JP2006505881A - 光ディスクドライブ装置、光ピックアップユニットの位置を制御する方法、及び光ピックアップユニットの最内位置を検出する方法 - Google Patents

Abstract

光ディスクドライブ装置は、データディスクを回転させるターンテーブル体（５）と、光ピックアップユニット（１）と、前記光ピックアップユニットを移動させるモータ（２）と、前記光ピックアップユニットの最内位置を判断する手段とを有する。ターンテーブル体（５）は、動作速度よりも低い速度で回転され、光ピックアップユニット（１）は、前記最内位置に向かって移動される。前記光ピックアップユニット（１）が前記ターンテーブル体（５）に接触するときの、速度の変化が測定され、指示信号（Ｉ_{ｉｎｄｉｃ}）が、前記変化に応じて生成される。指示信号（Ｉ_{ｉｎｄｉｃ}）は、前記光ピックアップユニットの運動を逆転させるのに使用される。

Description

本発明は、データディスクを回転させるターンテーブル体と、光ピックアップユニット（ＯＰＵ）と、データディスクが回転されている間に該データディスクを読み出す前記光ピックアップユニットを移動させる手段と、対応して前記光ピックアップユニットの最内位置を判断する手段とを有する光ディスクドライブ装置に関する。本発明は、ターンテーブル体を有する光ディスクドライブ装置内の光ピックアップユニットの位置を制御する方法にも関する。本発明は、更に、ターンテーブル体を有する光ディスクドライブ装置内の光ピックアップヘッドの最内位置を検出する方法に関する。光ディスクドライブ装置の例は、ＣＤ（コンパクトディスク）ドライブ装置、ＭＤ（ミニディスク）ドライブ装置、及びＤＶＤ（デジタル多用途ディスク）ドライブ装置である。

冒頭段落に記載された光ディスクドライブ装置及び方法の実施例は、米国特許第ＵＳ６，３２０，８２４ Ｂ１号明細書から知られている。従来技術の装置は、光ピックアップユニットを含んでいる。データディスクが前記装置内に配された場合、前記光ピックアップユニットは、該ディスクから情報を読み出し始める。前記従来技術の装置は、マイクロコンピュータに接続されている最内位置のスイッチを含む。前記光ピックアップヘッドが、自身の最内位置に到達した場合、前記ヘッドのボディは、前記最内位置のスイッチの制御アームに遭遇し、前記スイッチを、オン状態に変更する。この場合、マイクロコンピュータは、前記最内位置のスイッチが、オン状態に変更されたことを知らされる。前記最内位置のスイッチのオン状態への前記変更は、前記光ピックアップユニットが、自身の最内位置に到達していることを示す。前記マイクロコンピュータは、前記最内位置のスイッチのオン状態への前記変更に応じて、前記ピックアップユニットの運動を逆転する。従って、前記光ピックアップユニットが、自身の最内位置に到達した場合、前記運動は逆転されて、光ピックアップユニットは停止し、次いで、自身の最外位置に向かって後退し始める。

しかしながら、この従来型の装置及び方法には、スイッチ、コネクタ及びねじ等のような、多くの部品が必要である。

本発明の目的は、光ピックアップユニットの位置を制御する簡潔な装置及び方法と、簡潔な検出方法とを提供することにある。

この目的を達成するために、本発明による装置は、当該装置が、動作速度よりも低い速度で前記ターンテーブル体を回転させる手段と、前記光ピックアップユニットを最内位置に向かって移動させる手段と、前記光ピックアップユニットが前記ターンテーブル体に接触するときの速度の変化を感知する手段と、前記変化の感知に応じて、指示信号を生成する手段とを有することを特徴とする。

本発明による方法は、前記ターンテーブル体が、前記動作速度よりも低い速度で回転され、前記光ピックアップユニットが最内位置に向かって移動され、前記光ピックアップユニットが前記ターンテーブル体に接触するときの、速度の変化が感知され、指示信号が、前記変化の感知に応じて生成されることを特徴とする。

