JP2006518464A - 赤外線撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温燃焼ガスや屋外における太陽光線の影響を受けることなく広範囲の温度で動作する炉の温度を正確に測定可能にする単一の赤外線撮像装置を提供する。
【解決手段】 赤外線撮像装置は、開口14を有するハウジング12を含み、光学構造物40を通る光路に沿って入射する赤外線を導く。光学構造物40は、3から14μmまでのスペクトル帯域幅を有するよう最適化され、広い温度範囲の全ての赤外線を通過されるに十分な3から14μmまでの帯域幅を有するスペクトルUFPAディテクタ48へ入射させる。赤外フィルタ構造物44は、3から8μmまでの範囲および8から14μmまでの帯域幅を有する少なくとも2個の赤外線フィルタ78F、80Fを含み、光路に選択的に挿入される。

Description

本発明は、例えば直接加熱プロセスヒータ等に使用されるチューブ(管状部材)の壁面の赤外線撮像の如き特別な状況下でサーマルイメージを提供する赤外線撮像装置に関し、特に工業プロセスその他ユーザが特定し選択する設備を含む従来の予測および予防メンテナンス(PPM)アプリケーションに関連する温度測定を可能にする赤外線撮像装置に関する。
石油化学および電力等の公益産業には、稼動状態における直接加熱プロセスヒータにおける管壁面温度の赤外線撮像および絶対温度測定を含むアプリケーション等の多くのクラスがある。これらのプロセスにおける温度範囲は、400℃から1200℃まで変化する。例えばエチレンプラントにおけるクリープ破裂設計温度以上の炉チューブの動作は、寿命を短縮し且つ早期破壊の可能性が増加することになることが広く認識されている。チューブが故障すると、極めて高額の修理費と炉のシャットダウン(稼動停止)を生じることになる。
加えて、温度は意図する製品の生産性又は歩留まりにしばしば悪影響を生じる。例えば、大型エチレンプラントのコイル出力における所望温度からの10℃温度差は、年間何10万ドルの収入の損失となり得る。斯かる損失は、供給原料油が予定どおり変換されないことにより生じる。同じことは精製のクッカー(コークス)炉にも適用される。最適温度よりも僅かに高い温度で稼動させると、チューブ内にオーバーケーキングおよびコークスの生成が増加することとなる。これは外部温度の上昇を生じさせ、その結果スループットを減少させる。チューブ内のコークスの生成およびこの生成の正確な位置の特定は最も重要である。チューブの表面温度の大きな不確定要素は、プロセスを最適条件付近で精度よく動作させる場合には許容できない。
パワーユーティリティは、規制緩和の結果、原価意識が一層厳しくなっている。上述したのと殆ど同様の原理がユーティリティ用の炉にも適用される。例えば、石炭火力のユーティリティ炉において、ボイラーチューブ内におけるクリンカー生成の特定は、石油化学用クラッキング(分解蒸留)炉におけるコークスの生成の特定と同様に重要である。
炉チューブ温度測定に関する業界の技術は、年を追って改善され、現在では、この測定に関して3つの方法が存在する。
第1の方法は、チューブの選択された場所に溶接等により物理的に直接接触された熱電対を使用する。しかしながら、熱電対の取り付けは、校正中に急速なドリフトを生じ且つ炉内環境で保護材料の劣化を生じるので、長期間にわたる動作に対しては信頼性に欠ける。これに加えて、取り付けられる熱電対が増加すると、関連する配線や測定器が複雑になるので、数が制限される。通常、制御室へは100m以上の距離が必要である。熱電対による方法で、チューブのコークス化の正確な生成箇所を特定することは殆ど不可能である。
第2の方法は、多くのプラントで広く採用されている方法であり、適当な光学、空間分解および赤外線フィルタリング付きのポータブル、シングルポイント(単一点)放射温度計を使用する。これらの機器は、表示された放射温度計の読みにおける放射性、反射光輝および炉のガス放射/吸収の如き炉内状態の影響を補正する性能を備えている(詳細については、ニュージャージー州オークランドのマイクロンインフラレッドインコ−ポレイッテッド製のモデルM90Dおよびマイクロン/クオンタムロジックモデルIの刊行物参照)。マイクロン/クオンタムロジックIでは、変調されたレーザ光線を使用する新規な方法であり、チューブの放射度の測定を可能にすると共にチューブの一層正確な温度測定を可能にする。
これら従来のシングルポイントポータブル放射温度計は、次の如き1つの深刻な欠点を有する。即ち、炉の長さ又は高さの全体に渡って全てのチューブを人間が測定することは殆ど不可能である。測定箇所は、1つの炉当たり1日に数100箇所を容易に超し得る。操作者(測定者)の疲労および退屈は、報告されるデータの品質の悪化を生じることとなり得る。その結果、プロセスエンジニアは、幾つかの選択されたポイントのみを測定し且つ残りは無視することを選択する。そこで、コークスが精製される場所の特定は、一層偶然を期待し確実性を欠くこととなる。
現在採用されている第3の方法は、炉内の大変広い部分を観察する十分な視野を有する赤外線撮像機器を使用する。図1は、典型的な精製におけるクッカー炉の断面図を示す。異なる赤外線撮像装置7、8、11の視野1、3、5が図示されている。十分な数の観測点13、15が設けられ、炉内の全てではなくとも十分なイメージングを可能にする。これら中間波長の赤外線(MWIR)機器は、適当な赤外線フィルタを含み、高温の燃焼ガス17のかなり内部を赤外線撮像装置で「観る」ことができるようにする。典型的な赤外線フィルタは、3.90μmを中心とする狭帯域フィルタである。燃焼派生物は、HO、N、CO、NOxガスおよび少量の灰およびその他の粒子の残留物である。これら高温燃焼ガスは、管壁19に向けて相当量の放射を生じ、チューブを加熱することとなる。3.90μmでは、高温ガス放射のスペクトラムにボイド(間隙)を生じ、高温ガスを極めて透明にすることが知られている(図2Aおよび図2B参照)。ターゲットが吸収性であり放射性である、この特定波長において動作する機器は、高温燃焼ガスの存在下でも炉内の極めて高品質のサーマルイメージが提供可能である。
更に、チューブの反射された放射輝度の校正のためにチューブの放射度および炉の背景温度を推定又は知ることにより、十分な反復性を得ることができる。赤外線撮像装置の感度は、十分良好であるので、1〜2℃の差を容易に判別することが可能である。しかし、チューブの絶対温度レベルを確立することは別問題である。
最近の赤外線撮像装置は、現場で撮ったイメージをストア(保存)して、更にオフラインでイメージ処理する機能を備えている。多くの有用なパラメータおよび特に温度プロファイル/時間的トレンド(傾向)解析が容易に決定できる。多くの場合、チューブ壁温度のトレンドは、チューブの寿命又はチューブ内のコークスの生成の目安となり、これらは何れもプロセスの生産性およびプラント稼動の総合コストに相当な影響を有する。
赤外線撮像の現状
高温燃焼ガス内を通り抜け可能な適当な3.90μmの赤外線帯域フィルタ付きで設計され既存の赤外線撮像は、インジウムアンチモン(InSb)、水銀カドミウムテルライド(MCT)、プラチナシリサイド(PtS)等のフォトンディテクタ(光子検出器)又は量子井戸赤外線フォトディテクタ(QWIP)に依存している。典型的なディテクタは、320H(水平)×240V(垂直)素子(ピクセル)のアレイを有し、サーマルイメージを形成し且つ3〜5μmのスペクトル帯域で極めて感度が高い。このクラスのディテクタの主な欠点は、それらが液体窒素の温度に相当する77Kの如き極めて低温で動作させる必要があることである。
