JP2006521442A - エチレン不飽和モノマーの重合 - Google Patents

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Abstract

マンガンカルボニル開始剤、有機ハロゲン反応性基質及びアリルハライド連鎖停止剤を含む触媒系を用いて、エチレン不飽和モノマー特にアクリルモノマーが重合される。望ましくは、マンガンカルボニル開始剤は、ジマンガン化合物特にジマンガンデカカルボニル(Mn2(CO)10)である。触媒作用のメカニズムは、開始剤がホモリシスされ、反応性基質からハロゲンが引き抜かれて有機フリーラジカルを形成し、そしてこのフリーラジカルは重合のための連鎖開始剤として作用し、そして最後に生長鎖ラジカルが連鎖停止剤と反応されることを含むように思える。反応の速度又は程度は、反応混合物中にルイス酸を含めることにより調節され得る。生じるポリマーはテレケリックであり、そして異なる末端基を有し得る。これらのポリマーは、それらを官能基化するために及び/又はブロックコポリマーを形成させるために更に反応され得る。

Description

本発明は、テレケリックポリマーを生じ得るところのエチレン不飽和モノマーを重合する方法、特にマンガン化合物を含む触媒系を用いてのかかる方法、該触媒系、該方法により作製された新規(コ)ポリマー、並びに該ポリマーを基剤として更なる反応により作製されたコポリマーに関する。
原子移動ラジカル重合(ATRP)(たとえばキレート銅触媒を用いて)によるエチレン不飽和モノマーの重合は、分子量の狭い広がりと共によく制御された分子量を有するポリマー(特にアクリルポリマー)をもたらし得る。ATRP反応シーケンスは、基質分子からハロゲン原子が銅触媒により引き抜かれてラジカルを生じ、このラジカルは重合を開始させ、連鎖ラジカル端がハロゲン−銅触媒化学種からハロゲン原子を引き抜くまで重合が続き、該ハロゲン−銅触媒化学種からのハロゲン原子の引抜きは触媒を再生させ、そしてこの触媒は更なるポリマー鎖を出発させるように反応し得ることを含む、と考えられる。ポリマーは、重合を再開するように更なる触媒と反応し得る。
フリーラジカル重合開始剤としてのマンガンカルボニル特にジマンガンデカカルボニルの使用は、Reactivity, Mechanism and Structure in Polymer Chemistry,編者Jenkins及びLedwith(Wiley,1974)の第3章にBamfordにより(高転化度までのメチルメタクリレートの重合に通じるところの四塩化炭素の存在下でのマンガンデカカルボニルの光分解を記載する)、並びにMacromolecules,1999,32,6367にYagci及びHepuzerにより(マンガンペンタカルボニルラジカルに通じるジマンガンデカカルボニルの光分解を記載し、このラジカルはハロゲン化溶媒からハロゲン原子を引き抜いて炭素系フリーラジカルを発生させ、このフリーラジカルはオニウム塩により酸化されて、エポキシド及びビニルエーテルを重合させるためのカチオン性開始剤を与える)報告されてきた。これらの報告書のどちらも、ポリマー分子量が制御され得ること並びにBamfordにより記載された反応の繰返しは高分子量物質に通じることを何ら示唆しない。
本発明は、ハロゲン含有反応性基質及びアリルハライド連鎖停止剤と組み合わせてマンガンカルボニルフリーラジカル開始剤を用いることが制御分子量及び比較的狭い分子量分布を有するポリマーを生じ得る重合反応を可能にするという我々の発見に基づいている。更に、ポリマー鎖の本体とは異なる連鎖端における官能残基を備えたポリマー(テレケリックポリマー)、及びポリマー鎖の対向両端において異なる終端基を有するかかるテレケリックポリマーを作製することが可能である。これらのテレケリックコポリマーは連鎖延長重合により又は予備形成ポリマーブロックとの反応によりモノマーと更に反応されて、ブロックコポリマーを生じ得る。
従って、本発明は、エチレン不飽和モノマーを重合する方法において、マンガンカルボニルラジカル開始剤、ハロゲン含有反応性基質及びアリルハロゲン置換連鎖停止剤を有する触媒系を用いて、少なくとも1種のエチレン不飽和モノマーを重合する方法を提供する。
本発明は更に、エチレン不飽和モノマーのフリーラジカル重合方法であって、
1 マンガンカルボニルラジカル開始剤中のMn−Mn又はC−Mnのホモリシスによりフリーラジカルを形成させ、
2 このフリーラジカルを反応させて、ハロゲン含有反応性基質からハロゲン原子を引き抜くことにより反応性基質フリーラジカルを形成させ、
3 フリーラジカル連鎖延長反応にてモノマーを該反応性基質フリーラジカルと反応させ、
4 モノマーとの更なるフリーラジカル連鎖延長反応を行ってポリマー又はコポリマー鎖、特にモノマー単位の所望統計数を有するものを形成させ、そして
5 該ポリマー又はコポリマー鎖をアリルハロゲン置換連鎖停止剤と反応させて重合を停止する
ことを含む方法を包含する。
本発明は、エチレン不飽和モノマーを重合するための触媒系であって、マンガンカルボニルラジカル開始剤、ハロゲン含有反応性基質及びアリルハロゲン置換連鎖停止剤の組合わせである触媒系を包含する。
用語「触媒系」、「触媒」及び「触媒の」は、該マンガンカルボニルラジカル開始剤、該反応性基質及び該連鎖停止剤の組合わせ並びに可能的にまたこの組合わせの個々の成分を指すように用いられ、何故なら該マンガン成分が反応中に再生されず、また該反応性基質及び該連鎖停止剤がポリマー中に組み込まれるので該組合わせは厳密には触媒でないとしても、該組合わせが重合反応に主影響を及ぼすからである。
本発明の重合反応により直接的に生成されたポリマー及び/又はコポリマーは、連鎖の一端に反応性基質の残基及び他端に連鎖停止剤の残基を有する。従って、本発明は、(コ)ポリマー鎖の一端に反応性基質の残基及び他端に連鎖停止剤の残基を有するところの1種又はそれ以上のエチレン不飽和モノマーのポリマー又はコポリマーを包含する。(コ)ポリマーとしてのそれらの性質に加えて、かかる(コ)ポリマーは、予備形成された他の(コ)ポリマー物質と反応させることによる又は更なる重合のための出発点として一方若しくは両方の末端基を用いて更なる重合工程を行うことによることを含めて、末端基との反応による更なる変性を可能にするべき他の化合物に対する価値ある反応性を有し得る。
マンガンカルボニルラジカル開始剤は、望ましくは、ジマンガンカルボニル化合物又はオルガノ特にアルキルマンガンカルボニル化合物のどちらかである。かかる化合物は、式(I)
1−Mn(CO)n(Lig)p (I)
〔ここで、
