JP2006507010A - 万能微生物検出方法、及び該方法の利用を可能にする反応媒体 - Google Patents

万能微生物検出方法、及び該方法の利用を可能にする反応媒体 Download PDF

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Abstract

本発明は、マーキング剤、微生物のゲノムに向けた前記マーキング剤の分子通過を促進する少なくとも1種の細胞浸透試薬を含む反応媒体を利用する微生物検出方法を対象とする。本発明は、前記マーキング反応媒体も同様に対象とする。

Description

本発明は、微生物学の分野に属し、かつ特には、微生物が存在し得る様々な媒体中での微生物の検出及び同定方法に関する。
多数の微生物検出方法が開発され、種々の必要に応えた。例えば、医療試料の分析、農産物加工産業における品質管理、及び水処理検査を挙げることもできる。
理想的な微生物検出方法は、迅速、特異的(偽陽性がないこと)、高精度かつ利用が簡易であるべきである。それは、種々の媒体中での生きている微生物及び死んだ微生物の検出を可能にするであろう。結局、関与する細菌型を最初に同定することは、補足的な武器となるであろう。
皿(boite)上又は液相での培養方法により、大部分の媒体中での増殖相のあらゆる細菌の検出が高い精度で可能になる。理論上、培養後に陽性結果を得るためには、1種だけの細菌で十分であり、かつ液相培養は、オートメーション化可能である(Aubert G et al.、1993)。しかしながら、結果を得るために必要な時間は、時折非常に長くなる。例えば、プロピオニバクテリウム株の血液製剤中の検出は、4日以上の培養を必要とする(Brecher ME.et al.、2001)。ミコバクテリウムに関して、その検出には20日以上が、必要とされ得る(Saitoh H.et al.、2000)。同様に細菌の増殖は、単一又は濃縮されていても良く、かつ抗菌剤阻害因子を含む又は含まない、培地の選択によって大きな影響を及ぼされる。同様に、培養条件は、検出する株に特異的である。例えば、種々のインキュベーション温度及び好気又は嫌気条件を使用する。これらの方法により、微生物の同定は、培養に続く第2段階でなされねばならない。結局、死んだ又は回復不可能な細菌の検出は、このタイプの技術をもっては不可能である。
試料が陽性であると宣言するためには、数時間のインキュベーションで十分であるので、分子生物学技術を利用する方法は、迅速であり、かつ高精度で、反応あたり10未満の微生物を検出する可能性を有する。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、標的DNAに特異的な蛍光プローブを使用して、試料中の細菌汚染のリアルタイム検出を可能にする(He Q.et al.、2002)。潜在的阻害因子の増幅反応に必要なポリメラーゼを保護するためには、この試料を精製することが必要である。例えば、血漿中では、多数のPCR阻害因子が見つかる(Al−Soud WA.et al.、2000)。この予備精製ステップのため、PCRを利用する微生物検出方法が、容易な使用プロセスではなくなる。同様に、白血球による貪食細菌を含んだ試料の場合に、いかなる微量の残余DNAであっても、試料の陽性をもたらすが、このことは、方法の特異性を大いに損なう。
ハイブリダイゼーション技術は、万能細菌検出及び/又は特異的検出を可能にする(Braun−Howland EB.et al.、1992;Poppert S. et al.、2002)。PCRに関するように、試料調製ステップは、この方法においてまたも制約的、かつ限定的なステップである。残余核酸の存在は、またも偽陽性の根源である。
分子生物学技術の主な限界は、特異性が、属の検出のために十分に広く、かつそれにもかかわらず、偽陽性反応を回避するために、検出する微生物に特異的であるべきである、プライマー選択にある。様々なプライマーの混合は、一般的に必要であり、技術的制約を引き起こす。
細菌壁に向けられる抗体に頼る免疫組織化学又は免疫細胞化学的マーキング方法(酵素結合免疫吸着検定法、ELISA)は、抗体の特異性によって限定される。実際、今日までいかなる抗体も万能微生物検出を可能にしない。この技術は、正確に同定された細菌株に関してしか使用可能でない(Kakinoki K.et al.、2001;Guarner J.et al.、2002)。この技術は、例えば、アセトン、ホルムアルデヒド及びメタノール型の溶剤を介在させる、試料の固定及び細胞浸透ステップを含む、分析する細胞又は組織を特別に調製することを同様に必要とする。
例えばグラム色素、又は生体色素若しくは蛍光色素を使用する比色分析に頼る顕微鏡法は、汚染に関与する細菌型の視覚による形態的同定を可能にする(Fazii P.et al.、2002)。しかしながら、それらは精度が足りず、かつ視覚化を可能にするためには、多大な操作段階、並びに微生物の数日間の増殖を必要とする(Mirrett S.et al.、1982)。
細胞数測定の使用は、迅速かつ簡易に微生物を検出することを可能にする(Reynolds DT.et al.、1999;Okada H.et al.、2000)。
しかしながら、この方法の限界は、マーキング方法にある。実際、万能細菌検出を可能にしない標的株の壁に特異的な抗体か、挿入剤(核酸の対合塩基によって形成されるプレート間に挿入されることが可能な分子)型のDNAマーカーが使用される。しかしながら、後者の選択肢は、マーカーを浸透させるために、壁を透過化することを目的とする細菌の予備操作を必要とする(Marie D.et al.、1996;Okada H.et al.、2000)。これらの薬剤が、媒体中で特に精度が高く、かつイオン濃度及びpHの厳密に定義された条件においてのみ有効であることは、注目に値する(Marie D.et al.、1996)。
上記に列挙した不都合を緩和するために、出願人は、あらゆる細菌、酵母、カビ及び寄生体に共通なマーカー、例えば特別な核配列に特異的でない、DNA挿入化合物を利用する万能微生物検出方法を考え出した。
