JP2006525852A - 安定化したタンポンを製造する方法 - Google Patents

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Abstract

安定化した圧縮したタンポンを製造する方法及び装置が開示される。本方法は、圧縮したタンポンプレジットを調製する工程と、圧縮したタンポンにガスを通す工程とを含む。幾つかの実施形態では、本方法は、水分の存在下で起こってもよい。水分はタンポンプレジットを含む材料の繊維、及び/又は導入される加湿したガス若しくは蒸気から来てもよい。本方法は、その過程において導入されるガスを加熱する工程及び/又は加湿する工程を含んでもよい。ガスを、その過程において、圧縮したタンポンプレジットに断続的に推進してもよい。

Description

本発明は、安定化した圧縮したタンポンプレジットを調製する方法に関する。
タンポンの製造中、タンポンプレジットが、圧縮工程の後、その最初の寸法に再拡張する傾向を有することが、当該技術分野において周知である。この傾向を克服するために熱硬化が利用される。熱硬化とは、タンポンを圧縮した状態で「硬化する」又は安定化するように設計された、圧縮したタンポンプレジットへの熱の適用である。現在、タンポンは、伝導による加熱又はマイクロ波による加熱のいずれかにより硬化又は安定化されるが、そのどちらも欠点を有する。
一般に、伝導による加熱方法は、タンポンを均一に安定化せず、結果として、タンポン外側の濃密で緻密な材料が内側より迅速に乾燥するので、タンポン外側層の吸収性が変化することがある。プレジットの外側から内側への伝導で、タンポン内側の空気が加熱されて繊維を乾燥させる必要があるので、伝導による加熱方法は時間がかかることもある。その上、循環時間を短縮させることがある高温は、タンポンの外装の融点を超え、結果として融けた製品をもたらすことがあるので、伝導による加熱方法では使用できない。
マイクロ波による加熱は、伝導による加熱より迅速にタンポンを安定化する方法であり得るものの、タンポンを均一に安定化せず、タンポン内に「熱い箇所」を作ることがあり、またタンポンの外装を融かすこともある。その上、マイクロ波による加熱における出力エネルギーのごく一部だけが実際にタンポンを安定化し、故に、この方法のエネルギーコストは相対的に高い。
本発明は、圧縮したタンポンプレジットにガスを通すことにより、圧縮したタンポンプレジットを均一に安定化するための時間効率のよい方法を提供することによって、伝導による加熱とマイクロ波による加熱の両方に関する問題と取り組む。更に、本発明の方法は、より一貫性のある安定化の効果を有すると同時に、入ってくる水分にあまり左右されない。
(背景技術)
ウラングら(Wollangk)に発行された米国特許第4,326,527号は、マイクロ波によるタンポンの熱硬化に関する。
本発明は、安定化した圧縮したタンポンプレジットを大量生産するための方法及び装置に関する。
本方法は:
b.プレジット供給キャリアに配置したプレジットを調製する工程と;
c.移動部材により、前記プレジットを前記プレジット供給キャリアから取り出して、開放位置にある分離圧縮金型に前記プレジットを入れる工程と;
d.前記分離圧縮金型を閉鎖位置に閉鎖することにより、前記分離圧縮金型内の前記プレジットを圧縮して、圧縮したタンポンを形成する工程と;
e.前記移動部材により、前記圧縮したタンポンを前記分離圧縮金型から取り出して、閉鎖位置にある分離安定化金型に前記圧縮したタンポンを入れる工程と;
f.前記分離安定化金型内の前記圧縮したタンポンにガスを適用して、安定化したタンポンを形成する工程と;
g.前記分離安定化金型を開放位置に開放する工程と;
h.前記安定化したタンポンをタンポン放出キャリアに入れる工程と
を含む。
ガスには、空気、酸素、窒素、アルゴン、二酸化炭素、蒸気、エーテル、フレオン、不活性ガス、及びこれらの混合物が挙げられる。
別の態様では、本発明は、安定化したタンポンを分離安定化金型から取り出す方法に関する。取り出す方法は:
(a)安定化したタンポンを含み、閉鎖位置にある分離安定化金型を調製する工程と;
(b)前記移動部材から長手方向に伸び、前記安定化したタンポンを貫通する少なくとも1本の針を含む、前記長手方向に移動できる前記移動部材を調製する工程と;
(c)前記安定化金型を前記閉鎖位置から開放位置に開放し、前記針が、前記安定化金型の内側に配置した前記タンポンを貫通することにより前記安定化したタンポンが保持される工程と;
(d)前記長手方向に移動する前記移動部材により、前記安定化したタンポンを前記安定化金型から移動させる工程と
を含む。
本明細書は、本発明を構成するとみなされる対象を詳細に指摘し、明確に請求する請求項で結ぶも、本発明は添付の図面と共に考慮される次の説明からより良好に理解されるものと考えられる。
本明細書で使用する「圧縮」は、プレスする、圧搾する、コンパクトにする、ないしは別の方法で材料の寸法、形、及び/又は体積を変化させて、膣に挿入可能な形を有するタンポンを得る方法を指す。「圧縮した」という用語は、圧縮後の1又は複数個の材料の状態を指す。逆に、「非圧縮の」という用語は、圧縮前の1又は複数個の材料の状態を指す。「圧縮可能」という用語は、圧縮に耐える材料の能力である。
本明細書で使用する「接合した」又は「取り付けた」という用語は、第1要素を第2要素に固着することによって第1要素を第2要素に直接固定する構成;第1要素を中間部材に固着し、次にその中間部材を第2要素に固着することによって第1要素を第2要素に間接的に固定する構成;及び第1要素が第2要素と一体化している構成、すなわち、第1要素が本質的に第2要素の一部分である構成を包含する。
本明細書で使用する「金型」は、圧縮中にタンポンプレジットを成形するための、及び/又は安定化プロセス中、圧縮したタンポンプレジットが圧縮後にその形を保持するための構造体を指す。金型は、内部空洞を画定する内側表面、及び外側表面を有する。内部空洞は、圧縮した吸収性タンポンプレジットの形を画定するか又は反映するように構成されている。故に、幾つかの実施形態では、タンポンプレジットは、拘束力により金型の内部空洞の形に適合し、結果として自己支持型の形を生じ、また安定化プロセス中、内部空洞で保持される。他の実施形態では、金型は、安定化プロセス中、圧縮したタンポンプレジットの形を保持する。内部空洞は、円筒形、方形、三角形、台形、半円形、砂時計形、S字状、又は他の好適な形を含むがこれらに限定されない当該技術分野において既知のいかなる形をとるように輪郭を作ってもよい。金型の外側表面は、内側表面に対して外の表面であり、また方形、円筒形、又は楕円形など、いかなる様式で輪郭が作られても、成形されてもよい。金型は、1個又はそれ以上の部材を含んでもよい。本発明で使用される1個の金型は、図1及び図2に示される1個の部材を含む単一金型であっても、図3、図4、図5、図6、及び図7に示される「分離空洞金型」であってもよい。どちらも2002年3月18日に出願された米国特許出願番号10/150050、名称「ほぼS字状に成形したタンポン(Substantially Serpentine Shaped Tampon)」、及び米国特許出願番号10/150055、名称「成形したタンポン(Shaped Tampon)」に開示したものなど、成形したタンポンを製造する時、分離空洞金型が好ましいことがある。一方、単一金型は、円筒形又はほぼ円筒形など、あまり複雑でない形に使用されてよい。
本明細書で使用する「通気性」という用語は、材料の組成物を通るガスの広がり又は注入を可能にする材料の能力を指す。材料は、その組成物により通気性であってもよく、又は非通気性材料から製造され、次に例えば、酸エッチング、ドリリング、若しくは穿孔などにより化学的に、機械的に、若しくは電気的に改質されて、通気性になってもよい。
本明細書で使用される「プレジット」又は「タンポンプレジット」という用語は、互換性があり、タンポンに圧縮される前の吸収性材料の構成体を指すことを意図している。
本明細書で使用する「孔」という用語は、金型の内部空洞の中に含まれる圧縮したタンポンプレジット内へのガスの注入及び同プレジットを通るガスの通過を可能にする、金型の内側表面を外側表面と接続する小さい開口部又は隙間を指す。
本明細書で使用する「自己支持型」とは、安定化後にその圧縮した形をタンポンが保持する程度の、又は保持するのに充分な状態の尺度であり、次に外力がなくなっても、得られるタンポンは、その膣に挿入可能な形及び大きさを保持する傾向がある。タンポンについて、タンポン内の水分のレベルを制御することは、外部の圧縮力がなくなった後、タンポンがその形を保持するのを助けるための要因であることが判明した。この自己支持型形態は、タンポンの実際の使用中には必要なく、好ましくは持続しないことを、当業者は理解する。すなわち、一旦タンポンが膣又は体の他の空洞の中に挿入されて流体を獲得し始めると、タンポンは拡張し始め、その自己支持型形態を失ってもよい。