1は、C1〜C30ヒドロカルビル(特に、アルキルたとえばC1〜C20アルキル特にC1〜C6アルキルたとえばメチル;アリールたとえばフェニル;アラルキル特にC7〜C20アラルキルたとえばベンジル);又はかかる基であってハロゲン原子(特にCl又はF)、アルキル基(特にC1〜C6アルキルたとえばメチル、エチル及びt−ブチル基)、アルコキシ基(特にC1〜C6アルコキシたとえばメトキシ基)若しくはアシル基(特に式−C(O)R2(ここで、R2はアルキル特にC1〜C6アルキル又はアリール特にフェニル(ハロゲン原子特にCl又はF、アルキル基特にC1〜C6アルキルたとえばメチル、エチル及びt−ブチル基、アルコキシ特にC1〜C6アルコキシたとえばメトキシ基で置換されていてもよい)である)のもの)で置換された基;あるいは式−Mn(CO)n(Lig)p(ここで、Lig、n及びpは下記に定義されるとおりである)の基であり、
各Ligは、配位子化学種、特にホスフィン又はアミン配位子(第3級ホスフィン配位子、特に、トリヒドロカルビルホスフィンたとえばトリアルキル特にC1〜C6アルキル(たとえばトリイソプロピル又はトリn−ブチル)若しくはトリフェニルホスフィン又はかかる配位子の置換変型;あるいは第1級、第2級又は第3級アミン配位子であり得るアミン配位子、たとえば、アルキル、ジアルキル若しくはトリアルキルアミン特にC1〜C6アルキルたとえばメチル、エチル若しくはブチルアミン、又は対応するヒドロキシアルキル(たとえば2−ヒドロキシエチル)アミンのような置換変型のような)であり、
n+p=5となるように
nは、1から5であり、そして
pは、0から4である〕
のものを包含する。
式(I)内で、ジマンガンカルボニル化合物が格別適した開始剤であり得、しかしてたとえば式(Ia)
(Lig)p(CO)nMn−Mn(CO)n(Lig)p (Ia)
〔ここで、Lig、p及びnは、p+n=5となるように、式(I)について定義されたとおりである〕
の化合物である。
格別有用なジマンガンカルボニル開始剤はジマンガンデカカルボニル{Mn2(CO)10=(CO)5Mn−Mn(CO)5=[Mn(CO)52}であり、そして特定の側面において、本発明は、開始剤がマンガンデカカルボニルであるか又はこれを含む場合の本発明の方法及び触媒を包含する。
上記に記載された範囲内で、n及びpの値は変動し得るが、しかし通常pは0又は1であると共に、nは対応して5又は4であり、何故なら1より大きいpの値はpが1である場合の開始剤より優れたいかなる特別な利点も与えそうになく、また多数の比較的嵩張った配位子基の存在はMn−Mn又はMn−C結合をより弱くする(可能的に、当該化合物が周囲の貯蔵条件下でさえ自然的に且つ可逆的に解離する点まで)傾向があるからである。開始剤中の配位子「Lig」の存在は、重合系中の他の成分との溶解性又は相溶性に関して利益を与え得る。配位子が結合されたマンガン化学種の使用は、重合の終わりにおいて触媒残留物の回収を更に簡単にし得る。
触媒作用のメカニズムは、ジマンガンカルボニル開始剤中のMn−Mn結合又はアルキルマンガンカルボニル開始剤中のC−Mn結合がホモリシス特に熱分解又は光分解されて、マンガンカルボニルラジカル包括的に・Mn(CO)n(Lig)p(ここでn、p及びLigは上記に定義されたとおりであり、そしてp=0である場合は・Mn(CO)5である(たとえば、開始剤がジマンガンデカカルボニル又はアルキルマンガンペンタカルボニルである場合))を生じ、そしてこのマンガンカルボニルラジカルは次いで反応性基質からハロゲン原子を引き抜いて、反応性基質ラジカル(重合に通じる連鎖反応のための出発点として作用する)を発生させ且つマンガンカルボニルハライドを生成することを含む、と我々は信じる。アルキルマンガンカルボニル化合物が開始剤として用いられる場合、アルキルラジカルも存在し、そしてこのラジカルもまたフリーラジカル重合シーケンスを引き起こし得る。
全体的な開始反応シーケンスは、次の経路に沿っているように思える(説明の単純化のために、開始剤としてマンガンデカカルボニルの場合)。すなわち、
Mn2(CO)10 → 2・Mn(CO)5
・Mn(CO)5 + React−X → React・ + Mn(CO)5−X
React・ + >C=C< → 等 R1−(>C−C<)n
ここで、Xはハロゲン原子特に塩素又は臭素であり、React・はハロゲン引抜き後の反応性基質分子由来のラジカルであり、>C=C<はエチレン不飽和モノマーを表し、そして>C−C<は「n」個の繰返し単位を有するポリマー鎖−(>C−C<)n−におけるモノマー残基を表す。
連鎖停止は、連鎖停止剤の分子との連鎖の反応により起こり得る。すなわち、
React−(>C−C<)n・ + X′−CTA → React−(>C−C<)n−CTA + X′・
ここで、各R1は独立して上記に定義されたとおりであり、そしてCTAはハロゲン原子X′の除去後の連鎖停止剤の残基である。連鎖停止剤残基(CTA)が反応性基質として用いられる場合、生じるテレケリックポリマーは対称的に終端される。しかしながら、反応性基質と連鎖停止剤は異なり得そして望ましくは異なり、そしてこの場合において、生じるポリマーは連鎖両端において異なる基を有するであろう。どちらの場合においても、連鎖は、主繰返しモノマーの単位に由来しない部分により終端されて、テレケリックポリマーを生じる。
このシーケンスは、たとえば反応性基質と反応することによってすなわち
X・ + React−X → React・ +X2
又はアルケンと反応することによってすなわち
| |
X・ + >C=C< → XC−C・
| |
又はマンガンカルボニル開始剤と反応することによってすなわち
X・ + R1−Mn(CO)n(Lig)p → ・Mn(CO)n(Lig)p +R1
ハロゲン原子ラジカルが反応してラジカルを形成し得るので、反応を必ずしも終わらせない。
生じたラジカルは、更なるポリマー鎖を出発させるように作用し得る。他の連鎖続行反応もまた可能である。
モノマー、マンガンカルボニル開始剤、反応性基質及び連鎖停止剤の適切な相対割合の選択により、典型的には5から500個より通常には10から300個特に20から200個の繰返し単位の鎖長を有するポリマー物質を作製することが可能である。これらは500から50000より通常には1000から30000特に2000から20000のポリ(メチルメタクリレート)についての(及び対応して他のモノマー又はモノマーの混合物についての)近似分子量に対応する。かかる分子量は、有益な表面及び界面効果を有し得るポリマーを作製するために並びに更なるモノマー又は予備形成オリゴマー若しくはポリマーブロックと反応されてブロックコポリマーを形成し得るブロック単位を作製するために有益である。
