JP2006505796A - 電気泳動システムにおいて溶出したサンプルを制限するための装置および方法 - Google Patents

電気泳動システムにおいて溶出したサンプルを制限するための装置および方法 Download PDF

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Abstract

本教示は、微小流体装置を提供する。この微小流体装置は、本体と、この本体の近傍に位置する電極とを、備える、この本体は、この本体を通って延びる少なくとも1つのチャネルを規定し、このチャネルは、入口と出口とを備え、この電極は、このチャネルから通る溶出したサンプル成分を少なくとも部分的に制限するように、このチャネルの出口付近に電界を提供する。本教示はまた、電気泳動システム(600)を提供する。この電気泳動システムは、微小流体チップ(610);第1電極(650);第2電極(652);および第3電極(620);を備える。

Description

(分野)
本教示は、一般的には、電気泳動システムのためのデバイスおよび方法に関する。より具体的には、本教示は、電気泳動微小流体チップ中のチャネルから通る溶出したサンプルを少なくとも部分的に制限するための装置および方法に関する。
(背景)
バイオテクノロジーにおいて、生物学的サンプルの分離および分析は、極めて重要である。さらに、化学的サンプルが評価される速度および効率を同時に増加するように、分離された成分の多重分離および分析を実行することが、望ましい。例えば、分離技術(例えば、電気泳動)は、DNA配列決定、タンパク質分子量決定、遺伝子マッピング、および特定の化学的サンプルに関する多量の分析情報を集めるために使用される他の型のプロセスにおいて、使用される。
化学的サンプルをその成分へと分離するために使用される一方法は、電気泳動である。電気泳動は、通常は浸漬された電極により提供される印加電界の影響下において、溶液の中を荷電コロイド状粒子または分子を移動することであり、そのコロイド状粒子は、連続媒体中での微細分割された粒子の懸濁物である。歴史的には、この微細分割された粒子を含むポリマーゲルは、2つのガラスプレートと、それらのプレートの両端に印加された電界との間に配置される。しかし、この方法は、低レベルの自動化および長い分析時間を与える。
より最近では、キャピラリー電気泳動法が、開発された。この方法は、速度、多能性および低ランニングコストというさらなる利点を有する。キャピラリー電気泳動システムの操作は、狭い口径のキャピラリー(代表的には、25〜100μm)に高電圧(代表的には、5〜15kV)を印加することを包含する。このキャピラリーは、そのキャピラリーの内側を通る電流を導く電解質溶液を充填される。このキャピラリーの端部は、その電解質を充填したレザバ中に配置される。不活性物質(例えば、パラジウム)から作製された電極もまた、この電気回路を完成するためにこの電解質レザバ中に挿入される。少量のサンプルが、このキャピラリーの一端に注入される。このキャピラリーに電圧が印加されると、そのキャピラリーの反対側端部の対応する電極に向かって、サンプルイオンの移動が引き起こされる。種々の要因に依存して、サンプル中の種々の成分が、種々の速度でこのキャピラリーを通って移動する。従って、サンプルは、その種々の成分へと、または同じ速度でこのキャピラリーを通って少なくとも移動する成分へと分離される。検出器(例えば、放射検出器)が、その種々のサンプル成分の存在を検出するために、このキャピラリーの反対側端部に配置される。なぜなら、この種々のサンプル成分は、このキャピラリーを通って移動し、その検出器を通過するからである。そのサンプルは、蛍光マーカーで標識され得、そのサンプル成分がこの検出器にて光ビームを通過した場合に、その蛍光マーカーが蛍光発光し、その蛍光が電気シグナルとして検出されるようにされる。その電気シグナルの強度は、検出ゾーン中に存在する蛍光マーカーの量に依存する。その後、検出器応答と時間とのプロットが、生成され、エレクトロフェログラム(electropherogram)と呼ばれる。
伝統的なキャピラリー電気泳動システムにおいて、分離された成分の分析または検出が実施されつつ、サンプルは、なお、キャピラリー内に位置し、そしてそのサンプルは、光度測定技術(例えば、吸光度および蛍光)を使用して達成され得る。吸光度および蛍光は、励起光がキャピラリー管に向かっており、かつサンプルから発せられる光(例えば、蛍光)が検出器により測定される場合、それによって、分離された成分に関する情報を提供する。従って、これらのシステムにおいて、サンプルに向かう励起光およびサンプルから放出される光は、キャピラリーの壁を通って伝達されなければならない。このアプローチの欠点は、溶融シリカキャピラリーの管状形状は、有意な光の散乱を引き起こすことである。光散乱に関係する問題は、溶融シリカ自体がバックグラウンドレベルの蛍光を放つという事実、および複数のキャピラリーが並んで配置されていることによってさらに、悪化される。なぜなら、あるキャピラリーからの散乱した励起光は、近傍のキャピラリー中のサンプルの検出の邪魔をするからである。
上記のキャピラリー電気泳動の好ましい変化形は、キャピラリー管を、基材(例えば、プレートまたはチップ)中に形成された複数の並行チャネルで置換し、それらのチャネルは、一対の電極と流体連絡している。この型のシステムは、例えば、微小流体チップまたはマイクロチャネルアレイとして公知である。そのような微小流体チップは、多数のサンプルが分離されるかまたは一度の操作されるべきハイスループット適用のために有利である。しかし、上記の伝統的キャピラリー電気泳動システムと同様に、オンチップ(on−chip)検出すなわちチップ内で分離された成分を検出もしくは分析することは、問題がある。なぜなら、励起光が、そのチップ中のマイクロチャネルの各々を取り囲む基材材料により散乱または途絶されるからである。なぜなら、基材材料(例えば、プラスチック)は、ガラスと比較して高いバックグラウンド蛍光を有するからである。
オンチップ検出の問題を解決するための一アプローチは、これもまたキャピラリーシステムを使用しているが、それは、チップまたはキャピラリーシステムに近接して位置するが物理的に離れている検出セル中で、分離または溶出したサンプル成分を検出することである。これは、「オフチップ(off−chip)」検出とも呼ばれ得る。この検出セルは、ポリマーマトリックスを収容し、このポリマーマトリックスを通って、溶出したサンプルが通過するが、検出セル内に他の構造成分は存在しない。溶出したサンプル成分は、この場合には、単に、検出セルの入口端部から出口端部まで、ポリマーマトリックスを単に横断または通過する。検出セル内に他の物理的構造は存在しないので、検出セル中に向けられた励起光は、複数のチャネル壁もキャピラリー壁も通過せず、ただ外部検出セル壁を通過してポリマーマトリックスを通過するのみである。これは、励起光の散乱を減らす。そのような励起光が通過する検出セル内の位置は、「検出ゾーン」と呼ばれ得る。
検出セルの組成および構成は、優れた光学的特徴(例えば、平坦な石英チャンバ)または低い屈折率を提供するように選択される。2001年3月19日に出願した、発明の名称が「Detection Cell For Guiding Excitation Light Therein and Method For Using Same」の米国出願番号09/812,750(その全体が参考として本明細書中に援用される)は、ポリマーマトリックスよりも低い屈折率を有する材料で作製されており、その低い屈折率を有する検出セルの壁の間に励起光を制限することによって散乱をさらに減少するそのような検出セルに関する。
しかし、検出セルのポリマーマトリックス中の溶出したサンプル成分の完全性を維持することは、重要である。換言すると、溶出したサンプルが、検出セルのポリマーマトリックスを通る場合、溶出したサンプル成分は、垂直方向および水平方向の両方でゆがむかまたは分散する傾向があり、それにより、検出シグナル強度を減少し、そして近接する溶出したサンプル成分と干渉する。従って、溶出したサンプル成分を、検出セルのポリマーマトリックス中の「経路(path)」に制限して、溶出したサンプル成分が有意には分散することなく検出セルを通るようにすることは、重要である。
いくつかのキャピラリーシステムにおいて、キャピラリーを出るそのような溶出したサンプル成分は、検出セルを通る液体の「シース流れ」によって、検出セル内の検出ゾーンに輸送され、その検出ゾーンにおいて、サンプルのバンドの検出または分析が行われる。シース流れシステムの欠点は、サンプル成分のひずみを回避するために、シース流れ液体の流速の正確な制御が、必要となることである。シース流れシステムの別の欠点は、シース流れ液体の流れを駆動するために使用される圧力が、チャネル中の分離媒体の逆流を引き起こし得、それにより分解度に影響を与え得ることである。さらに、「シース」を生成する液体流れは、溶出したサンプル成分に速度プロフィールを付与し、その後、このことは、屈折率および分解度に影響を与える。
