JP2006506363A - Ship1モデュレーター - Google Patents

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Abstract

本発明は、SHIP1活性のモデュレーターとしてのペロロール、その関連化合物およびその医薬組成物の使用を包含する。本発明はまた、SHIP1活性をモデュレートすることのできる新規なテルペン化合物およびその合成法をも提供する。

Description

本発明は、細胞増殖および生存および免疫細胞活性化の負のレギュレーターであるSHIP1に関する。
SH含有イノシトール5−ホスファターゼ(SHIP1)は、イノシトール1,3,4,5−四リン酸(IP4)およびホスファチジルイノシトール3,4,5−三リン酸(PIP3)からの5−リン酸を選択的に加水分解する。米国特許第6,238,903号は、SHIP1が、遺伝子発現、細胞の増殖、分化、活性化、および代謝を制御するシグナル伝達経路、とりわけRasおよびリン脂質シグナル伝達経路の酵素レギュレーターであることを開示している。SHIP1は、サイトカインおよび免疫レセプターのシグナル伝達において重要な役割を果たしている。SHIP1の破壊された(SHIP1 -/-)マウスは、顆粒球およびマクロファージの過剰産生を特徴とする骨髄増殖性の表現型を示す。SHIP1 -/-の肥満細胞はIgEおよびSteel因子により誘発された脱顆粒を起こしやすく、一方、SHIP1 -/-のB細胞はFc RIIBによる負の制御に対して耐性である。SHIP1はまた、慢性の骨髄性白血病の病因にも関与している
SHIP1の活性を特異的にモデュレートする化合物は、細胞の増殖性、造血性および免疫性の疾患の治療、並びに研究および医薬発見の試験の際にSHIP1媒体経路を操作するのに有用であろう。今日まで、小分子のSHIP1特異的モデュレーターの構造は開示されていない。
ペロロール(pelorol)と称するセスキテルペン化合物は、Petrosaspongia metachromiaおよびDactylospongia elegansを含む種々の海洋性の海綿動物から得ることができる。KwakらおよびGoclikらは、それぞれペロロールの構造および種々の海洋性海綿動物からのその抽出を開示している4,5。ペロロールは、弱い抗トリパノソーマおよび抗マラリア原虫活性を有すると報告されている。ペロロールの正確な構造は以下のとおりであり、Meはメチル基を表し、キラル原子(C−5、8、9および10)の相対的な立体構造は示したとおりである。
Figure 2006506363
ペロロールと類似でペロロールの特徴的なgem置換非芳香族環を有する幾つかの還元および置換されたクリセン誘導体が、頁岩中に見出される種々の多環ポリプレノールの調製6−12、タキソジオン(taxodione)の調製13、および化合物1,2,3,4,4a,4b,5,6,10b,11,12,12a-ドデカヒドロ-1,1-ジメチル-クリセンの調製14における中間体または誘導体として知られている。これらクリセン誘導体のいずれも生物学的活性を有することは知られていない。
本発明は、ペロロールおよび関連化合物がSHIP1活性をモデュレートすることができるとの発見に基づくものである。
本発明の幾つかの態様は、式Iの新規な化合物およびその塩を提供する。式Iの化合物は、以下の構造を有する:
Figure 2006506363
(式中、
およびRは、それぞれ独立に、−CH、−CHCH、−CHOH、−CHOR’、−CHO、−COH、および−COR’よりなる群から選ばれる;
およびRは、それぞれ独立に、H、−CH、−CHCH、−CHOH、−CHOR’、−CHO、−COH、および−COR’よりなる群から選ばれる;
Qは、−CH−、−CY−、−CHCH−、−CH=CH−、−CYCY−、−CHCHCH−、−CH=CHCH−、−CH=CHCY−および−CYCYCY−(式中、Y、Y、Y、Y、Y、およびYは、それぞれ独立に、H、F、Br、Cl、I、OH、OR’、およびSHよりなる群から選ばれるか;またはY/Y、Y/Y、およびY/Yのいずれか一つの群が=Oであるか;またはY/Yがエポキシドを形成し、Y、Y、Y、Y、Y、およびYの少なくとも一つ(存在するときは)はHではない)よりなる群から選ばれる;
、X、X、およびXは、それぞれ独立に、H、R、OH、−OR、−COH、−COR’、F、Br、Cl、I、−CN、−SOH、−OSOH、NO、NH、−NHR、および−NRよりなる群から選ばれる(式中、Rは、置換されていないかまたは1またはそれ以上の置換基で置換された直線状、分枝鎖、または環状の飽和または不飽和の1〜10炭素原子アルキル基(置換基は、OH、=O、SH、F、Br、Cl、I、NH、−NHR’、−NR’、NO、−COH、−COR’、およびエポキシド)である);
R’は、置換されていないかまたは1またはそれ以上の置換基で置換された直線状、分枝鎖、または環状の飽和または不飽和の1〜10炭素原子アルキル基(置換基は、OH、=O、SH、F、Br、Cl、I、NH、−NHR”、−NR”、NO、および−COH(ここでR”は、直線状、分枝鎖、または環状の飽和または不飽和の1〜10炭素原子アルキル基)である))。
本発明の式Iの新規な化合物は、以前に記載されたgem置換クリセン誘導体の正確な構造を包含するものではない。これら以前に記載された化合物には、ペロロールおよび以下の構造(式中、Meはメチルである)を有する化合物が含まれる。
Figure 2006506363
Figure 2006506363
別の定義により、本発明は、式Iにおいて各R〜Rがメチルであり、Qが−CHCH−であり、X〜Xが以下の定義のいずれかである、そのような以前に知られた特定の化合物を排除する:
(a)XおよびXがOH、XがH、およびXが−COOCH
(b)X、X、XおよびXがH;
(c)X、X、およびXがH、XがCH
(d)X、X、およびXがH、XがCH
(e)X、X、およびXがH、XがCH;および
(f)XおよびXがH、XおよびXがOCH
式IにおいてRおよびRがCHであり、RおよびRがHであり、Qが−CHCH−であり、各X〜XがHである化合物も排除される。
本発明の幾つかの態様は、1またはそれ以上の式Iの化合物または薬理学的に許容しうるその塩、および薬理学的に許容しうる担体を含む医薬組成物を提供する。そのような組成物は、医薬用途に適した生物学的に活性な化合物として知られていない式Iの以前に知られた化合物を含んでいてよい。
