JP2006509926A - バイオ技術によるウールの仕上げ処理方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、毛繊維製品を仕上げる方法に関する。本発明によれば、毛繊維製品が可能な限り僅かだけ動かされる又は全く動かないように、水溶液中の毛繊維製品が大量の水の中のプロテアーゼと、約60℃以下の温度にて、10〜90分間、接触させられる。酵素が不活性化され、毛繊維製品は、機械的な乾燥により、約60℃以下の温度にて乾燥させられて、最終含水量が10〜45%に至り、最終的な乾燥が機械的な動作を使用せずに実施される。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、請求項1および2のプレアンブルに記載の方法であって、毛繊維製品を仕上げ処理する方法、および請求項18のプレアンブルに記載の毛繊維製品に関する。
毛編物および毛織物、ならびにそれから製造される下着の断熱性および水分吸収特性は、合成繊維または他の天然繊維から成る製品のそれらと比較して、かなり良好である。しかしながら、これらの製品に関する問題の1つとして、毛繊維のスケール構造がある。毛が水で洗濯されて、機械的な作用を受けると、指向的な摩擦の影響(これは、毛繊維それ自体に組み込まれたスケールの構造と関連している)によって、毛繊維のフェルト化および収縮が生じる。その結果、毛繊維製品が縮むことに加えて、スケールのために毛繊維製品が粗い触感となる。毛繊維の収縮を防止する試みにおいて、様々な処理が開発されてきた。そのような処理は例えば米国特許第5,980,579号に説明されている。これまで、(1)毛繊維のスケール構造を改変して、指向的な摩擦の影響を減らす又は無くすようにする、(2)繊維の弾性を減少させるために、分子間の架橋結合の数を増やす、(3)表面をマスクする薄いフィルムで繊維を覆い、それにより指向性の摩擦の効果の原因を取り除くこと、および(4)構造物を堅くするポリマーを使用して繊維を固めて、寸法変化が生じ得ないようにするという試みがなされてきた。
毛の処理中の収縮を防止するために、塩素系の化合物が使用されてきた。塩素系の化合物には、ガス状の塩素、次亜塩素酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸、もしくは過マンガン酸カリウムを高いpHにて次亜塩素酸塩と組み合わせたもの、または低いpHの硫酸ナトリウムもしくはモノ過硫酸が含まれる。ポリマーを使用する場合、ヘキサメチレンジアミンが第一段階にて使用され、塩化セバコイルが第二段階にて使用されてきた。最も一般的に使用されている毛の処理方法は、IWS/CSIRO 塩素/ハーコセット(Chorine/Hercosett)法であり、当該方法においては酸塩化の後にポリマーによる処理が行われる。
他の仕上げ方法は、毛を酵素プロセスで処理すること、例えば、プラズマ処理と組み合わせたプロテアーゼ(米国特許第6,258,129号)、オキシダーゼまたはペルオキシダーゼ(WO98/27264)を用いて、またはペルオキシダーゼ、カタラーゼもしくはリパーゼ(米国特許5,529,928)、またはトランスグルタミナーゼと組み合わせたタンパク質分解性の酵素(WO99/60200)、または過酸化水素の供給源およびハロゲン化物の供給源と組み合わせたタンパク質分解性の酵素およびハロペルオキシダーゼ(WO99/60199)を用いるプロセスを提案している。ケラチンを含む物質をアルカリ含有アルコール溶液およびプロテアーゼ含有水溶液で処理することもまた、提案された(WO00/50686)。公表された特許出願WO99/42649は、毛を、サブチリシンプロテアーゼを用いて、種々の温度にて大量の水の中で処理している。最後に毛は湿潤ワックス付与により処理される。
しかしながら、現在用いられている酵素による仕上げ方法は、毛繊維の強度の約50%を失わせる。スケールの先端が種々の樹脂で化学的に充填されると、例えば、効力は最初の水洗サイクルの後すぐに無くなって、製品は粗く毛羽だったものとなる。さらに、現在使用されている技術を用いて仕上げ処理した毛製品は、水を用いて洗濯すると、約10〜15%縮むところ、目標は3%未満である。
毛製品は水洗に耐えられないので、製品の製造業者は当該製品に関してドライクリーニングを推奨しなければならない。このことは、消費者にとって、毛製品を利用することが、より高価でより難しいものとする。毛製品の良好な機能は一般的に知られているものの、上記のすべての理由のために、毛製品は幅広く使用されているわけではない。
本発明の目的は、毛製品の仕上げ処理を改良して、毛製品の良好な性能を維持するために使用され得る、解決手段を提供することである。当該目的は、特に、摩擦および水洗に対して、毛繊維製品が、収縮、フェルト化またはピリング(または毛玉)を生じることなく、耐性を示すようにするために、また、温かさ及び優れた外観ならびに強度特性のような良好な特性を維持するために、用いることができる解決手段を提供することである。さらなる目的は、毛繊維製品の触感を柔らかくするために用いることができる解決手段を提供することである。
本発明に関連して、驚くべきことに、用いられている酵素または化学薬品のような単一の要素(またはファクター)は、満足のいくように毛製品を仕上げる方法に対して、効果を有しないことが認められた。代わりに、毛の全体の仕上げプロセスは、毛繊維が適当でない段階で機械的な歪み又は過剰な高温に曝されないように設定されることを要する。毛繊維または毛繊維を含む製品、湿式プロセス(またはウエット・プロセス)の間、特に弱い。
本発明の好都合な形態は、毛繊維製品が可能な限り僅かだけ動かされる又は全く動かされないように、水溶液中の毛繊維製品を大量の水の中にあるプロテアーゼと接触させる方法を使用して、処理することである。
温度は約60℃以下であることを要する。処理時間は、約10〜90分間の間であり得る。この後、酵素は不活性化される。プロテアーゼ処理の後、毛繊維製品が、残留含水量が約10〜45%となるように機械的な乾燥方法で乾燥させられる。毛繊維製品の最終的な乾燥は好ましくはいずれの機械的な動作も用いずに、例えば、フラットにして又は吊した形態にて、実施される。
より具体的には、本発明の方法は、請求項1の特徴部分に記載された事項によって主に特徴づけられる。本発明の毛繊維製品は、請求項18の特徴部分に記載された事項によって主に特徴づけられる。
本発明の好ましい形態によれば、酵素は、上述の60℃を越える温度に昇温しない方法を用いて不活性化される。pHを十分に低く減少させる、あるいは、例えば、銅イオンを加えることによって、酵素を不活性化してよい。他方、毛は、pHが十分に小さいときには、さらにより高い温度に耐える。したがって、本発明の別の好ましい形態によれば、酵素は、pHを約4〜5の範囲またはそれよりも小さいpHに低下させる方法によって不活性化される。
染色を、毛繊維製品を処理する方法と組み合わせることができる。染色は、好ましくは湿式プロセスとともに実施される。染色は酵素処理の後で実施される場合、酵素は、別途不活性化される必要はないが、酵素は、染色条件の下で不活性化させることができる。
より具体的には、染色が組み込まれる本発明の方法は、請求項2の特徴部分で記述されている事項によって特徴づけられる。
本発明に従って毛繊維を処理する場合、毛繊維のスケールの先端部のエッジの要部を、酵素によって取り除くことができる。このことは、処理の間に幾らか質量を減少させるが、全体として、処理は、毛繊維製品の強度特性が本質的に弱くなることをもたらさない。毛繊維製品の強度特性が本質的に弱くなることは、既に公知の酵素仕上げ方法において見られることであり、それらの方法においては、苛酷な酵素および機械処理に起因して、望ましい部分および望ましくない部分の両方が繊維から制御不能に取り除かれる。また、機械的な乾燥段階、例えばタンブル乾燥段階は、通常、強度の低下を招くが、この方法において、機械的乾燥段階は、実質的に強度の低下が生じないほど、短くされる。機械的な乾燥は、特定の残留含水量になるまで続けられ、その後において、最終的な乾燥は、好ましくは機械的な動作(または機械的な力)を使用せずに、例えば、平坦に又は吊した形態にて実施される。