他のオフチップ検出システムにおいて、溶出したサンプル成分(分散ピークまたはバンドである溶出したサンプル成分と、連続流れとして溶出する溶出サンプル成分とを含む)は、電気泳動分離を実行するために使用される同じ電圧差の影響下で、電気泳動によって、チャネルの出口から検出セル中に位置する検出ゾーンへと輸送される。そのような検出システムを使用するキャピラリー電気泳動装置の例は、例えば、米国特許第5,529,679号(_による)および同第5,583,826号(_による)(両方は、その全体が参考として本明細書中に援用される)に見出される。しかし、チャネルの管腔と比較して大きな検出セルの断面積が原因で、電界は、各々のチャネル出口で分岐し、溶出したサンプル成分のひずみを引き起こす。そのようなひずみは、単一チャネルから溶出する後のサンプル成分間、および近接するチャネルから溶出するサンプル成分間で、深刻な空間的分解能の損失を生じる。この空間的分解能の損失は、これらのサンプル成分の検出能を減少する傾向があり、そしてそのようなサンプルゾーン間でのサンプル成分の実際の混合または光学的混合(cross−talk)を生じ得る。
図1は、微小流体電気泳動チップの一部の模式図であり、微小流体チップから溶出したサンプル成分のひずみの問題を示す。図1は、2つの電極106、108の間に印加された電圧下で荷電サンプル成分またはバンド102が通るチャネル104を有する、微小流体チップ100を示す。示されるように、分散したサンプルバンド102が、チップ100のチャネル104内に存在する。しかし、チャネル104を出る際に、サンプルバンド102は、歪み、同時に、その電気泳動流路110に沿って移動する。なぜなら、サンプルバンド102は、例示的な分岐流路112(1つのチャネルについてのみ示す)に従う傾向があるからである。
従って、微小流体チップまたは類似するデバイス中のチャネルから通る溶出したサンプル成分(分散したピークおよびバンドとして溶出する溶出サンプル成分と、連続流れとして溶出する溶出サンプル成分との両方を含む)を制限するかまたはその歪みを減少するための、改善されたシステムおよび方法についての必要性が存在する。
(要旨)
本教示は、例えば、荷電粒子の電気泳動分離の間に、微小流体デバイス中の分散したサンプル成分および/またはチャネルから溶出するサンプル成分の流れを、制限または少なくとも部分的に制限する可能である微小流体デバイスを提供する。具体的には、本教示の装置は、微小流体チップまたは類似するデバイス中でチャネルから溶出する荷電粒子の流れまたはバンドを、3次元においてまで制限する、ピンチング(pinching)電界を提供する。本教示の微小流体チップは、サンプルがチップのチャネルを出た後に、検出セルにおいて実行されるレーザ誘導性蛍光検出技術と組み合わせて使用され得る。
一実施形態において、本教示は、微小流体装置を提供する。この微小流体装置は、
本体であって、上記本体は、上記本体を通って延びる少なくとも1つのチャネルを規定し、上記チャネルは、入口と出口とを備える、本体;および
上記本体の近傍に位置する電極であって、上記電極は、上記チャネルから通過する溶出したサンプル成分を少なくとも部分的に制限するように、上記チャネルの出口付近に電界を提供するような構成である、電極;
を備える。
別の実施形態において、本教示はまた、電気泳動システムを提供する。この電気泳動システムは、
微小流体チップであって、上記微小流体チップは、上記チップを通る複数のチャネルを規定し、上記チャネルの各々は、入口と出口とを有する、チップ;
上記チャネルの各々の入口と電気的に接続している、第1電極;
上記チャネルの各々の出口と電気的に接続している、第2電極;および
上記チャネルの各々の出口と電気的に接続している、第3電極であって、上記第3電極は、上記チャネルのうちのいずれかから通る溶出したサンプル成分を少なくとも部分的に制限するように電界を提供するように配置されている、第3電極;
を備える。
別の実施形態において、本教示はまた、微小流体チップのチャネルから溶出するサンプル成分を制限するための方法を提供し、この方法は、
微小流体チップ中のチャネルの出口の近傍に電界を生成して、上記チャネルから通る溶出したサンプル成分を少なくとも部分的に制限し、それにより、上記溶出したサンプル成分のひずみおよび隣接する溶出したサンプル成分との混合を減少する工程;
を包含する。
本教示は、微小流体チップのチャネルから溶出する溶出サンプル成分を制限するための新規な装置および方法を提供する。本教示の装置および方法により、検出セル中での溶出サンプル成分のひずみが減少する。これは、サンプル成分の検出を良好にし、そして微小流体デバイスの近接するチャネルから溶出した近接サンプル成分との混合を回避する。
(種々の実施形態の説明)
本発明の教示の微小流体装置および方法の種々の実施形態の構造および機能は、図を参照することによって最もよく理解され得る。同じ参照名称が図面において複数の位置に現れる場合、その番号は、それらの位置において同じまたは対応する構造を言及する。本発明の教示は、種々の実施形態とともに記載されるが、それらの種々の実施形態は、本発明の教示をそれらの特定の実施形態に限定するとは意図しないことが理解される。対照的に、本発明の教示は、変化物、改変物、および等価物を網羅することが意図され、これらの変化物、改変物、および等価物は、添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の教示内に含まれ得る。
用語「微小流体チップ」とは、本明細書中で記載される場合、プラスチックチップまたはシリコンチップまたはガラスチップのみならず、スライド、ウェハ、ディスクなどのような、いかなる基材をも含み、その基材は、荷電した粒子を通過させるために、そこに形成されている多くの小さなチャネルまたは溝(grove)を有し得る。
用語「チャネル」とは、本明細書中で使用される場合、基材を通る経路をいう。チャネルの外形は、広く多様であり得、円形、矩形、正方形、D字形、または他の多角形断面を有する管状経路を含み得る。チャネルはまた、基材の一面上に形成される溝またはトラフであり得、それらは、広い範囲の技術を使用して制作され得る。チャネルは、その基材を通る湾曲したまたは角度が付けられた通路を形成し得、それらは、他のチャネルと交差する(cross)かまたは横切り(intersect)得、種々の実施形態において、それらは、互いに実質的に平行であり得る。電気泳動適用において、チャネルは、好ましくは、分離媒体で満たされる。
本明細書中で使用されるように、用語「分離媒体」とは、サンプル成分の電気泳動分離が起こる媒体をいう。分離媒体は、代表的には、いくつかの成分を含み、そのうちの少なくとも1つが、電荷保有成分または電解質である。その電荷保有成分は、通常、規定のpHにおいて分離媒体を維持するための緩衝液系の一部である。異なるサイズであるが、遊離溶液中で同一の電荷−摩擦抵抗率(frictional drag ratio)を有する、ポリヌクレオチド、タンパク質、または他の生体分子を分離するための媒体は、ふるい成分をさらに含む。このようなふるい成分は、代表的には、架橋ポリマーゲル(例えば、架橋ポリアクリルアミドまたは架橋アガロース)、またはポリマー溶液(例えば、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロースなどの溶液)から構成される。
本明細書中で使用される場合、用語「サンプル成分」とは、その電気泳動システムにおいてサンプルのサブセットを含む、分子の集まりをいう。このようなサンプル成分は、微小流体チップにおけるチャネルを通って通過してもよいし、微小流体チップのチャネルまたはチャネル出口から出ていても、通過してもよい。この後者の場合、このようなサンプル成分は、「溶出されるサンプル成分」といわれる。任意のこのようなサンプル成分は、別個のピークまたはバンドとして溶出するサンプル成分および連続ストリームとして溶出するサンプル成分の両方を含むことが理解されるべきである。言い換えると、サンプル成分または溶出されるサンプル成分は、類似の電気泳動移動速度を有する成分を含む別個のピークまたはバンドであり得るか、あるいはそれは、チャネルを通って通過するかまたはチャネルから溶出する荷電した粒子もしくはイオンのより長いストリームであり得る。用語「成分」の使用は、そのサンプルの特定の化学的成分または同時に溶出するサンプルの種々の化学成分の集まりのいずれかを意味することもまた理解される。言い換えると、用語「成分」とは、そのサンプルの一部である単一の化学種に制限されると解釈されるべきではない。
本明細書中で使用される場合、用語「ゆがみ(distortion)」とは、溶出されるサンプル成分におけるサイズ、形状、および/または速度の変化(例えば、微小流体チャネルを出て、大きな断面積を有する検出セルへと通過する際のサンプル成分の形状における変化)をいう。このようなゆがみは、移動の方向におけるサンプル成分の圧縮および/もしくは拡大、ならびに/または電気泳動移動の方向に対して直角の方向におけるサンプル成分の圧縮および/または拡大を含む。このようなゆがみはまた、隣接するチャネルから隣接して溶出されるサンプル成分の混合および同じチャネルから通過する溶出されるサンプル成分の混合を含む。従って、ゆがみは、三方向全てにおいて起こり得る。