本発明は、以下の基本的な原則に基づいている。

前記データディスクの読み出しの前に、前記ターンテーブル体は、比較的低い速度で回転されており、前記光ピックアップユニットが、最内位置に向かって移動される。前記光ピックアップユニットが前記ターンテーブル体に接触したとき、該ターンテーブル体の摩擦の上昇が起き、該ターンテーブル体をスローダウンする。前記装置は、前記ターンテーブル体内若しくはこの傍における電子回路、又はコンピュータプログラムのような手段を備えており、これによって、前記スローダウンが、例えば、タコ信号において測定可能されることができる。前記装置は、指示信号を生成する手段を有しており、該指示信号は、前記光ピックアップユニットが前記最内位置にあることを示す。続いて、前記光ピックアップユニットの運動が逆転され、該光ピックアップユニットは、外側へ移動される。従来型の装置及び方法におけるように、ＴＯＣ（テーブルオブコンテンツ）が読み出されることができ、サーボが、割り込んで、制御システムを引き継ぐこともできる。本発明は、前記スイッチ用の前記部品及び電子回路と、該スイッチに関連する組み立て工程及び部品の全てとを不要にする。

好ましくは、前記光ピックアップユニットは、該光ピックアップユニットと前記ターンテーブル体との間に摩擦を生じる摩擦パッドを有する。前記のような、摩擦パッドによって、当該装置及び方法の効率が向上される。

好ましくは、前記指示信号は、前記タコ信号から得られる。標準的なターンテーブル体用の電子回路は、タコ信号（前記ターンテーブル体の回転速度を示す信号）を供給する。摩擦によって、前記ターンテーブル体の前記回転速度と、これによって前記タコ信号とが変化されて、接触、即ち前記光ピックアップユニットが前記最内位置に到達しているという事実を示しているとみなされることができる。この簡潔さゆえに、新規な本発明は、微調整のみによって既存の設計に適用可能である。

更に、前記摩擦パッドは、摩擦パッドが使用されている実施例における全体の回転立ち下り時間を短縮するのに役立ち得る。

本発明の概念において、「回転させる手段」、「移動させる手段」、「感知する手段」、及び「生成する手段」は、以下に記載される模範的な実施例に限定されることなく、広く理解され、かつ、例えば、いかなるハードウェア（例えば、回転子、モータ及びセンサ）と、記載されるとおりの回転、運動、感知及び信号生成を実行する又は補助するように設計された何らかの回路又はサブサーキットと、本発明によるアクションを実行するように設計された又はプログラムされたいかなるソフトウェア（コンピュータプログラム、サブプログラム、コンピュータプログラムの集合、又は（複数の）プログラムコード）と、前記のように動作をするいかなるハードウェア及びソフトウェアのいかなる組み合わせとを、単独で又は組み合わせて含むものである。１つ以上の手段が、実施例において１つのハードウェア又はソフトウェアに結合されることもできる。

添付図面は、縮尺で描かれているものではない。全体的に、同一の構成要素は、前記図面内に同一の符号によって示されている。

従来技術の装置が、本発明のより良い理解のために、以下に説明される。図１は、光ピックアップユニット１、モータ２、送りねじ３及びガイドシャフト４を有する従来技術のＣＤプレーヤの一部を示している。

光ピックアップヘッド１は、前記装置内に置かれているディスク（データディスクであって、例えば、コンパクトディスク、即ちＣＤ）に関して最内位置と最外位置との間で、双頭の矢印によって示されている方向（以下では、横行方向とも示す）であって、示されている下への横行方向に移動することができる。ガイドシャフト４は、前記横行方向に沿って延在している。光ピックアップヘッド１は、ガイドシャフト４に係合する部分を有する。光ピックアップヘッド１は、前記横行方向における自身の運動の間、ガイドシャフト４によって案内される。

光ピックアップヘッド１は、これを介して送りねじ３が延在するねじ穴を有する係合部１ａを含む。

係合部１ａは、送りねじ３と噛合する。送りねじ３は、歯車列を介して横行モータ２の出力シャフトに結合されており、送りねじ３は、横行モータ２によって回転されることができる。送りねじ３が回転するとき、光ピックアップヘッド１は、前記横行方向に移動する。

ディスクは、動作中にターンテーブル体５上の所定位置に保持される。次いで、光ピックアップヘッド１は、自身の最内位置に移動する。

図１の従来技術のＣＤプレーヤは、ガイドシャフト４の端部の傍に、押圧式の最内位置のスイッチ６を含む。光ピックアップヘッド１が、自身の最内位置に到達したとき、ヘッド１のボディは、最内位置のスイッチ６の制御アームに遭遇し、スイッチ６をオン状態に変更する。従って、前記最内位置のスイッチ６のオン状態への前記変更は、光ピックアップヘッド１が、自身の最内位置に到達していることを示している。最内位置のスイッチ６は、前記制御アームを付勢する戻しばねを含んでいる。前記戻しばねは、最内位置のスイッチ６が、通常、オフ状態にあるようにする。

