JP2005314840A - 肌着 - Google Patents
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Abstract
【課題】 洗濯後、タンブル乾燥を行っても縮みや形態変化、表面品位の悪化を起こし難く、着用耐久性の優れた肌着を提供する。
【解決手段】 沸水処理後の伸縮伸長率(SB)が4%以上であるセルロースフィラメントと、セルロース短繊維を主成分とする紡績糸を有し、該セルロースフィラメントの含有量が25wt%以上である編地からなり、JIS−L−0217 103法による洗濯を行った後、JIS−L−1018に記載の中温タンブル乾燥条件にて乾燥を行った後の洗濯寸法変化率が、タテ、ヨコ共に−8〜+4%である編地からなる肌着。
【選択図】 なし
【解決手段】 沸水処理後の伸縮伸長率(SB)が4%以上であるセルロースフィラメントと、セルロース短繊維を主成分とする紡績糸を有し、該セルロースフィラメントの含有量が25wt%以上である編地からなり、JIS−L−0217 103法による洗濯を行った後、JIS−L−1018に記載の中温タンブル乾燥条件にて乾燥を行った後の洗濯寸法変化率が、タテ、ヨコ共に−8〜+4%である編地からなる肌着。
【選択図】 なし
Description
本発明は、沸水処理後の伸縮伸長率(SB)が4%以上であるセルロースフィラメントとセルロース短繊維を主成分とする紡績糸を含有した編地からなる肌着に関する。
従来、肌着は綿を代表とするセルロース繊維が主要素材であり、現在においてもセルロース繊維を含有した肌着を愛用する人が多い。
近年、タンブル乾燥機を装備した洗濯機が普及し、更に、コインランドリーを使用する人々にとってはタンブル乾燥が常識になっているが、現在の肌着は、タンブル乾燥による寸法変化率が大きく、また、ピリングや毛羽などによる表面品位の悪化を起こしやすいため、実用的にはタンブル乾燥が不可能である場合が多い。
近年、タンブル乾燥機を装備した洗濯機が普及し、更に、コインランドリーを使用する人々にとってはタンブル乾燥が常識になっているが、現在の肌着は、タンブル乾燥による寸法変化率が大きく、また、ピリングや毛羽などによる表面品位の悪化を起こしやすいため、実用的にはタンブル乾燥が不可能である場合が多い。
特許文献1には、高捲縮セルロースフィラメントと紡績糸を混用することが記載されているが、ただ単に混用するだけであり、タンブル乾燥を行った後の洗濯寸法変化を抑制するための加工方法については何ら記載されていない。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決し、洗濯後タンブル乾燥を行っても、縮みや形態変化、表面品位の悪化を起こし難く、着用耐久性に優れた肌着を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために検討の結果、特定のセルロースフィラメントとセルロース短繊維を主成分とする紡績糸を含有する編地が有用であることを見出し、本発明を成すに至った。
即ち、本発明は下記の通りである。
(1)沸水処理後の伸縮伸長率(SB)が4%以上であるセルロースフィラメントと、セルロース短繊維を主成分とする紡績糸を含有し、該セルロースフィラメントの含有量が25wt%以上である編地からなり、JIS−L−0217 103法による洗濯を行った後、JIS−L−1018に記載の中温タンブル乾燥条件にて乾燥を行った後の洗濯寸法変化率が、タテ、ヨコ共に−8〜+4%以内である編地からなる肌着。
(1)沸水処理後の伸縮伸長率(SB)が4%以上であるセルロースフィラメントと、セルロース短繊維を主成分とする紡績糸を含有し、該セルロースフィラメントの含有量が25wt%以上である編地からなり、JIS−L−0217 103法による洗濯を行った後、JIS−L−1018に記載の中温タンブル乾燥条件にて乾燥を行った後の洗濯寸法変化率が、タテ、ヨコ共に−8〜+4%以内である編地からなる肌着。
