好ましい。
例えば、シャンプーとして使用する場合、公知のアニオン性、両性又はノニオン性の界面活性剤基材に、上記化粧料用水性エマルジョン組成物を添加使用することができる。ここで使用される界面活性剤基材の例をあげると、アニオン性界面活性剤としては、N−ココノイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム等のN−脂肪酸アシル−N−メチル−β−アラニン塩等があげられる。
また、上記両性界面活性剤基材としては、ココアシドプロピルベタイン、ジメチルラウリルベタイン、ビス(2−ヒドロキシエチル)ラウリルベタイン、シクロヘキシルラウリルアミンオキシド、ジメチルラウリルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ラウリルアミンオキシド等があげられる。
さらに、上記ノニオン性界面活性剤基材としては、ステアリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、等があげられる。
また、リンスとして使用する場合は、公知のカチオン性界面活性剤にアミンオキシド基含有水溶性樹脂を添加使用することができる。このカチオン性界面活性剤基材としては、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム等があげられる。
さらに、パーマネント液として使用する場合は、公知の臭素酸塩類、過ホウ素酸類等の酸化剤、及びチオグリコール酸及びその塩、システイン等の還元剤に、アミンオキシド基含有水溶性樹脂を添加使用することができる。
さらにまた、ヘアートリートメントとして使用する場合には、公知のカチオン性界面活性剤基材、及び/又はカチオン性ポリペプタイド、カチオン性セルロース、カチオン性ポリシロキサン等のカチオン化ポリマーと併用又は代換して、化粧料用水性エマルジョン組成物を添加使用することができる。このカチオン性界面活性剤基材としては、例えばリンス用に使用できるとして例示したものが、ヘアートリートメントにも使用できる。
上記のセット商品及びコンディショニング機能付与商品のいずれの場合も、前述した各種成分の他に、必要に応じて、本発明の効果に影響のない範囲で、他の任意成分を配合しても良い。この任意成分としては、炭化水素類、直鎖アルコール、高級アルコール類、高級脂肪酸類及びその誘導体、植物系高分子、微生物系高分子、天然水溶性高分子、セルロース系高分子、半合成水溶性高分子、ビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、合成水溶性高分子、無機の水溶性高分子、シリコーン類、N−脂肪酸アシル−L−グルタミン酸塩、N−脂肪酸−N−メチルタウリン塩、N−脂肪酸サルコシン縮合物の塩、上記した界面活性剤以外の他の界面活性剤、乳化剤、保湿剤、抗菌剤、血管拡張剤、清涼感付与剤、刺激感付与剤、ビタミン類、殺菌防腐剤、キレート化剤、pH調製剤、増泡剤、発泡剤、泡安定剤等があげられる。さらに、上記のセット商品又はコンディショニング機能付与商品が、エアゾール製品の場合には、液化石油ガス、ジメチルエーテル等の噴射剤、金属イオン捕獲剤、防黴剤、殺菌剤、乳濁剤、コンディショニング剤、増粘剤、酸化防止剤、可溶化剤、ロジン、ハイドロトロープ、養毛剤、生薬、色素、香料、等があげられる。
上記炭化水素類としては、流動パラフィン、ワセリン、固形パラフィン、スクワラン、オレフィンオリゴマー等があげられる。上記直鎖アルコールとしては、エタノール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等があげられる。
上記高級アルコール類としては、モノステアリルグリセリンエーテル、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分枝アルコール等があげられる。
上記高級脂肪酸類及びその誘導体としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニル)酸、オレイン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、ラノリン脂肪酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、γ−リノレン酸、エイコサペンタエン酸等があげられる。
上記植物系高分子としては、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸等があげられる。
上記微生物系高分子としては、キサンタンガム、デキストラン、プルラン等があげられる。上記天然水溶性高分子としては、コラーゲン、ゼラチン等の動物系高分子等があげられる。上記セルロース系高分子としては、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース粉末等があげられる。
