JP2006505891A - 磁気記録媒体及び磁気記憶装置 - Google Patents

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Abstract

磁気記録媒体は、AlRu及びAlVの一方からなるシード層と、CoCr合金からなる磁気記録層と、前記AlRu及びAlVの他方からなり前記シード層と前記磁気記録層の間に設けられた下地層とを備える。

Description

本発明は、磁気記録媒体及び磁気記憶装置に係り、特にシード層を有し高密度記録に適した水平磁気記録媒体及びそのような磁気記録媒体を用いる磁気記憶装置に関する。
典型的な水平磁気記録媒体は、基板、シード層、Cr又はCr合金の下地層、CoCr合金の中間層、情報が書き込まれるCo合金の磁性層、Cの上側層、及び有機物潤滑剤がこの順序で積層された構造を有する。現在使用されている基板は、NiPめっきされたAlMg合金の基板及びガラス基板を含む。ガラス基板は、その耐衝撃性、平滑性、硬度、軽量であること、及び特に磁気ディスクの場合はディスク縁部でのフラッタが最小となることから、より一般的に使用されている。
図1に示す第1の例では、基板1上にNiPからなる非晶質(アモルファス)層3が形成されている。NiP層3は、好ましくは酸化されている。NiP層3上には、実質的にCrからなる2つの下地層4,5が形成され、その(002)結晶配向の上に磁性層7が形成されている。通常、第2のCr下地層5は、第1のCr下地層4よりも大きな格子パラメータを有する。磁性層7は、(112−0)結晶配向を有し、単層から構成されていても、直接接触すると共に磁気的には1つの磁性層として振舞う複数層から構成されていても良い。CoCr合金からなる中間層6を磁性層7とCr下地層4,5との間に形成することもできる。NiPのガラスへの接着を強化するために、NiPにCr等の元素を加えて合金化しても、実質的にCrからなる接着層2を別途設けても良い。しかし、Alのような金属基板の場合は、このような接着層2を設ける必要はない。磁性層7上には、スピンバルブヘッドの如き磁気変換素子との使用のために、Cからなる保護層8と有機物潤滑層9が形成されている。
図2に示す第2の例の構造は、図1に示す構造と類似している。しかし、図2に示す構造の場合、磁性層7はRuからなるスペーサ層10を介して反強磁性結合されている複数の層7−a,7−bに置き換えられており、所謂シンセティックフェリ磁性媒体(SFM:Synthetic Ferrimagnetic Medium)を形成している。第1の層7−aは安定化層として機能し、第2の層7−bは主記録層として機能する。
図3に示す第3の例は、高融点金属Ta−Mからなるシード層3−aを用いる。ここで、Mは窒素又は酸素である。ガラス基板1上には、Ar+N又はAr+Oガスで反応性スパッタリングによりTa−Mシード層3−aが形成され、その上には下地層4が形成されている。特許文献1には、(002)の結晶配向が記載されているが、下地層の組成はCr又はCr合金に限定されており、B2構造の材料のような他の材料からなる下地層についての記載はない。磁性層7は、上記第1の例の場合と同様に、中間層6又は下地層5上に(112−0)の優先配向で形成されている。
粒子サイズ、粒子サイズ分布、優先配向及びCr偏析を含む磁性層の微構造は、磁気記録媒体の記録特性を大きく左右する。磁性層の微構造は、通常1又は複数のシード層及び1又は複数の下地層を用い、基板に適切な機械的テキスチャリングを施すことで制御される。水平磁気記録媒体の現在の50Gbits/in程度の記録密度を向上させて、将来100Gbits/in以上の記録密度を達成するためには、小さな粒子サイズ及び小さな粒子サイズ分布と共に良好な結晶配向が望まれる。
シード層は、通常は基板に最も近く、主に下地層等の後続の層の所望の結晶配向を促進させる。シード層は、非晶質であることが多く、NiP又はB2構造を有する材料からなる。他方、下地層は、結晶質であることが多く、Cr等のbcc構造を有する材料からなり、(002)、(110)又は(112)結晶配向を有する。
下地層に最も一般的に用いられる材料は、Cr又はMo,Mn,V,Ti又はWを含むCr合金であり、Cr含有量は典型的には少なくとも70原子%であり,添加物は格子パラメータを増加させるために用いられることが多い。格子パラメータを増加させることで、Cr下地層とCo合金の磁性層との間の格子不整合を減少させるのに役立つ。シード層及び下地層は、通常はガラス又はAl等からなる適切な基板上の機械的テキスチャリングを施された、或いは、施されていないNi8119上に形成される。機械的テキスチャリングを施すことにより、NiPは必然的に露出されて空気により表面が酸化される。酸化させることは、Crを(002)面内結晶配向で成長するためには重要であり、この結果後続の磁性層が(112−0)結晶配向を有するようにすることができる。
特許文献2では、これを利用するもので、ガラス基板上に反応性スパッタリングされたNiP(Oを含む)シード層が記載されている。典型的な例として、CrはXRDスペクトルで(110)ピークのない(002)結晶配向を促進させるために、Ts>180℃の基板温度で形成される。基板温度Tsを低くすると粒子は小さくし得るが、(110)結晶配向が発現してしまう。NiPはガラス上にはあまり良好に接着しないため、例えば特許文献3に記載されている如き接着層を用いても良い。2つのCr合金層を用いて下地層の合計膜厚を10nm未満にすることで、8nmから10nm程度の下地層の粒子サイズを実現することができる。下地層の合計膜厚を増加させると、平均粒子サイズを大幅に増加させる傾向にある。例えば膜厚t=30nmのCr80Mo20からなる単層の場合、平均粒子サイズは約20nmになることもあり、これは明らかに近年の媒体雑音に対する要求に対しては不十分である。
非特許文献1では、膜厚に応じた粒子径の増加が観測されている。下地層の膜厚を更に減少させると、磁性層のc軸の面内配向(IPO)が低下するので、平均粒子サイズを8nm未満とすることは難しい。下地層の平均粒子サイズが小さくても、2以上の磁性粒子がその上に成長可能な如き大きな粒子が時折発生することもある。磁気的分離が完全でないと、これらのような粒子の有効磁気異方性が減少する場合もある。
粒子サイズを減少させる他の方法としては、CoCrPtマトリックスにB(ボロン)を含める方法がある。記録層の粒子サイズは、Bを含めることにより減少され、磁気記録媒体の信号対雑音比及び磁気特性が大幅に向上する。しかし、Bの含有量が非常に大きくなるとfct相が増加し、あるBの含有量を超えると、特にBの濃度が8%を超えると、結晶品質が低下する。
