JP2006508938A - 7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン誘導体およびそれらの使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、置換7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン誘導体、それらの製造方法、および医薬における、特に、心血管障害、特に低リポタンパク質血症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、高脂血症および動脈硬化症の処置および/または予防のためのコレステリルエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤としての、それらの使用に関する。

Description

発明の詳細な説明
本願は、置換7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン誘導体、それらの製造方法、および医薬における、特に、心血管障害、特に低リポタンパク質血症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、高脂血症および動脈硬化症の処置および/または予防のためのコレステロールエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤としての、それらの使用に関する。
動脈硬化症に起因する冠血管心臓疾患は、現代社会における主な死因の1つである。多数の研究において、HDLコレステロールの低い血漿濃度が、動脈硬化症の進行に重要なリスク要因であることが示された[Barter and Rye, Atherosclerosis 121, 1-12 (1996)]。HDL(高密度リポタンパク質)は、LDL(低密度リポタンパク質)およびVLDL(超低密度リポタンパク質)に加えて、その最も重要な機能が血液中の脂質、例えば、コレステロール、コレステロールエステル、トリグリセリド、脂肪酸またはリン脂質などの輸送である、リポタンパク質のクラスである。高濃度のLDLコレステロール(>180mg/dl)および低濃度のHDLコレステロール(<35mg/dl)は、動脈硬化症の進行に実質的に寄与する。冠血管心臓疾患に加えて、不都合なHDL/LDL比は、末梢血管障害および卒中の進行も促進する。従って、血漿中のHDLコレステロールを高める新しい方法は、動脈硬化症およびそれに関連する障害の予防および処置において、治療的に有用な前進である。
コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)は、血液中の異なるリポタンパク質間のコレステロールエステルおよびトリグリセリドの交換を媒介する [Tall, J. Lipid Res. 34, 1255-74 (1993)]。ここで特に重要なのは、HDLコレステロール血漿濃度の低下をもたらす、HDLからLDLへのコレステロールエステルの転送である。従って、CETPの阻害は、HDLコレステロール血漿濃度の上昇とLDLコレステロール血漿濃度の低下をもたらし、かくして血漿の脂質プロフィールに関して治療的に有用な効果をもたらすであろう [McCarthy, Medicinal Res. Revs. 13, 139-59 (1993); Sitori, Pharmac. Ther. 67, 443-47 (1995); Swenson, J. Biol. Chem. 264, 14318 (1989)]。
7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン類、それらの製造、およびANP放出をベースとする、血圧降下剤、心臓治療剤および冠血管治療剤としてのそれらの使用は、EP−A−411268に記載されている。天然産物のペニシリド(penicillide)[11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン; Tetrahedron Lett. 45, 3941-2 (1974)] およびオキシトシンアンタゴニストとしてのいくつかの誘導体は、US5198463およびBioorg. Med. Chem. Lett. 3, 337-340 (1993) に記載されている。ペニシリドおよび1'−O−アセチル誘導体のプルパクチンA(purpactin A)のACAT阻害作用は、J. Antibiot. 44, 136-143, 144-151, 152-159 (1991), ibid. 47, 16-22 (1994) およびJP−A−03052884で報告されている。WO94/12175は、ペニシリドのコレステロールおよび脂質低下作用を特許請求している。
この度、一般式(I)
Figure 2006508938
式中、
は、水素、ハロゲン、シアノ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、モノ−もしくはジ−(C−C)−アルキルアミノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、ビニルまたはエチニルを表し、
は、式
Figure 2006508938
の基を表し
[式中、
11は、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルケニルを表し、これらの各々は、(C−C)−シクロアルキル、フェニル、(C−C)−アルコキシおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよいか、または、(C−C10)−アリールを表し、これは、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよく、
12は、水素またはホルミルを表し、
13およびR14は、各々(C−C)−アルキルを表す]、
およびRは、相互に独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−シクロアルキルを表し、
、RおよびRは、相互に独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、ホルミル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニル、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルコキシ、もしくは3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表し、
は、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルを表し、これらの各々は、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルコキシ、ピロリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルまたはフェニル(これは、(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい)により置換されていてもよいか、
は、(C−C10)−アリールを表し、これは、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノおよびニトロからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよいか、
は、(C−C)−アルコキシまたは(C−C)−アルケニルオキシを表し、これらの各々は、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニルもしくはフェニル(これは、ハロゲン、ニトロまたはシアノにより置換されていることもある)、または5回までフッ素および/または塩素により置換されていてもよいか、
は、(C−C)−シクロアルコキシを表すか、または、ハロゲン、ニトロもしくはシアノにより置換されていてもよい(C−C10)−アリールオキシを表すか、
は、モノ−またはジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルキルスルホニルアミノまたはN−[(C−C)−アルキル]−(C−C)−アルキルスルホニルアミノを表すか、または、
は、式−O−SO−R15、−O−C(O)−R16、−O−C(O)−NR1718、−C(O)−OR19、−NR20−C(O)−R21または−NR22−C(O)−NR2324の基を表し
[式中、
15は、5回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、ハロゲンもしくは(C−C)−アルキルにより置換されていてもよいフェニルを表し、
16は、(C−C10)−アルキルを表し、これは、フェニルまたはフェノキシ(これらは、ハロゲンにより各々一置換または二置換されていてもよい)により、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルケニルチオにより、または6回までフッ素により、置換されていてもよいか、
16は、(C−C12)−シクロアルキルを表し、これは、フェニル、(C−C)−アルケニル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、シアノおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよく、フェニルは、ハロゲン、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよいか、
16は、(C−C12)−シクロアルケニルを表し、これは、3回まで(C−C)−アルキル、トリフルオロメチルまたはフッ素により置換されていてもよいか、
16は、5員ないし7員、単環式または二環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を表し、これは、N、OおよびSからなる群から2個までのヘテロ原子を有し、(C−C)−アルキルにより2回まで置換されていてもよいか、または、
16は、(C−C10)−アリールを表し、これは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよい、
17およびR18は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルを表し、これは、(C−C)−アルコキシカルボニルにより、または3回までフッ素により置換されていてもよいか、(C−C)−アルケニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルキルスルホニルを表すか、または、ハロゲンおよびトリフルオロメチルからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよいフェニルを表すか、または、
17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし12員、単環式、二環式または三環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を形成し、これは、N、OおよびSからなる群から2個までのさらなるヘテロ原子を含有していてもよく、フェニルにより、または4回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい、
19は、(C−C)−シクロアルキルにより置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、2回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい(C−C10)−シクロアルキルを表すか、または、(C−C)−アルケニルを表し、
20は、水素または(C−C)−アルキルを表し、
21は、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキル、(C−C10)−アリールを表すか、または、2回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい(C−C10)−シクロアルキルを表し、
22は、水素または(C−C)−アルキルを表し、そして、
23およびR24は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C10)−シクロアルキルを表す]、そして、
およびR10は、相互に独立して、水素または(C−C)−アルキルを表す、
の化合物、並びにそれらの医薬的に許容され得る塩、溶媒和物および塩の溶媒和物が、CETP阻害作用を有し、心血管障害、特に低リポタンパク質血症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、高脂血症および動脈硬化症の処置および/または予防のための医薬として、またはそのための医薬製剤の製造のために使用できることが見出された。
後でより詳細に定義しない限り、以下の定義が記載の一般式中の置換基および基の意味に適用される:
本発明に関して、(C −C 10 )−アルキル、(C −C )−アルキル、(C −C )−アルキルおよび(C −C )−アルキルは、各々、1個ないし10個、1個ないし8個、1個ないし6個および1個ないし4個の炭素原子を有する、直鎖または分枝のアルキル基を表す。1個ないし6個、特に好ましくは1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシル。
本発明に関して、(C −C )−アルケニル、(C −C )−アルケニルおよび(C −C )−アルケニルは、各々、2個ないし8個、2個ないし6個および2個ないし4個の炭素原子を有する、直鎖または分枝のアルケニル基を表す。2個ないし6個、特に好ましくは2個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニル基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:ビニル、アリル、イソプロペニルおよびn−ブト−2−エン−1−イル。
本発明に関して、(C −C )−アルキニルは、2個ないし8個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキニル基を表す。2個ないし6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキニル基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:エチニル、n−プロプ−2−イン−1−イルおよびn−ブト−2−イン−1−イル。
本発明に関して、(C −C 12 )−シクロアルキル、(C −C 10 )−シクロアルキル、(C −C )−シクロアルキルおよび(C −C )−シクロアルキルは、各々、3個ないし12個、3個ないし10個、3個ないし8個および3個ないし6個の炭素原子を有する、単環式または場合により二環式または三環式のシクロアルキル基を表す。3個ないし10個、特に好ましくは3個ないし8個の炭素原子を有する、単環式または二環式シクロアルキル基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.2]ノニル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.3.2]デシル、ビシクロ[4.3.1]デシルおよびアダマンチル。
本発明に関して、(C −C 12 )−シクロアルケニルおよび(C −C )−シクロアルケニルは、各々、3個ないし12個および3個ないし8個の炭素原子を有し、1個または場合により2個の二重結合を含有する、単環式または場合により二環式もしくは三環式のシクロアルキル基を表す。5個ないし10個、特に好ましくは5個ないし7個の炭素原子を有し、1個の二重結合を含有する単環式または二環式シクロアルケニル基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプテニル、ビシクロ[2.2.2]オクテニルおよびビシクロ[3.2.2]ノネニル。
本発明に関して、(C −C 10 )−アリールは、好ましくは6個ないし10個の炭素原子を有する芳香族性炭化水素基を表す。好ましいアリール基は、フェニルおよびナフチルである。
本発明に関して、(C −C )−アルコキシ、(C −C )−アルコキシおよび(C −C )−アルコキシは、各々、1個ないし8個、1個ないし6個、および1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルコキシ基を表す。1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルコキシ基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシおよびn−ヘキソキシ。
本発明に関して、(C −C )−アルケニルオキシは、2個ないし8個の炭素原子を有し、酸素原子を介して結合している直鎖または分枝のアルケニル基を表す。2個ないし6個、特に好ましくは2個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニルオキシ基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:アリルオキシ、ブト−2−エン−1−オキシ、ペント−3−エン−1−オキシおよびヘキシ−2−エン−1−オキシ。
本発明に関して、(C −C )−シクロアルコキシは、3個ないし8個の炭素原子を有し、酸素原子を介して結合している、単環式または場合により二環式のシクロアルキル基を表す。5個ないし7個の炭素原子を有する単環式シクロアルコキシ基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:シクロブトキシ、シクロペントキシ、シクロヘキソキシ、シクロヘプトキシおよびシクロオクトキシ。
本発明に関して、(C −C 10 )−アリールオキシは、好ましくは6個ないし10個の炭素原子を有し、酸素原子を経由して結合しているアリール基を表す。好ましいアリールオキシ基は、フェノキシおよびナフトキシである。
本発明に関して、(C −C )−アルコキシカルボニルは、1個ないし4個の炭素原子を有する、カルボニル基を介して結合している直鎖または分枝のアルコキシ基を表す。1個または2個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニルおよびtert−ブトキシカルボニル。
本発明に関して、モノ−(C −C )−アルキルアミノおよびモノ−(C −C )−アルキルアミノは、各々、1個ないし8個、および1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル置換基を有するアミノ基を表す。1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のモノアルキルアミノ基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノおよびn−ヘキシルアミノ。
本発明に関して、ジ−(C −C )−アルキルアミノおよびジ−(C −C )−アルキルアミノは、各々1個ないし8個および1個ないし4個の炭素原子を有する2個の同一かまたは異なる直鎖または分枝のアルキル置換基を有するアミノ基を表す。各場合に1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のジアルキルアミノ基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、N−メチル−N−n−プロピルアミノ、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノ、N−tert−ブチル−N−メチルアミノ、N−エチル−N−n−ペンチルアミノおよびN−n−ヘキシル−N−メチルアミノ。
本発明に関して、(C −C )−アルキルスルホニルは、1個ないし8個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキルスルホニル基を表す。1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキルスルホニル基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、n−ペンチルスルホニルおよびn−ヘキシルスルホニル。
本発明に関して、(C −C )−アルキルスルホニルアミノは、1個ないし8個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキルスルホニル置換基を有し、スルホニル基を介して結合しているアミノ基を表す。1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキルスルホニルアミノ基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、n−プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、tert−ブチルスルホニルアミノ、n−ペンチルスルホニルアミノおよびn−ヘキシルスルホニルアミノ。
本発明に関して、N−[(C −C )−アルキル]−(C −C )−アルキルスルホニルアミノは、各々1個ないし8個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル置換基および直鎖または分枝のアルキルスルホニル置換基を有するアミノ基を表す。各場合で1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のN−(アルキル)−アルキルスルホニルアミノ基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:N−メチル−メチルスルホニルアミノ、N−エチル−メチルスルホニルアミノ、N−n−プロピル−メチルスルホニルアミノ、N−n−ブチル−メチルスルホニルアミノ、N−tert−ブチル−メチルスルホニルアミノ、N−メチル−エチルスルホニルアミノ、N−メチル−n−プロピルスルホニルアミノ、N−メチル−イソプロピルスルホニルアミノ、N−メチル−tert−ブチルスルホニルアミノ、N−メチル−n−ペンチルスルホニルアミノおよびN−メチル−n−ヘキシルスルホニルアミノ。
本発明に関して、(C −C )−アルキルチオは、1個ないし6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキルチオ基を表す。1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキルチオ基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、tert−ブチルチオ、n−ペンチルチオおよびn−ヘキシルチオ。
本発明に関して、(C −C )−アルケニルチオは、2個ないし6個の炭素原子を有し、硫黄原子を介して結合している直鎖または分枝のアルケニル基を表す。2個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルケニルチオ基が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:アリルチオ、ブト−2−エン−1−イルチオ、ペント−3−エン−1−イルチオおよびヘキシ−2−エン−1−イルチオ。
本発明に関して、5員ないし7員のヘテロ環は、N、OおよびSからなる群から2個までのヘテロ原子を有し、ヘテロ環の環炭素原子を介して結合している、単環式または二環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を表す。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:テトラヒドロフリル、ジヒドロフリル、チオラニル、ジオキソラニル、ピロリジニル、ピロリニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニルおよび7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニル。
本発明に関して、少なくとも1個の環窒素原子を有する4員ないし12員のヘテロ環は、N、OおよびSからなる群から2個までのさらなるヘテロ原子を含有していてもよく、ヘテロ環の環窒素原子を介して結合している、飽和または部分不飽和、単環式または場合により二環式もしくは三環式のヘテロ環を表す。第2の窒素原子または酸素原子をさらなるヘテロ原子として含有していてもよい、4員ないし10員の飽和単環式または二環式N−ヘテロ環が好ましい。以下の基は、例として、そして好ましいものとして言及し得る:ピロリジニル、ピロリニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ヘキサヒドロアゼピニル、ヘキサヒドロ−1,4−ジアゼピニル、オクタヒドロアゾシニル、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、3−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタニル、3−アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタニルおよび5−アザトリシクロ[5.2.1.03,8]デカニル。
本発明に関して、ハロゲンには、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が含まれる。塩素またはフッ素が好ましい。
今後、本発明により使用できるか、または使用される式(I)の化合物、並びに式(I)、(I−A)および(I−B)の新規化合物を、本発明による化合物または本発明による活性化合物と呼ぶ。
置換パターンに依存して、本発明による化合物は、像および鏡像をとる形(エナンチオマー)または像および鏡像をとらない形(ジアステレオマー)のいずれかの立体異性体で存在できる。本発明は、エナンチオマーまたはジアステレオマー、およびそれらの各々の混合物の両方に関する。ジアステレオマーのようなラセミ体は、既知のやり方で立体異性的に均一な成分に分離できる。
さらに、ある種の化合物は、互変体で存在できる。このことは当業者に知られており、そのような化合物も、本発明の範囲に包含される。
本発明による化合物は、塩としても存在できる。本発明に関して、生理的に許容し得る塩が好ましい。
生理的に許容し得る塩は、本発明による化合物の無機または有機酸との塩であり得る。例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸もしくは硫酸などの無機酸との塩、または、例えば酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、安息香酸もしくはメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸もしくはナフタレンジスルホン酸などの、有機カルボン酸もしくはスルホン酸との塩が好ましい。
生理的に許容し得る塩は、また、本発明による化合物の塩基との塩、例えば金属またはアンモニウム塩などでもあり得る。好ましい例は、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまたはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、マグネシウムまたはカルシウム塩)、および、アンモニアまたは有機アミン(例えば、エチルアミン、ジ−またはトリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジ−またはトリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、ジベンジルアミン、Nメチルモルホリン、ジヒドロアビエチルアミン、1−エフェナミン(ephenamine)、メチルピペリジン、アルギニン、リジン、エチレンジアミンまたは2−フェニルエチルアミンなど)から誘導されるアンモニウム塩である。
本発明による化合物は、それらの溶媒和物、特にそれらの水和物の形態でも存在できる。
式中、
が、フッ素、塩素、シアノ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたはヒドロキシを表し、
が、式
Figure 2006508938
の基を表し
[式中、
11は、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルケニルを表し、これらの各々は、(C−C)−シクロアルキル、メトキシおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよいか、または、フェニルを表し、これは、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよい]、
およびRが、相互に独立して、水素、フッ素、塩素、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、シクロブチルまたはシクロペンチルを表し、
、RおよびRが、相互に独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、メトキシ、ビニル、アリル、シクロプロピル、シクロブチルを表すか、または、(C−C)−アルコキシにより、もしくは3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表し、
が、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルを表し、これらの各々は、(C−C)−シクロアルキルまたは(C−C)−アルコキシにより置換されていてもよいか、
が、(C−C)−アルコキシまたは(C−C)−アルケニルオキシを表し、これらの各々は、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニルまたは3回までフッ素により置換されていてもよいか、または、(C−C)−シクロアルコキシを表すか、または、
が、式−O−SO−R15、−O−C(O)−R16または−O−C(O)−NR1718の基を表し
[式中、R15は、5回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、または、(C−C)−シクロアルキルを表し、
16は、(C−C10)−アルキルを表し、これは、フェニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシにより、または3回までフッ素により置換されていてもよいか、
16は、(C−C10)−シクロアルキルを表し、これは、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、シアノおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよいか、
16は、(C−C10)−シクロアルケニルを表し、これは、(C−C)−アルキルにより2回まで置換されていてもよいか、または、
16は、5員ないし7員、飽和または部分不飽和、単環式または二環式のヘテロ環を表し、これは、環酸素原子を有し、(C−C)−アルキルにより2回まで置換されていてもよい、
17およびR18は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルを表し、これは、3回までフッ素により置換されていてもよいか、(C−C)−アルケニルを表すか、または、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、
17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし10員、単環式、二環式または三環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を形成し、これは、さらなるヘテロ原子として酸素原子を含有していてもよく、4回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい]、
が、水素を表し、そして、
10が、水素または(C−C)−アルキルを表す、
一般式(I)の化合物を使用するのが好ましい。
式中、
が、シアノ、メトキシまたはエトキシを表し、
が、式
Figure 2006508938
の基を表し
[式中、
11は、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルケニルを表し、これらの各々は、シクロプロピル、シクロブチル、メトキシおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよい]、
およびRが、各々水素を表し、
、RおよびRが、相互に独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、シアノを表すか、または、メトキシにより、もしくは3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表し、
が、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルを表し、これらの各々は、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはメトキシにより置換されていてもよいか、
が、シクロペンチル、シクロヘキシルにより、または3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルコキシを表すか、または、(C−C)−シクロアルコキシを表すか、または、
が、式−O−C(O)−R16または−O−C(O)−NR1718の基を表し
[式中、
16は、(C−C)−アルキルを表し、これは、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、(C−C)−アルコキシにより、または3回までフッ素により置換されていてもよいか、
16は、(C−C10)−シクロアルキルを表し、これは、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、シアノおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよいか、
16は、(C−C)−アルキルにより2回まで置換されていてもよい(C−C)−シクロアルケニルを表すか、または、
16は、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニルまたは7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニルを表し、これらの各々は、メチルまたはエチルにより2回まで置換されていてもよい、
17およびR18は、相互に独立して、3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、(C−C)−アルケニルを表すか、または、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、
17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし10員、飽和の単環式または二環式ヘテロ環を形成し、これは、さらなるヘテロ原子として酸素原子を含有していてもよく、4回までメチルまたはエチルにより置換されていてもよい]、
が、水素を表し、そして、
10が、水素、メチルまたはエチルを表す、
一般式(I)の化合物を使用するのが特に好ましい。
式中、
が、シアノ、メトキシまたはエトキシを表し、
が、式
Figure 2006508938
の基を表し
[式中、
11は、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルケニルを表し、これらの各々は、シクロプロピル、シクロブチル、メトキシおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよい]、
およびRが、各々水素を表し、
が、水素を表し、
10が、水素、メチルおよびエチルを表し、そして、
、R、RおよびRが、各々上記定義の通りである、
一般式(I)の化合物を使用するのがことさら特に好ましい。
本発明はまた、式中、
が、式−O−C(O)−R16の基を表し
[式中、
16は、(C−C10)−アルキルを表し、これは、フェニルまたはフェノキシ(これらは、ハロゲンにより各々一置換または二置換されていてもよい)により、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルケニルチオにより、または6回までフッ素により、置換されていてもよいか、
16は、(C−C12)−シクロアルキルを表し、これは、フェニル、(C−C)−アルケニル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、シアノおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよく、フェニルは、ハロゲン、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよいか、
16は、(C−C12)−シクロアルケニルを表し、これは、3回まで(C−C)−アルキル、トリフルオロメチルまたはフッ素により置換されていてもよいか、
16は、5員ないし7員、単環式または二環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を表し、これは、N、OおよびSからなる群から2個までのヘテロ原子を有し、(C−C)−アルキルにより2回まで置換されていてもよいか、または、
16は、(C−C10)−アリールを表し、これは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよい]、そして、
、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々上記定義の通りである、
一般式(I)の新規化合物も提供する。
本発明はさらに、式中、
が、式−O−C(O)−NR1718の基を表し
[式中、
17およびR18は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルを表し、これは、(C−C)−アルコキシカルボニルにより、または3回までフッ素により置換されていてもよいか、(C−C)−アルケニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルキルスルホニルを表すか、または、ハロゲンおよびトリフルオロメチルからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよいフェニルを表すか、または、
17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし12員、単環式、二環式または三環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を形成し、これは、N、OおよびSからなる群から2個までのさらなるヘテロ原子を含有していてもよく、フェニルにより、または4回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい]、そして、
、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々上記定義の通りである、
一般式(I)の新規化合物も提供する。
本発明はさらに、式中、
が、式−C(O)−OR19の基を表し
[式中、
19は、(C−C)−シクロアルキルにより置換されている(C−C)−アルキルを表すか、2回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい(C−C10)−シクロアルキルを表す]、そして、
、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々上記定義の通りである、
一般式(I)の新規化合物も提供する。
本発明はさらに、式中、
が、式−NR20−C(O)−R21の基を表し
[式中、
20は、水素または(C−C)−アルキルを表し、
21は、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキル、(C−C10)−アリールを表すか、または、2回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい(C−C10)−シクロアルキルを表す]、そして、
、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々上記定義の通りである、
一般式(I)の新規化合物も提供する。
本発明はさらに、式中、
が、式−NR22−C(O)−NR2324の基を表し
[式中、
22は、水素または(C−C)−アルキルを表し、そして、
23およびR24は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C10)−シクロアルキルを表す]、そして、
、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々上記定義の通りである、
一般式(I)の新規化合物も提供する。
式中、
が、式−O−C(O)−R16の基を表し
[式中、
16は、(C−C10)−アルキルを表し、これは、フェニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシにより、または3回までフッ素により置換されているか、
16は、(C−C10)−シクロアルキルを表し、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、シアノおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよいか、
16は、(C−C)−アルキルにより2回まで置換されていてもよい(C−C10)−シクロアルケニルを表すか、または、
16は、環酸素原子を有し、(C−C)−アルキルにより2回まで置換されていてもよい、5員ないし7員、飽和または部分不飽和、単環式または二環式のヘテロ環を表す]、そして、
、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々上記定義の通りである、
一般式(I)の化合物も好ましい。
式中、
が、式−O−C(O)−NR1718の基を表し
[式中、
17およびR18は、相互に独立して、水素、3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、(C−C)−アルケニルを表すか、または、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、
17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし10員、単環式、二環式または三環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を表し、これは、さらなるヘテロ原子として酸素原子を含有していてもよく、4回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい]、そして、
、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々上記定義の通りである、
一般式(I)の化合物も好ましい。
式中、
が、式−O−C(O)−R16の基を表し
[式中、
16は、(C−C)−アルキルを表し、これは、フェニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、(C−C)−アルコキシにより、または3回までフッ素により置換されているか、
16は、(C−C10)−シクロアルキルを表し、これは、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、シアノおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよいか、
16は、(C−C)−アルキルにより2回まで置換されていてもよい(C−C)−シクロアルケニルを表すか、または、
16は、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニルまたは7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニルを表し、これらの各々は、メチルまたはエチルにより2回まで置換されていてもよい]、そして、
、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々上記定義の通りである、
一般式(I)の化合物が特に好ましい。
式中、
が、式−O−C(O)−NR1718の基を表し
[R17およびR18は、相互に独立して、3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、(C−C)−アルケニルを表すか、または、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、
17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし10員、飽和の単環式または二環式ヘテロ環を形成し、これは、さらなるヘテロ原子として酸素原子を含有していてもよく、4回までメチルまたはエチルにより置換されていてもよい]、そして、
、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々上記定義の通りである、
一般式(I)の化合物も特に好ましい。
上記の一般的または好ましい基の定義は、式(I)、(I−A)および(I−B)の最終生成物、並びに、相応して、各場合で製造に必要とされる出発物質および中間体の両方に適用される。
上述の好ましい範囲の2つまたはそれ以上の組合せが、ことさら特に好ましい。
特に重要なのは、式(I−A)
Figure 2006508938
式中、
、RおよびRは、相互に独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、シアノを表すか、または、メトキシにより、もしくは3回までフッ素により置換されていてもよいメチルまたはエチルを表し、
は、式
Figure 2006508938
の基を表し
[式中、
17およびR18は、相互に独立して、水素、3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、または、(C−C)−アルケニルを表すか、または、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、
17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし10員、単環式、二環式または三環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を形成し、これは、さらなるヘテロ原子として酸素原子を含有していてもよく、4回までメチルにより置換されていてもよく、
25およびR26は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、(C−C10)−シクロアルキルを表し、これは、フッ素、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される置換基により4回まで置換されていてもよいか、または、メチルにより2回まで置換されていてもよい(C−C10)−シクロアルケニルを表すか、または、環酸素原子を有する、5員ないし7員、飽和または部分飽和、単環式または二環式ヘテロ環を表し、そして、
27は、水素、(C−C)−アルキル、シアノまたはトリフルオロメチルを表す]、
10は、水素、メチルまたはエチルを表し、そして、
11は、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルケニルを表し、これらの各々は、シクロプロピル、シクロブチル、メトキシおよびフッ素からなる群から選択される置換基により、一置換ないし三置換されていてもよい、
の化合物である。
ことさら特に重要なのは、式(I−B)
Figure 2006508938
式中、
、RおよびRは、相互に独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、シアノを表すか、または、メトキシにより、もしくは3回までフッ素により置換されていてもよいメチルもしくはエチルを表し、
は、式
Figure 2006508938
の基を表し
[式中、
17およびR18は、相互に独立して、3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、または、(C−C)−アルケニルを表すか、または、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、
17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし10員、飽和単環式または二環式のヘテロ環を形成し、これは、さらなるヘテロ原子として酸素原子を含有していてもよく、2回までメチルにより置換されていてもよく、
25およびR26は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、(C−C10)−シクロアルキルを表し、これは、フッ素、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される置換基により4回まで置換されていてもよいか、または、(C−C)−シクロアルケニル、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテニルを表すか、または、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニルを表し、そして、
27は、メチル、エチル、プロピル、シアノまたはトリフルオロメチルを表す]、
10は、水素、メチルまたはエチルを表し、そして、
11は、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルケニルを表し、これらの各々は、シクロプロピル、シクロブチル、メトキシおよびフッ素からなる群から選択される置換基により、一置換ないし三置換されていてもよい、
の化合物である。
既知および新規の一般式(I)、(I−A)および(I−B)の化合物は、EP−A−411268に記載の方法により製造できる。EP−A−411268の内容、特に9−17頁を、出典明示により本開示の一部とする。いくつかの変法において出発物質として役立つ天然産物のペニシリドは、系統ペニシリウム・ファニクロソム・トルン(Penicillium funiculosom Thorn)から、EP−A−411268に記載の方法により得ることができる[化合物(Ib)]。この系統の培養物は、1989年3月8日に、ブラウンシュヴァイクの the Deutsche Sammlung fuer Mikroorganismen [ドイツ微生物コレクション] に、番号DSM5249で寄託された;この寄託物を拡大した。
一般式(I)、(I−A)および(I−B)の化合物は、EP−A−411268に従い、以下により得られる;
[A]不活性溶媒中、一般式(II)