ポータブル機器に超低温を実現することは、家庭用冷蔵庫と同様の原理で動作するがヘリウムガス又はその他の超低温液体ガスを圧縮媒体として使用する極めてハイテクな超低温クーラ(又はクライオクーラ)を必要とする。初期製造コストに加えて、超低温コンプレッサをポータブル機器に組み込むことは別の欠点を有する。第1に、超低温クーラが十分な低温に到達するためには数分の時間を要する。第2に、超低温冷凍機は、ピストン、シリンダ、ガスケット(パッキン)、O−リングおよびモータ等の多くの可動およびシール部品を必要とする。これらピストン、シリンダ、ガスケットおよびO−リングは気体を液体に変換するために極めて高圧下で動作しなければならない。超低温クーラの一般的な寿命は、約2000時間である。通常の故障モードは、シールを通すヘリウムガスの漏洩である。この超低温クーラの交換又は修理は、機器の購入代金の25%を越える。コスト問題の外に、スペアパーツの不足又は熟練したサービスマンの不足等により修理は大幅に遅れるのが通常である。更に、バッテリ(電池)の寿命の大部分は、ディテクタを低温状態に維持するために消費される。通常、操作者は、大容量の外部バッテリを、肩掛け又はベルトで腰回りに止めて持ち運ぶ必要がある。これは、操作者に不便を課すと共に操作者は数階建てに相当する高さの高温の観測ポートを通る狭いキャットウォークを通って炉内の撮影をしなければならないので、操作者の安全性を損なう虞がある。この作業中の災害の回避がプラントマネージメントにとり最重要事項であることはもちろんである。
更に、これらのフォトンディテクタは、また実効的に3〜5μmのスペクトル帯域に制限されている。そこで、例えば−40〜200℃の範囲の低い温度の検出には使用できない。そして、特に屋外では、日中、太陽の影響による日光による3〜5μmの強力な輻射エネルギー源のために、それらの使用ができない。これらの低い温度は、石油化学関連のプロセスにおいて、他のポイント(点)で生じ得ると共に極めてクリティカルでもある。これらの状態のモニタリング(監視)には、8〜14μmのスペクトル帯域で動作する長波長赤外線(LWIR)イメージングラジオメータ(輻射温度計)を使用して行なうのが通常である。
また、同様の低温検出機能を必要とする補助炉およびその他の施設機能が包括的予測および予防メンテナンス(PPM)プログラムに供される場合がある。
そこで、現状の技術レベルでは、クッカー炉内計測およびPPM活動の如き2つの全く異なるアプリケーションには、−40〜2000℃の広い温度範囲をカバーする2つの機器を使用する必要がある。
ここ数年に、非冷凍型フォーカルプレーンアレイ(UFPA)赤外線ディテクタのクラスが、各種の工業、科学、セキュリティ(警備)、公衆安全、自動車および消防アプリケーション用として市場に紹介されている。これら最近のディテクタの設計および開発の契機は、軍事用の軽量、且つ超携帯性の暗視装置のニーズであった。このUFPAディテクタの主たる利点は、室温で動作することである。即ち、ディテクタを冷却するために超低温環境を必要としない点である。
しかし、これら全てのディテクタは、通常6μmを超える長波長赤外線波長で動作するように最適化されている。このディテクタは、最適動作のために、敏感な感知素子(ピクセル)を覆う赤外線透過窓により真空シールされている。この窓の赤外線透過特性は、6〜14μm又は8〜14μmである。8〜14μmのスペクトル透過は、大気の吸収帯域効果が最小になり、従って長距離でイメージの鮮明度を大きくすることが可能であるので、好ましい選択である。
本発明は、従来技術の上述の如き欠点乃至課題に鑑みなされたものであり、MWIRデバイスとしても使用可能なように適合させることにより、燃焼する炎から干渉されることなく、例えば炉内部のチューブ壁のターゲット(目標物)表面における高温を測定可能にすると共に広い日光の下での温度検出を含む低温度範囲でも動作可能にする、これらUFPAデバイスの新たな用途を提供することを主たる目的とする。
本発明の他の目的は、超低温に冷却する必要がなく、従って機器の寿命を長くし、斯かる環境に極めて好ましい付加的な便宜および安全性を提供可能にする軽量ポータブル機器を提供することである。
本発明の更なる目的は、既存のUFPA赤外線撮像装置(デバイス)を本発明の目的の達成のために適合させることであり、このデバイスは組み込まれたファームウエアおよび、例えばMikronSpec(商標)オフラインソフトウエアの如き関連するオフラインのソフトウエアを含み、測定精度を更に強化し、例えばチューブの寿命を長くしこれによりプラント稼動の生産性を向上させ又は異なるプロセスに使用される際に、その他の利点を与えることを可能にすることである。
本発明の赤外線撮像装置によると、次の如き実用上の顕著な効果が得られる。即ち、単一の赤外線撮像装置を使用して、−40℃から2000℃まで間の温度範囲の温度を十分な高精度で測定可能である。また、光学構造物内には、光路内に選択的に挿入可能な第1赤外線帯域フィルタおよび第2赤外線フィルタを配置するので、全体構成が極めて簡単であり、小型化可能である。更に、これらの赤外線フィルタは、内蔵されたモータにより、操作者のキー操作に応じて自動的に設定可能である。従って、種々の炉の内部温度等を測定してプロセス制御又はPPM等に好適である。
上述した目的を達成するために、本発明の赤外線撮像装置は、−40〜2000℃の高温および低温度間の対象温度範囲内の異なる温度を有するターゲット表面の赤外線撮像を得る装置である。この赤外線撮像は、既知の透過波長を有する妨害媒体を介して行なわれる。ターゲット表面は、既知の吸収波長を有する。
このデバイスは、ターゲット表面から出る赤外線を含む赤外線を入射可能にする開口を含むハウジングを備えている。この赤外線は、ハウジング内の光路(通路)に沿って導かれる。この光路は、光軸を有する。
光学構造物(組立体)がハウジングおよび光軸内に配置されている。この光学構造物は、入口および出口を有する。赤外線は、光学構造物の入口へ向けて入口内へ導かれ、その出口を介して出射される。
光学構造物のスペクトル帯域を3μmから14μmまでに最適化する手段が設けられている。好適実施例によると、この光学構造物は、対物レンズ、ネガティブレンズおよびフォーカス(合焦)レンズ手段を含んでいる。好適実施例では、これら各レンズは、ゲルマニウム製である。また、好適実施例によると、各レンズは、スペクトル帯域3μmから14μmまでの反射防止コーティングが施されている。
また、非冷却フォーカルプレーンアレイおよび検出面を含む赤外線ディテクタ(UFPAディテクタ)を備えている。このUFPAディテクタは、ハウジング12内の光路に配置され、光学構造物を通過する赤外線が検出面に当たるようにする。
UFPAディテクタのスペクトル帯域を3μmから14μmまでに最適化する手段が設けられている。好適実施例によると、これは光学構造物の出口およびUFPAディテクタ面間の光軸に配置されたスペクトル透過窓を含み、このスペクトル透過窓は、3μmから14μmまでのスペクトル帯域幅を有する。代表的には、透過窓はUFPAディテクタの一部で形成される。
このUFPAディテクタは、検出面に入射する赤外線のエネルギーに比例する電気信号を出力する。
