JP2006521405A - 発作回復におけるエリトロポイエチンの使用 - Google Patents

発作回復におけるエリトロポイエチンの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、虚血事象に続く患者の回復の促進におけるEPOの有効性を示す。本発明は、虚血性発作の処置におけるEPOの初期使用のための機会の、以前に理解されていたより長いウィンドウが存在することを示す。

Description

技術的分野
本発明は、発作(stroke)のような虚血事象(ischemic event)後の回復を促進するための種々のエリトロポイエチン(erythropoietin)(EPO)投薬養生、(dosing regimen)を提供する。
背景
発作という用語は、頭蓋内もしくは−外血管の閉塞又は破裂から生ずる脳機能の突然の損傷を指す。それは、脳内のもしくは脳に通じる1個もしくはそれより多い血管が破裂するか又は血栓、じゅく状硬化斑又は何らかの他の粒子により詰まる時に起こる。結果として脳神経細胞はそれらの酸素供給が奪われ、数分以内に死に始め得る。失われた脳細胞は再生せず、梗塞(infarct)として既知の液体で満たされた腔により置き換えられる。発作においては、いくらかの脳細胞が不可逆的且つ即時に失われ得る。他の細胞、例えば虚血病巣の回りの細胞は急性の損傷を受け、数時間危うい状態に置かれ得る。初期虚血事象の後、脳損傷が数日続き得ることも当該技術分野において既知である。
多くの場合、患者は発作事象の直後には緊急処置室に到着しないので、事象より後の時点に初めて施されても有用である新規な治療が必要である。
概略
本発明は虚血事象後のEPOの投薬養生ならびにそのような事象を経験した患者のための処置方法を提供する。
本発明の1つの態様は、必要としている患者に治療的に有効な量のEPOを投与することを含んでなる虚血事象後の回復を促進するためのエリトロポイエチンの投薬養生であり、ここでEPOの1回目の投薬は虚血事象後約8〜約26時間以内にデリバー(deliver)され、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く。
本発明の他の態様は、患者に治療的に有効な量のEPOを投与することを含んでなる虚血事象を経験した患者の処置方法であり、ここでEPOの1回目の投薬は虚血事象後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く。
さらに別の態様において、本発明は患者に治療的に有効な量のEPOを投与することを含んでなる虚血事象後の患者における機能的回復を促進するための方法を提供し、ここでEPOの1回目の投薬は虚血事象後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く。
さらにもっと別の側面において、本発明は投薬当たり約1500IU/kg〜約4500IU/kgの量のEPOを患者に投与することを含んでなる、虚血事象から6時間以内にEPOへの初期暴露を受けた患者における梗塞サイズを減少させるための方法にも関し、ここでEPOへの初期暴露に続くEPOの1回目の投薬はEPOへの初期暴露後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜約26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く。
さらに別の側面において、本発明は患者に治療的に有効な量のEPOを投与することを含んでなる虚血事象後の患者のCNSにおけるアポトーシス又は炎症を抑制するための方法に関し、ここでEPOの1回目の投薬は虚血事象後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く。
本発明のある好ましい態様においては、EPOの1回目の投薬を虚血事象から約24時間後にデリバーする。やはり本発明のある好ましい態様において、2回目の投薬を1回目の投薬から約24時間後にデリバーする。好ましくは、EPOの1回目の投薬を虚血事象から約24時間後にデリバーし、2回目の投薬を虚血事象から約48時間後にデリバーする。さらに、虚血事象から後の約20時間〜約60時間以内にEPOの3回目の投薬をデリバーすることができる。好ましくは、EPOの3回目の投薬を2回目の投薬から後の約8〜24時間以内にデリバーする。
本発明の好ましい態様は、EPOの各投薬がEPOの皮下、筋肉内、静脈内又は腹腔内注入を含んでなる投薬養生及び処置方法を含む。
本発明の好ましい態様は、デリバーされる各EPO投薬量が約500IU/kg〜約10000IU/kgから選ばれる投薬養生及び処置方法も含む。1つの態様において、特に虚血事象から6時間以内にEPOへの初期暴露を受けた患者における梗塞サイズを減少させるために、デリバーされる各EPO投薬量は約1500IU/kg〜約4500IU/kgから選ばれる。好ましくは、デリバーされる各EPO投薬量は約1800IU/kg〜約4000IU/kgから選ばれる。より好ましくは、デリバーされる各EPO投薬量は約2000IU/kg〜約3000IU/kgから選ばれる。最も好ましくは、デリバーされる各EPO投薬量は約2500IU/kgである。他の態様において、デリバーされる各EPO投薬量は約2500IU/kg〜約5000IU/kgから選ばれる。好ましくは、デリバーされる少なくとも1回のEPO投薬量は約2500IU/kgである。より好ましくは、デリバーされる各EPO投薬量は約2500IU/kgである。
本発明のより好ましい態様において、虚血事象は発作である。特に、虚血事象は病巣虚血性発作(focal ischemic stroke)又は急性虚血性発作のようなCNS傷害である。
本発明の態様はさらに、エリトロポイエチンが長時間−作用性EPOである投薬養生及び処置方法を含む。
図面の簡単な記述
添付の図面は本発明のいくつかの側面を例示する。図面の簡単な記述は以下の通りである:
図1は、1日投薬が梗塞サイズ又は機能的結果に効果を有していないことを示す。ボックス−ホィスカーグラフ(box−whisker graph)(A)及び(B)は、デキストロルファン(Dextrorphan)及びEPOが、閉塞の時点及び再度閉塞から1時間(hr)後に与えられると、ビヒクル処置された動物と比較して7−日の(A)梗塞サイズの減少又は(B)機能的結果の向上において無効であったことを示す。