(2)洗濯後のピリングが3級以上である編地からなる上記1記載の肌着。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の肌着は、上半身および下半身の肌に直接触れる衣料であって、スリップ、キャミソール、ペチコート、ショーツ、シャツ、ボディスーツ等の一般レディス肌着、ランニングシャツ、U首シャツ、ブリーフ等のメンズ肌着の他、Tシャツ、ニューインナー等のアウターやミドラーとして着用されるものも包含する。
本発明において、セルロースフィラメントとしては、例えば、ビスコースレーヨン、キュプラアンモニウムレーヨン等の再生セルロース繊維をはじめ、セルロース繊維のフィラメントが挙げられる。
セルロースフィラメントの単糸繊度は、所望により適宜選定すればよいが、肌着は風合のソフトさが好まれるため、細繊度のものが好ましい。セルロースフィラメントの総繊度は、33〜330dtex程度が好ましいが、肌着には一般に33〜167dtex程度のものが好ましく用いられる。
セルロースフィラメントの単糸繊度は、所望により適宜選定すればよいが、肌着は風合のソフトさが好まれるため、細繊度のものが好ましい。セルロースフィラメントの総繊度は、33〜330dtex程度が好ましいが、肌着には一般に33〜167dtex程度のものが好ましく用いられる。
本発明に用いられるセルロースフィラメントは、沸水処理後の伸縮伸長率(SB)が4%以上であり、好ましくは7〜50%である。SBの値は、JIS−L−1090伸縮性試験法(A法)に準じて測定した値である。
SBが4%以上であると、十分な洗濯寸法安定効果とピリングや毛羽立ちを抑える効果が得られる。SBが4%未満の場合、タンブル乾燥後の寸法変化を抑える効果が不十分であり、更に、セルロースフィラメントによる紡績糸の毛羽を抑える効果が不足するため、タンブル乾燥による肌着のピリングを抑制する効果が不十分である。また、SBが50%を越える高捲縮性のセルロースフィラメントは、強度が低下する傾向にあり、混用の方法によっては肌着としての強度を満たすことができない場合がある。
SBが4%以上であるセルロースフィラメントとしては、例えば、下記の公報に記載されているような高捲縮性のセルロースフィラメントが挙げられる。
特開2002−54044号公報には、セルロースフィラメントの仮撚加工糸や加撚糸を、高圧水蒸気処理後に高圧熱水処理及び/またはアルカリ処理することにより得られる高捲縮性のセルロースフィラメントが記載されている。特開2002−327343号公報には、仮撚加工の際、供給糸に水分を付与した後に仮撚加工することにより得られる高捲縮性のセルロースフィラメントが記載されている。また、特開平5−33259号公報には、高圧蒸気を用いたデニット加工やギア加工を行った糸が記載されており、このような糸を用いることもできる。
本発明においては、上記のいずれのセルロースフィラメントを用いても良いが、捲縮の発現ピッチが細かいものを用いるほうが、編地の表面品位がいっそう向上するため、仮撚や加撚を施す加工法によって得られる高捲縮性のセルロースフィラメント仮撚糸を用いることがより好ましい。
本発明において、編地の構成糸に対するセルロースフィラメントの混率は、25wt%以上であり、25〜95wt%が好ましい。紡績糸に対するセルロースフィラメントの割合が大きい程、タンブル乾燥による寸法変化や表面品位の悪化を抑える効果が大きい。