特許文献4には、NiAlやFeAlの如きB2構造を有する規則合金下地層が記載されている。B2,L1,L1等の構造を有する規則合金は、成分原子間の強い結合のため小さい粒子サイズとなることが予想される。NiAlもFeAlもガラス基板上には(211)結晶配向で成長するので、磁性層のc軸は(1010)結晶配向と面内方向となる。膜厚が大きく60nmを超える層の場合であっても、12nm程度の粒子サイズを得ることができる。NiP上にNiAl及びCrの両方を用いることは、特許文献5にも記載されている。この場合、結晶質のCrプレ下地層の(002)結晶配向によりNiAlは(001)結晶配向を発現し、磁性層の結晶配向はCo(112−0)となる。
Cr(002)結晶配向を促進させるシード層は、NiP以外にもある。特許文献1では、少なくとも1%の窒素又は酸素からなる反応性元素を含むTa,Cr,Nb,W,Mo等の高融点金属が提案されている。Ar+Nガスで反応性スパッタリングされるTaの場合、Nの容積率が増加するとXRDスペクトルにCo(112−0)と共にCr(002)が現れる。特許文献1では、典型的な下地層の膜厚として50nmが記載されており、膜厚が広範囲で変化しても磁気記録媒体の磁気特性は殆ど影響されないと記載されている。しかし、容積率を3.3%まで増加させると、両方のピークが消失するので、結晶配向が低下することがわかる。特許文献1は、基板温度Tsの好ましい範囲として150℃から330℃、より好ましい範囲として210℃から250℃が提案されている。これにより、CrをTaN上に形成する際に必要となる基板温度Tsは、NiP上に形成する場合と同様になる。特許文献1には、好ましい窒素の分圧として0.1mTorrから2mTorrも提案されている。Ta−N膜の窒素濃度は不明であるが、10原子%から50原子%であると考えられる。
非特許文献2は、ガラス上のCr,Ta,W,Zrからなるプレコート層について報告している。Ta膜の場合、適切な量のNによる反応性スパッタリングにより、後続のCr下地層の結晶配向が実際に向上する。Crを直接ガラス上に形成することで、(002)の優先配向のみならず、望ましくない(110)結晶配向も発現する。
非特許文献3は、VMn合金の下地層について報告しており、V含有量は71.3原子%でありMn含有量は28.7原子%である。Vの融点は1500℃と高く、スパッタリングされると原理的には小さい粒子で成長するが、多くのシード層及びガラス上では非常に強い(110)結晶配向で成長する。
特許文献6においても、B1構造を有するMgOや、NiAlやFeAl等の後続のMn含有合金のテンプレートとして機能する多くのB2構造を有する材料からなる多結晶シード層が提案されている。
IPOが良好であると、残留磁化が増加して信号の熱安定性が向上する。良好なIPOは、高密度のビットを可能とする磁気記録媒体の解像度又は容量をも向上させる。近年開発されたシンセティックフェリ磁性媒体(SFM)は、同じ残留磁化と膜厚の積Mrtを有する従来の磁気記録媒体と比較すると、向上された熱安定性及び解像度を有する。SFMは、非特許文献4にて提案されている。従来の磁気記録媒体で使用し得るシード層は、SFMにおいても使用可能であるが、水平記録の限界を高めるSFMの性能は、特にIPOが完全に近い場合に良好に引き出せる。
IPOは、非特許文献5で行われているような低入射角XRD、又は、より簡単には表面と垂直な保磁力と表面に沿った保磁力の比(h=Hc⊥/Hc、Hc⊥は垂直保磁力、Hcは表面に沿った保磁力)によって量子化することができる。
Cr(002)/NiPからなる磁気記録媒体の比hは、典型的にはh≦0.15であり、下地層と磁性層の格子整合が非常に悪い場合にのみh>0.2となる。h≦0.15であると、表面の法線に対して垂直なM(H)ヒステリシスループは磁界に対して略線形であり、典型的なHc⊥は500Oe未満である。NiAlの場合、(211)結晶配向は弱く、上記を実現して(0002)配向の磁性粒子の発現を減少させるためには通常50nmを超える膜厚が必要である。従来の磁気記録媒体において、ガラス上に直接設けられたシード層にNiAlを用いる研究では、角形比が低下し(h>0.25)、Cr(002)/NiPからなる磁気記録媒体の性能と同等の性能を得ることはできなかった。又、NiPやCoCrZrといったシード層を用いた場合も、結果は同じであった。
NiP/Al−Mgからなる磁気記録媒体の場合は磁性層のc軸の広がりが±5°未満であるのに対し、非特許文献5におけるXRD測定によると広がりは±20°を超えるものであった。TaNを用いた磁気記録媒体の場合、XRDデータではCr(002)及びCo(112−0)のピークが見えないものの、h>0.2であり磁気記録媒体の性能はCr(002)/NiPからなる磁気記録媒体の性能を下回るものであった。ここで用いたCr合金の下地層の膜厚は20nm未満であり、下地層の膜厚を20nmを超える値まで増加させても比hの減少は観測されなかった。
IPOに加え、SFMを製造する際の問題は、特にベアガラス基板を用いた場合、従来の磁気記録媒体の場合と比べると必要となるチャンバ数が増加する点である。更に、スループットを高いレベルに維持する必要があるため、成長する膜厚は典型的には30nmに規制される。これより膜厚の大きなシード層又は下地層を形成するには2つのチャンバが必要となる。歩留まりを高くするためだけではなく、磁性層が形成される前に高い放射率を有するガラス基板の温度が低下するのを防止するためには、典型的な連続成長を高速に行う必要がある。そうしないと、加熱工程が必要となり、別途その工程用のチャンバも必要となってしまう。基板の放射率は、シード層及び下地層により減少するので、いずれもあまり薄くすることはできない。CVDによりCを成長する場合のようにバイアス電圧を印加する場合には、必要となる磁気記録媒体の合計膜厚は通常30nmを超える。
近年、ガラス上にB2構造のAlRuシード層を設ける研究がなされており、NiPがコーティングされた基板やNiAlがコーティングされた基板と比較すると、ガラス基板と用いてIPOを大幅に向上し得る材料としてAlRuが非常に良い材料であることがわかった。しかし、このように適用可能なAlRuの有用な範囲では、Ru含有量は50%でありAlRuはB2構造を有する。このようにRu含有量が多いため、ターゲットのコストも非常に高くなる。現在の磁気記録媒体では、良好なIPOと信号対雑音比の要求を満たすために約25nmの膜厚のAlRu層を2層設けている。