本明細書中で使用される場合、用語「溶出されるサンプル成分を制限する」、「溶出されるサンプル成分の制限」などは、そのサンプル成分のいかなるゆがみも少なくとも部分的に減少させることを意味する。このような制限は、移動の軸に沿ってそのサンプル成分の拡大または拡がり、移動の軸に対して垂直な方向における(例えば、検出セルにおいて上から下の方向に)サンプル成分の拡大、または隣接する経路において移動する別のサンプル成分との混合を引き起こし得る横方向におけるサンプル成分の拡大を減少させることを包含する。このような制限は、これらの型の拡大のうちのいずれか1つ以上を減少させることを包含し得る。
図2は、本発明の教示の一実施形態に従う、微小流体チップの斜視図である。微小流体チップ200は、本体または基材202、その基材202を通る多くのチャネル204、および電極214(これは、「ピンチング(pinching)」電極といわれる)を備える。そのチャネル202は、好ましくは、各チャネル204が、その基材202によって周りを囲まれるように、チップ200を通って延びる。この場合、そのチャネル202は、好ましくは、「D」の湾曲した部分がそのチャネルの底部を備える、D字形である。あるいは、そのチャネル204は、そのチップ200の上表面上に細長い溝として形成され得る。いずれにしても、そのチャネル204は、その基材202自体の一部によって互いから離れる。3つのチャネル204は、例示目的で示されるが、当業者は、チップ200が任意の数のチャネルを備え得ることを理解する。
チャネルの外形は、本発明の教示の範囲内で広く変化し得ることが理解されるべきである。例えば、チャネルの断面形状は、任意の形状であり得、これらの形状としては、円形、楕円形、正方形、矩形、D字形、または任意の他の多角形が挙げられる。チャネルは、基材を通る湾曲したまたは角度が付けられた経路を形成し得、そのチップにおいて他のチャネルまたは形と接合され得るかまたは他の方法で連絡し得る。さらに、その直径または断面積は、チャネル内でまたはチャネルの間で変動し得る。好ましくは、そのチップ200は、約96〜384のチャネルから1500を超えるチャネル204(各チャネルは、D字形を有する)を備え、ここでそのDの湾曲した部分は、各チャネルの底部を形成し、各チャネルの深さは、約10〜200μmであり、より好ましくは、約100μmであり、各チャネルの幅は、約30〜50μmであり、より好ましくは、約30μmである。
各チャネル204は、そのチャネル204と流体連絡状態にある入り口208および出口210を備える。その入り口208は、そのチップ200のその入り口端部212において位置づけられ、その出口210は、そのチップ200の出口端部213において位置づけられる。その入り口208は、所定の容積のサンプル(例えば、サンプル導入デバイス(例えば、ピペット、シリンジなど(例えば、自動化送達システムを含む))から分離および/または分析されるべき荷電した粒子を含むサンプル)を受容するように構成される。いくつかの実施形態において、入り口は、他のデバイス(例えば、荷電した粒子の移動を駆動する電位を作り出すための電極、圧力または流れを提供するためのポンプ、圧力および/または流れの制御または調節のためのバルブなど)を受容または他のデバイスと嵌合するように構成される。
その入り口208は、そのチップ200の入り口端部212上の開口として図2に模式的に示されるものの、当業者は、その入り口208が、所望の量のサンプルを各チャネル204に導入することを容易にする任意の様式で、構成され得ることを理解する。例えば、その入り口208は、各ポートまたはウェルが少なくとも1つのチャネル204と流体連絡して、サンプルにそのチャネルへの経路を提供するように、チップ200の上表面上の開口ポートまたはウェル(示さず)として構成され得る。このような入り口208は、任意の様式またはパターンで、例えば、行または行列において、チップ200の端部または上表面上に配置され得る。
好ましくは、各チャネル204は、示されるように1つの対応する入り口208を有する。あるいは、チップ200は、所望の適用に依存して、任意の構成で配置されるチャネル204および入り口208の任意の数を有するように構成され得る。例えば、1つ以上のチャネル204は、主なサンプルと混合されるべき1つ以上のさらなるサンプルの導入を可能にするように、または圧力または流れを制御し、電流などを印加するための流体連絡を可能にするように連絡している枝路(示さず)を有し得る。
そのチップ200は、広範な種々の材料(ポリマー、プラスチック、シリカまたはシリカベースの材料、樹脂、炭素、または無機ガラスが挙げられるが、これらに限定されない)のいずれかから構成され得る。サンプルは、好ましくは、サンプルが、チャネルから溶出した後に、チップの外側で検出されるので、適切な材料としては、光学的に透明でないポリマー材料(例えば、TEFLON、シリコン、プラスチックなど)が挙げられる。
そのチップ200は、任意の適切なプロセス(例えば、微細加工、キャスティング、または熱成形)を使用して、製作され得る。そのチップ200は、基材材料の一片から機械加工され得るか、または基材材料の一片に形成またはキャストされ得る。あるいは、そのチップ200は、2つ以上の部分またはプレートで作製され得る。例えば、本発明の教示に従うチップは、上部プレートおよび底部プレートから構成され得、そのプレートの各々は、ほぼ半円筒形の溝を有し、その結果、そのチャネル204は、その2つのプレートを嵌合および固定するように形成される。
電極214は、そのチャネル204の出口210に隣接して配置され得、そのチャネルは、当該分野で公知の任意の手段によって、適所に機械的に保持され得る。その電極は、「ピンチング」電極といわれる。なぜなら、使用中に、微小流体チップまたは類似のデバイスにおけるチャネルから溶出するサンプルバンドを、三次元にまで制限得る電界を生じるように作用するからである。そのピンチング電極214は、1つ以上の孔または経路216を備え、これらの孔または経路は、サンプルバンドまたは他の流体をそのピンチング電極を通すことを可能にする。経路216の数および配置は、好ましくは、そのチップ200の出口210の数および配置と対応する。そのピンチング電極214は、チップ200の出口端部213に近接して位置し、その結果、各出口210から溶出するサンプルバンドは、ピンチング電極214における対応する経路216を通る。経路216の形状は、好ましくは、円形であり、出口210の形状に対応する。あるいは、その経路216は、任意の形状(例えば、円形、楕円形、正方形、矩形、または任意の他の形状)であり得、必ずしも、その対応する出口210の形状に対応しなくてもよい。経路216は、好ましくは、図2に示されるように、その対応する出口210より大きい。しかし、他の実施形態において、その経路216は、出口210とほぼ同じまたはその出口210より小さなサイズであってもよい。
そのピンチング電極214は、好ましくは、導電性材料を含み、この導電性材料は、電源(示さず)と連結される場合、そのチャネル出口210の各々の周りを取り囲む電界を作り出し得る。その電界は、好ましくは、チャネル204を出た後に隣接して溶出されるサンプル成分の間のゆがみまたは混合を避ける、溶出されるサンプル成分を所望のサンプル流路218に圧縮または制限するに十分な規模および極性を有する「ピンチング電界(pinching field)」である。そのサンプル流路218は、例えば、検出セル本体自体の他の境界(例えば、上部、底部、および側部)以外の任意の物理的構造によっては規定されず、単に、溶出されるサンプル成分によって横切られる経路であることが理解されるべきである。
上記のように、その経路216は、好ましくは、その電極材料が各経路216の周りを完全に取り囲むように、ピンチング電極214を通る孔である。従って、使用中に、電界は、好ましくは、各チャネル出口210の周りを取り囲み、かつ各経路216を通って、経路の中心へ向かって通過する溶出されるサンプル成分に力を与えるその電極214によって生成され、それによって、そのサンプル成分を、そのそれぞれのサンプル流路218に制限する。例えば、電気泳動適用において、以下さらに詳細に議論されるように、一対の電気泳動電極(例えば、カソードおよびアノード)は、その経路216を通過する別個のサンプル成分へのサンプルの分離を引き起こす。これらのサンプル成分は、そのチップ200から溶出するので、これらは、その経路216を通過し、そのピンチング電極214によって作り出される電界に供される。この電界は、それらそれぞれのサンプル流路218の中心に向かって、そのサンプル成分に力をかけ、それによって、その溶出されるサンプル成分の三次元制限を提供する傾向がある。より具体的には、そのサンプル成分が、その移動歩行に拡大または拡がるか、隣接するチャネルとの混合が生じ得るように横方向に拡大しようとするか、あるいはそのチャネルに沿った移動のその方向に対して垂直な方向に(すなわち、チャネルの深さの方向に)拡大しようとする傾向は各々減少され得る。