本発明において、セルロース短繊維を主成分とする紡績糸とは、綿、麻、キュプラ、レーヨン等の再生セルロース繊維、ポリノジック(High Wet Modulus繊維(商品名:モダール)等)、精製セルロース系繊維(商標:リヨセル、テンセル等)などのセルロース短繊維100wt%の紡績糸、セルロース短繊維を50wt%以上含む紡績糸などをいう。
洗濯−タンブル乾燥後の寸法安定性や表面品位の維持という本発明の目的、効果を阻害しない範囲で、さらに肌着として好ましい機能を付与するために他の素材を混紡素材として使用してもよい。混紡素材としては、ポリエステル系繊維、アクリロニトリル系繊維、ポリビニールアルコール系繊維、ポリ塩化ビニール系繊維、ポリプロピレン系繊維等の合成繊維、アセテート系繊維等の半合成繊維、牛乳蛋白繊維、大豆蛋白繊維などの蛋白質系繊維、ポリ乳酸系繊維、もしくはウール、カシミア、絹等の天然繊維を例示することができる。また、これらの繊維を紡績糸やフィラメント糸条で交編しても良い。
本発明において、紡績糸の混率は5%以上75%未満が好ましく、より好ましくは10%以上75%未満である。紡績糸の混率が低いほど、タンブル乾燥による表面品位の悪化の程度が少ないが、肌着として好まれる膨らみ感やソフト風合という紡績糸の持ち味が薄れる。
本発明における編地は、上述のように、セルロースフィラメントとセルロース短繊維を主成分とする紡績糸が特定の比率で混用されていることを特徴とするが、本発明の目的、効果を阻害しない範囲で他の繊維と交編しても良い。例えば、フィット感を付与するため、ポリウレタン系弾性糸などの弾性繊維やポリエステル系コンジュゲート糸などを混用しても良い。肌着に求められる着心地、風合、表面品位の点から、またエコロジーの観点でも全ての構成糸がセルロースからなることが好ましい。
本発明における編地は、緯編地が好ましく、シングル丸編地やダブル丸編地、横編地、成形編地などが使用でき、肌着の種類に応じて適宜選択することができる。編組織は、丸編機による天竺組織、インターロック組織、リブ、片袋、鹿の子、メッシュ等、肌着として使用されている編組織のものが適用できる。中でも、セルロースフィラメントと紡績糸が表裏になるプレーティング組織は、タンブル乾燥による生地表面の悪化や洗濯寸法変化に対して特に効果を発揮する。この場合、セルロースフィラメントが表に配置されるように用いると、毛羽の少ない高級感のある肌着となり、裏に配置されるように用いると、滑らかな肌触りを有する肌着となる。
本発明における編地は、密度が25〜100ウエル/2.54cm及び30〜120コース/2.54cmであることが好ましく、目付けが80〜300g/m2であることが好ましい。目付けが上記の範囲であると、肌着としての強度が十分であり、肌着として軽快な着用感が得られる。
編成条件は、通常の編成に用いられる条件を採用することができるが、高捲縮性のセルロースフィラメントは嵩高性がありカバーファクターが大きいので、セルロースフィラメント原糸の編成条件よりはループ長を大きめにして編成することにより、形態安定性の良い、しかも軽量でソフト感及び膨らみ感のある肌着に適した編地を得ることができる。
製編された生機編地の熱処理、精練や染色等の加工は通常の編地の加工法に準じて行えば良い。
本発明における編地は、加工工程で染色後または仕上剤付与後にタンブル方式の乾燥を行なうことにより、より効果的にセルロースフィラメントの捲縮を発現させることができるので、より高い形態安定効果と表面品位の維持を実現することが可能である。用いる染色機は、テンションレスの染色機を使用することが好ましい。染色機の経引き張力を抑えることにより、経緯の性量バランスを保持し、タンブル方式の乾燥による捲縮発現効果が向上する。