最内位置のスイッチ６は、一対の固定接点と可動接点とを有する。前記可動接点は、スイッチ６の前記制御アームの動きに従って、固定接点に接続される、及びこれから分離される。光ピックアップヘッド１が、自身の最内位置にある場合、ヘッド１のボディが、最内位置のスイッチ６の前記制御アームに係合し、スイッチ６の前記可動接点は、該スイッチ６の固定接点に触れる。従って、この場合、最内位置のスイッチ６は、オン状態に変化する。光ピックアップヘッド１が自身の最内位置から退く場合、ヘッド１のボディは、最内位置のスイッチ６の前記制御アームから分離され、スイッチ６の可動接点が、該スイッチの前記固定接点から分離される。従って、この場合、最内位置のスイッチ６は、自身のオフ状態に変化する。

従来技術のＣＤプレーヤは、制御回路７を含んでいる。最内位置のスイッチ６は、制御回路７に接続されている。制御回路７は、モータ２に接続されている。制御回路７は、前記光ピックアップユニットが自身の最内位置に到達した場合に、該光ピックアップユニットが停止し、次いで自身の最外位置に向かって後退し始めるように運動が逆転されることを、統制する。しかしながら、この従来型の装置及び方法は、スイッチ、コネクタ及びネジ等のような多くの部品を必要とする。

図２は、従来技術の装置の第２例を示している。この図において、レーザＬ及びディスクＤが示されている。この例において、前記スイッチは、前記光ピックアップユニットより下に位置されている。図１及び２に示した設計との間にいくつかの違いがあるが、どちらの設計も、スイッチ、コネクタ及びねじ等のような多くの部品を必要とする。

図３は、本発明による装置を示している。制御回路７は、前記光ピックアップユニットが、前記最内位置に向かって移動されている間、ターンテーブル体５を低い速度で回転させる回路又はプログラムを有する。前記光ピックアップユニットと前記回転ユニットとの間の接触は、この好適実施例においては、該光ピックアップユニット上の摩擦パッド８を介して、ターンテーブル体５の回転速度を減少し、タコ信号を変化させる。前記タコ信号の変化は、前記制御回路によって検出され、前記光ピックアップユニットが前記最内位置にあることを示す信号Ｉ_{ｉｎｄｉｃ}が生成される。この信号は、前記制御ユニット内で生成されることができ、該制御ユニットは、次いで、モータ２の運動を制御する、又はこの例にあるように、信号Ｉ_{ｉｎｄｉｃ}は、モータ２内又はこの傍にある電子回路に送られ、該電子回路が、この信号に反応する。前記光ピックアップユニットの運動が逆転され、該光ピックアップユニットは、外側へ移動される。従来型の装置及び方法におけるように、ＴＯＣ（テーブルオブコンテンツ）が読み出されることができ、サーボが、割り込んで制御システムを引き継ぐこともできる。本発明は、前記スイッチの用の前記部品及び電子回路と、該スイッチに関連する組み立て工程及び部品の全てとを不要にする。

図４は、前記タコ信号を測定し、モータ５の速度を調整する測定手法を、非常に模式的に示している。モータ５は、モータドライバ４１によって制御される。前記モータの前記回転速度（又は対応する物理量）を測定するタコセンサＳが、設けられている。前記タコセンサは、タコ信号４２を供給する。この信号４２は、コンパレータＣ内で目標速度信号４３と比較されて、実際の速度を目標速度と比較する。差分信号が利得段Ｇ内で増幅され、変調器ＭＯＤに送られ、該変調器ＭＯＤは、信号をモータドライバ４１に送る。このようにして、前記モータの前記速度が、前記目標速度に等しく調整される。この例において、タコ速度信号４２は、マイクロコントローラ４４に送られる。マイクロコントローラ４４が、前記タコ速度の減少を感知した場合、即ち前記光ピックアップユニットと前記ターンテーブル体との間に接触が生じているときに、指示信号Ｉ_{ｉｎｄｉｃ}が生成される。前記マイクロコントローラは、例えば、タコ速度信号４２と、前記目標速度信号よりもいくらか小さいようなゲージ速度信号とを比較することにより、前記のような減少を感知することができる。前記減少は、前記タコ信号の微分を測定することにより、測定されることもできる。接触すると、比較的に大きい微分ｄ（タコ速度）／ｄｔが明らかになるであろう。実施例において、コンパレータＣにより供給される前記差分信号が、前記タコ速度の突然の変化を感知するのに使用されることもできる。前記実施例において、指示信号Ｉ_{ｉｎｄｉｃ}は、例えば、前記差分信号が特定の値よりも大きい場合に生成され、前記ターンテーブル体の前記回転速度の突然の減少を示す。

