JP2006508776A5 - - Google Patents

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Description

腎臓内カテーテルを介する選択的物質送達のための方法および装置
(関連出願)
本件出願は、2002年9月20日付の米国特許仮出願第60/412,343号からの優先権を主張し、この米国特許仮出願の全体は、ここでの言及によって本明細書に組み込まれたものとする。
本件出願は、2002年9月20日付の米国特許仮出願第60/412,476号からの優先権を主張し、この米国特許仮出願の全体は、ここでの言及によって本明細書に組み込まれたものとする。
本件出願は、2003年6月5日付の米国特許仮出願第60/476,347号からの優先権を主張し、この米国特許仮出願の全体は、ここでの言及によって本明細書に組み込まれたものとする。
本件出願は、速達郵便第EV352305156US号にて2003年9月13日に提出された米国特許仮出願第 号からの優先権を主張し、この米国特許仮出願の全体は、ここでの言及によって本明細書に組み込まれたものとする。
(連邦政府の援助のもとでの研究または開発についての記述)
該当せず。
(本明細書に組み込まれるべき資料のコンパクト・ディスクによる提出)
該当せず。
(1.技術分野)
本発明は、医療用装置の分野に関し、さらに詳しくは、患者の体内へと流体または薬剤を局所的に投与するためのシステムおよび方法に関する。さらに具体的には、本発明は、それぞれ主たる血管または内腔から分岐血管または体内腔へと、とくには患者の大動脈から延びる腎動脈へと、流体または薬剤を局所的に投与するためのシステムおよび方法に関する。
(2.関連技術の説明)
血管などの体内腔または器官や心室などの他の体内空間を含む体のさまざまな領域へと、流体またはその他の薬剤を局所的に投与するため、多種多様な医療装置システムおよび医療方法がすでに開示されている。局所「流体」送達システムは、薬物やその他の薬剤を含むことができ、あるいは血液の輸送の人工的な強化など、体そのものの流体の局所的投与(例えば、血液を1つの場所から他の場所へと導く、あるいは分流させるなど、完全に体内であってよく、あるいは、例えば外部の血液ポンプなどを経由する体外モードであってよい)でさえも含むことができる。局所「薬剤」送達システムは、ここでは、体への薬剤としての外来組成物の導入に関することを広く意図しており、これは、薬物あるいは他の有用または有効な物質を含み得、流体の形式であってよく、あるいはゲル、固体、粉末、気体など他の形式であってもよい。例示を目的とする本明細書の開示において、局所送達の説明に関し、流体、薬物、または薬剤という用語のうちの1つにのみさまざまに言及するかもしれないが、それが通常は、他のものを除外または省略しようとするものではないことを理解すべきである。当業者であれば、そうではないととくに述べられていない限り、それらが適宜互いに置き換え可能であると考えるべきである。
一般に、局所薬剤送達システムまたは局所薬剤送達方法は、体内の注入部位において意図する効果を最大限に引き出しつつ、体の他の部位における薬剤の意図せぬ副作用を最小化するため、体内の注入部位において比較的高い、局所化された薬剤濃度を達成するという利益のためにしばしば使用される。局所投与される特定量の薬剤、意図する局所的効果にとって有効であり得る場合、全身投与される同じ投与量、その場所へと到達する前に体の全体にわたって大きく希釈されてしまう。薬剤によって期待される局所的効果も、同様に薄められてしまい、効果が危うくなる。したがって、薬剤の全身投与は、効用のために必要な局所投与量を達成するため、より多くの投与量を必要とし、それが送達され意図する目標以外の体のどこかで処理されるとき、例えば薬剤の全身反応または副作用によって安全性を損なう結果につながることもしばしばである。
種々の診断システムおよび診断手順が、染料(例えば、放射線不透過性の「造影」剤)または他の診断剤の局所投与を使用して開発されており、外部の監視システムによって、送達位置および/または送達部位によって影響を受ける他の位置における体内での診断剤の移動または同化にもとづき、重要な生理学上の情報を集めることができる。血管造影法は、そのような実務の1つであり、放射線不透過性の染料を、例えば冠動脈造影法の場合には冠動脈、心室造影法の場合には心室など、体腔または血管へと局所的に注入するため、中空の管状の血管造影用カテーテルを使用する。
治療用の薬剤を体内腔を介して患者の特定の体組織へと局所的に投与するため、他のシステムおよび方法も開示されている。例えば、先ほど述べた種類の血管造影用カテーテル、および他の類似の管状投与カテーテルがまた、それらを使用し、送達用の管腔を通じて体内のそのような体空間へと治療用薬剤を局所注入すべく、開示されている。この種のさらに詳しい例としては、既存の血塊、または血栓形成性移植物、あるいは血管の損傷の領域への、TPA(商標)、ヘパリンクマリン、またはウロキナーゼなどの血栓溶解薬の局所投与がある。さらに、目標とする体内腔または空間への治療剤の局所的投与のため、さまざまなバルーン・カテーテル・システムが、とくに血管に関して開示されている。さらに詳しくは以前に開示されているこの種類は、多孔性または孔あきの壁面を有するバルーンを備えており、このバルーンの壁面を通って薬剤が、血管の壁面など周囲の組織へと溶出する。治療剤の局所投与のさらなる例としては、中間カテーテル領域をバルーンを通る流入または流出から隔離するため、内腔または血管の壁面と係合するよう膨らまされる、間隔を空けた複数のバルーンを有する種々の複数バルーン・カテーテルがある。これらの例によれば、この中間領域を薬品などの薬剤で満たして、バルーン間の隔離された領域に意図する効果をもたらすため、流体剤送達システムが、この中間領域に組み合わされることが多い。
種々さまざまな系、器官、および組織に関しての種々さまざまな医療状況の診断および処置が、やはり流体または薬剤を制御しつつ局所的に投与できるという能力から恩恵を受け得る。とくに、腎臓系に関する種々の状況は、治療用、予防用、または診断用の薬剤を腎動脈へと局所的に投与できるという能力から、多大な恩恵を受けるであろう。
急性腎不全(「ARF」)は、患者の血液から老廃物を排出するという腎臓の能力の急激な低下である。この腎機能の変化は、多くの原因に起因し得る。適切な流体の置き換えを伴わない出血、胃腸液の喪失、または腎液の喪失など、外傷性の事象によって、患者はARFになり得る。また、患者は、麻酔、手術、またはα‐アドレナリン作用薬を受けた後、関連する全身または腎臓の血管収縮によって、ARFに罹患しやすくなる。さらに、過敏症によって生じる全身の血管拡張、ならびに坑高血圧薬、敗血症、または薬品の過剰投与も、体の自然の防御が中断され、すなわち腎臓などの不可欠ではない器官の血管が収縮するので、ARFを引き起こす可能性がある。心臓性ショック、鬱血性心不全、心タンポナーデ、または巨大な肺塞栓によって引き起こされる心拍出量の低下が、体内の流体を過剰にし、鬱血性心不全を悪化させる可能性がある。例えば、心拍出量の減少に起因する腎臓における血流および血圧の減少は、患者の体内に余分な流体を保持することにつながりかねず、例えば肺水腫および全身の水腫につながる。
ARFの治療、または鬱血性心不全(「CHF」)に関連する急性腎機能不全症の治療について、既に知られている処置方法は、薬品の投与を含んでいる。この目的のために使用されている薬品の例には、これらに限られるわけではないが、例えば、パベリンメシル酸フェノルドパム、カルシウム・チャネル遮断薬、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、アセチルコリンニフェジピンニトログリセリンニトロプルシドアデノシンドパミン、およびテオフィリンなどの血管拡張薬例えばアセチルシステインなどの抗酸化剤ならびに、例えばマンニトールフロセミドなどの利尿薬がある。しかしながら、これらの薬品の多くは、全身投与で投与した場合、望ましくない副作用を有している。さらに、これらの薬品の多くは、ARFの他の原因を治療する上では有用でない。例えば、深刻な全身血管拡張をともなった敗血性ショックの患者は、深刻な腎臓血管収縮をともなうことが多いが、全身血管拡張を抱える患者に腎動脈を広げるための血管拡張剤を投与すると、血管拡張系をさらに悪化させることになる。さらに、深刻なCHFの患者(例えば、心臓移植を待っている患者)に、血液透析や左心補助循環装置などの機械的な方法を導入することがある。しかしながら、血液透析などの外科的装置の介入は、一般に、CHFを長期にわたって制御するためにきわめて有効とは考えられていない。さらに、このような介入は、ARFを患っているが心臓は丈夫である多くの患者にとって適切でない。
さらに、多くの患者の腎臓系は、他の医療装置の介入による潜在的な有害な影響に対し、特定の脆弱さやその他の一般的脅威に悩まされ得る。例えば、人体の主たる血液濾過道具の1つである腎臓は、冠動脈血管造影処置、心臓血管造影処置、または神経の血管造影処置などにおいて、高密度の放射線不透過性造影染料への暴露からの損傷に苦しめられることがある。「放射線造影腎症」または「RCN」として知られているとくに有害な状況の1つは、そのような処置においてしばしば観測され、そのような放射線造影材料への暴露に続いて急激な腎機能の劣化が生じ、通常は、48時間以内に、基準線から25%を超える血清中クレアチニン・レベルの上昇が引き起こされ、あるいは0.5mg/dlの絶対的な上昇が引き起こされる。したがって、CHFに加え、RCNに関係する腎臓の損傷も、ARFの原因としてしばしば観察される。さらに、腎臓の機能は、心拍出量およびこれに関係する腎臓系への血圧に直接に関係する。これらの生理学的パラメータも、CHFの場合と同様、血管形成、冠動脈バイパス、弁の修復術または交換、あるいは他の心臓介入処置などの外科的介入の際に、大きく損なわれ得る。したがって、CHFなどの他の条件に関連するARFを患っている患者を治療するために使用される種々の薬品はまた、RCNの結果としてARFを患っている患者を治療するためにも使用されている。このような薬品は、外科的介入の際など、腎臓系への血行動態の急速な悪化に関連するARFの治療または予防についても、かなりの利益をもたらす。
したがって、そのような薬品を腎動脈へと局所的に投与できる能力には、とくに外科的介入と同時送達される場合、およびとくには放射線造影用染料の送達と同時に送達される場合、大きな利点が存在する。しかしながら、そのような処置の多くは、通常は約4フレンチ〜約12フレンチの間の範囲の外径を有し、冠動脈または神経血管動脈(例えば、頚動脈)中へと血管形成もしくはステント装置を送達するための案内カテーテルの場合には一般に約6フレンチ〜約8フレンチの間の範囲の外径を有している案内カテーテルまたは血管造影用カテーテルを使用するなどして、医療装置システムによって行なわれている。さらに、これらの装置は、それぞれの使用位置(例えば、冠動脈入口部)へと、最も典型的には、大腿動脈における経皮経管アクセス、および腎動脈入口部の領域を通過する大動脈に沿った上流への逆行性送達によって送達される。大腿動脈へのSeldingerアクセス法は、動脈壁を通過する侵入窓の大きさを最小にするための比較的制御された穿孔拡張を含んでおり、そのような送達システムの形状が充分に小さい場合、好ましい手法である。一方、より大きいシステムについては、「切り落とし」技法が使用され、動脈壁を通過する外科的に作られたより大きいアクセス窓を伴っている。
したがって、ただいま説明した種類のものなどの他の逆行性送達される医療装置システムとの同時使用のための腎臓局所薬剤送達システム、とくにただいま説明した種類および寸法のそのような介入装置システムは、(a)薬剤を腎動脈に局所的に投与しつつ、さらに(b)腎動脈入口部を通る血液の下流への流れを許容しつつ、かつ(c)Seldinger大腿動脈アクセスを可能にする全体の協働システムにおいて、腎動脈入口部を通過して上流へと送達することができるように適合されていると好ましい。これらの特徴(a)、(b)、または(c)のそれぞれ1つ、あるいはこれらの部分的な組み合わせは、患者の処置に大きな価値をもたらし、これら3つの特徴のすべての組み合わせをもたらす局所腎臓送達システムには、さらにそれ以上の価値がある。
そのような腎臓系への局所薬品送達への明らかなニーズ、およびそのような腎臓系への局所薬品送達から得られる利益にもかかわらず、そのようにできる能力は、以下のとおり独特の挑戦を提起している。
1つには、腎動脈が、腹大動脈に沿い、その比較的きわめて大きい大動脈の周囲で互いにかなり離間したそれぞれの入口部から延びている点がある。さらに、これら腎動脈入口部が、大動脈に沿って相対的に上位および下位の位置に長手方向に互いに離間していることがしばしばである。これは、全体として、腎臓系への薬品またはその他の薬剤の局所送達への独特の挑戦を提起しており、これには、両方の腎臓に、独自に位置して大きく離間している入口部を介して、これら別個のそれぞれの動脈を通じて供給する必要がある。これは、両方の腎臓が、侵襲的な上流手順において等しい危険にさらされ得るか、あるいは等しく悪化する場合、または、当然ながら両方の腎臓が局所的な薬品送達を必要としている他の兆候の場合に、とくに重要になる。したがって、そのような兆候のための適切な局所腎臓送達システムが、両方の腎臓へと流れる複数の腎動脈へと供給を行なうように適合されることが好ましい。
他には、単なる腎臓の上流の大動脈の自然の生理的血液流路への薬剤の単なる局所投与は、他の全身投与法に対していくらかの有利な局所腎臓送達提供し得るが、種々の望ましくない結果が依然として生じる。とくに、高流量の大動脈は、送達された薬剤の大部分を、意図する腎動脈入口部を超えてすぐに洗い流してしまう。これが、実際に腎動脈に流れる薬剤の量を少なくしてしまい、効用が小さくなり、従ってさらに全身の循環内の他の器官および組織へのその薬剤の望ましくない喪失を生じさせる(最も高い濃度で下流の循環に直接流れ込んでしまう)。
さらには、血管造影用カテーテル、他の「端部穴」カテーテル、またはその他など、既知のさまざまな形式の管状局所送達カテーテルは、大腿動脈を介する(または、上腕動脈などの他のアクセス点からの)経皮経管手順によるなど、それらの遠位端薬剤潅流口を薬剤送達のため腎動脈そのものの中に位置させて配置され得る。しかしながら、このような技法は、望まれる結果を完全にはもたらさないかもしれない。
例えば、このような送達カテーテル遠位端の腎動脈内への設置は、大径/大流量の大動脈内からは実現が困難であり、動脈の内膜に有害な損傷を生じる。また、複数の腎臓に薬剤を注入しなければならない場合、1つの送達装置によって順次に、あるいは複数の装置によって同時に、複数の腎動脈にカニューレ挿入を行なわなければならない。これは、必要とされるカテーテル操作から、不必要に複雑かつ時間がかかることになる可能性があり、さらに望ましくない負傷の恐れを増加させる可能性がある。さらに、このようなカテーテルの位置決めのために腎臓入口部の位置を突き止めるため、複数の染料注入が必要とされるかもしれず、真っ先に薬剤送達システムによって保護されるべき器官系である腎臓の機能への造影剤に関する危険(例えば、RCN)を増加させる。またさらに、腎動脈そのものが、おそらくはその入口部を含め、必要とされるカテーテル設置をもたらす能力を妨げるか、あるいはそのような機械的侵襲に関する危険を増すような既存の状況を有しているかもしれない。例えば、アテローム斑、血、解離、または他の損傷もしくは状況などのため、動脈壁が病んでいるかもしれないし、あるいは狭くなっているかもしれない。最後に、他の追加の考慮事項の中でも、これまでの開示では、これらの種類の局所薬剤送達装置と血管造影用カテーテルまたは案内カテーテルなど上流への介入にために使用される追加の医療装置とによって共有される共通の導入装置または案内鞘を通して、これらの種類の局所薬剤送達装置を腎動脈へと配置することについて、効果的かつ安全なシステムおよび方法が未だに記載されていない。とくに、複数の腎動脈の同時注入のための複数の送達カテーテルを用いて同時にそのようにすることは、好ましいSeldinger血管アクセス技法が利用できなくなり、代わりにより好ましくない「切り落とし」技法を必要としそうな大きな寸法の案内鞘を、さらに必要とする。
分岐動脈へと薬剤を局所的に送達するという前記種々のニーズに加え、さらに、のような分岐への血液の潅流を、例えばそれらの入口部における血圧を高めることによって単に局所的に強化することからも、大きな利益が得られる。とくに、そのような強化は、分岐血管とくに大動脈から腎動脈などの分岐血管への不充分な生理学的潅流に関するいくつかの医療条件を改善する。
或るいくつかの従来の開示は、大動脈から延びる分岐動脈への血液流の強化を意図した外科装置組立体および方法を提供している。例えば、大動脈内バルーン・ポンプ(IABP)が、或る分岐動脈へと血流を送達するために用いるべく開示されている。そのような技法の1つは、バルーンが分岐動脈のわずかに下方に(近接して)位置するよう、IABPを腹大動脈に配置することを含んでいる。バルーンが、カウンターパルセーション・モード(生理学的圧力サイクルを参照することによる)で選択的に膨張および収縮させられ、バルーンの遠位の圧力の上昇によって、血流のより多くの部分を主として分岐動脈の入口部の領域へと導く。しかしながら、そのようなバルーン・システムの下流にある下方の末端への流れが、このカウンターパルスのサイクルの一部において、深刻に塞がれる可能性がある。さらに、これら従来から開示されているシステムは、一般に、望ましくない虚血を防ぐために充分な連続的かつ大量の下流への流れを許容しつつ分岐動脈へと薬品または薬剤を送達する能力を欠いている。
さらに、とくにRCNにおいてであるが、放射線造影染料の送達に関して説明した腎臓の危険にもかかわらず、或る状況において、そのような染料または他の診断剤の局所送達が、腎動脈そのものの診断に明確に必要とされている点が注目される。例えば、アテローム性動脈硬化や解離などによる腎狭窄の診断および処置は、対象の腎動脈への染料の注入を必要とし得る。そのような状況においては、やはり、染料の腎動脈への局在を強化することが望まれる。1つには、そのような局在がないと、より大量の染料が必要になり、下流の大動脈流へと失われた染料が、系を通って循環して戻ってきたときに、腎臓への影響を増すかもしれない。さらには、血管造影用カテーテルを配置するなどによって、そのような染料を動脈そのものの中から腎動脈に局所的に送達する能力は、そもそも(先に紹介したように)染料注入を必要とする同じ狭窄状況そのものによって妨げられるかもしれない。さらには、患者が、送達カテーテルの設置を妨げ得るステント移植物を有しているかもしれない。
器官または組織の治療または診断のための薬剤の局所投与に向かう関心および進歩にもかかわらず、ただいま概括した今までに開示されているシステムおよび方法は、一般的に、大動脈を通って分岐を通過する大量の血流および/または他の医療装置の通過を許容しつつ、大動脈内から事実上そこから伸びる分岐動脈内のみに局所的に効果的に薬剤を送達する能力を欠いている。これは、すでに開示されている腎臓の治療および診断のための装置および方法にあてはまる。これらの装置および方法は、腎臓入口部を通過する下流への連続的な大量の血流を許容しつつ、かつ/または上流で使用するための遠位医療装置組立体の腎臓入口部を越える逆行的通過を許容しつつ、大動脈内の位置から腎臓系への薬剤の局所送達を適切に提供してはいない。保護用または治療用の薬品、あるいは放射線不透過性造影染料などの薬剤を、そのようなやり方で一方または両方の腎動脈に送達することができれば、多大な利益が得られるであろう。
さらに最近に開示されたいくつかの進歩は、種々の直径の管状部材を使用する局所流れ組立体を含んでおり、これは、腎動脈入口部近傍の大動脈内の流れを、それぞれが事実上腎動脈入口部および下流の循環への流れである外側および内側の流路に分割する。このような開示は、さらに、腎動脈入口部へとほぼ局所的に送達するため、流体剤を主として外側の流路に送達することを含んでいる。これら開示のシステムおよび方法は、一般に主たる血管からの分岐血管、とくには腹大動脈から延びる腎動脈に関する既存の状況の局所的な診断および治療に向けて、興味深い新規な発展をもたらしている。
しかしながら、これらのアプローチ、1つの点においては、両側腎臓系のそれぞれの腎動脈にカニューレを挿入する必要を取り除くことによって利益をもたらしているが、大流量の腹大動脈へと流れ迂回器または流れ分離器を展開する必要なく両側腎動脈への直接注入を可能にする装置システムおよび方法があれば、逆に、依然としてかなりの利益が得られるであろう。或る特定の例の1つにおいては、腹部大動脈瘤を患う患者が、通常の動脈のための寸法とされた流れ迂回器または流れ分離器を備える標準の送達システムに適していないかもしれない。他の点では、腎動脈への直接注入が、下流への大動脈の血流の閉塞を減らすことができ、逆に言えば、より多くの下流への流れが、維持され得る。さらに、下流への漏れ、すなわち全身の循環への喪失の可能性をなくし、薬品を真に腎臓系にのみ限定できる能力が、最大化され得る。
したがって、患者の両方の腎臓を潅流する2つの腎動脈のそれぞれに両側に、薬剤を局所的に送達しつつ、大動脈の血流の大部分を腎動脈入口部を過ぎて下流へと患者の下肢に流せるようにするための優れた装置および方法へのニーズが依然として存在する。
流体剤の送達などの処置を両側の腎臓系内に局所的に実行し得るようにするため、腹部大動脈壁に沿ったそれぞれの腎動脈入口を介して腎臓系の各々の側への経皮経管アクセスを効果的に得るための優れた装置および方法へのニーズが依然として存在する。