図2Aは、サンプル成分が本発明の教示によって制限され得るか、またはサンプル成分のそのゆがみが減少され得る種々の芳香を例示するチャネルの斜視図である。チャネル242を有するチップ240の一部が示される。そのチップ240およびチャネル242の寸法は、実際の寸法または割合のいずれかの代表であるとは意図されないことが理解されるべきである。図2Aは、サンプル成分が制限され得る方向を例示するために、単に使用される。サンプル成分がそのチャネル242を通過する移動または進行の方向は、矢印250の方向である。サンプル成分が制限され得る一次元は、進行250のこの方向である。言い換えると、サンプル成分は、この方向250において拡がろうとするかまたは長くなろうとするその傾向を減少させることによって制限され得る。サンプル成分が制限され得る第2の方向は、横方向であり、この方向は、矢印252によって表される。サンプル成分が制限され得る第3の方向は、縦方向、すなわち、上部から底部の方向であり、その方向は、矢印254によって表される。
図2に戻ると、ピンチング電極214は図2において単一の要素として示されるが、複数のピンチング電極は、単一のピンチング電極が各サンプル流路の周りに配置される場合に使用され得ることが理解されるべきである。別個の溶出されるサンプル成分のこのような制限はまた、別個でなく、かつ荷電したイオンまたは粒子の連続ストリームとして溶出する、溶出されるサンプル成分について達成され得ることもまた理解されるべきである。言い換えると、本発明の教示はまた、このような連続して溶出されるサンプル成分がそれらそれぞれのチャネルから通過すると、連続するかまたは一定の制限を提供し得る。
代替的実施形態において、中実構造は、ピンチング電極が、溶出されるサンプル成分の横方向の制限を提供して、隣接するサンプルバンド間のゆがみも混合も防止することだけが必要であるように、サンプル流路の縦方向のゆがみを減少させるために使用され得る。例えば、そのピンチング電極は、中実の上部および底部を有する検出セル(例えば、平面図として示される図6の検出セル660)の内部に位置づけられ得、サンプル流路の縦方向のゆがみを減少するように作用する。このような実施形態において、そのピンチング電極は、各流路の周りを完全に取り囲む必要はなく、隣接するサンプル流路の混合を減少させるように横方向の制限を提供するために、そのサンプル流路間に単に配置され得る。複数のピンチング電極は、ただ1つの代わりに使用され得ることが理解されるべきである。例えば、別個のピンチング電極は、サンプル流路間で使用され得る。
同様に、別の代替的実施形態は、米国特許第5,833,826号(Nordman)において記載される、サンプル流路218の縦方向のゆがみを防止する電極を利用する。例えば、そのチップ200の出口端部213と電気連絡状態にある電極は、出口端部213全体の周りに電界を提供し得る。このような実施形態において、各出口210の上および/または下にあるそのチップ基材202の厚みは、好ましくは、その電界の影響を最適化するために、比較的薄い(例えば、約100μm未満、より好ましくは、約40μm未満)。
当業者は、電圧を水性緩衝溶液中のピンチング電極に印加することが、その電極に印加された電圧の極性および規模に依存して、水の電気分解および水素または酸素の気泡の結果的な生成を引き起こし得ることを理解する。そのピンチング電極の通過を介するサンプル成分の流れをブロックまたは妨げ得る気泡の形成を避けるために、好ましくは、そのようなピンチング電極は、気泡形成の最小化を補助する材料(例えば、パラジウム)から構成される。米国特許出願第09/938,947号(2001年8月24日出願、標題「Bubble−Free and Pressure−Generating Electrodes for Electrophoretic and Electroosmotic Devices」(本明細書中にその全体が参考として援用される))は、気泡無形成(bubble−free)電極を形成するための適切な材料および方法を開示する。例えば、そのピンチング電極214は、水素を捕捉し得る隙間を有するパラジウム格子を有するパラジウム金属電極であり得る。このような電極は、水の電気分解を介して水素を生成するためにその極性を断続的に逆転させることにより、保存された水素で「予め荷電」され得る。次に、その保存された水素は、その電極がアノードとして使用される場合、酸素気泡の形成を最小化または防止するために役立つ。
図3は、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップの斜視図である。その微小流体チップ300は、ピンチング電極302がチップ300の出口端部213に取り付けられることを除いて、図2とともに上記で議論される微小流体チップ200に類似している。図2のピンチング電極214と同様に、この場合において、ピンチング電極302は、1つ以上の孔または経路216を備える。これらの孔または経路は、チャネル出口210から溶出するサンプル成分が、そこを通って通過することを可能にする。経路216の数および配置は、好ましくは、そのチップ300の出口210の数および配置と対応し、その結果、そのピンチング電極302は、各出口210の周りを取り囲む。経路216のその形状は、好ましくは、円形であり、出口210の形状に対応する。あるいは、経路216は、任意の形状(例えば、円形、楕円形、正方形、矩形または任意の他の形状)であり得、必ずしもその対応する出口210の形状に対応する必要はない。その経路216は、好ましくは、出口210と同じサイズである;しかし、経路216のサイズは、その対応する出口210のサイズより大きくてもよいし、小さくてもよい。上記のように、そのピンチング電極302は、その出口210から溶出するサンプルが、必ず、ピンチング電極302におけるその対応する経路216を通過するように、そのチップ300の出口端部213に取り付けられる。
そのピンチング電極302は、そのチップ300のその物理的取り付けを除いて、図2とともに上記のピンチング電極214と同じ特性を本質的に有する。そのピンチング電極302は、任意の適切な取り付け手段(接着剤、機械的ファスナーが挙げられるが、これらに限定されない)によって、または摩擦ばめによって、そのチップ300に取り付けられ得る。あるいは、そのピンチング電極302は、コーティングプロセスまたは蒸着プロセスを介してそのチップ300上に形成され得る。例えば、そのピンチング電極302は、そのチップ300の出口端部213に付与される金属化コーティング(例えば、米国特許出願第09/938,947号に記載される気泡無形成電極の特性を有するパラジウムコーティング)であり得る。このような実施形態において、電極コーティング材料のいくつかがチャネル204に入ることは、その材料がその出口210を通る流れをふさがず、減少もさせない限り、受容され得る。実際に、材料の量および特定の適用に依存して、その出口210近くのチャネル204の内側表面に部分的に内張することは、その出口210から溶出するそのサンプル成分の改善された制限を提供し得る。
図4は、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップの斜視図である。図2および3に示されるチップと同様に、その微小流体チップ400は、そのチップを通る多くの平行チャネル204を有する基材402を備え、各チャネル204は、入り口208および出口210を備える。しかし、図2および3とともに上記に記載される実施形態とは異なり、そのチップ400は、この実施形態において、そのチャネル出口210の各々の間の基材402のその出口406においてノッチ404を備える。ピンチング電極408は、出口端部406に取り付けられ、ノッチ404の表面に適合する。そのピンチング電極408は、図2および3とともに上記に記載されるピンチング電極214、302と同じ組成および形を有し得る。例えば、その電極408は、多くの経路410を有し、その各々は、そのチップ400の経路出口210に対応する。
そのピンチング電極408は、別個に構築され得、任意の適切な取り付け手段(接着剤および機械的ファスナーが挙げられるが、これらに限定されない)によって、出口端部406に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、そのピンチング電極408は、そのチップ400の出口端部406にてノッチ404に付与される、金属化コーティング(例えば、パラジウムを含むコーティング)を備える。
使用中および図2および3とともに議論されるピンチング電極に類似して、そのピンチング電極408はまた、この実施形態において、電源(示さず)に取り付けられ、チャネル出口210の各々の周りを取り囲むピンチング電界を作り出して、そのサンプル成分がその出口210から溶出すると、そのサンプル成分をピンチングまたは制限得る、そのチップ400の出口端部406において電界を提供する。言い換えると、ピンチング電極408によって作り出されるその電界は、各チャネル204の端部部分412(別個に延びるノッチ404によって作り出されるチャネルのそれらの一部である)の周りを延びる。より具体的には、そのノッチ404は、そのピンチング電界がその出口端部406の近くのチャネル204の周りをより完全に取り囲んで、さらに溶出されるサンプル成分のゆがみを最小にすることを可能にする。図3とともに上記で議論されるそのチップ302と同様に、好ましくは、そのピンチング電極408はまた、この実施形態において、各チャネル出口210の周りを完全に取り囲む。しかし、いくつかの実施形態において、その電極408は、各チャネル出口210の間の出口端部406においてノッチが付けられた領域404を覆うが、各チャネルの周りを完全には取り囲まない。このような実施形態において、その出口210の上および/または下にあるその基材402は、そのピンチング場の効果を最大にするために、比較的薄い。あるいは、例えば、その出口210の上および/または下に位置づけられる中実構造はまた、それらの方向において、溶出されるサンプル成分のゆがみを防止し得る。このような構造は、そのチップ自体の上部部分および底部部分を形成する平坦な表面を備え得る;しかし、このような構造は、そのマイクロチップ自体と一体化されてもされなくてもよい。