本発明の方法は、たとえば多分散度(PDI)として機器で測定されるような、比較的狭い分子量分布を備えたポリマーをもたらし得る、ということを我々は見出した。特に分子量制御が良好である場合、1.1から1.7特に1.2から1.6のPDI値が得られた。
連鎖停止剤は連鎖の重合を停止するように作用してポリマー生成物の分子量の統計的制御を可能にし、そしてハロゲン置換アリル基すなわち>C=C−C−Hal(ここで、Halはハロゲン特に塩素又は臭素である)を含む化合物である。アリルハロゲン置換連鎖停止剤は、反応性基質のグループのサブセットと考えられ得る。かくして、連鎖停止剤は反応性基質として作用し得るが、しかし他の反応性基質は一般に連鎖停止剤として作用しない。連鎖停止剤と反応性基質が異なる化合物として存在する場合、関係炭素−ハロゲン結合が解離する容易性が、どちらの残基が重合のための出発点であるかを(統計的に)決定するであろう(更に以下を参照)、ということを我々は信じる。
連鎖停止剤は、アリルクロライド又は、及び特に、アリルブロマイドのような単純アリルハライドであり得る。しかしながら、炭素−ハロゲンアリル結合を活性化しそしてかくして連鎖停止剤として一層効率的に作用し得るか又は生じるポリマー生成物鎖の端において所望される官能基を与える他の基を分子が含む、ということが望ましい。従って、望ましい連鎖停止剤は、式(II)
Hal−CHR3−CR4=CH2 (II)
〔ここで、
Halは、ハロゲン原子、特に塩素又は臭素であり、そして
3及びR4は、各々独立して水素又は基
−(Link)n5
(ここで、
nは、0又は1であり、
Linkは、連結基、特に、アルキレン基たとえばC1〜C12アルキレン基;あるいはポリエステル、ポリウレタン、ポリアルコキシレート、アクリレートポリマー若しくはコポリマー、又はポリサッカライドに由来のポリマー残基であり、そして
5は、ハロゲン原子、特に塩素又は臭素原子;あるいはグリシジル;エチレン二重結合;カルボニル;カルボキシル;シアノ;ヒドロキシル;アミノ若しくは第4級アミノ又はアンモニウム;リン含有化学種;硫黄含有化学種;水素結合供与体又は受容体;芳香族環;複素環式環;又はサッカライド残基である)
である〕
の化合物を包含する。
望ましくは、R3及びR4の少なくとも一方は水素以外である。
重合系における連鎖停止剤としての反応性に関して活性化されたアリルハライドは、少なくとも1個の更なるハロゲン原子(たとえば、2,3−ジブロモ−及び2,3−ジクロロ−プロパンのようなジハロプロパンにおいてのように)又はカルボキシル基(2−ブロモメチル−プロプ−2−エン酸及びそのアルキルエステル特にC1〜C6アルキルエステルたとえばメチル、エチル及びブチルたとえばt−ブチルエステルのような酸又はエステルにおいてのように)を含み得る。かかる化合物は、生成ポリマーの分子量が存在する連鎖停止剤の量を増加すると共に減少するので、実験ポリマーの合成において分子量の良好な制御をもたらすように思える。
アリルハライド基を含む連鎖停止剤の使用は、二重結合を含む終端基を有するポリマーに通じ、そして二重結合の存在は、NMR(1H及び13C)及びマススペクトロメトリーを用いて実験ポリマー中に確認された。これはポリマーの更なる化学的変性のために有用な官能基を与え得るけれども、式(II)に関して上記に記載されているような他の基を連鎖停止残基中に組み込むことがしばしば望ましいであろう。かかる他の基は、下記のような反応性基を包含し得る。すなわち、
少なくとも1個の更なるハロゲン原子、
グリシジル基、
少なくとも1個の更なるエチレン二重結合、
ケトン又はアルデヒド官能基においてようなたとえば残基−CH2C(O)−(水素又はアルキル)においてような、カルボニル、
カルボン酸、無水物、エステル又はカーボネート基においてのような、カルボキシル、
シアノ、
ヒドロキシル、
第1級、第2級若しくは第3級アミノ又は第4級アミノあるいはアンモニウム、
ホスフェート、ホスホネート、ホスファイト、ホスフィンオキシド、チオホスフェート及びチオホスファイトのような、リン含有化学種、
SR(ここで、Rはアルキルである)、サルフェート、スルホネート、スルホニル基、サルファイト及びチオエステルのような、硫黄含有化学種、
水素結合供与体及び受容体、特にカップリングされた供与体−受容体の対形成(特にC=O・・H−N、C=O・・H−O、O−H・・N<又はN−H・・N<(ここで、Nは、芳香族であり得る環中にあり得る)の間において)に基づくもの(DNA及びRNAのような核酸における水素結合供与体及び受容体の合成的模倣物と考えられ得る)、
フェニル又は置換フェニル特にハロゲンたとえばフッ素若しくはビニルで置換されたフェニルのような、芳香族環、
ピロリドン又はピラゾリン環のような、複素環式環、あるいは
グルコシル、ソルビチル又はマンノシル基のような、サッカライド残基特に糖残基。
連鎖停止剤中にかかる反応性原子又は基を含める主理由は、ブロックコポリマーの形成を可能にするように、本発明による重合後、他の基とのカップリング反応においてかかる基が用いられるのを可能にすることである。ブロックコポリマーは、ポリマー基を含有する物質との反応により直接的に、又は中心を含む基との反応であって該中心が次いで更なる重合の根拠となり得る反応により間接的に形成され得る。
これについての別の手法は、本発明の重合反応中にコポリマーを形成するように、予備形成ポリマーフラグメントを連鎖停止剤に結合することである。このやり方で用いられ得るポリマー残基の例は、次のものの残基を包含する。すなわち、
ポリテレフタレート特にポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル、
ポリヒドロキシステアリン酸又はポリ乳酸のようなポリヒドロキシ酸、及びポリカプロラクトンのようなポリラクトン、
ポリエチレングリコール(PEG)又はポリプロピレングリコール(PPG)のようなポリアルコキシレート、
トルエンジイソシアネート又はメチレンジフェニルジイソシアネートとポリオール(ポリアルキレンポリオールたとえばPEG又はPPGのような)の間の反応に基づいたもののようなポリウレタン、
ポリメチルメタクリレート(PMMA)のようなアクリレートポリマー及びコポリマー(特に、他の(メト)アクリレートエステル又はポリスチレンの残基を含むもの)のようなビニルポリマー、あるいは
デキストリン及びデンプンのようなポリサッカライド。
更に、ポリマー化学種との更なる反応を可能にするように又は更なる重合のための生長点として、上記に記載されたもののような反応性基を含むかかるポリマー残基を与えることが可能である。かかるグループは、反応可能なマクロマーと称される。