患者の大動脈内の大動脈壁に沿った腎動脈入口部近傍の位置から腎動脈へと流体剤を局所的に送達するための優れた装置および方法へのニーズが依然として存在する。
患者の腎動脈への流体または薬剤の送達を局所的に限定し、同時に、血管造影用または案内用カテーテル装置および関連システムなど他の処置または診断用の装置およびシステムを、当該位置を越えて送達することが出来る様にするための優れた装置および方法へのニーズが依然として存在する。
腎臓に関する予防または診断手順のため、患者の腎動脈へと流体または薬剤を局所的に送達するための優れた装置および方法へのニーズが依然として存在する。
血管造影や腎動脈入口部の上流の経管手順などの他の同時発生の医療手順の実行に付随して腎臓系を処置、保護、または診断するため、患者の腎動脈への流体または薬剤の送達を局所的に限定するための優れた装置および方法へのニーズが依然として存在する。
局所腎臓薬品送達システムと、血管造影用または案内用カテーテルなどの少なくとも1つの付随の遠位介入装置との両者を、共通の達鞘を通して送達するための優れた装置および方法へのニーズが依然として存在する。
さらに、局所腎臓薬品送達システムと、血管造影用または案内用カテーテルなどの少なくとも1つの付随の末端介入装置との両者を、大腿動脈のただ1つの穴など、ただ1つのアクセス場所から送達するための優れた装置および方法へのニーズが依然として存在する。
さらに、例えば血管造影手順の際などの放射線造影注入と同時に、腎臓保護または改善薬品を腎動脈に局所的に投与することによって、とくにはRCNまたはCHFに関するARFを治療し、とくには防止するための優れた装置および方法へのニーズが依然として存在する。
これら大動脈に沿った腎動脈入口部経由の患者の腎動脈への流体の選択的投与という特定のニーズに加え、他の同様のニーズが、患者の他の主たる血管または内腔から延びる他の分岐血管または内腔へと、それぞれ局所的に限定して流体を投与するためにも存在する。
したがって、本発明の種々の態様は、次のとおり理解されるべきものである。
本発明の1つの態様は、2つの腎臓送達部材を備える局所腎臓送達システムであって、前記2つの腎臓送達部材が第1および第2の腎動脈内に配置されるように構成され、これら2つの送達部材を介して2つの別個の動脈へと物質を投与するため、両者が患者の体の外部に位置する近位接続具組立体に接続されている局所腎臓送達システムである。
この態様の1つの様相においては、第1の腎臓送達部材が第1の遠位ポートを備えており、該第1の遠位ポートが、第1の腎動脈内の第1の送達位置へと、患者の腹大動脈の腹大動脈壁に沿って第1の位置に位置している対応する第1の腎臓入口部を経由して送達されるように構成されている。第2の腎臓送達部材が第2の遠位ポートを備えており、該第2の遠位ポートが、第2の腎動脈内の第2の送達位置へと、前記腹大動脈壁に沿って前記第1の位置と異なる第2の位置に位置している対応する第2の腎臓入口部を経由して送達されるように構成されている。近位接続具組立体が、前記第1および第2の遠位ポートがそれぞれ前記第1および第2の送達位置に位置しているとき、患者の体外に位置するように構成されている。さらに、前記近位接続具組立体が、患者の体外から該近位接続具組立体を介し、それぞれ前記第1および第2の遠位ポートを通じて前記第1および第2の送達位置において、それぞれ前記第1および第2の腎動脈へと物質を投与するため、前記第1および第2の遠位ポートに接続されている。
この態様の他の様相においては、当該システムが、以下のとおり第1の構成から第2の構成へと調節可能である固定具をさらに備えている。固定具は、第1の構成において、患者の腹大動脈または第1の腎動脈の1つに沿った固定位置へと送達されるように構成されている。固定具は、前記固定位置において前記第2の構成へと調節可能であり、すなわち前記第1の腎臓送達部材を、前記第1の遠位ポートが前記第1の腎動脈内の前記第1の送達位置に事実上保持されている状態に固定するよう構成されている。さらに、前記固定位置において前記第2の構成にある固定具が、前記固定位置を通過する実質的な血流を許容するように構成されている。
この態様の他の様相においては、前記第1および第2の腎臓投与組立体が一緒になって、以下のとおり血管アクセス・システムおよび経皮内腔通過介入装置と協働する両側腎臓送達システムを構成する。血管アクセス・システムは、近位ポートと遠位ポートとの間を延びる少なくとも1つの管腔を備えてなる細長い管状の本体を有しており、前記近位ポートが患者の体外に位置するとき、前記遠位ポートが、前記第1および第2の腎臓入口部に関連付けられた腹大動脈に沿った位置への内腔通過アクセスを有する血管内に位置するように構成されている。経皮内腔通過介入装置は、前記第1および第2の遠位端をそれぞれ前記第1および第2の送達位置に位置させつつ、前記位置を通過して介入位置へと送達されるよう構成されている。前記両側腎臓投与組立体および前記経皮内腔通過介入装置は、前記血管内へと前記血管アクセス装置を通じて経皮的に送達されるように構成され、さらに該血管アクセス装置内に同時に係合するように構成されている。
本発明の他の態様は、大動脈壁に沿った腎動脈入口部を介して腎動脈内に配置されるように構成され、かつ患者の外部に位置する近位接続具組立体へと接続されるように構成された腎臓送達部材を有している局所腎臓送達システムである。さらに、固定具が、該固定具を通過する血流を事実上塞ぐことがないように前記腎臓送達部材を前記腎動脈内に固定すべく設けられる。
この態様の1つの様相においては、腎臓送達部材が遠位ポートを備えており、該遠位ポートが、腎動脈内の送達位置へと、腹大動脈の壁面に沿った対応する腎臓入口部を経由して送達されるように構成されている。近位接続具組立体が、前記遠位ポートが前記送達位置に位置しているときに患者の体外に位置するように構成されている。さらに、この近位接続具組立体は、患者の体外から当該近位接続具組立体を介し、前記送達位置にある前記遠位ポートを通じて前記腎動脈へと物質を投与するため、前記遠位ポートに流体接続されている。固定具は、以下のとおり第1の構成から第2の構成へと調節可能である。固定具は、前記第1の構成において、患者の腹大動脈または腎動脈の1つに沿った固定位置へと送達されるように構成されている。固定具は、前記固定位置において前記第1の構成から前記第2の構成へと調節可能であり、前記第2の構成において、前記腎臓送達部材を、前記遠位ポートが腎動脈内の前記送達位置に事実上保持されている状態に固定するよう構成されている。さらに、前記固定位置において前記第2の構成にある固定具が、前記固定位置を通過する実質的な血流を許容するように構成されている。
この様相の一実施の形態において、当該システムが、さらに第2の遠位ポートを有する第2の腎臓送達部材を備えている。第2の腎臓送達部材は、少なくとも部分的に第2の腎動脈内に、患者の腹大動脈の腹大動脈壁に沿って前記第1の位置に対して独自の位置を有している第2の腎臓入口部を通過して配置されるよう構成され、前記第2の遠位ポートが、前記腎動脈内の第2の位置に位置する。前記近位接続具組立体は、患者の体外から該近位接続具組立体を介し、それぞれ前記第1および第2の遠位ポートを通じて前記第1および第2の各送達位置において、それぞれ前記第1および第2の腎動脈へと物質を投与するため、前記第1および第2の遠位ポートのそれぞれに流体接続される。
本発明の他の態様は、血管アクセス・システム、両側腎臓投与組立体、および経皮内腔通過介入装置を備える局所腎臓送達システムである。血管アクセス・システムが、両側腎臓投与組立体および経皮内腔通過介入装置を、これらがそれぞれの機能を実行することができるよう、同時に血管内へと送達するように構成されている。
この態様の1つの様相においては、血管アクセス・システムが、近位ポートと遠位ポートとの間を延びる少なくとも1つの管腔を備えてなる細長い管状の本体を有しており、前記近位ポートが患者の体外に位置するとき、前記遠位ポートが血管内に位置するように構成されている。両側腎臓投与組立体は、第1および第2の遠位ポートをそれぞれ有する第1および第2の腎臓送達部材を備えており、該第1および第2の遠位ポートが、それぞれ第1および第2の腎動脈内の第1および第2の各送達位置へと、それぞれ患者の腹大動脈壁に沿った固有の相対位置にある対応する第1および第2の腎臓入口部を経由して送達されるように構成されている。経皮内腔通過介入装置は、前記第1および第2の遠位ポートをそれぞれ前記第1および第2の送達位置に位置させつつ、前記位置を越えて介入位置へと送達されるよう構成されている。前記両側腎臓投与組立体は、患者に対する外部の位置から、前記第1および第2の送達位置にある第1および第2の遠位ポートをそれぞれ介して第1および第2の腎動脈のそれぞれへと直接、物質を同時に投与するように構成されている。前記両側腎臓投与組立体および前記経皮内腔通過医療装置は、前記位置への内腔通過アクセスを有している血管内へと前記血管アクセス装置を通じて経皮的に送達されるように構成されており、さらに該血管アクセス装置内に同時に係合するように構成されている。
他の様相によれば、当該システムが、以下のとおり第1の構成から第2の構成へと調節可能である固定具をさらに備えている。固定具は、第1の構成において、患者の腹大動脈または第1の腎動脈の1つに沿った固定位置へと送達されるように構成されている。固定具は、前記固定位置において前記第2の構成へと調節可能であり、すなわち前記第1の腎臓送達部材を、前記第1の遠位ポートが前記第1の腎動脈内の前記第1の送達位置に事実上保持されている状態に固定するよう構成されている。さらに、前記固定位置において前記第2の構成にある固定具が、前記固定位置を通過する実質的な血流を許容するように構築されている。
第1および第2の腎臓送達部材を提供している前記態様、様相、または実施の形態のさらなる実施の形態によれば、近位端部および遠位端部を有する細長い本体であって、前記近位端部が患者から外部へと延びるとき、前記遠位端部が腹大動脈内の位置へと送達されるように構成されている細長い本体が設けられる。前記第1および第2の腎臓送達部材は、この細長い本体の前記遠位端部から延びている。
この実施の形態の1つの有益な変形では、前記第1および第2の腎臓送達部材が、前記細長い本体の前記遠位端部から二股で遠位へと延びている。
他の有益な変形では、前記細長い本体の前記遠位端部が、第1および第2のポートを有しており、前記第1および第2の腎臓送達部材が、前記細長い本体に対して可動であり、それぞれ前記第1および第2のポートを通って前記細長い本体から延びるよう調節可能である。この変形のさらなる特徴によれば、前記細長い本体の前記遠位端部が遠位端で終わってよく、前記第1および第2のポートが該遠位端に位置しており、前記第1および第2の腎臓送達部材が、それぞれ前記第1および第2のポートを通って前記細長い本体の前記遠位端から遠位方向に延びるよう調節可能である。他の特徴によれば、前記第1および第2のポートが、前記遠位端の近傍で前記細長い本体の前記円周を巡って離間した異なる位置に位置し、前記第1および第2の腎臓送達部材が、前記第1および第2のポートを通って前記細長い本体から長手軸に対して横方向に延びるよう調節可能である。
他の有益な変形においては、前記第1の腎臓送達部材が、前記細長い本体に対して事実上固定されて調節不可能であり、前記第2の腎臓送達部材が、前記細長い本体に対して調節可能である。
他の変形においては、カニューレ挿入組立体が、前記細長い本体の前記遠位端部に沿って配置され、遠位端、近位端、長手軸に沿った前記近位端と前記遠位端との間の長さ、および前記長手軸を中心とした円周を備えている。前記第1および第2の腎臓送達部材が、前記円周を巡って離間した第1および第2の円周位置において、前記カニューレ挿入組立体に沿って位置する。前記カニューレ挿入組立体は、前記腹大動脈内において前記第1および第2の腎臓入口部に関連付けられた位置に配置されるように構成されている。前記カニューレ挿入組立体は、前記第1および第2の腎臓送達部材の前記遠位端および近位端をお互いに寄せ集めるよう、前記位置において長手方向に折り畳み可能である。したがって、前記カニューレ挿入組立体を長手方向に折り畳んだとき、前記第1および第2の腎臓送達部材は、それぞれの円周位置において前記長手軸から半径方向外側に広がるように付勢され、半径方向に広がった前記送達部材が、それぞれ前記第1および第2の腎動脈に、前記位置に沿ったそれぞれの腎臓入口部を介してカニューレ挿入するように構成されている。
他の有益な変形においては、前記第1および第2の送達部材が、3つ以上の複数の腎臓送達部材のうちの2つである。各送達部材は、それぞれが前記長手軸の周囲に固有の位置を有するそれぞれの遠位端で終わるよう、記憶形状を備えて前記細長い本体から横方向に延びている。前記複数の腎臓送達部材のそれぞれの記憶形状は、各腎臓送達部材が他の腎臓送達部材に対し前記腹大動脈壁の周囲を巡る固有の横位置において壁面に接触するよう、前記第1および第2の腎臓入口部に一致する前記腹大動脈に沿った位置において前記腎臓送達部材を前記腹大動脈壁に対して付勢するように構成されている。前記第1および第2の腎臓送達部材は、複数の腎臓送達部材のうち、それぞれ前記第1および第2の腎臓入口部の固有の位置に一致する固有の横位置を有する腎臓送達部材である。さらに、当該システムは、患者の外側からの物質の投与を、それぞれ前記第1および第2の腎動脈にカニューレ挿入した前記第1および第2の腎臓送達部材にのみ限定するように構成されている。
この特徴のまたさらなる変種においては、前記複数の腎臓送達部材のいくつかの前記遠位端が、さらに前記長手軸に沿った固有の長手位置を有するように構成されている。あるいは、他の点では、前記第1および第2の腎臓送達部材が、前記第1および第2の腎動脈へのカニューレ挿入時、以下のとおり前記細長い本体の前記遠位端部に対して第1の向きから第2の向きへと調節可能であってよい。第1の向きにおいて、前記第1および第2の腎臓送達部材の前記第1および第2の遠位ポートは、前記近位接続具組立体と流体流通可能には接続されていない。第2の向きにおいて、前記第1および第2の腎臓送達部材の前記第1および第2の遠位ポートが、前記近位接続具組立体に流体接続される。
2つの腎動脈のそれぞれに同時にカニューレ挿入して物質を投与するよう2つの腎臓送達部材を提供している種々の態様、様相、または実施の形態の他の実施の形態によれば、2つの腎臓送達部材の一方または両方が、腹大動脈壁に沿った対応する入口部を介して各腎動脈に関して事実上自己カニューレ挿入し、したがってカニューレ挿入のため腹動脈内において制御のもとでこれら部材の形状を操作する必要がない。
この実施の形態の一変形においては、前記自己カニューレ挿入の腎臓送達部材が、腹大動脈壁に沿った対応する腎臓入口部を介しての各腎動脈への自己カニューレ挿入に関し、流れによって案内される。他の変形においては、前記自己カニューレ挿入の腎臓送達部材が、各腎動脈に自己カニューレ挿入するように構成された形状を腹大動脈内で受動的にとるように構成されている。他の変形においては、前記自己カニューレ挿入の腎臓送達部材が、第1の形状と記憶形状構成である第2の形状との間で調節可能である。部材は、半径方向拘束用外側鞘内への配置の際に前記第1の形状をとり、半径方向拘束用外側鞘の外で半径方向の拘束から解放されたとき、前記第1の形状から前記第2の形状へと自己調節する。前記第2の形状へと向かう記憶応答は、各腎動脈へと自己カニューレ挿入するように構成されている。
2つの腎臓送達部材を備える両側腎臓注入システムを提供している前記態様、様相、または実施の形態の他の実施の形態によれば、腎臓送達部材の一方または両方が、制御可能な形状を有するように構成され、腹大動脈壁に沿った対応する腎臓入口部を経由して各腎動脈に選択的にカニューレ挿入するよう、腹大動脈に配置されたときに選択的に操縦される。
この実施の形態の一特徴によれば、引っ張りワイヤが、腎臓送達部材と一緒に腹大動脈内に配置されるよう、或る位置で腎臓送達部材に固定された遠位端部を有しており、この引っ張りワイヤの近位端部は、そこから近位方向に延びている。引っ張りワイヤの近位端部を操作したとき、引っ張りワイヤの遠位端部が、前記操縦可能な腎臓送達部材の形状を操作し、対応する腎臓入口部を介して各腎動脈に選択的にカニューレ挿入できるようにする。
他の特徴においては、前記制御可能な腎臓送達部材が、探り針通路を備える細長い本体を有しており、この探り針通路が、少なくとも1つの腎臓送達部材の前記細長い本体に対して可動である探り針を収容している。前記細長い本体は、前記探り針が第1の探り針位置と第2の探り針位置との間を、前記少なくとも1つの腎臓送達部材の前記細長い本体に対して相対移動することよって、それぞれ第1の形状から第2の形状まで調節可能である。前記細長い本体は、前記第1の形状において、半径方向拘束用外側鞘を通じて腹大動脈に送達されるように構成されている。前記細長い本体は、前記第2の形状において、対応する入口部を介して各腎動脈へとカニューレ挿入するように構成されている。前記探り針の前記腎臓送達部材に対する相対移動が、当該腎臓送達部材の形状を制御する。この特徴のさらなる一変種においては、前記探り針が或る形状を有しており、前記腎臓送達部材の前記細長い本体が、前記探り針の前記形状にもとづいて前記第2の形状をとる。他の変種においては、前記第2の形状が前記細長い本体についての記憶形状状態であり、前記少なくとも1つの腎臓送達部材の前記細長い本体が前記探り針によって前記記憶形状状態から変形することにより、前記細長い本体が、前記第2の形状から前記第1の形状へと調節される。
2つの腎臓送達部材が設けられている両側腎臓送達システムを備える前記態様、様相、または実施の形態の他の実施の形態によれば、第1の腎臓送達部材が、第1の入口部を介して第1の腎動脈に関して事実上自己カニューレ挿入であり、第2の腎臓送達部材は、第2の入口部を介して第2の腎動脈に関して事実上自己カニューレ挿入ではなく、制御可能形状を有して、前記第2の入口部を介して前記第2の腎動脈に制御可能にカニューレ挿入するため操縦可能である。
他の両側腎臓送達システムの実施の形態によれば、前記近位接続具組立体が、以下のとおり第1および第2の近位接続具からなる。第1の近位接続具が、前記第1の遠位ポートに流体接続され、第2の近位接続具が、前記第2の遠位ポートと流体接続されている。
他の両側腎臓送達システムの実施の形態によれば、近位接続具組立体が、共通の流体通路を介して前記第1および第2の遠位ポートのそれぞれと流体接続されているただ1つの共通の接続具である。
当該システムに固定具を提供している前記態様、様相、または実施の形態のさらなる実施の形態によれば、固定具が腎臓固定具であり、固定位置が第1の腎動脈に沿って位置している。
この実施の形態の一変形においては、固定具が、当該固定具のために前記第1および第2の構成にそれぞれ一致する第1および第2の形状の間で調節可能である前記第1の送達部材の成形可能部分を含んでいる。固定具は、前記固定位置において前記第1の形状から前記第2の形状へと調節可能であり、前記第2の形状が、前記第1の送達部材の前記長手軸から半径方向に広がるべく付勢され、かつ前記第1の送達部材の前記第1の遠位ポートを前記第1の送達位置に固定するための充分な力で前記第1の腎動脈の壁面に当接するように構成されている。
この変形の一特徴によれば、固定具が、遠位端部および近位端部を有する引っ張りワイヤを備えることができ、遠位端部が、前記第1の送達部材の前記成形可能部分に対応する固定の位置において、前記腎臓送達部材に固定され、近位端部が、前記固定の位置から近位方向に延びている。引っ張りワイヤの近位端部が操作されたとき、引っ張りワイヤの遠位端部が、前記第1の腎臓送達部材の形状を前記第1の形状から前記第2の形状へと操作する。
この変形の他の特徴によれば、前記第1の腎臓送達部材が、探り針を前記成形可能部分に対して可動に収容する探り針通路を有している。前記成形可能部分が、前記探り針通路内での前記成形可能部分に沿ったそれぞれ第1の探り針位置および第2の探り針位置の間の前記探り針の相対移動によって、前記第1の形状から前記第2の形状まで調節可能である。この特徴のさらなる一変種においては、探り針が或る形状を有しており、前記成形可能部分が、探り針の前記形状によって前記第1の形状から前記第2の形状まで変形可能である。他の変種においては、前記第2の形状が、前記成形可能部分についての記憶形状状態からなり、前記成形可能部分が、探り針の相対位置を調節することによって前記第2の形状から前記第1の形状へと変形可能である。
他の特徴においては、前記第1の送達部材が、前記成形可能部分の近位側および遠位側に近接して配置された近位部分および遠位部分を有している。前記固定具が前記固定位置において前記第2の形状にあるとき、前記近位部分および遠位部分が腎動脈壁の対向する両側に沿って位置する。他の特徴においては、固定具が前記固定位置において前記第2の形状にあるとき、前記近位部分および遠位部分が腎動脈壁の一方の側に沿って位置し、前記成形可能部分が腎動脈壁の第2の反対側に向かって付勢されている。
他の変形においては、固定具が、前記細長い本体に沿って位置する半径方向に展張可能な部材を有し、この部材が、当該固定具のために、以下のとおり前記第1および第2の構成に一致する第1および第2の形状の間で調節可能である。この半径方向に展張可能な部材は、前記第2の形状において、前記第1の形状に対して前記細長い本体から半径方向に広がるべく付勢され、かつ前記第1の送達部材の前記第1の投与ポートを前記第1の腎動脈内で前記第1の送達位置に固定するための充分な力で前記第1の腎動脈の壁面に半径方向に当接するように構成されている。
