JP2006525411A - ラジカル重合のための開環アズラクトン連鎖移動剤 - Google Patents

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Abstract

制御されたラジカル重合(RAFT)のための連鎖移動剤が記載されている。こうした連鎖移動剤は、テレケリック(コ)ポリマーを提供するために開環アズラクトン部分を有する。

Description

本発明は可逆付加−切断連鎖移動(RAFT)重合法のための開始剤および該開始剤によって製造されたテレケリックポリマーを提供する。
従来のラジカル重合プロセスにおいて、反応性中間体がなくなるか、または不活性にされる時に重合は終わる。ラジカルの発生は本質的に不可逆である。従来のラジカル重合によって生成したポリマーの分子量および多分散性(分子量分布)を制御することは難しく、非常に均一で明確な製品を達成することは難しい。末端官能性ポリマー、ブロックコポリマー、星型(コ)ポリマーおよび他の新規トポロジーの調製のような特殊用途において必要な信頼度でラジカル重合プロセスを制御することもしばしば難しい。
制御されたラジカル重合プロセスにおいて、ラジカルは可逆的に発生し、不可逆的な連鎖移動および連鎖停止は存在しない。原子移動ラジカル重合(ATRP)、可逆付加−切断連鎖移動(RAFT)、ニトロキシド媒介重合(NMP)およびイニファータのような4種の主要な制御されたラジカル重合法があり、各方法は利点および欠点を有する。
RAFT法は、Chemical and Engineering News,9月9日、2002年、pp.36−40においてフリーマントル(M.Freemantle)によって報告されたように最も多用される制御されたラジカル重合技術の一つである。RAFT法において、成長するポリマーラジカル(Pm・)は連鎖移動剤(Pn−X)に付加して、新しいラジカル中間体(Pm−X・−Pn)を発成させる。この中間体ラジカルは、新しい成長するラジカル(Pn・)および新しい潜伏化学種(Pn−X)に切断するか、または(Pm・)と(Pn−X)に戻るかのいずれかである。RAFT連鎖移動剤は、成長するラジカルと潜伏化学種との間で活性を移転することにより動的付加−切断平衡を確立する。重合は、より多くの熱開始剤または光開始剤およびモノマーを添加することにより再活性化させることが可能である。
予測可能な分子量および狭い分子量分布(低い「多分散性」)を有する(コ)ポリマーを提供するラジカル重合プロセスが必要とされている。多様な製品を提供するのに十分に融通がきくが、制御された構造(すなわち、制御されたトポロジー、組成など)を有する非常に均一な製品を提供するのに必要な程度に制御できるラジカル重合プロセスの更なる必要性が強く感じられている。反応性末端基、特に求電子性末端基を通して更なる重合または官能化を始めることができるテレケリック(コ)ポリマーを提供する制御されたラジカル重合プロセスが更に必要とされている。
本発明は、式I
Figure 2006525411
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立してH、アルキル基、ニトリル基、シクロアルキル基、ヘテロ環式基、アレニル基およびアリール基から選択されるか、またはR1およびR2は、R1およびR2が結合されている炭素と合一して環状炭素を形成し、
3およびR4はそれぞれ独立してアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アレニル基から選択されるか、またはR3およびR4は、R3およびR4が結合されている炭素と合一して環状炭素を形成し、
Y−Sは、式R5−O−C(S)−S−のキサンテート基、式R5−S−C(S)−S−のチオキサンテート基(トリチオカルボナート)または式R5−C(S)−S−のジチオエステル基であり、ここで、
5はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アレニル基またはヘテロ環式基から選択され、R5は、ホスフェート、ホスホネート、スルホネート、エステル、ハロゲン、ニトリル、アミドおよびヒドロキシ基で任意に置換されており、R5は、酸素、窒素または硫黄などの1個以上のカテナリーヘテロ原子で任意に置換されていてもよく、
Qは共有結合、アレニル基、アリール基、(−CH2−)o、−CO−O−(CH2o−、−CO−O−(CH2CH2O)o−、−CO−NR8−(CH2o−、−CO−S−(CH2o−から選択された連結基であり、ここで、oは1〜12であり、R8はH、アルキル基、シクロアルキル基、アレニル基、ヘテロ環式基またはアリール基であり、
nは0または1である)
の化合物を含む制御されたラジカル重合法のための連鎖移動剤(RAFT剤)を提供する。
本発明は、式Iの連鎖移動剤の開環反応製品および1個以上の求核性基を有する脂肪族化合物などの反応性化合物を含む連鎖移動剤も提供する。こうした連鎖移動剤は一般式II
Figure 2006525411
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立してH、ニトリル基、アルキル基、シクロアルキル基、アレニル基、ヘテロ環式基およびアリール基から選択されるか、またはR1およびR2は、R1およびR2が結合されている炭素と合一して環状炭素を形成し、
3およびR4はそれぞれ独立してアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アレニル基から選択されるか、またはR3およびR4は、R3およびR4が結合されている炭素と合一して環状炭素を形成し、
Y−Sは、式R5−O−C(S)−S−のキサンテート基、式R5−S−C(S)−S−のチオキサンテート基または式R5−C(S)−S−のジチオエステル基であり、ここで、R5はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アレニル基またはヘテロ環式基から選択され、R5は、ホスフェート、ホスホネート、スルホネート、エステル、ハロゲン、ニトリル、アミドおよびヒドロキシ基で任意に置換されており、R5は、酸素、窒素または硫黄などの1個以上のカテナリーヘテロ原子で任意に置換されていてもよく、
nは0または1であり、
ZはO、SまたはNR8であり、ここで、R8はH、アルキル基、シクロアルキル基、アレニル基、ヘテロ環式基またはアリール基であり、
7は有機部分または無機部分であり、mの原子価を有し、R7は式R7(ZH)mの一官能性化合物またはポリ官能性化合物の残基であり、
Qは共有結合、アリール基、アレニル基、(−CH2−)o、−CO−O−(CH2o−、−CO−O−(CH2CH2O)o−、−CO−NR8−(CH2o−、−CO−S−(CH2o−から選択された連結基であり、ここで、oは1〜12であり、R8はH、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アレニル基、ヘテロ環式基またはアリール基であり、
mは少なくとも1、好ましくは少なくとも2の整数である)
を有する。
本発明は、式IまたはIIの連鎖移動剤および熱開始剤または光開始剤を含む制御されたラジカル重合のための開始剤組成物も提供する。
本発明の連鎖移動剤は、予測可能な分子量および狭い分子量分布を有する(コ)ポリマーを提供する。有利なことには、連鎖移動剤は、更なる官能化のために用いてもよい第1の末端反応性基および第2の末端反応性基を有する新規多反応性付加ポリマーを提供する。本発明は、末端官能化(テレケリック)(コ)ポリマー、ブロックコポリマー、星型(コ)ポリマー、グラフトコポリマーおよび櫛型コポリマーの調製において有用な制御されたラジカル重合プロセスを更に提供する。本プロセスは、これらの(コ)ポリマーに制御されたトポロジーおよび組成を提供する。
本発明において得られる分子量および官能基に対する制御によって、塗料、表面改質、エラストマー、シーラント、潤滑剤、顔料、パーソナルケア組成物、複合材、インキ、接着剤、歯科用樹脂、水処理材料、ヒドロゲル、画像形成材料およびテレケリック材料などの用途のために多くの新規トポロジーを有する多くの材料を合成することが可能になる。
もう一つの態様において、本発明は、1種以上のオレフィン系不飽和モノマーを重合する方法であって、アズラクトン連鎖移動剤または開環アズラクトン連鎖移動剤および熱開始剤または光開始剤を含む開始剤組成物を用いて1種以上のオレフィン系不飽和モノマーを付加重合することを含む方法を提供する。
終点による数値範囲の列挙が当該範囲内に包含されるすべての数値および端数を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4および5を含む)ことは理解されるべきである。
すべての数値およびその端数が「約」という用語によって修飾されるとみなされることが理解されるべきである。
本明細書において用いられる「a」が単数と複数の両方を包含することが理解されるべきである。
本明細書において用いられる一般的な定義は本発明の範囲内で以下の意味を有する。