本明細書で使用する「成形したタンポン」という用語は、ほぼS字状の形、「アンダーカット」又は「ウエスト」のいずれかを有する圧縮したタンポンプレジットを指す。「ほぼS字状」という語句は、少なくとも約5mm離れた2点間の非直線の様相を指す。「アンダーカット」という用語は、単一金型からの引き抜きを妨げる突出部又はくぼみを有するタンポンを指す。例えば、成形したタンポンは、挿入末端部周囲及び引き抜き末端部周囲のどちらよりも小さい、タンポン中央部における少なくとも1つの周囲又は「ウエスト」を有する砂時計形であってよい。
本明細書で使用する「分離空洞金型」という用語は、合わせる時、金型の内部空洞を完成する2個又はそれ以上の部材から成る金型である。分離空洞金型の各部材は、合わせるか又は閉じる時、金型構造体を完成する内側表面の少なくとも一部分を含む。分離空洞金型は、典型的には、タンポンが自己支持形を獲得した後、金型部材の少なくとも2個又はそれ以上が、充分でなくとも少なくとも部分的に分離して、内側表面によって囲まれる空洞の体積を拡大し、その結果、金型からタンポンを取り出すのを容易にできるように設計されている。二つの金型部材の一部分だけが分離し、他の部分は接触したままである時、部分的な分離が起きてもよい。各部材の内側表面部分が別の部材の内側表面部分に接合する場合、これらの隣接点は、直線、曲線、他の複雑に交差するシーム、又は規則的な若しくは不規則な形体のシームを画定できる。幾つかの実施形態における分離空洞の要素は、棒、ロッド、連結したカム、鎖、ケーブル、ワイヤ、楔、ネジなどを含むいかなる形体の要素を連結して互いに関して適切な位置に保持されてもよい。
本明細書で使用する「安定化した」という用語は、タンポンプレジットを含む吸収性材料及び外装の最初の大きさ、形、並びに体積に再拡張する本来の傾向を克服した自己支持状態のタンポンを指す。
本明細書で使用する「タンポン」という用語は、流体を吸収して創傷治癒を助けるために、又は薬剤若しくは水分など、活性物質を送達するために、膣管又は体の他の空洞に挿入されるいかなるタイプの吸収性構造体をも指す。タンポンは、放射方向に、長手方向軸線に沿って軸線方向に、又は放射方向及び軸線方向の両方向にほぼ円筒形の形状に圧縮されてよい。タンポンは、ほぼ円筒形の形状に圧縮されてよいものの、他の形が可能である。これらは、方形、三角形、台形、半円形、砂時計形、S字状又は他の好適な形として説明することができる横断面を有する形を含んでもよい。タンポンは、挿入末端部、引き抜き末端部、長さ、幅、長手方向軸線、及び放射状軸線を有する。タンポンの長さは、長手方向軸線に沿って挿入末端部から引き抜き末端部まで測定することができる。人が使用するための典型的な圧縮したタンポンは、長さ30〜60mmである。タンポンの形は直線であっても、長手方向軸線に沿って湾曲するような非直線であってもよい。典型的な圧縮したタンポンは、幅8〜20mmである。タンポンの幅は、本明細書において他に説明がなければ、タンポンの長さに沿った円筒形の最大横断面を横切る長さに対応する。
本明細書で使用する「膣腔」、「膣内」、及び「膣内部」という用語は、同義であることを意図し、また哺乳類の雌の体の外陰部における内部生殖器を指す。本明細書で使用する「膣腔」という用語は、膣口(膣の括約筋又は結婚指輪(hymeneal ring)と呼ばれることがある)と子宮頚部との間に位置する空間を指すことを意図する。「膣腔」、「膣内」、及び「膣内部」という用語は、陰唇間空間、前庭の基部、又は外から見える生殖器を含まない。
本明細書で使用する「cm」はセンチメートルであり、「g」はグラム、「g/m2」は、1平方メートル当たりのグラム数、「L」はリットル、「L/s」は1秒当たりのリットル数、「mL」はミリリットル、「mm」はミリメートル、「min」は分、「rpm」は1分当たりの速度、及び「s」は秒である。
図1及び図2は、長手方向軸線Lを有する通気性金型の、単一の実施形態の断面図を示している。単一金型24の構造は、圧縮中にタンポンプレジット20(図示せず)を成形するために、及び/又は安定化プロセス中、圧縮したタンポンプレジット20が圧縮後にその形を保持するために、空間又は内部空洞26を画定するように配置された1個の金型である。内部空洞26は、開いた近位端28及び閉じた遠位端30を有する。この通気性金型の単一の実施形態では、開いた近位端28は、タンポンプレジット20が内部空洞26内に導入される進入口と、内部空洞26から引き出され得る出口の両方に使用される。図1に示される実施形態では、単一金型24は、単一金型24に沿って軸線方向に位置する孔22を有し、孔22は、閉じた遠位端30に示されている。図2に示されるように、単一金型24は、単一金型24に沿って放射状に位置する孔22を有する。
図3は、第1分離空洞金型部材38と第2分離空洞金型部材46との間に位置する圧縮したタンポンプレジット20を有する分離空洞金型36の分解図を示している。第1分離空洞金型部材38及び第2分離空洞金型部材46は組み合わされて、分離空洞金型36を形成する。第1分離空洞金型部材38は、第1内側表面40及び外側金型表面32を有する。第2分離空洞金型部材46は、第1分離空洞金型部材28の鏡像でないか、又は大きさ、形、及び寸法において第1分離空洞金型部材28と同一でないとしても、ほぼ同様であり、また第2内側表面48及び外側金型表面32を有する。第1分離空洞金型部材38及び第2分離空洞金型部材46は、第1分離空洞金型部材38の第1末端部42及び第2末端部44が、第2分離空洞金型部材46の第1末端部50及び第2末端部52に対応するように構成され、第1内側表面40及び第2内側表面48は、互いの方を向いている。これら内側表面は、圧縮したタンポンプレジット20の所望の形である内部空洞を作り上げる。示される実施形態では、第1分離空洞金型部材38及び第2分離空洞金型部材46はどちらも、金型に沿って軸線方向及び放射状に位置する孔22を有する。
金型は、通気性材料から構成されてもよく、又は非通気性材料若しくは通気性材料から製造され、次に機械的に、化学的に、若しくは電気的に改質されて、通気性になってもよい。金型の材料は、金属、ポリマー、及び/又は合成物を含んでもよい。金属から成る金型の実施形態は、鋼、ステンレス鋼、銅、真鍮、チタン、合金、アルミニウム、陽極酸化アルミニウム、チタン、及びこれらの組み合わせを含んでもよい。ポリマーからなる金型の実施形態は、テフロン(TEFLON)(登録商標)(デュポン社(E. I du Pont de Nemours and Company)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリ塩化ビニル、及びこれらの混合物を含んでもよい。金型の1つの実施形態は、デュポン・プラスチックス(DuPont Plastics)(デラウエア州ウィルミントン)により製造されたデルリン(DELRIN)(登録商標)から作製されてもよい。合成物から成る金型の実施形態は、炭素繊維と、金属、エポキシ、セラミックのブレンドと、ポリマーブレンドとを含んでもよい。金型に好適な材料の他の例は、発泡金属又はプラスチックである。金型は、アルミニウムと、ポルテック社(Portec Ltd)(スイス)から入手可能なメタポール(METAPOR)BF100Alなど、エポキシ多孔質集合体とから作製されてもよい。孔22、隙間、又は経路は、ドリリング、フライス削り、打ち抜き、鋳造、射出成形などの操作を含むがこれらに限定されない当該技術分野において既知のいかなる機械的操作によっても、上記の材料で機械的に作り得る。化学的改質技術には酸エッチングが挙げられる。電気的改質技術には電気放電機械加工が挙げられる。
本発明の方法と共に使用される幾つかの実施形態では、タンポンプレジットは、金型の長さに沿う少なくとも1個の孔22を含む金型の中で維持される。幾つかの実施形態では、金型は複数個の孔22を有することがある。孔22は金型のいかなる位置にあってもよい。金型が円筒形である実施形態では、孔22は、放射状に、軸線方向に、又は放射状及び軸線方向の両方で位置してもよい。これらの孔22は、巨視的であっても、微小であっても、極微小であってもよい。幾つかの実施形態では、孔22の直径は、約0.2mm〜約1.5mmの範囲であってよい。
