JP2006523955A - 可視波長検出器システムおよびそのためのフィルタ - Google Patents

可視波長検出器システムおよびそのためのフィルタ Download PDF

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Abstract

可視波長検出器およびその製造方法を開示する。可視波長検出器は、電磁エネルギーを電気信号に変換する半導体構造と、半導体構造上に配置された、ポリマー材料を含み、かつ、近赤外波長の帯域にわたって垂直入射光を実質的に反射し、可視波長にわたって垂直入射光を実質的に透過する干渉要素とを含む。

Description

本発明は、所望のスペクトル応答を生じるフィルタを有する検出器システムに関する。より詳細には、本発明は、人の目によって検出可能な電磁波長範囲にわたってスペクトル応答性を有する検出器システム、およびそのためのフィルタに関する。
電子検出器が、景色または物体の輝度の測定を行うために、写真および関連分野において長く使用されている。測定が、人の目によって認められるような輝度を少なくとも粗く表すために、硫化カドミウム光電池などの検出器が使用されている。これらの検出器は、可視領域においてピークを有し、かつ人の目の応答性に少なくともほぼ近似するスペクトル応答性を有する。しかし、そのような検出器は、それらを、多くの用途に決して理想的ではない特徴を有する。
より最近では、人の目の応答により近い一致をもたらすために、光学フィルタが他の検出器と組合せて使用されている。
米国特許第3,996,461号明細書(ズルツバッハ(Sulzbach)ら)に記載された1つの方法において、多層薄膜光学フィルタがシリコンフォトダイオードの検出表面上に直接堆積される。多層フィルタの個別の誘電体層が、干渉スタックが蓄積されるまで、一度に1つずつ堆積される(少なくとも50のシリコンスライス上に、各スライスは約300の検出器を含有する)。多層フィルタは、検出器システム(フォトダイオードおよび多層フィルタ)が人の目のスペクトル応答に近いスペクトル応答を有するように、波長の関数としてのフォトダイオードに達する光を低減するように設計される。シリコンフォトダイオードが単独で、可視領域において赤の方に重みをつけられるが赤外領域内に十分に増加し続けるスペクトル応答を有するので、多層フィルタは、赤外領域および可視領域の両方において光透過を低減して、所望のシステム応答をもたらす。
別の方法において、銅イオンを含有するリン酸塩ガラスベースのフィルタが、検出器用フィルタとして使用される。これらのシステムの1つの欠点は、リン酸塩ガラスの、湿気に対する弱さである。別の欠点は、成形、切断、および研磨作業においてガラスを処理する際の不便および/または困難さ、ならびにガラスの比較的大きい比重である。ガラスフィルタは、また、かなり厚くかつ重い傾向があり、これは、多くの用途には望ましくない。
他の方法において、合成樹脂ベースのフィルタが、ガラスベースのフィルタの代わりに使用される。たとえば、特開平6−118,228号公報および特開平6−345,877号公報が、特定の構造のリン酸基を含有するモノマーと、それと共重合することができるモノマーとの混合物から共重合されたコポリマーからなる合成樹脂から製造された光学フィルタを開示している。フィルタは、また、主として銅塩から構成される金属塩を含む。リン含有モノマーは、リン酸エステル結合を有する。リン酸基は、ポリマーが劣った耐候性を有することを引起す。結果として、そのような光学フィルタが高温および高湿に曝された場合、白化(濁り)および透明性の損失(不透明化)に関連する問題が発生し始める。
他の樹脂ベースのフィルタも提案されている。特開2000−98130号公報および特開2000−252482号公報が、特別に設計された化学構造を有するポリマーの使用による向上した耐久性を有する光学フィルタを開示している。そのようなフィルタは、残念ながら、近赤外領域および紫外領域において光の劣った吸収を有する。したがって、そのようなフィルタを使用する検出器システムは、人の目によって認められない光に敏感である。
人の目の応答をシミュレートすることができる代替検出器システム、特に、良好な帯域外排除(すなわち、近赤外波長および紫外波長における無視できるほどの応答)、可視における所望の応答への良好な一致、および良好な耐候性を有するシステムが引続き必要である。
本出願は、組合されたフィルタ/検出器システムが人の目の応答に近く一致するように、光を選択的に透過する検出器の前にフィルタが位置決めされた検出器システムを開示する。フィルタは、干渉要素と、吸収要素とを含む。吸収要素は、好ましくは、中に1つ以上の特別に調整された顔料または他の着色剤が分散されたポリマーフィルムである。干渉要素も、好ましくはポリマーであり、いくつかの実施形態において、共押出ポリマー多層フィルムである。垂直入射における干渉要素は、可視領域において高い平均透過(少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約70%)をもたらし、近赤外領域内に延びる反射帯域全体にわたって低透過(約5%未満、より好ましくは約2%または1%未満)をもたらす。干渉要素の反射帯域は、近赤外光に対する検出器システムの無視できるほどの感度を確実にするのに十分遠くに近赤外内に延びる。吸収要素は、可視において不均一な透過をもたらす1つ以上の選択された着色剤を有し、好ましくは、干渉要素と組合されたときに、検出器システムに、スペクトルの可視部分においてほぼ人の目の応答を与えるのに適したベル形特徴を有する。
フィルタは、シリコンフォトダイオードなどの半導体フォトダイオードとの使用のために調整することができる。ポリマー干渉フィルムに付与されるか、検出器表面に付与される吸収フィルムを含むさまざまなフィルタ構成を開示する。吸収要素は、また、適切な接着剤層によって干渉要素に接着するか、干渉要素の1つ以上の個別の層に組入れることができる。いくつかの実施形態において、フィルタは、フィルタアセンブリの第1の開口を横切って延在することができ、フィルタアセンブリは、検出器アセンブリを受けるように適合された第2の開口を含むことができる。このモジュール設計は、フィルタ要素がすべて検出器表面に直接付与されたシステムに対して特定の利点を有する。システムは、角度依存を低減するための光散乱層などの付加的な光学要素を含むことができる。
本明細書全体を通して、同じ参照符号が同じ要素を示す添付の図面を参照する。
次の説明の部分は、検出器システムの応答を所望のスペクトル応答にどれほど近くすることができるかに関する。本出願の目的のため、次の性能示数「FM」(パーセンテージとして表わされる)を用いて、検出器システムの正規化スペクトル応答性D(λ)が、所望のまたは目標スペクトル応答性T(λ)にどれほど近いかを定量化する。
Figure 2006523955
ここで、加算を、波長増分Δλ=5nmである81の間隔にわたって行う。これは、日本工業規格(Japanese Industrial Standard)JIS−C−1609(1993)に従う。本出願の目的のため、性能示数が約25%未満、より好ましくは約20%未満である場合、検出器システム応答性D(λ)は目標関数T(λ)に近いと考えられる。特に明記しない限り、性能示数は、検出器システムに垂直に入射する光について評価される。
関心のある1つの重要なケースにおいて、目標応答性T(λ)は人の目の標準明所視応答V(λ)である。比視感度関数としても知られている明所視応答V(λ)は、360〜830nmの範囲内に定義されたベル形関数であり、555nmにおいて1.0の最大値を有する。他の場合、目標応答性は、暗所視応答V’(λ)と呼ばれる、低輝度レベルにおける人の目の応答であることができる。V’(λ)関数は、507nmにおいて1.0の最大値を有するベル形関数である。関数V(λ)およびV’(λ)の両方を、物理測光の基礎(The Basis of Physical Photometry)と題する国際照明委員会(the Commission International de l’Eclairage)(CIE)の出版物、CIE出版物No.18.2(1983)に見出すことができる。
本出願の目的のため、特に明記しない限り、「紫外」という用語は、波長が約400nm未満である電磁放射線を指し、「可視」という用語は、約400から約700nmの波長範囲を指し、「近赤外」という用語は、約700から約2500nmの波長範囲を指す。「検出器」という用語は、最終パッケージング形態であろうと構成のより早い段階であろうと、電磁エネルギーを電気信号に変換する構造を指し、半導体検出器の場合は、中に1つ以上の活性接合領域が形成された半導体ウェーハを含む。適切な検出器の例としては、フォトダイオードおよびフォトダイオードアレイ、ならびにCCDイメージセンサおよびMOSイメージセンサなどの固体カメラ要素が挙げられるが、これらに限定されない。
図1は、検出器システム100の実施形態を示す。検出器システムは、フィルタアセンブリ110と、検出器アセンブリ112とを含む。フィルタアセンブリ110は、少なくとも2つの開口116、118を有するフィルタハウジング114を含む。開口116は、フィルタ要素120を受けるように適合される。1つの構成において、ハウジング114は、予め存在するフィルタ材料のストリップの周りに射出成形された不透明な熱可塑性材料から製造される。図2は、フィルタアセンブリ110を断面図で示し、フィルタハウジング114の下部部分が114aと標記され、フィルタハウジング114の上部部分が114bと標記される。フィルタ要素120は、部分114aと部分114bとの間に挟まれる。好ましくは、2、3、4、またはそれ以上のフィルタハウジング114が、フィルタ材料のストリップに沿って一列に同時に形成される。射出成形された材料が冷却した後、ストリップを、端部120a、120bにおけるような、隣接したハウジング114の間の位置で切断して、個別のフィルタアセンブリ110をもたらすことができる。あるいは、フィルタ材料の個別の予め切断された片を、先に製造されたフィルタハウジング114に付与することができる。