図2は、エリトロポイエチンの複数日投薬が梗塞サイズを減少させ、且つ機能的結果を向上させることを示す。中大脳動脈閉塞(MCAO)に供され、閉塞から0時間、24時間及び48時間後にEPOで処置されたラットは、ビヒクル処置された動物と比較して、グラフ(A)中で2500IU/kgにおいて梗塞体積の統計的に有意な減少を、ならびにグラフ(B)中で2500及び5000IU/kgにおいて機能的結果の有意な向上を
示した(*p<0.05;**p<0.01;***p<0.001)。
図3は、遅れた複数日のEPOの投与が、梗塞サイズの減少と無関係に機能的結果を向上させることを示す。MCAOに続く6時間、24時間及び48時間後のEPOの投与は、2500又は5000IU/kgにおいて与えられると(A)梗塞サイズに効果を有していなかった;しかしながら、(B)両投薬レベルは機能的結果を有意に向上させた(*p<0.05;**p<0.01);
図4は、閉塞から24時間後のように遅くに開始されるEPOが機能的結果を向上させることを示す。EPOの初期投薬を閉塞から完全に24時間遅らせ、48時間における2回目の投薬が続く投薬養生は、(A)梗塞サイズの減少に有効ではなかったが、(B)機能的結果を有意に向上させた(*p<0.01)。
詳細な記述
下記に記載する本発明の態様は徹底的であることも、続く詳細な記述において開示される特定の態様に本発明を制限することも意図されていない。そうではなく、当該技術分野における熟練した他者が本発明の原理及び実施を理解できるように、態様を記述する。下記で特にことわらなければ、以下の記述中で引用される各特許、公開特許出願及び公開文献の開示は、引用することによりその記載事項全体があらゆる目的のために本明細書の内容となる。
本発明は、必要としている患者に治療的に有効な量のEPOを投与することを含んでなる虚血事象後の回復を促進するためのエリトロポイエチンの投薬養生を提供し、ここでEPOの1回目の投薬は虚血事象後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く。
本明細書で用いられる場合、「虚血事象」は、患者が中枢神経系(CNS)における一時的もしくは永久的な血流及び/又は酸素デリバーの減少を経験する場合に起こり、おそらく非−灌流領域の壊死又は梗塞のような損傷を生ずる。虚血事象には急性CNS傷害、例えば発作、外傷、例えば外傷性脳もしくは脊髄傷害、一過性脳虚血発作、梗塞、虚血−再灌流傷害、網膜損傷、器官、組織もしくは細胞移植又は他の外科手術処置の故の虚血が含まれるが、これらに限られない。特に本発明の目的の場合、虚血事象は大脳虚血事象、特に頭蓋血流の中断である。さらに特定的に、虚血事象は病巣虚血性発作又は急性虚血性発作を含むがこれらに限られない発作である。
本明細書で用いられる場合、虚血−再灌流は、脳のような器官への血流の局所的中断及び続く、通常は突然の血流の回復である。
急性虚血性発作から生ずる損傷は動態的(dynamic)である。傷害は初期発作に続く数日に及んで展開される。複数の機構が、イオン的ホメオスタシスの喪失、フリーラジカル損傷、興奮毒性(excitotoxicity)、アポトーシス(apoptosis)及び炎症を含む神経細胞及び支持細胞の死の領域の拡大に寄与する(1)。
起こってしまった損傷をある程度補償する試みで、初期傷害に続く数週間から数ヶ月間、再構築及び再造形の機構が活発である(2)。損傷に責任のある事象及び回復に寄与する事象の両方が、治療が介在する機会を与える。望ましい処置は、細胞死を誘発する機構を遮断できるか、又は回復プロセスを強化することができるか、あるいは理想的には両方できる処置である。可能な候補処置は、本来の造血サイトカイン、エリトロポイエチンのラインに沿った赤血球生成活性を有する分子である。
近年エリトロポイエチンは、神経系におけるその機能を含む非−造血系におけるその効
果に関してかなりの注目を集めてきた(4)。中枢神経系(CNS)において、エリトロポイエチンは低酸素に応答して星状細胞により局部的に生産され、放出されるが(5,6)、エリトロポイエチン受容体はニューロンのサブタイプならびに星状細胞及び小神経膠細胞に局在してきた(7,8)。これらの細胞型におけるエリトロポイエチンの機能は明確でないままであるが、それはグルタメート、低酸素(9)及び血清除去(serum withdrawal)(10)を含む複数の種々の刺激により誘導される試験管内におけるプログラムされた細胞死を遮断することが示され、それがアポトーシスの遮断により細胞生存を助長するように機能し得ることを示唆した(11)。エリトロポイエチンは、その神経保護効果に加え、発作治療の別の可能な標的(13)である炎症を調節する(12)ことが報告された。さらにエリトロポイエチンは、発作(14)、脊髄傷害(15)、外傷性脳傷害(14)及び網膜損傷(16)のモデルを含むCNS傷害の動物モデルにおいて観察される損傷を軽減することが示され、近年、虚血前条件付け(ischemic preconditioning)の保護効果に関連付けられてきた(6)。
CNS内におけるエリトロポイエチンの機能は、特に報告されたその神経保護活性の故にかなりの注意を引き付けてきた。関連するCNS傷害のモデルにおける損傷を制限するエリトロポイエチンの能力は、それが疾患プロセスにおけるいくつかの機構に作用する可能性を有することを示唆するデータと一緒になって、エリトロポイエチンを、発作を含む神経系の急性障害の処置のための魅力的な候補とする。エリトロポイエチンがこれらの保護効果を引き出す正確な機構は明確でないが、エリトロポイエチンが発作(10)、脊髄傷害(15)及び網膜傷害(16)のモデルにおいてアポトーシスを減少させるというデータは、アポトーシスを遮断するその能力が決定的な機能であることを示唆する。アポトーシスが初期虚血事象に続く数日間起こり得るとして、発作に続く数日におけるエリトロポイエチンを用いる継続的投薬は、治療効果を最適化するために必要であり得る。今日まで、前臨床試験(pre−clinical studies)はこの問題を提出しなかったが、数日に及ぶエリトロポイエチンの継続的投与は、虚血性発作の処置におけるエリトロポイエチンの評価のための試験的臨床研究において肯定的な結果を以って報告されている(19)。