「アルキル」という用語は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、イソプロピル、t−ブチル、s−ペンチルおよびシクロヘキシルなどの直鎖または分岐、環式または非環式の炭化水素基を意味する。アルキル基は、例えば1〜18個の炭素原子、好ましくは1〜12個の炭素原子または最も好ましくは1〜6個の炭素原子を含む。
「アリール」という用語は、6〜14個の炭素原子を有する1個、2個または3個の縮合環からなることが可能である芳香族化合物からの1個の水素原子の除去後に残る1価残基を意味する。
「アレニル」という用語は、6〜26個の原子を有するアルキル基とアリール基の両方を含む炭化水素のアルキル部分からの水素原子の除去後に残る1価残基を意味する。
「アズラクトン」という用語は、式Iの2−オキサゾリン−5−オン基および2−オキサゾリン−6−オン基(nはそれぞれ0および1である)を意味する。
「ヘテロ環式基」または「ヘテロ環」という用語は、5〜12個の環原子およびS、Nおよび非ペルオキシ酸素から選択された1〜3個のヘテロ原子を有する1個、2個または3個の縮合環を有する脂環式化合物または芳香族化合物からの1個の水素原子の除去後に残る1価残基を意味する。有用なヘテロ環には、アズラクトン、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、ピリジン、ピペラジン、ピペリジン、それらの水素添加誘導体および部分水素添加誘導体が挙げられる。
「多官能性」という用語は1個を上回る同じ官能性反応性基の存在を意味する。
「多反応性」という用語は2個以上の異なる官能性反応性基の存在を意味する。
「ポリ官能性」という用語は多反応性および多官能性を含む。
「酸触媒」または「酸触媒作用」という用語はブレンステッド酸化学種またはルイス酸化学種による触媒を意味する。
「分子量」という用語は、特に明記がないかぎり数平均分子量(Mn)を意味する。
「(コ)ポリマー」という用語はホモポリマーおよびコポリマーを意味する。
「(メタ)アクリレート」という用語はメタクリレートとアクリレートの両方を意味する。
「テレケリック」という用語は、各末端上に官能基を有する(コ)ポリマーを意味する。
詳細な説明
本発明は、制御されたラジカル重合プロセスのための式I
Figure 2006525411
の新規連鎖移動剤および式II
Figure 2006525411
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立してH、炭素原子数1〜18のアルキル基、ニトリル、炭素原子数3〜14のシクロアルキル基、環原子数6〜14のアリール基、炭素原子数6〜26のアレニル基、5〜12個の環原子およびS、Nおよび非ペルオキシOから選択された1〜3個のヘテロ原子を有する1個、2個または3個の縮合環を有するヘテロ環式基から選択されるか、またはR1およびR2は、R1およびR2が結合されている炭素と合一して4〜12個の環原子を含む環状炭素を形成し、
3およびR4はそれぞれ独立して炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数3〜14のシクロアルキル基、環原子数6〜14個のアリール基、6〜26個の炭素原子および0〜3個のS、Nおよび非ペルオキシOヘテロ原子を有するアレニル基から選択されるか、またはR3およびR4は、R3およびR4が結合されている炭素と合一して4〜12個の環原子を含む環状炭素を形成し、
Y−Sは、式R5−O−C(S)−S−のキサンテート基、式R5−S−C(S)−S−のチオキサンテート基または式R5−C(S)−S−のジチオエステル基であり、ここで、R5はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アレニル基またはヘテロ環式基から選択され、R5は、ホスフェート、ホスホネート、スルホネート、エステル、ハロゲン、ニトリル、アミドおよびヒドロキシ基で任意に置換されており、R5は、酸素、窒素または硫黄などの1個以上のカテナリーヘテロ原子で任意に置換されていてもよく(Y−Sは「S−Y」または「SY」と略してもよいことに注意すること)、
ZはO、NH、SまたはNR8であり、ここで、R8はH、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アレニル基またはヘテロ環式基であり、
7は有機部分または無機部分であり、mの原子価を有し、
mは少なくとも1、好ましくは1〜8、最も好ましくは少なくとも2の整数であり、
Qは共有結合、アリール基、アレニル基、(−CH2−)o、−CO−O−(CH2o−、−CO−O−(CH2CH2O)o−、−CO−NR8−(CH2o−、−CO−S−(CH2o−から選択された連結基であり、ここで、oは1〜12であり、R8はH、アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロ環式基またはアリール基であり、
nは0または1である)
の対応する開環連鎖移動剤を提供する。
式Iの連鎖移動剤は以下で示したような一般化シーケンスを用いて調製してもよい。
Figure 2006525411
XおよびX’がハロゲン原子または他の適する脱離基である上の機構Iにおいて、アミノ酸は、一般に水性塩基にアミノ酸を溶解させ、その後、界面反応条件下でハロゲン化アシル化合物で処理することにより最初にアシル化される。環化は、無水酢酸およびピリジンによる処理によって、カルボジイミドによる処理によって、または好ましくは混合無水カルボン酸−無水炭酸を通して進行するクロロ蟻酸エチルおよびトリアルキルアミンによる処理によって行ってもよい。「Y−S」部分は、キサントゲン酸塩、チオキサントゲン酸塩またはジチオカルボキシレート塩によるX基の置換によって導入される。アズラクトンの調製に関する更なる詳細は、「ポリアズラクトン(Polyazlactones)」、ポリマーサイエンス・工学エンサイクロ(登録商標)ペディア(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)、11巻、第2編、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)、頁558〜571(1988)において見られる。上の反応機構に関して、ダイマーアズラクトン連鎖移動剤またはビスアズラクトン連鎖移動剤を製造するために、ハロゲン化ジアシル出発材料を用いてよいことが明らかであろう。これらのビスアズラクトン連鎖移動剤は以下の一般構造を有する。
Figure 2006525411
式中、
Y−Sは、式R5−O−C(S)−S−のキサンテート基、式R5−S−C(S)−S−のチオキサンテートまたは式R5−C(S)−S−のジチオエステル基であり、ここで、R5はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アレニル基またはヘテロ環式基から選択され、R5は、ホスフェート、ホスホネート、スルホネート、エステル、ハロゲン、ニトリル、アミドおよびヒドロキシ基で任意に置換されており、R5は、酸素、窒素または硫黄などの1個以上のカテナリーヘテロ原子で任意に置換されていてもよい。
1は、H、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数3〜14のシクロアルキル基、環原子数6〜14個のアリール基、炭素原子数6〜26個のアレニル基、5〜12個の環原子およびS、Nおよび非ペルオキシOヘテロから選択された1〜3個のヘテロ原子を有する1個、2個または3個の縮合環を有するヘテロ環式基から選択される。
3およびR4はそれぞれ独立して炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数3〜14のシクロアルキル基、環原子数6〜14個のアリール基、6〜26個の炭素原子および0〜3個のS、Nおよび非ペルオキシOヘテロ原子を有するアレニル基から選択されるか、またはR3およびR4は、R3およびR4が結合されている炭素と合一して4〜12個の環原子を含む環状炭素を形成する。
9は、炭素原子数1〜18の二価アルキレン基、炭素原子数3〜14のシクロアルキレン基、環原子数6〜14のアリール基、ヘテロ環式基または炭素原子数6〜26のアレニル基である。
Qは共有結合、(−CH2−)o、−CO−O−(CH2o−、−CO−O−(CH2CH2O)o−、−CO−NR8−(CH2o−、−CO−S−(CH2o−から選択された連結基であり、ここで、oは1〜12であり、R8はH、アルキル基、シクロアルキル基、アレニル基、ヘテロ環式基またはアリール基であり、
nは0または1である。
有用なアズラクトン連鎖移動剤には、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2006525411
式IIの開環アズラクトン化合物は、以下で示したように式Iのアズラクトンカルボニルへの式R7(ZM)mの化合物の求核性付加によって製造してもよい。機構IIにおいて、R7は、式Iのアズラクトン部分と反応できる1個または複数個の求核性−ZH基を有する無機基または有機基である。R7(ZH)mは水であってもよい。
Figure 2006525411
あるいは、こうした開環化合物は、機構IIIに示したようにハロゲン含有「X」アズラクトンへの式R7(ZM)mの化合物の求核性付加、その後の(キサントゲン酸塩、チオキサントゲンサン塩またはジチオカルボン酸塩による)「SY」基でのX基の置換によって製造してもよい。