この変形の一特徴によれば、前記半径方向に展張可能な部材の少なくとも一部が、前記細長い本体の外表面に沿って或る距離で離間した近位位置と遠位位置との間を延び、そこで前記半径方向に展張可能な部材が、以下のように前記細長い本体にそれぞれ係合している。前記近位位置が、前記細長い本体内の管腔に連通するポートを有している。前記半径方向に展張可能な部材は、近位位置と遠位位置との間の前記距離よりも長い近位部と遠位部の間の長さを有しており、前記第1の形状において、前記半径方向に展張可能な部材の前記近位部が、前記ポート内へと近位側に延び、さらに前記管腔に沿って近位側へと内部位置まで延びており、したがって前記長さが、前記内部位置と前記遠位位置との間を延びている。前記第2の形状において、前記半径方向に展張可能な部材の前記近位部が、前記内部位置から遠位方向へと、前記近位位置の前記ポートとおおむね一致するまで前進させられ、したがって前記半径方向に展張可能な部材の前記長さが、前記近位位置と前記遠位位置の間で半径方向に広がる経路に沿って、第1の腎動脈内で前記細長い本体の外側に延びている。
この特徴の一変種においては、前記半径方向に展張可能な部材が、前記第1の形状において前記近位位置と前記遠位位置の間を真っ直ぐに延びている。他の変種においては、前記半径方向に展張可能な部材が、前記近位位置と前記遠位位置との間で前記細長い本体の周囲を巡って延びている。前記半径方向に展張可能な部材の前記第1の形状が、前記近位位置と前記遠位位置との間で前記細長い本体に巻き付いており、前記第2の形状が、前記第1の腎動脈壁の円周の部分にわたって前記第1の腎動脈壁に当接するよう構成された円弧を含んでいる。
他の変種においては、前記第2の形状が、前記半径方向に展張可能な部材の記憶形状であり、前記半径方向に展張可能な部材が、半径方向拘束用外側鞘内で前記第1の形状へと調節可能である。前記半径方向に展張可能な部材は、前記固定位置において、当該半径方向に展張可能な部材を半径方向の拘束から解放することよって前記第1の形状から前記第2の形状へと自己調節可能である。この変種のまたさらなる特徴においては、前記第2の形状が、前記細長い本体の周囲を巡って第1および第2の位置の間で円弧に沿って延びる部分ループ形状であってよい。他には、前記固定具が、第2の前記半径方向に展張可能な部材をさらに備えており、この部材が、前記細長い本体の反対側に沿って円弧に沿って延びる部分ループ形状である第2の形状を有している。前記第1および第2の部分ループ形状が、前記細長い本体が前記第1の腎動脈内で間に位置するよう、両側で前記第1の腎動脈壁に当接するように構成されている。
他の変種によれば、前記半径方向に展張可能な部材が、以下のとおり収縮構成と膨張構成との間で調節可能である膨張バルーンを含んでいる。収縮構成が、前記第1の形状を特徴付けており、膨張構成が、前記第2の形状を特徴付けている。この変種の一特徴においては、バルーンの膨張状況によって特徴付けられている前記第2の形状が、円形でない形状であってよい。それが長方形のローブであると有益であり、この長方形のローブが、前記第1の腎臓送達部材を固定するための充分な力で第1の腎動脈壁に当接するため、第1の腎動脈の長手軸を横切るように第1の腎動脈を横断して広がる第1の直径を有する一方で、第1の腎動脈の直径よりも小さい第2の直径を前記第1の直径を横切って有している。この形状により、前記長方形のローブが、前記固定位置において第1の腎動脈を完全に塞いでしまうことがない。
さらに、前記第2の形状が、このような長方形のローブを複数、前記細長い本体の円周を巡って互いに離間配置で配置して備えてもよい。この配置構成においては、前記第2の形状において長方形のローブのそれぞれが、第1の腎動脈壁の固有の位置に半径方向に当接する。したがって、血液が隣接する長方形のローブの間の空間を流れることができる。
さらに別の変形においては、前記固定具が、半径方向に展張可能な部材を複数、前記細長い本体の周囲を巡って離間した間隔で配置して備えている。半径方向に展張可能な部材のそれぞれが、前記第2の形状において、第1の腎動脈の壁に、他の半径方向に展張可能な部材とは第1の腎動脈の円周を巡る異なる位置で当接するように構成されている。
前記種々の態様、様相、または実施の形態の1つ以上に適用可能である他の固定の実施の形態によれば、当該システムが固定具を備え、該固定具が、腹大動脈に沿った固定位置にて展張可能である大動脈用固定具である。
この実施の形態の一変形においては、以下のとおり大動脈用固定具が、前記第1の腎臓送達部材の成形可能部分を含んでおり、この成形可能部分が、当該固定具のために前記第1および第2の構成にそれぞれ一致する第1および第2の形状の間で調節可能である。前記第1の送達部材が、前記成形可能部分の近位側および遠位側に近接して配置された近位部分および遠位部分を有し、さらに前記第1の遠位ポートを含んでいる。前記遠位部分が、前記第1の遠位ポートを含むとともに、前記第1の遠位ポートを前記第1の送達位置に位置させ、前記成形可能部分を腹大動脈内の前記固定位置に沿って位置させつつ、前記第1の腎動脈内へと配置されるように構成されている。前記近位部分が、長手軸に沿って延びて前記成形可能部分へと移行している。前記成形可能部分は、前記固定位置において前記第1の形状から前記第2の形状へと調節可能であり、前記第2の形状が、前記長手軸から半径方向に広がるように付勢され、かつ前記固定位置において腹大動脈の壁に、前記第1の送達部材の前記第1の遠位ポートを前記第1の送達位置に固定するための充分な力で当接するように構成されている。
この変形の一特徴によれば、前記成形可能部分が、以下のように特徴付けられた近位領域および遠位領域を有している。前記第2の形状において、前記近位領域が、腹大動脈壁の第1の側に接するよう前記長手軸の第1の側へと半径方向に付勢されており、前記遠位領域は、腹大動脈壁の前記第1の側とおおむね反対の第2の側に接するよう、前記長手軸の前記第1の側とおおむね反対の第2の側へと半径方向に付勢されている。前記近位領域および遠位領域が、おおむね反対向きの力を腹大動脈壁の前記第1および第2の側に対して加えて当該位置に前記第1の送達部材を固定すべく協働する。
この特徴のさらなる変種においては、前記遠位領域が、前記近位領域から腹大動脈の前記第1の側に沿って延びるループ、腹大動脈の前記第2の側に当接するため前記腹大動脈を横切る円弧、および前記第2の側から前記第1の側へと腹大動脈を横切って戻る円弧を構成している。前記遠位部分が、腹大動脈を横切って延びている前記遠位領域から、前記第1の腎臓入口部を介して前記第1の腎動脈内へと延びている。
他の固定式両側腎臓投与の実施の形態によれば、以下のとおり第1の構成から第2の構成へと調節可能である第2の固定具が設けられる。第2の固定具は、自身の第1の構成において、患者の腹大動脈または第2の腎動脈のいずれか1つに沿った第2の固定位置へと送達されるように構成されている。第2の固定具は、前記第2の固定位置において自身の第2の構成において、前記第2の腎臓送達部材を、前記第2の遠位ポートが前記第2の腎動脈内の前記第2の送達位置に事実上保持されている状態に固定するよう構成されている。さらに、第2の固定具は、前記第2の固定位置において自身の第2の構成において、腹大動脈から前記第2の腎動脈を沿って腎臓へと流れる実質的な血流を許容するように構築されている。
この実施の形態の一変形においては、前記第1の固定具が腎臓用の固定具であり、前記第1の固定位置が前記第1の腎動脈内にあり、前記第2の固定具が腎臓用の固定具であり、前記第2の固定位置が前記第2の腎動脈内にある。他の変形においては、前記第1の固定具が大動脈用の固定具であり、前記第1の固定位置が前記腹大動脈内にあり、前記第2の固定具が大動脈用の固定具であり、前記第2の固定位置が前記腹大動脈内にある。あるいは、前記第1の固定具が腎臓用の固定具であり、前記第1の固定位置が前記第1の腎動脈内にあり、前記第2の固定具が大動脈用の固定具であり、前記第2の固定位置が腹大動脈内にある。
前記本発明の種々の態様のさらなる実施の形態によれば、当該システムが、さらに物質の供給源を有しており、前記第1の送達部材が、患者の外の場所から前記第1の送達位置の前記第1の投与ポートを通じて、前記第1の腎動脈内へと前記物質を送達するように構成されている。
この実施の形態のきわめて有益な一変形においては、前記物質の供給源が流体剤からなり、とくには腎臓保護剤であってよい。前記流体剤は、とくにはフロセミドまたはサイアザイドあるいはこれらのアナログまたは誘導体など、利尿薬であってよい。前記流体剤は、とくに有益な一例ではドパミンあるいはそのアナログまたは誘導体など、血管収縮薬であってよい。前記流体剤は、血管拡張薬やその他の血管作用薬であってもよい。他のとくに有益な例では、前記流体剤が、パパベリン、カルシウム・チャネル遮断薬、ニフェジピンベラパミルメシル酸フェノルドパムドパミンDA作用薬、あるいはこれらのアナログまたは誘導体、あるいはこれらの組み合わせまたは混合物を含んでいる。
両側腎臓送達システムを血管アクセス装置および経皮内腔通過介入装置と組み合わせて提供するさらなる実施の形態によれば、前記経皮内腔通過介入装置が、案内カテーテルや血管造影用カテーテルなど、介入治療または診断を可能にするための投与装置であってよく、あるいは例えばバルーン血管形成、ステント留置、またはアテローム切除装置などの再疎通装置など、直接介入装置であってよい。さらなる変形においては、当該システムが、これら構成要素間の協調動作をもたらすように構成され、とくに前記経皮内腔通過介入装置が約4フレンチと約8フレンチの間である。
本発明の他の態様は、以下のとおり腎静脈を経由して腎臓へと制御下での物質の逆流をもたらす局所腎静脈送達システムである。腎静脈送達部材が、腎静脈内の送達位置へと、患者の大静脈に沿った腎静脈入口部を介して送達されるように構成された遠位ポートを備えている。近位接続具組立体が、前記遠位ポートが前記送達位置に位置しているときに患者の体外に位置するように構成されており、患者の体外から当該近位接続具組立体を介し、前記送達位置にある前記遠位ポートを通じて前記腎静脈へと物質を投与するため、前記遠位ポートに流体接続されている。閉鎖部材が、以下のとおり第1の構成と第2の構成との間で調節可能である。閉鎖部材は、前記第1の構成において、前記送達位置から入口部に向かって位置する閉鎖位置へと送達されるように構成されており、前記遠位ポートおよび当該閉鎖部材がそれぞれ前記送達位置および前記閉鎖位置に位置する。閉鎖部材は、前記閉鎖位置で前記第2の構成において、前記腎静脈から大静脈への流れを事実上閉鎖するように構成されている。制御システムが設けられ、前記腎静脈投与組立体と前記閉鎖部材との協調動作を、以下のとおり第1および第2の動作モードの間で制御するように構成されている。前記第1のモードにおいて、前記閉鎖部材が前記閉鎖位置において前記第1の構成にあり、静脈の血液が、腎臓から前記腎静脈に沿って大静脈へと流れることができる。前記第2のモードにおいて、前記閉鎖部材が前記閉鎖位置において前記第2の構成にあり、静脈の血液が、腎臓から前記腎静脈に沿って大静脈へと流れることがないよう事実上阻止され、或る量の流体剤が、前記送達位置にある前記遠位ポートを通って前記腎静脈へと、当該腎静脈へと接続された各腎臓への逆流をもたらすための充分な圧力で流入する。
この態様のさらなる一様相によれば、さらに第2の遠位ポートを備える第2の腎臓送達部材が設けられ、該第2の遠位ポートが、前記第1の入口部に対して大静脈に沿った固有の位置を有している第2の入口部を介して、第2の腎静脈内の第2の送達位置へと送達されるように構成されている。前記近位接続具組立体が、患者の体外から当該近位接続具組立体を介し、前記第1および第2のそれぞれの送達位置にある前記第1および第2の遠位ポートの両者を通じてそれぞれ前記第1および第2の腎静脈へと物質を投与できるよう、前記第1および第2の遠位ポートのそれぞれに流体接続されている。第2の閉鎖部材が、以下のとおり第1の構成と第2の構成との間で調節可能である。第2の閉鎖部材は、前記第1の構成において、前記第2の送達位置から前記第2の入口部に向かって位置する第2の閉鎖位置へと送達されるように構成され、前記第2の遠位ポートおよび当該第2の閉鎖部材が、それぞれ前記第2の送達位置および前記第2の閉鎖位置に位置する。第2の閉鎖部材は、前記第2の閉鎖位置で前記第2の構成において、前記腎静脈から大静脈への流れを事実上閉鎖するように構成されている。さらに、前記制御システムが、前記第2の腎臓投与組立体と前記第2の閉鎖部材との協調動作を、以下のとおり第3および第4の動作モードの間で制御するように構成されている。前記第3のモードにおいて、前記第2の閉鎖部材が前記第2の閉鎖位置において前記第1の構成にあり、静脈の血液が、腎臓から前記第2の腎静脈に沿って大静脈へと流れることができる。前記第2のモードにおいて、前記第2の閉鎖部材が前記第2の閉鎖位置において前記第2の構成にあり、静脈の血液が、腎臓から前記腎静脈に沿って大静脈へと流れることがないよう事実上阻止され、或る量の流体剤が、前記第2の送達位置にある前記第2の遠位ポートを通って前記第2の腎静脈へと、前記第2の腎静脈へと接続された各腎臓への逆流で流入する。
この様相のさらなる実施の形態においては、前記第1および第3の動作モードが少なくとも部分的に同時であり、前記第2および第4の動作モードが少なくとも部分的に同時である。
本発明のさらなる態様は、以下のとおり患者の腎臓系を治療するための種々の方法を含んでいる。
或る方法の態様は、第1の腎臓送達部材の第1の遠位ポートを第1の腎動脈内の第1の送達位置へと、患者の腹大動脈の腹大動脈壁に沿った第1の位置に位置している対応する第1の腎臓入口部を介して配置すること、および、第2の腎臓送達部材の第2の遠位ポートを第2の腎動脈内の第2の送達位置へと、前記第1の位置とは異なる前記腹大動脈壁に沿った第2の位置に位置している対応する第2の腎臓入口部を介して配置すること、を含んでいる。さらにこの方法は、前記第1および第2の遠位ポートがそれぞれ前記第1および第2の送達位置に配置されたときに、患者の体外に近位接続具組立体を配置すること、を含んでいる。また、物質を、患者の体の外側から前記近位接続具組立体を通じ、それぞれ前記第1および第2の送達位置にある前記第1および第2の遠位ポートを通じて、それぞれ前記第1および第2の腎動脈へと投与するステップも含まれている。
他の方法の態様は、腎臓送達部材の遠位ポートを腎動脈内の送達位置へと、腹大動脈壁に沿った対応する腎臓入口部を介して送達すること、前記遠位ポートが前記送達位置に配置されたときに、患者の体外に近位接続具組立体を配置すること、第1の構成にある固定具を、患者の体内の腹大動脈または腎動脈のうちの1つに沿った固定位置へと送達すること、および、前記固定位置の前記固定具を、前記第1の構成から、前記遠位ポートが前記腎動脈内の前記送達位置へと事実上保持されるように前記腎臓送達部材を固定する第2の構成へと調節すること、を含んでいる。さらに、この方法は、前記固定具が前記固定位置で前記第2の構成にあるときに、前記固定位置を横切る実質的な血流を許容すること、および、物質を、患者の体の外側から前記近位接続具組立体を経由し、前記送達位置にある前記遠位ポートを通じて前記腎動脈へと投与すること、を含んでいる。
本発明の他の方法の態様は、血管アクセス・システムの管状の本体の遠位ポートを、該管状の本体の近位ポートが患者の体外に位置しているときに、第1および第2の腎臓入口部に関連付けられている腹大動脈に沿った位置への血管通過アクセスを有する血管内に配置すること、を含んでいる。もう1つのステップは、局所両側腎臓投与組立体の第1および第2の腎臓送達部材を、前記管状の本体を通じて前記血管に導入することである。もう1つのステップは、経皮内腔通過介入装置を、前記管状の本体を通じて前記血管内に導入することである。さらなるステップは、それぞれ前記第1および第2の腎臓送達部材の第1および第2の遠位ポートを、それぞれ前記第1および第2の腎臓入口部を介して、それぞれ第1および第2の腎動脈内の第1および第2のそれぞれの送達位置へと送達すること、を含んでいる。もう1つのステップは、前記第1および第2の遠位ポートをそれぞれ前記第1および第2の送達位置に位置させつつ、前記経皮内腔通過介入装置の遠位端部を、前記位置を越えて介入位置まで送達することである。さらなるステップは、患者の外部の位置から、それぞれ前記第1および第2の送達位置にある前記第1および第2の遠位ポートを介して、前記第1および第2の腎動脈のそれぞれに直接、同時に物質を投与することを含んでいる。したがって、前記第1および第2の遠位ポートが前記第1および第2の送達位置にあり、前記経皮内腔通過介入装置の前記遠位端部が前記介入位置にあるとき、前記両側腎臓投与組立体および前記経皮内腔通過介入装置の近位端部が、前記血管アクセス組立体の前記管状の本体内に同時に係合する。
本発明による他の方法の態様は、以下のとおり患者の手当てに使用するための両側腎臓送達システムを準備するための方法を含んでいる。この方法は、局所両側腎臓投与組立体の第1および第2の腎臓送達部材を、血管アクセス・システムの管状の本体へと導入すること、および、経皮内腔通過介入装置を前記管状の本体に導入すること、を含んでいる。
この態様のさらなる様相においては、これらの方法の各ステップにおいて使用される構成部品が、さらに以下のとおり特徴付けられる。前記両側腎臓投与組立体および前記経皮内腔通過介入装置が、前記血管アクセス組立体の前記管状の本体内に同時に係合する。前記第1および第2の腎臓送達部材は、腹大動脈壁に沿った固有の位置をそれぞれ有する第1および第2の腎臓入口部を介して、それぞれ第1および第2の腎動脈内の第1および第2の送達位置のそれぞれに送達されるように構成された第1および第2の遠位ポートをそれぞれ有している。前記経皮内腔通過介入装置は、前記第1および第2の遠位ポートをそれぞれ前記第1および第2の送達位置に位置させつつ、前記第1および第2の腎臓入口部に関連付けられた腹大動脈に沿った位置を越えて介入位置へと送達されるように構成された遠位端部を有している。前記第1および第2の腎臓送達部材は、物質をそれぞれ前記第1および第2の送達位置において前記第1および第2の遠位ポートを介して前記第1および第2の腎動脈のそれぞれに直接投与するため、患者の外の位置から前記第1および第2の遠位ポートへと物質を投与するように構成された近位接続具組立体に接続されている。さらに、前記血管アクセス・システムの前記管状の本体が、該管状の本体の近位ポートが患者の外に配置されたとき、前記腹大動脈に沿った位置への血管通過アクセスを有する血管内に配置されるように構成された遠位ポートを有している。
本発明の方法の他の態様は、以下のとおり腎静脈を経由して患者の腎臓系を手当てするための方法である。この方法は、腎臓送達部材の遠位ポートを腎静脈内の送達位置へと、患者の大静脈に沿った腎静脈入口部を介して送達すること、および、前記遠位ポートが前記送達位置にあるときに、患者の体外に近位接続具組立体を配置することを含んでいる。さらにこの方法は、前記近位接続具組立体を前記遠位ポートへと、物質を患者の外から前記近位接続具組立体を通じ、前記送達位置の前記遠位ポートを通じて前記腎静脈へと投与できるように流体接続すること、を含んでいる。もう1つのステップは、第1の構成にある閉鎖部材を、前記送達位置から入口部へ向かって位置する閉鎖位置へと、前記遠位ポートおよび前記閉鎖部材がそれぞれ前記送達位置および前記閉鎖位置に位置するように送達することである。さらなるステップは、前記腎静脈から前記大静脈への流れを事実上塞ぐため、前記閉鎖位置にある前記閉鎖部材を、前記第1の構成から第2の構成へと調節することを含んでいる。さらに、この方法は、前記腎臓投与組立体と前記閉鎖部材の協働動作を、以下のとおり第1の動作モードと第2の動作モードの間で制御することを含んでいる。前記第1のモードにおいて、前記閉鎖部材が前記閉鎖位置において前記第1の構成にあり、静脈の血液が、腎臓から前記腎静脈に沿って前記大静脈へと流れることができる。前記第2のモードにおいて、前記閉鎖部材が前記閉鎖位置において前記第2の構成にあり、静脈の血液が、腎臓から前記腎静脈に沿って前記大静脈へと流れることができないよう事実上阻止され、或る量の流体剤が、前記送達位置の前記遠位ポートを通って前記腎静脈へと、該腎静脈へと接続された各腎臓への逆流をもたらすために充分な圧力で流入する。
本発明の他の方法の態様は、局所腎臓送達部材を、腹大動脈内の位置から大動脈壁に沿った腎臓入口部を介して腎動脈内へと、流れによって導くことを含んでいる。さらなる一様相においては、両側腎臓への局所投与を実行できるよう、2つの腎臓送達部材が2つの別個の腎臓入口部へと、流れによって導かれる。
本発明の他の方法の態様は、主内腔または体空間からのx個の複数の分岐内腔へと、前記主内腔または体空間に沿ったy個の固有の位置に位置するように構成されたy個の送達部材を前記主内腔または体空間へと送達することによってカニューレ挿入することを含んでおり、y個の送達部材のうちのx個が、前記x個の分岐内腔へとカニューレ挿入すべくこれら内腔に一致するように位置しており、ここでxおよびyは整数であって、yがxよりも大きい。
さらに、両方の腎臓への投与を提供している前記さまざまな態様、様相、実施の形態、および変形などは、きわめて有益であるけれども、別の主たる内腔または体空間から延びている両側の分岐内腔へと患者の外部の位置から直接カニューレ挿入して治療を送達するように構成されたシステムまたは方法というさらなる幅広い態様を説明していると考えるべきである。