本発明の幾つかの態様は、免疫性、炎症性、または新生物性の疾患または状態の治療または予防方法であって、そのような治療または予防を必要とする患者に有効量の本発明の式Iの化合物または薬理学的に許容しうるその塩、または本発明の医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
本発明の幾つかの態様は、SHIP1活性のモデュレートのためおよびSHIP1活性のモデュレート剤の調製のための式Iの化合物または薬理学的に許容しうるその塩の使用を提供する。そのようなモデュレートはインビトロまたはインビボであってよい。インビボで使用するための剤としては、本発明の医薬組成物並びにインビトロでの使用に適合させた剤が挙げられる。モデュレートは、上記の免疫性、炎症性、または新生物性の状態または疾患の治療または予防のためのものであってよい。
式Iの幾つかの化合物は、生物学的抽出物を分画することにより、または利用できる化合物を誘導体化することにより、全体としてまたは部分的に調製することができる。別法として、式Iの化合物は全合成により調製することができる。
本発明の幾つかの態様は、式IA:
Figure 2006506363
(式中、R〜R、X、X、Xは式Iの定義と同じ、L’はC〜C飽和または不飽和のアルキル連結基;およびAは活性化基である)で示される化合物の製造方法であって、式IIAまたはIIB:
Figure 2006506363
(式中、Lは不在であるかまたはC〜C飽和または不飽和のアルキル連結基、およびEおよびE’は求電子性反応基である)で示される化合物を、式III:
Figure 2006506363
(式中、Nuは、Nuにおいて式IIIの化合物を求核性にする基である)で示される化合物と反応させ、ついで任意に還元および加水分解して式IV:
Figure 2006506363
で示される化合物を生成させ、ついで式IVの化合物を縮合して式IAの化合物を生成することを含む方法を提供する。
式IAの化合物中のL’は、式Iの所望の成分Qを生成すべく任意に変化させ誘導体化させてよい。たとえば、上記方法により製造した式IAの化合物中の成分L’は、式Iの化合物中のQと比べて異なる程度の飽和または異なる置換基を有していてよい。環中の原子数を減らすため、不飽和のL’基を有する化合物を酸化および還元工程に供してQを含む式I中の環のサイズを小さくすることができる。さらに、ケトン、ヒドロキシルその他の基などの官能基をL’に付加して所望のQ成分を生成することができる。
Eの好ましい求電子性反応基は、ラクトン、エステル、およびチオエステルである。E’の好ましい基はカルボキシルである。さらに好ましくは、式IIAおよびIIBの化合物は以下のとおりである:
Figure 2006506363
さらに一層好ましくは、式IIAおよびIIBの化合物は以下のとおりである:
Figure 2006506363
式IIIの化合物中の好ましいNuはリチウムであり、このものは臭素などのハロゲンに対して環上で置換されてよい。好ましくは、式IIIの化合物中のAは−OMeまたはNHAc(Me=メチル、Ac=アセチル)などの活性化基であり、この基はその後に式Iの化合物中のXに対して所望の置換基に変換されてよい。置換基はまた、必要に応じてTBSなどの保護基で保護することもできる。
本明細書では以下の略語を使用する:THF(テトラヒドロフラン);n−buLi(n−ブチルリチウム);t−buLi(tert−ブチルリチウム);PhPMe(メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド);PCC(ピリジニウムクロロクロム酸);Ac(アセチル);Me(メチル);Et(エチル);prop.(プロピル);but.(ブチル);RTまたはr.t.(室温);hr.(時間);DMSO(ジメチルスルホキシド);DNFB(2,4−ジニトロフルオロベンゼン);LPS(リポ多糖);TNF−α(腫瘍壊死因子アルファ);TBS(tert−ブチルジメチルシリル);およびEA(酢酸エチル)。
SHIP1モデュレート化合物
式Iの化合物は、C−5、C−8、C−9およびC−10にキラル中心を有し、RとRとが異なるか否かによってC−4がキラルであってよい。本発明の化合物は、式Iの化合物の全ての立体異性体およびエナンシオマーを含む。幾つかの態様は、ペロロールと同じキラル中心の相対的立体配置を有するかまたはそのエナンシオマーである、すなわち、S,R,R,S;またはR,S,S,R(それぞれ、C−5、C−8、C−9およびC−10)。幾つかの態様は、キラル中心においてペロロールと同じ絶対立体配置を有する。幾つかの態様は、C−5およびC−10においてペロロールと同じ相対的立体配置を有し、C−8およびC−9において独立に変化する立体配置を有する。幾つかの態様は、C−5、C−8およびC−10においてペロロールと同じ相対的立体配置を有し、C−9において変化する立体配置を有する。すべての場合において、C−4における立体配置は、(もしもキラルであるなら)変化するものであるか、または他の残りのキラル中心に対して本明細書に記載の式Iの化合物の構造の例に示すものと同じ相対的立体配置であってよい。
本発明の様々な態様において、本発明の化合物は上記式Iの限定を有していてよいし、または置換基Q、R〜R、およびX〜Xに関してさらに特別の限定を有していてよい。以下の限定のいずれの組み合わせも本発明により包含される:
(a)Qは、Y〜YがHまたはハロゲンに限定される他は式Iに記載の定義であってよい;
(b)Qは、−CH−、−CHCH−、−CH=CH−、−CHCHCH−および−CH=CHCH−に限定されてよい;
(c)Qは、式Iの限定中でHまたは飽和残基に限定されるか、または上記(a)または(b)の限定によるものであってよい;
(d)Qは、式Iの限定中で1または2の炭素原子の骨格に限定されるか、または上記(a)〜(c)の限定によるものであってよい;
(e)RおよびRの一方または両方は、メチル、エチル、−CHOHまたは−CHOR’に限定されてよい;
(f)式Iによるまたは上記(e)の限定によるRおよびRの一方または両方中のR’は、メチル、エチル、プロピルまたはブチルに限定されてよい;
(g)RおよびRの一方または両方は、メチルまたはエチルに限定されてよい;