Figure 2006525411
有機である場合、R7は、mの原子価を有するとともに求核性基−置換化合物R7(ZH)m(式中、Zは−O−、−S−または−NR8であり、ここで、R8はH、アルキル、シクロアルキルまたはアリール、ヘテロ環式基、アレニルであることが可能であり、mは少なくとも1、好ましくは少なくとも2である)の残基である高分子または非高分子の有機基であってもよい。有機部分R7は、1価および多価のヒドロカルビル(すなわち、1〜30個の炭素原子および任意に酸素、窒素または硫黄の0〜4個のヘテロ原子を有する脂肪族化合物およびアリール化合物)主鎖、ポリオレフィン主鎖、ポリオキシアルキレン主鎖、ポリエステル主鎖、ポリオレフィン主鎖、ポリ(メタ)アクリレート主鎖またはポリシロキサン主鎖から好ましくは選択される。無機である場合、R7は表面上に1個または複数個の−ZH基を有するシリカ、アルミナまたはガラスを含んでもよい。
一実施形態において、R7は、1〜30個の炭素原子を有する非高分子の脂肪族部分、脂環式部分、芳香族部分またはアルキル−置換芳香族部分を含む。もう一つの実施形態において、R7は、側鎖または末端の反応性−ZH基を有するポリオキシアルキレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレンまたはポリシロキサンポリマーを含む。有用なポリマーには、例えば、ヒドロキシル、チオールまたはアミノ末端ポリエチレンあるいはポリプロピレン、ヒドロキシル、チオールまたはアミノ末端ポリ(アルキレンオキシド)、ならびにヒドロキシエチルアクリレートポリマーおよびコポリマーなどの側鎖反応性官能基を有するポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
7(ZH)mの官能基の性質に応じて、縮合反応を行うために触媒を添加してもよい。通常、第一アミン基は有効な速度を達成するために触媒を必要としない。トリフルオロ酢酸、エタンスルホン酸およびトルエンスルホン酸などの酸触媒はヒドロキシル基および第二アミンと合わせて有効である。
化合物R7(ZH)mに関して、mは少なくとも1であるが、好ましくはmは少なくとも2である。ポリ官能性化合物の多−ZH基は同じかまたは異なってもよい。多官能性化合物は式Iのアズラクトン化合物と反応して式II(式中、mは少なくとも2である)のポリ官能性連鎖移動剤を生成させてもよい。こうしたポリ官能性連鎖移動剤は、グラフト(コ)ポリマー、分岐(コ)ポリマーおよび星型(コ)ポリマーならびに他の有用なトポロジーの調製を可能にする。
式R7(ZH)mの有用なアルコールには、脂肪族および芳香族のモノアルコールおよびポリオールが挙げられる。有用なモノアルコールには、メタノール、エタノール、オクタノール、デカノールおよびフェノールが挙げられる。本発明において有用なポリオールには、少なくとも2個のヒドロキシル基を有する脂肪族または芳香族のポリオールが挙げられる。有用なポリオールの例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,3−ペンタンジオール、2,2−オキシジエタノール、ヘキサンジオール、ポリ(ペンチレンアジペートグリコール)、ポリ(テトラメチレンエーテルグリコール)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(カプロラクトンジオール)、ポリ(1,2−ブチレンオキシドグリコール)、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールアミノメタン、エチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトールおよびトリペンタエリトリトールが挙げられる。「ポリオール」という用語は、ポリオールとジイソシアネートまたはポリイソシアネートの反応生成物(ポリオール対−NCOのモル比は少なくとも1:1)あるいはポリオールとジカルボン酸またはポリカルボン酸の反応生成物(ポリオール対−COOHのモル比は少なくとも1:1)などの上述したポリオールの誘導体も含む。
式R7(ZH)mの有用なアミンには、脂肪族および芳香族のモノアミンおよびポリアミンが挙げられる。いかなる第一アミンまたは第二アミンも用いてよい。但し、第一アミンは第二アミンより好ましい。有用なモノアミンには、例えば、メチル−、エチル−、プロピル−、ヘキシル−、オクチル−、ドデシル−、ジメチル−、メチルエチル−およびアニリンが挙げられる。「ジアミンまたはポリアミン」という用語は、少なくとも2個の非第三アミン基を含む有機化合物を意味する。脂肪族、芳香族、脂環式およびオリゴマーのジアミンおよびポリアミンはすべて本発明の実施技術において有用と考えられる。4,4’−メチレンジアニリン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンおよびポリオキシエチレンジアミンは有用なジアミンまたはポリアミンのクラスを代表する。今挙げたものなどの多くのジアミンおよびポリアミンは市販されており、例えば、テキサス州ヒューストンのハンツマン・ケミカル(Huntsman Chemical(Houston,TX))から入手できるものである。最も好ましいジアミンまたはポリアミンには、脂肪族ジアミンあるいは脂肪族ジアミンまたはポリアミン、より詳しくは、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンおよびドデカンジアミンなどの2個の第一アミノ基を有する化合物が挙げられる。
式R7(ZH)mの有用なチオールには、脂肪族および芳香族のモノチオールおよびポリチオールが挙げられる。有用なアルキルチオールには、メチルチオール、エチルチオールおよびブチルチオール、ならびに2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、4−メルカプトブタノール、メルカプトウンデカノール、2−メルカプトエチルアミン、2,3−ジメルカプトプロパノール、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−クロロエタンチオール、2−アミノ−3−メルカプトプロピオン酸、ドデシルメルカプタン、チオフェノール、2−メルカプトエチルエーテルおよびペンタエリトリトールテトラチオグリコレートが挙げられる。有用な可溶性高分子量チオールには、ポリエチレングリコールジ(2−メルカプトアセテート)、モートン・チオコール(Morton Thiokol Inc.(ニュージャージー州トレントン(Trenton,NJ))によって供給されるLP−3(登録商標)樹脂、プロダクツ・リサーチ・アンド・ケミカル(Products Research & Chemical Corp.)(カリフォルニア州グレンダーレ(Glendale,CA))によって供給される「パーマポル(Parmapol)」P3(登録商標)樹脂および2−メルカプトエチルアミンとカプロラクタムの付加体などの化合物が挙げられる。
本発明は、式Iのアズラクトン連鎖移動剤が式R7(ZH)m(式中、mは少なくとも2である)の多反応性化合物または多官能性化合物によって開環されている式IIの多官能性連鎖移動剤を提供する。こうした多官能性連鎖移動剤は、分岐(コ)ポリマー、星型(コ)ポリマーおよびグラフト(コ)ポリマーならびに他のトポロジーを製造するために用いてもよい。最初に式Iの連鎖移動剤を用いてモノマーを重合して少なくとも一端でアズラクトン基を有するポリマーを生成させ、そして、後でポリマーを式R7(ZH)m(式中、mは少なくとも2である)のポリ官能性化合物と反応させることによっても、こうした(コ)ポリマーを調製してもよいことも明らかであろう。
もう一つの実施形態において、多官能性連鎖移動剤は、複数個の連鎖移動剤部分を表面上に有する固体支持体を含んでもよい。こうした連鎖移動剤−官能化支持体は、(式IIに対応する)以下の一般構造を有する。
Figure 2006525411
式中、Y−S、R1、R2、R3、R4、Q、Z、nおよびmは式IIのために前に記載された通りであり、SSはR7に対応する固体支持体である。固体支持体材料は、大有機化合物または小有機化合物を作るために式Iの連鎖移動剤分子が共有結合できる官能基を含む。有用な官能基には、−ZHに対応するヒドロキシル官能基、アミノ官能基およびチオ官能基が挙げられる。
支持体材料は有機または無機であることが可能である。支持体材料は、固形物、ゲル、ガラスなどの形を取ることが可能である。支持体材料は、例えば、複数の粒子(例えば、ビーズ、ペレットまたは微小球)、繊維、メンブレン(例えば、シートまたはフィルム)、ディスク、環、チューブまたはロッドの形を取ることが可能である。好ましくは、支持体材料は複数の粒子またはメンブレンの形を取る。支持体材料は、膨潤性または非膨潤性および多孔質または非孔質であることが可能である。
支持体材料は、従来の固相合成において使用できる高分子材料であることが可能である。支持体材料は、固相合成の過程中に起きる合成反応において用いられる溶媒または他の成分に一般に不溶性であるように選択される。支持体材料は、10,000から架橋ポリマーのための無限に至るまでの分子量を有する可溶性ポリマーまたは不溶性ポリマーであることが可能である。
