JP2006505562A - 持続放出組成物の放出プロフィールの調節方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、処置の必要な被験体に、生物学的に活性な不安定な薬剤を中に組み込んだ生体適合性ポリマーを含有してなる持続放出組成物の有効量、およびコルチコステロイドを投与することを含み、該不安定な薬剤が少なくとも約2週間の期間放出される、生物学的に活性な不安定な薬剤のインビボ持続放出のための方法に関する。コルチコステロイドは、持続放出組成物からの生物学的に活性な不安定な薬剤の放出プロフィールを調節するのに十分な量が存在することが理解される。本発明の方法における使用に適した医薬組成物もまた開示される。

Description

発明の詳細な説明
関連出願
本出願は、2002年10月17日に提出された米国仮出願第60/419,430号の利益を主張する。
上記出願の教示は、その全体が参照により本明細書中に援用される。
発明の背景
多くの病気または症状には、予防または治療の最大効果を提供するため、一定レベルまたは持続レベルの医薬または生物学的に活性な薬剤の投与が必要とされる。これは、複数投薬養生法により、または持続様式で医薬を放出する系の使用により行なわれる。
医薬物のレベルを維持するための試みにとしては、医薬を含有するポリマーマトリックスなどの生分解性物質の使用が挙げられる。例えば、マイクロ粒子またはマイクロ担体(microcarrier)の形態でのこれらのマトリックスの使用は、ポリマー固有の生分解性を利用することにより医薬の持続放出を提供する。持続レベルの医薬を提供できることにより、患者のコンプライアンスの向上をもたらす。
しかしながら、これらの持続放出デバイスは、初めに活性物質の高度な放出を示すことがあり、このことが、生物学的に活性な薬剤のレベルの望ましくない増加をもたらし得、その後、薬剤の放出が最小となり得る。さらに、これらの持続放出デバイス内および該デバイス周辺の医薬溶液の濃度が高いため、医薬は改質し得、それによりインビボ免疫原性が増加し、医薬の所望の放出プロフィールを妨害する。これは、特に医薬がタンパク質やペプチドのような、不安定な薬剤(labile agent)であるときによく起こる。
さらに、患者への持続放出デバイスの非経口的な送達は、送達のときに局所外来体応答(FBR)を誘発する。この局所応答は、特に医薬がタンパク質やペプチドのような薬剤であるときに、マイクロ粒子に含まれた医薬の生物学的利用能と、放出動態に影響し得る。
したがって、持続放出組成物の放出プロフィールをさらにコントロールし、それにより改善された組成物を提供する必要性が存在する。
発明の要旨
本発明は、コルチコステロイドを同時投与すると、生体適合性ポリマーおよびその内部に組み込まれた生物学的に活性な不安定な薬剤(labile agent)を含有する持続放出組成物からの該生物学的に活性な不安定な薬剤の放出プロフィールが調節(modified)され得る、という意外な知見に基づくものである。放出プロフィールの調節は、カプセル化された生物学的に活性な不安定な薬剤の生物学的利用能の増大を生じる。
また、生体適合性ポリマー、生物学的に活性な不安定な薬剤およびコルチコステロイドを含有する持続放出組成物はまた、該持続放出組成物に対する宿主による免疫応答を調節し得る。この応答は、内包された生物学的に活性な不安定な薬剤に起因し得、該組成物またはその組み合わせに起因する一般的な異物応答であり得る。
生物学的利用能の増加は、生物学的に活性な不安定な薬剤の目標放出期間が少なくとも約2週間またはそれ以上、例えば、少なくとも約3週間またはそれ以上(少なくとも約4週間またはそれ以上など)の持続放出製剤において非常に顕著であることがわかった。すなわち、投与した持続放出組成物の放出プロファイルの改善は、投与後、2週間または約2週間で非常に顕著である。典型的には、1ヶ月またはそれ以上の放出を目標とする製剤で、約25%〜35%の放出持続期間の延長が得られた。
したがって、本発明は、生物学的に活性な不安定な薬剤を内部に組み込んだ生体適合性ポリマーと、コルチコステロイドとを含有する持続放出組成物の有効量を、処置が必要な被験体に投与することを含む、生物学的に活性な不安定な薬剤のインビボ持続放出のための方法に関する。不安定な薬剤は、少なくとも約3週間(例えば少なくとも約4週間)などの少なくとも約2週間の期間で放出されることが好ましい。コルチコステロイドは、持続放出組成物からの生物学的に活性な不安定な薬剤の放出プロフィールを調節するのに十分な量で存在することを理解されたい。
一態様において、コルチコステロイドは、生体適合性ポリマーおよびその内部に組み込まれた生物学的に活性な不安定な薬剤を含有する持続放出組成物内に一緒に組み込まれ得る。
別の態様において、コルチコステロイドは、第2の生体適合性ポリマー内に別個に組み込まれ得る。この生体適合性ポリマーは、生物学的に活性な不安定な薬剤を内部に組み込んだ第1の生体適合性ポリマーと同じであっても異なっていてもよい。
さらに別の態様において、コルチコステロイドは、カプセル化されていないが持続放出組成物と混じり合った状態で存在し得る。例えば、コルチコステロイドは、持続放出組成物を送達するのに使用されるビヒクルに可溶化され得る。あるいはまた、コルチコステロイドは、適切なビヒクル中に懸濁された固体として存在し得る。さらに、コルチコステロイドは、持続放出組成物と混じり合った粉体として存在し得る。
本明細書に記載される本発明はまた、本発明での使用に適する医薬組成物に関する。一態様において、医薬組成物は、有効量の生物学的に活性な不安定な薬剤を内部に組み込んだ生体適合性ポリマーと、コルチコステロイドとを含有する。不安定な薬剤は、少なくとも約2週間の期間(fro)で放出されることが好ましい。例えば、該不安定な薬剤の放出は、少なくとも約4週間などの少なくとも約3週間であり得る。コルチコステロイドは、持続放出組成物からの生物学的に活性な不安定な薬剤の放出プロフィールを調節するか、または持続放出組成物に対する宿主による免疫応答を調節するのに十分な量で存在することを理解されたい。
一態様において、コルチコステロイドは、生体適合性ポリマーおよびその内部に組み込まれた生物学的に活性な不安定な薬剤を含有する持続放出組成物内に一緒に組み込まれ得る。
別の態様において、医薬組成物は、有効量の生物学的に活性な不安定な薬剤を内部に組み込んだ第1の生体適合性ポリマーと、コルチコステロイドを内部に組み込んだ第2の生体適合性ポリマーとを含有する持続放出組成物を含有する。コルチコステロイドは、第1のポリマーからの生物学的に活性な不安定な薬剤の放出プロフィールを調節する、および/または持続放出組成物に対する宿主による免疫応答を調節することを理解されたい。特定の態様では、第1のポリマーおよび第2のポリマーは同じ種類のポリマーである。別の態様では、第1のポリマーおよび第2のポリマーは異なる。
さらにまた別の態様において、コルチコステロイドは、カプセル化されていない状態で医薬組成物内に存在し得る。例えば、コルチコステロイドは、持続放出組成物と混合されている。一態様において、コルチコステロイドは、医薬組成物を送達するのに使用されるビヒクルに可溶化され得る。あるいはまた、コルチコステロイドは、医薬組成物の送達に有用な適切なビヒクル中に懸濁された固体として存在し得る。さらに、コルチコステロイドは、持続放出組成物と混じり合った粉体として存在し得る。
特定の理論に拘束されないが、少なくとも一部は、コルチコステロイドの不安定な薬剤の生物学的利用能に対する効果は、持続放出組成物の投与領域において生じ得る炎症性細胞反応の量の低下に関連し得ると考えられる。この炎症反応は、異物、生物学的活性剤、ポリマーまたはその組み合わせの存在に応答するものであり得る。例えば、生物学的に活性な不安定な薬剤をカプセル化するのに使用されるポリマーは、炎症反応を惹起し得る。この応答は、臨床的には重要でないが、異物応答として充分に特徴付けられており、ほとんどの異物について現れ(realize)得る。本発明において、かかる炎症反応は、持続放出組成物の効力全体を低下させ得ることが認められた。この低下は、臨床用マイクロ粒子が大きいことを必要とし得、投与部位および注射部位に困難を生じる。
コルチコステロイドはまた、生物学的に活性な不安定な薬剤の生物学的利用能の増強に加え、宿主動物が、内包された生物学的に活性な不安定な薬剤に対する免疫応答として発熱(mount)能力を調節し得る。例えば、生物学的に活性な不安定な薬剤とのコルチコステロイドの投与は、生物学的に活性な不安定な薬剤に対する抗体形成を低下させ得る。コルチコステロイドはまた、放出プロファイルを改善し得る生物学的に活性な不安定な薬剤の投与部位におけるプロ炎症性サイトカインの発現および/または存在を改変し得る。
本発明の前記および他の目的、特徴および利点は、添付の図面に示されるような本発明の好ましい態様の以下のより具体的な記載から明かとなろう。
発明の詳細な説明
本発明の好ましい態様を以下に記載する。
本発明は、生物学的に活性な不安定な薬剤を内部に組み込んだ生体適合性ポリマーと、コルチコステロイドとを含有する持続放出組成物の有効量を、処置が必要な被験体に投与することを含む、生物学的に活性な薬剤のインビボ持続放出のための方法に関する。該薬剤は、少なくとも約3週間などの少なくとも約2週間(例えば少なくとも約4週間)の期間で放出されることが好ましい。コルチコステロイドは、そのままで、持続放出組成物からの生物学的に活性な不安定な薬剤の放出プロフィールを調節するのに十分な量で存在し、生物学的活性剤またはその組み合わせに対する宿主による免疫応答を調節する。
一態様において、コルチコステロイド化合物は、生体適合性ポリマーおよびその内部に組み込まれた生物学的に活性な不安定な薬剤を含有する持続放出組成物内に一緒に組み込まれ得る。
別の態様において、コルチコステロイド化合物は、第2の生体適合性ポリマー内に別個に組み込まれ得る。この第2の生体適合性ポリマーは生物学的に活性な薬剤を内部に組み込んだ第1の生体適合性ポリマーと同じであっても異なっていてもよい。
さらに別の態様において、コルチコステロイド化合物は、カプセル化されていないが持続放出組成物と混じり合った状態で存在し得る。例えば、コルチコステロイドは、持続放出組成物を送達するのに使用されるビヒクルに可溶化され得る。あるいはまた、コルチコステロイド化合物は、適切なビヒクル中に懸濁された固体として存在し得る。さらに、コルチコステロイドは、持続放出組成物と混じり合った粉体として存在し得る。
本明細書で使用される「患者」という用語はヒトをいう。
本明細書で規定される用語「持続放出組成物」は、少なくとも1種の生物学的に活性な不安定な薬剤を内部に組み込んだ生体適合性ポリマーを含む。不安定な薬剤は、少なくとも約4週間などの、少なくとも約3週間などの、少なくとも約2週間の放出が好ましい。好適な生体適合性ポリマーは、本明細書に記載のような、生分解性または非生分解性のポリマーあるいはそのブレンドまたはコポリマーのいずれかであり得る。
典型的には、持続放出組成物は、約0.01%(w/w)〜約50%(w/w)の生物学的に活性な不安定な薬剤(組成物の乾燥重量)を含有し得る。薬剤の使用量は、該薬剤の所望の効果、計画した放出レベル、および薬剤が放出される時間範囲に応じて変わる。薬剤負荷の好ましい範囲は、約0.1%(w/w)〜約30%(w/w)の薬剤である。薬剤負荷のより好ましい範囲は、約0.5%(w/w)〜約20%(w/w)の薬剤である。
本発明の持続放出組成物は、フィルム、ペレット、ロッド、フィラメント、シリダー、ディスク、ウェハースまたはマイクロ粒子などの多くの形状に成形され得る。マイクロ粒子が好ましい。本明細書で規定される「マイクロ粒子」は、約1ミリメートル未満の直径を有し、内部に生物学的に活性な不安定な薬剤が分散されたポリマー成分を含有する。マイクロ粒子は、球状、非球状または不規則の形状を有し得る。典型的には、マイクロ粒子は、注射に適したサイズであり得る。マイクロ粒子の好ましいサイズの範囲は、直径約1から180ミクロンである。
