JP2003514033A - 癌治療用のホルボキサゾール誘導体 - Google Patents

癌治療用のホルボキサゾール誘導体

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ナルラ、ラーマ、ケー.
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Abstract

(57)【要約】 癌細胞増殖阻害、アポトーシスの誘導、および転移の阻害を含む癌治療用の合成ホルボキサゾールAおよびその誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は、2000年11月15日出願の全締約国指定のParker Hu
ghes Institute(米国内企業)(米国を除く全締約国についての
出願人)およびFatih M.Uckun(米国国民)(米国のみの出願人)
のPCT国際特許出願として公認されている。
【0002】 (発明の分野) 本発明は、癌治療における合成ホルボキサゾールAの使用および抗癌薬として
有用な新規のホルボキサゾールA誘導体に関する。特に、本発明は、ヒト白血病
、乳癌、前立腺癌、および脳腫瘍細胞を含む癌細胞に対して強力な細胞増殖抑制
効果およびアポトーシス効果を有する新規のデヒドロブロモおよび混合メチルケ
タール誘導体を含む。本発明の新規のホルボキサゾール誘導体化合物は、細胞外
基質の移動(腫瘍転移に必要な活動)を阻害する。さらに、本発明は、治療薬と
しての合成ホルボキサキソールAおよび本発明の新規のホルボキサゾールA誘導
体の使用方法に関する。
【0003】 (発明の背景) ホルボキサゾールは、インド洋の海綿動物Phorbas類から単離された天
然産物である(Searle,et al.、1995、J.Am.Chem.
Soc.、117、8126〜8131)。これは種々のヒト固形腫瘍細胞株に
対して強力な細胞増殖抑制活性を示している(Searle,et al.、1
995、J.Am.Chem.Soc.、118、9422〜9423)。ホル
ボキサゾールの正確な作用機構は未知であるが、微小管標的細胞分裂抑制薬とし
て作用せず、S期の細胞周期を抑止するようである(Molinski,T.F
.、1996、Tetrahedron Letters、37、7879〜7
880)。
【0004】 抗癌薬としてのホルボキサゾールの使用は、その天然供給源からの単離に関連
する問題のために制限されている。多数の海洋海綿由来の天然産物は、海綿動物
に一時的にのみ関連し得る共生微生物による生合成の結果であり、実験用培地で
は不可能である。さらに、海綿動物(ホルボキサゾールの天然供給源)の供給は
限られており、捕獲制限されている。したがって、これらの治療薬の潜在能力を
利用するためにはホルボキサゾールおよび活性な抗癌性ホルボキサゾール誘導体
の合成経路が必要である。
【0005】 ホルボキサゾールおよびホルボキサゾール誘導体の合成経路には、構造−活性
関係およびこれらの化合物に関する細胞の反応範囲の調査が必要である。特に、
合成ホルボキサゾール化合物については、治療活性に関連するホルボキサゾール
化合物の構造を解明および確認する必要がある。ホルボキサゾールは完全に特徴
づけられていないので、この技術を有効に適用するために提唱された化学構造を
確認する必要がある。有用なホルボキサゾールの構造を、その合成による生成お
よび合成化合物の活性の分析によって確認することができる。
【0006】 ホルボキサゾール化合物は複雑で合成が困難である。第1の合成ホルボキサゾ
ール化合物を、Forsyth et al.、1988、J.Am.Chem
.Soc.、120、5597に記載のように生成した。以下の実施例に記載の
ように、以下に示す構造(I)を有する合成ホルボキサゾールAは細胞傷害薬と
して活性であることが示された。さらに、合成ホルボキサゾールAの特定の誘導
体にも細胞傷害活性が示された。以下の実施例で細胞傷害性を示さない合成ホル
ボキサゾールAの特定の誘導体が細胞移動および侵入を阻害することが示された
ので、癌細胞転移を予防する有用な薬剤が得られる。
【0007】 (発明の開示) 下記の化学構造(I)を有する合成ホルボキサゾールAおよび特定のホルボキ
サゾールA誘導体を合成し、ヒト白血病、乳癌、前立腺癌、および脳腫瘍細胞を
含む癌細胞に対するその細胞傷害効果を試験した。合成ホルボキサゾールAおよ
びホルボキサゾールAの新規のデヒドロブロモおよび混合メチルケタール誘導体
がナノモル濃度で癌細胞に対して強力な細胞傷害活性を示すことが見出された。
【0008】 一般に、本発明は、癌細胞に対して強力な細胞傷害活性を有する新規の化合物
および組成物に関する。1つの実施形態は、細胞傷害または阻害有効量の合成ホ
ルボキサゾールAおよびホルボキサゾールAの新規のデヒドロブロモまたは混合
メチルケタール誘導体を含む組成物に関する。本発明の細胞傷害性化合物には、
以下の式を有するものが含まれる。
【0009】 I.ホルボキサゾールA
【化3】
【0010】 II.45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールA
【化4】
【0011】 III.33−O−メチル−ホルボキサゾールA
【化5】
【0012】 本発明の別の実施形態は、薬学的組成物として細胞傷害性ホルボキサゾール化
合物を被験体に送達するために処方された組成物を提供する。 本発明のさらなる実施形態は、有効量の本発明の化合物または組成物の被験体
への投与または癌細胞との接触による癌細胞増殖の阻害方法またはアポトーシス
の誘導方法を提供する。 本発明のさらに別の実施形態は、ホルボキサゾールAの特定の誘導体および細
胞外基質を介した癌細胞の接着および移動(腫瘍転移に必要な活動)の阻害方法
を提供する。これらの化合物の構造および活性を、以下の実施例に記載する。 本発明のさらなる実施形態は、以下の実施例に記載のホルボキサゾールA誘導
体の合成方法を提供する。
【0013】 本発明の上記の要旨は、本発明のそれぞれ開示された実施形態またはそれぞれ
の実施を説明することを意図しない。以下のより詳細な図面および詳細な説明に
より、これらの実施形態を例示する。 添付の図面と共に以下の本発明の種々の実施形態の詳細な説明を考慮すれば本
発明をより完全に理解することができる。
【0014】 本発明は、細胞増殖を停止させ且つ細胞のアポトーシスを誘導するための薬学
的組成物において有用な細胞傷害性化合物としての上記の構造(I)を有する合
成ホルボキサゾールAを含む。以下の実施例で、有用な治療薬としての合成ホル
ボキサゾールAを確立する。
【0015】 本発明はまた、白血病、前立腺癌、乳癌、および脳腫瘍細胞を含む、癌細胞、
特に多剤耐性癌細胞、例えば、ヒトB細胞系急性リンパ芽球性白血病細胞、神経
膠芽種、およびBT−20ヒト乳癌細胞、に対する細胞傷害薬として強力な活性
を有する新規のホルボキサゾールA誘導体を提供する。さらに、本発明の新規の
特定のホルボキサゾールA誘導体は、腫瘍細胞接着および移動(腫瘍細胞転移に