既に公知の方法の目的は、異なる化学的および酵素的な方法によって、毛の縮絨を防止することであったが、従来の方法はいずれも、縮絨およびピリングを発生させることなく後の水洗に耐える毛繊維製品の製造を可能にするものではなかった。さらにまた、公知の技術による解決手段は、研究室規模でのみ一般に実施されていたのに対し、本発明は工業規模で実施される。
本発明により処理した毛繊維製品は、水洗の際に、もとのものから3%以下収縮することが観察された。さらに、少なくとも5回、または20回という多くの回数にわたって連続して洗濯している間にも、当該繊維製品はその特性を保持することが確認された。
本発明による仕上げは、染色した又は染色していない毛繊維製品について実施できる。本発明の好ましい形態によれば、毛繊維製品は最初に酵素処理に付され、それから染色される。この場合に非常に良好な染色結果が得られることが確認された。染色を酵素処理の後に実施すると、色は、より明るく且つより深くなることがわかった。
毛繊維製品は、主に梳毛糸および紡毛糸を使用して作成される。梳毛方法においては、繊維長の長い毛が使用され、それからは軽量または中重量の織物および編物が作製される。梳毛製品の例は、服地、ズボン地、および軽量の編布である。トップ、糸、または出来上がった製品のような毛繊維製品が、染色され得る。
紡毛糸については、短いステープルの毛が使用され、これからは、重い重量の織物または編物が作製される。紡毛糸を使用して作製する製品の例として、室内装飾材料用の布、厚い編布、フェルト、フランネル、およびツイードが挙げられる。これらの毛織物は、繊維、糸、又は仕上がった製品として染色される。
「毛繊維製品の仕上げ」とは、毛繊維製品の粗い風合いを取り除き、毛の表面の見た目を、毛玉のないスムースなものにするために用いられ得る、任意の処理(または手順)を指す。毛繊維製品は、湿式または乾式の仕上げ処理によって、仕上げることができる。糸染めされた布帛においては、単なるスチーミングが十分であり得るが、一般的に、毛繊維製品は、布帛にした後(または製織または製編した後)、洗われ、幅出し(湿式固定)される。これに関連して、毛繊維製品の仕上げ処理は、染色処理をも含み得る、湿式仕上げ処理を指す。
本発明に関連して「毛繊維製品」という用語は、毛繊維、毛繊維を少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも70%の毛繊維を含む、製編された若しくは製織された布帛、糸、または毛繊維を含むトップを指す。毛繊維は、100%の毛を含む繊維を指す。次に、毛のトップまたは毛糸(bay-yarn)は、純毛であってよく、あるいは、毛繊維は、合成繊維(例えば、ポリアクリルまたはポリエステル)に織り込まれ、又は合成繊維と混合されてよい。毛繊維はまた、他のタンパク質を含む繊維(例えば、絹)に織り込まれ又は当該繊維と混合されてよい。あるいは、毛繊維は、他の天然繊維(例えば、コットンまたはその誘導体(例えばビスコース))と混合されてよい。トップは、繊維の束を指し、これから糸が紡糸される。糸は編布または織布を作製するために用いられ、それから、仕上げ処理された繊維製品の商品がそれらから縫製される。
概して、編布又は織布において毛繊維に合成繊維を加える理由は、合成繊維は通常より高価でなく、それにより編布又は織布の価格がより有利になるからである。別の理由は、合成繊維は毛を含む製品をより早く乾燥させることであり、このことは、特にスポーツ・ウエアを製造するときに重要である。合成繊維はまた、編布又は織布の強度を向上させるので、編まれた又は織られた毛の布帛に加えられる。
本発明の方法において、毛繊維の特性は特に影響を受ける。毛繊維の割合が30%未満である場合、他の繊維の特性が支配的になる。例えば、ポリアクリルおよびポリエステルはかなり容易に毛玉を生成し、この特性は、本発明の毛繊維の処理方法による影響を受けることができない。毛繊維製品において毛の割合が大きいほど、本発明の方法が毛繊維製品の特性に及ぼす影響はより大きくなる。したがって、本発明の方法は、70%を越える、好ましくは80%を越える、最も好ましくは100%の毛繊維を含む毛繊維製品を処理するときに、最も好都合である。
酵素処理は、毛繊維製品の重量を減少させ、処理が強すぎる場合には、製品の強度をも減少させる。他方において、繊維製品の重量の減少は、酵素が作用したことを示す。我々は、本発明に従って処理される生地の重量の減少を測定した。この減少は、処理の間、および当該処理の後の水洗(5回の毛繊維洗濯プログラム)の間に生じる。測定は、処理されるべき生地の元のピースを、処理の前、ならびに処理の後、およびその後の組み合わされた機械的な段階および最後の乾燥段階の後の両方において、量ることにより実施する。水洗の間の重量の減少は、水洗の前後に生地をそれぞれ量ることにより求め、その後、重量の減少をパーセントで測定する。プロテアーゼ処理における重量の減少は、9〜13%の範囲内にあることが確認された。処理の後の洗濯において、重量はさらに9〜20%減少する。
重量の損失の測定によれば、最も有利な条件は、用量を0.025ml/g〜0.05ml/gとすることにより与えられることが明らかになった。これらの条件の下で、プロテアーゼ処理における重量の損失は、プロテアーゼ処理および当該処理の後の洗濯の両方において、9〜9.5%である。用量が0.1〜0.2ml/gとより大きい場合、処理中の重量の損失は、12〜13%のレベルにあり、当該処理の後の水洗において、さらに10〜20%の重量損失が生じる。
本発明に関連する毛繊維の水洗は、40℃の温度における通常の毛繊維洗濯プログラム(規格EN60456)による洗濯を指し、当該プログラムは45〜70分を要する。使用される洗剤は毛繊維(またはウール)用洗剤である。柔軟剤もまた使用できる。
上述したように、過度に強い酵素処理は、毛繊維製品の強度を減少させることがあり、高い温度と組み合わされるあまりにも強力な機械的な仕事(またはメカニクス)は、フェルト化および寸法の変化をもたらすことがある。さらにまた、機械的な乾燥が実施される温度および機械的な乾燥を継続することにより達成される残留含水量は、相当な影響を及ぼすと認められた。乾燥があまりにも長い期間続けられると、毛繊維製品の強度の低下が後に生じ、これに対し、乾燥があまりにも早く止められると、毛繊維製品は、結果的に、使用中および洗濯中にフェルト化され、絡み合うこととなる。
毛繊維製品の強度が弱くなることは、強度分析によりモニターされる。織物の強度分析は、規格SFS3981(SIS 251231)に従って、引っ張り試験機法により求められる。編物の強度特性は、マーティンデイル(Martindale)法SFS4328(BS5690:1979)に従って、布帛の摩耗抵抗を測定することにより、求められる。
強度分析の結果に基づいて、0.1ml/g以上の用量で処理される毛繊維の生地の強度損失は、対応する処理されていない毛繊維の生地に対して50%を越える。プロテアーゼの製造業者の用量に関する指示は、最小で0.125ml/gであった。0.1ml/gという試験的な用量において、強度の損失は、残留水分が最も有利なレベルにあっても、53%であった。0.2mgの用量において、残留水分が最も有利なレベルにあっても、56〜60%であった。用量が0.05ml/gであり、残留水分が15〜30%である場合に、強度損失は20%であった。用量が0.025ml/gであり、残留水分が10〜30%である場合に、強度損失は14%であった。実際に、強度損失が14%のレベルにまで低下すると、繊維製品に弱化の影響を与えるとは、認められなかった。この試験の組の最も良好な結果は、残留水分が10〜30%であるときに、用量を0.025ml/gとしたときに得られた。当然に、用量が0ml/gであるとき、即ち、比較基準サンプルについては、強度の損失は僅かであったが、他方、比較基準の測定された機能特性(外観および触感、ならびに毛玉の生成のしやすさ)はいずれも改良されなかった。
強度分析はまた、湿式洗浄の後にも実施される。最も有利な用量および残留水分のレベルにおいて、水洗の間に、強度は10〜14%減少する。
摩耗抵抗は、規格SFS4328(BS5690:1979)に従って、マーティンデイル法により求められる。摩耗抵抗は毛繊維製品の擦り切れ(または摩損)特性を判定する。摩耗抵抗の結果は、試験する毛繊維製品を摩擦表面にこすりつけたときに、製品が摩滅するのに必要な回転回数を示す。摩耗抵抗は、繊維製品の摩耗する表面が破断する(または破れる)のに必要な回転回数として評価される。