本発明の他の態様は、患者の腎臓系を手当てするための方法であって、導入鞘を、患者の第1および第2の腎臓を潅流する第1および第2の腎動脈に関連付けられた第1および第2の腎動脈入口部に関連付けられた位置において腹大動脈内に配置すること、および、両側腎臓投与組立体を、半径方向に拘束されてなる第1の構成で、前記導入鞘を通じて前記位置に沿った第1の位置へと送達すること、を含んでいる。さらにこの方法は、前記半径方向の拘束を解くため、前記導入器を前記両側腎臓投与組立体に対して引き戻すことを含んでいる。前記両側腎臓投与組立体を半径方向の拘束から解いた後、さらにこの方法は、第2の構成への形状記憶回復力によって、第1および第2の二股送達部材を互いに離れるように前記位置の腹大動脈壁に向かって半径方向に自己展張できるようにすることを含んでいる。
この態様のさらなる様相は、前記送達部材の少なくとも1つが前記腎動脈の少なくとも1つへと、前記腹大動脈壁に沿った対応する入口部を経由して自己カニューレ挿入するよう、前記自己展張した腎臓投与組立体の位置を修正することを含んでいる。或る特定のさらなる実施の形態においては、この方法が、前記第2の構成にある前記腎臓投与組立体にトルクを与えることをさらに含んでいる。他の実施の形態においては、この方法が、前記第2の構成にある前記腎臓投与組立体の長手方向の位置を修正することをさらに含んでいる。
本発明の別の態様は、患者の腎臓系に局所的に治療を提供するための方法であって、以下のステップを含んでいる。局所両側腎臓投与組立体が、患者の腹大動脈壁に沿った第1および第2の腎臓入口部に対応する腹大動脈内の位置へと送達される。経皮内腔通過介入装置が、前記腎臓入口部に対応する位置を越えて介入位置へと送達される。前記局所両側腎臓投与組立体の第1の送達部材が、前記腹大動脈壁に沿った第1の入口部を経由して第1の腎動脈内に配置される一方で、前記局所両側腎臓投与組立体の第2の送達部材が、前記腹大動脈壁に沿った第2の入口部を経由して第2の腎動脈内に配置される。前記局所両側腎臓投与組立体および前記経皮内腔通過介入装置が、共通の血管アクセス場所を通して患者の血管に挿入される。
この態様のさらなる様相は、放射線造影染料を経皮内腔通過装置による介入位置において患者へと注入することを含んでいる。
本発明の他の態様は、患者に局所腎臓治療を提供するためのシステムであって、近位端部および遠位端部を有するとともに、さらに前記近位端部に沿って位置する近位ポートと前記遠位端部に沿って位置する遠位ポートとの間を延びる導入用管腔を有しており、前記遠位端部が、第1および第2の腎動脈のそれぞれ第1および第2の腎臓入口部に関連付けられた腹大動脈内の位置に配置されるように構成される一方で、前記近位端部が、患者の体外へと延びている導入鞘を備えている。このシステムは、注入ポート組立体を有する局所注入組立体をさらに備えており、この注入ポート組立体が、前記導入用管腔を通じ第1の状況にある前記遠位ポートを通じて前記位置へと送達されるように構成されている。前記局所注入組立体は、前記位置において前記第1の状況から、前記位置の前記遠位ポートを通って外側に進められた第2の状況へと調節されるように構成されている。前記位置で前記第2の状況において前記局所注入組立体が、患者の外部に位置する流体剤の供給源へと流体接続されるように構成されている。さらに、前記位置で前記第2の状況において前記局所注入組立体が、前記注入ポート組立体を、或る量の流体剤を前記2つの腎動脈のそれぞれに事実上両側に注入すべく位置させるように構成されている。さらにこのシステムには、前記腎臓入口部の少なくとも1つに対する前記注入ポート組立体または前記遠位ポートの少なくとも1つの位置を、蛍光透視またはX線画像化を使用することなく検知するように構成された検知機構が備えられている。
この態様の一様相によれば、少なくとも1つのマーカが、前記注入ポート組立体または前記遠位ポートの少なくとも1つの位置を、前記位置の外部に位置する非蛍光透視センサ組立体に対して示すように構成された位置に設けられる。
他の様相においては、マーカ組立体が、前記導入鞘の前記遠位端部に沿って配置され、前記位置内の前記遠位ポートの少なくとも1つの腎臓入口部に対する相対位置を示すように構成されている。
他の様相においては、前記局所注入組立体が、第1および第2の位置へと送達されるように構成された第1および第2の注入ポートを有し、前記或る量の流体剤が、それぞれ前記第1および第2の注入ポートを介してそれぞれ前記第1および第2の位置において実質的に前記第1および第2の腎動脈へと注入される。第1および第2のマーカが、それぞれ前記第1および第2の位置に対する前記注入ポートの相対位置を示すため、それぞれ前記第1および第2の注入ポートに対して配置されている。
この様相の有益な一実施の形態においては、前記局所注入組立体が、第1および第2の注入部材を有し、前記第1および第2の注入ポートが、それぞれ前記第1および第2の注入部材に沿って位置している。前記第1および第2のマーカが、前記第1および第2の注入ポートに対して前記第1および第2の注入部材に沿った第1および第2の位置に位置している。
他の様相においては、センサ組立体が、前記局所注入組立体または前記導入鞘の前記遠位ポートの少なくとも1つと協働するように構成されて設けられ、このセンサ組立体が、前記位置内に配置されて、当該位置の前記腎臓入口部に対する前記局所注入組立体または前記遠位ポートの相対位置を示すパラメータを検知するように構成されている。
この様相の一実施の形態においては、センサが、前記導入鞘の前記遠位端部に沿って配置され、少なくとも1つの腎臓入口部に対する前記遠位ポートの相対位置を示すパラメータを検知するよう構成されている。
他の実施の形態においては、前記注入ポート組立体の相対位置を示すため、少なくとも1つのセンサが、前記注入ポート組立体に対して配置されている。
この実施の形態のきわめて有益な一変形によれば、前記局所注入組立体が、第1および第2の位置へと送達されるように構成された第1および第2の注入ポートを有し、前記或る量の流体剤が、それぞれ前記第1および第2の注入ポートを介してそれぞれ前記第1および第2の位置において実質的に前記第1および第2の腎動脈へと注入される。それぞれ前記第1および第2の位置に対する前記注入ポートの相対位置を示すため、第1および第2のセンサが、それぞれ前記第1および第2の注入ポートに対して配置されている。この様相に従って取り入れることができるさらにまた有益な特徴においては、前記局所注入組立体が、第1および第2の注入部材を含んでおり、前記第1および第2の注入ポートが、それぞれ前記第1および第2の注入部材に沿って配置されている。さらにこの特徴においては、前記第1および第2のセンサが、前記第1および第2の注入ポートに対し、前記第1および第2の注入部材に沿った第1および第2の位置に配置されている。
センサ組立体を取り入れているまたさらなる様相によれば、そのようなセンサ組立体が、超音波センサ、Doppler超音波センサ、光学センサ、圧力センサ、流速センサ、流量センサ、または化学センサ、あるいはこれらの組み合わせを備えてよい。
さらに有益なことに、検知したパラメータを監視する監視用組立体を患者の外に設けてもよい。
本発明の他の態様は、患者に局所腎臓治療を提供するための方法であって、ある一点においては、導入鞘の遠位端部を、第1および第2の腎動脈のそれぞれ第1および第2の腎臓入口部に関連付けられた腹大動脈内の位置へと送達する一方で、前記導入鞘の近位端部が患者の体外へと延びており、前記導入鞘内の導入用管腔が、前記近位端部に沿って位置する近位ポートと前記位置において前記遠位端部に沿って位置している遠位ポートとの間を延びていることを含んでいる。注入ポート組立体を有する局所注入組立体が、前記導入用管腔を通じ、第1の状況にある前記遠位ポートを通じて、前記位置へと送達される。前記局所注入組立体が、前記位置において、前記第1の状況から、前記位置の前記遠位ポートを通って外側に進められた第2の状況へと調節される。前記位置で前記第2の状況にある前記局所注入組立体が、患者の外部に位置する流体剤の供給源へと流体接続される。前記注入ポート組立体が、或る量の流体剤を前記供給源から前記2つの腎動脈のそれぞれに事実上両側に注入すべく配置される。さらに、前記腎臓入口部の少なくとも1つに対する前記注入ポート組立体または前記遠位ポートの少なくとも1つの位置を示しているパラメータが、蛍光透視またはX線画像化を使用することなく検知される。
この方法のさらなる様相によれば、前記位置を検知する非蛍光透視の位置決めを、超音波センサによって、Doppler超音波センサによって、光学的パラメータを光学センサで検知することによって、圧力パラメータを圧力センサで検知することによって、血流の速度を流速センサで検知することによって、血液の流量を流量センサで検知することによって、または血液の化学的パラメータを化学センサで検知することによって、あるいはこれらの様相の組み合わせを使用することによって、達成することができる。
さらに、これらの特徴についての前記態様、様相、実施の形態、変形、特長、または変種のそれぞれが、とくにそのように明記されていない限りは、他のそのような構成要素またはステップと必ずしも組み合わせることなく、独立して有用であると考えられることを、理解すべきである。また逆に、そのような構成要素またはステップに関し、当業者にとって明らかであろう種々の組み合わせおよび部分的な組み合わせが、それぞれに有用であると考えられ本発明の意図する範囲内にあることも、理解すべきである。
本発明のさらなる態様は、本明細書の以下の部分および添付の特許請求の範囲において明らかにされるであろうが、この詳細な説明は、本発明の好ましい実施の形態を充分に開示することを目的としており、本発明を限定するものではない。
以下の詳細な説明をさらに図面に関して参照することによって理解されるとおり、本発明は、基本的には、左右両側の腎臓の選択的送達システムおよび方法に関する。したがって、本発明は、先に出願されて同時係属中であり、本件出願人と所有者が同一である以下の米国特許出願に開示されている主題の種々の態様に関係し、本明細書も、これら態様と組み合わせて読むべきものである(そのような開示が、本発明に関連して当業者にとって明らかであると容易に考えられる限りにおいて)。それらの米国特許出願は、1999年1月11日出願のKerenらの第09/229,390号、2000年5月1日出願のKerenらの第09/562,493号、および2000年11月28日出願のKestenらの第09/724,691号である。これら先行の特許出願の開示は、その全体がここでの言及によって本明細書に組み込まれたものとする。
さらに、本発明は、以下の国際特許出願公開に開示されている主題の或るいくつかの態様に関係し、本明細書も、これら態様と併せて検討されるべきものである(そのような公開された開示が、本発明に関連して当業者にとって明らかであると容易に考えられる限りにおいて)。それらの国際公開は、2000年7月20日に公開されたLibra Medical Systemsの国際公開第00/41612号パンフレット、および2001年11月8日に公開されたLibra Medical Systemsの国際公開第01/83016号パンフレットである。これら公開された国際特許出願の開示も、その全体がここでの言及によって本明細書に組み込まれたものとする。
さらに具体的に図面を参照すると、本発明が、説明を目的として、図1〜59に広く示されている装置に具現化されている。ここに開示されている基本的な考え方から離れることなく、本発明の装置を部品の構成および詳細に関して変更することができ、本発明の方法を具体的なステップおよび順序に関して変更できることは、理解できるであろう。
ここに示す説明は、医療物質の送達システムおよび方法について、患者の体内での使用におけるそれらの関係の文脈におけるものに関する。したがって、理解を容易にする目的で、近位という用語は、システムまたは装置について使用時に操作者に相対的に近い位置を意味するものと理解すべきであり、遠位という用語は、システムまたは装置の使用時に操作者から相対的に遠く離れた位置を意味するものと理解すべきである。したがって、以下の本発明の実施の形態は、通常は、一般に腎動脈そのものの中からの局所腎臓薬品投与に関するが、これらのシステムおよび方法は、これら実施の形態によって示される種々の態様の広い範囲から離れることなく、他の体内領域または他の医療条件における使用のために適切に変更できるものと考えられる。
一般に、ここに開示される物質送達システムは、流体投与組立体、近位接続具組立体、およびカテーテルなどの1つ以上の細長い本体を含んでいる。これらの細長い本体は、1つ以上の投与管腔を含むことができ、通常は、近位領域、中間遠位領域、および遠位端領域から構成され、複数端の実施の形態の場合には、複数の遠位端領域で構成される。遠位端領域は、典型的には、固定のための手段および流体剤などの物質を投与するための手段を有している。導入および位置決めを助けるため、放射線不透過性のマーカまたは他の装置を、細長い本体の特定の領域に組み合わせることができる。
物質送達システムは、典型的には介入技師(心臓内科医または放射線医師)や患者の集中治療に専門化した医師である集中治療医といった医師によって、所定の位置に配置されることを意図している。医師は、通常は経皮的な血管アクセスのSeldinger技法または他の従来からの方法を使用し、患者の鼠径部において大腿動脈へのアクセスを得る。
次に図1に眼を向けると、医療処置の最中の移動を防ぐべく動脈12内に固定するための前形成された形状を備える固定式物質投与カテーテル10の遠位部分の実施の形態が、広く示されている。物質投与カテーテルは、医療処置の間に血流、体の動き、および介入カテーテルの動きによって移動する可能性がある。処置の全体を通じてカテーテルの遠位部分を分岐血管内で動かぬように保ち、治療用の薬剤を投与することは、きわめて有益である。近位軸が、患者の体内でカテーテルの位置を維持する上で、大きな役割を演じるであろう。近位軸領域の機械的特性が、後述の装置によって大動脈または分岐動脈の壁面に必要な「固定」力の大きさに影響するであろう。したがって、主たる血管の血流および治療の経過を通じて生じ得る考えられる患者の位置変更または動きによってカテーテルに加わる力に耐えるため、カテーテルの近位軸部は、より大きな剛性およびコラム強度を必要とするであろう。この実施の形態における前形成された形状は、R1によって定められる記憶形状を有する近遠位部分14、および半径R2によって定められる記憶形状を有する隣接第2部分16からなる。半径R1および半径R2は反対方向に向けられており、部分14および部分16が本来の状態にあるとき、カテーテル10がおおむねS字形状を構成し、反対向きのばね力を矢印18の方向に動脈12の壁面に対して加える。
典型的な一実施の形態においては、近位軸領域の壁体が、コラム強度およびたわみに対する剛性を増すため、ステンレス鋼の編み紐、コイル、または複数本の独立した長手方向のワイヤ封入体を含んでいる。近位軸領域は、好ましくは60D〜70Dのポリウレタンなどの高デュロメータな重合体材料、またはPEBAXなどのポリエーテルブロックアミド共重合体で構成される。
図2A〜図2Cは、半径方向拘束鞘22に導入された前成形カテーテル10の展開方法における一連のステップを示している。鞘22を方向矢印24によって示されているとおり手前へと動かし、あるいはカテーテル10を方向矢印26によって示されているとおり鞘を通して遠方へと動かすことによって、カテーテル10の遠位端25が、鞘22から解放される。図2Bは、半径R1を定める記憶形状で形成された部分14が鞘22から露出された状態にある前成形カテーテル10の位置を示している。図2Cは、半径R2で形成された第2の部分16が露出された状態にある前成形カテーテル10の位置を示している。
図3〜図4Bは、大動脈32を通って分岐動脈34内へと延び、半径R1および半径R2で定義されるS字構成を形成すべく展張される成形可能部分36を有している固定式物質投与カテーテル30を示している。半径R1は、成形可能部分36が案内ワイヤ(図4Aおよび図4Bに示されている)または他の展張手段によって変形させられたときに形成される。半径R2は、遠位端38が分岐動脈34の壁面へと接触することによって形成される。カテーテル30の「S字」形状が、変形可能部分36の近位側に固定力40を働かせ、成形可能部分36の遠位側に固定力42を働かせる。
図4Aおよび4Bは、成形可能部分36でカテーテル30を固定する方法を示している。引っ張りワイヤ44が、成形可能部分36のほぼ中央部46の管腔内壁に取り付けられており、カテーテル30の近位端の制御点(図示されていない)まで延びている。引っ張りワイヤ44が引き込まれたとき、成形可能部分36の近位部48が、図4Bに示すとおり、半径R1によって定められた形状をとる。成形可能部分36の遠位部分50は、カテーテルの遠位端38が動脈の壁面34に接することにより、半径R2(図3に示されている)によって定められた形状をとる。動脈の壁面34に働く固定力40および固定力42(図3に示されている)の制御は、引っ張りワイヤ44に働く張力を監視することによって実現できる。
次に図5〜図6Dを参照すると、固定用記憶形状を有する固定式物質投与カテーテル52の他の実施の形態が、広く示されている。図5において、カテーテル52が動脈12内で展張されており、部分54が半径R1を有して構成され、部分56がR1と反対向きの半径R2を有して構成され、部分58がR2に向かった半径R3を有し、部分60がR3と反対向きの半径R4を有している。部分54、56、58および60が本来の記憶形状をとるとき、半径R1〜R4の向きが固定形状を生み、外向きの固定力62および64を加えて、カテーテル52を動脈12内に固定する。
図6A〜6Dは、図5に示した前形成された異形物質送達部材52の固定方法を示している。剛なマンドレル66がカテーテル52へと、直線構成にある記憶形状部分54、56、58、および60まで挿入されている。図6Bにおいて、剛なマンドレル66が、矢印68に示すように手前へと引き込まれ、部分54が、半径R1によって定められる記憶形状をとれるようになる。カテーテル52が配置されるとき、展張時に半径R1が変化し得る点に注目できる。図6Cにおいて、剛なマンドレル66が、部分58を過ぎて手前へと引き込まれ、部分56が、半径R2によって定められる記憶形状をとり、部分58が、半径R3を有する記憶形状をとる。図6Dにおいて、剛なマンドレル66が、半径R4を有する部分60を過ぎて手前へと引き込まれ、送達部材52が、図5に示した固定形状をとる。
図7A〜7Cは、可撓性補強要素72を補強要素用管腔74に配置して備える本発明による固定式多管腔投与カテーテル70の他の実施の形態を示している。図7Aにおいて、補強要素72が、第1の開口76を通って補強要素用管腔74から出て、第1の開口76の近傍の第2の開口78において、再び補強要素用管腔74へと進入している。補強要素72は、第2の開口78の遠位側の位置80において、補強要素用管腔74に固定されている。
図7Bには、補強要素用管腔74内の補強要素72の遠位方向への動き82が示されており、この動き82によって補強要素72が、半径R1によって規定される膨張ループ84をカテーテル70の外側かつ第1の開口76と第2の開口78との間に形成する。
図7Cは、図7Bに示した送達部材70の断面図を示しており、膨張ループ84によって作用する力86およびカテーテル70の本体によって作用する力88により、動脈12の壁面に非対称に固定されている。
図8Aおよび図8Bは、固定式多管腔送達部材70の他の実施の形態を示しており、補強要素72が、第1の開口76から出て第2の開口78から進入するまで、送達部材70の周囲を螺旋状の構成で巡っている。
図8Bは、図8Aの送達部材70を示しており、補強要素72が方向82に押されたとき、カテーテル70の周囲にループ90が形成される。
図8Cは、図8Bに示した送達部材70の断面図を示しており、膨張ループ90によって動脈12の内周壁に作用する矢印92の向きの力によって、動脈12の壁面に対称的に固定されている。
図9は、図7Aに示した固定式投与カテーテルの他の実施の形態を示しており、2つ以上の補強要素72を、各補強要素72のために第1の開口76および対応する第2の開口78を有する多管腔カテーテル100内に備えている。図9には、3つの補強要素72が示されており、図を分かりやすくするため、補強要素用管腔74の想像線は省略されている。
図10は、図9のカテーテル100に類似する多管腔カテーテル102を示しており、4つの補強要素72を備え、大動脈32の分岐動脈34に挿入されて、固定されている。補強要素72は、展張されたときに外側へと屈してループ104となり、このループ104が、分岐動脈34の内壁に対して固定力106を作用させる。
図11Aおよび11Bは、固定式投与カテーテルの実施の形態を示しており、補強ストラット110が、カテーテル114の遠位端112の近傍に固定され、さらに遠位端112の近傍でカテーテル114を包囲している鞘118の遠位端116に取り付けられている。図11Bにおいて、鞘118が矢印120で示されるとおり前方に進められ、あるいはカテーテル114が矢印122で示されるとおり引き込まれる。補強ストラット110が外向きに屈してループ124となり、先に図7Cに示した固定と同様にしてカテーテル114を固定する。
図12Aおよび図12Bには、固定式投与カテーテルの切断部の図が示されており、カテーテル130が可撓性の鞘132に収められており、カテーテル130の遠位端の近傍の遠位端134において、鞘132に固定されている。スリット136が、鞘132の遠位端の近傍に対をなして長手方向に設けられ、2つ以上のストラット138を形成している。図12Aおよび図12Bに示した実施の形態においては、一対のストラット138が描かれている。図12Bにおいて、鞘132が矢印140で示すように遠位方向へと進められ、あるいは、カテーテル130が矢印142で示すように近位方向へと引き込まれ、あるいは、両者が組み合わされる。鞘のストラット138が外側へと屈してループ144を形成し、これらループ144が、先に図10に示したように、カテーテル130を血管の壁面に対して固定する。