中性もしくは本来のエリトロポイエチンは30−kDaの糖タンパク質であり、それは赤血球前駆体細胞の分化、増殖及び生存を調節することにより、赤血球生成を制御する(3)。本発明で用いられる場合及び請求項中で定義される場合、「EPO」という用語は、本来のエリトロポイエチン受容体を介して媒介される時に赤血球生成を刺激する能力を有するポリペプチド及びタンパク質を含む。「EPO」という用語は、天然のもしくは本来のエリトロポイエチンならびに組換えヒトエリトロポイエチン(r−HuEPO)を含む。やはりEPOの用語の範囲内に含まれるのはエリトロポイエチン類似体、エリトロポイエチンイソ型、エリトロポイエチンミメティック、エリトロポイエチンフラグメント、ハイブリッドエリトロポイエチンタンパク質、上記のものの融合タンパク質オリゴマー及びマルチマー、上記のものの同族体、上記のもののグルコシル化パターン変異体、上記のもののペプチドミメティック及び突然変異タンパク質であり、ならびにさらに組換え(cDNAから生産されても又はゲノムDNAから生産されても)、合成、トランスジェニック及び遺伝子活性化法を含むがこれらに限られないそれらの合成もしくは製造法にかかわらず、そしてさらに上記で挙げた小さい変更を含有するエリトロポイエチン分子である。例えばペプチドミメティックの設計及び合成方法は当該技術分野における通常の熟練者に周知であり、例えば米国特許第4,833,092,4,859,765;4,853,871及び4,863,857号明細書に記載されており、それらのそれぞれの開示は引用することによりその記載事項全体がすべての目的のために本明細書の内容となる。赤血球生成活性を有するポリペプチド及びタンパク質の他に、赤血球生成を促進することができる小分子もEPOの用語の範囲内であり、例えばエリトロポイエチン活性を有する化合物、例えば上流活性化事象を介してエリトロポイエチン生産を刺激する分子が含まれる。
特に好ましいEPO分子は、哺乳類において赤血球生成を刺激できる分子である。エリトロポイエチンの特定的な例にはエポエチンアルファ(Epoetin alfa)(EPREX,ERYPO,PROCRIT)、新規な赤血球生成刺激タンパク質(NESPTM,ARANESPTM及びダルベポエチチンアルファ(darbepoetin alfa))、例えば欧州特許出願公開第640619号明細書に記載されている組換えヒトエリトロポイエチン(Epoetin)の高グリコシル化類似体が含まれる。本発明の範囲内に包含される他のEPO分子にはヒトエリトロポイエチン類似体(例えば国際公開第99/66054号パンフレットに記載されているヒト血清アルブミン融合タンパク質)、国際公開第99/38890号パンフレットに記載されているエリトロポイエチン突然変異体、米国特許第5,688,679号明細書に記載されているヒトエリトロポイエチン遺伝子のApa I制限フラグメントから生産され得るエリトロポイエチンオメガ、国際公開第99/11781号パンフレット及び欧州特許第1064951号明細書に記載されている改変グリコシル化ヒトエリトロポイエチン、国際公開第98/05363号パンフレット、国際公開第01/76640号パンフレット又は米国特許第5,643,575号明細書に記載されているPEG共役エリトロポイエチン類似体が含まれる。内在性ヒトエリトロポイエチンの発現のために改変された細胞系の特定の例は、国際公開第99/05268号パンフレット及び国際公開第94/12650号パンフレットに記載されている。一般的に好ましいEPOの形態は、現在EPREX,ERYPO,PROCRIT又はARANESTTMの商標の下に調製され、配られている精製された組換えヒトEPO(r−HuEPO)である。この節で挙げた特許及び公開特許出願のそれぞれの開示は、引用することによりその記載事項があらゆる目的のために本明細書の内容となる。
EPOの長時間−作用性形態も包含され、本発明のいくつかの態様において、投薬養生の2回目又は3回目の暴露としての投与のために好ましいかも知れない。本明細書で用いられる場合、「長時間−作用性EPO」は徐放性組成物及び、典型的には免疫原性及びクリアランス速度の低下のような修正を介して達成される増加した循環半減期を有するEPOの調剤ならびにポリマー微小球中に封入されたEPOを含む。「長時間−作用性EPO」の例には、国際公開第2002049673号パンフレット(Burg et al.)に記載されているポリエチレングリコール(PEG)とのエリトロポイエチンの共役体、国際公開第02/32957号パンフレット(Nakamura et al.)に記載されているPEG−改質EPO、国際公開第94/28024号パンフレット(Chyi et al.)に記載されている赤血球生成活性を有し、且つ非−抗原性ポリマーに共有結合した少なくとも1個の酸化炭水化物部分を有する糖タンパク質の共役体ならびにSCM−PEG、SPA−PEG及びSBA−PEGを用いて製造される他のPEG−EPOが含まれるが、これらに限られない。これらの公開特許出願のそれぞれの開示は、引用することによりその記載事項全体がすべての目的のために本明細書の内容となる。
好ましいポリエチレングリコール部分はメトキシポリエチレングリコール(mPEG)部分である。該部分は、好ましくはメトキシポリエチレングリコール種のスクシンイミジルエステル誘導体を用いて加えられる。1つの例において、好ましいメトキシポリエチレングリコール種のスクシンイミジルエステル誘導体には:次式、
Figure 2006521405
のカルボキシメチル化ポリエチレングリコールのスクシンイミジルエステル(SCM−PEG)、次式、
(R−(OCHCH−O−CHCH−CO−OSu)
[式中、RはC1−8アルキルであり、nは整数である]
のポリ(エチレングリコール)プロピオン酸のスクシンイミジル誘導体(SPA−PEG);ならびに次式、
(R−(OCHCH−O−CHCHCH−CO−OSu)
[式中、RはC1−8アルキルであり、nは整数である]
のポリ(エチレングリコール)ブタン酸のスクシンイミジル誘導体(SBA−PEG)が含まれる。
SCM−PEG、SPA−PEG及びSBA−PEGの製造方法は当該技術分野において周知である。例えばHarris et al.への米国特許第5672662号明細書は、1個のプロピオン酸又はブタン酸部分を有し、他のエステル結合を有していないPEG酸及び関連ポリマーの活性エステルを記載している。SCM−PEGの製造は、例えばVeronese et al.著,Journal of Controlled Release,110:1989年,145−54に記載されている。