「毛羽形成またはピリング(または毛玉生成)」は、毛繊維製品の表面にて形成される繊維の束または毛羽(もしくはリント)を指す。毛玉の形成されやすさは、マーティンデイル法によって125回、500回および2000回転、サンプルを擦り、その後、擦った表面をサンプルの外観に基づいて、規格SFS3378に従って、参照スケールを用いて評価することにより求められる。0〜5のスケールにおいて5の値は、最も小さい量のピリングを意味する。「実質的に毛羽のない」という用語は、繊維製品表面の大部分が毛羽を有しない、すなわちピリング(または毛玉形成)の値が3〜5の範囲内にあることを意味する。
本発明に関連して、用量の増加に直接的に比例して、毛羽の生成されやすさは減少することがわかった。用量が0.1ml/g以上である場合、最も有利な残留含水量において、ピリングの値は、すべての摩擦回数(125、500および2000)に関して、4.0〜4.7の範囲内にあった。用量および残留含水量の両方の観点から最も有利な条件において、用量0.025ml/gの場合のピリングの値は3.5〜4.2の範囲内にあり、用量0.05ml/gの場合は3.5〜4.5の範囲内にある。最も有利な仕上げ条件のピリングの値は、毛繊維生地から成る製品を購入する人の一般的な品質要求に対応し、それは3〜4のレベルにある。
毛繊維製品に最も好都合であるプロテアーゼ処理の条件(プロテアーゼ用量は0.0125ml/gおよび機械的乾燥段階における残留含水量は10〜30%)の下で処理される毛繊維製品は、処理中、最大でその強度の14%を失い、洗濯中、経糸の方向において最大で0.7%だけ、および緯糸の方向において最大で0.8%だけ収縮する。これらのサンプルのピリングの値は、3.5%〜4.2%の範囲内にあり、その触感は処理により最も柔らかくなり、加えて、柔らかくなった触感は洗濯中も良好に保持される。
「フェルト化」または「絡み合い」という用語は、収縮に起因する毛繊維製品の外観への影響を指す。
「収縮」という用語は、毛繊維製品の寸法が減少したこと、即ち、寸法変化が生じたことを意味する。これは、処理されていない生地の寸法のパーセントとして示される。それは、織物および編物の両方に関して、緯糸および経糸の方向で別々に与えられる。ある収縮は、毛繊維製品の仕上げ処理の間に生じるが、これは消費者にとって重要ではない。仕上げ処理の後に生じる収縮が重要である。仕上げ処理の後の収縮が3%よりも小さい場合、それは許容され得る。これよりも大きい収縮は、繊維製品の外観に影響を及ぼし、繊維製品がフェルト化されたように見えるようにする。本発明は、仕上げ処理の間に生じ、一般的に約3%〜5%の間で変化する収縮を観察することに関係する。仕上げの後に生じる収縮は、5回洗濯した後に測定される。本発明において、仕上げの後、収縮の量は、3%よりも小さく、一般的には0%〜2%の間で変化する。「実質的にフェルト化しない」という用語は、繊維製品が実質的な収縮を示さないこと、即ち、収縮が3%未満であることを意味する。
寸法変化は、規格SFS5157(ISO5077−1984)に従って定められる。仕上げ処理の間および後の水洗の間に生じた寸法変化を求めるために、50cm×50cmの領域が生地のピースにてマークされて、緯糸方向および経糸方向での測定を可能にする。
仕上げ処理の間に生じる寸法変化(第1の寸法変化)を測定し、元の処理されていない生地の%で与えられる。5回の水洗の間に生じた寸法変化(第2の寸法変化)が求められ、洗濯されていない仕上げ処理された生地の%で与えられる。仕上げ処理の間に生じる毛繊維の生地の経糸方向の収縮(第1の寸法変化)は1.8〜4.5%の範囲内にあり、緯糸方向の収縮は、0〜5%の範囲内にある。最も好ましい条件の下では、それは、経糸の方向においては2.8〜4%であり、緯糸の方向においては0.5〜2.5%である。5回の水洗の後、試験の組において仕上げ処理した生地の寸法変化は、経糸の方向において0〜1.9%の範囲内にあり、緯糸の方向において0〜4.9%である。最も有利な条件で仕上げ処理されたサンプルの水洗後の寸法変化は、経糸の方向において0〜1%であり、緯糸の方向において0.2〜0.8%である。5回水洗した後の元の生地の寸法変化は、緯糸の方向において4.5%であり、経糸の方向において5.0%である。
外観および触感はパネルの判定により評価される。パネルは5人の判定者から成り、彼らが与えた結果が平均値を計算するために使用され、平均値は結果として与えられる。生地の外観および触感は、マイナス5、4、3、2、もしくは1、または0、プラス1、2、3、4、もしくは5のスケールで等級付けされる。触感は、生地の柔らかさについて評価される。外観は、生地の整ったスムースな表面、ステッチの開き、ならびにステッチおよびウエールの転倒(overturning)および斜行(またはバイアス)に関して、目視で評価される。等級を与える際、元の処理されていな毛織物または毛編物を比較基準として使用する。
触感および外観の等級によれば、処理したサンプルはすべて元の処理されていないサンプルよりも柔らかい風合いを有している。比較基準となるものは、処理したサンプルの中で柔らかさの度合いが最も低いものであった。機械乾燥段階の後の残留含水量が15〜30%であるサンプルは、最も柔らかい触感を有していた。
本発明の方法は、毛の繊維、トップ、糸、編物、織物、または編物もしくは織物から成る完成した商品を処理するために使用することができる。プロセスは、生地および既に作製した製品に対して、同様に実施することができる。上述の毛繊維を含む生地(または材料)はここでは、毛繊維製品と呼ばれる。
本発明の毛繊維製品を仕上げ処理する方法において、水溶液中の毛繊維製品は、大量の水の中にあるプロテアーゼ酵素と接触させられて、60度以下の温度にて、毛繊維製品が可能な限り僅かに移動させられる、または全く移動させられないようにする。装置および方法におけるエラーを考慮すれば、ここで約60℃の温度はまた、1〜3℃高い又は低い温度をも指す。
処理時間は10〜90分であり得る。織物について、処理時間は好ましくは15〜60分であり、より好ましくは15〜30分である。編物について、処理時間は好ましくは15〜60分であり、より好ましくは15〜45分である。
プロテアーゼ酵素は好ましくはアルカリ性プロテアーゼであり、最も好ましくはセリンプロテアーゼである。種々の製造業者のプロテアーゼが当該目的に適しているが、好ましくは、製造業者が毛繊維の処理用として推奨しているプロテアーゼが適している。そのようなプロテアーゼとして、例えば、GenencorのMultiplus LまたはGentle L、NovoのNovolan LまたはNovon Savinaseが挙げられる。
本発明に関して、中性またはアルカリ性条件下でプロテアーゼ処理を実施することが好ましいことが明らかになった。pHは好ましくは6〜11の範囲に調節され、より好ましくは7〜11の範囲に調節され、特に7〜9の範囲もしくは9〜11の範囲に調節される。当然のことながら、使用されるプロテアーゼに関して製造業者が推奨しているpHが考慮されるべきである。例えば、GenencorのProtex Multiplus L酵素製剤は7〜9.5のpHにて使用されるべきであり、Protex Gentle LはpH6.5〜10にて使用されるべきであり、NovoのNovolan Lは約8.5のpHにて使用されるべきであり、NovoのSavinaseは8〜8.5のpHにて使用されるべきであることを、製造業者は推奨している。本発明に関しては、温度が50℃である間、pHが11にまで挙げられると、毛繊維製品の外観および触感が幾分改善されることが観察された。
本発明に関して、アルカリ性および中性の条件の下で、毛繊維は約60℃の温度に耐えることが観察された。他方、60℃よりも低い温度、典型的には35〜55℃の温度、好ましくは40〜60℃の温度、より好ましくは40〜50℃の温度、最も好ましくは約50℃の温度を有することがより好都合である(約50℃という温度は、ここでは1〜3℃低い又は高い任意の温度をも指す)。他方、プロテアーゼ処理において、用いられる酵素の温度最適条件をも考慮すべきである。本発明に関して、50℃にて、pH11におけるProtex Mutliplus L酵素の活性がpH9におけるそれと同様に良好であるが、60℃にて、対応する酸分中の活性がより低くなることがわかった。