上記半合成水溶性高分子としては、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子等があげられる。上記ビニル系高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー(カーボポール)等があげられる。
上記ポリオキシエチレン系高分子としては、ポリエチレングリコール20,000、4,000,000、600,000等があげられる。上記合成水溶性高分子としては、ポリエチレンイミン等があげられる。上記無機の水溶性高分子としては、ベントナイト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラボナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等があげられる。
上記シリコーン類としては、揮発性シリコーン油、シリコーン樹脂、シリコーンガム、アルキル変性シリコーン等があげられる。上記N−脂肪酸アシル−L−グルタミン酸塩としては、N−ラウリル−L−グルタミン酸モノナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸−L−グルタミン酸モノトリエタノールアミン、N−ミリスチル酸アシル−L−グルタミン酸モノナトリウム、N−混合脂肪酸アシル−L−グルタミン酸モノナトリウム等があげられる。
上記N−脂肪酸−N−メチルタウリン塩としては、ラウリン酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム等があげられる。上記N−脂肪酸サルコシン縮合物の塩としては、ラウロイルサルコシンナトリウム、ココイルサルコシンナトリウム等があげられる。
上記他の界面活性剤としては、アシルサルコシンナトリウム、アシルグルタミン酸塩、アシル−β−アラニンナトリウム、アシルタウレート、ラウリル硫酸塩、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等があげられる。
上記乳化剤としては、グリセリルモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等があげられる。
上記保湿剤としては、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、マルチトール、ソルビトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−1,2−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン等があげられる。
上記抗菌剤としては、ヒノキチオール、ヘキサクロロフェン、ベンザルコニウムクロリド、トリクロロカルバニリド及びピチオノール等があげられる。上記血管拡張剤としては、塩化カルプロニウム等があげられる。上記清涼感付与剤としては、メントール類等があげられる。上記刺激感付与剤としては、ニコチン酸ベンジル等があげられる。上記ビタミン類としては、ビタミンA、B、C、D、E等があげられる。
上記殺菌防腐剤としては、グルコン酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、パラオキシ安息香酸エステル等があげられる。上記キレート化剤としては、タンパク加水分解物、アミノ酸、植物抽出エキス、EDTA−Na等があげられる。上記pH調製剤としては、コハク酸、コハク酸ナトリウム、トリエタノールアミン等があげられる。
以下、実施例を用いて、この発明をより具体的に説明するが、この発明は以下の実施例によって限定されるものではない。まず、使用する原材料について説明する。
<ジオール成分>
・テスラック2461…日立化成ポリマー(株)製:ヘキサンジオールアジペート、水酸基価:56mgKOH/g(以下、「TL2461」と表記する。)
・C2050…クラレ(株)製:ポリ(メチルペンタンジオール/1,6−ヘキサンジオールカーボネート)(以下、「C2050」と表記する。)
<多価イソシアネート化合物>
・イソホロンジイソシアネート…デグッサ−ヒュルス社製:VESTANAT IPDI(以下、「VES」と表記する。)
・イソホロンジイソシアネート…住化バイエルウレタン(株)製:デスモジュールW(以下、「D−W」と表記する。)
<カルボキシル基含有多価ヒドロキシ化合物>
・ジメチロールプロピオン酸…マリンクロット・ケミカルス・インク(株)製(以下、「DMPA」と表記する。)
<ウレタン重合触媒>
・ジブチルチンジラウレート(ジブチル錫ジラウレート)…和光純薬工業(株)製:試薬(表中、「DBT」と表記する。)
<重合禁止剤>
・ヒドロキノン…和光純薬工業(株)製 試薬(以下、「HQ」と表記する。)
<重合性単量体>
・メチルメタクリレート…三菱レイヨン(株)製(以下、「MMA」と表記する。)