本発明における編地は、加工工程で染色後または仕上剤付与後にタンブル方式の乾燥を行なうことにより、より効果的にセルロースフィラメントの捲縮を発現させることができるので、より高い形態安定効果と表面品位の維持を実現することが可能である。用いる染色機は、テンションレスの染色機を使用することが好ましい。染色機の経引き張力を抑えることにより、経緯の性量バランスを保持し、タンブル方式の乾燥による捲縮発現効果が向上する。
綿と混用する場合等、漂白を必要とする場合には、亜塩素酸ナトリウムや過酸化水素漂白を用いることができる。過酸化水素漂白を用いる場合には、ラジカル補足剤のような脆化防止剤を併用することが好ましい。
染色段階で、必要に応じて抗菌加工、消臭加工、紫外線吸収加工などの機能加工、さらに、後加工として、樹脂加工、起毛加工、カレンダー加工等を付与することができる。
染色段階で、必要に応じて抗菌加工、消臭加工、紫外線吸収加工などの機能加工、さらに、後加工として、樹脂加工、起毛加工、カレンダー加工等を付与することができる。
本発明における編地は、JIS−L−0217 103法による洗濯を行った後、JIS−L−1018に記載の中温タンブル乾燥条件にて乾燥を行った後の洗濯寸法変化率が、タテ、ヨコ共に−8〜+4%である。この要件は、アパレルにより若干の基準の違いはあるものの、洗濯後、平干し乾燥を1回行った場合の肌着としてきわめて望ましい要件である。
しかしながら、洗濯後、タンブル乾燥をした場合には、十分なリラックス効果と熱により、洗濯寸法変化率が大きくなり易く、従来の紡績糸を含む編地からなる肌着は、上記の要件を満足することができなかった。また、ポリエステル系繊維やナイロンなどの熱可塑性繊維のフィラメント捲縮糸をセルロースフィラメントの代わりに用いても、タンブル乾燥時の熱によって収縮や硬化が生じ、上記の要件を満足することができなかった。
このような従来技術に対し、本発明における編地は、紡績糸を含んでいるにもかかわらず、洗濯−タンブル乾燥後の洗濯寸法変化率が小さいという優れた特徴を有する。
また、従来、紡績糸を含む編地からなる肌着は、タンブル乾燥により表面に毛玉(ピリング)や毛羽が発生しやすく、着るに耐えない表面品位の低下が生じていた。このため、従来の紡績糸を含む編地を単に染色工程でタンブル方式の乾燥を入れただけでは、新品の状態でも毛羽立ちの大きい編地となり、商品性が極めて低い。
また、従来、紡績糸を含む編地からなる肌着は、タンブル乾燥により表面に毛玉(ピリング)や毛羽が発生しやすく、着るに耐えない表面品位の低下が生じていた。このため、従来の紡績糸を含む編地を単に染色工程でタンブル方式の乾燥を入れただけでは、新品の状態でも毛羽立ちの大きい編地となり、商品性が極めて低い。
本発明における編地は、高捲縮性のセルロースフィラメントを用いることにより、紡績糸の短繊維の毛羽立ちを抑え、毛玉の発生確率を低下させることができ、洗濯後、タンブル乾燥により捲縮が有効に復元する。また、タンブル乾燥した場合の前身頃と後身頃のハリツキ(ファスナー現象)が抑制され、洗濯による毛羽の絡まりによる伸長回復率の低下も軽減することができる。
セルロース系短繊維を主成分とする紡績糸の中でも、綿や精製セルロース(商標:リヨセルやテンセル等)を含む紡績糸は、洗濯後、通常の吊り干し乾燥を繰り返すと糸が膠着し、風合いが硬くなり、伸長回復率の低下や繊維の脱落による薄地化が起こりやすいという問題がある。
これに対して、本発明における編地は、高捲縮性のセルロースフィラメントが25wt%以上混用されているので、上記のような問題がなく、洗濯と乾燥を繰り返すことによる風合の硬化や薄地化が軽減されるとともに、伸長回復率の低下も抑制される。
また、セルロース短繊維を主成分とする紡績糸の中では、ポリノジック繊維(例えば、High Wet Modulus繊維(商標:モダール)、HWM繊維と略称する)等を含む紡績糸の様に、洗濯と乾燥を繰り返しても風合が硬くなり難いものもある。しかし、このHWM繊維は、タンブル乾燥を行わなくても毛玉ができやすく、表面品位が悪化しやすい。ところが、このような繊維を含む紡績糸と高捲縮性のセルロースフィラメントとを混用すると、風合が柔らかく、しかも表面品位の安定性に優れた肌着を提供することができるので有用である。
