JP2006510583A - 不揮発性歯科組成物 - Google Patents

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Abstract

開始剤及びマルチアクリレート化合物を含有する歯科コンポジット配合物を開示する。該配合物は、歯科配合物に一般的に見出されるメタクリル酸メチル、すなわち揮発性であり、刺激性であり、かつ潜在的に危険な材料を欠く。マルチアクリレート化合物は、1分子あたり少なくとも3個のアクリラート官能性を有する。該配合物は、硬化して、酸素阻害層を欠く表面を形成する。該配合物は、歯科シーラント、歯科コーティング、及び指爪/足指爪修復の用途に用いることができる。

Description

本発明は、歯科複合材料に、より具体的には、多官能性アクリラート化合物を含むが、メタクリル酸メチルのような揮発性化合物を欠く、歯科複合材料に関する。
歯科用のシーラント及び接着剤は、臨床的設定に広く用いられている。望ましい特性は、安全性、効力、耐久性、及び好都合な化粧品特性を包含する。歯科組成物は、貯蔵安定的であり、処方が容易であり、それらを患者に塗布するのを困難にするほど急速には硬化しないことが好ましい。
歯科組成物は、単量体を含有することが多く、それらを歯科医又は技工士が、(例えば、光、自己硬化又は二重硬化によって)重合させる。しかし、多くの歯科組成物は、問題のある「酸素で阻害される層」(OIL)又は「不硬化層」をその表面に形成する。この層の重合は、大気中に分子状酸素ラジカルが存在するために阻害される。その結果、不完全な重合が生じる。そのような層は、しばしば、表面を粘着性又は接着性にさせて、歯科組成物を成形又は形成するのをより困難にさせる。また、そのような不完全な重合は、薄い表面が存在するならば、より低い硬さの表面及び/又は不硬化へと導く傾向がある。
Extoralは、AFR Imaging Corp.(Portland, Oregon)が販売する可視光硬化性歯科用樹脂配合物である。Extoralは、表面処理のためにか、又は義歯用樹脂として用いることができる。Extoralは、通常の歯科用の光を照射すると、急速に硬化し、光沢のある硬い表面を生成する。Extoralは、低強度の光で硬化させたときでさえ、「酸素で阻害される層」がないという点で有意義である。Extoralを用いることによる一つの困難は、その揮発性であって、非常に強い臭気へと導く。この臭気は、患者と歯科医/技工士との双方に不快であって、研究室で用いるのを困難にさせ、臨床的設定で用いるのをほぼ不可能にする。もう一つの困難は、Extoralが生成する非常に脆い表面であって、それは、圧縮力を受ける表面のような、一定の歯科の用途におけるその使用を限定することがある。
Extoralの臭気は、メタクリル酸メチルの存在を示唆する。メタクリル酸メチルは、いくつかの歯科製品に用いられる揮発性化合物である。その不快な臭気に加えて、メタクリル酸メチルとの接触は、健康上の様々な懸念に関連している。無感覚、知覚異常、肺機能の低下、及び呼吸機能の低下が、メタクリル酸メチルに慢性的に接触してきた歯科技工士で観察されている[Sadoh, D.R. et al., British Dental J., 186(8): 380-381, 1999;Nishiwaki, Y. et al., J. Occup. Health 43: 375-378, 2001]。米国環境保護局は、メタクリル酸メチルを、鼻及び喉の刺激物として記載し、短期間の接触は、頭痛及び疲労を生じかねないと述べている[EPA 749-F-95-014、1994年11月データ表]。
「酸素阻害層」がなく、また歯科医、歯科技工士及びその患者に対して刺激性であり、潜在的に危険である、メタクリル酸メチルその他の揮発性化合物を含有しない、歯科組成物を開発することは、非常に価値があると思われる。
(発明の要約)
本発明の一実施態様は、マルチアクリレート化合物及び開始剤を含む歯科組成物を対象とする。この組成物の硬化は、酸素阻害層(「OIL」)を欠く表面を生じる。配合物は、メタクリル酸メチル、すなわち多くの歯科配合物に見出される、刺激性であり、潜在的に有害な材料を含有しない。このマルチアクリレート化合物は、1分子あたり少なくとも3個のアクリラート単位を含む。更に、該配合物は、他のアクリラート化合物、溶剤、充填剤、ナノ充填剤、希釈剤その他の、歯科配合物に役立つ材料を含むことができる。この配合物は、歯科コーティング、歯科シーラント、及び指爪/足指爪修復のような用途に役立つ。
(発明の詳細な説明)
本発明の一実施態様は、硬化して、酸素阻害層(「OIL」)を欠く表面を形成する、歯科用アクリル系材料組成物を対象とする。該組成物は、好ましくは、メタクリル酸メチルを含有しない。該組成物は、好ましくは、急速に硬化して、安定的で硬く、光沢のある表面を形成する。
本発明の一実施態様は、マルチアクリレート化合物及び開始剤を含む歯科組成物である。マルチアクリレート化合物は、1分子あたり少なくとも3個のアクリラート官能性を含む、化学的化合物である。該組成物は、好ましくは、メタクリル酸メチルを含有しない。該組成物は、硬化すると、好ましくは、酸素阻害層を形成しない。
本発明に好適な開始剤は、ホスフィンオキシドの光開始剤、及びショウノウキノンである。そのような開始剤の例は、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(TPO)、TPO−L、Irgacure 819、Darocure 4265、及びショウノウキノンを包含する。アミンの助開始剤を必要としてか、又は必要とせずに光切断ができる、その他の開始剤は、本発明による有用性を有すると期待される。開始剤は、一般的には、いかなる濃度で組成物中に存在することもできる。開始剤は、好ましくは、硬化した組成物を著しく脱色しない濃度で存在する。例となる開始剤の濃度範囲は、組成物の約1重量%以下、組成物の約1重量%以上、組成物の約2重量%以上、組成物の約3重量%以上、組成物の約4重量%以上、組成物の約5重量%以上、組成物の約6重量%以上、又は組成物の約7重量%以上ないし組成物中の開始剤の飽和レベルまでを包含する。開始剤の例となる濃度は、組成物の約3重量%、組成物の約6重量%、及び組成物の約7重量%ないし組成物中の開始剤の飽和レベルまでを包含する。より低い濃度も、アセトンのような、蒸発すると、望ましい、より高い実効開始剤濃度を組成物に与える、揮発性歯科用溶剤の存在下では期待される。