図5は、本発明の教示の別の実施形態に従う微小流体チップの斜視図である。この実施形態における微小流体チップ500は、チップ500が出口端部406に出口210を分離するノッチを備えるという点で、図4と関連して記載したものと同様である。しかし、チップ500は、チップ500に隣接または接触したピンチング電極を備えていない。むしろ、Nordmanの米国特許第5,833,826号に記載されたような電極502は、チップ500の出口端406と単純に流体連絡し、サンプル流路218の歪みを低減するために電界を提供する。特に、ノッチ404は、電極502からの電界が、チップ500の出口端部406付近のチャネル204を取り囲むことを可能にする。
使用の際には、電極502の電圧Vは、電気泳動電極504、506によって引き起こされる各チャネル出口210における分枝電界を相殺するために十分な大きさの電位を、チャネル出口210の周りに生成するように調整される。例えば、チャネル204におけるサンプルが負に荷電される場合には、電極504および506の電圧VおよびVはそれぞれ、−1000単位および0単位で設定され、チャネル204を通して電気駆動場を生成し、サンプルをその成分に分離し、それらを入口208から、各チャネル204を通して、出口210を通って外側に、そして検出セル(示さず)を横切って、駆動する。電気泳動電極504および506は、出口406において、特定の大きさ(例えば、−300単位)の駆動電位を生成する。このような場合には、電極502の電圧Vの大きさは、電気泳動駆動場の分岐および駆動サンプル経路218の歪みを妨げるために、−300単位未満(例えば、−310単位またはそれ未満)の電位を提供するように調整される。Nordmanの米国特許第5,583,826号は、「電気流動(electro−flow)」システムにおける電極の操作の原理のより十分な説明を提供する。
図6は、本発明の教示の実施形態に従う電気泳動システムの概念図である。電気泳動システム600は、そこを通過する平行チャネル614のアレイを有する微小流体チップ610、チップ610の出口端部617付近に位置付けされたピンチング電極620、出口端部618と流体連絡した検出セル660、および一対の電気泳動電極650、652を備え、サンプルをサンプル成分に分離し、それらをシステムチャネル614を通して移動させる。さらに、システム600は、チャネル614から溶出するサンプル成分を刺激するための光源664、およびサンプル成分630からの任意の発光の検出のための検出器(示さず)を備える。
チャネル614の数および配置は、所望される適用ならびに基板612のサイズ、形状および厚みに依存して、変化し得る。各チャネル614は、入口616および出口618を備える。入口616は、チップ610の上面の開口部または孔として示される。入口616は、チャネル614と流体連絡し、サンプルのチャネル614への導入を可能にする。この入口は、送達デバイスからのサンプル導入を容易にするための任意の様式(例えば、シリンジまたはピペット)で、配置され得る。
特に高スループット分析に適した1つの実施形態において、入口616は、複数のサンプルウェル(示さず)を有するマイクロタイタープレートまたは他のデバイスからの出口と噛み合うように構成される。他の実施形態において、入口616は、自動制御送達システムからのサンプルおよび他の流体を受容するように構成される。代替の実施形態において、入口の数は、チャネルの数と直接、対応してない。例えば、1つの入口は、複数のチャネルと連絡し得る。逆に、1つのチャネルが、例えば、流体、電流、圧力、または追加のサンプルを導入するために、複数の入口を有し得る。
チャネル614が直線かつ平行な管状構造体として示されるが、それらは、上記のように、任意の形状であり得、基板612を通る任意の構成で配置され得る。例えば、チャネル614は、上記のように、円形、長方形、または正方形の断面形状を有し得、それらは、基板612を通して、湾曲したまたは角ばった経路を形成し得、他のチャネルを横切るかまたは交差し得る。さらに、断面形状は、チャネル614間で、または特定のチャネル内でさえも変化し得る。上で議論したように、チャネル614の断面積は、好ましくは、約75μmと1000μmとの間である。任意の数(例えば、2個、4個、8個、16個、32個、64個、96個、128個、384個、1536個またはそれ以上)のチャネル614が、チップ610に存在し得る。幾つかの実施形態において、チャネル614は、基板612によって完全には取り囲まれず、むしろ溝またはトラフとして、基板612の片面上に形成される。この場合には、各チャネルは、好ましくは、D形状を有し、ここで、このDの湾曲部分は、各チャネルの底部を形成し、ここで、各チャネルの深さは、およそ10〜200μmであり、より好ましくはおよそ100μmであり、各チャネルの幅は、およそ30〜50μmであり、より好ましくは、およそ30μmである。
上記の他の実施形態の場合、チップ610は、広範な様々な材料(ポリマー、プラスチック、シリカもしくはシリカベースの材料、樹脂、炭素または無機ガラスが挙げられるが、これらに制限されない)のいずれかから構成され得る。サンプル成分630は、チップ600からの溶出後、検出セル600において検出されるため、適切なチップ材料には、光学的に不透明なポリマー材料(例えば、TEFLON(登録商標)、シリコン、プラスチックなど)が挙げられる。さらに、チップ600は、上記のような任意の適切なプロセスを使用して作製され得る。
第1の電気泳動電極650は、チャネル入口616と電気連絡し、第2の電気泳動電極652は、チャネル出口618電気連絡する。システム600の操作の間、電源654を使用して、第1の電気泳動電極650は、第1の電圧Vに維持され、第2の電気泳動電極652は、第2の電圧Vに維持される。あるいは、別々の電源が、各電気泳動電極650、652について使用され得る。好ましくは、電極の表面において形成された気泡が入口に入るのを妨げるために、示したように、第1の電気泳動電極650は、チャネル入口616から物理的に単離される。
ピンチング電極620は、図2と関連して議論されたピンチング電極214と同様であり、チップ610の出口618のアレイに対応する通路622のアレイを備える。ピンチング電極620は、チップ610の出口端部617に近接して位置付けされ、その結果、出口618の各々から溶出するサンプル成分630が電極618の対応する通路622を通過する。デバイスの操作の間、電源624を使用して、ピンチング電極620は、第3の電圧Vに維持される。
電気泳動電極650、652およびピンチング電極620は、任意の電気伝導性材料から形成され得る。好ましくは、これらの電極は、化学的に不活性な材料(例えば、白金、パラジウムなど)から作製される。より好ましくは、これらの電極は、電極表面における気体の形成を最小限にとどめる材料(例えば、パラジウム)から作製される。最も好ましくは、ピンチング電極620は、前述したもののような気泡を含まない電極である。
システム600を通して電気連続性を確立するために使用される電気伝導性溶液は、電流を輸送し得る任意の流体であり得る。好ましくは、この伝導性溶液は、イオン性溶液(例えば、溶解した塩を含む水溶液)である。この溶液のイオン強度は、好ましくは、過度なJoule熱を生じるほど高くはないが、電極付近の溶液のイオン欠乏をマスクするのに十分高くなるように選択される。このようなJoule熱は、特に、熱対流が隣接する溶出したサンプル成分630の混合を導き得る検出器セル660において、不都合である。好ましくは、この伝導性溶液は、この溶液のpHを安定化するための緩衝剤を含む。より好ましくは、この伝導性溶液のイオン組成は、システム600を通して同じである。
検出セル660は、サンプル成分630がチャネル614から溶出し通路622を通過するにつれて、サンプル成分630を受容するように位置付けされる。検出セル660は、任意の適切な電気絶縁材料(例えば、ガラス、プラスチック、セラミックなど)から作製され得る。好ましくは、溶出したサンプル成分630の励起および光学的検出を容易にするために、検出セル660の一部または全てが、光を効率的に透過する材料(例えば、ガラス、石英など)から形成される。好ましくは、検出セル660は、光および固有の蛍光の散乱を最小限にとどめる組成および構成を有する。特定の実施形態において、検出器セル660の内面は、イオン性溶液および電界の存在下で電気浸透流れを支持しない(例えば、検出器セル660の内面は、電気浸透抑制剤でコートされ得る)。改良した光学的特性を有する検出セルの他の様々な実施形態は、上で参照した米国特許出願09/812,750号に記載される。