本発明における編地は、洗濯後のピリングが3級以上であることが好ましい。3級以上であると、繰り返し洗濯後も優れた表面品位が維持される。
本発明の肌着は、従来の肌着に比べ、洗濯後、タンブル乾燥をかけても、洗濯寸法変化率が小さく、また、毛玉や毛羽による表面品位の悪化が少なく、着用耐久性、形態安定性に優れている。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに説明する。
なお、本発明における測定方法及び評価方法は以下の通りである。
なお、本発明における測定方法及び評価方法は以下の通りである。
(1)沸水処理後の伸縮伸長率
20℃、65%RHの恒温恒湿の室内で1週間以上調湿した後、検尺機にて2cN/糸以下の張力で解舒して綛を作成する。
この綛を上記の環境下で一昼夜リラックスさせた後、綛の状態でガーゼに包み、JIS−L−1013フィラメント収縮率(B法)に準じて沸騰水中に30分間浸漬させた後、綛を取り出して手ではさんで軽く水を切り、ガーゼを外した後、吊り干し状態で20℃、65%RHの室内にて乾燥及び調湿した後に、JIS−L−1090 伸縮性試験法(A法)に準じて測定を行う。測定値は5回の平均値である。
20℃、65%RHの恒温恒湿の室内で1週間以上調湿した後、検尺機にて2cN/糸以下の張力で解舒して綛を作成する。
この綛を上記の環境下で一昼夜リラックスさせた後、綛の状態でガーゼに包み、JIS−L−1013フィラメント収縮率(B法)に準じて沸騰水中に30分間浸漬させた後、綛を取り出して手ではさんで軽く水を切り、ガーゼを外した後、吊り干し状態で20℃、65%RHの室内にて乾燥及び調湿した後に、JIS−L−1090 伸縮性試験法(A法)に準じて測定を行う。測定値は5回の平均値である。
(2)洗濯方法(1回分)
編地のコース方向に60cm、ウエル方向に70cmの大きさに切り取り、ウエル方向の端面を縫い合わして筒状にし、コース方向の端面にオーバーロックミシンをかけたものを肌着想定サンプル編地とする。
洗剤としてアタック(花王社の商標)を0.7g/リットル用いた30リットルの洗濯液中に、前記のサンプル編地を生地総量で1kg投入し、JIS−L−0217の付表1に記載の103法で洗濯した。なお、サンプル編地だけで生地質量が不足する場合には、セルロース紡績糸でできた生地を加えて調整した。
洗濯後、サンプル編地を脱水した後、JIS−L−1018記載の中温タンブル乾燥条件にて乾燥した。
編地のコース方向に60cm、ウエル方向に70cmの大きさに切り取り、ウエル方向の端面を縫い合わして筒状にし、コース方向の端面にオーバーロックミシンをかけたものを肌着想定サンプル編地とする。
洗剤としてアタック(花王社の商標)を0.7g/リットル用いた30リットルの洗濯液中に、前記のサンプル編地を生地総量で1kg投入し、JIS−L−0217の付表1に記載の103法で洗濯した。なお、サンプル編地だけで生地質量が不足する場合には、セルロース紡績糸でできた生地を加えて調整した。
洗濯後、サンプル編地を脱水した後、JIS−L−1018記載の中温タンブル乾燥条件にて乾燥した。
(3)洗濯寸法変化率
上記(2)記載の方法で洗濯−タンブル乾燥を5回繰り返した後、洗濯前の編地に対する洗濯後の編地の寸法変化率を測定し、洗濯寸法変化率を求めた。なお、編地におけるウエル方向をサンプルのタテ方向、コース方向をサンプルのヨコ方向としている。