本発明の方法は、米国特許第6,258,075号(テイラー(Taylor)ら、2001年7月10日発行)に開示されたタンポン、並びにどちらも2002年3月18日に出願された、同一出願人による現在係属中の米国特許出願番号10/150050、名称「ほぼS字状に成形したタンポン(Substantially Serpentine Shaped Tampon)」及び米国特許出願番号10/150055、名称「成形したタンポン(Shaped Tampon)」において開示された成形したタンポンを含むがこれらに限定されない、当該技術分野において既知のいかなるタイプのタンポンをも安定化させるために使用されてよい。更に、本発明の方法は、米国特許出願番号10/656489、名称「外側表面に取り付けられた第2吸収性部材を含む吸収性タンポン(Absorbent Tampon Comprising A Secondary Absorbent Member Attached To The Outer Surface)」(2003年9月5日出願)に開示された第2吸収性部材を有するタンポンに使用されてもよい。米国特許第6,258,075号、並びに米国特許出願10/150050、同10/150055、及び同10/656489が、本明細書に参考として組み込まれる。
圧縮したタンポンプレジット20を含む吸収性材料は、吸収性物品において一般に使用される多種多様の液体吸収性材料から構成されてよい。そのような材料には、レーヨン(どちらもアコーディス・ファイバー社(Acordis Fibers Ltd.)(英国ハリウォール)から入手可能なギャラクシー(GALAXY)レーヨン、サリル(SARILLE)Lレーヨンなど)、綿、折り畳んだティッシュ、織布材料、不織布ウェブ、合成及び/若しくは天然繊維又はシート、一般にエアフェルトと呼ばれる粉砕木材パルプ、あるいはこれらの材料の組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。タンポンプレジット20に組み込まれてよい他の材料には、ピートモス、吸収性フォーム(米国特許第3,994,298号(デスマライス(DesMarais)、1976年11月30日発行)及び米国特許第5,795,921号(ダイヤー(Dyer)ら)に開示されたものなど)、毛管チャネル繊維(米国5,356,405号(トンプソン(Thompson)ら、1994年10月18日発行)に開示されたものなど)、高吸収力繊維(米国特許第4,044,766号(カクツマルツク(Kaczmarzk)ら、1977年8月30日発行)に開示されたものなど)、超吸収性ポリマー又は吸収性ゲル材料(5,830,543号(ミヤケ(Miyake)ら、1998年11月3日発行)に開示されたものなど)が挙げられる。液体吸収性材料の形及び寸法のより詳細な説明は、2001年10月24日に出願された、同一出願人による現在係属中の米国特許出願番号10/039,979、名称「防護性及び快適性が改善されたタンポン(Improved Protection and Comfort Tampon)」に見出せる。
本発明の方法により安定化した、圧縮したタンポンプレジット20は任意に、レーヨン、綿、バイコンポーネント繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、当該技術分野において既知の好適な他の天然繊維又は合成繊維、及びこれらの混合物などの材料を含む外装を含んでもよい。幾つかの実施形態では、タンポンは、商品名SAS B31812000でブリーストフベルケ・クリスチャン・ハインリッヒ・サンドラー社(Vliesstoffwerke Christian Heinrich Sandler GmbH & Co.KG)(ドイツ、シュバルゼンバッハ/サーレ)により製造されたポリエチレンで囲まれたポリプロピレンのコアを有するバイコンポーネント繊維から成る不織布の外装を有する。他の実施形態では、タンポンは、レーヨン50%と、BBA社(米国サウスカロライナ州)により製造された、BBA140027として入手可能なポリエステル50%との水流交絡したブレンドの不織布の外装を含んでもよい。外装は、親水性、疎水性、ウィッキング、又は非ウィッキングであるように処理されてもよい。
本発明の方法により安定化した、圧縮したタンポンプレジット20は任意に、引き抜きコード、第2吸収性部材、追加の外装、スカート部分、及び/又はアプリケータを含んでもよい。本発明において有用な引き抜きコードは、先行技術において既知の好適ないかなる材料から作られてもよく、綿及びレーヨンを含んでもよい。米国特許第6,258,075号、名称「漏れ防護性を強化したタンポン(Tampon with Enhanced Leakage Protection)」(テイラー(Taylor)ら)は、タンポンプレジット20において使用するための様々な第2吸収性部材を説明している。スカート部分の例は、2001年11月16日に出願された、同一出願人による現在係属中の米国特許出願番号09/993,988、名称「スカート部分を有する流動性の外装を有するタンポン(Tampon with Fluid Overwrap with Skirt Portion)」に開示されている。
圧縮に好適な圧力及び温度は、当該技術分野において周知である。典型的には、吸収性材料及び外装は、当該技術分野において周知のいかなる手段によっても、放射方向に及び任意に軸線方向に圧縮される。これらの目的のために様々な技術が既知であり、受け入れ可能であるものの、ホーニ・マシーンズ社(Hauni Machines)(バージニア州リッチモンド)から入手可能な改良されたタンポン圧縮機が好適である。
本発明により安定化した、圧縮したタンポンプレジット20は指で挿入されてよく、挿入は、先行技術のアプリケータの使用で補助されてもよい。タンポンが指で挿入されることを意図する場合、圧縮棒を使用して作られる指のくぼみをタンポンの引き抜き末端部に設けて、挿入を補助するのが望ましいことがある。指のくぼみの例は、米国特許第6,283,952号、名称「成形したタンポン(Shaped Tampon)」(チャイルド(Child)ら、2000年9月4日発行)に見出せる。使用されてよいアプリケータは、「管及びプランジャ」又は「コンパクト」タイプの装置であり、プラスチック、紙、又は他の好適な材料であってよい。
図4及び図5は、第1内側表面40及び外側金型表面32(図示せず)を有する第1分離空洞金型部材38の平面図を示している。第1分離空洞金型部材38は、第1末端部42及び第2末端部44を有する。図4に示される実施形態では、第1分離空洞金型部材38は、第1分離空洞金型部材38に沿って軸線方向に位置する孔22を有する。図5に示される実施形態では、第1分離空洞金型部材38は、第1分離空洞金型部材38に沿って放射状に位置する孔22を有する。
図6及び図7は、分離空洞金型36の側面図を示している。第1分離空洞金型部材38及び第2分離空洞金型部材46は組み合わされて、分離空洞金型36を形成する。第1分離空洞金型部材38は、第1内側表面40及び外側金型表面32を有する。第2分離空洞金型部材46は、第1分離空洞金型部材28の鏡像でないか、又は大きさ、形、及び寸法において第1分離空洞金型部材28と同一でないとしても、ほぼ同様であり、また第2内側表面48及び外側金型表面32を有する。第1分離空洞金型部材38及び第2分離空洞金型部材46は、第1内側表面40及び第2内側表面48が互いの方を向き、圧縮中にタンポンプレジット(図示せず)を成形するための、及び/又は安定化プロセス中、圧縮したタンポンプレジットが圧縮後にその形を保持するための内部空洞26を画定するように形成される。内部空洞26は、開いた近位端28及び閉じた遠位端30を有する。圧縮と安定化とを組み合わせる実施形態など、幾つかの実施形態では、開いた近位端28は、タンポンプレジット20が内部空洞に導入される進入口として作用してよい。図6に示される実施形態では、分離空洞金型36は、分離空洞金型36に沿って軸線方向に位置する孔22を有する。図7に示される実施形態では、分離空洞金型36は、分離空洞金型36に沿って放射状に位置する孔22を有する。
図8及び図9は、本発明の方法のフローダイアグラムを示している。本発明の方法は、圧縮したタンポンプレジット20を調製する工程と、圧縮したタンポンプレジットにガスを通す工程とを含む。タンポンプレジットは、この過程において通気性金型の中で維持されてよい。本方法の幾つかの実施形態では、安定化した圧縮したタンポンは、水分の存在下で製造されてよい。本方法において必要とされる水分は、タンポンプレジット20を含む材料の繊維から、本方法において導入されるガスの中から、又はタンポンプレジット20中の水分と導入されるガスの両方からであってよい。本方法の1つの実施形態では、調製されるタンポンプレジット20は、ガスをタンポンプレジットに通す工程の前に、TAPPI法T412で測定される時、水の0〜約30重量%の範囲の、ガスの初期湿分含量を有してよい。本方法の別の実施形態では、タンポンプレジットが調製され、またタンポンプレジットに推進されるガスが、約1%〜約100%の範囲の相対湿度に加湿される。