SPA−PEGにはmPEG−SPA(メトキシ−PEG−スクシンイミジルプロピオネート)が含まれる。SBA−PEGにはmPEG−SBA(メトキシ−PEG−スクシンイミジルブタノエート)が含まれる。SBA−PEG及びSPA−PEGのような活性化ポリマーは両方とも商業的に入手可能であり、例えばShearwater Polymers,Inc.,Huntsville,Alabama,U.S.A.から得ることができる。
SCM−PEG(R−(OCHCH−O−CH−CO−OSu;RはC1−8アルキルであり、nは整数である)にはカルボキシメチル化PEGのメトキシ−PEG−スクシンイミジルエステル(mPEG−SCM)が含まれる。Greenwald et al.に従うと、SCM−PEGの“タンパク質との反応は安定なアミドを生成するが、pH8においてt1/2加水分解が<1分であると報告され[Shearwater
Polymers,Huntsville,AL,Jan 1996カタログ,p46]、かくして水溶液中でのタンパク質改変のためのその有用性を最少にしている”(Bioconjugate Chem.,7(6),1996年,638−641)。
現在、例えばDelmar Chemicals,Inc,Quebec,CanadaによりSCM−PEGを注文合成することができる。
SCM−PEG、SPA−PEG及びSBA−PEGは主にリシンの第1級アミノ基及びN−末端アミノ基と反応する。EPOとの反応を下記においてそれぞれSCM−PEG
5K、SPA−PEG5K及びSBA−PEG5Kに関して示し、式中、OSuはn−ヒドロキシスクシンイミドを示し、mは1〜4であり、nは整数である:
(SCM−PEG)CHO−(OCHCH−O−CH−CO−OSU+EPO(NH→CHO−(OCHCH−O−CH−CO−NH−EPO
(SPA−PEG)CHO−(OCHCH−O−CHCH−CO−OSU+EPO(NH→CHO−(OCHCH−O−CHCH−CO−NH−EPO
(SBA−PEG)CHO−(OCHCH−O−CHCHCH−CO−OSU+EPO(NH→CHO−(OCHCH−O−CHCHCH−CO−NH−EPO
エリトロポイエチンが発作を含むCNSへの急性の傷害のための有用な治療薬であり得、おそらくアポトーシス及び炎症のような遅延神経毒性に責任のあるプロセスを妨げることができるという仮定を調査するために、出願人等は病巣虚血性発作のモデルにおけるエリトロポイエチンの最適活性を決定する試みで、いくつかの投薬養生を調べた。本明細書において出願人等は、数日に及んで施される複数投薬が、永久的中大脳動脈閉塞(MCAO)に供されたラットの梗塞サイズを減少させ、機能的結果を向上させることができることを示す。さらに、閉塞から最高で約24時間後までも遅れたエリトロポイエチンの投与が、梗塞サイズの減少と無関係に機能的結果を向上させることができる。
出願人等はまさしく、2500IU/kgのエリトロポイエチンを用いる複数日の投薬養生が、MCAOに供されたラットの結果の向上に最も有効であったことを見出した。これらの研究において、梗塞サイズにおいて観察される減少は比較的穏やかであり(30%)、これは、壊死が病巣虚血性発作の永久モデルにおける梗塞体積に寄与する細胞死の主な方法であると考えられているので、抗−アポトーシス的作用機構を有する分子の場合に驚くべきものではない(20)。
かくして本発明は、患者に治療的に有効な量のエリトロポイエチンを投与することを含んでなる虚血事象を経験した患者の処置方法を提供し、ここでエリトロポイエチンの1回目の投薬は虚血事象後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるエリトロポイエチンの2回目の投薬が続く。特に、虚血事象を経験した患者の処置は、虚血事象のいずれかの結果、例えば神経学的損傷又は梗塞からの回復の促進を含む。1つの側面において、虚血事象からの回復は梗塞サイズの減少により示される。他の側面において虚血事象からの回復は、患者の機能的結果における向上、例えば行動得点システムにより決定されるものから得られる1つもしくはそれより多い得点における向上により示される。本発明により与えられる処置の結果を、磁気共鳴画像法(MRI)、CTA(コンピューター連動断層撮影血管造影法)及びCT(コンピューター連動断層撮影法)スキャンのような医学的画像化システム、神経学的試験、ホィスカータッチ試験(whisker touch test)又はフットフォールト試験(foot fault test)を含むがこれらに限られない当該技術分野において周知の評価方法を用いて評価することができる(19)。
本発明は、患者に治療的に有効な量のエリトロポイエチンを投与することを含んでなる、虚血事象後の患者においてCNSにおけるアポトーシス又は炎症を妨げるための方法も提供し、ここでエリトロポイエチンの1回目の投薬は虚血事象後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるエリトロポイエチンの2回目の投薬が続く。
結果は、梗塞サイズの減少を達成するためには、エリトロポイエチンの初期の投与が必要であることを示した。処置が閉塞から6時間後に開始されると、効果は失われた。特に、閉塞の時点及び閉塞後24時間及び48時間に2500IU/kgの投薬量において与
えられるエリトロポイエチンの複数日の投薬は、梗塞サイズの30%の減少を生じ、それは5000IU/kg又は1250IU/kgの投薬レベルにおいて観察されなかった。従って本発明は、投薬当たり約1500IU/kg〜約4500IU/kgの量のエリトロポイエチンを患者に投与することを含んでなる、虚血事象から6時間以内にエリトロポイエチンへの初期暴露を受けた患者において梗塞サイズを減少させるための方法を提供し、ここでエリトロポイエチンの1回目の投薬はエリトロポイエチンへの初期暴露後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜約26時間以内にデリバーされるエリトロポイエチンの2回目の投薬が続く。
本明細書で用いられる場合、「暴露」という用語は、例えば長時間−作用性EPOの1回の投薬、繰り返される個々の投薬又は1回の投与の後に比較的継続的に与えられ得る投薬、例えばEPOを含んでなる経皮パッチの適用あるいはEPO移植片の移植を指す。