この検出方法は、あらゆる生体液に応用され得る。本発明の意味で、生体液とは、1種又は数種の微生物を含み得るあらゆる流体、例えばイオン媒体、培地、生理的媒体、例えば血液又はその誘導体、例えば濃縮血小板又は赤血球又は血漿を意味し、かつこのように種々の応用分野、例えば医療試料の分析、農産物加工産業における品質管理、又は水処理検査に関する。
好適には、本発明によれば、微生物の検出方法は、血液又はその誘導体、例えば濃縮血小板又は赤血球又は血漿に応用される。
本発明の対象である、微生物マーキング方法は、マーキング剤、微生物のゲノムに向けた前記マーキング剤の分子通過を、前記微生物の性質がいかなるものであろうと促進する細胞浸透剤を含む反応媒体を利用する。全く好適には、本発明のマーキング方法は、微生物、特に細菌の構造を完全に(integre)保存することを可能にする。
この反応媒体は:
−微生物がいかなるものであれ、微生物の細胞質膜、すなわち脂質二重層及び膜タンパク質;
−細胞質膜と接触するようになり、かつ場合により多糖類の表層で被覆されるペプチドグリカン又はムレインから、大部分がなるグラム陽性細菌壁;
−多くのリン脂質、リポタンパク質及びリポ多糖類を含み、タンパク質が見られる細胞周辺腔によって細胞質膜から分離され、かつ細孔が穿たれる、グラム陰性細菌外膜を通るマーキング剤の通過を可能にする。この壁は、細孔から浸透する物質を除き、大部分の物質を通さない。
この新規な微生物マーキング方法は、生きている微生物、及び死んだ又は回復不可能な万能微生物マーキングを可能にする。
このようにマークされた微生物の分析は、エピ蛍光顕微鏡による顕微鏡法、及び/又は流動細胞数測定、及び/又は固相細胞数測定によって蛍光で例えば実行可能である。
本発明の方法は、微生物を含む試料からの微生物の最初の調製を含む。微生物の形態を変化させ、かつ微生物を蛍光でマークすることなく、様々な試薬が、微生物に浸透するために同一ステップにおいて使用される。
本発明の方法は、大きな科の微生物:すなわち、桿状菌、球菌、胞子、酵母を視覚的に区別することを場合により可能にする、細胞生物学技術に従った分析のために、細菌の構造を完全に保存することを可能にする。
前記方法は、微生物の形状及び大きさに基づき、微生物の検出及び形態同定を同時に可能にする。この方法は、様々な生理的媒体、培地、及び/又はイオン媒体中の微生物検出に応用可能である。
好適には、前記方法は、血液又はその誘導体、例えば濃縮血小板又は赤血球又は血漿中の、微生物の形状及び大きさに基づき、微生物の検出及び形態同定を同時に可能にする。
万能微生物検出方法は、4又は5つのステップを含む。
水、緩衝液、生理的食塩水、培地、血液、血漿又は血液誘導体中の懸濁状微生物は、DNA挿入剤及び少なくとも1種の細胞浸透試薬を含む単一の反応媒体の存在下に置かれる。
細胞浸透試薬とは、本発明によれば、少なくとも1種の透過化剤、洗剤、イオンキレート化剤、及び防腐剤の混合物を少なくとも含む溶液を意味する。
より正確には、本発明は、場合により生体液中に存在する微生物の検出方法であって、次のステップ:
a)前記生体液の試料を採取し、
b)マーキング剤、及び前記微生物の膜の細胞浸透試薬を含む反応媒体と、前記試料を接触させ、
c)場合により前記試料中に存在するマークされた微生物を保持する可能性があるフィルタ上で、前記試料を濾過し、かつ
d)マークされ、かつステップ(c)でフィルタ中に保持される微生物を検出することを含む方法を対象とする。
好ましくは、マーキング剤は、シアニン誘導体、ヨウ化プロピジウム、アクリジンオレンジ及び臭化エチジウムを含む群から選択されるDNA挿入化合物である。好適には、シアニン誘導体は、ピコグリーン(Picogreen)、サイバーグリーン(SYBR green)及びYOPRO1からなる群から選択される。それらの好ましい濃度に関して、シアニン誘導体濃度は、0.001%〜0.5%(体積/体積)、好ましくは0.003%〜0.05%であり、ヨウ化プロピジウム、アクリジンオレンジ又は臭化エチジウム濃度は、0.1μg/ml〜100μg/ml、かつ好ましくは1μg/ml〜40μg/mlである。
好ましくは、マーキング剤は、ピコグリーンである。
以下、明細書及び請求項において、かつ反対の指示がなければ実施例において、好ましい濃度とは、最終反応媒体「生体試料及び反応媒体(マーキング剤+細胞浸透試薬)中で検討される生成物の濃度を意味する。当業者なら、例えば濃縮原液中で、浸透試薬の様々な成分の濃度を難なく適応させることができる。
好ましくは、微生物の細胞浸透試薬は、少なくとも1種の透過化剤、洗剤、イオンキレート化剤、及び防腐剤の混合物を少なくとも含む溶液である。
本発明によれば、最終試薬中の透過化剤、洗剤、イオンキレート化剤、及び防腐剤の(重量)百分率は、1×10−4%/0.03%/0.02%/6×10−4%〜2.5×10−3%/0.8%/0.6%/0.015%である。
透過化剤は、ポリエチレングリコール(PEG)、ジギトニン、モネンシン、ポリエチレンイミン(PEI)、ヘキサメタリン酸ナトリウム及び塩化ベンザルコニウムから選択される。
前記透過化剤の好ましい濃度は、以下の通りである:
−PEG濃度は、0.01%〜1%、かつ好ましくは0.05%〜0.5%;
−ジギトニン濃度は、0.01μg/ml〜10μg/ml、かつ好ましくは0.05μg/ml〜5μg/ml;
−モネンシン濃度は、0.1μg/ml〜5μg/ml、かつ好ましくは0.5μg/ml〜1μg/ml;
−PEI濃度は、1μg/ml〜400μg/ml、かつ好ましくは5μg/ml〜120μg/ml;
−ヘキサメタリン酸ナトリウム濃度は、0.005%〜1%、かつ好ましくは0.01%〜0.1%;
−塩化ベンザルコニウム濃度は、0.001%〜0.1%、かつ好ましくは0.005%〜0.05%。
好ましくは、透過化剤は、ポリエチレンイミン(PEI)である。
洗剤の中では、N−オクチル β D−グルコピラノシド(NOG)、サポニン、ツイーン、トリトン、Igepal及びCHAPSを含む群の洗剤が好まれる。それらの好ましい濃度を、以下に詳述する:
