JP2006508919A - 相乗的な絹タンパク質の組合せ - Google Patents

相乗的な絹タンパク質の組合せ Download PDF

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Abstract

セリンおよびフィブロインおよび/またはそれらの誘導体からなる相乗効果的活性物質複合体を含有する、皮膚および毛髪をトリートメントするための化粧品製剤を開示する。

Description

本発明は、相乗的に有効な絹タンパク質の組合せを含んでなる化粧品組成物、ならびに皮膚および毛髪を洗浄および/またはケアするためのこれらの組成物の使用に関する。さらに、毛髪着色剤における本発明の絹タンパク質の組合せの使用を記載する。
皮膚および毛髪の化粧トリートメントは、ヒトのボディケアの重要な部分である。近頃、人毛は、毛髪ケア用製剤を用いる多くの異なった方法でトリートメントされる。このようなトリートメントとしては、例えば、シャンプーによる毛髪の洗浄、リンスおよびトリートメントによるケアおよび再生、ならびに着色剤、毛染め料、ウェービング用処方物およびスタイリング用製剤による毛髪の漂白、着色およびセッティングが挙げられる。これらの中でも、毛髪の色を変更または陰影付けするための処方物は、主要な役割を果たす。天然毛髪色素の分解による酸化的な毛髪の明度の上昇を生じさせる漂白剤を無視すると、毛髪着色分野における毛髪着色剤の三つの最重要タイプである:
いわゆる酸化着色剤は、対応する固着性を伴う永続的な強い着色法に関して使用される。このような酸化着色剤は、通常、酸化色素前駆体、いわゆる顕色剤成分およびカップリング成分を含有する。酸化剤または大気中の酸素の影響下、または一以上のカップリング成分とのカップリングによって、顕色剤成分は、互いに実際の染料を形成する。酸化着色剤は、卓越して長持ちする着色結果によって識別される。しかしながら、自然に見える着色は、通常、比較的数多い酸化色素前駆体の混合物を要求する;多くの場合、さらなる直接染料は、陰影付けのために使用される。着色方法の間に形成された色素または直接使用された色素が顕著に異なる固着性(例えば、UV安定性、耐汗性、洗浄によって色落ちしないことなど)を有する場合、時間とともに、顕著な、したがって望まない、色変化の結果になり得る。髪型が様々な損傷の程度を有する毛髪または毛髪の領域を有する場合、この現象はより大きな程度で現れる。この一例は、ロングヘア(その末端は、全ての可能性のある環境の影響を長期に渡って受けており、一般に、比較的新しく生長した毛髪の領域よりも顕著に損傷している)に伴うものである。
一時的着色のために、着色成分として直接染料を含有する着色剤または毛染め料が通常使用される。直接染料は、毛髪に直接吸収され、発色のために酸化法を要求しない色素分子に基づく。これらのような色素としては、例えば、身体および毛髪を着色するために古代から使用されているヘンナが挙げられる。これらの着色は、一般に、シャンプーすることに対して、酸化着色よりも大幅に感受性であり、その結果、たびたびの望まない陰影変化または目に見える「脱色」さえも大幅により迅速に起こり得る。このような一時的着色のさらなる不利益は、それらが天然毛髪色調に対して付加的であるので、初めの色調よりも暗い陰影のみを可能にするという事実に起因する。結果として、直接染料に基づく着色剤も、繊維の初めの陰影が明るくなるように、ならびに実際に着色されるように、通常、酸化剤の製剤と組み合わせて使用される。
結果として、両方法は、過酸化水素溶液(これは、特定の場合に染色される毛髪を損傷し得る)などの強力な酸化剤の添加を必要とする。そのため、適当な毛髪ケア用製品が、この損傷を打ち消すために使用されなければならない。
最後に、新しいタイプの染色方法が、最近、大きな興味を引いている。この方法において、天然の毛髪色素メラニンの前駆体が毛髪に付与され、次いで、酸化方法の結果として、天然色素に類似した色素を形成する。色素前駆体として5,6-ジヒドロキシインドリンを使用するこのような方法は、欧州特許EP-B1-530 229に記載されている。特に5,6-ジヒドロキシインドリンを含有する組成物を繰り返し使用する場合、白髪交じりの髪を有する人々は、彼らの天然の髪の色を回復することができる。この着色は、唯一の酸化剤としての空気中の酸素によって起こり得るので、さらなる酸化剤を必要としない。天然の毛髪がミディアムブロンド乃至ブラウンである人々に関して、インドリンは唯一の色素前駆体として使用され得る。しかしながら、天然の赤毛、および特には黒っぽい乃至黒い毛髪を有する人々に関して、満足する結果は、しばしばさらなる色素成分、特に特定の酸化色素の前駆体の使用によってのみ得られ得る。
最後に大切なことを言うが、例えば、染色またはパーマネントウェーブすることから、また、シャンプーすることおよび環境汚染から、毛髪に関して生じた莫大な需要は、最も長い可能性のある長時間の作用を有するケア製品がますます重要になることを意味する。このタイプのケア製品は、毛髪の天然構造および特性に影響を及ぼす。このようなトリートメントは、後に、湿時および乾燥時の毛髪の櫛通り性、例えば、毛髪の挙動およびふくらみを最適化し得るか、あるいは枝毛の増加から毛髪を保護し得る。
したがって、毛髪に特定のアフターケアトリートメントをすることは、慣例になってきている。したがって、毛髪は、特定の活性物質、例えば、通常、リンスの形態の第四級アンモニウム塩または特定のポリマーによってトリートメントされる。この処方物によれば、このようなトリートメントは、毛髪の櫛通り性、挙動およびふくらみを改善し、枝毛の数を低減し得る。
さらに、最近、いわゆる組合せ製剤が、典型的な多段階方法、特に消費者による直接使用のための多段階方法のコストを低減することを目的として、開発されてきている。
これらの製剤は、通常の成分、例えば、毛髪を洗浄または染色するための成分に加えて、以前は毛髪アフターケア用製品に限定されていた、さらなる活性物質を含んでなる。結果として、製品を一つ少なく使用することから、消費者は適用段階を節約し、同時に、包装経費が低減される。
一般に、アフターケア組成物および組合せ製剤の両方に利用可能な活性物質は、好適には毛髪表面に作用する。したがって、活性物質は、毛髪の艶、挙動、ふくらみ、より良い湿時および乾燥時の櫛通り性に役立つか、または枝毛を防止することが公知である。しかしながら、毛髪の外観と同等に重要なものは、毛髪繊維の内部の構造的結束である。これは、特に、染色およびパーマネントウェービングのような酸化および還元方法によって、強く影響を及ぼされ得る。
しかしながら、公知の活性物質は、全ての要求を満足にカバーすることはできない。いまだに、良好なケア特性および良好な生分解性を有する化粧品用の活性物質または活性物質の組合せに対する要求が残っている。特に染料処方物および/または電解質を含有する処方物と共に、如何なる問題もなく公知の処方物に添加され得る、ケア製品用のさらなる活性物質に対する要求が残っている。
繊維(特にケラチン繊維)の内部構造を大きく改善し得る活性なケア製品、特にタンパク質加水分解物が求められている。構造の強化(すなわち、本発明における再構築)は、全ての種々の原因から生じるケラチン繊維に対する損傷の低減を意味すると理解される。ここで、例えば、自然な強さの再構築は、重要な役割を担う。再構築された繊維は、例えば、改善された艶または改善された風合いまたはより容易な櫛通り性によって特徴付けられる。さらに、それらは、最適化された強度および弾性を示す。成功した再構築は、損傷した繊維と比べて高められた融点として物理的に観察され得る。毛髪の融点が高いほど、繊維構造が強くなる。毛髪の融解領域を決定するための方法の正確な説明は、独国特許出願公開DE 196 173 95 A1中に見出すことができる。
化粧品におけるタンパク質加水分解物およびそれらの使用は周知であり、しばしば化粧品組成物において使用される。参照は、直接関係する工業文献、例えば、A. Domsch、「Die kosmetischen Prauparate」第II巻、205頁以降、Verlag fuer die chemische Industrie、H. Ziolkowskyに対してなされ得る。しかしながら、改善された強度および弾性によって特徴付けられる再構築に関する指摘は見出すことができない。
タンパク質または変性タンパク質の化粧品への添加がケア効果を生じることは、以前から既知であった。水溶性タンパク質または化学および/または酵素反応により変性され、かくして水溶性にされたタンパク質のいずれかがこの目的に使用されていた。適正な水溶性を達成するためのそれらの反応に関して正確には、化粧活性がしばしばもはや満足されないような、繊維タンパク質の大規模な分解が必要とされる。
絹は、化粧品に関して非常に興味深い繊維タンパク質である。絹は、蚕蛾(Bombyx mori L.)の繭の繊維を意味すると理解される。生の絹繊維は、二重鎖フィブロインからなる。セリシンは、二重鎖をまとめるための粘剤として作用する。絹は、70〜80重量%のフィブロイン、19〜28重量%のセリシン、0.5〜1重量%の脂肪および0.5〜1重量%の着色剤および鉱物成分からなる。
セリシンの重要な成分は、約46重量%のヒドロキシアミノ酸である。セリシンは、5〜6個のタンパク質の群からなる。セリシンの重要なアミノ酸は、セリン(Ser、37重量%)、アスパラギン酸(Asp、26重量%)、グリシン(Gly、17重量%)、アラニン(Ala)、ロイシン(Leu)およびチロシン(Tyr)である。
水不溶性フィブロインは、長鎖分子構造を有する硬タンパク質の一部としてみなされる。フィブロインの主成分は、グリシン(44重量%)、アラニン(26重量%)およびチロシン(13重量%)である。フィブロインのさらなる重要な構造的特徴は、ヘキサペプチド配列Ser-Gly-Ala-Gly-Ala-Glyである。
技術的に、両方の絹タンパク質を互いに容易に分離することができる。セリシンおよびフィブロインの両方が、化粧品における使用のための異なった原料として、それぞれ公知であることは驚くべきことではない。さらに、それぞれの個々の絹タンパク質のタンパク質加水分解物および誘導体は、化粧品組成物用の公知の原料である。したがって、セリシンは、例えば、Pentapharm Ltd.によって市販品セリシンコード303-02として上市されている。フィブロインは、異なった分子量を有するタンパク質加水分解物として、はるかにより高い頻度で市場に提供されている。これらの加水分解物は、特に「絹加水分解物」として上市されている。例えば、350と1000の間の平均分子量を有する加水分解フィブロインは、Promois(登録商標) Silkの商品名のもと上市されている。コロイド状フィブロイン溶液も、化粧品組成物中の添加物として、独国特許出願公開DE 31 39 438 A1に記載されている。
セリシンおよびフィブロイン由来の絹タンパク質誘導体の肯定的な特性は、それぞれ文献から公知である。Pentapharm社の販売用パンフレットは、緩和する、潤いを与えるおよびフィルム形成する、というセリシンの皮膚への化粧効果を記載している。ケア成分としてセリシンを含んでなるシャンプーの特性は、W. Engelらによる「Aertzlichen Kosmetologie 17, 91-110(1987)」中に報告されている。フィブロイン誘導体の効果は、例えば、毛髪をケアするおよび生気を与えるとして独国特許出願公開DE 31 39 438 A1に記載されている。しかしながら、引用した文献中には、セリシンおよびフィブロインまたはそれらの誘導体および/または加水分解物の併用による、絹タンパク質およびそれらの誘導体の肯定的な効果における相乗的な増大のわずかな指摘すら見出すことができない。
驚くべきことに、今回、セリシンおよびフィブロインおよび/またはそれらの誘導体の使用により、皮膚および毛髪の特性が、このような活性物質の組合せを含んでなる製剤でトリートメントした場合、大きく増大し得ることが見出された。
したがって、セリシン、セリシン加水分解物および/またはそれらの誘導体ならびにそれらの混合物から選ばれる活性物質(A1)、および、フィブロインおよび/またはフィブロイン加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A2)からなる活性物質複合体(A)を含んでなる化粧品が、本発明の第一の主題である。
本発明の活性物質複合体(A)は、先に述べた、重要な、人毛の内部および外部構造的特徴および強度および弾性を相乗的な様式で大きく改善する。
本発明によれば、活性物質複合体(A)に使用される活性物質(A1)は:
- 天然セリシン;
- 加水分解および/またはさらなる誘導体化セリシン、例えば、INCI表示セリシン、加水分解セリシン、または加水分解絹を有する市販品;
- アミノ酸セリン、アスパラギン酸およびグリシンおよび/またはそれらのメチル-、プロピル-、イソ-プロピル-、ブチル-、イソ-ブチルエステル、それらの塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩など)の混合物、ここで、この混合物は、20〜60重量%のセリンおよび/またはその誘導体、10〜40重量%のアスパラギン酸および/またはその誘導体、および5〜30重量%のグリシンおよび/またはその誘導体を含んでなる。ただし、これらのアミノ酸および/またはそれらの誘導体の量は、好適には合計100重量%である。;
- ならびにそれらの混合物;
である。
本発明によれば、活性物質複合体(A)に使用される活性物質(A2)は:
- 可溶性形態に変換された天然フィブロイン;
- 加水分解および/またはさらなる誘導体化フィブロイン、特には、主成分としてアミノ酸配列Ser-Gly-Ala-Gly-Ala-Glyを含んでなる部分的加水分解フィブロイン;
- アミノ酸配列Ser-Gly-Ala-Gly-Ala-Gly、
- アミノ酸グリシン、アラニンおよびチロシンおよび/またはそれらのメチル-、プロピル-、イソ-プロピル-、ブチル-、イソ-ブチルエステル、それらの塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩など)の混合物、ここでこの混合物は、20〜60重量%のグリシンおよび/またはその誘導体、10〜40重量%のアラニンおよび/またはその誘導体、および0〜25重量%のチロシンおよび/またはその誘導体を含んでなる。ただし、これらのアミノ酸および/またはそれらの誘導体の量は、好適には合計100重量%である。;
- ならびにそれらの混合物;
である。
本発明によれば、活性物質複合体(A)の二つの活性物質成分の一つが天然またはよくても可溶化形態で使用することが好適であり得る。本発明によれば、複数の活性物質(A1)および/または(A2)の混合物を使用することもできる。
本発明によれば、活性物質(A1)および(A2)の両方が、各々の活性物質のそれらの含量に基づいて、10:90〜70:30、特には15:85〜50:50および最も好適には20:80〜40:60の割合で本発明の製剤に使用されることが好適であり得る。
セリシンおよびフィブロインの加水分解物の誘導体としては、アニオン性およびカチオン性タンパク質加水分解物の両方が挙げられる。本発明のセリシンおよびフィブロインのタンパク質加水分解物は、それらから製造された誘導体と一緒に、化学的(特にはアルカリまたは酸)加水分解によって、酵素的加水分解によっておよび/または両方のタイプの加水分解の組合せによって、対応するタンパク質から得られ得る。タンパク質の加水分解は、一般に、約100ダルトンから数千ダルトンまでの分子量分布を有するタンパク質加水分解物を与える。好適には、100〜25000ダルトン、好適には250〜10000ダルトンの分子量を有するタンパク質の内容に基づく、セリシンおよびフィブロイン由来のこのようなタンパク質加水分解物および/またはそれらの誘導体が挙げられる。さらに、セリシンおよびフィブロインのカチオン性タンパク質加水分解物も、第四級化アミノ酸およびそれらの混合物を意味すると理解される。タンパク質加水分解物またはアミノ酸の第四級化は、しばしば第四級アンモニウム塩(例えば、N,N-ジメチル-N-(n-アルキル)-N-(2-ヒドロキシ-3-クロロ-n-プロピル)-アンモニウムハライドなど)を用いて行われる。さらに、カチオン性タンパク質加水分解物は、さらにまた誘導体化され得る。本発明のカチオン性タンパク質加水分解物およびそれらの誘導体の典型例としては、「International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook」、(第7版、1997年、The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association 1101 17th Street、N.W.、Suite 300、ワシントンDC 20036-4702)中にINCI表示で名付けられたもの、および市販品:ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解絹、ココジモニウムヒドロキシプロピル絹アミノ酸、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解絹、ラウリルジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解絹、ステアリジモニウムヒドロキシプロピル加水分解絹、クオタニウム-79加水分解絹が挙げられるであろう。本発明のアニオン性タンパク質加水分解物およびそれらの誘導体の典型例としては、「International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook」、(第7版、1997年、The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association 1101 17th Street、N.W.、Suite 300、ワシントンDC 20036-4702)中にINCI表示で名付けられたもの、および市販品:カリウムココイル加水分解絹、ナトリウムラウロイル加水分解絹またはナトリウムステアロイル加水分解絹が挙げられるであろう。最後に、本発明のセリシンおよびフィブロインの使用可能な誘導体の典型例としては、INCI表示のもと名付けられたそれらの市販品:加水分解絹のエチルエステルおよび加水分解絹PG-プロピルメチルシランジオールが挙げられるであろう。さらなる本発明の使用可能な、必ずしも好適ではないが、市販品は、INCI表示を有する以下のものである:パルミトイルオリゴペプチド、パルミトイルペンタペプチド-3、パルミトイルペンタペプチド-2、アセチルヘキサペプチド-1、アセチルヘキサペプチド-3、銅トリペプチド-1、ヘキサペプチド-1、ヘキサペプチド-2、MEA-加水分解絹。
本発明の活性物質は、活性物質複合体(A)を、総組成物に基づいて、0.001〜10重量%の量で含んでなる。0.005〜5重量%、特には0.01〜3重量%の量が特に好適である。
本発明の好適な実施態様において、本発明の活性物質複合体(A)の効果は、脂肪(D)によって、さらに高められ得る。脂肪とは、脂肪酸、脂肪アルコール、天然および合成のワックスを意味する。これらは、固体形態および水性分散体中の液体の両方の状態で、ならびに天然および合成の化粧品オイル成分の状態で存在し得る。
使用され得る脂肪酸(D1)は、6〜30個の炭素原子を有する、直鎖のおよび/または分岐鎖の、飽和のまたは不飽和の脂肪酸である。10〜22個の炭素原子を有する脂肪酸が好適である。以下、イソステアリン酸、例えば、市販品Emersol(登録商標) 871およびEmersol(登録商標) 875、およびイソパルミチン酸、例えば、市販品Edenor(登録商標) IP 95、ならびに商品名Edenor(登録商標)のもとCognis社によって上市されている他の市販の脂肪酸が引用され得る。このような脂肪酸のさらなる典型例は、カプロン酸、カプリル酸、2-エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノレイン酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸およびエルカ酸、および、例えば、天然の脂肪およびオイルの加圧下での開裂、Roelenオキソ合成由来のアルデヒドの酸化または不飽和脂肪酸の二量化の間に製造されるそれらの工業銘柄混合物である。通常、カカオオイルまたはパームオイルから得られた脂肪酸画分が特に好適である;一般に、ステアリン酸の使用が特に好適である。
添加される量は、総組成物に基づいて、0.1〜15重量%である。0.5〜10重量%の量が好適であり、および1〜5重量%の量が特に有利であり得る。
添加された脂肪アルコール(D2)は、C6〜C30、好適にはC10〜C22および特に好適にはC12〜C22個の炭素原子を有する、飽和の、モノまたはポリ不飽和の、分岐鎖のまたは直鎖の脂肪アルコールであり得る。本発明に関して、例えば、デカノール、オクタノール、オクテノール、ドデカノール、デセノール、オクタジエノール、ドデカジエノール、デカジエノール、オレイルアルコール、エルシルアルコール、リシニルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、アラキルアルコール、カプリルアルコール、カプロイックアルコール、カプリックアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコールおよびベヘニルアルコール、ならびにそれらのゲルベアルコールが使用され得る(このリストは例示であり、非限定的である)。しかしながら、脂肪アルコールは、好適には天然に産出される脂肪酸由来であり、通常、脂肪酸のエステルの還元により得られる。本発明によれば、このような脂肪アルコール画分は、天然に産出するトリグリセリド(牛脂、パーム油、落花生油、菜種油、綿実油、大豆油、ヒマワリ油、および亜麻仁油など)の還元または適当なアルコールによるエステル交換されたそれらの製品から生じる脂肪酸エステルから、したがって、異なった脂肪アルコールの混合物から得られるものとして使用され得る。。購入され得るこのような製品は、例えば、Stenol(登録商標)(例えばStenol(登録商標) 1618)、またはLanette(登録商標)(例えばLanette(登録商標) O)、またはLorol(登録商標)(例えばLorol(登録商標) C8、Lorol(登録商標) C14、Lorol(登録商標) C18、Lorol(登録商標) C8-18)、HD-Ocenol(登録商標)、Crodacol(登録商標)(例えばCrodacol(登録商標) CS)、Novol(登録商標)、Eutanol(登録商標) G、Guerbitol(登録商標) 16、Guerbitol(登録商標) 18、Guerbitol(登録商標) 20、Isofol(登録商標)12、Isofol(登録商標) 16、Isofol(登録商標) 24、Isofol(登録商標) 36、Isocarb(登録商標) 12、Isocarb(登録商標) 16またはIsocarb(登録商標) 24が挙げられる。もちろん、本発明によれば、羊毛蝋アルコール、例えば、標章Corona(登録商標)、White Swan(登録商標)、Coronet(登録商標)またはFluilan(登録商標)のもと購入されるものなども使用され得る。脂肪アルコールは、総組成物に基づいて、0.1〜30重量%の量で、好適には0.1〜20重量%の量で添加される。
本発明に使用され得る天然または合成ワックス(D3)は、固体パラフィンまたはイソパラフィン、カルナバ蝋、蜜蝋、カンデリラ蝋、オゾケライト、セレシン、鯨蝋、ヒマワリワックス、フルーツワックス(例えば、リンゴワックスまたはシトラスワックスなど)、PEまたはPP由来のミクロワックスである。このようなワックスは、例えば、Kahl & Co.、Trittauから得られ得る。
上記添加量は、総組成物に基づいて、0.1〜50重量%、好適には0.1〜20重量%および特に好適には0.1〜15重量%である。
本発明の活性物質複合体(A)の効果を高め得る天然および合成化粧オイル(D4)としては、例えば:
- 植物オイル。このようなオイルの例は、ヒマワリ油、オリーブ油、大豆油、菜種油、扁桃油、ホホバ油、オレンジ油、小麦胚芽油、桃仁油および椰子油の液体画分である。しかしながら、他のトリグリセリドオイル、例えば、牛脂および合成トリグリセリドオイルの液体画分も適当である。;
- 総計12個と36個の間の炭素原子を有する、特に12個と24個の間の炭素原子を有する、液体パラフィンオイルおよび合成炭化水素ならびにジ-n-アルキルエーテル。例えば、ジ-n-オクチルエーテル、ジ-n-デシルエーテル、ジ-n-ノニルエーテル、ジ-n-ウンデシルエーテル、ジ-n-ドデシルエーテル、n-ヘキシル n-オクチル エーテル、n-オクチル n-デシル エーテル、n-デシル n-ウンデシル エーテル、n-ウンデシル n-ドデシル エーテルおよびn-ヘキシル n-ウンデシル エーテルおよびジ-tert-ブチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、ジ-3-エチルデシルエーテル、tert-ブチル n-オクチル エーテル、イソペンチル n-オクチル エーテルおよび2-メチルペンチル n-オクチル エーテルなど。市販品として入手可能である、化合物1,3-ジ(2-エチルヘキシル)シクロヘキサン(Cetiol(登録商標) S)およびジ-n-オクチルエーテル(Cetiol(登録商標) OE)が好適であり得る。;
- エステルオイル。エステルオイルとは、C6-C30脂肪酸とC2-C30脂肪アルコールのエステルを意味する。好適には、2〜24個の炭素原子を有する、脂肪酸とアルコールのモノエステルが挙げられる。該エステルに使用される脂肪酸部分の例は、カプロン酸、カプリル酸、2-エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノレイン酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸およびエルカ酸、および、例えば、天然脂肪およびオイルの加圧開裂、Roelenオキソ合成由来のアルデヒドの酸化または不飽和脂肪酸の二量化の間にアルコールと共に製造されるそれらの工業銘柄の混合物である。該エステルオイルにおける脂肪アルコール部分の例は、イソプロピルアルコール、カプロンアルコール、カプリルアルコール、2-エチルヘキシルアルコール、カプリックアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミトオレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコール、エレオステアリルアルコール、アラキルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコールおよびブラッシジルアルコール、および、例えば、Roelenオキソ合成からの脂肪およびオイルまたはアルデヒドに基づく工業銘柄のメチルエステルの高圧水素化の間、および不飽和脂肪アルコールの二量化の間のモノマー画分として製造される、その工業銘柄の混合物である。本発明に特に好適には、ミリスチン酸イソプロピル(Rilanit(登録商標) IPM)、イソノナン酸のC16-C18アルキルエステル(Cetiol(登録商標) SN)、パルミチン酸2-エチルヘキシル(Cegesoft(登録商標) 24)、ステアリン酸2-エチルヘキシル(Cetiol(登録商標) 868)、オレイン酸セチル、トリカプリル酸グリセリン、ココア脂肪アルコールカプリナート/カプリレート(Cetiol(登録商標) LC)、ステアリン酸n-ブチル、エルカ酸オレイル(Cetiol(登録商標) J600)、パルミチン酸イソプロピル(Rilanit(登録商標) IPP)、オレイン酸オレイル(Cetiol(登録商標))、ラウリン酸ヘキシル(Cetiol(登録商標) A)、アジピン酸ジ-n-ブチル(Cetiol(登録商標) B)、ミリスチン酸ミリスチル(Cetiol(登録商標) MM)、イソノナン酸セテアリル(Cetiol(登録商標) SN)、オレイン酸デシル(Cetiol(登録商標) V)が挙げられる。;