Figure 2006508938
式中、
、R、RおよびRは、各々上記定義の通りであり、
Xは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を表し、そして、
Yは、(C−C)−アルコキシまたは6個ないし10個の炭素原子を有するアリールオキシを表す、
の化合物を、一般式(III)
Figure 2006508938
式中、
、R、R、R、RおよびR10は、各々上記定義の通りであり、そして、
Zは、例えばテトラヒドロピラニルなどの、典型的なヒドロキシル保護基を表す、
の化合物と縮合させるか、
または、一般式(IIa)
Figure 2006508938
式中、
、R、R、RおよびYは、各々上記定義の通りである、
の化合物を、一般式(IIIa)
Figure 2006508938
式中、
、R、R、R、R、R10、XおよびZは、各々上記定義の通りである
の化合物と縮合させ、
ハロゲン化水素、例えば臭化水素、を脱離させ、一般式(IV)
Figure 2006508938
式中、
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、YおよびZは、各々上記定義の通りである、
の化合物を得、
続いて、ヒドロキシル基を常法により脱保護し、水を脱離させて環化する、
ここで、置換基R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、(i)縮合に先立ち、一般式(II)、(IIa)、(III)および(IIIa)の化合物に、(ii)縮合後、一般式(IV)の化合物に、または(iii)環化後、既知方法に従い、例えば、アルキル化、アシル化、置換、付加、脱離、転位、酸化、遊離基反応または還元などにより導入でき、次いで、所望により他の官能基に変換できる、
または、
[B]式(Ib)
Figure 2006508938
式中、
1'は、メトキシを表し、
2'は、
Figure 2006508938
の基を表し、
6'は、メチルを表し、そして、
8'は、ヒドロキシを表す、
の天然産物のペニシリドに、
方法[A]で記述した方法、例として下記列挙した方法、例えば、転位、アルキル化、アシル化、付加、脱離、酸化、遊離基反応または還元を使用して、不活性溶媒中、適するならば、例えば塩基、酸、触媒または活性化試薬などの補助剤の存在下、置換基R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10を導入し、これらおよび置換基R1'、R2'、R6'およびR8'も、他の官能基に変換する。
例として、適する常法として以下の反応に言及し得る:
a)式(Ib)の天然産物または方法[A]に記載の方法により製造された適する誘導体を、1回またはそれ以上、一般式(V)
R−D (V)
式中、
Rは、上記列挙の置換基RないしR10の1つの意味に対応するが、水素は表さず、そして、
Dは、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、−SO−CHまたは−SO−(C)−p−CHなどの脱離基を表す、
の化合物と、不活性溶媒中、適するならば、例えば塩基、酸または触媒などの補助剤の存在下、反応させるか、
または、
b)式(Ib)の化合物または適する誘導体を、例えば、アミン、アジ化水素酸およびジエチルアゾジカルボキシレート、酢酸、無水酢酸、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、塩化チオニル、メタンスルホニルクロリド、2−ピロリジノン−5−カルボン酸またはヒドロキシルアミンと、不活性溶媒中、適するならば塩基または触媒などの補助剤の存在下、反応させるか、
または、
c)一般式(VI)
R−Mg−Br (VI)
式中、
Rは、上記定義の通りである、
のグリニャール試薬と、不活性溶媒で反応させるか、
または、
d)一般式(VII)
E−Hal (VII)
式中、
Halは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を表し、そして、
Eは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の意味を有する上記列挙の置換基RないしR10の1つを表すか、または、基−CH−NOを表す、
の化合物で、不活性溶媒中でハロゲン化し、次いで、所望により、既知方法に従う脱離により二重結合を導入し、所望によりエポキシ化を実行し、そして続いて、所望により、常法に従って還元、酸化または加水分解を行う、
かくして、置換基RないしR10を一般式(Ib)の化合物および適する誘導体に導入するか、または、置換基R1'、R2'、R6'およびR8'を、他の官能基に変換する。
使用する出発物質の性質に依存して、本発明による化合物の合成の変法を、下記の式のスキームにより表すことができる:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
方法[A]および[B]
方法[A]および[B]の溶媒としての使用に適するのは、反応条件下で変化しない常套の有機溶媒である。これらには、好ましくは、メタノール、エタノール、プロパノールもしくはイソプロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルもしくはブチルメチルエーテルなどのエーテル類、またはアセトンもしくはブタノンなどのケトン類、またはジメチルホルムアミドもしくはヘキサメチルリン酸トリアミドなどのアミド類、または酢酸もしくはプロピオン酸などのカルボン酸類、または、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、酢酸エチル、または塩化メチレン、クロロホルムもしくは四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素、またはピリジン、ピコリンもしくはN−メチルピペリジンが含まれる。上述の溶媒の混合物を使用することも可能である。
全ての方法において、反応温度は比較的広い範囲で変動できる。一般に、反応は、−20℃ないし+200℃、好ましくは+20℃ないし+100℃、特に問題の溶媒の沸点で実行する。
反応は、大気圧下で、または加圧もしくは減圧下で実行できる。一般に、反応は大気圧下で実行する。
変法[A]および[B]を実行するときには、いかなる割合の反応に関わる物質を使用してもよい。しかしながら、一般に、反応物はモル量で使用する。本発明による物質の単離および精製は、好ましくは、溶媒を減圧下の蒸留により除去し、そして、氷冷後にのみ結晶形で入手し得る残渣を、適する溶媒から再結晶化することにより、実行する。いくつかの場合では、式(I)の化合物をクロマトグラフィーにより精製することが必要であり得る。
適する塩基は、常套の無機または有機塩基である。これらには、好ましくは、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、または、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、または、例えば、ナトリウムメトキシドもしくはカリウムメトキシドまたはナトリウムエトキシドもしくはカリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類、または、トリエチルアミン、ピコリンもしくはN−メチルピペリジンなどの有機アミン類、またはナトリウムアミド、リチウムアミド、リチウムイソプロピルアミドなどのアミド類、またはブチルリチウムもしくはフェニルリチウムなどの有機金属化合物が含まれる。
特に変法において触媒として使用するのに適するのは、例えば、銅塩もしくは酸化物、好ましくは酸化銅および酢酸銅(II)、または、ヨウ化ナトリウムもしくはヨウ化カリウムなどのアルカリ金属ヨウ化物であり、0.5ないし150モル、好ましくは5ないし50モルの量で反応混合物に添加する。
活性化試薬として使用するのに適するのは、例えば、モル比または過剰のアゾジカルボン酸エステルおよびトリフェニルホスフィンである。
方法[A]に記載の縮合は、上述の不活性溶媒の1つの中で、塩基の作用を用いて、好ましくはピリジン中、炭酸カリウムを用いて実行し、一方、環化には、アセトニトリル、トリエチルアミンおよび2−クロロ−N−メチルピリジニウムヨージドの使用が好ましい。
使用する補助剤は、特にカルボキシル基が無水物として活性化形態中に存在する場合、好ましくは縮合剤である。ここで、例えば、N,N'−ジエチル−、N,N'−ジプロピル−、N,N'−ジイソプロピル−、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミノイソプロピル)−N'−エチルカルボジイミドヒドロクロリドまたは2−クロロ−N−メチルピリジニウムヨージドなどのカルボジイミド類のような、常套の縮合剤が好ましい。
ヒドロキシル保護基の導入と除去は、既知方法で実行する [Th. Greene, "Protective Groups in Organic Synthesis", 1st edition, J. Wiley & Sons, New York, 1981]。保護基は、例えば、酸もしくは塩基加水分解により、または水素化分解により、除去できる。
アルキル化は、上記列挙の不活性溶媒の1つの中で、好ましくは、炭酸カリウム存在下、ジメチルホルムアミド中で、実行する。
還元は、一般的に、金属水素化物またはホウ水素化物(borohydride)を使用して実行する;−20℃ないし+100℃、好ましくは0℃ないし+50℃の温度範囲、大気圧での、エーテルなどの不活性溶媒中、好ましくはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルまたはジオキサン中の水素化ホウ素ナトリウムおよびシアノ水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。
還元は、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロパノールなどのアルコール類のような不活性溶媒中、白金、パラジウム、活性炭上のパラジウムまたはレニーニッケルなどの貴金属触媒の存在下、0℃ないし+150℃、好ましくは室温ないし+100℃の温度範囲、大気圧または超大気圧(superatmospheric pressure)下での水素化により、実行することも可能である。
カルボニル基の炭化水素への還元は、一般的に、亜鉛アマルガムなどの還元剤および塩酸などの酸を使用して、または、ヒドラジン水和物および水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどの塩基を使用して、上記列挙の溶媒中、好ましくはテトラヒドロフランまたはジエチルエーテルなどのエーテル中で実行する。アルドキシム類およびケトキシム類は、一般的に、上記列挙の金属水素化物を使用して、好ましくは水素化リチウムアルミニウムを用いて、または亜鉛および酢酸、水素化ホウ素、ナトリウムおよびアルコール類を使用して、または、上述の触媒的水素化により、対応するアミン類に還元される。
アルコキシカルボニル基のアルコール基への還元は、一般的に、水素化物を使用して、好ましくは水素化リチウムアルミニウムを用いて、エーテルもしくは炭化水素、またはこれらの混合物などの不活性溶媒中、好ましくは、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジオキサンなどのエーテル中、0℃ないし+150℃、好ましくは+20℃ないし+100℃の温度範囲で、大気圧で実行する。
アルコール類のアルデヒド類およびケトン類への酸化は、一般的に、二クロム酸塩、過マンガン酸カリウム、臭素、二酸化マンガン、二クロム酸ピリジニウム、ジメチルピラゾールCrO錯体、セライト(Celite)上の炭酸銀、ヨードソベンゼン(iodosobenzene)、四酢酸鉛ピリジン、塩化クロム酸ピリジニウム、またはジョーンズ(Jones)試薬などの酸化剤を使用して、好ましくは塩化クロム酸ピリジニウムを用いて、上記列挙の溶媒中、好ましくは−20℃ないし+100℃、好ましくは0℃ないし+50℃の温度範囲で、大気圧下で実行する。
ウィッティヒ(Wittig)反応は、一般的に、テトラアルキル−またはテトラアリール−置換ハロゲン化ホスホニウムとの、好ましくはトリフェニルメチルホスホニウムブロミドとの、エーテルなどの不活性溶媒中、好ましくはテトラヒドロフラン中、塩基、好ましくはリチウムアミドの存在下、−10℃ないし+100℃の温度範囲、好ましくは室温で、大気圧での反応により実行する。
置換反応は、一般的に、上記列挙の不活性溶媒中、または水中、好ましくは、水、蟻酸、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミドまたはこれらの混合物中、適するならば上記列挙の塩基または触媒の1つの存在下、−60℃ないし+200℃、好ましくは0℃ないし+100℃の温度範囲で、大気圧下で実行する。
ハロゲン化は、上記列挙の不活性溶媒の1つの中で、好ましくはジメチルホルムアミド中、−10℃ないし+150℃、好ましくは+25℃ないし+80℃の温度範囲で、大気圧下で実行する。
置換基RないしR10の導入に関して、特記されていない反応、例えば、アシル化、求核または求電子置換、遊離基反応、脱離および転位などは、文献から知られる方法に従って実行する[例えば、C. Ferr, Reaktionen der organischen Synthese [Reactions of organic synthesis], Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1978; J. March, Advanced Organic Chemistry, Second edition, McGraw Hill 参照]。
一般式(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)および(IV)の化合物は、それ自体知られており、常法により製造できる[例えば、Tietze and Eicher, Reaktionen und Synthesen im organisch-chemischen Praktikum [有機化学実験課程における反応および合成], Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, 1981; W. Fuerer, H.W. Gschwend, J. Org. Chem. 44, 1133-1136 (1979); F.W. Vierhapper, E. Trengler, K. Kratzl, Monatshefte fuer Chemie 106, 1191-1201 (1975); J.A. Elix, V. Jayanthi, Aus. J. Chem. 40, 1841-1850 (1987)参照]。
式(Ib)の化合物は、系統ペニシリウム・ファニクロソム・トルンから、常法により単離できる[Bodenwaschtechnik zur Isolierung von Boden- und Rhizosphaerenpilzen, Methoden des mykologischen Laboratoriums [土壌および根圏真菌の単離のための土壌洗浄方法、微生物実験のための方法]、H. Kreisel, F. Schauer, Gustav Fischer Verlag, Stuttgart, New York, 1987 参照]。この系統の1つの培養物は、1989年3月8日に、ブラウンシュヴァイクの the Deutsche Sammlung fuer Mikroorganismen に、番号DSM5249で寄託された。
一般式(V)、(VI)および(VII)の化合物は、既知であるか、または、既知方法により製造できる[J. March, Advanced Organic Chemistry, Second edition, McGraw Hill 参照]。
本発明のさらなる目的は、以下を特徴とする本発明の式(I−A)および(I−B)の化合物の製造方法である;
式(VIII)
Figure 2006508938
式中、R、R、R、R10およびR11は、各々式(I−A)ないし(I−B)で定義の通りである、
の化合物を、
[a]
式(I−A)ないし(I−B)中のRが、式
Figure 2006508938
式中、R25、R26およびR27は各々上記定義の通りである、
の基である場合、
[a−1]
不活性溶媒中、塩基の存在下、式(IX)
Figure 2006508938
式中、
は適する脱離基、例えばハロゲン、イソブトキシカルボニルオキシ、メタンスルホニルオキシ、p−ニトロフェノキシまたはペンタフルオロフェノキシ、特にクロロであり、
25、R26およびR27は各々上記定義の通りである、
の化合物を用いて変換するか、
または、
[a−2]
文献にあるエステル化方法に従い、不活性溶媒中、縮合剤および/または補助塩基もしくは酸の存在下、式(X)
Figure 2006508938
式中、R25、R26およびR27は各々上記定義の通りである、
の化合物を用いて変換する、
または、
[b]
式(I−A)ないし(I−B)中のRが、式
Figure 2006508938
式中、R17およびR18は各々上記定義の通りであるが、水素ではない、
の基である場合、
[b−1]
不活性溶媒中、塩基の存在下、式(XI)
Figure 2006508938
式中、
は適する脱離基、例えばハロゲン、特にクロロであり、
17およびR18は各々上記定義の通りであるが、水素ではない、
の化合物を用いて変換するか、
または、
[b−2]
不活性溶媒中、炭酸誘導体、例えばホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲン、N,N'−カルボニルジイミダゾールまたはp−ニトロフェニルクロロホルメートの存在下、そして塩基の存在下、式(XII)
Figure 2006508938
式中、
17およびR18は各々上記定義の通りであるが、水素ではない、
の化合物を用いて変換する、
または、
[c]
式(I−A)中のRが、式
Figure 2006508938
式中、R18は上記定義の通りである、
の基である場合、
不活性溶媒中、塩基の存在下、式(XIII)
Figure 2006508938
式中、R18は上記定義の通りである、
の化合物を用いて変換する、
そして、生じる式(I−A)ないし(I−B)の化合物を、場合により対応する(i)溶媒および/または(ii)塩基もしくは酸を用いて、それらの溶媒和物、塩および/または溶媒和物の塩に変換する。
方法[a]、[b]および[c]のための不活性溶媒は、例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、1,2−ジクロロエタンもしくはトリクロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルもしくはジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、ベンゼン、キシレン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサンもしくは石油留分などの炭化水素類、または酢酸エチル、アセトン、2−ブタノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリジノン、N,N−ジメチルプロピレン尿素、アセトニトリルもしくはピリジンなどの他の溶媒である。上述の溶媒の混合物も同様に可能である。ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドまたはピリジンが好ましい。
方法[a]、[b]および[c]の塩基として、通常の無機または有機塩基が適する。これについて好ましいのは、例えば、水酸化リチウム、ナトリウムもしくはカリウムなどのアルカリ水酸化物、炭酸ナトリウム、カリウム、カルシウムもしくはセシウムなどのアルカリまたはアルカリ土類炭酸塩、水素化ナトリウムもしくはカリウムなどのアルカリ水素化物、または、ピリジン、トリエチルアミン、エチルジイソピロピルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンもしくは1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)などの有機アミン、適するならば触媒量(約10モル%)の4−N,N−ジメチルアミノピリジン(DAMP)または4−ピロリジノピリジンの存在下、である。特に適するのは、水素化ナトリウム、またはトリエチルアミン、エチルジイソピロピルアミン、ピリジンもしくはDBUなどのアミン塩基である。
塩基は、式(VIII)の化合物の1ないし5モル、好ましくは1ないし2モル、特に1モル存在する。塩基としてピリジンを使用する場合、同時に溶媒として使用できる。
工程(VIII)+(XI)→(I−A)ないし(I−B)は、触媒量または等量のテトラブチルアンモニウムヨージドなどの化合物の下で有利に実行できる。
一般に、方法[a]、[b]および[c]は、通常、−78℃ないし+120℃の温度範囲、好ましくは0℃ないし+60℃の温度範囲で実行する。
式(VIII)の化合物は、EP−A−411268から知られるか、または、EP−A−411268に記載の方法により製造できる。
式(IX)、(X)、(XI)、(XII)および(XIII)の化合物は、市販されているか、文献から知られるか、または、文献から知られる方法と同様に製造できる。
本発明の方法を、次に示す反応スキーム2−2、2−3、2−6および2−7により例示説明する。
本発明による化合物のためのさらなる新規合成変法を、例示的なやり方で、下記の合成スキームに示す:
1.出発物質:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
スキーム1−8
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
スキーム1−16
Figure 2006508938
Figure 2006508938
スキーム1−18
Figure 2006508938
スキーム1−19
Figure 2006508938
Figure 2006508938
スキーム1−21
Figure 2006508938
2.製造実施例:
スキーム2−1
Figure 2006508938
スキーム2−2
Figure 2006508938
スキーム2−3
Figure 2006508938
Figure 2006508938
スキーム2−7
Figure 2006508938
スキーム2−8
Figure 2006508938
[略号:
Ac=アセチル;AIBN=α,α'−アゾビス(イソブチロニトリル);Bn=ベンジル;Bu=ブチル;Bu=イソブチル;cat.=触媒的;CDI=N,N'−カルボニルジイミダゾール;DAST=ジエチルアミノ硫黄トリフロリド;DBU=1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン;DMAP=4−N,N−ジメチルアミノピリジン;DMF=N,N−ジメチルホルムアミド;DMPU=N,N'−ジメチルプロピレンウレア;DPPA=ジフェニルホスホリルアジド;EDC=N'−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミドヒドロクロリド;eq.=当量(複数も可);Et=エチル;Hal=ハロゲン;HOAc=酢酸;Me=メチル;4A MS=4Åモレキュラーシーブ;NBS=N−ブロモスクシンイミド;NCS=N−クロロスクシンイミド;PCC=塩化クロム酸ピリジニウム;PG=保護基;Ph=フェニル;Pr=プロピル;SEM=2−(トリメチルシリル)エトキシメチル;TBAF=テトラブチルアンモニウムフロリド;TBAI=テトラブチルアンモニウムヨージド;TBDMS=tert−ブチルジメチルシリル;TFA=トリフルオロ酢酸;Tf=トリフルオロメタンスルホニル;TfO=トリフルオロメタンスルホン酸無水物;THF=テトラヒドロフラン;THP=テトラヒドロピラニル;p−TsOH=パラ−トルエンスルホン酸]
本発明による化合物は、価値ある薬理的特性を有し、疾患の予防および処置に使用できる。特に、本発明による化合物は、コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)の高活性阻害剤であり、コレステロール逆輸送を刺激する。本発明による活性化合物は、血中のLDLコレステロールレベル(低密度リポタンパク質)の低下を、HDLコレステロールレベル(高密度リポタンパク質)の上昇と同時に引き起こす。従って、それらは、低リポタンパク質血症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、高脂血症または動脈硬化症の処置および予防に用いることができる。本発明による活性化合物は、さらに、体脂肪蓄積および肥満症の処置および予防にも用いることができる。本発明による活性化合物は、さらに、卒中およびアルツハイマー病の処置および予防に適する。
本発明による有効化合物は、さらなる処置選択肢を切り開き、薬学の拡充を意味する。既知の従来用いられた製剤と比較して、本発明による化合物は、改善された作用スペクトルを示す。それらは、好ましくは、特に心血管領域における、高い特異性、良好な耐容性および少ない副作用により特徴付けられる。
その薬理作用は、既知のCETP阻害試験を利用して検出できる。
新規活性化合物は、単独で、そして、必要ならば、好ましくは抗糖尿病剤、抗酸化剤、細胞分裂停止剤、カルシウム拮抗剤、降圧剤、甲状腺ホルモン様物質(thyromimetic)、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤、HMG−CoAリダクターゼ遺伝子発現阻害剤、スクワレン合成阻害剤、ACAT阻害剤、循環促進剤、血小板凝集阻害剤、抗凝血剤、アンギオテンシンII受容体アンタゴニスト、コレステロール吸収阻害剤、MTP阻害剤、アルドースリダクターゼ阻害剤、フィブラート類、ナイアシン、食欲低下剤、リパーゼ阻害剤およびPPARアゴニストからなる群からの他の活性化合物と組み合わせて、投与できる。
本発明による一般式(I)の化合物の、家族性高脂血症、体脂肪蓄積および真性糖尿病の処置用のグルコシダーゼおよび/またはアミラーゼ阻害剤の組合せが好ましい。本発明に関して、グルコシダーゼおよび/またはアミラーゼ阻害剤は、例えば、アカルボース、アジポシン(adiposine)、ボグリボース、ミグリトール(miglitol)、エミグリテート(emiglitate)、MDL−25637、カミグリボース(camiglibose)(MDL−73945)、テンダミステート(tendamistate)、AI−3688、トレスタチン(trestatin)、プラディマイシン−Qおよびサルボスタチン(salbostatin)である。
アカルボース、ミグリトール、エミグリテートまたはボグリボースと本発明による上述の一般式(I)の化合物の1つの組合せが好ましい。
異脂肪血症、混合性高脂血症、高コレステロール血症または高トリグリセリド血症を処置するための、本発明による化合物と、コレステロール低下性スタチン類、HDL上昇原理剤(principle)類、胆汁酸吸収遮断剤、コレステロール吸収遮断剤、血管作動原理剤またはApoB低下原理剤の組合せが、さらに好ましい。
上述の組合せは、冠動脈心疾患(例えば、心筋梗塞)の一次または二次予防にも用いることができる。
本発明に関して、スタチン類は、例えば、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン(rosuvastatin)およびセリバスタチンである。ApoB低下剤は、例えば、MTP阻害剤であり、血管作動性原理剤は、例えば、しかし排他的にではないが、接着阻害剤、ケモカイン受容体アンタゴニスト、細胞増殖阻害剤または拡張作用を有する物質であり得る。
スタチン類またはApoB阻害剤と、本発明による上述の一般式(I)の化合物の1つの組合せが好ましい。
活性化合物は、全身的および/または局所的に作用できる。この目的のために、それらは、適するやり方で、例えば、経口で、非経腸で、肺に、鼻腔に、舌下に、舌に、頬側に、直腸に、経皮で、結膜に、耳内に、またはインプラントとして、投与できる。
この投与経路のために、活性化合物は、適する投与形で投与できる。
経口投与には、活性化合物を迅速におよび/または修飾された形態で送達する既知の投与形、例えば、錠剤(非被覆および被覆錠剤、例えば、腸溶性被覆を有する錠剤またはフィルム被覆錠剤)、カプセル剤、糖衣錠剤、顆粒剤、ペレット剤、粉末剤、乳剤、懸濁剤および液剤が適する。
非経腸投与は、吸収段階を回避して(静脈内、動脈内、心臓内、脊髄内または腰椎内)、または吸収を含めて(筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内)実行できる。非経腸投与に適する投与形は、なかんずく、液剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥剤および滅菌粉末剤の形態の注射および点滴用製剤である。
他の投与経路には、例えば、吸入用医薬形態(なかんずく、粉末吸入器、ネブライザー)、点鼻薬/液、スプレー;舌に、舌下に、または頬側に投与するための錠剤またはカプセル剤、またはカプセル剤、坐剤、耳用および眼用製剤、膣用カプセル剤、水性懸濁剤(ローション、震盪混合物)、親油性懸濁剤、軟膏、クリーム、ミルク、ペースト、散剤またはインプラントが適する。
本発明の新規活性化合物は、医薬の製造に、特に上述の疾患の予防および処置用の医薬の製造に使用される。
医薬は、既知のやり方で、本発明による化合物を、錠剤、被覆錠剤、丸剤、顆粒剤、エアゾル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤および液剤などの常套の製剤に変換することにより製造する。これは、不活性、非毒性、医薬的に適する賦形剤を使用して実行する。これらには、なかんずく、媒体(例えば、微結晶性セルロース)、溶媒(例えば、液体ポリエチレングリコール類)、乳化剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム)、分散剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然バイオポリマー(例えば、アルブミン)、安定化剤(例えば、アスコルビン酸などの抗酸化剤)、着色料(例えば、酸化鉄などの無機色素)または味および/または匂いの矯正剤(corrigen)が含まれる。これに関して、治療的活性化合物は、各場合で、全混合物の約0.5ないし90重量%の濃度、即ち、指定の用量範囲に達するために十分な量で、存在すべきである。
これらの製剤は、例えば、溶媒および/または媒体を使用して、適するならば乳化剤および/または分散剤を使用して、活性化合物を延ばすことにより製造する。ここで、例えば、水を希釈剤として使用するならば、場合により有機溶媒を補助溶媒として使用することができる。
静脈内、非経腸、経舌、および特に経口投与が好ましい。
非経腸投与の場合、適する液体媒体を使用する、活性化合物の液剤を用いることができる。
一般に、静脈内投与の場合、体重の約0.001ないし1mg/kg、好ましくは約0.01ないし0.5mg/kgの量を投与するのが、意図した効果を達成するために有利であることが証明された。そして、経口投与の場合、用量は、体重の約0.01ないし100mg/kg、好ましくは0.01ないし20mg/kg、そしてことさら特に好ましくは0.1ないし10mg/kgである。
これにも関わらず、適するならば、上述の量から逸脱することが必要であり得る。即ち、体重または投与経路のタイプ、医薬に対する個々の挙動、その製剤の様式および投与を行う時間または間隔によって変わる。従って、上述の最小量より少ない量で処理しても十分な場合があり、一方、上述の上限を超えなければならない場合もある。比較的大量に投与する場合、これらを一日に渡って数個の個別用量に分割するのが賢明であり得る。
以下の実施例は、本発明の例示説明に供する。本発明は、これにより実施例に限定されるものではない。
略号:
Figure 2006508938
分析方法:
方法1:
器具: DAD 検出を有するHP 1100; カラム: Kromasil RP-18, 60 mm x 2 mm, 3.5 μm;移動相A=HClO 5ml/HO 1l、移動相B=アセトニトリル;勾配:0分2%B、0.5分2%B、4.5分90%B、6.5分90%B;流速:0.75ml/分;温度:30℃;UV検出:210nm
方法2:
器具: DAD 検出を有するHP 1100;カラム:Kromasil RP-18, 60 mm x 2 mm, 3.5 μm;移動相A=HClO 5ml/HO 1l、移動相B=アセトニトリル;勾配:0分2%B、0.5分2%B、4.5分90%B、9分90%B;流速:0.75ml/分;温度:30℃;UV検出:210nm
方法3:
器具: Micromass TOF-MUX-Interface 4-fold parallel injection, Waters 600; カラム: YMC-ODS-AQ, 50 mm x 2.1 mm, 3.0 μm;移動相A=水+0.05%蟻酸、移動相B=アセトニトリル+0.05%蟻酸;勾配:0.0分100%A→0.2分100%A→2.9分30%A→3.1分10%A→4.5分10%A;オーブン:室温;流速:0.8ml/分;UV検出:210nm
方法4:
器具:Finnigan MAT 900S, TSP: P4000, AS3000, UV3000HR;カラム:symmetry C18, 150 mm x 2.1 mm, 5.0 μm;移動相C=水、移動相B=水+35%強度HCl0.3g/l、移動相A=アセトニトリル;勾配:0.0分2%A→2.5分95%A→5分95%A;オーブン:70℃;流速:1.2ml/分;UV検出:210nm
方法5:
器具:Micromass Platform LCZ, HP1100;カラム:symmetry C18, 50 mm x 2.1 mm, 3.5 μm;移動相A=アセトニトリル+0.1%蟻酸、移動相B=水+0.1%蟻酸;勾配:0.0分10%A→4.0分90%A→6.0分90%A;オーブン:40℃;流速:0.5ml/分;UV検出:208−400nm
方法6:
器具:Micromass Quattro LCZ, HP1100;カラム:symmetry C18, 50 mm x 2.1 mm, 3.5 μm;移動相A=アセトニトリル+0.1%蟻酸、移動相B=水+0.1%蟻酸;勾配:0.0分10%A→4.0分90%A→6.0分90%A;オーブン:40℃;流速:0.5ml/分;UV検出:208−400nm
方法7:
器具:Finnigan MAT 900S, TSP: P4000, AS3000, UV3000HR;カラム:symmetry C18, 150 mm x 2.1 mm, 5.0 μm;移動相C=水、移動相B=水+35%強度HCl0.6g/l、移動相A=アセトニトリル;勾配:0.0分10%A→3分90%A→6分90%A;オーブン:70℃;流速:1.2ml/分;UV検出:210nm
方法8:
器具: DAD 検出を有するHP 1100;カラム:Kromasil RP-18, 60 mm x 2 mm, 3.5 μm;移動相A=HClO5ml/HO 1l、移動相B=アセトニトリル;勾配:0分2%B、0.5分2%B、4.5分90%B、15分90%B;流速:0.75ml/分;温度:30℃;UV検出:210nm
方法9:
器具:Micromass GCT, GC6890;カラム:Restek RTX-35MS, 30 m x 250 μm x 0.25 μm;ヘリウムで一定流速:0.88ml/分;オーブン:60℃;流入:250℃;勾配:60℃(0.30分間維持)、50℃/分→120℃、16℃/分→250℃、30℃/分→300℃(1.7分間維持)
方法10:
MS器具:Micromass ZQ;HPLC器具:Waters Alliance 2795;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 x 4 mm;移動相A:水1l+50%強度蟻酸0.5ml、移動相B:アセトニトリル1l+50%強度蟻酸0.5ml;勾配:0.0分90%A、流速1ml/分→2.5分30%A、流速2ml/分→3.0分5%A、流速2ml/分→4.5分5%A、流速2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm
分取HPLCの一般的方法:
カラム:Kromasil C18, 250 mm x 20, 25, 30 または 40 mm;移動相A=水+1%蟻酸、移動相B=アセトニトリル;勾配:90−95%A→100%B;流速:10−50ml/分;温度:室温;UV検出:210−254nm
Aの部:
出発物質:
実施例A−I
8,10−ジブロモ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
ペニシリド[T. Sassa et al., Agr. Biol. Chem. 37, 1221 (1973); Tetrahedron Lett., 2333 (1973); Tetrahedron Lett., 3941 (1974); EP-A-411268の化合物(Ib)]1g(2.69ミリモル)をエタノール15mLに溶解する。三塩化鉄436mg(2.69ミリモル)を水5mLに溶解し、反応液に滴下する。臭素277μL(5.37ミリモル)を加え、混合物を室温で一夜攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、10%濃度のヨウ化カリウム溶液で一回、水で1回、10%重亜硫酸塩溶液で1回、および水で1回洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。これで生成物1.33g(理論値の93%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.18-1.31 (m, 1H), 1.43-1.52 (m, 1H), 1.63-1.72 (m, 1H), 1.75-1.85 (m, 1H), 2.58 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.09 (dd, 1H), 5.43 (q, 2H), 6.52 (br. s, 1H), 6.87 (d, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 548 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.21 分
実施例A−IIおよび実施例A−III
8−ブロモ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン(実施例A−II)および
10−ブロモ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン(実施例A−III)
Figure 2006508938
0℃でペニシリド1g(2.69ミリモル)をエタノール15mLに溶解し、三塩化鉄436mg(2.69ミリモル)の水5mL溶液を加える。臭素131μL(2.55ミリモル)をエタノール2mLに溶解して30分間にわたって滴下し、混合物を室温で10時間攪拌する。反応液をジクロロメタンで希釈し、10%濃度のヨウ化カリウム溶液で1回、水で1回、10%重亜硫酸塩溶液で1回および水で1回洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで実施例A−IIの化合物431mg(理論値の36%)および実施例A−IIIの化合物52mg(理論値の4%)を得る。
実施例A−II:
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.43-1.52 (m, 1H), 1.63-1.72 (m, 1H), 1.75-1.85 (m, 1H), 1.95 (d, 1H), 2.34 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.09 (五重, 1H), 5.44 (q, 2H), 6.02 (s, 1H), 6.84 (d, 1H), 6.98 (s, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 468/470 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.87 分
実施例A−III:
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.43-1.52 (m, 1H), 1.63-1.86 (m, 2H), 1.94 (d, 1H), 2.33 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.01-5.13 (m, 3H), 6.30 (s, 1H), 6.51 (s, 1H), 6.93 (d, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 468/470 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.78 分
実施例A−IV
8,10−ジメチル−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例A−Iからの化合物500mg(0.94ミリモル)をジメチルホルムアミド20mLに溶解し、アルゴン下に四メチル錫3.92mL(28.3ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)251mg(0.22ミリモル)を加える。反応容器を密閉し、電子レンジ(MLS Ethos 1600)中でマイクロ波(電力200ワット)を照射しながら120℃に1時間加熱する。反応混合物を室温に冷却し、水20mLを加え、反応混合物を各回10mLの酢酸エチルで計4回抽出する。有機層を集め、Extrelut/シリカゲル(1:1)カートリッジ2gで濾過し、次に溶媒を減圧下に除去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→10:90)で精製する。これで生成物339mg(理論値の90%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (dd, 6H), 1.40-1.85 (m, 3H), 2.00 (d, 1H), 2.08 (s, 3H), 2.15 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 4.00 (s, 3H), 4.91 (dd, 1H), 5.09 (五重, 1H), 5.19-5.38 (m, 2H), 6.09 (s, 1H), 6.86 (d, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 418 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.87 分
実施例A−Vおよび実施例A−VI
8−シアノ−10−ブロモ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン(実施例A−V)および
8−ブロモ−10−シアノ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン(実施例A−VI)
Figure 2006508938
実施例A−Iからの化合物500mg(0.94ミリモル)をジメチルホルムアミド20mLに溶解し、アルゴン下にシアン化亜鉛554mg(4.72ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)109mg(0.09ミリモル)を加える。反応容器を密閉し、反応物に電子レンジ(MLS Ethos 1600)内でマイクロ波(電力200ワット)を照射して30分間の間隔を置いて160℃に1時間ずつ2回加熱する。次に反応混合物を室温に冷却し、ジエチルエーテル20mLを加え、反応混合物を各10mLの飽和塩化アンモニウム溶液および水で各1回洗う。有機層をExtrelut/シリカゲル(1:1)カートリッジ2gで濾過し、カートリッジをジエチルエーテル10mLで処理して溶離する。次に溶媒を減圧下に除去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→10:90)で精製する。これで実施例A−Vの化合物104mg(理論値の23%)および実施例A−VIの化合物56mg(理論値の12%)を得る。
実施例A−V:
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.43-1.52 (m, 1H), 1.55-1.74 (m, 2H), 2.48 (br. s, 1H), 2.60 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.05 (m, 1H), 5.48 (q, 2H), 6.81 (d, 1H), 7.52 (d, 1H), 7.95 (br. s, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 493/495 (M+NH4)+
HPLC (方法 2): Rt = 4.82 分
実施例A−VI:
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.99 (t, 6H), 1.40-1.74 (m, 3H), 2.15 (br. s, 1H), 2.58 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.01-5.15 (m, 1H), 5.44 (q, 2H), 6.82 (d, 1H), 7.30 (br. s, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 493/495 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.65 分
実施例A−VII
11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−8−ビニル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−IIからの化合物417mg(0.924ミリモル)をトルエン16mLに溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)36mg(0.031ミリモル)およびトリブチルビニル錫0.54mL(1.85ミリモル)を加える。直ちに反応容器を密閉し、混合物を100℃で一夜攪拌する。冷後、反応混合物を減圧下に濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相: シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→40:60)で精製する。これで生成物180mg(理論値の49%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.43-1.85 (m, 3H), 1.97 (d, 1H), 2.18 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 4.91 (dd, 1H), 5.09 (五重, 1H), 5.30 (br. s, 2H), 5.52 (dd, 1H), 5.97 (s, 1H), 6.56 (dd, 1H), 6.87 (d, 1H), 6.88 (s, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 421 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.76 分
実施例A−VIII(SCCA−4332−2)BAY676253
8−アリル−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
この製造は実施例A−VIIと同様にして実施例A−IIからの化合物310mg(0.687ミリモル)を用いて行う。これで生成物155mg(理論値の55%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (t, 6H), 1.43-1.85 (m, 3H), 1.97 (d, 1H), 2.20 (s, 3H), 3.22-3.24 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 4.75 (dd, 1H), 5.00 (dd, 1H), 5.09 (五重, 1H), 5.17 (br. s, 2H), 5.77-5.92 (m, 1H), 6.04 (s, 1H), 6.87 (d, 1H), 6.88 (s, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 435 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.81分
実施例A−IX
8−ブロモ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−IIからの化合物0.94g(2.08ミリモル)をテトラヒドロフラン20mLに溶解し、混合物を0℃に冷却し、60%水素化ナトリウム87mg(2.187ミリモル)を少量ずつ加える。5分後にヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム77mg(0.208ミリモル)および臭化3−メチルブチル1.25mL(10.42ミリモル)を加え、混合物を60℃で一夜攪拌する。間もなく沈殿が形成する。冷後、反応混合物に水を加え、混合物を酢酸エチルで2回抽出する。有機層を飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→2:1)で精製する。これで生成物711mg(理論値の65%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 0.96-1.00 (m, 12H), 1.42-1.52 (m, 2H), 1.65-1.95 (m, 5H), 2.36 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 4.08 (t, 2H), 5.08 (五重, 1H), 5.44 (q, 2H), 6.88 (d, 1H), 6.89 (s, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 540 (M+NH4)+.
実施例A−X
8,10−ジブロモ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
この製造は実施例A−Iからの化合物570mg(1.08ミリモル)を用いて実施例A−IXと同様にして行う。これで生成物135mg(理論値の21%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.94-1.00 (m, 12H), 1.42-1.95 (m, 7H), 2.59 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 4.16 (t, 2H), 5.09 (五重, 1H), 5.43 (s, 2H), 6.97 (d, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 623 (M+Na)+.