要約すると、本発明は以下のように記載されることができる。

光ディスクドライブ装置は、データディスクを回転させるターンテーブル体（５）と、光ピックアップユニット（１）と、該光ピックアップユニットを移動させるモータ（２）と、該光ピックアップユニットの最内位置を判断する手段とを有する。前記ターンテーブル体は、前記光ピックアップユニットが、最内位置に向かって移動されている場合に、動作速度よりも低い速度で回転される。光ピックアップユニット（１）が、ターンテーブル体（５）に接触するときの速度の変化が測定され、指示信号（Ｉ_{ｉｎｄｉｃ}）が、前記変化に応じて生成される。前記指示信号は、前記光ピックアップユニットの運動を逆転させるのに使用される。

当業者によって、本発明は、特に示されて上述されたものによって限定されるものではないことが、理解されるであろう。例えば、前記光ピックアップユニットがシャフトに沿って移動される装置が、添付図面に示されている。他の実施例において、前記光ピックアップユニットは、スイングアーム上に設けられることもできる。次いで、本発明が同様に適用可能である。前記光ピックアップユニットを移動させる前記手段は、前記実施例において、前記スイングアームを有する。

本発明は、それぞれの、あらゆる新規性のある特徴的なフィーチャ、及び特徴的な実施例のあらゆる組み合わせにある。添付請求項における符号は、これらの保護範囲を限定するものではない。「有する」という動詞の使用は、前記請求項に記載されていない構成要素の存在を排除するものではない。単数形の構成要素は、複数のこのような構成要素を排除するものではない。

本発明は、特定の実施例に関して記載されているが、これらの実施例は、本発明を説明するものであって、限定するものとみなしてはならない。本発明は、ハードウェア、ファームウェア若しくはソフトウェア、又はこれらの組み合わせによって実施されることができる。他の実施例も、添付請求項の範囲内にある。

従来技術のＣＤプレーヤの一部の模式的な設計図である。 他の従来技術の設計の模式図である。 本発明による装置の模式的な平面図である。 タコ信号用の測定手法を模式的に示している。

Claims (5)

1. データディスクを回転させるターンテーブル体と、光ピックアップユニットと、前記データディスクが回転されている間に該データディスクを読み出す前記光ピックアップユニットを移動させる手段と、前記光ピックアップユニットの最内位置を判断する手段とを有する、光ディスクドライブ装置であって、前記ターンテーブル体を動作速度よりも低い速度で回転させる手段と、前記光ピックアップユニットを前記最内位置に向かって移動させる手段と、前記光ピックアップユニットが前記ターンテーブル体に接触したときの速度の変化を感知する手段と、前記変化の感知に応じて、指示信号を生成する手段とを有することを特徴とする、光ディスクドライブ装置。
2. 前記光ピックアップユニットが、摩擦パッドを有することを特徴とする、請求項1に記載の光ディスクドライブ装置。
3. ターンテーブル体を有する光ディスクドライブ装置内の、光ピックアップユニットの位置を制御する方法であって、前記ターンテーブル体が動作速度よりも低い速度で回転され、前記光ピックアップユニットが最内位置に向かって移動され、前記光ピックアップユニットが前記ターンテーブル体に接触したときの速度の変化が感知され、指示信号が、前記変化の感知に応じて生成されることを特徴とする、方法。
4. ターンテーブル体を有する光ディスクドライブ装置内の、光ピックアップユニットの最内位置を検出する方法であって、前記ターンテーブル体が、動作速度よりも低い速度で回転され、前記光ピックアップユニットが最内位置に向かって移動され、前記光ピックアップユニットが前記ターンテーブル体に接触したときの速度の変化が感知され、指示信号が、前記変化の感知に応じて生成されることを特徴とする、方法。
5. 前記光ピックアップユニットと前記ターンテーブル体との間の接触が、摩擦パッドを介して生じることを特徴とする、請求項３又は４に記載の方法。
   

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