・n−ブチルアクリレート…三菱化学(株)製(以下、「BA」と表記する。)
<塩基性化合物>
・トリエタノールアミン…シェルケミカルズジャパン製:TEA99(表中、「TEA」と表記する。)
・水酸化カリウム…和光純薬工業(株)製:試薬
<ラジカル重合開始剤>
・純度70重量%のt−ブチルハイドロパーオキサイド(化薬アクゾ(株)製:カヤブチルH−70)を水で10倍に希釈し、7重量%水溶液とした(表中、「PO」と表記する。)。
・アスコルビン酸(武田薬品(株)製:ビタミンC)を水に溶解し、1重量%水溶液とした(表中、「VC」と表記する。)。
<反応溶媒>
・メチルエチルケトン…和光純薬工業(株)製(表中、「MEK」と表記する)
<鎖伸長剤>
・80%水加ヒドラジン…和光純薬工業(株)製(表中、「HD」と表記する)
(試験方法)
以下、それぞれの試験方法について説明する。
<ガラス転移温度(Tg)>
前記式(1)に従い、使用する重合性単量体の各々のTg及び重量分率から重合体のTgを算出した。
<水溶性評価>
20重量%水性エマルジョン組成物を0.1mmアプリケーターでガラス板上に塗布した後、すぐに50℃の恒温乾燥機に入れて2時間乾燥させた。次に、23℃、50%RHの環境で24時間養生した。その後、40℃の温水に2時間浸漬した後の状態を目視観察し、以下の基準に従って評価した。
○:完全溶解
△:手でこすると乳化溶解
×:溶解せず皮膜状態を保つか又は膨潤して、皮膜形状を維持
<(a)成分の酸価>
仕込み組成に対応して算出される、カルボキシル基を有する単量体のモル分率に基づいて、カルボキシル基当量(mol/g)を求め、下式により酸価を計算した。(単位:mgKOH/g)
酸価=(カルボキシル基当量×56.1×1000)/(ウレタンプレポリマー(a)の重量)
<最低造膜温度(表中、「MFT」と略す。)>
熱勾配試験装置(日理商事(株)製 ASTM D2354−65T)を使用して、20重量%水性エマルジョン組成物を0.2mmアプリケーターで塗布したものを、JIS
K 6828−2に従い測定した。
<熱戻り性(セット性)評価>
20重量%水性エマルジョン組成物を、0.1mm厚になるようにテフロンシート(デュポン社製、商品名)上に塗布したものを、室温で3日間置いて乾燥させた。その後、5cm角に切り出した皮膜に1200Wのドライヤーで熱風を30秒当て、直ちに二つ折りし、室温で20分置いた後の状態を観察し、戻った角度を計測して以下のように評価した。
○:0度〜45度
△:45度〜90度
×:90度〜180度
<すべり性評価>
20重量%水性エマルジョン組成物を、0.1mmアプリケーターでガラス板上に塗布した後、すぐに50℃の恒温乾燥機に入れて2時間乾燥させた。次に、23℃、50%RHの環境で24時間養生させた。この表面を指でなぞり、その触感によってすべり性を評価した。
○:引っかかり無し
△:引っかかりがややあるもののベタ付き無し
×:ベタ付きを生じて引っかかる
<単量体由来の臭気評価>
200ml三角フラスコ中に水性エマルジョン組成物を50g採取し、活栓をして40℃のオーブン中で30分間保持した後、直ちに取り出して、活栓を取った際の臭気を官能試験にて下記の基準で評価した。
○:ほとんど臭気を感じない
△:僅かに臭気有り
×:強い臭気有り
<残留重合性単量体量>
得られた水性エマルジョン組成物を丸底フラスコに40g(精秤)採取し、これに蒸留水125g、トルエン4ml(精秤)、及び適量の重合禁止剤及び消泡剤を加えて、十分攪拌した後、蒸留装置にセットし、浴温110〜120℃にて、水/トルエンの共沸蒸溜を行う。留出液を相分離して、トルエン層を取得する。
得られたトルエン溶液を、下記の条件にてガスクロマトグラフに注入し、対象となる重合性単量体に相当する保持時間のピーク面積と、別途標準試料を用いて作成した検量線を用いて、残留重合性単量体量を算出し、これから水性エマルジョン中の濃度を求めた。
・カラム:20%(w/w)シリコンDC710AW−DMCS ChromosorbW、60/80mesh、Glass 2.6mmφ(内径)×3m(長さ)
・キャリアガス:窒素(流速10ml/分)
・カラム温度:110℃
・注入口/検出器温度:190℃/190℃
・ガス圧:水素0.6kg/cm2、空気0.5kg/cm2
・検出器:FID
・サンプル量:2μl
(実施例1)
温度計、攪拌装置及び還流冷却管を備えた4つ口フラスコに、TL2461及びDMPAを表1のプレポリマー化工程の欄に記載の量ずつ加え、内温50℃とし、次いで、VES及びDBTを表1のプレポリマー化工程の欄に記載の量ずつ加え、90℃に加温し、この温度で5時間反応させてイソシアネート基及びカルボキシル基を含有するカルボキシル基含有ウレタンプレポリマー(a)を得た。
