JP2007001249A - 二酸化炭素注入用射出成形金型 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 キャビティ3内に樹脂を充填したのち、このキャビティ3の可視面3aに二酸化炭素を注入して可視面3aに二酸化炭素を溶解させながら、保圧及び冷却工程を経て製品を射出成形する二酸化炭素注入用射出成形金型において、二酸化炭素注入ガス誘導回路14を非可視面側金型2内に設けると共に、前記可視面3aに二酸化炭素を注入するためのガス注入口13を、前記非可視面側金型2の突き合わせ面2aであって、前記キャビティ3の可視面3aに対向し、かつ限りなく接近した位置に設ける。
【選択図】 図 1
Description
このような射出成形方法において、CO2の注入方式としては次の2方式が公知である。
しかし、このように突き合わせ面103にCO2の注入口100を形成した場合、このガス注入口100の大きさは、CO2の通過は可能であるが、キャビティ104内からの樹脂の通過は不可能な隙間とする必要があり、この隙間aは、図11に示すように実用的に0.01mm〜0.04mmの範囲内である。このため、金型の製作において、高度な加工技術が要求されるばかりでなく、当初はこの精度が保たれても、成形を繰り返す間に熱や圧力の影響から精度に狂いが生じるようになる。そして、精度に狂いが生じると、樹脂が突き合わせ面103に入り込んで成形品にバリが発生したりするようになる。
この結果、CO2をキャビティ内において、可視面のところに確実に注入することができると共に、注入されたCO2は、可視面全体に短時間に拡散するため、スキン面全体に均一に溶解してこのスキン面を軟化する。この結果、転写性と光沢性を成形品の可視面全体において均一に向上させることができる。
次に、請求項4、5に記載の発明では、ガス注入口を注入時には大きく開くことができるため、注入時間を大幅に短縮できると共に、保圧工程中にはガス注入口から樹脂が二酸化炭素注入ガス誘導回路内に侵入するのを防ぐことができる。
次に、請求項7に記載の発明では、成形品においてコーナーの外観上目立ちにくい位置にガス注入口が設けられているため、仮に、ガス注入口の痕跡がわずかにあったとしても、実用的には無視できる。
次に、請求項8に記載の発明では、成形品の大きさ、複雑さに併せてキャビティの可視面の隅々まで、確実にCO2を注入することができると共に、注入時間の短縮を図ることができる。
次に、請求項10に記載の発明では、転写性や光沢性の向上に併せて、成形品の可視面の改質を図ることができる。
なお、このガス注入口13は、図2に示すように、キャビティ3の可視面3aに対し、90°〜180°の範囲ならば、どの角度でも所期の目的である注入されたCO2を可視面3a面と充填された樹脂のスキン面との間に確実に注入、拡散させることが可能であり、この90°〜180°が実用範囲である(請求項3)。
因みに、金型を閉じた時のガス注入口13部分の各寸法を図2を用いて説明すると、aは2mm、bは0.2mm、cは0.03mm、dは130°である。
なお、本実施例では二酸化炭素注入ガス誘導回路14を非可視面側金型2内に設けたが、図3(A)〜(C)のように、可視面側金型1と非可視面側金型2の間にOリングを設けることで二酸化炭素注入ガス誘導回路14を可視面側金型1内に設けることも可能である。
本発明に用いられる樹脂は、例えばスチレン系樹脂、(例えば、ポリスチレン、ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等)、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリブテン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、飽和ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、生分解性ポリエステル樹脂(例えば、ポリ乳酸のようなヒドロキシカルボン酸縮合物、ポリブチレンサクシネートのようなジオールとジカルボン酸の縮合物等)ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー等の1種または2種以上の混合物、さらに無機物や有機物の各種充填材が混合された樹脂が挙げられる。
先ず金型を閉じ、樹脂をスプルー4からゲート5を経由してキャビティ3内に充填し、直ちにガス誘導回路14→ガス回路9→底部ガス誘導溝10→ガス注入溝11→ガス注入口13を経由してCO2をキャビティ3の可視面3aに対して130°の方向から注入した。この注入されたCO2は、可視面3aに沿い、かつ充填された樹脂のスキン面を微小後退させながらキャビティ3の可視面3a全体に行き渡った。次に、キャビティ3内の樹脂に保圧をかける保圧工程に移り、CO2が溶解し、軟化したスキン面を可視面3aに再度圧接し、その後冷却工程を経て金型を開き、成形品を取り出した。
この状態で(B)に示すように、キャビティ3内に樹脂が充填される。
CO2の注入後、保圧工程に移行すると、キャビティ3内の樹脂圧が高まり、CO2が溶解し、軟化したスキン面が再び可視面3aに圧接されると共に、ガス注入可動入れ駒12aの当圧面19にも樹脂圧が作用して、ガス注入可動入れ駒12aは可動空間17内に後退し、その結果、ガス注入溝11及びガス注入口13は受圧傾斜面18により閉塞される(D)。
この状態で保圧及び冷却が行われ、その後、型開きが行われて成形品は可動側金型2から押しピン6により押し出される。
また、実施例1と同様に、可視面側金型1と非可視面側金型2の間にOリングを設けることで二酸化炭素注入ガス誘導回路14を可視面側金型1内に設けることも可能である。
本実施例2における成形条件は、すべて実施例1と同一である。本実施例2で成形された成形品についての評価を表1に示す。
