JP2007000437A - 洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】縦型洗濯機において、洗濯物が投入される内槽3の回転軸系としての振動剛性の低さを改善し、使い勝手のよいコンパクトで低振動・低騒音の洗濯機を提供する。
【解決手段】外槽4の底部に装着されたモータ6の回転軸8に内槽3の底部を連結支持すると共に、洗濯物の出し入れ口側である内槽3の上部と外槽4との間に磁石15aと15bから構成される磁気軸受15を設け、内槽3を底部と上部の2箇所において回転可能に支持する両端支持形の回転軸系とし、振動剛性の増大を図る。
【選択図】 図1
【解決手段】外槽4の底部に装着されたモータ6の回転軸8に内槽3の底部を連結支持すると共に、洗濯物の出し入れ口側である内槽3の上部と外槽4との間に磁石15aと15bから構成される磁気軸受15を設け、内槽3を底部と上部の2箇所において回転可能に支持する両端支持形の回転軸系とし、振動剛性の増大を図る。
【選択図】 図1
Description
本発明は、外槽の内部に内槽が垂直軸周りに回転可能に支持されて、内槽内の洗濯物に洗濯・脱水を施すことが可能な洗濯機に関し、特に脱水運転時の振動を低減するための構造に係るものである。
一般に脱水洗濯機は、外枠と、底部中央に撹拌翼を有し上部から洗濯物を出し入れする内槽と、この内槽を内包する外槽と、この外槽を外枠に支持するサスペンション機構と、内槽及び撹拌翼を駆動する駆動手段と、外槽への給水及び排水を行う給排水機構と、駆動手段及び給排水機構を制御するコントローラと、を備えた構成となっている。
いわゆる縦型洗濯機においては、外枠の4角から吊り棒によるサスペンション機構を介して外槽を吊り下げ支持し、外槽の内部には内槽が垂直軸周りに回転可能に支持されている。内槽の上部には洗濯物の出し入れ口としての開口部を有し、必然的に外槽の上部には内槽より大口径の開口部が設けられている。外槽の底部裏面側には駆動手段であるモータとクラッチが取り付けられ、外槽の底部を貫通し回転するクラッチ軸に内槽の底部が連結されている構造で、回転軸系としては片持ち形状となっている。
洗濯機の低振動化及び低騒音化には、回転体である内槽の低振動化が必要不可欠であり、そのため内槽の上部に流体バランサーを装着し、またそれ以外にも内槽の外槽への締結部の剛性アップ、具体的には板厚増加等による各槽の底部周りの剛性アップ等が図られている。
上部から洗濯物を出し入れする縦型洗濯機においては、回転軸系として片持ち形状となっており、これは振動系として剛性が低いという特徴を有している。洗濯機の洗い及びすすぎ動作は、布種や大きさ等が異なる数多くの洗濯物を攪拌翼による攪拌動作で行うため、洗濯物が絡み合って内槽内に偏在しやすく、大きな不つり合いとなることが多い。一般的に、洗いやすすぎ工程の終了後は脱水工程が実施される。脱水運転時には、起動時の回転上昇時と停止時の回転下降時に、パラレルモード(洗濯機の内槽と外槽がほぼ同位相で剛体の並進運動する振動形態)とコニカルモード(洗濯機の内槽と外槽がほぼ同位相で剛体の胡麻擂り運動する振動形態)の二つの剛体モードの危険速度域を通過する。また、脱水の定格回転数の上には弾性モード(内槽と外槽が逆位相の弾性変形運動する振動形態)の固有値が存在し、定格回転時はこの振動現象の裾野に掛かかることになる。
振動系として剛性が低いという特徴に起因して発生不つり合いに弱い結果、定格回転時の振動振幅も大きく、かつ振動騒音が大きいため、低騒音化及び高速回転化(高脱水及び高速脱水)を図り難いという問題がある。また前記不つり合いによって大きな共振振幅現象を呈するため、振動数が高いコニカルモードはその振動形態上、特に通過が難しいという問題がある。また、洗濯機のコンパクト化には、内槽の容積を高めるため外枠と外槽の間の隙間を狭めることが必要であり、そのためには共振振幅の低減が必要という問題もある。
そこで、内槽を垂直軸周りに回転させる縦型洗濯機においては、内槽を底部と上部の2箇所において回転可能に支持することで回転軸系として両端支持形の構造とし、振動系としての高剛性化を図ることにより、発生不つり合いに強く、低振動、低騒音でかつ高速回転を可能としたコンパクトな洗濯機を実現することができる。