開口116は、図に示されているようにフィルタハウジング114の物理的開口部であることができるか、検出器アセンブリ112によって検出可能な光を検出器の活性領域に透過する光学開口であることができる。光学開口は、不透明なフィルタハウジングの窓であることができるか、または、フィルタハウジングを、光を検出器の活性領域に透過する材料から完全に構成することができる。
開口118は、検出器アセンブリ112を受けるように適合される。示された実施形態において、開口118は、両方のフィルタハウジング部分114a、114bの部分と境界を接する。開口118は、図1において離脱されて示された検出器アセンブリ112を受けるようなサイズおよび形状である。検出器アセンブリが、開口118によって規定された空洞に完全に挿入された場合(図2を参照のこと)、検出器の活性領域122が、開口116と実質的に整列され、かつフィルタ要素120の後ろに位置決めされる。したがって、開口116に垂直な軸に沿って開口116の方に伝播する光が、検出器活性領域122に突き当たる前に、フィルタ要素120を通過する。検出器アセンブリ112は、任意に、活性領域122を被覆する従来の窓またはレンズ要素を含むことができる。検出器アセンブリの挿入前に、エポキシなどの光透過性ポッティング材料を、開口118によって規定された空洞内に提供することができ、それにより、検出器アセンブリ112が完全に挿入されたとき、ポッティング材料は、検出器アセンブリ112を完全に囲み、かつそれをフィルタアセンブリ110内の所定位置に保持する。ワイヤまたはリード124a、124bが、活性領域122に当たる光に応答して電気信号を与える。半導体フォトダイオードの場合、信号は電流である。他のタイプの検出器の場合、信号は、抵抗変化または電位などの他の形式を呈することができる。前置増幅器回路を、任意に、検出器アセンブリ112内に設けることができる。
図2に示されているように、フィルタ要素120は、好ましくは、2つの主構成要素、すなわち、(1)反射干渉要素121aおよび(2)吸収要素121bから構成される比較的薄いポリマーベースのフィルムである。これらの要素は、好ましくは、設計の柔軟性のため、ならびに、いくつかの検出器システム用途において重要な考慮事項であることがある低重量および小さいサイズとの適合性のため、フィルムまたはフィルム積層体の形態である。この点に関して、「フィルム」とは、厚さが一般に約0.25mm(1インチの1,000分の10、または「ミル」)以下である延びた光学本体を指す。いくつかの場合、フィルムを、剛性基材などの別の光学本体、または適切な反射特性もしくは透過特性を有する別のフィルムに取付けるか付与することができる。フィルムは、また、自立していようと他の柔軟性層に取付けられていようと、物理的に柔軟性の形態であることができる。ここで使用されるような「フィルム本体」という用語は、単独であろうと、他の構成要素と組合せてであろうと、フィルムを意味するものとする。
要素121a、121bの両方は、開口116を完全に充填し、かつ検出器活性領域122の上を被覆するか他の態様で延在する。開口を使用しないこと、または検出器活性領域より小さい開口を使用することも、可能である。いくつかの実施形態において、要素121a、121bは、互いに同延であることができる。他の実施形態において、吸収要素121bを、検出器の活性領域122上に直接コーティングするか、検出器を所定位置に保持する光透過性ポッティング材料中に混合することができ、一方、干渉要素121aは開口116を被覆する。開口が使用されようと使用されまいと、構成要素は、検出器活性領域に突き当たる実質的にすべての光が干渉要素および吸収要素の両方を通過されるように配列される。
干渉要素121aは、好ましくは、典型的には何十または何百の、交互のポリマーの層を共押出し、その後、任意に、多層押出物を1以上の増倍のダイを通過させ、次に、押出物を伸張するか他の態様で延伸して、最終フィルムを形成することによって製造された多層ポリマーフィルム(またはフィルム本体)である。結果として生じるフィルムは、主としてスペクトルの近赤外領域に配置された反射帯域をもたらすように厚さおよび屈折率が調整された、典型的には何十または何百の個別の微細層(microlayers)から構成される。好ましくは、隣接した微細層が、少なくとも0.05の、x軸に沿って偏光された光の屈折率差(Δnx)を示し、同様に、少なくとも0.05の、y軸に沿って偏光された光の屈折率差(Δny)を示し、ここで、x軸およびy軸は、相互に直交し、かつフィルム121aの平面を規定する。隣接した微細層は、また、好ましくは、斜め入射光のp偏光成分について望ましい反射性特性を達成するように調整された、x軸およびy軸に垂直なz軸に沿って偏光された光の屈折率差(Δnz)を示す。
次のものにおける説明の容易さのため、干渉フィルム上の関心のある任意の点において、x軸は、Δnxの大きさが最大であるようにフィルムの平面内に配向されると考えられる。したがって、Δnyの大きさは、Δnxの大きさに等しいかΔnxの大きさより小さい(しかし、より大きくない)ことができる。さらに、差Δnx、Δny、Δnzを計算する際にどの材料層で始めるべきかの選択は、Δnxが負でないことを必要とすることによって決められる。換言すれば、界面を形成する2つの層の間の屈折率差は、Δnj=n1j−n2jであり、ここで、j=x、y、またはzであり、層指定1、2は、n1x≧n2x、すなわち、Δnx≧0であるように選択される。
斜めの角度におけるp偏光の高反射性を維持するために、微細層間のz屈折率不一致Δnzを、Δnz≦0.5*Δnxであるように最大面内屈折率差Δnxより実質的に小さいように制御することができる。より好ましくは、Δnz≦0.25*Δnx。ゼロまたはほぼゼロの大きさのz屈折率不一致が、p偏光の反射性が入射角の関数として一定またはほぼ一定である微細層の間の界面をもたらす。さらに、z屈折率不一致Δnzは、面内屈折率差Δnxと比較して反対の極性を有する、すなわち、Δnz<0であるように制御することができる。この条件は、s偏光の場合と同様に、p偏光の反射性が、増加する入射角とともに増加する界面をもたらす。適切なポリマー干渉フィルムおよび関連構成のさらなる詳細を、米国特許第5,882,774号明細書(ジョンザ(Jonza)ら)、ならびに国際公開第95/17303号パンフレット(アウダーカーク(Ouderkirk)ら)および国際公開第99/39224号パンフレット(アウダーカーク(Ouderkirk)ら)に見出すことができる。簡単な実施形態において、微細層は、1/4波スタックに対応する厚さを有することができ、すなわち、各々が等しい光学厚さ(f比=50%)の2つの隣接した微細層から本質的になる光学繰返し単位または単位セルに配列され、そのような光学繰返し単位は、波長λが光学繰返し単位の全光学厚さの2倍である建設的干渉光によって反射するのに効果的である。以下で説明される、所望の短波長帯域エッジと所望の長波長帯域エッジとの間に延びるように反射帯域を広げるために、フィルムの厚さ軸(たとえば、z軸)に沿った厚さ勾配が用いられる。米国特許第6,157,490号明細書(ホイートリー(Wheatley)ら)に説明されているように、そのような帯域エッジを鋭くするように調整された厚さ勾配も用いることができる。
f比が50%と異なる2微細層光学繰返し単位を有する多層フィルム、または光学繰返し単位が2つを超える微細層から本質的になるフィルムなどの他の層配列も、企図される。これらの代替の光学繰返し単位設計は、特定のより高次の反射、すなわち、設計波長λの分数である波長における反射を低減するかなくすことができる。たとえば、2次、3次、および4次反射(それぞれ、λ/2、λ/3、およびλ/4)を、米国特許第5,360,659号明細書(アレンズ(Arends)ら)に教示されているように、7:1:1:7:1:1の相対的な光学厚さに交互の高屈折率および低屈折率に配列された6の微細層から本質的になる光学繰返し単位を使用してなくすことができる。2次、3次、および4次反射を、また、米国特許第5,103,337号明細書(シュレンク(Schrenk)ら)に教示されているように、2:1:2:1の相対的な光学厚さで、HMLMの順に配列された、それぞれ高、中、および低屈折率の3つの別個の光学材料H、M、Lから本質的になる光学繰返し単位を使用してなくすことができる。
先に言及された簡単な1/4波スタックは、著しい3次反射を生じる。したがって、λ=1200nm以上において1次反射を有する1/4波スタックを含む干渉要素は、約λ/3=400nm以上において著しい反射を有する。
いくつかの用途の場合、全反射性を増加させるため、または光が反射される帯域幅を増加させるために、2つ以上の多層フィルムを組合せることが望ましいであろう。そのような組合せは、たとえば、適切な光学的に透明な接着剤で2つ以上の多層光学フィルムをともに積層することによって製造することができる。
干渉要素121aは、代わりに、微細層(たとえば、高屈折率微細層のためのTiO2および低屈折率微細層のためのSiO2)の屈折率が等方性であるより多くの従来の真空蒸着無機多層フィルムを含むことができる。共押出ポリマーより大きい層間面内屈折率差ΔnxおよびΔnyを、典型的には達成することができるので、垂直入射光(入射角=0)の所与の反射性値をもたらすために、より少ない微細層が必要である。しかし、そのような無機多層フィルムは、一般に、必要とされる比較的厄介な真空蒸着プロセス(各層を別々に置かなければならない)、剛性高温基材(通常厚いガラス)の必要、および増加する入射角でのp偏光の反射性の減少(および付随する透過の増加)のため、好ましくない。