本方法の別の実施形態では、安定化プロセスは、圧縮プロセスと組み合わされてもよい。これらの実施形態では、安定化した圧縮したタンポンを製造する方法は、タンポンプレジット20を調製する工程、金型を調製する工程、前記タンポンプレジット20を金型の中へ圧縮する工程、圧縮したタンポンプレジットを形成する工程、及びガスを金型の中に通して、圧縮したタンポンプレジットを安定化する工程を含む。幾つかの実施形態では、調製される金型は通気性である。この実施形態の別の変化形は、タンポンプレジット20を部分的に圧縮し、次にタンポンプレジット20を金型の中に押し込む時に最後の圧縮を完成させることである。例えば、安定化したタンポンのための方法は、2002年3月18日に出願された、同一出願人による現在係属中の米国特許出願番号10/150049、名称「成形したタンポンを製造する方法(Method for Producing a Shaped Tampon)」に開示された方法と共に使用されてもよい。
本方法の全ての実施形態では、安定化プロセス後のタンポンプレジット20の目標とする湿分含量は、TAPPI法T412で測定される時、水の約4重量%〜約15重量%、より典型的には水の約8〜約10重量%である。
図8のダイアグラムは、幾つかの実施形態において、本方法が、ガス出口60に対向するガス供給54と、通気性金型の中にタンポンプレジット20(図示せず)を含む、中間に定位した金型ハウジング58とを調製することにより達成可能であることを示している。入ってくるガスは、ガス供給54で装置に入る。ガス流の速度は、流量制御手段56によって変化させることができる。
タンポンプレジット20に推進されるガスは、空気、酸素、窒素、アルゴン、二酸化炭素、蒸気、エーテル、フレオン、不活性ガス、及びこれらの混合物であってよい。典型的には、空気が使用される。タンポンを効果的に硬化させるために使用されてよい不活性ガスの1つはヘリウムであるが、それはヘリウムが、空気の2倍の熱移動力を有するからである。ガス供給は、流量制御手段56で変化させることができる。本発明の過程において、ガスは、約0.2〜約5.0L/sの速度で金型を通って推進されてもよい。幾つかの実施形態では、ガスは、約1秒〜約20秒間推進される。他の実施形態では、ガスは約1秒〜約10秒間推進される。他の実際形態では、ガスは約2秒〜8秒間推進される。
本発明の方法は、タンポンプレジットに導入されるガスを加熱する工程を含んでもよい。本発明の方法は、タンポンプレジットに導入されるガスを加湿する工程を含んでもよい。図9に示されるように、水分供給手段62、加熱手段64、並びに温度及び湿度制御手段66が図8のダイアグラムに加えられる。従って、加熱及び加湿されたガスは、通気性金型の中にタンポンプレジット20(図示せず)を含む、中間に定位した金型ハウジング58に流入し、ガス出口60から流出する。
ガスが加熱されるプロセスの実施形態では、加熱手段64が使用される。温度は、温度及び湿度制御手段66により変化させてよい。幾つかの実施形態では、ガスは約60℃〜約210℃の範囲に加熱される。幾つかの実施形態では、ガスは100℃に加熱されてもよく、他の実施形態では、163℃に加熱されてもよい。タンポンプレジットが通気性金型の中で維持される実施形態では、タンポンプレジット20を金型に挿入する前に金型が加熱されてもよい。金型は、タンポンプレジットの挿入前に熱風で加熱されてもよく、又はタンポンプレジット20の挿入前に伝導による加熱など、代替手段で加熱されてもよい。金型は、約38℃〜約210℃に加熱可能である。幾つかの実施形態では、金型は、約71℃に加熱されてもよい。幾つかの実施形態では、本方法は、タンポンプレジットを冷却する工程も含んでよい。幾つかの実施形態では、タンポンプレジットは、約21〜24℃又は30℃未満の周囲の室温まで空気で冷却されてもよい。
ガスが加湿される方法の実施形態では、水分供給手段62で水分が加えられてもよい。湿度は、温度及び湿度制御手段66で変化させることができる。ガス中の水分又は湿度は、霧化、蒸発、蒸気混合、超加熱蒸気混合、超飽和蒸気混合などが挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野において既知のいかなる方法で導入されてもよい。ガスは、そのガス温度で約1%〜約100%の範囲の相対湿度に加湿されてよい。
本方法の幾つかの実施形態では、ガスを断続的に推進し、タンポンプレジット20を安定化させてもよい。これは、ガス流の急速なパルスを含んでよく、また「処理」及び「保持」方法を含む。処理及び保持方法では、金型ハウジング58の中のタンポンプレジット20は、金型を通って推進されるガスで「処理」され、次に推進されるガスのない金型の中でタンポンが「保持」される時間があり、その後、プレジット20は引き出される。本方法の1つの実施形態では、ガスが金型の中のタンポンを通って推進され、タンポンプレジット20は推進されるガスのない金型の中で「保持」され、次に再度、ガスがタンポンを通って推進され、その後、タンポンプレジット20は引き出される。本方法の別の実施形態では、ガスが金型の中のタンポンを通って推進され、タンポンプレジット20は推進されるガスのない金型の中で「保持」され、次に、冷たい空気がタンポンを通って推進される。処理及び保持方法の大部分の実施形態では、圧縮したタンポンプレジット20は、約1秒〜約10秒間、又は約2秒〜8秒間、推進されるガスで処理される。タンポンは、約1秒〜約15秒間、又は約2秒〜約10秒間保持される。
当業者には明らかなように、金型ハウジング58の中にタンポンプレジットを保持しつつ、ガス流量、温度、圧力及び組成物を変化させ、所望の結果を得ることができる。例えば、安定化プロセス中に湿度を変えることができる。幾つかの実施形態では、本方法は、ガス制御及び/又は監視手段を含んで、目標とするガス状態を得てもよい。故に、ガスの出入りの状態を監視できる。その上、ガスの出入りの状態を変化させて、ガス流の流量、温度、組成物及び圧力を調節し、所望の結果を得てもよい。
入口と出口の役割が少なくとも一時的に逆になるように、同じガス組成物又は異なるガス組成物のいずれででも、ガスの流れは逆にできる。本方法は、様々な組成物、温度、流量及び圧力を含むがこれらに限定されない様々な特性を有するガスを運ぶ多数のガス供給54及び入口を調製することを含んでもよい。これらのガス供給54は別々に使用されてもよく、同時に使用されてもよい。幾つかの実施形態における本方法の一部又は全体を通して所望する場合、吸引若しくは真空が適用されて、タンポンを通るガスの流れを援助するか、又は金型内の圧力を低下させてもよい。例えば、金型内部の圧力は、所定の持続時間、大気圧を超えて上昇してもよい。
安定化の必要性を超えて、安定化プロセス前、後、又は同プロセス中にタンポンを調節するために、ガスの流れが使用可能である。更に、製品に調整剤を導入するためにガス流が使用可能である。これらの調整剤は、安定化プロセスの前、後、又は同プロセス中に導入可能である。調整剤には、薬剤、保湿剤、界面活性剤、潤滑剤、殺菌剤、殺真菌剤、殺精子剤、香料、及び他の調整剤が挙げられる。
(実施例1)
吸収性材料及び外装を含むタンポンプレジットが作製される。吸収性材料は、幅約70mm及び長さ約48mmの寸法を有する、780g/m2の坪量の、レーヨン75%及び綿繊維25%から作製される。外装材料は、幅約168mm及び長さ約48mmの寸法を有する、レーヨン50%及びポリエステル50%の水流交絡したブレンドを含む不織布材から作製される。綿を含む引き抜き手段を有するタンポンプレジットが作製される。次に、タンポンプレジットは、直径約14mm及び長さ約46mmまで軸線方向及び長手方向に圧縮される。タンポンプレジットは通気性金型の中に配置される。通気性金型は単一であり、軸線方向の複数個の孔を有する。タンポンプレジットを含む通気性金型が、装置の金型ハウジングの中に配置される。空気が100℃に加熱され、75%の相対湿度に加湿される。空気は、3.8L/s(8scfm)でタンポンプレジットを通って軸線方向に2〜30秒間推進される。次に、タンポンプレジットが通気性金型から引き出される。
(実施例2)
米国特許出願番号10/150050、名称「ほぼS字状に成形したタンポン(Substantially Serpentine Shaped Tampon)」により、成形したタンポンプレジットが作製される。吸収性材料及び外装を含むタンポンプレジットが作製される。吸収性材料は、幅約70mm及び長さ約48mmの寸法を有する、780g/m2の坪量の、レーヨン75%及び綿繊維25%である。外装材料は、幅約168mm及び長さ約48mmの寸法を有する、ポリエチレンで囲まれたポリプロピレンのコアを有するバイコンポーネント繊維から作製される。次に、タンポンプレジットは、軸線方向及び長手方向に圧縮されて、同じ形を有する通気性金型の中で、46mmの長さに沿って断面積及び直径が連続的に変化するS字状の形を有するタンポンプレジットが形成される。通気性金型は、放射状及び軸線方向の複数個の孔を有する分離空洞金型である。通気性金型は、装置のハウジングの中に配置される。空気が100℃に加熱され、75%の相対湿度に加湿される。空気は、3.8L/s(8scfm)で2〜3秒間推進される。ガスがタンポンプレジットを通って推進されることなく、同プレジットが金型の中に5秒間残されるか又は「保持」され、その後、プレジットがその通気性金型から引き出される。