図13A〜図13Cは、固定式投与カテーテルを示しており、ニッケルチタン線などの形状保持材料からなる2つ以上のループ150が、金属ループの接続部154がループ150の頂点156よりも近位にあるように、カテーテル152の遠位端近傍に取り付けられている。ループ150は、ループ150が自由な状態にあるとき、頂点156をカテーテル152の表面から離れる方向に付勢するよう構成されている。
図13Bは、図13Aに示したカテーテル152を、取り付けられているループ150が、導入器の鞘などの半径方向拘束鞘158に入れられ、鞘158によってループ150の頂点156が鞘158内のカテーテル152の表面の近くへと圧縮された状態で示している。
図13Cは、動脈12内へと挿入され、鞘158が矢印160によって示されている近位方向へと引き込まれている、図13Aに示したカテーテル152を描いている。ループ150が外側へとたわみ、ループの頂点156が外向きの固定力162を動脈12の内壁に作用させる。医療処置が完了したとき、鞘158がカテーテル152上を前方へと進められ、カテーテル152の取り出しを可能にすべくループ150を押し縮める。
図14A〜図14Cは、本発明による固定式多管腔カテーテル164の他の実施の形態の遠位部分を示している。カテーテル164は、流体が通るように非対称膨張可能部材168へと接続された膨張用管腔166を有しており、膨張可能部材168は、長方形のローブ形状を有する膨張状態で示されている。
図14Bは、カテーテル164の断面を示しており、カテーテル164が、非対称膨張可能部材168が収縮してカテーテル164の周囲に畳まれた状態で鞘170に入れられている。
図14Cは、動脈12に挿入されたカテーテル164の断面を示しており、非対称膨張可能部材168が膨張状態にあって、固定力172および固定力174を動脈12の内壁に作用させている。膨張時、非対称膨張可能部材168の断面は、1箇所で動脈12の内壁に接触し、同時に動脈12内の血流のための自由領域178を許容するよう、ローブ形状である。
図15A〜図15Cは、固定式多管腔カテーテル164の他の実施の形態を示しており、流体が通るように対称膨張可能部材180へと接続された膨張用管腔166を有しており、膨張可能部材180は、通常は対称に位置する2つ以上のローブ182からなっている。図15Aに示した実施の形態においては、膨張可能部材180が、対称な4つのローブ182を有している。
図15Bは、カテーテル164の断面を示しており、カテーテル164が、対称膨張可能部材168のローブ182を収縮させてカテーテル164の周囲に畳んだ状態で、半径方向拘束鞘170に入れられている。
図15Cは、動脈12に挿入されたカテーテル164の断面を示しており、図15Bに示した半径方向拘束鞘170が取り除かれ、対称膨張可能部材180が膨張状態にあって、各ローブ182の接触点において力184を動脈12の内壁に作用させている。ローブ182の断面は、膨張時に各ローブ182が動脈12の内壁に接触し、かつ、動脈12内の血流のための自由領域186を許容するような形状とされている。膨張したローブ182のそれぞれが、半径方向外向きの固定力184を作用させる。
図16は、遠位端192を備えている、図1に示したものと類似の構成の固定式投与カテーテル190の遠位部分を示している。半径R1〜R5が、複合「S字」固定形状を定めており、一般に、R1が、カテーテル190の遠位端192を動脈34内に、動脈34の壁面に向かって位置させるように構成されている。一般に、半径R2およびR3が、R1と反対向きに構成され、大動脈32の壁面に外向きの力194を作用させる偏向部を形成するよう構成されている。半径R4およびR5は、一般に、半径R1およびR2と反対に構成され、大動脈32のほぼ反対側の壁面に外向きの力196を作用させる隣接部を形成するよう構成されている。半径R1〜R5のこの特定の構成が、一般に自然な状態において大動脈32よりも大きい固定形状を生む。
図17は、遠位端200を有し、図16に示したものと類似する他の固定式カテーテル198を示しており、ここで、複合形状202が半径R1およびR2によって規定されており、R1およびR2は、おおむね270°のループを形成するように構成されている。自然な状態における複合形状202のループの直径は、一般に大動脈32の直径よりも大きく、大動脈32の向かい合う壁面に固定力204を作用させている。半径R3およびR4は、カテーテル198の複合形状202に近接し、一般に互いに反対に構成され、複合形状202および動脈34内のカテーテル198の遠位端200について、最適な位置決めを容易にしている。
図18Aおよび18Bは、大動脈32内の二股固定式カテーテル208を示しており、達鞘210、ならびに物質を送達するように構成された左遠位部分212および右遠位部分214を有している。遠位部分212、214は、達鞘210が手前側に引き込まれたとき、動脈34を優先的に選択するように構成されている。遠位部分212が制御ワイヤ216によって操作され、これと独立に遠位部分214が制御ワイヤ218によって操作され、ここで、遠位部分212、214は、動脈34内への固定のため、図3においてすでに説明したように操作される。図18Bは、図18Aの線18B‐18Bに沿って得た二股カテーテル208の断面を示しており、多管腔達鞘210が、制御ワイヤ216、218を有する遠位部分212、214を囲んでいる。遠位部分212、214はそれぞれ、分岐動脈34へと独立して挿入でき、分岐動脈34内で独立して操作できる。達鞘210の断面は、ただ1つの管腔であってもよく、3つ以上の管腔であってもよい。
図19は、前成形二股投与カテーテル220の実施の形態を示しており、前成形された90°ループ形状226を有する遠位部分222、および同一であるが反対向きの90°ループ形状226を有する遠位部分224を備えている。遠位部分222、224の前成形ループ形状226の直径は、一般に大動脈32の直径よりも大きく、これにより、図17においてすでに説明したように、大動脈32に外向きの固定力が作用する。遠位部分222および遠位部分224は、対向する分岐動脈34へと優先的に挿入されるように構成されている。
図20は、二股固定式投与カテーテル228の一変形を示しており、図17にてすでに説明したカテーテル198と同様の遠位部分230が、図10にてすでに説明したカテーテル102と同様の遠位部分232に組み合わされている。遠位部分230の270°のループ形状234の直径は、一般に大動脈32の直径よりも大きく、カテーテル228を、遠位部分230を分岐動脈34内に位置させつつ大動脈32に固定している。遠位部分232は、補強要素ループ236によって分岐動脈34に固定されている。
図21は、二股カテーテル228について図20の線21‐21に沿って得た断面を示しており、管腔238が遠位部分230へと流体が通るように連絡している。管腔240は、補強要素236のための複数の管腔242と投与用管腔244とを有する遠位部分232を収容している。
図22Aは、平面図を示しており、図22Bは、図22Aの線22B‐22Bに沿って得た断面図を示している。多管腔カテーテル250が、制御ワイヤ254を備える中央管腔252を有し、カテーテル250の右側258に投与用管腔256を有し、カテーテル250の左側262に投与用管腔260を有して示されている。所定の長さの長手方向のスリット264が、遠位端266の付近でカテーテル250に設けられ、右側258を左側262から分離している。スリット264は、遠位端266から所定の距離だけ離れて終わっている。制御ワイヤ254は、遠位端266に固定(図示されていない)されている。穴あきの横切断268が、スリット264の中央に、管腔256を通過して右側258へと途中まで設けられ、管腔260を通過して左側262へと途中まで設けられている。
図22Cは、穴あきの横切断268が、右側258および左側260を完全に通過して延びてはおらず、すなわち、制御ワイヤ254が近位方向272に引き込まれたときにヒンジ270を構成することを示している。管腔256および管腔260は、ヒンジ270において二分される。
図22Dは、図22Aに示した多管腔カテーテル250を、大動脈32に挿入し、分岐動脈34に隣接配置して示している。制御ワイヤ254が引き込まれ、遠位端266を手前側に引き込んでヒンジ270を外向きに曲げ、二分された管腔256および260を分岐動脈34内に位置させている。物質272が、管腔256および管腔260を通じ、ヒンジ270において分岐動脈32へと送達される。
図23は、2つの独立した極小カテーテル272を示しており、導入鞘274によって大動脈32に導入され、物質の投与のため、それぞれ前記した各方法によって腎動脈34内へと直接配置されている。極小カテーテル272のそれぞれは、固定および投与時の後退防止のため、小さなループなどの遠位端アダプタ276を有している。極小カテーテルのそれぞれが、腎動脈34内への配置を助けるため、随意により案内ワイヤ(図示されていない)を備えてもよい。この実施の形態によって、いくつかの利点が得られる。1つには、これが両方の腎臓系への潅流に使用される直接的なカニューレ挿入のシステムおよび技法である。ひとたび配置されると、薬品の100%がカニューレ挿入された両方の腎動脈へと進入することに、一般的に疑いはない。さらに、本明細書に提示したいくつかの改善された装置が、一般に処置手順の改善をもたらす一方で、より通常の用具を多くの状況において使用することができ、さらに処置の最も難しい部分(腎動脈へのアクセス)が、広く受け入れられている技法および設備に依存している。さらに、この実施の形態によれば、装置の表面積が最小化され、血栓の可能性が小さくなる。
図24は、流れ案内式カテーテル280を示しており、遠位端の可撓性腎臓副カテーテル282、および大動脈32の腎動脈34近傍に配置された中遠位部膨張可能部材284を備えている。膨張可能部材284が膨張状態にあるとき、大動脈の血流286が腎動脈34へとそらされ、副カテーテル282が腎動脈内34へと流れに案内される。
この動作の原理は、流れ案内式カテーテル280が、腎動脈34の上方の領域に配置されることを必要とする。膨張可能部材284が膨張させられ、腎動脈34のすぐ下方に配置される。膨張可能部材284が膨張したとき、大動脈の血流が一時的に腎動脈へとそらされ、このとき、流れに案内されるべき副カテーテル282が、主カテーテルを通して前方に進められる。今や大動脈の血流のすべてが腎動脈34へと導かれているため、この流れが、副カテーテルを腎動脈のそれぞれへと直接案内するであろう。これらの副カテーテルが適切に奥まで挿入された後、膨張可能部材284が収縮させられ、大動脈の血流のすべてが通常に戻る。一方で、流れに案内された副カテーテル282は腎動脈34内に残り、したがって、液体剤の注入を、100%が目標とする器官に導かれるように達成することができる。
薬品注入時も大動脈32が完全に開かれたままであるため、通常の冠動脈の処置が、流れ案内式カテーテル280および副カテーテル282からの過度の介入なく、同時に生じることができる。この装置は、位置決めおよび配置に関して「寛大」であり、薬品注入という目的達成のために正確な位置決めは必要でない。流れに案内された副カテーテルが、直接腎動脈内へと配置されるため、密閉の必要がなく、注入システムが腎動脈の奥深くに設置されるとき流体剤が大動脈に漏れる見込みがないため、したがって「密閉」の質に関する問題がない。大動脈の流れに関し、進行中の閉塞あるいは迂回ですら存在しない。
図25は、先に図24にて説明した流れ案内式カテーテル280を示しており、膨張可能部材284が収縮した状態にある。副カテーテル282は、腎動脈34内に残っており、血流286は通常どおりである。介入カテーテル(図示されていない)が、膨張可能部材284が収縮している案内カテーテル280を通過することができる。副カテーテル282に、すでに述べたとおり、固定のための遠位端アダプタを備えることができる。
図26は、上方から上腕アプローチから挿入されるように構成された流れ案内式カテーテル290の実施の形態を示している。大動脈の血流の約30%が腎動脈に流入するため、カテーテル290を腎動脈の直上に配置することができ、物質投与のため副カテーテル292が自然に腎動脈へと流れて入るであろう。この実施の形態は、アクセスおよび導入が上腕アプローチから生じるとき、流れに案内される副カテーテル292が、さらに自然な腎動脈への「流れ」を有するという他の利点を有している。「密閉」の必要がないため、血管の損傷または他の負傷の恐れが小さく、したがって適合の問題および関連する大きすぎの恐れが除かれる。
図27は、上腕アプローチのために構成された他の流れ案内式カテーテル294であり、遠位膨張可能部材296を備えて構成されている。膨張可能部材296は、腎動脈34の下方の大動脈32内に、膨張した状態で位置している。腎動脈34への血流が増加することによって、副カテーテル298が自然に腎動脈34内へと流れるようにされる。膨張可能部材296が収縮状態にあるとき、介入カテーテル(図示されていない)は、医療処置のため邪魔されることなく腎動脈34を通過することができる。
図28は、上腕アプローチのために構成されたカテーテル294を示しており、流れ案内式腎臓カテーテルの補助として腎動脈34への血流を一時的に増加させるべく使用できる円錐台形流れ転向器300を備えている。
図29は、小型流れ案内式カテーテル302を示しており、遠位副カテーテル304を腎動脈34内に有し、介入カテーテル306に隣接して位置している。流れ案内式カテーテル302の配置が、介入カテーテル306と干渉することはない。
図30は、図29に示した小型流れ案内式カテーテル302の一変形例を示しており、副カテーテル304が腎動脈34内に位置している。副カテーテル304は、流れの案内による配置および固定を助けるため、遠位端膨張可能部材308を備えている。流れ案内式カテーテル302が、介入カテーテル306と干渉することはない。
図31は、独立した複数の小型副カテーテル310の上腕アプローチを示しており、介入カテーテル306と干渉することなく腎動脈34内に位置している。
図32は、図31に示した独立した複数の小型副カテーテル310の一変形であり、腎動脈34内への流れの案内による配置および固定を助けるため、遠位端膨張可能部材308を備えており、かつ介入カテーテル306と干渉することなく位置している。
図33は、二股カテーテル320の遠位部分を示しており、腎動脈へと挿入すべく位置した二股の遠位端322を備えている。カテーテル324が、案内ワイヤ326および物質投与のための1つ以上の管腔(図示されていない)を備えている。案内ワイヤ326が二股端322を、真っ直ぐな挿入姿勢(図示されていない)からここに示されている物質投与姿勢まで動かす。1つの有益な実施の形態においては、半径方向拘束鞘なしで前進および位置決めができるよう、二股端322を、案内ワイヤ326によって真っ直ぐな姿勢に保つことができる。この実施の形態は、腎動脈が大動脈に沿って互いに数ミリメートルの範囲内でおおむね横方向またはわずかに後方に始まっているという人体構造を利用している。さらに、腎動脈の開始は、一般に同様に始まる他の血管から離れており、したがって腎動脈の位置を容易に突き止めることができる。これにより、2つの別個のカテーテルを使用する必要なく、二股の遠位部分322を備えるただ1つの二股カテーテル320の遠位端を、腎動脈内へと位置させることができる。さらに、ただ1つの装置が両方の腎動脈に同時に到達することができ、やはりこの点に関しては人体構造が比較的均一かつ一貫しているため、多くの患者にただ1つの寸法で対応できる。この実施の形態における引っ張りワイヤの使用は、相対的に遠位(二股分岐の向こう)がより剛であるカテーテルをもたらすが、同時に、手元の制御機構の操作による能動的な位置決めを可能にする。引っ張りワイヤの利点は、鞘なしの前進を可能にするようカテーテルの遠位部分を真っ直ぐに形成すべく構成でき、次いで、二股端322が腎動脈に向かうように操作することができる点にある。
図34は、カテーテル320の近位端を示しており、鞘324内の案内ワイヤ326が、Y字のハブ組立体328を通って下方に延びている。案内ワイヤ326は、それぞれのハンドル330へとつながっており、これらのハンドル330が、図33に示した二股遠位端322の操作に使用される。近位側接続具組立体(図示されていない)が、通常は、カテーテルを通じて流体剤を投与するために使用される。
図35は、物質投与カテーテル334および非支持の前成形管状遠位延長部336を備えている二股腎臓カテーテル332を示している。遠位延長部336は、腎動脈のカニューレ挿入を向上させるための前形成された形状の一種を呈している。典型的な実施の形態においては、前形成された遠位延長部が、分岐血管へと嵌まり込んで相対位置を維持するが、遠位端が血管の壁面に接触しても内膜損傷を引き起こさない柔軟性をなお呈している中程度のデュロメータのPebax材料で作られる。一実施の形態においては、遠位延長部336が、複数の注入口(図示されていない)を有している。他の実施の形態においては、遠位延長部336が、位置決めおよび腎動脈のカニューレ挿入を補助するため、放射線不透過性マーカ帯(図示されていない)を有している。適切な放射線不透過性の目印は、大動脈を下流へと移動するときの延長部の腎動脈への「嵌まり」込みを医師が視認できるため、造影を使用する必要なく遠位延長部334の位置決めを可能にする。或る1つの有益な実施の形態においては、重合体筒338が、遠位延長部334の近傍で二股カテーテル332に組み合わされる。一実施の形態においては、位置決めおよび腎動脈のカニューレ挿入を補助するため、重合体筒が放射線不透過性マーカ帯(図示されていない)を有している。
導入用の鞘(図示されていない)が、挿入時に遠位延長部336を半径方向について拘束し、挿入後に、遠位延長部336が前成形された形状へと広がることができるように引き込まれる。物質投与カテーテル334は、ただ1つの投与用管腔を有していてもよく、あるいは遠位延長部336のそれぞれのために別個の管腔を有していてもよい。
図36は、大動脈32に挿入された図35の二股カテーテル332を示しており、わかりやすくするため導入用の鞘は省略されている。二股カテーテル332は、前成形された遠位延長部336が腎動脈34へと嵌まり込んで固定されるまで、腎動脈34近傍の大動脈32内で操作される。
図37は、二股カテーテル340の他の実施の形態を示しており、前成形された遠位延長部342を腎動脈への挿入のために配置して備えている。これらの二股投与カテーテルの遠位延長部の前形成された形状の変形が、特定の腎動脈または入口部の直径にあわせて選択できることを、理解すべきである。さらに、前形成された形状のいくつかの変形が、大動脈を上方へと移動する際の分岐動脈のカニューレ挿入を向上させ、他の変形が、大動脈を下方へと移動するカニューレ挿入を向上させることも、理解すべきである。またさらなる変形は、大動脈の上方または下方への移動において等しく良好に機能する。試験により、これらの実施の形態によって腎臓入口部を「見つける」能力が証明されている。カテーテル延長部の遠位曲線の半径の変化は、当該装置を種々の形状(例えば、直径)の腎動脈または入口部についてとくに良好に機能するように調節し、曲率半径が腎動脈の直径よりも小さいとき、とくに有益な態様で機能すると一般に考えられる。したがって、道具一式は、遠位延長部および装置について、カニューレ挿入する血管の寸法に適切に適合するよう選択された種々の曲率半径を有して医師に提供される。
図38は、先に図37に示した二股カテーテル340の他の実施の形態であり、遠位延長部342が、ずれている腎動脈へのアクセスを提供するためずらされている。
図39は、図37に示した二股カテーテル340のさらに他の実施の形態であり、腎動脈の複数のずれの状況(図示されていない)に対応するため、片側に複数の前成形遠位延長部342が構成されている。これらの遠位延長部347は、それらを蛍光透視可視化によって独立に識別できるようにするため、固有の放射線不透過性の印を取り入れていてもよい。この実施の形態は、薬品の注入を(腎動脈内に位置している)適切な遠位延長部へと適切に導くため、通常は1つ以上の近位接続具組立体(図示されていない)を組み込んでいる。
図40は、二股カテーテル344を示しており、遠位端346が受動的であり、遠位延長部348は、すでに図34にて示したように近位接続具352を介してハンドル330へと接続された案内ワイヤ350によって可動である。この実施の形態においては、まず受動延長部346で「より容易な」カニューレ挿入が行なわれ、第2のカニューレ挿入が、制御ワイヤ350を通じての遠位延長部348の操作を使用して達成される。
図41は、図40に示した二股カテーテル344の他の実施の形態であり、可動の遠位延長部348のそれぞれが、近位接続具354を介してそれぞれのハンドル330へと接続されたそれぞれの案内ワイヤ350によって、独立に操作可能である。この構成により、医師は、遠位延長部348のそれぞれをそれぞれ目標とする動脈(図示されていない)へと導くことができる。
図42は、前形成された遠位延長部362を4つ有する投与カテーテル360を示しており、これらの遠位延長部362が、導入用の鞘364が引き込まれて自由な状態にある。遠位延長部362は、これら遠位延長部のそれぞれを蛍光透視によって一意に識別できるよう、固有の放射線不透過性の印(図示されていない)を含むように構成してもよい。