実施例A−XI
10−ブロモ−8−クロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
tert−ブチルアミン320mg(0.47mL、4.42ミリモル)をトルエン20mLに溶解し、この溶液を−30℃に冷却する。5分間にわたって臭素1.41g(0.46mL、8.85ミリモル)のジクロロメタン25mL溶液を滴下する。次に混合物を−78℃に冷却し、実施例A−XLIIIからの化合物(1.5g、3.68ミリモル)のジクロロメタン25mL溶液を加える。激しく攪拌しながら、混合物を室温まで温め、4〜5時間保持する。混合物を1M−塩酸、次に水で洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル 5:1→3:1)で分離し、さらに分取HPLCで精製する。これで生成物791mg(純度88%、理論値の39%)を得る。
Rf = 0.35 (シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.99 (m, 6H), 1.43 (m, 1H), 1.62 (m, 2H), 1.80 (m, 1H), 1.95 (m, 1H), 2.52 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.09 (dd, 1H), 5.40 (m, 2H), 6.38 (s, 1H), 6.87 (d, 1H), 7.62 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 503 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.97 分
実施例A−XII
11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−3−[(1E)−3−メチル−1−ブテニル]−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
まず実施例A−XXVIIIからの化合物100mg(0.23ミリモル)をトルエン1.5mLに入れ、モレキュラーシーブ(4Å)20mgと触媒量のp−トルエンスルホン酸を加え、混合物を100℃に2時間加熱する。反応混合物を冷却し、3倍容のジエチルエーテルを加え、混合物を室温で2時間攪拌する。次に混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲル7gクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/シクロヘキサン1:7)で精製する。これで白色固体62mg(理論値の65%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 1.00 (d, 6H), 1.10 (d, 6H), 1.77 (q, 2H), 1.92 (七重, 1H), 2.26 (s, 3H), 2.49 (六重, 1H), 3.91 (s, 3H), 4.09 (t, 2H), 5.04 (s, 2H), 6.13-6.21 (m, 1H), 6.40 (s, 1H), 6.55 (d, 1H), 6.78 (s, 1H), 6.88 (d, 1H), 7.54 (d, 1H) ppm.
HPLC (方法 1): Rt = 5.88 分
実施例A−XIII
11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−3−カルボキシアルデヒド
Figure 2006508938
まず実施例A−XIIからの化合物1.11g(2.62ミリモル)をジオキサン52mLに入れ、四酸化オスミウム(tert−ブタノール中、2.5重量%濃度の溶液)3.3mLを加える。5分後、過ヨウ素酸ナトリウム2.8g(13.07ミリモル)の水26mL溶液を加える。無色の懸濁液が形成される。90分後、混合物を濾過し、フィルターケーキをジクロロメタンで洗い、濾液をジクロロメタンと水の間に分配する。両層を分離し、水層をジクロロメタンでさらに2回抽出する。有機層を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。暗色の油状残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→4:1)で精製する。これで緑灰色固体671mg(理論値の67%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 1.00 (d, 6H), 1.78 (q, 2H), 1.91 (七重, 1H), 2.28 (s, 3H), 4.07-4.12 (m, 5H), 5.11 (s, 2H), 6.43 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 7.03 (d, 1H), 8.00 (d, 1H), 10.35 (s, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 402 (M+NH4)+
HPLC (方法 2): Rt = 5.23 分
実施例A−XIV
1−(11−ヒドロキシ−4−メトキシ−9−メチル−5−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−3−イル)−3−メチルブチル・ギ酸エステル
Figure 2006508938
ギ酸80mL中でペニシリド15g(40.3ミリモル)を40℃に加温する。1時間後、反応液を冷却し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→5:1)で精製する。これで生成物14.6g(理論値の91%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 6H), 1.52-1.90 (m, 3H), 2.24 (s, 3H), 4.03 (s, 3H), 5.03 (q, 2H), 6.00 (s, 1H), 6.27 (dd, 1H), 6.38 (br. s, 1H), 6.86 (s, 1H), 6.88 (d, 1H), 7.48 (d, 1H), 8.07 (s, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 423 (M+Na)+
実施例A−XV
9−[1−(ホルミルオキシ)−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・トリフルオロメタンスルホネート
Figure 2006508938
実施例A−XIVからの化合物14g(34.96ミリモル)をジクロロメタン160mLに溶解し、混合物を0℃に冷却し、ピリジン20mL(245ミリモル)を加える。続いてトリフルオロメタンスルホン酸無水物24mL(140ミリモル)を加える。暗色溶液が形成する。室温で3時間後、反応混合物を氷水に注入し、ジクロロメタンで2回抽出する。有機層を飽和塩化アンモニウム溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→5:1)で精製する。これで生成物18g(理論値の97%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (dd, 6H), 1.51-1.89 (m, 3H), 2.33 (s, 3H), 4.04 (s, 3H), 5.11 (q, 2H), 6.27 (dd, 1H), 6.90 (s, 1H), 7.10 (d, 1H), 7.14 (d, 1H), 7.52 (d, 1H), 8.06 (s, 1H).
LC-MS (方法 6): Rt = 5.27 分
MS (ESIpos): m/z = 555 (M+Na)+
実施例A−XVI
9−[1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]−ジオキソシン−1−イル・トリフルオロメタンスルホネート
Figure 2006508938
実施例A−XVからの化合物1.97g(3.7ミリモル)をメタノール40mLに溶解し、26%濃度のアンモニア溶液1.33mL(8.5ミリモル)を加える。室温で1時間後、溶媒を減圧下に除去し、残渣を高真空下に乾燥する。これで生成物1.83g(理論値の98%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.43-1.50 (m, 1H), 1.65-1.86 (m, 2H), 1.93 (d, 1H), 2.33 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.08-5.10 (m, 3H), 6.89 (s, 1H), 7.10 (d, 1H), 7.14 (s, 1H), 7.63 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 527 (M+Na)+
実施例A−XVII
8−メトキシ−3−メチル−9−(3−メチルブタノイル)−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1イル・トリフルオロメタンスルホネート
Figure 2006508938
実施例A−XVIからの化合物100mg(198マイクロモル)をジクロロメタン4mLに溶解し、塩基性アルミナ40mg(396マイクロモル)とピリジニウムクロロクロメート85mg(396マイクロモル)とを加え、混合物を室温で攪拌する。短時間後、溶液の色が黒色に変化する。1時間後、反応混合物をシリカゲルで濾過し、生成物をジクロロメタン50mLで溶離する。これで生成物92mg(理論値の92%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 6H), 2.15-2.29 (m, 1H), 2.35 (s, 3H), 2.84 (d, 2H), 3.96 (s, 3H), 5.16 (br. s, 2H), 6.93 (s, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.72 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 503 (M+H)+
実施例A−XVIII
4−メトキシ−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−11−[3−メチル−3−(1H−ピロール−1−イル)−1−ブチニル]−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−XVIIからの化合物100mg(200マイクロモル)をジメチルホルムアミドとトリエチルアミンとの(5:1)混合物5mLに溶解し、室温でビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物14mg(20マイクロモル)、ヨウ化銅(I)11.4mg(60マイクロモル)およびヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム222mg(600マイクロモル)を加える。5分後、1−(1,1−ジメチル−2−プロピニル)−1H−ピロール91μL(800マイクロモル)を加え、混合物を70℃で一夜攪拌する。冷後、反応液を高真空下に濃縮する。残渣に燐酸緩衝液(pH7)を加え、混合物をジクロロメタンで4回抽出する。有機層をExtrelut/シリカゲルカートリッジ1.1gで濾過し、ジクロロメタンで溶離する。濾液を減圧濃縮する。残渣を10gシリカゲルカートリッジ(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→55:45)で精製する。これで生成物89mg(理論値の91%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 6H), 1.90 (s, 6H), 2.17-2.24 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 2.83 (d, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.11 (br. s, 2H), 6.17-6.19 (m, 2H), 6.84 (s, 1H), 7.00 (d, 1H), 7.03-7.05 (m, 2H), 7.30 (s, 1H), 7.7 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 486 (M+H)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.47 分
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例A−XXVIII
3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド54g(145ミリモル)をテトラヒドロフラン200mLに溶解し、60%濃度の水素化ナトリウム6.09g(152ミリモル)を0℃で少量づつ加える。5分後、ヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム5.35g(14.5ミリモル)および臭化3−メチルブチル34.7mL(290ミリモル)を反応液に加え、これを60℃に一夜加熱する。後処理には反応混合物を冷却し、水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出する。有機層を水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をペンタンとかきまぜ、吸引濾過し、高真空下に40℃で乾燥する。これで生成物50g(理論値の76%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.95-1.01 (m, 12H), 1.44-1.52 (m, 1H), 1.64-1.80 (m, 4H), 1.90 (五重, 1H), 1.97 (d, 1H), 2.27 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 4.11 (t, 2H), 5.04-5.10 (m, 3H), 6.41 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.94 (d, 1H), 7.55 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 460 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.33 分
実施例A−XXIX
11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−XXVIIIからの化合物100mg(226マイクロモル)をジクロロメタン0.5mLに溶解し、ピリジニウムクロロクロメート73mg(339マイクロモルおよび少量のシリカゲルを加え、混合物を室温で一夜攪拌する。後処理では反応混合物をジクロロメタンで希釈し、珪藻土で濾過する。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/シクロヘキサン1:15)で精製する。これで生成物74mg(理論値の74%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (dd, 12H), 1.77 (q, 2H), 1.92 (五重, 1H), 2.21 (五重, 1H), 2.28 (s, 3H), 2.83 (d, 2H), 3.96 (s, 3H), 4.09 (t, 2H), 5.10 (br. s, 2H), 6.42 (s, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.97 (d, 1H), 7.67 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 441 (M+H)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.51 分
実施例A−XXX
11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−8−ニトロ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−XXIXからの化合物1.8g(4.09ミリモル)をジクロロメタン50mLに溶解し、−78℃でニトロニウム・テトラフルオロボレート597mg(4.5ミリモル)を加える。混合物を0℃に温める。2時間後、反応液を氷水中に注入し、ジクロロメタンで2回抽出する。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で1回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲル(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→5:1)で精製する。これで生成物1.39g(理論値の70%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.99 (dd, 12H), 1.80 (q, 2H), 1.87-1.96 (m, 1H), 2.16-2.30 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.84 (d, 2H), 3.97 (s, 3H), 4.15 (t, 2H), 5.14 (br. s, 2H), 6.84 (s, 1H), 6.92 (d, 1H), 7.71 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 486 (M+H)+
実施例A−XXXI
11−(イソペンチルオキシ)−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−4−イル・トリフルオロメタンスルホネート
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−XXXVIIからの化合物500mg(1.17ミリモル)をジクロロメタンに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン29mg(234マイクロモル)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン306μL(1.76ミリモル)を加える。0℃でトリフルオロメタンスルホン酸無水物218μL(1.29ミリモル)を10分間にわたって滴下する。30分後、反応混合物に水を加え、混合物をジクロロメタンで希釈し、1N−塩酸で3回洗浄する。有機層をさらに2回水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1)で精製する。これで生成物620mg(理論値の95%)を得る。
Rf = 0.57 (シクロヘキサン/酢酸エチル5:1)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.99 (dd, 12H), 1.77 (q, 2H), 1.91 (七重, 1H), 2.22 (七重, 1H), 2.29 (s, 3H), 2.80 (d, 2H), 4.10 (t, 2H), 5.15 (br. s, 2H), 6.45 (s, 1H), 6.82 (s, 1H), 7.34 (d, 1H), 7.78 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 559 (M+H)+
実施例A−XXXII
11−(イソペンチルオキシ)−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−4−カルボニトリル
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−XXXIからの化合物100mg(179マイクロモル)、シアン化亜鉛32mg(269マイクロモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)8mg(7マイクロモル)を加熱と減圧で乾燥したフラスコ中のジメチルホルムアミド2mLに加える。フラスコをさらに1回減圧し、アルゴンを吹き込み、一夜100℃に加熱する。冷後、水1mLおよび酢酸エチル5mLを反応混合物に加え、混合物をExtrelut カートリッジで濾過し、酢酸エチル約40mLで溶離させる。濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物28mg(理論値の36%)を得る。
Rf = 0.37 (シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 1.01 (d, 12H), 1.71-1.95 (m, 3H), 2.22-2.40 (m, 4H), 2.89 (d, 2H), 4.10 (t, 2H), 5.08 (br. s, 2H), 6.46 (s, 1H), 6.83 (s, 1H), 7.50 (d, 1H), 7.96 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 436 (M+H)+
実施例A−XXXIII
1−[11−(シクロペンチルエチニル)−4−メトキシ−9−メチル−5−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−3−イル]−3−メチルブチル・ホーメート
Figure 2006508938
この製造は実施例A−XVIIIと同様にして実施例A−XVからの化合物100mg(188マイクロモル)を用いて実施する。これで生成物89mg(理論値の100%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 6H), 1.54-1.88 (m, 9H), 1.97-2.02 (m, 2H), 2.23 (s, 3H), 2.89 (五重, 1H), 4.03 (s, 3H), 5.05 (q, 2H), 6.28 (dd, 1H), 6.73 (s, 1H), 7.05 (d, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.47 (d, 1H), 8.06 (s, 1H) ppm.
LC-MS (方法 7): Rt = 4.05 分
MS (ESIpos): m/z = 449 (M+H)+
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
実施例A−XXXVI
1−(11−ヘプチル−4−メトキシ−9−メチル−5−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−3−イル)−3−メチルブチル・ギ酸エステル
Figure 2006508938
アルゴン下に9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンの0.5M−溶液1.5mL(751マイクロモル)をテトラヒドロフランに注入し、0℃で(濁った溶液)1−ヘプテン106μL(751マイクロモル)を添加する。室温で4時間後、ジオキサン2mL、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)5.4mg(4.7マイクロモル)、燐酸カリウム60mg(282マイクロモル)および実施例A−XVからの化合物100mg(188マイクロモル)を加え、混合物を85℃で一夜加熱する。冷後、反応混合物を水に注入し、酢酸エチルで2回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。 残渣をシリカゲル上クロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→2:1)で精製する。これで生成物63mg(理論値の69%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 0.88 (t, 3H), 0.96 (d, 6H), 1.23-1.90 (m, 13H), 2.25 (s, 3H), 3.80 (t, 2H), 4.03 (s, 3H), 5.05 (q, 2H), 6.27 (dd, 1H), 6.67 (s, 1H), 6.86 (d, 1H), 7.03 (s, 1H), 7.46 (d, 1H), 8.06 (s, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 483 (M+H)+
実施例A−XXXVII
4−ヒドロキシ−11−(イソペンチルオキシ)−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−XXIXからの化合物10g(22.7ミリモル)をジクロロメタン250mLに溶解し、−78℃で1M−三臭化硼素・テトラヒドロフラン溶液20.43mL(20.43ミリモル)を加える。−78℃で2時間後、メタノール30mLを反応液に加え、混合物を−78℃で30分間攪拌したのち、室温に戻す。混合物を少量のジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回および水で2回洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をジエチルエーテルに取り、攪拌し、固体を吸引濾取し、高真空下に乾燥する。これで生成物7.7g(理論値の80%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 1.00 (dd, 12H), 1.77 (q, 2H), 1.92 (七重, 1H), 2.22-2.40 (m, 4H), 2.80 (d, 2H), 4.09 (t, 2H), 5.10 (br. s, 2H), 6.44 (s, 1H), 6.73 (d, 1H), 6.81 (s, 1H), 7.89 (d, 1H), 13.20 (s, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 427 (M+H)+
HPLC (方法1): Rt = 5.39 分
実施例A−XXXVIII
4−メトキシ−8−フルオロ−11−(イソペンチルオキシ)−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−XXXVIIからの化合物252mg(0.57ミリモル)を乾燥アセトニトリル2mLに溶解し、これに1−フルオロ−4−ヒドロキシ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン・ビステトラフルオロボレート(Al上50%)811mg(1.26ミリモル)を室温で加える。混合物を80℃で2時間攪拌する。室温に冷却後、酢酸エチルと水各10mLを添加する。両層を分離し、水層を酢酸エチルでさらに2回抽出し、有機層を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧下に除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン→シクロヘキサン/酢酸エチル1:1→酢酸エチル)で精製する。これで生成物14mg(理論値の5%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (dd, 12H), 1.73 (q, 2H), 1.88 (七重, 1H), 2.12-2.28 (m, 4H), 2.81 (d, 2H), 3.96 (t, 3H), 4.05 (t, 2H), 5.26 (s, 2H), 6.78 (d, 1H), 6.95 (d, 1H), 7.67 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 459 (M+H)+
実施例A−XXXIX
4−エトキシ−11−(イソペンチルオキシ)−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−XXXVIIからの化合物180mg(422マイクロモル)をテトラヒドロフラン2mLに溶解し、炭酸カリウム116mg(844マイクロモル)およびヨードエタン270μL(3.38ミリモル)を加え、混合物を40℃で16時間攪拌する。反応が不完全なので、ヨードエタン135μL(1.69ミリモル)を追加し、60℃に昇温する。8時間後、反応物を冷却し、減圧濃縮する。残渣を酢酸エチルに取り、1N−塩酸で洗う。水層を酢酸エチルで1回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物132mg(理論値の69%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (dd, 12H), 1.40 (t, 3H), 1.77 (q, 2H), 1.92 (七重, 1H), 2.20 (七重, 1H), 2.27 (s, 3H), 2.85 (d, 2H), 4.09 (t, 2H), 4.13 (q, 2H), 5.09 (br. s, 2H), 6.42 (s, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.97 (d, 1H), 7.65 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 455 (M+H)+
HPLC (方法1): Rt = 5.84 分
実施例A−XL
11−ヒドロキシ−4−メトキシ−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
ペニシリド1.43g(3.84ミリモル)をジクロロメタン38mLに溶解し、塩基性アルミナ783mg(7.68ミリモル)とピリジニウムクロロクロメート1.65g(7.68ミリモル)を加える。室温で1時間後、反応混合物をシリカゲルで濾過(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1)する。これで生成物390mg(理論値の27%)を得る。
Rf = 0.56 (シクロヘキサン/酢酸エチル 2:1)
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 6H), 2.21 (七重, 1H), 2.25 (s, 3H), 2.84 (d, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.12 (br. s, 2H), 5.95 (s, 1H), 6.40 (s, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.94 (d, 1H), 7.68 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 371 (M+H)+
HPLC (方法1): Rt = 4.69分
実施例A−XLI
8−メトキシ−3−メチル−9−(3−メチルブタノイル)−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・クロロメタンスルホネート
Figure 2006508938
実施例A−XLからの化合物800mg(2.16ミリモル)をジクロロメタン20mLに溶解し、0℃に冷却する。次にトリエチルアミン602μL(4.32ミリモル)とクロロメタンスルホニルクロリド386mg(2.59ミリモル)とのジクロロメタン5mL溶液を滴下する。室温で2時間後、反応液を1M−塩酸と飽和炭酸水素ナトリウム溶液とで洗う。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル5:1)で精製する。これで生成物749mg(理論値の72%)を得る。
Rf = 0.43 (シクロヘキサン/酢酸エチル 2:1)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 6H), 2.22 (七重, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.84 (d, 2H), 3.96 (s, 3H), 4.87 (s, 2H), 5.16 (br. s, 2H), 6.88 (br. s, 1H), 7.20 (d, 1H), 7.26 (br. s, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.71 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 483 (M+H)+
HPLC (方法 2): Rt = 5.01 分
実施例A−XLII
8,10−ジクロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
まずペニシリド1.5g(4.03ミリモル)をエタノール/水(1:1)30mLに入れ、N−クロロサクシンイミド1.18g(8.86ミリモル)および塩化鉄(III)六水和物1.83g(7.81ミリモル)を加え、混合物を週末にわたって室温で攪拌する。後処理では反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水洗する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→5:1)で精製する。これで生成物1.23g(理論値の69%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.44-1.86 (m, 3H), 2.00 (br. s, 1H), 2.44 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.05-5.12 (m, 1H), 5.41 (q, 2H), 6.40 (s, 1H), 6.87 (d, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 464 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.07 分
実施例A−XLIII
8−クロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
ペニシリド2.25g(6.04ミリモル)をまずエタノール/水(1:1)45mLに入れ、N−クロロサクシンイミド847mg(6.34ミリモル)と塩化鉄(III)六水和物1.58g(5.86ミリモル)とを加え、混合物を週末にわたって室温で攪拌する。後処理では反応混合物を酢酸エチル100mLで希釈し、水洗する。有機層は飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル5:1→3:1)で精製する。これで生成物2.21g(理論値の75%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.42-1.86 (m, 3H), 2.04 (br. s, 1H), 2.29 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.09 (dd, 1H), 5.35-5.48 (m, 2H), 6.05 (br. s, 1H), 6.84 (d, 1H), 6.94 (br. s, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 429 (M+Na)+
HPLC (方法 2): Rt = 4.86 分
実施例A−XLIV
3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル)−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例A−XXVIIIからの化合物1.50g(3.40ミリモル)とイミダゾール0.51g(7.46ミリモル)とをDMF7.5mLに溶解し、混合物を0℃に冷却し、tert−ブチルジメチルクロロシラン0.92g(6.1ミリモル)を加える。混合物を室温で一夜攪拌する。次に水を加え、混合物をジエチルエーテル5回抽出し、有機層を集め、2回水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。これで生成物1.72g(理論値の91%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ=-0.21 (s, 3H), 0.02 (s, 3H), 0.81 (s, 9H), 0.88 (d, 3H), 0.95 (d, 3H), 0.99 (d, 6H), 1.30 (m, 2H), 1.60 (m, 1H), 1.75 (m, 2H), 1.92 (m, 1H), 2.22 (s, 3H), 3.90 (s, 3H), 4.06 (t, 2H), 4.98 (s, 2H), 5.05 (dd, 1H), 6.39 (br. s, 1H), 6.77 (br. s, 1H), 6.89 (d, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 574 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 9.2 分
実施例A−XLV
3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル)−6−[2−(ヒドロキシメチル)−6−(イソペンチルオキシ)−4−メチルフェノキシ]−2−メトキシ安息香酸
Figure 2006508938
実施例A−XLIVの化合物1.71g(3.07ミリモル)をジクロロメタン25mLに溶解し、カリウム・トリメチルシラノレート0.79g(6.14ミリモル)を加える。反応混合物を室温で5〜6時間激しく攪拌する。溶媒を留去し、残渣を1M−塩酸で酸性とし、直ちに2部の酢酸エチルで抽出する。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。残渣は次の反応に十分な純度である。これで生成物1.72g(理論値の98%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ=-0.21 (s, 3H), 0.02 (s, 3H), 0.79 (m, 9H), 0.85 (m, 6H), 0.88 (d, 3H), 0.95 (d, 3H), 1.30 (m, 2H), 1.46 (m, 2H), 1.55 (m, 1H), 1.80 (m, 1H), 2.36 (s, 3H), 3.90 (m, 5H), 4.62 (s, 2H), 5.02 (dd, 1H), 6.39 (d, 1H), 6.71 (br. s, 1H), 6.87 (br. s, 1H), 7.38 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 597 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 7.0 分
実施例A−XLVI
3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル)−6−[2−ホルミル−6−(イソペンチルオキシ)−4−メチルフェノキシ]−2−メトキシ安息香酸
Figure 2006508938
実施例A−XLVの化合物1.72g(3.00ミリモル)をジクロロメタン30mLに溶解し、Dess−Martinペルヨーディナン2.55g(6.00ミリモル)を加える。溶液を室温で約1時間攪拌する。激しく攪拌しつつ、溶液が無色になるまで1M―水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、1M−塩酸を用いてpHを3〜4に調整する。直後に混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。粗生成物(2.30g、純度60%、理論値の80%)はさらなる精製をせずに次で用いる。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ=-0.21 (s, 3H), 0.02 (s, 3H), 0.70-1.00 (m, 21H), 1.20-1.90 (m, 6H), 2.40 (m, 3H), 3.90 (m, 5H), 5.02 (m, 1H), 6.30 (m, 2H), 7.01 (m, 1H), 7.35 (m, 1H), 10.20 (s, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 595 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 7.4 分
実施例A−XLVII
3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル)−6−[2−[(1R,S)−1−ヒドロキシエチル]−6−(イソペンチルオキシ)−4−メチルフェノキシ]−2−メトキシ安息香酸
Figure 2006508938
実施例A−XLVIの化合物2.2g(純度:60%、2.30ミリモル)をテトラヒドロフラン100mLに溶解し、溶液を−78℃に冷却する。3M−臭化メチルマグネシウムのTHF溶液1.5mL(4.6ミリモル)を徐々に滴下する。次に混合物を室温でさらに約15分間攪拌する。濃塩化アンモニウム溶液を加えて反応を停止させ、1M−塩酸でpHを約3〜4に調整する。次に混合物をジクロロメタンで3回抽出し、有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。残渣(2.2g、純度62%、理論値の100%)は粗製のまま次に用いる。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= ‐0.21 (s, 3H), 0.03 (s, 3H), 0.70-1.00 (m, 21H), 1.20-1.90 (m, 9H), 2.36 (s, 3H), 3.90 (m, 6H), 4.62 (s, 1H), 5.02 (m, 1H), 6.41 (d, 1H), 6.73 (br. s, 1H), 6.88 (br. s, 1H), 7.38 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 606 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 7.1 分
実施例A−XLVIII
7(R,S)−3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル)−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−7,9−ジメチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−XLVIIの化合物2.2g(純度:60%、2.3ミリモル)をアセトニトリル10mLに溶解し、トリエチルアミン3.90mL(28.01ミリモル)を加える。この溶液を10時間にわたって還流下80℃に保持したヨウ化2−クロロ−1−メチルピリジニウム3.59g(14.05ミリモル)とアセトニトリル15mLとの混合物中に滴下する。溶媒を留去し、残渣をジクロロメタンに取り、水洗し、有機層を乾燥し、濃縮する。残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル、移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)で精製する。これで生成物0.79g(理論値の37%)をエピマー混合物として得る。
Rf = 0.73 (シクロヘキサン/酢酸エチル 5:1)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= -0.21-0.02 (m, 6H), 0.81-1.00 (m, 21H), 1.20-1.98 (m, 9H), 2.30 (m, 3H), 3.92 (s, 3H), 4.06 (m, 2H), 5.10 (m, 1H), 5.45 (m, 1H), 6.58 (br. s, 1H), 6.77 (br. s, 1H), 6.93 (m, 1H), 7.57 (m, 1H) ppm.
LC-MS (方法 6): Rt = 5.40 分
MS (ESIpos): m/z = 593 (M+Na)+.
製造実施例:
実施例A−1
3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−11−(2−メチルブトキシ)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
ペニシリド100mg(0.27ミリモル)を1,3−ジメチルテトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン0.5mLに溶解し、水素化ナトリウム11.3mg(0.28ミリモル)を0℃で加える。混合物を室温で15分間攪拌する。1−ブロモ−2−メチルブタン60.8mgとヨウ化ナトリウム10.1mg(0.07ミリモル)との1,3−ジメチルテトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン0.5mL溶液を加え、混合物を80℃に2時間加熱する。冷後、反応液に水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出する。有機層を水で2回および飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル勾配)で精製する。これで生成物66mg(理論値の56%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.95-1.00 (m, 9H), 1.09 (d, 3H), 1.32-2.00 (m, 7H), 2.26 (s, 3H), 3.80-3.95 (m, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.04-5.14 (m, 3H), 6.52 (br. s, 1H), 6.79 (br. s, 1H), 6.93 (d, 1H), 7.52 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 465 (M+Na)+
HPLC (方法 2): Rt = 5.48 分
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例A−6
3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−11−[(4−メチルペンチル)オキシ]−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド100mg(0.27ミリモル)をテトラヒドロフラン1mLに溶解し、水素化ナトリウム11.3mg(0.28ミリモル)を0℃で加える。5分後、1−ブロモ−4−メチルペンタン66.5mg(0.40ミリモル)とヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム0.1mg(0.21ミリモル)とを反応液に加え、混合物を一夜60℃に加熱する。冷後、水1.5mLを 混合物に加え、混合物をジクロロメタンで希釈する。混合物をExtrelut NT 3カートリッジで濾過し、カートリッジをジクロロメタン各5mLで3回洗浄する。濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物62.5mg(理論値の51%)を得る。
Rf 値= 0.43 (酢酸エチル/シクロヘキサン1:2)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.92-0.99 (m, 12H), 1.37-1.93 (m, 8H), 1.96 (d, 1H), 2.27 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 4.04 (t, 2H), 5.04-5.12 (m, 3H), 6.41 (s, 1H), 6.78 (s, 1H), 6.95 (d, 1H), 7.53 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 474 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.32 分
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例A−14
8,10−ジブロモ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−11−[(2−メチル−2−プロペニル)オキシ]−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−Iからの化合物1g(2ミリモル)をジメチルホルムアミド14mLに溶解し、炭酸セシウム0.8g(2.4ミリモル)と3−ブロモ−2−メチルプロペン0.3g(2.4ミリモル)とを加えて混合物を密閉容器中で60℃で4時間攪拌する。冷後、反応液を攪拌下に氷冷0.15N−塩酸に注入する。生成する沈殿生成物を吸引濾取し、高真空下に乾燥する。固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→6:1)で精製する。これで生成物915mg(理論値の78%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.42−1.85 (m, 3H), 1.92 (s, 4H), 2.60 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 4.55 (s, 2H), 5.01 (s, 1H), 5.08 (五重, 1H), 5.19 (s, 1H), 5.37-5.48 (m, 2H), 6.97 (d, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 606 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.82 分
実施例A−15
8,10−ジクロロ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
この製造は実施例A−14に記載の製法と同様にして実施例A−XLIIからの化合物50mg(0.11ミリモル)を用いて実施する。これで生成物31mg(理論値の54%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.95-1.00 (m, 12H), 1.25-1.93 (m, 7H), 2.44 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 4.16 (t, 2H), 5.07-5.14 (m, 1H), 5.40-5.42 (m, 2H), 6.96 (d, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm.