第1および第2赤外線帯域フィルタを含むフィルタ手段が設けられている。第1赤外線帯域フィルタは、8から14μmまでのスペクトル帯域幅を有する。第2赤外線帯域フィルタは、3から8μmまでの幅のスペクトル帯域幅を有する。各帯域フィルタは、操作者の指示により光軸内に取り外し可能に介挿され、ハウジング内に入射する赤外線を帯域制限して、それぞれ所定の温度範囲に関連する所定の波長、介在媒体の透過波長および測定対象物の吸収波長により特定の赤外線を減衰し、且つその他の赤外線を通過させるようにする。
UFPAディテクタの電気的出力を少なくとも1つの解釈可能な出力に変換する電気手段が設けられ、これにより操作者は許容可能な精度でターゲット表面の温度を決定する十分な情報を得ることが可能である。
このデバイスは、上述した第1赤外線帯域フィルタが光路に挿入されると、太陽光の下でもPPMタイプの赤外線撮像を可能にする。
このデバイスのアプリケーションの1つでは、第2帯域フィルタのスペクトル帯域幅は、3.8から4.0μmまでである。
この装置の他のアプリケーションでは、第2帯域フィルタのスペクトル帯域幅は、4.8から5.2μmまでである。
この装置の更に他のアプリケーションでは、第2帯域フィルタのスペクトル帯域幅は、6.7から6.9μmまでである。
以下、対応する構成要素には同じ参照符号を使用する多くの添付図面を参照して、本発明の好適実施形態について詳細に説明する。図3A、図3Bおよび図3Cは、本発明の1形態例を示すマイクロン社製7200V型赤外線撮像装置の斜視図である。この改良された測定対象物の赤外線撮像装置10は、測定対象物(以下ターゲットと記す)36(図4参照)から出る赤外線が入射する開口14を有するハウジング12を含んでいる。この改良された赤外線撮像装置は、超軽量且つ高性能のIR(赤外線)カメラ10であり、片手でターゲット36に向けて容易に撮影動作が可能なように設計されている。それは、直感的に理解できるカーソル操作部16、フォーカス操作部18、メニュ選択キー20およびモード選択キー22を含むキーパッドがイメージャの上面に設けられている。このメニュ選択キー20により、操作者が観測したい温度範囲を特定可能にする。
電源スイッチ24(図3C参照)を操作することによりバッテリ電源が供給される。メモリカードスロット26が設けられ、イメージおよびデータをPCMCIAカード等のICカードにストア(保存)して後で観察又は観測可能にする。また、イメージは、ビデオ出力端子28および/又は30(RS−232CS−ビデオ出力端子)および/又はオプションで内蔵するIEEEI394Fire Wire(商標)インタフェース32(図4参照)を介してリアルタイムで観測可能である。このカメラ10はバッテリ(電池)駆動であるが、プラグ34が設けられ、AC電源で駆動することも勿論可能である。
このカメラ10は、広範囲のオンボード処理ソフトウエアが標準装備されている。また、上記したソフトウエアを使用することにより、PC(パーソナルコンピュータ)からリモートコントロールすることも可能であり、これにより付加的な解析およびリポート機能を提供可能にする。斯かるソフトウエアは、市販されている。このソフトウエアはリアルタイムサーマルデータ取込および解析シフトウエを行なうものであり、ウインドウズベースのソフトウエアプログラムで高速にリアルタイムデータの取込およびイメージ解析機能を提供可能である。このソフトウエアに接続された1台以上の赤外線カメラを使用することにより、プロセスを正確に測定して製造品質の保証を可能にする。このソフトウエアは、ユーザがサーマルイメージをリアルタイムでおよびコンピュータのハードデスクドライブに取込保存したものを観察可能にする。また、このソフトウエアは、各種形状の関心ある多数の領域を作り、その詳細を関心ある温度領域に検索が可能である。
次に、図4を参照すると、本発明による赤外線撮像装置(カメラ)10の機能ブロックを示す。開口14から入射した赤外線放射光は、ターゲット36からでる放射光、ターゲットの近傍のソース(源)からの放射光およびその近傍の他のソースによりターゲットからの反射された放射光よりなる。これらの赤外線放射光は、カメラ10の開口14に到達し、そこで、その赤外線放射は、光軸38を有するカメラ10内の光路に沿って導かれる。この光路内に配置され且つ光軸38を中心とする周囲には赤外線光学構造物40が配設される。赤外線光学構造物40に入射されたIR放射光は、フォーカスコントロール手段42を含む光学構造物内に導かれ且つそれを通って出射される。このフォーカス制御手段42は、後述の如く、手動又は電動(モータ)駆動される。機能的に示す如く、赤外線光学構造物40から出る光線(赤外線)は、少なくとも2つの位置を有するフィルタ構成に導かれ、本発明の目的およびそれぞれのアプリケーションに応じて異なる帯域のフィルタを介挿可能にする。ステッピングモータ46により、操作者はフィルタ44を必要に応じて、メニュ選択キー20の操作で選択した温度範囲および対応する選択に応じて異なる位置に配置する。
赤外線光学構造物40は、上述した如くターゲットからカメラ10の視野内のエネルギーである赤外線エネルギーを集め、且つ、このエネルギーをUFPAディテクタ48にフォーカス(合焦)する。このUFPAディテクタ48は、典型的なアプリケーショに於いては赤外線エネルギーに鋭敏な320H×240V素子からなり、その検出面に当たる赤外線のエネルギーに比例する電気信号を出力する。この出力は、プリアンプ(前置増幅器)50に供給されて、UFPAディテクタ48の素子により入射光に応じて感知された微小な変化を増幅する。
赤外線光学系と並列に、可視光学構造物52が設けられている。これはターゲット36から発生する電磁スペクトラムの可視光部分を集め、ユーザにより認識可能なターゲット36の可視イメージ(可視像)を生成する。可視光学構造物52の出力は、デジタル変換モジュール54に供給され、更にCPU(中央処理装置)ユニット56に供給される。
このCPUユニット56は、例えばメニュ選択キー20により作動される異なる温度範囲の変更に必要な各種の作業を実行するために必要な全ての指示をアレンジし、マネージし、受け又は送る。CPU56との相互作用(やり取り)の中には、後で再生するための操作者の音声メモを録音するマイクロフォン/スピーカ58の取り付け、例えばメニュ選択キー20であるキーパッドとのインタフェース60、操作者へ早期警報を発令するためのバッテリの残量の監視を行なうバッテリチェック機能62を含んでいる。これに加えて、CPUモジュール56は、プリアンプ50から信号を受ける信号処理ユニット64と相互作用する。
信号処理ユニット64は、入力エネルギーを変換して等価的な実際の温度を得るために必要なアルゴリズムおよび/又はルックアップテーブル(図11A、図11B「表1、表1続」および図12「表2」の数式1、2、3および4を参照)を含んでいる。
