JP2006515552A - コンベヤで搬送される重なり合う物品を分離する方法および装置 - Google Patents

Abstract

この開示は、コンベヤ上を送られる重なり合った物品（３）を分離する方法および装置に関する。コンベヤは、二つの個別に駆動される搬送路、すなわち第一の搬送路（１）および第二の搬送路（２）に分割される。各搬送路（１，２）は、互いに隣接配置されるとともに、相互に連結されて水平面内を移動可能とされてた曲げローラー（５，６）を有する。分離を行うべきときに両コンベヤ搬送路（１，２）および両曲げローラー（５，６）は同じ速度で前進方向へ移動される。その後、両曲げローラー（５，６）および第二のコンベヤ・ベルト（２）は一時的に前進方向へ加速された後、両曲げローラー（５，６）は本来の速度に復帰される。第二のコンベヤ・ベルト（２）は要求される分離空間が得られるまで速い速度を維持する。最終的に、第二のコンベヤ・ベルト（２）は本来の速度に復帰され、同時に両曲げローラー（５，６）は後退方向へ移動される。

Description

本発明はコンベヤで送られる重なり合う物品を分離する方法に関する。このコンベヤは二つの個別に駆動される搬送路、すなわち第一および第二の搬送路に分割されており、それぞれの搬送路は互いに隣接して配置された曲げローラーを含み、これらの曲げローラーは相互に連結されて水平面内を移動可能とされる。本発明はまたこの方法を遂行する装置にも関する。

紙シートや同様の平面状物品がコンベヤで搬送される場合、それらの物品は通常は互いに多少の範囲で重なり合わされる。平面状すなわち平坦に載置された物品を重ね合わせて搬送することで、コンベヤは比較的手頃な速度で送りを行えるようになる。この搬送方法は空間を節約することにもなる。物品が互いにどれほど重なり合わされるかは、その物品が作られた材料および物品自体の厚さによって決まる。

コンベヤによる物品のあらゆる搬送において、物品の流れを分離またはグループ分けすることが必要であり、望ましい。重ね合わされずに搬送される個々の物品に関しては、これは比較的簡単なプロセスである。

連続したプロセスにおいて分離を行おうとする場合、これは僅かながら複雑となる。ウエーデン国特許明細書ＳＥ０１０１９１４−０は、包装容器のような物品を連続的に整列またはグループ分けする装置を記載している。この装置は、相互に隣接されて水平面内を移動可能な曲げローラーおよび停止部材によって分割されたコンベヤを有する。停止部材も曲げローラーの間を上下に移動できる。

重ね合わされた物品に関しては、この基本は適用することができない。従来は、物品の流れを分離しようとする箇所において、重なり合う物品の間に下方から斜めに挿入される特殊なナイフまたはランス（ｌａｎｃｅ）が使用されていた。この方法は連続的でない。何故なら、物品の流れを実際に能動的に分離するためには、コンベヤを停止させることが必要となるからである。さらに、この方法は、挿入されるナイフまたはランスが分離点に最も近く位置する物品の表面を傷つけ兼ねないという欠点がある。

特に食品用の一回使用して使い捨てるパッケージを製造するシートに関しては、シート表面に傷のないことが重要である。このシートは通常、紙または厚紙のコアーにさまざまに異なるプラスチック層、そして恐らくアルミニウム箔も積層されて構成される。これらのシートは、平坦に載置されるいわゆるブランクを形成するために、全体的に平面状となるように剥がされるか、それに代えて接着される。

シートが流れとして搬送されるとき、その流れを分離することが時に必要となる。これは、例えば二つの流れを合流させて一つの流れを形成しようとしたり、一つの流れを二つ以上の流れに分けようとするときである。シートの流れの分離またはグループ分けは、所定数のシートをカートンなどに包装しようとするときに使用される。

本発明の一つの目的は、物品表面を傷つける危険のない箇所でコンベヤ上の重なり合う物品を分離する方法を提供することである。

本発明の他の目的は、さまざまに異なる作動態様を遂行するためにほとんど全てのプロセスが速度の増大を前提としていることから、分離やグループ分けが連続的に実施できるようにすることである。

これらおよびその他の目的は、冒頭に記載した形式の方法に対して、分離を行うべきときに両コンベヤの搬送路および両曲げローラーは同じ速度で前進方向へ移動され、また、両曲げローラーの速度と第二のコンベヤの搬送路の速度とがその後に一時的に前進方向へ加速された後、両曲げローラーは本来の速度に復帰されるが第二のコンベヤの搬送路は要求される分離空間が得られるまで速い速度を維持し、最終的に第二のコンベヤの搬送路が本来の速度に復帰されると同時に両曲げローラーが後退方向へ移動されるという特徴を与えられた本発明により達成された。

