JP2006509707A - ガリウム含有窒化物のバルク単結晶を得るための改良されたプロセス - Google Patents

ガリウム含有窒化物のバルク単結晶を得るための改良されたプロセス Download PDF

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Abstract

現在、超臨界アンモニア含有溶液の雰囲気下において、AlGa1−XN(0≦X<1)の一般式を有する、ガリウム含有窒化物バルク単結晶を得るためのプロセスに使用される改良されたミネラライザが提案されている。
本発明によれば、確実に、I族元素のイオン、特にナトリウムのイオンが存在するように、I族元素をなす群から選択された他の元素及びII族元素と共に、I族元素イオン、好ましくはナトリウムイオンが存在するように、また任意ではあるがII族元素、好ましくはカルシウム若しくはマグネシウムのイオンと共に、超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質が存在するように、適当にミネラライザを選択することにより、得られる製品の成長速度及び品質を制御することができる。
このようにして得られた改良されたバルク単結晶は、オプトエレクトロニクスの分野において主に使用することが意図されている。

Description

発明の詳細な説明
(発明の技術分野)
本発明は、ガリウム含有窒化物バルク単結晶を得るための改良されたプロセスであって、XIII族(この出願を通して、1989年度版IUPACに従った族番号である。)の窒化物のバルク単結晶を、超臨界アンモニア含有の溶液の雰囲気下において成長させるプロセスに関する。この改良されたプロセス及びこのプロセスにより得られるバルク単結晶は、主にオプトエレクトロニクスの分野において使用されることが意図されている。この提案された改良は、このプロセスに使用されるミネラライザを選択したことに関連する。
(背景技術)
既知のオプトエレクトロニクスデバイスは、AlN、GaN及びInN等のXIII族元素の窒化物、及び2又は3種のXIII族元素を含む混合型のXIII族元素の窒化物を使用することに基づいている。そのような窒化物は、MOCVD、HVPE、MBE若しくは他の方法を使用して、後で成長される窒化物層と特性及び構造が異なるサファイヤ若しくは炭化ケイ素基板上に商業的に作製されてきた(ヘテロエピタキシャル)。
バルク単結晶のXIII族元素窒化物、特にバルク単結晶窒化ガリウムを得るための他の方法を改良する無数の試みがなされ、多くの論文において発表され、そして、様々な特許及び特許出願において開示されてきた。
最近、ガリウム含有窒化物のバルク単結晶は、WO02/101120に記載されている、結晶シード上での選択的結晶化により、窒化物の可溶性前駆物質の超臨界アンモニア含有溶液から得られている。提案された技術においてさらなる改良が、WO03/035945において報告されている。
超臨界アンモニア溶液の雰囲気下において、所望のガリウム含有窒化物の比較的厚い層がこのシード上で成長することができるように、液相と固相との間の動的平衡(dynamic equilibrium)を達成し制御することができる。
プロセスパラメータに関する別の研究の中で、バルク単結晶のXIII族元素の窒化物の成長速度、純度、結晶の品質、及び表面の品質は、数多くのファクタに依存し、そしてプロセスパラメータの不十分な制御により、容易に欠陥が生じることが明らかになってきた。
驚くべきことに、成長速度及び製品の品質に関して得られた結果は、超臨界アンモニア含有溶液の組成、特にそのような溶液の成分として使用されるミネラライザの組成及び濃度に依存することが分かってきた。
そのため、本発明は、商業的利用に適したガリウム含有窒化物バルク単結晶であって、得られた製品が、所望のように適切にバランスされた結晶及び表面特性を有するようなガリウム含有窒化物バルク単結晶を得るための改良されたプロセスを提供することを主目的とする。
本発明は、また、XIII族元素、特にガリウムを含むフィードストックとして使用される出発材料の溶解度を制御するための手段を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、得られる結晶の、要求される品質を保証し、様々なオプトエレクトロニクスデバイスにおいて上記単結晶を使用することを可能とすると共に、XIII族元素窒化物の単結晶の成長速度を制御する手段を提供することを目的とする。本発明の第1の発明において、酸素不純物を排除することが特に重要である。
(発明の開示)
本発明の目的は、添付された請求項1に規定された、ガリウム含有窒化物のバルク単結晶を得るための改良されたプロセスを開発することにより達成される。
本発明に係る、ミネラライザが添加された超臨界アンモニア含有溶媒中において、ガリウム含有窒化物のバルク単結晶を得るためのプロセスは、I族元素、特にナトリウムのイオンを含み、
そして、(a)他のI族元素のイオン、
(b)II族元素のイオン、好ましくはカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、
(c)超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物(species)を含む1以上の物質、若しくは
(d)II族元素のイオン、好ましくはカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、及び超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質、
を含む超臨界アンモニア含有溶媒がオートクレーブ内で得られ、その後この溶媒はガリウム含有フィードストックを溶解するため使用され、そしてフィードストックの溶解温度より高い温度で、及び/又はフィードストックの溶解圧力より低い圧力で、シードの表面上で超臨界溶液からガリウム含有窒化物を結晶化させることができることを特徴とする。
本発明に係る、ガリウム含有窒化物バルク単結晶を得るためのプロセスは、このガリウム含有窒化物が、I族元素のイオン、好ましくはナトリウムイオンと、
ガリウム含有フィードストックの溶解のために使用される
(a)他のI族元素のイオン、
(b)II族元素イオン、好ましくはカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、
(c)超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物(species)を含む1以上の物質、若しくは
(d)II族元素イオン、好ましくはカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、及び超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質と、を使用して、オートクレーブ内において得られた超臨界アンモニア含有溶媒中における溶解度の温度係数が負であり、