必要な活動)の強力なインヒビターである。本発明はあまり制限されないが、以
下の説明および実施例により、本発明の種々の態様がさらに認識される。
【0016】 (定義) 本出願で使用された全ての科学用語および技術用語は、特記しない限り当該分
野での一般的に使用されている意味を有する。本出願で使用されるように、以下
の用語および句は以下の意味を有する。 本明細書中で使用される、「薬学的に受容可能なキャリア」には、本発明の化
合物と組み合わせた場合、化合物が生物活性(癌細胞のアポトーシス誘導能力な
ど)を維持し、被験体の免疫系と反応性を示さない任意の材料が含まれる。例と
しては、任意の標準的な薬学的キャリア(リン酸緩衝化生理食塩水、水、乳濁液
(油/水乳濁液など)、および種々の型の湿潤剤など)が含まれるが、これらに
限定されない。本発明の組成物の有用なキャリアとしてペグ化およびリポソーム
系もまた含まれる。さらに、特定の抗癌抗原抗体などのキャリア分子およびEG
Fなどのリガンドを使用して、化合物を標的細胞に輸送することができる。この
ようなキャリアを含む組成物(複合体分子を含む)は周知の従来方法によって処
方される(例えば、レミントンの薬学、第43章、第14版、Mack Pub
lishing Co.、Easton、PAを参照のこと)。 本発明の文脈中の「Treating」、「Treatment」、または「
to treat」は、疾患の徴候を示すか罹患している哺乳動物の病態を特徴
づける少なくとも1つの症状を阻害または阻止することを意味する。癌治療の文
脈では、治療には、腫瘍成長の予防、腫瘍サイズの減少、腫瘍細胞死の促進、お
よびアポトーシスの増加が含まれる。治療には、癌細胞接着および組織への移動
の予防も含まれる。 「阻害する」は、測定可能な減少または完全な予防を意味する。 「多剤耐性癌細胞」は、1つまたは複数の治療薬による治療に耐性を示す1つ
または複数の癌細胞型を意味する。 「治療有効量」は、投与により幾らかの治療上の利点が得られる用量であり、
本発明の文脈では、癌細胞成長および/または増殖の阻害、アポトーシスの予防
または阻害、腫瘍質量の減少、癌細胞接着および/または移動の予防、および患
者の寿命の延長が含まれる。 「プロドラッグ」は、例えば、細胞への薬物の侵入の促進または患者への化合
物の投与による本発明の化合物の使用を容易にする置換基である。プロドラッグ
部分を、例えばin vivoでの酵素切断によって化合物から切断することが
できる。プロドラッグ部分の例には、in vivoで加水分解されて本発明の
化合物を放出することができるリン酸基、ペプチド臨界、および糖が含まれる。
【0017】 (本発明の化合物) Forsyth et al.、1988、J.Am.Chem.Soc.、
120、5597に記載の方法に従って調製した合成ホルボキサゾールAは、以
下の式Iの化学構造を有する。本発明の新規の細胞傷害性ホルボキサゾールA誘
導体は、以下の式IIおよびIIIの構造を有する。
【0018】 I.ホルボキサゾールA
【化6】
【0019】 II.45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールA
【化7】
【0020】 III.33−O−メチル−ホルボキサゾールA
【化8】
【0021】 (細胞傷害化合物) 以下の実施例に記載のように、合成ホルボキサゾールAおよびいくつかの個別
の合成アナログを細胞傷害性について試験した。合成ホルボキサゾールAは例え
ばMTTアッセイにより白血病、乳癌、および脳腫瘍細胞の増殖を阻害した。C
45−C46末端ブロミドの代わりにアルキンを保有するアナログ45,46−
デヒドロブロモ−ホルボキサゾールA、C33ヘミケタールの代わりに混合メチ
ルケタールを有する33−O−メチル−ホルボキサゾールAもまた、低いナノモ
ルIC50で濃度依存性様式において癌細胞増殖を阻害した。それに対して、他の
6つの合成アナログは細胞傷害活性を示さなかった。この3つの細胞傷害活性化
合物はまた癌細胞の間代性増殖を阻害し、アポトーシスを誘導した。
【0022】 データにより、強力な活性にはマクロライド、中心のオキサゾール、ポリエン
側鎖、ホルボキサゾールAのアクリレート部分が必要であることが示唆される。
これらの領域の改変により、任意の細胞傷害活性が本質的に消失する。分子モデ
リングにより、2,3−ジヒドロ−ホルボキサゾールAの高次構造は、親化合物
の高次構造に類似していることが示される。
【0023】 45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールAおよび33−O−メチル−
ホルボキサゾールAの高活性により、新規の細胞傷害薬の利用に必要な分離化学
を単純化することができる。C29〜C31オキサゾール形成の収量およびSo
nogishira型カップリングを介した末端炭素−炭素結合の形成の増加に
より、特に抗癌薬の製造に魅力的なデヒドロブロモアナログが得られる。
【0024】 本発明の有用な化合物を以下の実施例に記載のように細胞傷害性について試験
する。このような試験には、ヒト癌細胞株の余対数的増殖の阻害および癌細胞増
殖の阻害およびアポトーシスの誘導を同定するためのMTTアッセイが含まれる
。これらのアッセイは癌治療分野で周知であり、有用な薬学的癌治療薬の予測に
有効なアッセイとして十分に確立されている。
【0025】 (接着/移動阻害用化合物) 以下の実施例は、細胞外基質への癌細胞の接着および腫瘍細胞移動のインヒビ
ターとしての合成ホルボキサゾールAおよびホルボキサゾールAの特定の誘導体
の有効性を示すが、この誘導体は細胞傷害性であってもなくてもよい。特に強力
且つ有用な阻害化合物は合成ホルボキサゾールAおよび以下の非細胞傷害性誘導
体である:29−ホルボキサゾールA、C−31−メチル−ホルボキシレート、
および18−メチル−ホルボキシレート。
【0026】 ホルボキサゾールA
【化9】
【0027】 29−ホルボキサゾールA
【化10】
【0028】 C−31−メチル−ホルボキシレート
【化11】
【0029】 18−メチル−ホルボキシレート
【化12】
【0030】 以下の実施例に記載のアッセイによって本発明の有用な阻害化合物を癌細胞の
接着/移動の阻害能力について試験する。このようなアッセイには、非阻害性コ
ントロールと比較した阻害化合物の存在下での細胞外基質タンパク質への細胞の
結合阻害およびAlbini et al.、1987、Cancer Res
.、47:3239に公開された方法によるMatrigel(商標)Matri
xへの癌細胞侵入の阻害が含まれる。これらのアッセイは癌治療分野で周知であ
り、有用な薬学的癌細胞転移阻害薬の予測に有効なアッセイとして十分に確立さ
れている。
【0031】 本発明の方法では、癌細胞を約ナノモル濃度の阻害化合物に接触させて癌細胞
接着および非疾患組織への侵入/移動を阻害する。これは、例えば細胞が拡散し
得る除去手術中で重要である。いくつかの癌細胞の攻撃的悪性状態と関連する細
胞外基質(ECM)への細胞の接着により、接着部位で新たな腫瘍が成長し得る