干渉要素121aは、代わりに、コレステリック(キラルネマチック)液晶フィルムを含むことができる。これらのフィルムは、コレステリック材料の分子螺旋の軸が層に直角に延びるコレステリック配列を有するポリマー材料の層からなる。フィルムは、螺旋のピッチがフィルムの厚さに沿って変わるように製造して、フィルムに、所望の波長範囲にわたって広い反射帯域を与えることができる。右旋性および左旋性コレステリック層を組合せて、入射光の2つの直交する偏光状態−左および右円偏光状態を反射することができる。米国特許第5,793,456号明細書(ブルーア(Broer)ら)および米国特許第6,181,395号明細書(リー(Li)ら)を参照されたい。あるいは、干渉要素121aは、米国特許第4,799,745号明細書(マイヤー(Meyer)ら)に記載されているような金属/無機酸化物スタックを備えたポリマーバッキング、または、米国特許第5,440,446号明細書(ショー(Shaw)ら)、米国特許第5,725,909号明細書(ショー(Shaw)ら)、米国特許第6,010,751号明細書(ショー(Shaw)ら)、および米国特許第6,045,864号明細書(ライアンズ(Lyons)ら)に記載された方法によって準備された交互のポリマー/無機酸化物スタックを含むことができる。
どの技術が選択されるかに関わらず、干渉要素121aは、主として近赤外領域にあるスペクトル帯域の垂直入射光を実質的に反射し、かつ可視波長領域の大部分または実質的にすべてにわたって垂直入射光を実質的に透過するように製造される。干渉要素は、好ましくは、可視領域において、少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約70%の平均透過をもたらし、かつ、近赤外領域内に延びる反射帯域全体にわたって、約5%未満、より好ましくは約2%または1%未満の透過をもたらす。シリコンフォトダイオードを使用する検出器システムの場合、5%、2%、および1%の透過限界は、好ましくは、約800nmから約1100nm、または約700nmから約1200nmの範囲をカバーする。多くの場合、干渉要素は、無視できるほどの吸収を有し、所与の波長におけるパーセント透過プラスパーセント反射は約100%である。
フィルタ要素120の別の主構成要素は、吸収要素121bである。これは、また、好ましくは、製造の容易さおよび設計の柔軟性ため、ポリマーベースのフィルムまたはフィルム本体である。吸収要素121bは、1つ以上の着色剤を含有し、これは、可視波長にわたって不均一に吸収する顔料または染料を含むことができる。さらに、適切な着色剤が、検出器システムに、少なくとも可視波長範囲にわたって人の目の感度に近く一致する有効応答性(たとえば、標準明所視覚応答V(λ))を与えることができることがわかっている。たとえば、検出器アセンブリ112のスペクトル応答性が関数DET(λ)であり、かつ垂直入射における吸収要素121bのスペクトル透過が関数AF(λ)である場合、DET(λ)にAF(λ)を乗じたものに適切に選択された正規化定数を乗じたものとして定義された関数が、明所視関数V(λ)に対して、約20%以下、より好ましくは約10%以下の性能示数FM(式1を参照のこと)を与える。正規化定数は、関数DET(λ)*AF(λ)の最大値が1に等しいように選択される。
吸収要素121bは、好ましくは、その中に分散された緑色顔料を含む。この顔料は、フィルムを形成するマトリックス中に分散され、マトリックス材料は、企図された典型的なフィルム厚さについて可視波長にわたって実質的に透明である。緑色顔料は、標準の人の目のスペクトル応答への第1の近似をもたらし、というのは、緑色は、人の視覚において優勢であるからである。しかし、検出器システムのスペクトル応答性(responsivitity)が可視領域を横切って変わる程度に、吸収要素121bの理想的な透過特徴がゆがめられて、人の応答と一致する検出器システムを製造するように補償することに留意されたい。有用な緑色顔料の例としては、ビリジアングリーン顔料(日本のトーヨー・ガンリョウ・コウギョウ(Toyo Ganryou Kogyou, Japan)などのいくつかの会社から入手可能な酸化クロム(III)粉末)(「PG−18」とここで呼ばれる)、マラカイトレーキグリーン(日本のサンスイ・シクソ・リミテッド(Sansui Shikso Ltd., Japan)から入手可能な銅ベースの材料)(「PG−4」とここで呼ばれる)、フタロシアニングリーン(BASFリミテッド(BASF Ltd.)から入手可能な有機材料)(「PG−7」とここで呼ばれる)、およびフタロシアニングリーン6Y(スイスのクラリアントインターナショナルリミテッド(Clariant International Ltd., Switzerland)から入手可能な有機材料)(「PG−36」とここで呼ばれる)が挙げられる。これらの中で、フタロシアニングリーンおよびフタロシアニングリーン6Yが好ましく、というのは、それらは、高ピーク光透過を支持することができ、また、人の目の応答への近い一致を達成することができるからである。1つのタイプのフタロシアニングリーン6Y顔料が、クラリアントインターナショナルリミテッドによって、商品名ホスタパームグリーン(Hostaperm Green)8Gで販売されている。緑色顔料は、マトリックス材料または樹脂前駆体中に混練し、フィルムまたは他の層に、成形、押出、または他の態様で形成することができる。マトリックス中の緑色顔料の濃度、およびフィルムの厚さは、所望のスペクトル吸収特徴を達成するように制御すべきである。緑色顔料を、代わりに、バインダー成分を含有する溶媒中に分散させ、予め形成された基材上にコーティングして、吸収要素121bを形成することができるか、または、吸収要素121bを、干渉要素121a上に、検出器の表面上に活性領域122に、または活性領域122を被覆する窓もしくはレンズ要素上に、直接コーティングすることができる。いくつかの用途の場合、緑色顔料を、検出器アセンブリ112を囲むエポキシなどの光透過性ポッティング材料中に分散させることができるか、または、透明な熱可塑性材料を使用してフィルタハウジング114を形成する場合、緑色顔料を、射出成形前に、フィルタハウジング材料中に分散させることができる。
1つの緑色顔料は、どれほど近く検出器システムを目標応答に一致させることができるかにおいて制限される。出願人は、検出器システムを、目標応答にさらに近く一致するように改良するために、黄色顔料も、好ましくは、検出器システムの光学経路に含まれることを見出している。好ましくは、黄色顔料は、吸収要素121b中の緑色顔料と混合される。有機顔料および無機顔料の両方を使用することができるが、有機顔料が、それらの高ピーク光透過、および目標応答への近い一致を達成する能力によって、好ましい。黄色顔料は、少なくとも2つのタイプの黄色、すなわち、以下でより詳細に説明される、比較的長い波長の(「赤みを帯びた」)黄色および比較的短い波長の(「青みを帯びた」)黄色の混合物を含むことができる。
適切な有機黄色顔料の例としては、ハンザイエロー(Hansa Yellow)G(C.I.No.ピグメントイエロー−1、PY−1とここで略記する)、ハンザイエロー10G(C.I.No.PY−3)、ハンザイエローRN(C.I.No.PY−65)、ハンザブリリアントイエロー(Hansa Brilliant Yellow)5GX(C.I.No.PY−74)、ハンザブリリアントイエロー10GX(C.I.No.PY−98)、パーマネントイエロー(Permanent Yellow)FGL(PY−97)、シムラレーキファーストイエロー(Simura Lake Fast Yellow)6G(PY−133)、リオノールイエロー(Lionol Yellow)K−2R(PY−169)などのアセト酢酸アニリドモノアゾ顔料、ジスアゾイエロー(Disazo Yellow)G(PY−12)、ジスアゾイエローGR(PY−13)、ジスアゾイエロー5G(PY−14)、ジスアゾイエロー8G(PY−17)、ジスアゾイエローR(PY−55)、パーマネントイエローHR(PY−83)などのアセト酢酸アニリドジスアゾ顔料、クロモフタルイエロー(Chromophthal Yellow)3G(PY−93)、クロモフタルイエロー6G(PY−94)などのアゾ濃縮顔料、ホスタパームイエロー(Hostaperm Yellow)H3G(PY−154)、ホスタパームイエローH4G(PY−151)、ホスタパームイエローH2G(PY−120)、ホスタパームイエローH6G(PY−175)、ホスタパームイエローHLR(PY−156)などのベンゾイミダゾロンモノアゾ顔料、イルガジンイエロー(Irgazin Yellow)3RLTN(PY−110)、イルガジンイエロー2RLT、イルガジンイエロー2GLT(PY−109)、ファーストジェンスーパーイエロー(Fastogen Super Yellow)GROH(PY−137)、ファーストジェンスーパーイエローGRO(PY−110)、サンドリンイエロー(Sandrin Yellow)6GL(PY−173)などのイソインドリノン顔料、ならびに他の顔料、たとえば、フラバントロン(Flavantrone)(PY−24)、アントラミリミジン(Anthramyrimidine)(PY−106)、フタロイルアミドタイプアントラキノン(Phthaloyl Amide type Anthraquinone)(PY−123)、ヘリオファーストイエロー(Heliofast Yellow)E3R(PY−99)などのインダントロン(Indanthrone)顔料、アゾニッケル錯体顔料(PY−150)、ニトロソニッケル錯体顔料(PY−153)、アゾメチン銅錯体顔料(PY−117)などの金属錯体顔料、フタルイミドキノフタロン(Phthalimide Quinophthalone)(PY−138)、パリオトールイエロー(Paliotol Yellow)D1819(PY−139)などのキノフタロン顔料、たとえば、パリオトールイエローD1155(PY−185)などのイソインドリン顔料、および、たとえば、トナーイエロー(Toner Yellow)HGTRAN(PY−180)などのベンゾイミダゾロン顔料が挙げられる。これらの顔料の中で、PY−150、PY−138、PY−139、PY−185、PY−180、およびPY−110が好ましく、というのは、これらの顔料で、比視感度とのより近い合致を達成することが可能であり、さらに、これらの顔料は高耐候性を有するからである。加えられた柔軟性のため、複数の異なった着色剤を組合せて、着色剤を1つの層中でともに混合することによろうと、それらを別個の層中に光学経路のどこかに提供することによろうと、吸収要素を形成して、目標関数により近く一致することができる。たとえば、少なくとも2つの異なった黄色顔料を組合せることができる。黄色顔料は、一般に、約400〜450nmの間の青色光について高吸収(約10%未満のパーセント透過)を有し、約550〜700nmの間の波長について低吸収(約90%より大きいパーセント透過)を有する。カットオン遷移(cut−on transition)が、これらの2つの領域を分離し、カットオン遷移は、黄色顔料によって、波長が異なることができる。たとえば、黄色顔料PY−139は、赤みを帯びた黄色であり、約520nmにおいてカットオン遷移(50%遷移点で測定された)を有し、PY−180は、約490nmにおいてカットオン遷移を有する。