使用可能な既存支持体材料の例は、フィールズ(G.B.Fields)ら、Int.J.Peptide Protein Res.,35,161(1990)およびフィールズ(G.B.Fields)ら著「合成ペプチド(Synthetic Peptides)」:「ユーザーズガイド(User’s Guide)」,グラント(G.A.Grant)編,頁77〜183,ニューヨーク州ニューヨークのW.H.フリーマン・アンド・カンパニー(W.H.Freeman and Co.(New York,NY))(1992)に記載されている。支持体材料は、ポリスチレン、ポリアルキレン、ナイロン、ポリスルホン、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、ポリウレタンなどの有機高分子材料の形態を取り、ヒドロキシル、アミノまたはチオール置換基を表面上に有する。既存支持体材料について、好ましい支持体材料はポリスチレンである。
本重合において、連鎖移動剤およびモノマーの量および相対割合は、重合(NMP)を行うのに効果的な量および相対割合である。従って、連鎖移動剤の量は、連鎖移動剤濃度が10-5M〜1M、好ましくは10-4〜10-2Mであるように選択することが可能である。あるいは、連鎖移動剤は、モノマーを基準として10-5:1〜10-1:1、好ましくは10-5:1〜2×10-3:1のモル比で存在することが可能である。
本発明の開始剤組成物は式IまたはIIの連鎖移動剤および熱開始剤または光開始剤を含む。
有用な熱開始剤には、アゾ開始剤、過酸化物開始剤、過硫酸塩開始剤およびレドックス開始剤が挙げられる。
適するアゾ開始剤には、すべてがデュポン・ケミカルズ(DuPont Chemicals)から入手できる2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(「バゾ(VAZO)」(登録商標)52)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(「バゾ(VAZO)」(登録商標)64)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(「バゾ(VAZO)」(登録商標)67)および(1,1’−アゾビス(I−シクロヘキサンカルボニトリル)(「バゾ(VAZO)」(登録商標)88)、和光ケミカルズ(Wako Chemicals)から入手できる2,2’−アゾビス(メチルイソブチレート)(V−601)および2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド(V−50(登録商標))が挙げられる。「バゾ(VAZO)」(登録商標)33としてデュポン・ケミカルズ(DuPont Chemicals)から以前に入手できた2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)も適する。
適する過酸化物開始剤には、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、ジアセチルペルオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート(「パーカドックス(PERKADOX)」(登録商標)16S、アクゾ・ケミカルズ(AKZO Chemicals)から入手できる)、ジ(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシピバレート(「ルパーゾル(LUPERSOL)」(登録商標)1、アトケム(Atochem)から入手できる)、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート(「トリゴノックス(TRIGONOX)(登録商標)21−C50、アクゾ・ケミカルズ(AKZO Chemicals,Inc.)から入手できる)および過酸化ジクミルが挙げられる。
適する過硫酸塩開始剤には、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムおよび過硫酸アンモニウムが挙げられる。
適するレドックス(酸化−還元)開始剤には、上の過硫酸塩開始剤と異性亜硫酸ナトリウムおよび亜硫酸ナトリウムなどの還元剤の組み合わせ、有機過酸化物と第三アミンに基づく系(例えば過酸化ベンゾイルとジメチルアニリン)および有機ヒドロペルオキシドと遷移金属、例えばクメンヒドロペルオキシドとナフテン酸コバルトに基づく系が挙げられる。
好ましい熱ラジカル開始剤は、アゾ化合物および過酸化物、例えば「ルパーゾル(LUPERSOL)」(登録商標)1および「パーカドックス(PERKADOX)」16ならびにそれらの混合物からなる群から選択される。
有用な光開始剤は、例えば約250nm〜約450nm、より好ましくは約315nmの波長のUV線によって活性化されうる開始剤である。有用な光開始剤には、例えば、ベンゾインメチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインエーテル、置換ベンゾインエーテル、アリールホスフィンオキシド、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどの置換アセトフェノン、および置換アルファケトール(アルファ−ヒドロキシケトン)が挙げられる。市販されている光開始剤の例には、「イルガキュア(Irgacure)」(登録商標)819および「ダロキュア(Darocur)」(登録商標)1173(両方ともニューヨーク州ホーソーンのチバ−ガイギー(Ciba−Geigy Corp.(Hawthorne,NY))から入手できる)、「ルサーン(Lucern)」TPO(登録商標)(ニュージャージー州パーシパニーのバスフ(BASF(Parsippany,NJ))から入手できる)およびチバ−ガイギー(Ciba−Geigy Corporation)から入手できる「イルガキュア(Irgacure)」(登録商標)651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニル−1−エタノン)が挙げられる。
熱開始剤または光開始剤は、アズラクトン連鎖移動剤の切断を促進するために有効な量で用いられ、その量は、例えば、開始剤およびモノマーのタイプ、ならびに得られた(コ)ポリマーの所望の分子量に応じて異なる。開始剤は、連鎖移動剤を基準にして約0.001:1〜1:1、好ましくは0.001:1〜0.1:1のモル比で用いることが可能である。必要ならば、開始剤を一括で添加してもよいか、間欠的に添加してもよいか、または連続的に添加してもよい。ブロックコポリマーを調製する時、連鎖移動剤およびモノマーと合わせて開始剤の初期投入量を添加し、本質的な完了まで(第1のモノマー投入量がなくなるまで)重合させ、その後、第2のモノマーの投入と合わせて追加の開始剤を添加することが有利である。
重合させてもよいオレフィン系不飽和モノマーの例には、(メタ)アクリル酸、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレートおよび他のアルキル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ポリ(エチレンオキシド)(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、モノ−およびジ−アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートを含む官能化(メタ)アクリレート、メルカプトアルキル(メタ)アクリレート、フルオロアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、フマル酸(およびエステル)、イタコン酸(およびエステル)、無水マレイン酸、α−メチルスチレン、官能化スチレン、t−ブチルスチレン、アセトキシスチレンなどのスチレン、塩化ビニルおよび弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル、(メタ)アクリロニトリル、ハロゲン化ビニリデン、酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニルなどのカルボン酸のビニルエステル、ビニルホルムアミドまたはビニルアセトアミドなどのビニルアミンのアミド、ビニルピリジンなどの第二アミノ基、第三アミノ基または第四アミノ基を含むモノマー、ブタジエン、不飽和アルキルスルホン酸または不飽和アルキルスルホン酸誘導体、2−ビニル−4,4−ジメチルアズラクトン、N−ビニルピロリドンが挙げられる。こうしたモノマーの混合物を用いてもよい。
ヒドロキシ官能基、アミノ官能基またはチオール官能基などの側鎖求核性官能基を有するモノマーは、いわゆるABnポリマーを提供するために特に有用である。こうした側鎖求核性官能基はアズラクトン末端基と反応して新規構成を提供することが可能である。こうした側鎖求核性官能基は重合中に保護してもよく、新規ポリマー構成を提供するために重合後に脱保護してもよい。光開始重合において、こうした官能基は後続熱反応のために保護を必要としない場合がある。