(h)RおよびRの一方または両方は、メチルに限定されてよい;
(i)X〜Xの一つまたはそれ以上中のRおよびR’は、置換されていないメチル、エチル、プロピルまたはブチルに限定されてよい;
(j)X〜Xの一つまたはそれ以上は、H、R、OH、OR、ハロゲン、−CONH、−CONHR’、−COR’、NHRまたはNR(式中、RおよびR’は式I中の定義に限定されるか、またはRおよびR’は上記(i)の限定によるものであってよい)に限定されてよい;
(k)X〜Xの一つまたはそれ以上は、H、OH、OR、−CONH、−CONHR’、および−COR’(式中、RおよびR’は式I中の定義に限定されるか、またはRおよびR’は上記(i)に従って限定されてよい)に限定されてよい;
(l)X〜Xの一つまたはそれ以上は、H、OH、およびOCHに限定されてよい;
(m)Xは、H、R、OH、OR、−COHまたは−COR’(式中、RおよびR’は式I中の定義に限定されるか、またはRおよびR’は上記(i)に従って限定されてよい)に限定されてよい;
(n)Xは、H、R、OH、OCH、−COHおよび−COR’(式中、RおよびR’は上記(i)に従って限定されてよい)に限定されてよい;および
(o)Xは、H、R、OH、OCH、−COHまたは−COCHに限定されてよい。
以下の特別の構造は本発明の態様である。幾つかの場合において、X、X、およびXにおける変動性はR、ZおよびYとして定められる置換基と関連して示してあり、これら置換基は説明する化合物の目的のために下記に定めてある。各構造について相対的な立体化学を示してあるが、キラル中心の立体化学は上記キラリティーに基づく態様のいずれであるかに従って変わりうる。
Figure 2006506363
Figure 2006506363
Figure 2006506363
化合物の採取源および活性のアッセイ
ペロロールは、当該技術分野および本明細書の実施例1に教示されるように天然の採取源から得ることができる。溶媒分画および/またはクロマトグラフィーを用いることができる。また、式Iの成員を製造するため、置換基を付加、除去または置換する公知の化学的方法によりペロロールまたはクリセン誘導体などの他の利用できる化合物を修飾することも可能である。式Iの種々の化合物に適用可能なそのような誘導体化工程の例を以下にさらに詳細に示す。
調製物中のSHIP1モデュレート化合物の存在は、実施例1および図1に開示した方法によるなどのSHIP1酵素の活性の変化の直接モニタリングを含む種々のアッセイの使用により、または細胞または動物アッセイ(活性化マクロファージからの一酸化窒素の産生、IgE誘発肥満細胞の脱顆粒、LPS誘発マクロファージ活性化、TNF−α発現または活性における変化をモニターする)を含む、公知の手法から容易に適合させることのできる生物学的アッセイにより、決定することができる。さらに、生体において炎症活性を媒体する因子の標準アッセイを用いることができる。これらアッセイの適合は、SHIP1 -/-およびSHIP1 +/-マウス15,16および骨髄由来マクロファージ17を利用できることにより容易となっている。さらに、抗SHIP1抗体18が利用できることはイムノアッセイ態様の使用を容易にしている。そのようなアッセイはまた、本明細書に記載の全合成によって調製した化合物の活性を評価するのにも用いることができる。
化合物の全合成
ペロロールおよび式Iの他の化合物の合成スキームを本明細書で提供する。表(1〜2)は、調製できる式Iの異なる化合物の例を用いたそのような合成の2つの態様の詳細な例示を提供する。該表に示した化合物で芳香環に隣接した環が6員環である他はペロロールと同一である化合物は「ホモペロロールアナログ」と称する。5員環であるペロロール以外の化合物は「ペロロールアナログ」と称する。
表1および2に示す合成法において、そこに示された式IIAの化合物は出発物質としてスクラレオライド(sclareolide)に基づくのが便利である。所望のR〜R置換基を提供するスクラレオライドの適当な誘導体を用いることができる。該表に示した式IIIの芳香族化合物において、Nuはリチウムであるのが好ましい。式IIIの出発化合物中のXは、−OMeや−NHAcなどの活性化基であるのが好ましい。R〜Rは出発原料のままであってもよいし、または最終生成物に所望の置換基を提供すべく適当に変化してもよい。保護基をR〜RまたはX、X、またはXに用いることができる。式Iの所望の成員Qを生成する式IA中のL’を含む環の誘導体化の例を表2に示してあり、その際、酸化(たとえば、OsClで処理した後にHClなどの酸で処理することにより)を行って該環にケトン置換基が導入される。
表1:ペロロールおよびペロロールアナログの合成
Figure 2006506363
表2:ホモペロロールおよびホモペロロールアナログの合成
Figure 2006506363
医薬組成物、投与量、投与および適応症
本発明において使用する化合物は、当業者に知られた多くの仕方で医薬組成物に製剤化することができ、その全てが本発明に包含される。当業者であれば適当な薬理学的に許容しうる塩並びに適当な薬理学的に許容しうる賦形剤、希釈剤および担体を選択できるであろう。
本発明による化合物は、薬理学的に許容しうる担体中、治療学的または予防上許容しうる量にて単独または他の薬剤(たとえば、小分子、ペプチド、またはペプチドアナログ)とともに提供することができる。そのような医薬製剤を製造するための当該技術分野でよく知られた方法は、たとえば、「Remington's Pharmaceutical Sciences」(第19版;A. Gennaro編、1995、Mack Publishing Company、イーストン、ペンシルベニア)(参照のため本明細書に引用する)に見出すことができる。本発明による医薬製剤は、たとえば、賦形剤、滅菌水、または食塩水、エタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド、ポリアルキレングリコール、たとえばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、または他の合成溶媒、植物起源のオイル、または水素添加ナフタレンを含んでいてよい。