マルチアクリレート化合物は、一般的には、1分子あたり少なくとも3個のアクリラート官能性を空間的に相互に比較的近接して有する、いかなるマルチアクリレート化合物であることもできる。そのようなマルチアクリレート化合物の例は、6官能性の芳香族ウレタンアクリラートオリゴマー、カプロラクトン改質ジペンタエリトリトールヘキサアクリラート、ジペンタエリトリトールペンタアクリラート、ジ−トリメチロールプロパンテトラアクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、及びエトキシ化トリメチロールプロパントリアクリラートを包含する。空間的に相互に比較的近接して、1分子あたり3個のアクリラート官能性を有する、その他のマルチアクリレート化合物、1分子あたり4個のアクリラート官能性を有する化合物、1分子あたり5個のアクリラート官能性を有する化合物、1分子あたり6個のアクリラート官能性を有する化合物、1分子あたり7個のアクリラート官能性を有する化合物、1分子あたり8個のアクリラート官能性を有する化合物、1分子あたり9個のアクリラート官能性を有する化合物、及び1分子あたり10個のアクリラート官能性を有する化合物も、本発明による有用性を有すると期待される。より大きい数のオリゴアクリラート又はポリアクリラートは、組成物に加えることができると思われる。
マルチアクリレート化合物は、一般的には、組成物のいかなる濃度でも存在することができる。例となる濃度範囲は、組成物の約20重量%以上、及び組成物の約30重量%以上を包含する。具体的な濃度例は、組成物の約20重量%、約30重量%、約40重量%、約50重量%、約60重量%、約70重量%、約80重量%、約90重量%及び約95重量%を包含する。
該組成物は、共単量体を更に含むことができる。共単量体は、好ましくは、マルチアクリレート化合物とともに重合する。共単量体は、一般的には、いかなる種類の共単量体であることもでき、好ましくは、組成物中に存在する選ばれた多官能性アクリラート化合物のそれと同程度か、又はそれより高い表面張力を有する不揮発性アクリラート化合物である。本発明に好適な共単量体は、モノアクリラート化合物、ジアクリラート化合物、トリアクリラート化合物又はテトラアクリラート化合物である。例となるモノアクリラートは、カプロラクトンアクリラートである。例となるジアクリラート化合物は、トリプロピレングリコールジアクリラート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリラート、ポリエチレングリコールジアクリラート、エポキシジアクリラート、ウレタンジメタクリラート及びウレタンジアクリラートである。例となるトリアクリラート化合物は、トリメチロールプロパントリアクリラートである。例となるテトラアクリラートは、ジ−トリメチロールプロパンテトラアクリラートである。エトキシ化形態のそのようなアクリラートは、その比較的高い表面張力のため、好適であり得る。
該組成物は、揮発性の非反応性溶媒を更に包含することができる。そのような溶媒の例は、アセトン、エタノール、並びにアセトン及び水、エタノール及び水、及び/又はアセトン、エタノール及び水の混合物を包含する。
該組成物は、充填剤、ナノ充填剤、ガラス粒子その他の歯科材料を更に含むことができる。そのような充填剤の例は、Ox−50、シラン処理Ox−50、Ferroからのガラスイオノマー粉末のIXG1944RGW(フッ化物放出剤でもある)を包含する。
本発明のもう一つの実施態様は、上記組成物を用いる方法を対象とする。表面を密封する方法は、表面を得る工程と;該表面に、マルチアクリレート化合物及び開始剤を含む組成物を塗布する工程と;組成物を硬化させて、密封された表面を得る工程とを含む。密封された表面は、好ましくは、酸素阻害層を含まない。
この表面は、一般的には、密封しようとするいかなる表面であることもでき、歯の表面、歯、歯科インプラント、人工歯、骨、指爪又は足指爪であることが、本発明に好適である。加えて、該表面は、歯科コンポジットのような、従来適用された歯科組成物のそれであってもよい。
硬化は、一般的には、組成物を急速に硬化させて、非酸素阻害層(NOIL)を形成するのに充分な、いかなる手段で実施することもできる。硬化工程は、光硬化を含むのが本発明に好適である。光硬化は、低い光強度でか、又は高い光強度で実施することができる。光の強さは、好ましくは、歯科研究室、又は歯科医の診察室で用いるのに適した強さである。光強度範囲の例は、約50mW/cm2未満、約100mW/cm2未満、約200mW/cm2以下、約300mW/cm2以下、約400mW/cm2以下、約500mW/cm2以下、約600mW/cm2以下、約800mW/cm2以下及び約2,000mW/cm2以下を包含して、より高い光強度も用いることができると理解される。光強度の具体的な例は、約50mW/cm2、約100mW/cm2、約150mW/cm2、約200mW/cm2、約250mW/cm2、約300mW/cm2、約350mW/cm2、約400mW/cm2、約450mW/cm2、約500mW/cm2、約600mW/cm2、約800mW/cm2及び約2,000mW/cm2を包含する。より高い光強度を用いてもよい。例えば、青色の波長の光源を用いる、BiscoのVIP(商標)歯科光硬化システムを歯科医が用いてよい。Dentsply, Inc.からのJeneric-Pentron Cure-Lite Plusという光ボックスシステム、又はTriadの光ボックスシステムを歯科器具に用いてもよい。その光源を窒素環境なしに用いる、BiscoのNTL(商標)システムを用いてもよい。光硬化の時間は、一般的には、いかなる時間であることもできる。本発明に好適な時間範囲は、約2分以下、約1分以下、約30秒未満、約20秒未満、約15秒未満、約10秒未満、及び約5秒未満を包含する。光硬化時間の具体的な例は、約1分、約30秒、約20秒、約15秒、約10秒、約5秒、約3秒、約2秒及び約1秒を包含する。より短い光硬化時間は、一般的には、手順のための患者の時間を短縮するのに、また歯科臨床医の好都合のために好ましい。