−サポニン又はツイーン濃度は、0.005%〜10%、好ましくは0.05%〜0.5%;
−NOG濃度は、0.01%〜10%、好ましくは0.1%〜0.5%;
−トリトン濃度は、0.0001%〜0.05%、好ましくは0.0008%〜0.002%;
−Igepal濃度は、0.01%〜20%、好ましくは1%〜5%。
好ましくは、洗剤は、N−オクチル β D−グルコピラノシド(NOG)である。
イオンキレート化剤として、EDTA及びEGTAを含む群のイオンキレート化剤が好まれる。
好適には、イオンキレート化剤濃度は、0.05%〜0.8%である。
好ましくは、イオンキレート化剤は、EDTAである。
好適には、EDTA濃度は、0.1mM〜50mM、好ましくは0.2mM〜7.5mMである。
防腐剤は、ベタジン、セトリミド、ティーツリー油、テルピネン−4−オール、クロルヘキシジン、ポリミキシンB、及びリファンピシンを含む群から選択される。
好ましくは、防腐剤は、クロルヘキシジンである。
好適には、クロルヘキシジン濃度は、0.0005%〜0.5%、かつ好ましくは0.001%〜0.05%である。
セトリミド濃度は、0.01%〜5%、かつ好ましくは0.05%〜1%である。
ベタジン濃度は、0.0001%〜0.001%、かつ好ましくは0.0005%〜0.005%である。
ティーツリー油濃度は、0.0001%〜0.1%、かつ好ましくは0.0005%〜0.05%である。
テルピネン−4−オール濃度は、0.05%〜10%、かつ好ましくは0.5%〜5%である。
ポリミキシンB、及びリファンピシン濃度は、0.1μg/ml〜100μg/ml、かつ好ましくは1μg/ml〜50μg/mlである。
浸透試薬は、酵素又はバクテリオシンを更に含み得る。
酵素として、好ましくはリゾチームが使用され、かつバクテリオシンとして、好ましくはナイシンが使用される。
好適には、リゾチーム濃度は、0.5μg/ml〜200μg/ml、好ましくは0.05μg/ml〜20μg/mlであり、かつナイシン濃度は、0.005μg/ml〜10μg/ml、好ましくは0.005μg/ml〜0.05μg/mlである。
細菌壁に効果的に浸透するために、本発明によれば、凍結保護剤、例えばDMSO、又はイオン(NaCl、KCl、MgCl、次亜塩素酸ナトリウム)又はショ糖を更に使用することができる。
DMSO濃度は、0.05%〜20%、かつ好ましくは、0.5%〜5%である。
ショ糖濃度は、0.5%〜70%、かつ好ましくは、5%〜20%である。
次亜塩素酸ナトリウム濃度は、0.001%〜5%、かつ好ましくは、0.005%〜0.5%である。
クエン酸カリウム濃度は、0.5mM〜200mM、かつ好ましくは、5mM〜50mMである。
本発明の特殊な実施態様によれば、微生物検出方法のステップb)は、2つの下位ステップb’)及びb’’)で行われる。
ステップb’)で、マーキング剤、及びポリエチレングリコール(PEG)、又はポリエチレンイミン(PEI)から選択される透過化重合体を含む反応媒体と、試料を接触させる。好ましくは、ポリエチレンイミン(PEI)を使用する。
ステップb’’)で、少なくとも1種の洗剤、イオンキレート化剤、防腐剤、並びにナイシン、ジギトニン、モネンシン、ヘキサメタリン酸ナトリウム及び塩化ベンザルコニウムから選択されるもう1種の透過化剤を含む混合物を、反応媒体に添加する。
本発明の方法のステップb)が、2つのステップb’)及びb’’)で行われる時、酵素が、ステップb’’)で添加される。
本発明は、マーキング剤及び微生物の細胞浸透試薬を含む微生物マーキング用反応媒体を同様に対象とする。
好ましくは、本発明によれば、微生物マーキング用反応媒体中に含まれるマーキング剤及び浸透試薬、並びにそれらの濃度又はそれらの成分の濃度は、本発明による検出方法で使用されるような、前述のものと同一である。
本発明による好ましい細胞浸透試薬は:
−1/22000のピコグリーン(Molecular Probes);
−最終濃度5.5μg/mlのPEI;
−最終濃度4.5×10−4%の二酢酸クロルヘキシジン;
−最終濃度0.16%のN オクチル グルコピラノシド;
−最終濃度0.018μg/mlのナイシン;
−最終濃度0.45mMのEDTA;
−所望の最終量までのリン酸緩衝食塩水(PBS)を含む。
本発明は、添付図面を伴う、以下に示す実施例を用いて明らかにする。添付図面中、濃度は、浸透試薬中の濃度として示される。
試料中の微生物検出方法は、2つのステップでの試料処理を利用して実行され得、第1のマーキング/細胞浸透ステップは、マーキング剤及び第1細胞浸透試薬を含む組成物を前記試料に添加し、インキュベーション段階後に、他の細胞浸透試薬を含む組成物を添加する第2ステップが続く。
かかる方法は、例えば以下に記載する手順に従って実施され得る。
3ミリリットルの処理する試料が、40分間、1ミリリットルの第1細胞浸透/マーキング溶液(ピコグリーン0.5ml/l、PEI60mg/l、PBS溶液)中でインキュベートされる。このステップは、外界温度で攪拌して行われる。
第2ステップで、マーキングを続行することを可能にする7ミリリットルの溶解組成物(ナイシン0.2mg/l、NOG2.5g/l、EDTA1.86g/l、二酢酸クロルヘキシジン50mlg/l)を添加する。インキュベーションは、外界温度で20分間行われる。試料は次に、例えばポリカーボネート又はポリエステルの、黒色フィルタ上で濾過され、かつ固相細胞数測定によって分析される。
試料中の微生物検出方法は同様に、マーキング剤及び1種又は数種の細胞浸透剤を含む組成物を前記試料に添加して、唯一のステップでの試料処理を利用して、実行され得る。
かかる方法は、例えば以下に記載する手順に従って実施され得る。
8ミリリットルの処理する試料が、60分間、外界温度で3ミリリットルの細胞浸透/マーキング溶液(ピコグリーン0.17ml/l、PEI20mg/l、EDTA4.34g/l、ナイシン0.47mg/l、NOG5.83g/l、二酢酸クロルヘキシジン116.7mg/l)によってインキュベートされる。試料は次に、ポリカーボネートの黒色フィルタ上で濾過され、かつ固相細胞数測定によって分析される。