- ジカルボン酸のエステル、例えばアジピン酸ジ-n-ブチル、アジピン酸ジ(2-エチルヘキシル)、コハク酸ジ(2-エチルヘキシル)およびジイソトリデシルアセテート、およびジオールエステル、例えばジオレイン酸エチレングリコール、エチレングリコール ジイソトリデカノエート、プロピレングリコール ジ(2-エチルヘキサノエート)、プロピレングリコール ジイソステアレート、ジペラルゴン酸プロピレングリコール、ブタンジオール ジイソステアレートおよびネオペンチルグリコールジカプリレート;
- 二酸化炭素と脂肪アルコールの左右対称、左右非対称または環状エステル、例えば、独国特許出願公開DE-OS 197 56 454に記載される、炭酸グリセリンまたは炭酸ジカプリル(Cetiol(登録商標) CC);
- 飽和のおよび/または不飽和の直鎖のおよび/または分岐鎖の脂肪酸とグリセリンのトリ脂肪酸エステル;
- 脂肪酸の部分グリセリド、すなわち、モノグリセリド、ジグリセリドおよびそれらの工業用の混合物である。使用に際して、これらの工業用の製品は、製造方法に起因して、わずかな量のトリグリセリドをなお含有し得る。部分グリセリドは、好適には、式(D4-I)
Figure 2006508919
〔式中、R1、R2およびR3は、互いに独立して、水素、または6〜22個、好適には12〜18個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖、飽和のおよび/または不飽和のアシル基を示す。ただし、これらの基の少なくとも一つはアシル基を示し、これらの基の少なくとも一つは水素を示す。合計(m + n + q)は、0または1〜100、好適には0または5〜25の数値である。好適には、R1はアシル基を示し、R2およびR3は水素を示し、合計(m + n + q)は0である。〕を有する。典型例は、カプロン酸、カプリル酸、2-エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノレイン酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸およびエルカ酸ならびにそれらの工業用の混合物に基づくモノおよび/またはジグリセリドである。好適には、オレイン酸のモノグリセリドが使用される。;
が挙げられる。
本発明の処方物中の天然および合成の化粧オイルの添加量は、総組成物に基づいて、通常、0.1〜30重量%の範囲、好適には0.1〜20重量%の範囲および特には0.1〜15重量%の範囲である。
本発明の組成物におけるオイルおよび脂肪成分の総量は、総組成物に基づいて、通常、0.5〜75重量%の範囲である。本発明によれば、0.5〜35重量%の量が好適である。
活性物質複合体(A)と界面活性剤(E)の組合せは、特に有利であることが分かった。さらなる好適な実施態様において、本発明に使用される処方物は、界面活性剤を含んでなる。用語「界面活性剤」は、表面上および界面上の吸着層を形成し、または体積位相中に集合してミセルコロイドまたはリオトロピック中間相になり得る、界面活性材料を意味すると理解される。それは、疎水性基および負電荷親水性頭基からなるアニオン性界面活性剤、負電荷と補償する正電荷の両方を持つ両性界面活性剤、疎水性基に加えて正電荷親水性基を有するカチオン性界面活性剤、および、非電荷であるが、強い双極子モーメントを有し、水溶液中で強く水和される非イオン性界面活性剤に区別される。界面活性剤のより詳細な定義および特性は、「H.-D. Doerfler、Grenzflauchen- und Kolloidchemie、VCH Verlagsgesellschaft mbH. ワインハイム、1994」中に見出される。上記に引用された定義は、この刊行物の190頁から見出される。
本発明の製剤のための適当なアニオン性界面活性剤は、ヒトの身体への使用に適当な任意のアニオン性界面活性物質である。このような物質は、例えば、カルボキシレート、サルフェート、スルホネートまたはホスフェート基、および、約8〜30個の炭素原子を含有する親油性アルキル基などの水溶性アニオン性基によって特徴付けられる。さらに、グリコールまたはポリグリコールエーテル基、エステル、エーテル、アミドおよびヒドロキシル基も分子中に存在し得る。以下は、それぞれナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩、ならびにアルカノール基中に2〜4個の炭素原子を含有するモノ-、ジ-およびトリアルカノールアンモニウム塩の形態の適当なアニオン性界面活性剤の例である:
- 8〜30個の炭素原子を含有する直鎖のおよび分岐鎖の脂肪酸(石鹸)、
- 式R-O-(CH2-CH2O)x-CH2-COOH〔式中、Rは、8〜30個の炭素原子を含有する直鎖のアルキル基およびx = 0または1〜16である〕を有するエーテルカルボン酸、
- アシル基中に8〜24個の炭素原子を含有するアシルサルコシド、
- アシル基中に8〜24個の炭素原子を含有するアシルタウリド、
- アシル基中に8〜24個の炭素原子を含有するイセチオン酸アシル、
- アルキル基中に8〜24個の炭素原子を含有するモノ-およびジアルキルスルホスクシナートおよびアルキル基中に8〜24個の炭素原子と1〜6個のオキシエチル基を含有するモノアルキルポリオキシエチルスルホスクシナート、
- 8〜24個の炭素原子を含有する直鎖のアルカンスルホネート、
- 8〜24個の炭素原子を含有する直鎖のα-オレフィンスルホネート、
- 8〜30個の炭素原子を含有する脂肪酸由来のα-スルホ脂肪酸のメチルエステル、
- 式R-O(CH2-CH2O)x-OSO3H〔式中、Rは、好適には8〜30個の炭素原子を含有する直鎖のアルキル基およびx = 0または1〜12である〕に対応するアルキルサルフェートおよびアルキルポリグリコールエーテルサルフェート、
- 独国特許出願公開DE-A-37 25 030による界面活性ヒドロキシスルホネートの混合物、
- 独国特許出願公開DE-A-37 23 354による硫酸化ヒドロキシアルキルポリエチレン-および/またはヒドロキシアルキレンプロピレングリコールエーテル、
- 独国特許出願公開DE-A-39 26 344による8〜24個の炭素原子と1〜6個の二重結合を含有する不飽和の脂肪酸のスルホネート、
- 約2〜15分子のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと8〜22個の炭素原子を含有する脂肪アルコールの付加産物の形態の酒石酸とアルコールのエステルおよびクエン酸とアルコールのエステル、
- 式(E1-I)
Figure 2006508919
〔式中、R1は、好適には8〜30個の炭素原子を含有する脂肪族ヒドロカルビル基、R2は水素、(CH2-CH2O)nR2またはX、nは1〜10の数値およびXは水素、アルカリ金属またはアルカリ土類金属またはNR3R4R5R6(ここでR3〜R6は、互いに独立して、水素またはC1〜C4ヒドロカルビル基を示す)である〕
で示されるアルキルおよび/またはアルケニルエーテルホスフェート、
- 独国特許出願公開DE-OS 197 36 906.5に記載されるような式(E1-II)
Figure 2006508919
〔式中、R7CO-は、6〜22個のC原子を有する直鎖のまたは分岐鎖の、脂肪族の、飽和のおよび/または不飽和のアシル基、AlkはCH2CH2、CHCH3CH2および/またはCH2CHCH3、nは0.5〜5の数値、およびMはカチオンである〕
で示される脂肪酸の硫酸化アルキレングリコールエステル、
- 式(E1-III)
Figure 2006508919
〔式中、R8COは、6〜22個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖のアシル基、x、yおよびzは合計0または1〜30、好適には2〜10の数値、およびXはアルカリ金属またはアルカリ土類金属である〕
で示されるモノグリセリドサルフェートおよびモノグリセリドエーテルサルフェート、本発明において、適当なモノグリセリド(エーテル)サルフェートの典型例は、ナトリウム塩形態の、ラウリン酸モノグリセリド、ココナッツオイル酸モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグリセリドおよび獣脂酸モノグリセリド、ならびにそれらのエチレンオキシド付加物と、三酸化硫黄またはクロロスルホン酸との反応生成物である。好適には、欧州特許EP-B1 0 561 825、EP-B1 0 561 999、欧州特許出願公開DE-A1 42 04 700またはA. K. BiswasらによるJ. Amer. Oil Chem. Soc. 37、171(1960)およびF. U. AhmedによるJ. Amer. Oil Chem. Soc. 67、8(1990)に記載されるような、式(E1-III)〔ここで、R8COは、8〜18個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖のアシル基である〕で示されるモノグリセリドサルフェートが使用される。
- 欧州特許出願公開EP 0 690 044に記載されるようなアミドエーテルカルボン酸、
- 例えば、Lamepon(登録商標)タイプ、Gluadin(登録商標)タイプ、Hostapon(登録商標) KCGまたはthe Amisoft(登録商標)タイプなどのアルブミン脂肪酸縮合物のような、C8〜C30脂肪アルコールと、タンパク質加水分解物および/またはアミノ酸および当業者に公知のそれらの誘導体との縮合生成物。
好適なアニオン性界面活性剤は、アルキル基中に10〜18個の炭素原子を含有し、分子中に12個までのグリコールエーテル基を含有する、アルキルサルフェート、アルキルポリグリコールエーテルサルフェートおよびエーテルカルボン酸、アルキル基中に8〜18個のC原子を有するスルホコハク酸モノ-およびジアルキルエステル、およびアルキル基中に8〜18個のC原子を有し、1〜6個のオキシエチル基を有するスルホコハク酸モノアルキルポリオキシエチルエステル、および、モノグリセリドサルフェート、アルキル-およびアルケニルエーテル ホスフェートならびにアルブミン脂肪酸縮合物である。
双性イオン性界面活性剤(E2)は、分子中に少なくとも一つの第四級アンモニウム基および少なくとも一つの-COO(-)基または-SO3 (-)基を含有する界面活性化合物である。特に適当な双性イオン性界面活性剤は、いわゆるベタイン、例えばアルキル基またはアシル基中に8〜18個の炭素原子を有する、N-アルキル-N,N-ジメチル アンモニウム グリシネート(例えばココアルキル ジメチル アンモニウム グリシネート)、N-アシルアミノプロピル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート(例えばココアシルアミノプロピル ジメチル アンモニウム グリシネート)および2-アルキル-3-カルボキシメチル-3-ヒドロキシエチル イミダゾリンおよびココアシルアミノエチル ヒドロキシエチル カルボキシメチル グリシネートである。好適な双性イオン性界面活性剤は、公知の脂肪酸誘導体のINCI名ココアミドプロピルベタインにより公知の脂肪酸アミド誘導体である。
両性界面活性剤(E3)は、C8-C24アルキルまたはアシル基に加えて、分子中に少なくとも一つの遊離アミノ基および少なくとも一つの-COOH基または-SO3H基を含有し、分子内塩を形成することができる、界面活性化合物である。適当な両性界面活性剤の例は、アルキル基中に約8〜24個の炭素原子を含有する、N-アルキルグリシン、N-アルキルプロピオン酸、N-アルキルアミノ酪酸、N-アルキルイミノジプロピオン酸、N-ヒドロキシエチル-N-アルキルアミドプロピルグリシン、N-アルキルタウリン、N-アルキルサルコシン、2-アルキルアミノプロピオン酸およびアルキルアミノ酢酸である。特に好適な両性界面活性剤は、N-ココアルキルアミノ-プロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネートおよびC12-C18アシルサルコシンである。
非イオン性界面活性剤(E4)は、親水性基として、例えば、ポリオール基、ポリ-アルキレングリコールエーテル基、またはポリオール基とポリグリコールエーテル基の組合せを含有する。このような化合物の例は、
- 8〜30個の炭素原子を含有する直鎖のおよび分岐鎖の脂肪アルコール上への、8〜30個の炭素原子を含有する脂肪酸上へのおよびアルキル基中に8〜15個の炭素原子を含有するアルキルフェノール上への、2〜50 molのエチレンオキシドおよび/または0〜5 molのプロピレンオキシドの付加産物;
- 8〜30個の炭素原子を含有する直鎖のおよび分岐鎖の脂肪アルコール、8〜30個の炭素原子を含有する脂肪酸上へのおよびアルキル基中に8〜15個の炭素原子を含有するアルキルフェノール上への、2〜50 molのエチレンオキシドおよび/または0〜5 molのプロピレンオキシドの、メチル-またはC2-C6アルキル基末端保護付加産物、例えば、商品名Dehydol(登録商標) LS、Dehydol(登録商標) LT(Cognis)を有する市販タイプなど;
- グリセロール上への1〜30 molのエチレンオキシドの付加産物のC12-C30脂肪酸モノエステルおよびジエステル;
- ヒマシ油および水添ヒマシ油上への5〜60 molのエチレンオキシドの付加産物;
- 脂肪酸のポリオールエステル、例えば、市販品Hydagen(登録商標) HSP(Cognis)またはSovermolタイプ(Cognis);
- アルコキシル化トリグリセリド;
- 式(E4-I)
Figure 2006508919
〔式中、R1COは6〜22個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖の、飽和のおよび/または不飽和のアシル基、R2は水素またはメチル、R3は1〜4個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖のアルキル基、およびwは1〜20の数値である〕
で示される脂肪酸のアルコキシル化アルキルエステル;
- アミンオキシド;
- 独国特許出願公開DE-OS 197 38 866に記載されるような混合ヒドロキシエーテル、
- ソルビタン脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸エステル上へのエチレンオキシドの付加産物(例えば、ポリソルベート);
- 脂肪酸の糖エステルおよび脂肪酸の糖エステル上へのエチレンオキシドの付加産物;
- 脂肪酸アルカノールアミドおよび脂肪アミン上へのエチレンオキシドの付加産物;
- 式(E4-II)
Figure 2006508919
〔式中、R4は4〜22個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル基、Gは5〜6個の炭素原子を有する糖基、およびpは1〜10の数値である〕
で示されるアルキル-およびアルケニルオリゴグリコシドタイプの糖界面活性剤。それらは、有機化学合成の関連方法にしたがって調製され得る。広範な文献の代表例としては、BiermannらによるStarch/Staurke 45、281(1993)、B. SalkaによるCosm. Toil. 108、89(1993)およびJ. KahreらによるSOUFW-Journal 8、598(1995)からの総説が引用され得る。アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシドは、5または6個の炭素原子を含有するアルドースまたはケトース、好適にはグルコースから誘導され得る。したがって、好適なアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシドは、アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグルコシドである。一般式(E4-II)中の添え字pは、オリゴマー化度(DP)、すなわち、モノ-およびオリゴグリコシドの分布を示し、そして1〜10の数値である。所定の化合物におけるpは、通常、整数でなければならず、とりわけ、1〜6の値と推定され得るが、一方、所定のアルキルオリゴグリコシドについての値pは、分析的に決定された計算量であり、一般に分数である。1.1〜3.0の平均オリゴマー化度を有するアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシドが好適に使用される。1.7未満、殊更には1.2と1.4の間のオリゴマー化度を有するアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシドが実際的見地から好適である。アルキルまたはアルケニル基R4は、4〜11および好適には8〜10個の炭素原子を含有する第一級アルコールから誘導され得る。典型例は、ブタノール、カプロンアルコール、カプリルアルコール、カプリックアルコールおよびウンデシルアルコール、および、例えば、工業用の脂肪酸メチルエステルの水素化またはRoelen's オキソ合成からのアルデヒドの水素化において得られた工業用のそれらの混合物である。C8-C10(DP = 1〜3)の鎖長を有するアルキルオリゴグルコシド(これは蒸留による工業用のC8-C18 ココナッツオイル脂肪アルコールの分離における第一のランニングとして得られ、不純物として6重量%未満のC12アルコールを含有し得る)および工業用のC9/11オキソアルコール(DP = 1〜3)に基づくアルキルオリゴグルコシドも好適である。さらに、アルキルまたはアルケニル基R15も12〜22個、好適には12〜14個の炭素原子を含有する第一級アルコールから誘導され得る。典型例は、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミトオレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、アラキルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコールおよびブラッシジルアルコールおよび上記のように得られ得るそれらの工業用の混合物である。1〜3のDPを有する水素化C12/14ココアルコールに基づくアルキルオリゴグルコシドが好適である。;
- 脂肪酸-N-アルキルポリヒドロキシアルキルアミドタイプの糖界面活性剤、式(E4-III)
Figure 2006508919
〔式中、R5COは6〜22個の炭素原子を有する脂肪族アシル基、R6は水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル-またはヒドロキシアルキル基および[Z]は3〜12個の炭素原子と3〜10個のヒドロキシル基を有する直鎖のまたは分岐鎖のポリヒドロキシアルキル基である〕
で示される非イオン性界面活性剤。脂肪酸-N-アルキルポリヒドロキシアルキルアミドは、公知の化合物であり、通常、アンモニア、アルキルアミンまたはアルカノールアミンによる還元糖の還元アミノ化、それに続く脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸クロライドを用いるアシル化によって得られ得る。それらの合成方法は、米国特許US 1,985,424、US 2,016,962およびUS 2,703,798ならびに国際特許出願WO 92/06984に報告されている。この主題のH. Kelkenbergによる総説は、Tens. Surf. Det. 25、8(1988)中に見出され得る。好適には、脂肪酸-N-アルキルポリヒドロキシアルキルアミドは、5または6個の炭素原子を有する還元糖、特にはグルコースに基づく。好適な脂肪酸-N-アルキルポリヒドロキシアルキルアミドは、式(E4-IV):
Figure 2006508919
で示される脂肪酸-N-アルキルグルカミドである。好適に使用される式(E4-IV)で示されるグルカミドは、R8が水素またはアルキル基およびR7COがカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノレイン酸、リノレン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸およびエルカ酸またはそれらの工業用の混合物のアシル基である、脂肪酸-N-アルキルポリヒドロキシアルキルアミドである。式(E4-IV)で示される脂肪酸-N-アルキルグルカミドは、特に好適であり、メチルアミンによるグルコースの還元アミノ化、それに続くラウリン酸またはC12/14ココ脂肪酸または対応する誘導体によるアシル化によって得られる。さらに、ポリヒドロキシアルキルアミドは、マルトースおよびパラチノースに基づき得る。
脂肪アルコールまたは脂肪酸1モル当たり2〜30モルのエチレンオキシドを有する、飽和の直鎖の脂肪アルコールおよび脂肪酸上へのアルキレンオキシド-付加産物が好適な非イオン性界面活性剤であることが分かった。それらが非イオン性界面活性剤としてエトキシル化グリセリンの脂肪酸エステルを含んでなる場合、顕著な特性を有する製剤も得られる。
これらの化合物は、以下のパラメーターによって特徴付けられる。アルキル基Rは、6〜22個の炭素原子を含有し、直鎖状および分岐鎖状の両方であり得る。第一級の直鎖の脂肪族基および2-位にメチル分岐を有する脂肪族基が好適である。1-オクチル、1-デシル、1-ラウリル、1-ミリスチル、1-セチルおよび1-ステアリルは、このような脂肪族基の例である。1-オクチル、1-デシル、1-ラウリルおよび1-ミリスチルが特に好適である。出発原料としていわゆる「オキソアルコール」を使用すると、アルキル鎖中に奇数個の炭素原子を有する化合物が優勢になる。
さらに、糖界面活性剤は、特に好適な非イオン性界面活性剤である。本発明に使用される組成物は、好適には、それらを総組成物に基づいて、0.1〜20重量%の量で含んでなる。0.5〜15重量%の量が好適であり、0.5〜7.5重量%の量が特に好適である。
アルキル基を有する界面活性剤として使用される化合物は、同質の化合物であり得る。しかしながら、一般に、これらの化合物は、天然植物または動物原料から製造され、原料に依存して、異なったアルキル鎖長の生成物の混合物を生じる。
エチレンおよび/またはプロピレンオキシドと脂肪アルコールの付加産物またはこれらの付加産物の誘導体を代表する界面活性剤は、「正規」同族体分布を有する製品および狭い同族体分布を有する製品の両方であり得る。「正規」同族体分布を有する製品は、触媒としてアルカリ金属、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属アルコラートを使用する脂肪アルコールとアルキレンオキシドの反応から得られる同族体の混合物である。これに反して、狭い同族体分布は、例えば、ハイドロタルサイト、エーテルカルボン酸のアルカリ土類金属塩、アルカリ土類金属酸化物、水酸化物またはアルコラートが触媒として使用される場合に得られる。狭い同族体分布を有する製品の使用が好適であり得る。
界面活性剤(E)は、本発明に使用される総組成物に基づいて、0.1〜45重量%、好適には0.5〜30重量%および特に好適には0.5〜25重量%の量で使用される。
本発明によれば、カチオン性界面活性剤(E5)、例えば、第四級アンモニウム化合物、エステルクォートおよびアミドアミンも使用できる。好適な第四級アンモニウム化合物は、ハロゲン化アンモニウム、特には塩化物および臭化物、例えばアルキル トリメチル アンモニウムクロライド、ジアルキル ジメチル アンモニウムクロライドおよびトリアルキル メチル アンモニウムクロライド、例えばセチル トリメチル アンモニウムクロライド、ステアリル トリメチル アンモニウムクロライド、ジステアリル ジメチル アンモニウムクロライド、ラウリル ジメチル アンモニウムクロライド、ラウリル ジメチル ベンジル アンモニウムクロライドおよびトリセチル メチル アンモニウムクロライドならびにINCI表示クオタニウム-27およびクオタニウム-83のもと公知のイミダゾリウム化合物である。上記で引用した界面活性剤のアルキル長鎖は、好適には10〜18個の炭素原子を含有する。
エステルクォートは、公知の化合物であり、構造中にエステル基および少なくとも一つの第四級アンモニウム基の両方を有する。好適なエステルクォートは、脂肪酸とトリエタノールアミンの第四級化エステル塩、脂肪酸とジエタノールアルキルアミンの第四級化エステル塩、および脂肪酸と1,2-ジヒドロキシプロピルジアルキルアミンの第四級化エステル塩である。このような製品は、例えば、商品名Stepantex(登録商標)、Dehyquart(登録商標)およびArmocare(登録商標)のもと上市されている。製品Armocare(登録商標) VGH-70、N,N-ビス(2-パルミトイルオキシエチル)ジメチル アンモニウムクロライド、ならびにDehyquart(登録商標) F-75、Dehyquart(登録商標) C-4046、Dehyquart(登録商標) L80およびDehyquart(登録商標) AU-35は、このようなエステルクォートの例である。
アルキルアミドアミンは、通常、天然または合成の脂肪酸および脂肪酸画分とジアルキルアミノアミンとのアミド化によって製造される。この物質群からの特に適当な本発明の化合物は、商品名Tegoamid(登録商標) S 18のもと市販されている、ステアリル アミドプロピルジメチルアミンである。
本発明にしたがって使用される組成物は、好適には、カチオン性界面活性剤(E5)を、総組成物に基づいて0.05〜10重量%の量で含んでなる。0.1〜5重量%の量が特に好適である。
アニオン性、非イオン性、双性イオン性および/または両性界面活性剤およびその混合物が本発明にしたがって好適であり得る。