下記の実施例は、本発明の好適実施態様を立証するために含まれている。当業者は、以下の実施例に開示される手法が、本発明の実施に充分に機能するよう本発明者らが発見した手法を表し、したがって、その実施のための好適な様式を構成すると考えられることを認識しなければならない。しかし、当業者は、本発明の開示を勘案して、開示された特定の実施態様には、多くの変化を加えることができ、その変化は、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、なおも同様又は類似の結果を得られることを認識しなければならない。
例1:実施例に用いられる略号
下表は、実施例の項全体を通じて用いられる化学的化合物及び略号を列記している。
Figure 2006510583
例2:Extoralなる組成物の分析
Extoralは商業的製品であるが、その組成及び成分は、公然と知られてはいない、強い不快な臭気は、Extoralがメタクリル酸メチルを含有することを示唆した。下記の分析的実験は、Extoralの化学的組成を決定することを企図して実施した。
Extoralの揮発性成分の蒸発は、粘稠な樹脂を生成した。組成物の約40重量%が蒸発した。これは、専らメタクリル酸メチルであると想定された。
蒸発前後のFTIRアッセーは、いくつかの遷移を明らかにした。1,620/cmのピークは、メタクリル酸メチルが蒸発すると、より大きくなった。このピークは、アクリル酸ブチルに存在するが、メタクリル酸ブチルには存在しない。脂肪族二重結合のピークは、蒸発すると1,635.0/cmから1,633.8/cmに移動して、メタクリラート様の性状から、よりアクリラート様の性状への遷移を示した。ExtoralのFTIRスペクトルは、アミンの存在を示唆しない。
ExtoralとTPO標準とを比較するUV/Visスペクトルは、推計される正体、及びExtoral中のTPOの定量が約4%であることを許した。
例3:6官能性アクリラートの添加
CN−975(6官能性芳香族ウレタンアクリラート)、MMAその他の化合物を用いて、組成物を調製した。数は、組成物中の各化合物の量を重量%で表している。
Figure 2006510583
組成物AC−10及びAC−11は、500mW/cm2で5秒間硬化させると、粘着性の表面を有した。FTIRは、表面変換がAC−10について47.3%、AC−11について47.5%であって、Extoral(63.2%)より約16%低いことを示した。AC−10A及びAC−11A中の相対的に高いTPO濃度は、硬化性を増大させた。表面変換は、AC−10Aについて65.7%、AC−11Aについて58.7%であった。
硬化したAC−11Aの表面は、硬化したExtoralに似て、粘着性ではなく、滑らかで、硬く、光沢があった。
例4:「無酸素阻害層」(NOIL)組成物の調製
NOIL組成物は、少なくとも二つの成分:多官能性アクリラート及び光開始剤(例えばホスフィンオキシド)を含有する。希釈剤(例えばエトキシ化ジ−又はトリ−アクリラート)を加えて、マルチアクリレートの操作性、及び/又は開始剤の可溶性を高めてもよい。組成物は、歯科及び歯列矯正の分野に用いられる、溶剤、重合性共単量体、阻害剤、界面活性剤、ガラス充填剤、蛍光又は燐光化合物、染料、着色剤、フッ化物化合物などの材料のような、追加の材料を含有することができる。
例5:充填されていない樹脂組成物の調製
多官能性アクリラート、希釈剤、TPO又は他の開始剤、及び任意にはMEHQの混合物を、まとめて混合した。混合物は、撹拌又は振盪しつつ、60〜62℃で4時間加熱して、清澄又は混濁溶液を与え得る。混濁は、あるとしても、数日間で消滅することになる。
例6:充填された樹脂組成物の調製
充填されていない樹脂、及びOX50のような充填剤を、スラリーとして組み合わせた。スラリーを、30分間摩砕した。摩砕工程は、しばしば、気泡を混合物に導入する。気泡は、1,000xg以上で30分間の遠心分離によって除去して、基本的に清澄な溶液を与えることができる。
例7:「無酸素阻害層」(NOIL)組成物に用いるための単量体
多官能性アクリラート、及びアクリル化された希釈剤の共単量体は、NOIL組成物に効果的な成分であることが見出された。下表は、役立つことが見出された例示的化合物を列記している。
Figure 2006510583
例8:4官能性アクリラートを含有する揮発性MMA組成物(AC−23及び−33)の調製
SR355(ジトリメチロールプロパンテトラアクリラート)3g、MMAの揮発性共単量体2g、TPO0.25g、及びMEHQ3.5mgを含有する組成物を調製した(「AC−23」)。組成物は、メタクリル酸メチル(MMA)を含有する組成物に特有の強い臭気を有した。組成物を、白紙に塗装し、600mW/cm2の強度に設定したVIP光源に、30秒の露光時間にわたって露光させた。指触りによって、酸素阻害層が探知されて、光源に露光後に10分間待機した後でさえ、軟らかい表面が明らかであった。これらの結果は、揮発性共単量体MMAの存在下での4官能性アクリラートが、酸素阻害層の形成を防止するのに不充分であることを示唆する。