信号処理ユニット64の出力66は、IF(インタフェース)モジュール68に供給され、信号処理ユニット64の出力を、例えばビューファインダ70を通過するサーマルイメージ(図9Aはコークス炉の赤外線画像120を、図9Bはコークス炉内のバーナーバンク「チューナ102」121の赤外線画像を、図9Cは、図9Bに示す同じバーナーバンクの高温燃焼ガス100の炎122を示す赤外線画像を、図10は低温度アプリケーションを示す代表的な家庭用湯沸器123の炎124を示す赤外線画像である)、GP−IB/Fire Wire(商標)等のIEEEI394インタフェースを介するパーソナルコンピュータと通信する認識可能なデジタル出力、ビデオモニタに直接供給可能なアナログビデオ信号および/又は内部の信号処理ユニット64およびCPU56と通信してファームウエアのアップデート、変更および校正を行なうために設けられたRS232C(インタフェース)30を含む認識可能な出力の異なるタイプに変換する。更に、IFモジュール68は、メモリカードスロット26を介してPCMCIAカードを挿入する機能を提供し、これにより検出されたイメージを記録し、後で観察および解析を可能にする。
本発明の目的を達成するために、この光学系のデザインは重要な役割を演じる。好適実施例では、現状の赤外線撮像装置のカメラ10で使用される8から14μmまで又は3から5μmまでのスペクトル帯域にわたり最適化される従来の光学系のデザインと異なり、3から14μmまでのきわめて広いスペクトル帯域にわたりイメージ品質を維持する必要がある。この広い帯域は、炉における高温燃焼ガスの相当に深い位置を通って見ることが可能な高温測定には3.9μmに中心を置くスペクトル帯域の光学系が好ましく、プロセスおよびPPMアプリケーション、更には最も顕著である太陽が昇っている日中における低温物体の赤外線撮像を可能にする8から14μmまでの範囲の光学系を含むのが好ましい。
次に、図5を参照すると、本発明の好適実施例は、極めて広い帯域、特に3から14μmまで間で平坦且つ反射防止コーティングされた光学構造物40を含んでいる。この光学構造物40は4個のレンズより構成される。
レンズ74は、ゲルマニウム材料製の対物レンズであり、3から14μmまでのスペクトル帯域で高い透過率を有するように光学的にコーティングされている。12インチ(30cm)乃至200フィート(60m)の距離にあるターゲットからの光束は、レンズ74に当たり、いくらかの回折を経てレンズ76に入射する。
レンズ76は、ゲルマニウム製のネガティブレンズであり、3から14μmまでのスペクトル帯域にコーティングされている。このレンズ76に入射する光束は、レンズ76から光軸38に略平行に進む。この特性により、後述する如く、光路に挿入される赤外線フィルタの中心波長に関連するクリティカルな狭帯域の最小シフト動作する、赤外線フィルタ構造物44をレンズ76の後部に配置する。
この特定の実施例における赤外フィルタ構造物44は、2つの位置を有し、そのどちらもメニュ選択キー20および選択された温度範囲に応じてカメラ10内の関連するCPUユニット56により自動的に選択される。図6を参照すると、位置78では、低温度赤外線撮像用の8乃至14μmスペクトル帯域幅の第1のIRフィルタ78Fが光路に挿入される。位置80では、好適実施例では約3.9μmを中心とし且つ0.2μmの帯域幅を有する狭帯域を有する高温度赤外線撮像用の第2のIRフィルタ80Fが光路に挿入される。
フォーカスレンズ82および84は組み合わされて、選択されたIRフィルタ構造部44から出射される光束がUFPAディテクタ48の感光素子上にフォーカシングされる。組み合わされたレンズ82および84を対物レンズ76に向けて又はそれから離れるように移動することにより正確なフォーカシングを実現する。このフォーカシングは、例えばマイクロン製のサーマルイメージャ7200V又は7515では、フォーカスキー18の駆動により手動又は自動的に操作可能である。
保護リング86は、開口14を有し、対物レンズ74を保護する。これは、大型のユーティリティ炉の観測ポートで経験し得る、例えば熱および粒子の吹き付け等の大変厳しい環境から赤外線撮像装置のカメラ10を保護する。このリング86は、ねじを緩めて取り外すことにより、望遠又は広角レンズ構造物等の他のアクセサリをカメラ10の前に取り付け可能にする。
図6に示すフィルタ構造物44の位置78において、スペクトル帯域8から14μmまでの赤外線フィルタは、代表的には−40から500℃までの間の低温度赤外線撮像を可能にする。この測定は、大気の吸収による影響を最小限にし、且つ、遠距離赤外線撮像を可能にし、更に屋外でのアプリケーションでは太陽の存在に影響を受けない。
位置80では、本発明は、如何なる妨害媒体の存在および/又は測定対象物の吸収波長範囲に依存する波長を中心とする極めて狭帯域幅の赤外線フィルタが設けられる。図2Aおよび図2Bのグラフから明らかな如く、約3.9μmを中心とする赤外線フィルタ80Fを高温燃焼(燃料)ガス17にスーパーインポーズすると、化石燃料の燃焼の副生物である高温燃焼ガス17の吸収帯域を透過する。即ち、燃焼ガス17は、この波長に透明である。3.9μmの波長を中心とする帯域幅は、0.2μmである。その結果、石油化学およびユーティリティ炉の管壁内部のサーマルイメージが得られる。これらの管壁の正確な温度プロファイルは、適当なアルゴリズム(後述する数式1および2を参照)を応用することにより得られる。このフィルタを使用する場合のカメラ10の代表的な温度範囲は、400から2000℃までである。
エレクトロニクス部92内に設けられたマイクロプロセッサ用のCPUユニット56の制御下のステッピングモータ46は、赤外線フィルタ78F又は80Fを、図3Aに示すメニュー選択キー20を介して操作者の指示により操作され、且つ、UFPAディテクタ48の前に配置される。
上述した如く、UFPAディテクタ48は、320×240のピクセルのアレイを有する非冷却フォーカルプレーンアレイは、米国ニュージャージー州モリスタウンのDRS社から、型番U3000ARで購入可能である。それはVox(酸化バナジウム)マイクロボロメータ技術又はアモルファスシリコン(a−Si)技術に基づいている。これらのディテクタは、堅牢且つ小型化された構造物にパッケージングされ、図7Bの側面図に示す如くスペクトル赤外線透過ウインドウ(窓)84と一体組立されている。
しかし、これらデバイスの主として意図する用途は、暗視装置であって、代表的な背景周囲温度は300K又はそれより低い温度のアプリケーションであり、このディテクタは8ないし14μmのスペクトル帯域で動作するよう最適化されている。斯かるアプリケーションにおいて、ピーク赤外線放射は約10μmで生じる。これは、まさにディテクタの感度およびディテクタウインドウスペクトル透過の中心である。8から14μmまでのスペクトル透過帯域は、大気の吸収に対して実質的に透明であるという付加的な利点を有するので、このスペクトル帯域は赤外線温度測定および赤外線撮像に最もよく使用されることとなる。
しかし、本発明は、8から14μmまでのスペクトル帯域を有するこれらのディテクタにおける従来のウインドウと異なり、スペクトル的に3から14μmまでの極めて広帯域幅にコーティングされている。その結果、このディテクタは、単一ユニット内で、本発明で予想する低温度赤外線撮像用の8から14μmまでおよび特殊高温度赤外線撮像用の3から8μmまでという2つの目的に使用可能である。ディテクタの内部は、ディテクタ感光エリア86(図7Aの正面図参照)内の検出素子が最大感度になるように真空シールされる。