これらの処理全体は、開放装置、例えば管、又は注射器のような閉鎖装置、又は細菌分析のために血小板を調製する装置において一様に行われ得る(Hemosystem、ref SPK01)。
微生物検出。
マーキング/細胞浸透用反応媒体の最適な組成物の決定。
1−ナイシン存在下のマーキング。
マーキング剤の浸透を促進するための、透過化剤(permeabilisant)としてのナイシン単独の使用。
I 試薬
マーキング溶液
PBS緩衝液(リン酸緩衝食塩水、pH7.4)で、1/2000のピコグリーン溶液(Molecular Probe)を調製する。
ナイシン溶液
蒸留水で、一連のナイシン希釈を調製する(2.5%重量/重量の原料):
50mlの蒸留水中の0.1gのナイシン=溶液50μg
50mlの蒸留水中の0.02gのナイシン=溶液10μg
50mlの蒸留水中の0.004gのナイシン=溶液2μg
PBSで調製する細菌懸濁液
大腸菌(CIP105901)
表皮ブドウ球菌(68.21)
10細菌/mlの懸濁液を得るように、調合物を調節する。
II 方法
1.2mlのマーキング溶液
+3mlの細菌懸濁液
22℃で15分のインキュベーション
+7mlのナイシン溶液
0.4μmの多孔度の黒色フィルタ上での濾過。
III 分析及び結果
濾過後、フィルタは、固相細胞数測定によって分析され、かつ結果は、固相細胞数測定で検出された細菌数、及び酵素検出方法に対して検出された細菌の率で示される。
これらの結果は、表皮ブドウ球菌及び大腸菌の検出に対するナイシン添加の影響を示し、かつ添付の図1A及び1Bに図示される。
ナイシンの添加は、グラム+の良好なマーキングを得ることを可能にすること、及び低い濃度が好ましいことを確認できる。
2−マーキング剤の浸透を促進するための、透過化剤としてのEDTA単独の使用。
I 試薬
マーキング溶液
PBS緩衝液(リン酸緩衝食塩水、pH7.4)で、1/2000のピコグリーン溶液(Molecular Probe)を調製する。
EDTA溶液
EDTA5mM:0.093gのEDTA二ナトリウム、全体で50mlの蒸留水。
PBS、蒸留水、TSB(トリプトン大豆ブイヨン)媒体及び血漿で調製する細菌懸濁液
大腸菌(CIP105901)
表皮ブドウ球菌(CIP68.21)
10細菌/mlの懸濁液を得るように、調合物を調節する。
II 方法
1.2mlのマーキング溶液
+様々な媒体中の3mlの細菌懸濁液
22℃で15分のインキュベーション
+7mlのEDTA溶液
0.4μmの多孔度の黒色フィルタ上での濾過。
III 分析及び結果
濾過後、フィルタは、固相細胞数測定によって分析され、かつ結果は、蛍光細菌数で示される。
これらの結果は、様々なテスト媒体中で調製された表皮ブドウ球菌及び大腸菌の検出のための単独で使用されたEDTAの効果を示し、かつ添付の図2に図示される。
EDTA単独は、グラム+及びグラム−細菌の正しいマーキングを可能にしないことを確認できる。
3−マーキング剤の浸透を促進するための、透過化剤としてのナイシン/EDTAの組み合わせの使用。
I 試薬
マーキング溶液
PBS緩衝液(リン酸緩衝食塩水、pH7.4)で、1/2000のピコグリーン溶液(Molecular Probe)を調製する。
ナイシン/EDTA溶液
ナイシン10μg/ml:0.02gのナイシン(2.5%重量/重量の原料)、全体で50mlの蒸留水
EDTA20mM:0.372gのEDTA二ナトリウム、全体で50mlの蒸留水。
0.25;2.5;12.5及び18.75mlのEDTA20mMにより、広い段階のEDTAを調製する(濃度段階0.1;1;5及び7.5mM)
50、250、500μL又は1mlのナイシン10μg/mlを添加する(濃度段階0.01;0.05;0.1及び0.2μg/ml)
全体で50mlの蒸留水
PBSで調製する細菌懸濁液
大腸菌(CIP105901)
10細菌/mlの懸濁液を得るように、調合物を調節する。
II 方法
1.2mlのマーキング溶液
+3mlの細菌懸濁液
22℃で15分のインキュベーション
+7mlのナイシン又はナイシン/EDTA溶液
0.4μmの多孔度の黒色フィルタ上での濾過。
III 分析及び結果
濾過後、フィルタは、固相細胞数測定によって分析され、かつ結果は、固相細胞数測定で検出された細菌数、及び酵素検出方法に対して検出された細菌の率で示される。
これらの結果は、大腸菌の検出に対する、EDTAに組み合わされるナイシン添加の影響を示し、かつ添付の図3に図示される。
マーキングが、ナイシン/EDTA混合物の存在下で行われた時の、細菌検出に対する相乗効果を確認できる。マークされた大腸菌細菌の率が、0.1μg/mlのナイシン濃度、及び7.5mMのEDTAで最大であることを同様に確認できる。
4−細菌を検出するための、細胞浸透試薬としてのナイシン/EDTAの組み合わせの濃度の最適化。
I 試薬
マーキング溶液
PBS緩衝液(リン酸緩衝食塩水、pH7.4)で、1/2000のピコグリーン溶液(Molecular Probe)を調製する。
ナイシン/EDTA溶液
50mlの蒸留水中の0.02gのナイシン(2.5%重量/重量の原料)すなわち10μg/ml
ナイシン0.05μg/ml/EDTA7.5mM:250μlのナイシン10μg/ml+0.140gのEDTA二ナトリウム、全体で50mlの蒸留水、
ナイシン0.1μg/ml/EDTA7.5mM:500μlのナイシン10μg/ml+0.140gのEDTA二ナトリウム、全体で50mlの蒸留水、
ナイシン0.5μg/ml/EDTA7.5mM:2.5mlのナイシン10μg/ml+0.140gのEDTA二ナトリウム、全体で50mlの水。
PBSで調製する細菌懸濁液
大腸菌(CIP105901)
表皮ブドウ球菌(CIP68.21)
霊菌(CIP103716)
10細菌/mlの懸濁液を得るように、調合物を調節する。
II 方法
1.2mlのマーキング溶液
+3mlの細菌懸濁液
22℃で15分のインキュベーション