1gのCN975、4gのSR355(ジトリメチロールプロパンテトラアクリラート)、TPO0.35g、及びMEHQ2.5mgを含有するもう一つの組成物を調製した(「AC−33」)。組成物は、メタクリル酸メチル(MMA)を含有する組成物に特有の強い臭気を有した。この組成物は、600mW/cm2の強度に設定したVIPライトガンに60秒間以内の露光では、粘着せずに硬化させることができず、その強度の光に60秒間露光した後でさえ、容易に擦過可能であった。
例9:5官能性アクリラートを含有する揮発性MMA組成物(AC−24)の調製
3gのSR399(ジペンタエリトリトールペンタアクリラートエステル)、MMA揮発性共単量体2g、TPO0.25g、及びMEHQ3.5mgを含有する組成物を調製した。組成物は、メタクリル酸メチル(MMA)を含有する組成物に特有の強い臭気を有した。組成物を、Pyramidなるコンポジット、暗度3.5(Bisco, Inc.)に塗装し、VIPライトガンの出力に300mW/cm2で10秒間露光することによって硬化させた。酸素阻害層は、指触りによっては全く探知されず、揮発性共単量体MMAの存在下での5官能性アクリラートが、酸素阻害層の形成を防止するのに充分であることを示唆した。
例10:不揮発性NOIL組成物AC−15C、及び充填され、着色されたAC−15Cの調製
2.7gのCN975、3.3gのSR344、TPO0.333g、及びMEHQ3mgを含有する組成物を調製した(「AC−15C」)。75重量%のAC−15C、及び25%のOX50充填剤の充填された混合物も調製した。AC−15Cの組成物は、6官能性ジアクリラート(CN975)を含有し、MMAは含まない。MMAの臭気、又はその他の認識し得る臭気は、全く検出されなかった。AC−15Cは、Extoralより優れた光硬化感度を2倍の二重結合の変換率とともに示した。AC−15は、VIPを用いて500mW/cm2の光源に20秒間か、同じ硬化用光源を用いて200mW/cm2で40秒間露光した後に、無擦過痕かつ無傷で硬化可能であった。エタノール中の10%のメチルブルーの着色剤の添加は、硬化に不都合に影響しなかった。空気中及び窒素環境中でのAC−15Cの変換率は、同じであって、それがOIL層を欠くことを示した。AC−15CのBarcol硬度は、Cure-Lite Plusというライトボックスシステムを用いて200mW/cm2の露光で40秒間硬化させた後、77であった。
例11:不揮発性NOIL組成物AC−35の調製
3.22gのCN975、1.38gのCN383、TPO0.4g、及びMEHQ2.5mgを含有する組成物を調製した。AC−35は、VIPシステムを用い、Pyramidという暗度3.5のコンポジット上で300mW/cm2で10秒間硬化させた後に、ヒトの指爪に対して無擦過痕の、かつ接触に対して粘着しない表面を形成した。TPO及びMEHQは同量であるが、2.76gのCN975、及び1.84gのCN383を含有させて調製したAC−36は、同じコンポジットの基剤、及び300mW/cm2で20秒間の露光後の光硬化システムを用いて、指爪による擦過に対して無擦過痕に、かつ接触に対して粘着なしに硬化可能であった。
例12:不揮発性NOIL組成物AC−40及びAC−40Aの調製
8.9gのCN975、10.3gのSR349、7.8gのSR610、0.9gのCD9052、TPO2.1g、及びMEHQ15mgを含有する組成物を調製した。組成物は、500mW/cm2に設定したVIP硬化システムを用い、Pyramidの暗度3.5のコンポジット上で20秒間の露光後に、無擦過痕の表面へと硬化した。AC−40も、60℃の水中で貯蔵した後も優れた安定性を示して、30日及び47日後に、Pyramidコンポジット、暗度3.5の上で300mW/cm2で20秒間で硬化したが、後者は、20℃で472日間の貯蔵に匹敵する。この組成物への5%のCN383の添加(AC−40A)は、VIP硬化光システムを用いた、Pyramidコンポジット上での300mW/cm2で15〜20秒間、又は500mW/cm2で10秒間の露光後に、無擦過痕の表面を形成させた。密封という用途に加えて、この組成物は、比較的高い粘度(22℃で1,200cps前後)を有するため、深い空洞の充填剤としても魅力的であり得る。
AC−40は、約282±27MPaという優れた圧縮強さも示す。圧縮強さは、高さ6mm×直径4mmのステンレス鋼製の割型内で、サンプルを調製することによって決定した。サンプルを、1側面あたり500±50mW/cm2で60秒間硬化させた。この円盤を37℃で15分間加熱した。円盤を、脱イオン水で満たした30ml入りNalgene瓶に入れ、37℃で23時間加熱した。円盤を取り出し、濾紙で乾燥し、1時間室温に冷却した。Instron Universal Testing Instrument(モデル4465)を用いて、サンプルが壊れる負荷の読み(kg)を決定した。圧縮強さは、(負荷の読み(kg)×0.0624)/サンプルの直径(cm)として算出した。
AC−40は、固体アガロース表面上のマウス繊維芽細胞で実施した、細胞毒性アッセーに合格した。毒性の有無は、5%の二酸化炭素中、37℃で24時間の温置した後、試験サンプルの周囲の(あるとすれば)溶菌の帯域を測定することによって決定した。
例13:不揮発性NOIL組成物DP20−5の調製
5.2gのDP20、1.5gのCN383、2.1gのSR610、0.5gのCD9052、TPO0.7g、及びMEHQ4.4mgを含有する組成物を調製した。組成物は、非常に急速に硬化して、VIP硬化光システムを用いた、白紙上で500mW/cm2で3〜6秒後、300mW/cm2で5〜10秒後、及び50〜100mW/cm2で60秒後に、無擦過痕の表面を形成した。DP20−5という化合物も、優れた圧縮強さ(前例で記載したInstron試験システムを用いて決定される限りで51±9MPa)を有した。また、AC−40より相対的に低い粘度(22℃で410cps)も示した。この組成物は、エナメル質上の歯列矯正装置の下若しくは周囲の保護コーティングとしてか、又は急速な硬化及び流動性が重要な配慮となる、周縁シーラントとして用いるのに魅力的である。