連鎖停止剤が分子量を制御するように作用する理由は正確には明らかでないが、しかしアリル基(特に、別の電子吸引性置換基により活性化される場合)が生長ポリマー鎖の端におけるラジカルに対して分子を優先的に反応性にするように作用することがありそうに思える。この効果は、より低い炭素−ハロゲン結合解離エネルギーに起因する(他の)反応性基質のより高いラジカル反応性と比べて、連鎖停止により有意であるように思える(更に以下を参照)。一般に、反応性基質と連鎖停止剤は異なる化合物であることが望ましく、そして従って本発明は、特定的には、ハロゲン含有反応性基質がアリルハロゲン置換連鎖停止剤でないところの、本発明のエチレン不飽和モノマーの重合方法及びエチレン不飽和モノマーを重合するための触媒系を包含する。
ハロゲン含有反応性基質は重合連鎖反応のための出発点であり、従って反応性基質の残基は生成物ポリマーに一つの終端基を与える。反応性基質は活性化炭素−ハロゲン結合を備えた化合物であり、そしてこれは連鎖停止剤として上記に記載された化合物及びまた他のハロゲン含有化合物を包含する。特に異なる末端基を有するテレケリックポリマーを作製することが所望される場合、反応性基質として、Mn化学種とのラジカル形成に対して、連鎖停止剤が一般的に活性であるよりも有意的に一層活性であるものを選ぶことが望ましい。この場合において、比較的低い解離エネルギーを有する炭素−ハロゲン結合を有する反応性基質を用いることが望ましい。かかる反応性基質は、連鎖停止剤としても作用し得る反応性基質からそれらを識別するために、「活性化反応性基質」と称され得る。一般に、活性化反応性基質は、400kJ・mol-1未満より通常には350kJ・mol-1未満望ましくは300kJ・mol-1未満の解離エネルギーを有する少なくとも1個の炭素−ハロゲン結合を有する化合物である。ある範囲の活性化反応性基質及びそれぞれの近似結合解離エネルギーが、次の表に記載されている。
化合物 結合 解離エネルギー(kJ・mol-1
ブロモトリクロロメタン Br−CCl3 234
四臭化炭素 Br−CBr3 235
ベンジルブロマイド Br−CH2フェニル 241
四塩化炭素 Cl−CCl3 295
ベンジルクロライド Cl−CH2フェニル 302
活性化反応性基質の例は、次のものを包含する。すなわち、
ハロゲン置換アルカン、特に多数のハロゲン置換体を有するものたとえば四塩化炭素、四臭化炭素、クロロトリブロモメタン、トリクロロ−及びトリブロモ−メタン並びにジクロロ−及びジブロモ−メタン、対応するより長鎖のハロアルカン(C2〜C6の1,1−ジクロロ−及びジブロモ−アルカン並びに1,1,1−トリクロロ−及びトリブロモ−アルカン、たとえばジクロロ−、ジブロモ−、トリクロロ−及びトリブロモ−エタンのような)、
2,2−ジクロロ−、2,2−ジブロモ、2,2,2−トリクロロ−及び2,2,2−トリブロモ−エタノール、トリクロロ酢酸及びそのアルキル特にC1〜C6アルキルエステルたとえばメチル、エチル及びブチルエステルのような、ハロゲン置換アルコール、酸及びエステル、
アルキルたとえばC2〜C6アルキル特にエチルの2−ブロモ−2−メチルプロピオネートのような、ハロゲン置換カルボン酸エステル、
ベンジルハライドたとえばベンジルクロライド、ブロマイド又はヨーダイド及び2−ハロ−2−フェニルエタン(2−ブロモ−2−フェニルエタンのような)のような、芳香族置換アルキル(アラルキル)ハライド、
アルキル置換ベンジルハライド特に4−アルキルベンジルハライド(特に、アルキル基はC1〜C6アルキル特にメチル、エチル及びブチルたとえばt−ブチルアルキル基である)若しくはハロゲン置換特に4−置換ベンジルハライド(4−フルオロ(又はクロロ)ベンジルブロマイド(又はクロライド)のような)又はビス−ハロアルキル置換ベンゼン(1,2−ジ(ブロモメチル)ベンゼンのような)のような、環置換ベンジルハライド、
ベンゼン及びトルエンのスルホニルクロライドのような、スルホニルクロライド。
反応性基質は重合を開始するように効率的に作用し得るけれども、活性化反応性基質は連鎖停止に有効であるようには思えない。かくして、かかるハロゲン化物たとえば四塩化炭素を連鎖停止剤なしで用いることは、効率的なしかし制御されない重合をもたらし、しかして典型的には70000より大きい分子量を有するポリマーを生じる。
有機ハロゲン化物反応性基質が化学的に異なる連鎖停止剤と組み合わせて用いられる場合、生じるポリマーは、異なる末端基を備えたテレケリックであるであろう。
エチレン不飽和モノマーは、原則として、いかなるエチレン不飽和モノマーでもあり得る。しかしながら、本発明は、特に、アクリルモノマー、又は実質割合のアクリルモノマーたとえば少なくとも25モル%より通常には少なくとも40モル%普通には少なくとも50モル%可能的には少なくとも75モル%たとえば100モル%までのアクリルモノマーを含む混合物からポリマーを作製することに適用可能である。適当なアクリルモノマーは、式(IV)
10−CR11=CR12−COR13 (IV)
〔ここで、
10は、メチル又は、及び望ましくは、水素であり、
11は、メチル又は、及び望ましくは、水素であり、
12は、メチル又は水素であり、
但しR11及びR12の少なくとも一方は水素であることを条件とし、そして
13は、−OR14又は−NR1516(ここで、R14、R15及びR16は各々水素、ヒドロカルビル特にC1〜C20より通常にはC1〜C8アルキル、C2〜C8ヒドロキシアルキル、あるいはポリアルキレンオキシ特にポリエチレンオキシ若しくはポリプロピレンオキシ又は(ランダム又はブロック)コ−ポリ(エチレンオキシ)(プロピレンオキシ)鎖(望ましくは2から50個のアルキレンオキシ残基を含有し、またH又はアルキル通常C1〜C4アルキルで終端されていてよい)である)である〕
のものを包含する。
14が水素である場合、生成物ポリマー中のカルボキシル基は、カチオン通常アルカリ金属又はアンモニウム若しくはアミン(第4級アミンを含めて)で中和され得る。かかるアクリルモノマーの例は、アクリレート及びメタクリレートエステル、特に、アルキル望ましくはC1〜C10アルキルエステル特にメチルメタクリレート、又はポリアルキレンオキシ(たとえばアルキル特にC1〜C4アルキル特にメチルでキャップされたポリエチレンオキシ)エステル;アクリル酸及びメタクリル酸(塩の形態にあり得る(特に、重合後に中和された時));アクリル酸及びメタクリル酸アミド;並びにスルホン化アクリルモノマー、特にアクリルアミドメチルプロピルスルホネート(AMPS)及びアクリル酸又はメタクリル酸イセチオネートを包含する。