(実施例3)
吸収性材料及び外装を含むタンポンプレジットが作製される。吸収性材料は、幅約70mm及び長さ約48mmの寸法を有するギャラクシー(GALAXY)レーヨン100%から作製される。外装材料は、幅約168mm及び長さ約48mmの寸法を有する、ポリエチレンで囲まれたポリプロピレンのコアを含む不織布の外装から作製される。綿を含む引き抜き手段を有するタンポンプレジットが作製される。タンポンプレジットは軸線方向及び長手方向に圧縮されて、直径約14mm及び長さ約46mmのタンポンプレジットを形成する。タンポンプレジットは通気性金型の中に配置される。通気性金型は単一であり、軸線方向の複数個の孔を有する。タンポンプレジットを含む通気性金型が、装置のハウジングの中に配置される。ガスが100℃に加熱され、75%に加湿される。ガスは、3.8L/s(8scfm)で軸線方向に2〜3秒間推進される。次に、ガスがプレジットを通って推進されることなく、タンポンは金型に5秒間残されるか、又は「保持」される。次に、5秒で冷たい空気が推進される。ガスは、23℃に冷却され、50%の相対湿度に加湿される。空気が1〜2秒間推進される。プレジットが金型から引き出される。
(実施例4)
吸収性材料及び外装を含むタンポンプレジットが作製される。吸収性材料は、幅約70mm及び長さ48mmの寸法を有する、780g/m2の坪量の、レーヨン75%及び綿繊維25%から作製される。外装は、幅約168mm及び長さ約48mmの寸法を有する、ポリエチレンで囲まれたポリプロピレンのコアを有するバイコンポーネント繊維を含む不織布材である。タンポンプレジットは、綿を含む引き抜き手段も具備している。タンポンプレジットは軸線方向及び長手方向に圧縮されて、直径約14mm及び長さ約46mmのタンポンプレジットを形成する。タンポンプレジットは通気性金型の中に配置される。通気性金型は分離空洞金型であり、放射状の複数個の孔を有する。タンポンプレジットを含む通気性金型が、装置のハウジングの中に配置される。ガスが100℃に加熱され、75%の相対湿度に加湿される。ガスは、3.8L/s(8scfm)で2〜3秒間、放射状に推進される。次に、タンポンプレジットが通気性金型から引き出される。
図10は、1対の分離金型:圧縮金型102及び安定化金型104を含む、本発明の方法の1つの実施形態100の簡略化した長手方向断面図である。実施形態100は、安定化したタンポンの大量生産に特に好適であり、安定化したタンポン、特にほぼS字状の形を有し、及び/又はガスの使用により安定化したタンポンを製造する装置の複雑さを低減するために、タンポンを圧縮する工程と安定化する工程は、好ましくは分離している。
圧縮金型102及び安定化金型104はどちらも、その開放位置128で示され、またプレジット供給キャリア106及びタンポン放出キャリア108と一直線をなす。
図10の実施形態100は、移動部材110と、プレジット供給キャリア106内に配置したプレジット112も示す。移動部材110は:(a)プレジット供給キャリア106から圧縮金型102まで、安定化金型104まで、及びタンポン放出キャリア108まで、プレジット112が移動する間に起こる加工工程の順序を通してプレジット112を移動させる機能;(b)プレジット112を長手方向に圧縮する機能(次に説明されるように、圧縮金型102によって提供される放射方向の圧縮に加えて);(c)膣腔にタンポンを挿入するのを容易にするために、ユーザの指に好適な所望の形の空洞をタンポンの遠位端に形成する機能;並びに(d)次に説明されるように、タンポンの安定化処理中に、安定化金型104の内側にガスを封じ込めるのに好適な封止を提供する機能を果たすことができる。
以下で更に詳細に説明されるように、移動部材110は、好ましくは、安定化したタンポンを分離安定化金型104から放出するために移動部材110から長手方向に伸びる少なくとも1本の針138を含む。
図10に示されるように、移動部材110は、第1長手方向中心線L1に沿ってプレジット供給キャリア106、圧縮金型102、安定化金型104、及びタンポン放出キャリア108と一直線をなす。
第2吸収性部材をプレジットの遠位端に押し込むのを防ぐために、プレジットの遠位端から伸びる第2吸収性部材を有するプレジットは(上記で注意したように)、第2吸収性部材がプレジットに関して放射状にそれてプレジット供給キャリアに入って、第2吸収性部材が移動部材10の運動を確実に妨げないようにするべきであることに注意されたい。第2吸収性部材の放射状のずれは(好ましくは、やはりタンポンの遠位端から伸びる少なくとも1本のコードと共に)、プレジット112を入れる間に、いかなる好適な手段によっても、例えば、プレジットを供給キャリアの空洞に入れる方向に配置したプレートによって提供できる。
図11は、図10の11−11の線に沿って取った、プレジット供給キャリア106の簡略化した放射状断面図である。プレジット供給キャリア106は、好適に成形されてプレジット112を受け入れることができる空洞120を含み、プレジット112は、折り畳まれてM形の形体を形成するように示されている。しかし、別の方法としては、プレジット112は、折り畳まれなくてもよく、又はいかなる好適な形体に折り畳まれることもできる。プレジット供給キャリア106は、生理用タンポンを製造するのに好適ないかなる材料からも作製されることができる。
図12は、図10の12−12の線に沿って取った、分離圧縮金型102の簡略化した放射状断面図である。分離圧縮金型102は、第1部材122及び第2部材124を含む。部材122及び124の少なくとも一方は、放射方向Rに移動でき、分離圧縮金型102の開放位置128か又は閉鎖位置129(断続線として示す)をもたらす。閉鎖位置129では、圧縮金型102の内側表面127は、好ましくは、所望の直径、例えば12.5mmの直径Dの円形の断面を形成する。しかし、内側表面127は、いかなる好適な形及びいかなる所望の寸法であってもよい。分離圧縮金型102は、所望の圧縮力を提供できる、生理用タンポンを製造するのに好適ないかなる材料から作製されてもよい。
図13は、図10の13−13の線に沿って取った、分離安定化金型104の簡略化した放射状断面図である。分離安定化金型104は、寸法及び構造において、全ての態様か又はいずれかの態様において、図3〜図7に示し、上記に更に詳細に説明した分離金型36と同様であることができる。例えば、図3〜図7の分離金型36と同様に、分離安定化金型104は、第1部材38、第2部材46、及び安定化金型104の内側表面の内側にガス流をもたらすのに好適な少なくとも1つの孔22を含む。第1部材38及び第2部材46が互いから分離している時、分離安定化金型104は、開放位置128で示される。金型部材38及び46の少なくとも一方は、放射方向Rに移動して、開放位置128をもたらすか、又は第1部材38及び第2部材46が互いに接触している時、閉鎖位置129(断続線として示す)をもたらすことができる。
図14は、図10の14−14の線に沿って取った、タンポン放出キャリア108の簡略化した放射状断面図である。タンポン放出キャリア108は、圧縮して安定化したタンポン20(ここには示さず、図3に示す)を受け入れるのに好適な寸法及び形にされ得る空洞130を含む。
本発明の1つの実施形態では、空洞130は、好ましくは多数の長手方向の溝133で画定されて、本発明の安定化プロセス中に空洞130に推進されるガスの放散を容易にする。加えて、本発明の1つの実施形態(図28参照)では、タンポン放出キャリア108は、好ましくは、空洞130内を貫通する対向する2つのばね搭載プラグ135を含んで、空洞130の内側でのタンポンの保持を容易にすることができる。タンポン放出キャリア108は、生理用タンポンを製造するのに好適ないかなる材料からも作製されることができる。
図15は、図10の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、分離圧縮金型102が開放位置128にあって、また移動部材110が第1長手方向中心線L1と一直線をなす時、移動部材110によって分離圧縮金型102に入れられたプレジット112を示している。開放位置129では、圧縮金型102は、プレジット112を受け入れるのに好適ないかなる寸法であってもよい内側寸法123を有する。例えば、本発明の1つの実施形態では、内側寸法123は約40.5mmである。