例14:不揮発性NOIL組成物である充填DP20−5の調製
適切な重量量のフィラーと、上の例13に記載したDP20−5組成物とを混合することによって、10%のフィラー、20%のフィラー、30%のフィラー及び40%のフィラーと、90%、80%、70%及び60%のDP20−5とからなる組成物を製造した。用いたフィラーは、OX−50又はシラン化されたOX−50であった。20%のOX−50を充填したDP20−5を含有するサンプルは、300mW/cm2で5秒間、又は500mW/cm2で2秒間の照射後に、無擦過痕であった。鉛筆硬さは、5Hより大であった。これらの結果は、フィラーを欠く、そのままの樹脂で得られたのと同様であった。フィラーは、樹脂の硬化性には顕著な効果がなかった。
例15:不揮発性NOIL組成物DP60−5
15gのDP60、4.5gのSR349、4.5gのSR459、3gのCN383、0.9gのCD9052、TPO2.1g、及びMEHQ15mgを含有する組成物を調製した。組成物は、VIPライトガンを用い、Pyramidの暗度3.5のコンポジット上で組成物を塗装した後に、500mW/cm2で15秒間、及び300mW/cm2で20秒間に無擦過痕の表面へと硬化した。この組成物は、歯科補綴装置又は義歯に対する柔軟なコーティングとして用いることができる。組成物は、柔軟性が望ましい狭い間隙のフィラーとして用いることもできる。
例16:ペンタアクリラートを含有する不揮発性NOIL組成物AC−25、及びAC−26の調製
3gのSR399、3gのSR349、3gのSR610、0.3gのCD9052、TPO0.7g、及びMEHQ5mgを含有する、1ペンタアクリラート及び2ジアクリラート組成物を調製した(AC−25)。3gのCN975、3gのSR349、3gのSR610、0.3gのCD9052、TPO0.7g、及びMEHQ5mgを組み合わせることによって、1ヘキサアクリラート及び2ジアクリラートを含有する類似の組成物を調製した(AC−26)。組成物AC−25及びAC−26は、ともに、300mW/cm2で20秒間、または500mW/cm2で10秒間の照射後、無擦過痕であった。両材料の鉛筆硬さは、1Hであった。
例17:NOIL表面の調製におけるジ−、トリ−及びテトラ−アクリラートの評価
5種類の樹脂を選んで、ジアクリラート、トリアクリラート及びテトラアクリラートがNOIL表面を調製できる能力を比較した。単量体樹脂を、アセトン中1:1の重量比で可溶化した。TPO開始剤を加え、アセトンを約60秒間又はそれ以上空中に蒸発させた。蒸発の20秒後、アセトンは、重量喪失という形では検出できなかった。組成物を、500mW/cm2の青色光、又は200mW/cm2の輝白色光のいずれかを用いて照射した。生成された表面を、下表に記載したとおりに評価した。
Figure 2006510583
この表に用いた限りで、「無擦過痕」は、表面が無傷であり、粘着性でなかったことを示し、「無傷」は、表面が粘着性ではないが、擦過可能であったことも示す。TPOの実際の濃度は、アセトン溶剤が蒸発するため、表示されたそれの2倍である。トリアクリラート又はテトラアクリラートから製造された樹脂は、酸素阻害層を欠く表面を調製するよう重合させることができた。これらの条件下で試験されたトリアクリラート及びジアクリラートは、許容され得る表面を生成することができなかった。
例18:不揮発性NOILシーラントの擦過耐性アッセー
歯列矯正用シーラントとしてのNOILシーラントの適性を、擦過耐性アッセーを用いて評価した。表面を擦過しようと意図して、異なる硬さの黒鉛を含有する鉛筆を用いて、表面を摩擦した。検出可能な擦過痕を生成するのに、どの硬さの黒鉛を必要とするかによって、表面を評価した。
このアッセーは、ASTMのD3383−00に基づく。シーラントをコンポジットの円盤に刷毛塗りし、硬化させた。鉛筆は、Kimberly Graphite Drawing Kitから入手し、下表による硬さを有した。
Figure 2006510583
アッセーは、さらに、掻爬痕と擦過痕とを区別した。擦過は、表面を切り欠くのに必要な硬さを意味する。掻爬は、表面から接着剤を掻き取るのに要する硬さを意味する。酸素阻害層は、しばしば、硬化した接着剤の残余より擦過するのが容易であるため、擦過/掻爬アッセーは、表面上の空気阻害層の存在を検出するのに役立つ。
以下の接着組成物:DP20−5、蛍光剤を有するDP20−5(DP20−5F)、蛍光剤と20%のガラスイオノマーとを有するDP20−5(DP20−5FG)、Bisco One Step Adhesive System、充填L/Cシーラント、及びL/Cシーラントを評価した。接着組成物を、Bisco Renew Shade A2 Translucentから作成した円盤に刷毛塗りし、VIP硬化光システムを用いて、2、5、10、20、30及び40秒間硬化させてから、評価した。表中の第一の値は、掻爬についてであり、第二の値は擦過についてである。
Figure 2006510583
慣用の接着剤は、用いた最も軟らかい鉛筆(8B)がそれを擦過できたことから、表面に有意な酸素阻害を有した。NOILのDP20−5組成物は、用いた最も硬い鉛筆(5H)でさえ、表面を擦過するのに困難を有したことから、酸素阻害層を保有しなかった。蛍光剤及びガラスイオノマーフィラーの添加は、DP20−5組成物の硬さに決定的には影響しなかった。これらのNOIL組成物は、試験された時間範囲全体にわたる、それらの一貫したアッセー結果が証拠立てるとおり、非常に迅速に光硬化した。
例19:NOIL表面の調製のための光開始剤の評価
