JP2006527573A - スプリアス信号成分を減少するために利得を制御する光伝送システム - Google Patents

スプリアス信号成分を減少するために利得を制御する光伝送システム Download PDF

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Abstract

送信装置(11)において、ピーク検出部(104)は、周波数多重部(103)から出力される周波数多重信号のピークファクタを検出する。スプリアス算出部(105)は、ピークファクタに基づいてスプリアス(たとえば、隣接チャンネル漏洩電力比(ACLR))のレベルが所定のレベル以下となるように、利得調整部(106)に周波数多重信号の信号レベルを調整させる。

Description

本発明は、光伝送システム、ならびにそれに用いられる送信装置、受信装置、および方法に関し、より特定的には、加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)対応光伝送システムや、CATV用光伝送システム、あるいは無線信号用光伝送システム、いわゆるROF(Radio−Over−Fiber)システム、ならびにそれに用いられる送信装置、受信装置、および方法に関する。
図19は、従来の光伝送システムの構成を示すブロック図である。図19において、従来の光伝送システムは、多重化部81と、光変調部82と、光伝送路83と、光検波部84と、多重分離部85と、第1〜第nの基本変調部86−1〜86−nと、第1〜第nの電気伝送路87−1〜87−nと、第1〜第nの復調部88−1〜88−nとを備える。
以下、図19に示す光伝送システムの動作について説明する。多重化部81は、入力される複数のデジタルデータ信号を多重化する。光変調部82は、多重化部81によって多重化された信号を光信号に変換して、光伝送路83に送出する。光検波部84は、光伝送路83を介して伝送されてきた光信号を電気信号に再変換する。多重分離部85は、光検波部84によって再変換された電気信号に多重化されている複数のデジタルデータ信号を分離する。第1〜第nの基本変調部86−1〜86−nは、多重分離部85によって分離されたデジタルデータ信号を所定の変調信号に変換して、第1〜第nの電気伝送部87−1〜87−nに送出する。第1〜第nの復調部88−1〜88−nは、第1〜第nの電気伝送部87−1〜87−nを介して伝送されてきた変調信号を複数の元のデジタルデータ信号に再変換する。
図19に示す光伝送システムは、一般に、デジタル加入者回線(DSL、特にVDSL:Very High Speed Digital Subscriber Line)サービスに適用されている。DSLサービスにおいて、多重化部81および光変調部82を含む光送出設備801は、電話会社等のセンタ局(CO)に設置される。光検波部84、多重分離部85、および各基本変調部86−1〜86−nを含む光終端装置802は、集合住宅の共用施設(MDU)、加入者宅の側壁、集合テナント(MTU)、あるいは電柱の上部等に設置される。各復調部88−1〜88−nをそれぞれ含む第1〜第nの加入者端末803−1〜803−nは、加入者宅内に設置される。また、各電気伝送路87−1〜87−nには、加入者回線が用いられる。
以上のような従来の光伝送システムでは、光送出設備801から加入者端末803−1〜803−nに至までの全伝送経路の大部分が低損失な光ファイバで構成されている。当該光伝送システムでは、デジタル信号が伝送されるので、伝送特性が向上し、伝送路に対する要求性能が大幅に緩和することとなる。
また、全伝送経路の末端部分(光終端装置802から加入者端末803−1〜803−nまで)に相当する加入者宅内配線部分がツイストペア等の電気伝送路で構成されている。光終端装置802から加入者端末803−1〜803−nに至るまでの区間では、DSL変調信号が伝送されるので、加入者宅内配線の取り扱い性が向上し、低コスト化が図られることとなる。
このように、従来の技術によれば、伝送システム全体の長距離化と、加入者宅内設備の設置性向上およびその経済性とが両立することとなる。
しかしながら、上記のような従来の伝送装置には、以下に示すように、光終端装置が大型化するために、収容できる加入者数が制限され、装置のコストが高くなるという問題がある。すなわち、図19に示す構成では、光伝送システムが収容する加入者の数に応じて、光終端装置802は、第1〜第nの基本変調部86−1〜86−nを備える必要がある。そのため、光終端装置802が大型化し、光終端装置802のコストが高くなる。このように、加入者近傍に設置される光終端装置802が大型化し、そのコストが高くなるので、光伝送システム全体の経済性に大きな悪影響を与える。
そこで、上記の問題を解決するために、例えば、デジタル信号から変調信号への変換を光送出設備において行う技術が開発された(たとえば、特開平8−79178号公報、または安江 他、「VDSL対応マルチチャンネル光アクセス方式」,IEICE,信学技報,vol.102,no.358,OCS2002−64,pp.17−22,Oct.2002や、T.Yasue et.al.,「Scalable Optical Access System for Multi−channel VDSL based on Subcarrier Multiplexing」,OSA Tech.Digest in Optical Fiber Communication Conference 2003,paper FM6,Atlanta,USA, Mar.2003参照)。具体的には、光送出設備は、各加入者回線に対応する複数の変調信号を生成し、当該変調信号を周波数多重して、光信号に変換して光伝送路へ送出する。この場合、光終端装置は、伝送された光信号を電気信号に変換して、周波数分離して、各加入者端末に送信する。したがって、光終端装置では基本変調部が不要となるので、光終端装置の大型化および高コスト化の問題を解消することができる。
なお、この場合、変調信号が光伝送路を伝送することとなるので、複数の変調信号は、変調信号全体として、当該光伝送路によって伝送可能な伝送容量を満たすように設定されていなければならない。従って、デジタルデータ信号を変調信号へ変換する場合、光送出設備は、光伝送路によって伝送可能な伝送容量を満たすように、各変調信号の変調パラメータを設定する必要がある。
近年、光伝送路を効率的に利用するため、各変調信号の変調パラメータを各加入者回線の使用状況や回線の伝送特性などに応じて変化させることができるような変調器(たとえば、VDSLモデム)が登場してきた。しかし、このような変調器を用いて、デジタルデータ信号を変調信号に変換して、変調信号を周波数多重して光送出設備(送信装置)から光終端装置(受信装置)へ伝送する場合、光伝送系、特に電器光変換部として用いる半導体レーザの非線形生に起因して、電気光変換部において、変調信号のスペクトルの両側にスプリアスが発生するが、従来、このスプリアスを予測して低減することができなかった。特に、変調方式が時間的に変化する場合、スプリアスを予測して低減することができなかった。
それゆえ、本発明の目的は、DSL対応光伝送システムのような、変調信号を周波数多重して光伝送するサブキャリア多重(SCM:Sub Carrier Multiplexing)光伝送システムにおいて、変調信号のスペクトル近傍に発生するスプリアスを低減することができる光伝送システム、ならびにそれに用いられる光送信装置、および方法を提供することである。
上記課題を解決するために本発明は以下のような特徴を有する。本発明の第1の局面は、第1〜第n(nは2以上の自然数)の変調信号が周波数多重された周波数多重信号を光信号に変換して光伝送路に送出する送信装置と、光伝送路を介して伝送された光信号を受信して周波数多重信号に変換し、第1〜第nの変調信号に分離する受信装置と、第1〜第nの接続回線を介して受信装置に接続され、分離された変調信号を受信する第1〜第nの端末装置とを備える光伝送システムであって、周波数多重信号の信号レベルのピークに関するピーク情報を検出するピーク検出部と、ピーク検出部が検出したピーク情報に基づいて、周波数多重信号の信号対妨害信号情報を算出し、信号対妨害信号情報が所定のレベル以上となるような周波数多重信号の信号レベルに関する信号レベル情報を求めるスプリアス算出部と、送信装置内に設けられ、スプリアス算出部によって求められた信号レベル情報に基づいて、光信号に変換される周波数多重信号の信号レベルを調整する利得調整部とを備える。
本発明の第1の局面によれば、周波数多重信号に関するピーク情報に基づいて、信号対妨害信号情報が求められ、それに基づいて、信号対妨害信号情報が所定のレベル以上となるような周波数多重信号の信号レベルに関する信号レベル情報が得られ、当該信号レベル情報に基づいて、光信号に変換される周波数多重信号の信号レベルが調整されることとなる。したがって、変調信号を周波数多重して光伝送するサブキャリア多重(SCM)光伝送システムにおいて、変調信号のスペクトル近傍に発生する時間的に変化するスプリアスを低減するように周波数多重信号のレベルを変更することができる光伝送システムが提供されることとなる。結果、光伝送路を効率的に利用することができることとなる。
好ましくは、送信装置は、第1〜第nの端末装置にそれぞれ伝送すべき第1〜第nのデータ信号に基づいて変調された第1〜第nの変調信号を生成する第1〜第nの変調部と、第1〜第nの変調部から出力された第1〜第nの変調信号を周波数多重して周波数多重信号を出力する周波数多重部と、利得調整部によって信号レベルが調整された周波数多重部が出力した周波数多重信号を光信号に変換し、光信号を光伝送路に送出する電気光変換部とを含み、受信装置は、光伝送路を介して伝送されてくる光信号を受信して周波数多重信号に変換する光電気変換部と、光電気変換部から出力された周波数多重信号の中から、第1〜第nの変調信号を抽出し、それぞれを対応する第1〜第nの接続回線へ送信する周波数分離部とを含み、第1〜第nの端末装置は、それぞれ、対応する第1〜第nの接続回線から送信されてくる変調信号を復調する復調部を含むとよい。