実施例A−16
3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−11−(ネオペンチルオキシ)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド100mg(0.27ミリモル)をジメチルホルムアミド0.5mLに溶解し、水素化ナトリウム11.3mg(0.28 ミリモル)を0℃で加える。5分後、反応液を1,3−ジメチルテトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン0.5mLで希釈し、ヨウ化ネオペンチル159mg(0.81ミリモル)と酸化銀(I)68mg(0.30ミリモル)とを加え、混合物を100℃に一夜加熱する。冷後、混合物に水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出する。有機層を1回水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/シクロヘキサン1:3)で精製する。これで生成物13.5mg(理論値の11%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (q, 6H), 1.10 (s, 9H), 1.45-1.83 (m, 3H), 1.99 (d, 1H), 2.26 (s, 3H), 3.67 (s, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.04-5.12 (m, 3H), 6.40 (s, 1H), 6.78 (s, 1H), 6.95 (d, 1H), 7.56 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 460 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.55 分
実施例A−17
3−({9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル}オキシ)ベンゾニトリル
Figure 2006508938
ペニシリド70mg(0.19ミリモル)を3−シアノフェニルホウ酸55.2mg、酢酸銅(II)51.2mg(0.28ミリモル)およびモレキュラーシーブス(4Å)とともにジクロロメタン10mLに懸濁する。反応混合物に室温でトリエチルアミン130μL(0.94ミリモル)とピリジン80μL(0.94ミリモル)とを同時に加え、混合物を一夜攪拌する。生成物のRf値は出発物質の値に対応する。後処理では混合物にシリカゲルを加え、混合物を減圧下に蒸発乾固する。この粗生成物を20gシリカゲルカートリッジ(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル90:10→50:50)で精製する。これで生成物53mg(理論値の60%)を得る。
LC-MS (方法 3): Rt = 3.25 分
MS (ESIpos): m/z = 474 (M+H)+
実施例A−18
4−({9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル}オキシ)ベンゾニトリル
Figure 2006508938
この製造は実施例A−17に記載の操作と同様にしてペニシリド70mg(0.19ミリモル)を用いて実施する。これで生成物71mg(理論値の79%)を得る。
LC-MS (方法 3): Rt = 3.27 分
MS (ESIpos): m/z = 474 (M+H)+
実施例A−19
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・ピバレート
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド100mg(0.27ミリモル)をテトラヒドロフラン1mLに溶解し、水素化ナトリウム11.3mg(0.28ミリモル)を0℃で加える。5分後、2,2−ジメチルプロピオニルクロリド30μL(0.28ミリモル)を反応液に滴下し、混合物を室温で1時間攪拌する。後処理では反応混合物に水を加え、混合物を酢酸エチルで2回抽出する。有機層を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/シクロヘキサン1:4→1:1)で精製する。これで生成物106mg(理論値の87%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (t, 6H), 1.39 (s, 9H), 1.45-1.53 (m, 1H), 1.66-1.85 (m, 2H), 1.92 (d, 1H), 2.28 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 5.05-5.13 (m, 3H), 6.71 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 6.94 (d, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 479 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.26 分
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例A−28
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−4−ビニル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・ピバレート
Figure 2006508938
アルゴン下に2,2−ジメチルプロピオニルクロリド12.3mg(0.10ミリモル)を入れ、実施例A−VIIからの化合物27mg(0.07ミリモル)のテトラヒドロフラン150μL溶液を加える。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン20μL(0.10ミリモル)のテトラヒドロフラン100μL溶液を加え、混合物を室温で一夜攪拌する。後処理では反応混合物に水0.8mL、1N−塩酸3滴および酢酸エチル3mLを加え、混合物をExtrelut/シリカゲルカートリッジ1.1gで濾過する。カートリッジを酢酸エチル12mLで洗い、濾液を減圧濃縮する。粗製の生成物を分取HPLCで精製する。これで生成物24mg(理論値の73%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.4 (s, 9H), 1.66-1.81 (m, 2H), 1.95 (d, 1H), 2.2 (s, 3H), 2.92 (d, 1H), 3.98 (s, 3H), 4.95 (d, 1H), 5.08 (五重, 1H), 5.22-5.33 (m, 2H), 5.58 (d, 1H), 6.58 (dd, 1H), 6.92 (s, 1H), 6.94 (d, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 505 (M+Na)+
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例A−38
8−アリル−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例A−IXからの化合物50mg(95.89マイクロモル)をジメチルホルムアミド1mLに溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)6mg(4.79 マイクロモル)を加える。反応混合物に5分間アルゴンを通す。アリルトリブチル錫149μL(479.44マイクロモル)を滴下する。反応容器を密閉し、混合物を90℃で一夜攪拌する。後処理では反応混合物に水を加え、冷後、混合物を酢酸エチルで2回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。粗製生成物を短いシリカゲルカラム(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→2:1)で精製する。これで生成物43mg(理論値の94%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.94-1.01 (m, 12H), 1.25-2.04 (m, 7H), 2.23 (s, 3H), 3.23-3.24 (m, 2H), 3.97 (s, 3H), 4.08 (t, 2H), 4.72 (dd, 1H), 5.01 (dd, 1H), 5.07 (m, 1H), 5.17 (s, 2H), 5.75-5.88 (m, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.92 (d, 1H), 7.55 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 483 (M+H)+
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
実施例A−41
3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−8−ビニル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例A−IXからの化合物50mg(95.89マイクロモル)をジメチルホルムアミド1mLに溶解し、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)15.5mg(22.05マイクロモル)とトリエチルアミン15μLとを加える。反応混合物にアルゴンを5分間通す。トリブチルビニル錫140μL(479.44マイクロモル)を滴下する。反応容器を密閉し、80℃で一夜攪拌する。後処理では反応混合物に水を加え、冷後混合物を酢酸エチルで抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。粗製生成物を分取厚層クロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)で精製する。これで生成物20mg(理論値の44%)を得る。
LC-MS (方法 3): Rt = 3.78 分
MS (ESIpos): m/z = 469 (M+H)+
実施例A−42
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・2−プロパンスルホネート
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド100mg(0.27ミリモル)をテトラヒドロフラン1mLに溶解し、0℃で水素化ナトリウム11.3mg(0.28ミリモル)を加える。5分後、2−プロパンスルホニルクロリド40.2mg(0.28ミリモル)とトリエチルアミン110μL(0.81ミリモル)とを反応液に加え、混合物を室温で2時間攪拌する。後処理では反応混合物をジクロロメタン25mLで希釈し、2回水洗する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物70mg(理論値の54%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.45-1.80 (m, 3H), 1.59 (d, 6H), 1.92 (br. s, 1H), 2.30 (s, 3H), 3.62 (五重, 1H), 3.98 (s, 3H), 5.06-5.16 (m, 3H), 6.79 (s, 1H), 7.20 (d, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.61 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 501 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.78 分
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例A−48
8−メトキシ−3−メチル−9−[(1Z)−3−メチル−1−ブテニル]−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・2−プロパンスルホネート
Figure 2006508938
この化合物は実施例A−42製造の副産物として生成する。22mg(理論値の17%)が得られる。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 1.10 (d, 6H), 1.59 (d, 6H), 2.30 (s, 3H), 2.49 (五重, 1H), 3.61 (五重, 1H), 3.91 (s, 3H), 5.05-5.11 (m, 2H), 6.21 (dd, 1H), 6.56 (d, 1H), 6.78 (s, 1H), 7.16 (d, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 483 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.31 分
実施例A−49
8−メトキシ−3−メチル−9−[(1Z)−3−メチル−1−ブテニル]−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・1−プロパンスルホネート
Figure 2006508938
この化合物は実施例A−44製造の副産物として生成する。ペニシリド100mg(0.27ミリモル)は標記化合物59mg(理論値の48%)を与える。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 1.06-1.11 (m, 9H), 2.05 (六重, 2H), 2.30 (s, 3H), 2.51 (六重, 1H), 3.35 (t, 2H), 3.92 (s, 3H), 5.05-5.14 (m, 2H), 6.21 (dd, 1H), 6.55 (d, 1H), 6.79 (s, 1H), 7.10 (d, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 483 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.34 分
実施例A−50
3−(1−ヒドロキシ−2−メチル−3−ブテニル)−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例A−XIIIからの化合物50mg(130マイクロモル)を−78℃でテトラヒドロフラン2mLに溶解し、0.5M−1−メチル−2−プロペニルマグネシウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液520μLを滴下する。混合物を室温で一夜攪拌する。飽和塩化アンモニウム溶液1mLを反応液に加え、混合物をExtrelut/シリカゲルカートリッジ1.8gで濾過する。混合物をジクロロメタンで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物39mg(理論値の68%)を得る。
LC-MS (方法 4): Rt = 3.04 分
MS (ESIpos): m/z = 441 (M+H)+
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
実施例A−54
3−(1−ヒドロキシ−4−ペンテニル)−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
グリニャール試薬を製造するために、マグネシウム片243mg(10ミリモル)を入れ、減圧下に加熱乾燥し、冷後アルゴン下に乾燥ジエチルエーテル2mLで覆う。ブロモメチルシクロプロパン数滴を加え、反応が開始するまで混合物を加温する。ブロモメチルシクロプロパン[合計970μL(10ミリモル)]のジエチルエーテル3mL溶液を滴下し、混合物を還流下に油浴中で殆どのマグネシウムが溶解するまでさらに30分間加熱する。冷後、グリニャール溶液160μL(約2当量)を−78℃に冷却した実施例A−XIIIからの化合物60mg(0.16ミリモル)のテトラヒドロフラン1.6mL溶液に加える。−78℃で3時間後、飽和塩化アンモニウム溶液を用いて反応液を加水分解する。混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出する。有機層を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。標記化合物44mg(理論値の62%)が単離される。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 1.00 (d, 6H), 1.35-2.23 (m, 8H), 2.27 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 4.09 (t, 2H), 4.98-5.09 (m, 5H), 5.78-5.91 (m, 1H), 6.41 (br. s, 1H), 6.79 (br. s, 1H), 6.94 (d, 1H), 7.55 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 423 (M+Na)+
HPLC (方法 2): Rt = 5.55 分
実施例A−55
3−{1−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブチル)−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に1.7M−tert−ブチルリチウムのn−ペンタン溶液170μLを−78℃に冷却した1−ブロモ−2,2−ジメチルプロパン22mg(0.14ミリモル)の乾燥テトラヒドロフラン0.5mL溶液に5分間にわたって滴下する。混合物をこの温度で30分間攪拌する。この溶液を−78℃に冷却した実施例A−XIIIからの化合物50mg(0.13ミリモル)のテトラヒドロフラン0.5mL溶液に加える。混合物をさらに18時間攪拌し、室温まで温める。反応液は飽和塩化アンモニウム溶液0.5mLを用いて加水分解し、Extrelut/シリカゲルカートリッジ1.8gで濾過する。濾液を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出する。得られる溶液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。標記化合物10mg(理論値の16%)が単離される。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.97-1.04 (m, 15H), 1.58-2.00 (m, 6H), 2.27 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 4.09 (t, 2H), 5.08 (s, 2H), 5.15 (dd, 1H), 6.41 (br. s, 1H), 6.79 (br. s, 1H), 6.93 (d, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 479 (M+Na)+
実施例A−56
3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−4−メトキシ−9−メチル−11−[3−メチル−3−(1H−ピロール−1−イル}−1−ブチニル]−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例A−XVIIIからの化合物88.5mg(0.18ミリモル)を温メタノール2mLに溶解する。氷冷しつつ、水素化硼素ナトリウム10.3mg(0.27ミリモル)を加える。反応混合物を70分間攪拌する。この間に反応混合物を室温まで温める。次に混合物を減圧濃縮する。残渣をジクロロメタンおよび水0.4mLに取り、Extrelut/シリカゲルカートリッジ500mgで濾過する。ジクロロメタンを用いて残渣を溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカートリッジ3g(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→40:60)で精製する。これで生成物66mg(理論値の74%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (dd, 6H), 1.40-1.96 (m, 4H), 1.90 (s, 6H), 2.26 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.09 (br. s, 3H), 6.18 (t, 2H), 6.83 (br. s, 1H), 6.99 (d, 1H), 7.06 (t, 2H), 7.28 (br. s, 1H), 7.56 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 510 (M+Na)+
HPLC (方法 8): Rt = 5.25 分
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例A−67
3−{1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−8−ニトロ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
この製造は実施例A−XXXからの化合物170mg(350 マイクロモル)を用いて実施例A−56と同様にして実施する。後続するキラル相によるエナンチオマーのクロマトグラフィー分離[カラム:固定シリカゲル相に共有結合的に付着するセレクターポリ(N−メタアクリロイル−L−ロイシンtert−ブチルエステル)、20mmX250mm、移動相:イソヘキサン/酢酸エチル80:20、流速:25mL/分、室温、検出:254nm]で純エナンチオマー40mg(理論値の24%)を得たが、その立体構造決定はしなかった。
HPLC (方法 1): Rt = 5.57 分
MS (ESIpos): m/z = 510 (M+Na)+
Rt = 11.69 分 [カラム: Chiracel OD 10 μM; 移動相: ヘキサン/イソプロパノール91: 9; 流速: 1 ml/分; 室温;検出: 254 nm]。
実施例A−68
11−(1−ヘプチニル)−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
この製造は実施例A−XXIVからの化合物60mg(134マイクロモル)を用いて実施例A−56と同様にして実施される。
ラセミ体
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.89 (t, 3H), 0.98 (dd, 6H), 1.25-1.85 (m, 9H), 1.95 (d, 1H), 2.25 (s, 3H), 2.48 (t, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.07 (br. s, 3H), 6.76 (br. s, 1H), 7.06 (d, 1H), 7.23 (br. s, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 473 (M+Na)+.
後続するキラル相によるエナンチオマーのクロマトグラフィー分離[カラム:Chiracel OC 10μM、20mmX250mm、移動相:イソヘキサン/イソプロパノール90:10、流速:20mL/分、室温、検出:254nm]で純エナンチオマー15mg(理論値の25%)を得たが、その立体構造決定はしなかった。
Rt = 7.85 分 [カラム: Chiracel OD 10 μM; 移動相:ヘキサン/イソプロパノール91: 9; 流速: 1 ml/分; 室温; 検出: 254 nm]。
実施例A−69および実施例A−70
11−(2−シクロペンチル−1−エテニル)−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン(実施例A−69)
および
11−(2−シクロペンチルエタンー1−イル)−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン(実施例A−70)
Figure 2006508938
この製造は実施例A−56と同様にして実施例A−XXVIIからの化合物87mg(0.19ミリモル)を用いて実施される。粗製生成物を分取HPLCで精製する。これで実施例A−69の化合物12mg(理論値の14%)および実施例A−70の化合物25mg(理論値の29%)を得る。
実施例A−69:
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (t, 6H), 1.40-1.95 (m, 12H), 2.26 (s, 3H), 2.68 (六重, 1H), 3.98 (s, 3H), 5.03-5.13 (m, 3H), 6.32 (dd, 1H), 6.68 (br. s, 1H), 6.82-6.93 (m, 2H), 7.32 (br. s, 1H), 7.55 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 468 (M+NH4)+
実施例A−70:
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (t, 6H), 1.10-1.92 (m, 15H), 2.25 (s, 3H), 2.79-2.85 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 5.05-5.10 (m, 3H), 6.67 (br. s, 1H), 6.87 (d, 1H), 7.04 (br. s, 1H), 7.56 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 475 (M+Na)+
実施例A−71
4−エトキシ−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−11−(イソペンチルオキシ)−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
この製造は実施例A−56と同様にして実施例A−XXXIXからの化合物100mg(220マイクロモル)を用いて実施する。粗製生成物を分取HPLCで精製する。
ラセメート
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.95-1.01 (m, 12H), 1.42 (t, 3H), 1.47-1.97 (m, 7H), 2.27 (s, 3H), 4.06-4.21 (m, 4H), 5.05-5.12 (m, 3H), 6.40 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.93 (d, 1H), 7.56 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 479 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.52 分
後続するキラル相によるエナンチオマーのクロマトグラフィー分離[カラム:固定シリカゲル相に共有結合的に付着するセレクターポリ(N−メタアクリロイル−L−ロイシンtert−ブチルエステル)、20mmX 250mm、移動相:イソヘキサン/酢酸エチル85:15、流速:10mL/分、室温、検出:280nm]で純エナンチオマー22mg(理論値の22%)を得たが、その立体構造は決定しなかった。
Rt = 4.48 分 [カラム: 固定相シリカゲルに共有結合的に付着するセレクターポリ(N−メタアクリロイル−L−ロイシンtert−ブチルエステル)、 移動相: ヘキサン/イソプロパノール 80: 20; 流速: 1mL/分;室温、検出: 254nm]。
実施例A−72
11−アリル−3−[{1S}−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例A−XVIからの化合物100mg(187.8マイクロモル)をジメチルホルムアミド4mLに溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)50mg(43.2マイクロモル)を加える。反応混合物にアルゴンを5分間通し、アリルトリブチル錫291μL(939マイクロモル)を加え、反応容器を密閉して一夜90℃に加熱する。後処理では反応混合物に水を加え、冷後、混合物を酢酸エチルで2回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣を6gシリカゲルカートリッジ(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→5:1)で精製する。これで標記化合物66mg(理論値の89%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (dd, 6H), 1.43-1.83 (m, 3H), 1.95 (d, 1H), 2.26 (s, 3H), 3.61 (d, 2H), 3.98 (s, 3H), 5.06-5.17 (m, 5H), 5.94-6.15 (m, 1H), 6.72 (br. s, 1H), 6.90 (d, 1H), 7.04 (br. s, 1H), 7.55 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 419 (M+Na)+
実施例A−73
11−(シクロペンチルエチニル)−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例A−XXXIIIからの化合物90mg(189マイクロモル)をメタノール5mLに懸濁し、26%濃度のアンモニア水溶液68μLを加え、混合物を室温で1時間攪拌する。後処理では反応混合物を減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカートリッジ6g(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→5:1)で精製する。これで生成物69mg(理論値の81%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (dd, 6H), 1.46-2.08 (m, 11H), 1.96 (d, 1H), 2.24 (s, 3H), 2.90 (五重, 1H), 3.97 (s, 3H), 5.07 (br. s, 3H), 6.75 (br. s, 1H), 7.06 (d, 1H), 7.24 (br. s, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 471 (M+Na)+
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
実施例A−77
8−メトキシ−3−メチル−9−(3−メチルブタノイル)−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・メタンスルホネート
Figure 2006508938
実施例A−XLIからの化合物200mg(0.41ミリモル)を酸素不含トルエン5mLに取り、混合物を加熱沸騰させる。沸点で2,2'−アゾビス−2−メチルプロパンニトリル10mg(40ミリモル)と水素化トリ−n−ブチル錫170μL(0.62ミリモル)との酸素不含トルエン溶液5mLを3時間にわたって滴下する。3時間後、反応混合物を冷却し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル勾配)で精製する。得られる無色油状物をエーテルとかきまぜて結晶化させる。これで生成物95mg(理論値の51%)を得る。
Rf = 0.39 (シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 6H), 2.18 (七重, 1H), 2.37 (s, 3H), 2.90 (d, 2H), 3.64 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 5.40 (br. s, 2H), 7.19 (s, 1H), 7.24 (d, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.98 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 449 (M+H)+
HPLC (方法 2): Rt = 4.95 分
実施例A−78
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−1−(イソペンチルオキシ)−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−4−カルボニトリル
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−IXからの化合物50mg(0.10ミリモル)、シアン化亜鉛16.9mg(0.14ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)4.4mg(3.8マイクロモル)をジメチルホルムアミド2mLに溶解し、120℃で8時間攪拌する。冷後、ジエチルエーテル10mLを反応混合物に加え、混合物を飽和塩化アンモニウム溶液と水とで各1回洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、シリカゲルで濾過する。生成物を酢酸エチルで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取厚層クロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)で精製する。これで生成物36mg(理論値の80%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.95-1.02 (m, 12H), 1.26-1.95 (m, 7H), 2.5 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 4.14 (t, 2H), 5.07-5.14 (m, 1H), 5.4 (s, 2H), 6.84-6.88 (m, 2H), 7.60 (d, 1H).
実施例A−79
3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例A−XXIXからの化合物250mg(0.57ミリモル)をテトラヒドロフラン10mLに入れ、攪拌下に2M−イソプロピルマグネシウムクロリドのテトラヒドロフラン溶液340μL(0.68ミリモル)を加える。16時間後、水と酢酸エチルとを反応液に加え、混合物を1N−塩酸溶液に注入する。両層を分離し、水層を酢酸エチルで1回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。標記化合物78mg(理論値の31%)が単離される。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.95-1.01 (m, 12H), 1.43-1.97 (m, 7H), 2.27 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 4.09 (t, 2H), 5.05-5.12 (m, 3H), 6.41 (s, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.94 (d, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 465 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.42 分
実施例A−80
[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−7,9−ジメチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例A−XLVIIIからの化合物150mg(0.26ミリモル)を加熱で完全に乾燥し、アルゴンを流入させたシュレンクフラスコに秤量して入れ、化合物を減圧下に乾燥して痕跡量の水を除く。1M−テトラブチルアンモニウムフルオリドのTHF溶液0.40mL(0.40ミリモル)を加え、混合物を室温でさらに30分間攪拌する。混合物をシリカゲルで濾過し、生成物を酢酸エチルで溶離し、濾液を濃縮する。生成物はエピマー混合物(108mg、理論値の90%)として得られる。
Rf = 0.36 (シクロヘキサン/酢酸エチル 2:1)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 1.0 (m, 12H), 1.50 (m, 1H), 1.62-1.97 (m, 9H), 2.31 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 4.05 (m, 2H), 5.10 (m, 1H), 5.51 (m, 1H), 6.56 (br. s, 1H), 6.79 (br. s, 1H), 6.98 (d, 1H), 7.54 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 479 (M+Na)
HPLC (方法 1): Rt = 5.30/5.41 分
このエピマー生成物は分取HPLCで分離できる(一般法を参照)。エピマー混合物98mg(0.21ミリモル)は第一異性体(実施例A−81)34mg(0.07ミリモル、理論値の35%)および第二異性体(実施例A−82)34mg(0.07ミリモル、理論値の35%)を与える。
実施例A−81:
Rt = 9.28 分
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 1.0 (m, 12H), 1.50 (m, 1H), 1.62-1.97 (m, 9H), 2.31 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 4.05 (t, 2H), 5.10 (dd, 1H), 5.51 (q, 1H), 6.56 (br. s, 1H), 6.79 (br. s, 1H), 6.98 (d, 1H), 7.54 (d, 1H) ppm
実施例A−82:
Rt = 10.27 分
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 1.0 (m, 12H), 1.50 (m, 1H), 1.62-1.97 (m, 9H), 2.31 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 4.05 (t, 2H), 5.02 (dd, 1H), 5.51 (q, 1H), 6.56 (br. s, 1H), 6.80 (br. s, 1H), 6.98 (d, 1H), 7.54 (d, 1H) ppm
Bの部:
出発物質:
実施例B−I
8,10−ジブロモ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
ペニシリド[T. Sassa et al., Agr. Biol. Chem. 37, 1221 (1973); Tetrahedron Lett., 2333 (1973); Tetrahedron Lett., 3941 (1974); EP-A-411 268の化合物(Ib)]1g(2.69ミリモル)をエタノール15mLに溶解する。三塩化鉄436mg(2.69ミリモル)を水5mLに溶かし、反応液に滴下する。次に臭素277μL(5.37ミリモル)を加え、混合物を室温で一夜攪拌する。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、10%濃度のヨウ化カリウム溶液で1回、水で1回、10%重亜硫酸塩溶液で1回、および水で1回洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。これで生成物1.33g(理論値の93%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3):δ= 0.98 (t, 6H), 1.18-1.31 (m, 1H), 1.43-1.52 (m, 1H), 1.63-1.72 (m, 1H), 1.75-1.85 (m, 1H), 2.58 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.09 (dd, 1H), 5.43 (q, 2H), 6.52 (br. s, 1H), 6.87 (d, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 548 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.21 分
実施例B−IIおよび実施例B−III
8−ブロモ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン(実施例B−II)
および
10−ブロモ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン(実施例B−III)
Figure 2006508938
0℃でペニシリド1g(2.69ミリモル)をエタノール15mLに溶解し、三塩化鉄436mg(2.69ミリモル)の水5mL溶液を滴下する。臭素131μL(2.55ミリモル)のエタノール2mL溶液を30分間にわたって滴下し、混合物を室温で10時間攪拌する。反応液をジクロロメタンで希釈し、10%濃度のヨウ化カリウム溶液で1回、水で1回、10%重亜硫酸塩溶液で1回、および水で1回洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで実施例B−IIの化合物431mg(理論値の36%)および実施例B−IIIの化合物52mg(理論値の4%)を得る。
実施例B−II:
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.43-1.52 (m, 1H), 1.63-1.72 (m, 1H), 1.75- 1.85 (m, 1H), 1.95 (d, 1H), 2.34 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.09 (五重, 1H), 5.44 (q, 2H), 6.02 (s, 1H), 6.84 (d, 1H), 6.98 (s, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 468/470 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.87 分
実施例B−III:
1H-NMR (300 MHz, CDCl3):δ= 0.98 (t, 6H), 1.43-1.52 (m, 1H), 1.63-1.86 (m, 2H), 1.94 (d, 1H), 2.33 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.01-5.13 (m, 3H), 6.30 (s, 1H), 6.51 (s, 1H), 6.93 (d, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 468/470 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.78 分
実施例B−IV
8,10−ジメチル−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例B−Iからの化合物500mg(0.94ミリモル)をジメチルホルムアミド20mLに溶解し、アルゴン下に四メチル錫3.92mL(28.3ミリモル)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)251mg(0.22ミリモル)とを加える。反応容器を密閉し、電子レンジ(MLS Ethos 1600)でマイクロ波(電力200ワット)を照射して120℃に1時間加熱する。反応混合物を室温に冷却し、水20mLを加え、反応混合物を酢酸エチル10mLづつで計4回抽出する。有機層を集め、Extrelut/シリカゲルカートリッジ (1:1)2gで濾過し、溶媒を減圧下に除去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→10:90)で精製する。これで生成物339mg(理論値の90%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3):δ= 0.98 (dd, 6H), 1.40-1.85 (m, 3H), 2.00 (d, 1H), 2.08 (s, 3H), 2.15 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 4.00 (s, 3H), 4.91 (dd, 1H), 5.09 (五重, 1H), 5.19-5.38 (m, 2H), 6.09 (s, 1H), 6.86 (d, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 418 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.87 分
実施例B−Vおよび 実施例B−VI
8−シアノ−10−ブロモ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン(実施例B−V)
および
8−ブロモ−10−シアノ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン(実施例B−VI)
Figure 2006508938
実施例B−Iからの化合物500mg(0.94ミリモル)をジメチルホルムアミド20mLに溶解し、アルゴン下にシアン化亜鉛554mg(4.72ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)109mg(0.09ミリモル)を加える。反応容器を密閉し、電子レンジ(MLS Ethos 1600)でマイクロ波(電力200ワット)を照射して30分間の中断を置いて1時間ずつ2回160℃に加熱する。反応混合物を室温に冷却し、ジエチルエーテル20mLを加え、反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液と水各10mLで各1回洗浄する。有機層をExtrelut/シリカゲルカートリッジ(1:1)2gで濾過し、カートリッジをジエチルエーテル10mLで溶離する。次に溶媒を減圧下に除去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→10:90)で精製する。これで実施例B−Vの化合物104mg(理論値の23%)および実施例B−VIの化合物56mg(理論値の12%)を得る。
実施例B−V:
1H-NMR (400 MHz, CDCl3):δ= 0.98 (t, 6H), 1.43-1.52 (m, 1H), 1.55-1.74 (m, 2H), 2.48 (br. s, 1H), 2.60 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.05 (m, 1H), 5.48 (q, 2H), 6.81 (d, 1H), 7.52 (d, 1H), 7.95 (br. s, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 493/495 (M+NH4)+
HPLC (方法 2): Rt = 4.82 分
実施例B−VI:
1H-NMR (300 MHz, CDCl3):δ= 0.99 (t, 6H), 1.40-1.74 (m, 3H), 2.15 (br. s, 1H), 2.58 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.01-5.15 (m, 1H), 5.44 (q, 2H), 6.82 (d, 1H), 7.30 (br. s, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 493/495 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.65 分
実施例B−VII
11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−8−ビニル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例B−IIからの化合物417mg(0.924ミリモル)をトルエン16mLに溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)36mg(0.031ミリモル)およびトリブチルビニル錫0.54mL(1.85ミリモル)を加える。直ちに反応容器を密閉し、混合物を100℃で一夜攪拌する。冷後、反応混合物を減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→40:60)で精製する。これで生成物180mg(理論値の49%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3):δ= 0.98 (t, 6H), 1.43-1.85 (m, 3H), 1.97 (d, 1H), 2.18 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 4.91 (dd, 1H), 5.09 (五重, 1H), 5.30 (br. s, 2H), 5.52 (dd, 1H), 5.97 (s, 1H), 6.56 (dd, 1H), 6.87 (d, 1H), 6.88 (s, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 421 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.76 分
実施例B−VIII
8−アリル−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
この製造は実施例B−VIIと同様にして実施例B−IIからの化合物310mg(0.687ミリモル)を用いて実施する。これで生成物155mg(理論値の55%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3):δ= 0.97 (t, 6H), 1.43-1.85 (m, 3H), 1.97 (d, 1H), 2.20 (s, 3H), 3.22-3.24 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 4.75 (dd, 1H), 5.00 (dd, 1H), 5.09 (五重, 1H), 5.17 (br. s, 2H), 5.77-5.92 (m, 1H), 6.04 (s, 1H), 6.87 (d, 1H), 6.88 (s, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 435 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.81 分
実施例B−IX
11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−3−[(1E)−3−メチル−1−ブテニル]−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例B−XLIからの化合物100mg(0.23ミリモル)をトルエン1.5mLに入れ、モレキュラーシーブ(4Å)20mgと触媒量のp−トルエンスルホン酸とを加え、混合物を100℃に2時間加熱する。反応混合物を冷却し、3倍容のジエチルエーテルを加え、混合物を室温で2時間攪拌する。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲル7gクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/シクロヘキサン1:7)で精製する。これで白色固体62mg(理論値の65%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3):δ= 1.00 (d, 6H), 1.10 (d, 6H), 1.77 (q, 2H), 1.92 (七重, 1H), 2.26 (s, 3H), 2.49 (六重, 1H), 3.91 (s, 3H), 4.09 (t, 2H), 5.04 (s, 2H), 6.13-6.21 (m, 1H), 6.40 (s, 1H), 6.55 (d, 1H), 6.78 (s, 1H), 6.88 (d, 1H), 7.54 (d, 1H) ppm.
HPLC (方法 1): Rt = 5.88 分
実施例B−X
11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−3−カルボアルデヒド
Figure 2006508938
実施例B−IXからの化合物1.11g(2.62ミリモル)をジオキサン52mLに入れ、四酸化オスミウム(2.5重量%濃度のtert−ブタノール溶液)3.3mLを加える。5分後、過ヨード酸ナトリウム2.8g(13.07ミリモル)の水26mL溶液を加える。無色懸濁液が形成される。90分後、混合物を濾過し、フィルターケーキをジクロロメタンで洗い、濾液をジクロロメタンと水との間に分配する。両層を分離し、水層をさらに2回ジクロロメタンで抽出する。有機層を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。暗色油状残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→4:1)で精製する。これで緑灰色固体671mg(理論値の67%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3):δ= 1.00 (d, 6H), 1.78 (q, 2H), 1.91 (七重, 1H), 2.28 (s, 3H), 4.07-4.12 (m, 5H), 5.11 (s, 2H), 6.43 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 7.03 (d, 1H), 8.00 (d, 1H), 10.35 (s, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 402 (M+NH4)+
HPLC (方法 2): Rt = 5.23 分
実施例B−XI
3−(1−ヒドロキシ−4−ペンテニル)−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
グリニャール試薬を製造するために、マグネシウム片243mg(10ミリモル)を入れ、減圧下に加熱して乾燥し、アルゴン下に冷却後、乾燥ジエチルエーテル2mLで覆う。ブロモメチルシクロプロパン数滴を加え、反応が始まるまで混合物を加温する。残りのブロモメチルシクロプロパン[計970μL(10ミリモル)]をジエチルエーテル3mLに溶解して滴下し、混合物を油浴で還流下にさらに30分間加熱して大部分のマグネシウムを溶解させる。冷後、このグリニャール溶液160μL(約2当量)を−78℃に冷却した実施例B−Xからの化合物60mg(0.16ミリモル)のテトラヒドロフラン1.6mL溶液に加える。−78℃で3時間後、反応液を飽和塩化アンモニウム溶液で加水分解する。混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出する。有機層を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。標記化合物44mg(理論値の62%)が単離される。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3):δ= 1.00 (d, 6H), 1.35-2.23 (m, 8H), 2.27 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 4.09 (t, 2H), 4.98-5.09 (m, 5H), 5.78-5.91 (m, 1H), 6.41 (br. s, 1H), 6.79 (br. s, 1H), 6.94 (d, 1H), 7.55 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 423 (M+Na)+
HPLC (方法 2): Rt = 5.55 分
実施例B−XII
11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−8−ニトロ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド300mg(0.806ミリモル)をジクロロメタン30mLに溶解し、−78℃に冷却する。ニトロニウム・テトラフルオロボレート118mg(0.886ミリモル)を加え、HPLCで監視しながら−20℃まで徐々に昇温させる。新生成物3種が形成される。反応混合物に水を加え、混合物を酢酸エチルで希釈する。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で3回および水で1回洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで位置異性体を4.3:1の割合で含有する生成物混合物16mg(理論値の5%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3):δ= 0.99 (dd, 6H), 1.40-2.02 (m, 4H), 2.31 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.14 (m, 3H), 6.53 (s, 1H), 6.85 (d, 1H), 6.96 (s, 1H), 7.64 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 435 (M+NH4)+
実施例B−XIII
1−(11−ヒドロキシ−4−メトキシ−9−メチル−5−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−3−イル)−3−メチルブチル・ホーメート
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド6g(16.11ミリモル)をギ酸24mL(644ミリモル)に溶解し、40℃に1時間加熱する。冷後、反応液を減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:1→5:1)で精製する。生成物画分を減圧濃縮し、残渣をペンタンとかきまぜる。沈殿を吸引濾取し、高真空下に乾燥する。これで生成物5.6g(理論値の86%)を得る。
Rf = 0.40 (シクロヘキサン/酢酸エチル 2:1)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.94-0.97 (m, 6H), 1.42-1.87 (m, 3H), 2.24 (s, 3H), 4.03 (s, 3H), 4.98-5.17 (m, 2H), 6.06 (s, 1H), 6.26 (dd, 1H), 6.38 (br. s, 1H), 6.86 (br. s, 1H), 6.88 (d, 1H), 7.47 (d, 1H), 8.07 (s, 1H) ppm.
HPLC (方法1): Rt = 4.86 分
MS (ESIpos): m/z = 423 (M+Na)+
実施例B−XIV
2,3−ジヒドロキシ安息香酸メチルエステル
Figure 2006508938
2,3−ジヒドロキシ安息香酸2g(12.98ミリモル)をメタノール40mLに懸濁し、触媒量のp−トルエンスルホン酸を加え、混合物を加熱沸騰させる。計36時間還流し、p−トルエンスルホン酸を2回添加した後、反応液を冷却し、水80mLを加える。沈殿を吸引濾取し、メタノールと水の1:2混合物で洗う。高真空下での乾燥で生成物1g(理論値の46%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 3.95 (s, 3H), 5.64 (s, 1H), 6.79 (t, 1H), 7.10 (dd, 1H), 7.36 (dd, 1H), 10.87 (s, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 186 (M+NH4)+
HPLC (方法 2): Rt = 3.65 分
実施例B−XV
3−(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例B−XIVからの化合物8.4g(49.96ミリモル)をジメチルホルムアミド100mLに入れ、60%水素化ナトリウム2.6g(109.9ミリモル)を少量ずつ加える(発熱反応)。ベンジルブロミド6.54mL(54.95ミリモル)を15〜20℃で滴下する。30分後、反応混合物を氷と希塩酸との混合物に注入し、ジエチルエーテルで抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をメタノールから再結晶する。これで生成物4.1g(理論値の30%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ=3.95 (s, 3H), 5.17 (s, 2H), 6.74 (t, 1H), 7.05 (dd, 1H), 7.27-7.39 (m, 3H), 7.42-7.46 (m, 3H), 10.99 (s, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 281 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.84 分
実施例B−XVI
2−(ベンジルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)フェノール
Figure 2006508938
アルゴン下に水素化硼素ナトリウム3.9g(103ミリモル)をテトラヒドロフラン25mLに懸濁する。実施例B−XVからの化合物6.6g(26ミリモル)のテトラヒドロフラン45mL溶液を滴下する。内温50℃でメタノール16mLを滴下する。2時間後、混合物に水40mLを加える。混合物を希塩酸でpH1に調整し、水で希釈し、ジクロロメタンで抽出する。有機層を減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン)で精製する。これで生成物4g(理論値の65%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 2.26 (br. t, 1H), 4.74 (br. d, 2H), 5.11 (s, 2H), 6.02 (s, 1H), 6.77-6.92 (m, 3H), 7.35-7.43 (m, 5H) ppm.
MS (DCI): m/z = 248 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.05 分
実施例B−XVII
2−(ベンジルオキシ)−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェノール
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例B−XVIからの化合物2.90g(12.59ミリモル)をジクロロメタン40mLに入れ、触媒量のp−トルエンスルホン酸を加える。−10℃で3,4−ジヒドロ−2H−ピラン1.21mL(13.22ミリモル)を15分間にわたって滴下する。30分後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注入する。有機層を2回水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1)で精製する。これで生成物3.83g(理論値の97%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 1.52-1.88 (m, 6H), 3.54-3.57 (m, 1H), 3.93-3.99 (m, 1H), 4.63 (d, 1H), 4.75 (br. t, 1H), 4.86 (d, 1H), 5.11 (s, 2H), 6.35 (s, 1H), 6.77-6.81 (m, 1H), 6.88 (dd, 1H), 6.94 (dd, 1H), 7.32-7.44 (m, 5H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 337 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.87 分
実施例B−XVIII
6−{2−(ベンジルオキシ)−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェノキシ}−3−ホルミル−2−メトキシ安息香酸メチルエステル
Figure 2006508938
アルゴン下に6−ブロモ−3−ホルミル−2−メトキシ安息香酸メチル6.51g(23.86ミリモル)[DE-A-4039860, 実施例5]と実施例B−XVIIからの化合物15g(47.71ミリモル)とをアセトニトリル380mLに溶解し、銅3.79g(59.64ミリモル)、酸化銅(II)4.74g(59.64ミリモル)および4−ジメチルアミノピリジン8.74g(71.57ミリモル)を加え、混合物を80℃に一夜加熱する。後処理では混合物を冷却し、珪藻土で吸引濾過し、生成物をジクロロメタンで溶離する。濾液を減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1)で精製する。これで生成物8g(理論値の61%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 1.41-1.67 (m, 6H), 3.45-3.49 (m, 1H), 3.75-3.79 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.93 (s, 3H), 4.47 (d, 1H), 4.66 (br. t, 1H), 4.72 (d, 1H), 5.01 (s, 2H), 6.42 (dd, 1H), 6.99 (dd, 1H), 7.11-7.26 (m, 7H), 7.71 (d, 1H), 10.21 (s, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 524 (M+NH4)+
実施例B−XIX
6−{2−(ベンジルオキシ)−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェノキシ}−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2−メトキシ安息香酸メチルエステル
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例B−XVIIIからの化合物6g(11.85ミリモル)をテトラヒドロフラン75mLに溶解し、−78℃に冷却する。この温度で15%濃度のイソブチルリチウムのヘプタン溶液11mL(17.77ミリモル)を徐々に滴下する。温度を−65℃以下に保持する。添加後、−78℃での攪拌を5分間継続し、次に反応液を室温で1時間攪拌する。反応混合物に10%濃度の塩化アンモニウム溶液を加え、混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機層を1回水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→100:25)で精製する。これで生成物4.2g(理論値の63%)を得る。
Rf = 0.22 (ジクロロメタン/メタノール 100:1)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.95 (dd, 6H), 1.42-1.87 (m, 10H), 3.42-3.52 (m, 1H), 3.75-3.85 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.91 (s, 3H), 4.52 (dd, 1H), 4.65-4.79 (m, 2H), 4.96-5.10 (m, 3H), 6.34 (d, 1H), 6.93-6.98 (m, 1H), 7.14-7.25 (m, 8H) ppm.