。本発明の化合物の投与による接着および移動の阻害により、新規の腫瘍成長を
阻害することができる。
【0032】 (新規のホルボキサゾールA誘導体の合成) 合成ホルボキサゾールAおよび誘導体を、下記のように合成することができる
。上記の構造式Iを有するホルボキサゾールAの合成は、Forsyth et
al.、1998、J.Am.Chem.Soc.、120、5597〜55
98に記載されている。45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールAおよ
び33−O−メチル−ホルボキサゾールAの特定の合成を以下に記載する(それ
ぞれ合成スキームIおよびIIを参照のこと)。
【0033】 45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールAを、ホルボキサゾールAの
全合成に使用したものと類似の様式で、Chi Song Lee博士の博士論
文(ミネソタ大学、1999年5月21日、「ホルボキサゾールAのC18〜C
30フラグメントの合成および全合成の至適化」)に記載のように調製した。こ
れには、Lee博士の博士論文に記載のC1〜C30中間体とFeryan A
hmedの博士論文(ミネソタ大学、1999年、「ホルボキサゾールAのC3
1〜C46フラグメントの合成」)に記載のように調製したC31〜C46デヒ
ドロブロモ中間体とのカップリングが含まれていた。0℃のTFAのCH2Cl2 溶液での処理によるC1〜C30〜t−Boc基の選択的除去により、C31〜
C46フラグメントのC1〜C30ドメインへの結合を進行させた。次いで、隣
接するアミノアルコールを、C46カルボン酸にカップリングした。得られたヒ
ドロキシアミドを、所望のオキサゾールを得る前に感受性アミド−アルデヒドを
経る段階的酸化−シクロ脱水処理(Wipf,P.;Miller,C.P.;
1993.J.Org.Chem.、58:3604およびWipf,P.;L
im,S.;J.Am.Chem.Soc.、1995、117:558に記載
)に供する。C13およびC38のシリルエーテルをTBAF/酢酸エチルで切
断し、C33−O−メチルアセタールを6%HCl水溶液を使用して加水分解し
て所望の45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールAを得る。
【0034】 合成スキームI:45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールA
【化13】
【0035】 一般にForsyth et al.、1998、J.Am.Chem.So
c.、120:5597に従って、33−O−メチル−ホルボキサゾールAを調
製した。この化合物を得るために、ホルボキサゾールAへの合成経路から最終脱
保護(6%HCl水溶液を含む33−O−メチル−ホルボキサゾールA)を省略
した。ビニルブロミド末端を含むC31〜C46合成中間体(Ahmed an
d Forsyth、1998、Tetrahedron Lett.、39:
183に記載)をC1〜C30アミノアルコール中間体とカップリングし、生成
物をForsyth,et al.、の論文に記載のように所望の33−O−メ
チル−ホルボキサゾールAに進行させた。具体的には、ビニルブロミド末端を含
むC1〜C30ドメインとC31〜C46ドメインとのカップリング後、得られ
たヒドロキシアミドを段階的シクロ脱水処理工程に供して(Wipf,P.;M
iller,C.P.;1993.J.Org.Chem.、58:3604お
よびWipf,P.;Lim,S.;J.Am.Chem.Soc.、1995
、117:558に記載)所望のオキサゾールを得た。C13およびC38のシ
リルエーテルをTBAF/酢酸エチルで切断してC33−O−メチル−ホルボキ
サゾールを得た。
【0036】 合成スキームII:C33−O−メチル−ホルボキサゾールA
【化14】
【0037】 接着および移動阻害誘導体29−ホルボキサミドA、C−31−メチル−ホル
ボキシレート、および18−メチル−ホルボキシレートを、Forsyth e
t al.、1988、J.Am.Chem.Soc.、120、5597〜5
598に記載の用に合成する。
【0038】 (プロドラッグ) 用語「プロドラッグ」は、2つの分子種がホルボキサゾールA誘導体および抱
合体を生物学的に不活性にするが生物活性化の際に薬理学的活性を有する部分で
ある抱合分子を定義すること意味する。プロドラッグには、例えば、例えば酵素
(すなわち、エステラーゼによるエステル結合の切断)によるか酸触媒加水分解
によって切断することができる分子種に共有結合したホルボキサゾールA誘導体
が含まれる。本発明で有用なプロドラッグには、例えば、エステルまたはアミド
、N−マニケ塩基、N−ヒドロキシメチル誘導体、N−アシル誘導体またはホル
ボキサゾールA誘導体および他の部分との間のオキサゾリジン結合を含むプロド
ラッグが含まれる。
【0039】 (投与方法) 本発明の抱合体を、薬学的組成物として処方し、哺乳動物宿主(選択された投
与経路に適応し、小分子およびその抱合体の投与に適切な種々の形態のヒト患者
を含む)に投与することができる。
【0040】 本発明の組成物を、非経口(すなわち、静脈内または腹腔内、注入または注射
)で投与することが好ましい。本発明の1つの実施形態では、腫瘍注射、化合物
の脳(例えば、脳室液)への注射、または静脈内注射による全身送達によって直
接投与することができる。抱合体を含む本発明の化合物は同サイズであり、脳に
迅速にアクセスすると予想される組成物は血液脳関門を通過する。
【0041】 抱合体の溶液または懸濁液を水、等張生理食塩水(PBS)中で調製し、任意
選択的に無毒の界面活性剤と混合することができる。グリセロール、液体ポリエ
チレングリコール、DNA、植物油、トリアセチン、およびその混合物中に分散
液を調製することができる。通常の保存および使用条件下で、これらの調製物は
、微生物の増殖を防止するための防腐剤を含み得る。
【0042】 注射および注入に適切な薬学的投薬形態には、滅菌水溶液もしくは分散液また
は滅菌注射用もしくは注入用溶液または分散液の即席の調製に適応した有効成分
を含む滅菌粉末を含み得る。全ての場合、最終的な投薬形態は滅菌流体であり且
つ製造および保存条件下で安定であるべきである。液体キャリアまたは媒介物は
、例えば、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール
、または液体ポリエチレングリコールなど)、植物油、無毒性グリセリルエステ
ル、およびその適切な混合物を含む溶媒または液体分散液であり得る。例えば、
リポソームの形成、必要な粒子サイズの維持(分散液の場合)、または無毒性界
面活性剤の使用によって適切な流動度を維持することができる。種々の抗菌薬お
よび抗真菌薬、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸
、チメロサールなど、によって微生物活性を予防することができる。多くの場合