好ましくは、信号対妨害信号情報は、電気光変換部などで発生する周波数多重信号のスプリアス成分と周波数多重信号とに関するスプリアス情報であって、スプリアス算出部は、スプリアス情報で表されるスプリアス成分のレベルが所定のレベル以下となるような周波数多重信号の信号レベルに関する情報を信号レベル情報として求めるとよい。
これにより、変調信号の近傍に発生するスプリアス成分が低減されるように、周波数多重信号の信号レベルを調整することができる。
たとえば、ピーク情報は、周波数多重信号のピーク電力(すなわち、PAPR)と平均電力との比を表すピークファクタξによって表され、スプリアス情報は、ピークファクタξに応じた1チャンネル分の変調信号のスプリアス量(ACLR)、電気光変換部における光変調度mに応じた2次歪みのレベル(IM2)、および電気光変換部における光変調度mに応じた3次歪みのレベル(IM3)に基づいて決められるスプリアスファクタκ、ならびに電気光変換部における光変調度mに応じたコンポジット2次歪み(CSO)のレベル、電気光変換部における光変調度mに応じたコンポジット3次歪み(CTB)のレベルによって求められる隣接チャンネル漏洩電力比によって表され、スプリアス算出部は、隣接チャンネル漏洩電力比(ACLR)が所定のレベル以下となるような電気光変換部における光変調度mを、信号レベル情報として求めるとよい。ここで、スプリアスファクタκとは、変調信号のスプリアスの量と正弦波による歪みの量との差分を表すパラメータのことをいう。
たとえば、ピークファクタξ、電気光変換部における光変調度(OMI)m、およびスプリアスファクタκのξ−m−κ対応表を予め記憶するξ−m−κ対応表記憶部をさらに備え、スプリアス算出部は、ξ−m−κ対応表記憶部に記憶されているξ−m−κ対応表を参照して、ピーク検出部によって検出されたピークファクタξに対応するスプリアスファクタκを求め、スプリアスファクタκの値とコンポジット2次歪みおよびコンポジット3次歪みのレベルの値とによって表される隣接チャンネル漏洩電力比が所定のレベル以下となるような電気光変換部における光変調度mを検索し、検索した光変調度mを信号レベル情報とするとよい。
これにより、変調信号の近傍に発生するスプリアス成分が低減されるように、周波数多重信号の信号レベルを容易に調整することができる。
好ましくは、信号対妨害信号情報は、電気光変換部で発生する周波数多重信号のスプリアス成分に関するスプリアス情報およびキャリア対雑音情報に基づいて定義される総合信号品質であり、スプリアス算出部は、総合信号品質によって表される値が最大となるような周波数多重信号の信号レベルに関する情報を信号レベル情報として求めるとよい。
これにより、変調信号の近傍に発生するスプリアス成分が低減されるように、周波数多重信号の信号レベルを調整することができる。
たとえば、ピーク情報は、周波数多重信号のピーク電力と平均電力との比を表すピークファクタξによって表され、スプリアス情報は、ピークファクタξに応じた1チャンネル分の変調信号のスプリアス量、電気光変換部における光変調度mに応じた2次歪みのレベル、および電気光変換部における光変調度mに応じた3次歪みのレベルに基づいて決められるスプリアスファクタκ、ならびに電気光変換部における光変調度mに応じたコンポジット2次歪みのレベル、電気光変換部における光変調度mに応じたコンポジット3次歪みのレベルによって求められる隣接チャンネル漏洩電力比によって表され、キャリア対雑音情報は、電気光変換部における光変調度mに応じて表され、さらに、ピークファクタξ、電気光変換部における光変調度m、およびスプリアスファクタκのξ−m−κ対応表を予め記憶するξ−m−κ対応表記憶部と、電気光変換部における光変調度mとキャリア対雑音情報との対応関係を予め記憶するキャリア対雑音情報記憶部とを備え、スプリアス算出部は、ξ−m−κ対応表記憶部に記憶されているξ−m−κ対応表を参照して、ピーク検出部によって検出されたピークファクタξに対応するスプリアスファクタκを求め、スプリアスファクタκの値とコンポジット2次歪みおよびコンポジット3次歪みのレベルの値とによって表される隣接チャンネル漏洩電力比を求め、隣接チャンネル漏洩電力比およびキャリア対雑音情報によって表される総合信号品質が最大の値となるような電気光変換部における光変調度mを信号レベル情報とするとよい。
これにより、変調信号の近傍に発生するスプリアス成分が低減されるように、周波数多重信号の信号レベルを容易に調整することができる。
好ましくは、ピーク検出部は、周波数多重部から出力される周波数多重信号の信号レベルを検出して、ピーク情報を検出するとよい。
これにより、送信装置側で、ピーク情報を検出することができる。
好ましくは、ピーク検出部は、第1〜第nの変調部から出力される第1〜第nの変調信号のピークに関する情報に基づいて、ピーク情報を検出するとよい。
これにより、各変調信号に基づいて、ピーク情報を検出することができるので、ピーク情報の正確性が向上する。
好ましくは、ピーク検出部は、光電気変換部から出力される周波数多重信号の信号レベルを検出して、ピーク情報を検出するとよい。
これにより、受信装置側でピーク情報を検出することができる。
好ましくは、ピーク検出部は、周波数分離部から出力される第1〜第nの変調信号の信号レベルを検出して、ピーク情報を検出するとよい。
これにより、各変調信号に基づいて、ピーク情報を検出することができるので、ピーク情報の正確性がアップする。
一実施形態では、周波数多重部は、第1〜第nの変調信号を互いに異なる周波数に変換する周波数変換部を有し、周波数分離部は、周波数多重信号中に含まれている第1〜第nの変調信号を元の周波数に変換して出力する周波数逆変換部を有するとよい。
これにより、各変調信号の周波数帯が重複しているような場合であっても、各変調信号を周波数多重することができる。
好ましくは、スプリアス算出部は、変調信号のチャンネル数nに応じて、信号対妨害信号情報を求めるとよい。
これにより、チャンネル数が時間的に変化するような場合であっても、変調信号のスペクトル近傍に発生する時間的に変化するスプリアスを低減するように周波数多重信号のレベルを変更することができる光伝送システムが提供されることとなる。
好ましくは、受信装置は、さらに、電気光変換部によって出力される周波数多重信号における所定の周波数の歪みレベルを検出する歪みモニタ部と、歪みモニタ部によって検出された歪みレベルを表す歪みレベル情報を送信装置に送信する歪み情報送信部とを含み、利得調整部は、歪み情報送信部から送信されてくる歪みレベル情報に基づいて、歪みモニタ部で検出される歪みレベルが所定のレベル以下となるように、電気光変換部に入力する周波数多重信号の信号レベルを調整するとよい。
これにより、受信装置側における歪みの影響を考慮して、周波数多重信号の信号レベルが調整されることとなるので、歪みの発生をより抑圧することができる。また、複数の変調信号が配置された周波数帯域の内、歪みの影響が最も大きい特定の周波数帯のみを選択して監視するので、全ての周波数帯に関して、歪みレベルを測定しなくても歪みの影響を検出することができる。
好ましくは、各端末装置は、復調部によって復調された信号の信号品質を検出し、信号品質情報として、受信装置を介して送信装置に送信する品質検出部をさらに備え、利得調整部は、送信されてくる信号品質情報で表される信号品質が所定の品質を満たすように、電気光変換部に入力する周波数多重信号の信号レベルを調整するとよい。
これにより、変調信号の信号品質に基づいて、周波数多重信号の信号レベルを調整することとなるので、変調信号の信号品質を所定の品質に保つことができる。
本発明の第2の局面は、第1〜第n(nは2以上の自然数)の変調信号が周波数多重された周波数多重信号を光信号に変換して光伝送路に送出する送信装置であって、周波数多重信号の信号レベルのピークに関するピーク情報を検出するピーク検出部と、ピーク検出部が検出したピーク情報に基づいて、周波数多重信号の信号対妨害信号情報を算出し、信号対妨害信号情報が所定のレベル以上となるような周波数多重信号の信号レベルに関する信号レベル情報を求めるスプリアス算出部と、スプリアス算出部によって求められた信号レベル情報に基づいて、光信号に変換される周波数多重信号の信号レベルを調整する利得調整部とを備える。
本発明の第3の局面は、第1〜第n(nは2以上の自然数)の変調信号が周波数多重された周波数多重信号を光信号に変換して光伝送路に送出する送信装置から送信された光信号を受信して周波数多重信号に変換し、第1〜第nの変調信号に分離する受信装置であって、周波数多重信号の信号レベルのピークに関するピーク情報を検出するピーク検出部を備え、ピーク検出部が検出したピーク情報は、周波数多重信号の信号対妨害信号情報を算出するのに用いられ、信号対妨害信号情報は、信号対妨害信号情報が所定のレベル以上となるような周波数多重信号の信号レベルに関する信号レベル情報を求めるのに用いられ、信号レベル情報は、光信号に変換される周波数多重信号の信号レベルを調整するのに用いられる。
本発明の第4の局面は、第1〜第n(nは2以上の自然数)の変調信号が周波数多重された周波数多重信号を光信号に変換して光伝送路に送出する送信装置と、光伝送路を介して伝送された光信号を受信して周波数多重信号に変換し、第1〜第nの変調信号に分離する受信装置と、第1〜第nの接続回線を介して受信装置に接続され、分離された変調信号を受信する第1〜第nの端末装置とを備える光伝送システムにおいて、周波数多重信号の信号レベルを調整するための信号レベル調整方法であって、周波数多重信号の信号レベルのピークに関するピーク情報を検出するステップと、検出したピーク情報に基づいて、周波数多重信号の信号対妨害信号情報を算出するステップと、信号対妨害信号情報が所定のレベル以上となるような周波数多重信号の信号レベルに関する信号レベル情報を求めるステップと、信号レベル情報に基づいて、光信号に変換される周波数多重信号の信号レベルを調整するステップとを備える。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。図1において、光伝送システムは、送信装置11と、第1の光伝送路108と、受信装置12と、第1〜第nの加入者回線111−1〜111−nと、第1〜第nの復調部(端末装置)112−1〜112−nとを備える。ここで、nは、2以上の自然数であるとする。