図16は、図10の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、プレジット112が圧縮金型102に入れられた後、プレジット112から引き抜かれた移動部材110を示している。次の、プレジット112を圧縮する工程の前に、プレジット112から針138を引き出すために、移動部材をプレジット112から引き出すのが好ましいことに注意すべきである。しかし、本発明の移動部材110の、考察される他の実施形態は、針138が移動部材110の内側で動くのを可能にして、移動部材110から突き出るか又は移動部材110の内側に隠れ、その結果、移動部材110を引き抜く必要をなくすことができる。
本発明の分離圧縮金型102及び安定化金型104各々の、考察される他の実施形態は、可動金型部材及び固定金型部材を含む好ましい実施形態と対照的に、2個の可動金型部材を含んでもよいことにも注意すべきである。2個の可動金型部材が使用される時、移動部材110は、金型を閉鎖及び開放するために、放射方向Rに移動する必要がない。
図17は、図10の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、圧縮金型102が閉鎖位置129である時、圧縮金型102内で、圧縮したタンポン132に圧縮されたプレジット112を示している。閉鎖位置129では、圧縮金型102は、プレジット112を所望の圧縮した寸法に圧縮するのに好適ないかなる寸法であってもよい内側寸法131を有する。例えば、本発明の1つの実施形態では、内側寸法131は、約12.5mmである。
閉鎖位置129は、好ましくは、第1圧縮金型部材122を第2圧縮金型部材124に向かって放射方向Rに移動させることにより完成される。しかし、上述のように、本発明の考察される他の実施形態は、2個の可動金型部材を含んでもよい。圧縮金型102を閉鎖する間にプレジット112はRの方向に放射状の圧縮を受けて、プレジットの放射状の寸法は、例えば12.5mmの内側寸法131まで低減される。故に、特定の実施例では、第1圧縮金型部材122は、約40.5mm−12.5mm=28mm、放射状に移動した。
図17に示されるように、移動部材110も放射方向Rに移動して、圧縮金型102の閉鎖位置129と一直線をなす第2長手方向中心線L2に沿って一直線になった。第1長手方向中心線L1と第2長手方向中心線L2との間の距離は、寸法129であり、これは、好ましくは、第1圧縮金型部材122の放射状の移動の約半分である。例えば、上記の特定の実施例では、第1圧縮金型部材122が約28mm移動する時、移動部材112は約14mmの距離129を移動する。
図18は、図10の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、分離安定化金型104が、好ましくは、閉鎖位置129にあって、第2長手方向中心線L2と一直線をなす時、移動部材110によって分離安定化金型104に入れられた圧縮したタンポン132を示している。好ましい実施形態では、図17に示されるように、安定化金型104の閉鎖位置129は、第1圧縮金型部材122と同時に安定化金型104の第1部材38を放射方向Rに移動させることによって行われる。しかし、圧縮金型102に関して上述したように、安定化金型104も、2つの可動金型部材を含むことができる。更に、本発明の考察される他の実施形態では、圧縮金型102及び安定化金型104は、同時に閉鎖及び開放する必要はない。
上述のように、移動部材110は、好ましくは、移動部材110から長手方向に伸びる少なくとも1本の針138を含む。針138は、圧縮したタンポン132を貫通することができ、次に、安定化したタンポン136を安定化金型104から放出するのを可能にする。タンポンの長手方向の周りで1本の針の周囲をタンポンが回転するのを防ぐために、針138の数には、いかなる好適な数もが含まれる(好ましくは2本の針)。
針138は、比較的鋭い先端部を有し、タンポン132を損傷することなく、圧縮したタンポン132を貫通することができる。針138は、いかなる好適な直径、例えば、1〜2mmであることもでき、図20に示されるように、タンポンを保持するのに充分な任意の好適な長さ、例えば12mmで移動部材110から伸びている。
図18Aは、安定化金型104内側の安定化したタンポン20を貫通する移動部材110の1つの実施形態のより詳細な断面図である。移動部材110は、タンポン20の遠位端に、ユーザの指に好適な空洞140を形成するために好適に成形された先端部113を含み、指でタンポンを膣腔に挿入するのを容易にできる。先端部140は、安定化金型104の空洞を封止できる封止142も含み、次に説明され図19に示されるように、タンポンの安定化処理の次の工程中に安定化金型104の内側に吹き込まれるガスを封じ込めることができる。
図19は、図10の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、安定化したタンポン20を形成するために安定化金型104の少なくとも1つの孔22を通して供給されるガス流134を受ける圧縮したタンポン132を示している。移動部材110は、安定化金型104の閉鎖位置129と一直線をなす第2長手方向中心線L2と一直線をなす。タンポンの材料、ガス、温度、湿度、時間などを含む、タンポンの安定化に好適な加工条件は、上記に詳細に開示されている。特に、安定化金型104の温度に関して、安定化金型104内側のガス、例えば蒸気の凝結を防ぐために、安定化金型104を約50℃〜約150℃、好ましくは約100℃〜約130℃の高温に維持することが好ましい。安定化金型104の所望の温度は、例えば、電気カートリッジヒーターを含むいかなる好適な手段でもたらされてもよい。
ガス流134の供給中に、ガス流134は、安定化金型104の加圧側を通って供給され、安定化金型の排出側を通って空気中に排出されて、安定化金型内側のタンポンを通るガスの流れを提供する。ガス流及び排出は、約0.5秒〜約5秒間、好ましくは約0.5秒〜約1.5秒間の範囲であることができる。
図20は、図10の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、安定化金型104が開放位置128(すなわち、第1長手方向中心線L1と一直線をなす)に戻り、また移動部材110が戻って第1長手方向中心線L1と一直線をなす時、安定化金型104の内側表面から剥がされ、また安定化金型104内側の移動部材110の針138で保持される安定化したタンポン20を示している。
上述のように、移動部材110は、好ましくは、移動部材110から長手方向に伸びる少なくとも1本の針138を含む。針138は、圧縮したタンポン132を貫通することができ、次に、安定化したタンポン136を安定化金型104から放出するのを可能にする。タンポンの長手方向の周りで1本の針の周囲をタンポンが回転するのを防ぐために、針138の数には、いかなる好適な数もが含まれる(好ましくは2本の針)。
針138は、比較的鋭い先端部を有し、タンポン132を損傷することなく、圧縮したタンポン132を貫通することができる。針138は、いかなる好適な直径、例えば、1〜2mmであることもでき、タンポンを保持するのに充分な任意の好適な長さ、例えば12mmで、移動部材110から伸びている。
少なくとも1本、好ましくは2本の針を有する移動部材の使用により、安定化したタンポンを取り出す上記の方法は、ガス流を利用する安定化金型からタンポンを取り出すのに適用できるだけでなく、いかなるタイプの安定化金型、例えば、伝導による加熱、マイクロ波による加熱などを利用する安定化金型にも適用できることに注意すべきである。
図21は、図10の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、移動部材110によってタンポン放出キャリア108に入れられた安定化したタンポン20を示している。移動部材110は、第1長手方向中心線L1と一直線をなすままである。
図22は、図10の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、安定化したタンポン20から引き抜かれて、第1長手方向中心線L1と一直線をなす移動部材110を示している。安定化したタンポン20は、例えば、包装及び梱包など、後続加工へと更に移動するために、タンポン放出キャリア108内に留まっている。
図23は、図15〜図22に示し、また上記で説明した本発明の方法の工程を利用して、安定化したタンポンを大量生産するのに好適な本発明の回転装置200の、1つの実施形態の簡略化した前側正面図である。図15〜図22に示し、上記で説明した本発明の方法の工程を利用する回転装置の他の実施形態が、出願人によって考察されていることに注意すべきである。