上述したように、本発明に関連して、酵素の製造業者により推奨されるプロテアーゼの量は毛繊維製品の摩耗抵抗性を弱くする影響を及ぼすことが確認された。望ましい影響は、推奨される用量よりも少ない用量を使用して達成される。例えば、GenencorのProtex Mutliplus Lプロテアーゼ製品を使用するときに、用量指示によれば、それは乾燥した毛繊維製品1gにつき0.125〜1mlの割合で投入されるべきであるが、0.0125ml/gという低い用量で良好な結果が得られ、強度は0.1ml/gを越える用量で低下することがわかった。したがって、推奨される酵素の量よりも低いレベルの量の酵素を使用することが好ましい。タンパク質で算出すると、0.1ml/gは3.5mg/gに対応する。本発明の好ましい形態によれば、酵素製剤を、タンパク質で計算される量で、乾燥した毛繊維製品1gにつき約0.4〜4.4mgの割合で与えることが好ましい。
結論において、編物に対する用量は、好ましくは、乾燥した繊維製品1gにつき8mg未満であり、より好ましくは乾燥した繊維製品1gにつき4.4mg未満であり、最も好ましくは乾燥した繊維製品1gにつき3.5mg未満である。緊密な繊維構造物である織物に対しては、よりゆるい構造を有する編物と比較して、より多い用量およびより多くの機械的動作を使用することができる。織物に対する好ましい用量は、乾燥した繊維製品1gにつき35mg未満であり、より好ましくは繊維製品1gにつき17.5mg未満であり、最も好ましくは乾燥した繊維製品1gにつき8mg未満である。
酵素の用量に加えて、機械的な動作の量を増やすこと、および酵素処理時間を長くすることもまた、毛繊維製品の強度を弱くする効果を有する。
本発明に関して、酵素処理において、可能かぎり少ない機械的な動作(または機械的な力が加わる作業もしくはメカニクス)を使用することが好ましい。実施例が示すように、3つの異なるレベルのメカニクス0、1、および2を、本発明の湿式プロセスにおいて、開放型ドラム機で使用した。メカニクス0は回転速度4.0rpmに相当し、メカニクス1は6.0rpmに相当し、メカニクス2は10.0rpmに相当した。4〜6rpmの回転速度は、強度を最も少なく弱くした(又は弱くする度合いが最も小さかった)。他の機械を使用する場合、対応する範囲から回転速度を選択することが好ましい。
本発明の方法において、水溶液中の毛繊維が、大量の水の中のプロテアーゼ酵素と接触させられる。これに関連して、大量の水は、処理中の編物または織物の重量対水の重量の割合が少なくとも1/10であり、浴比が好ましくは1/20〜1/40の範囲内にあり、浴比は最も好ましくは約1/30である。
酵素処理の後、温度を60℃(装置および方法のエラーを考慮して、ここでは約60℃の温度は1〜3℃高いまたは低い任意の温度を指す)よりも上に上昇させることなく、酵素を不活性化させることが好ましい。処理溶液中の状態が中性またはアルカリ性であるときに、これは特にあてはまる。その場合、酵素を温度によって(即ち、温度を上昇させることによって)、不活性化させることは好ましくない。推奨され得る酵素の不活性化方法として、例えば、化学的な不活性化、例えば、pHを十分に低く、pH4〜5の酸性にまで低下させること、または銅イオンを添加することが例えば挙げられる。他方、pHが十分に低く保持されるときは、毛繊維製品はかなり高い温度に耐えると考えられる。pHは5未満に低下させることができ、好ましくは4〜5の範囲に低下させることができ、あるいは4未満に低下させることができるが、実際には、pHを4未満に調節することは困難である。5未満のpHにて、毛繊維は、フェルト化することなく90℃を越えるような高い温度に耐え得る。染色処理を酵素処理の後に実施する場合、酵素は染色条件において不活性化されるので、酵素を別個に不活性化する必要はない。酵素をpH5未満にて不活性化させるためには、5〜15分の処理時間、好ましくは5〜10分間の処理時間が十分である。
銅イオンによるプロテアーゼ酵素の不活性化は、JP2001−262474号に説明されている。
酵素を不活性化させた後、機械的な処理段階の前に、水分を毛繊維製品から取り除いて約50〜70%の含水量を得るようにする必要がある。これは、遠心分離により実施することができる。この後、毛繊維製品は機械的な乾燥方法(例えば、ドラム乾燥またはトンネル乾燥)により乾燥する。当然に、乾燥は高温にてより迅速なものとなるが、この方法における機械的な段階の温度は約60℃を越える温度に上昇させてはならず、好ましくは約50℃を越える温度に上昇させてはならない。毛繊維製品は機械的段階にて、一定の最終含水量を達成するように処理することが好ましく、一定の最終含水量は10〜45%であり、好ましくは10〜30%である。本発明の実施例において使用される装置に関しては、これは、ドラムまたはトンネル乾燥時間を、10分よりも短くすること、好ましくは5〜10分、最も好ましくは6分(+/−1分)にすることを意味する。本発明に関しては、毛繊維製品を、適当な量の機械作用に付す方法によって乾燥させることが好ましく、さもなければ毛繊維製品は後でフェルト化され、または絡み合うことがわかった。毛繊維製品があまりにも長い時間機械的に乾燥させられると、その強度は減少する。
したがって、残留含水量は最大で35〜45%であり、最小で5〜10%であり、好ましくは10〜20%である。
製品の最終乾燥は、機械的な動作(またはメカニクス)を伴うことなく、例えば、フラットにして又は吊した形態にて実施することが好ましい。これは、最も好ましくは室温にて実施され、室温とは約18〜30℃の温度、最も一般的には約20〜25℃の温度を指す。
染色した毛繊維製品は酵素により処理することができ、または染色処理を酵素処理の後に実施することもできる。本発明において、後者は特に良好な染色結果をもたらすことが明らかになった。染色は、当業者に周知の方法により実施することができる。染色に関して、温度は90℃よりも高い温度に上昇させることができる。一般的に温度は90〜98℃であり、好ましくは90〜95℃であるが、pHが5未満であるとき、一般的にはpH4〜5の範囲内にあるとき、毛繊維は染色に十分に耐える。本発明に関連して、酵素処理および染色処理は、乾燥段階を処理の間に実施することなく、同じ湿式プロセスにて実施することが有利であることがわかった。酵素は染色条件下で機能しないので、染色段階の前に、酵素の効力は尽き、またはそれは停止する。染色の間、プロテアーゼ処理の間よりも幾分より高度なメカニクスを使用することが好ましい。さもなければ、結果は不均一となるであろう。この発明で用いられる装置に関して、メカニクスは染色の間6〜10rpmに調節することが好ましい。
毛繊維を染色するときに、任意の一般的に用いられている、市販されている毛繊維用の染料を使用することができる。染色は、pH4〜5にあっては、約90〜98℃の温度にて実施することができ、好ましくは90〜95℃の温度にて実施することができる。これらの条件の下では、毛繊維は持続時間約1時間の処理に耐える。毛繊維を染色する場合、いわゆる反応性染料もまた使用することができ、それにより上述したような高い温度および低いpHが用いられるが、処理の部分は約40〜60℃のより低い温度にて実施される。
プロテアーゼ処理に最も好都合な条件は、生地が糸染色されたものであるか、生地がプロテアーゼ処理とともに同一の湿式プロセスで染色されたかどうかということとは独立して、同じ材料については同じである。
本発明の好ましい形態によれば、毛繊維は染色の間を除く他のいずれの段階においても約60℃を越える温度に曝されないことが重要である。温度が60℃を越える温度に上げられる場合、酵素を不活性化するときには、例えば、pHを低くする、即ち、4〜5の範囲またはそれよりも低い範囲にすべきである。別の重要な事実は、どのような状況においても、特に湿潤プロセスの間に、毛繊維が過剰な機械的ストレスに曝されるべきでないことである。機械的処理の後、最終的な乾燥(好ましくはメカニクスを用いずに実施される)の前に、適当な残留含水量を毛繊維製品に残すこともまた重要である。酵素の量は、毛繊維製品を実質的に弱くするような多い量にしてはならない。本発明の方法は、各工程において、誤ったタイプのストレスが毛繊維にかかることを避ける方法である複数の段階(またはステージ)の組み合わせである。本発明の好ましい形態の仕上げ処理方法を使用することにより、毛繊維の取り扱い指示書に従って、水を用いて少なくとも5回洗濯しても衰えない毛繊維製品を製造することができる。実際に、本発明の最も有利な形態の方法で処理した毛繊維製品は、3%以上収縮することなく、また実質的にフェルト化する若しくは毛玉を形成する、又は水で洗濯している間に粗くなることなく、10回または20回の洗濯に耐えることがわかった。機械的処理の後の1回の洗濯は毛繊維製品の触感および外観をさらに向上させることもわかった。この影響は約30℃の冷たい水で好ましくは実施される毛繊維の洗濯において最も明らかである。