2つの温度領域がオートクレーブ内に形成され、
フィードストックは分解領域に配置される一方、少なくとも1つの単結晶シードが結晶化領域に配置され、
その後上記領域の温度を適切に増加させ、さらに、自発結晶化を無視しうるレベルに濃度を制御することによりシード表面上でガリウム含有窒化物を結晶化させた結果、少なくとも、シードが配置されたオートクレーブ領域において、シードに対する溶液の過飽和が起こることを特徴とする。
上述の本発明に係るプロセスは、さらに上記超臨界アンモニア含有溶媒が、ナトリウム及び他のI族元素をミネラライザとして使用することにより得られ、ナトリウムイオンの、他のI族元素イオンに対するモル比が1:10から10:1であることを特徴とする。
上述の本発明に係るプロセスは、さらに超臨界アンモニア含有溶媒が、I族元素のイオンと、II族元素のイオンをミネラライザとして含み、そしてII族元素の、一緒に導入されたI族元素に対するモル比が、1:500から1:5、好ましくは1:100から1:20の範囲に及んでいる。
上述の本発明に係るプロセスは、さらに上記の酸素フリーの化合物が硫黄を含むことを特徴とする。
上述の本発明に係るプロセスは、上記I族元素が、ナトリウム、カリウム及びリチウムを含む群から選択されることを特徴とする。
上記I族元素は、アジドの形態で、超臨界アンモニア含有溶媒中に導入されることが好ましい。
上述の本発明に係るプロセスによれば、AlGa1−XN(0≦X<1)の一般式を有するガリウム含有窒化物が得られることが好ましい。
上述のように改良されたミネラライザを使用することにより、窒化物のホモシード上に積層された単結晶が滑らかな表面を得る場合、及び得られた単結晶の表面欠陥密度を確実に抑える場合に重要なファクタとなることが分かってきた。
この結果は、上記のように規定されたミネラライザの存在下において、超臨界アンモニウム含有溶媒中におけるXIII族元素窒化物の溶解度の変化を制御することに由来する。これらのミネラライザは、使用される個々のミネラライザの成分の相対的なモル比、並びにアンモニア及びXIII族元素の窒化物に対する全ミネラライザの組成のモル比にも依存する。
本発明に係るプロセスを用いることに由来する別の効果は、得られたガリウム含有窒化物バルク単結晶が、付加的に予備処理しなくとも、半導体窒化物層のエピタキシャル成長に適した少なくとも1つの表面を有することである。この表面は、XIII族元素窒化物の六方晶系ウルツ鉱タイプの結晶格子のC面、より好ましくは非軸性のA面若しくはM面である。
本発明に係るプロセスの大きな効果は、得られたバルク単結晶の表面欠陥密度が、使用されるシードの欠陥密度より低いオーダであるということである。
添付の図面は本発明を例示している。
(発明を実施するための最良の形態)
本発明は、プロセスパラメータ及びこれにより得られる製品の特性の両方に対して良好に制御することができる方法を提供する。
本発明において、次のような定義を適用する。
XIII族元素窒化物とは、XIII族元素からなる窒化物、すなわちアルミニウム、ガリウム及びインジウムをそれぞれ単体で若しくはどれかとのコンビネーションからなる窒化物を意味する。そのような窒化物の中でガリウム含有窒化物が最も好ましい。
ガリウム含有窒化物とは、ガリウム及び任意ではあるがXIII族の中でガリウムとは別の元素の窒化物を意味する。このガリウム含有窒化物は、GaN等の二元化合物、AlGaN、InGaN等の三元化合物およびAlInGaN等の四元化合物を含んでいても良い。好ましくは、ドーパント内容量より高いレベルで、ガリウムを実質的に部分的に含んでいることが好ましい。(上述の式は、窒化物の組成を与えることのみを意図されている。これらは、相対的な量を示すことを意味するものではない。)
ガリウム含有窒化物のバルク単結晶とは、特にエピタキシャル成長のための基板として使用される単結晶であって、ガリウム含有窒化物からなる単結晶である。この単結晶は、LED若しくはLD等の様々なオプトエレクトロニクスデバイスを製造するためのプロセスにおいて使用され、MOCVD及びHVPE等のエピタキシャル成長法により形成されうる。このMOCVD及びHVPE等のエピタキシャル成長法において、単結晶の膜厚は、少なくとも1mmであり、より好ましくは少なくとも3mmである。
C面、A面若しくはM面とは、六方晶系のXIII族元素窒化物結晶のC面、A面若しくはM面の表面を示す。
ガリウム含有窒化物の前駆物質とは、少なくともガリウムを含む物質若しくは混合物である。これには、I族元素、XIII族元素、窒素及び/又は水素、金属Ga、その合金または金属化合物、水素化物、アミド類、イミド類、アミド−イミド類、アジド類であって、以下に定義される超臨界アンモニア溶媒に溶解可能なガリウム化合物を形成できるものをいう。
ガリウム含有フィードストックとは、ガリウム含有窒化物、又はその前駆物質をいう。フィードストックは、フラックス法、HNP法及びHVPE法等の様々な方法により得られるGaN、超臨界アンモニウム含有溶液中において化学反応させた結果として金属ガリウムから、その場で得られるGaN多結晶の形態であっても良い。
超臨界アンモニア含有溶液とは、少なくともアンモニアからなる超臨界溶媒であって、ガリウム含有フィードストックを溶解させるために使用される1種以上のI族元素イオンを含んでいても良い。この超臨界アンモニア含有溶媒は、アンモニアの前駆物質、及び/又はそれらの混合物、特にヒドラジンを含んでいても良い。
ミネラライザとは、一般的に超臨界アンモニア溶媒に、フィードストック及びガリウム含有窒化物を溶解させるための1種以上のI族元素イオン及び任意ではあるがII族元素イオンを供給する物質をいう。
超臨界溶液のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含有する物質は、
a)化合物AmBn(Aは、H及び/又は金属、特にI族元素、NH4+、Si、S、Pを意味し、一方Bは水素、S又はPを意味し、n及びmは、対応する1以下の化学量論係数を意味する。)
b)S、S、SN、S、S11、P、P、PN
PN 、PN 4−、PN 7−、PN、PN2−
PNCl、P(NH)NH、P10、NP(SNH、NPSNHSH、NP(SH)、PNS
を含む群から選択される。
ガリウム含有窒化物の結晶格子中に組み込まれた硫黄若しくはシリコン化合物は、ドナーとして作用しうる。また、マグネシウム、亜鉛、若しくはカドミウムは、アクセプターとして作用しうる。ガリウム含有窒化物の結晶格子において、マンガン若しくはクロミウム等のドーパントはそれに磁気特性を与える。一方、硫黄原子は、窒素原子と等電子数配列であって、それにより純粋なガリウム含有窒化物におけるエネルギーギャップより、そのエネルギーギャップを狭くする。それらの化合物は、超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱めるだけでなく、ガリウム含有窒化物の光学的、電子的、及び磁気的特性を修正する。