米国特許第5,685,958号 米国特許第5,866,227号 米国特許第6,139,981号 米国特許第5,693,426号 米国特許第6,010,795号 米国特許第5,344,706号 Tang et al., "Microstructure and texture evolution of Cr thin films with thickness", J. Appl. Phys., vol.74, pp.5025-5032, 1993 Kataoka et al., "Magnetic and recording characteristics of Cr, Ta, W and Zr pre-coated glass disks", IEEE Trans. Magn., vol.31, pp.2734-2736, 1995 Oh et al., "A Study on VMn underlayer in CoCrPt Longitudinal Media", IEEE Trans. Magn., vol.37, pp.1504-1507, 2001 Abarra et al., "Longitudinal recording media with thermal stabilization layers", Appl. Phys. Lett., vol.77, pp.2581-2583, Oct. 2000 Doerner et al., "Demonstration of 35 Gbits/in2 in media on glass substrates", IEEE Trans. Magn., vol.37, pp.1052-1058, March 2001
そこで、本発明は、上記の問題を除去した新規、且つ、有用な磁気記録媒体及び磁気記憶装置を提供することを概括的目的とする。
本発明のより具体的な目的は、比較的安価に、磁気記録層の粒子サイズを減少させることができ、磁気記録層の所望の配向を促進させることができ、性能を向上することができる磁気記録媒体及び磁気記憶装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、AlRu及びAlVの一方からなるシード層と、CoCr合金からなる磁気記録層と、該AlRu及びAlVの他方からなり、該シード層と該磁気記録層の間に設けられた下地層とを備えた磁気記録媒体を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、AlRu及びAlVの一方からなるシード層と、CoCr合金からなる磁気記録層と、該AlRu及びAlVの他方からなり該シード層と該磁気記録層の間に設けられた下地層とを備えた少なくとも1つの磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に信号を記録し及び/又は該磁気記録媒体から信号を再生するヘッドとを備えた磁気記憶装置を提供することにある。
本発明の他の目的及び特長は、以下図面と共に述べる説明より明らかとなろう。
本発明になる磁気記録媒体によれば、比較的安価に、磁気記録層の粒子サイズを減少させることができ、磁気記録層の所望の配向を促進させることができ、性能を向上することができる。
本発明になる磁気記憶装置によれば、比較的安価に、磁気記録層の粒子サイズを減少させることができ、磁気記録層の所望の配向を促進させることができ、性能を向上することができる。
従来の磁気記録媒体の第1の例の一部を示す断面図である。 従来の磁気記録媒体の第2の例の一部を示す断面図である。 従来の磁気記録媒体の第3の例の一部を示す断面図である。 本発明になる磁気記録媒体の第1実施例の要部を示す断面図である。 本発明になる磁気記録媒体の第2実施例の要部を示す断面図である。 本発明になる磁気記録媒体の第3実施例の要部を示す断面図である。 AlV下地層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における垂直M−HループのAlRuシード層膜厚依存性を示す図である。 AlV下地層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における垂直M−HループのAlRuシード層膜厚依存性を示す図である。 AlV下地層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における垂直M−HループのAlRuシード層膜厚依存性を示す図である。 AlV下地層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における面内M−HループのAlRuシード層膜厚依存性を示す図である。 AlV下地層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における面内M−HループのAlRuシード層膜厚依存性を示す図である。 AlV下地層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における面内M−HループのAlRuシード層膜厚依存性を示す図である。 AlRuシード層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における垂直M−HループのAlV下地層膜厚依存性を示す図である。 AlRuシード層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における垂直M−HループのAlV下地層膜厚依存性を示す図である。 AlRuシード層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における垂直M−HループのAlV下地層膜厚依存性を示す図である。 AlRuシード層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における面内M−HループのAlV下地層膜厚依存性を示す図である。 AlRuシード層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における面内M−HループのAlV下地層膜厚依存性を示す図である。 AlRuシード層の膜厚が一定である場合の第2実施例の第1変形例における面内M−HループのAlV下地層膜厚依存性を示す図である。 AlRuシード層膜厚に対する孤立信号対雑音比Siso/Nm変動を示す図である。 AlV下地層膜厚に対する孤立信号対雑音比Siso/Nm変動を示す図である。 AlV下地層が様々なN%で反応性スパッタリングされた場合の孤立信号対雑音比Siso/Nm変動を示す図である。 第2実施例の第2変形例における垂直M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のNの分圧依存性を示す図である。 第2実施例の第2変形例における垂直M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のNの分圧依存性を示す図である。 第2実施例の第2変形例における垂直M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のNの分圧依存性を示す図である。 第2実施例の第2変形例における垂直M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のNの分圧依存性を示す図である。 第2実施例の第2変形例における面内M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のNの分圧依存性を示す図である。 