回転装置200は、回転装置200の周辺付近に配置した多数のツーリングステーション201を含む(図面を明瞭にするために、図23では2箇所のツーリングステーション201のみを示す)。しかし、ツーリングステーション201の数は好適ないかなる数であることもでき、各ツーリングステーション201は、回転装置200が1回転する間に1個の安定化したタンポンを製造できる。
回転装置200は、プレジット112を調製するためのプレジット供給キャリア106を更に含む(図11に示す)。プレジット供給キャリア106及びプレジット112は上記で説明されたが、それら両方の代表的な断面の実施形態が図11に示されている。回転装置200は、安定化したタンポン20を放出するためのタンポン放出キャリア108を更に含む(図22に示す)。
図23Aは、M形に折り畳んだプレジットを含む、図23の供給キャリアの空洞120の拡大斜視図である。プレジット供給キャリア106は、好適に成形されてプレジット112を受け入れることができる空洞120を含み、プレジット112は、折り畳まれてM形の形体を形成するように示されている。しかし、別の方法としては、プレジット112は、折り畳まれなくてもよく、又はいかなる好適な形体に折り畳まれることもできる。プレジット供給キャリア106は、生理用タンポンを製造するのに好適ないかなる材料からも作製されることができる。
図24は、図23の回転装置200の簡略化した斜視図であり、静止フレーム254、固定して取り付けた静止カム、例えば、対向する2個の金型閉鎖カム234及び236(この図では1個の金型閉鎖カム234のみが示され、他の金型閉鎖カム236については図25参照のこと)、並びに内側トラック222(この図には示さず、図25、図26、及び図29参照)を有する、移動部材110を作動させるための円筒形カム220を示している。しかし、カム234、236、及び220の数は変化してもよく、更に、カム234、236、及び220を利用する代わりに、別の方法として、金型102及び104並びに移動部材110は、サーボモータなどを含むいかなる好適な手段によって作動させてもよいことに注意すべきである。
フレーム254は、回転装置200の内側に多数のツーリングステーション201を搭載したドラムサイドプレート202及び211(この図には示さず、図25及び図28参照)を回転させることができるシャフト252に回転するように接続している。
図25は、図24の回転装置200の簡略化した斜視図であり、図24の方向と反対の方向から見た図である。
図26は、図24の回転装置の多数のツーリングステーション201の1箇所、円筒形カム220及びタンポン放出キャリア108の簡略化した斜視図であり、同図には、ドラムサイドプレート202、金型閉鎖カム234、及びプレジット供給キャリア106がない。
図27は、図24の回転装置のプレジット供給キャリア106及びタンポン放出キャリア108の簡略化し、拡大した斜視図である。
図28は、図23の回転装置200の、ツーリングステーション201を横断する28−28の線に沿って取った簡略化した断面図である。
ツーリングステーション201の各々は、1対の金型(分離圧縮金型102及び分離安定化金型104)及び移動部材110を含む。分離圧縮金型102は、固定した固定部材124に関して放射方向Rに移動できる可動部材122を含む。同様に、分離安定化金型104は、やはり固定した固定部材48に関して放射方向Rに移動できる可動部材38を含む。
図29は、図23の回転装置の、安定化金型104にガスを供給するガス多様体260を横断する29−29の線に沿って取った簡略化した断面図である。
図28及び図29を参照すると、金型102及び104それぞれの固定部材124及び48の両方は、ドラムの第1サイドプレート202と、ドラムの第1サイドプレート202に対向するブラケット204とに固定して取り付けられている。しかし、金型102及び104それぞれの可動部材122及び38の両方は、ドラムの第1サイドプレート202とブラケット204との間につくられた空間内で放射方向Rに移動できる。可動部材122及び38の運動は、ドラムの第1サイドプレート202と、ドラムの第1サイドプレート202に対向するドラムの第2プレート211(図29に示す)とに固定して取り付けたツーリングフレーム210に固定して取り付けたブッシング208内で滑ることができるカラム206で導かれる。両方のプレート202及び211は、それらを回転させることができる回転シャフト252(図24に示す)に固定して取り付けられている。カラム206は、ドラムサイドプレート202及び211の対向する溝232(図25及び図26にも示す)の内側で放射方向Rに移動できる可動プレート230(図29に示す)内に伸びている。可動プレート230の放射方向の運動は、対向する2個の金型閉鎖カム234及び236、並びに可動プレート230に固定して取り付けた2個のカム従動部238によってもたらされる。カム従動部238は、対向する2個のばね240により、金型閉鎖カム234及び236にばね上げされる。
移動部材110は、放射方向Rにプレート242を押す可動プレート230の動きにより放射方向Rに移動できる。プレート242は、プレート242に固定して取り付けた2本のカラムと、移動部材110を含む移動部材のブラケット212とで導かれる。2本のカラム244は、ツーリングフレーム210に固定して取り付けたブッシング246内で滑る。プレート242は、ばね248でばね上げされ、また移動部材110の放射状の運動と、圧縮金型102及び安定化金型104それぞれの可動部材122及び38両方の放射状の運動との所望の比(好ましくは1:2)をもたらす距離250で、放射方向Rに可動プレート230から空間をあけて配置されている。
移動部材110を放射方向Rに移動させるよりも、金型102及び104それぞれの固定部材124及び48が移動可能で、放射方向Rに移動してもよいことに注意すべきである。
移動部材110は、ブラケット212に固定して取り付けたブッシング214の内側で長手方向Lに移動することもできる。移動部材110の長手方向の運動は、カムトラック222を有する円筒形カム220と、カムトラック222の内側で移動するカム従動部224(図29に示す)と、カム従動部224及び移動部材110に固定して取り付けたブラケット226と、移動部材110に平行に配置したガイド228との組み合わせによって提供される。
図29は、放出キャリア108も示している。本発明の1つの実施形態では、空洞130は、好ましくは、多数の長手方向の溝133で画定され、本発明の安定化プロセス中に空洞130内に推進されるガスの放散を容易にする。加えて、本発明の1つの実施形態(図28参照)では、タンポン放出キャリア108は、好ましくは、空洞130内を貫通する対向する2つのばね搭載プラグ135を含んで、空洞130の内側でのタンポンの保持を容易にすることができる。タンポン放出キャリア108は、生理用タンポンを製造するのに好適ないかなる材料からも作製されることができる。
図30は、ツーリングステーション201が完全に回転する間に、ツーリングステーション201の特定の回転角度で本発明の1つの実施形態において起こる、加工工程の代表的な順序を示すタイムチャート300である。したがって、本発明の考察される他の実施形態では、加工工程の順序、及びそれらが起こる回転角度は、変えることができる。
チャート300は、次の加工工程を示している:
Figure 2006525852
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれているが、どの文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であるとの容認と解釈されるべきではない。
本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。それ故に、添付の請求項は、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正に及ぶことを意図するものである。