従来このような洗濯機は実現されていないが、それに近い構成を有する洗濯機として、例えば下記の特許文献1に開示されるようなものがある。即ちこの特許文献1に記載の洗濯機は、外槽の底部に装着された駆動手段の回転軸に内槽の底部が連結支持されていると共に、内槽の上部開口に取り付けられた内蓋の中央部と外槽の上部開口に取り付けられた外蓋との間に連結手段が設けられた構成となっている。
特開平10−127976号公報
この特許文献1に記載の洗濯機は、一見して内槽が底部と上部の2箇所において回転可能に支持された構成に見えるが、この洗濯機において内蓋の中央部と外蓋との間に設けられた連結手段は、内槽の回転時に内蓋の回転を阻止するためのものであって、内槽の上部を回転可能に支持したものではない。従って、この特許文献1の洗濯機は、回転軸系として片持ち支持の域を出ず、振動系としての剛性が低いので、前述したような問題点を解消することはできない。
本発明は前述したような問題点を確実に解消するためになされたもので、内槽を垂直軸周りに回転させる縦型洗濯機において、回転軸系として両端支持形となし、振動系としての高剛性化を図ることにより、発生不つり合いに強く、低振動、低騒音でかつ高速回転を可能としたコンパクトな洗濯機を提供することと目的とする。
前記の目的を達成するため本発明は、
外枠と、底部中央に撹拌翼を有し上部から洗濯物を出し入れする内槽と、この内槽を内包する外槽と、この外槽を前記外枠に支持するサスペンション機構と、前記内槽及び撹拌翼を駆動する駆動手段と、前記外槽への給水及び排水を行う給排水機構と、前記駆動手段及び前記給排水機構を制御するコントローラと、を備え、前記外槽の内部には前記内槽が垂直軸周りに回転可能に支持されてなる洗濯機において、
前記外槽の底部に装着された前記駆動手段の回転軸に前記内槽の底部を連結支持すると共に、洗濯物の出し入れ口側である前記内槽の上部と前記外槽との間に磁石から構成される磁気軸受を設け、前記内槽を底部と上部の2箇所において回転可能に支持する構造としたことを特徴とするものである。
外枠と、底部中央に撹拌翼を有し上部から洗濯物を出し入れする内槽と、この内槽を内包する外槽と、この外槽を前記外枠に支持するサスペンション機構と、前記内槽及び撹拌翼を駆動する駆動手段と、前記外槽への給水及び排水を行う給排水機構と、前記駆動手段及び前記給排水機構を制御するコントローラと、を備え、前記外槽の内部には前記内槽が垂直軸周りに回転可能に支持されてなる洗濯機において、
前記外槽の底部に装着された前記駆動手段の回転軸に前記内槽の底部を連結支持すると共に、洗濯物の出し入れ口側である前記内槽の上部と前記外槽との間に磁石から構成される磁気軸受を設け、前記内槽を底部と上部の2箇所において回転可能に支持する構造としたことを特徴とするものである。
このように構成される本発明の洗濯機では、回転体である内槽は、回転軸系としてその両端が軸受支持される両端支持形の構成となっており、ここで上部の軸受の具体的構成は、内槽の外周とその対向位置である外槽の内周に夫々磁石を設け、これを磁極的に互いに反発し合うように設置することで、一対の磁気軸受を構成している。
本発明に係る洗濯機によれば、回転体である内槽を両端支持形の回転軸系とすることで高剛性化が図られ、振動振幅は小さく抑えられるため、脱水回転数の高速化による脱水性能の向上が達成される。この結果、すすぎ性能の向上にもつながり、洗濯時間の短縮も達成される。また、高剛性化の結果、共振振幅の低振動化による外枠と外槽間の隙間の狭隘化が図られ、洗濯機容量のコンパクト大容量化が達成される。さらに、ユーザーが直接目にする外枠振動低減と低振動化による騒音低減が達成される。また、片持ち支持の回転軸系と同程度の振動剛性とした場合、片持ち支持剛性としての締結部剛性を低減することが可能で、機器の軽量化が達成される。
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
図1は本発明の第1の実施例である脱水洗濯機の縦断側面図を示す。
この図1では、本発明による洗濯機の基本構成要素のみについて記載してあり、その他の構成要素例えばパネルスイッチ等については図示を省略してある。