他のエチレン不飽和モノマーは、ビニルハライド特にビニルクロライドのようなビニルモノマー、スチレン、α−メチルスチレン又はビニルトルエンのようなビニル芳香族モノマー、ビニルカプロラクトン、ビニルカプロラクタム及びN−ビニルピロリドンを包含する。モノマーは、テレケリックホモポリマー又はコポリマー物質を形成するように重合され得る。
用いられる開始剤の量は、重合されるモノマーの反応性に及び所望分子量に依存するであろう。典型的には、開始剤対エチレン不飽和モノマーのモル比は、1:500から1:10より通常には1:100から1:20普通には約1:50であるであろう。反応性基質対開始剤の相対モル割合は、通常には0.5:1から10:1より通常には0.7:1から1:7普通には1:1から5:1であるであろう。連鎖停止剤対反応性基質特に活性化反応性基質のモル比は、通常には5:1から1:2より通常には3:1から1:1.5普通には2:1から1:1であるであろう。
重合反応のメカニズムは、上記に説明されたように、マンガンカルボニル開始剤のホモリシスからのフリーラジカルを必要とし、しかしてこれらのフリーラジカルが次いで反応性基質と反応してラジカルを形成し、そしてこれらのラジカルは、連鎖停止剤との反応により重合が停止されるまで、ポリマーを作製するべきモノマーと反応する、と信じられる。一般に、触媒成分すなわちマンガンカルボニル開始剤、反応性基質及び連鎖停止剤のすべてを反応の開始時にモノマーと同時に存在させることが通常である。しかしながら、フリーラジカルは、たとえばマンガンカルボニルラジカル及び可能的にまた反応性基質に由来のラジカルを重合反応から別個に作製することにより、重合を逐次的に行うのを可能にするのに十分に長い寿命を有する、と信じられる。かくして、マンガンカルボニル開始剤と反応性基質が混合され、マンガンカルボニル開始剤のホモリシスが開始され、そしてモノマーが幾分後で添加され得る(通常ではないけれども、モノマーが反応混合物中に含められた後)。好都合には、これは、たとえばマンガンカルボニル開始剤及び反応性基質を含有する流れ中にマンガンカルボニル開始剤のホモリシスが開始される(たとえば、加熱帯域にすることにより又は適当なエネルギーをもつ放射線最も通常にはUV線又は可視光線への暴露により)所の下流にてモノマーを供給することにより、連続反応として計画され得る。連鎖停止剤は開始時から含められ得、あるいはたぶん一層好都合にはモノマーと共に送り込まれ得る。
反応速度は、特にモノマーがアクリルモノマーである場合、ルイス酸特に金属含有ルイス酸を反応媒質中に含めることにより調節され得る、ということを我々は見出した。ルイス酸の効果の理由は明らかでないが、しかし金属含有ルイス酸については、ルイス酸中の金属原子がアクリルモノマーにおけるカルボニル基と配位してそれらを重合に関して活性化し得、しかしてより速い反応及び/又はより高い転化度に通じる、と我々は信じる。ハロゲン化物(たとえば塩素又は臭素)のような小さい電気陰性の配位子を有する及び/又は占められた比較的高い軌道特にd若しくはf軌道を備えた金属一層特に少なくとも30(亜鉛)の原子番号を有する遷移金属を含むルイス酸は、反応を促進するのに一層有効であるように思える。有用なルイス酸の例は、マグネシウム系のものたとえば臭化マグネシウム若しくは塩化マグネシウムのようなマグネシウムハロゲン化物、亜鉛系のものたとえば臭化亜鉛若しくは塩化亜鉛のような亜鉛ハロゲン化物及び亜鉛トリフルオロメタンスルホネート(通常「トリフレート」と短縮される−普通「TF」と略記される)のような塩、ランタン塩(酢酸ランタン(特に七水和物として)のような)、イッテルビウム塩(ハロゲン化物特に塩化イッテルビウム(たとえば三水和物として)又はトリフレートのような)を包含する。これらの中で、塩化亜鉛が格別有効であるように思える。反応速度又はより高い転化度に対する有益な効果は、分子量分布のわずかな広がり(しかし分子量の制御に悪影響なしに)と結びつけられ得る。
反応の温度は、マンガンカルボニルラジカル開始剤のホモリシスが行われるやり方に依存し得る。ラジカル形成が熱分解により起こさせられる場合、重合反応は、一般に、関係Mn−Mn又はMn−C結合の熱分解が容易に起こるのに十分に高い温度にて、典型的には少なくとも50℃且つ150℃までたとえば120℃まで特に100℃まで通常50から70℃の温度にて行われるであろう。これらの温度範囲内で、反応速度は温度と共に増加することを我々は見出した。かくして、温度を70℃から100℃に増加することは約2.5の相対重合速度の増加(2.7の基準)をもたらした、ということを我々は実験的に見出した。ラジカル形成が光分解により起こさせられる場合、重合反応は、周囲、周囲未満又は周囲超の温度にて、通常には50から100℃より通常には−10から70℃たとえば50から70℃又は−10から10℃の範囲の温度にて行われ得る。より低い温度の使用は、たとえば副反応を抑制することにより(特に、反応性基質及び/又は連鎖停止剤が反応性置換基を含む場合)、重合の制御を助け得る。
マンガンカルボニルラジカル開始剤化合物(及びマンガンハロゲン化物触媒残留物)は酸化(たとえば大気酸素による)に感受性であり、従って反応は典型的には適当に不活性の雰囲気たとえば(酸素不含の)窒素、アルゴン又は二酸化炭素中で行われるであろう。更に、試薬及び溶媒もまた、反応性酸素を反応系に加えない形態にて(たとえば、溶媒が使用前に脱気/脱酸素されることを確実にすることにより)用いられるであろう。フリーラジカル重合反応のための適当な溶媒及び希釈剤は、トルエン又はキシレンのような芳香族溶媒、ジクロロメタンのようなハロゲン化溶媒、イソプロパノールのようなアルコール、モノエチレングリコール及びモノプロピレングリコールのようなグリコール、テトラヒドロフランのようなエーテル、メチルエチルケトンのようなジアルキルケトン、ブチロラクトンのようなラクトン、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドのような双極性非プロトン性溶媒を包含する。
反応成分の濃度は、反応媒質又は用いられる溶媒若しくは希釈剤中における該成分特にモノマーの溶解度に従って好都合なものであり得る。トルエンのような芳香族溶媒がアクリルモノマー又は主としてアクリルモノマーを重合するために用いられる場合、モノマーの濃度は、モノマー−溶媒混合物の5から80%w/w通常には10から70%w/wより通常には20から40%w/w典型的には約25%w/wであり得る。