金型に沿って軸線方向に位置する孔を有する通気性金型の単一の実施形態の断面図。 金型に沿って放射状に位置する孔を有する通気性金型の単一の実施形態の断面図。 第1分離空洞金型部材と第2分離空洞金型部材との間に位置する圧縮したタンポンプレジットを有する分離空洞金型の分解図。 金型に沿って軸線方向に位置する孔を有する第1分離空洞金型部材の平面図。 金型に沿って放射状に位置する孔を有する第1分離空洞金型部材の平面図。 金型に沿って軸線方向に位置する孔を有する分離空洞金型の側面図。 金型に沿って放射状に位置する孔を有する分離空洞金型の側面図。 本発明の方法におけるガス供給システムの1つの実施形態のダイアグラム。 本発明の方法のガス供給システムの別の実施形態のダイアグラム。 2個の分離金型、圧縮金型及び安定化金型を含む、安定化したタンポンの大量生産に特に好適な、本発明の方法の1つの実施形態の簡略化した長手方向断面図であり、これらの金型は、どちらもその開放位置で示され、またプレジット供給キャリア及びタンポン放出キャリアと一直線をなす。 図10の11−11の線に沿って取った、プレジット供給キャリアの簡略化した放射状断面図。 図10の12−12の線に沿って取った、分離圧縮金型の簡略化した放射状断面図。 図10の13−13の線に沿って取った、分離安定化金型の簡略化した放射状断面図。 図10の14−14の線に沿って取った、タンポン放出キャリアの簡略化した放射状断面図。 図10の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、移動部材によって分離圧縮金型に入れられたプレジットを示し、分離圧縮金型は開放位置にある。 図15の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、プレジットから引き出された移動部材。 図16の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、圧縮金型内で、圧縮したタンポンに圧縮されたプレジット。 図17の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、安定化金型に入った圧縮したタンポンを示し、安定化金型は閉鎖している。 安定化金型、及び安定化金型内側の安定化したタンポンを貫通する移動部材のより詳細な断面図。 図18の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、安定化したタンポンを形成するために安定化金型内でガス流を受ける圧縮したタンポン。 図19の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、開放した安定化した金型の内側で、移動部材で保持される安定化したタンポン。 図20の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、移動部材によってタンポン放出キャリアに入れられた安定化したタンポン。 図21の実施形態100の簡略化した長手方向断面図であり、安定化したタンポンから引き出された移動部材。 図15〜図22に示す本発明の方法の工程を利用することによって安定化したタンポンを大量生産するのに好適な、本発明の回転装置の簡略化した前側正面図であり、明瞭にするために、多数のツーリングステーションの1箇所のみを示している。 図23の供給キャリアの空洞の拡大斜視図であり、M形に折り畳んだプレジットを含む。 図23の回転装置の簡略化した斜視図。 図24の回転装置の簡略化した斜視図であり、図24の方向と反対の方向から見た図。 ドラムサイドプレート、金型閉鎖カム、及びプレジット供給キャリアのない、図24の回転装置の多数のツーリングステーションの1箇所、円筒形カム、及びタンポン放出キャリアの簡略化した斜視図。 図24の回転装置のプレジット供給キャリア及びタンポン放出キャリアの簡略化し、拡大した斜視図。 図23の回転装置の、ツーリングステーションを横断する28−28の線に沿って取った簡略化した断面図。 図23の回転装置の、安定化金型にガスを供給するガス多様体を横断する29−29の線に沿って取った簡略化した断面図。 1箇所のツーリングステーションが完全に回転する間に、そのツーリングステーションの特定の回転角度で本発明の1つの実施形態において起こる、加工工程の代表的な順序を示す円形のタイムチャート。

Claims (13)

  1. プレジットから安定化したタンポンを製造する方法であって:
    a.プレジット供給キャリアに配置したプレジットを調製する工程と;
    b.移動部材により、前記プレジットを前記プレジット供給キャリアから取り出して、開放位置にある分離圧縮金型に前記プレジットを入れる工程と;
    c.前記分離圧縮金型を閉鎖位置に閉鎖することにより、前記分離圧縮金型内の前記プレジットを圧縮して、圧縮したタンポンを形成する工程と;
    d.前記移動部材により、前記圧縮したタンポンを前記分離圧縮金型から取り出して、閉鎖位置にある分離安定化金型に前記圧縮したタンポンを入れる工程と;
    e.前記分離安定化金型内の前記圧縮したタンポンにガスを適用して、安定化したタンポンを形成する工程と;
    f.前記分離安定化金型を開放位置に開放する工程と;
    g.前記安定化したタンポンをタンポン放出キャリアに入れる工程と
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記ガスが、空気、酸素、窒素、アルゴン、二酸化炭素、蒸気、エーテル、フレオン、不活性ガス及びこれらの混合物から成る群から選択される請求項1に記載の方法。
  3. 前記圧縮したタンポンプレジットを安定化するために前記ガスを断続的に推進する請求項1に記載の方法。
  4. 前記ガスを加熱する工程を更に含む請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記ガスを加湿する工程を更に含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記移動部材が、前記圧縮したタンポンを貫通するために長手方向に伸びる少なくとも1本の針を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. ガスを前記分離安定化金型内の前記圧縮したタンポンに適用して、安定化したタンポンを形成する工程が、前記安定化金型内の前記圧縮したタンポンを2秒〜10秒間、又は好ましくは2秒〜6秒間保持する工程を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  8. ガスを前記分離安定化金型内の前記圧縮したタンポンに適用する工程が、0.5秒〜5秒間、又は好ましくは0.5秒〜1.5秒間である請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記プレジットを前記プレジット供給キャリアから取り出して、分離圧縮金型に入れる工程が、前記プレジットの第2吸収性部材を前記プレジットから放射状にそらす工程を更に含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  10. プレジットから、安定化したタンポンを大量生産する回転装置であって、前記装置が:
    a.シャフトで回転できるローターを含み、前記ローターが、プレジットから前記安定化したタンポンを製造でき、放射方向に移動できる多数のツーリングステーションを含み、各前記ツーリングステーションが:
    i)プレジットを圧縮したタンポンに圧縮する分離圧縮金型と、前記圧縮したタンポンを安定化したタンポンに安定化する分離安定化金型とであって、前記長手方向において互いに一直線をなし、前記金型の各々が、前記放射方向に移動できる可動部材及び固定部材を有する金型と;
    ii)前記プレジットを前記長手方向に移動させ、前記長手方向において前記金型と一直線をなす移動部材と
    を含み;
    b.多数の前記プレジットを前記金型に提供するために、前記圧縮金型に隣接して配置した、多数の空洞を有するプレジット供給キャリアであって、前記空洞の各々が前記プレジットを提供できるプレジット供給キャリアと;
    c.前記安定化したタンポンを放出するために前記安定化金型に隣接して配置した、多数の空洞を有するタンポン放出キャリアであって、前記空洞の各々が前記安定化したタンポンを受け入れることができるタンポン放出キャリアと
    を含むことを特徴とする装置。
  11. 前記移動部材が、前記圧縮したタンポンを貫通するために前記長手方向に伸びる少なくとも1本の針を含み、前記タンポンを前記安定化金型から移動させる請求項9に記載の装置。
  12. 前記分離安定化金型が、50℃〜150℃、又は好ましくは100℃〜130℃の範囲の金型温度を供給するための加熱要素を含む請求項9〜10に記載の装置。
  13. 分離安定化金型から安定化したタンポンを取り出す方法であって:
    (a)安定化したタンポンを含み、閉鎖位置にある前記分離安定化金型を調製する工程と;
    (b)移動部材から長手方向に伸び、前記安定化したタンポンを貫通する前記少なくとも1本の針を含む、前記長手方向に移動できる前記移動部材を調製する工程と;
    (c)前記安定化金型を前記閉鎖位置から開放位置に開放し、前記少なくとも1本の針が、前記安定化金型の内側に配置した前記安定化したタンポンを貫通することにより前記安定化したタンポンが保持される工程と;
    (d)前記長手方向に移動する前記移動部材により、前記安定化したタンポンを前記安定化金型から移動させる工程と
    を含むことを特徴とする方法。

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