得られたカルボキシル基含有ウレタンプレポリマー(a)溶液を50℃に保ちながら、表1の第1中和工程の欄に記載の塩基性化合物を表1に記載の量だけ加えて、このカルボキシル基含有ウレタンプレポリマー(a)中のカルボキシル基の全部又は一部を中和した。次いで、この溶液に表1の乳化工程の欄に記載の水性媒体を表1に記載の量だけ、50℃で15分間かけて滴下して、乳白色で透明性のある分散液を得た。
その後、この分散液を50℃に保温し、この温度で、表1の重合工程の欄に記載のラジカル重合触媒を表1に記載の量ずつ添加して、重合性単量体の重合を開始した。発熱終了後、更に70℃に昇温して3時間維持することによって、ウレタン系複合樹脂(A)と未反応の重合性単量体(b)とを含む水性エマルジョンを得た。
引き続き、表1の脱臭工程の欄に示すように、この反応容器の気相部(容積:0.2リットル)に、75℃で1.5リットル/分の割合で乾燥空気を6時間に亘って吹き込んだ。吹き込み開始から6時間経過後、室温まで冷却してサンプリングし、固形分をJIS K 6833に記載の規定に従って測定して、測定結果から固形分40%になるように計算して水を添加し、重合性単量体(b)の量を減少させた水性エマルジョン組成物を得た。
この水性エマルジョン組成物について上記の測定・評価を行った。その結果を表1に示す。
なお、実施例1においては、乳化工程で添加した水性媒体である水によって、重合工程中に鎖伸長反応を行った。そして、乳化工程での水性媒体以外に、積極的に鎖伸長剤を加えて鎖伸長反応を行わなかった。このため、上記実施例1の操作方法に、「鎖伸長工程」との記載はしなかった。これは、以下の各実施例、各比較例とも同様である(但し、実施例5を除く)。
(比較例1)
実施例1の手順において、MMA、BA、及びHQを、プレポリマー化工程で添加せず、これに代えて、反応溶媒としてメチルエチルケトン63.7重量部を加え、中和後に加える蒸留水を493.3重量部から242.3重量部に変更した。また、分散液を得た後、80℃まで昇温してメチルエチルケトンを除去してから50℃まで冷却し、その後の重合工程で、重合性単量体(b)を表1に記載の量ずつ加えてよく攪拌し、重合した後、その後蒸留水を252.1重量部加えた。
また、重合工程におけるラジカル重合触媒であるアスコルビン酸の添加量を53.5重量部から53.9重量部に変更した。これら以外は実施例1と同様の手順により水性エマルジョンを得た。
なお、このウレタンシード重合法は特許第2587801号公報に記載された従来の水性エマルジョンの製造方法に相当する。その結果を表1に示す。すべり性に問題があり、水溶性と熱戻り性(セット性)は十分ではなかった。
(比較例2)
実施例1において、MMA、BA及びHQを添加せず、これに代えて反応溶媒としてメチルエチルケトン63.7重量部を加え、中和後に加える蒸留水を493.3重量部から242.3重量部に変更してウレタン化反応を行った。蒸留水添加後に80℃まで昇温してメチルエチルケトンを除去して、ウレタン単独のエマルジョンを製造して、上記の測定・評価を行った。その結果を表1に示す。すべり性が十分ではなく、熱戻り性(セット性)に問題があった。
[熱戻り性(セット性)及びすべり性に関する重合体のガラス転移温度の影響]
(実施例2)
実施例1において、用いる重合性単量体(b)の量を表1に示す割合として、重合体のガラス転移温度を48℃とした。水酸化カリウム水溶液の代わりにトリエタノールアミン20.9重量部を用いて中和を行い、次に滴下する蒸留水の量も表1に示す通りに変更した以外は実施例1と同様に行い、水性エマルジョンを得て、上記の測定・評価を行った。その結果を表1に示す。すべり性は十分であったが、熱戻り性(セット性)はやや不十分となった。
(実施例3)
実施例1において、中和の際に水酸化カリウム水溶液79重量部に代えてトリエタノールアミン20.9重量部を用い、次に加える蒸留水の量を表1に示す通りに変更した以外は実施例1と同様に行い、水性エマルジョンを得て、上記の測定・評価を行った。なお、重合体のガラス転移温度は6℃であった。その結果を表1に示す。すべり性と熱戻り性(セット性)がどちらもやや不十分となった。
(比較例3)
実施例2において、用いるTL2461及び重合性単量体(b)の種類と量とを表1に示す通りに変更し、重合体のガラス転移温度を−52℃とした。また、中和後に滴下する蒸留水の量も表1に示す通りに変更して水性エマルジョンを得た。この、水性エマルジョンへの乾燥空気の吹き込みを行わなかった以外は実施例2と同様にして水性エマルジョン組成物を得て、上記の測定・評価を行った。その結果を表1に示す。臭気が強く、また熱戻り性(セット性)と水溶性に問題があった。
(比較例4)
実施例2において、用いるTL2461及び重合性単量体(b)の種類と量とを表1に示す通りに変更し、重合体のガラス転移温度を105℃とした。中和後に滴下する蒸留水の量も表1に示す量に変更した以外は実施例2と同様にして水性エマルジョン組成物を得て、上記の測定・評価を行った。その結果を表1に示す。熱戻り性(セット性)と水溶性の評価をしようとしたところ、造膜できなかった。
[重合性単量体の残留量]