かかる濃度は、一般に、0.5から7より通常には2から4典型的には約2.5モルのモノマーモル濃度(メチルメタクリレートの分子量に基づいて)に対応する。触媒成分の相当する量が、たとえば上記に与えられたそれぞれの比率及び範囲内で用いられるであろう。かくして、触媒成分のすべてがモノマーと共に存在する反応において、メチルメタクリレートの2.5モル溶液について、触媒成分の濃度は、典型的には、マンガンカルボニル開始剤たとえばジマンガンデカカルボニルについては0.005から0.3より通常には0.01から0.1たとえば約0.044モル、反応性基質については0.002から0.25より通常には0.05から0.2特に0.04から0.15モル、そして連鎖停止剤については0.002から0.25より通常には0.05から0.2特に0.04から0.15モルであるであろう。
一般に、重合反応は、周囲圧力にて行われるであろう。しかしながら、特に揮発性又は気体状モノマーが用いられる場合、圧力は周囲超たとえば100バール(10MPa)までであり得る。
生成物ポリマー中のマンガンカルボニル開始剤触媒残留物の存在(特に活性触媒として)は望ましくないであろう、ということはありそうである。かくして、通常、反応混合物中のマンガンカルボニル開始剤は重合反応の終わりに失活され、そして望ましくはマンガン残留物は反応混合物から除去されるであろう。マンガンカルボニル開始剤は酸化によりたとえば空気への暴露により不活性化され得、そして生じる酸化マンガンはたとえば濾過により除去され得る。
ポリマー生成物は、たとえば揮発物の蒸発により又はポリマーにとっての非溶媒(たとえば、ポリ(メチルメタクリレート)のようなアクリルポリマーに対してヘキサンのような液状アルカン)を反応混合物に添加することによってポリマーを沈殿させることにより、反応混合物から分離され得る。
本発明の触媒反応は、末端官能基化ポリマー分子を生成し得る。かかる官能基化ポリマーはそれら自体、より複雑なポリマーたとえばABA及びABCブロックコポリマー、星形コポリマー(デンドリマー)を生成させるために構成ブロックとして用いられ得る。
ブロックコポリマーは、本発明のポリマー及び本発明の方法により作製されたポリマーから、
1 該ポリマーを基質として用いて一方又は両方の連鎖端において更なる重合を行う、あるいは
2 該ポリマーを予備形成ポリマーブロックと反応させる
ことにより作製され得る。
これらの方法の各々は、AB、ABA又はABCブロックコポリマーを生成し得る。
従って、本発明は、本発明のポリマーの又は本発明により作製されたポリマーの残基である第1ポリマーブロック及び第1ポリマーブロックの一端又は両端に共有結合された少なくとも1個の第2ポリマーブロックを有するブロックコポリマーを包含する。
これらの生成物ポリマーは、界面活性剤、特に分散剤、防曇用添加剤、帯電防止用添加剤、乳化剤若しくは解乳化剤、及びパーソナルケア用製品の起泡剤若しくは脱泡剤;バリヤーポリマー;相溶化剤;発泡剤;レオロジー調節剤;又はガスハイドレート阻止剤としての用途があり得る。
次の例は、本発明を例示する。別段記載されていなければ、部及び百分率はすべて重量による。
試験方法
ポリマー分子量 − ウォーターズ(Waters)2410示差屈折率検出器を備えた2基のショデックス(Shodex)カラム(KF−802.5及びKF−803)とガードカラムとを備えたシステムにて、溶離剤としてTHFを1ml・min-1にて用いて、ゲル透過クロマトグラフィー(gpc)によりポリマー数平均分子量を決定し、そして狭分子量分布のポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)標準品に対して標準化した。
ポリマー分子量分散度(PDI) − gpcデータから算出した。
注記:このgpc法は、正確な分子量決定について約25000の限界を有し、何故ならより高い分子量においてgpcカラムの総排除限界を超えるからである。かくして、25000より大きい分子量は近似値であり、そして正確なPDI値を得ることは可能でない(近似値がいくつかの場合において得られ得たけれども)。
ポリマー転化度を、重量分析で測定した。
ポリマー生成物を、1H−及び/又は13C−NMR並びに高速原子衝撃(FAB)マススペクトロメトリーを用いて、特に低分子量ポリマーについて、特にポリマーの一端又は両端における二重結合の存在を確認するために分析した。
合成例SE1からSE12は、式(I)の化合物の合成を例示する。
合成例SE1
重合開始剤としてジマンガンデカカルボニルを並びに反応性基質及び連鎖停止剤として2,3−ジブロモプロプ−1−エンを用いて、メチルメタクリレートを重合した。シュレンク管中窒素雰囲気下で、メチルメタクリレート(3.75g,4ml,37.5mmol,乾燥脱気トルエン中25%w/w溶液として)を、乾燥脱気トルエン(13ml,11.25g)中に溶解されたジマンガンデカカルボニル(0.29g,0.75mmol)に添加した(モノマー対開始剤のモル比50:1)。該管を60℃におけるサーモスタット調節型油浴中に1時間置き、そして次いで脱気注射器を用いて2,3−ジブロモプロプ−1−エン(0.15g,0.75mmol)を添加した。反応の進行を検査するべき分析のために、サンプル(1〜2ml)を間隔をおいて取り出した。モノマーの転化度は、5時間の反応時間後に32.3%に達した。この反応時間の終わりに、反応混合物を空気に暴露することによる酸化によりマンガンカルボニル触媒開始剤残留物を失活させ、そしてマンガンを濾過により反応混合物から分離した。ヘキサンを用いて、ポリマー生成物を反応混合物から沈殿により回収した。
合成例SE2
例SE1を繰り返したが、但し2,3−ジブロモプロプ−1−エンを反応性基質及び連鎖停止剤として、2:1の反応性基質対ジマンガンデカカルボニルのモル比にて用いた。
合成例SE3
例SE1を繰り返したが、但し2,3−ジブロモプロプ−1−エン対ジマンガンデカカルボニルのモル比は3:1であった。
合成例SE4
例SE1を繰り返したが、但し2,3−ジブロモプロプ−1−エン対ジマンガンデカカルボニルのモル比は4:1であった。
合成例SE5
例SE1を繰り返したが、但し2,3−ジクロロプロプ−1−エンを反応性基質及び連鎖停止剤として用い、そして用いられたジマンガンデカカルボニル及び2,3−ジクロロプロプ−1−エンのモル量はSE1において用いられたモル量の2倍であった(モル比2:2)。
合成例SE6