要素121bを形成するのに適したマトリックス材料としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ならびに、ポリプロピレン、セロハン(登録商標)、ポリカーボネート、酢酸セルロース、トリアセチルセルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、フッ素含有樹脂、塩素化ゴム、およびイオノマーなどの、良好な熱安定性を有するプラスチックが挙げられる。基材の厚さは、適切な強度および光透過率を得るように材料によるが、典型的には、たとえば10から200μmの範囲内である。
要素121bを形成するために、架橋可能な樹脂組成物を使用することができ、より具体的には、不飽和結合を有するモノマーおよびオリゴマーの電子ビーム硬化性生成物またはUV硬化性生成物、ならびに樹脂中に反応性基を有する熱可塑性樹脂とポリイソシアネートまたはグリシジル化合物との反応硬化性生成物を含む。上記樹脂中に反応性基を含有する熱可塑性樹脂として、たとえば、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリアクリル酸、スチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂およびポリビニルアルコール樹脂などのビニル樹脂、セルロース樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、および酢酸セルロース樹脂などのセルロース樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂およびポリビニルブチラール樹脂などのポリビニルアセタール樹脂、シリコーン変性樹脂、ならびに長鎖アルキル変性樹脂を含む、当該技術において知られている樹脂を使用することができる。ポリアクリル酸エステル樹脂およびポリアクリル酸スチレン樹脂が、特に好ましい。
そのようなバインダー樹脂の硬化(Setting)(すなわち、硬化(curing))方法は、特に限定されず、加熱および電離放射線での照射を含むことができる。さまざまなイソシアネート硬化剤が従来知られており、それらの中で、芳香族イソシアネートのアダクト形態の使用が好ましく、市販製品の中で、タケネート(TAKENATE)(武田薬品工業株式会社(Takeda Chemical Industries, Ltd.)によって製造される)、バーノック(BURNOCK)(大日本インキ化学工業株式会社(Dainippon Ink and Chemicals, Inc.)によって製造される)、コロネート(Koronate)(日本ポリウレタン工業株式会社(Nippon Polyurethane Industry Co.)によって製造される)、およびディスモジュール(Dismodule)(バイエル・カンパニー(Bayer Co.)によって製造される)を含む。イソシアネート硬化剤のように、さまざまなエポキシ硬化剤が従来知られており、市販製品として、エピコート(EPIKOTE)828(ユーカ・シェル・エポキシ・カンパニー(YUKA Shell Epoxy, Co.)によって製造される)などのビスフェノールAタイプエポキシ樹脂、およびエピコート180S80(ユーカ・シェル・エポキシ・カンパニーによって製造される)などのノボラックエポキシ樹脂、およびデナコール(Denacol)EX−614(ナガセケムテックス株式会社(Nagase Chem Tex, Co.)によって製造される)などのソルビトールエポキシ樹脂を含む。使用される上記バインダー樹脂100重量部に対する、加えられるポリイソシアネートおよびエポキシ樹脂の量は、好ましくは5から100重量部の範囲内、より好ましくは20から80重量部の範囲内である。添加剤の量が小さすぎると、架橋の密度が低くなり、不十分な耐熱性および化学物質耐性をもたらす。添加剤の量が大きすぎると、コーティング液体のポットライフが短くなり、かつ、コーティングされた表面が高すぎる粘着性になり、製造プロセスの間の困難な取扱いなどの不便をもたらす。
架橋可能な樹脂組成物として、不飽和結合を有するモノマーおよびオリゴマーの電子ビーム硬化生成物またはUV硬化生成物を使用することができる。少なくとも1つの重合性炭素−炭素不飽和結合を有する化合物を、硬化バインダーとして使用することができる。具体的には、ここで使用できる化合物としては、アリールアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタジオールジアクリレート、1,5−ペンタジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジアクリレート、グリセロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリオキシエチル−トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリアクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリアクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールジアクリレート、ジアリールフマレート、1,10−デカンジオールジメチルアクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート、およびアクリレート基がメタクリレート基で置換された上記化合物、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、3−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバル酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、フェノールエチレンオキシド変性アクリレート、フェノールプロピレンオキシド変性アクリレート、N−ニニル(ninyl)−2−ピロリドン、ビスフェノールA−エチレンオキシド変性ジアクリレート、ペンタエリトリトールジアクリレートモノステアレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシド変性トリアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレート、ペンタエリトリトールペンタアクリレート、ペンタエリトリトールヘキサアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレートなどのアクリレートモノマー、およびアクリレート基がメタクリレート基で置換された上記化合物、アクリレート基がポリウレタン構造を有するオリゴマーと結合されたウレタンアクリレートオリゴマー、アクリレート基がポリエステル構造を有するオリゴマーと結合されたポリエステルアクリレートオリゴマー、アクリレート基がエポキシ基を有するオリゴマーと結合されたエポキシアクリレートオリゴマー、メタクリレート基がポリウレタン構造を有するオリゴマーと結合されたウレタンメタクリレートオリゴマー、メタクリレート基がポリエステル構造を有するオリゴマーと結合されたポリエステルメタクリレートオリゴマー、メタクリレート基がエポキシ基を有するオリゴマーと結合されたエポキシメタクリレートオリゴマー、アクリレート基を有するポリウレタンアクリレート、アクリレート基を有するポリエステルアクリレート、アクリレート基を有するエポキシアクリレート樹脂、メタクリレート基を有するポリウレタンメタクリレート、メタクリレート基を有するポリエステルメタクリレート、メタクリレート基を有するエポキシメタクリレート樹脂が挙げられる。
これらは、単に、使用できる硬化バインダーの例であり、使用できる硬化バインダーはこれらの例に限定されない。そのような硬化バインダーの含有量は、好ましくは、総固体成分の10から40重量%の範囲内である。
好ましくは、吸収要素121bは、検出器システムに、目標関数に近く一致する可視領域における性能を与える主要なシステム構成要素である。干渉要素121aは、対照的に、可視領域における検出器システム性能により小さい影響を及ぼし、というのは、その透過が、可視全体にわたって比較的一定であるからである。しかし、干渉要素121aは、望ましくは、近赤外領域に大きい影響を及ぼし、遮断機能(低透過、高反射性)を提供して、その波長領域における検出器アセンブリ112の高感度を打ち消す。この配列の利点は、干渉要素121aが、人の目の応答と一致するために必要な可視領域における厳密な可変性(ベル形関数)および近赤外遮断の両方をもたらす干渉要素よりずっと簡単かつ頑丈な設計を有することができることである。簡単で頑丈な設計は、干渉要素のより高い歩留り、および低減した廃棄物をもたらす。好ましい配列の別の利点は、より良好な軸外性能である。吸収要素の透過スペクトルは、干渉要素の透過スペクトルより、入射角の関数としての波長シフトを生じにくい。これは、検出器システム100を入射光の広円錐で照らす光学システムにおいて大きく重要である。干渉要素の近赤外反射帯域の、可視スペクトルの赤色部分への波長シフトは、可視領域全体にわたって必要な応答を与えるために用いられるベル形関数の同じ波長シフトより性能に及ぼす影響が小さい。したがって、可視領域におけるベル形関数を、主として吸収構成要素と関連させること、および、可視外(近赤外および任意に紫外)の光の排除を、主として干渉反射体と関連させることが有利である。