実施例B−XX
6−[2−(ベンジルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)フェノキシ]−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2−メトキシ安息香酸メチル
Figure 2006508938
実施例B−XIXからの化合物300mg(0.531ミリモル)を氷酢酸3mL、テトラヒドロフラン1mLおよび水0.5mLの混液に溶解し、混合物を50℃に3時間加熱する。冷後、反応液を減圧濃縮する。残渣をトルエンに取り、再び減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→2:1)で精製する。これで生成物157mg(理論値の62%)を得る。
Rf = 0.33 (ジクロロメタン/メタノール 100:5)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.93-0.98 (m, 6H), 1.40-1.80 (m, 3H), 1.82 (d, 1H), 2.77 (t, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.94 (s, 3H), 4.60 (d, 2H), 4.98-5.10 (m, 3H), 6.36 (d, 1H), 6.97-7.05 (m, 2H), 7.12-7.30 (m, 7H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 503 (M+Na)+
実施例B−XXI
11−(ベンジルオキシ)−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例B−XXからの化合物2g(4.16ミリモル)をメタノール15mLに溶解し、水酸化カリウム2.33g(41.62ミリモル)を加え、混合物を還流下に7時間攪拌する。冷後、反応混合物を減圧濃縮する。残渣を水に取り、ジクロロメタン各100mLで3回抽出する。水相を6N−塩酸でpH1に調整し、ジクロロメタン各100mLで3回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をアセトニトリル12mLに溶解し、トリエチルアミン4.35mL(31.21ミリモル)を加える。この溶液をシリンジポンプを用いてアルゴン下に10時間にわたって80℃のヨウ化2−クロロ−1−メチルピリジニウム4g(15.82ミリモル)のアセトニトリル238mL溶液に導入する。添加後、混合物を80℃で8時間攪拌する。冷後、反応液を減圧濃縮する。残渣をジクロロメタンに取り、3回水洗する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル5:1→2:1)で精製する。これで生成物1.58g(理論値の85%)を得る。
Rf = 0.23 (シクロヘキサン/酢酸エチル 2:1)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (t, 6H), 1.42-1.85 (m, 4H), 3.98 (s, 3H), 5.06-5.11 (m, 1H), 5.14 (s, 2H), 5.22 (s, 2H), 6.66 (dd, 1H), 6.95-7.05 (m, 3H), 7.33-7.42 (m, 3H), 7.49 (dd, 2H), 7.56 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos) = 471 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.92 分
実施例B−XXII
11−ヒドロキシ−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例B−XXIからの化合物200mg(0.446ミリモル)をエタノール25mLに溶解し、10%パラジウム炭200mgを加える。攪拌しつつ懸濁液を減圧し、アルゴンを吹込み、75℃に加熱する。この温度で1,4−シクロヘキサジエン2.5mL(26.76ミリモル)を少量ずつ(30分毎に0.5mL)加える。最後の添加後、混合物を75℃でさらに1時間攪拌する。冷後、反応混合物を珪藻土で濾過し、エタノールで溶離する。濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物148mg(理論値の93%)を得る。
Rf = 0.15 (シクロヘキサン/酢酸エチル 2:1)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.42-1.85 (m, 3H), 1.99 (d, 1H), 3.98 (s, 3H), 5.07-5.12 (m, 3H), 6.16 (s, 1H), 6.58 (dd, 1H), 6.90 (d, 1H), 6.97 (t, 1H), 7.03-7.06 (m, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos) = 341 [(M+H)-H2O]+
HPLC (方法 1): Rt = 4.36 分
実施例B−XXIII
1−(11−ヒドロキシ−4−メトキシ−9−メチル−5−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−3−イル}−3−メチルブチル・ホーメート
Figure 2006508938
ペニシリド15g(40.3ミリモル)をギ酸80mLと共に40℃に加熱する。1時間後、反応液を冷却し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→5:1)で精製する。これで生成物14.6g(理論値の91%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 6H), 1.42-1.90 (m, 3H), 2.24 (s, 3H), 4.03 (s, 3H), 4.98-5.18 (m, 2H), 6.00 (s, 1H), 6.26 (dd, 1H), 6.38 (br. s, 1H), 6.86-6.90 (m, 2H), 7.48 (d, 1H), 8.07 (s, 1H) ppm.
MS (ESIpos) = 423 (M+Na)+
実施例B−XXIV
9−[1−(ホルミルオキシ)−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・トリフルオロメタンスルホネート
Figure 2006508938
実施例B−XXIIIからの化合物14g(34.96ミリモル)をジクロロメタン160mLに溶解し、0℃でピリジン20mL(245ミリモル)を加える。続いてトリフルオロメタンスルホン酸無水物24mL(140ミリモル)を加える。室温で3時間後、反応液を氷水に注入し、ジクロロメタンで2回抽出する。有機層を飽和塩化アンモニウム溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→5:1)で精製する。これで生成物18g(理論値の97%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (dd, 6H), 1.49-1.89 (m, 3H), 2.33 (s, 3H), 4.04 (s, 3H), 5.11 (q, 2H), 6.27 (dd, 1H), 6.90 (br. d, 1H), 7.10 (d, 1H), 7.14 (br. d, 1H), 7.52 (d, 1H), 8.06 (s, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 555 (M+Na)+
実施例B−XXV
9−[1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]−ジオキソシン−1−イル・トリフルオロメタンスルホネート
Figure 2006508938
実施例B−XXIVからの化合物3.7g(6.95ミリモル)をメタノール40mLに溶解し、26%濃度のアンモニア溶液2.5mL(34.8ミリモル)を加える。室温で1時間後、反応液を減圧濃縮し、残渣を高真空下に乾燥する。これで生成物3.5g(理論値の99%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.44-1.85 (m, 3H), 1.95 (br. s, 1H), 2.33 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.10 (br. s, 3H), 6.90 (br. d, 1H), 7.10 (d, 1H), 7.15 (br. d, 1H), 7.63 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 527 (M+Na)+
実施例B−XXVI
8−メトキシ−3−メチル−9−(3−メチルブタノイル)−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・トリフルオロメタンスルホネート
Figure 2006508938
実施例B−XXVからの化合物3.63g(7.2ミリモル)をジクロロメタン100mLに溶解し、塩基性アルミナ1.5g(14.4ミリモル)とピリジニウムクロロクロメート3.1g(14.4ミリモル)とを加える。反応混合物を室温で1時間攪拌する。後処理では混合物を短いシリカゲルカラムを通して濾過し、ジクロロメタン1500mLで溶離する。濾液を減圧濃縮する。これで生成物3.3g(理論値の91%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (d, 6H), 2.22 (七重, 1H), 2.35 (s, 3H), 2.84 (d, 2H), 3.96 (s, 3H), 5.16 (br. s, 2H), 6.92 (br. s, 1H), 7.12-7.17 (m, 2H), 7.72 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 520 (M+NH4)+
実施例B−XXVII
4−メトキシ−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−11−ビニル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例B−XXVIからの化合物3.1g(6.2ミリモル)をジメチルホルムアミド75mLに溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)143mg(0.124ミリモル)を加える。反応液にアルゴンを5分間通す。トリブチルビニル錫9.3mL(30.95ミリモル)を加え、直ちにフラスコを閉じ、90℃に一夜加熱する。冷後、反応混合物に水を加え、混合物を酢酸エチルで2回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→5:1)で精製する。これで生成物1.89g(理論値の80%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.95 (d, 6H), 2.21 (七重, 1H), 2.30 (s, 3H), 2.84 (d, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.11 (br. s, 2H), 5.44 (d, 1H), 5.86 (d, 1H), 6.78 (br. s, 1H), 6.90 (d, 1H), 7.18-7.33 (m, 1H), 7.38 (br. s, 1H), 7.67 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 381 (M+H)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.51 分
実施例B−XXVIII
11−(1,2−ジヒドロキシエチル)−4−メトキシ−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例B−XXVIIからの化合物1.89g(4.97ミリモル)を酢酸エチル30mLとアセトニトリル30mLとの混液に溶解する。0℃で塩化ルテニウム(III)水和物78mg(348マイクロモル)と過ヨウ素酸ナトリウム1.59g(7.45ミリモル)との水10mL溶液を滴下する。添加後、反応は終了する。反応混合物に飽和重亜硫酸ナトリウム溶液61mLを加え、混合物を酢酸エチルで2回反応させる。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→2:1→酢酸エチル)で精製する。これで生成物1.35g(理論値の66%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 6H), 2.00 (br. s, 1H), 2.21 (七重, 1H), 2.30 (s, 3H), 2.84 (d, 3H), 3.72 (br. s, 1H), 3.92-3.98 (m, 1H), 3.96 (s, 3H), 5.09 (br. dd, 2H), 5.39-5.41 (m, 1H), 6.82 (d, 1H), 7.01 (d, 1H), 7.38 (br. s, 1H), 7.68 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 432 (M+NH4)+
実施例B−XXIX
8−メトキシ−3−メチル−9−(3−メチルブタノイル)−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−カルボン酸
Figure 2006508938
実施例B−XXVIIIからの化合物200mg(0.483ミリモル)を四塩化炭素2.5mLとアセトニトリル2.5mLとの混液に溶解し、塩化ルテニウム(III)水和物2.2mg(9.65マイクロモル)と過ヨウ素酸ナトリウム619mg(2.9ミリモル)との水5mL溶液を加える。室温で反応混合物を一夜激しく攪拌する。後処理では混合物に水(pH1〜2)を加え、混合物を酢酸エチルで2回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物170mg(理論値の88%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 6H), 2.22 (七重, 1H), 2.35 (s, 3H), 2.83 (d, 3H), 3.97 (s, 3H), 5.15 (br. s, 2H), 7.10 (br. s, 1H), 7.23 (d, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.85 (br. s, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 416 (M+NH4)+
実施例B−XXX
8−メトキシ−3−メチル−9−(3−メチルブタノイル)−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−カルボン酸2−メチル−2−プロペニルエステル
Figure 2006508938
実施例B−XXIXからの化合物50mg(126マイクロモル)をジクロロメタン3mLに溶解し、−5℃で2−メチル−2−プロペン−1−オール91mg(1.25ミリモル)、スカンジウム(III)トリフレート19mg(75.3マイクロモル)および4−ジメチルアミノピリジン77mg(627マイクロモル)を加える。−5℃で30分後、N'−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミド塩酸塩48mg(250マイクロモル)のジクロロメタン1mL溶液を加える。−5℃で30分後、反応液を室温で一夜攪拌する。この溶液をシリカゲルカートリッジ10gで濾過し、まずジクロロメタン20mLで2回、次に酢酸エチル10mLで1回溶離する。適切な生成物画分を減圧濃縮する。残渣を高真空下に完全に乾燥する。これで生成物50mg(理論値の88%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 6H), 1.82 (s, 3H), 2.22 (七重, 1H), 2.33 (s, 3H), 2.84 (d, 2H), 3.96 (s, 3H), 4.79 (s, 2H), 4.97-5.12 (m, 4H), 7.03 (br. d, 1H), 7.34 (d, 1H), 7.61 (br. s, 1H), 7.69 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 453 (M+H)+
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例B−XXXVII
8−メトキシ−3−メチル−9−{3−メチルブタノイル)−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 2006508938
実施例B−XXIXからの化合物926mg(2.32ミリモル)とtert−ブタノール2.22mL(23.24ミリモル)とをトリエチルアミン712μL(5.11ミリモル)と共に乾燥ジオキサン2mLに入れ、ジフェニルホスホリルアジド678mg(2.79ミリモル)を室温で加える。混合物を室温で1時間攪拌し、還流下に5時間加熱する。冷後、溶媒を減圧下に除去し、残渣を酢酸エチル5mLに溶解する。溶液を飽和塩化ナトリウム溶液2mLで1回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過する。溶媒を除去後、残渣を高真空下に乾燥し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→2:1→酢酸エチル)で精製する。これで生成物548mg(理論値の49%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (d, 6H), 1.57 (s, 9H), 2.10-2.38 (m, 4H), 2.84 (d, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.1 (br. s, 2H), 6.51 (br. d, 1H), 6.91 (d, 1H), 7.03 (br. d, 1H), 7.35 (br. s, 1H), 7.70 (d, 1H), 8.07 (br. d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 487 (M+NH4)+
HPLC (方法 2): Rt = 5.49 分
実施例B−XXXVIII
8−メトキシ−3−メチル−9−(3−メチルブタノイル)−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 2006508938
ジメチルホルムアミド3mLを実施例B−XXXVIIからの化合物253mg(0.54ミリモル)のテトラヒドロフラン2mL溶液に加え、混合物を0℃に冷却する。この溶液に水素化ナトリウム(60%鉱油中)23.7mg(0.59ミリモル)を少量ずつ加える。15分後、ヨードメタン67μLを加える。反応混合物を16時間攪拌し、その間に混合物は室温に温まる。次に溶媒を減圧下に除去し、残渣をジクロロメタン5mLに取る。この溶液を飽和塩化アンモニウム溶液2mLで洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過する。溶媒を除去後、残渣を高真空下に乾燥し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1)で精製する。これで生成物183mg(理論値の70%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (d, 6H), 1.48 (br. s, 9H), 2.21 (七重, 1H), 2.29 (s, 3H), 2.82 (d, 2H), 3.23 (br. s, 3H), 3.97 (s, 3H), 5.10 (br. s, 2H), 6.79 (br. s, 1H), 6.87-7.23 (br. m, 2H), 7.66 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 501 (M+NH4)+
HPLC (方法 2): Rt = 5.36 分
実施例B−XXXIX
4−メトキシ−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−11−メチルアミノ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下にトリフルオロ酢酸0.75mLを氷冷した実施例B−XXXVIIIからの化合物148mg(0.3ミリモル)の乾燥ジクロロメタン2.25mL溶液に滴下する。反応混合物を氷浴中で60分間攪拌する。次に溶媒を減圧下に除去し、残渣をジクロロメタン5mLに取り、水0.5mLを加える。混合物をさらに5分間攪拌し、Extrelut/シリカゲルカートリッジで濾過(溶離液:ジクロロメタン、次に酢酸エチル)し、減圧下に蒸発乾固する。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(Chromabond カートリッジ、シリカゲル10g、移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→40:60)で精製する。これで生成物94mg(理論値の68%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (d, 6H), 2.21 (七重, 1H) 2.26 (s, 3H), 2.83 (d, 2H), 2.93 (br. d, 3H), 3.97 (s, 3H), 4.61 (br. s, 1H), 5.09 (br. s, 2H), 6.15 (br. s, 1H), 6.51 (br. s, 1H), 6.94 (d, 1H), 7.66 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 384 (M+H)+
HPLC (方法 2): Rt = 4.80 分
実施例B−XL
N−[8−メトキシ−3−メチル−9−(3−メチルブタノイル)−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル]−N,2−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキサミド
Figure 2006508938
アルゴン下にN,N−ジイソプロピルエチルアミン22μL(0.124ミリモル)を実施例B−XXXIXからの化合物30mg(0.078ミリモル)の乾燥ジクロロメタン2.25mL溶液に氷冷下に滴下する。2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボニルクロリド20mg(0.117ミリモル)を加える。混合物をこの温度で30分間、次に室温で260分間攪拌する。後処理では混合物を飽和塩化アンモニウム溶液0.5mLで加水分解し、Extrelut/シリカゲルカートリッジで濾過する。濾液を減圧下に蒸発乾固し、分取HPLCで精製する。これで生成物27mg(理論値の66%)を得る。
MS (ESIpos): m/z = 520 (M+H)+, 542 (M+Na)+
実施例B−XLI
3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド54g(145ミリモル)をテトラヒドロフラン200mLに溶解し、0℃で60%水素化ナトリウム6.09g(152ミリモル)を少量づつ加える。5分後、反応液にヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム5.35g(14.5ミリモル)と臭化3−メチルブチル34.7mL(290ミリモル)とを加え、混合物を60℃に一夜加熱する。後処理では反応混合物を冷却し、水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出する。有機層を水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をペンタンとかきまぜ、吸引濾取し、40℃で高真空下に乾燥する。これで生成物50g(理論値の76%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.95-1.01 (m, 12H), 1.44-1.52 (m, 1H), 1.64-1.80 (m, 4H), 1.90 (五重, 1H), 1.97 (d, 1H), 2.27 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 4.11 (t, 2H), 5.04-5.10 (m, 3H), 6.41 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.94 (d, 1H), 7.55 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 460 (M+NH4)+
実施例B−XLII
8−ブロモ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例B−IIからの化合物940mg(2.1ミリモル)を実施例B−XLIと同様にして反応させる。これで生成物711mg(理論値の65%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 0.96-1.00 (m, 12H), 1.42-1.52 (m, 2H), 1.65-1.95 (m, 5H), 2.36 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 4.08 (t, 2H), 5.08 (五重, 1H), 5.44 (q, 2H), 6.88 (d, 1H), 6.89 (s, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 540 (M+NH4)+
実施例B−XLIII
3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル}−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例B−XLIからの化合物2g(4.5ミリモル)をジメチルホルムアミド15mLに溶解し、イミダゾール923mg(13.6ミリモル)と塩化tert−ブチルジメチルシリル1.02g(6.78ミリモル)とを加え、混合物を60℃で一夜攪拌する。後処理では反応混合物を冷却し、塩化アンモニウム飽和溶液を加え、混合物をジエチルエーテルで2回抽出する。有機層を飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→10:1)で精製する。これで生成物2.12g(理論値の84%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= -0.24 (s, 3H), 0.00 (s, 3H), 0.75-0.96 (m, 21H), 1.10-1.95 (m, 6H), 2.22 (s, 3H), 3.89 (s, 3H), 4.03 (t, 2H), 4.98-5.10 (m, 3H), 6.37 (br. s, 1H), 6.74 (br. s, 1H), 6.88 (d, 1H), 7.54 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 579 (M+Na)+
実施例B−XLIV
3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル)−8−ブロモ−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例B−XLIIからの化合物1370mg(2.6ミリモル)を実施例B−XLIIIと同様に反応させる。これで生成物1600mg(理論値の96%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= -0.20 (s, 3H), 0.03 (s, 3H), 0.75-1.02 (m, 21H), 1.18-1.95 (m, 6H), 2.36 (s, 3H), 3.94 (s, 3H), 4.07 (t, 2H), 5.08 (q, 1H), 5.30-5.47 (m, 2H), 6.84 (d, 1H), 6.88 (br. s, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 657/659 (M+Na)+
HPLC (方法 8): Rt = 11.05 分
実施例B−XLV
3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル)−8−ビニル−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例B−XLIVからの化合物503mg(0.787ミリモル)と塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)15.5mg(0.022ミリモル)とをジメチルホルムアミド5mLに溶解し、トリブチルビニル錫1.15mL(3.93ミリモル)を加える。反応混合物をアルゴン下に80℃で16時間攪拌する。反応混合物に塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)15.5mg(0.022ミリモル)を追加し、80℃での攪拌をさらに16時間継続する。冷後、反応混合物を減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル98:2→90:10)で精製する。これで生成物118mg(理論値の26%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= -0.19 (s, 3H), 0.05 (s, 3H), 0.85 (s, 9H), 0.91 (d, 3H), 0.96 (d, 3H), 1.00 (d, 6H), 1.22-1.36 (m, 2H), 1.63 (m, 1H), 1.73-1.97 (m, 3H), 2.22 (s, 3H), 3.95 (s, 3H), 4.10 (t, 2H), 4.89 (dd, 1H), 5.11 (dd, 1H), 5.25 (dd, 2H), 5.51 (dd, 1H), 6.57 (dd, 1H), 6.82 (s, 1H), 6.90 (d, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 605 (M+Na)+
HPLC (方法 8): Rt = 10.57 分
実施例B−XLVI
3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル)−8−ホルミル−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例B−XLVからの化合物125mg(0.214ミリモル)を実施例B−Xと同様に反応させる。これで生成物82mg(理論値の66%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= -0.17 (s, 3H), 0.06 (s, 3H), 0.86 (s, 9H), 0.91 (d, 3H), 0.96 (d, 3H), 1.02 (d, 6H), 1.19-1.36 (m, 2H), 1.06 (m, 6H), 2.62 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 4.17 (t, 2H), 5.11 (dd, 1H), 5.58 (br. s, 2H), 6.79 (d, 1H), 6.79 (s, 1H), 7.59 (d, 1H), 10.34 (s, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 607 (M+Na)+
HPLC (方法 8): Rt = 8.75 分
実施例B−XLVII
9−(ブロモメチル)−3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル)−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
N−ブロモサクシンイミド224mg(1.26ミリモル)と2,2'−アゾビス−2−メチルプロピオニトリル15mg(0.090ミリモル)とを加熱還流下の実施例B−XLIIIからの化合物500mg(0.898ミリモル)の四塩化炭素5mL溶液に加える。2,2'−アゾビス−2−メチルプロピオニトリル2当量を追加して6時間還流した後、反応混合物を冷却し、濾過する。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→5:1)で精製する。これで生成物74mg(理論値の13%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= -0.19 (s, 3H), 0.04 (s, 3H), 0.84-1.00 (m, 21H), 1.18-1.95 (m, 6H), 3.92 (s, 3H), 4.09 (t, 2H), 4.39 (s, 2H), 5.00-5.11 (m, 3H), 6.64 (d, 1H), 6.89 (d, 1H), 6.99 (d, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm.
実施例B−XLVIII
9−{{1S}−1−{[tert−ブチル{ジメチル}シリル]オキシ}−3−メチルブチル}−1−{イソペンチルオキシ)−8−メトキシ−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−3−カルボアルデヒド
Figure 2006508938
N−メチルモルホリン・N−オキシド25mg(214 マイクロモル)をモレキュラーシーブ(4Å)粉末100mgと共にアセトニトリル5mLに懸濁し、実施例B−XLVIIからの化合物68mg(107マイクロモル)をアセトニトリル1mLに溶解して加える。室温で4時間後、反応混合物をシリカゲル2gで濾過し、ジクロロメタンで溶離する。濾液を減圧濃縮する。これで生成物52mg(理論値の85%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= -0.18 (s, 3H), 0.05 (s, 3H), 0.85-1.02 (m, 21H), 1.20-1.95 (m, 6H), 3.96 (s, 3H), 4.18 (t, 2H), 5.04-5.18 (m, 3H), 6.91 (d, 1H), 7.17 (d, 1H), 7.50 (d, 1H), 7.65 (d, 1H), 9.86 (s, 1H) ppm.
実施例B−IL
3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル)−9−(ジフルオロメチル)−11−イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に0℃でジエチルアミノ硫黄トリフルオリド27μL(210マイクロモル)を実施例B−XLVIIIからの化合物20mg(35マイクロモル)の1,2−ジクロロエタン5mL溶液に加え、混合物を還流下に一夜攪拌する。後処理では反応液を室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液5mLで洗浄する。水層をジクロロメタンで1回抽出する。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下に除去する。残渣を分取厚層クロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル4:1)で精製する。これで生成物16mg(理論値の76%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= -0.21 (s, 3H), 0.04 (s, 3H), 0.84 (s, 9H), 0.85-1.04 (m, 12H), 1.20-2.00 (m, 6H), 3.93 (s, 3H), 4.12 (t, 2H), 5.01-5.11 (m, 3H), 6.55 (t, 1H), 6.76 (s, 1H), 6.89 (d, 1H), 7.11 (s, 1H), 7.61 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 615 (M+Na)+
実施例B−L
3−((1S)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−メチルブチル)−8−(ジフルオロメチル)−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例B−XLVIからの化合物60mg(0.103ミリモル)を実施例B−ILと同様に反応させる。これで生成物41mg(理論値の66%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= -0.17 (s, 3H), 0.06 (s, 3H), 0.86 (s, 9H), 0.91 (d, 3H), 0.96 (d, 3H), 1.02 (d, 6H), 1.19-1.36 (m, 2H), 1.06 (m, 6H), 2.62 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 4.17 (t, 2H), 5.11 (dd, 1H), 5.58 (br. s, 2H), 6.79 (d, 1H), 6.79 (s, 1H), 7.59 (d, 1H), 10.34 (s, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 624 (M+ NH4)+
HPLC (方法 8): Rt = 8.97 分
実施例B−LI
8,10−ジクロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
ペニシリド1.5g(4.03ミリモル)をエタノール/水(1:1)30mLに入れ、N−クロロサクシンイミド1.18g(8.86ミリモル)と塩化鉄(III)六水和物1.83g(7.81ミリモル)とを加え、週末にわたって混合物を室温で攪拌する。後処理では反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水洗する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→5:1)で精製する。これで生成物1.23g(理論値の69%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.44-1.86 (m, 3H), 2.00 (br. s, 1H), 2.44 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.05-5.12 (m, 1H), 5.41 (q, 2H), 6.40 (s, 1H), 6.87 (d, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 464 (M+Na)+
HPLC (方法1): Rt = 5.07 分
実施例B−LII
8−クロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
ペニシリド2.25g(6.04ミリモル)をエタノール/水(1:1)混液45mLに入れ、N−クロロサクシンイミド847mg(6.34ミリモル)と塩化鉄(III)六水和物1.58g(5.86ミリモル)とを加え、混合物を室温で週末にわたって攪拌する。後処理では反応混合物を酢酸エチル100mLで希釈し、水洗する。有機層を飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル5:1→3:1)で精製する。これで生成物2.21g(理論値の75%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.42-1.86 (m, 3H), 2.04 (br. s, 1H), 2.29 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.09 (dd, 1H), 5.35-5.48 (m, 2H), 6.05 (br. s, 1H), 6.84 (d, 1H), 6.94 (br. s, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 429 (M+Na)+
HPLC (方法2): Rt = 4.86 分
実施例B−LIII
10−ブロモ−8−クロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
tert−ブチルアミン320mg(0.47mL、4.42ミリモル)をトルエン20mLに溶解し、この溶液を−30℃に冷却する。臭素1.41g(0.46mL、8.85ミリモル)のジクロロメタン25mL溶液を5分間に徐々に滴下する。次に混合物を−78℃に冷却し、実施例B−LIIからの化合物のジクロロメタン25mL溶液を加える。激しく攪拌しながら混合物を室温まで温め、4〜5時間放置する。混合物を1M−塩酸、次に水で洗う。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル、移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル5:1→3:1)で分離し、さらに分取HPLCで精製する。これで生成物791mg(純度88%、理論値の39%)を得る。
Rf = 0.35 (シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.99 (m, 6H), 1.43 (m, 1H), 1.62 (m, 2H), 1.80 (m, 1H), 1.95 (m, 1H), 2.52 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.09 (dd, 1H), 5.40 (m, 2H), 6.38 (s, 1H), 6.87 (d, 1H), 7.62 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 503 (M+ NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.97 分
製造実施例
実施例B−1
8,10−ジブロモ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−11−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例B−Iからの化合物1.06g(2ミリモル)をジメチルホルムアミド14mLに溶解し、炭酸セシウム780mg(2.4ミリモル)と1−ブロモ−4,4,4−トリフルオロブタン480mg(2.4ミリモル)とを加える。直ちに反応容器を密閉し、混合物を60℃で攪拌する。1時間後に混合物を冷却し、氷冷下に攪拌しつつ、0.15N−塩酸に注入すると生成物が沈殿する。20時間後に沈殿を吸引濾取し、1回水洗する。固体をジクロロメタンに取り、溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル20:1→6:1)で精製する。これで生成物906mg(理論値の71%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.98 (t, 6H), 1.52-1.81 (m, 3H), 1.92 (d, 1H), 2.07-2.14 (m, 2H), 2.39-2.52 (m, 2H), 2.6 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 4.18 (t, 2H), 5.05-5.13 (m, 1H), 5.42 (d, 2H), 6.92 (d, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 658 (M+NH4)+
HPLC (方法1): Rt = 6.15 分
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
実施例B−4
3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−11−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド100mg(0.27ミリモル)テトラヒドロフラン1mLに溶解し、混合物を0℃に冷却し、水素化ナトリウム11mg(0.28ミリモル)を加える。5分後に1−ブロモ−4,4,4−トリフルオロブタン77mg(0.40ミリモル)と触媒量のヨウ化テトラブチルアンモニウムを加え、混合物を60℃に一夜加熱する。冷後、反応混合物に水1.5mLを加え、混合物をジクロロメタンで希釈し、Extrelut NT 3 カートリッジで濾過する。カートリッジをジクロロメタン各5mLで3回溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物93mg(理論値の60%)を得る。
Rf = 0.39 (シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (t, 6H), 1.43-1.81 (m, 4H), 2.08-2.18 (m, 2H), 2.27 (s, 3H), 2.32-2.48 (m, 2H), 3.97 (s, 3H), 4.12 (t, 2H), 5.05-5.12 (m, 3H), 6.46 (s, 1H), 6.78 (s, 1H), 6.91 (d, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 505 (M+Na)+
HPLC (方法1): Rt = 4.99 分
実施例B−5
3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−11−(ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2−イルメトキシ)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド100mg(0.27ミリモル)をジメチルホルムアミド1mLに溶解し、混合物を0℃に冷却し、水素化ナトリウム11mg(0.28ミリモル)を加える。15分後に5−クロロメチル−ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン77mg(0.40ミリモル)、触媒量のヨウ化テトラブチルアンモニウムおよび2滴の18−クラウン−6を加える。混合物を100℃に36時間加熱する。さらに5−クロロメチル−ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン57mg(0.4ミリモル)を加え、混合物を100℃でさらに16時間攪拌する。冷後、水5mLを加え、反応混合物を酢酸エチル各10mLで2回抽出する。有機層を集め、水5mLで洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下に除去する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物28mg(理論値の21%)を得る。
Rf = 0.16 (シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 0.99 (dd, 6H), 1.30-1.56 (m, 4H), 1.66-1.87 (m, 2H), 1.91-2.07 (m, 2H), 2.26+2.27 (2s, 3H), 2.64-2.72 (m, 1H), 2.89 (br. s, 1H), 3.02 (d, 1H), 3.60-3.83 (m, 1H), 3.93-4.16 (m, 4H), 5.05-5.16 (m, 4H), 6.00-6.23 (m, 2H), 6.42+6.43 (2s, 1H), 6.73+6.82 (2s, 1H), 6.98+7.01 (2d, 1H), 7.58+7.60 (2d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 501 (M+Na)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.73 分
実施例B−6
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・シクロプロパンカルボキシレート
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド150mg(0.40ミリモル)をテトラヒドロフラン2mLに溶解し、0℃で水素化ナトリウム(60%)24mg(0.60ミリモル)を加える。5分後に、塩化シクロプロパンカルボニル50mg(0.48ミリモル)を加え、混合物を室温で攪拌する。1時間後に反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水1.5mLを加える。混合物をExtrelut カートリッジで濾過し、ジクロロメタンで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→3:1)で精製する。これで生成物141mg(理論値の79%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (m, 6H), 1.02-1.08 (m, 2H), 1.22-1.27 (m, 2H), 1.65-2.06 (m, 5H), 2.30 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 5.05-5.12 (m, 3H), 6.71 (br. s, 1H), 6.92 (d, 1H), 6.92 (br. s, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 463 (M+Na)+
HPLC (方法1): Rt = 5.01 分
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例B−51
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]−ジオキソシン−1−イル・1−メチルシクロヘキサンカルボキシレート
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド100mg(0.27ミリモル)をテトラヒドロフラン1mLに溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン60μL(0.40ミリモル)と1−メチルシクロヘキサンカルボニルクロリド65mg(0.40ミリモル)とを加え、混合物を室温で攪拌する。2時間後に水1mLと1N−塩酸5滴を加え、反応混合物を酢酸エチル5mLに溶解し、Extrelutカートリッジで濾過する。カートリッジを酢酸エチル40mLで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物97mg(理論値の73%)を得る。
Rf = 0.51 (シクロヘキサン/酢酸エチル 2:1).
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (t, 6H), 1.25-1.84 (m, 14H), 1.90-1.96 (m, 1H), 2.20-2.28 (m, 2H), 2.28 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 5.04-5.10 (m, 3H), 6.72 (s, 1H), 6.89 (s, 1H), 6.98 (d, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 519 (M+H)+.
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例B−92および実施例B−93
2,4−ジクロロ−9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・2−メチルビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2−カルボキシレート(ジアステレオマーIおよびII)
Figure 2006508938
この製造は実施例B−LIからの化合物73mg(165マイクロモル)を用いて実施例B−51と同様にして実施する。得られるジアステレオマー混合物をExtrelut/シリカゲルカートリッジで予備的に精製後、クロマトグラフィー[カラム:Kromasil 100 C18、5μM、20mmX250mm、移動相:水/アセトニトリル20:80、流速:25mL/分、温度:40℃、検出:210nm]で分離する。これで純ジアステレオマーI(実施例B−92)32mg(理論値の33%)および純ジアステレオマーII(実施例B−93)33mg(理論値の34%)を得たがその立体配置決定はしなかった。
ジアステレオマーI:
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 0.92-1.03 (m, 6H), 1.45-1.90 (m, 10H), 2.07-2.32 (m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.55-3.04 (m, 2H), 3.99 (s, 3H), 5.06-5.58 (m, 3H), 6.10-6.39 (m, 2H), 6.83-6.91 (m, 1H), 7.57-7.67 (m, 1H) ppm.