例SE1に記載された方法によりしかし重合開始剤としてジ[マンガンテトラカルボニルトリフェニルホスフィン](0.75mmol)を並びに反応性基質及び連鎖停止剤として2−(ブロモメチル)アクリル酸(1.05mmol)を用いて、メチルメタクリレート(37.5mmol)を重合した。モノマーの転化度は、70.5時間の反応時間後に80%に達した。開始剤として用いられたジ[マンガンテトラカルボニルトリフェニルホスフィン]は残留マンガンデカカルボニル(触媒合成からの)を含んでおり、そのため分子量測定(gpcによる)は、2種の開始剤により開始された重合に帰せられる二モード分布を示した。
比較合成例CSE1
例SE1を繰り返したが、但しベンジルブロマイドを2,3−ジブロモプロプ−1−エンの代わりに、1:1のベンジルブロマイド対ジマンガンデカカルボニルのモル比にて用いた。
比較合成例CSE2
例CSE2を繰り返したが、但しベンジルブロマイド対ジマンガンデカカルボニルのモル比は2:1であった。
比較合成例CSE3
例CSE2を繰り返したが、但し四塩化炭素をベンジルブロマイドの代わりに、2:1の四塩化炭素対ジマンガンデカカルボニルのモル比にて用いた。
比較合成例CSE4
例SE1を繰り返したが、但しエチル2−ブロモ−2−メチルプロピオネートを2,3−ジブロモプロプ−1−エンの代わりに、2:1のエチル2−ブロモ−2−メチルプロピオネート対ジマンガンデカカルボニルのモル比にて用いた。
合成例SE1からSE6及びCSE1からCSE4において作製されたポリマーの反応情報及びいくつかの性質が、下記の表1に記載されている。
Figure 2006521442
合成例SE7からSE10において、触媒/開始剤系は、異なる化合物である反応性基質と連鎖停止剤を含む。
合成例SE7
例SE2を繰り返したが、但し四塩化炭素を反応性基質としてそして2,3−ジブロモプロプ−1−エンを連鎖停止剤として、2:2:1の反応性基質対連鎖停止剤対ジマンガンデカカルボニルのモル比にて用いた。
合成例SE8
例SE9を繰り返したが、但し反応性基質対連鎖停止剤対ジマンガンデカカルボニルのモル比は2:3:1であった。
合成例SE9
例SE9を繰り返したが、但し2,3−ジクロロプロプ−1−エンを連鎖停止剤として用いた。
合成例SE10
例SE11を繰り返したが、但し反応性基質対連鎖停止剤対ジマンガンデカカルボニルのモル比は2:3:1であった。
比較合成例CSE5
例SE2を繰り返したが、但し四塩化炭素とベンジルブロマイドの組合わせを反応性基質として、2:2:1の四塩化炭素対ベンジルブロマイド対ジマンガンデカカルボニルのモル比にて用いた。
比較合成例CSE6
例CSE5を繰り返したが、但し四塩化炭素対ベンジルブロマイド対ジマンガンデカカルボニルのモル比は2:3:1であった。
合成例SE7からSE10並びにCSE5及びCSE6において作製されたポリマーの反応情報及びいくつかの性質が、下記の表2に記載されている。
Figure 2006521442
合成例SE11
シュレンク管中窒素下で、諸試薬をすべてトルエン中25%w/w溶液として混合し(モノマー:連鎖停止剤:開始剤のモル比50:3:1)、脱気し、そして次いで反応温度に5時間加熱し、ヘキサン又は石油エーテル(40/60℃)による沈殿を用いて生成物を回収することにてわずかな操作変動でもって、例SE1を繰り返した。60、70、80、90、110及び120℃において反応を行った。100℃を超える実験については、o−及びp−キシレンの混合物を反応溶媒として用いた。一般に、反応は、より高い温度においてより速く進行した。反応条件及び生成ポリマーの性質が、下記の表3に記載されている。
Figure 2006521442
合成例SE12
例SE11を繰り返したが、但し塩化亜鉛(ZnCl2)を反応混合物中に、5:1のジマンガンデカカルボニルに対するモル比にて含めた。60、70、80、90、110及び120℃において反応を行った。反応条件及び生成ポリマーの性質が、下記の表4に記載されている。
Figure 2006521442
合成例SE13
例SE12を60℃の反応温度において繰り返したが、しかし塩化亜鉛の代わりに様々なルイス酸を様々なレベルにて用いた。物質、反応条件及び生成ポリマーの性質が、下記の表5に記載されている。
Figure 2006521442

Claims (32)

  1. エチレン不飽和モノマーを重合する方法において、マンガンカルボニルラジカル開始剤、ハロゲン含有反応性基質及びアリルハロゲン置換連鎖停止剤を有する触媒系を用いて、少なくとも1種のエチレン不飽和モノマーを重合する方法。
  2. 開始剤が、式(I)
    1−Mn(CO)n(Lig)p (I)
    〔ここで、
    1は、C1〜C30の、ヒドロカルビル、又はハロゲン、アルキル、アルコキシ、アシルで置換されたヒドロカルビルであり、あるいは
    1は、式−Mn(CO)n(Lig)p(ここで、Lig、n及びpは下記に定義されるとおりである)の基であり、
    各Ligは、配位子化学種であり、
    n+p=5となるように
    nは、1から5であり、そして
    pは、0から4である〕
    の化合物であるか又はこの化合物を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 開始剤が、式(Ia)
    (Lig)p(CO)nMn−Mn(CO)n(Lig)p (Ia)
    〔ここで、Lig、p及びnは、p+n=5となるように、式(I)について定義されたとおりである〕
    の化合物であるか又はこの化合物を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 開始剤がジマンガンデカカルボニルである、請求項3に記載の方法。
  5. アリルハロゲン置換連鎖停止剤が、式(II)
    Hal−CHR3−CR4=CH2 (II)
    〔ここで、
    Halは、ハロゲンであり、そして
    3及びR4は、各々独立して水素又は基
    (Link)n−R5
    (ここで、
    nは、0又は1であり、
    Linkは、連結基であり、そして
    5は、ハロゲン、グリシジル、エチレン二重結合、カルボニル、カルボキシル、シアノ、ヒドロキシル、アミノ若しくは第4級アミノ又はアンモニウム、リン含有化学種、硫黄含有化学種、水素結合供与体又は受容体、芳香族環、複素環式環、あるいはサッカライド残基である)
    である〕
    の化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. Halが、塩素又は臭素原子である、請求項5に記載の方法。