図43は、大動脈32内に位置する図43に示したカテーテル360を様式化して示しており、4つの遠位延長部362のうちの2つが、腎動脈34内に位置している。一例であってこれに限られるわけではないが、特定の場合には、4つの遠位延長部362のうちの2つが腎動脈34内にあることが、必要な物質を送達するために充分である。さらなる例であってこれに限られるわけではないが、ユーザがカニューレ挿入された遠位延長部に対応する適切な注入管腔を選択し、選択された薬剤を腎動脈内の遠位延長部にのみ送達することができるよう、個々の遠位延長部362が、調節可能な流体導入分岐管(図示されていない)の識別に対応する様々な固有の放射線不透過性の印(やはり図示されていない)を含んでいてもよい。
図44は、大動脈32内に位置する図42に示したカテーテル360を様式化して示しており、4つの遠位延長部362が、腎動脈34内に位置している。すでに述べたように、遠位延長部362が、それらを蛍光透視によって独立に識別できるよう、固有の放射線不透過性の印を取り入れてもよい。
図45は、前成形された遠位延長部364を別の有益な前成形形状で備えるカテーテル360の他の実施の形態を示している。
図46は、カテーテル360の遠位延長部を見下ろすように眺めた腎動脈34の交差部における大動脈32の概略断面図を示している。複数の遠位延長部362を備えた投与カテーテル360が比較的狭い角度α内に位置しており、遠位延長部362のこの配置が、腎動脈34の上方に位置する上腸間膜動脈366に干渉することがなく、自然の人体の構成に適合していることを示している。試験により、各側の延長部のうちの少なくとも1つが、そちら側の腎臓を「発見」し、選択的注入をもたらすことが証明されている。近位接続具組立体(図示されていない)を、(延長部の対応する放射線不透過性の印と接続具組立体とからなるシステムによって)注入のために適切な延長部を選択するよう構成できる。
図47は、ただ1つの注入用管腔372を備える投与カテーテル370を様式化して示している。分かりやすくするため、カテーテル370の右側の詳細は省略されている。枢支柱374が、投与カテーテル370の凹状の開口376の上方に、水平方向に配置されている。凹状の開口376は、流体が流れるように注入用管腔372に連通している。管状の延長部378および380が、前成形された曲げ部382にて枢支柱374を中心として回転するように構成されている。投与カテーテル370は、腎動脈34の付近の大動脈32内に挿入されている。管状の延長部378の遠位端384は、大動脈32の壁面に接しており、枢止端386は、凹状の開口376の表面に接している。この位置において、管状の延長部378は、注入管腔372と、流体が流通するようには連通していない。カテーテル370が大動脈32内で操作されたとき、管状の延長部380の遠位端388が腎動脈34に進入し、管状の延長部380の枢止端390が流体が流れるように注入用管腔372と連通して、物質を腎動脈34へと直接送達することができるよう、枢止柱374を中心として或る位置まで回転する。したがって、管状の延長部388が腎動脈34を選択したならば(もはや大動脈32の壁面によって拘束されないため)、枢止柱374を中心とした回転により、選択された管状の延長部388は、自動的にカテーテルの注入用管腔372と液体の連通状態に置かれる。
図48A〜図48Gは、複数の遠位延長部を有する単一管腔投与カテーテルの製造方法について、或る1つの一連のステップを示している。遠位延長部は、カニューレ挿入のため前形成された形状を有してもよい。図48Aに示した実施の形態においては、Pebaxなどの材料からなり、内径約0.028インチ、および外径約0.036インチの寸法を有する1つ以上の管状部材Tが、402にて近位端404において鋭角で切断される。切断された管状部材Tが、遠位延長部400になる。
図48Bにおいて、好ましくはTFEなどの適切な非粘着コーティングを有するマンドレル406が遠位延長部400に挿入され、近位端404を通過する。
図48Cは、フレア付きの筒408が近位端410およびフレア付きの遠位端412を有し、内側の直径が約0.049インチであり、外側の直径が0.057インチであるステップを示している。マンドレル406を有する遠位延長部400の近位端404が、フレア付きの筒408のフレア付きの遠位端412に挿入される。
図48Dは、二層筒416の外側カバー414が内側筒420を露出すべく遠位部418で切断されるステップを示している。露出した内側筒420が、フレア付きの筒408の近位端410に挿入される。
図48Eは、フレア付きの筒408および露出した内側筒420が、熱収縮ラップ422で覆われて融着されるステップを示している。
図48Fは、好ましくはPebaxなどの材料からなり、内径が約0.055インチであり、外径が約0.064インチである筒424が、フレア付きの筒408の近位端412および二層筒416の外側カバー414の遠位端418を覆うため、熱収縮ラップ422上に配置されるステップを示している。筒424は、好ましくは約400°Fの温度にて収縮ラップ422に融着させられる。
図48Gは、Pebaxなどの材料からなり、内径が約0.070インチであり、外径が約0.090インチである被覆筒426が、図示の実施の形態においてはフレア付きの筒408の近位端412、筒424、および二層筒416の外側カバー414の遠位端418を覆うべく配置されるステップを示している。被覆筒426は、約400°Fで二層筒416の外側カバー414および筒424に融着される。次いで、マンドレル406が遠位延長部400から取り去られ、二層筒416と流体連通した複数の遠位延長部400がもたらされる。
図49〜図53は、大腿静脈452および腎静脈454を有する静脈系450において使用する固定式カテーテルの他の実施の形態を様式化して示している。この実施の形態は、腎臓系の静脈圧力を低下させることによって腎臓の潅流および機能を向上させるために使用される。これは、流体過負荷につながる腎臓の潅流減少を呈し、あるいは急性腎不全の恐れ、または実際の急性腎不全を呈している患者にとって、とくに有効であろう。さらに、静脈系に装置を使用することは、関係する圧力がより低いため、医療の複雑さおよび損傷を少なくする。図49においては、遠位端460に排出用スリーブ458を備える多管腔排出用カテーテル456が腎静脈454に挿入され、カテーテル456の中近位領域に位置する戻しスリーブ462が、大腿静脈452に位置している。近位接続具組立体464が、カテーテル456の近位端に取り付けられ、排出用スリーブ458および戻しスリーブ462をポンプ(図53を参照)へと、流体が流れるように接続している。バルーンなどの展張可能部材466が、排出用スリーブ458のすぐ手前に配置され、多管腔カテーテル456内の膨張用管腔に流体が流れるように接続されている。遠位端460は、静脈系450を通って腎静脈454へと、従来からの挿入法を使用して配置される。近位接続具464(図53を参照)において、膨張用ポート468が流体が流れるように膨張用管腔に接続されており、膨張用ポート468に位置するシリンジ(図示されていない)またはポンプ(図53を参照)の動作によって、展張可能部材466が膨張または収縮させられる。
図50は、腎静脈454に挿入された図49に示した多管腔カテーテル456の遠位端460を示している。展張可能部材466が膨張状態にあるとき、腎静脈454が静脈系450から塞がれ、腎静脈454内の圧力が、腎静脈454内の排出用スリーブ458へと流体が通るように接続された可逆ポンプ468(図53に示されている)によって、積極的に低下させられる。この構成は、腎臓系への流体剤の遡上投与にも使用できる。この構成においては、展張可能部材466が、腎静脈454を静脈系450から一時的に塞ぐため、定期的に膨張させられる。流体剤が、流体剤用管腔(図示されていない)を通じて排出用スリーブ458へと導入され、非勾配のやり方で腎臓系を潅流する。
図51は、図50に示した遠位端470の他の実施の形態を示しており、展張可能メッシュ472が、腎静脈454内で排出用スリーブ458を囲むべく位置しており、血圧低下による静脈のつぶれを防止している。展張可能メッシュ472は、引っ張りワイヤ490(図53を参照)または排出用カテーテル456を通る他の作動手段によって作動させられる。
図52は、遠位端474の他の実施の形態を示しており、図50および図51に示した実施の形態の要素が組み合わされている。図示の実施の形態においては、展張可能メッシュ472が、遠位端476において排出用スリーブ458を囲むべく位置している。展張可能部材466が、展張可能メッシュ472のわずかに手前に位置している。遠位端474が腎静脈454に挿入され、そこで展張可能部材466が腎静脈454を塞ぎ、展張可能メッシュ472が、圧力の低下による腎静脈454のつぶれを防止している。
図53は、図49に示した排出用カテーテル456の近位端に位置する典型的な可逆ローラ・ポンプ468を示しており、近位接続具478を通じて接続されている。ポンプ468は、排出用スリーブ458へと流体接続された排出路480を通じて、遠位端474から血液を引き抜き、これを戻しスリーブ452へと流体接続された戻し路482を通じて、静脈系へと戻す。血流の矢印484が、血液の引き抜き位置を示しており、血流の矢印486が、血液の戻し位置を示している。膨張用筒488が、ポンプ468と展張可能部材466を流体接続している。引っ張りワイヤ490が、近位にて制御ハンドル492に、遠位にて展張可能メッシュ472に取り付けられ、展張可能メッシュ472を作動させる。ポンプ468の方向を反転させると、遠位端474および戻しスリーブ452における血流が反対になる。この反転構成は、流体剤の遡上投与に使用できる。
図54〜57は、近位接続具システム850の実施の形態を示しており、固定式投与装置を介入カテーテルに加えて展開および配置するために使用される。図54および図55は、近位接続具システム850を、それぞれ側面図および断面図で示している。Y字ハブ本体852が、ハブ本体852の遠位端856に導入鞘接続具854を有し、Y字ハブ本体852の近位端860に主アダプタ接続具858を有するように構成されている。主分岐862は、軸866に整列した管状の主通路864を有している。主通路862は、導入鞘接続具854および主アダプタ接続具858を流体接続している。あくまで例であってこれに限られるわけではないが、主通路864の一実施の形態は、6Frの案内カテーテルを収容するように構成されている。側部ポート接続具868が主分岐862に位置し、主通路864と流体流通可能につながっている。第2の分岐870が、主通路864と所定の移行角度βで交差する管状の分岐通路872を有している。好ましい移行角度βは、約20°である。第2の分岐870の近位端874は、第2の接続具876を有している。有益な1つの実施の形態においては、通路絞り878が、導入鞘接続具854に成型されている。Y字ハブ本体852は、一部品で成型されてもよく、複数の部品から組み立てられてもよい。あるいは、(図示されていないが)、側部ポート接続具868が、図示した主分岐862への配置と同様なやり方で、第2の分岐870に位置してもよい。
図56Aおよび図56Bは、近位接続具システム850を示しており、主ポート858に止血弁880が取り付けられ、分岐ポート876にTouhy Borst弁882が取り付けられている。流体筒884が、側部ポート868に接続され、止め弁886および流体ポート888を流体接続している。近位端892と遠位端894とを有する導入鞘890が、鞘接続具854においてY字ハブ本体852に接続されている。近位接続具システム850は、局所流体送達システム900に接続されている。剛な筒902が、遠位端904(図57に示されている)、中近位部分906、および近位端908を有している。一実施の形態においては、剛な筒902が、ニッケルチタン合金で作られている。剛な筒902は、中近位部分906の遠位側で達鞘910に囲まれている。あくまで例であってこれに限られるわけではないが、達鞘910は、約6Fr〜約8Frの直径であってよい。中近位位置906において、トルク・ハンドル912が剛な筒902に接続されている。物質注入ポート916が、剛な筒902の近位端908に位置している。物質注入ポート916は、流体などの物質を導入するためのアダプタ弁920に接続されている。側部ポート接続具922が、筒924に接続され、さらに止めコック926および流体接続具928に接続されている。典型的な実施の形態においては、アダプタ920がルアー接続具である。他に典型的な実施の形態においては、側部ポート接続具922が、生理食塩水を注入するために使用される。達鞘ハンドル930が、達鞘910の近位端に位置し、達鞘910に堅固に取り付けられている。達鞘ハンドル930は、2つの達ハンドル・タブ934を有している。典型的な実施の形態においては、達鞘ハンドル930が、達ハンドル・タブ934が引き離されたとき、2つの部分に対称的に分かれるように構成されている。
図56Bにおいては、達鞘910が、達鞘910の遠位端(図示されていない)が通路絞り878(図55を参照)に当接するまで、Touhy Borstアダプタ882を通し、第2の分岐通路872を通して挿入されている。この時点で、力940がトルク・ハンドル912にて遠位方向へと加えられ、剛な筒902を達鞘910を通って押す。図56Bにおいて、剛な筒902が、導入鞘890へと前進させられている。或る1つの態様において、達鞘ハンドル930が、達ハンドル・タブ934を内向きに押すことによって2つに分かれる。達鞘910を、ハンドル930の達タブ934を離れるように引くことによって割り、図57に示す装置のような医療用介入装置が止血弁880へと進入し、主通路864(図55を参照)を通じてさらに前進し、剛な筒902に隣接できるよう、Y字ハブ本体852から引き抜くことができる。あくまで例であってこれに限られるわけではないが、達鞘934が、分割および剛な筒902からの取り外しの前に、Touhy Borst弁882を通してY字ハブ本体852から取り除かれてもよい。
図57は、導入鞘890が大動脈系32に挿入されている、図56Bの近位接続具システム850を示している。局所流体送達システム900の達鞘910(図示されていない)は、手前へと引き込まれて取り去られており、剛な筒902の遠位端904に位置する1つ以上の流体剤注入装置936が、前方へと進められて腎動脈34に位置している。介入カテーテル940が、止血弁880に進入し、導入鞘890を通じて前方へと進められ、流体剤注入装置936を腎動脈34の所定に位置に残しつつ腎動脈よりも遠い離れた位置においてさらなる医療的介入を行なうため、流体剤注入装置936を通過している。近位接続具システムを、1つの導入鞘を通じて3つ以上の装置を前進させて配置させるため、さらなる分岐ポートを備えるようにさらに変更できることを、理解すべきである。
図58は、図57に示した近位接続具組立体および流体投与組立体のさらなる実施の形態を示している。腎臓治療システム950が、導入鞘システム952、血管拡張器954、および二股腎臓カテーテル958を備える流体送達システム956を有している。すでに図54〜図57にて示した通路、生理食塩水システムおよび接続具の詳細については、説明を分かりやすくするため省略する。導入鞘システム952は、すでに図54および図55にて示したY字のハブ本体960を有しており、すでに図55にて説明したとおり種々の内部構造が構成されている。Y字ハブ本体960は、近位端966に止血弁962を有し、第2の端部970にTouhy Borst弁968を有している。Y字ハブ本体960の遠位端972は、導入鞘976に近位端974に接続されている。導入鞘976は、円錐台形状および放射性不透過性マーカ帯980を有する遠位端978を有している。一実施の形態においては、導入鞘976が、PTFE材料の内側ライナ、内側螺旋ワイヤ補強材、および外側重合体ジャケットで構成されている。導入鞘976は、近位端974から遠位端978まで測定した所定の長さLを有している。
遠位端980および近位端982を有する血管拡張器954は、好ましくは案内ワイヤ(図示されていない)のための中央管腔を備える重合体(例えば、押し出しによる筒)である。遠位端980は、先細りの円錐形状で構成されている。近位端982は、ルアー接続具984に接続されている。
流体送達システム956は、図56Aおよび56Bにおいてすでに説明したように、剛な筒986、トルク・ハンドル988、および近位ハブ990を有しており、二股カテーテル958を遠位端992に接続して備えている。二股カテーテル958は、一部が記憶形状材料で構成された2つの遠位延長部993、994を有している。遠位延長部993、994のそれぞれの遠位端995、996はそれぞれ、複数の流体ポート(図示されていない)および放射線不透過性マーカ帯997を有している。重合体筒998が、遠位延長部993、994の近位側に位置し、放射線不透過性マーカ帯1000を有している。流体送達システム956の近位ハブ990は、好ましくは流体剤を注入するためのルアー接続具1002を、剛な筒986に流体接続して有している。
単一管腔の引き剥がし式達鞘1004が、遠位端1006および近位端1008を有し、剛な筒986をスライド可能に囲んでいる。達鞘1004は、トルク・ハンドル988と二股カテーテル958との間に位置している。鞘1004の遠位端1006は、すでに図55にて説明したY字ハブ本体の主通路の遠位端の通路絞りと適合するように構成された形状および外径を有している。達鞘1004の近位端1008は、2つのハンドル1012と引き剥がしキャップ1014とを有するハンドル組立体1010に接続されている。
血管拡張器954が、第2の端部970のTouhy Borst弁968を通して、遠位端980が導入鞘976の遠位端978から突き出て滑らかな外側円錐形状を形成まで挿入される。導入鞘976の遠位端978が、腎動脈(図示されていない)の付近の大動脈系内に配置される。血管拡張器954が取り去られ、流体投与装置956が、達鞘1004を遠位方向へと、二股カテーテル958の遠位延長部993、994が達鞘1004内に収容されるまでスライドさせることによって準備される。達鞘1004の遠位端1006が、Touhy Borst弁968へと挿入され、図55に示したY字ハブ本体の主通路の絞りまで前進させられる。二股カテーテル958が、導入鞘976内へと遠位方向へと進められる。引き剥がし式達鞘1004が引き込まれ、図56Bにてすでに示したとおりTouhy Borst弁968を通って取り除かれる。二股カテーテル958が、導入鞘976の遠位端978を出て遠位方向に進められ、遠位延長部993、994が前成形された形状へと広がって、図57に示したとおり腎動脈にカニューレ挿入される。
図59は、二重式のY字近位接続具1150を模式的に示しており、大動脈系1158内に2つの局所流体送達システム1152、1154および介入カテーテル1156を有している。局所流体送達システム1152、1154の詳細は、図56Aおよび56Bに示されており、説明を分かりやすくするためここでは省略する。二重式のY字近位接続具1150は、図54および図55に示した近位接続具組立体と同様に構成されているが、もう1つの分岐ポートが追加されている。第2の分岐1160が、右側の腎動脈1162への薬品の注入のための局所流体送達システム1152を収容している。第3の分岐1164が、左側の腎動脈1166への薬品の注入のための局所流体送達システム1154を収容している。介入カテーテル1156が、止血弁1168を通って二重式Y字近位接続具1150に進入している。導入鞘1170は、局所流体送達システム1152、1154、およびカテーテル1156を同時に収容するような寸法とされている。図59では、第2の分岐1160および第3の分岐1164が二重式近位接続具の同じ側に示されているが、反対側に位置してもよく、他の有益な構成で配置されてもよい。あくまで例であってこれに限られるわけではないが、局所流体送達システム1152、1154の断面は、楕円や長円形状であってよい。あくまで例であってこれに限られるわけではないが、二重式Y字近位接続具1150は、案内ワイヤ、診断カテーテル、血流偏向器、および注入用組立体などの医療装置の幅広い組み合わせを、導入鞘1170を通じて大動脈系1158などの血管系へと前進させるように構成できる。
前記した種々の実施の形態によってもたらされる特有の利益にもかかわらず、先に図58に示したような腎臓総合治療システムのとくにきわめて有益な実施の形態の1つは、両方の腎臓への治療剤の局所投与に多くの環境において適切であると考えられる本発明の或る態様をさらに示すため、以下のようにもたらされる。
導入鞘システムは、導入鞘に接続されたY字ハブ本体からなる。すでに図54〜図55に示したようなY字ハブ本体が、好ましくは透明な材料から作られ、主通路および主通路に交差する第2の通路を備えて構成される。主通路の遠位端は、図55に示したような通路絞りを備えて構成される。Y字ハブ本体は、導入鞘接続具を遠位端に有し、生理食塩水をY字ハブ本体の主通路へと導入するためのポートを有している。止血弁が、Y字ハブ本体の主分岐の近位接続具へと取り付けられ、呼び径が6フレンチのカテーテルを収容するように構成されている。Touhy Borst弁が、Y字ハブ本体の第2のポートに位置する第2の接続具に取り付けられている。
導入鞘は、Y字ハブ本体の導入鞘接続具に接続され、TFE材料の内側ライナ、内側螺旋ワイヤ補強材、および外側重合体ジャケットで構成されている。呼びが8フレンチの導入鞘が、約0.116インチの内径、および約0.138インチの外径を有している。遠位端は、血管拡張器の遠位端と適合するよう円錐台の形状とされており、放射線不透過性マーカ帯を有している。導入鞘の近位端は、外側重合体ジャケットのみからなり、Y字ハブ本体の導入鞘接続具への接続のためフレアが付けられている。きわめて有益な一実施の形態においては、腎臓治療システムに、種々の体に対応するための複数の導入鞘が提供されている。典型的には、図58に示した公称使用可能長さLが約30cm、約35cm、約40cm、および約45cmである導入鞘が含まれるが、他の適切な長さも同様に提供することができる。この例では、種々の長さの導入鞘がそれぞれY字ハブ本体に接続されて一体化導入鞘システムとなるが、このシステムが、後に組み立てるよう別個に梱包および販売されてもよい。1つの例では、腎臓治療システムが、それぞれが異なる長さの導入鞘を備える複数の導入鞘システムを有している。
