JP2006526117A - 細長い物品の留め具 - Google Patents

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Abstract

特に一対の管(9)である細長い物品のための保持具である。一方の保持部品(1)には、一対の管を受容するために、連結器部品(2)の両側に対称に配置された2つの凹部(6)が形成されている。他方の保持部品(11)には、第2の連結器部品(12)により第1の保持部品に結合でき、連結状態で凹部(6)を横切って延びて弾性的な予応力を与えるようにその中に管(9)を保持する2つの板ばね部(14)を備える。連結器部品は、横方向の突出部(18)を有するピン(12)と、ピン(12)を収容し、90度回転すると横方向の突出部(18)と相互作用する掛け止め装置(21,22)を備える。

Description

本発明は、例えばチューブないしは管のような規定された直径を有する細長い物品のホルダないしは保持具に関する。これらの物品は、振動が生じない安定した状態で限定された位置に保持されなければならない。保持具は容易かつ確実に取付可能でなければならない。
請求項1の前段が基礎としている公知の保持具(特許文献1)の場合、下側のホルダパーツないしは保持部品には物品を収容するための凹部が形成されている。この下側の保持部品は、凹部に加え、ピンが案内される孔を備え、このピンは第2の保持部品に結合される。この第2の保持部品は平坦なリーフないしは板ばね部を有し、この板ばね部は取り付け準備状態で凹部の上方に位置し、タブ突出部で下側の保持部品の対応する形状のフックの下側をグリップしないしは掴む。タブとフックは、2つの保持部品を取り付け位置で固定する閉鎖要素を構成する。2つの保持部品を結合する連結器が凹部の一方側に設けられ、一対の閉鎖要素は他方側に設けられているので、この公知の装置が必要とする材料と空間の量は比較的多い。2つの保持部品の互いに対する相対移動と、閉鎖部材の掛け止めラッチングの手順とが、互いに適合する必要があるので、取り付けには相当の注意が必要である。
また、特殊なねじで2つの保持部品を互いに引き寄せる保持具が知られているが(特許文献2〜4)、これは製造と使用が共に複雑である。最後に、自己クランプ型のピンが上側の保持部品に設けられた保持具が知られており(特許文献5)、このピンは下側の保持部品の開口を自由に通過し、保持構造に設けられた孔に固定される。従って、保持部品の結合は、外部での操作、すなわち保持構造へのピンの固定による。これは不都合である。そのため、2つの保持部品の間に補助の弾性的な掛け止め接続部が設けられているが、その保持性能は積極的な掛け止め閉鎖要素ほどは安定していない。
英国特許第299,529号 米国特許開第5,271,588号 欧州特許第579,352号 欧州特許第625,662号 米国特許第4,936,530号
言及した先行技術から出発して、本発明は製造及び使用の複雑さを緩和するという目的に基づく。解決手段は、請求項1中にある。
従って、細長い物品の保持具は、少なくとも1個の細長い物品のための収容凹部を有し、それに隣接して第1の連結器部品を有する第1の保持部品と、第1の保持部品に適合し、結合状態で凹部を覆うように凹部上に延びる板ばね部を有する第2の保持部品とを備える。力を互いに補償するために、2つの凹部と2つの板ばね部がそれぞれ互いに対向し、それらの間に連結器部品が配置されることが好ましい。板ばね部(複数の場合もある)が予め定められた態様で凹部に配置された物品に弾性的に載せられるように、寸法が設定されることが好ましい。その結果、安定して、かつその直径の好適な公差範囲内でガタ付くことなく、物品が保持される。従って、力の補償に関してのみでなく、例えば液圧目的で、管路を対で配置する必要がある多くの用途がある点で、この対の構造は好ましい。