Rt = 8.63 分. [カラム: Kromasil 100 C18, 5 μM, 4 mm x 250 mm; 移動相: 水/アセトニトリル20:80; 流速: 1 mL/分; 温度: 40℃; 検出: 210 nm]。
ジアステレオマーII:
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 0.96-1.00 (m, 6H), 1.37 (s, 3H), 1.47-1.88 (m, 7H), 2.47 (s, 3H), 2.62-2.70 (m, 1H), 2.90 (br. s, 1H), 3.33 (br. s, 1H), 3.98 (s, 3H), 5.08 (dd, 1H), 5.22-5.58 (m, 2H), 6.14-6.17 (m, 1H), 6.28-6.31 (m, 1H), 6.90 (d, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
Rt = 9.78 分. [カラム: Kromasil 100 C18, 5 μM, 4 mm x 250 mm; 移動相: 水/アセトニトリル 20:80; 流速: 1 mL/分; 温度 40℃; 検出 210 nm]。
実施例B−94および実施例B−95
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・2−メチルビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2−カルボキシレート(ジアステレオマーIおよびII)
Figure 2006508938
この製造はペニシリド120mg(320マイクロモル)を用いて実施例B−51と同様にして実施する。後処理後に得られる残渣を分取HPLCで予備的に精製する。得られるジアステレオマー混合物(=実施例B−56)をクロマトグラフィー[カラム:Kromasil、20mmX250mm、移動相:水/アセトニトリル30:70、流速:25mL/分、温度:40℃、検出:210nm]で分離する。これで5mg(理論値の3%)純ジアステレオマーI(実施例B−94)および13mg(理論値の8%)純ジアステレオマーII(実施例B−95)を得たが、その立体配置決定はしなかった。
ジアステレオマーI:
Rt = 12.63 分. [カラム: Kromasil; 移動相:水/アセトニトリル 35:65; 流速: 1 mL/分; 温度:40℃; 検出210 nm]。
ジアステレオマーII:
Rt = 11.32 分. [カラム: Kromasil; 移動相:水/アセトニトリル 35:65; 流速: 1 mL/分; 温度:40℃; 検出210 nm]。
実施例B−96および実施例B−97
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・テトラヒドロ−3−フランカルボキシレート(ジアステレオマーIおよびII)
Figure 2006508938
この製造はペニシリド100mg(270マイクロモル)を用いて実施例B−51と同様にして実施する。得られるジアステレオマー混合物を予備的精製後に分取HPLC[カラム:Daicel Chiralpak AD、20mmX250mm、移動相:イソヘキサン/エタノール85:15、流速:15mL/分、温度:30℃、検出:220nm]でクロマトグラフィー的に分離する。これで26mg(理論値の20%)純ジアステレオマーI(実施例B−96)および28mg(理論値の22%)純ジアステレオマーII(実施例B−97)を得たがその立体構造は決定しなかった。
ジアステレオマー混合物:
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (t, 6H), 1.44-1.54 (m, 1H), 1.64-1.84 (m, 2H), 1.95 (d, 1H), 2.22-2.47 (m, 2H), 2.26 (s, 3H), 3.38-3.45 (m, 1H), 3.83-3.99 (m, 2H), 3.97 (s, 3H), 4.08-4.21 (m, 2H), 5.04-5.10 (m, 3H), 6.76 (s, 1H), 6.92 (d, 1H), 6.94 (s, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 488 (M+NH4)+
ジアステレオマーI:
Rt = 14.41 分. [カラム: Daicel Chiralpak; 移動相: イソヘキサン/エタノール 85:15; 流速: 1 mL/分; 温度: 40℃; 検出: 220 nm]。
ジアステレオマーII:
Rt = 16.79 分. [カラム: Daicel Chiralpak; 移動相: イソヘキサン/エタノール 85:15; 流速: 1 mL/分; 温度: 40℃; 検出: 220 nm]。
実施例B−98
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート
Figure 2006508938
アルゴン下に2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボン酸172mg(1.21ミリモル)をジクロロメタン2mLおよび触媒量のジメチルホルムアミドに溶解する。塩化オキサリル0.14mL(1.61ミリモル)を(適当なら冷却下に)滴下し、混合物を1時間攪拌する。反応混合物を減圧濃縮する。別のフラスコ中でペニシリド150mg(0.40ミリモル)をアルゴン下にテトラヒドロフラン2mLに溶解し、0℃で水素化ナトリウム19mg(0.48ミリモル)を少量ずつ加える。5分後に反応混合物を前記酸塩化物に加え、混合物を室温で1.5時間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈後、水1mLを加え、混合物をExtrelut カートリッジで濾過する。カートリッジをジクロロメタンで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1→5:1)で精製する。これで生成物108mg(理論値の54%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.96 (d, 3H), 0.98 (d, 3H), 1.20-2.00 (m, 5H), 1.27 (s, 6H), 1.33 (s, 6H), 2.27 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 5.02-5.15 (m, 3H), 6.71 (br. s, 1H), 6.93 (br. s, 1H), 7.00 (d, 1H), 7.55 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 519 (M+Na)+
HPLC (方法2) Rt = 5.58 分
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例B−106
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンタンスルホネート
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド100mg(0.27ミリモル)をテトラヒドロフラン1mLに溶解し、0℃で水素化ナトリウム11mg(0.28ミリモル)を少量ずつ加える。5分後に4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンタンスルホニルクロリド73mg(0.28ミリモル)とトリエチルアミン0.11mL(0.81ミリモル)とを加え、混合物を室温で2時間攪拌する。反応混合物をジクロロメタン25mLで希釈し、2回水洗する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物120mg(理論値の75%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (dd, 6H), 1.48-1.77 (m, 3H), 1.95 (d, 1H), 2.12-2.40 (m, 4H), 2.32 (s, 3H), 3.46 (t, 2H), 3.98 (s, 3H), 5.06-5.17 (m, 3H), 6.85 (s, 1H), 7.10 (d, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.63 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 619 (M+Na)+
HPLC (方法1): Rt = 5.16 分
実施例B−107
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−4−クロロ−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンタンスルホネート
Figure 2006508938
実施例B−LIIからの化合物60mg(0.147ミリモル)をジクロロメタン1mLに溶解する。トリエチルアミン(41μL、30mg、0.295ミリモル)を0℃で加え、続いて4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1−ペンタンスルホニルクロリド(46mg、0.177ミリモル)のジクロロメタン1mL溶液を徐々に滴下する。混合物の室温での攪拌を継続する。反応完結後(反応進行をTLCで監視)、混合物をまず1M−塩酸で、次に飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル8:1→5:1)で精製する。これで生成物53mg(理論値の57%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (m, 6H), 1.41-2.37 (m, 8H), 2.39 (s, 3H), 3.48 (t, 2H), 3.99 (s, 3H), 5.08 (m, 1H), 5.42 (br. s, 2H), 7.06 (d, 1H), 7.33 (br. s, 1H), 7.63 (d, 1H).
MS (DCI): m/z = 648 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.4 分
実施例B−108
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・シクロプロパンスルホネート
Figure 2006508938
この製造はペニシリド100mg(0.27ミリモル)を用いて実施例B−106と同様にして実施する。これで生成物89mg(理論値の69%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (t, 6H), 1.08-1.15 (m, 2H), 1.23-1.29 (m, 2H), 1.45-1.99 (m, 4H), 2.30 (s, 3H), 2.71-2.80 (m, 1H), 3.97 (s, 3H), 5.07-5.10 (m, 3H), 6.80 (s, 1H), 7.14 (d, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.61 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 499 (M+Na)+
HPLC (方法1): Rt = 4.76 分
実施例B−109
3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−3−フェニルブチル)−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例B−Xからの化合物50mg(130マイクロモル)をテトラヒドロフラン2mLに溶解し、−78℃に冷却する。0.5M−2−メチル−2−フェニルプロピルマグネシウムクロリドのジエチルエーテル溶液520μL(260マイクロモル)を滴下する。氷浴を去り、混合物を室温で一夜攪拌する。飽和塩化アンモニウム溶液1mLを注意深く加え、反応液をExtrelut/シリカゲルカートリッジ1.8gで濾過する。カートリッジをジクロロメタンで溶離する。濾液を減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカートリッジ20g(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル98:2→50:50)で精製する。これで生成物61mg(理論値の90%)を得る。
LC-MS (方法 3): Rt = 5.5 分
MS (ESIpos): m/z = 541 (M+Na)+
実施例B−110
3−[ヒドロキシ(4−メトキシフェニル)メチル]−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
この製造は実施例B−Xからの化合物50mg(0.13ミリモル)を用いて実施例B−109と同様にして実施する。これで生成物48mg(理論値の75%)を得る。
LC-MS (方法 3): Rt = 5.00 分
MS (ESIpos): m/z = 493 (M+H)+
実施例B−111
3−{3−シクロプロピル−1−ヒドロキシ−プロピル}−11−{イソペンチルオキシ}−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に0℃でジエチル亜鉛溶液(ヘキサン中15重量%)140μLとジヨードメタン7.3μL(90マイクロモル)を実施例B−XIからの化合物20mg(45マイクロモル)の乾燥ジクロロメタン0.5mL溶液に加える。混合物をこの温度で30分間および室温で18時間攪拌する。室温でジエチル亜鉛溶液140μLとジヨードメタン10μL(123マイクロモル)を追加する。混合物を室温でさらに16時間攪拌し、塩化アンモニウム飽和溶液0.5mLを加える。混合物をExtrelut/シリカゲルカートリッジ1.1gで濾過する。カートリッジを酢酸エチル10mLで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取厚層クロマトグラフィー(移動相:トルエン/酢酸エチル9:1)で精製する。これで生成物3mg(理論値の15%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.01-0.04 (m, 2H), 0.40-0.44 (m, 2H), 1.00 (d, 6H), 1.60-1.99 (m, 8H), 2.04 (d, 1H), 2.27 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 4.09 (t, 2H), 4.99-5.12 (m, 3H), 6.42 (br. s, 1H), 6.79 (br. s, 1H), 6.95 (d, 1H), 7.55 (d, 1H) ppm.
実施例B−112
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−4−ビニル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・3−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−3−カルボキシレート
Figure 2006508938
アルゴン下に塩化3−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−3−カルボニル16mg(100マイクロモル)を入れ、実施例B−VIIからの化合物27mg(70マイクロモル)をテトラヒドロフラン150μLに溶かして加える。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン20μL(100マイクロモル)のテトラヒドロフラン100μL溶液を加え、混合物を室温で一夜攪拌する。水0.8mLと1N−塩酸3滴とを加え、混合物を酢酸エチル3mLで希釈し、Extrelut/シリカゲルカートリッジ1.1gで濾過する。カートリッジを酢酸エチル12mLで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物56mg(理論値の56%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (t, 6H), 1.45-1.77 (m, 5H), 1.92-1-98 (m, 1H), 2.2-2.25 (m, 5H), 2.96-3.02 (m, 2H), 3.4-3.58 (m, 2H), 3.74-3.83 (m, 2H), 3.97 (s, 3H), 4.97 (dd, 1H), 5.04-5.11 (m, 1H), 5.29 (s, 2H), 5.57 (dd, 1H), 6.59 (dd, 1H), 7.07 (s, 1H), 7.20 (d, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 543 (M+Na)+
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例B−116
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・1,3,3−トリメチル−6−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−カルボキシレート
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド100mg(0.27ミリモル)をジメチルホルムアミド1mLに溶解し、0℃で水素化ナトリウム11mg(0.28ミリモル)を加える。1,3,3−トリメチル−6−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−カルボニルクロリド87mg(0.40ミリモル)と触媒量のヨウ化テトラブチルアンモニウムとを加え、混合物を60℃に一夜加熱する。冷後、水1.5mLを加え、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、NT 3 Extrelut カートリッジで濾過する。カートリッジをジクロロメタン各5mLで3回溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物115mg(理論値の78%)を得る。
Rf = 0.21 (シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.94-0.99 (m, 9H), 1.05 (d, 3H), 1.10 (d, 3H), 1.25-2.15 (m, 10H), 2.27 (s, 3H), 3.13-3.29 (m, 1H), 3.44-3.62 (m, 1H), 3.97 (s, 3H), 4.28-4.45 (m, 1H), 5.02-5.15 (m, 3H), 6.70 (s, 1H), 6.99 (s, 1H), 7.15-7.23 (m, 1H), 7.50-7.60 (m, 1H) ppm.
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例B−134
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]−ジオキソシン−1−イル・4−モルホリンカルボキシレート
Figure 2006508938
アルゴン下にモルホリン35μL(0.40ミリモル)をジクロロメタン1.0mLに溶解する。ピリジン33μL(0.40ミリモル)と4−ニトロフェニル・クロロホーメート57mg(0.28ミリモル)とを加え、混合物を加熱還流する。1時間後、反応液を冷却し、ジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回および水で2回洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。別のフラスコでアルゴン下にペニシリド100mg(0.27ミリモル)をジメチルホルムアミド1mLに溶解し、0℃で水素化ナトリウム11mg(0.28ミリモル)を加える。10分後に炭酸セシウム175mg(0.54ミリモル)を加え、暫時攪拌後、生成するカルバモイルクロリドをジクロロメタン0.5mLに溶かして加える。次に反応混合物を50℃に72時間加熱する。冷後、6N−塩酸1.5mLを加え、混合物をジクロロメタンで希釈し、Extrelut カートリッジで濾過する。このカートリッジをジクロロメタンで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物18mg(理論値の14%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (t, 6H), 1.42-1.81 (m, 3H), 1.93 (d, 1H), 2.28 (s, 3H), 3.6-3.72 (m, 8H), 3.97 (s, 3H), 5.04-5.10 (m, 3H), 6.72 (s, 1H), 7.01 (s, 1H), 7.10 (d, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 508 (M+Na)+
HPLC (方法1): Rt = 4.59 分
実施例B−135
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・1−ピペリジンカルボキシレート
Figure 2006508938
この製造はペニシリド100mg(0.27ミリモル)を用いて実施例B−134と同様にして実施する。これで生成物7mg(理論値の5%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (q, 6H), 1.43-1.80 (m, 9H), 1.95 (d, 1H), 2.27 (s, 3H), 3.50-3.70 (m, 4H), 3.97 (s, 3H), 5.05-5.12 (m, 3H), 6.70 (s, 1H), 7.00 (s, 1H), 7.18 (d, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 506 (M+Na)+
実施例B−136
9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・メチル(2,2,2−トリフルオロエチル)カルバメート
Figure 2006508938
アルゴン下にトリクロロメチルクロロホーメート39μL(0.32ミリモル)をジクロロメタン0.3mLに溶解し、トリエチルアミン105μL(0.75ミリモル)と2,2,2−トリフルオロ−N−メチルエタナミン85μL(0.64ミリモル)とのジクロロメタン0.2mL溶液を0℃で注意深く加える。氷浴を除去し、得られる懸濁液を室温で5時間攪拌する。この懸濁液を減圧濃縮し、残渣をテトラヒドロフラン0.3mLに再懸濁する。ペニシリド80mg(0.21ミリモル)と1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン35μL(0.24ミリモル)とのテトラヒドロフラン0.5mL溶液を前記懸濁液に加え、混合物を60℃に一夜加熱する。冷後、水1.5mLを加え、反応混合物を酢酸エチル5mLで希釈し、Extrelutカートリッジで濾過する。カートリッジを酢酸エチル35mLで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物84mg(理論値の76%)を得る。
Rf = 0.24 (シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.97 (m, 6H), 1.44-1.86 (m, 3H), 1.91 (d, 1H), 2.28 (s, 3H), 3.23 (d, 3H), 3.97 (s, 3H), 4.00-4.16 (m, 2H), 5.00-5.16 (m, 3H), 6.75 (d, 1H), 7.00-7.08 (m, 2H), 7.55-7.59 (m, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 534 (M+Na)+
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例B−167
9−[1−(ホルミルオキシ)−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・1−ピペリジンカルボキシレート
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例B−XIIIからの化合物60mg(0.15ミリモル)をジクロロメタン1mLおよびピリジン13μL(0.16ミリモル)に溶解する。1,1'−カルボニルジイミダゾール36mg(0.23ミリモル)を加え、混合物を室温で2時間攪拌する。ピペリジン30μL(0.30ミリモル)を加え、混合物を室温で1.5時間攪拌する。水1mLと1N−塩酸1mLとを加え、反応液を酢酸エチル5mLで希釈し、Extrelut カートリッジで濾過する。カートリッジを酢酸エチル35mLで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物23mg(理論値の30%)を得る。
Rf = 0.23 (シクロヘキサン/酢酸エチル 2:1)
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.95 (d, 6H), 1.52-1.63 (m, 8H), 1.78-1.87 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 3.50-3.72 (m, 4H), 4.03 (s, 3H), 4.99-5.12 (m, 2H), 6.26 (dd, 1H), 6.70 (s, 1H), 6.99 (s, 1H), 7.16 (d, 1H), 7.47 (d, 1H), 8.06 (s, 1H) ppm.
LC-MS (方法 3): Rt = 5.20 分
MS (ESIpos): m/z = 534 (M+Na)+
実施例B−168
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イルメチル・(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−カルボキシレート
Figure 2006508938
実施例B−XXXIIIからの化合物30mg(59マイクロモル)をメタノールとテトラヒドロフランとの(2:1)混合物1.5mLに溶解し、水素化硼素ナトリウム3.5mg(88マイクロモル)を加える。室温で1時間後、水1mLを加え、反応液をExtrelut/シリカゲルカートリッジ1.1gで濾過する。カートリッジをジクロロメタンで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取厚層クロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)で精製する。これで生成物14mg(理論値の47%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ= 0.98 (dd, 6H), 1.05-2.42 (m, 18H), 3.99 (s, 3H), 4.03-4.46 (m, 2H), 4.96-5.18 (m, 3H), 7.00 (br. d, 1H), 7.30 (d, 1H), 7.53-7.63 (m, 2H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 509 (M+H)+
HPLC (Method 1): Rt = 5.66 分
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例B−176
9−(ジフルオロメチル)−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(イソペンチルオキシ)−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例B−ILからの化合物25mg(0.04ミリモル)をテトラヒドロフラン5mLに溶解し、1M−フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液0.5mLを室温で加える。18時間後に飽和塩化ナトリウム溶液1mLを加え、反応液をExtrelut/シリカゲルカートリッジ2gで濾過する。カートリッジを酢酸エチル5mLで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取厚層クロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル 4:1)で精製する。これで生成物10mg(理論値の51%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 0.95-1.02 (m, 12H), 1.25-1.93 (m, 7H), 3.98 (s, 3H), 4.14 (t, 2H), 5.07-5.14 (m, 3H), 6.41-6.70 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.93 (d, 1H), 7.13 (s, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm.
MS (ESIpos): m/z = 501 (M+Na)+
実施例B−177
8−(ジフルオロメチル)−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(イソペンチルオキシ)−9−メチル−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例B−Lからの化合物40mg(0.066ミリモル)を実施例B−176と同様にして反応させる。これで生成物32mg(理論値の99%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ= 0.95-1.01 (m, 12H), 1.45-1.96 (m, 8H), 2.39 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 4.11 (t, 2H), 5.09 (dd, 1H), 5.46 (s, 2H), 6.75 (br. s, 1H), 6.87 (d, 1H), 7.56 (d, 1H) ppm.
MS (DCI): m/z = 510 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 5.48 分
Cの部
出発物質
実施例C−I
3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−11−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
ペニシリド331mg(0.889ミリモル)を実施例B−XLIと同様にして反応させる。これで生成物331mg(理論値の81%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.97 (dd, 6H), 1.39-1.88 (m, 3H), 1.96 (d, 1H), 2.26 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.00-5.24 (m, 5H), 6.46 (m, 1H), 6.86 (m, 1H), 6.96 (d, 1H), 7.28-7.59 (m, 6H) ppm
MS (DCI): m/z = 480 (M+NH4)+
実施例C−II
11−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−Iからの化合物510mg(1.103ミリモル)を実施例A−XXIXと同様に反応させる。これで生成物366mg(理論値の72%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.95 (d, 6H), 2.21 (七重, 1H), 2.26 (s, 3H), 2.83 (d, 2H), 3.96 (s, 3H), 5.12 (s, 2H), 5.19 (s, 2H), 6.47 (m, 1H), 6.87 (m, 1H), 6.98 (d, 1H), 7.29-7.53 (m, 5H), 7.66 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 478 (M+NH4)+
実施例C−III
4−メトキシ−8−フルオロ−11−(ベンジルオキシ)−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例 C−IIからの化合物356mg(0.773ミリモル)を乾燥アセトニトリル7.5mLに溶解し、1−フルオロ−4−ヒドロキシ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン・ビステトラフルオロボレート497mg(0.773ミリモル)(AlO上50%)を室温で加える。混合物を60℃で18時間攪拌する。室温に冷却後、混合物をセライトで濾過し、セライトをアセトニトリル20mLで洗浄する。溶媒を減圧下に除去し、残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物77mg(理論値の21%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.96 (d, 6H), 2.10-2.31 (m, 4H), 2.84 (d, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.16 (s, 2H), 5.30 (s, 2H), 6.86 (d, 1H), 6.96 (d, 1H), 7.32-7.54 (m, 5H), 7.67 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 479 (M+H)+, 496 (M+NH4)+
実施例C−IV
8−フルオロ−11−ヒドロキシ−4−メトキシ−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−IIIからの化合物161mg(0.336ミリモル)をジクロロメタン3.4mLに溶解し、アルゴン下に0℃で塩化鉄(III)218mg(1.346ミリモル)を加える。0℃で1.25時間攪拌後飽和炭酸水素ナトリウム溶液5mLを加え、反応混合物を酢酸エチル各10mLで2回抽出する。有機層を集め、水と飽和塩化ナトリウム溶液各10mLで洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ10g、移動相:シクロヘキサン→シクロヘキサン/酢酸エチル1:1)で精製する。これで生成物82mg(理論値の63%)を得る。
Rf = 0.23 (トルエン/酢酸エチル 9:1)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.96 (d, 6H), 2.07-2.34 (m, 4H), 2.84 (d, 2H), 3.98 (s, 3H), 5.29 (s, 2H), 5.80 (s, 1H), 6.87 (d, 1H), 6.93 (d, 1H), 7.07 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 406 (M+NH4)+
実施例C−V
8−フルオロ−11−ヒドロキシ−10−ヨード−4−メトキシ−9−メチル−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−IVからの化合物79mg(0.203ミリモル)をエタノール2mLに懸濁し、アルゴン下に0℃で塩化鉄(III)六水和物82mg(0.305ミリモル)の水1mL溶液を加える。これにヨードモノクロリド50mg(0.305ミリモル)のエタノール約0.25mL溶液を加える。22℃で18時間攪拌後、ヨードモノクロリド116mg(0.715ミリモル)を追加し、この温度で混合物をさらに24時間攪拌する。後処理では10%濃度のチオ硫酸ナトリウム溶液5mLを加え、反応混合物を酢酸エチル各10mLで2回抽出する。有機層を集め、水と飽和塩化ナトリウム溶液各10mLで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。粗生成物を再び前記反応条件で処理する。さらに24時間後、塩化鉄(III)六水和物16mg(0.059ミリモル)の水1mL溶液および5M−ヨードモノクロリドのエタノール溶液20μLを追加する。24時間後、塩化鉄(III)六水和物16mg(0.059ミリモル)の水1mL溶液および5M−ヨードモノクロリドのエタノール溶液20μLを追加する。混合物を22℃でさらに24時間攪拌する。後処理では10%濃度のチオ硫酸ナトリウム溶液5mLを加え、反応混合物を酢酸エチル各10mLで2回抽出する。有機層を集め、水および飽和塩化ナトリウム溶液各10mLで洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物20mg(理論値の19%)を得る。
Rf = 0.33 (トルエン/酢酸エチル 9:1)
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.96 (d, 6H), 2.22 (七重, 1H), 2.35 (d, 2H), 2.84 (d, 2H), 3.98 (s, 3H), 5.26 (s, 2H), 6.42 (s, 1H), 6.96 (d, 1H), 7.69 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 515 (M+H)+, 532 (M+NH4)+
実施例C−VI
8−フルオロ−9,10−ジメチル−11−ヒドロキシ−4−メトキシ−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−Vからの化合物20mg(0.039ミリモル)をジメチルホルムアミド2mLに溶解し、四メチル錫162μL(1.167 ミリモル)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)9mg(0.008ミリモル)とをアルゴン下に加える。反応容器を閉じ、80℃に36時間加熱する。反応混合物を室温に冷却し、水5mLを加え、混合物を酢酸エチル各5mLで計4回抽出する。有機層を集め、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物13mg(理論値の84%)を得る。
LC-MS (方法 7): Rt = 3.62 分
MS (ESIpos): m/z = 403 (M+H)+
実施例C−VII
4−フルオロ−8−メトキシ−3−メチル−9−(3−メチルブタノイル)−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレート
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例C−IVからの化合物45mg(0.116ミリモル)をテトラヒドロフラン1mLに溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン26μL(0.174ミリモル)と2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボニルクロリド30mg(0.174ミリモル)とを加え、混合物を室温で攪拌する。18時間後、水1mLと1N−塩酸5滴とを加え、反応混合物を酢酸エチル5mLで希釈し、Extrelut カートリッジで濾過する。カートリッジを酢酸エチル40mLで溶離し、濾液を減圧濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物17mg(理論値の27%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 0.96 (d, 6H), 1.14-1.62 (m, 5H), 1.65-1.77 (m, 1H), 2.14-2.74 (m, 8H), 2.83 (d, 2H), 3.96 (s, 3H), 5.27 (m, 2H), 6.92 (m, 1H), 7.01 (m, 1H), 7.67 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 525 (M+H)+, 542 (M+NH4)+
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例C−XI
10−ヨード−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
0℃でペニシリド500mg(1.34ミリモル)をエタノール/水(1:1)10mLに溶解し、三塩化鉄六水和物347mg(1.48ミリモル)を加える。ヨードモノクロリド240mg(1.48ミリモル)のエタノール1mL溶液を30分間にわたって滴下し、混合物を室温で18時間攪拌する。反応液を水10mLで希釈し、ジクロロメタン各20mLで抽出する。有機層を集め、10%濃度の重亜硫酸ナトリウム溶液10mLで1回、および水で1回洗う。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲル床で濾過し、減圧濃縮する。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→2:1)で精製する。これで生成物494mg(理論値の74%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.98 (t, 6H), 1.48 (m, 1H), 1.62-1.87 (m, 2H), 2.00 (d, 1H), 2.39 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.02-5.13 (m, 3H), 6.55 (s, 1H), 6.69 (s, 1H), 6.91 (d, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 516 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.91 分
実施例C−XII
9,10−ジメチル−11−ヒドロキシ−3−[{1S}−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
この製造は実施例C−XIからの化合物200mg(0.401ミリモル)を用いて実施例B−IVと同様にして実施する。これで生成物83mg(理論値の54%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.98 (t, 6H), 1.49 (m, 1H), 1.63-1.87 (m, 2H), 1.99 (m, 1H), 2.18 (s, 3H), 2.21 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.02-5.13 (m, 3H), 6.19 (br. s, 1H), 6.37 (s, 1H), 6.88 (d, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 404 (M+NH4)+
HPLC (方法 1): Rt = 4.83 分
実施例C−XIII
11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−10−エチル−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
この製造は実施例B−IVと同様にして実施例C−XIからの化合物100mg(0.20ミリモル)およびテトラエチル錫1.19mL(6.0ミリモル)を用いて実施する。これで生成物32mg(理論値の40%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.98 (t, 6H), 1.15 (t, 3H), 1.48 (m, 1H), 1.62-1.87 (m, 2H), 1.97 (m, 1H), 2.22 (s, 3H), 2.70 (q, 2H), 3.98 (s, 3H), 5.01-5.13 (m, 3H), 6.13 (s, 1H), 6.37 (s, 1H), 6.90 (d, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
MS (ESIneg): m/z = 399 (M-H)-
HPLC (方法 1): Rt = 4.83 分
実施例C−XIV
11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−8,9−ジメチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XIVの化合物は実施例B−IVと同様にして実施例B−IIからの化合物200mg(0.44ミリモル)および四メチル錫1.84mL(13.3ミリモル)を用いて実施する。これで生成物167mg(理論値の97%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.96 (d, 3H), 0.99 (d, 3H), 1.40-1.59 (m, 1H), 1.60-1.89 (m, 2H), 2.01 (br. d, 1H), 2.05 (s, 3H), 2.21 (s, 3H), 4.00 (s, 3H), 5.03-5.14 (m, 1H), 5.18-5.36 (m, 2H), 5.95 (s, 1H), 6.82-6.89 (m, 2H), 7.57 (d, 1H) ppm
LC-MS (方法 5): Rt = 3.79 分
MS (ESIpos): m/z = 450 (M+Na+CH3CN)+
実施例C−XV
8−ブロモ−10−クロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XVの化合物は実施例A−XLIIと同様にして実施例A−IIからの化合物150mg(0.33ミリモル)、N−クロロサクシンイミド49mg(0.37ミリモル)および塩化鉄(III)六水和物87mg(0.32ミリモル)を用いて製造する。これで生成物65mg(理論値の40%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.96 (d, 3H), 0.99 (d, 3H), 1.39-1.90 (m, 3H), 2.09 (br. s, 1H), 2.51 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.08 (dd, 1H), 5.33-5.55 (m, 2H), 6.62 (s, 1H), 6.86 (d, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm
LC-MS (方法 4): Rt = 4.45 分
MS (ESIneg): m/z = 483 (M-H)-
実施例C−XVI
10−クロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−8,9−ジメチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XVIの化合物は実施例C−XVからの化合物140mg(0.23ミリモル)および四メチル錫0.48mL(3.46ミリモル)を用いて実施例B−IVと同様にして製造する。収量は71mg(理論値の73%)である。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.97 (d, 3H), 0.99 (d, 3H), 1.43-1.53 (m, 1H), 1.63-1.73 (m, 1H), 1.75-1.88 (m, 1H), 2.02 (br. s, 1H), 2.12 (s, 3H), 2.32 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.08 (dd, 1H), 5.19-5.31 (m, 2H), 6.24 (s, 1H), 6.89 (d, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm
LC-MS (方法 4): Rt = 3.58 分
MS (ESIneg): m/z = 419 (M-H)-
実施例C−XVII
10−クロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XVからの化合物67mg(0.14ミリモル)をイソプロパノール(6.7mL)に溶解し、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)3.9mg(0.01ミリモル)と燐酸カリウム三水和物55.1mg(0.21ミリモル)とを加える。混合物を2時間加熱還流する。冷後、混合物を珪藻土で濾過し、珪藻土をイソプロパノールで洗い、溶媒を減圧下に除去する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物44mg(理論値の78%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 0.97 (d, 3H), 0.99 (d, 3H), 1.43-1.52 (m, 1H), 1.64-1.72 (m, 1H), 1.74-1.85 (m, 1H), 2.03 (d, 1H), 2.31 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.02-5.12 (m, 3H), 6.39 (br. s, 1H), 6.49 (s, 1H), 6.91 (d, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm
LC-MS (方法 4): Rt = 3.31 分
MS (ESIneg): m/z = 405 (M-H)-
実施例C−XVIII
8−クロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−10−ビニル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
シュレンクフラスコ中で実施例B−LIIIからの化合物400mg(0.82ミリモル)をアルゴン下に秤量し、ジメチルホルムアミド16mLに溶解する。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)218mg(0.19ミリモル)とトリブチルビニル錫4.81mL(16.5ミリモル)を加える。攪拌しつつ混合物を120℃に一夜加熱する。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、触媒を濾去する。濾液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物185mg(理論値の51.9%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.96 (d, 3H), 0.99 (d, 3H), 1.40-1.90 (m, 3H), 2.00 (br. s, 1H), 2.33 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.10 (m, 1H), 5.41 (d, 1H), 5.49 (d, 1H), 5.17-5.23 (m, 2H), 6.32 (s, 1H), 6.72 (dd, 1H), 6.86 (d, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm
HPLC (方法 1): Rt = 5.2 分
MS (DCI): m/z = 450 (M+NH4)+
実施例C−XIX
8−クロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−10−エチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XIXの化合物は実施例B−IVと同様にして実施例B−LIIIからの化合物60mg(0.12ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)33mg(0.03ミリモル)およびテトラエチル錫435mg(1.85ミリモル)を用いて製造する。収量は7.7mg(理論値の14%)である。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.98 (dd, 6H), 1.13 (t, 3H), 1.38-1.88 (m, 3H), 2.05-2.20 (br. s, 1H), 2.30 (s, 3H), 2.78 (q, 2H), 3.98 (s, 3H), 5.02-5.14 (m, 1H), 5.41 (dd, 2H), 6.34 (s, 1H), 6.82 (d, 1H), 7.57 (d, 1H) ppm.
実施例C−XX
8−クロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−10−プロピル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XXの化合物は実施例B−IVと同様にして実施例B−LIIIからの化合物60mg(0.124ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)33mg(0.028ミリモル)およびテトラ−n−プロピル錫539mg(1.853ミリモル)を用いて製造する。収量は18.4mg(理論値の33%)である。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.95-1.05 (m, 9H), 1.43-1.88 (m, 5H), 1.92 (d, 1H), 2.30 (s, 3H), 2.70-2.78 (m, 2H), 3.98 (s, 3H), 5.06-5.13 (m, 1H), 5.42 (dd, 2H), 6.08 (s, 1H), 6.82 (d, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm.