血管拡張器が、導入鞘の遠位端を腎動脈の近くの領域まで案内するため、この腎臓治療システムと一緒に使用される。血管拡張器は重合体の押し出し成型品であり、遠位端において先細りであって、約0.040インチの内側管腔を備え、直径が約0.035インチ〜約0.038インチの案内ワイヤを通過させるように構成されている。血管拡張器の使用可能長さは、導入鞘およびY字ハブ本体を通して配置することができるよう、対応する導入鞘の使用可能長さよりも公称で少なくとも約11cm長い。血管拡張器の近位端は、最初に生理食塩水で内側管腔を洗い流すため、ルアー接続具を有している。
診断カテーテルを備える案内ワイヤおよびこの技術分野において存在が知られている技法を使用し、経皮進入点に対する腎動脈の位置を明らかにした後、適切な長さを有する一体化導入鞘システムが選択される。血管拡張器が、Y字ハブの第2の分岐のTouhy
Borst弁を通して導入され、血管拡張器の遠位端が導入鞘の遠位端から突き出して円滑な外側円錐形状がもたらされるまで、前へと進められる。生理食塩水の流れが、Y字本体のポートおよび血管拡張器の近位端の口を通して導入される。血管拡張器が挿入されてなる導入鞘が、経皮進入点を通って案内ワイヤ上を、大動脈の腎動脈領域まで進められる。導入鞘の遠位端のマーカ帯を、位置決めを助けるべく蛍光透視に使用することができる。導入鞘の遠位端が腎動脈またはその近傍に配置されたとき、血管拡張器および案内ワイヤが、Touhy Borst弁を通ってY字ハブ本体から引き戻されて取り除かれ、一方、導入鞘は所定の位置に残される。
先に図56Aに示したような流体送達システムが、Y字ハブ本体への挿入のために準備される。この実施の形態においては、流体送達システムが、Nitinol管で作られ、遠位端、中近位部、および近位端を有している使用可能長さが約77cmの剛な筒を有している。先に図35に示したような二股カテーテルが、剛な筒の遠位端に接続されている。二股カテーテルの遠位延長部は、記憶形状を有しており、リボン線の内側コアを有する網補強された重合体で作られている。この実施の形態の遠位延長部はそれぞれ、遠位端またはその近傍に放射線不透過性マーカ帯および2つの注入口を有している。各遠位延長部の外径は、公称約3フレンチである。重合体筒が、遠位延長部の結合部の近位側に位置して二股カテーテルを囲んでいる。重合体筒は、放射線不透過性である2つの印を、遠位延長部の結合部の近位側約1cm〜1.5cmに配置して有しており、二股カテーテルと導入鞘との相対的な位置決めを助けている。
流体送達システムは、剛な筒の中近位部に組み合わされたトルク・ハンドル、および剛な筒の近位端に組み合わされた近位ハブを有している。近位ハブは、流体剤の注入のためのルアー接続具、および剛な筒へと流体接続された生理食塩水流通ポートを有している。
単一管腔の引き剥がし式達鞘が、剛な筒をスライド可能に囲むとともに、トルク・ハンドルと二股カテーテルとの間に位置している。この達鞘は、呼び長さが約15cmであり、遠位端および近位端を備えている。遠位端は、先に図55に示したようなY字ハブ本体の主通路の遠位端の通路絞りに一致するように構成された形状および外径を有している。達鞘の近位端は、2つのハンドルを備えるハンドル組立体に接続されている。ハンドル組立体は、近位端に引き剥がしキャップを有しており、引き剥がしキャップが取り除かれてハンドルが引き離されるとき、ハンドル組立体が2つの部分に分かれることができるように構成されている。達鞘の周囲の形状は、ハンドルが引き離されたとき2つの部分へと長手方向に容易に裂けるよう、壁の薄い部分を対向して有するように構成されている。
流体送達システムが、生理食塩水ポートから剛な筒の近位ハブに、二股カテーテルの遠位延長部先端の注入口へと通過するように生理食塩水を流すことによって準備される。二股カテーテルが、二股カテーテルの遠位延長部の先端が完全に達鞘内に位置するまで、カテーテルの剛な筒またはトルク・ハンドルを手前側に達鞘ハンドルに対して引くことによって達鞘内へと装填される。
二股カテーテルが装填された状態の達鞘の遠位端が、遠位端が主通路の通路絞りに着座するまで、Y字ハブ本体の第2のポートのTouhy Borst弁を通して挿入される。確実に遠位延長部が完全に引き剥がし式達鞘から出て完全に導入鞘内に入るよう、剛な筒のトルク・ハンドルに加えられる遠位方向への力が、二股カテーテルを導入鞘内へと、好ましくは導入鞘内へと少なくとも約15cm(ほぼ引き剥がし式達鞘の長さ)前進させる。
引き剥がし式達鞘が、先に図56Bにて説明したように達鞘ハンドル組立体を近位位置へと引き込むことによって、Y字ハブ本体から引き抜かれる。達鞘の引き抜きの際、二股カテーテルは導入鞘内の所定の位置に残る。達鞘の遠位端がY字ハブ本体から取り去られたとき、流体の喪失を防ぐためTouhy Borst弁が剛な筒上に締められる。引き剥がしキャップが、達鞘ハンドル組立体から取り除かれ、ハンドルが引き離されて、達鞘が長手方向に裂かれて2つの部分になり、剛な筒から取り去られて廃棄される。
二股カテーテルが、トルク・ハンドルにおいて剛な筒をY字ハブ本体に対して遠位方向へと動かすことによって、導入鞘の遠位端まで進められる。蛍光透視の案内を使用し、二股カテーテルが、導入鞘の遠位端を出て前進させられる。二股カテーテルはトルク・ハンドルによって操作され、同時に導入鞘が引き込まれ、遠位延長部が大動脈内で自身の記憶形状に向かって偏向し、腎動脈にカニューレ挿入する。ひとたび遠位延長部が導入鞘の遠位端から完全に延びて出て腎動脈内に位置すると、導入鞘の遠位端が、介入カテーテルの前進を可能にするため、二股カテーテルの重合体筒のマーカ帯の少なくとも直ぐ手前まで引き込まれるが、二股カテーテルは所定の位置にとどまったままである。導入鞘が位置決めされると、導入鞘内において二股カテーテルがさらに動くことがないよう、Touhy
Borst弁が締められる。
導入鞘は、引き続く処置の際に鞘が動くことがないよう、経皮進入位置またはその付近で縫合またはその他の方法で位置規制されてもよい。今や、流体剤を流体送達システムの近位ポートによって、剛な筒を通じ、図57に示したそれと同様の二股カテーテルを通して腎動脈へと送達することができる。
冠動脈の処置などの医療的介入処置が、Y字ハブ本体の近位接続具の止血弁を通して適切な案内ワイヤおよびカテーテルを挿入することによって開始される。この例では、公称6フレンチのカテーテルが、導入鞘を通過し剛な筒の側方に沿って大きな抵抗なく前方に進められる。
医療的介入が完了したとき、介入カテーテルおよび案内ワイヤが、止血弁を通じてY字ハブ本体から引き抜かれ、取り去られる。次いで、通常は流体剤の供給が止められるが、治療に続く或る期間の間、継続させてもよい。Touhy Borst弁が緩められ、剛な筒のトルク・ハンドルが手前側へとY字ハブ本体に対して引かれ、二股カテーテルの遠位延長部が腎動脈から出て導入鞘へと引き抜かれる。導入鞘が、経皮進入点から引き抜かれ、進入点が標準的な医療処置によって閉じられる。
本明細書で説明した種々の実施の形態が、大いに有用であると考えられる本発明の特定の幅広い態様を例証するものであることを、理解すべきである。とくに、各実施の形態について具体的に挙げられた構成部品、要素または特徴が、異なる名称や表示が与えられているかもしれないが、同様に他の実施の形態によって共有される本発明の特定の幅広い態様を例証するものであってよく、あるいはそのような幅広い態様に関して非実質的であるやり方で変更されてもよい。それらは、本明細書の全体にもとづき、当業者にとって自明である。
前記した或る特定の実施の形態は、両方の腎動脈について、腹大動脈壁に沿って離間した位置にあるそれぞれの入口部を通っての自己カニューレ挿入をもたらす本発明の或る大いに有用な態様を示している。「自己カニューレ挿入」とは、一般に、動脈内への線路をもたらすための前設置された案内ワイヤなしで、装置をそれぞれの入口部へと案内および挿入できるということを意味する。この態様のさらに有益な実施の形態においては、例えば二股カテーテルのアームまたはレッグなどについて、導入鞘から遠位への拘束からの放に付随する形状記憶の回復が、大動脈の壁面に対する自然な外向きの力のための効果的な手段をもたらす。単に外向きに付勢された先端を壁面に沿った正しい位置に配置することで、腎臓の入口に合わされ、対応する入口内へと跳ね開くことができる。このように、正しい位置を見つけるための有用な助けを、基本的なトルク伝達および腹大動脈を上下に動く長手方向の動きによって見つけることができ、案内ワイヤが使用されていないため、依然として「自己カニューレ挿入」と考えることができる。あるいは、偏向性や形付け探り針など、より操作的な機構を設けてもよく、その場合でも、案内レールがなく自身で到達する場合であれば自己カニューレ挿入と考えられるため、結果は「制御された自己カニューレ挿入」と考えられる。
本発明について本明細書に記載した種々の実施の形態は、ヨウ化造影材料を使用する診断処置からの放射線造影腎症(RCN)の防止など、腎臓に向けられた処置および治療において有用であり得る。RCNを進展させるリスクが大きいと認識されている介入的処置にさらされる患者の予防処置法として、一連の処置の枠組みが、腎臓への治療剤の局所投与にもとづいて開発されている。処置は、リスクの低い患者についても同様に有用であろう。そのような処置のために確認されている薬剤には、生理食塩水(NS)、および血管拡張薬であるパパベリン(PAP)、ならびにメシル酸フェノルドパム(FM)がある。
フェノルドパムについて認証されている使用は、迅速であるがすみやかに可逆である血圧降下が必要とされるときの病院内での高血圧症の静脈注射処置についてである。フェノルドパムは、約0.01mcg/kg/の少ない全身投与量から約0.5mcg/kg/IVの全身投与量において、投与量に依存した腎臓の血管拡張を引き起こし、腎皮質および腎髄質の両者への血流を増加させる。この生理学ゆえ、フェノルドパムは、高リスクの外科処置や造影腎症などの虚血性損傷から腎臓を保護するために利用できる。約0.01〜約3.2mcg/kg/、または腎動脈あたり(すなわち腎臓あたり)約0.005〜約1.6mcg/kg/の投与量が、本発明の実施の形態の多くの用途について適切であると考えられる。これまでのように、患者の最大許容全身投与量を割り出すため、開始投与量を選択し、必要に応じて増減することが、多くの例において有用であると思われる。しかしながら、最近のデータは、造影剤による腎障害の防止において、約0.2mcg/kg/フェノルドパムが、約0.1mcg/kg/よりも大きな効果を有することを示唆しており、この投与量が好ましい。
腎動脈の両方に投与される生理食塩水の投与レベルは、経験的に設定してもよく、あるいは滴定によって定められるように特別に調整しても有益である。カテーテルまたは注入ポンプの設計が、投与できる流体の量に実際上の制約をもたらすかもしれないが、可能な限り大量であることが望ましく、最大約2リットル毎時(平均的な180ポンドの患者において約25cc/kg/時間)、すなわち腎臓あたり毎時約1リットルまたは12.5cc/kgが有益であると考えられる。
両側用カテーテルを通じての最大約4mg/または最大約2mg/パパベリンの局所投与は、動物実験において安全が証明されており、約2mg/および約3mg/のカテーテルへの局所腎臓投与量、すなわち動脈または腎臓あたり約1mg/〜約1.5mg/の投与量は、人間における腎臓の血液流量を増加させることが示されている。したがって、両方の腎臓へのパパベリンの局所投与は、高い血清クレアチニンの基準線、糖尿病、または他の腎機能悪化の兆候など、既存のリスク要因を有する患者において、RCNのリスクを軽減するための役に立つと考えられる。
また、さらなる実施の形態によれば、単独または例えば予想される造影による損傷に先立って生理食塩水を送り込むなどの他の医療管理と併せて、きわめて少ないパパベリンの全身投与を与えることができるとも考えられる。そのような投与量は、例えば約3〜約14mg/時間(約3時間ごとに約10〜40mgのボーラス表示にもとづく‐パパベリンは一般に重量によっては投与されない)の間のオーダにあってよい。他の実施の形態においては、2〜3mg/または120〜180mg/時間の投与量である。やはり、両方への局所投与の文脈において、それぞれの動脈そのものについての投与速度半分になると考えられる。
この前記化合物のそれぞれの投与量範囲の特定の利益にもかかわらず、局所的なより多い量の投与が安全であろうと考えられる。滴定が、高投与量の許容についての試験の能力をもたらすと考えられるさらなる機構である。さらに、前記治療的投与を単独、または静脈生理食塩水などの全身処置とあわせて投与することが考えられる。
本発明を、高度に有用であって或るいくつかの利点をもたらすであろう他の実施の形態で実施できることを、理解すべきである。例えば、放射線不透過性マーカを、導入鞘および腎臓内カテーテルを操作および位置決めすべく蛍光透視によって使用するために図示および説明した。必要とされる蛍光透視設備および補助設備装置は、典型的には専門の場所に配置されており、本発明の体内使用をその場所に制限している。腎臓内カテーテルを位置決めするための他の様相は、蛍光透視の制約を克服するためにきわめて有用である。例えば、蛍光透視が容易に利用できないかも知れず、あるいは通常は血管造影検査室などに存在する特定の放射線防護が存在せず、蛍光透視の使用がユーザや他者を放射線へと過度に暴露させかねない手術室、集中治療室、および救急処置室における使用には、蛍光透視でない案内技法が、きわめて有用である。蛍光透視でない位置決めの使用は、腎臓内カテーテル・システムおよび方法を、血管造影検査室またはカテーテル研究室の外の臨床場面において、ATNおよびCHFなどの他の疾患の処置に使用できるようにする。
一実施の形態においては、腎臓内カテーテルが、超音波技術で可視化できる金属を備えるマーカ帯を組み込むように変更される。超音波センサが、視覚を得るため体表面の外に置かれる。一変形においては、携帯式かつ非侵襲の超音波計器が体の表面に置かれ、装置および両方の腎臓の入口の位置を突き止めるべくあちこち動かされる。この技法は、大動脈、両方の腎臓の入口、および腎臓内カテーテル、またはこれらの組み合わせ、あるいはこれらのいくつかの部分的な組み合わせを可視化すべく使用される。
他の有用な実施の形態では、超音波センサが、導入鞘および/または腎臓内カテーテルそのものに配置され、詳しくは、遠位延長部の先端に配置され、遠位延長部に沿って配置され、あるいはカテーテルの遠位端に配置される。超音波センサが実装されてなる腎臓内カテーテルによって、医師は、両方の腎臓の入口を突き止めるべくセンサを大動脈内で上下に動かすことができる。
さらなる実施の形態は、腎臓内カテーテルにDoppler超音波検査を組み込んでいる。Doppler超音波検査は、血流の方向、速度、および乱れを検出する。腎動脈は、大動脈に沿って離れているため、得られた速度および乱れが、両方の腎臓の入口を突き止めるべく使用される。Doppler超音波検査のさらなる利点は、非侵襲的であり、X線を使用しない点にある。この様相によれば、所望の位置に対する相対位置を示すため、Dopplerセンサを、例えば腎動脈へと腎動脈入口部を通ってカニューレ挿入される分岐部材に沿って設けることができる。
またさらなる実施の形態は、腎臓内カテーテルに光学技術を組み込んでいる。導入鞘の先端に光学センサが配置されている。導入鞘の光学センサは、腎臓の入口を突き止めるため、導入鞘の先端の周辺の領域の可視化を可能にする。この実施の形態のさらなる様相においては、透明なバルーンが、導入鞘の遠位端の周囲に配置される。腎臓入口部の光学的な視覚による確認を可能にするため、バルーンが膨らまされる。バルーンが、大動脈の血流を分離しつつ、導入鞘の先端と光学センサとの間の距離を可能にする。この距離が、大動脈内の画像の可視化能力を向上させる。さらなる様相においては、バルーンが、大動脈壁との接触を維持しつつバルーン壁を通っての潅流を可能にするよう構成される。壁との接触を可能にすることの利点は、光学センサによって視覚的に見ることができるよう、バルーンを腎臓入口部の付近で膨らませることができる点にある。他の様相においては、光学センサが、腎臓内カテーテルの遠位端に配置される。ひとたび腎臓内カテーテルが大動脈内に展張されると、光学センサが、大動脈の壁面の視覚的確認を可能にする。腎臓内カテーテルが、腎臓の入口を視覚的に確認できるまで、大動脈に従って上下に動かされる。この様相によってもたらされる光学画像によって、医師は、腎臓内カテーテルを腎動脈へと所定の深さまで動かすことができる。
他の実施の形態は、蛍光透視設備を必要とすることなく腎臓入口部の位置を突き止めるため、圧力、速度、および/または流量を測定するセンサを使用する。これらのセンサは、腎臓内カテーテルの遠位延長部の先端に配置される。センサが、圧力、速度、および/または流量についてリアルタイムのデータを表示する。もたらされたリアルタイムのデータにより、医師は、腎臓内カテーテルが腎臓入口部の近傍付近の位置にあるときのセンサのデータを観測することによって、両方の腎臓入口部の位置を突き止める。この実施の形態のさらなる様相においては、腎臓内カテーテルが、中近位および中遠位のセンサ・データを得るため、中遠位位置および中近位位置に位置する複数のセンサを有している。このリアルタイムのデータから、医師は、腎動脈の上下におけるかなりの流量差を観測でき、位置をほぼ突き止めることができる。この領域においては、かなりの大きさを有する血管は腎動脈のみであるため、センサ・パラメータのいずれについても、センサが大きな変化を検出するであろう。
またさらなる実施の形態においては、腎臓入口部の位置を医師に知らせる血液の化学における何らかの変化を検出するため、化学センサが腎臓内カテーテルに配置される。化学センサは、或るセンサ位置から他のセンサ位置への化学的変化を検出するため、腎臓内カテーテルの複数の位置に配置される。
したがって、直前の実施の形態によれば、それらが、蛍光透視画像化の必要をなくし、あるいは必要性を大幅に低減しつつ両側腎臓送達システムの位置を突き止めるため、センサ補助の案内をもたらす本発明のさらに一般的な態様に関することを理解すべきである。とくに、それらは、それぞれの装置を腎動脈に関して適切に位置決めするための放射線造影剤投与の必要性を減らし、ここで放射線造影は、本発明の実施の形態による治療が与えられる多くの患者の腎臓系にとってもともと問題が多い。さらに、多用途の改善されたシステムをもたらすため、ただいま説明した他の様相を、そのような様相の他のものと組み合わせて取り入れることができ、あるいは放射線不透過性のマーカまたは染料投与と組み合わせ取り入れることができることを、理解すべきである。さらにまた、ただいま述べた実施の形態によるそのような有益な様相は、例えば、2つの腎動脈のそれぞれにカニューレ挿入するように構成されたシステム、腎動脈入口から腎動脈へと流入する血液の領域に薬剤を注入するため、1つ以上の注入口を腹大動脈内の所望の位置に位置決めするように構成されたシステム、および血液または注入された薬剤の腹大動脈壁に沿った腎動脈入口からの腎臓系への流れを向上させるため、腹大動脈流の或る領域の絶縁、閉塞、または偏向をもたらすように構成されたシステムなど、他の両側腎臓送達システムのための使用も考えられる。さらに、このようなセンサの使用は、望ましい配置である、あるいは望ましくない配置であることを示す環境の変化を知らせる検出されたパラメータの変化を監視することによって実行してもよい。あるいは、それらが、患者の体内の特定の位置を示すことが経験的に知られているそのようなパラメータの1つ以上の痕跡信号を認識することによって実行されてもよい。
さらなる変更または改善を、前記種々の独立した態様によって幅広く有益であると考えられる本発明の意図する範囲を離れることなく、ここに示して説明した実施の形態によって行なうことができる。例えば、本発明の実施の形態のさまざまな変更または本発明の実施の形態とのさまざまな組み合わせを、本明細書を検討のうえ、当業者にとって他の利用可能な情報に照らして行なうことができ、それらは依然として本発明の意図する範囲の中にある。
以上の説明は多くの詳細を含んでいるが、それらは本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、単に本発明の現時点の好ましい実施の形態のいくつかの例示をもたらしていると解釈すべきである。したがって、本発明の範囲は、当業者にとって自明になるであろう他の実施の形態を完全に包含するものと考えるべきであり、したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲以外の何者にも制限されないと考えるべきであり、特許請求の範囲において或る要素に単数で言及しても、そのように明示されない限りは「ただ1つ」であることを意味しているのではなく、「1つ以上」であることを意味している。前記好ましい実施の形態の各要素に関し、当業者にとって公知のすべての構造的、化学的、および機能的な均等物は、ここでの言及によって明白に本明細書に組み入れられるものであり、本発明の特許請求の範囲に包含されるものである。さらに、装置または方法は、必ずしも本発明が解決しようとする課題のそれぞれをすべて解決していなくても、本発明の特許請求の範囲に包含される。さらに、本明細書の開示におけるいかなる要素、構成部品、または方法の各ステップも、それらの要素、構成部品、または方法の各ステップが特許請求の範囲に明記されている否かにかかわらず、公開しようとするものではない。請求項のすべての要素は、ここでは、その要素が「・・・のための手段」という表現を使って明示されていない限りは、米国特許法第112条第6パラグラフの規定のもとで解釈されるべきものではない。