スチレンなどの上のモノマーの幾つかは自触媒性である。それらは高温でラジカルを発生する。こうしたモノマーは、熱開始剤も光開始剤も添加せずに連鎖移動剤により重合させてもよい。
本重合は一括で行ってもよいか、または溶媒中で行ってもよい。好ましくは有機である溶媒は、重合性モノマーへの連鎖移動剤の溶解を助けるため、および加工助剤として用いることが可能である。好ましくは、こうした溶媒はアズラクトン基と反応性ではない。適する溶媒には、ジエチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジ−t−ブチルエーテル、グリム(ジメトキシエタン)、ジグリム、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンなどの環式エーテル、アルカン、シクロアルカン;、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、アセトニトリル;、ブチロラクトンおよびバレロラクトンなどのラクトン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノンおよびシクロヘキサノンなどのケトン、テトラメチレンスルホン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン、ブタジエンスルホン、メチルスルホン、エチルスルホン、プロピルスルホン、ブチルスルホン、メチルビニルスルホン、2−(メチルスルホニル)エタノールおよび2,2’−スルホニルジエタノールなどのスルホン、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートおよびビニレンカーボネートなどの環式カーボネート、酢酸エチル、「メチル・セロソルブ(Methyl Cellosolve)」(登録商標)および蟻酸メチルなどのカルボン酸エステル、ならびに塩化メチレン、ニトロメタン、アセトニトリル、グリコールスルフィットなどの他の溶媒、こうした溶媒の混合物ならびに超臨界溶媒(CO2など)挙げられる。本重合は、既知の重合プロセスにより行ってもよい。
重合は−78〜200℃の温度で行ってもよい。自触媒性モノマーは、それぞれの自己開始温度より高い温度で重合させてもよい。例えば、スチレンは開始剤の存在しない状態で約110℃より高い温度で重合させてもよい。熱開始剤による重合は、好ましくは0から160℃まで、最も好ましくは0から〜80℃まで行ってもよい。反応は、モノマーの少なくとも1%をポリマーに転化するのに十分な時間の長さにわたり行うのがよい。反応時間は、典型的には数分から5日、好ましくは30分から3日、最も好ましくは1〜24時間である。
重合は、0.1〜100気圧、好ましくは1〜50気圧、最も好ましくは大気圧(密封容器内で行われる場合、圧力は直接的に測定可能でない場合があるけれども)の圧力で行ってもよい。窒素またはアルゴンなどの不活性ガスを用いてもよい。
理論によって拘束されることを望まない一方で、重合が以下のシーケンスによって起きることが考えられる。
開始
I・+モノマー⇒Mn
連鎖移動
n・+YS−Az⇔[YS−Mn−Az]・⇔YS−Mn+Az・
再開始
Az・+モノマー⇒Az−Mm
連鎖平衡
Az−Mm・+YS−Mn⇔[Az−Mm−YS−Mn]・⇔Az−Mm−SY+Mn
上の機構において、成長するポリマーラジカルMn・は連鎖移動剤YS−Azに付加して、新しいラジカル[YS−Mn−Az]・を発生させる。この中間ラジカルは、新しい成長するラジカルAz・および新しい潜伏化学種YS−Mnに切断するか、またはMn・とYS−Azに戻るかのいずれかである。RAFT連鎖移動剤は、成長するラジカルと潜伏化学種との間で活性を移転することにより動的付加−切断平衡を確立する。
本発明の方法によって得られた(コ)ポリマーは、1種以上の(前述したような)ラジカル(共)重合性モノマーの重合済み単位、式Iの連鎖移動剤から誘導された第1のアズラクトン末端基およびキサンテート基、チオキサンテート基またはジチオエステル基(「YS」から誘導されたもの)から選択された第2の末端基を含むテレケリック(コ)ポリマーとして表現してもよい。あるいは、式IIの連鎖移動剤を用いる時、第1の末端基「Az」は式IIIのアズラクトン基の開環残基を含む。
Figure 2006525411
式中、R1、R2、R3、R4、R7、Z、Q、mおよびnは前に定義された通りである。
こうした(コ)ポリマーは、一般式Az−(M1x(M2x−(M3x・・・(MΩx−S−Yを有する。式中、SYは、式IおよびIIで定義されたようにキサンテート基、チオキサンテート基またはジチオエステル基である。M1〜MΩはそれぞれ平均重合度xを有するラジカル(共)重合性モノマー単位から誘導された重合済みモノマー単位であり、
各xは独立であり、Azはアズラクトン基または式IIIの開環アズラクトン基である。更に、ポリマー製品は、更なる重合(官能化)を開始させるために必要なポリマーの1末端で官能基「YS」を保持する。ポリマー製品は、他端で連鎖移動剤のアズラクトン部分または開環アズラクトン部分のいずれかを更に含み、その部分は必要に応じて更に反応するか、または官能化することが可能である。2個の末端部分が異なる官能基および反応性を有するので、各末端は独立して官能化してもよい。
末端「Y−S」基は末端「Az」基とは無関係に官能化してもよい。例えば、アズラクトンの官能化、その後の「YS」基の穏和な加水分解はチオールをもたらし、チオールは容易に酸化して、ジスルフィド基によって連結されたダイマーポリマーを形成させる。ジスルフィド連結を還元するとチオール基をもたらし、その後、チオール基は更に官能化してもよい。更に、ヒドロキシ化合物、アミノ化合物およびチオ化合物が「YS」末端基よりむしろアズラクトン末端基に優先的に付加し、独立官能化を可能にすることが発見された。(コ)ポリマーの第1の末端基および第2の末端基は、支持体の表面上の共反応性官能基の慎重な選択によって固体支持体の表面を官能化するために用いてもよい。
本発明は、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、多ブロックコポリマー、星型コポリマー、傾斜コポリマー、ランダム過分岐コポリマーおよび樹枝状コポリマー、ならびにグラフトコポリマーまたは「櫛形」コポリマーを調製する新規プロセスを包含する。コポリマーのこれらの異なるタイプの各々を以下で記載する。
RAFT重合が「リビング」重合または「制御された」重合であるので、RAFT重合は望みに応じて開始し終了することが可能である。従って、一実施形態において、一旦第1のモノマーが初期重合工程で消費されると、その後、第2のモノマーを添加して、第2の重合工程において成長するポリマー鎖上に第2のブロックを形成させることが可能である。同じかまたは異なるモノマーによる追加の重合を行って、多ブロックコポリマーを調製することが可能である。
RAFT重合がラジカル重合であるので、ブロックを本質的にいかなる順序でも調製することが可能である。イオン重合において必要であるように逐次重合工程が最小安定化ポリマー中間体から最高安定化ポリマー中間体に流れなければならないブロックコポリマーの調製に必ずしも限定されない。従って、ポリアクリロニトリルブロックまたはポリ(メタ)アクリレートブロックを最初に調製し、その次に、スチレンブロックまたはブタジエンブロックをポリアクリロニトリルブロックまたはポリ(メタ)アクリレートブロックに結合するなどの多ブロックコポリマーを調製することが可能である。
更に、連結基は、本ブロックコポリマーの異なるブロックを接続するために必須ではない。逐次のブロックを形成させるために単純に逐次のモノマーを添加することが可能である。更に、本連鎖移動剤重合プロセスによって製造された(コ)ポリマーを最初に単離し、その次に、ポリマーを追加モノマーと反応させることも可能である。こうした場合、末端「Y−S」基を有する製品ポリマーは、追加のモノマーの更なる重合のための新たな連鎖移動剤として機能する。
新規連鎖移動剤がポリマーの末端で反応性基「Az」を提供するので、2個のポリマーブロックを接続するために連結基を用いてもよい。例えば、一実施形態において、本発明により調製され1端でアズラクトン基を有するポリマーは、求核性末端基を有する第2のポリマーブロックと反応することが可能である。
ランダムコポリマーは本発明の連鎖移動剤を用いて製造することが可能である。こうしたコポリマーは、用いられるモノマーの各々の約0〜100重量%の範囲内で2種以上のモノマーを用いてもよい。製品コポリマーは用いられるモノマーのモル量およびモノマーの相対的な反応性の関数である。
本発明はグラフトコポリマーまたは「櫛形」コポリマーも提供する。ここで、ヒドロキシ基、アミノ基またはチオ基などの側鎖求核性官能基を有する第1の(コ)ポリマーが提供される。有用な「コ」ポリマーの例には、ヒドロキシエチルアクリレート「コ」ポリマーが挙げられる。次に、第1の(コ)ポリマーの反応性官能基は式Iのアズラクトン連鎖移動剤と反応して、側鎖の開環連鎖移動剤部分を有する(コ)ポリマーを生成させ、反応製品は式II(式中、R7は第1の(コ)ポリマーの残基である)の構造を有する。その後、この製品(コ)ポリマーを連鎖移動剤として用い前述したモノマーを重合して、櫛形(コ)ポリマーを製造してもよい。あるいは、第1の(コ)ポリマーを本発明のテレケリック(コ)ポリマーと反応させてもよく、それよって反応性「Az」末端基は第1の(コ)ポリマーの反応性側基と反応する。