ガリウム含有フィードストックの溶解とは、フィードストックを介して、超臨界溶媒に対して溶解性を有する窒化化合物、例えばガリウム錯体化合物を形成する可逆性または非可逆性プロセスをいう。ガリウム錯体化合物とは、NHタイプの配位子又はその誘導体NH 、NH2−がガリウムを配位中心として取り囲む錯体化合物を意味する。
超臨界溶液は、超臨界アンモニア含有溶媒中において、ガリウム含有フィードストックが溶解した結果得られる溶液を意味する。
溶解度:
我々の研究によれば、充分高い温度、圧力の下では、ガリウム含有窒化物等の固相と、超臨界溶液との間で平衡状態が得られる。そのため、ガリウム含有窒化物の溶解度は、上記のガリウム含有窒化物の溶解プロセスにおいて得られる溶解性ガリウム化合物の平衡状態での濃度と定義される。本発明に係るプロセスにおいて、平衡状態での濃度、すなわち溶解度を、溶液の組成、温度及び/又は圧力を変更することにより制御することができる。
溶解度の負の温度係数(負のTCS)とは、他の全てのパラメータが一定に保持されるとき、各化合物の溶解度が、温度の単調減少関数(monotonically decreasing function)で表されることを意味し、同様に、溶解度の正の圧力係数(正のPCS)とは、他の全てのパラメータが一定に保持されるとき、溶解度が圧力の単調増加関数で表されることを意味する。我々の研究では、超臨界アンモニア溶媒における、ガリウム含有窒化物の溶解度は、少なくとも300から550℃に渡る温度領域、そして100から550MPaの圧力範囲で負の温度係数および正の圧力係数を有する事を見出している。したがって、図1に示すように、8日間炉内温度を400℃に保持して炉内で窒化ガリウムを溶解した後、一定圧力200MPaに維持しつつ、炉内温度を500℃に保持することにより、窒化ガリウムを結晶化させることができる(結晶化工程)。また、図2に示すように、炉内圧力を2日間で、350MPaレベルまで上げてフィードストックを溶解させた(溶解工程)後、一定温度500℃に維持しつつ炉内圧力を200MPaに下げることにより、窒化ガリウムを結晶化させることができる(結晶化工程)。
過飽和:
ガリウム含有窒化物に対する超臨界アンモニア溶液の過飽和とは、上記超臨界アンモニア含有溶液中における可溶性ガリウム化合物の濃度が、特性の物理的条件及び化学的条件におけるガリウム含有窒化物の溶解度より高い場合、上記濃度と溶解度との差として定義することができる。閉鎖系ではガリウム含有窒化物を溶解する間、温度を増加させること、若しくは圧力を減少させることにより過飽和を達成することができる。
超臨界溶液におけるガリウム含有窒化物の化学輸送とは、超臨界溶液における、ガリウム含有フィードストックの溶解、超臨界溶液中を可溶性ガリウム化合物が移動すること、及び過飽和の超臨界溶液からガリウム含有窒化物を結晶化させることを含む連続工程をいう。一般に化学輸送は、温度の差、圧力の差、濃度の差、溶解したフィードストックと結晶化した製品との化学的又は物理的な差により起こる。本件発明に係るプロセスによれば、温度差による化学輸送の結果、ガリウム含有窒化物のバルク単結晶を得ることができる。しかし、結晶化領域の温度を、溶解領域における温度より高く維持することが必要である。本発明によれば、化学輸送は、対流により起こることが好ましい。
シードとは、既に言及したように、本発明に係る方法において、所望のガリウム含有窒化物のバルク単結晶を得るために不可欠なものである。シードの品質が、本発明に係る方法により得られたガリウム含有窒化物のバルク単結晶の結晶性にとって不可欠であるという事実からすれば、この方法のために選択されたシードは、できるだけ良好な品質を有すべきである。改良された表面を有する様々な構造若しくはウェハを使用しても良い。例えば、互いに充分離間され、主基板上に配置され、結晶性窒化物が横成長しやすい表面を多数有する構造をシードとして使用しても良い。さらに、例えば、Siでドープされた、n型電気伝導性を示すホモエピタキシャル表面を有するシードを使用しても良い。HVPE、MOCVD又はMBE等の、気相からガリウム含有窒化物の結晶を成長させる方法を使用して、それらのシードを作製してもよい。成長プロセスの間にSiを1016〜1021/cm3ドープしてn型導電性をもたせる。さらに、合成シードを使用することができ、そのようなシードにおいて、主基板の上に直接、若しくは例えばAlNからなるバッファー層上に、Siドープされ、GaNからなる層を成長させても良い。さらに、今後の使用方法であるが、本発明に係るプロセスにより、特定のXIII族元素窒化物の六方晶系ウルツ鉱型の結晶格子に対して規定された方向、例えばそれぞれの窒化物のC面、A面若しくはM面を有するホモシード上にバルク単結晶を成長させても良い。
過飽和化された超臨界アンモニア溶液からの自発結晶化とは、ガリウム含有窒化物結晶の核形成及び成長等の望ましくないプロセスを意味し、シードの表面以外の、オートクレーブ内のいずれの領域でも起こる。この定義には、成長した結晶がシードの方向と異なる方向を有するような、シード結晶の表面上での核形成及び成長を含む。
シードへの選択的結晶化とは、自発結晶化がない状態だけでなく、自発結晶化が無視しうる程度で起こる場合にも、シード表面で起こる結晶化プロセスを意味する。このプロセスは、バルク単結晶を得るために必須であり、同時にこれは本発明の基本的要素の1つである。
反応温度及び反応圧力:
本明細書に示した実施例では、オートクレーブ内の温度分布は、超臨界アンモニアの存在しない、空のオートクレーブで測定したものである。そのため、これらは、超臨界状態で実行されたプロセスの実際の温度ではない。圧力は直接測定をおこなったか、プロセスの推定温度、及びオートクレーブの容積に対する、アンモニア含有溶媒の物理的及び化学的データを基礎として計算されたものである。
MOCVD法(有機金属化学気相成長法)とは、気相からエピタキシャル層を成長させるプロセスを意味し、窒化ガリウムの基板の場合では、アンモニア及び有機金属のガリウム化合物を使用する。
HVPE法(ハライド気相エピタキシー法)とは、気相からエピタキシャル層を成長させるプロセスを意味し、窒化物の場合の試薬として金属ハライド及びアンモニアを使用する。
オートクレーブとは、本発明に係るアンモノ塩基性法を行うための反応チャンバーを有する閉鎖されかつ加圧された反応容器を意味する。本発明を例示した具体例においては図4及び図5に概略的に示された装置を使用したけれども、適切であれば如何なる装置を使用しても良い。オートクレーブの詳細を以下に記載する。
本発明に係るプロセスにおいてミネラライザを適切に選択することにより、ガリウム含有フィードストックの溶解速度とその溶解度の両方に影響を与えることができる。それにより、ミネラライザは、溶液中での、XIII族元素、特にガリウムの可溶性の形態のものの濃度に影響を与える。
本発明は、ミネラライザを含む超臨界アンモニア含有溶媒において、ガリウム含有窒化物のバルク単結晶を得るための改良されたプロセスであって、
ガリウム含有フィードストック及び結晶シードが、アンモニア含有溶液と接触しており、このアンモニア含有溶液は、ミネラライザとして、I族元素イオン、好ましくはナトリウムイオンを、