図5に戻り、シャッタ88は、機械的なフラグであり、操作者からの命令又は自動的に動作し、ターゲット36から入力される赤外線放射光を定期的に遮断する。この期間は、1秒未満から数秒まで継続する。シャッタ88の温度は設計により一定であり、また適当な温度センサ(図示せず)配置により既知であるので、これはディテクタの正常性の迅速なテストを行なうことができる。また、ディテクタの各ピクセルの不均一性をテストし、ドリフトに関連する全てのオフセットを排除可能である。シャッタが閉じている時間中に、機器は勿論「非動作状態」であり、如何なるイメージをも捉えることができない。
モータ90は、シャッタ88を駆動し、ターゲット36から入力される放射エネルギーを一時的にブロックする。
ハウジング12は、マイクロンの標準の赤外線撮像装置10のモデル7102、7200Vおよび7515に使用されるものと同じである。それは精密ダイキャストであり、インジェクションモールドプロセスによるアルミニウム製である。
ビユーファインダ70は、マイクロンの赤外線撮像装置10のモデル7102、7200Vおよび7515に使用されているものと同じであり、図9Aおよび図9B(両方ともフィルタ80を使用)および図10(光路にフィルタ78が配置される)の如く、屋内又は屋外環境でサーマルイメージを観るために使用される。図9Cは、サーマルイメージャの内部に内蔵されたCCDカメラの可視スペクトラムで撮られたイメージである。
エレクトロニクス部92は、マイクロンの赤外線撮像装置のモデル7102、7200Vおよび7515で使用されるものと実質的に同じである。しかし、ファームウエアの変更により、本発明により必要とされる異なる温度範囲の選択、赤外線フィルタのポジショニング(位置決め)を可能にし、且つ異なるメニュ選択を含んでいる。また、このエレクトロニクス部92は、後述する如く背景放射の影響をキャンセルする能力を有する高温度範囲用の新たなアルゴリズムを含んでいる。
バッテリ94は、再充電可能な大容量のリチウムイオンバッテリであり、またモデル7102、7200Vおよび7515に使用されるものと同じタイプである。
この実施例の目的のためのカメラ10は、マイクロンの赤外線撮像装置のモデル7200Vの変形版である。それは黒体熱源の温度を正確に指示するように校正された輻射計である。サーマルイメージャの1つのピクセルに到達するスペクトル放射Wλ、T(ワット/μm2)からの黒体の温度を得るには、単にプランク法則を使用すればよい。それは、次式のとおりである。
ここで、λeffはサーマルイメージャの実行波長、即ち3.90μmであり、CおよびCはそれぞれ3.74×10-4ワットμm2および14388μm度であり、TはK(絶対温度)で表した黒体の温度である。このまれな状態、即ち黒体に対して測定を行なう場合においては、スペクトル放射から温度が直接を求められ補正は全く不要である。
しかし、本発明の目的のための代表的なアプリケーションでは、カメラ10は、その視野(図1参照)内の炉内部の広い範囲を観察するので、1個のピクセルに当たる入射スペクトル放射W(λ,T)のイメージは、UFPAディテクタ48により作られ、それは幾つかの放射成分よりなる。チューブ壁の実際温度を指示された見かけ上の温度から決定することは困難である。
図8に示す状態を検討する。図8は、高温燃焼ガスからの放射を含む周囲の背景からの希望しない放射を含んでいる複数の異なる熱源から赤外線放射装置のカメラ10内に入射される放射光を図示している。
チューブの周囲は、温度がTwである耐火性壁96、温度がTbtである反対側の背景チューブ群98および温度がTgである高温燃焼ガス(図8中では多数の点で示す)100よりなる。サーマルイメージャの光路に高温度赤外撮像フィルタ80Fを挿入すると、周囲から発生して炉のチューブ102に入射する放射は、赤外線放射装置のカメラ10の瞬間視野(IFVO)又は3.90μmの狭い通過帯域でUFPAディテクタ48の1個の素子(ピクセル)に反射される。UFPAディテクタ48の1個のピクセルにより感知される、Wa (λ, Ta)で表す合計スペクトル放射(図8参照)101は、各種の熱源からの放射およびチューブ102からの反射の合計(以下の数式2参照)であり、以下数1で表示される。
〔数1〕
Wa(Ta)=tg{etwt(Tt)+Wr(Tbg)}+egWg(Tg) ・・・(1)
ここで、Wa(Ta)は、カメラ10のUFPAのディテクタ48の1個のピクセルのIFVO内に受けた合計エネルギーであり、チューブ102の見かけ上の温度Taを生じ、Wt(Tt)はチューブ温度Ttのチューブ102からの等価放射エネルギーであり、1.0の放射度を有する、Wr(Tbg)は、周囲の背景チューブ群98、耐熱性壁96および高温燃焼ガス100の影響による背景から受け取る合計反射エネルギー、Wg(Tg)は温度Tgの高温燃焼ガスからの合計放射エネルギー、tgは高温燃焼ガスの透過係数、etはチューブ壁の放射度、egは高温燃焼ガスの放射度、即ち(1−tg)、ewは耐火性壁の放射度である。
チューブからの合計反射エネルギーは、以下の数2で表される。
〔数2〕
Wr(Tbg) = (1-et) [Ft,btetWbt(Tbt)+Gw,tewWw(Tw)+Kg,tegWg(Tg)] ・・・(2)
ここで、Wbt(Tbt)およびWw(Tw)は背景チューブ群98および耐火性壁96により放射されたエネルギーレベルであり、Wg (Tg)は有効長における高温燃焼ガスのエネルギーレベルであり、これらは全て対応する温度におけるものであり、ewは耐火性壁の放射度である。
t,bt、Gw,tおよびKg,tは、ビューファクタ係数と称されるものであり、これらは、それぞれ周囲背景の寄与度の重み付けを提供しようとするものである。これらは、主として炉の形状およびUFPAディテクタ48のIFOVの測定エリアの正確な位置に対する観測ポートの位置に依存して0.0ないし1.0の値で変化する。
数1および数2は、これらの式のパラメータがピクセル毎に異なるので、一般化された測定式とみなすことができる。最終的なチューブ102の真の温度を得るには、炉の形状、背景温度およびスポット毎のビューファクタ、異なる燃料タイプの燃料透過率および放射度、および角度に対するチューブの放射度などの詳細な知識が得られなければならない。
理解を高めるために、次の如き初期仮定で具体例を検討する。
(イ)チューブ102の真の温度Tは1173K、即ち900℃である(図11Aの符号104)。
(ロ)背景耐熱性壁の温度Twは1373K、即ち1100℃(図11Aの符号106)。
(ハ)燃焼ガス温度Tgは1973K、即ち1700℃(図11Bの符号108)。
(ニ)チューブの放射度eは0.88、耐火性壁の放射度ewは0.90、燃焼ガスの放射度係数egは0.004/(3.90μmにおけるガスの深さm)(図2A参照)。燃焼ガスの光学透過係数tg、即ち(1−eg)は0.996/(ガスの深さ1.0m)そしてガスの深さが5.0m場合には、3.90μmで(1.0−5.0×0.0049=0.98およびビューファクタ係数Fb,t、Gw,tおよびKg,tは、それぞれ0.90、0.10および1.0の値を割り当てることで、Wbt (Tbt)、Ww (Tw)およびWg (Tg)の値は、関連する推定温度(104、106、108)で、表1(図11A、図11B)から決定される。表1は、変換表であり、放射エネルギーおよび温度間の関係を反映している。これはプランク法則を赤外線フィルタ80のスペクトル帯域幅である3.8μmから4.0μmまでにわたり積分することにより求められる。更に、カメラ10の中心ピクセルは、チューブ102から5.0mの距離、即ちガス深さを有すると仮定している。