第2実施例の第2変形例における面内M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のNの分圧依存性を示す図である。 第2実施例の第2変形例における面内M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のNの分圧依存性を示す図である。 第2実施例の第2変形例における面内M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のNの分圧依存性を示す図である。 AlVシード層が様々なNの分圧Pで反応性スパッタリングされた場合の孤立信号対雑音比Siso/Nm変動を示す図である。 磁気記録媒体の第2実施例の第2変形例と35Gbit/inの磁気記録媒体をF2=330kfciの記録密度で評価した場合の孤立信号対媒体雑音比Siso/Nmの比較を示す図である。 第3実施例の変形例における垂直M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のOの分圧依存性を示す図である。 第3実施例の変形例における垂直M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のOの分圧依存性を示す図である。 第3実施例の変形例における垂直M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のOの分圧依存性を示す図である。 第3実施例の変形例における面内M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のOの分圧依存性を示す図である。 第3実施例の変形例における面内M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のOの分圧依存性を示す図である。 第3実施例の変形例における面内M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のOの分圧依存性を示す図である。 シード層にAlVを用い下地層にAlRuを用いる磁気記録媒体のXRDスペクトルを示す図である。 磁気記憶装置の一実施例の要部を示す断面図である。 磁気記憶装置の実施例の要部を示す平面図である。
符号の説明
11 基板
13 シード層
14 下地層
15 格子整合層
16 中間層
17,17−a,17−b 磁性層
18 保護層
19 有機物潤滑層
20 スペーサ層
以下に、本発明になる磁気記録媒体及び磁気記憶装置の各実施例を、図4以降と共に説明する。
図4は、本発明になる磁気記録媒体の第1実施例の要部を示す断面図である。図4において、ガラス又はAl基板11上には、金属間合金からなるシード層13及び下地層14が形成されている。シード層13は、例えばAr+Nの混合ガスでNを、又は、Ar+Oの混合ガスでOを、適切な分圧で反応性スパッタリングすることにより形成されている。下地層14上には、Co合金又はCoCr合金からなる磁気記録層(以下、単に磁性層と言う)17が形成されている。磁性層17は、(112−0)結晶配向を有し、単層から構成されていても、直接接触すると共に磁気的には1つの磁性層として振舞う複数層から構成されていても良い。磁性層17上には、スピンバルブヘッドの如き磁気変換素子との使用のために、Cからなる保護層18及び有機物潤滑層19が形成されている。
ガラス又はAl基板11には、機械的テキスチャリングが施されていても良い。
下地層14に用いられる金属間合金は、好ましくはB2構造を有する、AlVやAlRu等の2元合金である。下地層14に用いられる金属間合金は、後続の層の格子整合及び結晶配向を促進し、良好な格子整合によりCr(002)の成長及び後続の磁性層の(112−0)を得るのに適している。
B2構造を形成しているAlV又はAlRu下地層材料は、2つの別々の金属ターゲットからスパッタリングすることにより成長しても、組成が2元合金を構成する一方の元素から主に構成されている別々の金属ターゲットからスパッタリングすることにより成長しても良い。下地層14は、例えば約2nmから50nmの膜厚に成長され、望ましくは10nmから40nmの膜厚に成長される。
バッファ層として機能するシード層13は、下地層14を形成する前に形成され、下地層14に用いられる材料とは異なるAlRuやAlV等の非晶質又は結晶質の2元合金からなる。例えば、AlV下地層14にはAlRuシード層13が用いられ、AlRu下地層14にはAlVシード層13が用いられる。シード層13は、下地層14の良好な結晶配向を促進し、後続のCr系の層の(002)結晶配向の良好な成長及び非常に良好な(112−0)結晶配向の磁性層17を実現する。
シード層13は、例えば約5nmから50nmの膜厚に成長され、望ましくは10nmから40nmの膜厚に成長される。望ましくは、シード層13と下地層14の合計膜厚が約20nmから70nmである。このような望ましい合計膜厚は、2つのチャンバだけで形成可能であるため、後続の層を形成する際のガラス基板温度の低下を減少させることができる。シード層13は、適切な温度範囲の適切な圧力下で、基板バイアスを印加或いは印加しない状態で処理可能である。Al等の材料からなる金属基板には基板バイアスを印加できるが、ガラス基板の場合には基板バイアスを印加するにはCr等の材料からなるプレシード層を設けることが望ましい。
AlVをシード層13又は下地層14に用いる場合、AlVxのV含有量xはx=30原子%から80原子%の範囲であることが望ましい。
Cからなる保護層18の膜厚は例えば約1nmから5nmである。又、有機物潤滑層19の膜厚は例えば約1nmから3nmである。CVDで形成可能な保護層18は硬く、磁気記録媒体を大気劣化から保護するだけではなく、ヘッドとの物理的接触から保護する。潤滑層19は、ヘッドと磁気記録媒体との間のスティクションを低減する。
図5は、本発明になる磁気記録媒体の第2実施例の要部を示す断面図である。図5中、図4と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図5において、シード層13は、Ar+Nの混合ガスでNを、又は、Ar+Oの混合ガスでOを、N又はOの分圧PN,OがPN,O=1%から20%で反応性スパッタリングすることにより形成されている。窒化金属又は酸化金属のシード層13は、下地層14の良好な結晶配向を促進し、後続のCr系の層の(002)結晶配向の良好な成長及び非常に良好な(112−0)結晶配向の磁性層17を実現する。従って、このシード層13は、上記第1実施例の場合より更にIPOを向上させることができる。
図6は、本発明になる磁気記録媒体の第3実施例の要部を示す断面図である。図6中、図4と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