送信装置11は、第1の光伝送路108を介して受信装置12と接続される。送信装置11は、例えば電話会社等のセンタ局(CO)に設置される。
受信装置12は、例えば、集合住宅の共用施設(MDU)等に設置される。受信装置12は、各加入者回線(第1〜第nの加入者回線111−1〜111−n)を介して、第1〜第nの復調部112−1〜112−nと接続される。
各加入者回線111−1〜111−nは、たとえば、電話回線(すなわち、ツイストペア線)、同軸ケーブル、無線回線等である。
第1〜第nの復調部112−1〜112−nは、それぞれ加入者モデムに対応しており、各加入者宅内に設置される。
本実施形態に係る光伝送システムは、いわゆるFTTB(Fiber−To−The−Building)やFTTC(Fiber−To−The−Curb)の形態で、VDSL技術を用いる構成である。
送信装置11は、回線分離部101と、第1〜第nの変調部102−1〜102−nと、周波数多重部103と、利得調整部106と、電気光変換部107と、ピーク検出部104と、スプリアス算出部105とを含む。ここで、図中には示していない第k(kは、2からnまでの自然数;以下同様)の変調部102−kの機能は、第1の変調部102−1の機能と同様である。
受信装置12は、光電気変換部109と、周波数分離部110とを含む。
回線分離部101は、入力するデータ信号を、第1〜第nのデータ信号に分離して出力する。ここで、第1〜第nのデータ信号は、それぞれ、第1〜第nの加入者回線111−1〜111−nを介して第1〜第nの復調部112−1〜112−nに伝送される信号である。
第1〜第nのデータ信号は、それぞれ、第1から第nの変調部102−1〜102−nに入力される。以下、第1〜第nの変調部102−1〜102−nの動作を、第1の変調部102−1を例にとって説明する。第1の変調部102−1は、回線分離部101から出力された第1のデータ信号に対応して設けられており、当該第1のデータ信号を所定の変調パラメータに基づいて、第1の変調信号に変換して出力する。ここで、第kの変調部102−kから出力される信号を、第kの変調信号と呼ぶ。
第1の変調部102−1の動作をより詳細に説明する。第1の変調部102−1は、所定の変調パラメータに応じて、回線分離部101から出力された第1のデータ信号を所定の変調信号に変調して出力する。本実施の形態においては、第1の変調部102−1は、所定の変調パラメータでQAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)を行う。ここで、変調パラメータには、符号数、パワースペクトル密度(PSD)、変調帯域幅などが含まれる。所定の変調パラメータは、第1の接続回線の通信状況や伝送路状況によって決定され、可変である。所定の変調パラメータは、制御部(図示せず)からの指示に基づいて、変更される。第kの変調部102−kの動作についても同様である。
周波数多重部103は、第1〜第nの変調部102−1〜102−nから出力された第1〜第nの変調信号を周波数多重する。ここで、変調信号が周波数多重された信号を周波数多重信号と呼ぶ。周波数多重部103は、周波数変換を行う必要がない構成でよい場合と、周波数変換を行う必要がある構成でなければならいない場合とがある。周波数変換を行う必要がない構成でよい場合とは、周波数多重部103に入力される第1〜第nの変調信号が、既に互いに異なる周波数帯を有している場合である。一方、周波数変換を行う必要がある構成でなければならない場合とは、第1〜第nの変調信号間において、周波数帯が等しい信号が存在する場合である。この場合、周波数多重部103は、第1から第nの変調信号が互いに異なる周波数帯となるように、入力される変調信号を周波数変換した上で、周波数多重する。すなわち、周波数多重部は、第1〜第nの変調信号を互いに異なる周波数に周波数変換する周波数変換部を含み、周波数変換部から出力される各変調信号を周波数多重すればよい。
図2Aは、変調信号がQAM信号である場合の周波数多重部103から出力される周波数多重信号のスペクトルを示す図である。図2Aに示すように、周波数多重信号は、QAM信号である第1〜第nの変調信号が周波数多重された信号である。各QAM信号は、それぞれ独立した変調パラメータで変調されている。各変調パラメータは、加入回線の使用状況や回線の伝送状況等に応じて、制御部によって、時間的に変化させられるものとする。なお、ここでは、変調信号がQAM信号であるとしたが、DMT(Discrete Multitone modulation)信号であってもよい。図2Bは、変調信号がDMT信号である場合の周波数多重信号のスペクトルを示す図である。
ピーク検出部104は、ピークホールド回路等で構成される。ピーク検出部104は、所定の時間周期で、周波数多重部103から出力される周波数多重信号の信号(振幅)レベルのピークに関する情報(以下、ピーク情報という)として、ピークファクタξを検出する。図3は、周波数多重信号の振幅レベルの時間変化を示す図であり、ピークファクタξの検出方法および定義を説明するための図である。
第1〜第nの変調信号の変調パラメータが時間的に変化するので、図3に示すように、周波数多重信号の振幅レベルも時間的に変化する。ピーク検出部104は、所定の時間周期で、周波数多重信号の平均電圧およびピーク電圧を検出する。図3において、ピーク検出部104は、第一回目のタイミング(図3の左側波形)で、周波数多重信号の平均電圧Vave およびピーク電圧Vpeak1 を検出し、第二回目のタイミング(図3の右側波形)で、周波数多重信号の平均電力Vave およびピーク電圧Vpeak2 を検出しているとする。なお、ここでは、第一回目および第二回目のタイミングでの平均電圧Vave は、共に同じで、n個の変調信号の各平均電力が等しいと仮定する。ピーク検出部104は、検出したピーク電圧Vpeak1 によるピーク電力Ppeakと平均電圧Vave による平均信号電力Pave との比をピークファクタξとして検出する。すなわち、ξ=Ppeak/Pave である。ここで、ピーク電圧Vpeak1 を検出したときのピークファクタをξ1とする。ピーク電圧Vpeak2 を検出したときのピークファクタをξ2とする。
スプリアス算出部105は、ピーク検出部104が検出した周波数多重信号のピークファクタξに基づいて、N(=n)チャンネルの周波数多重信号のスプリアス量(隣接チャンネル漏洩電力比:ACLR:Adjacent Channel Leakage power Ratio)ACLRNch (ξ,m)を算出し、Nチャンネルの周波数多重信号のスプリアス量ACLRNch (ξ,m)に基づいて、所望信号電力と妨害信号電力との比を示す総合信号品質(DUR:Desired−to−Undesired Ratio)DUR(ξ,m)を求め、DUR(ξ,m)が最大となる(すなわち、妨害信号が最小となる)電気光変換部107の光変調度mを、周波数多重信号の信号レベルに関する信号レベル情報として求める。
ここで、スプリアス量ACLRNch (ξ,m)および総合信号品質DUR(ξ,m)は、ピークファクタξおよび光変調度mに応じて変化する値であるので、ピークファクタξおよび光変調度mの関数として表す。総合信号品質は、所望信号電力と妨害信号電力との比を示す情報であるので、信号対妨害信号情報ともいう。スプリアス量は、周波数多重信号のスプリアス成分と周波数多重信号との関係を示す情報であるので、スプリアス情報ともいう。また、総合信号品質は、正の値とし、妨害信号の電力が小さくなるほど、大きくなる値であるとする。スプリアス量(隣接チャンネル漏洩電力比)は、変調信号のスプリアス成分のレベルから変調信号のレベルを引いた値で表される負の値であるとし、スプリアス成分のレベルが小さくなるほど、小さくなる値であるとする。すなわち、総合信号品質が大きい値であるほど、スプリアス量が小さいことを意味し、品質が良いことを意味する。
スプリアス算出部105は、求めた信号レベル情報である光変調度mを利得調整部106に伝える。
なお、スプリアス算出部105は、所定の手順がプログラミングされた集積回路等によって実現される。スプリアス算出部105の詳しい動作については後述する。なお、光変調度mは、電気光変換部107に入力される変調電流値(ここでは、周波数多重信号の電流値(Im))と電気光変換部107のバイアス電流(Ib)からしきい値電流(Ith)を引いた値との比で表される。すなわち、m=I/ΔIb=Im/(Ib−Ith)である。光変調度mは、電器光変換部に入力される周波数多重信号の1チャネル当たりの平均電力を示すパラメータである。
利得調整部106は、スプリアス算出部105から与えられる光変調度mに基づいて、電気光変換部107に入力する周波数多重信号の信号レベルを決定し、決定した信号レベルとなるように周波数多重信号の信号レベルを調整して出力する。
電気光変換部107は、利得調整部106から出力される周波数多重信号を光信号に変換して出力する。電気光変換部107は、例えば、半導体レーザを光源とし、抽入電流を周波数多重信号で変調することによって光信号を出力する直接変調方式によって実現される。
第1の光伝送路108は、電気光変換部107から出力された光信号を受信装置12へ伝播する。
光電気変換部109は、第1の光伝送路108を介して伝送されてきた光信号を周波数多重信号に再変換する。