さらに、今回驚くべきことに、出願人等は、永久的MCAOに供されたラットにおいて、発作から約24時間後にEPOを与えた場合に有意な機能的向上を見出した。かくして本発明はさらに、患者に治療的に有効な量のEPOを投与することを含んでなる虚血事象後の患者において機能的回復を促進するための方法を提供し、ここでEPOの1回目の投薬は虚血事象後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く。
関連する本発明の態様において、EPOを3回目の投薬として患者に投与することができる。3回目の投薬は、好ましくは虚血事象後約20時間〜約60時間以内に施すことができる。3回目の投薬を与える場合、それを2回目の投薬後約8〜約24時間以内にデリバーすることができる。
本明細書で用いられる場合、「機能的回復」という用語は、虚血事象の後の患者における行動的向上を指す。動物における機能的回復を、例えば修正Hernandez−Schallertフットフォールト試験(18)を用いて評価することができ、その試験では、0.5cmの直径の金属棒の間に2cmの空間を有する格子上に動物を置き、2分間観察し、その間にそれらの前肢及び後肢が空間を通って落ちる回数を数える。人間における機能的回復は、運動強度、感覚及び協調のような基本的な神経学的機能、記憶、言語及び指示に従う能力のような認識機能ならびに毎日の生活の基本的活動又は器械活動(instrumental activity)のような機能的能力を測定するように設計される器械により評価することができる。基本的な神経学的機能の回復は、NIH Stroke Scale(NIHSS)(31)のような器械を用いて測定することができ、認識機能の回復は、Boston Naming Test、Trail−making
Test及びCalifornia Verbal Learning Testのような神経心理学的試験を用いて測定することができ、毎日の生活の活動は、ADCS/ADL(アルツハイマー病臨床研究/毎日の生活の活動)(Alzheimer’s Disease Clinical Studies/Activities of Daily Living)スケール又はBristol Activities of Daily Living Scaleのような器械を用いて測定することができ、すべての試験及びスケールは当該技術分野において既知である。
本明細書に記載する通り、遅れた投薬の範例は梗塞サイズの減少を生じなかった。この観察に関する1つの可能な説明は、TTC(2,3,5−トリフェニルテトラゾリウムクロリド)染色が梗塞領域を正確に示していないかも知れないことである。この可能性に向き合う(address)ために、代表的な動物からの切片についてもっと包括的な形態学的分析を行ない、TTC分析と比較した。TTC染色の境界内に無損傷のニューロンは検出されず(データは示されない)、この現象は我々の観察に関して責任がないことを示
唆した。従ってEPOの遅れた投与は、おそらく梗塞の領域から遠い領域における遅れたアポトーシスを妨げることにより、あるいはおそらく内在性再構築及び再造形事象を強化することにより、梗塞領域のサイズの減少に無関係に機能を向上させる。
前に言及した通り、アポトーシスは虚血発作に続く数日間起こり得る。遅れたアポトーシスは虚血性周辺部(ischemic penumbra)において起こり、最終的な梗塞体積に寄与する(21,22)。それは梗塞領域から遠い領域においても起こり、その最もありそうな理由は、梗塞領域内への鍵の突出(key projections)を失ったニューロンのための栄養的支持の喪失である。EPOはニューロン集団のために栄養的であることが示されているので(10,23)、遅れたEPO投与の効果に関する可能な説明は、梗塞領域から解剖学的にある距離に位置するニューロンの遅れたアポトーシスの妨害である。これらのニューロンの集団の節約(sparing)は、我々の行動評価において観察される機能的性能の保存を説明することができる。
排除することができない他の説明は、軸索伸出(neurite outgrowth)、シナプス形成、シナプス強化又は露出(unmasking)のような再構築及び再造形機構を支持することにより、EPOが機能的回復プロセスを強化することである。7日のように初期に観察される機能における向上は、新規な長距離の機能的連結の確立に反対の議論を主張するが、2つの報告は、少なくとも可塑性(plasticity)の開始が7日までに明らかになると示唆している。病巣虚血性発作のラットモデルにおける塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)の効果を調べているKawamate et al.(24)及び類似のモデルにおいてd−アンフェタミン処置を見ているStroemer et al.(25)は、薬剤処置を用い、同時に梗塞サイズが減少することなく、機能的性能における向上を観察した。注目すべきことに、これらの研究において動物を最高で2ヶ月間観察したが、行動的向上は7日までに有意であった。
免疫組織化学的分析は、両研究において軸索発芽(neurite sprouting)の増加の証拠を明らかにし、それは成長関連タンパク質43(GAP43)発現における増加により決定され、それは閉塞から3日後にピークとなった。EPOは以前に軸索発芽を促進することが示されている(26)。これらのデータは一緒になって、傷害に続く最初の数日以内になんらかの修復プロセスが開始され得ること、ならびにEPOがこれらの初期のプロセスに作用して機能的回復を強化できることを示唆している。露出又はシナプス強化のような他の再構成プロセスは、もっとずっと短い時間をかけて起こり得るが、これらの事象へのEPOの効果は示されていない。
当該技術分野における通常の熟練者は、種々の状況において投薬の適した量及び方法を容易に決定することができる。いずれかの与えられる投薬セグメント(dosing segment)のいずれかの特定の暴露において投与されるべきEPOの量は特に制限されず、EPOの投与の故の毒性の影響が実質的に現れない限り、暴露、投薬部分又は複数日投薬養生当たりにいずれの量のEPOを投与することもできる。すなわち(that being said)、そして追加の指針を与える目的のみのため且つそれに不必要に縛られずに、一般的な治療のガイドラインは、患者が望ましくはEPOの各投薬において約500IU/kg〜約10000IU/kgの治療的な有効な量を与えられることを示唆している。好ましくは、患者はEPOの各投薬において約1250IU/kg〜約5000IU/kgの量を与えられる。より好ましくは、患者はEPOの各投薬において、約2500IU/kgからの量を与えられる。上記の通り、EPOの投薬をいずれかの既知のあるいは新規に開発された投薬フォーマット(dosing format)において与えることができる。