傾斜コポリマーまたは勾配付コポリマーは、添加される2種以上のモノマーの割合を制御することによりRAFT重合を用いて製造することが可能である。例えば、第1のモノマーの第1のブロックまたはオリゴマーを調製することが可能であり、その後、第1のモノマーと第2の異なるモノマーの混合物を例えば第1のモノマー対第2のモノマー1:1〜9:1の割合で添加することが可能である。すべてのモノマーの転化が完了した後、第1のモノマー−第2のモノマー混合物の逐次添加は第1のモノマー対第2のモノマーの割合が異なる後続の「ブロック」を提供することが可能である。従って、本発明は、2種以上のラジカル(共)重合性モノマーから得られるコポリマーであって、モノマーの相対的な反応性比および重合中のモノマーの瞬間濃度に基づいてアズラクトン末端から反対末端までポリマー鎖の長さに沿って異なる組成を有するコポリマーを提供する。
特に注記がない限りすべての試薬および溶媒はアルドリッチ(Aldrich)(ウィスコンシン州ミルウォーキー(Mliwaukee,WI))から購入し、引渡し状態で用いた。アルミナカラム(これもアルドリッチ(Aldrich)によって供給されたもの)に通すことにより重合性試薬の禁止剤を使用前に除去した。溶媒はニュージャージー州ギブスタウンに所在するEMサイエンス(EM Science(Gibbstown(NJ))から購入した。
実施例において記載された化合物は、指定構造に一致する1H NMRおよびIRスペクトルを有することが判明した。
調製実施例1
2−(2−クロロ−アセチルアミノ)−2−メチルプロピオン酸の調製
2−アミノイソ酪酸(165.8g、1.61モル)、水酸化ナトリウム(64.4g、1.61モル)および800mLの水の5℃に冷却された攪拌している混合物にクロロアセチルクロリド(200g、1.77モル)および後で143mLの水中の水酸化ナトリウム(70.8g、1.77モル)の溶液を添加した。添加中、温度を5〜10℃の間に維持した。その後、反応混合物を放置して室温に暖め、溶液を165mLの水性濃HClで酸性化した。沈殿した固形物を濾過し、真空下で乾燥させて、180.4g(62%)の製品をもたらした。
調製実施例2
2−クロロメチル−4,4−ジメチル−4H−オキサゾール−5−オンの調製
Figure 2006525411
2−(2−クロロ−アセチルアミノ)−2−メチルプロピオン酸(18.0g、0.10モル)、トリエチルアミン(11.1g、0.11モル)および100mLのアセトンの氷浴で冷却された攪拌している混合物にエチルクロロホルメート(10.5mL、0.11モル)を10分にわたって添加した。その後、反応混合物を放置して室温に暖め、2時間にわたり攪拌した。その後、混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。ヘキサン(200mL)を残留物に添加し、混合物を濾過した。真空下で溶媒を除去した後、濾液残留物を減圧(59〜60℃、7mmHg)下で蒸留して13.2g(82%)の無色油をもたらした。
調製実施例3
2−(2−ブロモ−プロピオニルアミノ)−2−メチル−プロピオン酸の調製
2−アミノイソ酪酸(52.08g、0.51モル)、水酸化ナトリウム(20.20g、0.51モル)、200mLの水および50mLのクロロホルムの−12℃に冷却された攪拌している混合物に150mLのクロロホルム中の2−ブロモプロピオニルブロミド(100g、0.463モル)の溶液を添加した。添加中、温度を−15〜−12℃の間に維持した。その後、反応混合物を放置して室温に暖め、17時間にわたり攪拌した。沈殿した固形物を濾過し、700mLの高温トルエンと混合し、その後、室温に冷却した。固形物を濾過し、真空下で乾燥させて、77.6g(70%)の製品をもたらした。
調製実施例4
2−(1−ブロモ−エチル)−4,4−ジメチル−4H−オキサゾール−5−オンの調製
Figure 2006525411
2−(2−ブロモ−プロピオニルアミノ)−メチルプロピオン酸(50.0g、0.21モル)、トリエチルアミン(23.37g、0.23モル)および150mLのアセトンの氷浴で冷却された攪拌している混合物に40mLのアセトン中のエチルクロロホルメート(25.07g、0.23モル)を10分にわたって添加した。その後、反応混合物を放置して室温に暖め、2時間にわたり攪拌した。その後、混合物を濾過し、固形物を150mLのエーテルで洗浄した。組み合わせた濾液を真空下で濃縮した。エーテル(100mL)を残留物に添加し、混合物を濾過した。真空下で溶媒を除去した後、濾液残留物を減圧(63〜64℃、1mmHg)下で蒸留して34.73g(75%)の無色油をもたらした。
調製実施例5
N−[2−(ビス−{2−[2−(2−クロロ−アセチルアミノ)−2−メチル−プロピオニルアミノ]−エチル}−アミノ)−エチル]−2−(2−クロロ−アセチルアミノ)−2−メチル−プロピオンアミドの調製
Figure 2006525411
35mLのアセトン中の2−クロロメチル−4,4−ジメチル−4H−オキサゾール−5−オン(2.00g、12.4ミリモル)の溶液に2mLのアセトン中のトリス(2−アミノエチル)アミンの溶液を滴下した。混合物を30分にわたり攪拌し、その後、真空下で濃縮して2.30g(89%)の黄色固形物をもたらした。
実施例1
ジチオ炭酸S−(4,4−ジメチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−オキサゾール−2−イルメチル)エステルO−エチルエステル(AzTC)の調製
Figure 2006525411
2−クロロメチル−4,4−ジメチル−4H−オキサゾール−5−オン(15.67g、97ミリモル)および125mLのアセトニトリルの溶液にO−エチルキサントゲン酸カリウム塩(15.55g、97ミリモル)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で室温で16時間にわたり攪拌した。反応混合物を濾過し、固形物を50mLのアセトニトリルで洗浄した。組み合わせた濾液を減圧下で濃縮して、21.79%(91%)のAzTCを黄色結晶質固体としてもたらした。
実施例2
ジチオ炭酸S−[1−(4,4−ジメチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−オキサゾール−2−イル)−エチル]エステルO−エチルエステルの調製
Figure 2006525411
2−(1−ブロモ−エチル)−4,4−ジメチル−4H−オキサゾール−5−オン(3.00g、13.6ミリモル)および50mLのアセトニトリルの溶液にO−エチルキサントゲン酸カリウム塩(2.18g、13.6ミリモル)を添加した。混合物を窒素雰囲気下で室温で5時間にわたり攪拌した。反応混合物を濾過し、固形物を10mLのアセトニトリルで洗浄した。組み合わせた濾液を減圧下で濃縮して、2.89%(81%)のジチオ炭酸S−[1−(4,4−ジメチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−オキサゾール−2−イル)−エチル]エステルO−エチルエステルを黄色油としてもたらした。
実施例3
ジチオ炭酸S−({1−[2−(2−ビス−{2−[2−(2−エトキシチオカルボニルスルファニル−アセチルアミノ)−2−メチル−プロピオニルアミノ]−エチル}−アミノ)−エチルカルバモイル]−1−メチル−エチルカルバモイル}−メチル)エステルO−エチルエステル(トリス(開環AzTC)アミン)の調製
Figure 2006525411
N−[2−(ビス−{2−[2−(2−クロロ−アセチルアミノ)−2−メチル−プロピオニルアミノ]−エチル}−アミノ)−エチル]−2−(2−クロロ−アセチルアミノ)−2メチル−プロピオンアミド(1.00g、1.54ミリモル)と20mLのアセトニトリルの混合物にO−エチルキサントゲン酸カリウム塩(0.761g、4.75ミリモル)を添加した。混合物を室温で5時間にわたり攪拌した後、追加のO−エチルキサントゲン酸カリウム塩(0.370g、2.31ミリモル)を添加した。室温で更に5時間にわたり攪拌した後、混合物を濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、1.20g(87%)のトリス(開環AzTC)アミンを赤色固体としてもたらした。
実施例4
AzTCによる2−エチルアクリレートの制御された重合を経由したAz−P(EHA)−TCの合成
実施例1の製品(AzTC)0.305g(1.23ミリモル)、8.59gの2−エチルヘキシルアクリレート、17mgの2,2’−アゾビスイソブチロニトリルおよび9.01gの酢酸エチルの溶液をスクリューキャップバイアルに入れた。溶液を窒素で20分にわたりパージし、バイアルを密封した。バイアルを油浴内で70℃で4.75時間にわたり加熱した。反応混合物の小さいアリコートを秤量し、その後、オーブン内で50℃で16時間にわたり加熱することにより乾燥まで濃縮した。各乾燥サンプルの質量対反応混合物のアリコートの質量の比を用いて、モノマーの%転化率を計算した。転化率は97%であった。テトラヒドロフラン中のゲル透過クルマトグラフィによるポリマーの分析によると、Mn=5720および多分散性=1.88が示された。