+様々な濃度の7mlのナイシン/EDTA溶液
0.4μmの多孔度の黒色フィルタ上での濾過。
III 分析及び結果
濾過後、フィルタは、固相細胞数測定によって分析され、かつ結果は、固相細胞数測定で検出された細菌数で示される。EDTA7.5mMに組み合わされた、様々な濃度のナイシンの存在下でのグラム−細菌(大腸菌、霊菌)及びグラム+細菌(表皮ブドウ球菌)の検出を示すこの実験の結果は、添付の図4に図示される。
マークされた大腸菌細菌の率が、0.1μg/mlのナイシン濃度で最大であること、及び濃度7.5mMのEDTAに組み合わせた、濃度0.2μg/mlのナイシンを使用する時に、テストした細菌全体がより良く検出されることを確認できる。
5−ナイシン/EDTAの存在下での細菌マーキングに対するpHの影響
I 試薬
マーキング溶液
PBS緩衝液(リン酸緩衝食塩水、pH7.4)で、1/2000のピコグリーン溶液(Molecular Probe)を調製する。
ナイシン/EDTA溶液
ナイシン10μg/ml:0.02gのナイシン(2.5%重量/重量の原料)、全体で50mlの蒸留水
EDTA20mM:0.372gのEDTA二ナトリウム、全体で50mlの蒸留水、
18.75mlのEDTA20mM
+1mlのナイシン10μg/ml
全体で50mlの蒸留水
この溶液は、pH4.8である
pH6、pH7、pH8までNaOH(1M)によって緩衝する。
PBSで調製する細菌懸濁液
大腸菌(CIP105901)
表皮ブドウ球菌(CIP68.21)
霊菌(CIP103716)
エンテロバクターエロゲネス(CIP60.86T)
緑膿菌(CIP76110)
プロテウスミラビリス(CIP104588)
10細菌/mlの懸濁液を得るように、調合物を調節する。
II 方法
1.2mlのマーキング溶液
+3mlの細菌懸濁液
22℃で15分のインキュベーション
+様々なpHの7mlのナイシン/EDTA溶液
0.4μmの多孔度の黒色フィルタ上での濾過。
III 分析及び結果
濾過後、フィルタは、固相細胞数測定によって分析され、かつ結果は、検出された蛍光細菌数で示される。
ナイシン0.2μg/ml/EDTA7.5mMの存在下でのDNA蛍光マーカーによる大腸菌検出に対するpHの影響を示すこの実験の結果は、添付の図5に図示される。
所定の条件において、pHの増加は、大腸菌のマーキングを改良しないことが確認できる。
pH4.8で、ナイシン0.2μg/ml/EDTA7.5mMの存在下でのDNA蛍光マーカーによるグラム+細菌、表皮ブドウ球菌、及びグラム−細菌、大腸菌、霊菌、エンテロバクターエロゲネス、緑膿菌、プロテウスミラビリスの検出は、添付の図6に図示される。
4.8のpH条件で、グラム(−)細菌のマーキングは、株毎に均一であることが確認できる。グラム(+)表皮ブドウ球菌の検出は、グラム(−)のそれよりも高い。
6−ナイシン/EDTA/N オクチル グルコピラノシドの組み合わせ
I 試薬
マーキング溶液
PBS緩衝液(リン酸緩衝食塩水、pH7.4)で、1/2000のピコグリーン溶液(Molecular Probe)を調製する。
ナイシン/EDTA/NOG溶液
ナイシン100μg/ml:0.2gのナイシン(2.5%重量/重量の原料)、全体で50mlの蒸留水
EDTA100mM:1.86gのEDTA二ナトリウム、全体で50mlの蒸留水、
N オクチル グルコピラノシド5%:50mlの蒸留水中、2.5g
20、10、5又は2.5mlのNOG、5%
+3.75mlのEDTA100mM
+0.1mlのナイシン100μg/ml
全体で50mlの蒸留水
この溶液は、pH4.8である。
PBSで調製する細菌懸濁液
表皮ブドウ球菌(CIP68.21)
緑膿菌(CIP76110)
10細菌/mlの懸濁液を得るように、調合物を調節する。
II 方法
1.2mlのマーキング溶液
+3mlの細菌懸濁液
22℃で15分のインキュベーション
+7mlのナイシン/EDTA又はナイシン/EDTA/NOG溶液
0.4μmの多孔度の黒色フィルタ上での濾過。
III 分析及び結果
濾過後、フィルタは、固相細胞数測定によって分析され、かつ結果は、蛍光細菌数で示される。
表皮ブドウ球菌(グラム+)及び緑膿菌(グラム−)のマーキングを改良するために、ナイシン0.2μg/ml及びEDTA7.5mMと、微生物細胞浸透試薬としてのN オクチル グルコピラノシドを組み合わせる反応媒体の組成物による、この実験の結果は、添付の図7に図示する。
0.25%及び0.5%でのN オクチル グルコピラノシドの添加が、表皮ブドウ球菌及び緑膿菌のマーキングに関してプラスの効果を有することを確認できる。
7−クロルヘキシジン存在下でのマーキング
細菌マーキング剤の浸透を促進するための、透過化剤としてのクロルヘキシジン単独を利用するテスト。
I 試薬
マーキング溶液
PBS緩衝液(リン酸緩衝食塩水、pH7.4)で、1/2000のピコグリーン溶液(Molecular Probe)を調製する。
クロルヘキシジン溶液
二酢酸クロルヘキシジン5%:20mlの蒸留水中、1g
0.01%;0.005%又は0.001%の濃度段階を得るために、50mlの蒸留水中、50、25又は10μlの二酢酸クロルヘキシジン5%。
PBS、濃縮血小板、及び自己血漿で調製する細菌懸濁液
大腸菌(CIP105901)
表皮ブドウ球菌(CIP68.21)
霊菌(CIP103716)
緑膿菌(CIP76110)
10細菌/mlの懸濁液を得るように、調合物を調節する。
II 方法
1.2mlのマーキング溶液
+3mlの細菌懸濁液
22℃で15分のインキュベーション
+様々な濃度の7mlのクロルヘキシジン溶液
0.4μmの多孔度の黒色フィルタ上での濾過。
III 分析及び結果
濾過後、フィルタは、固相細胞数測定によって分析され、かつ結果は、蛍光細菌数で示される。48時間のペトリ皿上での計数が、基準方法の代わりとなる。
大腸菌、緑膿菌、及び霊菌(グラム−細菌株)並びに表皮ブドウ球菌のマーキングを改良するために、細胞浸透試薬としてのクロルヘキシジンを含む反応媒体の組成物による、この実験の結果は、添付の図8に図示する。