本発明は、本発明の実施において多様なEPOの投与経路を使用できることを意図して
いる。好ましくは、可能な限り迅速に患者にEPOへの暴露を与えることができるフォーマットにおいて、望ましくはEPOの各投薬を与えることができる。すなわち、静脈内投薬、皮下投薬、筋肉内もしくは腹腔内を含むがこれらに限られない多様な投与経路が意図されている。経口用調剤が利用可能であるか又は利用可能になる範囲で、そのような投与の道も考慮されており、本明細書に記載される2回目もしくは続くEPO投薬のために特に適しているかもしれない。
投薬養生から利益を得ることができる患者は特に制限されず、人間及び動物の患者の両方、好ましくは哺乳類の患者が含まれ得る。
以下の実施例は本発明を例示するために与えられ、本発明を制限するとみなされるべきではない。本発明は、図面及び下記の実施例を参照することによってより良く理解されるであろうが、当該技術分野における熟練者は、これらが前記の請求項にもっと十分に記載されている本発明の例でしかないことを容易に認識するであろう。
材料及び方法
動物及びMCAO外科手術
動物を含む方法は、Johnson & Johnson Institutional Animal Care and Use Committeeにより承認された。290g〜320gの体重の雄のSprague−Dawleyラット(Charles
River Laboratories,Raleigh,NC)を温度−制御環境中で、12時間(6:00〜18:00)明−暗サイクルにおいて個別に収容し、随意に食物及び水を与えた。2.5%イソフルラン(isoflurane)を用いて動物を麻酔し、体温を37℃に保った。本質的にZimmerman et al.(17)により記載されている通りに永久的MCAOを行なった。要するに、腹側で切開し、左右両方の総頸動脈(CCA)を見えるようにした。4−0絹結紮糸を用い、右CCAを永久的に閉塞させた。卵円孔から1mm前方且つ3〜4mm外側において開頭を行い、右中大脳動脈(MCA)を見えるようにした。次いでレンズ核線条体動脈に対して遠位の焼灼によりMCAを永久的に閉塞させた。次いで動脈瘤クリップを用いて左CCAを1時間、一時的に閉塞させた。閉塞に続き、外科手術用ステープルを用いて切開を閉じ、ブピビカン(Bupivicane)(0.25%)を切開部位に供給した。加温ランプ下で動物を麻酔から回復させた。
24時間後、神経学的試験、ホィスカータッチ試験及びフットフォールト試験を用いてラットを評価した。表1に示す通りに、MCAOに供されたラットを閉塞から24時間後に傷害の重度に関して評価した。3つの試験を行なった:神経学的評価、ホィスカータッチ試験及びフットフォールト試験(19)。予備−決定されたパラメーター外の得点を得た動物は、軽症すぎるか又は重症すぎる欠陥を有すると判断され、さらなる分析から除外した。神経学的得点で0の得点を得るか、又は≧1のホィスカータッチ得点及び≦2のフットフォールト得点を得た動物(傷害なし)あるいは≧2の神経学的得点を得た動物(重症の傷害)を、さらなる分析から除外した。
閉塞から7日後に、梗塞サイズ及び機能的結果に関して動物を分析した。
Figure 2006521405
薬剤及び投与
デキストロルファン酒石酸塩(Sigma Chemicals)をEPOのビヒクル(蒸留水中の4.38mg/ml NaCl,1.1mg/ml NaHPO,1.6mg/ml NaHPO,5.0mg/ml グリシン,0.3mg/ml Tween 80,Ph6.9)中に、25mg/mlの濃度で溶解した。組換えヒトエリトロポイエチン(Epoetin alfa)を、ビヒクル溶液中でその最終的濃度まで希釈した。すべての薬剤を、3つの投薬養生の1つにより1ml/kgの容積で尾静脈を介して静脈内(i.v.)に投与した:
1)1日投薬養生−ビヒクル、デキストロルファン(25mg/kg)又はEPO(5000IU/kg)を左CCAの閉塞の直前に(0時間)投与し、続いて2回目の投薬を1時間後、血流の回復の直後に与えた。
2)複数日投薬養生−ビヒクル又はEPO(5000IU/kg,2500IU/kgもしくは1250IU/kg)を0時間に投与し、続く投薬を24時間及び48時間後に与えた。
3)遅延複数日投薬養生−ビヒクル又はEPO(5000IU/kgもしくは2500IU/kg)を閉塞から6時間、24時間及び48時間後あるいは閉塞から24時間及び48時間後に与えた。
梗塞体積の決定
7日後に動物を犠牲にし、それらの脳を取り出し、氷冷PBS中に入れた。脳マトリックス(Kent Scientific)を用いて脳を2mmの厚さの切片に切断し、次いで2% 2,3,5−トリフェニルテトラゾリウムクロリド(TTC)で染色した。立体顕微鏡に接続されたCCD(Charge−Coupled device)カメラを用いて脳切片を画像化し、コンピューターの助けを借りて梗塞サイズを決定した。すべての切片の梗塞体積を合わせ、絶対梗塞体積を与えた。相対梗塞体積(絶対梗塞体積/大脳半球の全体積)も決定した。
行動分析
修正Hernandez−Schallertフットフォールト試験(18)を用い、動物を機能的回復に関して評価した。この試験では、0.5cmの直径の金属棒の間に2
cmの空間を有する格子上に動物を置く。動物を2分間観察し、それらの前肢及び後肢が空間を通って落ちる回数を数える。
統計的分析
Kruskal−Walis試験を用いて処置群の非−パラメーター分析(non−parametric analysis)を行ない、続いて後−hoc分析(post−hoc analysis)を行なって処置群をビヒクル標準群と比較した。
結果
外科手術的結果
合計で229匹の動物がこの研究のためにMCAOを受けた。これらの中で28匹は7日における分析の前に死亡し、4匹は24時間評価の際に除外された(材料及び方法ならびに表1を参照されたい)。この研究における梗塞サイズ及び梗塞の位置に関して調整する試みで、皮質下が付随的に伴う梗塞(infarct with sub−cortical involvement)を有する動物(n−21)を分析から除外した。体重又は体温に関し、処置群の間で統計的な差はなかった。
1日投薬養生