(a)他のI族元素イオン、カリウムイオン若しくはリチウムイオン又はその両方のイオン、
(b)II族元素イオン、好ましくは、カルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン又はその両方のイオン、
(c)超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質、若しくは、
(d)II族元素イオン、特にカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、及び、超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質、と共に含み、
このプロセスにおいて、溶液をオートクレーブ内で超臨界温度及び超臨界圧力とした後、ガリウム含有フィードストックからの質量対流輸送を確実に起こすことにより、所望の成長速度で、純度、結晶性、及び表面品質の所望のパラメータを有する、ガリウム含有窒化物バルク単結晶を結晶シード上に成長させることを特徴とする。ガリウム含有窒化物の結晶化が、フィードストックの溶解温度より高い温度及び/又はフィードストックの溶解圧力より低い圧力で起こるように、溶解領域と結晶化領域との間の質量対流輸送は、温度勾配及び/又は圧力変化を加えることにより、超臨界アンモニア含有溶液中で確実に行われる。
本発明によれば、ミネラライザを含む超臨界アンモニア含有溶媒における溶解度の温度係数が負であるガリウム含有窒化物バルク単結晶を得るためのプロセスであって、ガリウム含有フィードストック及び結晶シードは、超臨界アンモニア含有溶液と接触し、この超臨界アンモニア溶液は、ミネラライザとしてI族元素イオン、好ましくはナトリウムイオンを、
(a)他のI族元素イオン、
(b)II族元素イオン、好ましくは、カルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、
(c)超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質、若しくは、
(d)II族元素イオン、特にカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、及び、超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質、と共に含み、
このプロセスにおいて、溶液をオートクレーブにおいて超臨界状態とした後、このオートクレーブ内に2つの温度領域が形成され、溶解領域においてフィードストックが配置され、一方結晶化領域において少なくとも1つの単結晶シードが配置され、
その後、純度、結晶性、及び表面品質の所望のパラメータを有する、ガリウム含有窒化物のバルク単結晶を所望の成長速度で結晶シード上に成長させ、それにより少なくともシードが配置されたオートクレーブ領域において、上記領域の温度を適切に増加させ、さらに自発結晶化を無視しうるレベルで濃度を制御することによりシード表面上でガリウム含有窒化物が結晶化される結果、シードに対する溶液の過飽和が確実に起こることを特徴とするプロセスを提供する。
様々なガリウム含有材料若しくはそれらの混合物を、本発明のプロセスにおいてフィードストックとして用いてもよく、この所見は、ガリウム含有窒化物の結晶を作製するためのアンモノ塩基性法のある特定の実施の形態に限定されるものではない。例えば、本発明は、WO02/10112若しくはWO03/035945に開示されたプロセスに応用することができる。必要であれば、可溶性のガリウム含有窒化物前駆物質及びミネラライザを含む超臨界アンモニア含有溶液からガリウム含有窒化物を結晶化することに基づくいかなる方法を本発明に係るプロセスにより改良しても良い。
そのため、所望の結晶を成長させるためのフィードストックとして、ガリウム含有窒化物、ガリウムを含むXIII族金属合金、金属ガリウムを含むそれぞれのXIII族元素金属、並びにそれらのコンビネーションを使用することが好ましい。
本発明に係るプロセスにおいて、成長されるガリウム含有窒化物のバルク単結晶の層の、予定された使用に基づいて、上述の様々なシードを使用しても良い。本発明に係るプロセスにより得られるガリウム含有窒化物バルク単結晶を直接使用しても良いし、切断、研磨、洗浄、アクセプタの活性化、若しくは安定化のそれぞれの処理の後に使用しても良い。さらに、本発明の異なる種類(run)のプロセスにおいてシードとして使用しても良い。
本発明によれば、I族元素イオン、及び任意ではあるがII族元素イオンは、それらの金属及び/又はそれらの金属の化合物及び/又はそれらの混合物の形態で導入され、特に、ハロゲンを大量に含まない。Li、Na、Kを含む群から1又は2種のI族元素イオンを使用することが好ましい。導入された後、I族元素の、アンモニアに対するモル比が1:20〜1:8の範囲となるような濃度で、特に、I族元素、若しくはI族元素の水素化物、アミド、イミド、アミド−イミド、窒化物若しくはアジドの形態でそれらを導入することが好ましい。結果的に得られる超臨界溶液のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を付加することが、本発明に含まれる。
上述のように、本発明は、単結晶の良好な結晶性を確実なものとし、この製品を使用することが予定されるオプトエレクトロニクスの性能に悪影響を与える可能性のある不純物の濃度を減少させるため、製造されるバルク単結晶の表面欠陥密度をさらに減少させることを目的とする。
本発明の第1発明では、確実に、本発明に係るプロセスの間、XIII元素の可溶性の形態の超臨界アンモニア含有溶液中に2つの異なるI族元素イオンが存在するようにして、ガリウム含有窒化物バルク単結晶の成長速度を、使用されるミネラライザの組成を修正することにより調整する。
ナトリウムイオン以外に、この溶液がリチウムイオン若しくはカリウムイオンを含む場合、成長速度が変化することが分かった。この成長速度は、ナトリウムイオン及びカリウムイオンの存在下でより速くなり、それらのいずれかをリチウムと置き換えるとより遅くなる。
本発明の第2発明では、確実に、本発明に係るプロセスの間、超臨界アンモニア含有溶液中にI族元素イオン及びII族元素イオンの両方が存在するようにして、使用されるミネラライザの組成を修正することにより、表面の性質、特にガリウム含有窒化物のバルク単結晶の表面の滑らかさを調整する。
本発明の第3発明では、本発明のプロセスにおいて非常に反応性があり吸湿性を有する金属ナトリウム(出発材料)を排除することにより酸素不純物を減少させても良い。この発明において、I族元素及びII族元素アジドをミネラライザとして使用すると、それらは扱いやすいし精製しやすいので特に好ましい。
アジドミネラライザは、超臨界アンモニア含有溶媒中において300℃以上の温度で起こるアジド構造の分解後のみ効果的となり、それにより、本発明に係るプロセスの温度プロファイルが、次第に修正することが必要である。