(比較例5)
実施例1において、乾燥空気の吹き込みを行わないこと以外は実施例1と同様の手順により水性エマルジョンを得て、上記の測定を行った。その結果を表1に示す。
[第2中和工程を行う反応系]
(実施例4)
実施例1において、用いる原料の種類と量を表1に示すとおりに変更し、重合体のガラス転移温度を48℃とした。なお、第1中和工程として、表1に記載の塩基性化合物を、表1に記載の量だけ添加し、第1中和工程での塩基性化合物の添加量を0.6当量相当分とした。また、脱臭工程終了後に、第2中和工程として、表1に記載の塩基性化合物を、表1に記載の量だけ添加し、第2中和工程で塩基性化合物の添加量を0.6当量相当分とし、第1中和工程と合わせて1.2当量に相当する塩基性化合物を添加した。その結果を表1に示す。
[水以外の鎖伸長剤を用いた鎖伸長工程を行う反応系]
(実施例5)
実施例1の手順において、ポリオールとして、TL2461の代わりにC2050を用い、ジイソシアネートとして、VESの代わりにD−Wを用い、KOHの代わりにTEAを用い、重合工程の前に、HDを用いて鎖伸長工程を行い、各成分の使用量を表1に記載の量とした以外は、実施例1と同様に行い、水性エマルジョンを得た。この水性エマルジョン組成物について上記の測定・評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2007001969
[毛髪用化粧料評価方法]
(配合組成1)
実施例1の化粧料用水性エマルジョン組成物の樹脂分を5(重量%)となるように純水にて希釈し、配合組成1とした。
(配合組成2)
実施例2の化粧料用水性エマルジョン組成物を用いた以外は全て配合組成1と同様に行い、配合組成2を得た。
(比較配合組成1)
比較例1の化粧料用水性エマルジョン組成物を用いた以外は全て配合組成1と同様に行い、比較配合組成1を得た。
(比較配合組成2)
比較例2の化粧料用水性エマルジョン組成物を用いた以外は全て配合組成1と同様に行い、比較配合組成2を得た。
(カール保持性(セット力)の評価)
長さ25cmの毛髪束2.0gに、配合組成1,2,比較配合組成1,2を、それぞれ0.7g塗布し、直径3.0cmのロッドに巻き付け50℃/2時間乾燥させた。室温まで冷却後、毛束をロッドから取り出して、カールしたものを得た。
この毛束を予め30℃、90%湿度に調湿してある恒温恒湿器内に1時間垂直に吊るした後の毛束の伸び具合からカール保持性を下記の基準で評価した。その結果を表2に示す。
○:殆ど変化無し。
△:やや伸びが見られる。
×:明らかに伸びが認められる。
(ソフト性評価)
長さ25cmの毛髪束2.0gに、配合組成1,2,比較配合組成1,2を、それぞれ0.7g塗布し、直径3.0cmのロッドに巻き付け50℃/2時間乾燥させた。室温まで冷却後、毛束をロッドから取り出して、カールしたものを得た。
これを用いて、ソフト性(弾力性)を指蝕により、下記の基準で評価した。その結果を表2に示す。
○:ソフト感があり柔軟性あり
△:ソフト感あるが柔軟性に少し欠ける
×:ソフト感なく硬く脆い
Figure 2007001969
この発明の好ましい製造方法を示すスキーム

Claims (18)

  1. イソシアネート基及びカルボキシル基を含有するカルボキシル基含有ウレタンプレポリマー(a)と重合性単量体(b)とを含む混合液を水性媒体中で乳化分散させた第1乳化液、又はこの第1乳化液中の上記(a)成分の少なくとも一部を、上記の乳化分散後に、イソシアネート基と反応可能な活性水素を複数個有する化合物若しくは水によって鎖伸長させた第2乳化液に含まれる上記(b)成分を重合させて得られる、最低造膜温度が−10℃以上、20℃以下のウレタン系複合樹脂(A)の水性エマルジョンを含有し、その水性エマルジョン中に残留する上記(b)成分の量が100ppm以下である、化粧料用水性エマルジョン組成物。
  2. 上記の最低造膜温度が−10℃以上、20℃以下のウレタン系複合樹脂(A)の水性エマルジョンは、上記の第1乳化液又は第2乳化液に含まれる上記(b)成分を重合させた後、この第1乳化液又は第2乳化液中の上記(a)成分若しくは上記(a)成分由来の成分の少なくとも一部を、イソシアネート基と反応可能な活性水素を複数個有する化合物若しくは水によって鎖伸長させた第3乳化液からなる請求項1に記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  3. 上記(a)成分が、多価イソシアネート化合物、ジオール成分、及びカルボキシル基含有多価ヒドロキシ化合物を反応して得られたものである、請求項1又は2に記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  4. 上記(a)成分の酸価が、15mgKOH/g以上であり、70mgKOH/g以下である、請求項1乃至3のいずれかに記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  5. 