これらの推定数値を数2に代入してWr (Tbg)、即ち図8のチューブ102からのスペクトル反射エネルギーの合計を求めると、次のとおりである。
Wr(Tbg) = (1-0.88) [0.90 x 0.88 x 0.37353 + 0.10 x 0.90 x 0.60653 + 1.0 x (0.004) x (5.0m) x 1.5134]
Wr(Tbg) = 0.04568
この反射エネルギーを加えると、見かけ上実際の温度よりも高い読みとなる。
次に、数1を解くと、機器(計器)が受け取った合計スペクトル放射は、次のとおりになる。
W(T) = 0.98{0.88x0.37353+0.04568} + 0.004x5.0x1.5134 = 0.39717
図12に示す表2を参照すると、見かけ上の温度Taは約923℃、(符号110)、即ち機器の放射度設定が1.0における実際の温度より約23℃高く、背景の影響がキャンセルされない。チューブ102の放射度設定が0.88では、温度は971℃(符号112)に見え、実際の温度より約71℃高い。
しかし、チューブ102の反射エネルギー量を差し引くと、Wr (Tbg)=0.04568の高温燃焼ガスを通る放射エネルギーおよび高温燃焼ガスを通る透過を0.98から1.0に調整すると、計算に使用されるであろう合計エネルギーは次のとおりである。
W(T) = 1.0 {0.88 x 0.37353 + 0.04568 - 0.04568} + 0.004 x 5.0 x 1.5134 - (0.004) x (5.0m) x 1.5134 = 0.3287
チューブ102の放射度設定が0.88では、実際のチューブ温度の計算に使用される合計エネルギーは次のとおりである。
t (Tt)=Wa (Ta)÷et
図11A、図11Bの表1を使用すると、
r (Tbg)=0.32871÷0.88=0.37353
これは、表1を使用すると、900℃に対応し、温度誤差がないことを示す(表1の104参照)。
結論
上述の実例に示す如く、炉の内部からサーマルイメージャへ1つ1つ到達する全ての放射成分を含む高度なアルゴリズムを使用すると、入力されるエネルギーのうち希望しない成分が計算され、適当なアルゴリズムを使用して差し引き、絶対温度読みを実現することができる。実務上、ユーザは、希望しない入力エネルギーのうち重要度の低い成分を無視しても、正確な読みを得ることができる。
余りクリティカルでないプロセスアプリケーションでは、ユーザは、見かけ上の温度対時間を監視し、ホットスポットが発生していないことを確かめ、これによりチューブ壁の絶対温度の読みに過度に神経を使うことないようにすることで満足するであろう。他の場合では、ユーザは、個々の成分ではなく希望しない入力エネルギーの重み付けられた平均値を使用することを好むかもしれない。
上述した数1および数2は、全ての条件を処理する一般化された測定方程式である。
係数ビューファクタが一定であり炉デザインの形状や赤外線撮像装置10に使用されるビューポートの位置に依存しないと仮定すると、上記関係の簡易版を表すことができる。例えば、測定エリアに対するサーマルイメージャの位置に無関係に全ての炉エリアについてFt,bt=0.90、Gw,t=0.10およびKg,t=0.0である。これは、赤外線放射装置のカメラ10により見られる背景耐火性壁のパーセンテージが極めて小さい場合である。その結果、反射エネルギーの大部分は、機器のFOV内ではチューブ102のバンクと殆ど同じ温度である背景チューブバンクからである。加えて、極めて有効な赤外線フィルタでは、高温燃焼ガスのビューファクタKg,tの反射エネルギーも無視できるので、0.0であると推定できる。
この解析に黙示されるのは、周囲背景は、2つの異なる温度である2つの異なる黒体に近似され且つ表面は拡散しそしてランバート法則に従うという仮定である。1つの黒体は反対側の壁チューブを代表し、他の黒体は反対の耐火性壁を代表する。これらは、解析上および実務上も合理的な推定であり、各種炉状態の見かけ上示される温度Taに対する効果の大きさを示す。これらの推定に基づき、数1および数2は次のように数3、数4の様に書き換え可能である。
〔数3〕
a (Ta)=tg{ett (Tt)+Wr (Tbg)}+egg (Tg)・・・(3)
〔数4〕
r (Tbg)=(1−et)[FWbt (Tbt)+GWw (Tw)]・・・(4)
数3および数4は、簡易測定方程式と考えることができ、測定器のファームウエア内にプログラム可能である。操作者は、放射度、背景チューブバンクおよび耐火性壁用のビューファクタおよび燃料タイプに依存する高温燃焼ガスの放射度および平均測定距離等のパラメータを容易に入力可能である。
これら2つの数3および数4を解けば、上述した具体例からの推定数字を使用して見かけ上の温度Taを求めることができる。即ち、
r (Tbg)=(1-0.88)[0.99×0.37353+0.10×0.73876]
=0.04437
a (Ta)=0.98{0.88×0.37353+0.04437+0.01413}
=0.38821
表12を参照すると、これら簡易方程式を使用する見かけ上の温度はTa≒914℃であり、放射度設定を1.0とし背景相殺を行った場合の実際の温度より約14℃高い。
本発明は、ディテクタの感光素子(ピクセル)へ到達する特定のターゲットからの放射を入力させる3から14μmまでの放射スペクトラムを含む新しいスペクトル透過窓を含んでいるUFPAディテクタを有する新しい赤外線放射装置のカメラ10のデザインを提供する。本発明は、一般的に3から8μmまでの範囲の特定波長を中心とする狭い通過帯域幅の赤外線フィルタを、赤外線放射装置のカメラ10が高温度赤外線撮像および燃焼ガスの如き吸収性媒体を通る温度プロファイリングのために必要なときのみディテクタ窓の前に配置可能にする。この媒体の透明性は、3.9μmを中心とする狭い帯域波長においてのみ起きる。マイクロン製赤外線放射装置のカメラ10のモデル7200Vに使用するための特別にデザインされたメカニズムにより、この赤外線フィルタを操作者により光路内又は外へ自動的に配置可能である。光学レンズ構造物のデザインおよびその赤外線コーティングは、標準の赤外線放射装置のカメラ10、例えマイクロン製7200Vで最適化され、4素子のゲルマニウムレンズ構造物が更に広い放射すペクトラムの受け入れ用に最適化される。伝統的な8から14μmまでの代わりに、3から14μmまでの範囲で最適化されている。
これらの新規なデザイン変更を組み込むことにより、例えばマイクロン製モデル7200Vシリーズの標準サーマルイメージャは、強化され、単一装置では今まで業界のユーザには得られなかった下記の特徴を有する新たなクラスの赤外線放射装置のカメラ10が提供されることとなった。
本発明に特徴とするところは、非冷却フォーカルプレーンアレイ(UFPA)ディテクタを使用する赤外線放射装置のカメラ(サーマルイメージャ)であり、適切な中心赤外線狭帯域幅フィルタを使用することにより高温燃焼ガスの如き吸収性媒体を通して観測可能である。
−40から500℃までの温度範囲をカバーする他のレンジの機器では、8から14μmまでのフィルタを光路に挿入し、従来のPPMに関連する低い温度測定を可能にする。
太陽が昇っている日中の屋外におけるPPMアプリケーションには、8から14μmまでの長波長帯域は太陽光の反射される希望しない放射を阻止し、正確なサーマルイメージを保証する。