使用の際には、システム600のチャネル614および検出セル660が、電気伝導性媒体で充填され、目的のサンプル(単数または複数)が、各チャネル入口616に堆積される。電気泳動電極650、652(駆動電極ともまた呼ばれる)の各々の電圧の大きさは、サンプルを荷電粒子630の各サンプル成分に同時に分離させ、入口616から出口618へそして出口618を通って移動させるように、調整される。ピンチング電極620の電圧は、ピンチング電極620における通路622を通過するサンプル成分630を制限するように調整され、それによって上で議論したような隣接する溶出したサンプル成分間の歪みおよび干渉を低減する。
ピンチング電極620の電位は、多数の因子(各出口618の各サイズおよび形状、電気泳動電極650、652それぞれの電圧VおよびV、およびチャネル614の長さ、サイズ、および形状が挙げられる)に依存する。チャネル614の長さ、サイズおよび形状は、これらがチャネル614の電気抵抗に影響を及ぼし、次いで、チャネル出口618における駆動場の電位に影響を及ぼすため、重要である。
第1の電気泳動電極650がアノード電極である(すなわち、それが第2の電気泳動電極652に対して相対的に正の値に調整される)場合には、ピンチング電極620の電圧Vの大きさは、好ましくは、それがチップ610の出口端部617における電位に比べ大きいように設定される。逆に、第1の電気泳動電極650がカソード電極である場合、好ましくは、ピンチング電極620の電圧Vの大きさは、Vがチップ610の出口端部617における電位に比べ小さいように設定される。好ましくは、Vは、検出セル660における過度のJoule加熱を回避するように調整される。
図6のシステムは、検出セル660に溶出したサンプル成分を検出するための検出器(示さず)をさらに備える。この検出器は、任意の型の放射の発光または吸光度(例えば、放射能、蛍光、UV吸光度など)を検出するための任意の型の検出器であり得る。好ましくは、この検出器は、複数の位置からの蛍光を、独立してかつ同時に、検出し得る(例えば、CCDカメラ、光電子増倍管のアレイ、ダイオードアレイなど)。この検出器は、検出器によって収集されたデータを保存、分析、および表示するため、および/または検出器の操作を制御するために、コンピュータに接続される。蛍光がサンプルバンドを検出するために使用される場合には、このデバイスはまた、蛍光を励起するための光源664を備える。本発明の教示のシステムの特定の実施形態において、光源はレーザー(例えば、アルゴンイオンレーザー、振動数二重固体状態レーザー(frequency−doubled solid state laser)など)である。
以下の実施例は、本発明の教示をさらに例示するために提示され、制限されることを意図しない。
(実施例1)
図7A〜7Cは、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルに溶出するサンプル成分のコンピュータシミュレーションを示す。具体的には、図7A〜7Cは、本発明の教示の利益なしに、サンプル成分の歪みを示す。図7Aは、チャネル702、サンプル成分704、および検出セル706を示す。示されるように、このシミュレーションは、チャネル側に5Vの電圧708を提供する第1の電気泳動電極および検出セル側に−5Vの電圧710を提供する第2の電気泳動電極を使用して、行った。図7A〜7Cにおける「X」は、チャネル702と検出セル706との壁をシミュレートする。図7Aに示されるように、サンプル成分704は、チャネル702内にあり、検出セル706に向かって移動する。図7Bにおいて、サンプル成分704は、チャネル702から溶出し、検出セル706内にある。注意すべきことに、溶出したサンプル成分704は、チャネル702内で、そのサイズと比較して歪み始める。図7Cにおいて、サンプル成分704は、顕著に歪み、それによって、検出をより困難にし、また隣接して溶出したサンプル成分またはサンプル流路(示さず)と混合するための機会を増加させる。
(実施例2)
図8A〜8Cは、本発明の教示の1つの実施形態に従って、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルまで溶出するサンプル成分のコンピュータシミュレーションを示す。具体的には、図8A〜8Cは、溶出したサンプル成分の歪みに及ぼすピンチング電極の影響を示す。図8Aは、チャネル702、サンプル成分704、および検出セル706を示す。示されるように、このシミュレーションはまた、チャネル側に5Vの電圧708を提供する第1の電気泳動電極および検出セル側に−5Vの電圧710を提供する第2の電気泳動電極を使用して行った。しかしながら、このシミュレーションは、チャネル出口804に隣接する(すなわち、チャネルチップにおける)ピンチング電極802の使用を示し、ここで、このピンチング電極802は−2Vの電圧を提供する。このシミュレーションが本発明の教示の一般的影響を示し、ピンチング電極のいずれの特定の物理的実施形態も例示するものではないことが理解されるべきである。しかしながら、このシミュレーションにおけるピンチング電極802は、示したようなピンチング電極電圧とチャネル702との間の「X」の存在によって示されるように、チャネル702に直ぐ隣ではないことが理解されるべきである。
図8Aに示されるように、サンプル成分704は、チャネル702内にあり、検出セル706に向かって移動する。図8Bにおいて、サンプル成分704は、チャネル702から溶出し、検出セル706内にある。特に、この溶出したサンプル成分は、検出セル706におけるチャネル702内で、またはチャネル702の直ぐ外側で、そのサイズと比較して幾分歪められそして拡張される。しかし、図7Cと比較してサンプル成分704の拡張の量の減少は、顕著に小さく、このことは、検出をより良好にし、隣接する溶出したサンプル成分またはサンプル流路と混合する機会を減少する。
(実施例3)
図9A〜9Cは、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルに溶出するサンプル成分のコンピュータシミュレーションを示す。具体的には、図9A〜9Cは、ピンチング電極802がここで0Vの電圧を提供することを除いて、図8A〜8Cと同一である。この場合には、この電極は、「浮遊電極(floating electrode)」と呼ばれ、ここで、この電極の電位は、電気泳動分離の際に印加された電圧に基づく、チャネルまたは検出セルにおけるその地点での電位と同じである。言い換えれば、電位は、別々に印加されず、この電極は、その地点でマトリックス内に存在する同じ電位を単純に呈する。示されるように、溶出したサンプル成分704の拡張およびゆがみは、実施例2に比べてこの実施例においてなおも小さい。
(実施例4)
図10A〜10Cは、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルに溶出するサンプル成分のコンピュータシミュレーションを示す。具体的には、図10A〜10Cは、ピンチング電極802がここで−2Vの電圧を提供することを除いて、図8A〜8Cおよび図9A〜9Cと同一である。示されるように、溶出したサンプル成分704の拡張および歪みは、ここで顕著に減少し、実際には、チャネル706におけるそのサイズと比べて圧縮される。
(実施例5)
図11A〜11Cは、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルに溶出するサンプル成分のコンピュータシミュレーションを示す。具体的には、図11A〜11Cは、ピンチング電極802がここでピンチング電極802の電圧とチャネル702の電圧との間の「X」の欠如によって示されるように、チャネル702に直ぐに隣接することを除いて、図9A〜9Cと同一である。この実施例において、ピンチング電極802は、0ボルトの電圧を提供する。この場合において、溶出したサンプル成分704の一部1102は、実際に、チャネル702の壁に接着し、一方で、サンプル成分の残りは、チャネル702から溶出する。ここで、この溶出したサンプル成分704の残りは、検出セル706において顕著に拡張しないことに留意すべきである。
(実施例6)
図12A〜12Cは、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルに溶出するサンプル成分のコンピュータシミュレーションを示す。具体的には、図12A〜12Cは、ピンチング電極802がここでより厚く、ピンチング電極802をシミュレートする「0」秒の第2の列によって例示されるように、チャネル壁702のより大きな部分に隣接することを除いて、図11A〜11Cと同一である。この実施例において、ピンチング電極802は、0ボルトの電圧を提供する。この場合において、溶出したサンプル成分704の大部分1102は、実際に、実施例5のシミュレーションと比較して、チャネル702の壁に接着する;しかし、溶出した成分704の残りは、実際に、チャネル702から溶出する際に圧縮する。
(実施例6)