EPOの1日投薬養生が梗塞体積を減少させ、機能的結果を向上させる力を調べた。デキストロルファン(25mg/kg)又はEPO(5000IU/kg)で処置された動物は、閉塞から7日後に分析すると、ビヒクル処置動物と比較して梗塞体積及び機能的結果において差を示さなかった(図1)。デキストロルファンは、閉塞から24時間後に分析すると、梗塞体積を減少させた(データは示されない)。
複数日投薬養生
閉塞の時点ならびに閉塞から24時間及び48時間後に与えられるEPOの複数日の毎日の投薬の効果も調べた。2500IU/kgの投薬量においてEPOを用いる複数日処置は、絶対梗塞サイズ(図2A)及び相対梗塞サイズ(データは示されない)の両方における30%減少を生じ、それらは統計的に有意であった(p<.05)。この梗塞サイズにおける減少は、5000IU/kgの投薬レベルにおいても1250IU/kgの投薬レベルにおいても観察されなかった。行動分析は、ビヒクル処置動物と比較して、5000IU/kgにおいて61%及び2500IU/kgにおいて65%の機能的回復における有意な向上を示した(それぞれp<.01及びp<.001,図2)。1250IU/kgにおけるEPOは機能的結果に効果を有していなかった。
遅延複数日投薬養生
発作の患者を発作発生の直後に緊急処置室に到達させることが、多くの場合に現実的でないかもしくは不可能であることは周知である。本発明は、EPO処置の遅れた開始が発作回復の補助において有効であることを示す。本発明において、EPOの初期投薬を閉塞から6時間後に遅らせ、次いで24時間及び48時間に投薬した。処置を6時間遅らせると、EPOの5000IU/kgの投薬も2500IU/kgの投薬も梗塞サイズにおける有意な減少を生じなかった(図3)。予期に反して、5000IU/kg及び2500IU/kgの投薬レベルの両方は、機能的得点をビヒクルよりそれぞれ46%(p<.05)及び56%(p<.01)向上させた。1日目の投薬を省き、傷害から24時間及び48時間後にEPOを与えると、類似の結果、すなわち梗塞サイズにおける減少なしならびに5000IU/kg(49%)及び2500IU/kg(68%)における機能的結果のビヒクルを超える有意な向上が観察された(p<.01)(図4)。
EPOの複数日投薬養生は、ビヒクル処置動物と比較して梗塞サイズを減少させ、機能的結果を向上させた。EPOの初期投薬を閉塞から24時間後まで遅らせることは、機能的結果の向上において有効であるが、梗塞サイズの減少においては有効でない。1日投薬養生は梗塞サイズ又は機能的結果に効果を有していなかった。
本研究は、以前に報告された急性虚血性発作の動物モデルにおけるEPOの有効性を支
持する。さらにデータは、EPOが機能的結果を向上させるために利用できる治療時間ウィンドウを延長するための証拠を提供し、神経系の障害のための治療としてEPOを考える場合、投薬養生が重要であることを示す。
前記の明細書は本発明の原理を記載しており、例示の目的で実施例が与えられているが、本発明の実施は、前記の請求項及びそれらの同等事項の範囲内に含まれる通常の変更、応用及び/又は修正のすべてを包含することが理解されるであろう。
Figure 2006521405
Figure 2006521405
Figure 2006521405
1日の投薬が梗塞サイズに効果を有していないことを示すグラフ。 1日の投薬が機能的結果に効果を有していないことを示すグラフ。 エリトロポイエチンの複数日投薬が梗塞サイズを減少させることを示すグラフ。 エリトロポイエチンの複数日投薬が機能的結果を向上させることを示すグラフ。 遅れた複数日のEPOの投与が梗塞サイズに効果を有していないことを示すグラフ。 遅れた複数日のEPOの投与が機能的結果を向上させることを示すグラフ。 閉塞から24時間後のように遅くに開始されるEPOが梗塞サイズの減少に有効ではないことを示すグラフ。 閉塞から24時間後のように遅くに開始されるEPOが機能的結果を向上させることを示すグラフ。

Claims (58)

  1. 必要としている患者に治療的に有効な量のEPOを投与することを含んでなり、ここでEPOの1回目の投薬は虚血事象(ischemic event)後約8〜約26時間以内にデリバー(deliver)され、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く、虚血事象後の回復を促進するためのエリトロポイエチンの投薬養生(dosing regimen)。
  2. EPOの1回目の投薬を虚血事象の約24時間後にデリバーする請求項1の投薬養生。
  3. 2回目の投薬を1回目の投薬の約24時間後にデリバーする請求項2の投薬養生。
  4. 虚血事象後約20時間〜約60時間以内にデリバーされるEPOの3回目の投薬を患者に施すことをさらに含んでなる請求項1の投薬養生。
  5. EPOの3回目の投薬を2回目の投薬後約8〜24時間以内にデリバーする請求項4の投薬養生。
  6. EPOの少なくとも1回の投薬を皮下、筋肉内、静脈内又は腹腔内投与経路によりデリバーする請求項1〜5のいずれかの投薬養生。
  7. デリバーされる各EPO投薬量が約500IU/kg〜約10000IU/kgから選ばれる請求項1〜6のいずれかの投薬養生。
  8. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kg〜約5000IU/kgから選ばれる請求項7の投薬養生。
  9. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kgである請求項7の投薬養生。
  10. 虚血事象が発作である請求項1〜9のいずれかの投薬養生。
  11. デリバーされる少なくとも1回のEPO投薬量が約2500IU/kgである請求項10の投薬養生。
  12. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kgである請求項11の投薬養生。
  13. エリトロポイエチンが長時間−作用性EPOである請求項1〜12のいずれかの投薬養生。
  14. 患者に治療的に有効な量のEPOを投与することを含んでなり、ここでEPOの1回目の投薬は虚血事象後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く、虚血事象を経験した患者の処置方法。
  15. EPOの1回目の投薬を虚血事象の約24時間後にデリバーする請求項14の方法。