本明細書で規定されるように、「生物学的に活性な不安定な薬剤の持続放出」は、持続放出組成物からの該薬剤の放出である。放出は、生物学的に活性な不安定な薬剤の溶液の直接投与後に治療的に有意な量の生物学的に活性な不安定な薬剤が利用可能であり得る期間よりも長い期間にわたって起こる。持続放出は、少なくとも約2週間以上、例えば、約4週間以上などの約3週間以上の期間にわたって起こる生物学的に活性な不安定な薬剤の放出であることが好ましい。したがって、持続放出組成物は、約3週間以上、例えば、少なくとも4週間以上などの約2週間以上を目的とする送達を有するように調製され得る。持続放出組成物からの生物学的に活性な不安定な薬剤の持続放出は、比較的一定または放出の速度を変動しながらの連続的放出または非連続的放出であり得る。放出の連続性および放出のレベルは、使用するポリマー組成物の種類(例えば、ポリマーのモノマー比、分子量、および種々の組み合わせ)、薬剤負荷量および/または所望の効果を生じるための賦形剤の選択に影響される。
本明細書で使用される「生体適合性ポリマーから生物学的に活性な薬剤の放出プロファイルを調節するために十分なコルチコステロイド」は、持続放出化合物がコルチステロイドを含まないときに起こる放出と比較すると、生体適合性ポリマーから生物学的に活性な不安定な薬剤の放出プロフィールを調節するコルチコステロイドの量を意味する。
本明細書で使用される「放出プロフィールを調節する」という用語は、持続放出化合物の生物学的に活性な薬剤の生物学的利用能の増加をいう。
本明細書で使用される「生物学的利用能」という用語は、全身循環に到達する治療剤の量を意味する。すなわち、投与後2日(また、バースト後期間ともいう)に始まり所定の時点に終わる期間の間の特定の不安定な薬剤の放出プロフィールに関する、濃度曲線下面積(AUC)である。当該技術分野において理解されるように、放出プロフィールは血清レベルを所定の時点(X軸)と被験体(Y軸)における生物学的に活性な薬剤の血清レベルをグラフ化することによって作成される。生物学的利用能はしばしば生物学的利用能パーセントの用語で示される。生物学的利用能パーセントは、持続放出組成物の投与に従った特定のポリペプチドのために得られた生物学的利用能を、静脈からの同じ量の薬品の投与に従った特定のポリペプチドのために得られた生物学的利用能で割って、100を掛けたものである。
本明細書で使用されている「増加した生物学的利用能」という用語は、特定の製剤について目標の時間点で終って投与の2日後に始まる期間にわたるコルチコステロイドなしでの投与と比較して、コルチコステロイドと同時投与したときの持続放出組成物からの生物学的に活性な不安定な薬剤の生物学的利用能においての増加をいう。
放出プロフィールの調節は、生物学的に活性な不安定な薬剤の存在について患者の血清の適切な薬物動態の監視によって、確認されうる。例えば、当該技術分野において周知である特異な抗体に基づいた試験(例えばELISAやIRMA)は、患者の血清中の、ある特定の生物学的に活性な不安定な薬剤の濃度を決定するために使用される。このような検査の例は、本明細書ではエリスロポエチン、卵胞刺激ホルモン、インスリンについて記載されている。
患者に対する薬剤の治療の効果を監視するための患者の薬力学的モニタリングは、放出された薬剤の、生物学的活性の保持を確認するために使用されうる。例えば、本明細書に記載されている、エリトロポイエチンの投与に対応した患者のヘマトクリットの測定である。薬力学的な効果のモニタリングの方法は、広く利用されている技術を使用して投与される生物学的に活性な不安定な薬剤に基づいて選択されうる。
本明細書で使用される「生物学的に活性な不安定な薬剤に対する宿主による免疫応答を調節するために十分なコルチコステロド」とは、生物学的に活性な不安定な薬剤を含有する持続放出組成物がコルチコステロイドを含まない時に起こる、宿主内の生物学的に活性な不安定な薬剤に対する免疫応答を変更するコルチコステロイドの量を意味する。例えば、宿主による免疫応答の調節は生物学的に活性な不安定な薬剤に対する抗体を検出することによる、当業者に知られた任意の他の方法か本明細書に記載された、多数の方法によって検出されうる。
本明細書で使用される「治療有効量」、「予防有効量」または「診断有効量」とは、投与後に所望の生物学的応答を引き出すために必要な持続放出組成物の量である。
本明細書で定義されたコルチコステロイドとは、ステロイド系抗炎症薬剤をいい、また、糖質コルチコイドをいう。
21−アセトキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、クロベタゾン、クロコルトロン、クロプレドノール(Cloprednol)、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコート、デソニド、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、ジスフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドナート、エノクソロン、フルアザコート(Fluazacort)、フルクロロニド(Flucloronide)、フルメタゾン、フルニソリド、フルシノロンアセトニド(Flucinolone Acetonide)、フルオシノニド、フルオコルチンブチル(Fluocortin Butyl)、フルコルトロン、フルオロメトロン、酢酸フルペロロン、フルプレドニデンアセテート(Fluprednidene Acetate)、フルプレドニソロン、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、ホルモコルタール(Formocortal)、ハルシノニド、ハロベタゾールプロピオン酸塩、ハロメタソン(Halometasone)、酢酸ハロプレドン、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、ロテプレドノールエタボネート、マジプレドン(Mazipredone)、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、モメタゾンフロエート、パラメタゾン、プレドニカルベート(Prednicarbate)、プレドニゾロン、プレドニゾロン25−ジエチルアミノアセテート、リン酸プレドニゾンナトリウム、プレドニゾン、プレドニバル(Prednival)、プレドニリデン、リメキゾロン(Rimexolone)、チクソコルトール(Tixocortol)、トリアムシノロン(あらゆる形態)、例えば、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンアセトニド21―酸(―oic acid)メチルエステル、トリアムシノロンベネトニド(Benetonide)、トリアムシノロンヘキサアセトニド、アセト酢酸トリアムシノロン、薬学的に許容され得るこれらの混合物、これらの塩、任意の他のこれらの誘導体や類似体。
本明細書において使用される用語「a」または「an」は1つ以上をいう。
本発明のポリマーは、生体適合性である。好適な生体適合性ポリマーは、本明細書に記載のような生分解性もしくは非生分解性のポリマーまたはそのブレンドもしくはコポリマーのいずれかであり得る。
適切な生体適合性ポリマーは、本明細書に記載のような生分解性もしくは非生分解性のポリマーまたはそのブレンドもしくはコポリマーのいずれかでありうる。ポリマーおよび該ポリマーのいかなる分解産物もレシピエントに対して非毒性であり、かつ注射部位での免疫学的反応のような、レシピエントの身体に対して有意に有害または不都合な影響をも有さない場合、ポリマーは生体適合性である。
本明細書中で規定される「生分解性」は、前記組成物がインビボで分解または侵食し、より小さな化学種を形成することを意味する。分解は、例えば、酵素的プロセス、化学的プロセスおよび物理学的プロセスにより生じ得る。適切な生体適合性、生分解性ポリマーとしては、例えば、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリカーボネート、ポリエステルアミド、ポリ酸無水物(polyanydride)、ポリ(アミノ酸)、ポリオルトエステル、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(アルキレンアルキレート)、コポリマーまたはポリエチレングリコールおよびポリオルトエステル、生分解性ポリウレタン、そのブレンド、ならびにそのコポリマーが挙げられる。
適切な生体適合性、非生分解性ポリマーとしては、ポリアクリレート、エチレン−酢酸ビニルのポリマーおよび他のアシル置換酢酸セルロースのポリマー、非分解性ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル(polyvinyl flouride)、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルホネートポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、そのブレンド、およびそのコポリマーが挙げられる。
本発明に使用されるポリマーの許容され得る分子量は、所望のポリマー分解速度、機械強度等の物性、および溶剤中でのポリマーの溶解速度等の因子を考慮して当業者により決定されうる。典型的には、分子量の許容され得る範囲は、約2,000ダルトン〜約2,000,000ダルトンである。
特定の態様では、ポリマーは生分解性のポリマーまたはコポリマーである。より好ましい態様では、ポリマーはポリ(ラクチド−コ−グリコリド)(以下「PLG」)である。PLGは、例えば、約10:90、25:75、50:50、75:25または90:10のラクチド:グリコリド比および約5,000ダルトン〜約70,000ダルトンの分子量を有し得る。
本明細書で使用される「生物学的に活性な不安定な薬剤」という用語は、タンパク質かペプチド、またはインビボで放出されると所望の生物学的活性、例えば、インビボの治療性、診断性および/または予防性を有する薬剤またはその薬学的に許容され得る塩である。該用語は、本明細書に記載のような安定化された生物学的に活性な薬剤を包含することが理解される。
好適な生物学的に活性な不安定な薬剤の例としては、免疫グロブリン、抗体、サイトカイン(例えば、リンホカイン、モノカイン、ケモカイン)、インターロイキン、インターフェロン、エリスロポエチン、ヌクレアーゼ、腫瘍壊死因子、コロニー刺激因子、インスリン、酵素(例えば、スーパーオキシドジスムターゼ、プラスミノーゲンアクチベーターなど)、腫瘍サプレッサー、血液タンパク質、ホルモンおよびホルモンアナログ(例えば、卵胞刺激ホルモン、成長ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、および黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH))、ワクチン(例えば、腫瘍性抗原、細菌性抗原およびウイルス性抗原)、抗原、血液凝固因子などのタンパク質;成長因子;ならびにタンパク質インヒビター、タンパク質アンタゴニストおよびタンパク質アゴニストなどのペプチド(例えば、エキセンディン4、GLP−1、ガストリン(gastrin)、GRH)、抗菌性ペプチド(例えば、デフェンシン、エンケファリン、ブラジキニンおよびカルシトニン(calcitonin))が挙げられる。
一態様において、生物学的に活性な不安定な薬剤は安定化されている。生物学的に活性な不安定な薬剤は、分解、効力の喪失および/または生物学的活性の喪失(これらはすべて、内部に生物学的に活性な薬剤が分散された持続放出組成物の形成の際、および/または生物学的に活性な薬剤のインビボ放出の前および該放出の際に起こり得る)に対して安定化され得る。一態様において、安定化は、生物学的に活性な不安定な薬剤の可溶性の低下をもたらし得、その結果、特に放出が持続放出組成物からである場合、生物学的に活性な不安定な薬剤の初期放出が低下する。また、生物学的に活性な不安定な薬剤の放出期間が延長され得る。