6種類の光開始剤を、50gのCN795(6官能性アクリラート)、アセトン(揮発性溶剤)50g、Flourad FC-431(平滑化のための界面活性剤)0.1g、及びMEHQ(貯蔵のための阻害剤)0.02gを含有する一般的な樹脂に個別的に加えた。下表は、開始剤を列記している。
Figure 2006510583
吸収性は、質量で正規化したアセトニトリル中の400〜500nmの範囲内の吸光度である。値が多ければそれだけ、可視光範囲内の吸収が高い。初めの3種類の開始剤は、照射すると単分子結合の切断が生じる。終わりの3種類の開始剤は、二分子反応を生じるのに助開始剤、たとえばアミンを必要とする。開始剤(及び必要ならEDMABアミン)を、樹脂に加えた。サンプルを、白色の混合用パッドに塗装し、60秒間以上蒸発させ、BiscoのVIP光硬化システムを用いて、500mW/cm2で照射した。サンプルは、5秒間、10秒間、30秒間、及び空気の不在下で10秒間照射した。「無空気」硬化は、それぞれ0.25mmの厚さの、2枚のMylarスリップの間で実施した。樹脂中の開始剤の実際の濃度は、アセトンの蒸発のため、表示されたそれの2倍である。下表に示したとおり、表面は、変換度の百分率について評価した。
Figure 2006510583
空気の存在が、より低いDC値へと導くとの所見を確認するため、TPOを3%含有する樹脂の三重サンプルを、空気の存在及び不在下で照射した。DC値の平均及び標準偏差を、下表に示したとおり決定した。
Figure 2006510583
樹脂を製造し、コンポジット円盤に塗装した。60秒以上アセトンを蒸発させた後、コーティングを、300mW/cm2の明るい光で30秒間照射した。鉛筆硬さを、下表に示したとおり測定した。表面は、すべて、粘着性及び指爪擦過痕なしであることが見出された。
Figure 2006510583
これらの結果は、ホスフィンオキシド以外の開始剤、たとえばショウノウキノンを用いて、NOIL表面を首尾良く調製できることを示す。
例20:オルト剪断結合強さのアッセー
DP20−5のNOIL組成物、及びL/C結合樹脂を、それらの剪断強さについて評価した。NOILDP20−5は、0.75のLumilux Blue(蛍光添加剤)及び20%ガラスイオノマー(X1B44RWG)の有無のもとに調製した。結合強さを、非充填及び充填L/C結合樹脂に対して比較した。
ヒトの歯のエナメル質を、37%リン酸半ゲルで15秒間食刻した。食刻剤を、水ジェットで洗い落とし、空気流で完全に乾燥した。前記の組成物のうち一つの塗膜を、食刻された部域を覆うシーラントととして、食刻されたエナメル質表面への刷毛塗りによって塗布し、BiscoのVIP硬化光システムを用いて、500mW/cm2の強さで10秒間光硬化した。歯列矯正ブラケットを、ブラケット接着剤(Lightbond又はPhase II)を用いて、密封された部域に結合し、硬化させた。結合したサンプルを、37℃の脱イオン水浴中に2時間置いてから、試験した。剪断試験の結果を下表に示す。
Figure 2006510583
試験したサンプルの結合強さは、ほとんど同様であった。これらの結果は、非充填及び充填NOIL組成物が、歯列矯正の用途に用いるのに適した結合強さの値を示すことを示す。
例21:フッ化物放出アッセー
NOIL組成物のフッ化物放出特性を、L/Cシーラントに対して比較した。NOILサンプルは、フッ化物放出については20%ガラスイオノマーを、燐光については0.75%のLumilux Blueを含有するDP20−5であった。
DP20−5及びL/Cシーラントのシェード円盤を、下記のように製造した。ポリエチレンシートとガラス板との間に固定した、円形のステンレス鋼の金型を用いて、一定の大きさの円盤を製造した。円盤を、500±50mW/cm2に設定した二つのライトガンを用いて硬化した。一つのライトガンを円盤の中心上に定置し、円盤を20秒間照射した。次いで、二つのライトガンを円の(直径をまたぐ)反対の末端に定置し、円盤を10秒間照射した。二つのライトガンを、中心での20秒の照射に加えて、円の周囲を移動させて、円盤を10秒間ずつ合計4回照射した(二つのライトガンの円形の円盤の周囲の位置:0及び180°、次いで90及び270°、次いで135及び315°、最後に45及び225°)。上端のガラス板を取り除き、硬化工程を繰り返した。サンプルを、37±3℃に15±1分間加熱した。ダイヤモンドバーを用いて、円盤の辺縁付近を穿孔した。円盤を、アセトン中で超音波処理して、存在し得るいかなる空気阻害層も除去した。円盤の直径及び高さを、カリパスで測定し、円盤の質量を、化学天秤を用いて決定した。孔に、針金を通し、円盤を、バイアル内で直立して支えることができるように捻るか、又は回転した。塩化ナトリウムの水溶液(0.2M、10ml)を各バイアルに加え、バイアルに栓をし、37℃で1時間放置した。フッ化物放出を、50/50のTISAB/サンプル混合物に浸漬したフッ化物感受性電極を用いて決定した。各サンプルの試験を3回実施した。結果を下表に示す。
Figure 2006510583
これらの結果は、フッ化物ガラスを有するDP20−5のようなNOILシーラントが、慣用のL/Cシーラントより有意に多くのフッ化物を放出できることを示す。したがって、NOILシーラントは、フッ化物放出が望ましいか、又は必要とされる場合の用途に用いることができる。
例22:コンポジットを覆うトップ表面としてのNOILの使用
コンポジットは、製造者の教示に従って、歯の修復の手順中に適切に入れることができる。コンポジットの最終的な層を、空洞表面の周縁に当てがい、適合させ、成形し、望みの最終的形態へと輪郭を形成した。AC−40又はDP20−5のようなNOIL組成物の薄いコーティングを、軟らかい刷毛を用いて、コンポジットの表面、及びエナメル質の周囲を覆って静かに塗布した。次いで、NOILで塗装した表面を、適切な光源及び照射時間(たとえば、VIPライトガンからの600mW/cm2での20〜40秒以内の可視青色光)を用いて光硬化させた。生成された表面は、滑らかで、光沢のある表面を有することになる。更に、そのような表面は、慣用のコンポジットの塗布に要するような、バー又は研磨剤による成形の必要なしに得ることができ、そのため、処置室における患者の時間を一層最小化しつつ、周囲の歯の組織への損傷の可能性を回避することができる。