、等張剤(例えば、糖、緩衝液、塩化ナトリウム)を含むことが望ましい。組成
物中への吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムヒドロ
ゲルおよびゼラチン、の封入によって注射用組成物の吸収を延長させることがで
きる。 適切な溶媒中で必要量の抱合体への上記の他の成分の組み込みおよび必要なら
ばその後の濾過滅菌によって滅菌注射用溶液を調製する。滅菌注射用溶液の調製
用の滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、有効成分および予め濾過滅菌した溶
液中に存在するさらなる任意の所望の成分の粉末が得られる真空乾燥および凍結
乾燥技術である。
【0043】 (癌治療) 本発明の目的のために、癌治療方法には、癌細胞と本発明の化合物を接触させ
て癌細胞増殖を阻害することと、癌細胞を死滅させることと、および/または患
者の生存期間を延長させることが含まれる。本発明の方法による癌治療には、癌
細胞の接着および移動の防止による転移の阻害も含まれる。 本発明の細胞傷害性および接着/移動阻害化合物は、哺乳動物での使用に適切
である。本明細書中で使用される、「哺乳動物」は、乳腺から分泌されるミルク
によって子供を育てる任意のクラスの高等脊椎動物、例えば、ヒト、ウサギ、お
よびサル、を意味する。
【0044】 (アポトーシス) アポトーシス、すなわちプログラム細胞死は、新規のタンパク質合成に必要な
能動的処理工程である。典型的には、この処理工程には、ATPが必要であり、
新規のRNAおよびタンパク質合成が含まれ、細胞の恒常性に必要な遺伝子テン
プレートの破壊によって細胞のDNAを分解する内因性エンドヌクレアーゼの活
性化が最高になる。アポトーシスは変性、分化、および一般的な細胞代謝回転中
の細胞の消去に認められ、通常、レセプター結合事象によって制御されるようで
ある。これらの理由のために、アポトーシスは「プログラム細胞死」または「細
胞の自殺」と呼ばれている。全ての細胞が自殺するように遺伝的にプログラムさ
れているようであるのに、これは通常抑制されている。通常の環境下では、もは
や生物に必要とされない細胞のみがこの自己破壊プログラムを活性化させる。 アポトーシス細胞死は、原形質膜出血、細胞体積の減少、核濃縮、およびヌク
レオソーム間隔でのDNAの内部ヌクレオチド切断性分解によって特徴づけられ
る。原形質膜の完全性の損失は、壊死と呼ばれる細胞死の形態とは異なり比較的
遅いアポトーシス事象であり、低酸素および一定の毒素への暴露によって引き起
こされ、典型的には、膜浸透性の増加および細胞破壊によって早くから特徴付け
られている。
【0045】 (接着/移動) 接着は、ラミニン、フィブロネクチン、およびコラーゲンを含む細胞外基質タ
ンパク質への接着による細胞(癌細胞など)の活動を含むことを意味する。接着
アッセイは公知であり、本発明の目的のためには、細胞外基質タンパク質を被覆
したプレートへの腫瘍細胞の接着が含まれる。 移動は、細胞外基質を介して移動し組織に侵入する腫瘍細胞の活動を含むこと
を意味する。移動アッセイには、細胞外基質から形成された基質(MATRIG
EL(商標)基質など)を通過する細胞の移動能力が含まれる。
【0046】 (有用な用量) in vivoでの癌細胞の選択的死滅または癌細胞接/移動の阻害に使用す
る場合、投与量は、所望の効果を得るために有効な量、例えば、癌細胞の減少ま
たは消滅に十分であるか、腫瘍細胞の接着/移動の阻害に十分な量、である。当
業者は、公知の方法を使用した実施例に記載のin vitroデータからの推
定により適量を決定することができる。 一般に、癌細胞アポトーシス、癌細胞増殖の阻害、および生存期間の延長に有
効な新規のホルボキサゾールA誘導体の投与量は、ナノモル量の化合物の投与量
、好ましくは100ナノモル以上である。標的部分への化合物の抱合体によって
必要量を好ましくは50ナノモル以上の濃度に減少させることができる。 細胞接着および移動阻害活性のために、一般に200ナノモル以下のより高い
投薬量で化合物を投与する。 有効投与量は、各患者に特異的な条件によって変化する。一般に、疾患の重症
度、腫瘍の位置(近いか離れているか)、宿主の年齢、代謝、疾患、薬物使用履
歴などの因子が薬物の有効性の予測に寄与する。当業者は、標準的な手順および
患者分析を使用して実施例で得られたデータから予想される適切な用量を計算す
る。 一般に、約1〜100mg/kg体重を送達する用量が有効であると予想され
るが、それ以上または以下でも有用であり得る。 さらに、本発明の組成物を、他の抗癌薬と組み合わせて投与することができる
。このような併用療方法では、ホルボキサゾール誘導体の投与量は、単一の薬物
治療よりも少ない。
【0047】 (実施例) 以下の実施例を参照して本発明をさらに明白にすることができるが、これらは
好ましい実施形態を例示するもので、決して本発明を制限するものではない。
【0048】 実施例1:ホルボキサゾール誘導体の合成 全ての化学薬品をAldrich Chemical Company、Mi
lwaukee、Wisconsinから購入し、直接合成に使用した。アセト
ニトリル、メタノール、エタノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、クロロ
ホルム、および塩化メチレンなどの無水溶媒をAldrichから窒素下で密封
したボトルで購入し、挿管によって反応容器に移した。全反応を窒素雰囲気下で
行った。
【0049】 (45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールA) 45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールA誘導体を、合成スキームI
に記載のように調製した。詳細には、Chi Song Lee博士の博士論文
(ミネソタ大学、1999年5月21日、「ホルボキサゾールAのC18〜C3
0フラグメントの合成および全合成の至適化」)に記載のように調製したC1〜
C30ドメインへのFeryan Ahmedの博士論文(ミネソタ大学、19
99年、「ホルボキサゾールAのC31〜C46フラグメントの合成」)に記載
のように調製したC31〜C46の結合を、0℃でのTFAのCH2Cl2溶液で
の処理によるC1〜C30ドメインからのt−Boc基の選択的除去によって進
行させた。得られた隣接アミノアルコールを、Knorr,et al.、19
89、Tetrahedron Lett.30:1927およびKonig,
et al.、1970、Ber.Dtsch.Chem.Ges.、103:
2034に記載のようにHBTU/HOBTを使用してC31〜C46カルボン
酸に結合した。次いで、得られたヒドロキシアミドを、所望のオキサゾールを得
る前に感受性アミド−アルデヒドを経る段階的酸化−シクロ脱水処理(Wipf
,P.;Miller,C.P.;1993.J.Org.Chem.、58:
3604およびWipf,P.;Lim,S.;J.Am.Chem.Soc.