本発明による化合物は、疎水性の化合物、たとえば、水には実質的に不溶であるが、たとえばエタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド、またはクロロホルム、またはそれらの混合物などの溶媒には自由に溶解する化合物を含んでいてよい。そのような疎水性の化合物を含む製剤は、たとえば、両親媒性化合物により一定の条件下で生成するミセルを用いて提供することができる。水性溶媒中でミセルはその炭化水素コア中、またはミセル壁内に疎水性化合物を導入することができる。疎水性化合物はまた、トリグリセリド(オイル)、たとえば食用植物油中で可溶化することによっても提供できる。油相中で安定化した疎水性化合物は水性溶液中に分散させることができ、所望なら乳化剤を用いて安定化することができる。あるいは、疎水性化合物は、オイル中で提供して、たとえば胃腸管系に送達させ、そこでインビボで胆汁塩に乳化剤として作用させてもよい。疎水性化合物はまたマイクロエマルジョンとしても提供することができる。マイクロエマルジョンはエマルジョンと同様、オイルと水との液体分散液であるが、ミセル様の「コア」中に油相を有する一層小さな粒子を有する。本発明による疎水性化合物はまた、ポリマー担体、たとえば炭水化物、たとえばセルロース、デキストラン、シクロデキストリン、メチルセルロース、またはヒアルロン酸、あるいはポリペプチド、たとえばアルブミン、コラーゲン、またはゼラチンとともに提供することができる。疎水性化合物の他の製剤様式としては、リポソーム、天然および合成のリン脂質、または溶媒、たとえばジメチルスルホキシドまたはアルコールが挙げられる。
本発明の医薬組成物は、所定の時間をかけて活性化合物の制御された放出が提供されるように製剤化することができる。それゆえ、製剤は、たとえば単回投与として投与したなら毒性であるが、その制御された放出は毒性レベルを超えないような量の化合物を含んでいてよい。該化合物の放出を制御するため、たとえば、生体適合性で生分解性のラクチドポリマー、ラクチド/グリコリドコポリマー、またはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーを用いることができる。本発明によるモデュレート化合物にとって潜在的に有用な他の送達系としては、エチレン−酢酸ビニルコポリマー粒子、浸透ポンプ、埋め込み可能な注入系、およびリポソームが挙げられる。
化合物の「治療学的有効量」とは、本発明による化合物を用いて所望の治療効果を達成するために必要な投与量および時間にて有効な量である。治療学的有効量はまた、化合物の治療的に有利な効果の方が毒性または有害な効果よりも勝る量である。化合物の「予防上有効な量」とは、本発明による化合物を用いて所望の予防効果を達成するために必要な投与量および時間にて有効な量である。典型的には、予防的投与量は、予防上有効な量が治療学的有効量よりも少なくなるように、疾患の前または疾患の初期の段階で患者に用いる。充分と考えられる量は、使用した特定の化合物、投与方法、疾患の段階および重篤度、治療すべき個体の年齢、性別、および健康、および同時に行っている治療により変わるであろう。
本発明の化合物の治療学的有効量または予防上有効な量は、0.1nM〜0.1M、0.1nM〜0.05M、0.05nM〜15μMまたは0.01nM〜10μMであってよい。投与量の値は、緩和すべき状態の重篤度で変わりうることに注意すべきである。いかなる特定の患者に対しても、特定の投与量レジメンは個々の必要性および組成物の投与の管理人または監督人の専門的判断に従い、経時的に調節することができる。本明細書において示す投与量の範囲は例示に過ぎず、医療従事者によって選択することのできる投与量の範囲を限定するものではない。投与量レジメンは最適の治療応答を提供すべく調節することができる。たとえば、単回ボーラスを投与することができ、幾つかの分割投与を時間をかけて投与することができ、または治療状況の緊急事態によって示されるように投与量を比例的に低減あるいは増大させることができる。
一般に、本発明の化合物は実質的な毒性を引き起こすことなく用いるべきである。本発明の化合物の毒性は、標準法を用い、たとえば、細胞培養または実験動物で試験することおよび治療指数、すなわちLD50(集団の50%に致死的な投与量)とLD100(集団の100%に致死的な投与量)との比を決定することにより決定することができる。しかしながら、重篤な疾患状態などの一定の環境では実質的に過剰な組成物を投与することが必要である。
本発明の化合物を患者に投与すべく、治療目的かまたは予防目的かに応じて適当な製剤または組成物を提供するために通常の製薬実務を採用することができる。あらゆる適当な投与経路を用いることができ、たとえば、全身、非経口、静脈内、皮下、経皮、経粘膜、筋肉内、頭蓋内、眼窩内、眼内、心室内、被膜内、脊髄内、くも膜下内、腹腔内、鼻内、エアゾル、局所、外科、または経口投与が挙げられる。使用する製剤は、選択した投与経路によって変わってよい。それゆえ、経口投与の場合、製剤は錠剤またはカプセルの形態であってよく;吸入剤の場合、製剤は粉末薬、点鼻剤、またはエアゾル剤の形態であってよく;経粘膜投与の場合、製剤は鼻内スプレーまたは坐剤の形態であってよく;経皮投与の場合、製剤はクリーム剤、軟膏、またはゲル剤であってよい;など。
本発明の治療学的有効量または予防上有効な量のSHIP1モデュレーターおよび医薬組成物は、癌(新生物疾患)、他の細胞増殖性疾患、炎症性疾患および免疫疾患の治療または予防を必要とする患者に投与してよい。新生物疾患としては、これらに限られるものではないが、白血病、癌腫、肉腫、メラノーマ、神経芽細胞腫、毛管漏出症候群(capillary leak syndrome)および造血系の悪性腫瘍が挙げられる。炎症性の徴候を有する疾患としては、これらに限られるものではないが、慢性関節リウマチ、多発性硬化症、ギヤン−バレル症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性胃腸管症候群、乾癬、対宿主性移植片病、全身性エリテマトーデス、アルツハイマー病およびインスリン依存性糖尿病が挙げられる。細網内皮系のマクロファージ関連細胞の不適切な活性化と関連する疾患としては、骨粗鬆症が挙げられる。
式Iの構造を有するペロロールおよび他の化合物は、SHIP1アゴニスト活性を示す。SHIP1を活性化することにより、そのようなアゴニストは、とりわけ、炎症性疾患、たとえば敗血症性ショック、大腸炎、炎症性胃腸管症候群、およびマクロファージの増殖または活性化が関与する疾患;新生物疾患、たとえば骨髄性およびリンパ性白血病;免疫抑制疾患、たとえば移植の拒絶;造血性疾患の治療;およびアレルギーの治療および予防におけるような肥満細胞の変性に影響を及ぼすのに有用である。