図6において、複数の磁性層17−a,17−bはRuからなるスペーサ層20を介して反強磁性結合されており、所謂シンセティックフェリ磁性媒体(SFM:Synthetic Ferrimagnetic Medium)構造を形成している。又、磁性層構造(17−a,17−b)との格子整合と、下地層14から磁性層構造(17−a,17−b)への拡散の防止のために、磁性層構造(17−a,17−b)と下地層14の間に格子整合層15を設けても良い。更に、磁性層構造(17−a,17−b)と下地層14の間にhcp中間層16を設けても良い。hcp中間層16は、bcc下地層14とhcp磁性層構造(17−a,17−b)の間のバッファとして機能する。
格子整合層15は、約1nmから10nmの膜厚のCr−Mからなり、Mは原子比が5%以上のMo,Ti,V,Wからなるグループから選択された材料からなる。Crリッチな合金は、各種材料との接着性が良好であるため、下地層14と磁性層17との間の良好なバッファ層を構成することができる。Crリッチな合金からなる格子整合層15を設けることにより、磁性層17への過度なVの拡散を防止することができる。Crの格子パラメータ(a=0.2886nm)はAlV下地層14の格子パラメータ(a≧0.29nm)より小さいので、Crをより大きな上記の如き元素と合金化することが望ましい。更に、合金化することで、Crの格子が多少広がり、磁性層17との格子整合が良好に維持される。
尚、格子整合層15は、約1nmから3nmの膜厚で実質的にRuからなる構成であっても良い。しかし、Ru格子整合層15の格子パラメータは磁性層17−a,17−bに用いられるCo合金やCoCr合金の格子パラメータより大きいため、Ru格子整合層15の膜厚はあまり大きくできない。
hcp中間層16は、約1nmから5nmの膜厚の微磁性又は非磁性のhcp構造を有するCoCr合金からなる。hcp構造を有するCoCr合金には、CoCrPtB,CoCrPt,CoCrTa,CoCrPtTa,CoCrPtTaB等が含まれる。hcp磁性CoCr合金がbccCr合金膜上に直接形成されると、bcc下地層14と接触する磁性層17−aの一部が格子不整合及び/又はシード層13からの元素の拡散による悪影響を受け、この場合、磁性層17−aの磁気異方性が減少すると共に、磁性層構造(17−a,17−b)の全体の磁化が減少する。hcp非磁性中間層16を用いることで、磁性層構造(17−a,17−b)へのこのような悪影響を防止することができる。この結果、磁性層構造の磁気異方性及び保磁力が増加する。又、中間層16が徐々に格子パラメータを整合させるように機能することから、磁性層構造の面内配向が向上され、磁性層構造を完全に磁化することができるので所謂「デッドレイヤ」を最小限に抑えることができる。更に、磁性層構造の界面における小さな粒子の形成も最小限に抑えることができる。
SFM構造は、反強磁性結合された少なくとも2つのCoCr合金からなる磁性層からなり、磁性層のc軸は比h≦0.15が成立するようにその表面に対して概ね平行である。ここで、h=Hc⊥/Hc、Hc⊥は垂直保磁力、Hcは該表面に沿った保磁力を表す。SFMは、向上された熱安定性を有するが、上記の如きシード層13と下地層14の組み合わせで得られる良好な面内配向を必要とする。
勿論、図6に示す第3実施例と同様の効果を得るために、図4及び図5に示す第1及び第2実施例において格子整合層15及び/又は中間層16を用いても良い。
従って、上記実施例によれば、B2構造の合金及び/又は2元合金等の比較的安価な合金を用いたシード層と下地層の組み合わせ(構造)により(001)結晶配向を形成する手法が実現される。具体的には、シード層13は、後続の下地層14及び磁性層17の特定の結晶配向を促す所定の優先結晶配向を発現する。又、下地層14は、後続の中間層(15,16)及び磁性層17(17−a,17−b)の優先結晶配向を向上させる。そして、磁性層17(17−a,17−b)の粒子サイズは、高密度記録を実現できるように制御可能であり、従来の磁気記録媒体に比べて記録特性が向上する。
次に、図5に示す第2実施例の第1変形例を説明する。下地層14は、AlVからなり約5nmから30nmの膜厚を有し、シード層13は、AlRuからなりAr+Nの混合ガスでNを、又は、Ar+Oの混合ガスでOを、N又はOの分圧PN,OがPN,O=1%から20%で反応性スパッタリングすることにより形成され、約5nmから30nmの膜厚を有するものとする。第2実施例の第1変形例では、図6に示す格子整合層15と同様の格子整合層15が下地層14と磁性層17の間に設けられている。基板11はガラスからなり、格子整合層15はCrMoからなり、磁性層17はCoCrPtBCuからなるものとする。
図7A〜図7Cは、AlV下地層14の膜厚が20nmである場合の第2実施例の第1変形例における垂直M−HループのAlRuシード層膜厚依存性を示す図であり、図8A〜図8Cは、AlV下地層14の膜厚が20nmである場合の第2実施例の第1変形例における面内M−HループのAlRuシード層膜厚依存性を示す図である。図7A〜図8Cにおいて、縦軸はカー回転(度)を示し、横軸は印加磁界(kOe)を示す。又、図7A及び図8A、図7B及び図8B、及び図7C及び図8Cにおいて、AlRuシード層13の膜厚は夫々5nm、15nm及び30nmである。格子整合層15の膜厚は20nmであり、磁性層17の膜厚は18nmである。
図7A〜図8Cから、AlRuシード層13の膜厚の範囲が5nmから30nmであるこの第1変形例では、良好なIPOが維持されることが確認された。従って、AlRuシード層13の膜厚を減少可能であることが確認された。この第1変形例を、ガラス基板、NiPシード層、Cr(002)下地層、CoCr中間層及び磁性層からなる従来の磁気記録媒体の一例と比較した場合、中間層を含むより複雑な構造を有する従来の磁気記録媒体に比べてAlRuシード層13を薄くすることができると共に、IPOを向上することができる。この結果、この第1変形例は、工程数又はスパッタリングチャンバ数を減少し、磁気記録媒体のコストを減少する有望な方法を提供するものである。
図9A〜図9Cは、AlRuシード層13の膜厚が20nmである場合の第2実施例の第1変形例における垂直M−HループのAlV下地層膜厚依存性を示す図であり、図10A〜図10Cは、AlRuシード層13の膜厚が20nmである場合の第2実施例の第1変形例における面内M−HループのAlV下地層膜厚依存性を示す図である。図9A〜図10Cにおいて、縦軸はカー回転(度)を示し、横軸は印加磁界(kOe)を示す。又、図9A及び図10A、図9B及び図10B、及び図9C及び図10Cにおいて、AlV下地層14の膜厚は夫々5nm、15nm及び30nmである。格子整合層15の膜厚は20nmであり、磁性層17の膜厚は18nmである。