、1995、117:558に記載)に供する。C13およびC38のシリルエ
ーテルをTBAF/酢酸エチルで切断した。 得られたジオール(0.4mg、0.4μmol)のTHF(0.5mL)撹
拌溶液に、6%HCl水溶液(0.1mL)を添加した。混合物を30時間撹拌
し、飽和NaHCO3水溶液(0.5mL)で洗浄した。水相を酢酸エチル(5
×1mL)で抽出し、合わせた抽出物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した
。残渣の分離用薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)によって白色フィルムと
して所望の生成物(0.2mg、0.2μmol、51%)を得た。Rf0.4
5(酢酸エチル−メタノール、15:1v/v):H NMP(CDCl3、5
00MHz、部分解析)δ7.58(s,1H)、7.43(s,1H)、6.
30(d,J=18.5Hz)、6.25(s,1H)、5.92(m,2H)
、3.37(s,3H)、3.30(s,3H)。ホルボキサゾールAの特徴を
示すデータと比較すると、混合メチルアセタールの加水分解を示す生成物の1
NMRスペクトルにおいて3.40〜3.30ppmの間に2つのシグナルの
みが認められる。図1Aは、45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールA
1H NMRスペクトルである。
【0050】 (33−O−メチルホルボキサゾールA) 33−O−メチルホルボキサゾールA誘導体を合成スキームIに記載のように
調製した。具体的には、ビニルブロミド末端を含むC31〜C46合成中間体(
Ahmed and Forsyth、1998、Tetrahedron L
ett.、39:183に記載)をC1〜C30アミノアルコール中間体とカッ
プリングし、生成物をForsyth,et al.、の論文に記載のように所
望の33−O−メチル−ホルボキサゾールAに進行させた。具体的には、ビニル
ブロミド末端を含むC1〜C30ドメインとC31〜C46ドメインとのカップ
リング後、得られたヒドロキシアミドを段階的シクロ脱水処理工程に供して(W
ipf,P.;Miller,C.P.;1993.J.Org.Chem.、
58:3604およびWipf,P.;Lim,S.;J.Am.Chem.S
oc.、1995、117:558に記載)所望のオキサゾールを得た。 所望のオキサゾール中間体(0.8mg、0.6μmol)の酢酸エチル(1
mL)撹拌溶液に、TBAF(0.2mLの1.0MTHF溶液、0.2mmo
l)を添加した。混合物を2日間撹拌し、飽和NH4Cl溶液(0.5mL)で
洗浄した。水相を酢酸エチル(5×1mL)で抽出し、合わせた抽出物をNa2
SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢
酸エチル)に供して、白色フィルムとして所望の生成物(0.5mg、0.4μ
mol、80%)を得た:Rf0.46(酢酸エチル−メタノール、15:1v
/v):1H NMR(CDCl3、500MHz、部分解析)δ7.58(s,
1H)、7.43(s,1H)、5.92(m,2H)、3.34(s,3H)
、3.31(s,3H)、3.27(s,3H)。ホルボキサゾールAの特徴を
示すデータと比較すると、生成物の1H NMRスペクトルにはシグナル7.6
5、7.40、1.09、0.89、0.07、および0.03が存在せず、こ
れはTBDPSおよびTBS基の喪失を示す。図1Bは、33−O−メチル−ホ
ルボキサゾールAの1H NMRスペクトルである。
【0051】 実施例2:合成ホルボキサゾールAおよび誘導体の細胞傷害性。 合成ホルボキサゾールAおよびいくつかの種々のホルボキサゾールA誘導体化
合物のヒト白血病、乳癌、および脳腫瘍細胞に対する細胞傷害性を評価した。化
合物に対する特定の置換基の相対的重要性も研究した。コントロールとしてのゲ
ニステインと共に上記実施例1に記載のように調製したホルボキサゾールA誘導
体化合物を試験した。
【0052】 (細胞傷害性アッセイ) MTT(3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニル
テトラゾリウムブロミド)アッセイ(Boehringer Mannheim
Corp.、Indianapolis、IN)を使用して、ヒト腫瘍細胞に
対する合成ホルボキサゾールAおよび種々の化合物の細胞傷害性アッセイを行っ
た。簡単に述べれば、薬物暴露前に指数関数的に増殖している脳腫瘍細胞を2.
