JP2006507173A - 運転室用サブアセンブリ - Google Patents
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Abstract
本発明は自動車の運転室用サブアセンブリに関する。前記サブアセンブリは、自動車内部の幅方向にわたって延在し、支持構造として構成されるクロスメンバ(9)を具備し、それによって運転者モジュール(7)、中央モジュール(6)及び乗員モジュール(5)は、クロスメンバ及びインストルメントパネルを構成する。本発明は、隣接モジュールをアダプタ部分(2)により間接的に、及び直接的に、その両方の場合において、相互に接続できるように、これらのモジュールが構成されることを特徴とする。このことによりクロスメンバ及びインストルメントパネルは異なる車幅に適合し、組み立てられると、自動車に設置できる事前組立された自立形補強ユニットを形成することができ、設置されると、前記自動車を横方向に強化することができる。
Description
本発明は、請求項1の前文による、自動車内部の幅方向にわたって延在し、支持構造体として設計されるクロスメンバを有する、自動車の運転室用サブアセンブリに関する。
特許文献1は、自動車の運転室用サブアセンブリを開示する。このサブアセンブリは、両端部領域に、乗員室への接続用の取付点と、ステアリングコラムへの接続用の自動車の長手方向軸から偏心している取付点とを有する、自動車内部のほぼ全幅にわたって延在するクロスメンバを具備する。
運転室サブアセンブリの製造を簡単にし、使用される多様な構成要素数を減らすために、知られているサブアセンブリの場合、クロスメンバ及び取付点が構造ユニットを形成し、クロスメンバの外形、乗員室への接続用、及びステアリングコラムへの接続用取付点がクロスメンバの長手方向中央面に対し対称的であるか、またはクロスメンバの幾何学的中央点に対し対称的であり、その点は、自動車の長手方向軸との平行線、及び自動車上の垂直方向に位置し、クロスメンバの長手方向中央面は、垂直方向に、及び自動車の横方向軸の方向に延び、クロスメンバの幾何学的中央点と交差する面にあり、その点は、自動車の長手方向軸との平行線、及び自動車上の垂直方向に位置することが提案される。
特許文献2は、自動車の前端部分の上部クロスメンバを開示する。上部クロスメンバは、クロスメンバの長手方向に互いに前後に並んで配置され、互いに接続される少なくとも2つのアセンブリ支持モジュールから構成される。アセンブリ支持モジュールは中空形状で、それぞれアセンブリ支持モジュールの長手方向に対して横方向に押し出された軽金属押出し材から成り、アセンブリ支持モジュールに所定の安定性を与えるのに適した多数の補強リブを有する。アセンブリ支持モジュールは、それらのモジュールを共に差し込むことができ、クリップのような方法で互いに、又は隣接中空形状に接続できる端部領域を有する。
特許文献3は、乗用車の端部壁及び運転室用構造ユニットを開示する。それによれば、端部壁は、延伸シートメタルと溶射されたプラスチックからなる一体複合構成要素として形成される。この構造では、比較的精度が甘く形成され、例えば、ペダル台やステアリングコラムサスペンションなど、高負荷を受ける部品には、シートメタルに一体化された補強部をもたせる大規模シートメタルプレス加工品が、射出成形型に投入され、射出成形によって熱可塑性樹脂で包封される。このことにより、速やかに、簡単且つ標準作業動作で、補強用の複合構成要素の繊細な構造を提供するか、又は付属部品用の取付台を提供することが可能となる。
特許文献4は、前方に倒すことができる様々な大きさの運転室を有するキャブオーバトラック用運転室を開示し、後部壁、2つの側壁、前部壁、ルーフアセンブリ及びフロアアセンブリから構成された運転室のホワイトボディは、同一構造の多数の標準化された機能モジュールによって補強されている。後部壁、2つの側壁及び前部壁は、それぞれ単一部品シートメタルプレス加工品によって形成され、ルーフアセンブリ及びフロアアセンブリと一緒に組み立てられる。この場合、標準化された前部壁は、それが、それぞれルーフ補強部を成すルーフ領域までの移行部において、及びレールライン下の全幅にわたり後方に引き抜かれるように設計される。下方引戻し領域において、側面保護の働きをする2つの標準化されたコーナ部品、開放機構を有する標準化された前面フラップ、およびその前面フラップで覆うことができる機能要素は、ホイールハウス部品及びホイールカバー部品、ダッシュボードの部品及び運転室から完全に分離されたシャシフレームに締結できる入口が他の標準化された機能モジュールとして提供され、さらに運転室の露出位置において、形状強化部材の少なくとも一部が追加機能を呈するように設計される、そのような形状強化部材が提供されるように締結される。