本発明の好ましい形態による方法において、毛繊維製品の柔軟性およびピリングが正しい酵素処理によって制御されること、および繊維製品の寸法変化が正確なプロセスによって制御されることが重要である。
実施例
実施例の試験は次の機械および装置を用いた。プロテアーゼおよび染色処理は、開放型のドラム・マシンWascator FOM 71 Specialで実施した。内側ドラムの直径は515mmであり、深さは335mmであり、体積は70dmであった。ドラム乾燥段階は、ITARA空気循環システムを有する乾燥パンチング機(またはパンチング孔を有する乾燥機)LAKO KA901により実施した。ドラムの内径は1600mmであり、長さは1350mmであり、体積は2700リットルであり、回転速度は30rpmであった。最終の乾燥段階は吊した形態にて、蒸気トンネルVEIT(テーラー・メードシステム)にて、温風(または熱風)チャンバーのみを使用して実施した。言い換えれば、スチーム・チャンバー中のスチームは出ていなかった。トンネルは1つのスチーム・チャンバーと3つのエア・チャンバーを含んでいる。これらの試験においては、エア・チャンバーのみが使用され、このチャンバーは連続的な温調節を含み、室温24℃に調節されていた。
実施例においては、梳毛紡績により紡糸され、NM2/28の厚さを有するファインメリノウール糸100%からなる、織物および編物の両方を処理した。糸はオフホワイトであり、染色に備えて処理した、即ち、紡糸後に洗って、スチーム処理した。
毛繊維製品は試験のために60cm×60cmのピースにカットされた。
仕上げ処理の後、処理した毛繊維製品について、機械的な試験を標準的な方法により実施した。処理した生地に関して、処理および処理後の水洗(5×毛繊維洗濯プログラム)中の重量損失を測定した。それは、処理される生地の元のピースの重さを処理前および処理後、ならびにその後の複合ドラムおよびトンネル乾燥の後に測定することにより実施した。水洗中の重量損失は、洗濯前後の生地の重さをそれぞれ量り、この後に、重量損失をパーセンテージで算出することにより求めた。
寸法変化は、規格SFS5157(ISO5077−1984)に従って求めた。寸法変化を求めるために、50cm×50cmのエリアを、仕上げ処理中およびその後の水洗中に生じる、緯糸方向および経糸方向での寸法変化を測定する生地のピースにマークした。
織物の強度測定は、規格SFS3981(SIS251231)に従って、引張試験機法により規定した。
摩耗抵抗は、規格SFS4328(BS5690:1979)に従って、マーティンデイル法により規定される。
ピリングの傾向は、サンプルをマーティンデイル法により125回、500回、および2000回擦り、その後に摩耗したサンプルを、規格SFS3378に従って、サンプルの外観に基づいて比較スケールにより評価することにより、求めた。0〜5のスケールにおいて、値5はピリングの量が最も小さいことを指す。
外観および触感の評価は、パネルの判定により実施した。パネルは5名の判定者から成り、彼らの判定結果は平均値を計算するために使用され、平均値を結果として使用した。生地の外観および触感は、マイナス5、4、3、2、1、0、プラス1、2、3、4、5のスケールで評価した。触感の評価においては、生地の柔らかさを評価した。外観の評価は、整然としたスムースな表面、ステッチの開き、ならびにステッチおよびウエールの転倒および斜行に関して、目視で評価するために用いた。値を与える際、元の処理されていない毛織物または毛編物を比較基準として使用する。
実施例1
使用した毛繊維布帛は、上述の糸で織成したものであった。織りは、1×1の平織りで、目付は190g/mであった。21の試験サンプルの組を実施した。試験サンプルの量は、1716gであった。
試験においては、Genencorのプロテアーゼ酵素(Genencor Protex Multiplus L)を使用した。他の製造業者のセリンプロテアーゼもまた、予備試験において試験したが、それらの間で有意差は見られなかった。
投入したプロテアーゼの量は、乾燥した毛繊維布帛1gにつき、0、または0.025、または0.05、または0.1、または0.2mlであった。0.1mlのGenencorのProtex Multiplusは、3.5mgのタンパク質に相当する。他のプロテアーゼもまた投入することができ、相応じて、乾燥した毛繊維布帛あたりのタンパク質のグラムとして算出され得る。
プロテアーゼの製造業者は0.125〜1g/lの量を推奨する。実施例のすべての試験の組において、プロテアーゼの製造業者が推奨する用量をテストしたところ、その用量は毛繊維製品の強度特性には望ましくないことがわかった。処理は浴比を1:30にして実施した。この比は予備的な試験において十分に大きいことが分かっていた。酵素の製造業者は、7と9.5との間のpHを推奨していたので、これらの試験における処理はpH9にて実施した。試験をpH11にて繰り返したところ、毛繊維布帛の触感および外観は、pH9のときと同じ程度に良好であるか、あるいはそれよりも良くなることがわかった。プロテアーゼ処理の温度は、50℃であった。処理時間は30分であった。処理は、上述した開放型のドラム機(マシン1)にて実施した。マシンのメカニクス(または機械的な動作)は値2に調節した。
試験の湿式処理において、3つの異なるレベルのメカニクス:0、1、および2を使用した。メカニクス0は、回転速度4.0rpmに相当し、メカニクス1は6.0rpmに相当し、メカニクス2は10.0rpmに相当した。
プロテアーゼ処理は、60℃の温度にて酵素を不活性化することにより終了させた。pHは15分間、4のレベルに調節した。この後、30〜40℃の温度にて、10分間、濯ぎを実施した。それから処理した毛繊維生地を、脱水機にかけて、50〜70%の含水量を得た。これは、この試験において、2分間の脱水時間に相当した。それから、試験生地をタンブル乾燥機(マシン2)において50℃で乾燥させて、所定の残留含水量5〜35%を得た。この試験の組において、4つの異なるレベルの残留含水量を試験した。残留含水量は、5〜10%、10〜15%、10〜15%、15〜30%および30〜45%であった。
試験1は、この試験の組に関して付随する変数(プロテアーゼの用量および残留含水量)、プロテアーゼ処理中およびその後の水洗中の重量損失を示す。仕上げ処理中および仕上げ処理後の水洗中の毛繊維製品の重量損失を測定し、処理されていない毛繊維製品の元の重量の%で与えた。重量損失は、プロテアーゼ処理の効率に直接的に比例することが示された。用量が増加すると、重量損失がそれに伴って上昇する。
この結果によれば、試験の組のプロテアーゼ処理中の重量損失は、9〜13%の範囲内にあった。残留含水量は、処理または後の水洗中の重量損失に何ら影響を及ぼさなかった。処理の後に続く洗濯において、9〜20%というさらなる重量損失が生じた。重量損失の測定に基づいて、最も好都合な条件は、用量0.025〜0.05ml/gとタンブル乾燥後の残留含水量が10〜30%であることとの組み合わせであった。これらの条件の下で生じる重量損失は、プロテアーゼ処理および処理の後の洗濯の両方において、9〜9.5%であった。より大きい用量0.1〜0.2ml/gについて、処理中の重量損失は、12〜13%のレベルであり、処理の後の水洗において、10〜20%というさらなる重量損失が生じた。
