JP4359288B2 - 樹脂成形品の射出成形及び表面改質方法 - Google Patents
樹脂成形品の射出成形及び表面改質方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4359288B2 JP4359288B2 JP2006043883A JP2006043883A JP4359288B2 JP 4359288 B2 JP4359288 B2 JP 4359288B2 JP 2006043883 A JP2006043883 A JP 2006043883A JP 2006043883 A JP2006043883 A JP 2006043883A JP 4359288 B2 JP4359288 B2 JP 4359288B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- molding
- molded product
- cavity
- reforming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
1.プラスチックレンズを成形装置からバッチ側に移動するのに時間が必要である。
2.移動する時、プラスチックレンズにキズがついたり、埃が付着して製品の表面に斑
が生じ、品質的に問題が生じる。
3.成形したプラスチックレンズをバッチに入れる前に、一旦保管する中間在庫の管理が必要である。
この発明によると、同一金型内に成形を目的とする成形用キャビティと成形品の着色又は表面改質を行なうことを目的とする改質用キャビティを有しているため、成形と表面改質を同時に行なうことができると共に転写性を更に向上させることができる。
本発明の樹脂成形品の射出成形及び表面改質方法は、1つの金型内に成形用キャビティ
と改質用キャビティとの両方を備えた金型を用いるので、同時に成形と表面改質を行なうことが出来る。また、改質用キャビティを複数備えることにより、複合した表面改質を1つの金型内において行うことができる。
混合気体は、二酸化炭素又は超臨界二酸化炭素に着色剤又は改質剤を混合して得られた気体であることから、二酸化炭素が成形品の表面を軟化させ、着色剤又は改質剤がこの軟化した成形品の表面に浸透し、成形品の表面に着色浸透層又は改質浸透層を形成する。この着色又は改質浸透層は、着色剤又は、改質剤の混合比率又は浸透深さ等により自由に変更して、着色濃度、改質度を制御することができる。この着色又は改質は、一度で終わっても良いが、1つの金型内に複数の改質用キャビティを備えておくことにより、同一剤又は、別剤を用いて2度又は3度以上の重ね着色又は複合した表面改質を行うこともできる。
また、本発明で用いる着色剤、又は改質材は、樹脂表面を着色、耐摩耗性、導電性、硬度、輝度、コーティング、分光特性、帯電防止効果などの機能性を付与する有機質粉体、無機質粉体、導電性粉体、帯電防止剤あるいは反応性モノマーであれば、その種類を問わない。具体的には、樹脂表面を着色し、分光特性を付与する染料として、ニトロ染料、メチン染料、キノリン染料、アミノナフトキノン染料、クマリン染料、好ましくはアントラキノン染料、トリシアノビニル染料、アゾ染料、ジニトロジフェニルアミンなどの有機質粉体、およびそれらの組み合わせからなる群、更にはシルバーホワイト、アイボリーブラック、ピーチブラック、ランプブラック、カーボンブラックなどの無機質粉体、およびそれらの組み合わせからなる群などが挙げられる。
また、樹脂表面と結合や架橋反応を起し、表面に弾性的性質や耐薬品性や様々な機能を発現する改質剤として、タンパク質、ポリペプチド、ヌクレオチド、薬剤、またはアクリル酸、エチレン、スチレン、イソブチルビニルエーテル、酢酸メチル、塩化ビニル、プロピレン、アミノ酸エステル、ポリフェノール、シリコーンなどの反応性モノマー、およびそれらの組み合わせからなる群などが挙げられる。
また、改質剤として、前記有機質粉体と無機質粉体、帯電防止剤のいずれかとの組み合わせからなる群を用いてもよい。以下に、本発明の実施例、比較例を、図面を用いて詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、また、これら実施例の組み合わせであってもよい。
図1は金型と混合気体発生装置の説明図、図2は射出成形と表面改質方法の工程説明図、図3は本実施例で表面改質された成形品の説明図で(A)は正面図、(B)は側面図である。
一方、可動盤7の正面には、可動側金型8を取り付け、この可動側金型8の正面には回転金型8aを取り付ける。そして、回転金型8aの正面には、前記固定側金型3の凹部4、5と対向する位置に成形キャビティ用凸部9と改質キャビティ用凸部10を形成し、型締めした際にキャビティ成形用凹部4及び改質キャビティ用凹部5と凸部9、10とにより成形用キャビティ11と改質用キャビティ12が形成されるようになっている。
18は前記改質用キャビティ12内から混合気体を外部に排出するための排出ラインであって、19は排出制御弁である。