実施例5
チオ炭酸S−[1−(4,4−ジメチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−オキサゾール−2−イル)−エチル]エステルO−エチルエステルによるスチレンの制御された重合を経由したAz−PSt−TCの合成
実施例2の製品(ジチオ炭酸S−[1−(4,4−ジメチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−オキサゾール−2−イル)−エチル]エステルO−エチルエステル)の溶液0.327g(1.25ミリモル)、5.00gのスチレンおよび酢酸エチル中の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルの2重量%溶液0.40gをスクリューキャップバイアルに入れた。溶液を窒素で25分にわたりパージし、バイアルを密封した。バイアルを70℃のオーブン内に24時間にわたり入れた。その後、ポリマーを50mLの石油エーテルに沈殿させた。液体をデカントし、追加の60mLの石油エーテルを添加した。混合物を24時間にわたり振とうし、その後、溶媒をデカントした。回収したポリマーを真空下で乾燥させた(2.50g)。テトラヒドロフラン中のゲル透過クルマトグラフィによるポリマーの分析によると、Mn=2820および多分散性=1.84が示された。
実施例6
ジチオ炭酸S−[1−(4,4−ジメチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−オキサゾール−2−イル)−エチル]エステルO−エチルエステルによる2−エチルヘキシルアクリレートの制御された重合を経由したAz−P(IBA)−TCの合成
実施例2の製品(ジチオ炭酸S−[1−(4,4−ジメチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−オキサゾール−2−イル)−エチル]エステルO−エチルエステル)の溶液0.183g(0.70ミリモル)の溶液、5.00gのイソボルニルアクリレート、5.70gの酢酸エチルおよび酢酸エチル中の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルの2重量%溶液0.46gをスクリューキャップバイアルに入れた。溶液を窒素で20分にわたりパージし、その後、バイアルを密封した。バイアルを70℃のオーブン内に7時間にわたり入れた。その後、ポリマーをメタノールに沈殿させ、濾過した。回収したポリマーを真空下で乾燥させた。テトラヒドロフラン中のゲル透過クロマトグラフィによるポリマーの分析によると、Mn=3630および多分散性=1.83が示された。
実施例7
トリス(開環AzTC)アミンによるポリ(イソボルニルアクリレート)星型ポリマーの合成
実施例3の製品(トリス(開環AzTC)アミン)0.105g(0.12ミリモル)、1.20gのイソボルニルアクリレート、1.50gのテトラヒドロフランおよび酢酸エチル中の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルの2重量%溶液0.369gの混合物をスクリューキャップバイアルに入れた。溶液を窒素で5分にわたりパージし、その後、バイアルを密封した。バイアルを65℃のオーブン内に7時間にわたり入れた。その後、溶液を60mLのメタノールに沈殿させた。得られた白色固形物を濾過し、真空下で乾燥させた。テトラヒドロフラン中のゲル透過クルマトグラフィによるポリマーの分析によると、Mn=2930および多分散性=4.86が示された。ポリマーの多分散性は、分子量の多峰分布のゆえに予想されたより高い。多峰分布が各アームからの異なる移動、または各アームからの連鎖の早期停止に起因し、多アーム長さをもたらすことが考えられる。
実施例8
Az−P(EHA)−TCおよびトリメチロールプロパンによるポリ(2−エチルヘキシルアクリレート)星型ポリマーの合成
実施例1の製品(AzTC)0.154g(0.62ミリモル)の溶液、4.30gの2−エチルヘキシルアクリレートおよび酢酸エチル中の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルの2重量%溶液0.43gをスクリューキャップバイアルに入れた。溶液を窒素で15分にわたりパージし、バイアルを密封した。バイアルを70℃のオーブン内に3時間にわたり入れた。その後、反応混合物の小さいアリコートを秤量し、その後、オーブン内で100℃で3時間にわたり加熱することにより乾燥まで濃縮させた。乾燥サンプルの質量対反応混合物のアリコートの質量の比を用いて、モノマーの%転化率を計算した。転化率は94%であった。テトラヒドロフラン中のゲル透過クルマトグラフィによるポリマーの分析によると、Mn=4825および多分散性=2.15が示された。
上のポリマー溶液のアリコート(1.00g)を0.3gの酢酸エチル中の0.0032g(0.024ミリモル)のトリメチロールプロパンの溶液および1mg(0.007ミリモル)の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンと混合した。溶液を室温で48時間にわたり静置した。テトラヒドロフラン中のゲル透過クルマトグラフィによるポリマーの分析によると、Mn=6759および多分散性=2.25が示された。
実施例9
Az−P(IBA)−TCによるエチルアクリレートの制御された重合を経由したAz−ポリ(IBA−block−EHA)−TCの合成
実施例6の製品(Az−P(IBA)−TC、Mn=3630、多分散性=1.83)の溶液1.00g(0.2ミリモル)、2.00gの2−エチルヘキシルアクリレート、4.0gの酢酸エチルおよび酢酸エチル中の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルの2重量%溶液0.15gをスクリューキャップバイアルに入れた。溶液を窒素で15分にわたりパージし、その後、バイアルを密封した。バイアルを70℃のオーブン内に4時間にわたり入れた。その後、溶液を150mLのメタノールに沈殿させた。液体をポリマーからデカントし、追加の150mLのメタノールを添加した。混合物を24時間にわたり振とうし、その後、溶媒をデカントした。回収したポリマーを真空下で乾燥させた。テトラヒドロフラン中のゲル透過クルマトグラフィによるポリマーの分析によると、Mn=9900および多分散性=2.88が示された。
実施例10
UV照射を用いるAzTCによる2−エチルヘキシルアクリレートの制御された重合を経由したAz−P(EHA)−TCの合成
2−エチルヘキシルアクリレート、「ダロキュア(Darocur)」1173(登録商標)(ニューヨーク州タリータウンのチバ・スペシャルティ・ケミカル(Ciba Specialty Chemical Corp.(Tarrytown,NY)))およびAzTCの溶液を表10.1により混合し、スクリューキャップバイアルに入れた。溶液を窒素で15分にわたりパージし、密封し、UVランプ(「シルバニア(Sylvania)」F40/350BL)の下で16時間にわたり回転させた。モノマー転化率は重量分析により98%であった。テトラヒドロフラン中のゲル透過クルマトグラフィによるポリマーの分析を以下に示す。
Figure 2006525411

Claims (29)


  1. Figure 2006525411
    (式中、R1およびR2はそれぞれ独立してH、アルキル基、ニトリル、シクロアルキル基、ヘテロ環式基、アレニル基およびアリール基から選択されるか、またはR1およびR2は、R1およびR2が結合されている炭素と合一して環状炭素を形成し、
    3およびR4はそれぞれ独立してアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アレニル基、ヘテロ環式基から選択されるか、またはR3およびR4は、R3およびR4が結合されている炭素と合一して環状炭素を形成し、
    Y−Sはキサンテート基、チオキサンテート基またはジチオエステル基であり、
    Qは共有結合、アリール基、(−CH2−)o、−CO−O−(CH2o−、−CO−O−(CH2CH2O)o−、−CO−NR8−(CH2o−、−CO−S−(CH2o−から選択された連結基であり、ここで、oは1〜12であり、R8はH、アルキル基、シクロアルキル基、およびアレニル基、ヘテロ環式基またはアリール基であり、
    7は有機部分または無機部分であり、mの原子価を有し、
    nは0または1である)
    の化合物を含む制御されたラジカル重合連鎖移動剤。
  2. Y−Sは式R5−O−C(S)−S−のキサンテート基、式R5−S−C(S)−Sのチオキサンテート基または式R5−C(S)−Sのジチオエステル基であり、ここで、R5はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはアレニル基から選択される、請求項1に記載の連鎖移動剤。