この図1では、本発明による洗濯機の基本構成要素のみについて記載してあり、その他の構成要素例えばパネルスイッチ等については図示を省略してある。
本例の洗濯機は、外枠1と、底部中央に撹拌翼2を有し上部から洗濯物を出し入れするステンレス製の内槽3と、この内槽3を内包する合成樹脂製の外槽4と、この外槽4を外枠1に支持する吊り棒機構5により成るサスペンション機構と、内槽3及び撹拌翼2を駆動する駆動手段であるモータ6と、外槽4への給排水を行う給水機構9及び排水機構10と、を主要構成としている。
この構成おいて吊り棒機構5は外枠1の4角から吊り下げられるように配置され、この吊り棒機構5を介して外槽4が外枠1に対し弾性的に吊り下げ支持されている。内槽3はその周面に多数の通水穴3aを有し、外槽4内において垂直軸周りに回転可能に設置されている。駆動手段であるモータ6はクラッチ機構7を備えており、外槽4の底部裏面側の中央に設けられた取付板11に装着固定されている。
そしてこの洗濯機は、駆動手段であるモータ6からクラッチ機構7を経て伝達される回転駆動力により、洗濯時には撹拌翼2が回転され、脱水時には内槽3が高速回転される如く動作する。また、洗濯及び脱水時には、給水機構9及び排水機構10によって外槽4に対する給排水動作が行われる。このモータ6の駆動及び給排水機構9,10の制御は、全て図示しないコントローラ(マイクロプロセッサ)によって行われるようになっている。
図2は、本例の洗濯機の内槽及び外槽周りの構成を詳細に示す。
この図2に示すように、内槽3の上部には、回転時の不つり合いをキャンセルするための流体バランサー12が装着され、内槽3の底部には、合成樹脂モールドされたアルミニウム製のフランジ13を有している。このフランジ13は、外槽4の底部裏面側に装着されたモータ6の回転軸で、外槽4の底部を貫通しているクラッチ軸8に連結されている。このクラッチ軸8は二重軸構造を成し、その外側軸8aに内槽3のフランジ13を連結し、内側軸8bには攪拌翼2を連結している。
この図2に示すように、内槽3の上部には、回転時の不つり合いをキャンセルするための流体バランサー12が装着され、内槽3の底部には、合成樹脂モールドされたアルミニウム製のフランジ13を有している。このフランジ13は、外槽4の底部裏面側に装着されたモータ6の回転軸で、外槽4の底部を貫通しているクラッチ軸8に連結されている。このクラッチ軸8は二重軸構造を成し、その外側軸8aに内槽3のフランジ13を連結し、内側軸8bには攪拌翼2を連結している。
この構成に加えて特に本発明による洗濯機では、洗濯物の出し入れ口側である内槽3の上部と外槽4との間に、磁石から構成される磁気軸受15を設けてある。即ち本例では、内槽3の上部外周側に永久磁石15aを装着すると共に、これと対向する外槽4の内周側に永久磁石15bを装着してある。ここで永久磁石15aと15bは、何れも内槽3と外槽4の全周に亘るリング状に形成されており、互いにS極あるいはN極の同極同士が対向して磁極的に反発するように装着され、磁気反発型の磁気軸受15を構成している。
以上の構成により、内槽3はその底部においてモータ6の回転軸であるクラッチ軸8に回転可能に支持されると共に、上部が磁気軸受15によって回転可能に支持され、即ち内槽3は底部と上部の2箇所において外槽4に対し回転可能に支持されていることになる。ここで磁気軸受15に用いられる永久磁石15a,15bは、焼結金属から成る磁石でもよいが、取り付け作業性や万が一の接触等を考慮した場合、ゴムや合成樹脂に磁粉を混入して成型した磁石を用いることが望ましい。また、焼結金属等からなる磁石を合成樹脂にモールドした構成でも、本来の目的は十二分に達成される。
またこの実施例では、磁石15aと15bを直接的に対向させているが、例えば外槽4の外周側に磁石15bを装着し、剛性樹脂製の外槽越しに磁気力が作用する構成としてもよい。さらにこの実施例で用いられる磁石15aと15bは、何れも内槽3と外槽4の全周に亘るリング状に形成されているが、どちらか一方の磁石を複数個に分割した構成としても、本来の目的は達成される。
次に、磁気軸受の動作について説明する。