生物学的に活性な不安定な薬剤の安定化は、例えば、安定化剤または安定化剤の特定の組み合わせの使用により行なわれ得る。安定化剤は、混合物中に存在し得る。本明細書で使用される「安定化剤」という用語は、共有結合または非共有結合様式で生物学的に活性な薬剤と結合もしくは相互作用するか、または生物学的に活性な薬剤に含まれる任意の薬剤である。本発明での使用に好適な安定化剤は、米国特許第5,716,644号明細書、同第5,674,534号明細書、同第5,654,010号明細書、同第5,667,808号明細書、および同第5,711,968号明細書、ならびに1996年12月19日が公開日であるBurkeらのPCT出願公開公報第WO96/40074号、および2001年7月24日に発行されたBurkeの米国特許第6,265,389号明細書、および2002年10月17日に出願された、Henry R.Costantinoらによる「生物学的に活性なポリペプチドのマイクロカプセル化と持続放出」と題された米国登録番号60/419,388である米国出願(これらの全教示は参照により本明細書に援用される)に記載されている。
例えば、金属カチオンは、生物学的に活性な不安定な薬剤と複合体形成させることができ、または生物学的に活性な不安定な薬剤は、プロタミン、アルブミン、スペルミジンおよびスペルミンなどの多価カチオン性複合体形成剤と複合体形成させるか、もしくは「塩析」用塩と会合させることができる。また、生物学的に活性な不安定な薬剤の安定化を最適にするため、安定化剤および/または賦形剤の特定の組み合わせが必要であり得る。
好適な金属カチオンとしては、生物学的に活性な不安定な薬剤と複合体を形成することができる任意の金属カチオンが挙げられる。本明細書で規定される、金属カチオンで安定化された生物学的に活性な不安定な薬剤は、生物学的に活性な不安定な薬剤と、生物学的に活性な不安定な薬剤に対して有意に酸化性でない少なくとも1種の金属カチオンとを含有する。特定の態様では、金属カチオンは、例えば、+2以上の原子価を有する多価のものである。金属カチオンは生物学的に活性な不安定な薬剤と複合体を形成することが好ましい。
好適な安定化用金属カチオンとしては生体適合性金属カチオンが挙げられる。使用された量において金属カチオンがレシピエントに対して非毒性であり、かつ注射部位での有意な免疫学的反応のような、レシピエントの身体に対して有意に有害または不都合な影響をも有さない場合、金属カチオンは生体適合性である。生物学的に活性な不安定な薬剤を安定化するための金属カチオンの適性および必要な生物学的に活性な不安定な薬剤に対する金属カチオンの比は、粒径減少および/またはカプセル化の前後に、金属カチオンで安定化された生物学的に活性な不安定な薬剤の粒子に関してポリアクリルアミドゲル電気泳動、等電点電気泳動法、逆相クロマトグラフィーおよびHPLC分析などの安定性を示す種々の技術を用いることにより当業者によって決定され得る。生物学的に活性な不安定な薬剤に対する金属カチオンのモル比は、典型的には約1:2〜約100:1の間であり、好ましくは約2:1〜約12:1の間である。
安定化用金属カチオンの例としては、K+、Zn+2、Mg+2およびCa+2が挙げられるがこれらに限定されない。また、安定化用金属カチオンとして、Cu+2などの遷移金属のカチオンも挙げられる。金属カチオンの組み合わせも使用され得る。
また、生物学的に活性な不安定な薬剤は、少なくとも1種の多価カチオン性複合体形成剤により安定化され得る。好適な多価カチオン性複合体形成剤としては、プロタミン、スペルミン、スペルミジンおよびアルブミンが挙げられるが、これらに限定されない。生物学的に活性な不安定な薬剤を安定化するための多価カチオン性複合体形成剤の適性は、金属カチオンでの安定化について上述した様式で当業者によって決定され得る。等しい重量比である多価カチオン性複合体形成剤と生物学的に活性な薬剤が好適である。
さらに、放出期間にわたって生物学的に活性な不安定な薬剤の効力を維持するため、およびポリマー分解を調節するため、賦形剤が添加され得る。賦形剤。好適な賦形剤としては、例えば、炭水化物、アミノ酸、脂肪酸、界面活性剤および増量剤が挙げられ、当業者に公知である。酸性または塩基性の賦形剤もまた好適である。賦形剤の使用量は、生物学的に活性な不安定な薬剤に対する重量基準での比に基づく。アミノ酸、脂肪酸およびスクロース、トレハロース、ラクトース、マンニトール、デキストランおよびヘパリンなどの炭水化物では、生物学的に活性な薬剤に対する炭水化物の比は、典型的には、約1:10〜約20:1の間である。界面活性剤では、生物学的に活性な不安定な薬剤に対する界面活性剤の比は、典型的には、約1:1000〜約2:1の間である。増量剤は、典型的には、不活性物質を含有する。好適な増量剤は当業者に公知である。
また、賦形剤は、ポリマーマトリックス内に別個に分散された金属カチオン成分であり得る。この金属カチオン成分は、生物学的に活性な不安定な薬剤の放出を調節するために作用するが、生物学的に活性な不安定な薬剤とは複合体を形成しない。金属カチオン成分は、任意に、金属カチオンで安定化された生物学的に活性な不安定な薬剤に含有されるもの(もし存在するならば)と同じ種の金属カチオンを含み得、および/または1種以上の異なる種類の金属カチオンを含み得る。金属カチオン成分は、持続放出組成物のポリマーマトリクスからの生物学的に活性な不安定な薬剤の放出を調節するために作用し、該組成物中での生物学的に活性な不安定な薬剤の安定性を向上させ得る。放出の調節において使用される金属カチオン成分は、典型的には、少なくとも1種の多価金属カチオンを含有する。放出を調節するのに好適な金属カチオン成分の例としては、例えば、Mg(OH)2、MgCO3(4MgCO3・Mg(OH)2・5H2Oなど) 、MgSO4、Zn(OAc)2、Mg(OAc)2、ZnCO3(3Zn(OH)2・2ZnCO3など)、ZnSO4、ZnCl2、MgCl2、CaCO3、Zn3(C6H5O7)2およびMg3(C6H5O7)2が挙げられる。ポリマーに対する金属カチオン成分の好適な重量比は、約1:99〜約1:2の間である。最適比は、用いるポリマーおよび金属カチオン成分に依存する。ポリマーマトリックスからの生物学的に活性な薬剤の放出を調節するための分散された金属カチオン成分を含有するポリマーマトリックスは、Bernsteinらの米国特許第5,656,297号明細書および1998年4月7日に出願された米国特許同時継続出願第09/056,566号(両者の教示は参照によりその全体が本明細書に援用される)にさらに記載されている。
本明細書に記載の本発明はまた、本発明において使用するのに好適な医薬組成物に関する。一態様において、医薬組成物は、有効量の生物学的に活性な不安定な薬剤を内部に組み込んだ生体適合性ポリマーと、コルチコステロイドを含有する。不安定な薬剤は、少なくとも、およそ2週間の放出が好ましい。例えば、薬剤の放出期間が、少なくとも、およそ3週間(少なくとも、およそ4週間など)であることはあり得る。コルチステロイドは、持続放出組成物からの生物学的に活性な不安定な薬剤の放出プロフィールを調節するのに十分な量で存在する。
一態様において、コルチコステロイドは、生体適合性ポリマーおよびその内部に組み込まれた生物学的に活性な薬剤を含有する持続放出組成物内に一緒に組み込まれ得る。
別の態様において、医薬組成物は、有効量の生物学的に活性な不安定な薬剤を内部に組み込んだ第1の生体適合性ポリマーと、第1のポリマーからの生物学的に活性な不安定な薬剤の放出プロフィールを調節する量のコルチコステロイドを内部に組み込んだ第2の生体適合性ポリマーとを含有する持続放出組成物を含有する。特定の態様では、第1のポリマーおよび第2のポリマーは同じ種類のポリマーである。別の態様では、第1のポリマーおよび第2のポリマーは異なる。
さらに別の態様において、コルチコステロイドは、カプセル化されていない状態で医薬組成物中に存在し得る。例えば、コルチコステロイドは、持続放出組成物と混じり合った状態であり得る。一態様において、コルチコステロイドは、医薬組成物を送達するのに使用されるビヒクルに可溶化され得る。あるいはまた、コルチコステロイドは、医薬組成物を送達するのに有用な適切なビヒクル中に懸濁された固体として存在し得る。送達するのに適した特定のビヒクルは、2001年12月6日が公開日であるRamstackらによるPCT出願公開第WO01/91720号(その全内容は参照により本明細書に援用される)に記載されている。さらに、コルチステロイドは、持続放出組成物と混じり合った粉体として存在し得る。
持続放出組成物(ポリマー/活性不安定な薬剤マトリックス)を形成し得るいくつかの方法が知られている。これらの方法の多くでは、カプセル化される物質は、壁形成材料を含有する溶剤中に分散される。該方法の単一の段階において、溶剤はマイクロ粒子から除去され、その後、マイクロ粒子生成物が得られる。
生物学的に活性な不安定な薬剤の持続放出のための組成物を形成するための方法は、Gombotzらに付与された米国特許第5,019,400号明細書およびHerbertらに付与された付与された米国特許第5,922,253号明細書(その教示は参照によりその全体が本明細書に援用される)に記載されている。
本方法では、生物学的に活性な不安定な薬剤、生体適合性ポリマーおよびポリマー溶剤を含有する混合物を処理し、少なくとも有意な部分がポリマー、ポリマー溶剤および活性剤を含む液滴を作製する。次いで、これらの液滴は適当な手段により凍結される。混合物を処理して液滴を形成するための手段の例としては、超音波ノズル、圧力ノズル、レイリージェットへの分散液の指向、または溶液から液滴を作製するための他の公知の手段によるものが挙げられる。
液滴を凍結させる適切な手段としては、液滴を、液体アルゴンまたは液体窒素等の液化ガス内または近傍に指向し、凍結微小液滴を形成することを含む。次いで、凍結微小液滴は、エタノール、ヘキサン、ヘキサン混合エタノール、ヘプタン、ヘプタン混合エタノール、ペンタンまたはオイルなどの液体または固体の非溶剤に曝露される。
凍結微小液滴中の溶剤は、固体および/または液体として非溶剤中に抽出され、生体適合性ポリマーおよび生物学的に活性な不安定な薬剤を含有するポリマー/活性不安定な薬剤マトリックスを形成する。エタノールをヘキサン、ヘプタンまたはペンタンなどの他の非溶剤と混合すると、エタノール単独で達成されるよりも、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)ポリマーなどのある種のポリマーからの溶媒抽出速度が増大し得る。
液滴のサイズを変更することにより、例えば、超音波ノズルの直径を変えることにより広範囲のサイズの持続放出組成物が作製され得る。持続放出組成物がマイクロ粒子形態であって、非常に大きなマイクロ粒子が所望される場合、マイクロ粒子は、例えば、シリンジにより直接低温液体中に押し出し成形される。ポリマー溶液の粘度の増大もまた、マイクロ粒子のサイズを増大し得る。本方法により作製され得るマイクロ粒子のサイズは、例えば、直径約1000を超えて約1マイクロメートルの範囲である。
生体適合性ポリマーおよび生物学的に活性な薬剤を含有する懸濁液から持続放出組成物を形成するさらに別の方法としては、鋳型内などでフィルムまたは形状を形成するフィルムキャスティングが挙げられる。例えば、懸濁液を鋳型に入れた後、次いで、一定の乾燥重量のフィルムまたは形状が得られるまで、ポリマー溶剤が当該技術分野で公知の手段により除去されるか、またはポリマー懸濁液の温度が低下させられる。