周波数分離部110は、光電気変換部109から出力された周波数多重信号を、第1〜第nの変調信号にそれぞれ分離して出力する。ここで、周波数分離部110は、周波数多重部103と全く逆の動作をすればよく、周波数多重部103において周波数変換を行った場合には、周波数変換された第1〜第nの変調信号を元の周波数に変換する。この場合、周波数分離部は、周波数多重信号内に含まれている第1〜第nの変調信号を元の周波数に変換して出力する周波数逆変換部を含む。
第1〜第nの加入者回線111−1〜111−nは、第1〜第nの変調信号に対応して設けられている。第1〜第nの加入者回線111−1〜111−nは、それぞれ、周波数分離部110によって分離された対応する第1〜第nの変調信号を伝播する。
第1〜第nの復調部112−1〜112−nは、第1〜第nの加入者回線111−1〜111−nのそれぞれに接続される。第1〜第nの復調部112−1〜112−nは、それぞれ、各加入者回線111−1〜111−nを介して伝送されてきた第1〜第nの変調信号を復調する。ここで、本実施形態において、第1〜第nの復調部112−1〜112−nは、例えばVDSLモデム等であり、複数の変調パラメータに対応して変調信号を復調することができる。最後に、第1〜第nの復調部112−1〜112−nは、復調した第1〜第nのデータ信号を再生する。
以上のようにして、送信装置11(センタ局)から第1〜第nの復調部112−1〜112−n(各加入者宅)へ、第1〜第nのデータ信号が伝送されることとなる。
次に、スプリアス算出部105の詳しい動作を説明するに先立ち、周波数多重信号のピークファクタξ、Nチャンネルの周波数多重信号のスプリアス量ACLRNch (m)、および総合信号品質DUR(m)の関係を説明する。
図4Aは、ピークファクタξ=ξ1の時、光電気変換部109から出力される周波数多重信号に含まれる一つの変調信号のスペクトルとそのスプリアス成分(妨害信号成分)のスペクトルとを示す図である。図4Aに示すスプリアス成分のスプリアス量は、ACLR1 であるとする。
図4Bは、ピークファクタξ=ξ2の時、光電気変換部109から出力される周波数多重信号に含まれる一つの変調信号のスペクトルとそのスプリアス成分(妨害信号成分)のスペクトルとを示す図である。図4Bに示すスプリアス成分のスプリアス量は、ACLR2 であるとする。スプリアス量を示す隣接チャンネル漏洩電力比は、スプリアスを評価するのに適したパラメータである。
ξ=ξ1またはξ2の場合、変調信号の平均電力Pave /nは、共に等しいと仮定している。このように、平均電力Ppeak /nが等しくても、図4Aおよび図4Bに示すように、ピークファクタが異なることによって、スプリアスの大きさが異なる現象が起こる。
図5は、周波数多重信号のピークファクタとそのスプリアス量との関係を示すグラフである。図5に示すように、ピークファクタが大きくなるに従って、スプリアス量は増大する。この関係は、チャンネル数Nや、電気光変換部107、第1の光伝送路108、および光電気変換部109等に用いられるデバイスの特性によって決まる。チャンネル数Nや、電気光変換部107、第1の光伝送路108、および光電気変換部109等に用いられるデバイスの特性は予め分かっているので、スプリアス量は、ピークファクタが決まれば、一意に決まることとなる。
次に、図5に示したピークファクタξ、スプリアス量ACLRNch (ξ,m)、および総合信号品質DUR(ξ,m)の関係について、図6A〜図6Dおよび式1を用いてより詳しく説明する。
図6Aは、1チャンネル分の変調信号のスペクトルとそのスプリアス成分(スプリアス量がACLR1ch であるとする)のスペクトルとを示す図である。図6Bは、2チャンネルの正弦波(2トーン)のスペクトル、それらによる2次歪みのスペクトル(IM2)、およびそれらによる3次歪み(IM3)のスペクトルを示す図である。図6Cは、nチャンネル分の変調信号のスペクトルとそのスプリアス成分(それぞれのスプリアス量がACLRNch であるとする)のスペクトルとを示す図である。図6Dは、nチャンネルの正弦波(C)のスペクトル、それらによる2次歪み(CSO:Composite second Order:コンポジット2次歪み)のスペクトル、およびそれらによるコンポジット3次歪み(CTB:Composite Triple Beat:コンポジット3次歪み)のスペクトルとを示す図である。式1は、スプリアス量ACLRNch(ξ,m)と総合信号品質DUR(ξ,m)との関係を示す式である。
Figure 2006527573
電気光変換部107の特性を把握することによって、周波数多重信号のピークファクタξに対する1チャンネル分のスプリアス量ACLR1ch (ξ)(図6A参照)が決まる。よって、ピークファクタξに対するスプリアス量ACLR1ch (ξ)の値は、予め調べておくことができる。
また、電気光変換部107の特性を把握することによって、2トーン法を用いた場合のIM2およびIM3のレベルが決まる(図6B参照)。なお、IM2およびIM3のレベルは、光変調度mに応じて変化する値であり、式1では、IM2(m)およびIM3(m)と記される。よって、光変調度mに対するIM2(m)およびIM3(m)は、予め分かる。
式1の但し書きにあるように、ACLR1ch (ξ)、IM2(m)、およびIM3(m)が決まれば、光変調度mに応じて変化するスプリアスファクタκ(ξ,m)が決まる。式1の但し書きから分かるように、スプリアスファクタκは、変調信号のスプリアスの量と正弦波による歪みの量との差分を表すパラメータである。なお、式1において、a1 およびb1 は、変調信号の帯域幅等の変調方法によって決まるパラメータであるとする。したがって、ピークファクタξが決まれば、スプリアスファクタκ(ξ,m)は、mだけの関数となる。よって、ピークファクタξに対応するスプリアスファクタκ(ξ,m)(以下、単に、スプリアスファクタκと記す)の値は、光変調度m毎に予め用意しておくことができる。たとえば、ある光変調度mに対して、ピークファクタξ=ξ1の状態でのスプリアスファクタは、κ=κ1で与えられるとし、ピークファクタξ=ξ2の状態でのスプリアスファクタは、κ=κ2で与えられるものとすることができる。このように、ピークファクタξ、光変調度m、およびスプリアスファクタκの対応表(以下、ξ−m−κ対応表という)を予め用意しておくことができる。図7は、ξ−m−κ対応表を模式的に示す図である。図7に示すように、ξ−m−κ対応表は、あるピークファクタξi を決めた場合、ある光変調度mk に対するスプリアスファクタκikで定義されている。ξ−m−κ対応表は、ピークファクタξi 毎に、光変調度mk およびスプリアスファクタκikを定義するm−κリストから構成される。
IM2やIM3と同様に、電気光変換部107の特性を把握することによって、CSOおよびCTBのレベルが決まる(図6D参照)。なお、CSOおよびCTBのレベルは、光変調度mに応じて変化する値であり、式1では、CSO(m)およびCTB(m)と記される。式1において、a2 およびb2 は、変調信号の帯域幅等の変調パラメータによって決まるパラメータである。また、NCSO (m)は、CSO(m)とIM2(m)との比を示す。NCTB (m)は、CTB(m)とIM3(m)との比を示す。したがって、スプリアスファクタκに対して加算する項(以下、加算項X(m)という)[a2 /CSO(m)+b2 /CTB(m)]-1の値は、光変調度mに対して、予め対応表として用意しておくことができる。光変調度mに対する加算項X(m)の対応表を、m−加算項対応表という。図8は、m−加算項対応表を模式的に示す図である。図8に示すように、m−加算項対応表は、ある光変調度mk に対する加算項の値X(mk )で定義されている。
ξ−m−κ対応表とm−加算項対応表とを利用すれば、光変調度mに対するスプリアス量ACLRNch(ξ,m)を求めることができる。
式1に示すCNR(m)は、予め求められているキャリア対雑音比(Career−to−Noise Ratio)である。CNR(m)は、光変調度mに応じて決まる値である。したがって、光変調度mに対する1/CNR(m)の値を予め対応表として用意しておくことができる。光変調度mに対する1/CNR(m)の対応表を、m−1/CNR対応表という。図9は、m−1/CNR対応表を模式的に示す図である。図9に示すように、m−1/CNR対応表は、ある光変調度mk に対する1/CNR(mk )で定義されている。
以上のことより、ピークファクタξが決まれば、光変調度mの関数として、総合信号品質DUR(ξ,m)が求まることが分かる。よって、総合信号品質DUR(ξ,m)が最大となる光変調度mが、スプリアスを最も最適化することができる光変調度となることとなる。
図10は、スプリアス算出部105の動作を示すフローチャートである。以下、図7〜図10を参照しながら、スプリアス算出部105の動作について説明する。
まず、スプリアス算出部105は、光変調度を調整すべき所定の時期が到来したか否かを判断する(ステップS1)。スプリアス算出部105は、所定の時期が到来するまで、ステップS1の動作を繰り返す。所定の時期は、たとえば、所定の間隔毎に到来する時期であってもよいし、変調パラメータが変化した場合に制御部(図示せず)から指示される時期であってもよい。
所定の時期が到来した場合、スプリアス算出部105は、そのときのピークファクタξをピーク検出部104から得る(ステップS2)。
次に、スプリアス算出部105は、メモリ(図示せず)に格納されているξ−m−κ対応表を参照して、ステップS2で得たピークファクタξに対応するm−κリストを得る(ステップS3)。なお、ξ−m−κ対応表内に、完全に一致するξが存在しない場合、スプリアス算出部105は、検出したピークファクタξに最も近いξに対応するm−κリストを得る。
次に、スプリアス算出部105は、メモリからm−加算項対応表を読み出し、m−κリスト対応表における各光変調度mk に対応するスプリアスファクタκikに、m−加算項対応表における各光変調度mk に対応する加算項X(mk )の値を加算し、各光変調度mk に対するスプリアス量ACLRNch(ξ,m)の対応リストをm−スプリアス量対応リストとして作成する(ステップS4)。