実施例1
150の海洋性生物抽出物の予備的スクリーニングにおいて、酵素アッセイでSHIP1を活性化した抽出物を同定した。これら抽出物の一つのアッセイによる分画は、ペロロールとしての活性化合物の同定という結果となった(図1)。スクリーニングにおいて陽性と試験された抽出物の起源およびプロセシングおよびアッセイの性質は以下のとおりである。
褐色がかったシート状の海綿動物Dactylospongia elegans(Dictyoceratida目、Spongiidae科)の試料を、1995年1月にパプアニューギニア、マダンラグーン、の外リーフ上のRasch Passage中の保護された突出部から、5〜10mの深さにてSCUBAを用いて手で回収した。新たに回収した海綿動物をその場で凍結させ、ドライアイス上でカナダ、バンクーバーに輸送した。海綿動物を同定し、検証のため証拠試料をZoological Museum of Amsterdamに置いた(ZMA POR. 15986)。凍結した海綿動物(120g)を小切片に切断し、MeOH中に浸漬、およびその後に繰り返し抽出した(3×250mL)。コンバインしたメタノール抽出物を真空濃縮し、ついでEtOAc(4×100mL)とH2O(300mL)との間に分配した。コンバインしたEtOAc抽出物を真空乾固して490mgの褐色がかった油状物を得、これにはペロロールが含まれることがわかった。
アッセイは96ウエルのマイクロタイタープレートで行った。SHIP1酵素は、赤血球凝集素およびヘキサヒスチジンタグを用い、哺乳動物発現ベクターから産生させた。Hisタグは精製を促進するのに用いた。200Mのイノシトール-1,3,4,5-テトラキスホスフェートを添加する前にSHIP1酵素(10ng)を抽出物またはDMSOとともに室温で15分間インキュベートした。反応を37℃にて20分間進行させた。ついで、放出された無機リン酸の量をマラカイトグリーン試薬の添加、およびその後の650nmでの吸光度測定により評価した。
実施例2
ペロロールを以下のスキームに従い、下記に記載した特定の条件下で調製した。
Figure 2006506363
無水Et2O(30mL)中の化合物(1.00g、3.99ミリモル)の攪拌溶液に、Et2O中のMeLiの新たに調製した1.6M溶液(3mL、4.8ミリモル)を室温にて10分かけて少しずつ加え、攪拌をさらに5分間続けた。ついで、この混合物を10%HCl(2mL)で処理し、ついで漏斗に移し、エーテルで繰り返し抽出した。コンバインした抽出物をNaHCO3およびH2Oで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、ついで濃縮した。残渣をヘキサン/Et2O(6:4)を用いたカラムクロマトグラフィーにかけて化合物(0.74g、70%)を得た。
CH2Cl2(40mL)中の(CF3CO)2O(9mL、63.85ミリモル)の攪拌し冷却した(氷浴上)溶液に、50%水性H2O2(1.8mL、31.66ミリモル)を加え、混合物を氷浴中で10分間静置した。以下の操作はすべて室温で行った。溶液を固体NaHCO3(5.40g、64.28ミリモル)で2分間処理し、混合物を8分間攪拌した後、CH2Cl2(54mL)中の化合物(1.80g、6.76ミリモル)の溶液を加えた。得られた混合物を30分間攪拌し、H2O(10mL)を加えた後、pHが7に達するまで固体NaHCO3で45分間少しずつ処理した。最後に混合物をEt2Oで抽出した。コンバインした抽出物をNaHCO3、H2Oで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、ついで濃縮して純粋な化合物を得た。
化合物(1g、3.6ミリモル)をMeOH中のKOHの10%溶液(1mL、1.78ミリモル)に0℃で溶解した。得られた混合物を10分間攪拌した。H2Oを加えた後、溶液をEt2Oで抽出した。抽出物をH2Oで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、ついで濃縮して化合物(0.8g)を得た。
マグネチックスターラーバーを備えたオーブン乾燥しN2を流し込んだ100mL容の丸底フラスコに、3.24g(15ミリモル)のPCC、30mLのCH2Cl2および2.4g(10ミリモル)の化合物を入れた。混合物を室温で2時間充分に攪拌し、30mLのEt2Oを添加して反応停止させた。得られた溶液をシリカゲルの厚いパッドで濾過し、濃縮して残渣を得た。この残渣をヘキサン/Et2O(8:2)を用いたカラムクロマトグラフィーにかけて化合物(1.6g、67%)を得た。
水素化ナトリウム(24.6mg、0.82ミリモル、80%オイル分散液)および乾燥THF(5mL)を、冷却器および乾燥N2流を備えた乾燥フラスコに加えた。この懸濁液にメチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(0.146g、0.41ミリモル)を加え、混合物を10分間攪拌した。ついでTHF(2mL)中の化合物(100mg、0.41ミリモル)を加え、混合物を穏やかに2時間還流した。2mLのメタノールを加えて反応停止させ、ついでEt2Oで抽出した。通常の処理後、94.3mgの化合物を得た。
ペンタン(1.74mL、2.79ミリモル)中のtBuLiの1.6M溶液を、乾燥THF(20mL)中の化合物(612.6mg、2.52ミリモル)の攪拌溶液に−78℃にてゆっくりと加えた。30分間攪拌した後、乾燥THF(5mL)中の化合物(300mg、1.26ミリモル)の溶液を加えた。混合物をさらに−78℃で2時間攪拌した。ついで、H2O(10mL)を加え、混合物をEt2Oで抽出した(120mL、2回)。コンバインしたEt2O抽出物を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ついで濃縮して残渣を得、これをNP SepakTM上のクロマトグラフィーにかけて280mg(55%)の化合物を得た。
EA(5mL)中の化合物(40mg、0.1ミリモル)の溶液を10%Pd/C(50mg)上、水素雰囲気下、室温にて一夜、水素化した。濾過および濃縮により37mgの化合物10(96%)を得た。