本発明の好ましい実施例は、添付の特許請求の範囲の従属請求項に記載された特徴をさらに与えられる。

本発明の一つの好ましい実施例が図面を参照して以下に非常に詳細に説明される。

図１は、二つの駆動される無端コンベヤ・ベルト、すなわち第一のコンベヤ・ベルト１および第二のコンベヤ・ベルト２を含む装置を示している。この装置は、紙シートや同様の平面状すなわち平坦に載置される物品に使用されることを意図されている。物品３は、図１に矢印４で示されるように装置を通して搬送される。物品３は重ね合わされた流れとして与えられる。重なり合いの大きさは物品３の材料およびその厚さによって決まる。

二つのコンベヤ・ベルト１，２は多数の曲げローラーを有する。二つの曲げローラー５，６は互いに隣接され、物品３と接近されて配置される。曲げローラー５，６は両方とも連結ブラケット７に取付けられている。このブラケット７はさらに直線移動ユニットまたは同様装置（図示せず）に取付けられる。例えば、直線移動ユニットはサーボ制御、周波数制御または空気圧制御されることができる。直線移動ユニットの作用の結果として、曲げローラー５，６を備えたブラケット７は両方向矢印８で図１に示されるようにコンベヤ・ベルト１，２の上面と平行な水平面内を往復移動できるようになされる。

物品３が載置される両コンベヤ・ベルト１，２はそれぞれ曲げローラー９，１０を備えており、この曲げローラーはコンベヤ・ベルト１，２の物品３が載置される部分の端をなしている。したがって、物品３は第一のコンベヤ・ベルト１上で曲げローラー９，５の間を搬送され、その後物品は第二のコンベヤ・ベルト２上で曲げローラー６，１０の間を移動する。第一のコンベヤ・ベルト１の上面すなわち上側部分は第二のコンベヤ・ベルト２の上面すなわち上側部分よりも上方の高さレベルに位置されることが好ましい。

各コンベヤ・ベルト１，２は多数の曲げローラーをさらに有する。それらの曲げローラーのうちの二つの曲げローラー１１，１２も連結ブラケット１３に相互連結されている。二つの曲げローラー１１，１２も水平面内を移動できる。二つのコンベヤ・ベルト１，２に沿って配置されている残りの曲げローラーは固定的に備えられている。

二つのコンベヤ・ベルト１，２はいずれも個別に駆動され、互いに独立している。その駆動手段は、曲げローラー９，１０に配置されるか、または駆動作動が本発明の方法に反することのない、すなわち本発明の方法に合うような別の曲げローラーの一つに配置される。

この装置はニップ・ローラー１４をさらに含み、このニップ・ローラーは圧力またはばね付勢されるか、自重によって作用される。ニップ・ローラー１４は第一のコンベヤ・ベルト１の曲げローラー５と整合して配置される。ニップ・ローラー１４は曲げローラー５，６と同様に同じブラケット７に取付けられる。

分離が行われるとき、物品３は他のベルトから、または機械（図示せず）から直接に本発明の装置へ進入する。物品３は第一のコンベヤ・ベルト１によって送られ、曲げローラー５とニップ・ローラー１４との間を通過したならば、第二のコンベヤ・ベルト２上に落下する。その後、物品３は装置から離れ、恐らく他のベルト・コンベヤ（図示せず）上を引き続き送られる。二つのコンベヤ・ベルト１，２は同速度で移動している。

物品３の分離またはグループ分けが行われるとき、ブラケット７および二つの曲げローラー５，６を備えた直線移動ユニットはコンベヤ・ベルト１，２の移動方向へ前進移動を開始する。同時に、二つの曲げローラー１１，１２を備えたブラケット１３は反対方向へ移動する。この直線移動ユニットは二つのコンベヤ・ベルト１，２と同じ速度を有する。

分離を行われる箇所３が曲げローラー５とニップ・ローラー１４との間に位置されたとき、第二のコンベヤ・ベルト２の速度および直線移動ユニットの速度が一時的に加速される。直線移動ユニットは物品３の長さの２５〜７５％に等しい距離を前進方向へ加速される。この加速される距離は物品３の材料によって決まる。物品３が剛性であれば、要求される距離はこれよりも短い。物品３を構成する材料が薄く湿っているほど、要求される距離は長くなる。

その後、直線移動ユニットは本来の速度、すなわち第一のコンベヤ・ベルト１の速度と同じ速度に復帰される。直線移動ユニットの加速により、曲げローラー５とニップ・ローラー１４との間に保持されていない物品３を押す送り作用が生じる。曲げローラー５とニップ・ローラー１４との間に保持されている物品３は直線移動ユニットが前進移動するかぎりその位置に保持されることになる。