連結器部品は、前述の所望の相対位置が係合により生じるように設計されている。連結器部品が開口とピンの形態であり、ピンが一方側から他方側に回転可能である実施の形態が特に有効である。第1の位置では、保持部品は互いに回転位置であり、保持される部品に対して板ばね部は平行である。回転により、保持部品は保持位置に到達し、この保持位置では板ばね部が物品に載って予応力を与える。本発明によれば、これは突出部及び/又は凹部が設けられ、相互ロック(interlocking manner)する態様で互いに相互作用し、取付回転位置では連結器部品を一体に連結できるようになっているが、板ばね部が凹部の上方に位置する保持回転位置では保持部品が互いに分離されないようになっていることによる。連結器部品が開口及びピンの態様であれば、開口は少なくとも1つ、好適には2つの向かい合う縁切欠を備えることが好ましく、ピンは対応して1つ又は2つの突出部を有する。ピンは保持部品が取付位置で互いに連結されると縁切欠を通過し、回転保持位置で縁切欠と他方側の開口縁の背後で係合する。この場合の寸法は、ピン部が開口縁の背後で係合すると所望の直径を有する細長い物品に対して板ばね部が所望の予応力を作用するように設定される。
保持部品が非意図的に保持位置から解放されないために、操作中に通常作用する力を上回らない力の閾値で反対方向の回転に抗するものである好適には掛け止め装置の形態の固定装置を設けてもよい。この掛け止め装置は、例えば背面側の開口縁に設けられ、係合動作中にピン側の突出部に対しては緩やかに上がる斜面となり係合位置へは急激に落ちる傾斜突起であってもよい。この傾斜突起が装置に弾性的な応力を与えることも考えられる。
本発明のさらに他の特徴としては、例えば固定ねじを収容するために穿たれた孔をピンが有していてもよい。
本発明に係る保持具は、例えばガラス繊維ポリアミドである弾性樹脂から製造することが好ましい。異なる管径に適合するように、種々の寸法のものが提供されてもよい。あらゆる用途例で相互に固定される保持部品が利用できることを保証するために、2つの保持部品は容易に破断できる材料の接続部で一体に製造される。使用まで、2つの保持部品は互いに連結された状態で維持され、その後互いに引き離される。
以下、図面に図示された例示の実施形態を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
図1から図9に示す実施形態において第1の保持部品1は、一体的にかつ中央に固定のスリーブ2を有し、このスリーブ2の長さは実質的に内径よりも短くない。固定のスリーブ2に形成された開口3は対向する側部に溝4を有する。
スリーブ2を含む第1の保持部品1の中央部の側部に対して側部部品5が対称に配置されており、これらの側部部品5には凹部6が形成されている。これらの凹部6は連続した平行な窪みであり、それらの外側側壁は管の脱落を防止する。側部部品5は、所望の力を吸収できる比較的薄い材料から製造されているが、保持される管の直径の標準の直径に対する相違を考慮して、弾性的な可撓性を有している。
供給状態では、第2の保持部品11は薄く、容易に破断できる材料からなる接続部10によって第1の保持部品1に結合されており、第2の保持部品11は中央に中空ピン12を有している。この中空ピン12の外径は、第1の保持部品1のスリーブ2の開口3に遊びを有して嵌り込み、かつ開口3内で回転できるように設定されている。ピン12中の孔13は、この構成を例えば壁である保持構造に固定する目的で機能する。
第2の保持部品11は、ピン12の軸線に対して垂直な面に、2つの対称に配置された板ばね部14を有する。これらの板ばね部14のピン12が位置している側の表面は本質的に平坦である。板ばね部14は反対側に2つの対称に配置された高いリブ15を備える。これらの高いリブ15は、この保持部品を回転させるためのねじりハンドルとして機能する。また、補強リブ16を設けてもよい。
ピン12の自由端には2つの横方向の突出部18が対称に配置されている。これらの突出部18の寸法は、ピン12が開口3を通過する際に突出部18が溝4を通過できるように、溝4の隙間よりも僅かに小さい。板ばね部14の表面は、突出部18の軸方向の突出に対応する切除部19を有する。これらの切除部19は保持機能については全く重要ではなく、単に突出部18を2つの部分からなる形状を有することができるようにするために機能する。
図3に図示され、かつ突出部18がスリーブ2の開口縁20の背後を正確に掴む位置である保持具の保持位置において、凹部6の基部と凹部6に向かい合う板ばね部14の表面8との間に保持される物品9の直径よりも僅かに小さい間隔が設定されるように、突出部18と板ばね部14の表面との間の距離及び側部部品5に対するスリーブ2の高さが寸法設定されており、その結果、保持具の弾性変形に対応する規定された力で物品が保持される。