次に、スプリアス算出部105は、m−1/CNR対応表における各1/CNR(mk )から、m−スプリアス量対応リストにおけるスプリアス量ACLRNch(ξ,mk )の逆数1/ACLRNch(ξ,mk )を差し引いて、各光変調度mk に対する1/DUR(ξ,mk )を求め、m−1/DURリストを作成する(ステップS5)。
次に、スプリアス算出部105はm−1/DURリストから、1/DUR(ξ,mk )の値が最小となる光変調度mk (すなわち、DUR(ξ,mk )の値が最大となる光変調度mk )検索する(ステップS6)。ここで求めた光変調度mk が、総合信号品質を最大の値にする光変調度となる。
次に、スプリアス算出部105は、ステップS6で得られた光変調度mk を利得調整部106に伝え(ステップS7)、ステップS1の動作に戻る。それに応じて、利得調整部106は、電気光変換部107に入力する周波数多重信号の信号レベルを決定し、当該信号レベルとなるように周波数多重信号のレベルを調整して出力する。
このように、第1の実施形態によれば、周波数多重信号のピークファクタを検出し、当該ピークファクタの場合に総合信号品質が最大となる光変調度を求め、当該光変調度に基づいて、電気光変換部へ入力する周波数多重信号のレベルを調整する。したがって、総合信号品質が最大となるように、電気光変換部が動作することとなるので、変調信号に応じて、信号品質を最適化することができる光伝送システムが提供されることとなる。
なお、第1の実施形態において、スプリアス算出部105は、ξ−m−κ対応表、m−加算項対応表、およびm−1/CNR対応表を用いて、ピークファクタξに対して総合信号品質DUR(ξ,m)が最大となる光変調度mを求めることとしたが、ピークファクタξおよび光変調度mの関数である総合信号品質DUR(ξ,m)を予め数式として定義しておき、得られたピークファクタξに対して、総合信号品質DUR(ξ,m)が最大となる光変調度mを数値計算によって求めるようにしてもよい。
なお、第1の実施形態では、総合信号品質DUR(ξ,m)が最大となる光変調度mを求めることとしたが、スプリアス算出部は、少なくとも総合信号品質DUR(ξ,m)が所定のレベル以上となるような光変調度mを求めればよい。
なお、第1の実施形態において、スプリアス算出部は、スプリアス量ACLRNch(ξ,m)およびキャリア対雑音比CNR(m)に基づいて、総合信号品質DUR(ξ,m)が最大となる光変調度mを求めることとしたが、少なくともスプリアス量ACLRNch(ξ,m)が所定のレベル以下となる光変調度mを求めることとしてもよい。なお、スプリアス量ACLRNch(ξ,m)も、所望信号と妨害信号との比を表す信号対妨害信号情報である。さらに、スプリアス量ACLRNch(ξ,m)の正負を入れ替えた−ACLRNch(ξ,m)では、値が大きくなるほど、妨害信号のレベルが小さくなる。したがって、スプリアス算出部は、信号対妨害信号情報である−ACLRNch(ξ,m)が所定のレベル以上となるような光変調度mを求めるとしてもよい。
この場合、具体的には、スプリアス算出部は、ピーク検出部が検出したピークファクタξに対して、式1に示す量ACLRNch(ξ,m)の値が所定のレベル以下となる光変調度mの値を数値計算によって求めればよい。また、スプリアス算出部は、予め記憶されている対応表からスプリアス量ACLRNch(ξ,m)の値が所定のレベル以下となる光変調度mの値を求めてもよい。図11は、予め記憶されている対応表からスプリアス量ACLRNch(ξ,m)の値が所定のレベル以下となる光変調度mの値を求める場合のスプリアス算出部の動作を示すフローチャートである。図11に示すように、スプリアス算出部は、所定の時期が到来したら(ステップS11)、ピーク検出部が検出したピークファクタξを得て(ステップS12)、当該ピークファクタξに対応するm−κリストをξ−m−κ対応表から得て(ステップS13)、得たm−κリストに対して、m−加算項対応表を加算して、m−スプリアス量対応リストを生成する(ステップ14)。その上で、スプリアス算出部は、m−スプリアス量対応リストの中から、スプリアス量が所定のレベル以下となる光変調度mk を検索して(ステップS15)、求めた光変調度mk を利得調整部に伝え(ステップS16)、周波数多重信号の信号レベルを調整させる。ここで所定のレベルとは、スプリアス量が許容できる程度の値として予め決められていればよい。
なお、スプリアスの発生要因として、3次歪みが支配的な場合、スプリアス算出部105は、上述とは異なる方法で、最適な光変調度を求めることができる。図12は、光電気変換部109から出力される周波数多重信号内の各変調信号のキャリア対雑音比CNR、図5で説明したACLR1 ,ACLR2 、および図6B,図6Dで説明したIM3,CTBの光変調度依存性を示すグラフである
以下、図12を用いて、スプリアスの発生要因として、3次歪みが支配的な場合の光変調度の最適値の設定方法について説明する。図12において、横軸は、周波数多重部103から出力される周波数多重信号の信号レベルを1チャンネルあたりに換算した場合の光変調度mを示す。縦軸は、光変調度に対するDUR,IM3,CNR、CTB,ACLR1 ,およびACLR2 の値[dB]を示す。なお、雑音による信号品質CNRは、電気光変換部107、第1の光伝送路108、および光電気変換部109に用いられる光デバイスの特性によって計算、あるいは測定によって既知であるとする。スプリアスの発生要因は3次歪みが支配的の場合、式1において、a1 =a2 =0、b1 =b2 =1となる。つまり、総合信号品質DURの光変調度依存性は、式2のようになる。
Figure 2006527573
スプリアスの発生原因として3次歪みが支配的な場合、IM3,CTB,CNR,およびACLRNch =ACLR1 は、図12に示すような光変調度依存性を示す。このとき、式2で示すDUR(ξ,m)は、図12に示すような実線曲線DUR1 を描く。よって、スプリアス算出部105は、図12に示すようなグラフから、実線曲線DUR1 が最大となる光変調度mを求めることによって、最適な光変調度(電気光変換部107に入力される信号レベル)を設定することができる。図12に示すように、このとき、m=m1で実線曲線DUR1 が最大となる。したがって、利得調整部106は、光変調度がm1になるように、電気光変換部107に入力される周波数多重信号の信号レベルを調整すれば、最もよい光伝送品質が得られる。なお、DUR(ξ,m)が所定のレベルH1以上となるような光変調度mを求めてもよい。
一方、ξ=ξ2のとき、ACLRNch =ACLR2が、図12の一点破線で示すように与えられる。DUR(ξ,m)は、図12に示す点線曲線DUR2 を描く。よって、DURはm=m2で最大となるため、スプリアス算出部105は、光変調度をm2と設定する。利得調整部106は、光変調度がm2になるように、電気光変換部107に入力される周波数多重信号の信号レベルを調整すれば、最もよい光伝送品質が得られる。なお、DUR(ξ,m)が所定のレベルH2以上となるような光変調度mを求めてもよい。
従来は、一般にCNRとCTBに基づいて、光変調度mがm0に設定されていたため、ピークファクタによっては、必ずしも最適な光変調度を設定することができなかった。しかし、本発明では、時間的に変化するピークファクタに応じて、スプリアスを算出することによって、最適な光変調度を随時変更することによって、最適な光伝送品質を実現することができる。
なお、図12ではスプリアスの発生要因として3次歪みが支配的の場合、すなわち、式1においてa1=a2=0の場合を述べたが、2次歪みの影響が大きい場合も同様に、2トーン評価と変調信号1chとの差分を取ることによって、Nチャンネル伝送時のスプリアス成分ACLRNch を導出することができる。
なお、上記の変調信号のスプリアスと正弦波信号の歪みとの関係については、安江 他、「VDSL対応マルチチャンネル光アクセス方式」,IEICE,信学技報,vol.102,no.358,OCS2002−64,pp.17−22,Oct.2002や、T.Yasue et.al.,「Scalable Optical Access System for Multi−channel VDSL based on Subcarrier Multiplexing」,OSA Tech.Digest in Optical Fiber Communication Conference 2003,paper FM6,Atlanta,USA, Mar.2003等に詳細が記述されている。
なお、第1の実施形態では、第1〜第nの変調部102−1〜102−nおける変調方式が直交振幅変調(QAM)または分散マルチトーン(DMT)である場合を例として説明したが、変調方式はこれに限らない。例えば、変調方式は、直交周波数多重(OFDM)や符号分割多重(CDM)であってもよい。
なお、第1の実施形態においては、変調信号(チャンネル)の数nを一定として説明したが、スプリアス算出部105は、チャンネル数nが変化した場合、(数1)において、チャンネル数に依存したパラメータNCSO (m)(IM2に対するCSOの波数の比)やNCTB (m)(IM3に対するCTBの波数の比)を変更することによって、チャンネル数が時間的に変化した場合についても容易に、スプリアスを算出することができる。また、送信装置は、チャンネル数n毎に、m−1/CNR対応表を予め用意しておいてもよい。この場合、スプリアス算出部105は、チャンネル数nが変化した場合、図10に示すステップS5において、当該チャンネル数nに対応するm−1/CNR対応表をメモリから読み出して、当該チャンネル数nに対応したm−1/DURリストを生成して、最適な光変調度を求めるようにしてもよい。
なお、第1の実施形態では、ピークファクタξの値をピーク検出部104で計算することとしたが、スプリアス算出部105が、ピーク検出部104で検出された平均電力およびピーク電力に基づいて、ピークファクタξの値を計算するようにしてもよい。