グラム−細菌検出のためのクロルヘキシジンの最適濃度は、0.005%であることが確認できる。しかしながら、この濃度は、グラム+細菌にとっては有害であり、グラム+細菌は、破壊される。
図9に図示するように、血漿の存在は、緑膿菌用マーカーの細胞浸透に対するクロルヘキシジンの効果を遮断することが確認される。生体液を含む様々な媒体中での万能マーキングに関して、クロルヘキシジン単独は、使用できない。
8−クロルヘキシジン/N オクチル グルコピラノシドの組み合わせ
I 試薬
マーキング溶液
PBS緩衝液(リン酸緩衝食塩水、pH7.4)で、1/2000のピコグリーン溶液(Molecular Probe)を調製する。
クロルヘキシジン/N オクチル グルコピラノシド溶液
二酢酸クロルヘキシジン5%:20mlの蒸留水中、1g
N オクチル グルコピラノシド1%:50mlの蒸留水中、0.5g
50又は25μlの二酢酸クロルヘキシジン1%(0.001%又は0.0005%の最終濃度)
+N オクチル グルコピラノシド、5%(最終濃度=0.25%)
全体で50mlの蒸留水。
PBS、及びアフェレーシスの濃縮血小板で調製する細菌懸濁液
大腸菌(CIP105901)
表皮ブドウ球菌(68.21)
霊菌(CIP103716)
緑膿菌(CIP76110)
10細菌/mlの懸濁液を得るように、調合物を調節する。
II 方法
1.2mlのマーキング溶液
+3mlの細菌懸濁液
22℃で15分のインキュベーション
+7mlのクロルヘキシジン/NOG溶液
0.4μmの多孔度の黒色フィルタ上での濾過。
III 分析及び結果
濾過後、フィルタは、固相細胞数測定によって分析され、かつ結果は、蛍光細菌数で示される。
マーカーの透過化能及び浸透を増加させるために、NOGと組み合わせるクロルヘキシジンを含む反応媒体の組成物の存在下でのDNAマーキング及びマークされた細菌の検出を示すこの実験の結果は、添付の図10A及び10Bに図示する。
最も高いクロルヘキシジン濃度は、最良の細菌マーキングを得ることを可能にすることが観察される。
9−PEI単独の存在下でのマーキング
I 試薬
マーキング溶液
PBS緩衝液(リン酸緩衝食塩水、pH7.4)で、1/2000のピコグリーン溶液(Molecular Probe)を調製し、かつPEIを40、80、100、120、140及び160μg/mlの最終濃度で添加する。
PBSで調製する細菌懸濁液
霊菌(CIP103716)
分析する試料
霊菌の最終濃度10/mlを得るための濃縮血小板試料中の、>1/20の希釈の細菌懸濁液。
II 方法
1.2mlのマーキング溶液
+3mlの試料
23℃で45分のインキュベーション
5μmの濾過(PALL 32mmフィルタ)
7mlのPBS中での20分のインキュベーション
0.4μmの多孔度の濾過。
III 分析及び結果
濾過後、フィルタは、固相細胞数測定によって分析され、かつ結果は、検出された蛍光細菌数で示される。
DNA蛍光マーカーによる霊菌検出に対する様々なPEI濃度の効果を示すこの実験の結果は、添付の図11に図示する。
細菌の最適な検出が、40〜100μg/mlのPEI濃度段階によって得られることが確認できる。
10−ナイシン/EDTA/N オクチル グルコピラノシド/クロルヘキシジン/PEIの組み合わせ
この実験の目的は、大腸菌マーキングのための最適なPEI濃度段階を決定することである。
I 試薬
マーキング溶液
PBS緩衝液(リン酸緩衝食塩水、pH7.4)で、1/2000のピコグリーン溶液(Molecular Probe)を調製し、かつPEIを100、80及び60μg/mlの最終濃度で添加する。
クロルヘキシジン/N オクチル グルコピラノシド/EDTA溶液
500μLの二酢酸クロルヘキシジン、0.5%(二酢酸クロルヘキシジン、最終5×10−3%)
+1ml又は500μLのN オクチル グルコピラノシド、25%(N オクチル グルコピラノシド、最終0.5又は0.25%)
+500μLのナイシン20μg/ml(ナイシン、最終0.2μg/ml)
+500μLのEDTA0.5M(EDTA、最終5mM)
全体で50mlのPBS。
PBSで調製する細菌懸濁液
大腸菌(CIP105901)、10細菌/mlに濃度調節。
分析する試料
細菌の最終濃度10/mlを得るための濃縮血小板試料中の、3mlの細菌懸濁液+27mlの濃縮血小板、すなわち1/10の希釈の細菌懸濁液。
II 方法
60、80又は100μg/mlのPEIを有する1.2mlのマーキング溶液
+3mlの試料
23℃で45分のインキュベーション
5μmの濾過(PALL 32mmフィルタ)
0.5%又は0.25%のNOGを有する7mlの細胞浸透溶液中での20分のインキュベーション
0.4μmの濾過(ワットマンモノカラー黒色フィルタ)。
III 分析及び結果
濾過後、フィルタは、固相細胞数測定によって分析され、かつ結果は、検出された蛍光細菌数で示される。
蛍光でのDNAマーキング及び大腸菌検出に対するPEIの効果を示すこの実験の結果は、添付の図12に図示する。
NOG濃度がいかなるものであれ、60μg/mlのPEI濃度は、DNAマーカーの最適な浸透を可能にすることを確認できる。
11−様々な媒体中の万能細菌マーキング
I 試薬
マーキング溶液
PBS緩衝液(リン酸緩衝食塩水、pH7.4)で、1/2000のピコグリーン溶液(Molecular Probe)を調製し、かつPEIを60μg/mlの最終濃度で添加する。
クロルヘキシジン/N オクチル グルコサミン(Glucosamine)/EDTA/ナイシン溶液
500μlの二酢酸クロルヘキシジン、0.5%(二酢酸クロルヘキシジン、最終5×10−3%)
+500μlのN オクチル グルコピラノシド、25%(N オクチル グルコピラノシド、最終0.25%)
+500μlのナイシン20μg/ml(ナイシン、最終0.2μg/ml)
+500μlのEDTA0.5M(EDTA、最終5mM)
全体で50mlのPBS。
PBSで調製する細菌懸濁液
大腸菌(CIP105901)、10細菌/mlに濃度調節