上記(2)記載の方法で洗濯−タンブル乾燥を5回繰り返した後、洗濯前の編地に対する洗濯後の編地の寸法変化率を測定し、洗濯寸法変化率を求めた。なお、編地におけるウエル方向をサンプルのタテ方向、コース方向をサンプルのヨコ方向としている。
(4)洗濯後の表面品位
上記(2)記載の方法で洗濯−タンブル乾燥を5回繰り返した後、編地のピリング発生状態を、JIS−L−1076 A法 の判定基準(写真)に基づき判定した。
上記(2)記載の方法で洗濯−タンブル乾燥を5回繰り返した後、編地のピリング発生状態を、JIS−L−1076 A法 の判定基準(写真)に基づき判定した。
(セルロースフィラメントの製造)
沸水処理後の伸縮伸長率(SB)が4%以上であるセルロースフィラメントを、以下の製造例1〜3により製造した。
沸水処理後の伸縮伸長率(SB)が4%以上であるセルロースフィラメントを、以下の製造例1〜3により製造した。
[製造例1]
ベンベルグフィラメント110dtex/60f(旭化成せんい社製キュプラアンモニウムレーヨンフィラメント:沸水収縮率3.5%)を用い、仮撚加工機(石川製作所製:IVF−338、仮撚機構はピン方式、接触式ヒーター、ヒーター長115cm)の条件を、加工速度100m/分、加熱時間0.69秒、スピンドル回転数230000rpm、仮撚数2300T/m(Z撚)、第1フィード率0%、TUフィード率4%に設定した。
ベンベルグフィラメント110dtex/60f(旭化成せんい社製キュプラアンモニウムレーヨンフィラメント:沸水収縮率3.5%)を用い、仮撚加工機(石川製作所製:IVF−338、仮撚機構はピン方式、接触式ヒーター、ヒーター長115cm)の条件を、加工速度100m/分、加熱時間0.69秒、スピンドル回転数230000rpm、仮撚数2300T/m(Z撚)、第1フィード率0%、TUフィード率4%に設定した。
クリールから供給された糸に2.9cN/糸の張力を掛け、第1ヒーター前でローラー方式による接触法で水分を付与して水分率を40wt%にし、ヒーター温度250℃で仮撚加工して高捲縮性のセルロースフィラメント仮撚加工糸を得た。得られた加工糸の繊度は111dtexで、沸水処理後の伸縮伸長率は21%であった。
[製造例2]
ベンベルグフィラメント84dtex/45f(旭化成せんい社製 キュプラアンモニウムレーヨンフィラメント:沸水収縮率4.5%)を用い、仮撚加工機(石川製作所製:IVF−338、仮撚機構はピン方式、接触式ヒーター、ヒーター長115cm)の条件を、加工速度100m/分、加熱時間0.69秒、スピンドル回転数230000rpm、仮撚数2300T/m(Z撚)、第1フィード率0%、TUフィード率4%に設定した。
ベンベルグフィラメント84dtex/45f(旭化成せんい社製 キュプラアンモニウムレーヨンフィラメント:沸水収縮率4.5%)を用い、仮撚加工機(石川製作所製:IVF−338、仮撚機構はピン方式、接触式ヒーター、ヒーター長115cm)の条件を、加工速度100m/分、加熱時間0.69秒、スピンドル回転数230000rpm、仮撚数2300T/m(Z撚)、第1フィード率0%、TUフィード率4%に設定した。
クリールから供給された糸に2.9cN/糸の張力を掛け、第1ヒーター前でローラー方式による接触法で水分を付与して水分率を40%にし、ヒーター温度250℃で仮撚加工して高捲縮性のセルロースフィラメント仮撚加工糸を得た。得られた加工糸の繊度は86dtexで、沸水処理後の伸縮伸長率は45%であった。
[製造例3]
ベンベルグフィラメント84dtex/45f(旭化成せんい社製 キュプラアンモニウムレーヨンフィラメント:沸水収縮率4.5%)を用い、仮撚加工機(石川製作所製:IVF−338、仮撚機構はピン方式、接触式ヒーター、ヒーター長115cm)の条件を、加工速度100m/分、加熱時間0.69秒、スピンドル回転数230000rpm、仮撚数2300T/m(Z撚)、第1フィード率0%、TUフィード率4%に設定した。
