JP2006525708A - 音の空間的再生のための音響ヘッドホン - Google Patents

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Abstract

本発明は、二つのイヤホンを備えた、音の空間的再生のためのヘッドホン、及び両立性のある録音装置に関するものであり、各イヤホンは受聴者の耳を包括的に覆う少なくとも部分的にキャップ状の表面を形成する支持体を具備する。各イヤホンは、前記支持体に配置された少なくとも5個のスピーカを含む。前記スピーカは、所定の最大周波数より低い音響周波数に関して、音場が連続的なものとして人の耳に知覚されるように、音場を再現するべく構成される。

Description

本発明は、特に音の空間化のための音響ヘッドホン装置に関するものである。本発明は、そのような空間化装置と両立性のある録音装置にも関係する。
音の空間化は、所定の周波数及び強さの音を放射する音源の三次元特性、つまり方位角、仰角、及び距離を再生することを意味する。
多くのシステム及び装置が知られており、それらシステム及び装置の目的は、そのような技術的問題を解決することである。しかしながら、それらはほとんどの場合、音の三次元特性を真に再生することなく、音の雰囲気中へのただ単純な没頭を提唱する。これらシステムは、部屋内で実現され、その場合部屋はスピーカを備えたいくつかのスピーカユニットを備えており、あるいはまた音響ヘッドホンを用いて実現され、ヘッドホンの各イヤホンはスピーカを具備している。
二チャンネル以上の所謂立体音響である第一の方法によると、音源の移動をシミュレートするために、一チャンネルごとに一スピーカで二つのスピーカが使用され、また両方のスピーカに伝えられるべきパワーを分配する間に、音の強さを両方の対応するチャンネルに対して偏らせる。このように、重み付け係数に従う間に音源を移動することが可能である。
しかしながら、この技法は、音源をリスナーの頭の内部に配置するという欠点をもっている。さらに、音源は、全空間ではなく単一の次元でのみ移動される。
音雰囲気中への没頭の印象を改善するために、4個又は5個のスピーカを部屋内に使用することが提案されてきた。それはとりわけ“ドルビーサラウンド”装置である。そのようなシステムは、三つの前方音響チャネルと一つの後方音響チャネルとを含んでいる。中央の一つのスピーカと左右の二つのスピーカとが前記前方チャネルを放音する。中央のスピーカは、受聴位置とは関係なく音源を集中させる。第四のチャネルは、二つの後方スピーカユニットによって放音され、また雰囲気情報及び反響音効果に対応する。
しかしながら、そのようなシステムは、中央スピーカが受聴位置とは関係なく音源を集中させるので、音源を正確に定位することができない。さらに、そのような部屋内では両方の耳に別個の音を伝えることが不可能である。
空間化効果をシミュレートするための他の方法によると、受聴位置の方に方向付けられた一連のスピーカが円周上に規則正しく配置される一方で、各スピーカが個々の音チャネルを放音する。従って、これは二チャンネルを超える、ステレオ方式の延長である。しかしながら空間化効果は、部屋の一つの特定の点、所謂焦点でのみ効果的に獲得される。この焦点以外の他の場所にいる聴取者も音を聴くことはできるが、彼らは、錯視に比較することができる音響的錯覚を受ける。
なお、知覚される音は、おそらくは一様な、ある音圧まで鼓膜で小さくされ得る。こうして、一つの耳の段階では、唯一の重要な変数は鼓膜における音圧であり、前記鼓膜における音圧それ自身は、聴道の入口における音圧に、及び受聴者の形態に依存するものである。音響ヘッドホンにおける目的は、音を再現するためにこの圧力を再生することである。
しかしながら、二人の異なる受聴者に関して、同一の音源から結果として生じた、鼓膜における音圧及びさらに聴道への入口における音圧は、異なるであろう。これは、彼らが聴覚障害をもっていない限り、彼らが音源を正しく位置決めすることを妨げないであろう。
個人の間の、及び同一人の耳の間のこれら差異は形態学的差異に起因する。実際、受聴者の耳と音波の経路上の障害物つまり頭の存在との間の空間は、同一の音源から放出された音波の位相ずれと強度差とを引き起こす。従って、鼓膜における音圧は、同一音源について、受聴者に関する前記音源の位置に対して右耳と左耳との間で異なる。