従来のマイクロカプセル化方法およびそれにより作製されるマイクロ粒子のさらなる例は、溶剤中に壁または殻形成性重合性物質を含む溶液を調製する米国特許第3,737,337号明細書(参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されている。溶剤は一部のみ水と混和性である。固体またはコア物質はポリマー含有混合物に溶解または分散され、その後、コア物質含有混合物は、マイクロ粒子から溶剤を除去するために有機溶剤に非混和性の水性液体中に分散される。
物質を含有するマイクロ粒子から溶剤を除去する方法の別の例は、米国特許第3,523,906号明細書(参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されている。この方法では、カプセル化される物質は、水に非混和性の溶剤に重合性物質を含む溶液中で乳化され、次いで、エマルジョンは親水性コロイドを含有する水溶液中で乳化される。次いで、マイクロ粒子からの溶剤除去はエバポレーションにより行なわれ、生成物が得られる。
米国特許第3,691,090号明細書(参照によりその全体が本明細書に援用される)に示されているさらに別の方法では、有機溶剤は、好ましくは減圧下にて、水性媒体中にマイクロ粒子を含む分散液からエバポレートされる。
同様に、米国特許第3,891,570号明細書(参照によりその全体が本明細書に援用される)の開示は、多価アルコール媒体中にマイクロ粒子を含む分散液由来の溶剤は、熱の適用により、またはマイクロ粒子を減圧に供することにより、マイクロ粒子からエバポレートされる方法を示している。
溶剤除去方法の別の例は、米国特許第3,960,757号明細書(参照によりその全体が本明細書に援用される)に示されている。
Ticeらの米国特許第4,389,330号明細書には、(a)溶剤中に活性剤を溶解または分散させ、壁形成性物質を該溶媒に溶解する工程;(b)活性剤および壁形成性物質を含有する溶剤を連続相処理用媒体内に分散する工程;(c)工程(b)の分散液から溶剤の一部をエバポレートし、それにより懸濁液中にて活性剤を含有するマイクロ粒子を形成する工程;および(d)溶剤の残りをマイクロ粒子から抽出する工程を含む方法による、活性剤を含有するマイクロ粒子の調製が記載されている。
特定の理論に拘束されることなく、生物学的に活性な不安定な薬剤の放出は2つの異なる機構によって生じ得ると考えられる。1つめは、生物学的に活性な不安定な薬剤は、例えば、生物学的に活性な不安定な薬剤の溶解により、または持続放出組成物の調製の間にポリマー溶媒の除去により生じる空隙により、ポリマーマトリクス内に生じる水性のフィルチャンネルを介する拡散により放出され得る。第2の機構は、ポリマーの分解による、生物学的に活性な薬剤の放出である。分解の速度は、ポリマーの水和の速度に影響するポリマー特性を変化させることにより制御され得る。これらの特性としては、例えば、ポリマーを構成するラクチドおよびグリコリドなどの種々のモノマー比率;ラセミ混合体の代わりにモノマーのL−異性体の使用;およびポリマーの分子量が挙げられる。これらの特性は、ポリマーの水和の速度を制御する、親水性および結晶化度に影響し得る。
ポリマーの特性を変更することにより、生物学的に活性な薬剤放出への拡散および/またはポリマー分解の寄与が制御され得る。例えば、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)ポリマーのグリコリド含量を増大させること、およびポリマーの分子量を減少させることにより、ポリマーの加水分解を増強させることができ、従って、ポリマーエロージョンからの生物学的に活性な薬剤放出の速度が増大する。
本発明の組成物は、例えば、特定の薬剤での種々の医学的状態の処置のための既知のパラメーターに基づいて、抗原または不安定な薬剤の所望の用量を提供するために、注射、移植(例えば、皮下、筋肉内、腹腔内、頭蓋内、および皮内)、粘膜への投与(例えば、鼻腔内、腟内、肺内、頬内または坐薬により)、またはインサイチュ送達(例えば、注腸またはエアロゾルスプレーによる)により、経口、または非経口的に、ヒト、または動物にインビボで投与することができる。
本発明は、その好ましい態様を参照して詳しく示され、記載されたが、添付の特許請求の範囲に包含される本発明の範囲を逸脱することなく、その範囲内で、形態および詳細において種々の変更がなされ得ることは当業者にとって明らかである。
材料および方法
動物
特に記載する以外は、雄性Sprague-Dawleyラット(体重350〜500グラム)(Charles River Laboratories, Inc.)を、少なくとも6日間の標準的な動物収容における順化後に本明細書に記載の試験に使用した。本明細書に記載のほとんどの試験では、動物は、少なくとも7日間、順化させた。
免疫抑制
マイクロ粒子の投与前に免疫抑制した動物を、持続放出組成物の投与後第0〜14日(日曜以外)すなわち投与後第0〜6日および第8〜13日に毎日、およびその後は1週間に3回、5mg/kgのシクロスポリンを腹腔内投与することにより、シクロスポリン(Sandimmune, Sandoz; CS)で処置した。
マイクロ粒子の投与
マイクロ粒子とコルチコステロイドを含んだ、生物学的に活性で不安定な薬剤の投与は具体的な研究について下記に詳細に記載されている。
EPO含有マイクロ粒子の調製
組み換えヒトエリトロポエチン(EPO)を含有するマイクロ粒子を、1998年2月10日にZaleらに発行された米国特許第5,716,644号(その全内容は参照により本明細書により援用される)に記載の手順に従って作製した。一般的には、EPO含有マイクロ粒子を、Cincinnati, OhioのAlkermes, Inc.製のカタログ番号5050DL2.5Aを有するポリマー[これは50:50のラクチド/グリコリド比、およびポリマー相中の賦形剤としてMg(OH)を含むクロロホルム中で測定したとき0.24のIVを有するポリ(ラクチド−コ−グリコリド)25KDポリマーである]を用いて調製した。指示された場合は、それぞれの表示名目上の負荷(0.25%、2%、14%のヒドロコルチゾンと2%のトリアムシノロン)がもたらされた、ヒドロコルチゾンまたはトリアムシノロンアセトニド(両方ともSigmaより購入)をポリマー相に加えると、EPOをJohnson & Johnson, New Brunswick, New Jerseyから入手し、安定化した後、マイクロ粒子中に安定化したEPOの総重量の約1.6%w/wのEPO負荷を用い、米国特許第5,716,644号に記載されるように硫酸アンモニウムでカプセル化した。
エキセンディン含有マイクロ粒子のカプセル化手順
本明細書に記載されたエキセンディン含有マイクロ粒子は、下記のコアセルベーション処理によって調製した。
コアセルベーションW/O/O処理
コアセルベーション処理は、水-油-油(W/O/O)処理としても本明細書中にふれているが、水性の薬剤と有機ポリマー溶液を用いた油中水型エマルションの形成を要する。次いで、相分離を誘導させるためとポリマーを析出させるために、油(典型的にシリコーン油)を油中の水エマルションに加えた。初期のマイクロ粒子を、油とポリマー溶媒を取り除く溶媒中で失活した。
エキセンディン4は水-油-油(W/O/O)エマルション系を使用したPLGポリマー中にカプセル化した。初期の胚マイクロ粒子は、W/O/O中で内部エマルション工程において形成され、その後コアセルベーション化と硬化工程に供した。マイクロ粒子を集めて乾燥し、バイアルに充填した。さらに、完全処理のそれぞれの工程のさらなる詳細は、以下に記す。
内部エマルション形成
油中水型エマルションは超音波処理を使用して作製した。エマルションの水相は溶解したエキセンディン4や様々な賦形剤を水中に含んだ。典型的には賦形剤としてスクロースと硫酸アンモニウムが存在したが、他の賦形剤や賦形剤の組み合わせを調査した。PLG相には、塩化メチレンに溶解したポリマーが含まれた。
コアセルベーション形成
コアセルベーションは、胚マイクロ粒子が形成される。攪拌しながらシリコーン油を一定の割合で内部エマルションに加えることによって誘導され、形成された胚マイクロ粒子は比較的軟らかく、硬化を要する。
マイクロ粒子の硬化
胚マイクロ粒子を、穏やかに攪拌しながらヘプタン/エタノール混合溶媒に加えた。混合溶媒は胚マイクロ粒子を硬化した。約3℃で約1時間硬化させた後、混合溶媒をデカントし、純ヘプタンを3℃で加え、約1時間混ぜた。
マイクロ粒子乾燥と収集
硬化段階の後、マイクロ粒子を乾燥チャンバの中の微細メッシュ細孔板に移して集めた。硬化用の容器の、最終ヘプタン洗浄が行われた。温度を約3℃から約38℃に上げていきつつ、4日間、窒素ガスによりマイクロ粒子を乾燥させた。
一般的に、PLGを塩化メチレンに溶解した。内部水相は水または水性緩衝液にエキセンディン4とスクロースまたはスクロースおよび硫酸アンモニウムを溶解させて調製した。次いで、プローブ音波処理をしながら、水溶液をポリマー溶液に注入した。次いで、得られた水/油エマルションをエマルション反応器に加えた。シリコーン油(350センチストークス)を約1000rpmで攪拌させながら、ぜん動ポンプによってゆっくりと反応器に加えた。次いで、混合物をn-ヘプタンに加えた。約2時間攪拌させた後、濾過と一晩の真空乾燥によってマイクロ粒子を単離した。
表11のIF-1製剤は、1%エキセンディン4負荷(50mg/mLのエキセンディン4)と30mMの酢酸ナトリウム(PH4〜4.5)中の1%スクロース(50mg/mLのスクロース)と3Aと50:50PLG[ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、25kD Mol.Wt.、IV=0.24(dL/g)]を有した。
表11のIF-2製剤は、3%エキセンディン4(水中)、2%スクロース、4A中の0.5%硫酸アンモニウム、50:50PLG[ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、Mol.Wt.45-64kD、IV=0.45-0.47(dL/g)]を有した。
極低温処理
インスリン含有マイクロ粒子およびhFSH含有マイクロ粒子を、Herbertらに付与された米国特許第5,922,253号およびGombotzらに付与された米国特許第5,019,400号(両者の全教示は、参照により本明細書に援用される)に記載の方法にしたがって調製した。
該処理の工程の概要は以下の通りである。
ポリマーを適当なポリマー溶媒に溶解することによるポリマー溶液の形成
該ポリマー溶液へのタンパク質凍結乾燥物の添加によるポリマー/タンパク質混合物の形成
ポリマー/タンパク質混合物の任意のホモジネーション
超音波処理または他の液滴形成手段によるポリマー/タンパク質混合物の霧化、および液体窒素との接触による液滴の凍結
ポリマー/タンパク質液滴から抽出溶媒(例えば、−80℃エタノール)中へのポリマー溶媒の抽出、それによるポリマー/タンパク質マトリックス含有粒子の形成
ろ過による抽出溶媒からの粒子の単離
蒸発による残留溶媒の除去
注射可能製品を提供するための粒子のサイズ調整。
インスリン含有マイクロ粒子
インスリン含有マイクロ粒子を、Cincinnati, OhioのAlkermes, Inc.から購入したポリマー(カタログ番号5050DL2.5Aを有し、50:50のラクチド/グリコリド比およびクロロホルム中で測定したとき0.24のIVを有するポリ(ラクチド−コ−グリコリド)25 kDポリマーである)を用いて調製した。インスリンは、Sigma, St. Louis, MOから購入した組換えヒトインスリンであった。インスリンの名目上負荷は10%(実負荷5.8%)であった。
hFSH含有マイクロ粒子
使用したポリマーは、Cincinnati, OHのAlkermes, Inc.から購入した。このポリマーは、50:50のラクチド;グリコリド比を有し、10 kDの分子量およびカルボン酸末端基を有するポリ(ラクチド−コ−グリコリド)である。
タンパク質凍結乾燥物は、10% FSH、80%スクロースおよび10%リン酸塩を有する安定化FSH製剤であった。この凍結乾燥物は、スクロースおよびリン酸ナトリウムの溶液をバルク薬物に添加することにより調製した。次いで、製剤化された各溶液を、噴霧凍結乾燥して凍結乾燥粉末を作製した。タンパク質凍結乾燥物を持続放出組成物の乾燥(dy)総重量に対して0.5% rhFSHで負荷した。