5×104細胞/ウェルの密度で96ウェルプレートに播種し、37℃で36時
間インキュベートした。処理日に培養培地をウェルから慎重に吸引し、0.1〜
250μMの濃度範囲で種々のホルボキサゾールA誘導体ならびにチロシンキナ
ーゼ阻害イソフラボンゲニステイン(GEN)を含む新鮮な培地と交換した。3
連のウェルを各処理に使用した。 ヒト神経膠芽腫細胞U373(脳腫瘍)、ヒトB細胞系急性リンパ芽球性白血
病細胞NALM−6、およびヒト乳癌細胞BT−20を、アメリカンタイプカル
チャーコレクション(Rockville、MD)から獲得し、10%ウシ胎児
血清および抗生物質を補充したダルベッコ改変イーグル培地中で連続細胞株とし
て維持した。 細胞を種々の化合物と共に加湿5%CO2中、37℃で24〜36時間インキ
ュベートした。各ウェルに、10μlのMTT(最終濃度0.5mg/ml)を
添加し、プレートを37℃で4時間インキュベートして代謝活性細胞との反応に
よりMTTにホルマザン結晶を形成させた。ホルマザン結晶を0.01M HC
l中に10%SDSを含む溶液中に37℃で一晩溶解させた。マイクロプレート
リーダー(Labsystems)における540nmおよび690nmの基準
波長での各ウェルの吸光度を測定した。OD540値を各ウェル中の生存細胞に変
換するために、各細胞株について作成したOD540値を標準OD540−細胞数曲線
上の値と比較した。生存率を以下の式を使用して計算した。
【0053】 生存率%={生存細胞数[test]}/{生存細胞数[コントロール]×10
【0054】 IC50値を、非線形回帰分析によって計算した。
【0055】 以下の表1に示すように、合成ホルボキサゾールAは、9つの多剤耐性ヒト癌
細胞株のパネルに対して強力な細胞傷害性を示した。合成ホルボキサゾールAの
抗癌活性を、共焦点レーザー顕微鏡で確認した。TUNELアッセイによってア
ポトーシスを確認した。
【0056】
【表1】
【0057】 以下の表2(表2a,b)は、合成し、抗癌活性について試験した10個のホ
ルボキサゾールA化合物の番号および構造を示す。細胞傷害性を表3に示したが
、データを、試験した10個の合成ホルボキサゾールAについてのIC50[MT
T]として示す。表3に示されるように、ホルボキサゾールA誘導体45,46
−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールAおよび33−O−メチル−ホルボキサゾ
ールAは強力な細胞傷害薬であるが、残りの誘導体は細胞傷害活性を欠いていた
。感受性の順序は、Nalm−6>BT−20>U373であった。以下に示す
ように、3つの活性な化合物はまた、3つ全ての癌細胞株のクローン原性増殖を
抑止した。
【0058】
【表2a】
【表2b】
【0059】
【表3】
【0060】 (アポトーシスのin situ検出) 合成ホルボキサゾールAおよび合成アナログを、アポトーシス活性についても
アッセイした。ApopTag in situ検出キット(Oncor、Ga
ithersburg、MD)を製造者の指示に従って使用したin situ
ニック末端標識方法によってアポトーシスアッセイを行った。免疫蛍光を使用し
て、本発明の新規のホルボキサゾールA誘導体で処理したヒト乳癌細胞株BT−
20(アメリカンタイプカルチャーコレクション、Rockville、MD)
の形態学的特徴を試験した。 急速に増殖している培養フラスコ由来の細胞をトリプシン処理し、6ウェル培
養プレート上の滅菌22mm2カバースリップに播種した。カバースリップ上の
細胞を、処理前に24時間再びインキュベートした。DMSO中で最終濃度10
0μMに調製した原液由来のホルボキサゾールA誘導体を細胞に添加した。最終
DMSO濃度を試験サンプルおよびコントロールにおいて0.1%に維持した。
処理前に細胞を37℃で24時間再びインキュベートした。24時間後、カバー
スリップを−20℃のメタノール中に15分間固定後、リン酸緩衝化生理食塩水
+0.1%TritonX−100(PBS−Tx)中で15分間インキュベー
トした。次いで、カバースリップを、1:1000の希釈度でαチューブリンに
対するモノクローナル抗体と共に37℃の湿室で40分間インキュベートした。
カバースリップをPBS−Tx中で15分間洗浄後、FITCに抱合したヤギ抗
マウスIgG抗体(Amersham Corp.、ArlingtonHei
ghts、IL)と共にインキュベートした。カバースリップをPBS−Txで
再度リンスし、5μMのTOTO−3(Molecular Probes、E
ugene、OR)と20分間インキュベートして核DNAを標識した。カバー
スリップを即座にVectashield(Vector Labs、Burl
ingame)中のスライド上に反転させて光漂白を防止し、マニキュア液でシ
ールして、4℃で保存した。 多開口数の対物レンズを具備したNikon Eclipse E800直立
顕微鏡に取り付けたBio−Rad MRC−1024共焦点レーザー顕微鏡を
使用してスライドを試験した。Lasersharp(Bio−Rad、Her
cules、CA)およびAdobe Photoshopソフトウェア(Ad
obe Systems、Moutain View、CA)を使用してデジタ
ルデータを処理し、Fuji Pictography熱転写プリンター(Fu
ji、Elmsford、NY)で印刷した。データは、合成ホルボキサゾール
Aおよび以下の2つの合成アナログのアポトーシス活性を示していた:45,4
6−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールAおよび33−O−メチル−ホルボキサ
ゾールA。試験した他の合成アナログはアポトーシス誘導能力を示さなかった。 さらに、ミトコンドリアアッセイにより、図2に記載の脱分極ミトコンドリア
の増加が認められる。細胞を2.5nM、5nM、または10nMのホルボキサ
ゾールA、33−O−メチル−ホルボキサゾールA、または45,46−デヒド
ロブロモ−ホルボキサゾールAと72時間インキュベートし、DiIC1(5)
で染色してミトコンドリア膜電位(ΔΨm)を評価し、HeNeレーザーを具備
した細胞分別機で分析した。3つ全ての化合物は、用量依存様式で脱分極ミトコ
ンドリアが漸増した。
【0061】 (クローン原性アッセイ) 合成ホルボキサゾールAおよび合成誘導体の増殖阻害活性を、クローン原性ア
ッセイで試験した。癌細胞を1nM、10nM、および100nM用量の合成ホ
ルボキサゾールAまたはホルボキサゾールAの誘導体で処理した。処理細胞には
、U373ヒト神経膠芽腫細胞、NALM−6、ヒトB細胞系急性リンパ芽球性
白血病細胞、およびBT−20ヒト乳癌細胞を含んでいた。癌細胞を、0.9%
メチルセルロース、30%ウシ胎児血清、および50μMの2−メルカプトエタ
ノールを補充したα−MEMからなるクローン原性培地に再懸濁した。細胞を、
100,000細胞/mL/皿で2連でペトリ皿にプレートし、加湿5%CO2
インキュベーター中で7日間培養した。癌細胞コロニーを高光学分割倒立顕微鏡
を使用してグリッド上で計数した。結果を、以下の式を使用した特定濃度の試験
物質でのクローン原性細胞の阻害%として示した。
【0062】 阻害%=(1−平均コロニー数(試験)/平均コロニー数(コントロール)×1
00