  7. 反応性基質が連鎖停止剤でもある、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 反応性基質が、ハロゲンで置換されたアルカン、アルコール若しくはカルボン酸エステル、芳香族置換アルキルハライド、環置換ベンジルハライド、又はスルホニルハライドであるか又はこれを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 反応性基質が、多数のハロゲン置換体を有する、請求項8に記載の方法。
  10. 反応性基質が、四塩化炭素、四臭化炭素、クロロトリブロモメタン、トリクロロメタン、トリブロモメタン、ジクロロメタン、ジブロモメタン、1,1−ジクロロエタン、1,1−ジブロモエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,1−トリブロモエタン、2,2−ジクロロエタノール、2,2−ジブロモエタノール、2,2,2−トリクロロエタノール、2,2,2−トリブロモエタノール、トリクロロ酢酸、トリクロロ酢酸のC1〜C6アルキルエステル、C2〜C6アルキル2−ブロモ−2−メチルプロピオネート、ベンジルハライド、2−ハロ−2−フェニルエタン、4−アルキルベンジルハライド、4−フルオロベンジルブロマイド、4−クロロベンジルブロマイド、4−フルオロベンジルクロライド、4−クロロベンジルクロライド、1,2−ジ(ブロモメチル)ベンゼン、ベンゼンスルホニルクロライド及びトルエンスルホニルクロライドであるか又はこれを含む、請求項8に記載の方法。
  11. モノマーが、アクリルモノマー、ビニルアセテート、ビニルハライド、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルカプロラクトン、ビニルカプロラクタム又はN−ビニルピロリドンの一つ又はそれ以上であるか又はこれを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. モノマーが、少なくとも40モル%の1種又は複数種のアクリルモノマーを含む、請求項11に記載の方法。
  13. アクリルモノマーが、式(IV)
    10−CR11=CR12−COR13 (IV)
    〔ここで、
    10は、メチル又は、及び望ましくは、水素であり、
    11は、メチル又は、及び望ましくは、水素であり、
    12は、メチル又は水素であり、
    但しR11及びR12の少なくとも一方は水素であることを条件とし、そして
    13は、−OR14又は−NR1516(ここで、R14、R15及びR16は各々水素、ヒドロカルビル又はポリアルキレンオキシ鎖である)である〕
    のモノマーであるか又はこれを含む、請求項11又は12に記載の方法。
  14. モノマーが、1種又はそれ以上のアクリレート若しくはメタクリレートエステル、アクリル酸若しくはメタクリル酸、アクリル酸アミド若しくはメタクリル酸アミド、又はスルホン化アクリルモノマーであるか又は含む、請求項13に記載の方法。
  15. 反応条件が、マンガンカルボニルラジカル開始剤を含有する反応混合物を加熱して開始剤の熱分解を開始させることを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 反応を50から150℃特に50から100℃の温度にて行う、請求項15に記載の方法。
  17. 反応条件が、マンガンカルボニルラジカル開始剤を含有する反応混合物を化学線に暴露して開始剤の光分解を開始させることを含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 化学線が、可視光線又は紫外線である、請求項17に記載の方法。
  19. 反応を−50から100℃の温度にて行う、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 反応混合物が、追加的にルイス酸特に金属含有ルイス酸を含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  21. ルイス酸が、マグネシウム塩特に臭化マグネシウム又は塩化マグネシウムのようなマグネシウムハロゲン化物、亜鉛塩特に臭化亜鉛若しくは塩化亜鉛のような亜鉛ハロゲン化物又は亜鉛トリフルオロメタンスルホネート、酢酸ランタン(特に七水和物として)のようなランタン塩、イッテルビウムハロゲン化物特に塩化イッテルビウム又はイッテルビウムトリフレートのようなイッテルビウム塩である、請求項20に記載の方法。
  22. エチレン不飽和モノマーを重合するための触媒系であって、マンガンカルボニルラジカル開始剤、ハロゲン含有反応性基質及びアリルハロゲン置換連鎖停止剤の組合わせである触媒系。
  23. 開始剤が、請求項2〜4のいずれか一項において定められた化合物であるか又は含む、請求項22に記載の触媒系。
  24. 連鎖停止剤が、請求項5〜7のいずれか一項において定められた化合物であるか又はこの化合物を含む、請求項22又は23に記載の触媒系。
  25. 反応性基質が連鎖停止剤でもある、請求項22〜24のいずれか一項に記載の触媒系。
  26. 反応性基質が、請求項8〜10のいずれか一項において定められた化合物であるか又はこの化合物を含む、請求項22〜24のいずれか一項に記載の触媒系。
  27. 追加的にルイス酸特に金属含有ルイス酸を含む、請求項22〜24のいずれか一項に記載の触媒系。
  28. ルイス酸が、マグネシウム塩特に臭化マグネシウム又は塩化マグネシウムのようなマグネシウムハロゲン化物、亜鉛塩特に臭化亜鉛若しくは塩化亜鉛のような亜鉛ハロゲン化物又は亜鉛トリフルオロメタンスルホネート、酢酸ランタン(特に七水和物として)のようなランタン塩、イッテルビウムハロゲン化物特に塩化イッテルビウム又はイッテルビウムトリフレートのようなイッテルビウム塩である、請求項27に記載の触媒系。
  29. (コ)ポリマー鎖の一端に反応性基質の残基及び他端に連鎖停止剤の残基を有するところの1種又はそれ以上のエチレン不飽和モノマーのポリマー又はコポリマー。
  30. (コ)ポリマー鎖が、請求項11〜14のいずれか一項において定められた1種又はそれ以上のモノマーの残基を含む、請求項29に記載のポリマー又はコポリマー。
  31. 連鎖停止剤の残基が、請求項5〜7のいずれか一項において定められた連鎖停止剤の残基であるか又はこれを含む、請求項29又は30に記載のポリマー又はコポリマー。
  32. 反応性基質の残基が、請求項8〜10のいずれか一項において定められた反応性基質の残基であるか又はこれを含む、請求項29〜31のいずれか一項に記載のポリマー又はコポリマー。
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