なお、第1の実施形態では、スプリアス算出部105が求めた最適な光変調度mに対して、周波数多重信号の信号レベルを利得調整部106が求めることしたが、スプリアス算出部105が求めた光変調度mから周波数多重信号の信号レベルを求めて、求めた信号レベルを利得調整部106に伝え、利得調整部106が当該信号レベルに基づいて、周波数多重信号の信号レベルを調整するようにしてもよい。
(第2の実施形態)
図13は、本発明の第2の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。図13において、光伝送システムは、送信装置11aと、第1の光伝送路108と、第2の伝送路108aと、受信装置12aと、第1〜第nの加入者回線111−1〜111−nと、第1〜第nの復調部(端末装置)112−1〜112−nとを備える。送信装置11aは、回線分離部101と、第1〜第nの変調部102−1〜102−nと、周波数多重部103と、利得調整部106aと、電気光変換部107と、ピーク検出部104と、スプリアス算出部105とを含む。受信装置12aは、光電気変換部109と、周波数分離部110と、歪みモニタ部113と、歪み情報送信部114とを含む。
第2の実施形態の受信装置12aにおいて、歪みモニタ部113および歪み情報送信部114が付加されたのが、第1の実施形態と異なる。図13において、第1の実施形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。第2の伝送路108aは、電気伝送路であってもよいし、光伝送路であってもよい。
歪みモニタ部113は、光電気変換部109から出力された周波数多重信号から所定の周波数の歪みレベルを検出する。なお、歪みモニタ部113は、周波数分離部110の出力側から歪みレベルを検出してもよい。
図14Aは、歪みモニタ部113において検出される2次歪み(CSO)の周波数特性の一例を示す図である。図14Bは、歪みモニタ部113において検出される3次歪み(CTB)の周波数特性一例を示す図である。図14Aおよび図14Bでは、たとえば、100[MHz]から1300[MHz]までの間にnチャンネルの変調信号を周波数多重して配置した場合の例を示す。図14Aでは、ある周波数に対して、2次歪みの値が2値であるように示されているが、これは、ある周波数間隔で2次歪みの値が上下することを意味している。図14Bについても同様である。
図14Aに示すように、2次歪みの歪みレベルは、周波数多重信号の最低または最高の周波数において最大値をとる。したがって、2次歪みの影響は、周波数多重信号の最低の周波数近傍および最高の周波数近傍の歪みレベルを測定することによって、歪みの最大値を検出することができる。図14Aを例にとって説明すると、最低の周波数(100[MHz])近傍および最高の周波数(1300[MHz])近傍の歪みレベルを測定することによって、2次歪み(CSO)の最大値を検出することができる。
また、図14Bに示すように、3次歪みの歪み(CTB)レベルは、周波数多重信号の周波数帯域の中心付近において最大値をとる。従って、3次歪みの影響は、周波数多重信号の中心周波数の歪みレベルを測定することによって、歪みの最大値を検出することができる。図14Bを例にとって説明すると、中心周波数(700[MHz])近傍の歪みレベルを測定することによって、3次歪みの最大値を検出することができる。
歪みモニタ部113は、検出した歪みレベルを表す歪みレベル情報を歪み情報送信部114に渡す。歪み情報送信部114は、当該歪みレベル情報を第2の伝送路108aを介して、利得調整部106aに送る。
利得調整部106aは、第2の伝送路108aを介して伝送されてくる歪みレベル情報に基づいて、歪みレベルが所定の歪みレベル以下となるように、電気光変換部107に入力する周波数多重信号の信号レベルを調整する。具体的には、利得調整部106aは、歪み情報送信部114からの歪みレベル情報を受信したら、当該歪みレベル情報が示す歪みレベルが所定の歪みレベル以下であるか否かを判断する。所定の歪みレベル以下である場合、利得調整部106aは、周波数多重信号の信号レベルをそのままにしておく。一方、所定の歪みレベル以下でない場合、利得調整部106aは、周波数多重信号の信号レベルを減少させる方向に調整する。次に、利得調整部106aは、再び、歪み情報送信部114から送られてくる歪みレベル情報を受信する。受信した歪みレベル情報が示す歪みレベルが所定の歪みレベル以下となっていない場合、利得調整部106aは、さらに、周波数多重信号の信号レベルをさらに減少させる方向に調整する。このようにして、利得調整部106aは、歪みレベルが所定の歪みレベル以下となるまで、周波数多重信号の信号レベルを減少させる。
このように、第2の実施形態によれば、利得調整部は、受信装置における光伝送後の歪みの影響を考慮して、周波数多重信号の信号レベルを調整することとができるので、歪みの発生をより最適に抑圧することができる。また、複数の変調信号が配置された周波数帯域の内、歪みの影響が最も大きい特定の周波数帯のみを選択して監視するので、全ての周波数帯に関して、歪みレベルを測定しなくても歪みの影響を検出することができる。さらに、第1の実施形態と同様の構成を有するので、第1の実施形態に示す効果と同様の効果も有する。
(第3の実施形態)
図15は、本発明の第3の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。図15において、光伝送システムは、送信装置11bと、第1の光伝送路108と、第2の伝送路108aと、受信装置12bと、第1〜第nの加入者回線111−1〜111−nと、第1〜第nの復調部112−1〜112−nと、第1〜第nの品質検出部115−1〜115−nとを備える。送信装置11bは、回線分離部101と、第1〜第nの変調部102−1〜102−nと、周波数多重部103と、利得調整部106bと、電気光変換部107と、ピーク検出部104と、スプリアス算出部105とを含む。受信装置12bは、光電気変換部109と、周波数分離部110と、品質情報送信部116とを含む。
第3の実施形態の受信装置12bにおいて、品質情報送信部116が付加されたのが、第1の実施形態と異なる。また、加入者端末において、第1〜第nの品質検出部115−1〜115−nが付加されたのが、第1の実施形態と異なる。図15において、第1または第2の実施形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
第1の品質検出部115−1は、第1の復調部112−1に接続されており、第1の加入者回線111−1から伝送されてくる第1の変調信号の信号品質を監視する。具体的には、第1の品質検出部115−1は、信号品質情報として、SNR(信号対雑音比)やビット誤り率を検出する。第1の品質検出部115−1は、検出した信号品質を示す信号品質情報を品質情報送信部116に送信する。信号品質情報の伝送には、加入者回線を用いてもよいし、それ以外の回線を用いてもよい。第2〜第nの品質検出部115−2〜115−nの動作は、第1の品質検出部115−1の動作と同様である。
品質情報送信部116は、双方向通信用に設置されている第2の伝送路108aを介して、第1から第nの変調信号の信号品質情報を、利得調整部106bに送信する。
利得調整部106bは、第2の伝送路108aを介して伝送されてくる信号品質情報に基づいて、変調信号の信号品質が所定の品質を満足するように、電気光変換部107に入力する周波数多重信号の信号レベルを調整する。具体的には、利得調整部106bは、品質情報送信部116からの信号品質情報を受信したら、当該信号品質情報に示されている信号品質が所定の品質を満足しているか否かを判断する。所定の品質を満足している場合、利得調整部106bは、周波数多重信号の信号レベルをそのままにしておく。一方、所定の品質を満足していない場合、利得調整部106bは、周波数多重信号の信号レベルを減少させる方向に調整する。次に、利得調整部106bは、再び、品質情報送信部116から送られてくる信号品質情報を受信する。受信した信号品質情報が示す信号品質が所定の品質を満足していない場合、利得調整部106bは、さらに、周波数多重信号の信号レベルをさらに減少させる方向に調整する。このようにして、利得調整部106bは、信号品質が所定の品質となるまで、周波数多重信号の信号レベルを減少させる。あるいは、信号レベルを増加させる方向に調整してもよい。
このように、第3の実施形態によれば、利得調整部は、変調信号の信号品質に基づいて、周波数多重信号の信号レベルを調整することとなるので、変調信号の信号品質を所定の品質に保つことができる。また、信号品質の監視には、VDSLモデムを構成する復調部における標準的な機能を利用することができるので、容易に実現することができる。さらに、第1の実施形態と同様の構成を有するので、第1の実施形態に示す効果と同様の効果も有する。
(上記実施形態の変形)
上記第1〜第3の実施形態では、ピーク情報の検出を周波数多重部103が出力する周波数多重信号に基づいて行うこととしたが、これに限られるものではない。
図16は、第1〜第nの変調部102−1〜102−nから出力される第1〜第nの変調信号のピーク値を検出して、ピーク情報を求める場合の光伝送システムの構成を示す図である。図16において、第1の実施形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付す。図16において、第1〜第nの変調信号ピーク検出部117−1〜117−nは、それぞれ、第1〜第nの変調信号のピーク電圧および平均電圧を検出し、検出したピーク電圧および平均電圧をスプリアス算出部105cに送る。第1〜第nの変調信号ピーク検出部117−1〜117−nによって、一つのピーク検出部が構成される。スプリアス算出部105cは、第1〜第nの変調信号ピーク検出部117−1〜117−nから送られてくる第1〜第nの変調信号のピーク電圧および平均電圧の平均値を計算して、当該平均値を周波数多重信号のピーク電圧および平均電圧として、周波数多重信号のピークファクタξを求める。その後、スプリアス算出部105cは、第1の実施形態と同様にして、算出したピークファクタξに基づいて、最適な光変調度mを決定して、利得調整部106に送る。