以下の図面は、あくまで例示の目的のためのものであるが、これら図面を参照することによって、本発明がより充分に理解されるであろう。
図1は、本発明による流体剤投与カテーテルの遠位部分を示しており、動脈内への固定のための前成形された形状を有している。 図2Aは、鞘内に導入された前成形形状カテーテルの展張方法を示している。図2Bは、図2Aに示した鞘を中間まで引き込んだ状態を示している。図2Cは、図2Aに示した鞘をさらに引き込んだ状態を示している。 図3は、分岐動脈内へと延びた流体投与カテーテルを示しており、高度な柔軟性の変形可能部分を備えている。 図4Aは、図3に示した変形可能部分を備えるカテーテルを探り針を使用して挿入する方法を示している。図4Aは、図3に示した変形可能部分を備えるカテーテルを探り針を使用して展張する方法を示している。 図5は、前成形の固定用形状を有する流体投与カテーテルの他の実施の形態を示している。 図6Aは、図5に示した前成形形状カテーテルを探り針によって展張するための第1のステップを示している。図6Bは、図5に示した前成形形状カテーテルを探り針によって展張するためのもう1つのステップを示している。図6Cは、図5に示した前成形形状カテーテルを探り針によって展張するためのさらなるステップを示している。図6Dは、探り針で展張されて、図5に示した固定用の形状を有している前成形形状カテーテルを示している。 図7Aは、固定用装置として可撓性の補強要素を使用する多管腔カテーテルを示している。図7Bは、ループの広がりを形成する補強要素の遠位方向への動きを示している。図7Cは、血管内に挿入されている、図7Bに示したカテーテルの断面図を示している 図8Aは、図7Aに示したカテーテルの他の実施の形態を示しており、補強要素が螺旋構成でカテーテルの周囲を巡っている。図8Bは、図8Aにおいて形成されたループを、補強要素が広げられたときについて示している。図8Cは、図8Bに示したカテーテルの断面図を示しており、動脈の壁面に対称に固定されている。 図9は、図7Aに示した装置の他の実施の形態であり、固定具として2つ以上の補強要素を備えている。 図10は、図9に示した多管腔カテーテルを示しており、4つの補強要素を備えて分岐動脈に挿入され、固定されている。 図11Aは、固定のための補強要素を遠位端近傍に備える固定式カテーテルを示している。図11Bは、補強要素が展張されている、図11Aに示した固定式カテーテルを示している 図12Aは、先に図10に示したように固定力をもたらすループを形成するため、固定式カテーテルを製造する方法を示している。図12Bは、外向きに屈曲するようループが展張されている、図12Aの固定式カテーテルを示している 図13Aは、形状保持材料からなる2つのループを使用した他の固定式カテーテルを示している。図13Bは、鞘内に拘束されている、図13Aに示した固定式カテーテルを示している。図13Cは、血管内で展張されている、図13Aに示した固定式カテーテルを示している 図14Aは、非対称の膨張可能固定部材を備えている、本発明による多管腔カテーテルの側面図を示している。図14Bは、膨張可能固定部材が鞘内に畳まれている、図14Aのカテーテルの断面図でいる。図14Cは、血管内で展張された図14Aのカテーテルの断面図である。 図15Aは、多ローブ対称形膨張可能固定部材を備える多管腔カテーテルを示している。図15Bは、膨張可能固定部材が鞘内に畳まれている、図15Aのカテーテルの断面図でいる。図15Cは、血管内で展張された図15Aのカテーテルの断面図である。 図16は、前成形の複合形状を有する固定式腎臓カテーテルの遠位部分を示している。 図17は、複合形状が270°のループからなっている、図16に示した腎臓カテーテルの他の実施の形態を示している 図18Aは、遠位固定部が制御ワイヤによって操作される二股腎臓カテーテルを示している。図18Bは、図18Aに示したカテーテルの線18B‐18Bに沿って得た断面図を示している。 図19は、遠位部分が固定のための反対向きの前成形90°ループ形状を有している、前成形二股カテーテルを示している 図20は、前成形二股カテーテルの一変形を示しており、1つの遠位部分が図17に示したものと類似しており、第2の遠位部分が図10に示したものと類似している。 図21は、図20に示した二股カテーテルについて、線21‐21に沿って得た断面を示している。 図22Aは、遠位端付近に長手方向のスリットを有する多管腔カテーテルの平面図を示している。図22Bは、線22B‐22Bに沿って得た図22Aの断面図を示している。図22Cは、図22Aに示したカテーテルのヒンジを形成する穿孔横切断を示しており、ヒンジが途中まで開いた位置にある。図22Dは、ヒンジを完全に開いた位置まで撓ませて主動脈へと挿入されている図22Aに示したカテーテルを示している。 図23は、それぞれ腎動脈内に直接配置された2つの別個の極小カテーテルを示している。 図24は、柔軟な腎臓副カテーテルを有する流れ案内式のカテーテルおよび膨張状態にある膨張可能部材を示している。 図25は、膨張可能部材は収縮状態にある、図24に示した流れ案内式カテーテルを示している 図26は、腎動脈の上流からの上腕アプローチに使用するための流れ案内式カテーテルを示している。 図27は、上流からの上腕アプローチに使用するための流れ案内式カテーテルを示しており、膨張可能部材を備えている。 図28は、上腕アプローチを使用する流れ案内式カテーテルに付随して使用できる円錐台形状の流れ偏向器を示している。 図29は、上腕アプローチを使用する小型の流れ案内式カテーテルを示している。 図30は、遠位端膨張可能部材を備える副カテーテルを有している、図29に示した流れ案内式カテーテルを示している 図31は、上腕アプローチを使用する独立した小型流れ案内式副カテーテルを示している。 図32は、遠位端膨張可能部材を備えている、図31に示した独立した副カテーテルを示している 図33は、二股腎臓カテーテルの遠位端を示している。 図34は、図33に示した二股カテーテルの近位端を示しており、ハブ組立体および引っ張りワイヤのための制御つまみを有している。 図35は、二股腎臓注入カテーテルの非支持前形成遠位延長部を示している。 図36は、遠位延長部腎動脈内に位置している図35の二股カテーテルを模式的に示した図である。 図37は、前形成された遠位延長部を備える他の二股腎臓注入カテーテルである。 図38は、遠位延長部をずらして備えている、図37に示したような二股カテーテルであ 図39は、片側に複数の遠位延長部がずらされて配置されている、図37に示した二股カテーテルの他の実施の形態であ 図40は、案内ワイヤによって制御される可動の遠位延長部を備える二股カテーテルである。 図41は、図40に示したような他の二股カテーテルであり、両方の可動遠位延長部が、案内ワイヤによって別個に操作可能である。 図42は、前形成された遠位延長部を4つ備える二股注入カテーテルを示している。 図43は、2つの延長部を腎動脈内に位置させてなる図42に示したカテーテルを模式的に示した図である。 図44は、4つの延長部を腎動脈内に位置させてなる図42に示したカテーテルを模式的に示した図である。 図45は、複数の前成形された遠位延長部を備える腎臓注入カテーテルの他の有益な実施の形態を示している。 図46は、腎動脈の交点における大動脈の概略の断面図であり、複数の遠位延長部を有するカテーテルが展張されている。 図47は、複数の枢動遠位延長部を備える注入カテーテルを模式的に示した図である。 図48Aは、遠位延長部を複数有する本発明によるカテーテルの製造における一ステップを示している。図48Bは、遠位延長部を複数有するカテーテルの製造における他のステップを示している。図48Cは、遠位延長部を複数有するカテーテルの製造におけるさらなるステップを示している。図48Dは、遠位延長部を複数有するカテーテルの製造におけるもう1つのステップを示している。図48Eは、遠位延長部を複数有するカテーテルの製造におけるさらなるステップを示している。図48Fは、遠位延長部を複数有するカテーテルの製造におけるもう1つのステップを示している。図48Gは、遠位延長部を複数有するカテーテルの製造におけるさらなるステップを示している。 図49は、静脈系において使用するための本発明による排出用カテーテル・システムを示した図である。 図50は、図49に示した排出用カテーテル・システムの遠位端の詳細図であり、腎静脈内に配置されている。 図51は、図50に示した排出用カテーテル・システムの遠位端の他の実施の形態を示しており、展張可能メッシュが腎静脈内で展開されている。 図52は、図50に示した排出用カテーテル・システムについて、遠位端の他の実施の形態の詳細図であり、図50および図51に示した実施の形態を組み合わせている。 図53は、図49に示した排出用カテーテルの近位端に位置する典型的な可逆ローラ・ポンプを示している。 図54は、大動脈用の装置をカテーテルとともに送達するための近位接続具システムを示している。 図55は、図54に示した近位接続具システムの断面図を示している。 図56Aは、局所流体送達システムと組み合わされている、図54に示した近位接続具システムを示している。図56Bは、局所流体送達システムが導入鞘内に進められている、図56Aに示した近位接続具システムを示している 図57は、腎動脈内に配置された流体注入装置および同時に大動脈内に配置されたカテーテルを備えている、図54〜56Bに示した近位接続具システムを示している 図58は、導入鞘システム、血管拡張器、流体送達システム、および二股カテーテルを備える腎臓治療システムを示している。 図59は、動脈系内に2つの局所流体送達システムおよび1つの介入カテーテルを有する二重Y字組立体の模式図である。

Claims (27)

  1. 局所腎臓送達システムであって、
    第1のポートを備えている第1の腎臓送達部材であって、該第1の腎臓送達部材は、第1の腎動脈内の第1の送達位置へと、患者の腹大動脈の腹大動脈壁に沿って第1の位置に位置している対応する第1の腎臓入口部を経由して送達されるように適合されている、第1の腎臓送達部材、
    第2の遠位ポートを備えている第2の腎臓送達部材であって、該第2の腎臓送達部材は、第2の腎動脈内の第2の送達位置へと、該腹大動脈壁に沿って該第1の位置とは異なる第2の位置に位置している対応する第2の腎臓入口部を経由して送達されるように適合されている、第2の腎臓送達部材、および
    該第1のポートおよび第2のポートがそれぞれ該第1の送達位置および第2の送達位置に位置している場合に、該患者の体外に位置するように適合されている、近位接続具組立体、
    を備え、
    該近位接続具組立体は、該患者の体外から、該近位接続具組立体を介し、該第1の送達位置および第2の送達位置においてそれぞれ該第1のポートおよび第2のポートを経由して、それぞれ該第1の腎動脈および第2の腎動脈へと物質を送達するように、該第1のポートおよび第2のポートに接続されている、
    局所腎臓送達システム。
  2. 請求項1に記載のシステムであって、
    近位端部および遠位端部を有する細長い本体であって、該細長い本体は、該近位端部が前記患者から外部へと延びる場合に、前記腹大動脈内の位置へと送達されるように適合されている細長い本体、
    をさらに備え、
    前記第1の腎臓送達部材および第2の腎臓送達部材は、該細長い本体の遠位端部から延びる、システム。
  3. 請求項2に記載のシステムであって、
    前記細長い本体の遠位端部は、第1のポートおよび第2のポートを備え、
    前記第1の腎臓送達部材および第2の腎臓送達部材は、該細長い本体に対して可動性であり、該第1の腎臓送達部材および第2の腎臓送達部材は、該第1のポートおよび第2のポートをそれぞれ通って該細長い本体から軸方向および/または横方向に延びるよう調節可能である、システム。
  4. 請求項2に記載のシステムであって、
    前記第1の腎臓送達部材は、前記細長い本体に対して実質的には固定されており調節不可能であり、そして
    前記第2の腎臓送達部材は、該細長い本体に対して調節可能である、
    システム。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載のシステムであって、
    前記細長い本体の遠位端部分に沿って位置するカニューレ挿入組立体であって、該カニューレ挿入組立体は、遠位端、近位端、長手軸に沿った該近位端と該遠位端との間の長さ、および該長手軸の周囲の円周を備える、カニューレ挿入組立体;
    をさらに備え、
    前記第1の腎臓送達部材および第2の腎臓送達部材は、該円周を廻って離間している第1の円周位置および第2の円周位置において、該カニューレ挿入組立体に沿って位置し、
    該カニューレ挿入組立体は、前記第1の腎臓入口部および第2の腎臓入口部に関連して前記腹大動脈内の位置に配置されるように適合されており、
    該カニューレ挿入組立体は、該第1の腎臓送達部材および第2の腎臓送達部材の遠位端および近位端を互いに寄せ集めるように、該位置において長手方向に折り畳み可能であり、
    該カニューレ挿入組立体の長手方向での折り畳みの際に、該第1の腎臓送達部材および第2の腎臓送達部材は、それぞれの円周位置において該長手軸から半径方向外側に広がるように付勢され、半径方向に広がった該送達部材は、前記第1の腎動脈および第2の腎動脈に、該位置に沿ったそれぞれの腎臓入口部を経由してそれぞれカニューレ挿入するように適合されている、
    システム。
  6. 請求項1に記載のシステムであって、前記第1の腎臓送達部材および第2の腎臓送達部材のうちの少なくとも1つが、各腎臓脈において、対応する腎臓入口部を経由して前記腹大動脈に沿って、実質的に自己カニューレ挿入するように適合されている、システム。
  7. 請求項6に記載のシステムであって、前記第1の腎臓送達部材および第2の腎臓送達部材のうちの少なくとも1つが、制御可能な形状を有し、該制御可能な形状は、前記患者の外の位置から、該制御可能に自己カニューレ挿入する送達部材への力の伝達によって、少なくとも部分的に前記位置内で選択的に操縦可能である、システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のシステムであって、
    前記第1の腎臓送達部材は、前記第1の腎動脈に関して前記第1の入口部を経由して実質的に自己カニューレ挿入するものであり、
    前記第2の腎臓送達部材は、前記第2の腎動脈に関して前記第2の入口部を経由して、制御可能に自己カニューレ挿入するものであり、該第2の腎臓送達部材は、制御可能な形状を有し、該第2の腎臓送達部材は、該第2の腎動脈に該第2の入口部を経由して、制御可能にカニューレ挿入するために操縦可能である、
    システム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のシステムであって、
    前記近位接続具組立体は、第1の近位接続具および第2の近位接続具を備え、
    該第1の近位接続具は、前記第1のポートと流体接続されており、
    該第2の近位接続具は、前記第2のポートと流体接続されている、
    システム。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のシステムであって、
    前記近位接続具組立体は、共通の流体通路を経由して前記第1のポートおよび第2のポートの各々と流体接続されている1つの共通の接続具を備える、
    システム。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のシステムであって、
    第1の構成から第2の構成へと調節可能である固定具、
    をさらに備え、
    該第1の構成である該固定具は、前記患者の腹大動脈または第1の腎動脈のうちの1つに沿った固定位置へと送達されるように適合され、
    該固定位置において該第2の構成である該固定具は、前記第1の腎臓送達部材を、前記第1のポートが該第1の腎動脈内の前期第1の送達位置にて実質的に保持されている状態に固定するよう適合され、
    該固定位置において該第2の構成である該固定具は、該固定位置を通る実質的な血流を許容するように適合されている
    請求項1に記載のシステム。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のシステムであって、
    前記固定具は、第1の固定具を供え、
    前記固定位置は、第1の固定位置であり、
    該システムは、
    第1の構成から第2の構成へと調節可能である第2の固定具、
    をさらに備え、
    その第1の構成である該第2の固定具は、前記患者の腹大動脈または前記第2の腎動脈のうちの1つに沿った第2の固定位置へと送達されるように適合され、
    該第2の固定位置においてその第2の構成である該第2の固定具は、前記第2の腎臓送達部材を、前記第2のポートが該第2の腎動脈内の該第2の送達位置に実質的に保持されている状態に固定するよう適合され、
    該第2の固定位置においてその第2の構成である該第2の固定具は、該腹大動脈から該第2の腎動脈に沿って腎臓へと至る実質的な血流を許容するように構築される、
    システム。
  13. 請求項1〜12のうちのいずれか1項に記載のシステムであって、
    物質の供給源、
    をさらに備え、
    前記第1の送達部材は、前記患者の外の位置から、前記第1の送達位置の前記第1の送達ポートを通じて、前記第1の腎動脈内へと該物質を送達するように適合されている、システム。
  14. 前記物質供給源が、流体剤を含む、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記流体剤が、腎臓保護剤を含む、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記流体剤が、利尿薬を含む、請求項14に記載のシステム。
  17. 前記流体剤が、血管収縮薬を含む、請求項14に記載のシステム。
  18. 前記血管収縮薬が、ドパミンあるいはそのアナログまたは誘導体を含む、請求項17に記載のシステム。
  19. 前記流体剤が、血管拡張薬を含む、請求項14に記載のシステム。
  20. 前記流体剤が、血管作用薬を含む、請求項14に記載のシステム。
  21. 前記流体剤が、カルシウム・チャネル遮断薬を含む、請求項14に記載のシステム。
  22. 前記流体剤が、メシル酸フェノルドパムあるいはそのアナログまたは誘導体を含む、請求項14に記載のシステム。
  23. 前記流体剤が、ドパミンDA 作用薬を含む、請求項14に記載のシステム。
  24. 請求項1〜23のいずれか1項に記載のシステムであって、
    前記第1の腎臓送達組立体および第2の腎臓送達組立体は、一緒になって、両側腎臓送達システムを構成しており、
    該システムは、
    血管アクセスシステムであって、該血管アクセスシステムは、近位ポートと遠位ポートとの間を延びる少なくとも1つの管腔を備える細長い管状の本体を備え、該血管アクセスシステムは、該近位ポートが前記患者の体外に位置する場合に前記第1の腎臓入口および第2の腎臓入口部に関連する前記腹大動脈に沿った位置への経管アクセスを有している血管内に位置するように適合される、血管アクセス・システム、ならびに
    経皮経管介入装置であって、該経皮経管介入装置は、前記第1のポートおよび第2のポートがそれぞれ前記第1の送達位置および第2の送達位置に位置する状態で該位置を通って介入位置へと送達されるよう適合されている、経皮経管介入装置、
    をさらに備え、
    該両側腎臓送達組立体および該経皮経管介入装置は、該血管アクセス装置を通じて該血管中へと経皮的に送達されるように適合されており、かつまた該血管アクセス装置内に同時に係合されるように適合されている、システム。
  25. 請求項1〜24のいずれか1項に記載のシステムであって、
    第1のマーカーおよび第2のマーカー、
    をさらに備え、該第1のマーカーおよび第2のマーカーは、前記第1のポートおよび第2のポートに対応する位置において前記第1の送達部材および第2の送達部材の各々に位置し、該第1のマーカーおよび第2のマーカーは、前記腹大動脈内の該第1のポートおよび第2のポートの位置を該位置に関して示すように適合されている、システム。
  26. 請求項1〜25のいずれか1項に記載のシステムであって、
    前記第1の送達部材および第2の送達部材の各々は、ワイヤで補強された複合材料の筒、
    を備える、システム。
  27. 請求項1〜26のうちのいずれか1項に記載のシステムであって、
    近位端部分と遠位端部分とを備える細長い本体、
    をさらに備え、
    前記第1の送達部材および第2の送達部材の各々は、該遠位端部から第1の半径に沿った第1の曲線を伴って延びる近位部分を有し、
    該第1の送達部材および第2の送達部材の各々は、該近位部分から第2の半径に沿って、該第1の曲線と反対の第2の曲線を伴って延びる遠位部分を有する、
    システム。
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