上記(b)成分が、エステル基含有ビニル単量体及び/又はスチレン誘導体を含有するものである請求項1乃至4のいずれかに記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  6. 上記(b)成分を重合させて得られる重合体のガラス転移温度が1℃以上、70℃以下である、請求項1乃至5のいずれかに記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  7. 上記乳化液中の(a)成分と、(b)成分との割合が、(a)成分:(b)成分(純分重量比)=10:90〜90:10である請求項1乃至6のいずれかに記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  8. 上記(a)成分は、含有するカルボキシル基の少なくとも一部を、塩基性化合物で中和されたものである、請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  9. 上記塩基性化合物が有機アミン化合物及びアルカリ金属水酸化物から選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項8に記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  10. 上記有機アミン化合物が、三級アミンである、請求項9に記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  11. 上記アルカリ金属水酸化物が、水酸化カリウム及び/又は水酸化ナトリウムである請求項9に記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  12. 以下の(1)〜(5)の各工程を順次行うことにより得られたものである、請求項1乃至11のいずれかに記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
    (1)(b)成分の存在下で、ジオール成分、カルボキシル基含有多価ヒドロキシ化合物及び多価イソシアネート化合物を反応させてイソシアネート基を有する(a)成分を得る工程、
    (2)(1)で得られた(a)成分が含有するカルボキシル基の少なくとも一部を塩基性化合物で中和して、(a)成分の中和物を得る工程、
    (3)得られた(a)成分の中和物と上記(b)成分とを、水性媒体中に乳化分散させる工程、
    (4)乳化分散した(b)成分を重合させて、ウレタン系複合樹脂(A)の水性エマルジョンを得る工程、
    (5)(4)で得られた水性エマルジョンを加熱処理して、その水性エマルジョン中に残留する(b)成分の量を減少させた水性エマルジョン組成物を得る工程。
  13. 上記の(3)工程と(4)工程との間、又は(4)工程と(5)工程との間で、上記(a)成分又は(a)成分由来の成分の少なくとも一部を、イソシアネート基と反応可能な活性水素を複数個有する化合物若しくは水によって鎖伸長する工程を設けた、請求項12に記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  14. 上記の(3)工程と(4)工程との間で、上記(a)成分の一部を、イソシアネート基と反応可能な活性水素を複数個有する化合物若しくは水によって鎖伸長する工程を設け、かつ、上記の(4)工程と(5)工程との間に、上記の鎖伸長工程によって鎖伸長されずに残存した(a)成分若しくは上記(a)成分由来の成分の少なくとも一部を、イソシアネート基と反応可能な活性水素を複数個有する化合物若しくは水によって鎖伸長する工程を設けた、請求項12に記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  15. 上記(3)工程と(4)工程との間、(4)工程と(5)工程との間、及び(5)工程の後から選ばれる少なくとも1箇所に、(a)成分が含有するカルボキシル基の少なくとも一部を、塩基性化合物を用いてさらに中和する工程を設けた、請求項12又は14に記載の化粧料用水性エマルジョン組成物。
  16. 上記請求項1乃至15のいずれかに記載の化粧料用水性エマルジョン組成物を含有する毛髪用化粧料。
  17. 上記化粧料用水性エマルジョン組成物を、その固形分として0.05〜10重量%含有してなる請求項16に記載の毛髪用化粧料。
  18. 請求項16又は17に記載の毛髪用化粧料に、エタノール、液化石油ガス、ジメチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一種の噴射剤を含有させたスプレー用毛髪用化粧料。
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