多様な装置が、音を空間化することに努力する一方で、両耳の間の知覚におけるこれらの差異を考慮している。その目的は、同一の音を単純に発出させる一方で、両耳における位相ずれ及び強度差を引き起こす身体的現象を考慮することである。これはバイノーラルの原理である。
しかしながら、バイノーラル技法は、“平均的”形態に対応する、実験に基づく測定値を集めたデータベースに依存するものである。人の聴覚器官系、特に耳介をモデル化することは不可能であり、前記耳介の形状は、コンピュータによるアプローチに必要な全ての身体的現象を考慮に入れるには複雑過ぎる。従って、使用される技法は平均的な耳に対応し、測定はダミーで実施される。それ故これらの技法は、全ての人に適しているわけではないという欠点を示す。
米国特許第6038330号明細書も音の空間化のための音響ヘッドホン開示している。そのヘッドホンは、各イヤホンに関して、キャップ形表面に規則正しく配置されたスピーカを示している。
前記スピーカの各々は、伝えられるべき音を受聴者の耳介に導いて集中させるために、導波管と組み合わせられる。
しかしながら、前記スピーカの各々によって伝えられた音のスペクトル表示は前記導波管によって修正される。そのとき、そのようなヘッドホンは、ホイヘンス・フレネルの原理に従って音を空間的に再生することを可能にしない。
本発明の目的は、前述の欠点を改善する、音の空間的再生のための音響ヘッドホンを提供することである。
特に、そのようなヘッドホンは、聴覚器官の個々の特性に依存することなく、両方の耳のための別個の音の発出を可能にする。換言すると、そのようなヘッドホンは、大部分の受聴者ための音の空間化を可能にする。
本発明の他の目的は、そのようなヘッドホンを用いて再現された音場における頭の移動を考慮することができる動的システムを提供することである。
本発明の他の目的は、特に動的システム内に容易に適合される、使用が簡単で良好な頭部可動性を与える、必要スペースの少ない音響ヘッドホンを提供することである。
本発明の目的は、音を正確に再生することが可能な一方で、音源が移動したときぎくしゃくした感触の発生を防いで、連続的な音場の印象を与えるヘッドホンを提供することでもある。
本発明のさらに別の目的は、どんな頭にも適用可能なヘッドホンを提供することである。
本発明の他の目的は、安価なヘッドホンを提供することである。
本発明のさらに別の目的は、そのような音響ヘッドホンと両立性のある録音装置を提供することである。
本発明の他の目的及び利点は、例示のみを目的とし且つ当該説明に限定されることなく与えられた以下の説明のなかで明らかになるであろう。
本発明は、音の空間的再生のためのヘッドホンに関係し、前記ヘッドホンは二つのイヤホンを備え、前記イヤホンの各々は、受聴者の耳を全体的に含むキャップ形表面を少なくとも部分的に形成する支持材を具備し、また前記支持材に配置されて音場の再現が可能な少なくとも5個のスピーカを具備する。
本発明は、上記のようなヘッドホンの形をした、後の音の空間的再生が意図された録音装置にも関係し、前記録音装置では、スピーカが多方向マイクロホン又はカージオイドマイクロホンに置き換えられ、録音キャップ形表面が、前記録音装置に対応して、前記一つのヘッドホンの(音響発出のための)前記キャップ形表面と区別がつかない。
本発明は、添付図面と共に明細書を読むとより良く理解されるであろう。
本発明は、必要な演算パワーが小さく、また誰にでも適した、音の空間化のための簡単で単純な装置がなかったことの観察の結果である。実際、バイノーラル原理に基づく装置は、測定が行われた受聴者(又はダミー)に固有のものである一方で、立体音響ホールは該ホールの焦点での音の空間化を可能にするにすぎない。これに加えて、ホールに基づいた装置は、部屋の幾何形状に、及びスピーカの相対配置にしばしば依存する。
本発明の発明者は、音の空間化の問題に取り組むために用いられる視点を変更することによって本発明を引き出した。今までの場合と同様に音圧を鼓膜又は聴道への入口で再生することを試みることに代えて、彼らは、耳介及び聴道による変化の前に音波が耳から所定の距離で観測されるように音波を再現することを追及した。