図4から図9は使用工程を図示する。第1に(図4)、接続部10を破断することにより、保持部品が互いに取り外される。次に(図5及び図6)、それらは保持される物品と共に互いに一体に連結される。連結器部品が一方側から他方に押し込まれ(図7)、90°回転して(図9)、いったん開口3及び溝4を通過した突出部18が開口縁20の背後を掴む予め定められた保持位置に達するまで、連結器部品が回転される(図8)。開口縁部20と突出部18は、一対の閉鎖要素を構成する。開口縁部に代えてあらゆる所望の窪み(recess)を使用できる。
保持部品は、一方で細かい成形が可能で、一方で長期間にわたって保持力を弾性的に吸収できる材料から製造される。例えば、保持部品は射出成形法によりガラス繊維強化ポリアミドで製造される。
閉鎖要素、すなわち突出部18と開口縁20の非意図的に保持位置から外れる回転がないように、掛け止め装置が設けられている。開口縁20上の保持回転位置で突出部18が配置されることが意図されている位置21の両側に、ランプ(ramp)ないしは傾斜突起22が設けられている。これらの傾斜突起22は急傾斜が位置21を向いており、かつ他方には緩やかに傾斜している。保持部品を係合するように回転させると、突出部18は容易に緩やかな傾斜を滑って超えるが、反対方向には突出部18は弾性力に抗して急傾斜を乗り越える必要があり、これによって突出部18は開口縁20を圧迫するように保持される。傾斜突起22は通常使用中は回転力を想定する必要のない高さに設定されており、それによって連結器を引き離すことができる。
図3の実線で示す例示的な実施形態では、ピン12がスリーブ2に挿入されると、保持具が機能的に変形すると共に突出部18が直後の回転中に開口縁20の背後と係合するよう軸力が作用することが想定されている。一点鎖線で示される設計によって、より単純な取り付けが可能となる。この場合、開口縁20’は溝4の周囲で低くなっており、特に力が作用しなくても突出部18は開口縁20’に到達できる。急傾斜の係止突起22’がこの低い開口縁20’と掛け止め位置21との間に配置されている。この場合、保持部品の回転中に使用される回転力により、ホルダ部品の軸応力が作用する。
図10に示す代案の実施形態では、収容用の凹部6が形成された保持部品31と板ばね部14が形成された保持部品32は、破断可能な薄い接続部33により連結されている。保持部品31,32は使用前に互いに分離できる。しかしながら、特に、以下の手順が可能である。
・先に嵌め込み、ねじ込み、分離、閉鎖
・ねじ込み、嵌め込み、分離、閉鎖
第1の実施形態との相違としては、ピン34は凹部が形成された保持部品31に設けられ、開口35は板ばね部14が形成された保持部品32に設けられている。開口35は対向する位置に縁開口36を含み、これらの縁開口36は、ピン34の突出部18のための開口を形成する前述の例示の実施形態の溝4に対応する。縁開口36に隣接してそれぞれ傾斜突起22が設けられており、傾斜突起22は突出部18と共に、一対の閉鎖要素を構成し、2つの保持部品31,32を取り付け位置で固定する。この場合、突出部18が所定の位置21に弾性的に掛け止めされることにより、固定位置が固定される。掛け止め(ラッチイン)機能のための弾性力は、保持部品31,32、特に凹部5と板ばね部14が弾性を有し、物品9が利用できる空間を形成し、かつこの空間が物品9の直径よりも僅かに小さくなるように、寸法設定されていることにより生じる。
前述の同様の方法で取り付けを行う。下側の保持部品31は保持される物品と結合され、次に保持部品32が上に配置され、正確に物品と平行に延びる方向に配置される。この場合、突出部18を有するピン34は開口35,36を通過する。保持部品32が直ちに時計回りに90°回転され、突出部18が傾斜突起22に沿って所定の掛け止め位置21に達するまで滑る。保持部品31,32の相互取り付けはこのようにして完了する。保持部品31,32はすぐにあらゆる態様で保持構造に固定することができる。第1の実施形態と異なり、物品の固定は物品を保持した後だけでなく、その前にも行うことができる。
図10に示す代案の実施形態の利点は、必要な材料が少なく、かつ保持部品32が全体として平坦な設計となっている点にある。
製造状態の保持具を異なる側部から見た斜視図。 製造状態の保持具を異なる側部から見た斜視図。 使用状態の保持具の側面図。 異なる使用位置での保持具を示す。 異なる使用位置での保持具を示す。 異なる使用位置での保持具を示す。 異なる使用位置での保持具を示す。 異なる使用位置での保持具を示す。 異なる使用位置での保持具を示す。 代案の実施形態を示す。 図4から図9と同様に、異なる使用位置での図10の保持具を示す。 図4から図9と同様に、異なる使用位置での図10の保持具を示す。 図4から図9と同様に、異なる使用位置での図10の保持具を示す。 図4から図9と同様に、異なる使用位置での図10の保持具を示す。 図4から図9と同様に、異なる使用位置での図10の保持具を示す。 図4から図9と同様に、異なる使用位置での図10の保持具を示す。
符号の説明
1 第1の保持部品
2 スリーブ
3 開口
4 溝
5 側部部品
6 凹部
8 表面
9 物品(管)
10 接続部
11 第2の保持部品
12 中空ピン
13 孔
14 板ばね部
15 高いリブ
16 補強リブ
18 突出部
20,20’ 開口縁
21 位置
22,22’ 傾斜突起
31,32 ホルダ部品
33 接続部
34 ピン
35 開口
36 縁開口

Claims (9)

  1. 管のような規定された直径を有する細長い物品の保持具であって、2つの保持部品を備え、前記2つの保持部品のうちの第1の保持部品(1)は、細長い物品(9)のための収容凹部(6)を少なくとも1個有し、前記2つの保持部品のうちの第2の保持部品(11)は、前記保持部品(1,12)が結合状態となると前記収容凹部(6)を覆うように前記収容凹部(6)上に延びる板ばね部(14)を有し、前記2つの保持部品は、連結器により結合可能であり、前記保持部品(1,11)と一体に結合された前記連結器の連結器部品(3,12)は、一方を他方内へ回転可能に案内できる開口(3)とピン(12)の形態であり、少なくとも一方の板ばね部(14)が少なくとも一方の収容凹部(6)上に位置しない取付回転位置で開放し、前記板ばね部(14)が前記収容凹部(6)上に配置される保持回転位置で閉鎖される、一対の閉鎖要素(4,18)が設けられ、前記一対の閉鎖要素(4,18)は前記開口(3)とピン(12)に設けられていることを特徴とする、保持具。
  2. 前記一対の閉鎖要素(4,18)は、前記開口(3)の少なくとも1つの縁切欠(4)と、前記ピン(12)上の少なくとも1つの縁突出部(18)とからなり、前記取付回転位置では、前記保持部品(1,11)が結合されると前記縁突出部(18)が前記縁切欠(4)を通り抜け、かつ前記保持回転位置では、前記縁突出部(18)が前記縁切欠(4)の反対側の前記開口縁(20)の背後に係合することを特徴とする、請求項1に記載の保持具。
  3. 前記一対の閉鎖要素(4,18)は前記保持回転位置を固定するための掛け止め装置(22)を有することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の保持具。
  4. 2つの収容凹部(6)と2つの板ばね部(14)は、前記保持部品(1,11)に互いに対向して設けられ、前記連結器部品(3,12)がそれらの中央に配置されていることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の保持具。
  5. 少なくとも1つの板ばね部は、前記収容凹部(6)に配置された前記規定の直径を有する細長い物品上に載って予応力をかけるように寸法が設定され、かつ前記保持具は弾性的に撓むことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の保持具。
  6. 前記ピン(12)は固定用孔(13)を備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の保持具。
  7. 前記2つの保持部品(1,11)は製造状態で、容易に引き離し可能な材料からなる接続部に互いに一体に結合されていることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の保持具。
  8. 前記ピン(12)は前記少なくとも1つの収容凹部(6)を有する保持部品(1)に設けられ、前記開口(3)は前記少なくとも1つの板ばね部(14)を有する保持部品に設けられていることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の保持具。
  9. 前記少なくとも1つの板ばね部(14)を有する前記保持部品(11)は、板の形態で本質的に平坦であり、ねじりハンドルを有することを特徴とする、請求項8に記載の保持具。
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