本発明は、自動車の運転室用サブアセンブリの改良実施形態を明記し、その結果、特に製造過程及び標準化された構成要素数についての柔軟性を増す課題に関する。
この課題は、独立請求項の主題で解決される。有利な実施形態は従属項の手段である。
本発明は、支持構造として設計されたクロスメンバ及びダッシュボードを有し、そのクロスメンバとダッシュボードは、隣接モジュールをアダプタ部品によって間接的に、及び直接的に、その両方において互いに締結できるように、それぞれ運転者モジュール、中央モジュール、および前部乗員モジュールを有する、自動車の運転室用サブアセンブリを設計する一般的な考え方に基づいている。このことにより、様々なアダプタ部品の使用により、特に、アダプタ部品を省略することにより、クロスメンバ及びダッシュボードを異なる車幅に適合させることが可能となる、したがって、製造過程時の柔軟性を高めることができる。
それぞれのクロスメンバモジュール及びダッシュボードモジュールは、異なる運転者室を形成するために、必要に応じて組み合わせて組み立てることができる。様々なアダプタ部品を設置又は省略することによって異なる運転者室幅を簡単に実現できる。モジュラーシステムのおかげで、様々な運転者室が、それぞれ運転者モジュール、中央モジュールおよび前部乗員モジュール、さらに設計幅により、多数の異なるアダプタ部品から構成され、その結果、標準化された個別構成要素をいつでも使用することができ、したがって、取付及び製造コストを低く抑えることができる。
同時に、クロスメンバ及びダッシュボードは、組み立てられると、自動車に設置できる事前組立自立形補強ユニットを形成し、設置されると、自動車の横方向を強化する。個々のモジュールを事前製作することができるおかげで、製造過程は、簡易化及び/又は加速され、従来形クロスメンバの場合の下部Aピラーの領域で起こるようなシーリングの問題が回避できる。
本発明は、管状支持フレーム構造体として、又は端部壁として、又は自立形レールとして、又は少なくとも1本の一体化空気ダクトとのハイブリッド構成要素としてクロスメンバを設計する利点をさらに与える。本発明による解決手段が提供する大きな可変性は、このことから分かる。
それぞれのモジュール及び/又はアダプタ部品用の本発明によるモジュラーシステムは、例えば、管状支持フレーム構造体又は自立形レールのような異なる支持構造体に使用でき、本発明の機能が、それぞれのモジュール及び/又はアダプタ部品内への、例えば、上述の空気ダクトのような、多様な付属部品の一体化によって追加的に増加される。この場合、モジュール及び/又はアダプタ部品は、それらが互いに両立し得るように設計される同一の接合面を有し、隣接モジュールの機能、例えば空気誘導、を継続する付属部品をアダプタ部品に追加できるように、設計されると好都合である。その結果、クロスメンバの、及びダッシュボードの組立時に、クロスメンバに一体化される対応構造体が異なる運転室幅への正確な嵌合で継続されることが保証される。
本発明による解決手段の1つの特に好ましい展開は、クロスメンバ及び/又はアダプタ部品が軽量構造のものであることを特徴とする。この接続に特に適しているのは、アルミニウムの中空材又は押出し材、及び/又はプラスチック及び周囲を発泡プラスチックで包囲した金属材料、または他の複合材料の組合せである。自動車の動力消費量は、移動する車両重量と直接関連している。適当な軽量構造化及び上述材料の混入によって、自動車の固有重量を減少させ、したがって燃料を節約することが可能となる。
本発明の他の重要な特徴や利点は、従属項から、図面から、及び図面を参照しての図の関連説明から明らかとなる。
上述の特徴及び以下で説明することになる特徴は、それぞれ述べられた組合せだけでなく、本発明のフレーム構造から逸脱することなく他の組合せ又はそれらのままでも使用できることは言うまでもない。