驚くべきことに、アジドミネラライザの使用により、ガリウム含有窒化物のバルク単結晶の成長速度に影響を与え、この成長速度を増加させることが分かった。
大量のアジドが導入された時、その分解後、分解ガスを取り除くため少なくとも部分的にオートクレーブを空にし、プロセスの間制御せずに圧力を増加させることを防止するため新鮮なアンモニアをオートクレーブ内に再充填することが必要であることが分かった。
付加的なミネラライザとして、超臨界溶液のアンモノ塩基性をいくらか弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質を、任意ではあるがII族元素の塩と一緒に導入することによっても、成長速度を修正することができる。酸素フリーの化合物は、特に、硫黄元素、I族元素の硫黄元素を含む化合物、MS、HS、(NHの形態で導入される。そのような物質の好ましい具体例はPHである。溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む物質の、一緒に導入されるI族元素に対するモル比は、1:100〜1:10の範囲に及ぶ。ミネラライザは、好ましくは窒素及び水素含有のII族元素、若しくはこれらの水素化物、窒化物若しくは他の酸素フリーの化合物の形態で使用しても良い。
本発明に係るプロセスにおいて使用されるミネラライザの組成を上述のように修正することにより成長速度を改善したとしても、それにより得られる製品の結晶性は悪影響を受けず、例えば本発明に係るプロセスにより得られた改良ガリウム含有窒化物バルク単結晶は、一般的に10/cm、好ましくは10/cm、さらに好ましくは10/cmより低い表面欠陥密度を有する。10/cmより高い表面欠陥密度を有する比較的劣悪な表面品質の単結晶シードを使用したとしても、得られるバルクのガリウム含有窒化物層は、表面欠陥密度が10/cmまで降下するように十分改善された表面品質を有するということは本発明に係るプロセスにおいては一般的である。上述のように、本発明に係るプロセスにより得られるバルク単結晶の良好な結晶性は、(0002)面からの、X線ロッキング曲線の半値幅の値が、一般的に、CuKαl反射に対して300arcsec以下であり、最良に得られた結果が60arcsec以下であるという事実により付加的に確かめることができる。
バルク単結晶は、十分な大きさ及び一定の形状を有し、他の結晶の中から、この結晶をオプトエレクトロニクスデバイスにおけるエピタキシャル基板として工業的に使用することが増える。さらに、本発明に係るプロセスにより得られるバルク単結晶の窒化物は、高い抵抗値(GaN単結晶の場合において数Ω・cmの範囲内にある)と、(0002)面からの、X線ロッキング曲線の小さい半値幅、即ちCuKαlビームに対して60arcsec以下により示される良好な結晶性とを有する。
上記のように記載したそのようなパラメータは、エピタキシャル基板としてそのような結晶からなる半導体デバイスの品質及び耐久性を保証する。製品が示す電気伝導性のため、n型パッド電極を上記基板上に成長させても良い。
WO02/101120に詳細に説明されているように、窒化ガリウムは、超臨界アンモニアが、I族元素及び任意ではあるがII族元素あるいはその化合物(KNH等)を含有する場合、良い溶解度を示す。図3のグラフは、超臨界アンモニア溶媒中におけるGaNの溶解度が、400℃と500℃Cの温度の場合において、どれだけ圧力に依存するかを示している。この溶解度はモル%:S≡{GaN溶液:(KNH+NH)}×100%と定義される。この実施例において、KNHを、KNH:NH=0.07のモル比で使用する。この場合、Sは温度、圧力およびミネラライザのモル比の3つのパラメータに対してのみの関数である。(即ちS≡S(T,p,x))
の微小変化は次の式で表される。
Figure 2006509707
ここで、
Figure 2006509707
等の係数は、そのパラメータ(例えばT)の変化に対するSの挙動を決定する。この明細書において、偏導関数を係数(coefficient)と呼ぶ(例えば、
Figure 2006509707
は、溶解度の温度係数(TCS)である)。
図3に示したグラフから分かるように、溶解度は温度の減少関数であり、圧力の増加関数である。これらの依存性に基づいて、溶解度の高い条件下で窒化物を溶解し、溶解度が低い条件下で結晶化させることによって、ガリウム含有窒化物のバルク単結晶を成長させることができる。溶解度の負の温度係数は、温度勾配が存在する場合において、ガリウム含有窒化物の化学輸送が低温の溶解領域から高温の結晶化領域へと起こることを意味する。
現在、溶解度に関する疑問がさらに探求され、そして、ミネラライザとして、カリウムが存在する場合において、超臨界溶媒中においてのXIII族元素窒化物、特にGaNの溶解度は、ミネラライザとして使用されたナトリウム若しくはリチウムの溶解度特性より非常に高いことが分かった。
逆に、ミネラライザとしてリチウムが存在する場合において、超臨界溶媒中においてのXIII族元素窒化物、特にGaNの溶解度は、ミネラライザとして、ナトリウム及びカリウム若しくはナトリウム及びリチウム、若しくはリチウム及びカリウムの溶解度特性より非常に低い。
超臨界アンモニア含有溶媒におけるXIII族元素の窒化物の溶解度は、反応容器における温度勾配、及び溶解領域と結晶化領域との間の温度差を設定する上で重要な元素である。特に、反応容器の2つの領域間の温度差は、自発的結晶化を防止し、確実にシード上のみで選択的に結晶化が起こるようにするため比較的低くあるべきである。
溶解性のガリウム錯体が、溶解工程において上述した組成を有する超臨界溶液に導入されたら、本発明によれば、この溶液は、物理的条件の単純な変化(温度の増加若しくは圧力の減少)により過飽和された状態になる。現在、可溶性のガリウム錯体の過飽和溶液からシード上に所望のガリウム含有窒化物のバルク単結晶を結晶化させることが可能である。他のXIII族元素が溶液中に存在するとき、単結晶性のGaNシード上に化学量論的なGaNを得ることができる。成長した窒化物の単結晶は、0.1ppmより大きい濃度でI族元素を含んでいても良い。これは、I族元素イオンが超臨界アンモニア含有溶液中に存在するからである。超臨界アンモニア含有溶液の所望のアンモノ塩基性を維持する観点から、そして、反応容器の腐食を防止するため、ハロゲンを、超臨界アンモニア含有の溶液中に意図的に導入しない。いくつかのハロゲン化物は、開始材料、特にHVPEガリウム含有窒化物ウェハの形態でのフィードストック、及び同様の方法により得られるシードと共に溶液の中に入れられる。これは、シードが、このプロセスの最初の段階において僅かに溶解しているからである。
本発明によれば、GaN及びAlNの結晶格子定数の類似点が大きいため、超臨界溶液の組成をそれぞれ修正することにより、0.05〜0.50のGaをAlにより意図的に置き換えてもよい。