さらなる好適な実施態様において、本発明の活性物質複合体(A)の効果は、乳化剤(F)によって高められ得る。乳化剤は、界面層での水またはオイル-安定吸着層の形成をもたらす。これは、分散した小滴を合体に対して保護し、その結果としてエマルジョンを安定化する。したがって、界面活性剤のような乳化剤は、分子の疎水性部分および親水性部分で構成されている。親水性乳化剤は、好適にはO/Wエマルジョンを形成し、疎水性乳化剤は好適にはW/Oエマルジョンを形成する。エマルジョンは、界面活性剤による安定化された界面層を形成するためのエネルギー入力を用いる別の液体中の液体の小滴の分散体として定義される。乳化界面活性剤または乳化剤の選択は、分散される材料、個々の外部相、およびエマルジョンの分散体の細さによって決定される。乳化剤のさらなる定義および特性は、「H.-D. Doerfler、Grenzflauchen- und Kolloidchemie、VCH Verlagsgesellschaft mbH、Weinheim、1994」中に見出され得る。本発明によれば、使用できる乳化剤の例は、
- 8〜22個の炭素原子を有する直鎖の脂肪アルコール上への、12〜22個の炭素原子を有する脂肪酸上へのおよびアルキル基中に8〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノール上への、4〜30 molのエチレンオキシドおよび/または0〜5 molのプロピレンオキシドの付加産物;
- 3〜6個の炭素原子を有するポリオール、特にグリセロール上への1〜30 molのエチレンオキシドの付加産物のC12-C22脂肪酸モノ-およびジエステル;
- メチルグルコシド脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミドおよび脂肪酸グルカミド上へのエチレンオキシドおよびポリグリセロール付加産物;
- C8-C22アルキルモノ-およびオリゴグリコシドおよびそれらのエトキシル化相似体(ここで、1.1〜5、特に1.2〜2.0のオリゴマー化度、および糖成分としてグルコースが好適である);
- アルキル(オリゴ)グルコシドと脂肪アルコールの混合物、例えば、市販品Montanov(登録商標) 68;
- ヒマシ油および水添ヒマシ油上への5〜60 molのエチレンオキシドの付加産物;
- 3〜6個の炭素原子を有するポリオールと、8〜22個の炭素原子を有する飽和脂肪酸の部分エステル;
- ステロール。ステロールは、ステロイドのクラスを意味すると理解される。これは、ステロイド骨格の第3炭素原子上にヒドロキシル基を有し、動物組織(ゾーステロール)および植物脂肪(フィトステロール)の両方から単離される。ゾーステロールの例は、コレステロールおよびラノステロールである。適当なフィトステロールの例は、エルゴステロール、スチグマステロールおよびシトステロールである。また、真菌および酵母から単離されたステロールは、菌類ステロールと云われる。;
- リン脂質、これらは、主として、例えば、卵黄または植物種子(例えば、大豆)由来の、例えばレシチンまたはホスファチジルコリンとして得られる、グルコース-リン脂質を意味すると理解される。;
- 糖および糖アルコール(例えばソルビトール)の脂肪酸エステル;
- ポリグリセロールおよびポリグリセロール誘導体、例えば、ポリグリセロール ポリ12-ヒドロキシステアレート(市販品Dehymuls(登録商標) PGPH)など;
- 8〜30個の炭素原子を有する直鎖のおよび分岐鎖の脂肪酸およびそれらのNa、K、アンモニウム、Ca、MgおよびZn塩;
である。
本発明の組成物は、好適には、乳化剤を、組成物全体に基づいて、0.1〜25重量%、特に0.5〜15重量%の量で含んでなる。
好適には、本発明の組成物は、Roempp Lexikon Chemie(Ed. J. Falbe、M. Regitz)、第10版、Georg Thieme Verlag Stuttgart、ニューヨーク、(1997)、1764頁に与えられた定義にしたがって、8〜18のHLB値を有する少なくとも一つの非イオン性乳化剤を含んでなり得る。本発明によれば、10〜15のHLB値を有する非イオノゲン性乳化剤が特に好適であり得る。
さらに有利には、ポリマー(G)が本発明の活性物質複合体(A)の効果を後押しし得ることが分かった。したがって、好適な実施態様において、ポリマーは、本発明に使用される組成物に添加される。カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、両性ポリマー、および非イオン性ポリマーも特に効果的であることが分かった。
カチオン性ポリマー(G1)は、骨格および/または側鎖中に「一時的に」または「永続的に」カチオン性であり得る基を有するポリマーを意味すると理解される。本発明によれば、「永続的にカチオン性」は、組成物のpHに独立してカチオン性基を含んでなるポリマーを称するために使用される。これらは、通常、第四級窒素原子を、例えばアンモニウム基の形態で含んでなるポリマーである。好適なカチオン性基は、第四級アンモニウム基である。特に、第四級アンモニウム基が、C1-4-炭化水素基を介して、アクリル酸、メタクリル酸またはそれらの誘導体から構築されたポリマー骨格に結合しているポリマーが特に適当であると分かった。
一般式(G1-1):
Figure 2006508919
〔式中、R1 = -Hまたは-CH3、R2、R3およびR4は、互いに独立して、C1-4-アルキル、-アルケニルまたは-ヒドロキシアルキル基から選ばれ、m = 1、2、3または4、nは自然数、およびX-は生理的適合性の有機または無機アニオンである〕
で示されるホモポリマー、ならびに、式(G1-I)に列挙されたモノマー単位および非イオノゲン性モノマー単位から本質的になるコポリマーが、特に好適なカチオン性ポリマーである。これらのポリマーの範囲内で、本発明に好適には、以下の条件の少なくとも一つが適用されるものが挙げられる:
R1がメチル基である;
R2、R3およびR4がメチル基である;
mが値2である。
適当な生理的適合性対イオンX-は、例えば、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、メト硫酸イオン、および有機イオン、例えば乳酸イオン、クエン酸イオン、酒石酸イオンおよび酢酸イオンである。好適には、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンが挙げられる。
特に適当なホモポリマーは、架橋が所望される場合には、INCI名ポリクオタニウム-37を有するポリ(メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド)である。所望される場合、架橋は、ポリ不飽和オレフィン化合物、例えばジビニルベンゼン、テトラアリルオキシエタン、メチレンビスアクリルアミド、ジアリルエーテル、ポリアリルポリグリセリルエーテル、または糖または糖誘導体(例えばエリトリトール、ペンタエリトリトール、アラビトール、マンニトール、ソルビトール、ショ糖またはグルコース)のアリルエーテルを使用して行われ得る。メチレンビスアクリルアミドが好適な架橋剤である。
ホモポリマーは、好適には非水性ポリマー分散体の形態で使用され、これは30重量%以上のポリマー含量を有するべきである。このようなポリマー分散体は、名称Salcare(登録商標) SC 95(約50%ポリマー含量、さらなる成分:鉱物オイル(INCI名)およびトリデシルポリオキシプロピレンポリオキシエチレンエーテル(INCI名:PPG-1 トリデセス-6))およびSalcare(登録商標) SC 96(約50%ポリマー含量、さらなる成分:プロピレングリコールのジエステルと、カプリル酸およびカプリン酸の混合物との混合物(INCI名:プロピレングリコールジカプリレート/ジカプラート)およびトリデシルポリオキシプロピレンポリオキシエチレンエーテル(INCI名:PPG-1 トリデセス-6))のもと市販されている。
式(G1-I)によるモノマー単位を有するコポリマーは、非イオノゲン性モノマー単位として、好適には、アクリルアミド、メタクリルアミド、C1-4-アルキルアクリレートおよびC1-4-アルキルメタクリレートを含有する。これらの非イオノゲン性モノマーのなかでも、アクリルアミドが特に好適である。ホモポリマーの場合について上記したように、これらのコポリマーも架橋され得る。架橋アクリルアミド-メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドコポリマーは、本発明に好適なコポリマーである。これらのコポリマー(モノマーが約20:80の重量比で存在する)は、名称Salcare(登録商標) SC 92のもと、約50%濃度の非水性ポリマー分散体として市販されている。
さらなる好適なカチオン性ポリマーは、例えば、
- 名称Celquat(登録商標)およびPolymer JR(登録商標)のもと市販されているような第四級化セルロース誘導体。化合物Celquat(登録商標) H 100、Celquat(登録商標) L 200およびPolymer JR(登録商標) 400が好適な第四級化セルロース誘導体である。;
- 独国特許DE 44 13 686によるカチオン性アルキルポリグリコシド;
- カチオン化蜂蜜、例えば市販品Honeyquat(登録商標) 50;
- カチオン性グアー誘導体、例えば、特に商品名Cosmedia(登録商標) GuarおよびJaguar(登録商標)のもと販売されている製品;
- 第四級基を有するポリシロキサン、例えば、市販品Q2-7224(製造業者:Dow Corning;安定化トリメチルシリルアモジメチコン)、Dow Corning(登録商標) 929 エマルジョン(ヒドロキシルアミノ-変性シリコーンを含んでなり、アモジメチコンとも称される)、SM-2059(製造業者:General Electric)、SLM-55067(製造業者:Wacker)およびAbil(登録商標)-Quat 3270および3272(製造業者:Th. Goldschmidt;ジ第四級ポリジメチルシロキサン、クオタニウム-80)など;
- ジメチルジアリルアンモニウム塩のポリマーおよびそれらのアクリル酸およびメタクリル酸のエステルおよびアミドとのコポリマー。名称Merquat(登録商標) 100(ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムクロライド))およびMerquat(登録商標) 550(ジメチルジアリルアンモニウムクロライド-アクリルアミド コポリマー)のもとでの市販品は、このようなカチオン性ポリマーの例である。;
- ビニルピロリドンと、ジアルキルアミノアルキルアクリレートおよびメタクリレートの第四級化誘導体とのコポリマー、例えば、ジエチルサルフェートで第四級化されたビニルピロリドン-ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマーなど。このような化合物は、名称Gafquat(登録商標) 734およびGafquat(登録商標) 755のもと市販されている。;
- 名称Luviquat(登録商標) FC 370、FC 550、FC 905およびHM 552のもと提供されているような、ビニルピロリドン-ビニルイミダゾリウム メトクロライド コポリマー;
- 第四級化ポリビニルアルコール;
- および名称ポリクオタニウム 2、ポリクオタニウム 17、ポリクオタニウム 18およびポリクオタニウム 27のもと公知のポリマー骨格中に第四級窒素原子を有するポリマーである。
同様に、カチオン性ポリマーとして、名称ポリクオタニウム-24(市販品、例えば、Quatrisoft(登録商標) LM 200)のもと公知のポリマーを使用することができる。本発明によれば、同様に、市販品Copolymer 845(製造業者:ISP)、Gaffix(登録商標) VC 713(製造業者:ISP)、Gafquat(登録商標) ASCP 1011、Gafquat(登録商標) HS 110、Luviquat(登録商標) 8155およびLuviquat(登録商標) MS 370として入手可能であるようなビニルピロリドンのコポリマーを使用することができる。
本発明によるさらなるカチオン性ポリマーは、いわゆる「一時的にカチオン性」ポリマーである。これらのポリマーは、通常、アミノ基を含有する。これは、特定のpH値で第四級アンモニウム基の形態であり、これによりカチオン性である。好適には、例えば、商品名Hydagen(登録商標) CMF、Hydagen(登録商標) HCMF、Kytamer(登録商標) PCおよびChitolam(登録商標) NB/101のもと自由に市販されているような、例えば、キトサンおよびその誘導体が挙げられる。
本発明に好適なカチオン性ポリマーは、カチオン性セルロース誘導体、およびキトサンおよびその誘導体であり、特に市販品Polymer(登録商標) JR 400、Hydagen(登録商標) HCMFおよびKytamera(登録商標) PC、カチオン性グアー誘導体、カチオン性蜂蜜誘導体、特に市販品Honeyquat(登録商標) 50、独国特許DE 44 13 686によるカチオン性アルキルポリグリコシドおよびポリクオタニウム-37タイプのポリマーである。
さらに、カチオン化タンパク質加水分解物もカチオン性ポリマーのタイプである。ここで、親タンパク質加水分解物は、動物由来、例えば、コラーゲン、乳またはケラチン由来、植物由来、例えば、小麦、トウモロコシ、米、ジャガイモ、大豆またはアーモンド由来、海洋性生物形態由来、例えば、魚コラーゲンまたは藻由来、または生物工学的方法により得られたタンパク質加水分解物に由来し得る。本発明によるタンパク質加水分解物に基づくカチオン性誘導体は、化学的(特にアルカリまたは酸)加水分解、酵素的加水分解および/または二つのタイプの加水分解の組合せによって対応するタンパク質から得られ得る。タンパク質の加水分解は、通常、約100ダルトンから数千ダルトンまでの分子量分布を有するタンパク質加水分解物を与える。好適には、その親タンパク質の内容が、100ダルトンから25,000ダルトンまで、好適には250〜5000ダルトンの分子量を有する、カチオン性タンパク質加水分解物が挙げられる。さらに、カチオン性タンパク質加水分解物は、第四級化アミノ酸およびその混合物を意味すると理解される。タンパク質加水分解物またはアミノ酸の第四級化は、しばしば、第四級アンモニウム塩、例えば、N,N-ジメチル-N-(n-アルキル)-N-(2-ヒドロキシ-3-クロロ-n-プロピル)アンモニウムハライドなどを使用して行われる。さらに、カチオン性タンパク質加水分解物も、さらに誘導体化され得る。言及され得る本発明によるカチオン性タンパク質加水分解物および誘導体の典型例は、「International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook」(第7版、1997年、The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association 1101 17th Street、N.W.、Suite 300、ワシントン、D.C. 20036-4702)中にINCI名が与えられた製品であり、市販されている:ココジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解カゼイン、ココジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、ココジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解毛髪ケラチン、ココジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解ケラチン、ココジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解米タンパク質、ココジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解絹、ココジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解大豆タンパク質、ココジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解小麦タンパク質、ココジモニウム ヒドロキシプロピル絹アミノ酸、ヒドロキシプロピル アルギニン ラウリル/ミリスチルエーテル HCl、ヒドロキシプロピルトリモニウム ゼラチン、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解カゼイン、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解コラーゲン、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解コンキオリンタンパク質、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解ケラチン、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解米ぬかタンパク質、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解絹、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解大豆タンパク質、ヒドロキシプロピル加水分解植物タンパク質、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解小麦タンパク質、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解小麦タンパク質/シロキシシリケート、ラウドイモニウム ヒドロキシプロピル加水分解大豆タンパク質、ラウドイモニウム ヒドロキシプロピル加水分解小麦タンパク質、ラウドイモニウム ヒドロキシプロピル加水分解小麦タンパク質/シロキシシリケート、ラウリルジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解カゼイン、ラウリルジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、ラウリルジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解ケラチン、ラウリルジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解絹、ラウリルジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解大豆タンパク質、ステアリジモニウムヒドロキシプロピル加水分解カゼイン、ステアリジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、ステアリジモニウムヒドロキシプロピル加水分解ケラチン、ステアリジモニウムヒドロキシプロピル加水分解米タンパク質、ステアリジモニウムヒドロキシプロピル加水分解絹、ステアリジモニウムヒドロキシプロピル加水分解大豆タンパク質、ステアリジモニウムヒドロキシプロピル加水分解植物タンパク質、ステアリジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解小麦タンパク質、ステアリトリモニウム ヒドロキシエチル加水分解コラーゲン、クオタニウム-76加水分解コラーゲン、クオタニウム-79加水分解コラーゲン、クオタニウム-79加水分解ケラチン、クオタニウム-79加水分解乳タンパク質、クオタニウム-79加水分解絹、クオタニウム-79加水分解大豆タンパク質、クオタニウム-79加水分解小麦タンパク質。
植物に基づくカチオン性タンパク質加水分解物および誘導体が特に好適である。
本発明の活性物質複合体(A)の効果を後押しし得るアニオン性ポリマー(G2)は、カルボキシレートおよび/またはスルホネート基を含んでなるアニオン性ポリマーである。アニオン性モノマー(このようなポリマーはこれからなりうる)の例は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸および2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸である。ここで、酸性基は、完全にまたは部分的に、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、モノ-またはトリエタノールアンモニウム塩として存在し得る。好適なモノマーは、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸およびアクリル酸である。
特に効果的であることが判明したアニオン性ポリマーは、単一モノマーまたはコモノマーとして、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸を含有するものである。ここで、スルホン酸基は、完全にまたは部分的に、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、モノ-またはトリエタノールアンモニウム塩の形態であり得る。
例えば、名称Rheothik(登録商標) 11-80のもと市販されている、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸のホモポリマーが特に好適である。
この実施態様の範囲内で、少なくとも一つのアニオン性モノマーと少なくとも一つの非イオノゲン性モノマーのコポリマーを使用することが好適であり得る。アニオン性モノマーに関して、上記に列挙した物質に対して参照がなされる。好適な非イオノゲン性モノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルピロリドン、ビニルエーテルおよびビニルエステルである。
好適なアニオン性コポリマーは、アクリル酸-アクリルアミドコポリマーであり、特に、スルホン酸基を含有するモノマーとのポリアクリルアミドコポリマーである。特に好適なアニオン性コポリマーは、アクリルアミド70〜55 mol %と2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸30〜45 mol %からなる。ここで、スルホン酸基は、完全にまたは部分的に、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、モノ-またはトリエタノールアンモニウム塩の形態である。また、このコポリマーは、架橋形態であり得る。ここで、使用される架橋剤は、好適には、ポリ不飽和のオレフィン化合物、例えばテトラアリルオキシエタン、アリルショ糖、アリルペンタエリトリトールおよびメチレンビスアクリルアミドである。このようなポリマーは、SEPPIC社からの市販品Sepigel(登録商標) 305中に存在する。この化合物(これは、ポリマー成分を含んでなると共に、炭化水素混合物(C13-C14-イソパラフィン)および非イオノゲン性乳化剤(ラウレス-7)を含んでなる)を使用することは、本発明の教示の範囲内で特に有利であると分かった。
イソヘキサデカンを有する化合物として名称Simulgel(登録商標) 600のもと販売されるアクリロイル-ジメチルタウリンナトリウムコポリマーおよびポリソルベート-80も、本発明に特に効果的であると分かった。
同様に、好適なアニオン性ホモポリマーは、非架橋および架橋ポリアクリル酸である。ここで、ペンタエリトリトールの、ショ糖の、およびプロピレンのアリルエーテルは、好適な架橋剤であり得る。このような化合物は、例えば、商品名Carbopol(登録商標)のもと市販されている。
無水マレイン酸とメチルビニルエーテルのコポリマー(特に架橋を有するもの)は、同様に、色保持ポリマーである。1,9-デカジエンで架橋されたマレイン酸-メチルビニルエーテルコポリマーは、名称Stabileze(登録商標) QMのもと市販されている。
本発明の活性置換基複合体(A)の効果を高めるために使用され得るさらなるポリマーは、両性ポリマー(G3)である。用語「両性ポリマー」は、分子中に遊離アミノ基と遊離-COOHまたはSO3H基の両方を有し、内部塩を形成し得るポリマー、および分子中に第四級アンモニウム基と-COO-または-SO3 -基を含有する双性イオン性ポリマー、ならびに-COOHまたはSO3H基と第四級アンモニウム基を含有するポリマーを包含する。
本発明に使用され得る両性ポリマーの一例は、名称Amphomer(登録商標)のもと得られ得るアクリル樹脂である。これは、tert-ブチルアミノエチルメタクリレートと、N-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アクリルアミドと、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらの単純エステルの群からの二以上のモノマーとのコポリマーを表す。
本発明に使用され得るさらなる両性ポリマーは、英国特許公開明細書2 104 091、欧州特許公開明細書47 714、欧州特許公開明細書217 274、欧州特許公開明細書283 817および独国特許公開明細書28 17 369中に与えられる化合物である。
好適に使用され得る両性ポリマーは、
(a) 一般式(G3-I):
Figure 2006508919
〔式中、R1およびR2は、互いに独立して、水素またはメチル基、およびR3、R4およびR5は、互いに独立して、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、ZはNH基または酸素原子、nは2〜5の整数、およびA(-)は有機酸または無機酸のアニオンである〕
で示される第四級アンモニウム基を有するモノマーと、
(b) 一般式(G3-II):
Figure 2006508919
〔式中、R6およびR7は、互いに独立して、水素またはメチル基である〕
で示されるカルボン酸モノマーから本質的に構成されるポリマーである。
これらの化合物は、直接、そうでなければ塩の形態のいずれかで、本発明にしたがって使用され得る。これは、例えばアルカリ金属水酸化物を用いるポリマーの中和によって得られる。これらのポリマーの調製の詳細に関して、特に独国特許公開明細書39 29 973の内容に対して参照がなされる。特に好適には、R3、R4およびR5がメチル基、ZがNH基およびA(-)がハロゲン化物イオン、メトキシ硫酸イオンまたはエトキシ硫酸イオンであるタイプ(a)のモノマー;アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドが特に好適なモノマー(a)である;が使用されるポリマーが挙げられる。当該ポリマーについて使用されるモノマー(b)は、好適にはアクリル酸である。
さらなる実施態様において、本発明の組成物は、非イオノゲン性ポリマー(G4)を含んでなり得る。
適当な非イオノゲン性ポリマーは、例えば:
- 例えば、商標Luviskol(登録商標)(BASF)のもと販売されるようなビニルピロリドン/ビニルエステルコポリマー。Luviskol(登録商標) VA 64およびLuviskol(登録商標) VA 73の両方のビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーも好適な非イオン性ポリマーである。;
- 例えば、商標Culminal(登録商標)およびBenecel(登録商標)のもと販売されるようなセルロースエーテル、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルヒドロキシプロピルセルロース;
- セラック;
- 例えば、名称Luviskol(登録商標)(BASF)のもと販売されるようなポリビニルピロリドン;
- シロキサン。これらのシロキサンは、水溶性か、または水不溶性のいずれかであり得る。揮発性または非揮発性シロキサンの両方が適当である。ここで、非揮発性シロキサンは、200℃を超える沸点を有するこのような化合物を意味する。好適なシロキサンは、ポリジアルキルシロキサン(例えば、ポリジメチルシロキサンなど)、ポリアルキルアリールシロキサン(例えば、ポリフェニルメチルシロキサンなど)、エトキシル化ポリジアルコキシシラン、ならびにアミンおよび/またはヒドロキシル基を含んでなるポリアルキルジシロキサンである。;
- 欧州特許EP 0 612 759 B1によるグリコシド置換シリコーン
である。
また、本発明によれば、使用される製剤は、複数のポリマー、特に同じ電荷を有する二つの異なったポリマー、および/または一つのイオン性ポリマーと一つの両性および/または非イオン性ポリマーを含んでなり得る。
ポリマー(G)は、組成物全体に基づいて、好適には0.05〜10重量%の量で本発明に使用される組成物中に存在する。0.1〜5重量%(特には0.1〜3重量%)の量が特に好適である。
本発明のさらなる好適な実施態様において、活性物質複合体(A)の効果は、UVフィルター(I)によって高められ得る。本発明に使用されるUVフィルターは、それらの構造および物理的特性に関する限り、いかなる制限も受けない。事実上、UVA領域(315〜400 nm)中、UVB領域(280〜315 nm)中またはUVC領域(<280 nm)中に吸収極大を有する化粧品分野で使用される全てのUVフィルターが適当である。UVB領域中、特には約280〜約300 nmの領域中に、吸収極大を有するUVフィルターが特に好適である。
本発明に使用されるUVフィルターは、例えば、置換ベンゾフェノン、p-アミノベンゾエート、ジフェニルアクリレート、シンナマート、サリチレート、ベンズイミダゾールおよびo-アミノベンゾエートから選ばれ得る。
本発明に使用されるUVフィルターの例は、4-アミノ-安息香酸、N,N,N-トリメチル-4-(2-オキソボルン-3-イリデンメチル)アニリン-メチルサルフェート、3,3,5-トリメチルシクロヘキシルサリチレート(ホモサラート)、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-ベンゾフェノン(ベンゾフェノン-3;Uvinul(登録商標) M 40、Uvasorb(登録商標) MET、Neo Heliopan(登録商標) BB、Eusolex(登録商標) 4360)、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸およびそれらのカリウム、ナトリウムおよびトリエタノールアミン塩(フェニルベンズイミダゾールスルホン酸;Parsol(登録商標) HS;Neo Heliopan(登録商標) Hydro)、3,3'-(1,4-フェニレンジメチレン)-ビス(7,7-ジメチル-2-オキソ-ビシクロ-[2.2.1]ヘプト-1-イル-メタンスルホン酸)およびそれらの塩、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)プロパン-1,3-ジオン(ブチル-メトキシジベンゾイルメタン;Parsol(登録商標) 1789、Eusolex(登録商標) 9020)、α-(2-オキソボルン-3-イリデン)-トルエン-4-スルホン酸およびそれらの塩、エトキシル化エチル 4-アミノベンゾエート(PEG-25 PABA;Uvinul(登録商標) P 25)、2-エチルヘキシル 4-ジメチルアミノベンゾエート(オクチルジメチルPABA;Uvasorb(登録商標) DMO、Escalol(登録商標) 507、Eusolex(登録商標) 6007)、2-エチルヘキシルサリチレート(オクチルサリチレート;Escalol(登録商標) 587、Neo Heliopan(登録商標) OS、Uvinul(登録商標) O18)、イソペンチル 4-メトキシシンナマート(イソアミル p-メトキシシンナマート;Neo Heliopan(登録商標) E 1000)、2-エチルヘキシル 4-メトキシシンナマート(オクチル メトキシシンナマート;Parsol(登録商標) MCX、Escalol(登録商標) 557、Neo Heliopan(登録商標) AV)、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸およびそのナトリウム塩、(ベンゾフェノン-4;Uvinul(登録商標) MS 40;Uvasorb(登録商標) S 5)、3-(4'-メチルベンジリデン)-D,L-カンファー(4-メチルベンジリデンカンファー;Parsol(登録商標) 5000、Eusolex(登録商標) 6300)、3-ベンジリデン-カンファー(3-ベンジリデンカンファー)、4-イソプロピルベンジルサリチレート、2,4,6-トリアニリノ-(p-カルボ-2'-エチルヘキシル-1'-オキシ)-1,3,5-トリアジン、3-イミダゾール-4-イル-アクリル酸およびそのエチルエステル、N(2および4)-[2-オキソボルン-3-イリデンメチル]ベンジル-アクリルアミドのポリマー、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン-1;Uvasorb(登録商標) 20 H、Uvinul(登録商標) 400)、1,1'-ジフェニルアクリロニトリル酸の2-エチルヘキシルエステル(Octocrylene;Eusolex(登録商標) OCR、Neo Heliopan(登録商標) Type 303、Uvinul(登録商標) N 539 SG)、メンチル o-アミノベンゾエート(アントラニル酸メンチル;Neo Heliopan(登録商標) MA)、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン-2、Uvinul(登録商標) D-50)、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン-6)、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン-5-ナトリウム スルホネートおよび2'-エチルヘキシル 2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレートである。4-アミノ-安息香酸、N,N,N-トリメチル-4-(2-オキソボルン-3-イリデンメチル)アニリン-メチルサルフェート、3,3,5-トリメチル-シクロヘキシルサリチレート、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-ベンゾフェノン、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸およびそれらのカリウム、ナトリウムおよびトリエタノールアミン塩、3,3'-(1,4-フェニレンジメチレン)-ビス(7,7-ジメチル-2-オキソ-ビシクロ-[2.2.1]ヘプト-1-イル-メタン-スルホン酸)およびその塩、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-プロパン-1,3-ジオン、α-(2-オキソボルン-3-イリデン)-トルエン-4-スルホン酸およびその塩、エトキシル化エチル 4-アミノベンゾエート、2-エチルヘキシル 4-ジメチルアミノベンゾエート、2-エチルヘキシル サリチレート、イソペンチル 4-メトキシシンナマート、エチルヘキシル 4-メトキシシンナマート、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸およびそのナトリウム塩、3-(4'-メチルベンジリデン)-D,L-カンファー、3-ベンジリデン-カンファー、4-イソプロピルベンジル サリチレート、2,4,6-トリアニリノ-(p-カルボ-2'-エチルヘキシル-1'-オキシ)-1,3,5-トリアジン、3-イミダゾール-4-イル-アクリル酸およびそのエチルエステル、N-(2および4)-[2-オキソボルン-3-イリデンメチル]ベンジルアクリルアミドのポリマーが好適である。本発明によれば、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-ベンゾフェノン、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸およびそのカリウム、ナトリウムおよびトリエタノールアミン塩、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-プロパン-1,3-ジオン、2-エチルヘキシル 4-メトキシシンナマートおよび3-(4'-メチルベンジリデン)-D,L-カンファーが特に好適である。
吸収極大にて15000を超える、特には20000を超えるモル吸光係数を有するUVフィルターが好適である。
本発明の教示の範囲において、構造的に類似したUVフィルターについて、多くの場合、水不溶性化合物がこのような水溶性化合物(これは、一以上のさらなるイオン性基によって水不溶性化合物と異なる)よりも高い効果を有することがさらに見出された。本発明の範囲内で、水不溶性は、20℃の水に1重量%以下、特には0.1重量%以下の溶解度を有するUVフィルターを意味する。さらに、これらの化合物は、室温の典型的な化粧オイル成分に対して、少なくとも0.1重量%、特には少なくとも1重量%の溶解度を有するべきである。したがって、本発明による水不溶性UVフィルターを使用することは、好適であり得る。
本発明のさらなる実施態様によれば、好適なUVフィルターは、カチオン性基、特には第四級アンモニウム基を含んでなるものである。
これらのUVフィルターは、一般構造式U - Qを有する。
ここで、構造部位Uは、UV放射吸収基である。主として、この基は、化粧品分野において使用される上記で引用した公知のUVフィルターに由来する。ここで、UVフィルターの一つの基(通常、水素原子)は、カチオン性基Q、特には第四級アミノ官能基によって置換される。
構造部位Uは、化合物、例えば、
- 置換ベンゾフェノン、
- p-アミノベンゾエート、
- ジフェニルアクリレート、
- シンナマート、
- サリチレート、
- ベンズイミダゾール、および
- o-アミノベンゾエート
などに由来し得る。
本発明によれば、シンアミドに由来するまたはN,N-ジメチルアミノベンズアミドに由来する構造部位Uが好適である。
原理上、構造部位Uは、UVフィルターの吸収極大がUVA(315〜400 nm)領域中と、UVB(280〜315 nm)領域中またはUVC(<280 nm)領域中の両方に位置し得るように選ばれ得る。UVB領域、特には約280〜約300 nm中に吸収極大を有するUVフィルターが特に好適である。
さらに、好適な構造部位U(これは構造部位Qにも依存する)は、吸収極大でのUVフィルターのモル吸光係数が15000を超えて、特には20000を超えて位置するように選ばれる。
構造部位Qは、好適には、カチオン性基として第四級アンモニウム基を含んでなる。原理上、この第四級アンモニウム基は、構造部位Uが正に帯電した窒素原子の四つの置換基の一つを形成するように、構造部位Uに直接結合し得る。しかしながら、正に帯電した窒素原子上の四つの置換基の一つは、好適には、基、特に炭素原子2〜6個のアルキレン基である。これは、構造部位Uと正に帯電した窒素原子との間のスペーサーとして作用する。
有利には、基Qは、一般構造式-(CH2)x-N+R1R2R3X-(式中、xは1〜4の整数、R1およびR2は、互いに独立して、C1-4アルキル基、R3はC1-22アルキル基またはベンジル基、およびX-は生理的適合性アニオンである)を有する。この一般構造式において、xは、好適には数値3、R1およびR2は、それぞれメチル基、およびR3はメチル基または8〜22個、特には10〜18個の炭素原子を有する飽和のまたは不飽和の、直鎖のまたは分岐鎖の炭化水素鎖のいずれかである。
例示的な生理的適合性アニオンは、無機アニオン、例えばハロゲン化物イオン(特には塩化物イオン、臭化物イオンおよびフッ化物イオン)、硫酸イオンおよびリン酸イオンならびに有機アニオン(例えば乳酸イオン、クエン酸イオン、酢酸イオン、酒石酸イオン、メト硫酸イオンおよびトシル酸イオン)である。
カチオン性基を有する二つの好適なUVフィルターは、市販品シンアミドプロピル トリメチルアンモニウムクロライド(Incroquat(登録商標) UV-283)およびドデシル ジメチルアミノベンズアミドプロピル ジメチルアンモニウム トシラート(Escalol(登録商標) HP 610)である。
もちろん、本発明の教示は、複数のUVフィルターの組合せの使用も包含する。この実施態様において、少なくとも一つの水不溶性UVフィルターと、カチオン性基を有する少なくとも一つのUVフィルターとの組合せが好適である。
本発明に使用される組成物は、通常、UVフィルター(I)を、総組成物に基づいて0.1〜5重量%の量で含んでなる。0.4〜2.5重量%の量が好適である。
さらに、本発明の活性物質複合体(A)の効果は、2-ピロリジノン-5-カルボン酸およびその誘導体(J)を用いることによって高められ得る。したがって、さらなる本発明の主題は、2-ピロリジノン-5-カルボン酸の誘導体と組み合わせて活性物質を使用することである。ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩またはアンモニウム塩(ここで、アンモニウムイオンは水素の他に1〜3個のC1〜C4アルキル基で置換されている)が好適である。ナトリウム塩が特に好適である。本発明の組成物に添加される量は、総組成物に基づいて、0.05〜10重量%、特に好適には0.1〜5重量%および殊に0.1〜3重量%の範囲である。
また、活性物質複合体(A)と、ビタミン、プロビタミンおよびビタミン前駆体ならびにそれらの誘導体(K)との組合せが有利であることが分かった。
本発明によれば、それらのビタミン、プロビタミンおよびビタミン前駆体(これは、通常、群A、群B、群C、群E、群Fおよび群Hに分類される)が好適である。
ビタミンAとして示された物質群に属するのは、レチノール(ビタミンA1)ならびに3,4-ジデヒドロレチノール(ビタミンA2)である。β-カロテンは、レチノールのプロビタミンである。本発明による適当なビタミンA成分の例は、ビタミンA酸およびそのエステル、ビタミンAアルデヒドおよびビタミンAアルコールならびにそのエステル(例えばパルミタートおよびアセテート)である。本発明に使用される製剤は、ビタミンA成分を、総製剤に基づいて、0.05〜1重量%の量で含んでなる。
ビタミンB基またはビタミンB複合体としては、とりわけ
- ビタミンB1(チアミン);
- ビタミンB2(リボフラビン);
- ビタミンB3。化合物ニコチン酸およびニコチンアミドは、しばしばこの表示のもと含まれる。本発明によれば、ニコチンアミドは、好適であり、本発明の組成物中に総組成物に基づいて0.05〜1重量%の量で含まれる。;
- ビタミンB5(パントテン酸、パンテノールおよびパントラクトン)。この基において、パンテノールおよび/またはパントラクトンは、好適に使用される。本発明に使用可能なパンテノールの誘導体は、特にパンテノールならびにカチオン性誘導体化パンテノールのエステルおよびエーテルである。具体的な代表例は、例えば、パンテノールトリアセテート、パンテノールモノエチルエーテルおよびそのモノアセテートならびに国際公開WO 92/13829に開示されるカチオン性パンテノール誘導体である。ビタミンB5タイプの引用された化合物は、本発明に使用される組成物中に、総組成物に基づいて、0.005〜10重量%の量で含まれる。0.1〜5重量%の量が特に好適である。;
- ビタミンB6(ピリドキシンならびにピリドキサミンおよびピリドキサール);
が挙げられる。
ビタミンC(アスコルビン酸)。ビタミンCは、好適には、総組成物に基づいて、0.1〜3重量%の量で本発明に使用される組成物中に添加される。そのパルミタート、グルコシドまたはホスフェートの形態での使用が好適であり得る。トコフェロールと組み合わせて使用することも好適であり得る。
ビタミンE(トコフェロール、特にα-トコフェロール)。トコフェロールおよびその誘導体(なかでも、特にエステル、例えば、アセテート、ニコチネート、ホスフェートおよびスクシナート)は、好適には、総組成物に基づいて、0.05〜1重量%の量で含まれて、本発明の組成物に使用される。
ビタミンF。用語「ビタミンF」は、通常、必須脂肪酸、特にはリノレイン酸、リノレン酸およびアラキドン酸を意味すると解釈される。
ビタミンH。化合物(3aS, 4S, 6aR)-2-オキソヘキサヒドロチエノール[3,4-d]-イミダゾール-4.吉草酸は、ビタミンHを意味する。これについて、慣用名ビオチンが受け入れられている。本発明の組成物は、好適には、ビオチンを0.0001〜1.0重量%の量、特には0.001〜0.01重量%の量で含んでなる。
本発明に使用される組成物は、好適には、群A、群B、群Eおよび群Hからのビタミン、プロビタミンおよびビタミン前駆体を含んでなる。
パンテノール、パントラクトン、ピリドキシンおよびその誘導体ならびにニコチンアミドおよびビオチンが特に好適である。
最後に、活性物質複合体(A)の効果は、植物抽出物(L)の添加によっても高められ得る。
これらの抽出物は、通常、全植物の抽出により調製される。しかしながら、特定の場合には、植物の花および/または葉から排他的に抽出物を調製することが好適であり得る。
本発明による使用に適当な植物抽出物に関して、特にIndustrieverband Koerperpflege-und Waschmittel e.V.(IKW)、フランクフルトによって発行された、Leitfadens zur lnhaltsstoffdeklaration kosmetischer Mittel、第3版の44頁の初めの表に列挙された抽出物に対して参照がなされる。
本発明によれば、なかでも、緑茶、オーク樹皮、イラクサ、マンサク、ホップ、カモミール、ゴボウ根、セイヨウヤナギ、サンザシ、ライム花、アーモンド、アロエベラ、松葉、セイヨウトチノキ、ビャクダン、ビャクシン、ココナッツ、マンゴー、アプリコット、レモン、小麦、キウイ、メロン、オレンジ、グレープフルーツ、セージ、ローズマリー、カバノキ、ゼニアオイ、タネツケバナ、イブキジャコウソウ、ノコギリソウ、タイム、コウスイハッカ、ハリシュモク、フキタンポポ、ハイビスカス、分裂組織、チョウセンニンジンおよび根生姜の抽出物が好適である。
特に好適な抽出物は、緑茶、オーク樹皮、イラクサ、マンサク、ホップ、カモミール、ゴボウ根、セイヨウヤナギ、ライム花、アーモンド、アロエベラ、ココナッツ、マンゴー、アプリコット、レモン、小麦、キウイ、メロン、オレンジ、グレープフルーツ、セージ、ローズマリー、カバノキ、タネツケバナ、イブキジャコウソウ、ノコギリソウ、ハリシュモク、分裂組織、チョウセンニンジンおよび根生姜の抽出物である。
緑茶、アーモンド、アロエベラ、ココナッツ、マンゴー、アプリコット、レモン、小麦、キウイおよびメロンの抽出物が、本発明の製剤に特に適当である。
上記植物抽出物の調製に適当な抽出用溶媒としては、水、アルコールおよびその混合物が挙げられる。アルコールのなかでも、低級アルコール(例えばエタノールおよびイソプロパノール)、しかし、特に多価アルコール(例えばエチレングリコールおよびプロピレングリコール)が、唯一の抽出用溶媒として、および水との混合物の状態として、好適である。1:10〜10:1の比の水/プロピレングリコールに基づく植物抽出物が特に適当であることが分かった。
本発明によれば、植物抽出物は、純粋な形態および希釈形態の両方で使用され得る。それらが希釈形態で使用される場合、それらは、通常、約2〜80重量%の活性物質と、(溶媒として)それらの調製に使用された抽出用溶媒または抽出用溶媒の混合物を含有する。
さらに、幾つかの、特には二つの異なった植物抽出物の混合物が、本発明の製剤に使用されることが好適であり得る。
さらに、本発明の活性物質複合体(A)に加えて、浸透および/または膨張物質(M)、例えば、尿素および尿素誘導体、グアニジンおよびその誘導体、アルギニンおよびその誘導体、水ガラス、イミダゾールおよびその誘導体、ヒスチジンおよびその誘導体、ベンジルアルコール、グリセロール、グリコールおよびグリコールエーテル、プロピレングリコールおよびプロピレングリコールエーテル(例えばプロピレングリコールモノエチルエーテル)、炭酸塩、炭酸水素塩、ジオールおよびトリオール、および特には1,2-ジオールおよび1,3-ジオール、例えば1,2-プロパンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,3-プロパンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,4-ブタンジオールを含んでなる場合に有利であることが分かり得る。
本発明において有利には、短鎖カルボン酸(N)は、活性物質複合体(A)をさらに後押しし得る。本発明において、短鎖カルボン酸およびそれらの誘導体は、750未満の分子量を有し、飽和または不飽和および/または直鎖または分岐鎖または環状および/または芳香族および/またはヘテロ環であり得るカルボン酸を意味する。本発明において、1〜16個のC-原子の鎖長を有する飽和のまたは不飽和の直鎖のまたは分岐鎖のカルボン酸が好適であり、1〜12個のC-原子の鎖長を有するものが特に好適である。
本発明において、短鎖カルボン酸は、一つ、二つ、三つまたはそれ以上のカルボキシル基を含んでなり得る。本発明において、複数のカルボキシル基を有するカルボン酸が好適であり、ジ-およびトリカルボン酸が特に好適である。カルボキシル基は、完全にまたは部分的に、エステル、酸無水物、ラクトン、アミド、イミド酸、ラクタム、ラクチム、ジカルボキシイミド、カルボヒドラジド、ヒドラゾン、ヒドロキサム酸エステル、ヒドロキシム酸エステル、アミジン、アミドキシム酸エステル、ニトリル、ホスホン酸エステルまたはリン酸エステルとして存在し得る。もちろん、本発明のカルボン酸は、炭素鎖または環状構造に沿って置換され得る。本発明のカルボン酸の置換基は、例えばC1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、アリール、アラルキルおよびアラルケニル、ヒドロキシメチル、C2-C8ヒドロキシアルキル、C2-C8ヒドロキシアルケニル、アミノメチル、C2-C8アミノアルキル、シアノ、ホルミル、オキソ、チオキソ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、カルボキシまたはイミノ基である。C1-C8アルキル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、アミノおよびカルボキシ基が好適である。α-位における置換基が特に好適である。ヒドロキシ、アルコキシおよびアミノ基(ここで、アミノ官能基は、任意に、アルキル、アリール、アラルキルおよび/またはアルケニル基によってさらに置換され得る)が特に好適な置換基である。さらに、同様に好適なカルボン酸誘導体は、ホスホン酸エステルおよびリン酸エステルである。
例示的な本発明のカルボン酸は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、グリセリン酸、グリオキシル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、プロピオル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、エライジン酸、マレイン酸、フマル酸、ムコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、樟脳酸、安息香酸、o、m、p-フタル酸、ナフトエ酸、トルオイル酸、ヒドロアトロパ酸、アトロパ酸、桂皮酸、イソニコチン酸、ニコチン酸、ビカルバミン酸、4,4'-ジシアノ-6,6'-ビニコチン酸、8-カルバモイルオクタン酸、1,2,4-ペンタントリカルボン酸、2-ピロールカルボン酸、1,2,4,6,7-ナフタレンペンタ酢酸、マロンアルデヒド酸、4-ヒドロキシ-フタラミド酸、1-ピラゾールカルボン酸、没食子酸またはプロパントリカルボン酸、一般式(N-1):
Figure 2006508919
〔式中、Zは4〜12個の炭素原子を有する直鎖のまたは分岐鎖のアルキルまたはアルケニル基、nは4〜12の数値、ならびに、基XおよびYの一方はCOOH基であり、他方は水素またはメチルまたはエチル基である〕
で示される化合物群から選ばれるジカルボン酸、シクロヘキセン環上でさらに1〜3個のメチル置換基またはエチル置換基で置換された一般式(N-I)で示されるジカルボン酸、ならびに、シクロヘキセン環の二重結合上に水分子が付加することによって形成された式(N-I)によるジカルボン酸である。
式(N-I)で示されるジカルボン酸は、文献から公知である。
製造方法は、例えば、米国特許3,753,968から引用される。独国特許22 50 055は、液体石鹸におけるこれらのジカルボン酸の使用を開示する。これらのジカルボン酸の亜鉛またはマグネシウム塩を含んでなる脱臭剤は、独国特許出願公開DE-OS-28 33 291から公知である。最後に、毛髪洗浄およびすすぎ用組成物は、独国特許出願公開DE-OS-35 03 618から公知である。ここで、これらのジカルボン酸の添加により、顕著に改善された毛髪化粧効果が、水溶性イオン性ポリマーを含有した組成物に与えられた。最後に、ケアに関して効果を示すヘアトリートメント組成物は、独国特許出願公開DE-OS-197 54 053から公知である。
式(N-I)で示されるジカルボン酸は、例えば、ディールス-アルダー環化によるポリ不飽和ジカルボン酸と不飽和モノカルボン酸の反応によって合成され得る。通常、ジカルボン酸出発原料は、ポリ不飽和脂肪酸である。天然の脂肪酸およびオイルから得られるリノレイン酸が好適である。好適なモノカルボン酸成分は、特にアクリル酸であるが、例えば、メタクリル酸およびクロトン酸も好適である。通常、ディールス-アルダー反応は、異性体の混合物(ここで一つの成分が過剰である)を製造する。本発明によれば、この異性体の混合物、ならびに純化合物が使用され得る。
本発明によれば、式(N-I)による好適なジカルボン酸に加えて、シクロヘキシル環上で1〜3個のメチルまたはエチル置換基で置換されたことで、一般式(N-I)で示されるジカルボン酸から異なるジカルボン酸、またはシクロヘキセン環上の二重結合への水分子の形式的付加によるこれらの化合物の反応生成物も適当である。
本発明によれば、リノレイン酸とアクリル酸との反応から生じるジカルボン酸(混合物)が特に効果的であることが分かった。それは、5-および6-カルボキシ-4-ヘキシル-2-シクロヘキセン-1-オクタン酸の混合物からなる。このような化合物は、標章Westvaco Diacid(登録商標) 1550およびWestvaco Diacid(登録商標) 1595(製造業者:Westvaco社)のもと市販されている。