本発明の好ましい例示的実施形態を、図面で示し、以下の説明で詳述するが、同一又は同様又は機能的に同一の構成要素には同参照番号を付すものとする。
図1によれば、支持構造体として設計され、ここでは端部壁1が例として示されているクロスメンバ9は、複数の構成要素、すなわち2つの側部アダプタ部品4、運転者モジュール7、中央モジュール6、前部乗員モジュール5、及びモジュール5と6との、及び6と7との間に配置され、それぞれのモジュールを接続する2つの中央アダプタ部品2を示す。
クロスメンバ9は、自動車の運転室(図1に示さず)に配置され、車内の全幅にわたって延在する。この場合、組み立てられると、クロスメンバ9及びダッシュボード(図1に図示せず)は、自動車に設置できる事前組立及び自立形補強ユニットを形成し、設置されると、自動車を横方向に強化する。クロスメンバ9は、管状支持フレーム構造体、ハイブリッド支持フレーム構造体11(図2を参照)として、又は自立形レール17(図3を参照)として設計されても良い。
ダッシュボードはホルダ8に固定でき、それらのホルダ8の1つが、例として前部乗員モジュール5又は中央モジュール6に配置されている。さらに、ネジ止めポイント16がそれぞれのモジュール5、6及び7、及び/又はアダプタ部品2、4に設けられ、それらの点に、例えば、中央コンソール12(図2参照)のような様々な付属部品を締結することができる。
個々のモジュール5、6、7は、隣接モジュール(5と6及び6と7)が、中央アダプタ部品2によって間接的に、及び直接的に、その両方の場合において、それらの各接合部分3で互いに締結できるように設計される。アダプタ部品2及び4を適切に使用すれば、異なる車幅の実現が可能となる。
例えば、狭い車幅は、アダプタ部品2及び4を使用しないでモジュール5、6、7を直接接続することよって達成される。中間の車幅は、それぞれモジュール5と6及び6と7の間に少なくとも1つの中央アダプタ部品2を有するが、それよりも広い車幅は、側部アダプタ部品4を前部乗員モジュール5と運転者モジュール7とに接合することによって実現される。原則として、中央アダプタ部品2を使用しないでそれぞれのモジュール5、6、7及び2つの側部アダプタ部品4からクロスメンバ9を構成することも考えられる。
製造過程時の柔軟性、構成要素又は構成要素アセンブリの事前製造の可能性、及びそれらに関わる低在庫化に関し、それぞれのモジュール5、6、7、さらにアダプタ部品2及び4からのクロスメンバ9のモジュラー構成は、製造及びコスト面において有用な利点となる。
アダプタ部品2、4及びそれぞれのモジュール5、6、7の接合面3は、それぞれ同一構造、又は相互に適合する構造のものである。
図1に示されたように、アダプタ部品2及び4は、個々のモジュール5、6、7の全高まで、ゆえにクロスメンバ9の全高まで達している。同時に、アダプタ部品2及び4は、それらが形状及び輪郭、及び例えば、空気ダクト13(図2参照)など、一定の機能を継続するように設計される。
図2によれば、クロスメンバ9は、ハイブリッド支持体11として設計される。この場合、多数の機能、つまり自動車の横方向の強化、及び支持構造体への、例えば、空気ダクト13などの機能構成要素の一体化が実現される。空気ダクト13は、ハイブリッド支持体11の長手方向と平行に延び、図2に例として、空気が側部Aピラー10によって側面自動車ドア(図示せず)内に案内されるように、設計される。明確さのため、図2は、1本の空気ダクト13しか示していないが、ハイブリッド支持体11へのさらなる空気ダクト13または他の機能構成要素、例えばケーブルダクトを一体化させることも原理上は考えられる。
図3は、自立形レールとして設計され、その上に配置したダッシュボード(さらに詳述せず)を有するクロスメンバ9を示す。原理上は可能である自立形レール17の構成がここで説明されることになる。例として、レール17は、その内部に配置された板状部14と、それに均一に当接するプラスチックケーシング15とを有する。プラスチックケーシング15は、ここではプラスチックシートとして、又は合成発泡体として設計されても良いが、支持構造体(板状部14)も、例えば、ガラス繊維強化プラスチックなどの容易に成型可能な硬化性プラスチックから形成されても良く、その結果、重量や関連エネルギーコストの節減に役立つ。ガラス繊維強化プラスチックからの複雑な形状物の製造は、より簡単に実現することが可能となる。