図9A〜図10Cから、AlV下地層14は薄い方が磁気特性が向上することが確認された。又、AlV下地層14の膜厚が増加するにつれて、垂直(面外)保磁力も増加して次第に磁気記録媒体の性能が低下することも確認された。
図11〜図13は、ヘッドを用いて662kfciで測定され第2実施例の第1変形例について評価された孤立信号対雑音比Siso/Nm(dB)を説明する図である。図11は、AlRuシード層膜厚に対する孤立信号対雑音比Siso/Nm変動を示す図であり、図12は、AlV下地層膜厚に対する孤立信号対雑音比Siso/Nm変動を示す図であり、図13は、AlV下地層が様々なN%で反応性スパッタリングされた場合の孤立信号対雑音比Siso/Nm変動を示す図である。図11〜図13において、縦軸はSiSo/Nm(dB)を示し、図11、図12の横軸は層の膜厚(nm)、図13の横軸はNの分圧P(%)をそれぞれ示す。
図11から、AlRuシード層13の膜厚が増加すると、Siso/Nm値も増加することが確認された。AlRuシード層13の膜厚が5nmから30nmまで変化すると、約1.5dBの違いが観測された。しかし、図12から、AlV下地層14の膜厚が増加すると、傾向は上記とは逆であり、この場合はAlV下地層14は薄い方が好ましいことが確認された。又、図13から、AlV下地層14をNで反応性スパッタリングにより形成することによる磁気記録媒体の性能への影響は殆どないことが確認された。
次に、図5に示す第2実施例の第2変形例を説明する。下地層14は、AlRuからなり約5nmから30nmの膜厚を有し、シード層13は、AlVからなりAr+Nの混合ガスでNをNの分圧PがP=1%から20%で反応性スパッタリングすることにより形成され、約5nmから30nmの膜厚を有するものとする。第2実施例の第2変形例では、図6に示す格子整合層15と同様の格子整合層15が下地層14と磁性層17の間に設けられている。基板11はガラスからなり、格子整合層15はCrMoからなり、磁性層17はCoCrPtBCuからなるものとする。
図14A〜図14Dは、図5に示す第2実施例の第2変形例における垂直(面外)M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のNの分圧依存性を示す図であり、図15A〜図15Dは、図5に示す第2実施例の第2変形例における面内M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のNの分圧依存性を示す図である。図14A〜図15Dにおいて、縦軸はカー回転(度)を示し、横軸は印加磁界(kOe)を示す。又、図14A及び図15A、図14B及び図15B、図14C及び図15C、及び図14D及び図15Dにおいて、Nの分圧Pは夫々0%、4%、8%及び10%である。格子整合層15の膜厚は20nmであり、磁性層17の膜厚は18nmである。
図14A〜図15Dから、Nの分圧Pの範囲が4%から10%であるこの第2変形例では、良好なIPOが維持されることが確認された。従って、この場合はNの分圧PがP=10%であるとIPOが最も良好であることが確認された。この第2変形例を、ガラス基板、NiPシード層、Cr(002)下地層、CoCr中間層及び磁性層からなる従来の磁気記録媒体の一例と比較した場合、AlVシード層13をAr+Nの混合ガスでNを適切なNの分圧Pで反応性スパッタリングすることにより形成することができ、中間層を含むより複雑な構造を有する従来の磁気記録媒体に比べてIPOを向上することができる。この結果、この第2変形例も、工程数又はスパッタリングチャンバ数を減少し、磁気記録媒体のコストを減少する有望な方法を提供するものである。
本発明者が行った実験結果によると、AlVシード層13をAr+Nの混合ガスでNをNの分圧PがP=1%から20%の範囲で反応性スパッタリングすることにより形成すると、IPOが向上することが確認された。同様にして、AlVシード層13をAr+Oの混合ガスでOをOの分圧PがP=1%から20%の範囲で反応性スパッタリングすることにより形成すると、IPOが向上することも確認された。
図16は、ヘッドを用いて662kfciで測定され第2実施例の第2変形例について評価された孤立信号対雑音比Siso/Nm(dB)を説明する図である。図16は、AlVシード層13が様々なNの分圧Pで反応性スパッタリングされた場合の孤立信号対雑音比Siso/Nm変動を示す図である。図16において、縦軸はSiso/Nm(dB)を示し、横軸はAlVシード層が反応性スパッタリングされる際のNの分圧P(%)示す。AlVシード層13がNの分圧PがP=10%で反応性スパッタリングされた場合の垂直(面外)及び面内M−Hループは夫々上述の図14D及び図15Dに示されている。
図16からも明らかなように、Nの分圧Pが高いと孤立信号対雑音比Siso/Nmが大きく増加し、Nの分圧PがP=10%のときに孤立信号対雑音比が最も高くなる。
図17は、磁気記録媒体の第2実施例の第2変形例と35Gbit/inの磁気記録媒体をF2=330kfciの記録密度で評価した場合の孤立信号対媒体雑音比Siso/Nmの比較を示す図である。図17において、縦軸は磁気記録媒体の第2実施例の第2変形例の孤立信号対雑音比Siso/Nmと35Gbit/inの磁気記録媒体の孤立信号対雑音比Siso/Nmとの比ΔS/Nmを示し、横軸はAlVシード層13が反応性スパッタリングされる際のOの分圧P(%)を示す。図17は、等方性ガラス基板及びガラス上に直接テキスチャリングが施されたガラス基板上に設けられた磁気記録媒体の媒体性能を示し、「黒菱形」は等方性ガラス基板11を用いた場合の媒体性能を示し、「黒正方形」はガラス上に直接テキスチャリングが施されたガラス基板11を用いた場合の媒体性能を示す。
図17からも明らかなように、第2実施例の第2変形例の媒体性能の方が大幅に優れており、50Gbits/in程度の記録密度を有する磁気記録媒体及び100Gbits/in以上の記録密度を有する磁気記録媒体の候補に適している。図17は、ガラス上に直接テキスチャリングが施されたガラス基板11上にAlVシード層13が形成されると、孤立信号対雑音比Siso/Nmの性能が更に向上することを示している。
次に、図6に示す第3実施例の変形例を説明する。下地層14は、AlRuからなり約5nmから30nmの膜厚を有し、シード層13は、AlVからなりAr+Oの混合ガスでOをOの分圧PがP=2%から6%で反応性スパッタリングすることにより形成され、約5nmから30nmの膜厚を有するものとする。第3実施例の変形例では、基板11はガラスからなり、格子整合層15はCrMoからなり、hcp中間層16はCoCrTaからなり、磁性層17−a,17−bはCoCrPtBCuからなるものとする。