上記に引用した本発明の短鎖カルボン酸自身の例に加えて、それらの生理的適合性塩も本発明に使用され得る。このような塩の例は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、亜鉛塩ならびにアンモニウム塩であるが、本出願において、モノ-、ジ-、トリメチル-、エチル-およびヒドロキシエチルアンモニウム塩も意味する。しかしながら、本発明において、アルカリ反応性アミノ酸、例えばアルギニン、リジン、オルニチンおよびヒスチジンで中和された酸を使用することが特に好適であり得る。さらに、処方の理由で、水溶性カルボン酸、特にはその水溶性塩を選ぶことが好適であり得る。
本発明によれば、ヒドロキシカルボン酸、および繰り返して云うが、特にはジヒドロキシ、トリヒドロキシおよびポリヒドロキシカルボン酸ならびにジヒドロキシ、トリヒドロキシおよびポリヒドロキシ ジ-、トリ-およびポリカルボン酸を、活性物質複合体(A)と共に使用することがさらに好適である。これに関して、ヒドロキシカルボン酸に加えて、ヒドロキシカルボン酸エステル、ヒドロキシカルボン酸とそれらのエステルとの混合物、ならびに、ヒドロキシカルボン酸ポリマーおよびそれらのエステルも特に好適であることが示された。好適なヒドロキシカルボン酸エステルは、例えば、完全エステル化グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸またはクエン酸である。さらに根本的に適当なヒドロキシカルボン酸エステルは、β-ヒドロキシプロピオン酸、タルトロン酸、D-グルコン酸、糖酸、ムチン酸またはグルコロン酸のエステルである。これらのエステルの適当なアルコール成分は、8〜22個の炭素原子を有する、第一級の、直鎖のまたは分岐鎖の脂肪族アルコール、すなわち、脂肪アルコールまたは合成脂肪アルコールである。これに関して、C12-C15脂肪アルコールのエステルが特に好適である。このタイプのエステルは、例えば、商品名Cosmacol(登録商標)のもとEnichem, Augusta Industrialeから市販されている。特に好適なポリヒドロキシカルボン酸は、ポリ乳酸およびポリ酒石酸およびそれらのエステルである。
最後に、本発明の教示の範囲内で、天然絹由来ではないさらなるタンパク質加水分解物およびそれらの誘導体(P)は、もちろん、本発明の活性物質複合体(A)に加えて使用され得る。タンパク質加水分解物は、酸、塩基または酵素触媒のタンパク質(アルブミン)分解から得られる生成物の混合物である。本発明によれば、用語タンパク質加水分解物は、総加水分解物、ならびに個々のアミノ酸およびそれらの誘導体ならびに異なったアミノ酸とそれらの誘導体の混合物も意味する。さらに、本発明によれば、用語タンパク質加水分解物は、アミノ酸およびアミノ酸の誘導体から合成されたポリマーを意味する。このようなポリマーの例は、ポリアラニン、ポリアスパラギン、ポリセリン等である。本発明に使用される化合物のさらなる例は、L-アラニル-L-プロリン、ポリグリシン、グリシル-L-グルタミンまたはD/L-メチオニン-S-メチル スルホニウムクロライドである。当然、β-アミノ酸およびそれらの誘導体、例えばβ-アラニン、アントラニル酸または馬尿酸も本発明に使用され得る。本発明に使用されるタンパク質加水分解物の分子量は、75ダルトン(グリシンの分子量)と200000ダルトンの間、好適には75ダルトンと50000ダルトンの間および特に好適には75〜20000ダルトンの分子量範囲内に位置する。
本発明によれば、植物、動物、海洋性または合成起源のタンパク質加水分解物が使用され得る。
動物タンパク質加水分解物の例は、エラスチン-、コラーゲン-、ケラチン-および乳アルブミン-タンパク質加水分解物であり、これらは塩の形態で存在し得る。このような製品は、例えば、商品名Dehylan(登録商標)(Cognis)、Promois(登録商標)(Interorgana)、Collapuron(登録商標)(Cognis)、Nutrilan(登録商標)(Cognis)、Gelita-Sol(登録商標)(Deutsche Gelatine Fabriken Stoess & Co.)、Lexein(登録商標)(Inolex)およびKerasol(登録商標)(Croda)のもと販売されている。
本発明によれば、植物起源のタンパク質加水分解物、例えば、大豆、アーモンド、エンドウ、ジャガイモおよび小麦のタンパク質加水分解物を使用することが好適である。このような製品は、例えば、商品名Gluadin(登録商標)(Cognis)、Diamin(登録商標)(Diamalt)、Lexein(登録商標)(Inolex)、Hydrosoy(登録商標)(Croda)、Hydrolupin(登録商標)(Croda)、Hydrotritium(登録商標)(Croda)およびCrotein(登録商標)(Croda)のもと入手できる。
タンパク質加水分解物自体を使用することが好適であるけれども、他の起源のアミノ酸混合物が、任意に、その代わりに使用され得る。タンパク質加水分解物の誘導体を、例えば、それらの脂肪酸縮合生成物の形態で使用することも可能である。このような製品は、例えば、標章Lamepon(登録商標)(Cognis)、Lexein(登録商標)(Inolex)、Crolastin(登録商標)(Croda)またはCrotein(登録商標)(Croda)のもと販売されている。
当然、本発明の教示は、シス-トランス異性体、ジアステレオ異性体およびキラル異性体のような全ての異性体形態を包含する。
本発明によれば、複数のタンパク質加水分解物(P)の混合物を使用することもできる。
組成物は、タンパク質加水分解物(P)を、0.01重量%から20重量%まで、好適には0.05重量%〜15重量%および特に好適には0.05重量%から5重量%までの濃度で含んでなる。
主として、本発明の活性物質複合体をケラチン繊維(特には人毛)に付与する方法に関して制限はない。これらの製剤の適当な供与形態は、例えばクリーム、ローション、溶液、水、W/Oエマルジョン、O/Wエマルジョン、PITエマルジョン(転相の教示にしたがって名付けられたPITエマルジョン)のようなエマルジョン、マイクロエマルジョン、および複エマルジョン、ゲル、スプレー、エアロゾルおよびフォームエアロゾルである。原理上、これらの製剤のpHは、2〜11の間、好適には5と11の間であり得る。6〜10の値が特に好適である。このpHは、化粧目的のために適用可能であるそれぞれの酸または塩基を実際に使用して調整され得る。好適な塩基は、アンモニア、水酸化アルカリ、モノエタノールアミン、トリエタノールアミンならびにN,N,N',N'-テトラキス-(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンである。
リンス非含有毛髪用製剤が効果的であり、したがって、本発明の教示の好適な実施態様であり得ることが分かった。本発明によれば、リンス非含有とは、トリートメントにおいて、数秒から1時間までの期間の後、水または水溶液によって毛髪からすすぎ落とされることがないような製剤を意味する。事実上、製剤は、次の毛髪洗浄まで(すなわち、一般に12時間以上)毛髪に残る。
好適な実施態様によれば、これらの製剤は、ディープヘアコンディショナーまたはヘアコンディショナーとして処方される。この実施態様による本発明の製剤は、この接触時間の終わりに水または少なくとも主として水性の剤ですすぎ落とされ得る;しかしながら、それらは、上記に議論したように、毛髪上に残され得る。これにより、洗浄剤、ウェービング剤または他のヘアトリートメントを適用する前に、毛髪上に本発明の製剤を投与することが好適であり得る。この場合、本発明の製剤は、後の適用のための構造保護として役立つ。
さらなる好適な実施態様によれば、本発明の組成物は、例えば、シャンプーのような洗浄剤、リンスのようなケア製剤、毛髪強化剤のような強化組成物、フォーム強化剤、スタイリングゲルおよびヘアドライヤーカール、パーマネントウェーブおよびセッティング組成物のようなパーマネントシェイピング組成物、トナーのような毛髪着色剤、ライトナーおよび酸化着色剤のための、プレトリートメントまたはリンスとしても、特にパーマネントウェーブセッティングまたは染色方法の範囲において、添加され得る。
そのため、本発明の活性物質複合体(A)は、着色剤、ウェービング組成物またはセッティング剤に主として直接添加され得る。また、ケラチン繊維上への活性物質複合体の付与は、実際の着色法またはウェービング方法の前か、または終わりのいずれかに、分離した工程で、行われ得る。本発明の教示は、ヘアトリートメント(例えば染色またはウェービング)の任意の日または週の前か後の分離したトリートメントも包含する。しかしながら、本発明の活性物質複合体の付与は、着色またはウェービングのような対応するヘアトリートメントの後、特に対応するヘアトリートメント用組成物中に行われ得る。
ここで、用語着色手順は、当業者に公知の全ての方法を包含する。ここで、着色剤は、任意に濡れた毛髪に付与され、毛髪上に数分と約45分の間の時間残り、最終的に水または界面活性剤含有組成物ですすぎ落とされるか、あるいは毛髪上に完全に残るかのいずれかである。これに関して、特に公知の研究論文、例えば、K.H. Schrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika、第2版、Huethig Buch Verlag、ハイデルベルク、1989年(これは、専門家の適切な知識の説明を与える)に対して参照がなされる。
用語ウェービング手順は、当業者に公知の全ての方法を包含する。ここで、ウェービング用組成物は、任意にカーラーの周囲に巻かれた濡れた毛髪に付与され、毛髪上に数分と約45分の間の時間残り、最終的に水または界面活性剤含有組成物ですすぎ落とされるか、または、続いてパーマネントウェーブセッティングが数分と約45分の間の時間毛髪に付与され、最終的に水または界面活性剤含有組成物ですすぎ落とされるかのいずれかである。これに関して、特に公知の研究論文、例えば、K.H. Schrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika、第2版、Huethig Buch Verlag、ハイデルベルク、1989年(これは、専門家の適切な知識の説明を与える)に対して参照がなされる。
強制的に要求される活性物質複合体(A)と上記で引用した他の好適な成分に加えて、これらの製剤は、原理上、当業者に公知であるような化粧品用の任意の他の成分を含んでなり得る。
他の活性物質、補助剤および添加物は、例えば、
- 非イオン性ポリマー、例えば、ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドンおよびビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーおよびポリシロキサンなど、
- 増粘剤、例えば寒天、グアーガム、アルギン酸塩、キサンタンガム、アラビアゴム、カラヤゴム、イナゴ豆粉、アマニガム、デキストラン、セルロース誘導体(例えばメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース)、デンプン画分および誘導体(例えばアミロース、アミロペクチンおよびデキストリン)、粘土(例えばベントナイトなど)または完全合成ハイドロコロイド(例えばポリビニルアルコールなど)、
- ヘアコンディショニング用化合物、例えばリン脂質(例えば大豆レシチン、卵レシチンおよびケファリン)、ならびにシリコーンオイル、
- 香油、ジメチルイソソルビドおよびシクロデキストリン、
- 溶媒および可溶化剤、例えばエタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロールおよびジエチレングリコール、
- 合計12〜36個の炭素原子、特には12〜24個の炭素原子を有する、左右対称のおよび左右非対称の、直鎖のおよび分岐鎖のジアルキルエーテル、例えば、ジ-n-オクチルエーテル、ジ-n-デシルエーテル、ジ-n-ノニルエーテル、ジ-n-ウンデシルエーテルおよびジ-n-ドデシルエーテル、n-ヘキシル n-オクチル エーテル、n-オクチル n-デシルエーテル、n-デシル n-ウンデシルエーテル、n-ウンデシル n-ドデシル エーテルおよびn-ヘキシル n-ウンデシル エーテルならびにジ-tert-ブチルエーテル、ジ-イソ-ペンチルエーテル、ジ-3-エチルデシルエーテル、tert-ブチル n-オクチル エーテル、イソ-ペンチル n-オクチル エーテルおよび2-メチルペンチル n-オクチル エーテルなど、
- 脂肪アルコール、特に8〜30個の炭素原子を有する直鎖のおよび/または飽和の脂肪アルコール、
- C8〜C30脂肪酸と、6〜24個の炭素原子を有するアルコールとのモノエステル、
- 繊維構造改善剤、特にはモノ-、ジ-およびオリゴ糖(例えば、グルコース、ガラクトース、フルクトースおよびラクトースなど)、
- コンディショナー、例えばパラフィンオイル、植物オイル(例えば、ヒマワリ油、オレンジ油、扁桃油、小麦胚芽油および桃仁油)、ならびに
- 第四級化アミン、例えばメチル-1-アルキルアミドエチル-2-アルキルイミダゾリニウム メトサルフェート、
- 消泡剤、例えばシリコーン、
- 製剤着色用染料、
- 抗フケ剤、例えばピロクトニオラミン、チンクオマジンおよびクリンバゾール、
- 活性物質、例えばアラントインおよびビサボロール、
- コレステロール、
- コンシステンシー因子、例えば糖エステル、ポリオールエステルまたはポリオールアルキルエーテル、
- 脂肪およびワックス、例えば鯨蝋、蜜蝋、モンタンワックスおよびパラフィン、
- 脂肪酸アルカノールアミド、
- 錯化剤、例えばEDTA、NTA、β-アラニン二酢酸およびホスホン酸、
- 膨張および浸透剤、例えば第一級、第二級および第三級ホスフェート、
- 乳白剤、例えばラテックス、スチレン/PVP-およびスチレン/アクリルアミドコポリマー、
- パールライザー、例えばエチレングリコールモノ-およびジステアレートおよびPEG-3-ジステアレート、
- 顔料、
- 還元剤、例えば、チオグリコール酸およびその誘導体、チオ乳酸、システアミン、チオリンゴ酸およびα-メルカプトエタンスルホン酸など、
- 推進剤、例えばプロパン/ブタン混合物、N2O、ジメチルエーテル、CO2および空気、
- 抗酸化剤
である。
使用される他の任意成分およびその量に関する情報は、専門家に公知の参考文献、例えば上記で引用したK.H. Schraderによる研究論文中に見出され得る。
本発明の教示のさらなる実施態様において、活性物質複合体(A)を染料またはトナーに直接混合することが好適であり得る。これは、本発明の活性物質複合体(A)を染料および/または染料前駆体と組み合わせて利用することを意味する。
使用される顕色剤タイプ(B1)の酸化染料前駆体は、通常、パラ位またはオルト位にさらなる遊離または置換ヒドロキシルまたはアミン基を有する第一級芳香族アミン、ジアミノピリジン誘導体、ヘテロ環ヒドラゾン、4-アミノピラゾール誘導体ならびに2,4,5,6-テトラアミノピリミジンおよびその誘導体である。適当な顕色剤成分は、例えば、p-フェニレンジアミン、p-トルイレンジアミン、p-アミノフェノール、o-アミノフェノール、1-(2'ヒドロキシエチル)-2,5-ジアミノベンゼン、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、2-(2,5-ジアミノ-フェノキシ)エタノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン、4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン、2,4-ジヒドロキシ-5,6-ジアミノピリミジン、2-ジメチルアミノ-4,5,6-トリアミノピリミジン、2-ヒドロキシメチルアミノ-4-アミノフェノール、ビス-(4-アミノフェニル)アミン、4-アミノ-3-フルオロフェノール、2-アミノメチル-4-アミノフェノール、2-ヒドロキシメチル-4-アミノフェノール、4-アミノ-2-((ジエチルアミノ)-メチル)フェノール、ビス-(2-ヒドロキシ-5-アミノフェニル)メタン、1,4-ビス-(4-アミノフェニル)ジアザシクロヘプタン、1,3-ビス-(N(2-ヒドロキシエチル)-N(4-アミノフェニルアミノ))-2-プロパノール、4-アミノ-2-(2-ヒドロキシエトキシ)フェノール、1,10-ビス-(2,5-ジアミノフェニル)-1,4,7,10-テトラオキサデカンならびに欧州特許出願EP 0 740 931または国際公開WO 94/08970による4,5-ジアミノピラゾール誘導体(例えば4,5-ジアミノ-1-(2'-ヒドロキシエチル)ピラゾールなど)である。特に有利な顕色剤成分は、p-フェニレンジアミン、p-トルイレンジアミン、p-アミノフェノール、1-(2'-ヒドロキシエチル)-2,5-ジアミノベンゼン、4-アミノ-3-メチルフェノール、2-アミノメチル-4-アミノフェノール、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン、4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジンである。
通常、使用されるカップリングタイプ(B2)の酸化染料前駆体は、m-フェニレンジアミン誘導体、ナフトール、レゾルシノールおよびレゾルシノール誘導体、ピラゾロンおよびm-アミノフェノール誘導体である。カップリング成分の例は、
- m-アミノフェノールおよびその誘導体、例えば、5-アミノ-2-メチルフェノール、5-(3-ヒドロキシプロピルアミノ)-2-メチルフェノール、3-アミノ-2-クロロ-6-メチルフェノール、2-ヒドロキシ-4-アミノフェノキシエタノール、2,6-ジメチル-3-アミノフェノール、3-トリフルオロアセチルアミノ-2-クロロ-6-メチルフェノール、5-アミノ-4-クロロ-2-メチルフェノール、5-アミノ-4-メトキシ-2-メチルフェノール、5-(2'-ヒドロキシエチル)-アミノ-2-メチルフェノール、3-(ジエチルアミノ)-フェノール、N-シクロペンチル-3-アミノフェノール、1,3-ジヒドロキシ-5-(メチルアミノ)-ベンゼン、3-(エチルアミノ)-4-メチルフェノールおよび2,4-ジクロロ-3-アミノフェノールなど、
- o-アミノフェノールおよびその誘導体、
- m-ジアミノベンゼンおよびその誘導体、例えば、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、1,3-ビス-(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、1-メトキシ-2-アミノ-4-(2'-ヒドロキシ-エチルアミノ)ベンゼノール、1,3-ビス-(2,4-ジアミノフェニル)プロパン、2,6-ビス-(2-ヒドロキシエチル-アミノ)-1-メチルベンゼンおよび1-アミノ-3-ビス-(2'-ヒドロキシエチル)アミノベンゼンなど、
- o-ジアミノベンゼンおよびその誘導体、例えば、3,4-ジアミノ安息香酸および2,3-ジアミノ-1-メチルベンゼンなど、
- ジ-またはトリヒドロキシベンゼン誘導体、例えば、レゾルシノール、レゾルシノール-モノメチルエーテル、2-メチルレゾルシノール、5-メチルレゾルシノール、2,5-ジメチルレゾルシノール、2-クロロレゾルシノール、4-クロロレゾルシノール、ピロガロールおよび1,2,4-トリヒドロキシベンゼンなど、
- ピリジン誘導体、例えば、2,6-ジヒドロキシピリジン、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、2-アミノ-5-クロロ-3-ヒドロキシピリジン、3-アミノ-2-メチルアミノ-6-メトキシピリジン、2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチルピリジン、2,6-ジヒドロキシ-4-メチルピリジン、2,6-ジアミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジンおよび3,5-ジアミノ-2,6-ジメトキシピリジンなど、
- ナフタレン誘導体、例えば、1-ナフトール、2-メチル-1-ナフトール、2-ヒドロキシメチル-1-ナフトール、2-ヒドロキシエチル-1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,6-ジヒドロキシナフタレン、1,7-ジヒドロキシナフタレン、1,8-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレンおよび2,3-ジヒドロキシナフタレンなど、
- モルホリン誘導体(例えば、6-ヒドロキシベンゾモルホリンおよび6-アミノ-ベンゾモルホリン)、キノキサリン誘導体(例えば6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリンなど)、
- ピラゾール誘導体(例えば、1-フェニル-3-メチルピラゾール-5-オンなど)、インドール誘導体(例えば、4-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシインドールおよび7-ヒドロキシインドールなど)、メチレンジオキシベンゼン誘導体(例えば、1-ヒドロキシ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、1-アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼンおよび1-(2'-ヒドロキシエチル)-アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼンなど)
である。
特に適当なカップリング成分は、1-ナフトール、1,5-、2,7-および1,7-ジヒドロキシナフタレン、3-アミノフェノール、5-アミノ-2-メチルフェノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、レゾルシノール、4-クロロレゾルシノール、2-クロロ-6-メチル-3-アミノフェノール、2-メチルレゾルシノール、5-メチルレゾルシノール、2,5-ジメチルレゾルシノールおよび2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチルピリジンである。
直接染料は、通常、ニトロフェニレンジアミン、ニトロアミノフェノール、アゾ色素、アントラキノンまたはインドフェノールである。特に適当な直接染料は、国際名または商品名HC Yellow 2、HC Yellow 4、HC Yellow 5、HC Yellow 6、Basic Yellow 57、Disperse Orange 3、HC Red 3、HC Red BN、Basic Red 76、HC Blue 2、HC Blue 12、Disperse Blue 3、Basic Blue 99、HC Violet 1、Disperse Violet 1、Disperse Violet 4、Disperse Black 9、Basic Brown 16およびBasic Brown 17、ならびに1,4-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-アミノ-2-ニトロベンゼン、4-アミノ-2-ニトロジフェニルアミン-2'-カルボン酸、6-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリン、ヒドロキシエチル-2-ニトロトルイジン、ピクラミン酸、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、4-エチルアミノ-3-ニトロ安息香酸および2-クロロ-6-エチルアミノ-1-ヒドロキシ-4-ニトロベンゼンのもと、公知の化合物である。
天然に生じる直接染料は、例えば、ヘンナレッド、ヘンナニュートラル、カモミール花、ビャクダン、紅茶、セイヨウイソノキの樹皮、セージ、ロッグウッド、アカネ根、アセンヤクノキ、シーダーおよびアルカンナの根を含んでなる。
インドールおよびインドリンならびにそれらの生理的適合性塩は、天然色素相似体の前駆体として使用される。好適には、使用されるこのようなインドールおよびインドリンは、少なくとも一つのヒドロキシまたはアミン基を、好適には六員環上の置換基として有する。これらの基は、例えば、エーテル化またはエステル化ヒドロキシル基の形態で、またはアルキル化アミノ基によって、さらに置換され得る。特に有利な特性は、5,6-ジヒドロキシインドリン、N-メチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-エチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸、6-ヒドロキシインドリン、6-アミノインドリンおよび4-アミノインドリン、および5,6-ジヒドロキシインドール、N-メチル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-エチル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドール、5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸、6-ヒドロキシインドール、6-アミノインドールおよび4-アミノインドールによって示される。
この基の範囲内で、特に重要なものとしては、N-メチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-エチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドリンおよび、特に5,6-ジヒドロキシインドリンおよびN-メチル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-エチル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドールおよび、特に5,6-ジヒドロキシインドールが挙げられる。
本発明の方法において使用される染料中のインドリンおよびインドール誘導体は、遊離塩基として、そうでなければ、それらの生理的適合性無機または有機酸塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩および臭化水素酸塩)の形態のいずれかで添加され得る。
インドリンまたはインドールタイプの染料前駆体を使用する場合、これらを、少なくとも一つのアミノ酸および/または少なくとも一つのオリゴペプチドと一緒に使用することが好適であり得る。好適なアミノ酸は、アミノカルボン酸、特にα-アミノカルボン酸およびω-アミノカルボン酸である。α-アミノカルボン酸のなかでも、アルギニン、リジン、オルニチンおよびヒスチジンが重ねて特に好適である。特に好適なアミノ酸は、特に遊離形態の、アルギニンであるが、塩酸塩としても使用される。
本発明の組成物は、酸化染料前駆体と直接染料の両方、および天然色素相似体の前駆体を、それぞれの総組成物に基づいて、0.01〜20重量%、好適には0.1〜5重量%の量で含んでなる。