図3は、さまざまなシステム構成要素の、検出器システム100の全スペクトル応答への寄与を理想化形態で示す。曲線200が、典型的なシリコンフォトダイオード検出器のスペクトル応答性(たとえば、amp/ワット単位)を表す。そのような検出器は、スペクトルの長波長(赤色)端の方にゆがめられた可視領域における応答を有し、近赤外内に増加し続け、急速に降下し、約1100〜1200nmの間で無視できるほどになる。検出器は、また、紫外領域(約400nm未満)における無視できないほどの応答性を有してもよい。曲線202が、吸収要素121bのパーセント透過を表す。好ましくは、そのような層は、その中に分散された緑色顔料および黄色顔料の両方を含む。曲線202は、可視領域における近似ベル形応答を与えるが、また(望ましくなく)、検出器応答性200が実質的である他の波長においてかなりの光漏れを示す。示されているように、近赤外における大量の光漏れは普通でないことはなく、紫外におけるいくらかの漏れは普通でない。垂直入射における干渉要素のパーセント透過を表す曲線204が、短波長帯域エッジ204aおよび長波長帯域エッジ204bと境界を接する強い反射帯域を有する。反射帯域の高反射性は、帯域の大部分にわたって、低パーセント透過、好ましくは約5%未満、またはより好ましくは約2%もしくはさらには1%未満をもたらす。最大値の半分の透過点または最大値の半分の反射点として測定された帯域エッジ204aが、好ましくは、上で説明された理由で、可視領域に近く、好ましくは、約630から770nmの間、任意に約600から850nmまで配置される。帯域エッジ204aが700nmを実質的に超えて配置された場合、約700nmと帯域エッジ204aとの間の間隙において垂直角度における近赤外光を遮断するために、米国特許第6,049,419号明細書(ホイートリー(Wheatley)ら)に記載されたような付加的な吸収体または反射体を、吸収要素、干渉要素、またはそれらの任意の組合せに含むことができる。
長波長帯域エッジ204bは、好ましくは、斜め入射光の角度シフト、および製造公差を考慮するために、検出器応答性が無視できるほどになる波長を少なくとも約50nm超えて配置される。シリコンフォトダイオードの場合、帯域エッジ240bは、好ましくは、約1150〜1350nmの間に配置される。曲線204は、また、可視領域の大部分にわたって比較的高いパーセント透過を示し、好ましくは、400〜700nmから、平均して少なくとも50%、より好ましくは少なくとも70%、またはさらには少なくとも80%である。干渉要素が、著しい3次反射を生じる1/4波スタックまたは他の構造を含む場合、より高次の反射帯域が、紫外領域(図3に部分的に示された)に存在し、長波長帯域エッジ240bが約1200nm以上に位置決めされた場合、可視スペクトルの青色端内に部分的に延びてもよいことに留意されたい。3次またはより高次の反射帯域は、紫外領域における検出器システム応答を、吸収要素がその波長領域において著しい透過を有する場合に、受入れられるほどに低いレベルに保つのを助けることができる。
検出器システム応答(上記D(λ))は、曲線206で表される。その曲線は、この例では曲線200、202、および204である、入射光が検出器表面に突き当たるまでの入射光の経路内のすべてのシステム構成要素のスペクトル応答の積である。曲線206(およびシステム応答D(λ))は、また、好ましくは、正規化し、すなわち、最大値が1であるようにスケーリング定数を乗じる。結果として、曲線206は、好ましくは、人の目の明所視応答または同様の目標応答への近い一致である。
所望の全性能を確実にするために、いくつかのシステム構成要素が他のものより容易に制御される。たとえば、半導体フォトダイオードのスペクトル応答性を修正するための技術が十分にあってもよいが、本明細書の目的のため、システム応答の検出器構成要素(曲線200)は、制御できない変数と考えられる。一方、干渉要素121aは、知られているように、所望の公称透過関数または公称反射性関数を有するように設計することができるが、たとえば、他のシステム構成要素におけるロット間のばらつきを補償するようにその透過関数を調整することは、製造プロセスの複雑な性質、ならびにそのようなプロセスを変えることと関連する困難さおよび/または高い経常外費用によって、好ましくない。比較において、吸収要素121bの製造およびその調整は比較的簡単であり、(適切なマトリックス材料および顔料の選択後)顔料の濃度および要素の厚さの制御を伴う。したがって、吸収要素121bは、好ましくは、検出器アセンブリ112、干渉要素121a、および任意の他のシステム構成要素のスペクトル特徴が、測定され、および/または他の態様で知られた後、製造される。計算および/または試行錯誤によって、要素121bの顔料濃度および厚さは、目標応答からの平均偏差を最小にするように制御される。光学フィルタのスペクトル透過率は、たとえば、次のように設計される。
最初に、検出器のスペクトル感度を、少なくとも可視領域および近赤外領域において測定し、さらに、干渉要素121aのスペクトル感度(スペクトル透過)を、少なくとも同じ波長領域にわたって測定する。また、吸収要素121bに使用すべき顔料の消光係数を、所定の波長領域において測定する。消光係数をランベルト−ベールの法則の一般式に代入して、吸収要素121bのスペクトル透過率の計算に必要な式を得る(しかし、これは、フィルムまたは他の本体の顔料濃度および厚さを独立変数として用いる)。2つ以上の顔料を使用すべき場合、それらが、独立して作用し、要素121b中に均一に含有されることが想定される。
検出器感度、干渉要素感度、ランベルト−ベール式、およびスケーリング係数を用いて、正規化システム応答関数D(λ)を計算し、上記式(1)からの性能示数FMを、独立変数(吸収要素の顔料濃度および厚さ)の関数として数学形式で得る。次に、たとえばシンプレックス法(逐次近似によって最適な解を得るために、リニアプログラミングで用いられる有限繰返しアルゴリズム)を用いて、コンピュータシミュレーションを行って、それらの変数の最適な値を定め、それに応じて、フィルムなどの要素を製造する。この計算方法の代わりに、実験などを用いる試行錯誤の方法を用いて、可視光補正部材の厚さ、ならびに緑色顔料および黄色顔料の濃度および比の最適な値を定めることもできる。
上述されたように、吸収要素121b中の緑色顔料および黄色顔料の濃度は、要素の厚さによる。したがって、濃度は、一意に定義されないが、一般に、それらが分散された層の10から50重量%、好ましくは20から40重量%の範囲内である。
国際公開第99/39224(アウダーカーク(Ouderkirk)ら)号パンフレットに記載されているような、EMI遮蔽層、帯電防止層、UVカット層、汚れ防止層などの付加的な層および要素も、検出器システムに使用することができる。付加的な層の別の例は、反射防止コーティングである。検出器システムの受容角度を増加させ、かつ検出器システムを、入射光における空間および/または角度可変性に対してより敏感でないようにするために、ディフューザも使用することができる。好ましくは、ディフューザは、可視スペクトル全体にわたって高パーセント透過(少なくとも約90%、より好ましくは少なくとも約95%)を有するが、また、高霞度値(少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約85%)を有し、それにより、ほぼすべての入射光がディフューザを通過するとしても、その光は広円錐角度に広げられる。1つの適切なディフューザが、キモト・リミテッド(Kimoto Ltd.)からモデル100LSEで入手可能であり、これは、95.4%の可視透過と、83.9%の霞度とを有する。モデル100LSEディフューザは、厚さ100μmのPMMAフィルム上のPMMA粒子層(30μmの平均粒度)を含む。別の適切なディフューザが、レイコ・リミテッド(Reyco Ltd.)から、97.7%の可視透過と89.8%の霞度とを有するモデルTRX−110で入手可能である。いくつかの用途の場合、拡散要素を吸収要素マトリックス中に混合し、両方を1つの作業でコーティングすることができるようにすることが望ましいであろう。
フィルタアセンブリ110、検出器アセンブリ112、およびそれらの構成要素の非常にさまざまな構成が可能である。要素121a、121bは、別々に製造し、次に、透明な接着剤層でともに接着することができる。それらは、また、介在する空間、窓、もしくは上述されたものなどの他の光学要素を伴ってまたは伴わずに、単に、一方を他方の上に積重ねることができる。いくつかの構成において、吸収要素121bを、着色樹脂として、すでに製造された干渉フィルムに付与して、その後、硬化工程にかけることができる。そのような場合、着色樹脂を、スピンコーティングなどのバッチプロセスを用いて、またはナイフコーティング、ダイコーティングなどの連続プロセスを用いて、付与することができる。
要素121a、121bは、代わりに、顔料または他の着色剤を、干渉フィルムが含んでもよい任意のスキン層(光学的に厚い層)を含む、干渉フィルムの1つ以上の層に組入れることなどによって、単体本体またはフィルムとして製造することができる。干渉要素121aが、光学的に透明な接着剤層によって接合された2つ以上の多層光学フィルムの積層体である場合、吸収性着色剤の一部またはすべても、積層体の接着剤層に組入れることができる。