この図7(A)〜(C)及び図8(A)において、ガス注入口13aは、キャビティ3の可視面3aの角(コーナー)3bに設けられており、可視面3aにガス注入部材組込穴20を形成し、この組込穴20内に、ガス注入回路10、ガス注入溝11を形成したガス注入部材21を組み込むことより、可視面3a側に向いた直線状のガス注入口13aを形成した。ガス回路9を経由して供給されるCO2は可視面3aのガス注入口13aからキャビティ3内において、樹脂のスキン面との間に注入されて拡散する。
ここで、キャビティ3の可視面3aの角3bに設けるガス注入口13aは、図8(B)中のコーナーRの範囲Bと、コーナーRから0.5mmの範囲Aの間に設けるのが望ましい。また、ガス注入口13aの角度は、可視面3aに対して垂直に設けるのが最も望ましいが、必ずしも垂直である必要は無い。
また、実施例1と同様に、可視面側金型1と非可視面側金型2の間にOリングを設けることで二酸化炭素注入ガス誘導回路14を非可視面側金型2内に設けることも可能である。
この可視面3aからCO2を注入する方式によると、必ず可視面3a側に先にCO2が入り、そのCO2自身の圧力により、樹脂が非可視面側に押し付けられるため、CO2が非可視面側に入る事がなく、最も確実に可視面側にCO2を注入できる方式である。
図8(C)は可視面が凹コーナーの場合のガス注入口13aの位置関係を示すものである。
また、本実施例において、ガス注入口13aを設けた角は、成形品で正面の壁と周壁とにより形成された角であるが、成形品が正面から見て多角形の場合は、周壁の角に設けるようにしてもよい。
なお、本実施例3においても、成形条件は実施例1とすべて同一であり、本実施例3により成形された成形品の評価を表1に示す。
したがって、本実施例5を採用するか否かは、成形物あるいは成形条件により決定されることになる。
また、例えば炭素を混合することにより、可視面に炭素皮膜を形成して可視面の改質を図るということも可能である。
2 可動側(非可視面側)金型
3 キャビティ
3a 可視面
5 ゲート
7 凹部
8 上部ガス注入回路部材
12 下部ガス注入回路部材
13、13a ガス注入口
17 可動空間
18 受圧傾斜面
19 当圧面
20 ガス注入部材組込穴
21 ガス注入部材
Claims (10)
- キャビティ内に樹脂を充填したのち、このキャビティの可視面に二酸化炭素を注入して樹脂のスキン面に二酸化炭素を溶解させながら、保圧及び冷却工程を経て製品を射出成形する二酸化炭素注入用射出成形金型において、二酸化炭素注入用のガス注入口をキャビティの可視面に対向し、かつ限りなく接近した位置に設けたことを特徴とする二酸化炭素注入用射出成形金型。
- 前記ガス注入口をキャビティの可視面に対して角度をつけて設けたことを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素注入用射出成形金型。
- 前記ガス注入口の角度をキャビティの可視面に対して90°〜180°の範囲に設定して設けたことを特徴とする請求項2に記載の二酸化炭素注入用射出成形金型。
- 前記ガス注入口内に、二酸化炭素のガス圧で前進することによりガス注入口の開口面積を拡大し、保圧工程に移行したときに、樹脂圧で後退してガス注入口の開口面積を縮小又は閉塞する方向にスライドするガス注入可動入れ駒を組み込んで設けたことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の二酸化炭素注入用射出成形金型。
- 前記ガス注入可動入れ駒には、二酸化炭素の流動方向に対して対向する受圧傾斜面が形成されていて、二酸化炭素の注入時には、この受圧傾斜面で受けるガス圧力によりガス注入可動入れ駒はキャビティ側に前進(スライド)してガス注入口の開口面積を拡大し、キャビティ内に保圧がかけられている時には、先端の当圧面に樹脂圧を受けて後退することにより、ガス注入口の開口面積を縮小又は閉塞する構成であることを特徴とする請求項4に記載の二酸化炭素注入用射出成形金型。
- キャビティ内に樹脂を充填したのち、このキャビティの可視面に二酸化炭素を注入して樹脂のスキン面に二酸化炭素を溶解させながら保圧及び冷却工程を経て製品を射出成形する二酸化炭素注入用射出成形金型において、二酸化炭素注入ガス誘導回路を可視面側金型内、または、非可視面側金型内に設けると共に、この二酸化炭素注入ガス誘導回路の先に続くガス注入口を可視面側金型において、キャビティの可視面上における入れ駒の分割により形成されたブッシングライン(合せ面)上に設け、かつ、前記ガス注入口は、キャビティ内に対する二酸化炭素の通過を許容し、キャビティ内からの樹脂の通過を阻止する隙間に寸法が設定されていることを特徴とする二酸化炭素注入用射出成形金型。
- 前記ガス注入口を可視面側キャビティのコーナー部分に設けたことを特徴とする請求項6に記載の二酸化炭素注入用金型
- 前記ガス注入口は、単数又は複数箇所に形成されていることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の二酸化炭素注入用射出成形金型。
- 前記樹脂をキャビティ内に充填したのち、可動側金型を微小後退させて樹脂のスキン面とキャビティの可視面との間に隙間を形成し、その上でこの隙間に二酸化炭素を注入し、再度型締めを行って保圧工程に移行することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の二酸化炭素注入用射出成形金型。
- 前記二酸化炭素に帯電防止剤、染料等の表面改質材料を混合してキャビティの可視面に注入することを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の二酸化炭素注入用射出成形金型。
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JP2009214345A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-24 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 表面改質射出成形方法及び該表面改質射出成形方法で成形された射出成形体 |
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