ベンベルグフィラメント84dtex/45f(旭化成せんい社製 キュプラアンモニウムレーヨンフィラメント:沸水収縮率4.5%)を用い、仮撚加工機(石川製作所製:IVF−338、仮撚機構はピン方式、接触式ヒーター、ヒーター長115cm)の条件を、加工速度100m/分、加熱時間0.69秒、スピンドル回転数230000rpm、仮撚数2300T/m(Z撚)、第1フィード率0%、TUフィード率4%に設定した。
クリールから供給された糸に2.9cN/糸の張力を掛け、第1ヒーター前で水中を走行させる浸漬方で水分を付与して水分率を40%にし、ヒーター温度180℃で仮撚加工して高捲縮性のセルロースフィラメント仮撚加工糸を得た。得られた加工糸の繊度は84dTで、沸水処理後の伸縮伸長率は4.2%であった。
[実施例1]
製造例1で得られた加工糸と綿40/−を、福原社製FRS/L 20G 21インチを用いて一本交互のフライス編地をループ長2.45mm/目で編成した。この編地をスコアロール FC−250(花王社製)2g/リットルを用いて60℃で20分精練し、下記の条件で染色した。
製造例1で得られた加工糸と綿40/−を、福原社製FRS/L 20G 21インチを用いて一本交互のフライス編地をループ長2.45mm/目で編成した。この編地をスコアロール FC−250(花王社製)2g/リットルを用いて60℃で20分精練し、下記の条件で染色した。
(染色液の組成:なお、Kayarusは、日本化薬社の商標である)
Kayarus Supra Yellow RL:0.050%omf
Kayarus Supra Rubine BL:0.033%omf
Kayarus Supra Blue BGL 200:0.008%omf
硫酸ナトリウム:3g/リットル
酢酸:0.1g/リットル
酢酸ナトリウム:1.9g/リットル
(染色温度、時間) 95℃×30分
Kayarus Supra Yellow RL:0.050%omf
Kayarus Supra Rubine BL:0.033%omf
Kayarus Supra Blue BGL 200:0.008%omf
硫酸ナトリウム:3g/リットル
酢酸:0.1g/リットル
酢酸ナトリウム:1.9g/リットル
(染色温度、時間) 95℃×30分
染色終了後、脱水して風乾し、ニッカシリコンAMZ−3(日華化学社製のアミノ編成シリコン系柔軟剤)2%溶液に浸漬し、ピックアップ約100%付着させた後、タンブル乾燥機で80℃、30分間乾燥した。次いで、スチームセッターにて有長有幅でセットした。得られた編地の性量および物性を表1に示す。
[実施例2]
製造例2で得られた加工糸と綿60/−を、福原社製V−LEC6BS 28G 30インチを用いて、綿2本に対し加工糸1本を交互にスムース編地を編成し、ループ長2.85mm/目の編地を得た。この編地を実施例1と同様にして染色加工した。得られた編地の性量および物性を表1に示す。
製造例2で得られた加工糸と綿60/−を、福原社製V−LEC6BS 28G 30インチを用いて、綿2本に対し加工糸1本を交互にスムース編地を編成し、ループ長2.85mm/目の編地を得た。この編地を実施例1と同様にして染色加工した。得られた編地の性量および物性を表1に示す。
[実施例3]
製造例2で得られた加工糸と綿60/−を福原社製V−LEC6BS 28G 30インチを用いて綿1本に対し加工糸2本を交互にスムース編地を編成し、ループ長2.85mm/目の編地を得た。この編地を実施例1と同様にして染色加工した。得られた編地の性量および物性を表1に示す。