それ故、本発明の発明者は、耳介を取囲む音響発出表面を生み出すことを決定した。そのような表面が耳介を取囲むということは、取るに足らないことではない。実際、これは、発出される音波は任意の他の音と同じように耳介によって変化されるので、個々の耳介の形態学的特徴から抜け出すことを可能にする。
さらに、ヘッドホンを使うことはホールの幾何学的問題を不要にすることを可能にする。またこれは、頭の移動に対して、再現された音響環境を実質的に移動させるために、空間内での頭の移動を考慮する、例えば動的システムを展開することも可能にする。
ホイヘンス・フレネルの原理によると、音波が接する空間内の任意の点は二次的音源になって次に球面波を再放射する。従って鼓膜によって知覚されるような音の発出表面の貢献は、前記音の発出表面の無限の点によって放射された全ての球面波の追加に同等である。
しかしながら実際的には、無限の音源を作り出すことは不可能である。従って、音を同時に拡散し且つ前記音の発出表面に同等の音源の有限の数を決定することが必要である。
そうするために、情報理論及びより詳しくはシャノンの定理が使用される。この定理によれば、正弦波信号のサンプリングパルスは、連続正弦波信号とサンプルとの間の干渉損失を避けることを望むなら、前記正弦波信号のパルスの少なくとも二倍高くなければならない。換言すると、サンプリング周期は正弦波信号の周期の二倍小さくなければならない。
音の信号は正弦波信号の和に分解できる。時空アナロジーにより、音信号の二つのスピーカの間のサンプリング距離は、この信号の波長の半分より小さくなければならない。限界波長が信号の最も短い波長とみなされるのであれば、つまり限界周波数が信号の最も高い周波数であるとすると、Δl<1/2 λ が得られる。ここで、l(エル)は二つのスピーカ(又はマイクロホン)の間の距離で、λは信号の最も短い波長である。
従って、サンプリング(発出又は録音)は、サンプリング周波数以下の周波数についてサンプル値信号の情報の全てのピースを保持する。
可聴周波数は20Hzから20kHZであるが、知覚される音の周波数はほとんどいつも5kHz未満である。従って10kHzのサンプリング周波数が選択されてきた。
様々な図で図解されるように、ヘッドホン1は、二つのイヤホン2を具備して実現され、各々の前記イヤホンは、支持材3、4に配設された少なくとも5個のスピーカを具備している。前記支持材3、4は、少なくとも部分的にキャップ形表面を形成し、前記キャップ形表面は受聴者の耳を全体的に取り囲むことができる。
“キャップ形”という表現は、“キャップ形”表面と耳介との間にどんな接触も生み出さないで、イヤホンが耳介を全体的に取囲むことを意味している。そのような表面が、半球又は半球の一部であることが有利である。また卵形、さらに場合によっては多面体であってもよい。重要なことは、キャップ形表面が受聴者の耳を取り囲み、スピーカのための支持材骨格を形作ることである。
様々な図において、前記イヤホンは、半球キャップ形表面を提示している。
前記イヤホン2は、開放型であるか又は密閉型である。それが開放型なら、前記半球表面は支持材3、4によって部分的にしか形を与えられない。それが密閉型なら、支持材3、4は前記半球表面を完全に形作る。前記少なくとも5個のスピーカは交差して分布されることが有利であり、このことは満足できる音響発出表面を獲得することを可能にする。
前記支持材は、二つの中高に反ったバンド4が取り付くリング3と、水平バンド42と、鉛直バンド43とから特に構成される。前記中高に反ったバンド4は十字を形成する。さらに、それらは、穴41をもつように穴あけされて、前記スピーカ44を受容することが可能である。
穴41は規則的に分布され、その結果二つの隣り合うスピーカの間の距離は、5kHzのサンプル値信号の最大周波数については、3cm以下である。リング3の直径Dは、この例では8cmである。
各々の中高に反ったバンド42、43は、様々な図に示されるように両方のバンドの交差部に穴41を備えている。例えば、水平バンド42は、互いに対して36度の角度で離間された4個の穴41を具備し、鉛直バンド43は、互いに対して45度の角度で離間された3個の穴41を具備する。従って、イヤホン2は6個のスピーカを収容することが可能であり、前記6個のスピーカの中の1個が二つの支持バンド42、43の交差部に収容される。