上述した構成で明らかな如く本例の洗濯機は、洗濯物の出し入れ口となる内槽3の上部と外槽4との間の対向する位置に、夫々の周囲を一定の隙間を有して一周し磁極的に反発するよう装着された永久磁石15aと15bにより、前記隙間や前記磁石の磁束密度等によって決定される磁気反発力が作用し合う構成となっている。つまり、内槽3と外槽4との間に相対変位が生じ両者間の隙間が変化したとき、反発力の大きさが変化することになり、これによって所定のばね剛性を有する軸受15となっている。
上述した構成で明らかな如く本例の洗濯機は、洗濯物の出し入れ口となる内槽3の上部と外槽4との間の対向する位置に、夫々の周囲を一定の隙間を有して一周し磁極的に反発するよう装着された永久磁石15aと15bにより、前記隙間や前記磁石の磁束密度等によって決定される磁気反発力が作用し合う構成となっている。つまり、内槽3と外槽4との間に相対変位が生じ両者間の隙間が変化したとき、反発力の大きさが変化することになり、これによって所定のばね剛性を有する軸受15となっている。
この磁気軸受15を設けた結果、内槽3はモータ6の回転軸であるクラッチ軸8に連結される底部と磁気軸受15を設けた上部の2箇所において外槽4に対し回転可能に支持されることになり、底部のみの片持ち支持の場合に比較して振動剛性が増大し低振動振幅化が図られる。特に、磁気力は隙間の二乗に反比例して大きくなるため、内槽3と外槽4との間に相対変位が生じ両者間の隙間が減じたとき、その作用が特に効果的に発揮され、磁気軸受15のばね剛性は初期より大きくなる特徴を有する。
ここで、洗濯機の脱水工程時の振動特性について説明する。
一般的に、洗いやすすぎ工程の終了後は脱水工程が実施される。脱水運転時には、起動時の回転上昇時と停止時の回転下降時に、剛体モードであるパラレルモードとコニカルモードの二つの危険速度域を通過する。また、脱水の定格回転数の上には弾性モードの固有値が存在し、定格回転時はこの振動現象の裾野に掛かかることになる。特に洗濯機の洗い及びすすぎ動作は、布種や大きさ等が異なる数多くの洗濯物を攪拌翼による攪拌動作で行うため、洗濯物が絡み合って内槽内に偏在しやすく、大きな不つり合いとなることが多い。このため、前記共振域の通過時には、共振振幅の低減のため、前記吊り棒機構5による減衰力を付与し低共振振幅化を図っている。また、定格回転時には、前記流体バランサー12による不つり合い量の低減作用により低振動振幅化を図っている。
一般的に、洗いやすすぎ工程の終了後は脱水工程が実施される。脱水運転時には、起動時の回転上昇時と停止時の回転下降時に、剛体モードであるパラレルモードとコニカルモードの二つの危険速度域を通過する。また、脱水の定格回転数の上には弾性モードの固有値が存在し、定格回転時はこの振動現象の裾野に掛かかることになる。特に洗濯機の洗い及びすすぎ動作は、布種や大きさ等が異なる数多くの洗濯物を攪拌翼による攪拌動作で行うため、洗濯物が絡み合って内槽内に偏在しやすく、大きな不つり合いとなることが多い。このため、前記共振域の通過時には、共振振幅の低減のため、前記吊り棒機構5による減衰力を付与し低共振振幅化を図っている。また、定格回転時には、前記流体バランサー12による不つり合い量の低減作用により低振動振幅化を図っている。
図3(A)〜(C)は洗濯機の振動特性の不つり合い振動応答をシミュレーションした結果を示す。なお、ここで示す数値は実測値ではなく、相対的な数値関係を示している。
これらの図は、特定不つり合い量時の振動応答特性を、横軸に回転数、縦軸に振動振幅をとって示したもので、図3(A)は外槽上端部の横方向振幅、同図(B)は外枠上端部の横方向振幅、図(C)は内槽と外槽の上端部間の相対変位量を示している。図中には、前記磁気軸受を装着していない片持ち形の回転軸系の場合と、前記磁気軸受を装着した両端支持形の回転軸系の場合とを併記して示している。これらの図から明らかなように、磁気軸受を装着した両端支持形の回転軸系の場合は、片持ち形の回転軸系と比較して、回転軸系としての高剛性化が図られ、定格回転時の振動振幅の低減が達成され、かつ、低共振振幅化も達成される。外槽の振動振幅は勿論、外枠の振動振幅も低減されている。
なお、前記磁気軸受の剛性は特に大きい必要はなく、数十N/mm程度で十分である。