本発明に係るプロセスにより得られるバルク窒化物結晶は、Siのようなドナードーパント、及び/又はMg、Znのようなアクセプタドーパント、若しくはMn及びCrのような磁気ドーパントにより、1017〜1021/cmの濃度で意図的にドープされていても良い。ドーパントは、得られたガリウム含有窒化物結晶の光学的、電気的及び磁気的特性を変化させる。
本発明に係るプロセスを実行するために使用される装置の簡単な記載が以下に与えられている。この装置は、この独創的なプロセスは、明細書及び特許請求の範囲に記載された原則が支持される限り、異なる構成の、加圧された反応容器において実現しうることに気が付くけれども、図4及び5に概略的に示されている。
装置の主な部分は、溶媒を超臨界状態とするために使用されるオートクレーブ1である。このオートクレーブには、オートクレーブ1内の超臨界溶液において化学輸送を高める装置2が設置されている。このオートクレーブ1は、炉4のチャンバー3内に配置される。また、この炉4には、加熱装置5および冷却装置6が設けられている。スクリューブロッキング装置7により、オートクレーブ1を確実にチャンバー3内に配置する。炉4を炉ベッド8に組み込み、この炉4及び炉ベッド8の周囲をきつく縛られたスチール製のテープ9で固定する。炉4を備える炉ベッド8を支持ベース10に回動自在に配置し、ピン固定装置11により所望の位置に固定した。結晶化プロセスの間、オートクレーブを傾けることにより、対流及びそれによる化学輸送に影響を与えることができる。オートクレーブ1の水平断面積の70%に相当する大きさの水平バッフル12の形態の装置2により、炉4内に配置されたオートクレーブ1内で対流が起きる。バッフル12は、結晶化領域14と溶解領域13とを分離する。水平バッフル12を、縦方向の長さに関してオートクレーブ1のおよそ中央に配置する。制御装置15により炉4に対するそれぞれの温度を設定することにより、オートクレーブ1のそれぞれの領域の温度の値を100℃〜800℃の範囲において制御する。オートクレーブ1において、炉4の低温領域に対応する溶解領域13を、水平バッフル12の上側に配置する。フィードストック16を溶解領域13に配置し、フィードストック16の量を、その体積が溶解領域13の体積の50%を超えないようにする。同時に、金属ガリウムをフィードストック16としてルツボ内に導入したとき、このルツボの全体積は、溶解領域13の体積の80%を超えるべきではなく、金属ガリウムフィードストック16の量を先の必要条件(溶解領域体積の50%)と適合させるべきである。結晶化領域14は、炉4の高温領域に対応し、分離バッフル12の下側に配置されている。結晶化領域14にシード17を配置し、このシード17が配置された特定のポジションが、上流への対流及び下流への対流の交差する部分の下側であって、結晶化領域14の底部の上側にある。分離バッフル12を冷却手段6の領域に配置する。バッフル12の領域を冷却して、溶解領域13及び結晶化領域14間の温度差を制御しても良い。このプロセス後の冷却工程の間、成長した結晶の溶解を大幅に減少させるために、結晶化領域14の底部のところには、プロセス終了後この領域を冷却するために使用される他の冷却装置18を設ける。
次の実施例は、本発明を例示するものであって、限定するものと解すべきではない。
(実施例I)
(I族元素ミネラライザ)
内径40mm、長さ480mmを有する、600cmの高圧オートクレーブ1の溶解領域13に、金属ガリウム(6N)の形態でフィードストック53.0gを導入した。同じオートクレーブの結晶化領域14に、HVPE法により得られたガリウム窒化物ウェハ(直径約1インチ質量2.0g)の形態で、シード結晶を導入した。ミネラライザとして、4Nの金属ナトリウム12.0g、並びに4Nの金属カリウム19.5gをこのオートクレーブ内に配した。次に、このオートクレーブを5Nのアンモニア255.0gで充填し、密閉し、そして一連の炉4内に置いた。溶解領域13の温度は450℃まで(図6に示すように1℃/min)で上昇させた。一方、結晶化領域は加熱せず、その温度を250℃を超えないようにした。このようにして、超臨界アンモニア含有溶液を、次のモル比で、即ちKNH:NH=0.035、NaNH:NH=0.035で得た。この温度分配は、オートクレーブ内において4日間維持された(図6)。この間、ガリウムの部分的溶解及びGaN多結晶に対する非溶解性ガリウムの完全な反応が起こらなかった。
次に、オートクレーブ内の圧力が約280MPaに達した状態で、溶解領域の温度を500℃まで(1℃/minで)増加させ、結晶化領域の温度を緩やかに550℃まで(0.1℃/minで(図6))増加させた。このオートクレーブは、これらの条件(このプロセスの第2ステップ)の下、その後20日間維持された(図6)。このプロセスの結果、フィードストック(即ちGaN多結晶)の部分溶解が溶解領域で観察され、HVPEシード上へのガリウム窒化物の結晶化が結晶化領域で起こった。ガリウム窒化物は、約2mmの全膜厚を有する単結晶層の形態で、シードの両サイド上で結晶化された。
(実施例II)(I族元素及びII族元素の両方を含むミネラライザを使用した場合)
金属ナトリウム12.0g、金属カリウム19.5gを使用する代わりに、3Nの金属マグネシウム1.2gと共に、4Nの金属カリウム39.0gを使用したこと以外、実施例1と同じような手順が行われ、そしてプロセスを24日行った後、約2mmの膜厚のガリウム含有窒化物のバルク単結晶層が得られた。
(実施例III)(I族元素アジド及び他のI族元素を含むミネラライザの使用した場合)
84cmの高圧オートクレーブ1(図4−5)の溶解領域13に、HVPE法により得られた窒化ガリウムウェハの形態のフィードストック6.0gを導入した。それぞれが200μmの膜厚を有し、さらに1.05gの金属ガリウム(6N)と、HVPE法により得られた0.7gのGaNシードとを同じオートクレーブの結晶化領域に配置した。純度5Nのナトリウムアジド4.9g、純度4Nの金属カリウム2.9g及び純度5Nのアンモニア39gをこのオートクレーブ内に配置した。オートクレーブを閉じ、炉のチャンバー内に配置し、そして300℃まで加熱した。オートクレーブ内において、この温度をさらに2日間維持した。この間、アジドは分解され、アンモノ塩基性溶媒が生成された。これにより、金属ガリウムを完全に溶解することができた。二日後、オートクレーブ内の温度は、一日で500℃まで増加させた。その時、溶解領域の温度は、450℃まで減少し、一方結晶化領域の温度は550℃まで増加した。このオートクレーブ内の温度配分は、さらに7日間維持された(図7)。そのような条件で、オートクレーブ内の予期された圧力は、約260MPaである。現実の圧力は、約310MPaとなり、観察された増加は、アジドの分解の間に生成された窒素ガスの効果によるものだった。このプロセスの結果として、溶解領域においてフィードストックの部分溶解と、結晶化領域のそれぞれのシードの両サイドにおいて単結晶ガリウム窒化物層の成長が観察された。結晶化された層の全膜厚は、約700μmであった。
(実施例IV)(結果物の超臨界アンモニア含有溶液のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含むミネラライザを使用した場合)