図13A〜13Cは、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルに溶出するサンプル成分のコンピュータシミュレーションを示す。具体的には、図13A〜13Cは、ピンチング電極802が−1Vの電圧を提供することを除いて、図12A〜12Cと同一である。この場合において、溶出したサンプル成分704のさらに大部分は、実際に、実施例6のシミュレーションと比較して、チャネル702の壁に接着する;しかし、溶出したサンプル成分704の残りはまた、チャネル702から溶出する際に圧縮する。
(実施例7)
図14は、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルに溶出するDNAサンプル成分のコンピュータシミュレーションを示す。具体的には、図14は、3つのチャネル(D形状)1401の上面図を示し、ここからサンプル成分1402、1403、1404が検出セル1404から溶出した。チャネル1405の外側端部は、検出セル1404の入口側1406に隣接して位置付けされ、サンプル成分1402、1403、1404は、その頁の底部からその頁の上部まで本質的に移動する。浮遊電極1407(検出セル1404の幅を横切る空間としてのみ示した)が、チャネル1401の出口1405から所定の距離に位置付けされる。このシミュレーションにおいて、浮遊電極1407は、電気泳動電極(示さず)によって供給された際に、検出セルにおけるその地点に存在する電位を呈する。言い換えれば、この浮遊電極1407は、別々に印加された電圧を有しない。
サンプル成分の各々の濃度は、様々なレベルの濃淡によって示される。非常に暗い領域は、サンプル成分がほとんどまたは全く存在しないことを示し、一方で濃淡無しまたは明るい濃淡は、濃縮したサンプル成分を示す。示されるように、それらの各チャネル1401から出る際に溶出したサンプル成分1402、1403、1404は、歪み、水平方向に展開する傾向にある。しかし、浮遊電極1407を通過する際には、この溶出したサンプル成分は、サンプル成分間またはプルーム(plume)間の暗い領域1408によって示されるように、浮遊電極1407付近で、互いに分離される。言い換えれば、浮遊電極1407付近で、サンプルの歪みは維持されると考えられる。しかし、溶出したサンプル成分は、より明るい濃淡のついた領域(例えば、1409)においてサンプル成分の各々の重なりによって示されるように、さらなる歪みおよび浮遊電極1407の下流混合を経験する。
(実施例8)
図15は、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルに溶出するサンプル成分のコンピュータシミュレーションを示す。具体的には、図15は、電極1507(検出セル1404の幅を横切る空間としてのみ示した)が、−1V(すなわち、このシステムにおけるその地点での電位より小さい−1V)の印加電圧を有する。具体的には、この実施例においてシミュレートした電極の型は、メッシュ型の電極である。溶出したサンプル成分の各々のその各サンプル流路に対する制限を示す、検出セルの長さに沿ってその出口端部1509まで延びる暗領域1508によって示されるように、図14と比較して、各チャネル1401の各々から溶出したサンプル成分1502、1503、1054は、検出セル1404を通って横切る際に十分に分離されたままである。
示されるように、電極1507から有意な距離においてさえ、溶出したサンプル成分の有意な重なりはない。この情報は、検出セルにおける溶出したサンプル成分を検出するために使用した光源の配置を決定するために使用され得る。例えば、光源またはレーザーは、光が検出セルを通して送られる際に、電極からのいかなる干渉も最小限にとどめるために、電極に下流に、比較的有意な距離で、配置され得る。
(実施例9)
図16は、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルに溶出するサンプル成分のコンピュータシミュレーションを示す。具体的に、図16は、検出セル1602に注ぐチャネル1601の側面図である。チャネル1601の出口1604から離れて位置付けされた電極1603もまた、示される。この溶出したサンプル成分1605は、扇形状様式で、チャネル出口1604から横切った。この溶出したサンプル成分1605はまた、電極1603を通り、さらに矢印1606によって示した方向で電極の下流の検出セルに沿って、通過する。この場合における溶出したサンプル成分1605は、サンプルの別個のバンドではないが、連続した溶出したサンプル成分であり、この濃度は、より明るい濃淡領域より高い。したがって、電極1603の明らかに上流の扇形状の歪みが削減されたため、この電極1603は、溶出したサンプルを制限することが観測され得る。
この実施例は、電極1603における最高濃度の溶出したサンプル成分を示すことが理解されるべきである。このことは、溶出したサンプル成分が、実際に電極1603付近で濃縮するかまたは残存し、一方で、溶出したサンプル成分の残りが、電極1603を通り検出セルに沿って通過することを示す。一旦、荷電したDNAの溶出したサンプルが電極1603に接触すると、溶出したサンプル成分のその部分は、もはやいかなる電界の影響下でもなくなり、基本的には、定常状態となると考えられる。結果として、これは、1つの実施形態が、チャネル1601の出口1604に直ぐに隣接して電極1603を位置付けし、その結果、出口1604と電極との間に電界が形成されず、溶出したサンプル成分が検出セル内にそして検出セルを通って前方にのみ移動し得ることを例示する。
本発明の教示の具体的な実施形態の上記の記載は、例示および説明の目的のために提示される。それらは、網羅的であることも、開示された正確な形態に本発明の教示を制限することも意図せず、明らかに多くの改変および変形が、上記教示を考慮して可能である。本教示の原理およびそれらの実践的適用を最良に説明するために、この実施形態が選択されそして記載され、それによって、当業者は、特定の企図された用途に適切であるように改変を伴って、本発明の教示および様々な実施形態を利用することができる。さらに本方法における工程の順序は、必ずしも展開された順番で起こることは意図されない。本発明の教示の範囲が前述の特許請求の範囲およびそれらの等価物によって規定されることが意図される。
本明細書中で引用した全ての刊行物は、明細書全体を通して、参考として、および各個々の刊行物または特許または特許出願が、具体的にかつ個々に、全ての目的のために明細書全体を通して参考として援用されることが指示された場合と同じ程度に、全ての目的のために、援用される。
図1は、微小流体電気泳動チップの一部の模式的平面図である。 図2は、本発明の教示の一実施形態に従う微小流体チップの斜視図である。 図2Aは、サンプル成分が本発明の教示によって制限され得る、種々の方向を示すチャネルの斜視図である。 図3は、本発明の教示の別の実施形態に従う微小流体チップの斜視図である。 図4は、本発明の教示の別の実施形態に従う微小流体チップの斜視図である。 図5は、その教示の別の実施形態に従う微小流体チップの斜視図である。 図6は、本発明の教示の一実施形態に従う電気泳動システムの模式図である。 図7A〜7Cは、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルへ溶出するサンプルバンドのコンピューターシミュレーションを示す。 図8A〜8Cは、本発明の教示の一実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルへ溶出するサンプルバンドのコンピューターシミュレーションを示す。 図9A〜9Cは、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルへ溶出するサンプルバンドのコンピューターシミュレーションを示す。 図10A〜10Cは、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルへ溶出するサンプルバンドのコンピューターシミュレーションを示す。 図11A〜11Cは、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルへ溶出するサンプルバンドのコンピューターシミュレーションを示す。 図12A〜12Cは、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルへ溶出するサンプルバンドのコンピューターシミュレーションを示す。 図13A〜13Cは、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルへ溶出するサンプルバンドのコンピューターシミュレーションを示す。 図14は、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルへ溶出するDNAサンプル成分のコンピューターシミュレーションを示す。 図15は、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルへ溶出するサンプル成分のコンピューターシミュレーションを示す。 図16は、本発明の教示の別の実施形態に従う、微小流体チップにおけるチャネルから検出セルへ溶出するサンプル成分のコンピューターシミュレーションを示す。