毛髪着色剤は、特に着色が大気中の酸素か、または他の酸化剤(例えば過酸化水素)を用いて酸化的に行われる場合、通常、わずかに酸性〜アルカリ性、すなわち、約5〜11の範囲のpH値に調整される。この目的のため、着色剤は、アルカリ化剤、通常、水酸化アルカリ金属または水酸化アルカリ土類金属、アンモニアまたは有機アミンを含んでなる。好適なアルカリ化剤は、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチルブタノールおよびトリエタノールアミン、ならびに、水酸化アルカリ金属または水酸化アルカリ土類金属である。特に、この群の範囲内でモノエタノールアミン、トリエタノールアミンおよび2-アミノ-2-メチルプロパノールおよび2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールが好適である。ω-アミノ酸(例えばω-アミノカプロン酸)を、アルカリ化剤として使用することもできる。
酸化方法の過程で実際の毛髪色が形成される場合、通例の酸化剤、例えば、特に、過酸化水素またはその尿素、メラミンまたはホウ酸ナトリウムへの付加産物が使用され得る。しかしながら、唯一の酸化剤として大気中の酸素を用いる酸化が好適であり得る。さらに、酵素を使用して酸化を行うこともできる。ここで、酵素は、酸化性ペル化合物を産出するため、および、存在する少量の酸化剤の作用を増強するための両方に使用されるか、そうでなければ、酵素は、電子を適当な顕色剤成分(還元剤)から大気中の酸素に移すために使用される。ここで好適には、オキシダーゼ、例えばチロシナーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼおよびラッカーゼが挙げられる。また、ペルオキシダーゼを使用して、少量(例えば、組成物全体に基づいて、1%以下)の過酸化水素の作用を増強するための手順に対しても言及がなされる。
次いで、便宜上、酸化剤の製剤は、毛髪を染色する直前に、色素前駆体を含有する製剤と混合される。かくして形成されるすぐに使用できる毛髪着色用製剤は、好適には6〜10の範囲のpHを有するべきである。弱アルカリ媒体中の毛髪着色剤を使用することが特に好適である。付与温度は、15℃と40℃の間、好適には頭皮の温度であり得る。約5〜45分間、特に15〜30分間の接触時間の後、毛髪着色剤は、染められた毛髪からすすぎ落とすことによって除去される。強い界面活性剤含有担体(例えば、カラーシャンプー)が使用される場合、シャンプーを用いる再洗浄は不要になる。
驚くべきことに、セリシンおよびフィブロインおよび/またはそれらの誘導体と特定のポリマーを組み合わせて含んでなる製剤で着色されたケラチン繊維が顕著に高められた特性を示すことが分かった。
したがって、第二の本発明の主題は、化粧的に許容される担体中に、
- 少なくとも一つの染料前駆体(FV);
- ・セリシンおよび/またはセリシン加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A1)、および
・フィブロインおよび/またはその加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A2)
からなる活性物質複合体(A);ならびに
- 両性ポリマー(AP);
を含んでなる、ケラチン繊維を着色するための組成物である。
本発明によれば、ケラチン繊維は、下毛、羊毛、羽毛および特に人毛を意味すると理解される。
本発明の活性物質複合体(A)と両性ポリマー(AP)の組合せは、人毛の先に引用した重要な内部および外部構造的特性および強度ならびに弾性を顕著に改善する。
ここで、活性物質複合体(A)の詳細な説明に関しては、上記にさらになされた記述を参照することで十分である。
本発明の毛髪着色剤は、活性物質複合体(A)を、総組成物に基づいて、0.001〜10重量%の量で含んでなる。0.001〜5重量%、特には0.005〜1重量%の量が特に好適である。
使用される本発明の組成物は、活性物質複合体(A)に加えて、少なくとも一つの両性ポリマー(AP)を含んでなる。本発明の用語両性ポリマーは、分子中に遊離アミノ基および遊離-COOHまたはSO3H基を有し、内部塩を形成し得るポリマー、および分子中に第四級アンモニウム基および-COO-または-SO3 -基を有する双性イオン性ポリマー、ならびに-COOHまたはSO3H基および第四級アンモニウム基を含有するポリマーを包含する。
本発明に使用され得る両性ポリマーの例は、名称Amphomer(登録商標)を有するNational Starch Companyからの市販品である。典型的な代表例は、tert-ブチルアミノエチルメタクリレートと、N-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アクリルアミドと、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらの単純エステルの群からの二以上のモノマーとのコポリマーである。該コポリマーは、INCI名オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチル メタクリレート コポリマーを有する。この群において、例えば、市販品Amphomer(登録商標) 028-4910およびAmphomer(登録商標) LV 71が見出される。さらに、市販品Amphomer(登録商標) HC(INCI名:アクリレート/オクチルアクリルアミド コポリマー)が引用され得る。
本発明に使用され得るさらなる両性ポリマーは、英国特許公開明細書2 104 091、欧州特許公開明細書47 714、欧州特許公開明細書217 274、欧州特許公開明細書283 817および独国特許公開明細書28 17 369中に引用された化合物である。
使用される好適な両性ポリマーは、
(a) 一般式(I):
Figure 2006508919
〔式中、R1およびR2は、互いに独立して、水素またはメチル基、R3、R4およびR5は、互いに独立して、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、ZはNH基または酸素原子、nは2〜5の整数、およびA(-)は有機酸または無機酸のアニオンである〕
で示される第四級アンモニウム基を有するモノマーと、
(b) 一般式(II):
Figure 2006508919
〔式中、R6およびR7は、互いに独立して、水素またはメチル基である〕
で示されるカルボン酸モノマーから本質的になるポリマーである。
これらの化合物は、直接および塩形態(これは、例えば水酸化アルカリによるポリマーの中和によって得られる)の両方で、本発明に使用され得る。これらのポリマーの調製の詳細に関して、特に独国特許公開明細書39 29 973の内容に対して参照がなされる。特に好適には、R3、R4およびR5がメチル基であるタイプ(a)のモノマーが使用されるポリマーが挙げられる。さらに、ZがNH基であるタイプ(a)のモノマーが好適であり得る。さらに、タイプ(a)のモノマー中のアニオンA(-)が、好適にはハロゲン化物イオン、メトキシ硫酸イオンまたはエトキシ硫酸イオンである;アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドが特に好適なモノマー(a)である。該ポリマーに使用されるモノマー(b)は、好適にはアクリル酸である。
好適には、両性ポリマーは、本発明の組成物中に0.001〜5重量%の量で使用される。0.1〜3重量%の量が特に好適である。所定量はそれぞれ、すなわち、使用される場合、添加された酸化剤製剤を含まず、実際の着色剤クリームとケア成分の混合物に必要とされる場合、色素製剤に基づく。
本発明は、本発明の着色剤におけるさらなる適用可能な染料前駆体(FV)に関して、決して如何なる制限も受けない。本発明の着色剤は、染料前駆体として
・ 顕色剤および/またはカップリングタイプの酸化染料前駆体、および
・ 天然色素(例えばインドール誘導体およびインドリン誘導体)に類似する色素の前駆体、
ならびにこれらの群の代表例の混合物を含んでなり得る。
本発明の第一の好適な実施態様において、本発明の組成物は、顕色剤および/またはカップリングタイプの少なくとも一つの染料前駆体を含んでなる。
使用される顕色剤成分は、通常、パラまたはオルト位にさらなる遊離のまたは置換されたヒドロキシル基またはアミノ基を有する芳香族第一級アミン、ジアミノピリジン誘導体、ヘテロ環ヒドラゾン、4-アミノピラゾール誘導体ならびに2,4,5,6-テトラアミノピリミジンおよびその誘導体である。
本発明によれば、顕色剤成分として、p-フェニレンジアミン誘導体またはその生理的適合性塩の一つを使用することが好適であり得る。式(E1)
Figure 2006508919
〔式中、
- G1は、水素原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、(C1〜C4)-アルコキシ-(C1〜C4)-アルキル基、4'-アミノフェニル基、または窒素含有基、フェニル基または4'-アミノフェニル基で置換されたC1〜C4アルキル基を意味する;
- G2は、水素原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、(C1〜C4)-アルコキシ-(C1〜C4)-アルキル基、または窒素含有基で置換されたC1〜C4アルキル基を意味する;
- G3は、水素原子、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子またはフッ素原子)、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、C1〜C4ヒドロキシアルコキシ基、C1〜C4アセチルアミノアルコキシ基、C1〜C4メシルアミノアルコキシ基またはC1〜C4 カルバモイルアミノアルコキシ基を意味する;
- G4は、水素原子、ハロゲン原子またはC1〜C4アルキル基である;または
- G3およびG4が互いにオルト位にある場合、それらは一緒になって架橋α,ω-アルキレンジオキソ基(例えば、エチレンジオキシ基など)を形成し得る〕
で示されるp-フェニレンジアミン誘導体が特に好適である。
本発明の化合物における引用したC1〜C4アルキル基の置換基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびブチル基である。エチルおよびメチルが好適なアルキル基である。本発明によれば、好適なC1〜C4アルコキシ基は、例えば、メトキシまたはエトキシ基である。さらに、C1〜C4ヒドロキシアルキル基の好適例は、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピルまたは4-ヒドロキシブチル基として引用され得る。2-ヒドロキシエチル基が特に好適である。特に好適なC2〜C4ポリヒドロキシアルキル基は、1,2-ジヒドロキシエチル基である。本発明によれば、ハロゲン原子の例は、F、ClまたはBr原子であり、Cl原子が特に好適である。本発明によれば、後に使用される用語は、ここで与えられる定義に由来する。式(E1)の窒素含有基の例は、特にアミノ基、C1〜C4モノアルキルアミノ基、C1〜C4ジアルキルアミノ基、C1〜C4トリアルキルアミノ基、C1〜C4モノヒドロキシアルキルアミノ基、イミダゾリニウムおよびアンモニウムである。
式(E1)に対応する特に好適なp-フェニレンジアミンは、p-フェニレンジアミン、p-トルイレンジアミン、2-クロロ-p-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-p-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-p-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-p-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-p-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-p-フェニレンジアミン、N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン、N,N-ジプロピル-p-フェニレンジアミン、4-アミノ-3-メチル-(N,N-ジエチル)-アニリン、N,N-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、4-N,N-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-アミノ-2-メチルアニリン、4-N,N-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-アミノ-2-クロロアニリン、2-(β-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、2-(α,β-ジヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、2-フルオロ-p-フェニレンジアミン、2-イソプロピル-p-フェニレンジアミン、N-(β-ヒドロキシプロピル)-p-フェニレンジアミン、2-ヒドロキシメチル-p-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-3-メチル-p-フェニレンジアミン、N,N-(エチル-β-ヒドロキシエチル)-p-フェニレン-ジアミン、N-(β,γ-ジヒドロキシプロピル)-p-フェニレンジアミン、N-(4'-アミノフェニル)-p-フェニレンジアミン、N-フェニル-p-フェニレンジアミン、2-(β-ヒドロキシエチルオキシ)-p-フェニレンジアミン、2-(β-アセチルアミノエチルオキシ)-p-フェニレンジアミン、N-(β-メトキシエチル)-p-フェニレンジアミンおよび5,8-ジアミノベンゾ-1,4-ジオキサンおよびそれらの生理的適合性塩から選ばれる。
本発明によれば、式(E1)に対応する特に好適なp-フェニレンジアミン誘導体は、p-フェニレンジアミン、p-トルイレンジアミン、2-(β-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、2-(α,β-ジヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、およびN,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミンである。
本発明によれば、アミノおよび/またはヒドロキシル基で置換された少なくとも二つの芳香族核を含んでなる化合物である顕色剤成分を使用することがさらに好適であり得る。
本発明の着色用組成物に使用され得る、二核顕色剤成分としては、特に式(E2):
Figure 2006508919
〔式中:
- Z1およびZ2は、互いに独立して、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ヒドロキシアルキル基および/または架橋基Yによって任意に置換されたヒドロキシル基またはNH2基、または架橋環系の任意の部分を意味する;
- 架橋基Yは、1〜14個の炭素原子を有するアルキレン基、例えば、一以上の窒素含有基および/または一以上のヘテロ原子(例えば酸素原子、硫黄原子または窒素原子)によって割り込まれまたは終結され得る、および一以上のヒドロキシル基またはC1〜C8アルコキシ基によって任意に置換され得る、直鎖のまたは分岐鎖のアルキレン鎖またはアルキレン環などであるか、または直接結合である;
- G5およびG6は、互いに独立して、水素原子またはハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、C1〜C4アミノアルキル基または架橋基Yへの直接結合を意味する;
- G7、G8、G9、G10、G11およびG12は、互いに独立して、水素原子、架橋基Yへの直接結合またはC1〜C4アルキル基を意味する;
ただし、
- 式(E2)で示される化合物は、分子当たり一つの架橋基Yのみを含有し、および
- 式(E2)で示される化合物は、少なくとも一つの水素原子を有する少なくとも一つのアミノ基を含有する〕
に対応する化合物、ならびにそれらの生理的適合性塩が挙げられる。
本発明によれば、式(E2)に使用される置換基は、上記実施態様と同義である。
式(E2)に対応する好適な二核の主たる中間体は、特に、N,N'-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス-(4'-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパン-2-オール、N,N'-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス-(4'-アミノ-フェニル)-エチレンジアミン、N,N'-ビス-(4-アミノフェニル)-テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス-(4'-アミノフェニル)-テトラ-メチレンジアミン、N,N'-ビス-(4-メチルアミノフェニル)-テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス-(エチル)-N,N'-ビス-(4'-アミノ-3'-メチルフェニル)-エチレン-ジアミン、ビス-(2-ヒドロキシ-5-アミノフェニル)-メタン、1,3-ビス-(2,5-ジアミノフェノキシ)-プロパン-2-オール、N,N'-ビス-(4'-アミノフェニル)-1,4-ジアザシクロヘプタン、N,N'-ビス-(2-ヒドロキシ-5-アミノベンジル)-ピペラジン、N-(4'-アミノフェニル)-p-フェニレンジアミンおよび1,10-ビス-(2',5'-ジアミノフェニル)-1,4,7,10-テトラオキサデカンおよびそれらの生理的適合性塩である。
式(E2)に対応する特に好適な二核の主たる中間体は、N,N'-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス-(4'-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパン-2-オール、ビス-(2-ヒドロキシ-5-アミノフェニル)-メタン、1,3-ビス-(2,5-ジアミノフェノキシ)-プロパン-2-オール、N,N'-ビス-(4'-アミノフェニル)-1,4-ジアザシクロヘプタンおよび1,10-ビス-(2',5'-ジアミノフェニル)-1,4,7,10-テトラオキサデカンまたはそれらの生理的適合性塩の一つである。
本発明によれば、顕色剤成分としてp-アミノフェノール誘導体またはその生理的適合性塩の一つを使用することが好適であり得る。式(E3)
Figure 2006508919
〔式中:
- G13は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、(C1〜C4)-アルコキシ-(C1〜C4)-アルキル基、C1〜C4アミノアルキル基、ヒドロキシ-(C1〜C4)-アルキルアミノ基、C1〜C4ヒドロキシアルコキシ基、C1〜C4ヒドロキシアルキル-(C1〜C4)-アミノアルキル基または(ジ-C1〜C4アルキルアミノ)-(C1〜C4)-アルキル基を意味する;
- G14は、水素原子またはハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、(C1〜C4)-アルコキシ-(C1〜C4)-アルキル基、C1〜C4アミノアルキル基またはC1〜C4シアノアルキル基を意味する;
- G15は、水素、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、フェニル基またはベンジル基を意味する;および
- G16は、水素またはハロゲン原子を意味する〕
で示されるp-アミノフェノール誘導体が特に好適である。
本発明によれば、式(E3)に使用される置換基は、上記実施態様と同義である。
式(E3)に対応する好適なp-アミノフェノールは、特に、p-アミノフェノール、N-メチル-p-アミノフェノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-3-フルオロフェノール、2-ヒドロキシメチルアミノ-4-アミノフェノール、4-アミノ-3-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-( -ヒドロキシエトキシ)-フェノール、4-アミノ-2-メチルフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メトキシメチルフェノール、4-アミノ-2-アミノメチルフェノール、4-アミノ-2-(β-ヒドロキシエチルアミノメチル)-フェノール、4-アミノ-2-(α,β-ジヒドロキシエチル)-フェノール、4-アミノ-2-フルオロフェノール、4-アミノ-2-クロロフェノール、4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール、4-アミノ-2-(ジエチルアミノメチル)-フェノールおよびそれらの生理的適合性塩である。
式(E3)に対応する特に好適な化合物は、p-アミノフェノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-2-アミノメチルフェノール、4-アミノ-2-(α,β-ジヒドロキシエチル)-フェノールおよび4-アミノ-2-(ジエチルアミノメチル)-フェノールである。
また、顕色剤成分は、o-アミノフェノールおよびその誘導体(例えば、2-アミノ-4-メチルフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノールまたは2-アミノ-4-クロロフェノールなど)から選ばれ得る。
また、顕色剤成分は、ヘテロ環顕色剤成分(例えば、ピリジン、ピリミジン、ピラゾール、ピラゾール/ピリミジン誘導体およびそれらの生理的適合性塩など)から選ばれる。
好適なピリジン誘導体は、特に、英国特許GB 1 026 978およびGB 1 153 196中に記載された化合物、例えば2,5-ジアミノピリジン、2-(4'-メトキシフェニル)-アミノ-3-アミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、2-(β-メトキシエチル)-アミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジンおよび3,4-ジアミノピリジンである。
好適なピリミジン誘導体は、特に、独国特許DE 2 359 399、日本公開特許JP 02019576 A2または公開特許WO 96/15765中に記載された化合物、例えば2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン、2-ジメチルアミノ-4,5,6-トリアミノ-ピリミジン、2,4-ジヒドロキシ-5,6-ジアミノピリミジンおよび2,5,6-トリアミノピリミジンである。
好適なピラゾール誘導体は、特に、特許DE 3 843 892、DE 4 133 957および特許出願WO 94/08969、WO 94/08970、EP 740 931およびDE 195 43 988中に記載された化合物、例えば4,5-ジアミノ-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)-ピラゾール、3,4-ジアミノピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(4'-クロロベンジル)-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1,3-ジメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-フェニルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-メチル-3-フェニルピラゾール、4-アミノ-1,3-ジメチル-5-ヒドラジノピラゾール、1-ベンジル-4,5-ジアミノ-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-tert-ブチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-tert-ブチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-(4'-メトキシフェニル)-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-ヒドロキシメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-イソプロピルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-イソプロピルピラゾール、4-アミノ-5-(β-アミノエチル)-アミノ-1,3-ジメチルピラゾール、3,4,5-トリアミノピラゾール、1-メチル-3,4,5-トリアミノピラゾール、3,5-ジアミノ-1-メチル-4-メチルアミノピラゾールおよび3,5-ジアミノ-4-(β-ヒドロキシエチル)-アミノ-1-メチルピラゾールである。
好適なピラゾール-ピリミジン誘導体は、特に、以下の式(E4)に対応するピラゾール-[1,5-a]-ピリミジンの誘導体、および、互変異性平衡が存在する限りにおいてその互変異性形態である:
Figure 2006508919
〔式中:
- G17、G18、G19およびG20は、互いに独立して、水素原子、C1〜C4アルキル基、アリール基、C1〜C4ヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、(C1〜C4)-アルコキシ-(C1〜C4)-アルキル基、アセチルウレイドまたはスルホニル基によって任意に保護され得るC1〜C4アミノアルキル基、(C1〜C4)-アルキルアミノ-(C1〜C4)-アルキル基、ジ[(C1〜C4)-アルキル]-(C1〜C4)-アミノアルキル基、5または6員の炭素環またはヘテロ環を任意に形成するジアルキル基、C1〜C4ヒドロキシアルキルまたはジ-(C1〜C4)-[ヒドロキシアルキル]-(C1〜C4)-アミノアルキル基を意味する;
- X基は、互いに独立して、水素原子、C1〜C4アルキル基、アリール基、C1〜C4ヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、C1〜C4アミノアルキル基、(C1〜C4)-アルキルアミノ-(C1〜C4)-アルキル基、ジ[(C1〜C4)-アルキル]-(C1〜C4)-アミノアルキル基、5または6員の炭素環またはヘテロ環を任意に形成するジアルキル基、C1〜C4ヒドロキシアルキルまたはジ-(C1〜C4)-[ヒドロキシアルキル]-(C1〜C4)-アミノアルキル基、アミノ基、C1〜C4アルキルまたはジ-(C1〜C4 -ヒドロキシアルキル)-アミノ基、ハロゲン原子、カルボン酸基またはスルホン酸基を意味する;