実施例C−XXI
8−クロロ−10−シクロプロピル−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
a)2,4,6−トリシクロプロピルボロキシンの製造:
ホウ酸トリメチル0.79mL(7ミリモル)をTHF7mLに溶解し、−78℃で0.5M−シクロプロピルマグネシウムブロミドのTHF溶液14mL(7ミリモル)を加える。この溶液を解凍し、室温で15分間攪拌し、1M−塩酸40mLを加える。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機抽出物を濃縮し、残渣を精製せずに直接使用する。収量:537mg(理論値の37%)。
GC-MS (方法 9): Rt = 5.47 分, m/z = 204 (M)+
b)シクロプロピル化:
加熱乾燥し、アルゴンを満たしたシュレンクフラスコ中、実施例B−LIIIからの化合物432mg(0.89ミリモル)、2,4,6−トリシクロプロピルボロキシン950mg(4.67ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)31mg(0.03ミリモル)および燐酸カリウム378mg(1.78ミリモル)をトルエン4.8mLに溶解し、一夜加熱還流する。混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage 25S シリカゲル、移動相シクロヘキサン/酢酸エチル3+1)で精製する。これで生成物263mg(理論値の56%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.51-0.78 (m, 4H), 0.96 (d, 3H), 0.99 (d, 3H), 1.10 (m, 1H), 1.40-2.00 (m, 3H), 2.42 (s, 3H), 4.00 (s, 3H), 5.10 (m, 1H), 5.39 (d, 1H), 5.45 (d, 1H), 6.18 (s, 1H), 6.86 (d, 1H), 7.59 (d, 1H) ppm
HPLC (方法 1): Rt = 5.3 分
MS (DCI): m/z = 464 (M+NH4)+
次表に示す実施例は対応する出発物質から前記と同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
実施例C−XXIV
3−ブロモ−2−ヒドロキシ−5−メチル安息香酸
Figure 2006508938
2−ヒドロキシ−5−メチル安息香酸30.0g(197ミリモル)を氷酢酸300mLに溶解する。氷冷下に臭素11.17mL(34.66g、217ミリモル)を加える。混合物を室温に温め、1時間攪拌する。氷水を加え、混合物を氷浴に放置して結晶化を完結させる。結晶を濾取し、無色になるまで水洗し、減圧乾燥する。収量:40.20g(純度83%、理論値の73%)。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 2.30 (s, 3H), 7.59 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 10.87 (s, 1H) ppm
HPLC (方法 1): Rt = 4.3 分
MS (DCI): m/z = 248 / 250 (M+NH4)+
実施例C−XXV
2,3−ジヒドロキシ−5−メチル安息香酸
Figure 2006508938
この製造はD.D. Weller, E.P. Stirchak, J. Org. Chem. 48, 4873-4879 (1983) と同様にして実施する:
水500mLを減圧下に脱ガスし、アルゴンを吹き込む。水酸化ナトリウム56g(1.4モル)をこの水に溶解する。硫酸銅(II)五水和物0.57g(2.31ミリモル)を加え、混合物を室温で約20分間攪拌する。予め真空にし、アルゴンを吹き込んだフラスコに実施例C−XXIVからの化合物12.00g(52ミリモル)を入れ、硫酸銅と水酸化ナトリウムの水溶液を加える。混合物を一夜加熱還流する。混合物を放冷し、氷冷下に濃塩酸で酸性化する。混合物を酢酸エチルで5回抽出し、有機抽出物を集め、活性炭と40分間沸騰させ、次に濃縮する。残渣は68%純度の生成物を含む。収量:5.63g(理論値の44%)。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 2.30 (s, 3H), 6.58-6.77 (m, 2H), 7.00 (d, 1H), 7.21 (d, 1H), 10.39 (s, 1H) ppm
HPLC (方法 1): Rt = 3.4 分
MS (DCI): m/z = 186 (M+NH4)+
実施例C−XXVI
3−(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシ−5−メチル安息香酸
Figure 2006508938
実施例C−XXVからの化合物19.00g(86ミリモル)をDMF491mLに溶解し、0℃に冷却する。水素化ナトリウム11.31g(パラフィン中60%懸濁物、283ミリモル)を加え、混合物を室温で攪拌する。約30分間でガス発生が終了した後、臭化ベンジル11.21mL(94.22ミリモル)を加える。混合物を60℃で3時間攪拌する。水100mLを加え、混合物を冷却しつつ6M−塩酸約70mLを用いてpH3まで酸性化し、酢酸エチルで抽出する。相分離後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフ(移動相:ジクロロメタン/シクロヘキサン1:1、次にジクロロメタン/メタノール100:1)する。収量:16.14g(純度78%、理論値の57%)。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 2.25 (s, 3H), 5.12 (s, 2H), 6.90 (d, 1H), 7.21-7.50 (m, 6H), 8.00 (s, 1H), 11.37 (s, 1H) ppm
HPLC (方法 1): Rt = 4.5 分
MS (DCI): m/z = 276 (M+NH4)+
実施例C−XXVII
2−(ベンジルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェノール
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例C−XXVIからの化合物115g(445.3ミリモル)をテトラヒドロフラン4.4Lに入れる。氷冷しつつ水素化アルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン1M−溶液1.34L(1.34モル)を室温で滴下する。混合物を室温で30分間および還流下に1時間攪拌する。混合物を冷却し、酢酸エチル(2L)で注意深く希釈し、水1Lを加え、混合物を1N−塩酸(約4L)で酸性化する。固体塩化ナトリウム900gを添加後、酢酸エチル8Lを追加し、両層を分離し、酢酸エチル層を乾燥し、濃縮する。残渣をシリカゲル3kgを用いるフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1→1:1)で精製する。これで生成物72g(理論値の66%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 2.28 (s, 3H), 4.69 (s, 3H), 5.08 (s, 3H), 5.81 (br. s, 1H), 6.70 (s, 1H), 6.72 (s, 1H), 7.31-7.46 (m, 5H) ppm
実施例C−XXVIII
2−(ベンジルオキシ)−4−メチル−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェノール
Figure 2006508938
実施例C−XXVIIからの化合物3.20g(13.10ミリモル)をジクロロメタン150mLに溶解し、0℃に冷却する。p−トルエンスルホン酸70mg(0.39ミリモル)を加え、激しく攪拌しながら3,4−ジヒドロ−2H−ピラン1.43mL(15.72ミリモル)を徐々に滴下する。混合物を反応が完結するまで(TLCで監視)0℃で攪拌する。激しく攪拌しながら飽和炭酸水素ナトリウム溶液を混合物に加える。水少量を加え、混合物をジクロロメタンで抽出する。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。収量:4.18g(純度79%、理論値の77%)。
HPLC (方法 1): Rt = 5.1 分
実施例C−XXIX
6−{2−(ベンジルオキシ)−4−メチル−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェノキシ}−3−ホルミル−2−メトキシ安息香酸メチル
Figure 2006508938
実施例C−XXIXの化合物は実施例B−XVIIIと同様にして6−ブロモ−3−ホルミル−2−メトキシ安息香酸メチル10g(36.6ミリモル)と実施例C−XXVIIIからの化合物18g(54.9ミリモル)とを用いて製造する。収量は15.1g(理論値の79%)である。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 1.31-1.75 (m, 6H), 2.35 (s, 3H), 3.39-3.87 (m, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 4.36-4.74 (m, 3H), 5.00 (s, 2H), 6.45 (d, 1H), 6.81 (m, 1H), 6.92 (m, 1H), 7.07-7.32 (m, 5H), 7.70 (d, 1H), 10.21 (s, 1H) ppm
HPLC (方法 1): Rt = 5.35 分
MS (DCI): m/z = 538 (M+NH4)+
実施例C−XXX
6−{2−(ベンジルオキシ)−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェノキシ}−3−(1−ヒドロキシ−3,3'−ジメチルブチル)−2−メトキシ安息香酸メチル
Figure 2006508938
グリニャール試薬を製造するために、マグネシウム片752mg(30.9ミリモル)を入れ、減圧下に加熱乾燥し、冷後、アルゴン下にヨード結晶を加えてヨード蒸気が見えてくるまで加熱する。冷後、混合物を乾燥ジエチルエーテル15mLで覆う。臭化ネオペンチル数滴を加え、反応が始まるまで混合物を加熱する。残りの臭化ネオペンチル[計5.39mL(30.9ミリモル)]をジエチルエーテル15mLに溶かして滴下し、混合物を殆どのマグネシウムが溶解するまで油浴でさらに30分間加熱還流する。冷後、このグリニャール溶液を−78℃に冷却した実施例C−XXIXからの化合物6.44g(12.4ミリモル)のテトラヒドロフラン75mL溶液に加える。−78℃で3時間後、反応液を飽和塩化アンモニウム溶液で加水分解する。混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出する。有機層を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、シリカゲルで濾過し、減圧濃縮する。標記化合物6.25g(理論値の85%)が単離される。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 1.00 (s, 9H), 1.35-1.71 (m, 9H), 2.35 (s, 3H), 3.40-3.87 (m, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.91 (s, 3H), 4.37-4.77 (m, 3H), 4.99 (s, 2H), 5.09 (m, 1H), 6.34 (d, 1H), 6.79 (m, 1H), 6.93 (m, 1H), 7.10-7.33 (m, 6H), 7.70 (d, 1H) ppm
HPLC (方法 2): Rt = 5.72 分
MS (DCI): m/z = 610 (M+NH4)+
実施例C−XXXI
6−[2−(ベンジルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)フェノキシ]−3−(1−ヒドロキシ−3,3'−ジメチルブチル)−2−メトキシ安息香酸メチル
Figure 2006508938
実施例C−XXXからの化合物21.8g(36.7ミリモル)をメタノール150mLに溶解し、p−トルエンスルホン酸32mg(0.18ミリモル)を水40mLに溶かして加え、混合物を70℃に3時間加熱する。室温まで冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液10mLを加え、混合物を減圧濃縮する。粗製の混合物を水約50mLに取り、酢酸エチル各50mLで4回抽出する。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲルで濾過し、減圧濃縮する。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、移動相:80分間にトルエン/酢酸エチル100:0→30:70、流速:80mL/分)で精製する。これで生成物11.5g(理論値の61%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 1.00 (s, 9H), 1.52-1.77 (m, 3H), 2.35 (s, 3H), 2.68 (t, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.94 (s, 3H), 4.55 (d, 2H), 5.01 (s, 2H), 5.10 (m, 1H), 6.47 (d, 1H), 6.80 (m, 1H), 6.85 (m, 1H), 7.12-7.33 (m, 6H), 7.70 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 526 (M+NH4)+
実施例C−XXXII
6−[2−(ベンジルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)フェノキシ]−3−(1−ヒドロキシ−3,3'−ジメチルブチル)−2−メトキシ安息香酸
Figure 2006508938
実施例C−XXXIからの化合物5.5g(10.8ミリモル)をメタノール150mLに溶解し、水酸化カリウム12.1g(216.5ミリモル)を加え、混合物を9時間加熱還流する。室温まで冷却後、混合物を減圧濃縮し、水50mLに取る。混合物をジクロロメタン各50mLで2回抽出し、有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。粗生成物をさらに精製することなく次の反応をさせる。これで生成物5.35g(理論値の100%)を得る。
HPLC (方法 1): Rt = 4.76 分
MS (ESIpos): m/z = 495 (M+H)+
実施例C−XXXIII
11−(ベンジルオキシ)−3−(1−ヒドロキシ−3,3'−ジメチルブチル)−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XXXIIからの化合物3.11g(6.29ミリモル)をアセトニトリル20mLに溶解し、トリエチルアミン5.47mL(39.26ミリモル)を加える。シリンジポンプを用いてこの溶液をアルゴン下に計量しつつ70℃に加熱したヨウ化2−クロロ−1−メチルピリジニウム5.02g(19.63ミリモル)のアセトニトリル210mL溶液に8時間にわたって加える。添加後、混合物を70℃で8時間攪拌する。冷後、反応液を減圧濃縮する。残渣をジクロロメタンに取り、3回水洗する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル100:0→10:90)で精製する。これで生成物2.40g(理論値の80%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 1.01 (s, 9H), 1.49-1.73 (m, 2H), 1.83 (d, 1H), 2.26 (s, 3H), 2.68 (t, 1H), 3.99 (s, 3H), 4.55 (d, 2H), 5.04-5.24 (m, 5H), 6.46 (m, 1H), 6.85 (m, 1H), 6.95 (d, 1H), 7.30-7.54 (m, 5H), 7.57 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 494 (M+NH4)+
実施例C−XXXIV
11−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−9−メチル−3−(3,3'−ジメチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XXXIVの化合物は実施例A−XXIXと同様にして実施例C−XXXIIIからの化合物2.05g(4.30ミリモル)、ピリジニウムクロロクロメート1.85g(8.59ミリモル)および塩基性アルミナ0.88g(8.59ミリモル)を用いて製造する。収量は1.70g(理論値の83%)である。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 1.00 (s, 9H), 2.27 (s, 3H), 2.90 (s, 2H), 3.96 (s, 3H), 5.10 (s, 2H), 5.19 (s, 2H), 6.47 (m, 1H), 6.88 (m, 1H), 6.98 (d, 1H), 7.30-7.53 (m, 5H), 7.59 (d, 1H) ppm
HPLC (方法 2): Rt = 5.58 分
MS (DCI): m/z = 475 (M+H)+, 492 (M+NH4)+
実施例C−XXXV
11−ヒドロキシ−4−メトキシ−9−メチル−3−(3,3'−ジメチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XXXVの化合物は実施例C−IVと同様にして実施例C−XXXIVからの化合物1.42g(2.99ミリモル)と三塩化鉄1.45g(8.96ミリモル)とを用いて製造する。収量は0.72g(理論値の63%)である。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 1.00 (s, 9H), 2.26 (s, 3H), 2.90 (s, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.10 (s, 2H), 5.98 (s, 1H), 6.41 (m, 1H), 6.68 (d, 1H), 6.89 (m, 1H), 7.95 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 385 (M+H)+, 402 (M+NH4)+
実施例C−XXXVI
11−ヒドロキシ−3−[(1S)−ヒドロキシ−3,3'−ジメチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に(1R,2S)−アミノインダン−2−オール98mg(0.66ミリモル)をテトラヒドロフラン32mLに入れ、ボラン/N,N−ジエチルアニリン複合体5.85mL(32.88ミリモル)を加える。混合物を室温で30分間攪拌し、次に0℃に冷却し、実施例C−XXXVからの化合物3.16g(8.2ミリモル)をテトラヒドロフラン32mLに溶かして加える。攪拌しつつ混合物を16時間かけて室温まで温める。激しく攪拌しつつメタノール15mLを滴下し、溶液を減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン、次にシクロヘキサン/酢酸エチル4:1→3:2)にかける。これでエナンチオマー混合物としての生成物2.642g(理論値の83%)を得る。キラル相でのクロマトグラフィー[Chiralpak AD, 350X30mm、20μm、移動相:イソプロパノール/メタノール+0.2%ジエチルアミン90:10、流速:100mL/分、室温、検出:220nm]によるエナンチオマー分離で標記化合物1.65g(理論値の52%)を得る。
Rt = 8.17 分. [カラム: Chiralpak AD, 移動相: イソプロパノール/メタノール/ジエチルアミン 83:17:0.2; 流速: 1.0 mL/分; 検出: 250 nm]
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 1.03 (s, 9H), 1.51-1.72 (m, 2H), 1.85 (d, 1H), 2.26 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 4.99 (s, 2H), 5.18 (m, 1H), 6.00 (br. s, 1H), 6.39 (m, 1H), 6.82-6.91 (m, 2H), 7.51 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 404 (M+NH4)+
実施例C−XXXVII
8−クロロ−9−メチル−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−ヒドロキシ−3,3'−ジメチルブチル]−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XXXVIからの化合物1.52g(3.94ミリモル)をエタノール15mLと水15mLに溶解する。N−クロロサクシンイミド553mg(4.14ミリモル)を加え、続いて塩化鉄(III)六水和物1.034g(3.83ミリモル)を加える。混合物を室温で2日間攪拌し、次に2倍容の水で希釈する。水層を酢酸エチルで4回抽出し、有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン、次にシクロヘキサン/酢酸エチル30:70)で分離する。これで生成物1.13g(理論値の68%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.03 (s, 9H), 1.56-1.69 (m, 2H), 1.88 (d, 1H), 2.30 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.14-5.20 (m, 1H), 5.32-5.51 (m, 2H), 6.08 (s, 1H), 6.82 (d, 1H), 6.94 (s, 1H), 7.61 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 438 (M+NH4)+
実施例C−XXXVIII
8−クロロ−9−メチル−10−ブロモ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−ヒドロキシ−3,3'−ジメチルブチル]−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XXXVIIからの化合物1.13g(2.69ミリモル)をエタノール35mLに溶解し、N−ブロモサクシンイミド527mg(2.96ミリモル)を加え、混合物を室温で2時間攪拌する。混合物を水で希釈し、水層を酢酸エチルで5回抽出する。有機層を集め、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮する。残渣をシリカゲルカートリッジでクロマトグラフィー(移動相:イソヘキサン/酢酸エチル100:0→10:90)にかける。これで生成物1.16g(理論値の86%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.03 (s, 9H), 1.53-1.68 (m, 2H), 1.92 (d, 1H), 2.51 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.13-5.19 (m, 1H), 5.32-5.50 (m, 2H), 6.59 (s, 1H), 6.85 (d, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm
MS (ESIpos): m/z = 500 (M+H)+
実施例C−XXXIX
8−クロロ−9,10−ジメチル−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−ヒドロキシ−3,3'−ジメチルブチル]−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XXXIXの化合物は実施例B−IVと同様にして実施例C−XXXVIIIからの化合物200mg(0.40ミリモル)、四メチル錫716mg(4.00ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)46mg(0.04ミリモル)を用いて製造する。収量は99mg(理論値の57%)である。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 1.03 (s, 9H), 1.53-1.68 (m, 2H), 1.86 (d, 1H), 2.29 (s, 6H), 3.99 (s, 3H), 5.12-5.21 (m, 1H), 5.32-5.51 (m, 2H), 6.18 (s, 1H), 6.83 (d, 1H), 7.60 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 452 (M+NH4)+
実施例C−XL
2−(ベンジルオキシ)−4−ブロモ−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェノール
Figure 2006508938
標記化合物は5−ブロモ−2,3−ジヒドロキシ安息香酸メチル[N.K.Yee, L.J. Nummy, P.P. Roth, Bioorg. Med. Chem. Lett. 6 (19), 2279-2280 (1996)]から実施例B−XV、B−XVIおよびB−XVIIと同様にして製造する(反応式1〜15参照)。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 1.45-1.95 (m, 6H), 3.52-3.61 (m, 1H), 3.88-3.97 (m, 1H), 4.58 (d, 1H), 4.72 (t, 1H), 4.80 (d, 1H), 5.09 (s, 2H), 6.24 (s, 1H), 6.99 (d, 1H), 7.09 (d, 1H), 7.31-7.45 (m, 5H) ppm
MS (DCI): m/z = 410 (M+NH4)+
実施例C−XLI
6−{2−(ベンジルオキシ)−4−ブロモ−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェノキシ}−3−ホルミル−2−メトキシ安息香酸メチル
Figure 2006508938
実施例C−XLIの化合物は実施例B−XVIIIと同様にして6−ブロモ−3−ホルミル−2−メトキシ安息香酸メチル10.00g(36.62ミリモル)および実施例C−XLからの化合物14.4g(36.63ミリモル)を用いて製造する。収量は9.8g(理論値の46%)である。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 1.38-1.78 (m, 6H), 3.43-3.52 (m, 1H), 3.72-3.83 (m, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 4.42 (d, 1H), 4.62-4.71 (m, 2H), 4.93 (s, 2H), 6.41 (d, 1H), 7.09-7.16 (m, 3H), 7.20-7.32 (m, 4H), 7.71 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 602 (M+NH4)+
実施例C−XLII
6−{2−(ベンジルオキシ)−4−ブロモ−6−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]フェノキシ}−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2−メトキシ安息香酸メチル
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例C−XLIからの化合物7.5g(12.81ミリモル)を無水テトラヒドロフラン300mLに溶解し、塩化マグネシウム3.66g(38.4ミリモル)を加え、混合物を還流下に20分間加熱する。この時点で混合物を冷却し、室温でイソブチルマグネシウムクロリド(ジエチルエーテル中、2M−溶液)3.1g(19.22ミリモル)を滴下する。滴下後、混合物を60℃に加熱し、2時間攪拌する。混合物を冷却し、10%濃度の塩化アンモニウム溶液300mLを加える。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮乾固する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル8:1→3:1)で精製する。これで生成物3.6g(理論値の41%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.97 (dd, 6H), 1.38-1.88 (m, 10H), 3.40-3.56 (m, 1H), 3.72-3.95 (m, 7H), 4.48 (dd, 1H), 4.62-4.78 (m, 2H), 4.93-5.08 (m, 3H), 6.32 (d, 1H), 7.06-7.16 (m, 3H), 7.19-7.35 (m, 6H) ppm
MS (DCI): m/z = 660 (M+NH4)+
実施例C−XLIII
6−[2−(ベンジルオキシ)−4−ブロモ−6−(ヒドロキシメチル)フェノキシ]−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2−メトキシ安息香酸メチル
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例C−XLIIからの化合物0.5g(0.78ミリモル)をエタノール10mLに溶解し、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩19.5mg(0.08ミリモル)を加える。混合物を55℃(浴温)に加熱し、この温度で1.5時間攪拌する。トリエチルアミンを加え、混合物を少し濃縮し、直接に分取HPLCで精製する。これで生成物341mg(理論値の78%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.98 (dd, 6H), 1.38-1.88 (m, 4H), 2.62 (t, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.91 (s, 3H), 4.48 (d, 2H), 4.95-5.08 (m, 3H), 6.33 (d, 1H), 7.08-7.18 (m, 3H), 7.19-7.38 (m, 6H) ppm
MS (ESIpos): m/z = 581 (M+Na)+
実施例C−XLIV
11−(ベンジルオキシ)−9−ブロモ−3−{1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XLIVの化合物は実施例B−XXIと同様にして実施例C−XLIIIからの化合物2.00g(3.58ミリモル)を用いて製造する。収量は1.37g(理論値の73%)である。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.98 (dd, 6H), 1.38-1.88 (m, 3H), 1.92 (d, 1H), 3.97 (s, 3H), 5.04-5.13 (m, 3H), 5.19 (s, 2H), 6.81 (d, 1H), 6.91 (d, 1H), 7.18 (d, 1H), 7.33-7.53 (m, 5H), 7.58 (d, 1H) ppm
MS (ESIpos): m/z = 549 (M+Na)+
実施例C−XLV
11−(ベンジルオキシ)−9−ブロモ−4−メトキシ−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例C−XLIVからの化合物1.93g(3.66ミリモル)をジクロロメタン50mLに溶解する。混合物を0℃に冷却し、酢酸ナトリウム0.6g(7.32ミリモル)、4Å−モレキュラーシーブ200mg、ピリジニウムクロロクロメート1.58g(7.32ミリモル)、および少量のシリカゲルを加える。冷却を停止し、混合物を室温で一夜攪拌する。混合物を酢酸エチルで希釈し、シリカゲル層で濾過する。シリカゲルを酢酸エチルで完全に洗浄し、濾液を濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル5:1)で精製する。これで生成物1.87g(理論値の97%)を得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 0.97 (dd, 6H), 2.18-2.28 (m, 1H), 2.82 (d, 2H), 3.96 (s, 3H), 5.11 (s, 2H), 5.19 (s, 2H), 6.82 (s, 1H), 6.93 (d, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.30-7.53 (m, 5H), 7.58 (d, 1H) ppm
MS (ESIpos): m/z = 547 (M+Na)+
実施例C−XLVI
9−ブロモ−11−ヒドロキシ−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
工程a):
実施例C−XLVからの化合物150mg(0.29ミリモル)を無水ジクロロメタン2mLに溶解し、混合物を0℃に冷却し、塩化鉄(III)370mg(2.28ミリモル)を加え、混合物をこの温度で1時間攪拌する。水1mLを加え、混合物を酢酸エチルで希釈し、Extrelutカートリッジで濾過する。カートリッジを酢酸エチル35mL ofで洗い、濾液を濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル5:1)で精製する。これで遊離のフェノール111mg(理論値の83%)を得る。
工程b):
アルゴン下にフェノール105mg(0.24ミリモル)をテトラヒドロフラン6mLに入れ、メタノール0.6mLと水素化ホウ素ナトリウム18.3mg(0.48ミリモル)を攪拌下に加える。反応混合物を室温で一夜攪拌する。水素化ホウ素ナトリウム9.2mg(0.24ミリモル)を追加し、攪拌を1時間継続する。水1mLを加え、混合物をExtrelut NT 3 カートリッジで濾過し、濃縮する。これで生成物117mg(理論値の95%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.98 (dd, 6H), 1.38-2.02 (m, 4H), 3.97 (s, 3H), 5.03-5.17 (m, 3H), 6.73 (s, 1H), 6.89 (d, 1H), 6.99 (s, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.61 (d, 1H) ppm
MS (ESIpos): m/z = 459 (M+Na)+
前記で製造したエナンチオマー混合物をキラル相[カラム:Daicel Chiralpak AD、20mmXに50mm、移動相:イソヘキサン/エタノール85:15、流速:15mL/分、温度:25℃、検出:220nm]でのクロマトグラフィーで分離できる。エナンチオマー混合物80mgの分離でエナンチオマーIを30mg(理論値の37.5%)およびエナンチオマーIIを32mg(理論値の40%)得る。
エナンチオマーI:
Rt = 13.18 分. [カラム: Chiralpak AD, 4.6 mm x 250 mm; 移動相: イソヘキサン/エタノール 85:15; 流速: 1.0 mL/分; 温度: 40℃; 検出: 220 nm]
エナンチオマーII:
Rt = 18.36 分. [カラム: Chiralpak AD, 4.6 mm x 250 mm; 移動相: イソヘキサン/エタノール 85:15; 流速: 1.0 mL/分; 温度: 40℃; 検出: 220 nm]
実施例C−XLVII
1−(ベンジルオキシ)−8−メトキシ−9−(3−メチルブタノイル)−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−3−カルボニトリル
Figure 2006508938
実施例C−XLVからの化合物25mg(0.05ミリモル)をDMF0.38mLに溶解し、シアン化銅(I)5.1mg(0.06ミリモル)を加え、混合物を130℃で20時間攪拌する。シアン化銅(I)5mg(0.55ミリモル)を追加し、攪拌をさらに4時間継続する。混合物を酢酸エチル5mLで希釈し、Extrelutカートリッジで濾過する。カートリッジを酢酸エチル40mLで洗浄し、濾液を濃縮し、残渣を分取TLC(移動相:酢酸エチル/シクロヘキサン1:2)で精製する。これで生成物11.6mg(理論値の52%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.97 (dd, 6H), 2.15-2.30 (m, 1H), 2.82 (d, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.18 (s, 2H), 5.24 (s, 2H), 6.96 (d, 1H), 7.03 (d, 1H), 7.31-7.51 (m, 6H), 7.70 (d, 1H) ppm
MS (ESIpos): m/z = 472 (M+H)+
実施例C−XLVIII
1−ヒドロキシ−9−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−8−メトキシ−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−3−カルボニトリル
Figure 2006508938
実施例C−XLVIIIの化合物は実施例C−XLVIと同様にして実施例C−XLVIIからの化合物290mg(0.62ミリモル)と三塩化鉄798mg(4.92ミリモル)とを用いて製造する。この第一工程の収量は241mg(理論値の84%)である。第二工程ではケトン206mg(0.54ミリモル)を水素化ホウ素ナトリウム61mg(1.62ミリモル)で処理する。この第二工程の収量は215mg(理論値の99%)である。
MS (DCI): m/z = 401 (M+NH4)+
実施例C−IL
11−(ベンジルオキシ)−9−クロロ−4−メトキシ−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−XLVからの化合物0.5g(0.95ミリモル)を無水DMF6.5mLに溶解し、塩化銅(I)113mg(1.14ミリモル)を加え、混合物を130℃で一夜攪拌する。混合物を酢酸エチルで希釈し、水で抽出する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾液を濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル5:1)で精製する。これで生成物428mg(理論値の93%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.97 (dd, 6H), 2.12-2.30 (m, 1H), 2.82 (d, 2H), 3.96 (s, 3H), 5.11 (s, 2H), 5.20 (s, 2H), 6.68 (d, 1H), 6.93 (d, 1H), 7.05 (d, 1H), 7.31-7.52 (m, 5H), 7.68 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 481 (M+H)+
実施例C−L
9−ヒドロキシ−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−4−メトキシ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C―Lの化合物は実施例C−XLVIと同様にして実施例C−ILからの化合物410mg(0.85ミリモル)と三塩化鉄1.1g(6.82ミリモル)とを用いて製造する。この第一工程の収量は281mg(理論値の84%)である。第二工程ではケトン250mg(0.64 ミリモル)を水素化ホウ素ナトリウム73mg(1.92ミリモル)と反応させる。第二工程の収量は264mg(純度83%、理論値の87%)である。
MS (DCI): m/z = 410 (M+NH4)+
次表に示す実施例の化合物は対応する出発物質から実施例A−XLIIIと同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
次表に示す実施例の化合物は対応する出発物質から実施例A−XLIIと同様な操作で製造する:
Figure 2006508938
実施例C−LVII
9−ブロモ−8−フルオロ−11−ヒドロキシ−4−メトキシ−3−{3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例C−XLVからの臭化物200mg(0.38ミリモル)を無水アセトニトリル1.8mLに溶解し、2,6−ジクロロ−1−フルオロピリジニウムテトラフルオロボレート121mg(0.48ミリモル)を加える。得られる溶液を60℃で14時間攪拌する。次に混合物を濃縮し、粗生成物を分取HPLCで精製する。これで生成物24mg(理論値の7%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.97 (dd, 6H), 2.13-2.30 (m, 1H), 2.82 (d, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.30 (s, 2H), 6.36 (s, 1H), 6.91 (d, 1H), 7.29 (d, 1H), 7.70 (d, 1H) ppm
実施例C−LVIII
9,10−ジブロモ−8−フルオロ−11−ヒドロキシ−4−メトキシ−3−(3−メチルブタノイル)−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−LVIIからのフェノール18.5mg(0.04ミリモル)を熱エタノール0.35mLと水0.2mLに溶解し、4−トルエンスルホン酸一水和物0.4mgとN−ブロモサクシンイミド14.5mg(0.08ミリモル)とを加える。得られる溶液を室温で16時間攪拌する。同量のN−ブロモサクシンイミドと4−トルエンスルホン酸一水和物を追加する。室温でさらに4時間後、混合物を酢酸エチルで希釈し、水洗する。水層を酢酸エチルで1回再抽出し、有機層を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。残渣を分取 TLC(移動相:酢酸エチル/シクロヘキサン1:2)で精製する。これで生成物11.5mg(純度79%、理論値の37%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.97 (dd, 6H), 2.16-2.30 (m, 1H), 2.82 (d, 2H), 3.97 (s, 3H), 5.27 (s, 2H), 6.20 (s, 1H), 6.95 (d, 1H), 7.70 (d, 1H) ppm
MS (ESIpos): m/z = 533 (M+H)+
実施例C−LIX
8−クロロ−10−エチル−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブチル]−4−メトキシ−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−LIXの化合物は実施例B−IVと同様にして実施例C−XXXVIIIからの化合物130mg(0.26ミリモル)、四メチル錫917mg(3.90ミリモル)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)75mg(0.065ミリモル)をDMF1.5mL+トルエン3.0mL中で用いて製造する。収量は26mg(理論値の22%)である。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.04 (s, 9H), 1.16 (t, 3H), 1.54-1.68 (m, 2H), 1.73 (d, 1H), 2.30 (s, 3H), 2.78 (q, 2H), 3.98 (s, 3H), 5.16-5.21 (m, 1H), 5.42 (dd, 2H), 6.10 (s, 1H), 6.84 (d, 1H), 7.61 (d, 1H) ppm
実施例C−LX
8−クロロ−11−ヒドロキシ−3−(1−ヒドロキシ−3、3−ジメチルブチル)−4−メトキシ−10−(メトキシメチル)−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例C−XXXVIIIからの化合物92mg(0.18ミリモル)を無水DMF2.5mLに溶解し、トリブチル(メトキシメチル)スタナン[製法:J.W. Labadie, D. Tueting, J.K. Stille, J. Org. Chem. 48, 4634-4642 (1983 ) ]370mg(1.10ミリモル)とビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド19.4mg(0.03ミリモル)とを加え、混合物を密閉容器中で80℃で20時間攪拌する。同量の触媒を再び加え、80℃での攪拌をさらに16時間継続する。この時点で再び同量の触媒を加え、80℃での攪拌をさらに16時間継続する。次に混合物を冷却し、シリカゲル層で濾過し、シリカゲルを酢酸エチルで洗う。酢酸エチル相を水で2回および飽和塩化ナトリウム溶液で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。残留するスタナンを除去するために、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン、次にシクロヘキサン/酢酸エチル2:1)にかける。得られる粗生成物を再度分取HPLCで精製する。これで生成物22mg(理論値の26%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 1.04 (s, 9H), 1.53-1.71 (m, 2H), 2.03 (br. s, 1H), 2.36 (s, 3H), 3.46 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 4.68 (s, 2H), 5.13-5.23 (m, 1H), 5.46 (dd, 2H), 6.86 (d, 1H), 7.01 (s, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 482 (M+NH4)+
実施例C−LXI
8−クロロ−11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−10−(メトキシメチル)−9−メチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−LXIの化合物は実施例C−LXと同様にして実施例B−LIIIからの化合物60mg(0.124ミリモル)、トリブチル(メトキシメチル)スタナン124mg(0.371ミリモル)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド8.7mg(0.012ミリモル)を用いて製造する。収量は12mg(理論値の21%)である。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.99 (m, 6H), 1.40-1.88 (m, 3H), 2.30 (d, 1H), 2.40 (s, 3H), 3.48 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 4.70 (s, 2H), 5.03-5.15 (m, 1H), 5.46 (dd, 2H), 6.86 (d, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.58 (d, 1H) ppm
実施例C−LXII
4−クロロ−1−ヒドロキシ−9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−2−カルボニトリル
Figure 2006508938
アルゴン下に実施例B−LIIIからの化合物96mg(0.20ミリモル)を無水DMF1.3mLに溶解し、シアン化銅(I)26.6mg(0.30ミリモル)を加え、混合物を130℃で16時間攪拌する。混合物を酢酸エチルで希釈し、0.5N−塩酸で洗う。有機層を飽和酒石酸カリウムナトリウム溶液で洗う。有機層を集め、酢酸エチルで2回再抽出する。有機層を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これで生成物26mg(理論値の30%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.98 (dd, 6H), 1.38-1.88 (m, 3H), 2.20-2.41 (br. s, 1H), 2.52 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.05 (dd, 1H), 5.40-5.57 (m, 2H), 6.68 (d, 1H), 7.53 (d, 1H), 7.80 (br. s, 1H) ppm
実施例C−LXIII
4−メトキシ−9−メチル−3−((1S)−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}ブチル)−11−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
アルゴン下にペニシリド4.0g(10.74ミリモル)を無水ジクロロメタン100mLに溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン8.33g(64.44ミリモル)を室温で加える。(2−クロロメトキシエチル)トリメチルシラン5.37g(32.22ミリモル)を徐々に滴下し、混合物を室温で一夜攪拌する。これにN,N−ジイソプロピルエチルアミン1.39g(10.74ミリモル)、(2−クロロメトキシエチル)トリメチルシラン895mg(5.37ミリモル)およびスパーテル1匙のヨウ化テトラブチルアンモニウムを加える。4時間攪拌後、同容量の水を混合物に加える。水相をジクロロメタンで4回抽出する。有機層を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去する。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1→8:2)で精製する。これで生成物6.37g(理論値の94%)を得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = -0.02 (s, 9H), 0.04 (s, 9H), 0.82-1.08 (m, 10H), 1.32-1.88 (m, 3H), 2.28 (s, 3H), 3.42-3.51 (m, 1H), 3.65-3.76 (m, 1H), 3.82-3.91 (m, 2H), 3.99 (s, 3H), 4.52 (d, 1H), 4.63 (d, 1H), 5.03-5.13 (m, 3H), 5.35 (s, 2H), 6.50 (s, 1H), 6.95 (d, 1H), 7.06 (s, 1H), 7.54 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 650 (M+NH4)+
実施例C−LXIV
6−(2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−6−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}フェノキシ)−2−メトキシ−3−((1S)−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}ブチル)安息香酸
Figure 2006508938
実施例C−LXIVの化合物は実施例A−XLVと同様にして実施例C−LXIIIからの化合物3.99g(6.30ミリモル)と1.62g(12.61ミリモル)カリウム・トリメチルシラノレートとをジクロロメタン25mL中で用いて製造する。収量は4.06g(理論値の99%)である。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = -0.03 (s, 9H), 0.01 (s, 9H), 0.84-1.02 (m, 10H), 1.28-1.41 (m, 1H), 1.61-1.88 (m, 2H), 2.35 (s, 3H), 3.42-3.51 (m, 1H), 3.60-3.66 (m, 2H), 3.74-3.82 (m, 1H), 3.94 (s, 3H), 4.45-4.58 (m, 4H), 5.01-5.16 (m, 3H), 6.38 (d, 1H), 6.86 (s, 1H), 7.01 (s, 1H), 7.29 (d, 1H) ppm
MS (DCI): m/z = 668 (M+NH4)+
実施例C−LXV
6−(2−ホルミル−4−メチル−6−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}フェノキシ)−2−メトキシ−3−((1S)−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}ブチル)安息香酸
Figure 2006508938
実施例C−LXVの化合物は実施例A−XLVIと同様にして実施例C−LXIVからの化合物80mg(0.12ミリモル)とDess-Martin ペルヨーディナン94mg(0.22 ミリモル)とをジクロロメタン0.8mL/ピリジン0.02mL中で用いて製造する。粗生成物の収量は94mg(純度80%、理論値の94%)である。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = -0.03 (s, 9H), 0.00 (s, 9H), 0.83-1.02 (m, 10H), 1.26-1.40 (m, 1H), 1.60-1.88 (m, 2H), 2.42 (s, 3H), 3.40-3.51 (m, 1H), 3.60-3.67 (m, 2H), 3.71-3.82 (m, 1H), 3.97 (s, 3H), 4.51 (dd, 2H), 5.08 (dd, 1H), 5.18 (s, 2H), 6.28 (d, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.36 (s, 1H), 7.37 (s, 1H), 10.09 (s, 1H) ppm
実施例C−LXVI
6−(2−(1−ヒドロキシエチル)−4−メチル−6−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}フェノキシ)−2−メトキシ−3−((1S)−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}ブチル)安息香酸
Figure 2006508938
実施例C−LXVIの化合物は実施例A−XLVIIと同様にして実施例C−LXVからの化合物4.75g(7.32ミリモル)と臭化メチルマグネシウムのジエチルエーテルの3M−溶液6.83mL(20.5ミリモル)とをテトラヒドロフラン160mL中で用いて製造する。粗生成物の収量は4.53g(理論値の93%)である。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.01 (s, 18H), 0.79-1.08 (m, 10H), 1.29-1.45 (m, 1H), 1.58-1.95 (m, 6H), 2.36 (s, 3H), 3.51-3.62 (m, 2H), 3.68-3.82 (m, 3H), 3.96/3.97 (s, 3H), 4.42-4.60 (m, 2H), 4.94-5.14 (m, 4H), 6.40 (dd, 1H), 6.97 (br. s, 2H), 7.30 (d, 1H) ppm
LC-MS (方法 10): Rt = 3.34 分
MS (ESIneg): m/z = 663 (M-H)-
実施例C−LXVII
4−メトキシ−7,9−ジメチル−3−((1S)−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}ブチル)−11−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ}−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−LXVIIの化合物は実施例A−XLVIIIと同様にして実施例C−LXVIからの化合物1.44g(2.16ミリモル)、トリエチルアミン1.95mL(14.05ミリモル)とヨウ化2−クロロ−1−メチルピリジニウム1.71g(6.70ミリモル)をアセトニトリル70mL中で用いて製造する。収量は0.779g(理論値の56%)である。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = -0.05 (s, 3H), 0.02 (s, 15H), 0.86-1.00 (m, 10H), 1.25-1.41 (m, 1H), 1.58-1.88 (m, 5H), 2.28 (s, 3H), 3.34-3.51 (m, 1H), 3.58-3.77 (m, 1H), 3.78-3.86 (m, 2H), 3.90/3.97 (s, 3H), 4.43-4.50 (m, 1H), 4.56-4.61 (m, 1H), 5.02-5.10 (m, 1H), 5.26-5.32 (m, 2H), 5.34-5.48 (m, 1H), 6.61 (br. s, 1H), 6.90-6.97 (m, 1H), 7.00-7.04 (m, 1H), 7.44-7.51 (m, 1H) ppm
MS (ESIpos): m/z = 664 (M+NH4)+
実施例C−LXVIII
11−ヒドロキシ−3−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−4−メトキシ−7,9−ジメチル−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−5−オン
Figure 2006508938
実施例C−LXVIIからの化合物67mg(0.10ミリモル)を1M−フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン(約5%の水含有)溶液260μL(0.26ミリモル)に溶解し、次に溶液を注意深く再濃縮する。残渣を1,3−ジメチルテトラヒドロ−2−(1H)−ピリミジノン0.1mLに取り、4Åモレキュラーシーブス60mgを加える。混合物を98℃に6時間攪拌する。水を加え、混合物を酢酸エチルで希釈する。有機層を0.5N−塩酸で1回抽出する。水相を酢酸エチルで2回再抽出する。有機層を集め、飽和塩化ナトリウム溶液で2回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。残渣を分取HPLCで精製する。これでエピマー1を8mg(理論値の21%)およびエピマー2を8mg(理論値の21%)得る。
エピマー 1:
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.98 (dd, 6H), 1.40-1.88 (m, 6H), 2.03 (br. s, 1H), 2.24 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.06 (dd, 1H), 5.44 (q, 2H), 6.18 (br. s, 1H), 6.50 (s, 1H), 6.80-6.89 (m, 2H), 7.54 (d, 1H) ppm
エピマー 2:
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 0.98 (dd, 6H), 1.40-1.88 (m, 6H), 2.22 (br. s, 1H), 2.28 (s, 3H), 3.99 (s, 3H), 5.10 (dd, 1H), 5.49 (q, 2H), 6.05 (br. s, 1H), 6.50 (s, 1H), 6.84-6.89 (m, 2H), 7.57 (d, 1H) ppm
実施例C−LXIX
7−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−カルボン酸
Figure 2006508938
標記化合物は文献公知の方法: R.M.Moriarty, C.C. Chien, T.B. Adams, J. Org. Chem. 44, 2206-2210 (1979) で製造する。
実施例C−LXX
7−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−カルボニルクロリド
Figure 2006508938
7−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−カルボン酸500mg(3.24ミリモル)をジクロロメタン4mLに溶解し、DMF1滴を0℃で加える。次にオキサリルクロリド0.34mL(3.9ミリモル)を加え、ガス発生の終了後、混合物を室温で30分間攪拌する。混合物を減圧濃縮し、粗生成物をさらに精製することなく直接反応に用いる。
実施態様:
次表に示す実施例は対応する出発物質から実施例B−6と同様にして製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
次表に示す実施例は対応する出発物質から実施例B−51と同様にして製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
次表に示す実施例は対応する出発物質から実施例B−98と同様にして製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
次表に示す実施例は対応する出発物質から実施例B−168と同様にして製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
次表に示す実施例は対応する出発物質から実施例B−136と同様にして製造する:
Figure 2006508938
次表に示す実施例は対応する出発物質から水素化ナトリウムの代わりに1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンを用いて実施例A−42と同様にして製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
実施例C−136
4−シアノ−9−[{1S}−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・ピバレート
Figure 2006508938
実施例C−1の化合物95mg(0.18ミリモル)をDMF(3.8mL)に溶かし、シアン化銅(I)79mg(0.89ミリモル)を加え、混合物を140℃に6時間加熱する。冷後、反応混合物を分取RP−HPLCで直接精製する。これで所望の生成物24mg(理論値の28%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.97 (d, 3H), 1.00 (d, 3H), 1.40 (s, 9H), 1.45-1.86 (m, 3H), 1.94 (d, 1H), 2.52 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 5.03-5.16 (m, 1H), 5.32-5.50 (m, 2H), 6.89 (d, 1H), 7.10 (s, 1H), 7.63 (d, 1H).