図18A〜18Cは、図6に示す第3実施例の変形例における垂直(面外)M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のOの分圧依存性を示す図であり、図19A〜19Cは、第3実施例の変形例における面内M−HループのAlRuシード層が反応性スパッタリングされる際のOの分圧依存性を示す図である。図18A〜図19Cにおいて、縦軸はカー回転(度)を示し、横軸は印加磁界(kOe)を示す。又、図18A及び図19A、図18B及び図19B、及び図18C及び図19Cにおいて、Oの分圧Pは夫々2%、4%及び6%である。格子整合層15の膜厚は20nmであり、hcp中間層16の膜厚は1nmであり、磁性層17−a,17−bの膜厚は夫々2nm,16nmであり、Ruスペーサソウ20の膜厚は0.9nmである。
図18A〜図19Cから、Oの分圧Pの範囲が2%から6%であるこの変形例では、良好なIPOが維持されることが確認された。従って、この場合はOの分圧PがP=6%であるとIPOが最も良好であることが確認された。この変形例を、ガラス基板、NiPシード層、Cr(002)下地層、CoCr中間層及び磁性層からなる従来の磁気記録媒体の一例と比較した場合、AlVシード層13をAr+Oの混合ガスでOを適切なOの分圧Pで反応性スパッタリングすることにより形成することができ、より複雑な構造を有する従来の磁気記録媒体に比べてIPOを向上することができる。
本発明者が行った実験結果によると、AlVシード層13をAr+Oの混合ガスでOをOの分圧PがP=2%から6%の範囲で反応性スパッタリングすることにより形成すると、IPOが向上することが確認された。同様にして、AlVシード層13をAr+Nの混合ガスでNをNの分圧PがP=2%から6%の範囲で反応性スパッタリングすることにより形成すると、IPOが向上することも確認された。
しかし、実際に磁気記録媒体を製造する際には、シード層13と下地層14の合計膜厚は好ましくは約20nmから70nmである。このため、このような合計膜厚の範囲では、シード層13をAr+Nの混合ガスでNを、又は、Ar+Oの混合ガスでOを、N又はOの分圧PN,OがPN,O=1%から20%で反応性スパッタリングすることにより形成することが有効であることが確認された。又、IPOは、ガラス上にNiPシード層を設けた場合と比べると良好であり、AlRuシード層13の場合と同等となり、他のプレシード層と共に用いることも可能である。上記の如き好ましい膜厚のシード層13及び下地層14は、2つのチャンバだけで形成可能であるため、後続の層を形成する際のガラス基板温度の低下を減少させることができる。これにより、シード層13と下地層14の組み合わせは、広い範囲の処理温度を許容する。例えば、シード層13は室温から300℃の温度範囲で形成可能であり、下地層14も同様の温度範囲で形成可能である。
本発明者が行った実験結果によると、AlRuシード層とAlV下地層の組み合わせを用いた場合と、AlVシード層とAlRu下地層の組み合わせを用いた場合のいずれの場合においても、100Gbits/inを超える高密度記録で良好な信号対雑音(S/N)性能を得られることが確認された。シード層と下地層の組み合わせを用いることにより、後続の磁性層17(又は17−a,17−b)の小さな粒子サイズでの良好なCo(112−0)のエピタキシャル成長が促されると共に、磁性層17のc軸の良好な面内配向(h≦0.12)が促されることも確認された。
図20は、シード層にAlVを用い下地層にAlRuを用いる磁気記録媒体のXRDスペクトルを示す図である。図20において、縦軸はX線回折強度を任意単位(A.U.:Arbitrary Units)で示し、横軸は2θ(度)を示す。Cr(002)及びAlRu(200)に対応するピーク位置は、2θ〜62°で良好に整合する。又、Co(112−0)ピーク及びAlRu(100)ピークも見られた。
AlV−N層をシードとして用いるAlV層については、XRDスペクトルでは2θ=62°(λ=1.54)に対応する(002)ピークが見られた。2θ=27°(λ=1.54)付近には幅広のピークが見られ、AlV層が非晶質であるか、或いは、AlV層の粒子が小さくて互いに相関性がないことを示していた。本発明になるシード層と下地層の組み合わせは、特徴的なXRD特性を示し、その上に形成されたAlV層は(002)ピークを示し、磁性層17は強く際立った(112−0)結晶配向(2θ=74°)を示した。
シード層13にAlVを用いた場合、良好な面内配向を得るためには、このAlVシード層13をAr+Nの混合ガスでNを、又は、Ar+Oの混合ガスでOを、N又はOの分圧PN,OがPN,O=1%から20%で反応性スパッタリングすることにより形成することが好ましいことが確認された。下地層14にAlVを用いた場合には、このAlV下地層14のスパッタリングにはN又はO無しで良いことが確認された。
従って、SFM構造を用いる第3実施例の場合、反平行の構造により、減少されたMrt値(残留磁化と膜厚の積)でも良好な熱安定性を得ることができ、向上されたIPOにより熱安定性が更に改善された。
上記の如きシード層と下地層の組み合わせを用いることにより、磁性層17の粒子径を約5nmから8nmに制御することができる。このように減少された粒子径は、高信号対雑音(S/N)比及び高記録密度に寄与する。
本発明者が行った実験の多くでは、結晶的には非特許文献3で用いられているCoCrPt合金と大きく異ならないCoCrPtB磁性層が用いられた。ボロンを含む磁性層の振る舞いは含まないものと同様と予想されたが、結晶配向の振る舞いはAlV又はAlRu下地層と磁性層との間のCr合金の有無に左右された。
適切なシード層と下地層の組み合わせによりIPOを向上することにより、図6に示す第3実施例の場合はSFM磁化曲線の突部がより顕著になった。このような現象は、シード層と下地層の組み合わせを用いたシンセティックな反強磁性結合された典型的な磁気記録媒体を製造し、多くの実験を行うことで確認された。又、IPOが増加することにより、2つの磁性層(17−a,17−b)の間の層間交換結合が増加した。この他には、磁気記録媒体のリード・ライト性能が向上するため、磁性層(17−a,17−b)の間の交換結合をより容易に測定することが可能となり、大量生産時の制御に非常に有用である。
尚、スパッタリング処理は急速に進歩して改良されているので、上記の如き構造は、異なる純元素のターゲットからのスパッタリングをマルチカソード組立体で同時に行うことで形成可能しても良い。上記の如き結果は、パワー比やスパッタリング角度を適切に調整することで容易に導ける。
上記の如き媒体構造において、1又は複数の層を更に設けて上記実施例の性能を更に向上するようにしても良い。例えば、基板上のシード層の下の位置に、プレシード層を更に設けても良い。又、シード層と下地層の組み合わせは、AlV及びAlRu以外の材料を用いて実現しても良い。更に、シード層と下地層の組み合わせは、夫々主にAlVからなるAlV合金と主にAlRuからなるAlRu合金を用いて実現することも可能である。