- iは値0、1、2または3であり、
- pは値0または1であり、
- qは値0または1であり、および
- nは値0または1である。
ただし、
- 合計p+qは、0ではなく、
- p+q = 2である場合、nは値0であり、基NG17G18およびNG19G20は(2,3);(5,6);(6,7);(3,5)または(3,7)位を占める;
- p+q = 1である場合、nは値1であり、基NG17G18(またはNG19G20)および基OHは(2,3);(5,6);(6,7);(3,5)または(3,7)位を占める〕。
本発明によれば、式(E4)に使用される置換基は、上記実施態様と同義である。
上記式(E4)に対応するピラゾール-[1,5-a]-ピリミジンが環系の2位、5位または7位の一つにヒドロキシ基を含有する場合、例えば、以下のスキーム:
Figure 2006508919
に例示されるような互変異性平衡が存在する。
上記式(E4)に対応するピラゾール-[1,5-a]-ピリミジンのなかでも、以下のものが特に挙げられ得る:
- ピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-3,7-ジアミン;
- 2,5-ジメチルピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-3,7-ジアミン;
- ピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-3,5-ジアミン;
- 2,7-ジメチルピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-3,5-ジアミン;
- 3-アミノピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-7-オール;
- 3-アミノピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-5-オール;
- 2-(3-アミノピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-7-イルアミノ)-エタノール;
- 2-(7-アミノピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-3-イルアミノ)-エタノール;
- 2-[(3-アミノピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-7-イル)-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ]-エタノール;
- 2-[(7-アミノピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-3-イル)-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ]-エタノール;
- 5,6-ジメチルピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-3,7-ジアミン;
- 2,6-ジメチルピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-3,7-ジアミン;
- 3-アミノ-7-ジメチルアミノ-2,5-ジメチルピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン;
およびそれらの生理的適合性塩、ならびに、互変異性平衡が存在する場合、それらの互変異性形態。
上記式(E4)に対応するピラゾール-[1,5-a]-ピリミジンは、文献に記載されるように、アミノピラゾールからまたはヒドラジンから出発する環化によって調製され得る。
さらなる好適な実施態様において、本発明の着色剤は、少なくとも一つのカップリング成分を含んでなる。
使用されるカップリング成分は、一般に、m-フェニレンジアミン誘導体、ナフトール、レゾルシノールおよびレゾルシノール誘導体、ピラゾロンおよびm-アミノフェノール誘導体である。特に適当なカップリング物質は、1-ナフトール、1,5-、2,7-および1,7-ジヒドロキシナフタリン、5-アミノ-2-メチルフェノール、m-アミノフェノール、レゾルシノール、レゾルシノールモノメチルエーテル、m-フェニレンジアミン、1-フェニル-3-メチル-ピラゾロン-5、2,4-ジクロロ-3-アミノフェノール、1,3-ビス-(2',4'-ジアミノフェノキシ)プロパン、2-クロロレゾルシノール、4-クロロレゾルシノール、2-クロロ-6-メチル-3-アミノフェノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、2-メチルレゾルシノール、5-メチルレゾルシノールおよび2-メチル-4-クロロ-5-アミノフェノールである。
本発明によれば、好適なカップリング成分は
- m-アミノフェノールおよびその誘導体、例えば、5-アミノ-2-メチルフェノール、N-シクロペンチル-3-アミノフェノール、3-アミノ-2-クロロ-6-メチルフェノール、2-ヒドロキシ-4-アミノフェノキシエタノール、2,6-ジメチル-3-アミノフェノール、3-トリフルオロアセチルアミノ-2-クロロ-6-メチルフェノール、5-アミノ-4-クロロ-2-メチルフェノール、5-アミノ-4-メトキシ-2-メチルフェノール、5-(2'-ヒドロキシエチル)-アミノ-2-メチルフェノール、3-(ジエチルアミノ)-フェノール、N-シクロペンチル-3-アミノフェノール、1,3-ジヒドロキシ-5-(メチルアミノ)-ベンゼン、3-(エチルアミノ)-4-メチルフェノールおよび2,4-ジクロロ-3-アミノフェノールなど;
- o-アミノフェノールおよびその誘導体;
- m-ジアミノベンゼンおよびその誘導体、例えば、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、1,3-ビス-(2',4'-ジアミノフェノキシ)-プロパン、1-メトキシ-2-アミノ-4-(2'-ヒドロキシエチルアミノ)-ベンゼン、1,3-ビス-(2',4'-ジアミノフェニル)-プロパン、2,6-ビス-(2'-ヒドロキシエチルアミノ)-1-メチルベンゼンおよび1-アミノ-3-ビス-(2'-ヒドロキシエチル)-アミノベンゼンなど;
- o-ジアミノベンゼンおよびその誘導体、例えば、3,4-ジアミノ安息香酸および2,3-ジアミノ-1-メチルベンゼンなど;
- ジ-およびトリヒドロキシベンゼン誘導体、例えば、レゾルシノール、レゾルシノールモノメチルエーテル、2-メチルレゾルシノール、5-メチルレゾルシノール、2,5-ジメチルレゾルシノール、2-クロロレゾルシノール、4-クロロレゾルシノール、ピロガロールおよび1,2,4-トリヒドロキシベンゼンなど;
- ピリジン誘導体、例えば、2,6-ジヒドロキシピリジン、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、2-アミノ-5-クロロ-3-ヒドロキシピリジン、3-アミノ-2-メチルアミノ-6-メトキシピリジン、2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチルピリジン、2,6-ジヒドロキシ-4-メチルピリジン、2,6-ジアミノ-ピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジンおよび3,5-ジアミノ-2,6-ジメトキシピリジンなど;
- ナフタレン誘導体、例えば、1-ナフトール、2-メチル-1-ナフトール、2-ヒドロキシメチル-1-ナフトール、2-ヒドロキシエチル-1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,6-ジヒドロキシナフタレン、1,7-ジヒドロキシ-ナフタレン、1,8-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレンおよび2,3-ジヒドロキシナフタレンなど;
- モルホリン誘導体、例えば、6-ヒドロキシベンゾモルホリンおよび6-アミノベンゾモルホリンなど;
- キノキサリン誘導体、例えば、6-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリンなど;
- ピラゾール誘導体、例えば、1-フェニル-3-メチルピラゾール-5-オンなど;
- インドール誘導体、例えば、4-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシインドールおよび7-ヒドロキシインドールなど;
- ピリミジン誘導体、例えば、4,6-ジアミノピリミジン、4-アミノ-2,6-ジヒドロキシピリミジン、2,4-ジアミノ-6-ヒドロキシピリミジン、2,4,6-トリヒドロキシピリミジン、2-アミノ-4-メチルピリミジン、2-アミノ-4-ヒドロキシ-6-メチルピリミジンおよび4,6-ジヒドロキシ-2-メチルピリミジンなど;または
- メチレンジオキシベンゼン誘導体、例えば、1-ヒドロキシ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、1-アミノ-3,4-メチレン-ジオキシベンゼンおよび1-(2'-ヒドロキシエチル)-アミノ-3,4-メチレン-ジオキシベンゼンなど;
である。
本発明によれば、特に好適なカップリング成分は、1-ナフトール、1,5-、2,7-および1,7-ジヒドロキシナフタリン、3-アミノフェノール、5-アミノ-2-メチルフェノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、レゾルシノール、4-クロロレゾルシノール、2-クロロ-6-メチル-3-アミノフェノール、2-メチルレゾルシノール、5-メチルレゾルシノール、2,5-ジメチルレゾルシノールおよび2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチルピリジンである。
本発明のさらなる実施態様において、着色剤は、染料前駆体(FV)として少なくとも一つの天然色素相似体の前駆体を含んでなる。好適な天然色素相似体の前駆体は、少なくとも一つのヒドロキシまたはアミノ基を、好適には六員環上の置換基として含有する、インドールおよび/またはインドリンである。これらの基は、例えば、ヒドロキシル基のエーテル化またはエステル化、あるいはアミノ基のアルキル化の形態で、さらなる置換基を有し得る。第二の好適な実施態様において、着色剤は、少なくとも一つのインドールおよび/またはインドリン誘導体を含んでなる。
特に適当な天然毛髪色素相似体の前駆体は、式(IIIa):
Figure 2006508919
〔式中、互いに独立して、
- R1は、水素、C1-C4アルキル基またはC1-C4ヒドロキシアルキル基、
- R2は、水素または-COOH基、該-COOH基は任意に生理的適合性カチオンとの塩として存在する、
- R3は、水素またはC1-C4アルキル基、
- R4は、水素、C1-C4アルキル基または基-CO-R6、ここで、R6はC1-C4アルキル基、および
- R5は、R4について挙げられた基の一つである〕
に対応する5,6-ジヒドロキシインドリンの誘導体およびこれらの化合物と有機酸または無機酸の生理的適合性塩である。
インドリンの特に好適な誘導体は、5,6-ジヒドロキシ-インドリン、N-メチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-エチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸および6-ヒドロキシインドリン、6-アミノインドリンおよび4-アミノインドリンである。
この基の範囲内で、特に重要なものとしては、N-メチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-エチル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドリン、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドリンおよび、特に5,6-ジヒドロキシインドリンが挙げられる。
他の特に適当な天然毛髪色素相似体の前駆体は、式(IIIb):
Figure 2006508919
〔式中、互いに独立して、
- R1は、水素、C1-C4アルキル基またはC1-C4ヒドロキシアルキル基、
- R2は、水素または-COOH基、該-COOH基は任意に生理的適合性カチオンとの塩として存在する、
- R3は、水素またはC1-C4アルキル基、
- R4は、水素、C1-C4アルキル基または基-CO-R6、ここで、R6はC1-C4アルキル基、および
- R5は、R4について挙げられた基の一つである〕
に対応する5,6-ジヒドロキシインドールの誘導体およびこれらの化合物と有機酸または無機酸の生理的適合性塩である。
インドールの特に好適な誘導体は、5,6-ジヒドロキシインドール、N-メチル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-エチル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドール、5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸、6-ヒドロキシインドール、6-アミノインドールおよび4-アミノインドールである。
この基の範囲内で、特に重要なものとしては、N-メチル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-エチル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-プロピル-5,6-ジヒドロキシインドール、N-ブチル-5,6-ジヒドロキシインドールおよび、特に、5,6-ジヒドロキシインドールが挙げられる。
インドリン誘導体およびインドール誘導体は、本発明の着色剤中で、遊離塩基として、およびそれらの生理的適合性無機または有機酸塩(例えば塩酸塩、硫酸塩および臭化水素酸塩)の形態の両方で使用され得る。インドール誘導体またはインドリン誘導体は、通常、これらの着色剤中に、0.05〜10重量%、好適には0.2〜5重量%の量で存在する。
さらなる実施態様において、インドリン誘導体またはインドール誘導体を、着色剤中に、少なくとも一つのアミノ酸またはオリゴペプチドと組み合わせて使用することが本発明に好適であり得る。アミノ酸は、有利にはα-アミノ酸である;特に好適なα-アミノ酸は、アルギニン、オルニチン、リジン、セリンおよびヒスチジン、特にはアルギニンである。
本発明のさらなる好適な実施態様において、本発明の毛髪着色剤は、本発明の染料前駆体(FV)に加えて、陰影を改変するための一以上の直接染料を含んでなり得る。直接染料は、典型的には、ニトロフェニレンジアミン、ニトロアミノフェノール、アゾ色素、アントラキノンまたはインドフェノールである。好適な直接染料は、国際名または商品名HC Yellow 2、HC Yellow 4、HC Yellow 5、HC Yellow 6、HC Yellow 12、Acid Yellow 1、Acid Yellow 10、Acid Yellow 23、Acid Yellow 36、HC Orange 1、Disperse Orange 3、Acid Orange 7、HC Red1、HC Red 3、HC Red 10、HC Red 11、HC Red 13、Acid Red 33、Acid Red 52、HC Red BN、Pigment Red 57:1、HC Blue 2、HC Blue 12、Disperse Blue 3、Acid Blue 7、Acid Green 50、HC Violet 1、Disperse Violet 1、Disperse Violet 4、Acid Violet 43、Disperse Black 9、Acid Black 1およびAcid Black 52、および1,4-ジアミノ-2-ニトロベンゼン、2-アミノ-4-ニトロフェノール、1,4-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-アミノ-2-ニトロベンゼン、3-ニトロ-4-(β-ヒドロキシエチル)-アミノフェノール、2-(2'-ヒドロキシエチル)-アミノ-4,6-ジニトロフェノール、1-(2'-ヒドロキシエチル)-アミノ-4-メチル-2-ニトロ-ベンゼン、1-アミノ-4-(2'-ヒドロキシエチル)-アミノ-5-クロロ-2-ニトロベンゼン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、1-(2'-ウレイドエチル)-アミノ-4-ニトロベンゼン、4-アミノ-2-ニトロジフェニルアミン-2'-カルボン酸、6-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリン、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、ピクラミン酸およびそれらの塩、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、4-エチルアミノ-3-ニトロ安息香酸および2-クロロ-6-エチルアミノ-1-ヒドロキシ-4-ニトロベンゼンのもと公知の化合物である。
さらに、本発明によれば、本発明の組成物は、カチオン性直接染料を含んでなり得る。したがって、特に好適には、
(a) カチオン性トリフェニルメタン染料、例えば、Basic Blue 7、Basic Blue 26、Basic Violet 2およびBasic Violet 14など;
(b) 第四級窒素基によって置換された芳香族系、例えば、Basic Yellow 57、Basic Red 76、Basic Blue 99、Basic Brown 16およびBasic Brown 17など;および
(c) 少なくとも一つの第四級窒素原子を有するヘテロ環を含有する直接染料、例えば、欧州特許出願公開EP-A2 998 908の請求項6〜11に明示的に言及されたものなど;
である。
好適な群(c)のカチオン性直接染料は、特に、以下の化合物である:
Figure 2006508919
Figure 2006508919
式(DZ1)、(DZ3)および(DZ5)に対応する化合物(これらはBasic Yellow 87、Basic Orange 31およびBasic Red 51としても公知である)は、特に好適な群(c)のカチオン性直接染料である。
本発明によれば、名称Arianor(登録商標)のもと上市されているカチオン性直接染料も、特に好適なカチオン性直接染料である。
この実施態様の本発明の組成物は、好適には直接染料を、総着色剤に基づいて、0.01〜20重量%の量で含んでなる。
本発明の製剤は、天然に生じる染料、例えば、ヘンナレッド、ヘンナニュートラル、ヘンナブラック、カモミール花、ビャクダン、紅茶、ブラックアルダ樹皮、セージ、ロッグウッド、アカネ根、アセンヤクノキ、シーダーおよびアルカンナの根なども含有し得る。
酸化色素前駆体または直接染料が、それぞれ同質の化合物を示す必要はない。むしろ、個々の染料の合成手順の結果として、さらなる成分は、これらが着色結果に悪影響を与えないか、あるいは、他の理由(例えば、毒物学的理由)のため排除される必要がない場合、本発明の毛髪着色剤中に少量存在することができる。
本発明の毛髪着色剤および毛染め料において使用され得る染料に関して、特に「Dermatology」(Ch., CulnanおよびH. Maibach編)シリーズ、第7巻、Verlag Marcel Dekker Inc.、ニューヨーク、バーゼル、1986年として発行されたCh. Zviakによる研究論文、The Science of Hair Care、第7章(248〜250頁;直接染料)および第8章(264〜267頁;酸化色素前駆体)、およびEuropean Commissionにより発行された「European Inventory of Cosmetic Raw Materials」、Bundesverband Deutscher Industrie- und Handelsunternehmen fur Arzneimittel、Reformwaren und Korperpflegemittel e.V.、マンハイムからディスケットフォーマットで入手可能、に対しても参照がなされる。
本発明の着色剤は、このような処方物に典型的な任意の公知の活性物質、添加物および補助剤も含有し得る。多くの場合、着色剤は、原理上適当な、少なくとも一つの界面活性剤、アニオン性界面活性剤および双性イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤を含有する。しかしながら、多くの場合、アニオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤から界面活性剤を選ぶことが有利であると分かった。本発明の好適な界面活性剤に関して、上記実施態様に対しても参照がなされるべきである。
本発明のこの主題のさらなる好適な実施態様において、組成物は、少なくとも一つの還元剤を含んでなる。本発明によれば、好適な還元剤の例は、亜硫酸塩、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、チオール、チオグリコール酸およびその誘導体、ナトリウムチオナイト、アルカリ金属クエン酸塩およびN-アセチル-L-システインである。特に好適な還元剤は、亜硫酸塩(特には亜硫酸ナトリウム)、アルカリ金属クエン酸塩(特にはクエン酸ナトリウム)、およびN-アセチル-L-システイン。N-アセチル-L-システインおよび亜硫酸ナトリウムが特に好適な還元剤である。
さらに、本発明の着色剤は、さらなる活性物質、補助剤および添加物、例えば
- 第四級化セルロースエーテル、第四級基を有するポリシロキサン、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドポリマー、アクリルアミド-ジメチルジアリルアンモニウムクロライド コポリマー、硫酸ジエチルで第四級化されたジメチルアミノ-エチルメタクリレート-ビニルピロリドン コポリマー、ビニルピロリドン-イミダゾリニウム メトクロライド コポリマーおよび第四級化ポリビニルアルコールのようなカチオン性ポリマー;
- アニオン性ポリマー、例えば、ポリアクリル酸、架橋ポリアクリル酸、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル/ブチル マレアート/イソボルニル アクリレート コポリマー、メチル ビニルエーテル/無水マレイン酸 コポリマーおよびアクリル酸/アクリル酸エチル/N-tert-ブチルアクリルアミド ターポリマーなど;
- 構造剤、例えばマレイン酸および乳酸;
- 光安定化剤、特に誘導体化ベンゾフェノン、桂皮酸誘導体およびトリアジン;
- pH調整用物質、例えば、典型的な酸、特には食物の酸および塩基など;
- 活性物質、例えばアラントイン、ピロリドンカルボン酸およびそれらの塩ならびにビサボロール;
- ビタミン、プロビタミンおよびビタミン前駆体、特には、A群、B3群、B5群、B6群、C群、E群、F群およびH群のもの;
- 植物抽出物、例えば、緑茶、オーク樹皮、イラクサ、マンサク、ホップ、カモミール、ゴボウ根、セイヨウヤナギ、サンザシ、ライム花、アーモンド、アロエベラ、松葉、セイヨウトチノキ、ビャクダン、ビャクシン、ココナッツ、マンゴー、アプリコット、レモン、小麦、キウイ、メロン、オレンジ、グレープフルーツ、セージ、ローズマリー、カバノキ、ゼニアオイ、タネツケバナ、イブキジャコウソウ、ノコギリソウ、タイム、コウスイハッカ、ハリシュモク、フキタンポポ、ハイビスカス、分裂組織、チョウセンニンジンおよび根生姜からの抽出物;
- 膨張および浸透物質、例えばグリセロール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、炭酸塩、炭酸水素塩、グアニジンおよび尿素;
- 乳白剤、例えばラテックス、スチレン/PVPおよびスチレン/アクリルアミドコポリマー;
- パール色化剤、例えばエチレングリコールモノ-およびジステアレートおよびPEG-3 ジステアレート;
- 防食剤、例えば任意に水和されたSiO2化合物;
- 過酸化水素および他の酸化剤のための安定化剤;
などを含んでなり得る。
さらなる許容される成分およびそれらの添加量に関して、特に上記実施態様および関連する専門家に公知のハンドブック、例えば、Kh. Schrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika、第2版、Huethig Buch Verlag、ハイデルベルク、1989年に対して参照がなされる。
本発明の第三の主題は、
- 少なくとも一つの染料前駆体(FV)を含んでなる第一成分(K1);および
- ・セリシンおよび/またはセリシン加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A1)、および
・フィブロインおよび/またはその加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A2)
からなる、少なくとも一つの活性物質複合体(A)を含んでなる第二成分(K2);
からなり、
二つの成分の少なくとも一つが、少なくとも一つの両性ポリマー(AP)を含んでなる、
ケラチン繊維を着色するための二成分剤である。
本発明のこの主題の好適な実施態様の範囲において、成分(K1)および(K2)の両方が少なくとも一つの両性ポリマー(AP)を含んでなる。この場合、成分(K1)および(K2)が同一の両性ポリマー(AP)を含んでなることが特に好適であり得る。
本発明の二成分剤は、それらの使用の直前に、すぐに使用できる付与製剤へと組み合わされ、次いで、毛髪に付与される。
本発明のこの主題において、繊維の実際の酸化着色は、空気中の酸素によって起こる。
しかしながら、特に人毛の明度の上昇効果ならびに着色が所望される場合、好適には化学的な酸化剤が添加される。
したがって、本発明の第四の主題は、
- 少なくとも一つの染料前駆体(FV)を含んでなる第一成分(K1);
- ・セリシンおよび/またはセリシン加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A1)、および
・フィブロインおよび/またはその加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A2)
からなる、少なくとも一つの活性物質複合体(A)を含んでなる第二成分(K2);および
- 少なくとも一つの酸化剤を含んでなる第三成分(K3)
からなり、
二つの成分(K1)または(K2)の少なくとも一つが、少なくとも一つの両性ポリマー(AP)を含んでなる、
ケラチン繊維を着色するための三成分剤である。
酸化剤は、ペル硫酸塩、亜塩素酸塩および特には過酸化水素またはその尿素、メラミンならびにホウ酸ナトリウムへの付加産物であり得る。本発明のこの主題において、すぐに使用できる製品は、毛髪に使用する直前に三成分を混合することによって得られる。