内径40mm、長さ480mm、体積603cmを有する高圧オートクレーブ1の溶解領域13に、金属ガリウムの形態で(純度6Nの)フィードストック53.0g(約750mmol)と共に溶解領域内に導入した。そして、結晶化領域に、HVPE法により得られた窒化ガリウムウェハ(直径1インチ、質量0.74g)の形態で、シード結晶を導入した。4Nの金属カリウム38.0g(約1000mmol)、及び4NのZnS5g(50mmol)をこのオートクレーブ内に配した。次に、このオートクレーブを5Nのアンモニア260gで充填し、密閉し、そして一連の炉内に置いた。
(2℃/minで)加熱することにより、オートクレーブの溶解領域の温度は425℃まで上昇した。溶解温度が目的温度425℃/minまで達したとき、即ちプロセスの開始から約4時間の期間の後、結晶化領域の加熱を約2℃/minの割合で開始した。さらに数時間後、オートクレーブ内の圧力が約260MPaのまま、結晶化領域における温度が500℃に達した。このようにして、アンモニアに対するミネラライザのモル比が、KNH:NH=0.07であり、I族元素イオンに対する硫黄化合物のモル比が1:20である超臨界アンモニア含有溶液を得た。このバランス(即ち、溶解領域において425℃、及び結晶化領域において500℃)は、プロセスの最後まで、即ち約8日間維持された(図8)。
このプロセスの結果、フィードストックの部分溶解が溶解領域において行われ、シード上での窒化ガリウムの結晶化が、約510μmの全膜厚を有する単結晶層の両サイドの形態で行われた。
(実施例V)(I族元素アジドの混合物の形態のミネラライザを使用した場合)
40mmの内径、480mmの長さ、及び600cmの容積を有する高圧オートクレーブ1(図4−5)に、純度6Nの金属ガリウム53.0gを溶解領域13に導入し、HVPE法により得られたGaNの形態の、それぞれの直径が1インチ、質量が2.0gの8つのシードを同じオートクレーブの結晶化領域14に配置した。その後、純度5Nのナトリウムアジド46.2g、純度5Nのカリウムアジド23.5g、純度5Nのアンモニア255gをオートクレーブ1内に配置した。このオートクレーブ内の溶解領域の温度を、1℃/minで450℃まで増加させた。一方、結晶化領域の温度を250℃〜300℃のレベルで維持させた(図9)。さらに3日間オートクレーブ内にこの温度分布を維持した。この間、アジドは分解され、そしてKNH:NH=0.02及びNaNH:NH=0.05のモル比により特徴付けられるアンモノ塩基性溶媒が生成された。これにより、金属ガリウムを部分的に溶解し、多結晶性GaNに対して、非溶解性ガリウムの全部を反応させることができた。3日後、結晶化領域の温度を500℃まで増加させた。オートクレーブ内のこの温度分布をさらに60日間維持した(図9)。そのような条件において、オートクレーブ内の予想される圧力は約230MPaである。実際の圧力は約320MPaとなった。観測されたこの増加は、アジドの分解の間生成される窒素ガスのためであった。当該方法の結果として、溶解領域13においてフィードストック(例えばGaN多結晶)が部分的に溶解することが観測され、結晶化領域14においてそれぞれのシードの両サイド上で単結晶の窒化ガリウム層が成長することが観測された。結晶層の全膜厚は約5mmであった。
(実施例VI)(ガリウム含有窒化物のバルク単結晶の別のプロセス)
実施例I―Vにおいて得られた単結晶は、エピタキシャル成長基板を得るために次のプロセスに供された。
1)HVPE−GaNシード上で成長された5mm厚の単結晶層が、炉内に置かれ、600℃〜900℃の温度で、少量の酸素を含む窒化物雰囲気中で1〜5時間アニールした。
2)タカトリ社により製造されたワイヤーソー内に単結晶層を配置した。結晶の主軸から0.05°〜0.2°のオフ角を有する5つのウェハを得るように、それを配置し分割した。
3)このウェハは再び炉内に配置され、600℃〜900℃の温度で、少量の酸素を含む窒化物雰囲気中で1〜5時間アニールした(このようにして準備されたサンプルはGaN基板と称される)。
4)このGaN基板は、ロジテック社(Logitech Ltd.)により製造された研磨装置に配置されたワークテーブル上に載置され、それぞれのサイド上において連続的に研磨された。この研磨プロセスにおいて、ダイヤモンドツール、及びシリカ若しくはアルミナスラリー(3〜6若しくは9〜11のpHを有する)を使用した。得られた表面の粗さは10Å以下であった。
5)次のステップにおいて、GaN基板の表面は、HVPE法により、数マイクロメートルの厚さのGaN若しくはAlGaN層により被覆された。このようにして、テンプレート基板が得られた。HVPEプロセスの条件は以下のようであった。反応温度:1050℃、反応圧力:大気圧(0.1MPa)、アンモニアの分圧:0.03MPa、GaCl3の分圧:100Pa、キャリアーガス:水素
6)保護層を有するGaNテンプレート上で(ステップ5に記載)、若しくは、保護層を有しないGaNテンプレート上で、3mm厚の別のGaN層が、HVPE法により製造された。前述した手順による分割及び研磨の後、オプトエレクトロニクスデバイス用の基板として適当な、0.5mmの厚さを有する基板を得た。
上記サンプルは、本発明に係るプロセスの好ましい実施の形態を例示することが意図されている。当業者であれば、容易にこのプロセスをさらに修正することができる。そのような修正は、添付の特許請求の範囲に規定された本発明の技術範囲に含まれることが意図されている。
本発明に係る好ましい実施の形態は、以下の通りである。
ミネラライザが添加された超臨界アンモニア含有溶媒中において、ガリウム含有窒化物バルク単結晶を得るためのプロセスであって、
I族元素(IUPAC1989)のイオン、特にナトリウムイオンと共に、
(a)他のI族元素(IUPAC1989)のイオン、
(b)II族元素(IUPAC1989)のイオン、好ましくはカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、
(c)超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物(species)を含む1以上の物質、若しくは
(d)II族元素(IUPAC1989)のイオン、好ましくはカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、及び超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質、を含む超臨界アンモニア含有溶媒がオートクレーブ内で得られ、その後この溶媒はガリウム含有フィードストックを溶解するため使用され、そしてフィードストックの溶解温度より高い温度で、及び/又はフィードストックの溶解圧力より低い圧力で、シードの表面上において超臨界溶液からガリウム含有窒化物を結晶化させることができることを特徴とするプロセスである。
ガリウム含有窒化物が、I族元素(IUPAC1989)のイオン、好ましくはナトリウムイオンと共に、