さらに別の方法において、吸収要素を、着色樹脂として、検出器の活性表面122に直接付与することを含む、別の表面に付与し、次に、硬化させることができる。図2aを参照されたい。そのような場合、着色樹脂を、多数の個別の検出器をダイシングによって得ることができる半導体ウェーハ上にスピンコーティングすることができる。ダイシング前、樹脂は、適切なように熱または放射線を加えることによって硬化される。たとえば、電気的接触のため基材の領域を露出するために、標準フォトリソグラフィ技術で硬化樹脂をパターニングすることもできる。吸収要素は、また、別個の層またはフィルムを含むことができ、これらの各々は、必要な吸収関数に部分的に寄与する。たとえば、吸収要素121bは、緑色着色フィルムと、別個の黄色着色フィルムとを含むことができる。インクジェット印刷、シルクスクリーンなどの、着色樹脂を検出器または他の基材に付与する他の方法を用いることができる。
要素121a、121bが別個の構成要素として維持される場合、吸収要素を光学経路内に干渉要素の前に配置することができる(すなわち、検出器活性領域の方に伝播する光が、干渉要素を通過する前に、吸収要素を通過する)か、逆も同様である。吸収要素が干渉要素の前である場合、より少ない光が検出器システムによって反射され、したがって、迷光を低減する。干渉要素が吸収要素の前である場合、より少ない全光が光学フィルタによって吸収され、これは、長い寿命のために有益であることができる。
いくつかの用途の場合、干渉要素121a、吸収要素121b、または干渉要素および吸収要素121a/121bの両方を、検出器の表面に直接付与することが望ましいであろう。上述されたように、「検出器」という用語は、最終パッケージング形態であろうと構成のより早い段階であろうと、電磁エネルギーを電気信号に変換する構造を指し、半導体検出器の場合は、中に1つ以上の活性接合領域が形成された半導体ウェーハを含む。したがって、たとえば、ポリマー多層干渉フィルタフィルム(また個別の金属層または金属酸化物層を含んでもよい)の場合は積層によって、コレステリック液晶フィルムの場合はコーティングによって、または無機多層薄膜またはポリマー/金属スタックもしくはポリマー/無機酸化物スタックの場合はスパッタもしくは蒸着によって、干渉要素121aを半導体ウェーハの表面に直接付与することができる。干渉要素121aが、検出器表面に付与される自立フィルムまたはポリマーバッキングもしくはガラスバッキング上の薄いフィルムである場合、干渉要素121aを検出器表面上に固定する前に、吸収要素121bが、検出器表面に面する干渉要素121aの主面上に配置されるか検出器表面から離れて面する干渉要素121aの主面上に配置されるように吸収要素121bを干渉要素121aに付与することができるか、または、それを多層干渉要素121aの層内に組入れることができる。あるいは、吸収要素121bを、干渉要素121aを加える前に検出器の表面に付与することができるか、または、それを、干渉要素121aが検出器の表面に固定された後に干渉要素121aの表面に付与することができる。いくつかの実施形態において、光検出器または半導体ウェーハ、干渉要素121a、および吸収要素121bは、吸収要素121bがウェーハ表面と干渉要素121aとの間に挟まれた状態で、互いに同延であることができるか、または、干渉要素121aをウェーハ表面と吸収要素121bとの間に挟むことができる。干渉要素、吸収要素、またはそれらの組合せ(また、EMI遮蔽層、帯電防止層、UVカット層、汚れ防止層、反射防止層、および/または拡散層を含むがこれらに限定されない、先に述べられた付加的な層および要素を含んでもよい)が半導体ウェーハに付与された後、結果として生じる構造を、適切なように、個別の検出器/フィルタチップに、分離、ダイシングなどし、パッケージングすることができる。
吸収要素は、フィルタハウジング114に、全体的にまたは部分的に組入れることができる。図2bに示されているように、フィルタハウジングは、フィルタ開口を有する必要はないが、代わりに、中に分散された1つ以上の着色剤を含む、部分的に透明な上部部分114cを含むことができる。そのような場合、フィルタハウジングは、検出器アセンブリの挿入のための1つの開口118のみを有することができる。さらに、1つ以上の着色剤を、先に言及されたポッティング材料中に分散させることができる。次に、そのようなポッティング材料は、検出器アセンブリ112をフィルタハウジング内の所定位置に保持し、可視光を少なくとも部分的にフィルタリングするという2つの目的にかなうことができる。
自動製造のため、干渉要素121aの長い別々のストリップを、そのようなフィルムのシートまたはロールなどのより大きい片から切取ることができる。干渉フィルムが、上述されたようなポリマー微細層のスタックを含む場合、非接触レーザ切断技術が機械的切断技術より好ましく、というのは、前者は、層間剥離しにくいストリップの境界または端縁を生じさせることがわかっているからである。好ましくは、取外し可能なライナが、レーザ切断作業の間に干渉要素121aを被覆し、次に、切断の結果として形成されたライナの別々のストリップが、要素121aの対応するストリップから接着テープで取外される。図1および図2に示されたような複数のフィルタハウジング半体114a、114bを同時にともに接合して、要素121aのストリップに沿って均一に隔置された実質的に同一のフィルタハウジング114の直線アレイを形成することができる。個別のフィルタハウジングが望ましい場合、要素121aのストリップ、好ましくはフィルムまたはフィルム本体を、ハウジング間で切断することができる。2002年10月10日に出願された「多層光学フィルムをきれいにかつ急速に細分するための方法(Method For Subdividing Multilayer Optical Film Cleanly and Rapidly)」という名称の米国特許出願公開第2003/0217806 A1号明細書を参照されたい。また2002年10月10に出願された「層間剥離を制御するための溶融ゾーンを備えた多層光学フィルム(Multilayer Optical Film With Melt Zone to Control Delamination)」という名称の米国特許出願公開第2003/0219577 A1号明細書に記載されているように、レーザ切断システムを使用して、干渉要素に、層間剥離を制御するための溶融ゾーンを設けることもできる。
次の実施例において、さまざまなシステム構成要素を、次のように製造するか得た。
緑色インク(G1)
緑色顔料タイプPG−36(クラリアント・ゲーエムベーハー(Clariant GmbH)によって商品名ホスタパームグリーン(Hostaperm Green)8Gで販売される)100重量部および顔料分散剤(ビックケミー(BYK Chemie)によって商品名ディスパービック(Disperbyk)2000で販売される)35重量部を、サンドミルを使用して、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとブチルセロソルブ(butyl Cellosolve)との85:15溶媒混合物中に分散させた。固体成分の含有量は27%であった。分析のため、インクを、ガラス基材に付与し、約80℃で対流オーブンを使用して硬化させて、約0.5μmの厚さにした。このように準備された緑色顔料のパーセント透過は、日立(Hitachi)モデルU−4000分光計で、200から1300nmまで測定され、図4に曲線PG−36として示されている。
第1の黄色インク(Y1)
黄色顔料タイプPY−139(BASFによって製造される、パリオトールイエロー(Paliotol Yellow)D1819)100重量部および顔料分散剤(ビックケミーによって商品名ディスパービック2000で販売される)15重量部を、サンドミルを使用して、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとブチルセロソルブとの85:15溶媒混合物中に分散させた。固体成分の含有量は25%であった。分析のため、インクを、ガラス基材に付与し、約80℃で対流オーブンを使用して硬化させて、約0.5μmの厚さにした。このように準備された黄色顔料のパーセント透過は、日立モデルU−4000分光計で、200から1300nmまで測定され、図4に曲線PY−139として示されている。
第2の黄色インク(Y2)
黄色顔料タイプPY−180(クラリアント・ゲーエムベーハーによってHGTRAN黄色トナーとして販売される)100重量部および顔料分散剤(ビックケミーによって商品名ディスパービック2000で販売される)50重量部を、サンドミルを使用して、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとブチルセロソルブとの85:15溶媒混合物中に分散させた。固体成分の含有量は25%であった。分析のため、インクを、ガラス基材に付与し、約80℃で対流オーブンを使用して硬化させて、約0.5μmの厚さにした。このように準備された黄色顔料のパーセント透過は、日立モデルU−4000分光計で、200から1300nmまで測定され、図4に曲線PY−180として示されている。
第1の混合インク組成物(GY1)
上述されたように準備されたG1、Y1、およびY2を、PG−36:PY−139:PY−180=54:35:11の最終顔料比で混合した。3:1の比のスチレンアクリル酸樹脂(ジョンソンポリマー(Johnson Polymer)によって商品名ジョンクリル(Johncryl)690で販売される)およびエポキシ樹脂(ナガセケムテックス(Nagase Chem Tex)によって製造されるタイプデナコール(Denachor)EX614)を、バインダー樹脂として加え、顔料の最終比率を25重量%に調整した。最終インク組成物の溶媒組成物は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:トルエン:ブチルセロソルブ=75:15:10であり、固体成分の含有量は17%であった。分析のため、インク組成物を、ガラス基材に付与し、約80℃で対流オーブンを使用して硬化させて、約1.7μmの厚さにした。このように準備された第1の混合顔料のパーセント透過は、日立モデルU−4000分光計で、200から1300nmまで測定され、図5に曲線GY1として示されている。
第2の混合インク組成物(GY2)