表皮ブドウ球菌(68.21)。
分析する試料
細菌の最終濃度10/mlを得るための生体液試料中の1/10の希釈の細菌懸濁液、すなわち:
3mlの細菌懸濁液+27mlの蒸留水
3mlの細菌懸濁液+27mlのPBS
3mlの細菌懸濁液+27mlの培地(トリプトン大豆ブイヨン)
3mlの細菌懸濁液+27mlのヒト血漿
3mlの細菌懸濁液+27mlの濃縮血小板。
II 方法
1.2mlのマーキング溶液+3mlの試料
23℃で45分のインキュベーション
5μmの濾過
7mlの細胞浸透溶液中での20分のインキュベーション
0.4μmの多孔度の濾過。
III 分析及び結果
濾過後、フィルタは、固相細胞数測定によって分析され、かつ結果は、検出された蛍光細菌数で示される。
様々な媒体中での表皮ブドウ球菌及び大腸菌の検出を示すこの実験の結果は、添付の図13に図示する。
このように定義される配合は、様々なイオン媒体、培地及び生理媒体中のグラム+細菌、及びグラム−細菌の検出を可能にする。この検出は、2つの細菌型に関して同程度である。
(参考文献)
Figure 2006507010

Figure 2006507010
表皮ブドウ球菌及び大腸菌の検出に対するナイシン添加の影響を示す。結果は、固相細胞数測定で検出された細菌数(図1A)、及び酵素検出方法に対し検出された細菌の率(図1B)で示す。 様々なテスト媒体中で調製された表皮ブドウ球菌、及び大腸菌検出のために単独で使用されるEDTAの効果を示す。 グラム−細菌(大腸菌)の検出を改良するために、様々な濃度のEDTAに組み合わせた、様々な濃度のナイシンのテスト結果を図示する。結果は、酵素検出方法に対する検出率で示す。 グラム−細菌(大腸菌及び霊菌)及びグラム+細菌(表皮ブドウ球菌)を検出するために、7.5mMの固定濃度のEDTAに組み合わせた、様々な濃度のナイシンのテスト結果を図示する。結果は、固相細胞数測定でフィルタ上に検出された細菌数で示す。 ナイシン0.2μg/ml/EDTA7.5mMの存在下で、DNA蛍光マーカーによる大腸菌検出に対するpHの影響を図示する。 pH4.8で、ナイシン0.2μg/ml/EDTA7.5mMの存在下で、DNA蛍光マーカーによるグラム−細菌、大腸菌、霊菌、エンテロバクターエロゲネス、緑膿菌、プロテウスミラビリスの検出を示す。 表皮ブドウ球菌(グラム+)及び緑膿菌(グラム−)のマーキングを改良するために、ナイシン0.2μg/ml及びEDTA7.5mMと組み合わせた、細胞浸透試薬としてのN オクチル グルコピラノシドのテスト結果を示す。(N/E=ナイシン0.2μg/ml/EDTA7.5mMの溶液)。 大腸菌、緑膿菌、及び霊菌(グラム−細菌株)のマーキング並びに表皮ブドウ球菌に対する効果を改良するために、細胞浸透試薬としてのクロルヘキシジンによって得られた結果を示す。 様々な媒体中でのDNAマーキング及び細菌(緑膿菌)検出を示す。 クロルヘキシジンでのDNAマーキング及び細菌検出を示し、かつマーカーの透過化能及び浸透を増加させるために、NOGと組み合わせる利益を証明する。図10Aは、PBSでの細菌懸濁液のマーキングを示す。図10Bは、濃縮血小板での細菌懸濁液のマーキングを示す。 DNA蛍光マーカーによる霊菌検出に対する様々なPEI濃度の効果を示す。 蛍光でのDNAマーキング及び大腸菌検出に対するPEIの効果を示す。 様々な媒体中でのナイシン/EDTA/CLX/NOG/PEIを含むマーキング組成物の存在下での細菌、表皮ブドウ球菌及び大腸菌の検出結果を示す。

Claims (25)

  1. 場合により生体液中に存在する微生物の検出方法であって、
    a)前記生体液の試料を採取し、
    b)マーキング剤、及び前記微生物の膜の細胞浸透試薬を含む、微生物マーキング用の反応媒体と、前記試料を接触させ、
    c)場合により前記試料中に存在するマークされた微生物を保持する可能性があるフィルタ上で、前記試料を濾過し、かつ
    d)マークされ、かつステップ(c)でフィルタ中に保持された微生物を検出することを特徴とする方法。
  2. マーキング剤は、DNA挿入化合物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. DNA挿入剤は、シアニン誘導体、ヨウ化プロピジウム、アクリジンオレンジ及び臭化エチジウムを含む群から選択されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. シアニン誘導体は、ピコグリーン(Picogreen)、サイバーグリーン(SYBR green)及びYOPRO1からなる群から選択されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. シアニン誘導体濃度は、0.001%〜0.5%、好ましくは0.003%〜0.05%であり;ヨウ化プロピジウム、アクリジンオレンジ又は臭化エチジウム濃度は、0.1μg/ml〜100μg/ml、好ましくは1μg/ml〜40μg/mlであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 微生物の細胞浸透試薬は、少なくとも1種の透過化剤、洗剤、イオンキレート化剤、及び防腐剤の混合物を少なくとも含む溶液であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 細胞浸透試薬において、最終試薬中の透過化剤、洗剤、イオンキレート化剤、及び防腐剤間の比率は、1×10−4%/0.03%/0.02%/6×10−4%〜2.5×10−5%/0.8%/0.6%/0.015%であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 透過化剤は、ポリエチレングリコール(PEG)、ジギトニン、モネンシン、ポリエチレンイミン(PEI)、ヘキサメタリン酸ナトリウム又は塩化ベンザルコニウムから選択されることを特徴とする請求項6又は7のいずれかに記載の方法。