これらの図は、特定不つり合い量時の振動応答特性を、横軸に回転数、縦軸に振動振幅をとって示したもので、図3(A)は外槽上端部の横方向振幅、同図(B)は外枠上端部の横方向振幅、図(C)は内槽と外槽の上端部間の相対変位量を示している。図中には、前記磁気軸受を装着していない片持ち形の回転軸系の場合と、前記磁気軸受を装着した両端支持形の回転軸系の場合とを併記して示している。これらの図から明らかなように、磁気軸受を装着した両端支持形の回転軸系の場合は、片持ち形の回転軸系と比較して、回転軸系としての高剛性化が図られ、定格回転時の振動振幅の低減が達成され、かつ、低共振振幅化も達成される。外槽の振動振幅は勿論、外枠の振動振幅も低減されている。
なお、前記磁気軸受の剛性は特に大きい必要はなく、数十N/mm程度で十分である。
これらの結果、縦型洗濯機の脱水運転における問題が解決される。即ち、内槽3の回転軸系としての振動剛性の高剛性化が図られ、脱水回転数の高速化による脱水性能の向上が達成される。その結果、すすぎ性能の向上にもつながり、洗濯時間の短縮が可能となる。また振動剛性の高剛性化の結果、外槽4の上端部の低振動化による外枠1と外槽4との間の隙間の狭隘化が図られ、洗濯機容量のコンパクト大容量化が達成される。また、ユーザーが直接目にする外枠の振動低減と低振動化による騒音低減が可能となる。その結果、使い勝手のよいコンパクトで低騒音の洗濯機を提供することができる。また、片持ち支持形の回転軸系と同程度の振動剛性とした場合、片持ち支持剛性としての締結部剛性の低減(部材板厚の低減など)を図ることが可能で、機器の軽量化が達成される。
図4は本発明による洗濯機の第2の実施例を示すもので、上述した第1の実施例で用いている外槽4側の磁石を電磁石15cに置き換えた例である。即ちこの構成では、内槽3の外周に設けた永久磁石15aに対向する外槽4の位置に、複数個の電磁石15cを設けている。この場合、電磁石15cは少なくとも4個以上とし、互いに直交する位置に配置された2個の電磁石15cに別途サーチコイルを付加することでこれを振動センサーとして利用し、制御回路によって振動を制御することが可能である。振動センサーや制御回路は電磁軸受として必要不可欠な要素であるが、ここでは詳細な説明や図示は省略する。なお、本実施例では、電磁石15cのコア部が外槽4を貫通し、外槽4の外側にコイルを設けているが、内槽3の磁石15aに対向する外槽4の位置において形態に拘わらず電磁石を形成していれば本来の目的は達成される。本実施例での効果は、第1の実施例での効果に加えて、振動制御が可能になることである。
1…外枠、2…攪拌翼、3…内槽、4…外槽、5…吊り棒機構(サスペンション機構)、6…モータ(駆動手段)、9…給水機構、10…排水機構、12…流体バランサー、15…磁気軸受、15a…永久磁石、15b…永久磁石、15c…電磁石
Claims (4)
- 外枠と、底部中央に撹拌翼を有し上部から洗濯物を出し入れする内槽と、この内槽を内包する外槽と、この外槽を前記外枠に支持するサスペンション機構と、前記内槽及び撹拌翼を駆動する駆動手段と、前記外槽への給水及び排水を行う給排水機構と、前記駆動手段及び前記給排水機構を制御するコントローラと、を備え、前記外槽の内部には前記内槽が垂直軸周りに回転可能に支持されてなる洗濯機において、
前記外槽の底部に装着された前記駆動手段の回転軸に前記内槽の底部を連結支持すると共に、洗濯物の出し入れ口側である前記内槽の上部と前記外槽との間に磁石から構成される磁気軸受を設け、前記内槽を底部と上部の2箇所において回転可能に支持する構造としたことを特徴とする洗濯機。 - 前記磁気軸受は、互いに反発し合うように前記内槽と前記外槽に装着する磁石で構成されることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
- 前記内槽側の磁石と前記外槽側の磁石の少なくとも一方を電磁石で構成したことを特徴とする請求項2に記載の洗濯機。
- 前記磁石として、ゴムや合成樹脂に磁粉を混入して成型された磁石を用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の洗濯機。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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