上述されたように準備されたG1およびY1を、PG−36:PY−139=50:50の最終顔料比で混合した。3:1の比のスチレンアクリル酸樹脂(ジョンソンポリマーによって商品名ジョンクリル690で販売される)およびエポキシ樹脂(ナガセケムテックス(Nagase Chem Tex)によって製造されるタイプデナコールEX614)を、バインダー樹脂として加え、顔料の最終比率を25重量%に調整した。最終インク組成物の溶媒組成物は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:トルエン:ブチルセロソルブ=75:15:10であり、固体成分の含有量は17%であった。分析のため、インク組成物を、ガラス基材に付与し、約80℃で対流オーブンを使用して硬化させて、約1.7μmの厚さにした。このように準備された第2の混合顔料のパーセント透過は、日立モデルU−4000分光計で、200から1300nmまで測定され、図5に曲線GY2として示されている。
第1の干渉要素(IF1)
約277℃でポリエチレンナフタレート(PEN)/ポリエチレンテレフタレート(PET)の90/10コポリマーから製造された低融点coPENおよびポリメチルメタクリレート(PMMA)の交互の層を共押出して、低融点coPENから構成された2つの外側スキン層の間に挟まれた224の個別の層を有する押出物を形成することによって、ポリマー多層干渉フィルムを製造した。これらの層は、スタックに垂直な軸に沿ってほぼ直線の厚さ勾配を有する、112の単位セルから本質的になる光学パケットを規定した。パケットの一方の側に配置された最も厚い単位セルは、パケットの他方の側に配置された最も薄い単位セルより約1.3倍厚かった。光学パケットを非対称に増倍して、パケット間に外側スキン層および内部ポリマー境界層(PBL)を備えた、448の個別の層を有する多層光学フィルム構成を与えた。層増倍を、光学パケットの一方が他方のパケットの約1.3倍の全厚さを有するように行った。押出物をチルローラ上で急冷して、キャスト多層フィルムを形成した。キャストフィルムを、それぞれ伸張比3.4:1および3.4:1を用いて、機械方向(MD)および横断方向(TD)に順次伸張し、coPEN層において、それぞれ約1.744、1.720、および1.508の面内屈折率(n1x,n1y)および面外屈折率(n1z)を有し、PMMA層において、それぞれ約1.495、1.495、および1.495の面内屈折率(n2x,n2y)および面外屈折率(n2z)を有する完成したフィルムを製造した。すべての屈折率を、550nmにおいてメトリコン(Metricon)表面波特徴づけ装置で測定した。完成したフィルムは、各々1/4波設計の2つの光学パケットを含み、各々が、各光学パケット内のある反射波長範囲を与えるためにフィルムの平面に垂直な軸に沿ってほぼ直線の厚さ勾配を有した。完成したフィルムの最も厚い単位セルの厚さは、完成したフィルムの最も薄い単位セルの厚さの約1.8倍であり、約665nmから1220nmの反射波長範囲に対応した。光学構造の外側のスキン層は、低融点coPENであり、近似厚さが11μm(0.43ミル)であった。全フィルム厚さは約90μm(3.7ミル)であった。
上述されたように製造された多層フィルムの、2つの実質的に同一のロールを、それらの光学特性に基づいて選択し、接着を向上させるためにコロナ処理した。コロナ処理されたフィルムの1つを、UV開始接着剤で約122μm(5ミル)でコーティングし、UV光で照射して、接着剤の硬化プロセスを活性化させた。ホットメルト押出プロセスによって製造された接着剤は、熱可塑性成分(エチレン酢酸ビニル)と、硬化性樹脂成分(エポキシとポリオールとの混合物)と、光開始剤成分(トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート塩)との均質な混合物であった。次に、2つの多層フィルムをともに積層し、積層体接着剤の硬化を、10分間の25℃(80°F)における熱浸漬で加速した。結果として生じるフィルム本体または干渉要素(「IF1」)は、間に透明な接着剤層を備えた2つの多層光学フィルムからなった。要素は、ロールの形態であり、厚さが約300μm(12.4ミル)であった。
このように構成された干渉要素IF1は、垂直入射光について、近赤外波長領域における反射帯域および可視領域における通過帯域を示した。パーセント透過は、約450〜640nmから約70%以上であり、約700〜1140nmから1%未満であり、680〜700nmからおよび1140〜1160nmから5%未満であった。パーセント透過は、日立モデルU−4000分光計で、200から1300nmまで、偏光されていない垂直入射光を用いて測定され、図5に曲線IF1として、および図3に曲線204として示されている。
第2の干渉要素(IF2)
吸収ガラスフィルタ基材上に堆積された無機誘電体多層フィルム(まとめて干渉要素「IF2」と呼ばれる)を、ヤフー(Yahoo)デジタルビデオカメラ、モデル03−146から取った。IF2は、もともと検出器に連結されていたが、これらの実施例の目的のため、それから分離した。IF2のフィルム−ガラス基材の組合せまたはフィルム本体は、物理厚さが約1mmであり、正方形開口サイズが約10mm×10mmであった。垂直入射における透過スペクトルは、日立モデルU−4000分光計で、200から1300nmまで測定され、結果は、図5に曲線IF2として示されている。
検出器
シリコンPINフォトダイオード検出器、モデルS7329を、浜松ホトニクス株式会社(Hamamatsu Photonics Co.)から得た。この検出器は、透明なプラスチックパッケージと、2mm×2mmの活性領域とを含む。検出器のスペクトル応答性は、日立モデルU−4000分光計を使用して、200から1300nmまで測定され、結果は、図3に曲線200として示されている。
一般手順
実施例1〜6の各々において、インク組成物の1つを、ベース層の第1の主面上にコーティングし、硬化させて、吸収フィルムを形成した。いくつかの場合、ベース層は、干渉要素IF1であり、他の場合、それは、厚さが約50μmの単純なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人株式会社(Teijin Co.)によって製造されたタイプOXフィルム)であった。ベース層がPETフィルムである場合、アクリル接着剤をベース層の第2主面(第1の主面と反対側)にコーティングし、接着剤コーティング面を、一片の干渉要素に(実施例1、4)または検出器の活性表面に(実施例5)接着した。各場合において、吸収要素(すなわち、硬化インク層)のCIE三刺激値(X,Y,Z)を単独で、C光源とともに大塚電子(Ohtsuka Denshi)モデルMCPD 2000分光計を使用して測定した。三刺激値から、CIE 1931標準色度値(x,y,z)を、次のように計算し、記録した。
Figure 2006523955
また、各場合において、干渉要素および吸収要素を、両方ともシリコンフォトダイオードの上に位置決めして、検出器システムを製造した。検出器システムのスペクトル感度を、日立モノクロメータを使用して、380から1200nmの波長領域において測定した。各波長について、フォトダイオードによって発生された電流を、電流電圧増幅器を使用して電圧に変換し、電圧として測定した。これらの値を各波長において測定した後、測定値を得られた最大電圧値で割ることによって、検出器システムの相対スペクトル感度を得て、相対スペクトル感度の最大値は1.0であった。次に、人の目の標準明所視応答(また、1.0の最大値を有する正規化関数)からの相対スペクトル感度の偏差を、上記式1を用いて計算した。式1が780nmを超えて性能を考慮に入れないので、800、900、1000、および1100nmにおける相対スペクトル感度を別々に示した。次に、検出器システムを、85℃および85%の相対湿度の環境に250時間配置し、その後、光学フィルタを、ブリードの有無および透明性の損失について目視した。結果が表1に示されている。6の実施例の各々が、近赤外波長において約1%以下の検出器システムの相対スペクトル感度を示し、各々、20%未満、いくつかの場合15%未満の、明所視関数V(λ)に対する性能示数FMを達成したことに留意されたい。
次に、比較例を、以下で説明されるように構成し、次に、実施例と同じように、(1)人の目の明所視応答からの偏差、(2)800、900、1000、および1100nmにおける相対スペクトル感度、ならびに(3)250時間の85℃および85%の相対湿度の環境における配置後のブリードの有無および透明性の損失についてテストした。結果はまた表1に示されている。
実施例1
混合インク組成物GY1を、メイヤーバー(mayerbar)を使用してPETベースフィルム(帝人株式会社)上にコーティングし、有機溶媒をオーブン内で80℃で蒸発させた。乾燥後、厚さ1.7μmの緑色/黄色顔料層を有するPETフィルムが得られた。このフィルムをオーブン内で70℃で24時間さらに維持して、架橋反応を促進した。緑色/黄色吸収フィルムは、色度値x=0.368、y=0.532を有した。アクリル接着剤で吸収フィルムを干渉フィルムIF1に接着した後、組合されたフィルムを、入射光が最初に吸収要素に当たり、次に干渉要素に当たるように検出器の上に配置した。
実施例2
上述された「多層光学フィルムをきれいにかつ急速に細分するための方法」という名称の米国特許出願に記載された手順を用いて、干渉要素IF1をレーザ切断して、ストリップを形成した。底部ライナからストリップを取外す前、混合インク組成物GY2を、スピンコータを使用して干渉要素IF1上にコーティングし、有機溶媒をオーブン内で80℃で蒸発させた。乾燥後、上に厚さ1.7μmの緑色/黄色吸収フィルムを有するポリマー多層干渉要素が得られた。この組合せをオーブン内で70℃で24時間さらに維持して、架橋反応を促進した。緑色/黄色吸収フィルムは、色度値x=0.391、y=0.551を有した。この組合せのストリップを底部ライナから取外し、射出成形機内に配置し、ボックスタイプフィルタハウジング(図1を参照のこと)をストリップの周りに形成した。結果として生じるフィルタアセンブリを、入射光が最初に吸収要素に当たり、次に干渉要素に当たるように検出器の上に配置した。