CH2Cl2(10mL)中の化合物10(38.8mg、0.1ミリモル)の攪拌溶液に、SnCl4(0.1mL)をアルゴン下、−20℃にて2分間ゆっくりと加えた。得られた混合物をさらに20分間攪拌し、ついでCH2Cl2(20mL)で希釈し、氷上に注いだ。水性相をCH2Cl2で2回(20mL)抽出し、抽出物をコンバインし、飽和NaHCO3、飽和食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。蒸発させて化合物11(28mg、76%)を得た。
2mLのCH2Cl2に溶解した化合物11(7.4mg、0.02ミリモル)にPCC(41.6mg、0.192ミリモル)を加えた。混合物をアルゴン下、穏やかな還流下で24時間攪拌した。反応液をEt2O(20mL)で希釈し、得られた暗色の溶液をNP SepakTMで濾過した。濾液の濃縮およびさらなる精製により1.5mg(20%)の化合物12を得た。
1.5mgの化合物12を2mLのNaOH(10%)溶液(0.5mLのTHFを含む)に溶解し、攪拌した。引き続き5mgのヨウ素を加え、混合物をさらに20分間攪拌し、3mLの10%H2SO4を加えて酸性にした。この溶液を50mLのEt2Oで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、ついで濃縮して残渣13を得た。
38.6mg(0.1ミリモル)の化合物13をアルゴン下、CH2Cl2(1mL)中で攪拌した。CH2Cl2(2.0mL、1M)中のBBr3を加え、攪拌を1.5時間続けた。ついで、混合物をH2Oに注ぎ、CH2Cl2(50mL)で抽出した。ついで、コンバインした抽出物をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をNP SepakTM(ヘキサン:EA=7:3)により精製して化合物14(25mg、70%)を得た。
35.8mg(0.1ミリモル)の化合物14を、5%H2SO4を含むMeOH(2mL)に溶解した。攪拌を2時間続け、混合物をEt2Oで抽出し、MgSO4で乾燥させ、濃縮して化合物15を得た。
実施例3
ペロロールアナログPNSR-15Aを、以下のスキームを用い、実施例3に記載の方法に従って合成した。
Figure 2006506363
実施例4
ペロロールアナログPNSR-4Aを、以下のスキームに従い、上記方法により合成した。
Figure 2006506363
実施例5
ホモペロロールアナログPNSR-14Aを、以下のスキームに従い、上記方法により合成した。
Figure 2006506363
実施例6
ホモペロロールを、上記実施例に基づく以下のスキームに従い、上記方法に従って合成することができる。
Figure 2006506363
実施例7
図1に記載したSHIP1酵素アッセイでの活性の増大を引き起こすことに加え、式Iのアゴニスト化合物は、全細胞ベースのアッセイでマクロファージおよび肥満細胞に対して抗炎症作用を示し、内毒素活性化された野生型マクロファージからの一酸化窒素の産生を抑制し、生きた被験者に対して抗炎症作用を示す。NO放出アッセイおよび肥満細胞活性化アッセイでペロロールについて得られた結果を、それぞれ図2および図3に示す。NO放出の抑制はSHIP1 -/-マクロファージでは観察されなかった。ペロロールはIgE誘発された肥満細胞の脱顆粒を有意に低減した。
細胞および動物ベースのアッセイに用いた手順を以下に記載する。ペロロールおよび式Iの範囲内の種々のアナログについての結果を表3に示すが、これには実施例1に記載の酵素アッセイを用いた結果も含まれる。
NO放出アッセイについては、野生型またはSHIP1 -/-マクロファージ細胞をマイクロタイタープレート(5×104/ウエル)にアリコートし、被験化合物またはDMSO担体の存在下または不在下、1g/mLの内毒素(LPS)で活性化させた。細胞を37℃、5%CO2にて24時間インキュベートし、ついでGriess試薬を用いたNO決定のために培養上澄み液を除去した。あるいは、LPSを添加する前に、J774.1aマクロファージ細胞を、DMSOに溶解した10μg/mlの被験化合物で40分間処理した。Griess試薬を用いたNO濃度の決定のために培養上澄み液を24時間後に回収した。
肥満細胞活性化アッセイについては、骨髄由来肥満細胞を抗DNP IgEとともに4℃で1時間インキュベートした。ついで、該細胞を23℃のTyrode's緩衝液で2回洗浄し、DNP−ヒト血清アルブミンで15分間処理する前に被験化合物またはビヒクル対照の存在下で30分間インキュベートした。脱顆粒の程度を、β−ヘキソサミナーゼの放出を測定することにより決定した。
マクロファージTNF−α産生アッセイについては、100ng/mLのLPSを添加する前に、J774.1aマクロファージ細胞をシクロデキストリン中に溶解した10μg/mLの被験化合物で40分間処理した。ELISAによりTNF−αを決定するため、培養上澄み液を2時間後および5時間後に回収した。
マウスの耳浮腫(Evans Blue)アッセイは、アレルギー炎症の標準モデルである。マウスにモノクローナル抗DNP IgE抗体を静脈内注射することにより受動感作させた。24時間後、20μlのDMSO:メタノール(1:3)中の10μgの被験化合物(右耳)またはビヒクル単独(左耳)を投与し、20分後に誘発剤[アセトン中の20μlの0.15%DNFB:オリーブ油(4:1)]を投与した。ついで、マウスに300μlの1%Evans Blueを静脈内注射した。誘発剤の投与1時間後、耳でのEvans Blueの管外遊出の視覚による点検および定量により血管透過性を測定した。Evans Blue含量を定量するため、DNFB処理の1時間後に耳を回収し、ホルムアミド中、37℃で24時間インキュベートすることによりEvans Blueを抽出し、620nmでの分光分析により定量した。担体のみで前処理した耳はDNFB攻撃に応答して速やかなアナフィラキシー反応を展開した。対照的に、SHIP1アゴニストは、Evans Blueの管外遊出の低減によって示されるように血管透過性亢進の明らかな抑制を示した。
