JP2007000434A - 塗布容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 塗布液を収容する容器本体10と、該容器本体10の開口部に螺合により着脱自在となるキャップ20と、該キャップ20の上端に有する回動部材30と、該回動部材30に設けられた軸体40と、該軸体40の下端側に設けられたスプリング部材50からなる塗布部55と、上記スプリング部材50と回動部材30の間に設けられた摺動部材60とを有し、該摺動部材60を上記回動部材30の回動に伴なうカム機構70により移動させ、塗布部となるスプリング部材50の設置距離を変化させて、スプリング部材50のピッチ51を変化させてなる塗布容器A。
【選択図】図1
Description
このマスカラ容器3は、図11(a)及び(b)に示すように、上下両端面を開口した主筒3a内に摺動棒3bを上下動可能に挿通させて、該摺動棒3bの上端部に形成させたキャップ3cの回動部材となるつまみ部3dを上記主筒3aの上端部へ上下自在に螺合させると共に、主筒3a下方へ突出させた摺動棒下部3d部分の外面にはコイルスプリング3eを、該スプリング3e下端は摺動棒3b下端に、スプリング3e上端は主筒3a下端に、それぞれ係止させて遊嵌させたことを特徴とするものである。このマスカラ容器3において、キャップ3cを保持し、つまみ部3dを回転させることにより、つまみ部3dは螺子によりスプリング3eを圧縮しながら上方に移動する。このつまみ部3dの回転により、スプリング3eは圧縮され、逆に回転した場合はスプリング3eの設置されている部分の長さが長くなるのでスプリングの力で延び隙間が大きくなるので、隙間を調節することが可能となるものである。
すなわち、スプリング3eの隙間調整を行うと、キャップ3cの長さが変化し、デザイン的な制約があった。また、スプリング圧縮時は、塗布部が容器3hの底面から離れ容器3hに塗布部を入れても内溶液を取り難くなるという課題がある。これを回避しようとすると、スプリング設置距離を長くした場合に、塗布部が容器3hの底面に当たる恐れがあり、設置距離を十分に設けることが難しいという課題がある。
(1) 塗布液を収容する容器本体と、該容器本体の開口部に着脱自在となる回動部材を有するキャップと、該キャップの回動部材に設けられた軸体と、該軸体に設けられたスプリング部材からなる塗布部とを有し、上記回動部材の回動により塗布部となるスプリング部材の設置距離を変化させて、スプリング部材のピッチを変化させてなる塗布容器であって、上記スプリング部材と回動部材の間に摺動部材を設け、該摺動部材を上記回動部材の回動に伴なうカム機構により移動させ、塗布部となるスプリング部材の設置距離を変化させて、スプリング部材のピッチを変化させることを特徴とする塗布容器。
(2) 容器本体内には、塗布部を容器本体から引き出す際に塗布部に付着している塗布液量を調節する筒状のしごき体を有する上記(1)記載の塗布容器。
(3) しごき体には、その内部にしごき部を有すると共に、その末端部にはスプリング部材からなる塗布部の外径より大きく外形方向に拡径した拡径部を有する上記(2)記載の塗布容器。
(4) 塗布部のスプリング部材が樹脂製のスプリング部材から構成される上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の塗布容器。
図1〜図2は、本発明の実施形態の一例を示す塗布容器であり、図1(a)及び(b)はキャップを閉じた状態を示す塗布容器の縦断面図であり、図2(a)及び(b)は、カム機構の要部を説明するための内部機構を示す側面図であり、共に、(a)はスプリング部材の設置距離が最小となる場合の縦断面図、(b)はスプリング部材の設置距離が最大となる場合の縦断面図である。
このキャップ20の材料としては、特に限定されず、例えば、PP、PE、PET、PBT、POM等の合成樹脂製などで構成することができる。
また、回動部材30には、図1及び図2に示すように、回動部30aの下部にカム部材31を一体に備えている。このカム部材31の形状は、筒状部材を斜め状に切断し、長手方向に曲線状に変化するカム面32を有する部材であり、回動部材30をキャップ20に対して回転させることにより、カム面32が回転するものとなっている。
これらのスプリング部材50、摺動部材60が軸体40に装着された回動部材30は、図1に示すように、軸体40をキャップ20内に挿通し、キャップ20の周壁部22に嵌合することによりキャップ20に取り付けられる。この取り付けにより、異形形状となる摺動部材60は、キャップ20に対して回転方向には拘束されており、回動部材30の回転により、カム面32が回転し、このカム面32の回転に合わせ摺動部材60が前後方向に移動するものとなる。具体的には、図1(a)及び図2(a)に示すように、回動部材30の回転により、カム面32が摺動部材60の突起体62の上端部にきた場合、摺動部材60が下方側となるキャップ20の保持部23まで移動し、更に、回動部材30を回転すると、図1(b)及び図2(b)に示すように、摺動部材60が上方側に移動するものとなる。これにより、摺動部材60を上記回動部材30の回動に伴なうカム部材31と摺動部材60のカム受け部61及び突起体62とから構成されるカム機構70により移動させ、塗布部となるスプリング部材50の設置距離を変化させることにより、スプリング部材50のピッチ51を変化させることができる。
また、本実施形態では、キャップ20と回動部材30の回動部(摺動部)には、Oリングからなるシール部材65が設けられていて、シール性を確保する構成となっている。