機器内のファームウエアにより、フラッシュカードにより又は直接PCによりイメージの収集を可能にする。マイクロン製のカスタムオフラインMikroSpec(商標)は、その赤外線放射装置のカメラ10と共に包括的イメージ処理、トレンド解析、メンテナンススケジューリングおよびレポート作成、マネージメントレビューに使用でき、困難な測定を容易にする。この新規な方法により、機器の視野内の一層高い絶対チューブ温度測定をピクセル毎に提供する。現在行なっている高温の均一背景温度およびその影響の相殺を推定する簡潔な方法によると、希望する精度が得られないかも知れない。この機器内のファームウエアをMikroSpec(商標)オフラインソフトウエアと組み合わせることにより、ピクセル毎に赤外線放射装置のカメラに向かう希望しない入力放射を予測してその影響を相殺する機能を有し、見かけ上の温度測定に基づきあらゆる点のチューブの真の温度を推測できる。本発明によるこの新規な方法は、背景放射の影響の一層高度な理解に依存し、それを相殺する。
マイクロン製モデル7200Vの如き標準赤外線放射装置に革新的且つ新規なデザイン変更を施すことにより、2つの機能を備える新しいクラスの赤外線放射装置のカメラのデザインができる。この新しいモデルは、−40から2000℃までの温度範囲を有する。それは、太陽が昇っている日中を含み、−40から500℃までの温度範囲を有するPPMアプリケーション用の圧倒的なマーケット要求を満足させる。これに加えて、それは石油化学会社やユーティリティパワープラント等の大型炉を使用する業界のユーザに対して、2000℃までの高温における炉のサーマルプロファイルを簡便且つ安全に行なうことを可能にする。
更に、革新的なデザインにより、マイクロン製モデル7200Vの如き標準赤外線放射装置のカメラを他の目的に、例えばガラスエンベロープ(管球)および金属製エンドキャップ間のシール温度を蛍光灯管の製造中にモニタするために使用可能にする。このアプリケーションでは、プロセスは、炎の中で完成されるので、3.8から4.0μmまでの帯域幅を有するフィルタを使用することにより、機器が炎を通して見て、シール部の温度を検出してそれが十分であることを保証することが可能である。
そこで、ある種のプラスチックのプラスチックバッグを製造中にもまた、バッグが製造されている間のプロセス温度を検出してバッグの強度を保証することが重要である。ここで、ある種のプラスチックは、6.7から6.9μmまでのレンジのみで吸収性を有するので、この帯域幅を有する第2フィルタが、赤外線放射装置のカメラをしてターゲットプラスチックの表面温度を正確に読ませることが判明した。ここでも、高品質製品の製造のための温度管理の必要性を保証する。
更に他のアプリケーションとして、4.8から5.2μmまでの帯域幅を有する第2フィルタの使用を必要とする。ここで、この赤外線撮像装置の使用は、車両のウインドシールド等に使用される強化ガラスの製造に向けられる。このフィルタは、吸収性波長でのガラス製品を横切る温度をモニタさせ、満足できる製品を実現するために必要な均一性を保証する。
これら全てのケースにおいて、第2のフィルタの使用により、赤外線放射装置のカメラの性能の拡張を可能にし、それを魅力的且つコスト競争力を付与し、現状のアプローチの代替となし得る。
ここで述べた実施例の他の変形変更が可能であること明瞭であろう。勿論、本発明の要旨は、ここに説明した実施例に限定すると解するべきではなく、添付する特許請求の範囲に記載されている。
本発明の説明に供する精製における代表的なコークス炉の平面且つ機能図である。 A 本発明の説明に供する燃焼ガスのスペクトル放射度対波長(μm)および波数(cm-1)を示すグラフである。 B 本発明の説明に供する燃焼炎の代表的なスペクトル透過率(%)対波長(μ)のグラフである。 A 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置の正面方向からの斜視図である。 B 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置の右背面方向からの斜視図である。 C 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置左背面方向からの斜視図である。 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置の機能ブロック図である。 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置を構成する各種要素の1部を断面とする側面図である。 本発明1形態例を示す赤外線放射装置に用いる2赤外線フィルタ構造物を示す正面図である。 A 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置に使用されるUFPAディテクタの正面図である。 B 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置に使用されるUFPAディテクタの側面図である。 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置のビューポートに配置された全入力放射線を構成する各種成分を示す平面部分の機能説明図である。 A 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置のビューファインダを介して見た精製用コークス炉内部の赤外線画像である。 B 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置のビューファインダを介して見たコークス炉の床上のバーナーバンクの赤外線画像である。 C 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置の有効性を強調する高温燃焼ガス(炎)を示す、図9Bに示す同じバーナーバンクの可視イメージを示す赤外線画像である。 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置の低温度アプリケーションを示す代表的な家庭用湯沸器のイメージを示し、本発明の優れたデザインおよびその二重用途への適応性を示す赤外線画像である。 A 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置の波長3.8から4.0μmまでにおける異なる入射放射エネルギーにプランク法則を使用して黒体の温度を決定する10℃刻みの表1、表である。 B 図11Aに続く表1続である。 本発明の1形態例を示す赤外線放射装置の波長3.8から4.0μmまでにおける異なる入射放射エネルギーに対しプランク法則を使用して黒体の温度を決定する900および1000℃間の1℃刻みの表2を示す。
符号の説明
10 赤外線撮像装置(カメラ)
12 ハウジング
14 開口
40 赤外線光学構造物
44 赤外フィルタ構造物、
48 UFPA(非冷却フィオーカルプレーンアレイ)ディテクタ
78F 第1の赤外線(IR)フィルタ
80F 第2の赤外線フィルタ
82、84 フォーカスレンズ
86 保護リング
90 シャッタ
96 耐火性壁
100 高温燃焼ガス

Claims (18)

  1. −40から2000℃までの温度範囲で異なる温度を有し、既知の吸収波長を有する測定対象物を、既知の透過波長を有する介在媒体を介して赤外撮像する赤外線撮像装置において、