LC-MS (方法 4): Rt = 4.52 分.;
MS (ESIpos): m/z = 504 (M+Na)+
実施例C−137
4−シアノ−9−[(1S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル]−8−メトキシ−3−メチル−7−オキソ−5H,7H−ジベンゾ[b,g][1,5]ジオキソシン−1−イル・2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレート
Figure 2006508938
実施例C−2(50mg、0.09ミリモル)を実施例C−1と同様に反応させる。これで標記化合物14mg(理論値の30%)を得る。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3): δ = 0.97 (d, 3H), 1.00 (d, 3H), 1.15-1.86 (m, 10.5H), 1.46 (s, 3H), 1.96 (d, 1H), 2.17 (dd, 0.5H), 2.26-2.35 (m, 1H), 2.39-2.44 (m, 0.5H), 2.52 (s, 3H), 2.67-2.73 (m, 0.5H), 3.98 (s, 3H), 5.03-5.15 (m, 1H), 5.32-5.50 (m, 2H), 6.92 (dd, 1H), 7.05-7.10 (1H), 7.63 (1H);
LC-MS (方法 4): Rt = 4.78 分.;
MS (ESIpos): m/z = 556 (M+Na)+
次表に示す実施例は対応する出発物質から実施例B−51と同様にして製造する:
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
Figure 2006508938
A.インビトロでのCETP阻害試験
A1.CETPの入手
ヒト血漿から、分画遠心法およびカラムクロマトグラフィーにより、部分的に精製された形態でCETPを入手し、試験に使用する。このために、ヒト血漿を、NaBrを使用して1.21g/mlの密度に合わせ、4℃、50000rpmで18時間遠心分離する。底の分画(d>1.21g/ml)を、Sephadex(登録商標) Phenyl-Sepharose 4B (Pharmacia)カラムにアプライし、0.15M NaCl/0.001M trisHCl pH7.4で洗浄し、次いで、蒸留水で抽出する。CETP−活性分画を集め、50mM酢酸ナトリウムpH4.5で透析し、CM-Sepharose(登録商標) カラム (Pharmacia)にアプライする。次いで、混合物を直線勾配(0−1M NaCl)を使用して抽出する。集めたCETP分画を、10mM TrisHCl pH7.4で透析し、次いで、Mono Q(登録商標)カラム (Pharmacia)でのクロマトグラフィーによりさらに精製する。
A2.CETP蛍光試験
リポソーム間のCETP触媒蛍光コレステロールエステル転送の測定−Bisgaier et al., J. Lipid Res. 34, 1625 (1993)の方法に従い改変:
ドナーリポソームの製造のために、コレステリル4,4−ジフルオロ−5,7−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−ドデカノエート(コレステリル BODIPY(登録商標) FL C12, Molecular Probes)1mgを、トリオレイン5.35mgおよびホスファチジルコリン6.67mgを有するジオキサン600μlに、超音波槽中で穏やかに温めながら溶解し、この溶液を、超音波処理しながら、非常にゆっくりと63mlの50mM tris/HCl、150mM NaCl、2mM EDTA緩衝液pH7.3にRTで添加する。
次いで、懸濁物を、N雰囲気下で30分間、Braukson 超音波槽中、約50ワットで、温度を約20℃に維持して超音波処理する。
アクセプターリポソームは、同様に、ジオキサン1.2mlに溶解したコレステリルオレエート86mg、トリオレイン20mgおよびホスファチジルコリン100mg、および上記の緩衝液114mlから、50ワット(20℃)、30分間の超音波処理により得る。
試験には、上記緩衝液1部、ドナーリポソーム1部およびアクセプターリポソーム2部からなる試験混合物を使用する。
試験混合物80μlを、疎水性クロマトグラフィーを利用してヒト血漿から得たCETPに富む分画1−3μgおよびDMSO中の調べようとする物質2μlで処理し、37℃で4時間インキュベートする。
485/535nmでの蛍光の変化は、CE転送の測定値である;物質を用いない対照バッチと比較した転送の阻害を決定する。
下記表1は、製造実施例について代表的な結果を示す:
表1
Figure 2006508938
A3.放射性標識HDLの入手
新鮮なヒトEDTA血漿50mlを、NaBrを使用して1.12の密度に合わせ、4℃でTy65ローター中、50000rpmで、18時間遠心分離する。上相をコールドLDLの入手に使用する。下相を3x4lのPDB緩衝液(10mM tris/HClpH7.4、0.15mM NaCl、1mM EDTA、0.02%NaN)で透析する。保持容積10mlごとに、H−コレステロール (Dupont NET-725;1μC/μl、エタノールに溶解)20μlを添加し、混合物を、37℃、N下で72時間インキュベートする。
次いで、このバッチを、NaBrを使用して1.21の密度に合わせ、20℃、Ty65ローター中、50000rpmで18時間遠心分離する。上相を回収し、リポタンパク質分画を勾配遠心分離により精製する。このために、単離した、標識したリポタンパク質画分を、NaBrを使用して1.26の密度に合わせる。この溶液各4mlに、遠心管(SW40ローター)中で、密度1.21の溶液4mlおよび密度1.063の溶液4.5ml(PDB緩衝液およびNaBrの密度溶液)の層を重ね、次いで、24時間、38000rpmで、20℃で、SW40ローター中で遠心分離する。標識HDLを含有する密度1.063と1.21との間にある中間層を、3x100容積のPDB緩衝液で、4℃で透析する。
保有物(retentate)は、放射性標識H−CE−HDLを含有する。それを約5x10cmp/mlに合わせ、試験に使用する。
A4.CETP−SPA試験
CETP活性を試験するために、ヒトHDリポタンパク質からビオチン化LDリポタンパク質へのH−コレステロールエステルの転送を測定する。
ストレプトアビジン−SPA(登録商標)ビーズ(Amersham)の添加により反応を停止し、転送された放射活性を液体シンチレーションカウンターで直接測定する。
試験バッチ中、HDL−H−コレステロールエステル10μl(〜50000cpm)を、37℃で18時間、CETP(1mg/ml)10μlを含有する50mM Hepes/0.15M NaCl/0.1%ウシ血清アルブミン/0.05%NaN pH7.4中のビオチン−LDL(Amersham)10μlおよび試験しようとする物質の溶液(10%DMSO/1%RSAに溶解)3μlと共にインキュベートする。次いで、SPA−ストレプトアビジンビーズ溶液(TRKQ7005)200μlを添加し、1時間撹拌しながらさらにインキュベートし、次いで、シンチレーションカウンター中で測定する。緩衝液10μl、4℃のCETP10μlおよび37℃のCETP10μlを用いる対応するインキュベーションは、対照として役立つ。
37℃のCETPの対照バッチにおいて転送された活性を、100%転送と定める。この転送が半分に減る物質の濃度を、IC50値と特定する。
B.エクスビボ/インビボのCETP阻害試験
B1.トランスジェニックhCETPマウスでのエクスビボ活性の測定
CETP阻害活性について試験するために、社内飼育したトランスジェニックhCETPマウス(Dinchuk et al. BBA (1995) 1295-301)に、胃管を用いて物質を経口投与する。このために、実験開始の1日前に、雄の動物を、等数の、原則としてn=3のグループにランダムに割り当てる。血清中の基底CETP活性の決定のために、物質投与の前に、眼窩静脈叢(retro-orbital venous plexus)の穿刺により、各マウスから血液を採取する(T1)。次いで、胃管を用いて試験物質を動物に投与する。試験物質投与後の特定の時間に、2度目の穿刺により動物から血液を採取する(T2)。これは、原則として物質投与0.5または1および2時間後であるが、適するならば、他の時間に実行することもできる。
物質の阻害活性の評価を可能にするために、各時間について、即ち、0.5または1または2時間について、対応する対照グループを用いる。対照グループの動物は、物質を含まない製剤化剤のみを受容する。対照動物では、対応する実験間隔(0.5、1または2時間)にわたる阻害剤なしでのCETP活性の変化の決定を可能にするために、物質処理動物においてと同様に、動物ごとの二回目の血液サンプリングを実行する。
凝固終了後、血液サンプルを遠心分離し、血清をピペットにより移す。
CETP活性の決定のために、4時間にわたるコレステリルエステル輸送を測定する。このために、原則として2μlの血清を試験バッチに用い、「CETP蛍光試験」で記載した通りに試験を実行する。
コレステリルエステル輸送における差異[pM CE*/h(T2)−pM CE*/h(T1)]を、各動物について算出し、グループ内で平均をとる。各時間の1つでコレステリルエステル輸送を>30%まで低下させる物質を、活性であると見なす。
以下の表2は、製造実施例について代表的な結果を示す:
表2
Figure 2006508938
B2.シリアンゴールデンハムスターにおけるインビボ活性の測定
リポタンパク質およびトリグリセリドに対する経口的作用を決定するための実験において、DMSOに溶解し、Tylose中0.5%に懸濁した試験物質を、社内飼育したシリアンゴールデンハムスターに胃管を利用して経口で投与する。CETP活性の決定のために、実験開始前に、後眼窩(retro-orbital)穿刺により血液を採取する(約250μl)。次いで、試験物質を、胃管を利用して経口投与する。対照の動物は、試験物質を含まない等量の溶媒を受容する。次いで、動物から供給を引き上げ、眼窩静脈叢の穿刺により、様々な時間で−物質投与の24時間後まで−血液を採取する。
4℃で終夜インキュベートして凝固を終了させ、次いで、10分間6000xgで遠心分離を実行する。かくして得られた血清中のコレステロールおよびトリグリセリドの含量を、市販の酵素的試験を改変して利用して決定する(Ecolin 25 cholesterol, 1.14830.0001 Merck Diagnostica; Ecoline 25 triglycerides, 1.14856.0001 Merck Diagnostica)。血清を、生理塩水を使用して適切に希釈する。
血清希釈物10μlを、96穴プレート中で Ecoline 25 試薬200μlで処理し、10分間室温でインキュベートする。次いで、自動プレートリーダーを使用して、490nmの波長で光学密度を測定する。サンプル中に含有されるトリグリセリドまたはコレステロール濃度は、並行して測定される標準曲線を利用して決定される。
HDLコレステロール含量の決定は、製造業者の指示に従い、ApoB−含有リポタンパク質の沈殿後に実行する(Sigma 352-4 HDL コレステロール試薬)。
以下の表3は、製造実施例について代表的な結果を示す:
表3
Figure 2006508938
B3.トランスジェニックhCETPマウスでのインビボ活性の測定
リポタンパク質およびトリグリセリドに対する経口的作用を決定するための実験において、トランスジェニックマウス[Dinchuck et al., BBA, 1295-301 (1995)]に、胃管を用いて試験物質を投与する。実験開始前に、血清中のコレステロールおよびトリグリセリドを決定するために、後眼窩的にマウスから血液を採取する。ハムスターについて上記した通りに、4℃で終夜インキュベートし、続いて6000xgで遠心分離することにより、血清を得る。1週間後、リポタンパク質およびトリグリセリドを測定するために、血液を再度マウスから採取する。測定されるパラメーターの変化を、開始時の値と比較して変化パーセントとして表現する。
以下の表4は、製造実施例について代表的な結果を示す:
表4
Figure 2006508938


Claims (19)

  1. 一般式(I)
    Figure 2006508938
    式中、
    は、水素、ハロゲン、シアノ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、モノ−もしくはジ−(C−C)−アルキルアミノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、ビニルまたはエチニルを表し、
    は、式
    Figure 2006508938
    の基を表し
    [式中、
    11は、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルケニルを表し、これらの各々は、(C−C)−シクロアルキル、フェニル、(C−C)−アルコキシおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよいか、または、(C−C10)−アリールを表し、これは、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよく、
    12は、水素またはホルミルを表し、
    13およびR14は、各々(C−C)−アルキルを表す]、
    およびRは、相互に独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−シクロアルキルを表し、
    、RおよびRは、相互に独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、ホルミル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニル、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルコキシ、もしくは3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表し、
    は、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルを表し、これらの各々は、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルコキシ、ピロリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルまたはフェニル(これは、(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい)により置換されていてもよいか、
    は、(C−C10)−アリールを表し、これは、ハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノおよびニトロからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよいか、
    は、(C−C)−アルコキシまたは(C−C)−アルケニルオキシを表し、これらの各々は、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニルもしくはフェニル(これは、ハロゲン、ニトロまたはシアノにより置換されていることもある)、または5回までフッ素および/または塩素により置換されていてもよいか、
    は、(C−C)−シクロアルコキシを表すか、または、ハロゲン、ニトロもしくはシアノにより置換されていてもよい(C−C10)−アリールオキシを表すか、
    は、モノ−またはジ−(C−C)−アルキルアミノ、(C−C)−アルキルスルホニルアミノまたはN−[(C−C)−アルキル]−(C−C)−アルキルスルホニルアミノを表すか、または、
    は、式−O−SO−R15、−O−C(O)−R16、−O−C(O)−NR1718、−C(O)−OR19、−NR20−C(O)−R21または−NR22−C(O)−NR2324の基を表し
    [式中、
    15は、5回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、ハロゲンもしくは(C−C)−アルキルにより置換されていてもよいフェニルを表し、
    16は、(C−C10)−アルキルを表し、これは、フェニルまたはフェノキシ(これらは、ハロゲンにより各々一置換または二置換されていてもよい)により、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルケニルチオにより、または6回までフッ素により、置換されていてもよいか、
    16は、(C−C12)−シクロアルキルを表し、これは、フェニル、(C−C)−アルケニル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、シアノおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよく、フェニルは、ハロゲン、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよいか、
    16は、(C−C12)−シクロアルケニルを表し、これは、3回まで(C−C)−アルキル、トリフルオロメチルまたはフッ素により置換されていてもよいか、
    16は、5員ないし7員、単環式または二環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を表し、これは、N、OおよびSからなる群から2個までのヘテロ原子を有し、(C−C)−アルキルにより2回まで置換されていてもよいか、または、
    16は、(C−C10)−アリールを表し、これは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよい、
    17およびR18は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルを表し、これは、(C−C)−アルコキシカルボニルにより、または3回までフッ素により置換されていてもよいか、(C−C)−アルケニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルキルスルホニルを表すか、または、ハロゲンおよびトリフルオロメチルからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよいフェニルを表すか、または、
    17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし12員、単環式、二環式または三環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を形成し、これは、N、OおよびSからなる群から2個までのさらなるヘテロ原子を含有していてもよく、フェニルにより、または4回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい、
    19は、(C−C)−シクロアルキルにより置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、2回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい(C−C10)−シクロアルキルを表すか、または、(C−C)−アルケニルを表し、
    20は、水素または(C−C)−アルキルを表し、
    21は、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキル、(C−C10)−アリールを表すか、または、2回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい(C−C10)−シクロアルキルを表し、
    22は、水素または(C−C)−アルキルを表し、そして、
    23およびR24は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C10)−シクロアルキルを表す]、そして、
    およびR10は、相互に独立して、水素または(C−C)−アルキルを表す、
    の化合物、並びにそれらの医薬的に許容し得る塩、溶媒和物および塩の溶媒和物の、コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)の阻害により制御される障害の処置および/または予防のための使用。
  2. コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)の阻害により制御される障害の処置および/または予防のための医薬を製造するための、請求項1に記載の式(I)の化合物の使用。
  3. コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)の阻害により制御される障害の処置および/または予防のための請求項1に記載の式(I)の化合物。
  4. 心血管障害の処置および/または予防のための請求項1または請求項2に記載の使用。
  5. 低リポタンパク質血症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、高脂血症および/または動脈硬化症の処置および/または予防のための請求項1に記載の使用。
  6. 式中、
    が、式−O−C(O)−R16の基を表し
    [式中、
    16は、(C−C10)−アルキルを表し、これは、フェニルまたはフェノキシ(これらは、ハロゲンにより各々一置換または二置換されていてもよい)により、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルケニル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキルチオ、(C−C)−アルケニルチオにより、または6回までフッ素により、置換されていてもよいか、
    16は、(C−C12)−シクロアルキルを表し、これは、フェニル、(C−C)−アルケニル、トリフルオロメチル、(C−C)−アルキル、シアノおよびフッ素からなる群から選択される置換基により一置換または多置換されていてもよく、フェニルは、ハロゲン、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよいか、
    16は、(C−C12)−シクロアルケニルを表し、これは、(C−C)−アルキル、トリフルオロメチルまたはフッ素により3回まで置換されていてもよいか、
    16は、5員ないし7員、単環式または二環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を表し、これは、N、OおよびSからなる群から2個までのヘテロ原子を有し、(C−C)−アルキルにより2回まで置換されていてもよいか、または、
    16は、(C−C10)−アリールを表し、これは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、(C−C)−アルキルおよび(C−C)−アルコキシからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよい]、そして、
    、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々請求項1の定義の通りである、
    請求項1に記載の式(I)の化合物。
  7. 式中、
    が、式−O−C(O)−NR1718の基を表し
    [式中、
    17およびR18は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルを表し、これは、(C−C)−アルコキシカルボニルにより、または3回までフッ素により置換されていてもよいか、(C−C)−アルケニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルキルスルホニルを表すか、または、ハロゲンおよびトリフルオロメチルからなる群からの同一または異なる置換基により一置換または二置換されていてもよいフェニルを表すか、または、
    17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし12員、単環式、二環式または三環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を形成し、これは、N、OおよびSからなる群から2個までのさらなるヘテロ原子を含有していてもよく、フェニルにより、または4回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい]、そして、
    、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々請求項1の定義の通りである、
    請求項1に記載の式(I)の化合物。
  8. 式中、
    が、式−C(O)−OR19の基を表し
    [式中、
    19は、(C−C)−シクロアルキルにより置換されている(C−C)−アルキルを表すか、2回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい(C−C10)−シクロアルキルを表す]、そして、
    、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々請求項1の定義の通りである、
    請求項1に記載の式(I)の化合物。
  9. 式中、
    が、式−NR20−C(O)−R21の基を表し
    [式中、
    20は、水素または(C−C)−アルキルを表し、そして、
    21は、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルキル、(C−C10)−アリールを表すか、または、2回まで(C−C)−アルキルにより置換されていてもよい(C−C10)−シクロアルキルを表す]、そして、
    、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々請求項1の定義の通りである、
    請求項1に記載の式(I)の化合物。
  10. 式中、
    が、式−NR22−C(O)−NR2324の基を表し
    [式中、
    22は、水素または(C−C)−アルキルを表し、そして、
    23およびR24は、相互に独立して、水素、(C−C)−アルキルまたは(C−C10)−シクロアルキルを表す]、そして、
    、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が、各々請求項1の定義の通りである、
    請求項1に記載の式(I)の化合物。
  11. 式(I−A)
    Figure 2006508938
    式中、
    、RおよびRは、相互に独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、シアノを表すか、または、メトキシにより、もしくは3回までフッ素により置換されていてもよいメチルまたはエチルを表し、
    は、式
    Figure 2006508938
    の基を表し
    [式中、
    17およびR18は、相互に独立して、水素、3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、または、(C−C)−アルケニルを表すか、または、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、
    17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし10員、単環式、二環式または三環式、飽和または部分不飽和のヘテロ環を形成し、これは、さらなるヘテロ原子として酸素原子を含有していてもよく、4回までメチルにより置換されていてもよく、
    25およびR26は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、(C−C10)−シクロアルキルを表し、これは、フッ素、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される置換基により4回まで置換されていてもよいか、または、メチルにより2回まで置換されていてもよい(C−C10)−シクロアルケニルを表すか、または、環酸素原子を有する、5員ないし7員、飽和または部分飽和、単環式または二環式ヘテロ環を表し、そして、
    27は、水素、(C−C)−アルキル、シアノまたはトリフルオロメチルを表す]、
    10は、水素、メチルまたはエチルを表し、そして、
    11は、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルケニルを表し、これらの各々は、シクロプロピル、シクロブチル、メトキシおよびフッ素からなる群から選択される置換基により、一置換ないし三置換されていてもよい、
    の化合物。
  12. 式(I−B)
    Figure 2006508938
    式中、
    、RおよびRは、相互に独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、シアノを表すか、または、メトキシにより、もしくは3回までフッ素により置換されていてもよいメチルもしくはエチルを表し、
    は、式
    Figure 2006508938
    の基を表し
    [式中、
    17およびR18は、相互に独立して、3回までフッ素により置換されていてもよい(C−C)−アルキルを表すか、または、(C−C)−アルケニルを表すか、または、(C−C)−シクロアルキルを表すか、または、
    17およびR18は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4員ないし10員、飽和単環式または二環式のヘテロ環を形成し、これは、さらなるヘテロ原子として酸素原子を含有していてもよく、2回までメチルにより置換されていてもよく、
    25およびR26は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、(C−C10)−シクロアルキルを表し、これは、フッ素、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される置換基により4回まで置換されていてもよいか、または、(C−C)−シクロアルケニル、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテニルを表すか、または、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニルを表し、そして、
    27は、メチル、エチル、プロピル、シアノまたはトリフルオロメチルを表す]、
    10は、水素、メチルまたはエチルを表し、そして、
    11は、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルケニルを表し、これらの各々は、シクロプロピル、シクロブチル、メトキシおよびフッ素からなる群から選択される置換基により、一置換ないし三置換されていてもよい、
    の化合物。
  13. コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)の阻害により制御される障害の処置および/または予防のための医薬を製造するための、請求項6ないし請求項12のいずれかに記載の式(I)、(I−A)および(I−B)の化合物の使用。
  14. コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)の阻害により制御される障害の処置および/または予防のための、請求項6ないし請求項12のいずれかに記載の式(I)、(I−A)および(I−B)の化合物の使用。
  15. コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)の阻害により制御される障害の処置および/または予防のための、請求項6ないし請求項12のいずれかに記載の式(I)、(I−A)および(I−B)の化合物。
  16. 心血管障害の処置および/または予防のための請求項13または請求項14に記載の使用。
  17. 低リポタンパク質血症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、高脂血症および/または動脈硬化症の処置および/または予防のための請求項16に記載の使用。
  18. コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)の阻害により制御される障害の処置および/または予防のための、請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の式(I)、(I−A)または(I−B)の化合物を含む医薬。
  19. 式(I−A)および(I−B)の化合物の製造方法であって、
    式(VIII)
    Figure 2006508938
    式中、R、R、R、R10およびR11は、各々式(I−A)ないし(I−B)で定義の通りである、
    の化合物を、
    [a]
    式(I−A)ないし(I−B)中のRが、式
    Figure 2006508938
    式中、R25、R26およびR27は各々上記定義の通りである、
    の基である場合、
    [a−1]
    不活性溶媒中、塩基の存在下、式(IX)
    Figure 2006508938
    式中、
    は適する脱離基、例えばハロゲン、イソブトキシカルボニルオキシ、メタンスルホニルオキシ、p−ニトロフェノキシまたはペンタフルオロフェノキシ、特にクロロであり、
    25、R26およびR27は各々上記定義の通りである、
    の化合物を用いて変換するか、
    または、
    [a−2]
    文献にあるエステル化方法に従い、不活性溶媒中、縮合剤および/または補助塩基もしくは酸の存在下、式(X)
    Figure 2006508938
    式中、R25、R26およびR27は各々上記定義の通りである、
    の化合物を用いて変換する、
    または、
    [b]
    式(I−A)ないし(I−B)中のRが、式
    Figure 2006508938
    式中、R17およびR18は各々上記定義の通りであるが、水素ではない、
    の基である場合、
    [b−1]
    不活性溶媒中、塩基の存在下、式(XI)
    Figure 2006508938
    式中、
    は適する脱離基、例えばハロゲン、特にクロロであり、
    17およびR18は各々上記定義の通りであるが、水素ではない、
    の化合物を用いて変換するか、
    または、
    [b−2]
    不活性溶媒中、炭酸誘導体、例えばホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲン、N,N'−カルボニルジイミダゾールまたはp−ニトロフェニルクロロホルメートの存在下、そして塩基の存在下、式(XII)
    Figure 2006508938
    式中、
    17およびR18は各々上記定義の通りであるが、水素ではない、
    の化合物を用いて変換する、
    または、
    [c]
    式(I−A)中のRが、式
    Figure 2006508938
    式中、R18は上記定義の通りである、
    の基である場合、
    不活性溶媒中、塩基の存在下、式(XIII)
    Figure 2006508938
    式中、R18は上記定義の通りである、
    の化合物を用いて変換する、
    そして、生じる式(I−A)ないし(I−B)の化合物を、場合により対応する(i)溶媒および/または(ii)塩基もしくは酸を用いて、それらの溶媒和物、塩および/または溶媒和物の塩に変換する、
    を特徴とする方法。
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