トリアムシノロン含有マイクロ粒子の調製
トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子(2%負荷)を、以下のようにして調製した。42 mgのトリアムシノロンアセトニドをベンジルアルコールに溶解した。次いで、トリアムシノロン溶液を、約24.3 mLの6% PLG(Cincinnati, OhioのAlkermes, Inc.から購入したポリマー(カタログ番号5050DL2.5Aを有し、50:50のラクチド/グリコリド比およびクロロホルム中で測定したとき0.24のIVを有するポリ(ラクチド−コ−グリコリド)25 kDポリマーである)塩化メチレン溶液に添加した。得られた均一な溶液を、5% PVAの攪拌溶液に添加した。エマルジョンの顕微鏡検査により液滴の直径が約150〜75ミクロンであることが示されるまで、攪拌速度を上げた。次いで、エマルジョンを、攪拌冷水にゆっくりと添加した。約45分の攪拌後、懸濁液を4℃で沈降させた。マイクロ粒子をろ過により回収し、冷水で洗浄し、凍結し、凍結乾燥により乾燥させた。
プラセボマイクロ粒子の調製
プラセボマイクロ粒子は、トリアムシノロンマイクロ粒子の調製方法にしたがい、トリアムシノロン非存在で調製した。
ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子の調製
ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子は、トリアムシノロンマイクロ粒子について先に詳述した手順にしたがって、2%または20%負荷のいずれかで調製した。
ブデソニド含有マイクロ粒子の調製
ブデソニド含有マイクロ粒子は、トリアムシノロンマイクロ粒子について先に詳述した手順にしたがって調製し、2.0%または2.2%負荷を有した。
デキサメタゾン含有マイクロ粒子の調製
デキサメタゾン含有マイクロ粒子は、トリアムシノロンマイクロ粒子について先に詳述した手順にしたがって調製し、2%負荷を有した。
実施例1
同時投与後のエリスロポエチン含有マイクロからのエリスロポエチン放出に対するヒドロコルチゾンまたはトリアムシノロンの薬理学的効果
酢酸ヒドロコルチゾンまたはトリアムシノロンジアセテートをインビボで雄性Sprague-Dawleyラットに同時投与した場合の、エリスロポエチン(EPO)含有マイクロ粒子から放出されたEPOに対する薬物動態学的(PK)/薬力学的(PD)応答を測定した。使用した動物の総数は、16匹であり、平均体重は、400〜450 gmであった。動物は、試験前に少なくとも6日間、順化させた。
免疫抑制
ラットを、第0〜14日に毎日(日曜以外)、およびその後は1週間に3回、シクロスポリン(Sandimmune, Sandoz; CS)5mg/kg ipで免疫抑制した。第0日および第1日は、動物に、シクロスポリンとともに全身ヒドロコルチゾンを与えた。
マイクロ粒子投与
動物を5%ハロタンで麻酔した。各動物を剃毛し、背中をアルコールで拭いた。以下の表1にしたがって、酢酸ヒドロコルチゾン(Sigma Fine Chemecals, カタログ番号86H1304)またはトリアムシノロンジアセテート(Sigma Fine Chemecals, カタログ番号127F0812)とともにあらかじめバイアルに封入したEPO含有マイクロ粒子を、0.75mLビヒクル(3%カルボキシメチルセルロース、0.1% Tween20、0.9% NaCl、pH約6)を用いて再懸濁した。マイクロ粒子は、上記のようにして調製した。マイクロ粒子を、1mL注射器に取り付けた21ゲージ薄壁針を用いて肩甲骨間部位に注射した。動物には、単独(A群)、あるいは合計5 mgの酢酸ヒドロコルチゾン(B群)または1 mg(C群)もしくは5 mg(D群)のトリアムシノロンジアセテートとの組み合わせのいずれかで合計10,000 UのEPOを与えるように投薬した。埋め込み後35日間動物を追跡した。
Figure 2006505562
評価パラメータ
EPO血清レベルを評価するため、血清試料(400μL)を、マイクロ粒子投与に対して以下の日に尾静脈から採取した:前採血(pre-bleed)、第1、2、4、7、10、14、17、21、24、28、31および35日。凝固後、試料を遠心分離し、-70℃で凍結した。血清EPOレベルを、ELISA(Genzyme)により製造業者の指示書(カタログ番号80-3775-00)にしたがって定量した。
毛管を用いて8000rpmで5分間遠心分離した後、ヘマトクリットを手動で評価した(1群あたり4匹の動物)。また、ヘマトクリットを、マイクロ粒子投与に対して以下の間隔で測定した:前採血、第1、4、7、10、14、21、28および35日。
結果
EPO血清レベル
ラットにヒドロコルチゾンまたはトリアムシノロンと同時投与したEPO含有マイクロ粒子からのEPOの放出の効果の結果を図1に示す。図1は、EPO含有マイクロ粒子、酢酸ヒドロコルチゾン(5 mg)と混合したEPO含有マイクロ粒子、またはトリアムシノロンジアセテート(1 mgまたは5 mg)と混合したEPO含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清EPOレベル(mU/ml)の時間(日)に対するグラフである。図1に示すように、約10,000mU/mL付近またはそれ以上の初期ピーク後、血清EPOレベルは、第17日まで一定に減少した。第24日までには、処置群の明白な分類が観察された。EPO単独処置群(A群)は、39.7 mU/mL ± 32.66 mU/mLに低下した。EPO含有マイクロ粒子に加えて第2の薬剤を与えた群は、210 ± 32.66 mU/mL(B群)、127.53 ± 66.7 mU/mL(C群)および302.3 ± 90.5 mU/mL(D群)で、より高い血清レベルを示した。第35日にA群およびC群は、検出限界未満に低下したが、5 mgヒドロコルチゾン(B群)または5 mgトリアムシノロン(D群)のいずれかを与えた2群は、なお、それぞれ241.5 ± 43.9 mU/mLおよび433.18 ± 177.37 mU/mLの血清EPOレベルを有した。
これらの結果は、トリアムシノロンまたはヒドロコルチゾンの同時投与が、EPO含有マイクロ粒子からの放出後の循環EPOの持続時間を増加させることを示す。
ヘマトクリット試験
EPO含有マイクロ粒子を投与、またはEPO含有マイクロ粒子とヒドロコルチゾンもしくはトリアムシノロンを同時投与したラットのヘマトクリット試験の結果を図2に示す。図2は、EPO含有マイクロ粒子、酢酸ヒドロコルチゾン(5 mg)と混合したEPO含有マイクロ粒子、またはトリアムシノロンジアセテート(1 mgまたは5 mg)と混合したEPO含有マイクロ粒子を投与したラットにおけるヘマトクリット値(%)の時間(日)に対するグラフである。ヘマトクリット値は、すべての群で、試験初期では一定に増加し、第24日までに安定状態に達し、このとき、すべての動物は、60%を超えるヘマトクリット値を有した。ヘマトクリット値に関して群間に有意差はなかったが、値は、第36日に、EPOのみを与えた動物(A群動物)において減少したようであった。これは、EPO含有マイクロ粒子単独を投与した動物(A群)およびEPO含有マイクロ粒子+1 mg トリアムシノロンを投与した動物(C群)においてヘマトクリット値が60%半ばに減少したが、より高レベルのヒドロコルチゾン(B群)またはトリアムシノロン(D群)を与えた群は、なお70%以上であるヘマトクリット値を有したという事実により証明された。
組織病理学
高用量のトリアムシノロンジアセテートで処置したラット(5 mg; D群)において、第35日での検死において見られた残留ポリマーの量は、ヒドロコルチゾン(5 mg; B群)または低用量(1 mg)のトリアムシノロンジアセテート(C群)を投与した動物におけるよりも多かった。マイクロスフェアデポット(depot)を重壘(overlying)した皮膚の色は、BおよびD群のほとんどのラットにおいて青白かった。また、EPO含有マイクロ粒子とヒドロコルチゾンまたはトリアムシノロンジアセテートとの同時投与は、皮下組織におけるマイクロスフェアデポットの周囲の線維増多の量を減少させ、マイクロスフェア塊内で通常起こる肉芽腫炎症反応の強度を低下した。
これらの結果は、トリアムシノロンおよびヒドロコルチゾンが注射部位における炎症を低減することを示す。
実施例2
共カプセル化したEPOとヒドロコルチゾンとを含有するマイクロ粒子の投与およびヒドロコルチゾンと同時投与したEPO含有マイクロ粒子
免疫不全ヌードラット(Tac: N: NIH-rnufDF, 体重範囲: 350〜450 gm)への、共カプセル化したEPOと種々のレベル(0, 0.25, 2および14%)のヒドロコルチゾンとを含有するマイクロ粒子、およびヒドロコルチゾンと同時投与したEPO含有マイクロ粒子の投与の薬力学的および薬物動態学的効果を調べた。
EPO含有マイクロ粒子、および共カプセル化したEPOとヒドロコルチゾンとを含有するマイクロ粒子の調製
EPO含有マイクロ粒子を上記の手順にしたがって調製した。0.25%、2%および14%[%は、名目上ヒドロコルチゾン負荷(w/w)をいう]で共カプセル化したヒドロコルチゾンとEPOとを含有するマイクロ粒子は、上記のようにして調製した。同時投与したヒドロコルチゾンは、Sigma, St. Louis, MOから購入した。
マイクロ粒子の投与
マイクロ粒子を、実施例1に記載のようにして投与し、表2に概要を示す。動物には、合計10,000単位のEPO含有マイクロ粒子(1群)、または0.25%ヒドロコルチゾン(2群)、2%ヒドロコルチゾン(3群)、14%ヒドロコルチゾン(4群)と共カプセル化した10,000単位のEPOまたは5 mgヒドロコルチゾンと同時投与した合計10,000単位のEPOを与えるように投薬した。未処理群(6群)もまた本試験に含めた。試料回収時間点は、前採血、第1、5、8、12、15、19、22、26、29、34、41、48および55日とした。
Figure 2006505562
評価パラメータ
EPO血清レベルを評価するため、血清試料(400μL)を、表2に示した日に尾静脈から採取した。凝固後、試料を約5分間約13000 rpmで遠心分離し、-70℃で凍結した。血清EPOレベルを、ELISA(Genzyme)により製造業者の指示書(カタログ番号80-3775-00)にしたがって定量した。
毛管を用いて8000rpmで5分間遠心分離した後、ヘマトクリットを手動で評価した(1群あたり3匹の動物)。また、ヘマトクリットを、表2に示した時間点で測定した。
結果
EPO血清レベル
ヒドロコルチゾンと共カプセル化または同時投与したEPO含有マイクロ粒子からのEPOの放出の効果の結果を図3Aに示す。図3Aは、種々のレベルのヒドロコルチゾンと共カプセル化したEPOを含有するマイクロ粒子、および酢酸ヒドロコルチゾン(5 mg)と混合したEPO含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清EPOレベル(mU/ml)の時間(日)に対するグラフである。図3Aに示すように、共カプセル化または同時投与のいずれかでヒドロコルチゾンを与えたすべての処置群は、循環EPO血清レベルの増加を示した。より具体的には、EPO単独処置ラットでは、血清EPOレベルは第26日に非検出可能レベルまで減少したが、0.25%のヒドロコルチゾンを与えた低用量群では第34日まで非検出可能限界に達しなかった。持続期間における用量依存的増加が見られ、このとき、それぞれ2%および14%ヒドロコルチゾンを用いた両群は、第41日に10 mU/mLの血清EPOレベルを有した。
ヘマトクリット試験