Claims (35)

  1. 微小流体装置であって、
    本体であって、該本体は、該本体を通って延びる少なくとも1つのチャネルを規定し、該チャネルは、入口と出口とを備える、本体;および
    該本体の近傍に位置する電極であって、該電極は、該少なくとも1つのチャネルの出口に対応する複数の開口部を規定し、該出口を、溶出したサンプル成分が通過し得る、電極;
    を備える、微小流体装置。
  2. 請求項1に記載の微小流体装置であって、
    前記本体は、該本体を通って延びる複数のチャネルをさらに規定し、該複数のチャネルの各々は、個々の出口を有し、該個々の出口から、対応する複数の溶出したサンプル成分が通過し得;
    該本体は、該出口の各々の間に複数のノッチを規定し;そして
    前記電極は、該ノッチの表面の各々の少なくとも一部に適合する、
    微小流体装置。
  3. 請求項2に記載の微小流体装置であって、
    前記電極は、前記ノッチの各々の表面部分上にコーティングを備える、
    微小流体装置。
  4. 請求項3に記載の微小流体装置であって、
    前記コーティングは、パラジウムを含む、
    微小流体装置。
  5. 請求項3に記載の微小流体装置であって、
    前記電極は、気泡無形成電極を備える、
    微小流体装置。
  6. 請求項1に記載の微小流体装置であって、
    前記本体は、該本体を通って延びる複数の実質的に平行なチャネルをさらに規定し、該複数の実質的に平行なチャネルの各々は、個々の出口を有し、該個々の出口から、対応する複数の溶出したサンプル成分が通過し得;そして
    前記電極は、該出口の各々に対応する複数の開口部を規定し、該開口部を通って、該溶出したサンプル成分が通過し得る、
    微小流体装置。
  7. 請求項6に記載の微小流体装置であって、
    前記電極は、前記本体に取り付けられており、かつ前記出口の各々を取り囲む、
    微小流体装置。
  8. 請求項7に記載の微小流体装置であって、
    前記電極は、コーティングを備える、
    微小流体装置。
  9. 請求項8に記載の微小流体装置であって、
    前記コーティングは、パラジウムを含む、
    微小流体装置。
  10. 請求項8に記載の微小流体装置であって、
    前記電極は、気泡無形成電極を備える、
    微小流体装置。
  11. 電気泳動システムであって、
    微小流体チップであって、該微小流体チップは、該チップを通る複数のチャネルを規定し、該チャネルの各々は、入口と出口とを有する、チップ;
    該チャネルの各々の入口と電気的に接続している、第1電極;
    該チャネルの各々の出口と電気的に接続している、第2電極;および
    該チャネルの各々の出口と電気的に接続している、第3電極であって、該第3電極は、該チャネルのうちのいずれかから通る溶出したサンプル成分を少なくとも部分的に制限するように電界を提供するように配置されている、第3電極;
    を備える、システム。
  12. 請求項11に記載のシステムであって、
    前記出口は、各々が、前記微小流体チップの出口端部で終端し、
    該システムは、前記溶出したサンプル成分を受容するために前記チャネルの出口と流体連絡している検出セルをさらに備える、
    システム。
  13. 請求項11に記載のシステムであって、
    前記微小流体チップは、前記出口の各々の間で該微小流体チップの出口端部にノッチ部分をさらに規定し、前記電界が、前記チャネルの各々の長さの一部に沿って延びるようになっている、
    システム。
  14. 請求項13に記載のシステムであって、
    前記第3電極は、前記微小流体チップの出口端部に取り付けられており、前記ノッチ部分に適合する、
    システム。
  15. 請求項14に記載のシステムであって、
    前記第3電極は、気泡無形成電極を備える、
    システム。
  16. 請求項14に記載のシステムであって、
    前記第3電極は、前記ノッチ部分上にコーティングをさらに備える、
    システム。
  17. 請求項16に記載のシステムであって、
    前記コーティングは、パラジウムを含む、
    システム。
  18. 請求項11に記載のシステムであって、
    前記第3電極は、前記出口の各々に対応する複数の開口部を備え、該第3電極は、前記出口付近に位置し、前記出口のうちのいずれか1つから通る溶出したサンプル成分が該第3電極中の開口部のうちの対応する1つを通過するようになっている、
    システム。
  19. 請求項18に記載のシステムであって、
    前記第3電極は、前記微小流体チップの出口端部に取り付けられており、前記出口の各々を取り囲む、
    システム。
  20. 請求項19に記載のシステムであって、
    前記第3電極は、気泡無形成電極を備える、
    システム。
  21. 請求項19に記載のシステムであって、
    前記第3電極は、前記微小流体チップ上にコーティングを備える、
    システム。
  22. 請求項20に記載のシステムであって、
    前記コーティングは、パラジウムを含む、
    システム。
  23. 請求項22に記載のシステムであって、
    前記チャネルから通る溶出したサンプル成分を受容するために前記出口の各々と流体連絡している、検出セル;
    該検出セルに対して励起光を向けるための光源;および
    該検出セルにおいて該サンプル成分を検出するように配置されている、検出器;
    をさらに備える、システム。
  24. 微小流体チップのチャネルから溶出するサンプル成分を制限するための方法であって、
    微小流体チップ中のチャネルの出口の近傍に電界を生成して、該チャネルから通る溶出したサンプル成分を少なくとも部分的に制限し、それにより、該溶出したサンプル成分のひずみおよび隣接する溶出したサンプル成分との混合を減少する工程;
    を包含する、方法。
  25. 請求項24に記載の方法であって、
    前記生成する工程は、前記チャネルの長さの少なくとも一部の周囲に前記電界を生成する工程をさらに包含する、
    方法。
  26. サンプル分析デバイスであって、
    1つ以上のチャネルであって、該1つ以上のチャネルの各々は、入口端部と出口端部とを備える、チャネル;および
    該1つ以上のチャネルの出口端部の近傍に位置する、1つ以上の電極;
    を備え、
    該1つ以上の電極は、1つ以上の開口部を規定するように構成され、各開口部は、(i)該チャネルの出口端部の個々の出口端部に対応し、かつ該開口部は、(ii)個々のチャネルの軸方向延長部が該開口部を通るように配置されている、
    デバイス。
  27. 請求項26に記載のデバイスであって、
    前記1つ以上の開口部の各々は、前記1つ以上の電極によって、該電極の対向する少なくとも2つの側面に規定される、
    デバイス。
  28. 請求項26に記載のデバイスであって、
    少なくとも2つのチャネル;および
    少なくとも2つの開口部;
    を備える、デバイス。
  29. 請求項26に記載のデバイスであって、
    前記1つ以上のチャネルの各々は、200μm以下の少なくとも1つの断面寸法を備える、
    デバイス。
  30. 請求項26に記載のデバイスであって、
    前記1つ以上のチャネルは、共通基材中に形成されている、
    デバイス。
  31. 請求項26に記載のデバイスであって、
    前記1つ以上の電極は、少なくとも部分的には、前記出口端部の前記入口端部と反対の側に位置する、
    デバイス。
  32. サンプル分析デバイスであって、
    1つ以上のチャネルであって、該1つ以上のチャネルの各々は、入口端部と出口端部とを備える、チャネル;および
    該1つ以上のチャネルの出口端部の近傍に位置する、1つ以上の電極;
    を備え、
    該1つ以上の電極は、1つ以上の開口部を規定するように構成され、各開口部は、(i)該チャネルの出口端部の個々の出口端部に対応し、かつ該開口部は、(ii)個々のチャネルの軸方向延長部と少なくとも部分的に外接する、
    デバイス。
  33. 請求項32に記載のデバイスであって、
    少なくとも2つのチャネル;および
    少なくとも2つの開口部;
    を備える、デバイス。
  34. サンプル分析デバイスであって、
    本体であって、該本体は、該本体を通って延びる1つ以上のチャネルを規定し、各チャネルは、入口と出口とを備える、本体;および
    該本体の近傍に位置する1つ以上の電極であって、該1つ以上の電極は、1つ以上の開口部を規定し、各開口部は、該1つ以上のチャネルの個々の出口に対応し、該出口を通って、溶出したサンプル成分が通過し得る、電極;
    を備える、デバイス。
  35. 請求項34に記載のデバイスであって、
    少なくとも2つのチャネル;および
    少なくとも2つの開口部;
    を備える、デバイス。
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