  9. PEG濃度は、0.01%〜1%、かつ好ましくは0.05%〜0.5%であり;ジギトニン濃度は、0.01μg/ml〜10μg/ml、かつ好ましくは0.05μg/ml〜5μg/mlであり;モネンシン濃度は、0.1μg/ml〜5μg/ml、かつ好ましくは0.5μg/ml〜1μg/mlであり;PEI濃度は、1μg/ml〜400μg/ml、かつ好ましくは5μg/ml〜120μg/mlであり;ヘキサメタリン酸ナトリウム濃度は、0.005%〜1%、かつ好ましくは0.01%〜0.1%であり;塩化ベンザルコニウム濃度は、0.001%〜0.1%、かつ好ましくは0.005%〜0.05%であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 洗剤は、N−オクチル β D−グルコピラノシド(NOG)、サポニン、ツイーン、トリトン、Igepal及びCHAPSを含む群から選択されることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の方法。
  11. サポニン又はツイーン濃度は、0.005%〜10%、好ましくは0.05%〜0.5%であり;NOG濃度は、0.01%〜10%、好ましくは0.1%〜0.5%であり;トリトン濃度は、0.0001%〜0.05%、好ましくは0.0008%〜0.002%であり;Igepal濃度は、0.01%〜20%、好ましくは1%〜5%であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. イオンキレート化剤は、EDTA及びEGTAを含む群から選択されることを特徴とする請求項5から11のいずれかに記載の方法。
  13. EDTA濃度は、0.1mM〜50mM、好ましくは0.2mM〜7.5mMであることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 防腐剤は、ベタジン、セトリミド、ティーツリー油、テルピネン−4−オール、クロルヘキシジン、ポリミキシンB、及びリファンピシンを含む群から選択されることを特徴とする請求項5から13のいずれかに記載の方法。
  15. クロルヘキシジン濃度は、0.0005%〜0.5%、かつ好ましくは0.001%〜0.05%であり;セトリミド濃度は、0.01%〜5%、かつ好ましくは0.05%〜1%であり;ベタジン濃度は、0.0001%〜0.001%、かつ好ましくは0.0005%〜0.005%であり;ティーツリー油濃度は、0.0001%〜0.1%、かつ好ましくは0.0005%〜0.05%であり;溶液の組成物中のテルピネン−4−オール濃度は、0.05%〜10%、かつ好ましくは0.5%〜5%であり;ポリミキシンB、及びリファンピシン濃度は、0.1μg/ml〜100μg/ml、かつ好ましくは1μg/ml〜50μg/mlであることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 浸透試薬は、酵素及び/又はバクテリオシンを更に含むことを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載の方法。
  17. 酵素は、好ましくは0.5μg/ml〜200μg/ml、かつ特には0.05μg/ml〜20μg/mlの濃度で使用されるリゾチームであることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. バクテリオシンは、好ましくは0.005μg/ml〜10μg/ml、かつ特には0.005μg/ml〜0.05μg/mlの濃度で使用されるナイシンであることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  19. 浸透試薬は、凍結保護剤、例えばDMSO、又はイオン(NaCl、KCl、MgCl、次亜塩素酸ナトリウム)又はショ糖を更に含むことを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載の方法。
  20. DMSO濃度は、0.05%〜20%、かつ好ましくは、0.5%〜5%であり;ショ糖濃度は、0.5%〜70%、かつ好ましくは、5%〜20%であり;次亜塩素酸ナトリウム濃度は、0.001%〜5%、かつ好ましくは、0.005%〜0.5%であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 微生物検出方法のステップb)は、2つの下位ステップb’)及びb’’で行われ、ステップb’)は、マーキング剤、及びポリエチレングリコール(PEG)、又はポリエチレンイミン(PEI)から選択され、好ましくは、PEIである透過化重合体を含む反応媒体と、試料を接触させることからなり;ステップb’’)は、少なくとも1種の洗剤、イオンキレート化剤、防腐剤、並びにナイシン、ジギトニン、モネンシン、ヘキサメタリン酸ナトリウム及び塩化ベンザルコニウムから選択されるもう1種の透過化剤を含む混合物を、反応媒体に添加することからなることを特徴とする請求項1から20のいずれかに記載の方法。
  22. マーキング剤、及び微生物の少なくとも1種の細胞浸透試薬を含むことを特徴とする微生物マーキング用反応媒体。
  23. マーキング剤は、請求項2から5のいずれかに記載した通りであることを特徴とする請求項22に記載の反応媒体。
  24. 微生物の細胞浸透試薬は、請求項6から21のいずれかに記載した通りであることを特徴とする請求項22に記載の反応媒体。
  25. −1/22000のピコグリーン(Molecular Probes);
    −最終濃度5.5μg/mlのPEI;
    −最終濃度4.5×10−4%の二酢酸クロルヘキシジン;
    −最終濃度0.16%のN オクチル グルコピラノシド;
    −最終濃度0.018μg/mlのナイシン;
    −最終濃度0.45mMのEDTA;
    −所望の最終量までのリン酸緩衝食塩水(PBS)を含むことを特徴とする細胞浸透試薬。
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