これにより、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、各変調信号のピーク値に基づいて、ピークファクタが求められるので、変調部における変調パラメータが異なる場合など、より精度よくピークファクタを求めることができる。なお、図16に示す光伝送システムにおいても、第2の実施形態と同様に、歪みレベルを監視する構成を設けてもよいし、また、第3の実施形態と同様に、信号品質を監視する構成を設けてもよい。
図17は、光電気変換部109から出力される周波数多重信号のピーク値を検出して、ピーク情報を求める場合の光伝送システムの構成を示す図である。図17において、第1または第2の実施形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付す。図17において、ピーク検出部104bは、第1の実施形態に係るピーク検出部104と同様にして、光電気変換部109から出力される周波数多重信号から、ピークファクタξを求め、スプリアス算出部105に第2の伝送路108aを介して送信する。スプリアス算出部105は、第1の実施形態と同様にして、ピーク検出部104bから送られてくるピークファクタξに基づいて、最適な光変調度mを決定して、利得調整部106に送る。
これにより、第1の実施形態と同様の効果が得られる。なお、この場合、スプリアス算出部105は、受信装置側にあってもよく、この場合、送信側にフィードバックされてくる光変調度に基づいて、利得調整部106は、周波数多重信号のレベルを調整する。なお、図17に示す光伝送システムにおいても、第2の実施形態と同様に、歪みレベルを監視する構成を設けてもよいし、また、第3の実施形態と同様に、信号品質を監視する構成を設けてもよい。
図18は、周波数分離部110から出力される第1〜第nの変調信号のピーク値を検出して、ピーク情報を求める場合の光伝送システムの構成を示す図である。図18において、第1の実施形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付す。図18において、第1〜第nの変調信号ピーク検出部119−1〜119−nは、それぞれ、第1〜第nの変調信号のピーク電圧および平均電圧を検出し、検出したピーク電圧および平均電圧をピーク情報送信部120に送る。ピーク情報送信部120は、第1〜第nの変調信号ピーク検出部119−1〜119−nから送られてきた第1〜第nの変調信号のピーク電圧および平均電圧を第2の伝送路108aを介して、スプリアス算出部105cに送る。第1〜第nの変調信号ピーク検出部119−1〜119−nおよびピーク情報送信部120によって、一つのピーク検出部が構成される。スプリアス算出部105cは、第1〜第nの変調信号ピーク検出部117−1〜117−nから送られてくる第1〜第nの変調信号のピーク電圧および平均電圧の平均値を計算して、当該平均値を周波数多重信号のピーク電圧および平均電圧とし、周波数多重信号のピークファクタξを求める。その後、スプリアス算出部105cは、第1の実施形態と同様にして、算出してピークファクタξに基づいて、最適な光変調度mを決定して、利得調整部106に送る。
これにより、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、各変調信号のピーク値に基づいて、ピークファクタが求められるので、変調部における変調パラメータが異なる場合など、より精度よくピークファクタを求めることができる。スプリアス算出部105cは、受信装置側にあってもよく、この場合、送信側にフィードバックされてくる光変調度に基づいて、利得調整部106は、周波数多重信号のレベルを調整する。なお、図18に示す光伝送システムにおいても、第2の実施形態と同様に、歪みレベルを監視する構成を設けてもよいし、また、第3の実施形態と同様に、信号品質を監視する構成を設けてもよい。
なお、上記実施形態では、送信装置と受信装置とが1対1の関係であるとして説明したが、送信装置と受信装置とが1対多であってもよい。送信装置と受信装置とが1対多との関係にある場合、図13,15,17,18のように、受信装置から送信装置に情報をフィードバックする場合、各受信装置から情報がフィードバックされ、送信装置がフードバックされた各情報に基づいて、周波数多重信号のレベルを調整すればよい。
本発明にかかる光伝送システム、ならびにそれに用いられる送信装置、受信装置、および信号レベル調整方法は、変調信号のスペクトル近傍に発生するスプリアスを低減することができ、光通信分野等において有用である。
本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図 変調信号がQAM(Quadrature Amplitude Modulation)信号である場合の周波数多重部103から出力される周波数多重信号のスペクトルを示す図 変調信号がDMT(Discrete Multi−Tone)信号である場合の周波数多重信号のスペクトルを示す図 周波数多重信号の振幅レベルの時間変化を示す図であり、ピークファクタξの検出方法および定義を説明するための図 ピークファクタξ=ξ1の時、光電気変換部109から出力される周波数多重信号に含まれる一つの変調信号のスペクトルとそのスプリアス成分(妨害信号成分)のスペクトルとを示す図 ピークファクタξ=ξ2の時、光電気変換部109から出力される周波数多重信号に含まれる一つの変調信号のスペクトルとそのスプリアス成分(妨害信号成分)のスペクトルとを示す図 周波数多重信号のピークファクタとそのスプリアス量との関係を示すグラフ 1チャンネル分の変調信号のスペクトルとそのスプリアス成分(スプリアス量がACLR1ch であるとする)のスペクトルとを示す図 2チャンネルの正弦波(2トーン)のスペクトル、それらによる2次歪みのスペクトル(IM2)、およびそれらによる3次歪み(IM3)のスペクトルを示す図 nチャンネル分の変調信号のスペクトルとそのスプリアス成分(それぞれのスプリアス量がACLRNch であるとする)のスペクトルとを示す図 nチャンネルの正弦波(C)のスペクトル、それらによる2次歪み(CSO:Composite second Order:コンポジット2次歪み)のスペクトル、およびそれらによる3次歪み(CTB:Composite Triple Beat:コンポジット3次歪み)のスペクトルとを示す図 ξ−m−κ対応表を模式的に示す図 m−加算項対応表を模式的に示す図 m−1/CNR対応表を模式的に示す図 スプリアス算出部105の動作を示すフローチャート 予め記憶されている対応表からスプリアス量ACLRNch(ξ,m)の値が所定のレベル以下となる光変調度mの値を求める場合のスプリアス算出部の動作を示すフローチャート 光電気変換部109から出力される周波数多重信号内の各変調信号のキャリア対雑音比CNR、図5で説明したACLR1 ,ACLR2 、および図6B,図6Dで説明したIM3,CTBの光変調度依存性を示すグラフ 本発明の第2の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図 歪みモニタ部113において検出される2次歪みの周波数特性の一例を示す図 歪みモニタ部113において検出される3次歪みの周波数特性一例を示す図 本発明の第3の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図 第1〜第nの変調部102−1〜102−nから出力される第1〜第nの変調信号のピーク値を検出して、ピーク情報を求める場合の光伝送システムの構成を示す図 光電気変換部109から出力される周波数多重信号のピーク値を検出して、ピーク情報を求める場合の光伝送システムの構成を示す図 周波数分離部110から出力される第1〜第nの変調信号のピーク値を検出して、ピーク情報を求める場合の光伝送システムの構成を示す図 従来の光伝送システムの構成を示すブロック図

Claims (18)

  1. 第1〜第n(nは2以上の自然数)の変調信号が周波数多重された周波数多重信号を光信号に変換して光伝送路に送出する送信装置と、前記光伝送路を介して伝送された前記光信号を受信して前記周波数多重信号に変換し、前記第1〜第nの変調信号に分離する受信装置と、第1〜第nの接続回線を介して前記受信装置に接続され、分離された前記変調信号を受信する第1〜第nの端末装置とを備える光伝送システムであって、
    前記周波数多重信号の信号レベルのピークに関するピーク情報を検出するピーク検出部と、
    前記ピーク検出部が検出した前記ピーク情報に基づいて、前記周波数多重信号の信号対妨害信号情報を算出し、前記信号対妨害信号情報が所定のレベル以上となるような前記周波数多重信号の信号レベルに関する信号レベル情報を求めるスプリアス算出部と、
    前記送信装置内に設けられ、前記スプリアス算出部によって求められた信号レベル情報に基づいて、前記光信号に変換される前記周波数多重信号の信号レベルを調整する利得調整部とを備える、光伝送システム。
  2. 前記送信装置は、
    前記第1〜第nの端末装置にそれぞれ伝送すべき第1〜第nのデータ信号に基づいて変調された前記第1〜第nの変調信号を生成する第1〜第nの変調部と、
    前記第1〜第nの変調部から出力された前記第1〜第nの変調信号を周波数多重して前記周波数多重信号を出力する周波数多重部と、
    前記利得調整部によって信号レベルが調整された前記周波数多重部が出力した前記周波数多重信号を前記光信号に変換し、前記光信号を前記光伝送路に送出する電気光変換部とを含み、
    前記受信装置は、
    前記光伝送路を介して伝送されてくる前記光信号を受信して前記周波数多重信号に変換する光電気変換部と、