【0063】 これらのヒト癌細胞BT−20のクローン原性増殖に対するホルボキサゾール
Aの効果を表4に示し、これは合成ホルボキサゾールAおよび以下の2つの合成
アナログ:45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールAおよび33−O−
メチル−ホルボキサゾールAの有効な増殖阻害活性を示す。
【0064】
【表4】
【0065】 実施例3:ホルボキサゾール誘導体は癌細胞接着を阻害する。 組織侵入の多段階工程中、腫瘍細胞は最初に細胞表面インテグリンレセプター
を介して細胞外基質(ECM)タンパク質に接着し、周囲組織に侵入するための
移動能力を得る。ラミニン、フィブロネクチン、およびIV型コラーゲンなどの
ECMタンパク質は、腫瘍細胞結合および移動において重要な役割を果たすと考
えられる。ラミニン、フィブロネクチン、およびコラーゲンは、in situ
での腫瘍細胞の接着および侵入を促進する血管基底膜およびグリア境界線に見出
されている(Carbonetto,S.、1984、Trends Neur
osci.、7:382〜387;Rutka,J.T.、Apodaca,G
.、Stem,R.、J.Neurosurg.、69:155〜170;Ve
nstrom,K.A.、およびReichard,L.F.、1993、FA
SEB J.、7:996〜1003)。 合成ホルボキサゾールAおよびその合成アナログの存在下でのヒト神経膠芽腫
細胞株U373および2つの乳癌細胞株BT−20およびMDA−MB−231
を使用して、インテグリン媒介神経膠芽腫および乳癌細胞接着に対するECMタ
ンパク質の効果を試験した。 ヒト脳腫瘍細胞株U−373MGおよび乳癌細胞株BT−20およびMDA−
MB−231をアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC、Rock
ville、MD)から獲得し、10%ウシ胎児血清および抗生物質を補充した
DMEMを使用した液体培地中に維持した。化学誘引物質in vitro侵入
アッセイの供給源として線維芽細胞馴化培地を使用した。文献に記載のように馴
化培地を調製した(Albini et al.、1987、Cancer R
es.、47:3239〜3245)。 馴化培地の調製のために、NIH/3T3胚線維芽細胞(ATCCアクセッシ
ョン番号CRL−1658)を、10%FBSを補充したDMEM倍中で80%
の密集度に増殖させ、0.5μg/mlのウシ血清アルブミンを含む無血清培地
中で24時間培養した。培養上清を回収し、1000×gで15分間遠心分離し
て細胞破片を除去し、馴化培地として使用した。 in vitro接着アッセイを行って、(a)種々の乳癌細胞株および神経
膠芽腫細胞株のベースライン接着特性を研究し、(b)乳癌細胞および神経膠芽
腫細胞の接着特性に対するホルボキサゾールA誘導体の効果を評価した。接着ア
ッセイ用プレートを細胞外基質タンパク質ラミニン、フィブロネクチン、および
IV型コラーゲン(それぞれ刺し封濃度1μg/mlのPBS溶液)を4℃で一
晩予備コーティングし、乾燥した。実験当日、ウェルを再水和し、10%ウシ血
清アルブミンのPBS溶液中で室温で1時間ブロッキングし、下記のように接着
アッセイで使用した。 乳癌および神経膠芽腫細胞に対するホルボキサゾールAおよび特定の誘導体の
効果を研究した。DMEM中で指数関数的に増殖する細胞を、0.1μM〜1μ
Mの濃度範囲のホルボキサゾールおよびコントロールとしてゲニステインと加湿
5%CO2中で24時間インキュベートした。処理後、細胞をDMEM中に再懸
濁した0.05%トリプシン(Life Technologies)でフラス
コから剥がし、37℃で2時間インキュベートしてトリプシン処理ストレスから
細胞を回収し、ECMタンパク質で予備コーティングしたプレートへの接着能力
を試験した。 接着アッセイでは、細胞を遠心分離し、無血清DMEMで2回洗浄し、計数し
、無血清DMEM中で最終濃度2.5×105細胞/mlに再懸濁した。2.5
×104細胞を含む100μlの細胞懸濁液各ウェルに添加し、細胞を加湿5%
CO2中、37℃で1時間接着させた。接着画分をMTT(3−[4,5−ジメチ
ルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド)アッ
セイを使用して定量した。簡単に述べれば、ウェルの洗浄後、10μlのMTT
(最終濃度0.5mg/ml)(Boehringer Mannheim C
orp.、Indianapolis、IN)を各ウェルに添加し、プレートを
37℃で4時間インキュベートして、MTTから代謝活性細胞との反応によるホ
ルマザン結晶を形成させた。ホルマザン結晶を、0.01MHCl中に10%S
DSを含む溶液中に37℃で一晩溶解した。各ウェルの吸光度を540nmおよ
び690nmの基準波長でのマイクロプレートリーダー(Labsystems
)で測定した。 OD540値を各ウェル中の生存細胞に変換するために、各細胞株について作成
したOD540値を標準OD540−細胞数曲線上の値と比較した。ホルボキサゾール
A誘導体で処理した細胞の接着画分を、DMSO処理したコントロール細胞の接
着画分と比較し、以下の式を用いて接着阻害%を決定した。
【0066】 接着阻害%=100×{1−薬物処理細胞の接着画分}/{コントロール細胞の
接着画分}
【0067】 3つの独立した実験で各処理条件を評価した。非線形回帰分析によってIC50 値を計算した。合成ホルボキサゾールAおよび新規のホルボキサゾール誘導体は
、用量依存様式でのラミニン、フィブロネクチン、およびコラーゲン被覆プレー
トへのU373、BT−20、およびMDA−MB−231細胞の接着を阻害し
た。驚いたことに、細胞接着を阻害するほとんどの活性アナログは細胞傷害性で
はなかった。活性化合物は、合成ホルボキサゾールA、29−ホルボキサミドA
、31−メチル−ホルボキシレート、および18−メチル−ホルボキシレートで
あった(図3を参照のこと)。
【0068】 実施例4:癌細胞侵入の阻害 ヒト脳腫瘍細胞株U−373および乳癌細胞株BT−20およびMDA−MB
−231細胞のin vitro侵入を、8.0μm孔ポリカーボネートフィル
ターインサート(Albini,et al.、1987、Cancer Re
s.、47:3239〜3245)を有するMatrigel(商標)被覆Cos
tar24ウェルトランスウェル細胞培養チャンバー(「Boydenチャンバ
ー」)を使用した以前に公開されている方法を使用してアッセイした。チャンバ
ーフィルターを、50μg/mlのMatrigel(商標)基質で被覆し、層流
フード下、室温で一晩インキュベートし、4℃で保存した。Matrigel(
商標)基質は、いくつかの細胞外基質(ECM)成分(コラーゲン、ラミニン、
およびプロテオグリカンを含む)から作製されている。癌細胞を、500、25
0、125、62.5、および31.2nMの合成ホルボキサゾール化合物で7
2時間インキュベートした。 実験当日に、被覆インサートを0.1%ウシ血清アルブミンを含む0.5ml
の無血清DMEMで1〜2時間再水和した。処理細胞をトリプシン処理し、BS
Aを含む無血清DMEMで2回洗浄し、計数し、1×105細胞/mlに再懸濁
した。無血清DMEM中に5×104細胞を含む0.5mlの細胞懸濁液を、M