AlVの組成に関して述べると、既にAlVの様々な相が2元合金のダイアグラムから識別されている。各種研究と格子パラメータデータから識別された異なるAlV金属間層に基づくと、620℃におけるVのAlへの溶解度は約0.2原子%である。最大常磁性磁化率を用いてVのAlへの最大溶解度を推定しても良く、この場合、最大溶解度は0.3原子%と推定される。VのAlへの溶解度は、5×10℃/sの凝固率で準安定的に0.6原子%まで増加可能である。しかし、スパッタリングで形成される薄膜構造の場合、これらのような材料、特にAlVについての研究はあまり行われていない。Al及びVの金属間化合物としては多くのものが観測されているが、薄膜を形成するようにスパッタリングされた場合に形成される合金は、本発明者が調べた殆どの組成の場合、BCC構造を形成することが判明し、Cr(002)及び後続のCo(112−0)の結晶配向の格子寸法と概ね整合するものであった。従って、特に格子整合、エピタキシャル成長及び良好なIPOを実現すると言う観点からすると、形成された全てのAlV組成が磁気記録への適用に有用であると考えられる。
次に、本発明になる磁気記憶装置の一実施例を図21及び図22と共に説明する。図21は、磁気記憶装置の実施例の要部を示す断面図であり、図22は、磁気記憶装置の実施例の要部を示す平面図である。
図21及び図22に示すように、磁気記憶装置は、モータ114、ハブ116、複数の磁気記録媒体116、複数の記録再生ヘッド117、複数のサスペンション118、複数のアーム119及びアクチュエータユニット120がハウジング113内に設けられた構成を有する。磁気記録媒体116は、モータ114により回転されるハブ115に取り付けられている。記録再生ヘッド117は、MRやGMRヘッドの如き再生ヘッドと、インダクティブヘッドの如き記録ヘッドからなる。各記録再生ヘッド117は、対応するアーム119の先端に、サスペンション118を介して取り付けられている。アーム119はアクチュエータユニット120により移動される。このような磁気記憶装置の基本構成は周知であり、本明細書ではその詳細な説明は省略する。
磁気記憶装置の本実施例は、磁気記録媒体116に特徴がある。各磁気記録媒体116は、図4〜図20と共に説明した実施例のいずれの構成を有するものであっても良い。磁気記録媒体116の数は3つに限定されるものではなく、2つ又は4つ以上の磁気記録媒体116を設けても良い。
磁気記憶装置の基本構成は、図21及び図22に示すものに限定されない。又、本発明で用いられる磁気記録媒体は磁気ディスクに限定されるものではなく、磁気記録媒体は磁気テープや磁気カード等の形態を取り得る。
又、上記実施例では、強固なガラス基板が用いられているが、本発明は、本発明の範囲内で金属、重合体、プラスティック、可撓又は強固なセラミック基板等の他の基板を用いる場合にも同様に適用可能である。
本発明によれば、シード層と下地層の組み合わせを設けることにより、下地層と磁気記録層の粒子サイズを減少させることができ、磁気記録層の所望の結晶配向を促進させることができる。この結果、下地層がマルチカソードシステムを用いて形成された場合であっても、向上された性能を有する磁気記録媒体を実現することが可能である。勿論、下地層がシングルカソードシステムを用いて形成された場合には、同様にして下地層と磁気記録層の粒子サイズを減少させることができ、シード層を設けることにより磁気記録層の所望の結晶配向を促進させることができる。
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。

Claims (12)

  1. AlRu及びAlVの一方からなるシード層と、
    CoCr合金からなる磁気記録層と、
    該AlRu及びAlVの他方からなり、該シード層と該磁気記録層の間に設けられた下地層とを備えた、磁気記録媒体。
  2. 該シード層と該下地層の合計膜厚は約20nmから70nmの範囲である、請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 該シード層の膜厚は約5nmから50nmの範囲であり、該下地層の膜厚は約2nmから50nmの範囲である、請求項1記載の磁気記録媒体。
  4. 該シード層は、Ar+Nの混合ガスでNを、又は、Ar+Oの混合ガスでOを、N又はOの分圧PN,OがPN,O=1%から20%で反応性スパッタリングすることにより形成されている、請求項1〜3のいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  5. ガラス又はAlからなる基板を更に備え、
    該シード層は該基板上に設けられている、請求項1〜4のいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  6. 該基板は機械的テキスチャリングを施されている、請求項5記載の磁気記録媒体。
  7. 該磁気記録層は、単一の磁性層又はシンセティックフェリ磁性構造からなり、該シンセティックフェリ磁性構造は反強磁性結合された少なくとも2つのCoCr合金からなる磁性層からなり、該CoCr合金からなる磁性層のc軸は比h≦0.15が成立するようにその表面に対して概ね平行であり、h=Hc⊥/Hc、Hc⊥は垂直保磁力、Hcは該表面に沿った保磁力を表す、請求項1〜6のいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  8. 該下地層と該磁気記録層の間に設けられ、該下地層上に直接約1nmから15nmの膜厚で形成されたCr−M格子整合層を更に備え、
    Mは原子比が5%以上のMo,Ti,V,Wからなるグループから選択された材料からなる、請求項1〜7のいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  9. 該Cr−M格子整合層と該磁気記録層の間に設けられ、約1nmから5nmの膜厚で形成された微磁性又は非磁性のhcp構造を有するCoCr合金からなる中間層を更に備えた、請求項8記載の磁気記録媒体。
  10. 該下地層と該磁気記録層の間に設けられ、該磁気記録層と直接接触すると共に約1nmから3nmの膜厚で形成された実質的にRuからなる格子整合層を更に備えた、請求項1〜7のいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  11. AlRu及びAlVの一方からなるシード層と、CoCr合金からなる磁気記録層と、該AlRu及びAlVの他方からなり該シード層と該磁気記録層の間に設けられた下地層とを備えた少なくとも1つの磁気記録媒体と、
    該磁気記録媒体に信号を記録し及び/又は該磁気記録媒体から信号を再生するヘッドとを備えた、磁気記憶装置。
  12. 該磁気記録媒体は磁気ディスクである、請求項11記載の磁気記憶装置。
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