ヒドロコルチゾンと共カプセル化または同時投与したEPO含有マイクロ粒子からのEPOの放出の効果の結果を図3Bに示す。図3Bは、表2の群について、ラットにおけるヘマトクリット値(%)の時間(日)に対するグラフである。このグラフは、試験全体を通して未処置動物ではヘマトクリットが低いまま(45〜50%)であったが、処置ラットでは、60〜70%に達するヘマトクリット値が得られたことを示す。EPOのみを与えたラットにおけるヘマトクリットのベースラインへの戻りが第38日に観察されたが、ヒドロコルチゾンと共カプセル化したEPOを与えた群はすべて、少なくとも第56日までベースラインに戻らなかった。
実施例3
ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子と同時投与したか、またはトリアムシノロンアセトニドと混合したEPO含有マイクロ粒子
プラセボマイクロ粒子、ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子、またはトリアムシノロンアセトニドと混合したプラセボマイクロ粒子と混合したEPO含有マイクロ粒子のラットへの投与の薬力学的および薬物動態学的効果、ならびにかかる投与の免疫原性を調べた。
EPO含有マイクロ粒子、ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子、およびトリアムシノロンアセトニドと混合したプラセボマイクロ粒子の調製
EPO含有マイクロ粒子を先に概要を示した手順にしたがって調製した。ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子は、上記の手順にしたがって調製した。プラセボマイクロ粒子は、先に概要を示した手順にしたがって調製した。
マイクロ粒子の投与
マイクロ粒子の投与は、実施例1に記載の通りとし、表3に概要を示す。動物に、合計100 mgのプラセボマイクロ粒子(A群)、5 mgのトリアムシノロンアセトニドと100 mgのプラセボマイクロ粒子との混合物(B群)、および100 mgの20% w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子(C群)との組み合わせで合計10,000単位EPOを与えるように投薬した。試料回収時間点は、前採血、第1、2、6、12、19、および26日とした。
Figure 2006505562
血清評価
EPO血清レベルを評価するため、0.4 mL試料を、表3に示した日に尾静脈から採取した(1群あたり4匹の動物)。凝固後、試料を遠心分離し、凍結した(-70℃)。血清EPOレベルを、ELISA(R&D Systems)により製造業者の指示書(カタログ番号 DEPOO)にしたがって定量し、データを用量および体重に対して正規化した。第12日から開始し、EPO抗体レベルについてもまた、ELISAを用いて毎週評価した。検出する抗体は免疫グロブリンの重鎖(γ)および軽鎖の両方と反応性であるため、このアッセイにより、すべての抗体サブクラスが検出される。ヘマトクリットアッセイ解析を、実施例1に記載のようにして行ない、マイクロ粒子投与の時間に対して以下の間隔:前採血、第1、2、6、12、19、および26日で試験した。
結果
血清EPOレベル
プラセボマイクロ粒子、プラセボマイクロ粒子と混合したトリアムシノロンアセトニド、ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子と混合したEPO含有マイクロ粒子からのEPOの放出を図4に示す。図4は、上記製剤の各々を投与したラットにおける血清EPOレベル(mU/mL)の時間(日)に対するグラフである。図4に示すように、血清EPOレベルは、対照群(EPO含有マイクロ粒子およびプラセボマイクロ粒子を投与した動物;A群)において急激に低下し、第12日以降は、EPOは検出されなかった。
第6日〜第19日の間の平均血清EPOレベル(定常状態)は、A群の対照動物での7.23 ± 7.12 mU/mL(p<.05)に比べ、EPO含有マイクロ粒子+プラセボマイクロ粒子と混合したトリアムシノロンを投与した動物(B群)において148.6 ± 102.9 mU/mLであった。ヒドロコルチゾンマイクロスフェア処置後、定常状態の値は、96.12 ± 29.7 mU/mLであった(p<0.01)。
ヘマトクリット試験
EPO含有マイクロ粒子+プラセボマイクロ粒子、プラセボマイクロ粒子と混合したトリアムシノロンアセトニド、およびヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子の投与のヘマトクリット値に対する結果を図5に示す。図5は、上記製剤の各々を投与したラットにおけるヘマトクリット値(%)の時間(日)に対するグラフである。図5は、全試験での群の平均ヘマトクリットを示す。EPO含有マイクロ粒子+プラセボマイクロ粒子を与えた対照群(A群)でのヘマトクリットは、第0日〜第6日まで正常に増加した。しかしながら、第6日以降は、第6日の60.6% ± 3.11%から第33日の47.0% ± 3.56%まで、ヘマトクリット値において一定の低下があった。EPO含有マイクロ粒子+コルチコステロイドを投与した群の動物は、第12日までに対照群よりも有意に高いヘマトクリットレベルに達した。プラセボマイクロ粒子と混合したトリアムシノロンアセトニドと同時投与したEPOマイクロ粒子は、第19日に、対照(56.0% ± 6.68)よりも有意に高い(p<.05)極大の69.3% ± 3.3%までのヘマトクリット値を誘導した。20%ヒドロコルチゾンを負荷したEPO含有マイクロ粒子(C群)もまた、70.5% ± 1.91%(p<.05)の高ヘマトクリットの維持を補助した。このため、プラセボマイクロ粒子とのヒドロコルチゾンマイクロ粒子および混合されたトリアムシノロンアセトニドの投与は、同等の薬力学効果を有した。
EPO含有マイクロ粒子および種々の第2の薬剤の免疫原性
EPO含有マイクロ粒子から放出されたEPOにより惹起された免疫応答、および第2の薬剤の抗体産生に対する影響を評価するため、血清を、抗EPO抗体の存在および力価について、ELISAにより試験した。この評価の結果を図6A、6Bおよび6C(それぞれ、第12、19および33日にアッセイ)に示す。発生のパーセント対幾何平均力価を図6A、6Bおよび6Cに示す。これらは、投与後、第12日(図6A)、第19日(図6B)および第33日(図6C)において、合計100 mgのプラセボマイクロ粒子との組み合わせで合計10,000単位のEPOを投与したラットの血清において検出されたEPOに対する抗体発生(力価)のグラフである。
図6Aに示されるように、第12日では、EPO含有マイクロ粒子+プラセボマイクロ粒子と混合したトリアムシノロンアセトニドで処置した群(B群)を除き、対照群およびヒドロコルチゾン群は、ある程度のレベルの抗体を有する動物を75〜100%有した(n=4/群)。さらに、第19日までには(図6B)、B群の1匹の動物のみが、抗EPO抗体を有し、力価は1800であった。すべての他の群は、ある程度のレベルの抗体の検出を伴う動物を100%有した。第33日までには(図6C)、トリアムシノロン処置B群動物における発生は、他の群において100%の発生であるのに比べ、75%まで増加した。
群間でのEPO抗体力価の比較により、トリアムシノロンアセトニド処置B群動物を除き、力価は第12日では類似する(図6A;288〜600)ことが示された。第19日までには、力価は、対照群およびヒドロコルチゾン群において増加したが、トリアムシノロンアセトニド処置群では増加しなかった(図6B)。第33日でのトリアムシノロンアセトニド処置動物における力価は、対照群における力価の約50%であった。
これらの試験の結果は、トリアムシノロンアセトニドが、被験体に送達すべきタンパク質を含有するマイクロ粒子とともに同時投与すると、抗体応答を低減したことを示す。
実施例4
デキサメタゾン含有マイクロ粒子、ブデソニド含有マイクロ粒子、およびトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と同時投与したEPO含有マイクロ粒子
プラセボマイクロ粒子、トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子、デキサメタゾン含有マイクロ粒子およびブデソニド含有マイクロ粒子と混合したEPO含有マイクロ粒子のラットへの投与の薬力学的および薬物動態学的効果を調べた。
マイクロ粒子の調製
EPO含有マイクロ粒子を上記の手順にしたがって調製した。デキサメタゾン含有マイクロ粒子、ブデソニド含有マイクロ粒子およびトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子は、上記のようにして調製した。プラセボマイクロ粒子は、先に概要を示した手順にしたがって調製した。
免疫抑制
ラットを、14日間、毎日(日曜以外)、およびその後3回/週で5mg/kgのシクロスポリン(Sandimmune, Sandoz; CS)のi.p.のみの投与により免疫抑制した。
マイクロ粒子の投与
マイクロ粒子の投与は、実施例1に記載の通りとし、表4に概要を示す。動物に、表4に記載のカプセル化コルチコステロイドとの組み合わせで合計10,000単位のEPOを与えるように投薬した。試料回収時間点は、前採血、第1、2、5、8、12、15、19、22、26、29、33および36日とした。
Figure 2006505562
血清評価
EPO血清レベルを評価するため、0.4 mL試料を、表4に示した日に尾静脈から採取した(1群あたり4匹の動物)。凝固後、試料を遠心分離し、凍結した(-80℃)。血清EPOレベルを、ELISA(R&D Systems)により製造業者の指示書(カタログ番号 DEPOO)にしたがって定量し、データを用量および体重に対して正規化した。
ヘマトクリット解析を、実施例1に記載のようにして行ない、表4に示した時間点で試験した。
結果
血清EPOレベル
プラセボマイクロ粒子、デキサメタゾン含有マイクロ粒子、ブデソニド含有マイクロ粒子、およびトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と混合したEPO含有マイクロ粒子からのEPOの放出を図7Aに示す。図7Aは、上記製剤の各々を投与したラットにおける血清EPOレベル(mU/mL)の時間(日)に対するグラフである。図7Aに示すように、EPO含有マイクロ粒子とともにトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子、デキサメタゾン含有マイクロ粒子およびブデソニド含有マイクロ粒子を同時投与した結果としての生物学的利用能の有意な改善が認められ、放出の持続期間の顕著な延長を伴う。例えば、EPO含有マイクロ粒子と同時投与したトリアムシノロンアセトニドマイクロ粒子で処置した群は、放出の持続期間および定常状態の値に関して対照(プラセボ)と最も大きな差を有する。この試験は、第28日で終了し、その時点で、トリアムシノロン処置動物では、なお検出可能な血清EPOレベル(>12.5 mIU/mL)があった。定常状態(第7〜25日)値は、対照と比べ、この群において、60.36 mIU/mL ± 7.7 mIU/mL対(対照において)19.45 mIU/mL ± 5.28 mIU/mL(p<0.001)と、有意に多かった。また、デキサメタゾンおよびブデソニドの両方は、対照に比べ、55.2 ± 10.7 mIU/mLおよび43.7 ± 9.8 mIU/mL(p<0.01)と、有意に高い定常状態値(第7〜25日)を有した。
ヘマトクリット試験
プラセボマイクロ粒子、デキサメタゾン含有マイクロ粒子、ブデソニド含有マイクロ粒子、およびトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と混合した