    前記光電気変換部から出力された前記周波数多重信号の中から、前記第1〜第nの変調信号を抽出し、それぞれを対応する前記第1〜第nの接続回線へ送信する周波数分離部とを含み、
    前記第1〜第nの端末装置は、それぞれ、対応する前記第1〜第nの接続回線から送信されてくる前記変調信号を復調する復調部を含む、請求項1に記載の光伝送システム。
  3. 前記信号対妨害信号情報は、前記電気光変換部で発生する周波数多重信号のスプリアス成分と前記周波数多重信号とに関するスプリアス情報であって、
    前記スプリアス算出部は、前記スプリアス情報で表されるスプリアス成分のレベルが所定のレベル以下となるような前記周波数多重信号の信号レベルに関する情報を前記信号レベル情報として求めることを特徴とする、請求項2に記載の光伝送システム。
  4. 前記ピーク情報は、前記周波数多重信号のピーク電力と平均電力との比を表すピークファクタξによって表され、
    前記スプリアス情報は、前記ピークファクタξに応じた1チャンネル分の変調信号のスプリアス量、前記電気光変換部における光変調度mに応じた2次歪みのレベル、および前記電気光変換部における光変調度mに応じた3次歪みのレベルに基づいて決められるスプリアスファクタκ、ならびに前記電気光変換部における光変調度mに応じたコンポジット2次歪みのレベル、前記電気光変換部における光変調度mに応じたコンポジット3次歪みのレベルによって求められる隣接チャンネル漏洩電力比によって表され、
    前記スプリアス算出部は、前記隣接チャンネル漏洩電力比が所定のレベル以下となるような前記電気光変換部における光変調度mを、前記信号レベル情報として求めることを特徴とする、請求項3に記載の光伝送システム。
  5. 前記ピークファクタξ、前記電気光変換部における光変調度m、および前記スプリアスファクタκのξ−m−κ対応表を予め記憶するξ−m−κ対応表記憶部をさらに備え、
    前記スプリアス算出部は、
    前記ξ−m−κ対応表記憶部に記憶されている前記ξ−m−κ対応表を参照して、前記ピーク検出部によって検出されたピークファクタξに対応するスプリアスファクタκを求め、
    前記スプリアスファクタκの値と前記コンポジット2次歪みおよび前記コンポジット3次歪みのレベルの値とによって表される前記隣接チャンネル漏洩電力比が所定のレベル以下となるような前記電気光変換部における光変調度mを検索し、検索した光変調度mを前記信号レベル情報とすることを特徴とする、請求項4に記載の光伝送システム。
  6. 前記信号対妨害信号情報は、前記電気光変換部で発生する周波数多重信号のスプリアス成分に関するスプリアス情報およびキャリア対雑音情報に基づいて定義される総合信号品質であり、
    前記スプリアス算出部は、前記総合信号品質によって表される値が最大となるような前記周波数多重信号の信号レベルに関する情報を前記信号レベル情報として求めることを特徴とする、請求項2に記載の光伝送システム。
  7. 前記ピーク情報は、前記周波数多重信号のピーク電力と平均電力との比を表すピークファクタξによって表され、
    前記スプリアス情報は、前記ピークファクタξに応じた1チャンネル分の変調信号のスプリアス量、前記電気光変換部における光変調度mに応じた2次歪みのレベル、および前記電気光変換部における光変調度mに応じた3次歪みのレベルに基づいて決められるスプリアスファクタκ、ならびに前記電気光変換部における光変調度mに応じたコンポジット2次歪みのレベル、前記電気光変換部における光変調度mに応じたコンポジット3次歪みのレベルによって求められる隣接チャンネル漏洩電力比によって表され、
    前記キャリア対雑音情報は、前記電気光変換部における光変調度mに応じて表され、
    さらに、前記ピークファクタξ、前記電気光変換部における光変調度m、および前記スプリアスファクタκのξ−m−κ対応表を予め記憶するξ−m−κ対応表記憶部と、
    前記電気光変換部における光変調度mと前記キャリア対雑音情報との対応関係を予め記憶するキャリア対雑音情報記憶部とを備え、
    前記スプリアス算出部は、
    前記ξ−m−κ対応表記憶部に記憶されている前記ξ−m−κ対応表を参照して、前記ピーク検出部によって検出されたピークファクタξに対応するスプリアスファクタκを求め、
    前記スプリアスファクタκの値と前記コンポジット2次歪みおよび前記コンポジット3次歪みのレベルの値とによって表される前記隣接チャンネル漏洩電力比を求め、
    前記隣接チャンネル漏洩電力比および前記キャリア対雑音情報によって表される前記総合信号品質が最大の値となるような前記電気光変換部における光変調度mを前記信号レベル情報とすることを特徴とする、請求項6に記載の光伝送システム。
  8. 前記ピーク検出部は、前記周波数多重部から出力される前記周波数多重信号の信号レベルを検出して、前記ピーク情報を検出することを特徴とする、請求項2に記載の光伝送システム。
  9. 前記ピーク検出部は、前記第1〜第nの変調部から出力される前記第1〜第nの変調信号のピークに関する情報に基づいて、前記ピーク情報を検出することを特徴とする、請求項2に記載の光伝送システム。
  10. 前記ピーク検出部は、前記光電気変換部から出力される前記周波数多重信号の信号レベルを検出して、前記ピーク情報を検出することを特徴とする、請求項2に記載の光伝送システム。
  11. 前記ピーク検出部は、前記周波数分離部から出力される前記第1〜第nの変調信号の信号レベルを検出して、前記ピーク情報を検出することを特徴とする、請求項2に記載の光伝送システム。
  12. 前記周波数多重部は、第1〜第nの変調信号を互いに異なる周波数に変換する周波数変換部を有し、
    前記周波数分離部は、前記周波数多重信号中に含まれている前記第1〜第nの変調信号を元の周波数に変換して出力する周波数逆変換部を有することを特徴とする、請求項2に記載の光伝送システム。
  13. 前記スプリアス算出部は、前記変調信号のチャンネル数nに応じて、前記信号対妨害信号情報を求めることを特徴とする、請求項2に記載の光伝送システム。
  14. 前記受信装置は、さらに、
    前記電気光変換部によって出力される前記周波数多重信号における所定の周波数の歪みレベルを検出する歪みモニタ部と、
    前記歪みモニタ部によって検出された歪みレベルを表す歪みレベル情報を前記送信装置に送信する歪み情報送信部とを含み、
    前記利得調整部は、前記歪み情報送信部から送信されてくる前記歪みレベル情報に基づいて、前記歪みモニタ部で検出される前記歪みレベルが所定のレベル以下となるように、前記電気光変換部に入力する前記周波数多重信号の信号レベルを調整することを特徴とする、請求項2に記載の光伝送システム。
  15. 各前記端末装置は、前記復調部によって復調された信号の信号品質を検出し、信号品質情報として、前記受信装置を介して前記送信装置に送信する品質検出部をさらに備え、
    前記利得調整部は、送信されてくる信号品質情報で表される信号品質が所定の品質を満たすように、前記電気光変換部に入力する前記周波数多重信号の信号レベルを調整することを特徴とする、請求項2に記載の光伝送システム。
  16. 第1〜第n(nは2以上の自然数)の変調信号が周波数多重された周波数多重信号を光信号に変換して光伝送路に送出する送信装置であって、
    前記周波数多重信号の信号レベルのピークに関するピーク情報を検出するピーク検出部と、
    前記ピーク検出部が検出した前記ピーク情報に基づいて、前記周波数多重信号の信号対妨害信号情報を算出し、前記信号対妨害信号情報が所定のレベル以上となるような前記周波数多重信号の信号レベルに関する信号レベル情報を求めるスプリアス算出部と、
    前記スプリアス算出部によって求められた信号レベル情報に基づいて、前記光信号に変換される前記周波数多重信号の信号レベルを調整する利得調整部とを備える、送信装置。
  17. 第1〜第n(nは2以上の自然数)の変調信号が周波数多重された周波数多重信号を光信号に変換して光伝送路に送出する送信装置から送信された前記光信号を受信して前記周波数多重信号に変換し、前記第1〜第nの変調信号に分離する受信装置であって、
    前記周波数多重信号の信号レベルのピークに関するピーク情報を検出するピーク検出部を備え、
    前記ピーク検出部が検出した前記ピーク情報は、前記周波数多重信号の信号対妨害信号情報を算出するのに用いられ、
    前記信号対妨害信号情報は、前記信号対妨害信号情報が所定のレベル以上となるような前記周波数多重信号の信号レベルに関する信号レベル情報を求めるのに用いられ、
    前記信号レベル情報は、前記光信号に変換される前記周波数多重信号の信号レベルを調整するのに用いられることを特徴とする、受信装置。
  18. 第1〜第n(nは2以上の自然数)の変調信号が周波数多重された周波数多重信号を光信号に変換して光伝送路に送出する送信装置と、前記光伝送路を介して伝送された前記光信号を受信して前記周波数多重信号に変換し、前記第1〜第nの変調信号に分離する受信装置と、第1〜第nの接続回線を介して前記受信装置に接続され、分離された前記変調信号を受信する第1〜第nの端末装置とを備える光伝送システムにおいて、前記周波数多重信号の信号レベルを調整するための信号レベル調整方法であって、
    前記周波数多重信号の信号レベルのピークに関するピーク情報を検出するステップと、
    検出した前記ピーク情報に基づいて、前記周波数多重信号の信号対妨害信号情報を算出するステップと、
    前記信号対妨害信号情報が所定のレベル以上となるような前記周波数多重信号の信号レベルに関する信号レベル情報を求めるステップと、
    前記信号レベル情報に基づいて、前記光信号に変換される前記周波数多重信号の信号レベルを調整するステップとを備える、信号レベル調整方法。

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