また、この塗布容器Aでは、回動部材30は、キャップ20に対し回転方向には左右両方に回転可能であり、使用者が自由にスプリング部材50のピッチを変化させることができる。このように塗布部となるスプリング部材50のピッチ(隙間)51をカム機構70により変えることにより、液量を多量に付着させたい場合は、図1及び図2の(b)に示すように、スプリング部材50のピッチ(隙間)51を広げることができる。また、このスプリング部材50のピッチ(隙間)51の調整は、塗布部となるスプリング部材50が容器本体(ボトル)10の中であっても、容器本体10から出した状態でも調整が可能である。容器本体10の中で調整を行えば、キャップ20を外したときに塗布部の液量調整が可能であり、容器本体10から抜き出し後に調整を行うと、液量を設定した後にスプリング部材50の隙間を変更し、液の塗布状態を変えることができる。
更に、カム部材31の形状は、図4に示すように、摺動部材60の上端部分の外周面に螺旋状(ネジ状)の形状を設け、その相手部材となる回動部材30の内周面にそのネジ溝に入る凸部(螺合部)を設けることにより、この機能を持たせることもできるものである。
ステンレス鋼線等の耐腐食材から構成したスプリング部材では、通常断面が円(丸)形状であり、隙間の形状はその線径とピッチで決まってしまう。マスカラ等のように睫毛に塗布する場合、その目的に応じ隙間形状を変えたい場合でも、制約があった。スプリング部材50を、例えば、POM、PBT、PP、PE、ABSなどの樹脂製のスプリング部材から構成することにより、断面形状を任意の形状に設計することができるものとなる。例えば、図5(a)及び(b)に示すように、睫毛が入る入り口側をテーパー状の導入部を設け、スプリング部材の内径側はほぼ平行に設計することにより、睫毛が入りやすく、かつ、必要量となる塗布液が隙間に入るように設定することにより、睫毛に玉状の塗布液を付着せしめることなく、更に適量となる塗布液を睫毛に安定して塗布せしめることができるものとなる。
図5(a)のタイプでは、樹脂スプリング部材50aの先端部がRのため、接触感がやさしく、スキマ深さを任意に設定することができるので塗布量を更に好適に調整することができる。
また、図5(b)及び(c)のタイプでは、樹脂スプリング部材50bの先端部の幅寸法(t)を小さくすることにより、睫毛等がよりスキマに入りやすく設定することができ、更に、入り口部のテーパー状の導入寸法αをスキマsよりも大きく設定することにより、スプリング部材50b先端により大量の内溶液を保持でき、より多くの塗布が容易となる利点を有するものとなる。
この塗布容器Bは、回動部材30の外周部35とカム部材31とを別部材で構成した点、摺動部材60を保持する保持部材65がキャップ20内の段部26に保持されている点、容器本体10内に、塗布部となるスプリング部材50を容器本体10から引き出す際に塗布部に付着している塗布液量を調節する筒状のしごき体80を有する点でのみ、上記実施形態の塗布容器Aと相違するものである。
このしごき体80は、図6及び図7に示すように、容器本体20の首部11内に嵌合せしめることにより容器本体10に取り付けられる構造となっている。
更に、この塗布容器Bでは、しごき体80の末端部の形状が、図6及び図7に示すように、スプリング部材50からなる塗布部55の外径(r)より大きく外形方向に拡径した(R1>rとなる)拡径部84とすることにより、塗布部55をしごき体80から引き抜き際等であってもしごき体80の末端スプリング部材50の隙間に食い込むことがなく、抜き差し時にスプリング部材50の破断や、抜き取れない状態になることがなく、しかも、抜き差し時にしごき部83にスプリング部材50の外形(塗布部55)が接触し、スプリング部材50に力がかかりスプリング部材50を圧縮し、これによりスプリング部材50に付着している余分な塗布液をしごく(掻き落す)ことができると共に、軸体40に付着した塗布液を掻き落すことにより、塗布部55に適量に付着した塗布液を容器本体20からスムーズに引き上げることができるものとなる。これにより、また、回動部材30の回転によりスプリング部材50のピッチを好適に調整することにより、スプリング部材50からなる塗布部55に適量となる塗布液を付着せしめて睫毛などに安定した塗布を行うことができる塗布容器が得られるものとなる。
上記実施形態において、塗布容器は特にマスカラ用に好ましく適用することができるが、スプリング部材を含む塗布容器のサイズを大きくし、塗布液として液状染毛剤を用いれば、毛髪用(毛染め用)の塗布容器としても好適に実施することができるものである。
また、上記実施形態において、キャップ20を容器本体10に螺合により取り付けたが、嵌合により取り付けてもよいものであり、更に、適当な嵌着による取り付け方法などを採用しても良いものである。
10 容器本体
20 キャップ
30 回動部材
40 軸体
50 スプリング部材
60 摺動部材
70 カム機構
Claims (4)
- 塗布液を収容する容器本体と、該容器本体の開口部に着脱自在となる回動部材を有するキャップと、該キャップの回動部材に設けられた軸体と、該軸体に設けられたスプリング部材からなる塗布部とを有し、上記回動部材の回動により塗布部となるスプリング部材の設置距離を変化させて、スプリング部材のピッチを変化させてなる塗布容器であって、上記スプリング部材と回動部材の間に摺動部材を設け、該摺動部材を上記回動部材の回動に伴なうカム機構により移動させ、塗布部となるスプリング部材の設置距離を変化させて、スプリング部材のピッチを変化させることを特徴とする塗布容器。
- 容器本体内には、塗布部を容器本体から引き出す際に塗布部に付着している塗布液量を調節する筒状のしごき体を有する請求項1記載の塗布容器。
- しごき体には、その内部にしごき部を有すると共に、その末端部にはスプリング部材からなる塗布部の外径より大きく外形方向に拡径した拡径部を有する請求項2記載の塗布容器。
- 塗布部のスプリング部材が樹脂製のスプリング部材から構成される請求項1〜3の何れか一つに記載の塗布容器。
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