EPO含有マイクロ粒子の投与のヘマトクリット値に対する結果を図7Bに示す。図7Bは、上記製剤の各々を投与したラットにおけるヘマトクリット値(%)の時間(日)に対するグラフである。すべての群は、最大ヘマトクリットの時点において対照よりも有意に高かった。例えば、第11日までに、プラセボにおけるヘマトクリットは、その最大67 ± 2.2%に達した。しかしながら、トリアムシノロンアセトニドは、第21日に72.5 ± 4.4の極大ヘマトクリット応答を誘導した。また、この群でデキサメタゾンは、ヘマトクリットを増加させることが認められ、この群の平均は第14日において最高の74.3 ± 2.6%であった。ブデソニドもまた、ヘマトクリットを増加させることが認められ、第11日において76.8% ± 2.5%であった。
実施例5
種々の用量でブデソニド含有マイクロ粒子およびトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と同時投与したEPO含有マイクロ粒子および共カプセル化
プラセボマイクロ粒子、トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子およびブデソニド含有マイクロ粒子と混合したEPO含有マイクロ粒子、ならびに共カプセル化したEPOおよびトリアムシノロンを有するマイクロ粒子のラットへの投与の薬力学的および薬物動態学的効果を調べた。
マイクロ粒子の調製
EPO含有マイクロ粒子を上記の手順にしたがって調製した。ブデソニド含有マイクロ粒子およびトリアムシノロン含有マイクロ粒子は、上記のようにして調製した。プラセボマイクロ粒子は、上記の手順にしたがって調製した。共カプセル化したEPOおよびトリアムシノロンを有するマイクロ粒子は、上記のようにして調製した。
免疫抑制
ラットを、14日間、毎日(日曜以外)、およびその後3回/週で5mg/kgのシクロスポリン(Sandimmune, Sandoz; CS)をi.p.のみで投与することにより免疫抑制した。
マイクロ粒子の投与
マイクロ粒子の投与は、実施例1に記載の通りとし、表5に概要を示す。動物に、表5に記載のトリアムシノロンアセトニドと共カプセル化したか、または別個にカプセル化したコルチコステロイドとの組み合わせで、合計10,000単位EPOを与えるように投薬した。試料回収時間点は、前採血、第1、2、5、8、12、15、19、22、26、29、33および36日とした。
Figure 2006505562
血清評価
EPO血清レベルを評価するために、1〜7日目まで尾静脈から0.4mL試料を収集し、表5に示される残りの日に0.5mLの試料を収集した(群当たり4匹)。凝固後、試料を遠心分離し、凍結させた(-80℃)。血清EPOレベルをELISA(R&D Systems)により製造業者の指示書(Cat.No.DEP00)に従って定量し、データを投薬量および体重について標準化した。
ヘマトクリット分析を実施例1に記載のように行い、表5に示す時点で試験した。
結果
血清EPOレベル
プラセボマイクロ粒子、トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子、およびブデソニド含有マイクロ粒子と混合したEPO含有マイクロ粒子ならびに共カプセル化されたEPOおよびトリアムシノロンアセトニドを有するマイクロ粒子からのEPOの放出を図8Aに示す。これは、時間(日)に対する上記の製剤の各々を投与したラットにおける血清EPOレベル(mU/mL)の経過のグラフである。図8Aに示されるように、ブデソニド処理およびトリアムシノロン処理した動物は両方ともEPOの放出期間の延長を示した。例えば、25mgおよび50mgのブデソニド群ならびに20mgトリアムシノロン群は両方とも、29日目の研究の終わりまで検出可能な血清レベルのEPOを有した。このとき、トリアムシノロン処理動物におけるEPOの検出可能な血清レベルは、>14.0mIU/mLであり、ブデソニド群(25mgおよび50mg)は、13.3mIU/mLおよび13.4mIU/mLそれぞれのレベルを有した。全ての処理群は、定常状態の血清レベル(5〜22日目)において有意な増大を示し、破裂後(5〜33日目)AUC(濃度曲線下面積)は有意に増大した。
ヘマトクリット試験
プラセボマイクロ粒子、トリアムシノロン含有マイクロ粒子、およびブデソニド含有マイクロ粒子と混合したEPO含有マイクロ粒子ならびに共カプセル化されたEPOおよびトリアムシノロンを有するマイクロ粒子の投与の結果を図8Bに示す。これは時間(日)に対する上記の製剤の各々を投与したラットにおけるヘマトクリット値(%)のグラフである。図8Bは、トリアムシノロンおよびブデソニド群が両方とも類似した経過でパックされた赤血球体積を上昇させたことを示す。
実施例6
小胞刺激ホルモン含有マイクロ粒子からの小胞刺激ホルモンの放出に対する第2薬剤含有マイクロ粒子の局所送達の効果
ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子またはトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と共に雄Sprague-Dawleyラットにインビボで同時投与されたときのhFSH含有マイクロ粒子から放出されたヒト小胞刺激ホルモン(hFSH)に対する薬物動態学的応答が測定された。
hFSH含有マイクロ粒子、ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子、およびトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子の調製
ヒトFSH含有マイクロ粒子を上記の手順に従って調製した。ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子を上記の手順に従って調製した。トリアムシノロン含有マイクロ粒子を上記のように調製した。プラセボマイクロ粒子を上記の手順に従って調製した。
マイクロ粒子の投与
マイクロ粒子投与および試料収集を実施例1に記載のように行った。処置群を表6に要約する。動物を、全75mgのプラセボマイクロ粒子(群A)、10mgの2%w/wトリアムシノロンマイクロ粒子(群B)、または15mgの2%w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子(群C)と組み合わせた全15mgのhFSH含有マイクロ粒子を投与した。本研究のラットをシクロスポリン(Sandimmune, Sandoz; CS)、5mg/kgのみのipで毎日14日間、その後週に3回免疫抑制した。試料収集時点は、前採血(pre-bleed)、6時間、12時間、1、2、4、7、10、14、17、21、24、28、31、35および38日目であった。
Figure 2006505562
評価パラメータ
血清HFSHレベル
血清hFSHレベルを測定するために、0.4mLの血清を表6に示された日に尾静脈から収集した(グループ当たり4匹の動物)。凝固後、試料を遠心分離し、凍結させた(-70℃)。血清hFSHレベルを製造業者の指示に従ってELISAにより定量した(American Research Products; Cat.No.P-2035)。
結果
血清HFSHレベル
プラセボマイクロ粒子ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子またはトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子のいずれかと共に同時投与されたhFSH含有マイクロ粒子の投与後、血清試料を表6に示されるように収集し、製造業者の指示(American Research Products; Cat.No.P-2035)に従って血清hFSHレベルについてELISAにより試験した。図9は時間(日)に対する、全75mgのプラセボマイクロ粒子、10mgの2%w/wトリアムシノロンアセトニドマイクロ粒子、または15mgの2%w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子と組み合わせたhFSH含有粒子を投与したラットにおける血清hFSHレベル(mIU/mL)のグラフの形態で研究の経過の間の各群の薬物動態学的プロフィールを示す。図9に示されるように、hFSHの血清レベルにおける破裂相の間には有意な差異はなく、140.8±35.2mIU/mL〜200.3±35.3mIU/mLの範囲のCmax値を有した。hFSH放出プロフィールは、全ての群で二相曲線を示し、血清レベルは4日目まで減少し、10日目に再びピークに増大した。ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子で処理したラット(群C)におけるhFSHの10日目の血清レベルは、114.1±18.9mIU/mLで最も高かったが、このレベルは、プラセボマイクロ粒子を与えたラット(群A)におけるレベルと有意には異なっていなかった(69.0±20.1mIU/mL)。21日目までに、ヒドロコルチゾン処理動物における血清hFSHレベル、群Cは、検出限界未満に低下した。対照群Aは、21日目までに1.3±2.6mIU/mLの血清レベルを有し、また24日目までに検出可能なレベル未満になった。
しかし、トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子(群B)と共に同時投与したhFSH含有マイクロ粒子で処理した全てのラットにおける血清レベルは、24日目に約10mIU/mLの血清レベルを有し、ここで動物は注射部位分析のために安楽死させた。血清レベルは、対照動物と比べて21日目から24日目に有意に高かった。
結果は、トリアムシノロンが治療有効レベルのFSHの放出期間を延長することにより同等の投薬量のヒドロコルチゾンよりも有効でありうることを示唆する。
実施例7
小胞刺激ホルモン含有マイクロ粒子からの小胞刺激ホルモンの放出における第2薬剤含有マイクロ粒子の局所送達の効果
Sprague-Dawleyラットにトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と共にインビボで同時投与したときのhFSH含有マイクロ粒子から放出されるヒト小胞刺激ホルモン(hFSH)に対する薬物動態応答を測定した。
hFSH含有マイクロ粒子、ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子、およびトリアムシノロン含有マイクロ粒子の調製
ヒトFSH含有マイクロ粒子を上記の手順に従って調製した。トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子を上記のように調製した。プラセボマイクロ粒子を上記の手順に従って調製した。
マイクロ粒子の投与
マイクロ粒子投与および試料収集を実施例1に記載のように行った。処理群を表7に要約した。全100mgのプラセボマイクロ粒子(群A)、ならびに10mgの2%w/wトリアムシノロンマイクロ粒子および90mgのプラセボマイクロ粒子(群B)と組み合わせて全15mgのhFSH含有マイクロ粒子を動物に与えた。本研究のラットをシクロスポリン(Sandimmune, Sandoz; CS)で毎日5mg/kgのみのip(日曜日を除く)を14日間、その後、週当たり3回免疫抑制した。試料収集時点は、前採血、6時間、12時間、および1、2、4、7、10、14、17、21、23、27および30日であった。
Figure 2006505562
評価パラメータ
血清HFSHレベル
血清hFSHレベルを測定するために、0.4mLの血清を、表7に示される日に尾静脈から収集した(群当たり4匹の動物)。凝固後、試料を遠心分離し、凍結させた(-70℃)。血清hFSHレベルを製造業者の指示(American Research Products; Cat.No.P-2035)に従ってELISAにより定量した。
結果
血清HFSHレベル