例23:低粘度コンポジットを覆うNOILの使用
低粘度又は流動性コンポジットは、歯の修復の手順中に適切に入れることができる。コンポジットの最終的な層を、空洞表面の周縁に当てがい、適合させ、成形し、望みの最終的形態へと輪郭を形成した。コンポジットを、5秒間のような短時間、光硬化させて、コンポジット材料の流動を排除した。(DP20−5のような)NOIL組成物の薄いコーティングを、軟らかい刷毛を用いて、コンポジットの表面、及びエナメル質の周囲を覆って静かに塗布した。次いで、表面を、適切な光源及び照射時間(たとえば、600mW/cm2での可視青色光)を用いて光硬化させた。生成された表面は、滑らかで、光沢のある表面を有することになる。
例24:歯根表面のコーティングとしてのNOILの使用
知覚鈍麻を要する歯根表面は、単離し、木綿ペレット、ホームペレット又はマイクロブラシを用いて、軽石及び空洞クレンザースラリーで研磨することができる。歯根表面は、望みであれば、リン酸で15秒間更に食刻することができる。(DP20−5のような)NOILの薄いコーティング、又はスランピングを目的としない充填サンプルを、軟らかい刷毛を用いて、歯根の表面を覆って静かに塗布した。NOIL表面を、静かな空気流で減肉し、次いで、NOILで塗装した表面を、適切な光源及び照射時間(たとえば、VIP硬化光システムを用いた600mW/cm2の可視青色光で10秒間)を用いて光硬化させた。
例25:歯列矯正装置におけるNOILの使用
NOIL処方のAC−40及びDP20−5の剪断結合強さ(SBS)を試験し、Fortify Plusのそれと比較した。下記の下地:エナメル質、象牙質、コンポジット、非硬化コンポジット、Rex III、陶材、アマルガム、アクリル系およびそれ自体を試験した。下記の手法を用いた。
エナメル質−エナメル質を軽石で研磨し、洗浄かつ乾燥した。エナメル質を、37%リン酸の半ゲルで15秒間食刻してから、洗浄かつ乾燥した。Fortify Plus、AC−40又はDP20−5のうち一つの塗膜を塗布し、500mW/cm2でそれぞれ20秒、20秒及び5秒間光硬化させた。37℃の水中に2時間貯蔵した後、支柱を結合し、剪断した。
象牙質−象牙質を、湿らせた600グリットの紙やすりで30秒間研磨し、洗浄かつ乾燥した。象牙質を、37%リン酸の半ゲルで15秒間食刻した。象牙質を洗浄し、湿ったまま保った。All Bond 2 Primer A及びB混合物の5〜7層の塗膜を、湿った象牙質に塗布した。下塗りした表面を、軽く空気乾燥した。Fortify Plus、AC−40又はDP20−5のうち一つの塗膜を塗布し、500mW/cm2で20秒間光硬化させた。37℃の水中に2時間貯蔵した後、支柱を結合し、剪断した。
アマルガム及びRex III−アマルガム及びRex IIIを、湿らせた600グリットの紙やすりで30秒間研磨し、洗浄かつ乾燥した。Accuprepを用いて、表面をマイクロエッチングに付して、均一な表面を達成した。Fortify Plus、AC−40又はDP20−5のうち一つの塗膜を塗布し、500mW/cm2でそれぞれ20秒、20秒及び5秒間光硬化させた。37℃の水中に2時間貯蔵した後、支柱を結合し、剪断した。
コンポジット及びアクリル系−コンポジット及びアクリル系を、湿らせた600グリットの紙やすりで30秒間研磨し、洗浄かつ乾燥した。Accuprepを用いて、表面をマイクロエッチングに付して、均一な表面を達成した。表面を、32%リン酸の半ゲルで15秒間食刻してから、洗浄かつ乾燥した。Fortify Plus、AC−40又はDP20−5のうち一つの塗膜を塗布し、500mW/cm2でそれぞれ20秒、20秒及び5秒間光硬化させた。37℃の水中に2時間貯蔵した後、支柱を結合し、剪断した。
陶材−陶材を、湿らせた600グリットの紙やすりで30秒間研磨し、洗浄かつ乾燥した。Accuprepを用いて、表面をマイクロエッチングに付して、均一な表面を達成した。表面を、4%フッ化水素酸の半ゲルで4分間食刻し、洗浄かつ乾燥した。潤沢な量の陶材下塗り塗料を、表面に塗布し、空気乾燥させた。Fortify Plus、AC−40又はDP20−5のうち一つの塗膜を塗布し、500mW/cm2でそれぞれ20秒、20秒及び5秒間光硬化させた。37℃の水中に2時間貯蔵した後、支柱を結合し、剪断した。
非硬化コンポジット−アクリル系中で、高速ハンドピース及びバーを用いて、調製を実施した。調製品を、Accuprep及び32%リン酸半ゲルを用いて食刻した。食刻した表面を、One Stepで、製造者の教示に従って処理した。Renew A2 Translucentを、調製品に充填した。Fortify Plus、AC−40又はDP20−5のうち一つの塗膜を塗布し、500mW/cm2で40秒間光硬化させた。37℃の水中に2時間貯蔵した後、支柱を結合し、剪断した。
それ自体−硬化させたFortify Plus、AC−40及びDP20−5の下地を、アクリル系に組み込んだ。コンポジット及びアクリル系を、湿らせた600グリットの紙やすりで30秒間研磨し、洗浄かつ乾燥した。Accuprepを用いて、表面をマイクロエッチングに付して、均一な表面を達成した。表面を、32%リン酸の半ゲルで15秒間食刻してから、洗浄かつ乾燥した。Fortify Plus、AC−40又はDP20−5のうち一つの塗膜を、そのそれぞれの下地に塗布し、500mW/cm2でそれぞれ20秒、20秒及び5秒間光硬化させた。37℃の水中に2時間貯蔵した後、支柱を結合し、剪断した。