製造例2で得られた加工糸と綿60/−を福原社製V−LEC6BS 28G 30インチを用いて綿1本に対し加工糸2本を交互にスムース編地を編成し、ループ長2.85mm/目の編地を得た。この編地を実施例1と同様にして染色加工した。得られた編地の性量および物性を表1に示す。
[実施例4]
製造例3で得られた加工糸と綿60/−を、大隈モラート24G 30インチを用いて、生地表面に加工糸、肌面に綿が来るようプレーティング天竺を編成し、ループ長3.0mm/目の編地を得た。この編地を実施例1と同様にして染色加工した。得られた編地の性量および物性を表1に示す。
製造例3で得られた加工糸と綿60/−を、大隈モラート24G 30インチを用いて、生地表面に加工糸、肌面に綿が来るようプレーティング天竺を編成し、ループ長3.0mm/目の編地を得た。この編地を実施例1と同様にして染色加工した。得られた編地の性量および物性を表1に示す。
[比較例1]
綿40/−とベンベルグフィラメント110dtex/60f(旭化成せんい社製キュプラアンモニウムレーヨンフィラメント:沸水収縮率3.5%)原糸を用い、実施例1と同様の条件で編成、染色仕上げを行った。得られた編地の性量および物性を表1に示す。
綿40/−とベンベルグフィラメント110dtex/60f(旭化成せんい社製キュプラアンモニウムレーヨンフィラメント:沸水収縮率3.5%)原糸を用い、実施例1と同様の条件で編成、染色仕上げを行った。得られた編地の性量および物性を表1に示す。
[比較例2]
綿60/−とベンベルグフィラメント84dtex/45f(旭化成せんい社製キュプラアンモニウムレーヨンフィラメント:沸水収縮率4.5%)原糸を用い、実施例2と同様の条件で編成、染色仕上げを行った。得られた編地の性量および物性を表1に示す。
綿60/−とベンベルグフィラメント84dtex/45f(旭化成せんい社製キュプラアンモニウムレーヨンフィラメント:沸水収縮率4.5%)原糸を用い、実施例2と同様の条件で編成、染色仕上げを行った。得られた編地の性量および物性を表1に示す。
本発明の肌着は、従来の肌着に比べ、洗濯後タンブル乾燥をかけても、洗濯寸法変化率が小さく、また、毛玉や毛羽による表面品位の悪化が少なく、着用耐久性、形態安定性に優れたものであって、洗濯後、タンブル乾燥を利用する場合に好適な肌着である。
Claims (2)
- 沸水処理後の伸縮伸長率(SB)が4%以上であるセルロースフィラメントと、セルロース短繊維を主成分とする紡績糸を有し、該セルロースフィラメントの含有量が25wt%以上である編地からなり、JIS−L−0217 103法による洗濯を行った後、JIS−L−1018に記載の中温タンブル乾燥条件にて乾燥を行った後の洗濯寸法変化率が、タテ、ヨコ共に−8〜+4%である編地からなる肌着。
- 洗濯後のピリングが3級以上である編地からなる請求項1記載の肌着。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004134277A JP2005314840A (ja) | 2004-04-28 | 2004-04-28 | 肌着 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011102458A (ja) * | 2009-10-14 | 2011-05-26 | Mitsukawa Kk | シングル丸編地およびそれで縫製した衣料品 |
CN102851867A (zh) * | 2012-09-05 | 2013-01-02 | 江苏金辰针纺织有限公司 | 一种高弹内衣面料 |
-
2004
- 2004-04-28 JP JP2004134277A patent/JP2005314840A/ja active Pending
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