  16. 2回目の投薬を1回目の投薬の約24時間後にデリバーする請求項15の方法。
  17. 虚血事象後約20時間〜約60時間以内にデリバーされるEPOの3回目の投薬を患者に施すことをさらに含んでなる請求項14の方法。
  18. EPOの3回目の投薬を2回目の投薬後約8〜24時間以内にデリバーする請求項16の方法。
  19. EPOの各投薬がEPOの皮下、筋肉内、静脈内又は腹腔内注入を含んでなる請求項14〜18のいずれかの方法。
  20. デリバーされる各EPO投薬量が約500IU/kg〜約10000IU/kgから選ばれる請求項14〜18のいずれか1つの方法。
  21. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kg〜約5000IU/kgから選ばれる請求項20の方法。
  22. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kgである請求項21の方法。
  23. 虚血事象が発作である請求項14〜18のいずれかの方法。
  24. デリバーされる少なくとも1回のEPO投薬量が約2500IU/kgである請求項23の方法。
  25. 患者に治療的に有効な量のEPOを投与することを含んでなり、ここでEPOの1回目の投薬は虚血事象後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く、虚血事象後の患者における機能的回復を促進するための方法。
  26. EPOの1回目の投薬を虚血事象の約24時間後にデリバーする請求項25の方法。
  27. 2回目の投薬を1回目の投薬の約24時間後にデリバーする請求項26の方法。
  28. 虚血事象後約20時間〜約60時間以内にデリバーされるEPOの3回目の投薬を患者に施すことをさらに含んでなる請求項25の方法。
  29. EPOの3回目の投薬を2回目の投薬後約8〜24時間以内にデリバーする請求項28の方法。
  30. EPOの各投薬がEPOの皮下、筋肉内、静脈内又は腹腔内注入を含んでなる請求項28〜32のいずれかの方法。
  31. デリバーされる各EPO投薬量が約500IU/kg〜約10000IU/kgから選ばれる請求項28〜32のいずれかの方法。
  32. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kg〜約5000IU/kgから選ばれる請求項31の方法。
  33. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kgである請求項32の方法。
  34. 虚血事象が発作である請求項28〜32のいずれかの方法。
  35. デリバーされる少なくとも1回のEPO投薬量が約2500IU/kgである請求項34の方法。
  36. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kgである請求項35の方法。
  37. 投薬当たり約1500IU/kg〜約4500IU/kgの量のEPOを患者に投与することを含んでなり、ここでEPOへの初期暴露に続くEPOの1回目の投薬はEPOへの初期暴露後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜約26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く、虚血事象から6時間以内にEPOへの初期暴露を受けた患者における梗塞サイズを減少させるための方法。
  38. EPOの1回目の投薬を虚血事象の約24時間後にデリバーする請求項37の方法。
  39. 2回目の投薬を1回目の投薬の約24時間後にデリバーする請求項38の方法。
  40. 虚血事象後約20時間〜約60時間以内にデリバーされるEPOの3回目の投薬を患者に施すことをさらに含んでなる請求項37の方法。
  41. EPOの3回目の投薬を2回目の投薬後約8〜24時間以内にデリバーする請求項40の方法。
  42. EPOの各投薬がEPOの皮下、筋肉内、静脈内又は腹腔内注入を含んでなる請求項37〜41のいずれかの方法。
  43. デリバーされる各EPO投薬量が約1800IU/kg〜約4000IU/kgから選ばれる請求項37〜41のいずれかの方法。
  44. デリバーされる各EPO投薬量が約2000IU/kg〜約3000IU/kgから選ばれる請求項43の方法。
  45. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kgである請求項44の方法。
  46. 虚血事象が発作である請求項37〜41のいずれかの方法。
  47. デリバーされる少なくとも1回のEPO投薬量が約2500IU/kgである請求項46の方法。
  48. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kgである請求項47の方法。
  49. 患者に治療的に有効な量のEPOを投与することを含んでなり、ここでEPOの1回目の投薬は虚血事象後約8〜約26時間以内にデリバーされ、1回目の投薬後約8〜26時間以内にデリバーされるEPOの2回目の投薬が続く、虚血事象後の患者のCNSにおけるアポトーシス又は炎症を抑制するための方法。
  50. EPOの1回目の投薬を虚血事象の約24時間後にデリバーする請求項49の方法。
  51. 2回目の投薬を1回目の投薬の約24時間後にデリバーする請求項50の方法。
  52. 虚血事象後約20時間〜約60時間以内にデリバーされるEPOの3回目の投薬を患者に施すことをさらに含んでなる請求項51の方法。
  53. EPOの3回目の投薬を2回目の投薬後約8〜24時間以内にデリバーする請求項52
    の方法。
  54. EPOの各投薬がEPOの皮下、筋肉内、静脈内又は腹腔内注入を含んでなる請求項49の方法。
  55. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kgである請求項49の方法。
  56. 虚血事象が発作である請求項49の方法。
  57. デリバーされる少なくとも1回のEPO投薬量が約2500IU/kgである請求項56の方法。
  58. デリバーされる各EPO投薬量が約2500IU/kgである請求項57の方法。
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