例えば、半球表面は4cmの半径を有する。
明らかに、この場合発出される5kHzを超えるサンプル値信号の最大周波数を獲得するために、より多くの数のスピーカを例えば星形の腕に互いにより接近させて配設することが可能である。
例えば、図4及び5に示されるように、イヤホンは8個のスピーカ44を含むことができる。両方のこれらバリエーションの平面図が図4及び5の左上に描かれ、また前記平面図の周囲に、切断線AA、BB、CC、A’A’、B’B’、C’C’に沿う断面図が描かれている。これらの例では、イヤホンは半球である。
従って平面図において、スピーカ44は、大きな半径の外側の円31と、外側の円31の半径より小さな半径の内側の円32とである二つの同芯の円に沿って規則的に分布されている。
図4に示されたバリエーションでは、スピーカ44は、外側の円31に内接する正五角形の頂点と、内側の円32に内接する正三角形の頂点とに配置されている。
図5に示されたバリーションでは、スピーカ44は、内側の円32及び外側の円31にそれぞれ内接する二つの正方形の頂点に配置され、前記正方形の一方の正方形の対角線は他方の正方形の辺にほぼ平行である。
外側の円31及び内側の円32は、リング3によって形成される平面に対してほぼ平行であり、また30度(π/6 rad)及び60度(π/3 rad)の角度の元に置かれることが有利である。
図6に描かれる他のバリエーションによると、イヤホンは、外側の円31に内接する正方形の頂点に規則的に分布された4個と、前記正方形の対角線上の内側の円32に規則的に分布された他の2個とである6個のスピーカ44を含んでいる。このように、前記少なくとも5個のスピーカは、特に5kHzである所定の最大周波数より低い音の周波数に関して、人の耳によって連続するように知覚される音場を再現することができる。
“連続するように知覚される”という表現は、音響ヘッドホンによって再生される、5kHz以下の周波数信号を発出する音源の移動が、ぎくしゃくしたり急停止することなく連続的に知覚されることを意味する。受聴者は、音源の移動が漸進的なものとして知覚されるべきとき、音源が空間の一つの点から他の点へ一挙に移るという印象をもたない。
本発明のヘッドホンが、イヤホン毎に少なくとも6個のスピーカを具備することが有利である。
本発明の第一のバリエーションによると、ヘッドホン1は、様々な図に示されるように開放型イヤホンを備える。この場合、支持材3、4は、スピーカを受容することができる開放型骨組みの形を成す。音響的視点から、それは、受聴者が、スピーカによって発出された音を歪みも減衰もなしに聴くことを意味する。
他のバリエーションによると、イヤホン2は密閉型である。この場合、支持材は、前記スピーカを受容することができる半球表面を形成するシェルの形を成す。
図示はされていないが、電気的接続手段がスピーカ44と、例えばアンプの、又はイヤホンステレオの、又はサウンドカードの、又は他の同様の電子機器のオーディオ出力との間に設けられる。それは、無線伝送手段であってもよく、前記無線伝送手段によって、電気ケーブルに結び付いた必要スペースの発生が回避される。
前記ヘッドホンは、受聴者が、例えば同じヘッドホンを装着した他の人と特に対話式に話すことを可能にするために、受聴者の口の前のアームの端部に配置されたマイクロホンのための支持材として使用されることが有利である。
前記イヤホン2は、様々な追加の特徴を示す。例えば、リング3、つまり受聴者の頭に接触する受聴者区域は、受聴者6がヘッドホンを装着したとき快適性を高めるために発泡体リングを備えることがある。
支持材3、4の要素は、例えばアルミニュウム又は他の軽金属又はさらにプラスチックから構成される。
図示されるように、ヘッドホン1の両方のイヤホン2は、受聴者6の頭の上を走るバンド8によって接続されている。それは、当業者には既知の様々な材料から作られた、調節式バンドであり得る。