上記金型において、回転金型8aは、モータ24、ウォームギャー25により180°回転し、成形用キャビティ11内の成形品を改質用キャビティ12側に移動させることができる。22はゲート、23はスプルーである。
本実施例で成形し表面改質対象製品は、図3に示すような直径30mm、厚さ3mmの皿板状である。
射出成形機は、型締め圧力220tの成形機(日本製鋼所株式会社製:J220E2-P-2M)を用いた。有機質粉体として、成形品を着色する目的のためアゾ分散染料(紀和化学工業株式会社:Kiwalon Red)を用いて行った。樹脂には、ポリスチレン(東洋スチレン株式会社:H350)を用いた。
成形条件として、樹脂の温度を240℃、射出圧51MPa、充填時間0.7sec、に設定し、更に、加圧熱水により、60℃に設定した金型(材質NAC、入れ子型)から成る成形用キャビティ11内に樹脂を充填するようにした。
次に、図3に示すように、成形用キャビティ11へスプルー23からゲート22を経由して溶融樹脂を充填し、保圧、冷却により図10に示す成形品の成形を行なう。
次に、この成形完了後、図4に示すように一旦、型開きを行なう。
次に、図5に示すように、可動側金型8の正面に取り付けた回転金型8aを、モータ24により180°回転して、成形キャビティ用凸部9に残った成形品Aを改質用キャビティ12側へ移動させる。
次に、図6に示すように、再び型締めを行う。
得られた着色又は改質済み成形品Aは、それぞれ図10に示す成形品の評価部を、目視で評価(斑なし○、斑あり×)、粗さ測定機で表面の粗さ測定(Raの値で評価。値が大きければ粗い)、成形サイクル時間で各々を評価した。その結果を表1に表す。
比較例として従来の様に成形用金型と着色および改質用のバッチ(高圧容器)を用意し、樹脂成形品の表面改質方法を行なった。
射出成形における樹脂材料、成形条件、及び、高圧容器における着色条件等については実施例1と同一である。
先ず、金型で成形した成形品を成形し、次に金型から成形品を取り出してバッチに入れ、前記の条件と同じ条件で着色を行った。その結果、染色斑、表面の粗さに関しては、実施例1での結果と変わりはなかった。サイクル時間に関しては、表1に示すように、実施例1より65secほど成形着色にかかる時間を要した。比較例1の評価を表1に表す。
図11は本実施例に用いる固定側金型3を回転金型8a側から見た正面図である。回転金型8a及び固定側金型3以外は実施例1と同じである。
固定側金型3には、ゲート22を具備した1つの成形用凹部4と2つの改質用凹部5、5aが形成されており、一方の回転金型8aには凹部4、5、5aに対応した凸部が計3箇所形成されている。
成形方法は、先ず、金型を閉じてから成形用キャビティ11内に溶融樹脂を充填させ、成形をした後金型を一端開いて回転金型8aを120°回転させ、再度型締めを行なった後改質用キャビティ12で着色を行なうとともに、成形用キャビティ11に溶融樹脂を充填して成形を行う。
実施例2の中で、着色及び表面改質する方法として、同一金型内に二つ以上の改質用キャビティ12を設けたが、比較例2では、金型とは別に改質用のバッチ(高圧容器)を二つ用意した。
射出成形における樹脂材料、成形条件、及び、高圧容器における表面改質条件等については実施例2と同一である。
その結果、着色斑、表面の粗さ及び帯電防止処理効果に関しては、実施例2での結果と変わりがなかった。サイクル時間に関しては、表1に示したように、実施例2より175secほど多くの時間を要した。比較例2の評価を表1に表す。
図12(A)(B)は改質用キャビティ12付近の拡大断面図であって、図12(A)は改質用キャビティ12内において、混合気体を注入後、エジェクターピン20aにより成形品Aを改質キャビティ12の可視面側壁面に押し付けている説明図、図12(B)は金型を開いてエジェクターピン20、20aにより成形品Aを離型させている説明図である。
本実施例の成形品の場合、実施例1の成形品に比較して表面の粗さに改善が見られた。
その他、図1に示した符号と同一の符号は図1と同一構造部分を指しているので、重複を避けるために、その説明は省略する。
上記図13に示した金型構造以外は実施例1と同一の条件で射出成形及び表面改質を行なった。
各キャビティが形成されたら図18に示す様に改質用キャビティ12aへは混合気体を注入して表面を着色し、同時に成形用キャビティ11には溶融樹脂を充填して成形を行ない成形品Bを得る。着色工程及び成形工程が完了すると図19に示す様に金型を開きエジェクターピン20b、20cを前進させて着色された成形品Aを離型させる(図20)。
そして、図23に示す様に改質用キャビティ12へ混合気体を注入して成形品Bを着色すると共に、成形用キャビティ11に溶融樹脂を注入して成形品Cを得る。着色工程及び成形工程が完了すると、図24に示す様に金型を開きエジェクターピン20、20aを前進させて着色された成形品Bを離型させる。