atrigel(商標)被覆および再水和フィルターインサートに添加した。化学
誘引物質として750μlのNIH線維芽細胞馴化培地を24ウェルプレートに
入れ、インサートをウェルに入れ、37℃で48時間インキュベートした。 インキュベーション後、フィルターインサートを取り出し、培地をデキャント
し、移動していないフィルターの表上の細胞を先に綿をつけたアプリケーターで
掻き出した。フィルターの裏面に移動した侵入細胞を固定し、Hema−3溶液
で染色し、顕微鏡下で計数した。フィルターあたり5〜10個の無作為な視野を
計数して侵入画分の平均(±SE)値を決定した。ホルボキサゾールA誘導体で
処理した細胞の侵入画分を、DMSO処理コントロール細胞の侵入画分と比較し
、以下の式を使用して侵入阻害%を決定した。
【0069】 接着阻害%=100×{1−薬物処理細胞の接着画分}/{コントロール細胞の
接着画分}
【0070】 3つの独立した実験で各処理条件を評価した。Graphad Prisin
ソフトウェアバージョン2.0(Graphpad Software Inc
.、San Diego、CA)を使用した非線形回帰分析によってIC50値を
計算した。 U373神経膠芽腫ならびにBT−20およびMDA−MB−231乳癌細胞
は、Matrigel(商標)被覆Boydenチャンバーに非常に侵入した。本
発明の合成ホルボキサゾール化合物による阻害を、以下の表5に示す。
【0071】
【表5】
【0072】 実施例5:ホルボキサゾールA誘導体は、スフェロイドからの癌細胞移動を阻
害する。 直径200〜400μmのU373神経膠芽腫スフェロイドを、種々の濃度の
合成ホルボキサゾールA、33−O−メチル−ホルボキサゾールA、および45
,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールAの0.1%DMSO溶液で処理し
た。細胞をインヒビターインヒビターの非存在下でのコントロールDMSOと2
時間インキュベートし、フィブロネクチン被覆カバースリップに移した。次いで
、WHI−P154を含むDMEM中、37℃で48時間スフェロイドをインキ
ュベートした。 33−O−メチル−ホルボキサゾールAまたは45,46−デヒドロブロモ−
ホルボキサゾールAでの神経膠芽腫スフェロイドの処理により、未処理コントロ
ールと比較して用量依存様式でスフェロイドからの細胞移動を有意に阻害した。 本発明は、上記の特定の実施例に制限されるとみなすべきではなく、むしろ添
付の特許請求の範囲に公正に記載の本発明の全ての態様を対象とすると理解すべ
きである。本発明を適用することができる種々の修正形態、等価の処理工程、お
よび多数の構造が当業者に容易に明白であり、これらは本明細書の再検討により
導き出される。 さらに、直径200〜400μmの多細胞U373神経膠芽腫スフェロイドを
、500nM、250nM、125nM、62.5nM、および31.35nM
のホルボキサゾールA、29−ホルボキサミドA、18−メチル−ホルボキシレ
ート、および31−メチル−ホルボキシレートの0.1%DMSO溶液または0
.1%DMSOのみと2時間インキュベートし、フィブロネクチン被覆カバース
リップに移した。次いで、スフェロイドを各化合物を含むMEM中でインキュベ
ートし、37℃で48時間培養した。インキュベーション終了時に、スフェロイ
ドを固定し、Hema−3溶液で染色した。スフェロイドからの細胞の移動距離
を顕微鏡およびマイクロメーターを使用して測定した。 多数の刊行物を本明細書中で引用した。このような刊行物はそれぞれ完全に記
載されているようにすべての目的のために参考として援用される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 45,46−デヒドロブロモ−ホルボキサゾールAの1H N
MRスペクトルを示す図である。
【図1B】 33−O−メチル−ホルボキサゾールAの1H NMRスペク
トルを示す図である。
【図2】 白血病NALM−6細胞のミトコンドリア膜貫通能力に対する合
成ホルボキサゾールAおよびホルボキサゾールA誘導体の効果を示すグラフであ
る。
【図3】 細胞外基質タンパクに対する合成ホルボキサゾールAおよびホル
ボキサゾールA誘導体の効果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 498/22 C07D 498/22 // C07D 309/10 309/10 413/14 413/14 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C062 AA19 4C063 AA03 BB03 CC78 DD52 EE01 4C072 AA03 BB04 CC01 CC13 DD07 EE09 FF15 GG07 HH05 HH08 4C086 AA01 AA02 BA07 BC69 CB22 GA02 MA01 MA02 MA04 NA14 ZB26

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効治療量の下記式の化合物および薬学的に受容可能なキャ
    リアを含む組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 有効治療量の下記式の化合物および薬学的に受容可能なキャ
    リアを含む組成物。 【化2】
  3. 【請求項3】 前記化合物をプロドラッグとして処方する、請求項1または
    請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 癌細胞と有効アポトーシス誘導量の請求項1または請求項2
    に記載の化合物とを接触させる工程を包含する、癌細胞のアポトーシスの誘導方
    法。
  5. 【請求項5】 癌細胞と阻害有効用量の請求項1または請求項2に記載の化
    合物とを接触させる工程を包含する、癌細胞分裂の阻害方法。
  6. 【請求項6】 治療有効用量の請求項1または請求項2に記載の化合物を患
    者に投与する工程を包含する、癌の治療方法。
  7. 【請求項7】 治療有効用量の1つまたは複数の29−ホルボキサミドA、
    31−メチル−ホルボキシレート、および18−メチル−ホルボキシレートなら
    びに薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物。
  8. 【請求項8】 癌細胞と請求項7に記載の組成物とを接触させる工程を包含
    する、癌細胞の接着または移動の予防方法。
  9. 【請求項9】 治療有効用量の式(I)を有する合成ホルボキサゾールAお
    よび薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物。
  10. 【請求項10】 癌細胞に有効用量の合成ホルボキサゾールAを投与する工
    程を包含する、癌細胞のアポトーシスの誘導方法。
  11. 【請求項11】 治療有効量の合成ホルボキサゾールA、29−ホルボキサ
    ミドA、31−メチル−ホルボキシレート、および18−メチル−ホルボキシレ
    ートからなる群から選択される化合物を患者に投与する工程を包含する、癌の治
    療方法。
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