寸法変化を表2に示す。仕上げ処理の間に生じた寸法変化(第1の寸法変化)を測定し、元の処理されていない生地の%で与えた。5回の洗濯の間に生じた寸法変化(第2の寸法変化)を求め、洗濯していない仕上げ処理した生地の%で与えた。経糸方向における仕上げ処理の間の毛繊維生地の収縮(第1の寸法変化)は、1.8〜4.5%の範囲内にあり、緯糸方向における収縮は、0〜5%の範囲内にあった。最も有利な条件(サンプル6、7、10および11)において、経糸方向における収縮は2.8〜4%であり、緯糸方向において0.5〜2.5%であった。5回洗濯した後の仕上げ処理した生地の寸法変化は、試験の組において、経糸方向では0〜1.9%の範囲で変化し、緯糸方向では0〜4.9%の範囲で変化した。最も有利な条件(サンプル6、7、10および11)において仕上げ処理したサンプルの洗濯後の寸法変化は、経糸方向において0〜1%であり、緯糸方向において0.2〜0.8%であった。元の生地の5回洗濯後の寸法変化は、緯糸方向において4.5%であり、経糸方向において5.0%であった。
表3は、強度およびピリング測定の結果を示す。強度の測定結果によれば、0.1ml/gまたはそれよりも多い用量で処理した毛繊維生地の強度の損失は、対応する未処理の毛繊維生地の強度と比較して50%を越えていた。用量に関するプロテアーゼの製造業者の指示は、最小で0.125ml/gであった。用量を0.1ml/gとした試験において、強度の損失は最も有利な残留含水量のレベルにおいてでさえ、53%であった。用量が0.2ml/gの場合、最も有利な残留含水量のレベルにおける強度の損失は56〜60%であった。用量が0.05ml/gであり、残留含水量が15〜30%である場合、強度の損失は20%であった(サンプル10)。用量が0.025ml/gであり、残留含水量が10〜30%である場合、強度の損失は14%であった(サンプル6および7)。実際に、14%のレベルまでの強度の損失は、繊維製品を弱くする影響を及ぼすとは認められなかった。この試験の組の最も良好な結果は、残留含水量が10〜30%であるときに、用量を0.025ml/gにすると得られた。当然のことながら、用量が0ml/gであるときについても、即ち、比較基準サンプルについても、強度の損失は小さかったものの、他方において、測定される機能特性(外観および触感、ならびに毛玉の形成されやすさ)は改良されなかった。
水洗後の強度測定もまた実施された。最も有利な用量および残留含水量のレベルにおいて、強度は水洗中に10〜14%だけ低下した(サンプル6、7、10および11)。
ピリング測定の結果を表3に示す。この結果によれば、毛羽を形成する傾向は、用量の増加に直接的に比例して減少する。用量が0.1ml/g以上である場合には、最も有利な残留含水量でのピリングの値は、すべての摩擦サイクル(125、500および2000)について、4.0〜4.7の範囲内にあった。用量および残留含水量の両方の観点から見て、最も有利な条件の下では、用量が0.025ml/gである場合のピリングの値は3.5と4.2との間にあり、用量が0.05ml/gである場合のピリングの値は3.5と4.5との間であった。最も有利な仕上げ条件のピリングの値は、毛繊維の生地から成る製品のバイヤーの一般的な品質要求に相当し、それは3〜4のレベルにある。
触感および外観の評価によれば、処理したすべてのサンプルは、元の未処理のサンプルよりも、柔らかい風合いを有していた。処理したサンプルに関して、比較基準のものは、最も低い度合の柔らかさを示した。その触感に関しては、サンプル6は試験した組の中で最も柔らかいものであった。即ち、サンプル6は処理によって最も高い度合いで柔軟になったことを示した。加えて、サンプル6の柔らかい触感は、試験の組の中で最も良好であって、洗濯の間、その柔らかさが維持されていた。サンプル7は、組の中で2番目に良好な触感を有していた。即ち、サンプル7は処理によって2番目に高い度合いで柔軟になったことを示し、その触感もまた洗濯の後に残っていた。
機械的な乾燥段階の後に最大の残留含水量を有していたサンプル4、8、12、16および20は、比較基準サンプルよりも僅かにだけ柔らかい触感を有していた。付随する最小の残留含水量を有するサンプル1、5、9、13および17も同様であった。
実施例1の試験の組の結果によれば、機械乾燥段階(タンブル乾燥段階)は機能特性を改良するために必要であると結論づけられた。機械乾燥段階の後に毛繊維生地に残っている残留含水量もまた、この試験によれば、非常に重要な付随的な変数(circumstantial variable)である。
実施例の毛織物に関して最も有利である、プロテアーゼ処理の条件(プロテアーゼ用量0.0125ml/g、および機械的乾燥段階の後の残留含水量が10〜30%)にて処理した毛織物は、処理中、最大で14%の強度を失い、洗濯中、経糸方向に最大で0.7%、緯糸方向に最大で0.8%収縮する。これらのサンプルのピリングの値は、3.5と4.2との間にあり、触感は処理により最も柔らかくされ、加えて、柔らかい触感は洗濯に十分に耐えた。
実施例2
染色した編物のプロテアーゼ処理試験のために、上述の毛糸を染色し、1/1のリブ・ニット、即ち、平編布を、染色した糸で作製した。編物の目付は375g/mであった。
10の試験サンプルの組を、編地に適するであろうプロテアーゼ処理の用量およびメカニクスのレベルを見つけるために処理した。試験サンプルの量は600gであった。実施例1の酵素を使用した。試験の組の染色した生地のサンプルの番号(染料1)は、30〜39であった。これらの試験結果に基づいて、染色した編物のプロテアーゼ処理試験を、20の試験から成る試験の組を用いて続け、また、染色したサンプルの番号(染料2)は41〜61であった。
試験において付随する変数は、プロテアーゼの用量、プロテアーゼの処理時間、処理のpH、およびメカニクスのレベルを含んでいた。投入したプロテアーゼの量は、0、または0.0125、または0.025、または0.125、または0.250ml/gであった。
処理は浴比を1:30にして実施した。この割合は予備試験において、編物についても十分に大きいものであることがわかった。酵素の製造業者は、7と9.5との間のpHを推奨していたので、これらの試験における処理は7および9.5のpH値にて実施した。処理時間は15分および30分であった。酵素処理のときの温度は50℃であった。処理は、開放型ドラム機(マシン1)において実施した。マシンのメカニクスは、0、1、または2であった。
温度60℃にて酵素を不活性化して、酵素処理を終わらせた。pHは15分間、4のレベルに調節した。この後、30〜40度にて、5分間、濯ぎを実施した。それから毛繊維製品を脱水して、50〜70%の残留含水量を得た。これは、2分間の遠心分離に相当した。この後、試験生地を50℃にてタンブル乾燥(マシン2)で乾燥させ、10〜30%のレベルにまで残留含水量を減少させた。予備的試験によれば、この残留含水量は、最も適当であることがわかった。表5、6および7は、試験の組(サンプル番号30〜39)の染料1の付随的な変数、および測定の結果を示す。表8、9および10は、試験の組(サンプル番号40〜61)の染料2の付随的な変数、および測定の結果を示す。
表7は、染料1の外観および触感に関する評価を示す。染料1の試験の組の結果によれば、メカニクス2のレベルは強すぎて、触感および外観の評価によれば、仕上げ処理中、早くにフェルト化、又は絡み合いを生じさせていた(サンプル35、37および39)。処理中の生地のフェルト化は、寸法変化において10%を越えるように収縮することに相当する。
外観および触感に関して、サンプル32は処理の後において最も良好であり、加えてこれらの特性は洗濯にも最も良好に耐えた。サンプル38は処理後に同等の触感を有していると評価されたが、その外観は、サンプル36のそれよりも僅かに良いだけであった。サンプル36および38において、ステッチのパターンは処理の間に僅かに開き、また、ステッチは僅かにバイアス(または斜行)を示し、未処理の編物と比較して編物の表面がより不均一となっていた。
外観および触感の評価に基づいて、また、プロテアーゼ処理の付随する変数に関して、pH9.5が7よりも有利であり、メカニクス0はメカニクス1よりも有利であった。
処理時間を30分から15分に短くすること及び同時に用量を10倍(サンプル34)及び20倍(サンプル33)に増加することは、より良好な結果を与えない。