この様に、スライド金型8bの上下動を繰り返すことにより成形工程と着色工程を同時に行なうことができる。
実施例4の評価を表1に表す。
図25は本実施例に用いた金型の説明図、図26〜図36は射出成形と改質方法の工程説明図である。
更に傾斜面32、32aには、エジェクターピン20、20bのガイドとして貫通孔33、33aが形成されている。
まず、図25に示す様に金型を開いた状態から図26の様に金型を閉じ成形用キャビティ11内に溶融樹脂を充填させ冷却し、成形品Aを得る。次に図27に示すように、金型を開いた後、図28に示すように、シリンダー27によりスライド金型8bを上端まで上昇させる。上端付近に移動すると薄肉部31の傾斜面32aとエジェクターピン20cの台座底面の傾斜面29aとの関係でエジェクターピン20cは微小突出され、成形品Aは成形用凸部9から離れる。
各キャビティ11、12aが形成されたら、図30に示す様に改質用キャビティ12aへは混合気体を注入して表面着色する。成形品Aは成形用凸部9から離れているため成形品Aの両面に混合気体が行き渡り、両面着色が行われる。同時に成形用キャビティ11では溶融樹脂を充填して成形を行ない、成形品Bを得る。着色工程及び成形工程が完了すると図31、32に示す様に金型を開きエジェクターピン20b、20cを前進させて着色された成形品Aを離型させる。
この様に、スライド金型8bの上下動を繰り返すことにより成形工程と両面着色工程を同時に行なうことができる。
実施例5の評価を表1に表す。
自動機は取り出しロボット(株式会社ユーシン精機製MODEL:RA2-α-400)
を用いた。取り出しロボットの昇降アームの先端に組み込んだ作業板には、エアーによる吸盤を成形用キャビティと改質用キャビティとの間隔で吸盤A、吸盤Bと2個取り付けた。吸盤制御回路には、各々の吸盤を個別に動作させるようにプログラムしている。
はめ込み終了後昇降アームを金型外に移動させ、吸盤Aの改質済み成形品を包装作業場所へ運んだ。
この様に、取り出しロボットの動作を繰り返すことにより、同一金型内で樹脂成形品の移動と、射出成形及び表面改質が可能になる。
3 固定側金型
7 可動盤
8 可動側金型
11 成形用キャビティ
12 改質用キャビティ
13 混合気体発生装置
27 シリンダー
Claims (1)
- 同一の金型内に樹脂成形品の成形を目的とする成形用キャビティと前記成形品の表面着色又は改質を行なうことを目的とする改質用キャビティを形成し、先ず前記成形用キャビティを用いて樹脂成形品を成形し、次に型開きを行ってこの成形した成形品を前記改質用キャビティ側に移動し、次に型締めを行って再び前記成形用キャビティ内に樹脂を充填して成形品を成形するのと同時に、前記改質用キャビティ内に表面着色又は(及び)改質用の混合気体を注入して成形品の表面改質を行うことを特徴とする樹脂成形品の射出成形及び表面改質方法において、前記着色又は改質後の成形品を、型締めのまま改質用キャビティ内において可視面側壁面に押圧することにより転写性を高める樹脂成形品の射出成形及び表面改質方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006043883A JP4359288B2 (ja) | 2006-02-21 | 2006-02-21 | 樹脂成形品の射出成形及び表面改質方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006043883A JP4359288B2 (ja) | 2006-02-21 | 2006-02-21 | 樹脂成形品の射出成形及び表面改質方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007223069A JP2007223069A (ja) | 2007-09-06 |
JP4359288B2 true JP4359288B2 (ja) | 2009-11-04 |
Family
ID=38545329
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006043883A Expired - Fee Related JP4359288B2 (ja) | 2006-02-21 | 2006-02-21 | 樹脂成形品の射出成形及び表面改質方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4359288B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5489485B2 (ja) * | 2009-02-20 | 2014-05-14 | ユニチカ株式会社 | ポリ乳酸系樹脂組成物の射出成形方法、射出成形品、同樹脂組成物を用いた成形品の製造装置 |
CN102814936B (zh) * | 2012-08-06 | 2014-12-10 | 宁波博超模具有限公司 | 一种成型双面包胶制品的双色注塑模具 |