    (a)前記測定対象物から出る赤外線を含む赤外線が入射する開口を含み、前記赤外線が光軸を有する光路に沿って進むように導かれるハウジングと、
    (b)前記ハウジングの前記光路内に配置され、前記赤外線が入射する入口および出射する出口を有する光学構造物と、
    (c)該光学構造物のスペクトル帯域幅を3μmから14μmまでに最適化する手段と、
    (d)前記ハウジングの前記光路内に配置され前記光学構造物を通過する赤外線が当たる検出面を含む非冷却フォーカルプレーンアレイ赤外線ディテクタ(UFPAディテクタ)と、
    (e)該UFPAディテクタのスペクトル帯域幅を3μmから14μmまでに最適化し、前記UFPAディテクタが前記検出面に当たる赤外線のエネルギーに比例する電気信号を出力するようにする手段と、
    (f)スペクトル帯域幅が8から14μmまでの第1赤外線帯域フィルタおよびスペクトル帯域幅が3から8μmまでの第2赤外線帯域フィルタを含み、前記各帯域フィルタが操作者の指示により前記光路内に移動可能に挿入され、前記ハウジング内に入る赤外線を帯域制限して、それぞれ前記介在媒体の透過波長および前記測定対象物の吸収波長の範囲に関連する所定の赤外線を帯域制限して残りの赤外線を通過させる帯域制限手段と、
    (g)前記電気信号を少なくとも1つの利用可能な出力に変換する電気的手段と、を備え、使用者に前記測定対象物の温度を決定するために十分な情報を許容可能な精度で提供することを特徴とする赤外線撮像装置。
  2. 前記光学構造物は、対物レンズ、ネガティブレンズおよびフォーカシングレンズを含むことを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像装置。
  3. 前記各レンズはゲルマニウム製であることを特徴とする請求項1又は2に記載の赤外線撮像装置。
  4. 前記光学構造物のスペクトル帯域幅を3μmから14μmまでに最適化する手段は、前記各レンズに施された3μmから14μmまでのスペクトル帯域幅で反射防止コーティングを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の赤外線撮像装置。
  5. 前記光学構造物のスペクトル帯域幅を3μmから14μmまでに最適化する手段は、前記各レンズに施された3μmから14μmまでのスペクトル帯域幅の反射防止コーティングを含むことを特徴とする請求項3に記載の赤外線撮像装置。
  6. 前記UFPAディテクタのスペクトル帯域幅を3μmから14μmまでに最適化する手段は、前記光路内の前記出口および前記検出面間に配置され、3μmから14μmまでのスペクトル帯域幅を有するスペクトル透過窓を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の赤外線撮像装置。
  7. 前記UFPAディテクタのスペクトル帯域幅を3μmから14μmまでに最適化する手段(84)は、前記光路内の前記出口および前記伝出面間に配置され、3μmから14μmまでのスペクトル帯域幅を有するスペクトル透過窓を含むことを特徴とする請求項3に記載の赤外線撮像装置。
  8. 前記UFPAディテクタのスペクトル帯域幅を3μmから14μmまでに最適化する手段は、前記光路内の前記出口および前記検出面間に配置され、3μmから14μmまでのスペクトル帯域幅を有するスペクトル透過窓を含むことを特徴とする請求項4に記載の赤外線撮像装置。
  9. 前記UFPAディテクタのスペクトル帯域幅を3μmから14μmまでに最適化する手段(84)は、前記光路内の前記出口および前記検出面間に配置され、3μmから14μmまでのスペクトル帯域幅を有するスペクトル透過窓を含むことを特徴とする請求項5に記載の赤外線撮像装置。
  10. 前記測定対象物の赤外線撮像は、前記第1赤外線帯域フィルタが前記光路内に挿入されているとき、太陽光の元で行なえることを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像装置。
  11. 前記第2帯域フィルタのスペクトル帯域幅は3.8から4.0μmまでであることを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像装置。
  12. 前記第2帯域フィルタのスペクトル帯域幅は4.8から5.2μmまでであることを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像装置。
  13. 前記第2帯域フィルタのスペクトル帯域幅は6.7から6.9μmまでであることを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像装置。
  14. −40℃から2000℃までの温度範囲内の異なる温度を有し、既知の吸収波長を有する測定対象物を、既知の透過波長を有する介在媒体を通して赤外線撮像する赤外線撮像装置において、
    (a)前記測定対象物から出る赤外線を含む赤外線が入射され、該赤外線が光軸を有する光路に沿って導かれるハウジングと、
    (b)該ハウジングの前記光路内に配置され、前記赤外線が入射する入口および出射する出口を有し、それぞれゲルマニウム製であり3μmから14μmまでの反射防止コーティングが施された対物レンズ、ネガティブレンズおよびフォーカシングレンズを含む光学構造物と、
    (c)前記ハウジングの前記光路内に配置され、前記光学構造物を通過した前記赤外線が当たる検出面を含み、前記出口および前記検出面間に配置された3μmから14μmまでのスペクトル帯域幅を有するスペクトル透過窓を更に含み、前記検出面に当たる前記赤外線のエネルギーに比例する電気信号を出力する非冷却フォーカルプレーンアレイ赤外線ディテクタ(UFPAディテクタ)と、
    (d)それぞれ操作者の指示により前記光路内に移動可能に挿入され、前記ハウジング内に入る赤外線を帯域制限して、それぞれ前記介在媒体の透過波長および前記測定対象物の吸収波長に対応する関心ある温度範囲内の所定波長の赤外線を減衰し且つ残りの赤外線を通過させる8から14μmまでのスペクトル帯域幅を有する第1赤外線帯域フィルタおよび3から8μmまでのスペクトル帯域幅を有する第2赤外線帯域フィルタ
    を含むフィルタ手段と、
    (e)前記電気信号を少なくとも1つの利用可能な出力に変換する電気的手段と、を備え、操作者に前記測定対象物の温度を許容可能な制度で決定するに十分な情報を提供することを特徴とする赤外線撮像装置。
  15. 前記第1赤外線帯域フィルタが前記光路に挿入されるとき、測定対象物の赤外線撮像は、太陽光の元で行うことが可能であることを特徴とする請求項14に記載の赤外線撮像装置。
  16. 前記第2帯域フィルタのスペクトル帯域幅は3.8から4.0μmまでであることを特徴とする請求項14に記載の赤外線撮像装置。
  17. 前記第2帯域フィルタのスペクトル帯域幅は4.8から5.2μmまでであることを特徴とする請求項14に記載の赤外線撮像装置。
  18. 前記第2帯域フィルタのスペクトル帯域幅は6.7から6.9μmまでであることを特徴とする請求項14に記載の赤外線撮像装置。
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