ガリウム含有フィードストックの溶解のために使用される
(a)他のI族元素(IUPAC1989)のイオン、
(b)II族元素(IUPAC1989)のイオン、好ましくはカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、
(c)超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物(species)を含む1以上の物質、若しくは
(d)II族元素(IUPAC1989)のイオン、好ましくはカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、及び超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質、を使用して、オートクレーブ内において得られる超臨界アンモニア含有溶媒における溶解度の温度係数が負であり、
2つの温度領域がオートクレーブ内に形成され、このフィードストックは溶解領域に置かれる一方、少なくとも1つの単結晶シードが結晶化領域に配置され、その後上記領域の温度を適切に増加させ、さらに自発結晶化が無視しうるレベルで濃度を制御することによりガリウム含有窒化物がシード表面上で結晶化される結果、少なくとも、シードが配置されたオートクレーブ領域において、シードに対する溶液の過飽和が起こることを特徴とするガリウム含有窒化物バルク単結晶を得るためのプロセスである。
上述の本発明に係るプロセスは、さらに上記超臨界アンモニア含有溶媒が、ナトリウム及び他のI族元素(IUPAC1989)をミネラライザとして使用することにより得られ、ナトリウムイオンの、他のI族元素(IUPAC1989)のイオンに対するモル比が1:10から10:1であることを特徴とする請求項1又は2記載のプロセスである。
さらに超臨界アンモニア含有溶媒が、I族元素(IUPAC1989)のイオンと、II族元素(IUPAC1989)のイオンをミネラライザとして含み、そしてII族元素(IUPAC1989)の、一緒に導入されたI族元素(IUPAC1989)に対するモル比が、1:500から1:5、好ましくは1:100から1:20の範囲に及んでいる請求項1又は2記載のプロセスである。
さらに上記の酸素フリーの化合物が硫黄を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のプロセスである。
上記I族元素が、ナトリウム、カリウム及びリチウムを含む群から選択されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のプロセスである。
上記I族元素は、アジドの形態で、超臨界アンモニア含有溶媒中に導入されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のプロセスである。
ガリウム含有窒化物がAlGa1−XN(0≦X<1)の一般式を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のプロセスである。
超臨界アンモニア含有溶媒において、バルク単結晶ガリウム窒化物を得るためのプロセスのために使用されるミネラライザであって、
(a)I族元素(IUPAC1989)、若しくは
(b)II族元素(IUPAC1989)、好ましくはカルシウム若しくはマグネシウム、若しくは、
(c)(NHS、(NH)HS、(NHを含むミネラライザである。
図1は、一定圧力におけるオートクレーブ内での、時間に対する温度変化を示しており、そして本発明に係るプロセスにおける、溶解工程の温度変化と、結晶化工程の温度変化との間の関係を例示している。 図2は、一定温度におけるオートクレーブ内での、時間に対する圧力変化を示しており、そして本発明に係るプロセスにおける、溶解工程の圧力変化と、結晶化工程の圧力変化との間の関係を例示している。 図3は、温度T=400℃及びT=500℃において、超臨界アンモニア含有カリウムアミド(KNH:NHのモル比が0.07)におけるGaN溶解度の圧力依存性を示している。 図4は、本発明に係るプロセスを実行するために使用されるオートクレーブ及び一連の炉の概略軸方向断面図を示している。 図5は、本発明に係るプロセスを実行するために使用される装置の概略斜視図を示している。 図6は、実施例I及びIIにおけるオートクレーブ内での、時間に対する温度変化を示している。 図7は、実施例IIIのオートクレーブ内での、時間に対する温度変化を示している。 図8は、実施例IVのオートクレーブ内での、時間に対する温度変化を示している。 図9は、実施例Vのオートクレーブ内での、時間に対する温度変化を示している。

Claims (9)

  1. 超臨界アンモニア含有溶媒中において、ガリウム含有窒化物のバルク単結晶を得るためのプロセスに使用されるミネラライザであって、
    (a)他のI族元素(IUPAC1989)のイオン、
    (b)II族元素(IUPAC1989)のイオン、好ましくはカルシウムイオン若しくはマグネシウムのイオン、
    (c)超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質、若しくは
    (d)II族元素(IUPAC1989)のイオン、好ましくはカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、及び超臨界溶媒のアンモノ塩基性を弱める酸素フリーの化合物を含む1以上の物質、を含有するミネラライザ。
  2. 超臨界アンモニア含有溶媒中における、ガリウム含有窒化物の溶解度の温度係数を負とすることができる請求項1記載のミネラライザ。
  3. ナトリウム及び他のI族元素(IUPAC1989)を含有し、他のI族元素(IUPAC1989)のイオンに対するナトリウムイオンのモル比が1:10から10:1であることを特徴とする請求項1又は2記載のミネラライザ。
  4. I族元素(IUPAC1989)のイオンと、II族元素(IUPAC1989)とのイオンを含有し、I族元素(IUPAC1989)に対するII族元素(IUPAC1989)のモル比が、1:500から1:5、好ましくは1:100から1:20の範囲に及んでいる請求項1又は2記載のミネラライザ。
  5. 上記酸素フリーの化合物が硫黄を含む請求項1又は2記載のミネラライザ。
  6. ナトリウム、カリウム及びリチウムからなる群から選択されるI族元素を含有する請求項1乃至5のいずれかに記載のミネラライザ。
  7. 上記I族元素がアジドの形態である請求項1乃至6のいずれかに記載のミネラライザ。
  8. さらに、硫黄若しくはハロゲンを含有する酸性ミネラライザを含む請求項1乃至7のいずれかに記載のミネラライザ。
  9. (NHS、(NH)HS、若しくは(NHのような硫化物からなる群から選択される請求項8記載のミネラライザ。
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