JP2017001027A (ja) * | 2015-06-10 | 2017-01-05 | 三洋化成工業株式会社 | 複合粒子及び分散体の製造方法 |
CN106142463B (zh) * | 2016-08-19 | 2018-11-06 | 高精科技(苏州)有限公司 | 型芯可移动式注塑成型模具及其成型方法 |
-
2006
- 2006-02-21 JP JP2006043883A patent/JP4359288B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007223069A (ja) | 2007-09-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4359288B2 (ja) | 樹脂成形品の射出成形及び表面改質方法 | |
US3122598A (en) | Plastic decorating method | |
TWI238110B (en) | Molding method, die for molding, molded article, and molding machine | |
EP2159031A1 (en) | Mould and method for manufacturing double-layered preforms by overmoulding, and double-layer preform | |
JPWO2005095081A1 (ja) | 射出成形同時加飾用シート及び加飾樹脂成形品 | |
CN110167738B (zh) | 食品用容器的制造方法 | |
JPH04138233A (ja) | 熱可塑性樹脂のプレス成形方法 | |
US20010054241A1 (en) | Method of manufacturing a moulded article and a product of the method | |
JP7031116B2 (ja) | マーブル調外観を有する発泡延伸プラスチック容器 | |
JP2009101670A (ja) | 型内塗装品の製造方法および型内塗装品形成装置 | |
JP2003311843A (ja) | 金型交換による成形品の射出及び圧縮加飾成形方法 | |
CA3071576C (en) | Molded article, container and a method for printing thereon | |
GB1600686A (en) | Apparatus for injection-moulding different moulding materials onto one another | |
TW201041717A (en) | In-mold coating article forming die and method of manufacturing in-mold coating article | |
KR20000005231A (ko) | 사출성형방법 | |
WO2018003355A1 (ja) | 加飾成形品の製造方法及び金型 | |
CN1853913B (zh) | 注射、吹塑或压缩成形件的染色或重整方法 | |
JP3802033B2 (ja) | 射出又はブロー成形品の染色又は改質方法 | |
JP4285611B2 (ja) | 熱可塑性樹脂製品を成形するための射出成形用金型装置 | |
TW201043438A (en) | In-mold coating article forming die | |
US20020132128A1 (en) | Soft resin composition for injection molding and uses thereof | |
JP4468863B2 (ja) | 二酸化炭素注入用射出成形金型 | |
JP2013146941A (ja) | 成形品の製造方法 | |
US699632A (en) | Manufacture of golf-balls or other articles. | |
JP4800752B2 (ja) | 熱可塑性樹脂の表面改質方法および成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070604 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080626 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080825 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090716 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090807 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |