JP2006525940A - ガラスパネルを曲げるための方法及び炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱されるガラスや一組のガラスパネルが垂直及び水平方向に迅速に一致して曲げ温度の近くに予熱できる、ガラスパネルの曲げ方法及び炉を提供する。
【解決手段】 曲げ型(12)上にガラスパネルを支持する工程、予熱室から他の部屋に型搬送台車(9)上の曲げ型と一緒にガラスパネルを搬送し、連続する予熱室(2,3)のガラス温度を殆ど曲げ温度近くまで上昇させる工程、ガラスパネルを曲げ室で曲げるために曲げ型と一緒にガラスパネルを曲げ室に搬送する工程、続いて曲げたガラスパネルを冷却する工程を含むガラスパネルを曲げる方法において、予熱室(3)でガラスパネルの上表面及び底表面側に吹き付けられる熱風噴射によりガラスパネルを加熱させ、及び熱風噴射で使用される空気を、加熱抵抗(15、16)を備える加熱要素により循環させることにより空気を所望の温度に加熱することを特徴とするガラスパネルの曲げ方法。

Description

本発明は、ガラスパネルを曲げるための方法に関する。この方法には、曲げ型上にガラスパネルを支持する工程、予熱室から他の部屋に型搬送台車上の曲げ型と一緒にガラスパネルを搬送し、連続する予熱室のガラス温度を殆ど曲げ温度近くまで上昇させる工程、ガラスパネルを曲げるために曲げ型と共にガラスパネルを曲げ室に搬送する工程、続いて曲げたガラスパネルを冷却する工程が含まれる。
本発明はまた曲げ炉に関し、該曲げ炉は、多数の型と型搬送台車を含み、それらの端部壁は、炉を連続する予熱室、曲げ室、及び好ましくは予熱室の下にある冷却室に分離している。
上記タイプの方法と炉は本出願人による下記特許文献1、下記特許文献2、及び下記特許文献3により知られている。それらの最初には、炉の荷積み及び荷降し端部の付近に位置する炉室に冷却ガラスパネルの熱を増強した形で回収する方法が記載されている。全ての三つの公報は、実際の予熱室では、そこではガラスパネルがどのように殆ど曲げ温度で加熱されているのかを説明しており、加熱は上からの放射加熱及び冷却ガラスから放出される熱を補助的に利用することにより行われる。この熱は冷却室から予熱室に型搬送台車のフロアを通して自然又は強制対流により移動する。この配置は、炉が容量一杯で連続的に運転されているときは高い機能を有している。その代わり、もし炉が容量一杯より少ない容量又は稼動(最初のガラスと共に)の始めでは、ガラスの上及び底に、下部トラックには熱を放出するガラスはないので、それらの間に曲げ妨害温度差が生じる。曲げ妨害温度差は、また下部トラックにあるガラスの温度が十分高くないときにも生じる。リング型及び重力曲げに基づく曲げ技術においては、実際に曲げ始める前及び多分このような工程で必要とされる熱を制御して適用する前に、上と底のガラスは垂直及び水平方向の両方に一致して加熱されることが重要である。
米国特許第4986842号明細書 米国特許第5437704号明細書 米国特許第5472469号明細書
本発明の目的は、加熱されるガラスや一組のガラスパネルが垂直及び水平方向に迅速に一致して曲げ温度の近くに予熱できる上記タイプの方法及び炉を提供することである。
本発明は、曲げ型(12)上にガラスパネルを支持する工程、予熱室から他の部屋に型搬送台車(9)上の曲げ型と一緒にガラスパネルを搬送し、連続する予熱室(2,3)のガラス温度を殆ど曲げ温度近くまで上昇させる工程、ガラスパネルを曲げ室で曲げるために曲げ型と一緒にガラスパネルを曲げ室(4a、4b)に搬送する工程、続いて曲げたガラスパネルを冷却する工程を含むガラスパネルを曲げる方法において、予熱室(3)でガラスパネルの上表面及び底表面側に吹き付けられる熱風噴射によりガラスパネルを加熱させ、及び熱風噴射で使用される空気を、加熱抵抗(15、16)を備える加熱要素により循環させることにより空気を所望の温度に加熱することを特徴とするガラスパネルの曲げ方法にある。
本発明は、また多数の曲げ型(12)及び型搬送台車(9)を有し、それらの台車の端部壁(11)は連続する予熱室(2,3)、曲げ室(4a、4b)、及び冷却室(5〜7)のために炉を仕切っている、ガラスを曲げるための炉であって、予熱室(3)は、その中の空気循環チャネル(13、13a、13b)、加熱要素(15、16)及びファン(14)と協働しており、それにより予熱室(3)から吸引される空気が加熱要素(15、16)により循環され、予熱室(3)にあるガラスパネルの反対側に加熱空気が噴射されることを特徴とする炉にもある。
本発明により、以下の効果を得ることができる。
対流に基づく予熱で、ガラスの上表面及び底表面(運転中の内側及び外側ガラス)に対して一致して予熱することができる。型はガラスと共に同時に加熱される。下部トラック21にガラスがないとき又は下部トラック上により冷えたガラスがあっても上部トラック1上で加熱されたガラスに影響を与えない。下部トラック21から放出される熱は所望により上部トラック1にある空気循環に利用することができる。ガラスの上表面及び底表面に吹き付けられる空気温度は、熱電対(Tc1及びTc2)と同様にチャネルシステムにある抵抗(15、16)により個々に制御することができる。対流に基づく予熱により着色又はコート窓ガラスにおいて熱の移動が改良される。対流に基づく予熱によりガラスを加熱するために必要なパワーが低減される。
炉装置は、上部型搬送台車トラック1(上部トラック1)を有し、それは連続した型搬送台車9(以下、単に台車という場合がある)を搬送し、該台車の先端壁又は後端壁11は、連続する予熱室2、3と多くの連続する曲げ室4a、4bとを互いに分離している。台車9は、昇降可能な雄型22を備えるその天井を有する最後の曲げ室4b方向に間欠的に搬送できるように対応している。下部型搬送台車トラック21(下部トラック21)は、上部トラック1の型搬送台車の下で連続した台車9を搬送する。下部型搬送台車トラック21の台車9は、それらの先端及び後端壁11を有し、これらは、互いに連続する冷却室5、6及び7を分けている。下部トラック21の台車9は、上部型搬送台車トラックにある型搬送台車の搬送方向に対して反対方向に間欠的に搬送できるように対応している。
全ての台車9は、該台車9によって支持される曲げ型12を有している。一組のガラスパネルは、台車9が荷積み室8内で炉の外にある間は、曲げ型12上に置かれている。台車9、曲げ型12、及び曲げる一組のガラスパネルは、上部トラック1上の荷積み室8に続く部屋8a内にあるエレベータにより持ち上げられ、台車は曲げ室4b方向に対してある時間で台車長に実質的に等しい距離に亘って間欠的に運ばれる。この移動では最初予熱室2があり、そこでは加熱は強制対流に基づいているが、その予熱室は、下の冷却室7で強制対流により冷やされて存在するガラスパネルからの熱エネルギーが供給される。
従って、冷やされるガラスパネルの熱エネルギーがまえよりより完全に活用できるので、冷却室7では、冷却されるガラスパネルの冷却を加速することができ、加熱室2では、加熱されるガラスパネルの加熱を加速することができる。部屋2、7の構成や操作は、本出願人による上記特許文献1により詳しく記載されている。ここでは、第1予熱室2aには、下部トラック上流端部の冷却室5からダクト24の方法で熱風が供給される点で異なっている。各冷却室5では、個々に排出ファン23により冷却空気の循環が制御されている。部屋5は個々に冷却空気循環の調整が可能であるので、ガラスパネルは所望の方法で冷却することができ、十分な高端部ストレスが得られる。
熱の回収に基づく加熱室2の数は3〜6であり、次の予熱室2に進む前にそこで230〜300℃の温度に到達する。しかしながら、部屋2は、部屋の全数を減少させるために次に説明する予熱室3に置き換えることができる。
上部段の台車9は部屋2から予熱室3に到着するとそこでガラスパネルの主加熱が強制対流と共に熱風噴射により行われる。
予熱室3(図2及び4)では、加熱は主にガラスパネルの両側に対して強制対流と共に適用される熱風噴射により行われる。
強制対流の熱風噴射に使用される空気は、炉壁にあるフローチャネル13に備えられた加熱抵抗15及び16により循環される。予熱室3は上部空気循環チャネル13a及び下部空気循環チャネル13bを含み、それらは、熱風噴射をガラスパネルの全領域に亘って実質的に分散し、及びガラスパネルの上表面及び底表面側に対して空気噴射を導くためにガラスパネルの反対側上にオリフィス又はノズルを備えている。チャネル13a、13bと協働するファン14は、空気を予熱室3から吸引し、該空気を予熱抵抗15、16を通して循環させ、その後、加熱空気がファン14によって作られる圧力と共にガラスパネルの反対側に噴射される。
加熱抵抗15及び16の出力は、個々に調整可能にされており、それによりガラスパネルの上表面及び底表面側に噴射される空気の温度を個々に調整することができる。調整を制御する観点から、ガラスパネルの上表面及び底表面側に噴射される空気の温度は、熱電対Tc1及びTc2によって別々に測定される。温度調節に加えて、上部及び下部対流間の比は、噴射パワーを調節することで調整される。この方法により一組のガラスパネルの上表面及び底表面ガラスパネルを実質的に等しい温度に加熱することができる。
部屋3で実施される予熱は、部屋2で行われる熱の回収とは、部屋2に強制対流で噴射された熱風は下部部屋7から得られる点で異なっている。一方、部屋3に噴射された熱風が全く同じ部屋3から吸入され、循環は部屋3を通して案内されるので抵抗15、16により加熱される。
予熱室3の数は、通常3〜6である。予熱室3からガラスパネルは予備曲げ室4aに進み、そのときガラス温度は例えば、約530〜550℃である。
提案された炉は、単純曲げ成形に対しては重力曲げタイプであり、複雑な成形に対しては圧力曲げタイプである。最終予熱室3は、予備曲げ室4aの数に従う。そこでの一組のガラスパネルの温度は、該一組のガラスパネルが、ガラスを支持するリング曲げ型12上で曲がり始まる程度にまで上昇する。曲げ温度では、ガラスは温度変化に非常に敏感であるため、ただ2〜3度の変化が曲げの感受性に大きな影響を与える。このことは、他の領域に対して所望の領域の加熱が高められるという、制御された加熱パターンをガラスに適用するために抵抗要素パネル19を採用することにより曲げ室4で利用することができる。従って、本発明においては、ガラスパネルはまず、曲げ室において熱の迅速適用又は熱の集中が行われるときのある点まで強制対流によって一致した温度で維持される。
中間フロア26上には、放射加熱要素19aが台車9のフロア10により区画される面の下にある。放射加熱要素19aは台車9開放フロア構造10を通して部屋3内にある一組のガラスパネルの底側パネルを加熱する。フロア10は全開放構造である必要は無く、部分的に閉じた、例えば、薄く穴のあいたプレート、スクリーン又はそのようなものでよく、これらは、先行する部屋2及び3の対流空気と加熱要素16からの放射熱の両方を通過させる。予備曲げ室4aの数は、最後の予備曲げ室4aでの重力曲げが簡単な曲げ型の場合には最終的な曲げ型を与え、及び複雑曲げ型の場合には殆ど最後の曲げ型を与えるという認識で十分である。後者の場合、曲げは仕上げ型を押圧させるために曲げ室4bにある雄型と雌型22を使用することにより終了する。抵抗19bは、十分高温で型22を維持するために使用される。ガラス曲げ温度は590〜635℃の範囲である。
部屋4aとその下の冷却室5間には中間フロア26を有する。該フロアは冷却空気循環用チェネルシステムを有する仕切りにより形成されている。三つの連続する冷却室5では、中間フロア26が冷却空気用入口をその側面上に有し、入口は、標準的な大きさでよく又はその大きさより機械的に調整可能であってもよい。中間フロア26内に備えられた中間ボード26bは、冷却空気用の複数の連続した及び分離したフロー仕切りを有する中間フロア26を与えるために使用される。その通路により、冷却空気の流れは、個別に制御可能である、各ファン23は、インバータにより調整可能な噴射性能を有している。その結果、連続冷却ゾーン及び/又は部屋5の冷却性能は個々に制御可能である。
冷却空気フロー室又は対応冷却室5の仕切りを備えた中間フロア26の底表面は熱電対5tを備えており、ガラス温度を測定し、冷却空気排出ファン23の操作を個々に制御することができる。冷却室5では、ガラスは450〜500℃の温度範囲で通常冷却される。
冷却室5の下流では、台車9が図2の矢印Aで示されるように、数多くの予熱室3の下を単純な移動でノンストップにより部屋6を通過して進むように対応している。この通過が終わると、部屋7に到着するまで、僅かな自然冷却が生じる。そこでは、強制対流で冷却が高められる。
冷却されたガラスパネルは、部屋8bから横に降ろされる。この目的のために、部屋8bは、ホイスト25を備えている。そのシリンダー25bは、関節で繋がったジャック25aにより支持されているが、ガラスパネルをプロップ25c上に型から持ち上げる。それゆえ、ガラスパネルは横移動架台(図示せず)によりプロップ25cの頂点から持ち上げることができる。
一組のガラスパネルが最終重力曲げ室4aに同様に早く所望の形(単純曲げ形)に曲げられるなら、圧力曲げ室4bを通過してリフト室4cに直接移動される。必要なら(より複雑な曲げ形)、圧力曲げ処理がプレス型22を有する部屋4bで行われ、それに続いて、台車9はリフト室4cに移送される。そこで台車9は、上部トラック1からリフト機構20により下部トラック21上に降下される。この時点では、最初の冷却室5での冷却の制御が開始されるように、一組のガラスパネルの冷却はなお放射加熱抵抗19cによって抑制されている。
本発明の方法は、また高容量トンネル炉と同様にリアウインド用予熱炉に適用することができる。これらのタイプの炉では、下部トラックから放出される熱を利用することが不可能である。
熱電対Tc1及びTc2のための好ましい位置は、空気チャネル13a及び13b内にあることである。
本発明の装置における上部トラックの上流端部と下部トラックの下流端部を示す。 本発明の炉装置における上部トラックの中央部分と下部トラックの中央部分を示し、これは、発明が包含される範囲でこれは図4により詳しく描かれている。 本発明の炉装置における上部トラックの下流端部と下部トラックの上流端部を示し、これらの部分は、図1〜3に示されており、連続的にセットされると、完全な炉装置を構成する。 図2から得られる拡大断面図であり、循環の制御及び対流加熱空気の加熱の様子を示す。
符号の説明
1 上部型搬送台車トラック(上部トラック)
2、3 予熱室
4 曲げ室
5、6、7 冷却室
8 荷積み室
9 型搬送台車(台車)
10 フロア
11 先端又は後端壁
12 リング曲げ型
13 フローチャネル
14 ファン
15、16 加熱要素
19 抵抗要素パネル
21 下部型搬送台車トラック(下部トラック)
22 プレス型
23 冷却空気排出ファン
25 ホイスト
26 中間フロア

Claims (7)

  1. 曲げ型(12)上にガラスパネルを支持する工程、予熱室から他の部屋に型搬送台車(9)上の曲げ型と一緒にガラスパネルを搬送し、連続する予熱室(2,3)のガラス温度を殆ど曲げ温度近くまで上昇させる工程、ガラスパネルを曲げ室で曲げるために曲げ型と一緒にガラスパネルを曲げ室(4a、4b)に搬送する工程、続いて曲げたガラスパネルを冷却する工程を含むガラスパネルを曲げる方法において、予熱室(3)でガラスパネルの上表面及び底表面側に吹き付けられる熱風噴射によりガラスパネルを加熱させ、及び熱風噴射で使用される空気を、加熱抵抗(15、16)を備える加熱要素により循環させることにより空気を所望の温度に加熱することを特徴とするガラスパネルの曲げ方法。
  2. ガラスパネルの上表面側に噴射される空気を第1加熱要素(15)により循環させ、かつガラスパネルの底表面側に噴射される空気を第2加熱要素(16)により循環させ、及び第1(15)及び第2(16)加熱要素はそれらの出力が個々に調整されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ガラスパネルの上表面及び底表面側に噴射される空気温度(Tc1、Tc2)が別々に測定され、及び測定結果に基づいて加熱要素(15、16)はそれらの出力が調整されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. ガラスパネルが予熱室(2)の下の冷却室(5)で冷却される方法において、型搬送台車(9)はノンストップで通過して熱風噴射を備える、2又はそれ以上の予熱室(3)の下に運ばれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の方法。
  5. 多数の曲げ型(12)及び型搬送台車(9)を有し、それらの台車の端部壁(11)は連続する予熱室(2,3)、曲げ室(4a、4b)、及び冷却室(5〜7)のために炉を仕切っている、ガラスを曲げるための炉であって、予熱室(3)は、その中の空気循環チャネル(13、13a、13b)、加熱要素(15、16)及びファン(14)と協働しており、それにより予熱室(3)から吸引される空気が加熱要素(15、16)により循環され、予熱室(3)にあるガラスパネルの反対側に加熱空気が噴射されることを特徴とする炉。
  6. ガラスパネルの上表面及び底表面側に加熱空気を吹き付けるチャネルシステム(12、13)が加熱抵抗(15、16)を備える、個々に調整可能な加熱要素を備えており、それによりガラスパネルの上表面及び底表面側に吹き付けられる加熱空気の温度が個々に調整可能であることを特徴とする請求項5に記載の炉。
  7. 空気循環チャネル(12、13)がガラスパネルの反対側の予熱室(2)に位置しており、ガラスパネルの全領域に亘って実質的に一致した方法で熱風噴射を分散させ、ガラスパネルの上表面及び底表面に対して同様に導くようにオリフィス又はノズルを備えていることを特徴とする請求項5又は6に記載の炉。
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