マウスの耳浮腫(リンパ球浸潤アッセイ)は接触過敏症または耳炎症のモデルであり、ヒトアレルギーの標準的なインビボモデルである。接触過敏症は、初期の感作相(sensitizing phase)と惹起相(eliciting phase)とからなる。後者の相は、表皮細胞が以前に暴露された特定の抗原に出会ったときに起こり、局所的な細胞浸潤、炎症、および浮腫を特徴とする。このアッセイでは、4週齢(20g)Balb/cマウスの腹部領域を電気カミソリで剃った後に腹壁にアセトン:オリーブ油(4:1、v/v)中の0.5%2,4-ジニトロフルオロベンゼン(DNFB;ハプテン化剤)を25μl適用することにより、DNFBに対して感作させた。第二の適用の4日後、マウスをハロタンで軽く麻酔し、ついで右および左耳の両側の皮膚の上に(epicutaneously)10μlの0.2%DNFBを攻撃した。マウスはすべて、DNFBによる皮膚上攻撃の24時間前に滅菌食塩水中の[3H]−メチルチミジン(1μCi/g体重)を500μl腹腔内(i.p.)注射した。DNFB攻撃の30分前に右および左耳をそれぞれDMSO:メタノール(1:3、v/v)中の被験化合物かまたはビヒクル単独で前処理した。DNFB攻撃の24時間後、マウスをCO2窒息により屠殺し、8mm直径のくり抜きを各耳から採取し、500μlのSolvableTM中、60℃で10〜12時間消化した。試料をH2O2の添加により脱色し、標準液体シンチレーションカウンティングにより放射性標識白血球の浸潤物を分析した。
大腸炎アッセイは、被験化合物がTNBS(トリニトロベンゼンスルホン酸)により誘発された炎症からマウスを防御するか否かを決定することに基づいている。TNBS浮腫投与の直前に被験化合物(10mg/kg)またはビヒクル対照をマウスに腹腔内注射した。2日後、ビヒクル処理したマウスの結腸は重篤な炎症であったが、SHIP1アゴニスト処理したマウスは炎症の徴候を示さなかった。
表3
Figure 2006506363
以上、本発明を理解の明瞭を目的として説明および実施例により若干詳細に記載したが、添付の特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱することなく変更および改変をなし得ることは当業者には明らかであろう。本明細書において言及したすべての特許、特許出願および出願公報は参照のため本明細書に引用される。
参考文献
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図1は、海綿動物抽出物がSHIP1酵素活性にインビトロで及ぼす作用を示すグラフである。
図2は、ペロロールがマクロファージの一酸化窒素(NO)産生に及ぼす作用を示すグラフである。
図3は、ペロロールがIgE媒体肥満細胞活性化に及ぼす作用を示すグラフである。

Claims (38)

  1. 式I:
    Figure 2006506363
    (式中、
    およびRは、それぞれ独立に、−CH、−CHCH、−CHOH、−CHOR’、−CHO、−COH、および−COR’よりなる群から選ばれる;
    およびRは、それぞれ独立に、H、−CH、−CHCH、−CHOH、−CHOR’、−CHO、−COH、および−COR’よりなる群から選ばれる;
    Qは、−CH−、−CY−、−CHCH−、−CH=CH−、−CYCY−、−CHCHCH−、−CH=CHCH−、−CH=CHCY−および−CYCYCY−(式中、Y、Y、Y、Y、Y、およびYは、それぞれ独立に、H、F、Br、Cl、I、OH、OR’、およびSHよりなる群から選ばれるか;またはY/Y、Y/Y、およびY/Yのいずれか一つの群が=Oであるか;またはY/Yがエポキシドを形成し、Y、Y、Y、Y、Y、およびYの少なくとも一つ(存在するときは)はHではない)よりなる群から選ばれる炭素骨格である;
    、X、X、およびXは、それぞれ独立に、H、R、OH、−OR、−COH、−COR’、F、Br、Cl、I、−CN、−SOH、−OSOH、NO、NH、−NHR、および−NRよりなる群から選ばれる(式中、Rは、置換されていないかまたは1またはそれ以上の置換基で置換された直線状、分枝鎖、または環状の飽和または不飽和の1〜10炭素原子アルキル基(置換基は、OH、=O、SH、F、Br、Cl、I、NH、−NHR’、−NR’、NO、−COH、−COR’、およびエポキシド)である);
    R’は、置換されていないかまたは1またはそれ以上の置換基で置換された直線状、分枝鎖、または環状の飽和または不飽和の1〜10炭素原子アルキル基(置換基は、OH、=O、SH、F、Br、Cl、I、NH、−NHR”、−NR”、NO、および−COH(ここでR”は、直線状、分枝鎖、または環状の飽和または不飽和の1〜10炭素原子アルキル基)である))により示されるが、ただし、ペロロールの正確な構造または
    Figure 2006506363
    よりなる構造群のいずれか一つを有することはない化合物またはその塩。
  2. 〜Yが、それぞれ独立に、H、F、Br、ClおよびIから選ばれる、請求項1に記載の化合物。
  3. Qが、−CH−、−CHCH−、−CH=CH−、−CHCHCH−、または−CH=CHCH−である、請求項1に記載の化合物。
  4. Qの炭素骨格が飽和されている、請求項1、2または3に記載の化合物。
  5. Qの炭素骨格が1または2の炭素原子からなる、請求項1ないし4のいずれかに記載の化合物。
  6. が、メチル、エチル、−CHOH、または−CHOR’である、請求項1ないし5のいずれかに記載の化合物。
  7. が、メチル、エチル、−CHOH、または−CHOR’である、請求項1ないし6のいずれかに記載の化合物。
  8. 中のR’が、メチル、エチル、プロピルまたはブチルに限定される、請求項1ないし7のいずれかに記載の化合物。
  9. 中のR’が、メチル、エチル、プロピルまたはブチルに限定される、請求項1ないし8のいずれかに記載の化合物。
  10. R’がメチルまたはエチルに限定される、請求項8または9に記載の化合物。
  11. が、H、OH、R、OR、−CONH、−CONHR’、または−COR’である、請求項1ないし10のいずれかに記載の化合物。
  12. が、H、OH、R、OR、−CONH、−CONHR’、または−COR’である、請求項1ないし11のいずれかに記載の化合物。
  13. が、H、OH、R、OR、−CONH、−CONHR’、または−COR’である、請求項1ないし12のいずれかに記載の化合物。