さらに有利な特長によると、そのような音響ヘッドホンは、頭の移動を追跡する装置又は“頭部追跡”装置を備える。かくして、受聴者6の頭の移動は検出され、各イヤホン2のスピーカによって拡散された信号は、特に仮想空間における音響移動の真の印象を受聴者6に提供するために、そのような移動に関連して修正されることが可能である。このタイプの装置は、3次元映像ヘッドホンと組み合わせられたとき特に有用である。
本発明は、後の音の空間的再生のための録音装置にも関係しており、前記録音装置は前述されたようなヘッドホンの形を成すものである。さらに、そのような録音装置では、スピーカは、イヤホンの外側に、つまり潜在的受聴者6の耳の反対側へ方向付けられた多方向マイクロホン又はカージオイドマイクロホンに置き換えられる。
本発明による、そのような録音装置と音響ヘッドホン1との間の良好な両立性のために、録音装置に対応する録音キャップ形表面は、そのような音響ヘッドホンの音響発出キャップ形表面と区別がつかない。
そのような音響ヘッドホン及びそのような録音装置では、該音響ヘッドホンに起因して、変化される前に音が録音され、また発出されるので、音波が受ける変化を心配する必要がない。
そのようなヘッドホンは、非常に多くの領域にその用途を見出すことができ、前記領域は特に:
仮想音響映像空間を再現する、所謂“バーチャルリアリティー”娯楽及びゲーム;
打合せ室又は会議室をシミュレートして、単純なモニターを通してではなく参加者を互いに対して仮想的に位置決定をするための遠隔会議;並びに、
例えば再現される音響空間を映像空間に結び付けることができる場合の任意の他の用途;である。
もちろん当業者に明らかな他の実施例が、本発明の範囲及び特許請求の範囲の主題から逸脱することなく企図され得る。
本発明による音響ヘッドホンを装着した人の頭を概略的に表した図である。 本発明によるヘッドホンの左側のイヤホンの前方斜視図である。 本発明によるヘッドホンの左側のイヤホンの内側斜視図である。 本発明によるヘッドホンの左側のイヤホンの後方斜視図である。 本発明によるヘッドホンのイヤホンの、鉛直平面に沿った断面図である。 本発明によるヘッドホンのイヤホンの、水平面に沿った断面図である。 イヤホン内の8個のスピーカ又はマイクロホンの配置バリエーションを表す平面図及び断面図である。 イヤホン内の8個のスピーカ又はマイクロホンの配置バリエーションを表す平面図及び断面図である。 イヤホン内の6個のスピーカ又はマイクロホンの配置バリエーションを表す平面図及び断面図である。

Claims (6)

  1. 二つのイヤホンを備えた、音の空間的再生のためのヘッドホンであって、各々の前記イヤホンが、受聴者の耳を全体的に含む少なくとも部分的にキャップ形表面を形成する支持材を具備し、また各々の前記イヤホンが、前記半球表面に配置された少なくとも5個のスピーカを具備する、ヘッドホンにおいて、
    平均的な人の耳に可聴な周波数の所定の最大周波数より小さな音響周波数に関して、人の耳に連続的に知覚される音場を再現するために、二つの隣接するスピーカが、前記所定の最大周波数に対応する最短の波長の2倍より小さな距離で離間されることを特徴とする、ヘッドホン。
  2. イヤホン毎に少なくとも6個のスピーカを具備する、請求項1に記載のヘッドホン。
  3. 前記最大周波数が5kHzであり、二つの隣接するスピーカが3cm以下の距離で離間される、請求項1に記載のヘッドホン。
  4. 前記イヤホンが開放型であり、前記支持材が、前記スピーカを受容することができる骨組みの形を成す、請求項1〜3のいずれか一項に記載のヘッドホン。
  5. イヤホンが密閉型であって、前記支持材が、前記スピーカを受容することができるキャップ形表面を形成するシェルを具備する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のヘッドホン。
  6. 後の音の空間的再生が意図された録音装置であって、請求項1〜5のいずれか一項に記載のヘッドホンの形を成す録音装置において、スピーカが、多方向マイクロホン又はカージオイドマイクロホンに置き換えられ、前記録音装置に対応する録音キャップ形表面が、一つの前記ヘッドホンの(音響発出のための)前記キャップ形表面と区別がつかない、録音装置。
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