染料1の試験の組の寸法変化は、実施例1のように規定される。第1の寸法変化および第2の寸法変化を表5に示す。処理中の生地のフェルト化は、10%を越える収縮として示される。メカニクスが0および1であり、フェルト化していない生地において、第1の寸法変化は経糸の方向において3.3%と9.3%との間にあり、緯糸の方向において−3.1%と1.0%との間にあった。触感および外観に関して高い等級が付与された生地について、第2の寸法変化は、経糸の方向において−0.2%と1.0%との間にあり、緯糸の方向において−1.0%と0.7%との間にあった。水洗後、処理していない生地(サンプル30)は経糸の方向において5.1%だけ収縮し、緯糸の方向において4.2%だけ伸長していた。
ピリングおよび摩耗抵抗の結果を表6に示す。処理中にフェルト化した生地について、これらの特性は測定しなかった。外観および触感の評価において高い等級が付与されたサンプル(32、36および38)のピリングの値は、3.0と4.5との間にあり、他方、仕上げ処理されていないサンプルについての対応する値は1.5と3.0との間にあった。サンプル32、36および38の摩耗抵抗は、仕上げ処理されていないサンプルの摩耗抵抗値に対して、11.6〜14.2%減少した。外観および触感評価において高い等級は付与されていないが、仕上げ処理および水洗のいずれにおいてもフェルト化していないサンプル33および34のピリング値は、2.0〜4の範囲内にあり、処理による摩耗抵抗は元の仕上げ処理していないサンプルの対応する値に対して16〜24%損失していた。
当該結果によれば、仕上げ処理後の外観及び触感の評価において高い等級が付与された生地はまた、洗濯の際に小さい寸法変化を示すと結論づけられた。加えて、これらの生地のピリング値は、通常の品質要求のレベルにあった。これらのサンプルの摩耗抵抗は、処理中、14%よりも大きく損失することはなかった。
染料1の試験結果に基づいて、メカニクスレベル0および1を、染料2の試験のために選択した。選択される他の変数は、15および30分の処理時間、ならびに7および9.5のpHレベルであった。用量は0、または0.0125、または0.125ml/gであった。
染料2の触感および外観評価を表10に示す。
この試験の組の触感及び外観の評価において、サンプル58には最も高い等級が付与され、その触感は柔らかくて心地よく、その毛の風合いをなお保持していた。毛の触感は、洗濯しても保持された。
処理後のサンプル47(pH7)の触感は、サンプル58(pH9.5)のそれと同程度に良好であったが、外観はやや不均一であった。
処理後のサンプル50(メカニクス0)の外観はサンプル47(メカニクス1)のそれよりも良好であり、サンプル50のより良好な外観はまた、洗濯しても十分に保持された。
処理後のサンプル59(メカニクス1)はサンプル58(メカニクス0)よりも、不均一であった。
処理後のサンプル60(用量0.125ml/g、メカニクス0)の外観、即ち、整然とした感じは、サンプル58と同程度に良好であったが、触感は粘性を有するものとなった。粘性を有する触感は、洗濯しても変わらないままであった。
サンプル61の外観(用量0.125ml/g、メカニクス1)の外観は、処理後も整然としていたが、触感は粘性を有するものとなった。粘性を有する触感は洗濯すると、さらに強くなった。外観および触感に関して高い等級が付与されたサンプルは、pHが7であり、メカニクスレベルが0であるプロテアーゼ処理したものであった。
上述のレベルのpHおよびメカニクスに加えて、0.0125ml/gの用量を有するサンプルに関しては、処理後の毛の触感ならびに良好な整然とした外観は、洗濯しても変わらないままであった。
表8は、先の試験で求められる、試験の組の寸法変化を示す。外観および触感が高く評価されたサンプルの寸法変化(第2の寸法変化)は、洗濯の間、経糸の方向において、−1.0%と1.2%との間であり、緯糸の方向において、−0.6%と0.3%との間であった。仕上げ処理されていない生地(サンプル52)および比較基準(サンプル44、45、46および51)は、水洗により、3%を越えて寸法変化した。
触感および外観の評価において高い等級が付与されたサンプル以外のサンプルの寸法安定性ならびに仕上げ処理されていないサンプルおよび比較基準の寸法安定性は、水洗において、−2.1%〜2.9%の範囲内にあった。
染料2の摩耗抵抗およびピリングの結果を表9に示す。摩耗抵抗は、用量に比例して減少し、従って、用量が大きいほど、摩耗抵抗はより減少した。プロテアーゼ処理の用量が同じであるときに、処理のメカニクスが強くなると、摩耗抵抗はそれに応じてさらに減少した。同じ条件の下で時間を長くすることはまた、摩耗抵抗を弱くするように影響した。外観および触感の評価においてプラスが与えられたサンプルの仕上げ処理による摩耗抵抗の変化は、8%と20%との間にあった。比較基準の摩耗抵抗は1%未満だけ減少した。
プロテアーゼ処理において0.0125ml/gの用量を有するサンプルの摩耗抵抗は処理により5.5〜12%だけ減少した。プロテアーゼ処理の用量が0.125ml/gであるサンプルは、摩耗抵抗が14〜21.3%減少した。
外観および触感の評価において最も高い等級が付与されたサンプル(58)の摩耗抵抗は、10.7%だけ減少していた。
ピリングの結果によれば、外観および触感評価において、少なくとも2つのプラスを得たサンプルのピリングの結果は、3と5との間であった。1つのプラスを得たサンプルのピリングの値は、2.5〜4の範囲内で変化し、比較基準のピリングの値は1.5〜3の範囲内で変化した。処理されていないサンプルのピリングの値は、1〜3のままであった。
実施例3
これらの試験において、実施例の冒頭で説明した、1/1リブを含み、430g/mの目付を有するオフホワイトの毛繊維の布帛を使用して、組み合わされたプロテアーゼおよび染色処理に付した。
16の試験から成る組を実施した。試験サンプルの寸法は300gであった。付随する変数は、染料、プロテアーゼ処理の用量およびpH、時間ならびにメカニクスを含む。投入されるプロテアーゼの量は、0、または0.0125、または0.125、または0.25ml/gであった。pHは7または9.5であった。メカニクスは0または1であった。
プロテアーゼ処理は、染色処理の前か後のいずれかに実施した。プロテアーゼ処理は、1:30の浴比にて実施した。pHは7または9.5であった。pH7での処理時間は15分間であり、pH9.5での処理時間は30分であった。酵素処理における温度は50℃であった。処理は、上述の開放型ドラム機(マシン1)にて実施した。マシンのメカニクスは0または1であった。
酵素処理は、pHを4のレベルに15分間調節することにより、酵素を60℃の温度にて不活性化することによって、終了させた。この後、5分間、30〜40℃にて、濯ぎを実施した。その後、液体を変えて、通常の毛繊維生地を染色する方法を使用して、レベル4〜5のpHにて、90℃の温度にて、色調に応じて固定時間を20分と30分との間で変化させて、染色段階を行った。この後、濯ぎを40℃にて5分間実施した。それから、先のプロテアーゼ処理と同じ遠心分離および乾燥方法によって、処理を続けた。このようにして、いわゆる酵素および染色試験を実施した。サンプルは64、66、77、78、79、80および81である。
いわゆる染色および酵素試験62、63および65において、最初に上述の染色処理を実施し、その後、染色後に処理液を50℃にまで下げ、かつ液体を新しいものと取り替えるために、プロテアーゼ処理を続けた。ここでは、先の試験に関連して説明したプロテアーゼ処理を、脱水および乾燥段階とともに、実施した。
さらにまた、いわゆる酵素、乾燥および染色試験を実施した。サンプルは67、68、69および70である。まず、この組の最初の試験にて説明したように、プロテアーゼ処理を実施した。この後、乾燥方法の脱水およびタンブル乾燥段階を実施して、残留含水量を毛繊維製品の10〜35%とした。その後、この組の最初の試験にて説明したように、染色処理を実施した。染色後、先の試験のプロテアーゼ処理の後で実施したように、脱水および乾燥を実施した。
先の試験にて求めたように、寸法変化を求めた。その結果を表10に示す。洗濯の後の寸法変化、即ち、比較基準(バッファで処理され、染色された生地)に対する第2の寸法変化は、経糸方向において3.7%と4.5%との間にあり、緯糸方向において−3.6%と4.2%との間にあった。洗濯後の寸法変化は、プロテアーゼ処理により染色したサンプルについてのものが小さかった。即ち、それらは、経糸方向において0.6〜1.8%の範囲内にあり、緯糸方向においては−2.0%〜0.5%の範囲内にあった。