剪断結合強さ(SBS)アッセーの結果を、下表に示すが、ここで数値は、MPaでのそれである。前記試験のそれぞれに、5番のゲルキャップ(結合面積:0.1684cm2)を、5mm/秒のクロスヘッド速に設定したInstron(モデル4466)剪断結合機とともに用い、ピーク負荷を結合面積で除することによって、剪断結合強さ(SBS)をMPaとして算出した。各試験について、平均及び標準偏差を5個の複製(N=5)について算出した。
Figure 2006510583
全体として、DP20−5及びAC−40は、実験誤差の範囲内でFortify+と同様にか、またはより優れた性能を示した。
破損の位置は、歯科製品の性能を比較する際には特に問題となっている。サンプルセットは、5個のサンプルからなった。ほとんどの破損は、下地内(SUB)又は下地とシーラントとの境界面(S/S)で生じた。シーラント層に破損があると思われる(SEAL)、いくつかの事例があった。シーラントと支柱との境界面に破損があると思われる(S/P)、一つの事例があった。これらの所見を下表に要約した。
Figure 2006510583
例26:指爪又は足指爪修復の用途におけるNOILの使用
指爪修復組成物としてのDP20−5を、下記のとおり試験した。DP20−5の薄層を、ヒトの指爪に、滑らかな表面が得られるまで刷毛塗りで塗装した。組成物を、VIP硬化光システムを用いて、500mW/cm2の光強度に約5秒間露光させた。組成物は、触ると硬い、滑らかで光沢のある表面へと硬化した。
本明細書に開示かつクレームされた組成物及び/又は方法は、すべて、本開示を勘案して不当な実験なしに製造かつ実施することができる。本発明の組成物及び方法は、好適実施態様の形で記載されているが、当業者には、本発明の概念、精神及び対象範囲から逸脱せずに、本明細書に記載された組成物及び/又は方法、並びに方法の工程、又は工程の順序に、変化形を適用し得ることは明白であると思われる。より具体的には、化学的にも物理的にも関連する一定の作用因を、同じか、又は類似する結果を達成しつつ、本明細書に記載の作用因に代置し得ることは明白であると思われる。当業者には明らかである、そのような類似する代替及び変更は、すべて、本発明の精神、対象範囲及び概念のうちにあると思料される。

Claims (28)

  1. マルチアクリレート化合物及び開始剤を含む歯科組成物であって、該マルチアクリレート化合物は、1分子あたり少なくとも3個のアクリラート官能性を含み、該組成物は、メタクリル酸メチルを含まない組成物。
  2. 組成物が硬化して、酸素阻害層を欠く表面を形成する、請求項1記載の組成物。
  3. 開始剤が光開始剤である、請求項1記載の組成物。
  4. 開始剤がホスフィンオキシドである、請求項1記載の組成物。
  5. 開始剤が2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(TPO)である、請求項1記載の組成物。
  6. 開始剤が組成物の約1重量%以下の濃度で存在する、請求項1記載の組成物。
  7. 開始剤が組成物の約3重量%以上の濃度で存在する、請求項1記載の組成物。
  8. 開始剤が組成物の約6重量%以上の濃度で存在する、請求項1記載の組成物。
  9. 開始剤が組成物の約7重量%以上の濃度で存在する、請求項1記載の組成物。
  10. マルチアクリレート化合物が1分子あたり3個のアクリラート官能性を含む、請求項1記載の組成物。
  11. マルチアクリレート化合物が1分子あたり4個のアクリラート官能性を含む、請求項1記載の組成物。
  12. マルチアクリレート化合物が1分子あたり5個のアクリラート官能性を含む、請求項1記載の組成物。
  13. マルチアクリレート化合物が1分子あたり6個のアクリラート官能性を含む、請求項1記載の組成物。
  14. マルチアクリレート化合物が、6官能性の芳香族ウレタンアクリラートオリゴマー、カプロラクトン改質ジペンタエリトリトールヘキサアクリラート、又はジペンタエリトリトールペンタアクリラートである、請求項1記載の組成物。
  15. マルチアクリレート化合物が組成物の約20重量%以上の濃度で存在する、請求項1記載の組成物。
  16. マルチアクリレート化合物が組成物の約30重量%以上の濃度で存在する、請求項1記載の組成物。
  17. 共単量体を更に含む、請求項1記載の組成物。
  18. モノアクリラート化合物、ジアクリラート化合物、トリアクリラート化合物又はテトラアクリラート化合物を更に含む、請求項1記載の組成物。
  19. モノアクリラート化合物がカプロラクトンアクリラートである、請求項18記載の組成物。
  20. ジアクリラート化合物がトリプロピレングリコールジアクリラート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリラート又はポリエチレングリコールジアクリラートである、請求項18記載の組成物。
  21. トリアクリラート化合物がトリメチロールプロパントリアクリラートである、請求項18記載の組成物。
  22. テトラアクリラート化合物がジトリメチロールプロパンテトラアクリラート化合物である、請求項18記載の組成物。
  23. 充填剤を更に含む、請求項1記載の組成物。
  24. ナノ充填剤を更に含む、請求項1記載の組成物。
  25. ガラス粒子を更に含む、請求項1記載の組成物。
  26. アクリル化アミン化合物を更に含む、請求項1記載の組成物。
  27. 希釈剤を更に含む、請求項1記載の組成物。
  28. 希釈剤が、アセトン、エタノール、水、アセトン及び水の混合物、エタノール及び水の混合物、エタノール及びアセトンの混合物、並びにエタノール、水及びアセトンの混合物である、請求項27記載の組成物。
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