  3. 1およびR2の少なくとも一方はメチルである、請求項2に記載の連鎖移動剤。
  4. 3およびR4の少なくとも一方はC1〜C4アルキル基である、請求項1に記載の連鎖移動剤。
  5. 3およびR4はメチルである、請求項4に記載の連鎖移動剤。
  6. 7は固体支持体である、請求項1に記載の連鎖移動剤。
  7. 7は、高分子または非高分子の求核性基置換化合物、R7(ZH)m(式中、Zは−O−、−S−または−NR8であり、R8はH、アルキル、シクロアルキルまたはアリール、ヘテロ環式基、アレニルであることが可能であり、mは少なくとも1である)の残基である、請求項1に記載の連鎖移動剤。
  8. 7は、1〜30個の炭素原子を有する非高分子脂肪族、脂環式、芳香族またはアルキル置換芳香族部分を含む、請求項7に記載の連鎖移動剤。
  9. 7は、側鎖または末端の反応性−ZH基を有するポリオキシアルキレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレートまたはポリシロキサンポリマーを含む、請求項7に記載の連鎖移動剤。
  10. 請求項1に記載の連鎖移動剤および熱開始剤または光開始剤を含む開始剤組成物。
  11. 前記熱開始剤はアゾ開始剤、過酸化物開始剤、過硫酸塩開始剤およびレドックス開始剤から選択される、請求項10に記載の開始剤組成物。
  12. 前記光開始剤はベンゾインエーテル、置換ベンゾインエーテル、置換アセトフェノン、アリールホスフィンオキシドおよび置換アルファケトールから選択される、請求項10に記載の開始剤組成物。
  13. 開始剤対連鎖移動剤のモル比は0.001:1〜0.1:1である、請求項10に記載の開始剤組成物。
  14. 1種以上のオレフィン系不飽和モノマーの付加重合の方法であって、1種以上のオレフィン系不飽和モノマーと請求項1に記載の連鎖移動剤の混合物を放射エネルギーに曝露することを含む方法。
  15. 前記混合物は熱開始剤または光開始剤を更に含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記オレフィン系不飽和モノマーは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート、フマル酸(およびエステル)、イタコン酸(およびエステル)、無水マレイン酸、スチレン、ハロゲン化ビニル、(メタ)アクリロニトリル、ハロゲン化ビニリデン、カルボン酸のビニルエステル、ビニルアミンのアミド、第二アミノ基、第三アミノ基または第四アミノ基を含むモノマー、ブタジエン、不飽和アルキルスルホン酸または不飽和アルキルスルホン酸誘導体、2−ビニル−4,4−ジメチルアズラクトンおよびN−ビニルピロリジノンから選択される、請求項14に記載の方法。
  17. 前記重合を原液でまたは溶媒中で行う、請求項14に記載の方法。
  18. 1種以上の追加のオレフィン系不飽和モノマーを用いる第2の重合工程を更に含む、請求項14に記載の方法。
  19. 前記連鎖移動剤は10-5M〜1Mの濃度で存在する、請求項14に記載の方法。
  20. 連鎖移動剤とモノマーのモル比が連鎖移動剤対モノマー10-5:1〜10-1:1である、請求項14に記載の方法。
  21. 1種以上のラジカル(共)重合性モノマーの重合済み単位、
    第1の開環アズラクトン末端基および
    キサンテート基、チオキサンテート基またはジチオエステル基から選択された第2の末端基
    を含むテレケリック(コ)ポリマー。
  22. ラジカル(共)重合性モノマーから得られる単位の2個以上のブロックを含み、ブロックコポリマーが第1の開環アズラクトン末端基およびキサンテート基、チオキサンテート基またはジチオエステル基から選択された第2の末端基を有する、請求項21に記載のコポリマー。
  23. 2種以上のラジカル(共)重合性モノマーから得られる重合済み単位を含み、コポリマーがモノマーの相対反応性比および重合中のモノマーの瞬間濃度に基づいて開環アズラクトン末端基から反対末端基までポリマー鎖の長さに沿って異なる組成を有する、請求項21に記載の(コ)ポリマー。
  24. 前記(コ)ポリマーは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート、フマル酸(およびエステル)、イタコン酸(およびエステル)、無水マレイン酸、スチレン、ハロゲン化ビニル、(メタ)アクリロニトリル、ハロゲン化ビニリデン、カルボン酸のビニルエステル、ビニルアミンのアミド、第二アミノ基、第三アミノ基または第四アミノ基を含むモノマー、ブタジエン、不飽和アルキルスルホン酸または不飽和アルキルスルホン酸誘導体、2−ビニル−4,4−ジメチルアズラクトンおよびN−ビニルピロリジノンおよびそれらの混合物からなる群から選択された重合済みモノマー単位を含み、前記(コ)ポリマーは第1のアズラクトン末端基およびキサンテート基、チオキサンテート基またはジチオエステル基から選択された第2の末端基を有する、請求項21に記載の(コ)ポリマー。
  25. 構造Az−(M1x−S−Y
    (式中、S−Yは、式R5−O−C(S)−S−のキサンテート基、式R5−S−C(S)−S−のチオキサンテート基または式R5−C(S)−S−のジチオエステル基であり、ここで、R5はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環式基またはアレニル基から選択され、
    1は平均重合度xを有するラジカル(共)重合性モノマー単位から誘導されたモノマー単位であり、
    Azは、式
    Figure 2006525411
    (式中、R1およびR2はそれぞれ独立してX、H、アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロ環式基、アレニル基およびアリール基から選択されるか、またはR1およびR2は、R1およびR2が結合されている炭素と合一して環状炭素を形成し、
    3およびR4はそれぞれ独立してアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アレニル基から選択されるか、またはR3およびR4は、R3およびR4が結合されている炭素と合一して環状炭素を形成し、
    7は有機部分または無機部分であり、mの原子価を有し、
    Qは共有結合、(−CH2−)o、−CO−O−(CH2o−、−CO−O−(CH2CH2O)o−、−CO−NR6−(CH2o−、−CO−S−(CH2o−、から選択された連結基であり、ここで、oは1〜12であり、R6はH、アルキル基、シクロアルキル基、アレニル基、ヘテロ環式基またはアリール基であり、
    nは0または1である)
    の開環アズラクトン基である)
    を有する、請求項21に記載の(コ)ポリマー。
  26. 構造Az−(M1x(M2x−(M3x・・・(MΩx−SY
    (式中、S−Yは、式R5−O−C(S)−S−のキサンテート基、式R5−S−C(S)−S−のチオキサンテート基または式R5−C(S)−S−のジチオエステル基であり、ここで、R5はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環式基またはアレニル基から選択され、
    1〜MΩはそれぞれ平均重合度xを有するラジカル(共)重合性モノマー単位から誘導されたモノマー単位のポリマーブロックであり、
    各xは独立であり、
    Azは、式
    Figure 2006525411
    (式中、R1およびR2はそれぞれ独立してX、H、アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロ環式基、アレニル基およびアリール基から選択されるか、またはR1およびR2は、R1およびR2が結合されている炭素と合一して環状炭素を形成し、
    3およびR4はそれぞれ独立してアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アレニル基から選択されるか、またはR3およびR4は、R3およびR4が結合されている炭素と合一して環状炭素を形成し、
    7は有機部分または無機部分であり、mの原子価を有し、
    Qは共有結合、(−CH2−)o、−CO−O−(CH2o−、−CO−O−(CH2CH2O)o−、−CO−NR8−(CH2o−、−CO−S−(CH2o−、から選択された連結基であり、ここで、oは1〜12であり、R8はH、アルキル基、シクロアルキル基、アレニル基、ヘテロ環式基またはアリール基であり、
    nは0または1である)
    の開環アズラクトン基である)
    を有する、請求項21に記載の(コ)ポリマー。
  27. 星型構造、櫛型構造、ブロック構造または過剰分岐構造を有する、請求項21に記載の(コ)ポリマー。
  28. 側鎖の求核性官能基を有する、請求項27に記載の(コ)ポリマー。
  29. 側鎖の求核性官能基を有するインターポリマー化モノマー単位を含む、請求項28に記載の(コ)ポリマー。
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