要約すると、本発明による解決手段の最も重要な特徴は、次のように位置付けられる:
支持構造体として設計されたクロスメンバ9は、複数の構成要素、すなわち運転者モジュール7、中央モジュール6、前部乗員モジュール5、及び要求された車幅により、さらにそれぞれ個々のモジュール5、6、7を接続する2つの側部アダプタ部品4及び/又は2つ又はそれ以上の中央アダプタ部品2を有する。
個々のモジュール5、6、7は、隣接モジュール(5と6及び6と7)を、アダプタ部品2によって間接的に、さらに直接的に、その両方の場合において、各接合面3で互いに締結できるように設計され、その結果、異なる車幅が実現される。
それぞれのモジュール5、6、7、さらにアダプタ部品2及び/又は4からのクロスメンバ9のモジュラー構成は、柔軟性、事前製造の可能性及び関連低在庫化に関する利点となる。
例えば、中央コンソール12など様々な付属部品を締結する、ホルダ8及びネジ止め点16は、モジュール5、6、7及び/又はアダプタ部品2及び4に設けられる。
アダプタ部品2及び4、及びそれぞれのモジュール5、6、7の接合面3は、それぞれ同一構造のものであり、互いに適合性がある。
アダプタ部品2及び4は、個々のモジュール5、6、7の全高に達し、それらが形状及び輪郭、及び例えば、空気ダクト13など、一定の機能を継続するように設計される。
クロスメンバ9を、管状支持フレーム構造体として、ハイブリッドフレーム構造体11として、又は自立形レール17として設計できる。
Claims (8)
- 自動車内部の幅方向にわたって延在し、支持構造体として設計されるクロスメンバ(9)を有し、前記クロスメンバ(9)及びダッシュボードは、運転者モジュール(7)、中央モジュール(6)および前部乗員モジュール(5)から構成される、自動車の運転室用サブアセンブリであって、
前記クロスメンバ(9)及び前記ダッシュボードを異なる車幅に適合できるように、前記モジュール(5、6、7)は、隣接モジュール(5、6、7)をアダプタ部品(2)によって間接的に、及び直接的に、その両方の場合において互いに締結できるように設計され、
前記クロスメンバ(9)及び前記ダッシュボードは、組み立てられると、前記自動車に設置でき、設置されると、前記自動車を横方向に強化する事前組立された自立形強化ユニットを形成することを特徴とするサブアセンブリ。 - 前記クロスメンバ(9)は、管状支持フレーム構造体として、又は端部壁(1)として、又は自立形レール(17)として設計されることを特徴とする請求項1に記載のサブアセンブリ。
- 前記クロスメンバ(9)は、少なくとも1本の一体化空気ダクト(13)を備えたハイブリッド構成要素(11)として設計されることを特徴とする請求項1に記載のサブアセンブリ。
- 付属部品を保持するホルダ(8)は、前記クロスメンバ(9)の前記運転者モジュール(7)、前記中央モジュール(6)及び前記前部乗員モジュール(5)に、及び/又は前記アダプタ部品(2、4)に配置されることを特徴とする請求項1に記載のサブアセンブリ。
- 前記モジュール(5、6、7)及び/又は前記アダプタ部品(2、4)は、軽量構造のものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のサブアセンブリ。
- 前記アダプタ部品(2、4)は前記クロスメンバ(9)の全高にわたって延在することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のサブアセンブリ。
- 前記アダプタ部品(2、4)及び前記モジュール(5、6、7)は、互いに締結させるため、それぞれ互いに適合するように設計された接合面(3)を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のサブアセンブリ。
- 前記アダプタ部品(2、4)は、それらが前記隣接モジュール(5、6、7)の機能を継続し、及び/又は前記隣接モジュール(5、6、7)の機能を継続する付属部品をそれらに付加できるように設計されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のサブアセンブリ。
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