  14. 、XおよびXのいずれか一つまたはそれ以上中のRおよびR’が、メチル、エチル、プロピルおよびブチルに限定される、請求項1ないし13のいずれかに記載の化合物。
  15. が、H、OH、または−OCHである、請求項1ないし10のいずれかに記載の化合物。
  16. が、H、OH、またはOCHである、請求項1ないし10および15のいずれかに記載の化合物。
  17. が、H、OCH、または−NHOCHである、請求項1ないし10および15のいずれかに記載の化合物。
  18. が、H、OH、またはOCHである、請求項1ないし10、15、16、および17のいずれかに記載の化合物。
  19. が、H、R、OH、OR、COHまたはCOR’である、請求項1ないし18のいずれかに記載の化合物。
  20. 中のRおよびR’が、メチル、エチル、プロピルまたはブチルに限定される、請求項1ないし19のいずれかに記載の化合物。
  21. が、H、R、OH、OCH、−COHまたは−COCHである、請求項1ないし18のいずれかに記載の化合物。
  22. ホモペロロール、ジメトキシペロロール、PNSR-4A、PNSR-15A、PNSR-16A、PNSR-17AおよびPNSR-18Aから選ばれる、請求項1に記載の化合物。
  23. C−5、C−8、C−9およびC−10の立体配置がそれぞれS、R、R、Sである、請求項1ないし22のいずれかに記載の化合物。
  24. C−5、C−8、C−9およびC−10の立体配置がそれぞれR、S、S、Rである、請求項1ないし22のいずれかに記載の化合物。
  25. SHIP1活性のモデュレーターとして使用するためのものである、請求項1ないし24のいずれかに記載の化合物。
  26. SHIP1活性のアゴニストである、請求項25に記載の化合物。
  27. 炎症性、新生物性、造血性または免疫性の疾患または状態の治療または予防用医薬の製造のための請求項1ないし26のいずれかに記載の化合物の使用。
  28. 式IA:
    Figure 2006506363
    (式中、R〜R、X、XおよびXは請求項1の記載と同じであり、L’はC−Cの飽和または不飽和アルキル連結基であり、Aは活性化基である)により示される化合物の製造方法であって、式IIAまたはIIB:
    Figure 2006506363
    (式中、Lは不在またはC−Cの飽和または不飽和アルキル連結基であり、EおよびE’は求電子性反応基である)により示される化合物を式III:
    Figure 2006506363
    (式中、Nuは式IIIの化合物をNuにおいて求核性にする基である)により示される化合物と反応させ、ついで任意に還元および加水分解を行って、式IV:
    Figure 2006506363
    により示される化合物を生成し、ついで式IVの化合物を縮合して式IAの化合物を生成することを含む方法。
  29. 式IIAおよびIIBの化合物が下記構造:
    Figure 2006506363
    を有する、請求項28に記載の方法。
  30. 式IIAおよびIIBの化合物が下記構造:
    Figure 2006506363
    を有する、請求項29に記載の方法。
  31. 式IIAまたはIIBの化合物が、スクラレオライドであるか、またはスクラレオライドに由来する、請求項28ないし30のいずれかに記載の方法。
  32. Nuがリチウムである、請求項28ないし31のいずれかに記載の方法。
  33. AがOCHまたは−NHOCHである、請求項28ないし32のいずれかに記載の方法。
  34. 薬理学的に許容しうる担体、および式I:
    Figure 2006506363
    (式中、
    およびRは、それぞれ独立に、−CH、−CHCH、−CHOH、−CHOR’、−CHO、−COH、および−COR’よりなる群から選ばれる;
    およびRは、それぞれ独立に、H、−CH、−CHCH、−CHOH、−CHOR’、−CHO、−COH、および−COR’よりなる群から選ばれる;
    Qは、−CH−、−CY−、−CHCH−、−CH=CH−、−CYCY−、−CHCHCH−、−CH=CHCH−、−CH=CHCY−および−CYCYCY−(式中、Y、Y、Y、Y、Y、およびYは、それぞれ独立に、H、F、Br、Cl、I、OH、OR’、およびSHよりなる群から選ばれるか;またはY/Y、Y/Y、およびY/Yのいずれか一つの群が=Oであるか;またはY/Yがエポキシドを形成し、Y、Y、Y、Y、Y、およびYの少なくとも一つ(存在するときは)はHではない)よりなる群から選ばれる炭素骨格である;
    、X、X、およびXは、それぞれ独立に、H、R、OH、−OR、−COH、−COR’、F、Br、Cl、I、−CN、−SOH、−OSOH、NO、NH、−NHR、および−NRよりなる群から選ばれる(式中、Rは、置換されていないかまたは1またはそれ以上の置換基で置換された直線状、分枝鎖、または環状の飽和または不飽和の1〜10炭素原子アルキル基(置換基は、OH、=O、SH、F、Br、Cl、I、NH、−NHR’、−NR’、NO、−COH、−COR’、およびエポキシド)である);
    R’は、置換されていないかまたは1またはそれ以上の置換基で置換された直線状、分枝鎖、または環状の飽和または不飽和の1〜10炭素原子アルキル基(置換基は、OH、=O、SH、F、Br、Cl、I、NH、−NHR”、−NR”、NO、および−COH(ここでR”は、直線状、分枝鎖、または環状の飽和または不飽和の1〜10炭素原子アルキル基)である))により示される化合物または薬理学的に許容しうるその塩の一つまたはそれ以上を含む医薬組成物。
  35. 式Iにより示される一つまたはそれ以上の化合物が単独でペロロールであることはない、請求項34に記載の医薬組成物。
  36. ペロロールを含む、請求項34に記載の医薬組成物。
  37. 請求項1ないし26のいずれかに記載の化合物を含む、請求項34、35、または36に記載の医薬組成物。
  38. 免疫性、造血性、炎症性または新生物性の疾患または状態の予防または治療方法であって、該予防または治療を必要とする患者に有効量の請求項34ないし37のいずれかに記載の医薬組成物を投与することを含む方法。
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