実施例3
上述された「多層光学フィルムをきれいにかつ急速に細分するための方法」という名称の米国特許出願に記載された手順を用いて、干渉要素IF1をレーザ切断して、ストリップを形成した。底部ライナからストリップを取外す前、混合インク組成物GY2を、スピンコータを使用して干渉要素IF1上にコーティングし、有機溶媒をオーブン内で80℃で蒸発させた。乾燥後、上に厚さ1.7μmの緑色/黄色吸収フィルムを有するポリマー多層干渉要素が得られた。この組合せをオーブン内で70℃で24時間さらに維持して、架橋反応を促進した。緑色/黄色吸収フィルムは、色度値x=0.391、y=0.551を有した。この組合せのストリップを底部ライナから取外し、射出成形機内に配置し、ボックスタイプフィルタハウジング(図1を参照のこと)をストリップの周りに形成した。結果として生じるフィルタアセンブリを、入射光が最初に干渉要素に当たり、次に吸収要素に当たるように検出器の上に配置した。
実施例4
混合インク組成物GY1を、メイヤーバーを使用してPETベースフィルム(帝人株式会社)上にコーティングし、有機溶媒をオーブン内で80℃で蒸発させた。乾燥後、厚さ1.7μmの緑色/黄色層を有するPETフィルムが得られた。このフィルムをオーブン内で70℃で24時間さらに維持して、架橋反応を促進した。緑色/黄色吸収フィルムは、色度値x=0.368、y=0.532を有した。アクリル接着剤で吸収フィルムを干渉要素IF2に接着した後、この組合せを、入射光が最初に吸収要素に当たり、次に干渉要素に当たるように検出器の上に配置した。
実施例5
混合インク組成物GY1を、メイヤーバーを使用してPETベースフィルム(帝人株式会社)上にコーティングし、有機溶媒をオーブン内で80℃で蒸発させた。乾燥後、厚さ1.7μmの緑色/黄色層を有するPETフィルムが得られた。このフィルムをオーブン内で70℃で24時間さらに維持して、架橋反応を促進した。緑色/黄色吸収フィルムは、色度値x=0.368、y=0.532を有した。アクリル接着剤を、着色層と反対側のPETフィルムの第2主面上にコーティングし、フィルムを、アクリル接着剤によって検出器の活性表面に直接接着した。次に、干渉要素IF1を着色層の上に配置して、検出器システムを製造した。
実施例6
混合インク組成物GY2を、スピンコータを使用して干渉要素IF1上にコーティングし、有機溶媒をオーブン内で80℃で蒸発させた。乾燥後、上に厚さ1.7μmの緑色/黄色吸収フィルムを有するポリマー多層干渉要素が得られた。この組合せをオーブン内で70℃で24時間さらに維持して、架橋反応を促進した。緑色/黄色吸収フィルムは、色度値x=0.391、y=0.551を有した。一片の組合せを簡単なはさみで切断した。アクリル接着剤を、着色フィルムと反対側の組合せの表面に付与し、結果として生じる構成を、アクリル接着剤によって検出器の活性領域に直接接着した。
比較例1
呉羽化学工業株式会社(Kureha Chemical Industry Co.)によって製造されたプラスチック光学フィルタを、株式会社アイ・オー・データ機器(I−O Data Device, Inc)によって製造されたUSB CCDカメラから得た。このフィルタを検出器に接続し、結果として生じる検出器システムを、先の実施例と同じ方法で測定し評価した。
比較例2
HOYA株式会社(Hoya Co., Ltd.)によって製造された市販の吸収ガラスフィルタ、タイプCM500を得た。このフィルタを検出器に接続し、結果として生じる検出器システムを、先の実施例と同じ方法で測定し評価した。
比較例3
干渉要素IF2を検出器に接続し、結果として生じる検出器システムを、先の実施例と同じ方法で測定し評価した。
比較例4
人の目の応答補正フィルタを有するシリコンフォトダイオードベースの検出器システムを得た。検出器システムは、浜松ホトニクス株式会社によってモデルS7160−01として市販された。補正フィルタは、吸収ガラスと組合された無機蒸気コーティング誘電体多層フィルムを有した。補正フィルタを、市販の検出器システムの残りから分離し、先の実施例で使用された検出器に接続した。
Figure 2006523955
本発明のさまざまな修正および変更が、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。また、本発明は、ここに記載された例示的な実施形態に限定されないことが理解されるべきである。
検出器システムの斜視図である。 検出器システム用フィルタアセンブリの断面図であり、検出器アセンブリは、完全に係合されて、仮想線で示されている。 図2と同様であるが、代替フィルタアセンブリの断面図である。 図2と同様であるが、代替フィルタアセンブリの断面図である。 検出器システムのさまざまな構成要素の相対スペクトル透過または相対スペクトル応答のグラフである。 パーセント透過対波長のグラフである。 パーセント透過対波長のグラフである。

Claims (33)

  1. 電磁エネルギーを電気信号に変換する半導体構造と、
    前記半導体構造上に配置された、ポリマー材料を含み、かつ、近赤外波長の帯域にわたって入射光を実質的に反射し、可視波長にわたって入射光を実質的に透過する干渉要素とを含む可視波長検出器。
  2. 可視波長にわたって光を不均一に吸収する吸収要素をさらに含み、前記吸収要素が前記干渉要素とともに光学経路内に配置される、請求項1に記載の検出器。
  3. 前記干渉要素上に配置された帯電防止層をさらに含む、請求項1に記載の検出器。
  4. 前記干渉要素上に配置された反射防止層をさらに含む、請求項1に記載の検出器。
  5. 前記干渉要素上に配置された拡散層をさらに含む、請求項1に記載の検出器。
  6. 前記吸収要素上に配置された帯電防止層をさらに含む、請求項2に記載の検出器。
  7. 前記吸収要素上に配置された反射防止層をさらに含む、請求項2に記載の検出器。
  8. 前記吸収要素上に配置された拡散層をさらに含む、請求項2に記載の検出器。
  9. 前記吸収要素および前記干渉要素上に配置された帯電防止層をさらに含む、請求項2に記載の検出器。
  10. 前記吸収要素および前記干渉要素上に配置された反射防止層をさらに含む、請求項2に記載の検出器。
  11. 前記吸収要素および前記干渉要素上に配置された拡散層をさらに含む、請求項2に記載の検出器。
  12. 前記干渉要素が、約400〜700nmの間で平均して入射光の少なくとも約70%を透過する、請求項1に記載の検出器。
  13. 前記干渉要素が、約700〜1100nmの間で入射光の約5%未満を透過する、請求項12に記載の検出器。
  14. 近赤外波長の帯域が、約600〜850nmの間の波長に配置された短波長帯域エッジを有する、請求項1に記載の検出器。
  15. 前記半導体構造がシリコンフォトダイオードを含む、請求項1に記載の検出器。
  16. 前記明所視検出器が、人の目の明所視応答から約20%未満の平均値だけそれる相対応答を有する、請求項2に記載の検出器。
  17. 前記干渉要素がコレステリック材料を含む、請求項1に記載の検出器。
  18. 前記干渉要素が多層ポリマーフィルムを含む、請求項1に記載の検出器。
  19. 前記干渉要素が金属または金属酸化物を含む、請求項1に記載の検出器。
  20. 可視波長検出器を製造する方法であって、
    ポリマー材料を含み、かつ、近赤外波長の帯域にわたって入射光を実質的に反射し、可視波長にわたって入射光を実質的に透過する干渉要素を、半導体構造上に配置する工程であって、前記半導体構造が電磁エネルギーを電気信号に変換する工程を含む方法。
  21. 可視波長にわたって光を不均一に吸収する吸収要素を配置する工程をさらに含み、前記吸収要素が前記干渉要素とともに光学経路内に配置される、請求項20に記載の方法。
  22. 帯電防止層を前記干渉要素上に配置する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  23. 反射防止層を前記干渉要素上に配置する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  24. 拡散層を前記干渉要素上に配置する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  25. 帯電防止層を前記吸収要素上に配置する工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  26. 反射防止層を前記吸収要素上に配置する工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  27. 拡散層を前記吸収要素上に配置する工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  28. 帯電防止層を前記吸収要素および前記干渉要素上に配置する工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  29. 反射防止層を前記吸収要素および前記干渉要素上に配置する工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  30. 拡散層を前記吸収要素および前記干渉要素上に配置する工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  31. 前記配置工程が、前記干渉要素を半導体ウェーハ上に配置する工程を含む、請求項20に記載の方法。
  32. 前記半導体ウェーハを個別の検出器チップに分離する工程をさらに含む、請求項31に記載の方法。
  33. 前記個別の検出器チップをパッケージングして、完成したセンサにする工程をさらに含む、請求項32に記載の方法。
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