機械的な乾燥段階をプロテアーゼ処理と染色処理との間に追加することは、機械的な測定結果の改善をもたらすとは認められなかった。触感および外観においてこれらのサンプル(67、68、69および70)が受けるポイントはまた、平均的なものであった。
処理後に触感および外観の評価において最も高い等級が付与されるサンプルは、サンプル78および79であった。これらは、最も心地よく柔らかい触感を有し、同時に、整然とした外観を有し、しわがつきにくい面を有し、また、これらの特性の洗濯への耐性も最も優れていた。サンプル78の触感は全体の組の中で一番良いものであると評価された。サンプル78に関して、用量は0.0125ml/gであり、これは、10%を越えて摩耗抵抗を弱めるものではなかった。サンプル79の用量は0.125mgであり、これは、処理により摩耗抵抗を14〜21%だけ弱めた。摩耗抵抗が20%を越えて弱められると、有害であることがわかった。サンプル80の外観は、整然としていると評価されたが、毛の触感(または風合い)は失われていた。
染色処理のメカニクスが0のレベルであると、不均一な染色結果(サンプル62)が得られた。均一な染色結果を得るためにはメカニクスのレベルが少なくとも1であることを要するので、試験の組において値0および1を、メカニクス1により実施される染色の前に、プロテアーゼ処理におけるメカニクスのレベルとして試験の組で試験した。測定結果を比較すると、触感および外観の評価においてのみ相当の差があることが理解され得る。触感および外観の評価を基準として、染色処理の前にメカニクスのレベルが0であるプロテアーゼ処理に付したサンプルが、触感および外観評価において、最も高い等級を得た。
中間段階の染色段階を有する又は有することなく、染料で処理する前にプロテアーゼで処理したサンプルもまた、染色の後にプロテアーゼ処理に付したサンプルと比較して、より明るく且つより深い色調を有していた。
実施例3の試験結果に基づいて、染色段階を有する同じ湿式プロセスにおいて、プロテアーゼ処理を染色段階の前に実施することが好ましいと結論づけることができた。プロテアーゼ処理の最も有利な条件は、同じ生地に関して、生地が糸染色されたものであるか、あるいは生地がプロテアーゼ処理とともに同じ湿式プロセスにて染色されたかとは無関係に同じである。
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毛繊維製品は、主にコーマ糸および梳毛糸を使用して作成される。コーム方法においては、繊維長の長い毛が使用され、それからは軽量または中重量の織物および編物が作製される。コーム製品の例は、服地、ズボン地、および軽量の編布である。トップ、糸、または出来上がった製品のような毛繊維製品が、染色され得る。
梳毛糸については、短いステープルの毛が使用され、これからは、重い重量の織物または編物が作製される。梳毛糸を使用して作製する製品の例として、室内装飾材料用の布、厚い編布、フェルト、フランネル、およびツイードが挙げられる。これらの毛織物は、繊維、糸、又は仕上がった製品として染色される。
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Claims (19)

  1. 毛繊維製品を処理する方法であって、
    約60度以下の温度にて、10〜90分の間、毛繊維製品が可能限り僅かに動く又は全く動かないように、水溶液中の毛繊維製品を大量の水の中にあるプロテアーゼ酵素と接触させる工程、
    約60℃を越える温度に温度を上昇させること又はpHを4と5との間に低下させることによって、酵素を不活性化する工程、
    約60℃以下の温度にて機械的乾燥により毛繊維製品を乾燥させて、残留含水量を10〜45%にする工程、および
    最終的な乾燥を、機械的動作を伴うことなく実施する工程
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 毛繊維製品を処理する方法であって、
    約60度以下の温度にて、10〜90分の間、毛繊維製品が可能限り僅かに動く又は全く動かないように、水溶液中の毛繊維製品を大量の水の中にあるプロテアーゼ酵素と接触させる工程、
    毛繊維製品を染色条件に付し、毛繊維製品を染色する工程、
    約60℃以下の温度にて機械的乾燥により毛繊維製品を乾燥させて、残留含水量を10〜45%にする工程、および
    最終的な乾燥を、機械的動作を伴うことなく実施する工程
    を含むことを特徴とする方法。
  3. プロテアーゼ処理を、中性又はアルカリ性条件にて、好ましくは6と11との間にあるpHにて、実施することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. プロテアーゼがセリンプロテアーゼであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. プロテアーゼ処理の間、機械的動作を4〜10rpm、好ましくは4〜6rpmに調節することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. プロテアーゼ処理の間、乾燥した毛繊維製品対水の重量比を1/10〜1/40、好ましくは1/20〜1/40にすることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. プロテアーゼ処理の間、温度を35〜55℃、好ましくは40〜50℃とすることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 毛繊維製品が編布である請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. タンパク質で算出される、使用されるプロテアーゼ処理の量を、乾燥した編布1gにつき、8mg未満、好ましくは4.4mg未満とすることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. プロテアーゼ処理時間を15〜60分、好ましくは15〜30分とすることを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
  11. 毛繊維製品が織布である請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  12. タンパク質で算出される、使用されるプロテアーゼ処理の量を、乾燥した布1gにつき、35mg未満、好ましくは17.5mg未満とすることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. プロテアーゼ処理時間を15〜60分、好ましくは15〜45分とすることを特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
  14. 機械的な乾燥の前に、脱水乾燥させて、毛繊維製品の含水量を50〜70%にすることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 機械的な乾燥を、残留含水量が10〜30%となるように実施することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 最終的な乾燥を、好ましくは室温にて、フラットにして又は吊した形態で実施することを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. プロテアーゼ処理を、染色した毛繊維製品について実施することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 毛繊維製品を湿式プロセスと関連して染色する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  19. 毛繊維製品が、毛繊維洗濯プログラムによる、少なくとも5回の洗濯に耐え、それにより、収縮が3%未満となり、且つ実質的にピリングおよび/またはフェルト化が起こらないようにすることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。

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