繊維着色法において、ケラチン繊維の天然色の極度の明度の上昇が所望される場合、いわゆるブースターが、着色剤クリームおよび酸化剤製剤(通常、過酸化水素の溶液)から構成される付与製剤に添加されよう。大部分、これらの粉末処方剤は、通常、主成分として固体ペルオキシ化合物を含有する。主として、ペルオキシ化合物の選択は限定されない;当業者に公知の典型的なペルオキシ化合物は、例えば、ペルオキシ二硫酸アンモニウム、ペルオキシ二硫酸カリウム、ペルオキシ二硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、ペルオキシ二リン酸カリウム、過炭酸塩(例えば過炭酸マグネシウム)、過酸化物(例えば過酸化バリウム)ならびに過ホウ酸塩、過酸化尿素および過酸化メラミンである。これらのペルオキシ化合物のなかでも、これらは組み合わせて使用され得るが、無機化合物が本発明に好適である。ペルオキシ二硫酸塩、特に少なくとも二つのペルオキシ二硫酸塩の組合せが特に好適である。しかしながら、最近、特定のアンモニウム塩と塩の組合せをペルオキシ化合物の代わりに使用する方法も開発されている。ここで、特に欧州特許出願公開EP-609 796A2および独国特許出願公開DE-196 30 453A1に対して参照がなされる。
また、本発明によれば、着色剤は、例えば空気からの酸素を用いる染料前駆体の酸化を活性化する、触媒と一緒に毛髪に付与され得る。このような触媒は、例えば、金属イオン、ヨウ化物、キノンまたは特定の酵素である。
適当な金属イオンは、例えばZn2+、Cu2+、Fe2+、Fe3+、Mn2+、Mn4+、Li+、Mg2+、Ca2+およびAl3+である。これらのなかでは、Zn2+、Cu2+およびMn2+が特に好適である。原理上、金属イオンは、任意の生理的適合性塩の形態で、または複合体化合物の形態で使用され得る。好適な塩は、酢酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、乳酸塩および酒石酸塩である。これらの金属塩の使用は、発色の促進ならびに色合いの両方に特に影響を及ぼし得る。
適当な酵素は、例えば、ペルオキシダーゼである。これは、少量の過酸化水素の効果を顕著に増強し得る。本発明によれば、このような酵素は、空気中の酸素を用いて酸化染料前駆体を直接的に酸化するのに(例えば、ラッカーゼなど)、または、少量の過酸化水素を原位置で産出して、このように生体触媒的に染料前駆体の酸化を活性化するのに一層適している。
染料前駆体の酸化のために特に適当な触媒は、それらの特異的な基質と組み合わせた、いわゆる2-電子酸化還元酵素、例えば、
- ピラノース-オキシダーゼおよび例えば、D-グルコースまたはガラクトース、
- グルコース-オキシダーゼおよびD-グルコース、
- グリセロール-オキシダーゼおよびグリセロール、
- ピルベート-オキシダーゼおよびピリビン酸またはその塩、
- アルコール-オキシダーゼおよびアルコール(MeOH、EtOH)、
- 乳酸オキシダーゼおよび乳酸およびその塩、
- チロシナーゼ-オキシダーゼおよびチロシン、
- ウリカーゼおよび尿酸またはその塩
- コリン-オキシダーゼおよびコリン、
- アミノ酸-オキシダーゼおよびアミノ酸
である。
本発明の組成物/成分は、好適には、適当な水性担体、アルコール担体または水性/アルコール担体中に活性物質を含んでなる。毛髪着色の目的のために、このような担体は、例えば、クリーム、エマルジョン、ゲルまたは界面活性剤を含有する他のフォーミング溶液(例えば、シャンプー、フォームエアロゾルまたは毛髪に付与するのに適当な他の製剤など)である。散剤または錠剤として一以上の本発明の製剤を処方することも考えられる。
本発明において、用語水性アルコール溶液は、3〜70重量%のC1-C4アルコール、特にはエタノールまたはイソプロパノールを含んでなる水溶液を意味すると理解される。本発明の組成物は、さらなる有機溶媒、例えば、メトキシブタノール、ベンジルアルコール、エチルジグリコールまたは1,2-プロピレングリコールなどをさらに含んでなり得る。水溶性有機溶媒が好適である。
それぞれの得られたすぐに使用できる毛髪着色用製剤は、好適には6〜12の範囲のpHを有するべきである。弱アルカリ媒体中に毛髪着色用組成物を付与することが好適である。付与温度は、15℃と40℃の間にあり得る。5〜45分の接触時間の後、毛髪着色用組成物は、すすぎ落とされ、染められた毛髪から除去される。強い界面活性剤含有担体(例えば、カラーシャンプー)が使用される場合、シャンプーを用いる再洗浄は不要になる。
特に着色困難な毛髪については、染料前駆体を有する製剤ばかりでなく、酸化成分と前もって混合しないですむ製剤も毛髪に付与され得る。20〜30分の接触時間の後(適切には中間リンスの後)、次いで、酸化成分が付与される。10〜20分のさらなる接触時間の後、次いで、毛髪はすすがれ、所望の場合、再度シャンプーされる。この実施態様の第一の変形において(ここで、染料前駆体の予備的付与が毛髪に対するより良い浸透をもたらすべきである)、適切な組成物のpHは、約4〜7に調整される。第二の変形において、最初に、好適には7〜10のpHを有する付与された組成物が空気酸化の対象とされる。続いて起こる促進された次の酸化のための酸化剤として、酸で調整したペルオキシ二硫酸塩溶液を使用することは、好適であり得る。
本発明の第五の主題は、ケラチン繊維を着色する方法であって、本発明の組成物の一つを、該繊維に付与し、接触時間の間そこに放置し、次いですすぎ落とすことを含む、方法である。
本発明の第六の主題は、
a. 活性物質複合体(A)
b. および界面活性剤(E)の群および/またはポリマー(G)から選ばれる化合物
を含んでなる化粧品である。
これらの組成物のさらなる成分に関して、上記の記述に対して参照がなされる。
本発明の第七の主題は、皮膚または毛髪をトリートメントするための方法であって、請求項1〜7のいずれかに記載の本発明の活性物質複合体(A)を有する組成物を該繊維に付与し、1〜45分の接触時間後、所望される場合、該組成物を再度すすぎ落とすことを含む、方法である。
全ての量は、他に言及されない限り重量部である。
1 活性の実証
比較実験を被験者の毛髪を中央から分けることにより行った。5〜7 mlのそれぞれの活性物質溶液を、それぞれの頭部の半分に添加して、タオルウェット毛髪(すなわち、わずかに湿った毛髪)にし、次いでマッサージした。それぞれ異なった髪質を有する四人のモデルについてのハーフサイド試験において、四人の訓練を受けた専門家により、表1の製品を試験して評価した。評価に用いた基準は、湿時櫛通り性、乾燥時櫛通り性、湿時毛髪風合い、乾燥時毛髪風合い、かさ、ならびに髪艶であった。
Figure 2006508919
その結果を表2にまとめる。結果は、本発明の活性物質複合体A中の活性物質A1およびA2の組合せが、個々の原料において使用される同量の活性物質の効果に比べて、顕著に相乗的に高められた効果を与えることを明らかに示す。
Figure 2006508919
2 適用例
2.1 ヘアリンス
Figure 2006508919
1. セチルステアリルアルコール + 20EO(INCI名:セテアレス-20)(COGNIS)
2. トリメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド 約25%活性物質(INCI名:塩化セトリモニウム)(COGNIS)
3. ヒドロキシ安息香酸メチル-ヒドロキシ安息香酸エチル-ヒドロキシ安息香酸プロピル-ヒドロキシ安息香酸ブチル-フェノキシエタノール混合物(約28%活性物質;INCI名:フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン)(NIPA)
4. アルキルポリグリコシドと脂肪酸モノグリセリドの混合物(INCI名:ココ-グルコシド(および)オレイン酸グリセリル)
5. N,N,N-トリメチル-2[(メチル-1-オキソ-2-プロペニル)オキシ]-エタンアミニウムクロライドホモポリマー(50%活性物質;INCI名:ポリクオタニウム-37(および)プロピレングリコール ジカプリレート ジカプレート(および)PPG-1 トリデセス-6)(ALLIED COLLOIDS)
6. 小麦タンパク質加水分解物 約40%活性物質
2.2 ヘアリンス
Figure 2006508919
7. ビス(ココイルエチル)-ヒドロキシエチル-メチルアンモニウムメトサルフェート(プロピレングリコール中約76%活性物質;INCI名:ジココイルエチル ヒドロキシエチルモニウム メトサルフェート、プロピレングリコール)(COGNIS)
8. グアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド;INCI名:グアー ヒドロキシプロピル トリモニウム クロライド(COGNIS)
9. INCI名:ココジモニウム ヒドロキシプロピル加水分解カゼイン(SEIWA KASEI)
2.3 ヘアトリートメント
Figure 2006508919
10 脂肪アルコール-メチルトリエタノールアンモニウム メチル サルフェート ジアルキルエステル混合物(INCl名:ジステアロイルエチル ヒドロキシエチルモニウム メトサルフェート、セテアリルアルコール)(COGNIS)
11. INCI名:ヒドロキシプロピル アルギニン ラウリル/ミリスチルエーテル HCl(Ajinomoto)
12 小麦タンパク質加水分解物(水中20%活性物質;INCl名:アクア(および)加水分解小麦タンパク質(および)安息香酸ナトリウム(および)フェノキシエタノール(および)メチルパラベン(および)プロピルパラベン)(COGNIS)
13 INCI名:イミダゾリジニル尿素(Sutton Laboratories)
2.4 ヘアトリートメント
Figure 2006508919
14. 1-メチル-2-ノル獣脂アルキル-3-獣脂酸 アミドエチルイミダゾリニウム メトサルフェート(プロピレングリコール中約75%活性物質;INCI名:クオタニウム-27、プロピレングリコール)(WITCO)
15. アクリルアミドと2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸のコポリマー(INCl名:ポリアクリルアミド(および)C13-C14イソパラフィン(および)ラウレス-7)(SEPPIC)
16 INCI名:ヒドロキシプロピルトリモニウムハニー(BROOKS)
2.5 ヘアトリートメント
Figure 2006508919
17. ポリジメチルシロキサン(INCl名:ジメチコン)(DOWCORNING)
18. 硫酸ジエチルで第四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレート-ビニルピロリドン コポリマー(水中19%活性物質;INCI名:ポリクオタニウム-11)(GAF)
19. 3-ヨード-2-プロピニル-n-ブチルカルバメート(INCl名:ヨードプロピニル ブチルカルバメート)(MILKER & GRUENING)
2.6 ヘアトリートメント
Figure 2006508919
20. シリコーン-グリコール-コポリマー(INCI名:ジメチコン コポリオール)(DOW CORNING)
21. INCl名:ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解カゼイン 約30%活性物質(SEIWA KASEI)
22. ジメチルジステアリルアンモニウムクロライド(INCI名:ジステアリルジモニウムクロライド)(CLARIANT)
2.7 シャンプー
Figure 2006508919
23. ナトリウム ラウリルエーテル サルフェート 約28%活性物質(INCI名:硫酸ラウレス・ナトリウム)(COGNIS)
24. INCl名:ココアンホ酢酸ナトリウム、水中約30%活性物質(COGNIS)
25. 第四級化ヒドロキシエチルセルロース(INCI名:ポリクオタニウム-10)(UNION CARBIDE)
26. ポリオール-脂肪酸エステル(INCl名:PEG-7 グリセリル ココアーテ)(COGNIS)
27. 2-ピロリジノン-5-カルボン酸のナトリウム塩(50%活性物質:INCI名:ナトリウム PCA)(AJINOMOTO)
28. INCI名:ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解小麦タンパク質(COGNIS)
2.8 シャンプー
Figure 2006508919
29. INCl名:ココアミドプロピルベタイン 約30%活性物質(COGNIS)
30. C12〜C16脂肪アルコールグリコシド 約50%活性物質(INCI名:ラウリルグルコシド)(COGNIS)
31. パールセント物質とアンホ界面活性剤の液体分散体(約62%活性物質;CTFA名:ジステアリン酸グリコール(および)グリセリン(および)ラウレス-4(および)ココアミドプロピルベタイン)(COGNIS)
32. トリ-C16-アルキルメチルアンモニウムクロライド(AKZO)
33. ルペンタンパク質の総加水分解物由来のアミノ酸混合物(INCI名:ルペンアミノ酸)(CRODA)
34. エトキシル化メチル グルコシド ジオレアート(CTFA名:PEG-120 メチル グルコース ジオレアート)(AMERCHOL)
2.9 シャンプー
Figure 2006508919
35. 2 molのEOを有するナトリウム ラウリルエーテル サルフェート 約70%活性物質(INCI名:硫酸ラウレス・ナトリウム)(COGNIS)
36. モノステアリン酸エチレングリコール(約25〜35%モノエステル、60〜70%ジエステル;INCI名:ステアリン酸グリコール)(COGNIS)
37. ポリオキシエチレン-プロピレングリコールジオレアート(40%活性物質;INCI名:プロピレングリコール(および)PEG-55 プロピレングリコール オレアート)(GOLDSCHMIDT)
38. エラスチン加水分解物(INCl名:加水分解エラスチン)(CRODA)
2.10 シャンプー
Figure 2006508919
39. ナトリウム ラウリルミリスチルエーテル サルフェート 約28%活性物質(INCI名:硫酸ミレス・ナトリウム)(COGNIS)
40. C8〜C16脂肪アルコール グリコシド 約50%活性物質(INCI名:ココ グルコシド)(COGNIS)
41. ステアリン酸エチレングリコール(約5〜15%モノエステル、85〜95%ジエステル;INCI名:ジステアリン酸グリコール)(COGNIS)
42. INCl名:水(および)ゴマアミノ酸(CRODA)
2.11 ヘアトリートメント
Figure 2006508919
43. 第四級化セルロース誘導体(95%活性物質;CTFA名:ポリクオタニウム-4)(DELFT NATIONAL)
44. ポリビニルピロリドン(95%活性物質;CTFA名:PVP)(BASF)
45. 大豆のタンパク質加水分解物(INCl名:加水分解大豆タンパク質)(CRODA)
46. ヒドロキシエチルセルロース(AQUALON)
2.12 着色剤クリーム
Figure 2006508919
47. セチルステアリルアルコール(INCI名:セテアリルアルコール)(COGNIS)
48. 高級飽和脂肪酸のモノ/ジグリセリドとステアリン酸カリウムの自己乳化混合物(INCI名:ステアリン酸グリセリル SE)(COGNIS)
49. ジ-n-オクチルエーテル(INCI名:ジカプリルイルエーテル)(COGNIS)
50. 絹タンパク質の総加水分解物由来のアミノ酸混合物(INCI名:絹アミノ酸)(CRODA)
2.13 着色剤クリーム(2.12)用顕色剤分散体
Figure 2006508919
51. 1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸(60%活性物質;INCI名エチドロン酸)(COGNIS)
52. アクリル酸エステル-メタクリル酸コポリマー(25%活性物質)(BASF)
2.14 シェーディングシャンプー
Figure 2006508919
53. ラウリルアルコール+4,5 エチレンオキシド-酢酸 ナトリウム塩(20.4%活性物質)(CHEM-Y)
54. ヒマシ油、水素化 + 45 エチレンオキシド(INCI名:PEG-40 水添ヒマシ油)(BASF)
55. 2-オクチルドデカノール(ゲルベ-アルコール)(INCl名:オクチルドデカノール)(COGNIS)
2.15 パーマネントウェービングクリーム
ウェービングクリーム
Figure 2006508919
56. 1.6のオリゴマー度を有するC8-C10アルキルグルコシド(約60%活性物質)(COGNIS)
57. 小麦タンパク質加水分解物(INCI名:加水分解小麦タンパク質)(CRODA)
2.16 固定液
Figure 2006508919
58. ジメチルジアリルアンモニウムクロライド-アクリルアミドコポリマー(8%活性物質;INCI名:ポリクオタニウム 7)(MOBIL OIL)
59. キトサン粉末(INCI名:キトサン)(COGNIS)
3 さらなる比較実験
3.1 処方物の調製
以下の処方物を調製した:
3.1.1 絹タンパク質を有するケア成分
Figure 2006508919
60. 5-アミノ-4-ヒドロキシ-3-フェニルアゾ-2,7-ナフタレンジスルホン酸のジナトリウム塩(INCI名:CI=17200)
61. (INCI名:CI=47005(Yellow 10))
3.1.2. 絹タンパク質および両性ポリマーを有するケア成分
Figure 2006508919
62. 水中約20重量%活性物質;INCI名:アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド/アクリレート コポリマー(Stockhausen)
3.1.3 染料製剤
Figure 2006508919
63. ラウリルミリスチルエーテルサルフェートのナトリウム塩(約68%〜73%活性物質含量;INCI名:硫酸ミレス・ナトリウム)(COGNIS)
64. ラウリルアルコール-4,5-EO-酢酸のナトリウム塩(最低21%活性物質含量;INCI名:ナトリウム ラウレス-6 カルボキシレート)(Chem-Y)
65. C16-18脂肪アルコール(INCI名:セテアリルアルコール)(Cognis)
66. C12-18脂肪アルコール(INCI名:ココナッツアルコール)(Cognis)
67. 約12-EO単位を有するC16-18脂肪アルコール(INCI名:セテアレス-12)(Cognis)
68. 約40%活性物質(INCI名:ケイ酸ナトリウム)(HENKEL)
3.1.4 酸化剤製剤
Figure 2006508919
69 ラウリルエーテルサルフェートのナトリウム塩(INCI名:硫酸ラウレス・ナトリウム、約26.5%活性物質)(Cognis)
70 非イオン性シリコーンエマルジョン(INCI名:ジメチコン、約10%活性物質)(Dow Corning)
71 酸含有、架橋アクリル酸コポリマー(INCI名:アクリレートコポリマー、約28%活性物質)(Rohm & Haas)
3.2 繊維の着色
表3による着色用クリームF1〜F3を、1:1の比で酸化剤製剤と混合した(項3.1.4参照)。8gのそれぞれの得られた付与製剤を20本の天然毛髪の房に付与し(2g。Alkinco 6634、市販品Poly Blonde(登録商標) Mediumで漂白直後)、30分間室温にて放置した。その後、毛髪を水で徹底的にすすいだ。
すすぎの直後に、房の湿時櫛通り性を決定した。これらの測定の範囲において、櫛耐性(すなわち、標準櫛を毛髪の房を通して引くのに要求される力)を決定した。着色前の房のそれぞれの測定値(湿時櫛通り性における低減0%)を参照とした。その結果を表3にまとめる。
Figure 2006508919
結果は、絹タンパク質と両性ポリマーを有する本発明の処方物(F1およびF2)が、湿時櫛通り性に関する限り、両性ポリマーのみを有する比較処方物(F3)よりも明らかに優れていること(湿時コーミング力におけるより大きな低減)を明らかに示す。
3.3 被験者を用いる着色
さらに、本発明の着色用クリームF1およびF2を、ヘアスタジオ中でハーフサイド試験を使用して、着色用クリームF3に対して試験した。これについて、40人のモデルは、それぞれ、二つの側に分けた毛髪を有していた。毛髪の一つの側を本発明の処方物(60 mlのF1または60 mlのF2を、それぞれ30mlの項3.1.4による酸化剤製剤と混合した)で処理し、他の側を比較処方物(60 mlのF3を、60 mlの項3.1.4による酸化剤製剤と混合した)で処理した。そうでなければ被験者の毛髪を全く同じように処理した。着色を室温で30分に渡って行った。最後に、毛髪を徹底的に水ですすぎ、乾燥した。専門家群の3人は、互いに独立して評価を行った。評価を表4にまとめる。
Figure 2006508919

Claims (22)

  1. - セリシンおよび/またはセリシン加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A1)、および
    - フィブロインおよび/またはその加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A2)
    からなる活性物質複合体(A)を含んでなる、化粧品製剤。
  2. 界面活性剤(E)の群および/またはポリマー(G)の群から選ばれる化合物をさらに含んでなることを特徴とする、請求項1記載の化粧品製剤。
  3. 界面活性剤が、カチオン性界面活性剤の群から選ばれることを特徴とする、請求項2記載の化粧品製剤。
  4. ポリマーが、カチオン性ポリマーおよび/または両性ポリマーの群から選ばれることを特徴とする、請求項2記載の化粧品製剤。
  5. - 少なくとも一つの染料前駆体(FV);
    - ・セリシンおよび/またはセリシン加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A1)、および
    ・フィブロインおよび/またはその加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A2)
    からなる活性物質複合体(A);ならびに
    - 両性ポリマー(AP)
    を化粧的に許容される担体中に含んでなる、ケラチン繊維を着色するための剤。
  6. 少なくとも一つの染料前駆体(FV)を含んでなる第一成分(K1);および
    ・セリシンおよび/またはセリシン加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A1)、および
    ・フィブロインおよび/またはその加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A2)
    からなる、少なくとも一つの活性物質複合体(A)を含んでなる第二成分(K2);
    からなり、
    二つの成分の少なくとも一つが、少なくとも一つの両性ポリマー(AP)を含んでなることを特徴とする、ケラチン繊維を着色するための二成分剤。
  7. 少なくとも一つの染料前駆体(FV)を含んでなる第一成分(K1);および
    ・セリシンおよび/またはセリシン加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A1)、および
    ・フィブロインおよび/またはその加水分解物および/またはそれらの誘導体および/またはそれらの混合物から選ばれる活性物質(A2)
    からなる、少なくとも一つの活性物質複合体(A)を含んでなる第二成分(K2);および
    少なくとも一つの酸化剤を含んでなる第三成分(K3)
    からなり、二つの成分(K1)または(K2)の少なくとも一つが、少なくとも一つの両性ポリマー(AP)を含んでなることを特徴とする、ケラチン繊維を着色するための三成分剤。
  8. 両性ポリマー(AP)が、
    (a) 一般式(I):
    Figure 2006508919
    〔式中、R1およびR2は、互いに独立して、水素またはメチル基を示し、
    R3、R4およびR5は、互いに独立して、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を示し、
    Zは、N-H基または酸素原子を示し、
    nは、2〜5の整数を示し、および
    A(-)は、有機酸または無機酸のアニオンである〕
    で示される第四級アンモニウム基を有するモノマー、および
    (b) 一般式(II):
    Figure 2006508919
    〔式中、R6およびR7は、互いに独立して、水素またはメチル基である〕
    で示されるカルボン酸モノマー
    から本質的に構成されることを特徴とする、請求項4〜7のいずれかに記載の剤。
  9. R3、R4およびR5が、メチル基であることを特徴とする、請求項8記載の剤。
  10. Zが、NH基であることを特徴とする、請求項8または9のいずれかに記載の剤。
  11. 式(II)で示されるカルボン酸モノマーが、アクリル酸であることを特徴とする、請求項8〜10のいずれかに記載の剤。
  12. 二つの活性物質(A1)または(A2)の少なくとも一つが、その天然形態で、最大可能範囲で存在することを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の剤。
  13. 染料前駆体(FV)が、少なくとも一つの顕色および/またはカップリング成分を含んでなることを特徴とする、請求項5〜12のいずれかに記載の剤。
  14. 染料前駆体(FV)が、少なくとも一つのインドール誘導体および/またはインドリン誘導体を含んでなることを特徴とする、請求項5〜13のいずれかに記載の剤。
  15. 少なくとも一つの直接染料をさらに含んでなることを特徴とする、請求項5〜14のいずれかに記載の剤。
  16. 少なくとも一つの非イオン性界面活性剤を含んでなることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の剤。
  17. 非イオン性界面活性剤が、アルキルポリグルコシドであることを特徴とする、請求項16記載の剤。
  18. 少なくとも一つの還元剤を含んでなることを特徴とする、請求項5〜17のいずれかに記載の剤。
  19. ケラチン繊維を着色する方法であって、請求項5〜18のいずれかに記載の剤の一つを、該繊維に付与し、接触時間の間そこに放置し、次いですすぎ落とすことを含む、方法。
  20. 皮膚および毛髪を洗浄および/またはケアするための、請求項1〜4のいずれかに記載の製剤の使用。
  21. ケラチン繊維、特に人毛を再構築するための、請求項1〜4のいずれかに記載の製剤の使用。
  22. 皮膚または毛髪をトリートメントするための方法であって、請求項1〜4のいずれかに記載の製剤を該繊維に付与し、1〜45分の接触時間後、該製剤を再度すすぎ落とすことを含む、方法。
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