第二のコンベヤ・ベルト２は二つの物品３の間に十分に大きな間隙が形成されるときまで、増速された速度で連続的に移動する。この間隙は、どのような分離が行われようとしているかに応じて数ミリメートル〜任意のメートル数まで変化され得る。この間隙は重なり合いのない距離として定義できる。この間隙で物品３を包装できるようにすることが望まれるならば、数ミリメートルの間隙を形成することで十分である。二つの平行配置されたコンベヤ・ベルトからの物品３を結合することが意図されるならば、数メートルの間隙が必要となり、したがって第二のコンベヤ・ベルト２は物品３のない状態となる。第二のコンベヤ・ベルト２がどれほど速い速度で移動されねばならないかは、いかに大きな間隙を形成することが意図されるかによって決まる。

十分大きな間隙が実現されたならば、第二のコンベヤ・ベルト２は本来の速度、すなわち第一のコンベヤ・ベルト１および直線移動ユニットと同じ速度に復帰される。同時に、直線移動ユニットは後退され、本来の位置に復帰される。その後、ブラケット７上の曲げローラー５，６はコンベヤ・ベルト１，２の移動方向において後退移動され、同時に曲げローラー１１，１２を備えたブラケット１３は前進移動される。この装置はその後本発明による方法にしたがって次の新たな分離サイクルを開始する用意が整えられる。

前述の説明から明白となるように、本発明はコンベヤ搬送路上を送られる重なり合った物品の流れを分離またはグループ分けできるようにする方法および装置を提供する。この分離は連続して、また物品を損傷したり壊したりする危険のない方法で行うことができる。

本発明の方法を遂行する装置の模式図である。

符号の説明

１ 第一のコンベヤ・ベルト
２ 第二のコンベヤ・ベルト
３ 物品
５，６ 曲げローラー
７ 連結ブラケット
９，１０，１１，１２ 曲げローラー
１３ 連結ブラケット
１４ ニップ・ローラー

Claims (7)

1. 二つの個別に駆動される搬送路、すなわち第一の搬送路（１）および第二の搬送路（２）に分割され、各搬送路は互いに隣接配置された曲げローラー（５，６）を有し、前記曲げローラー（５，６）は相互に連結されて水平面内を移動可能に構成されているコンベヤ上を送られる重なり合った物品（３）を分離する方法であって、分離を行うべきときに両コンベヤ搬送路（１，２）および両曲げローラー（５，６）が同じ速度で前進方向へ移動されること、また、両曲げローラー（５，６）の速度と第二のコンベヤ・ベルト（２）の速度とがその後に一時的に前進方向へ加速された後、両曲げローラー（５，６）が本来の速度に復帰される一方、第二のコンベヤ・ベルト（２）は要求される分離空間が得られるまで速い速度を維持し、最終的に第二のコンベヤ・ベルト（２）が本来の速度に復帰されると同時に両曲げローラー（５，６）が後退方向へ移動されることを特徴とする方法。
2. 第二のコンベヤ・ベルト（２）が物品（３）の長さの２５〜７５％に等しい距離にわたり加速されることを特徴とする請求項１に記載された方法。
3. 曲げローラー（５，６）が直線移動ユニットで駆動されることを特徴とする請求項１に記載された方法。
4. 二つの個別に駆動される搬送路、すなわち第一の搬送路（１）および第二の搬送路（２）に分割され、各搬送路は互いに隣接配置された曲げローラー（５，６）を有し、前記曲げローラー（５，６）は相互に連結されて水平面内を移動可能に構成されているコンベヤ上を送られる重なり合った物品（３）を分離する装置であって、曲げローラー（５，６）がブラケット（７）に取付けられ、前記ブラケット（７）が駆動される直線移動ユニットに取付けられていることを特徴とする装置。
5. ブラケット（７）にニップ・ローラー（１４）も取付けられ、前記ニップ・ローラー（１４）は曲げローラー（５）と整合されて配置されていることを特徴とする請求項４に記載された装置。
6. 物品（３）が曲げローラー（９）と曲げローラー（５）との間で第一のコンベヤ搬送路（１）上を送られ、またそれらの物品は曲げローラー（６）と曲げローラー（１０）との間で第二のコンベヤ搬送路（２）上を送られることを特徴とする請求項４に記載された装置。
7. 曲げローラー（９）と曲げローラー（５）との間の第一のコンベヤ搬送路（１）は、曲げローラー（６）と曲げローラー（１０）との間の第二のコンベヤ搬送路（２）の高さ位置よりも高い位置に配置されることを特徴とする請求項６に記載された装置。

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