プラセボマイクロ粒子、またはトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子+プラセボと共に同時投与したhFSH含有マイクロ粒子の投与後に血清試料を表7に示されるように収集し、製造業者の指示(American Research Products; Cat.No.P-2035)に従って血清hFSHレベルについてELISAにより試験した。図10は、時間(日)に対する、全100mgのプラセボマイクロ粒子または10mgの2%w/wトリアムシノロンアセトニドマイクロ粒子および90mgのプラセボマイクロ粒子と組み合わせてhFSH含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清hFSHレベル(mIU/mL)のグラフの形態で研究の過程の間の各群の薬物動態学的プロフィールを示す。図10に示されるように、トリアムシノロンアセトニド処理動物は、6時間から3日目の時点まで群A(FSHマイクロ粒子単独)と比べて血清FSHレベルにおいて有意な減少を示した。例えば、10時間の時点で、群Aの血清FSHレベルは218.3±56.6mIU/mLであり、一方、トリアムシノロンアセトニン処理群ではわずか102.2±17.6mIU/mLであった。さらに、トリアムシノロン処理群の全体の放出プロフィールは、20日目に対照群と比べて血清FSHレベルにおいて有意な増大を示した。
実施例8
インスリン含有マイクロ粒子からのインスリンの放出に対する第2薬剤の局所送達の効果
雄Sprague-Dawleyラットに投与したインスリン含有マイクロ粒子の薬物動態学的プロフィールに対するヒドロコルチゾンおよびトリアムシノロンアセトニドの効果を評価した。
インスリン含有マイクロ粒子、トリアムシノロン含有マイクロ粒子およびヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子の調製
インスリン含有マイクロ粒子を上記のように調製した。トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子を上記のように調製した。酢酸ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子を上記のようにして調製した。
マイクロ粒子の投与
マイクロ粒子投与を実施例1に記載のように行い、処理群を表8に要約した。60mgのインスリン含有マイクロ粒子+75mgのプラセボ(群A)、10mgの2%w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子(群B)および15mgの2%w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子(群C)をラットに投与した。本研究のラットをシクロスポリン(Sandimmune, Sandoz; CS)で毎日5mg/kgのみのipで14日間(日曜日を除く)、その後週に3回免疫抑制した。試料収集時点は、前採血、6時間、12時間、ならびに1、2、4、7、10、14、17、21、24、28、31、35および38日であった。
Figure 2006505562
血清評価
血清インスリンレベルを評価するために、0.4mL試料の血清を表8に示される日に尾静脈から収集した(群当たり4匹の動物)。凝固後、試料を遠心分離し、アリコートに分け(3セット、54μL各チューブ)、凍結させた(-80℃)。血清インスリンレベルを製造業者の指示(Cat.No.008-10-1132-01)に従ってELISA(ALPCO)により定量した。
RNA分析:
製造業者により記載されたようにQiagen RNeasyキットを用いてミクロスフェアベッドからRNAを抽出した。精製RNAを用いて、製造業者により記載されるようにPromegaのReverse Transcriptaseキットを使用してcDNAを合成した。オステオポンチンcDNAをリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応およびOligos Etc., Wilsonville, ORから入手したオステオポンチン特異的プライマーを用いて試料中で測定した。オステオポンチンmRNAコピー数をGAPDH mRNAレベルに標準化した。
結果
血清インスリンレベル
プラセボマイクロ粒子、ヒドロコルチゾンまたはトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と共に同時投与したインスリン含有マイクロ粒子の投与後、血清試料を表8に示されるように収集し、ELISA(ALPCO Ultrasensitive Insulin)により血清インスリンレベルについて試験した。図11は、時間(日)に対する、60mgのインスリン含有マイクロ粒子+75mgのプラセボ、10mgの2%w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子または15mgの2%w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清インスリンレベル(mIU/mL)のグラフの形態で研究の過程の間の各群に関する薬物動態学的プロフィールを示す。図11に示されるように、インスリンの血清レベルにおける破裂相の間には対象と比較して処理群に有意な差異はなかった。インスリン放出プロフィールは、全ての群で安定な放出曲線を示し、2日目までに血清レベルは低下し、約17日までわずかに増加した。
破裂後の血清インスリンレベルの減少後、最も高い血清レベルは約17日目に生じた。17日目に、インスリン含有マイクロ粒子+トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子(群B)は、79.8±28.5でインスリン含有マイクロ粒子+プラセボマイクロ粒子を投与した対照動物(33.3±20.08mIU/mL)よりも有意に高かった。さらに、群Bの動物のみの17日後の血清インスリンレベルは、対照群(群A)よりも有意に高いままであった。対照群は、35日目までに2.5±3.8mIU/mLの血清レベルを有した。しかし、トリアムシノロンと共に同時投与されたインスリンマイクロ粒子で処置したラットにおける血清レベルは、31日目に30.5±10.8mIU/mLで有意に高かった。これらの結果は、トリアムシノロン含有粒子がインスリン含有マイクロ粒子の持続放出特性を増大させたことを示す。
生物学的利用能
生物学的利用能に関して、インスリンマイクロ粒子(群B)と共に同時投与されたトリアムシノロンマイクロ粒子を与えた群は、2045.0±620.3mIU/mLで最も高い濃度曲線下面積を有し(表5)、これは表9に示されたように1021.3±396.7mIU/mLの対照動物(群A)よりも有意に高かった(p=0.05)。破裂後のAUC(2〜35日)は、対照における614.6±213.9mIU/mLと比べて1744.8±582.4mIU/mLでトリアムシノロンアセトニド処理ラットが最も高く、破裂後のAUCにおけるこの差異は有意であった(p=0.05)。さらに、2〜38日間の平均血清インスリンレベルは、対照と比べてトリアムシノロンアセトニド処理動物において高く(対照群16.9±5.9、トリアムシノロン群48.0±16.4)、対照とは有意に異なっていた(p<0.05)。これらのデータは、トリアムシノロンがマイクロ粒子からのインスリン放出の生物学的利用能を増大させることを示す。
Figure 2006505562
注射部位分析
RT-PCR
注射の14日後にミクロスフェアベッドから抽出されたオステオポンチンmRNAのレベルを、リアルタイムトランスクリプターゼPCRおよびOligs Etc. Wilsonville, ORから入手したオステオポンチン特異的マーカーにより測定した。リアルタイムリバーストランスクリプターゼ分析の結果を図12に示す。これは、60mgのインスリン含有マイクロ粒子+75mgのプラセボ(プラセボ)、10mgの2%w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子(トリアムシノロン)または15mgの2%w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子(ヒドロコルチゾン)を投与したラットにおける投与の14日後のプラセボオステオポンチンmRNA発現レベル(コピー数/50ng cDNA)のヒストグラムである。図12に示されるように、トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子とインスリン含有マイクロ粒子との同時注射は、プラセボマイクロ粒子対照よりも93%低いオステオポンチンmRNAレベルに対して最も劇的な効果を有した。ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子は、対照と比べてオステオポンチンmRNAレベルを73%抑制した。
これらの結果は、トリアムシノロンアセトニド含有またはヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子とインスリン含有マイクロ粒子との同時投与により、処理ラットの炎症後サイトカインオステオポンチンのレベルの減少を測定することにより評価されるように、炎症が減少したことを示す。
免疫組織化学
注射部位の免疫組織化学分析もまた行った。これらの研究は、インスリン含有マイクロ粒子と共に同時投与されたトリアムシノロンマイクロ粒子が、注射後14日目にインスリン含有マイクロ粒子へのマクロファージ、単球、およびT細胞の浸潤を劇的に減少させることを示した。ヒドロコルチゾンマイクロ粒子はまた、炎症細胞補充を減少させるが、それらの効果は、トリアムシノロンマイクロ粒子よりも低い。
実施例9:インスリン含有マイクロ粒子からのインスリンの放出およびサイトカイン発現に対する第2薬剤を含有するマイクロ粒子の局所送達の効果
プラセボマイクロ粒子、またはトリアムシノロンアセトニドまたはヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子と共に雄Sprague-Dawleyラットに同時投与したインスリン含有粒子からのインスリンの放出、および注射部位での種々のサイトカインの発現に対する効果を測定した。
インスリン含有マイクロ粒子、トリアムシノロン含有マイクロ粒子およびヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子の調製
インスリン含有マイクロ粒子を上記のように調製した。トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子および酢酸ヒドロコルチゾン含有粒子を実施例8に記載されるように調製した。プラセボマイクロ粒子は実施例8で使用したものと同じであった。本研究で使用したラットは、実施例8に記載されるようにシクロスポリンを用いて免疫抑制した。
マイクロ粒子の投与
マイクロ粒子投与、試料収集および分析は、実施例8に記載したとおりであり、表10に要約した。60mgのインスリン含有マイクロ粒子+25mgのプラセボ(群A)、10mgの2%w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子(群B)または15mgの2%w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子(群C)の投薬量をラットに投与した。試料収集時点は、前採血、6時間、12時間、ならびに1、2、4、7、14、21、28、および35日であった。
Figure 2006505562
評価パラメータ
血清インスリンレベル
血清インスリンレベルを測定するために、マイクロ粒子投与に関して以下の日に血清試料(400μL)を尾静脈から収集した:前採血、1、2、4、7、10、14、17、21、28、31および35。凝固後、試料を実施例8に記載されるように凍結のために調製し、血清インスリンレベルを実施例8に記載されるように定量した。
RNA分析
RNAを製造業者により記載されるようにQiagen RNeasyキットを用いてミクロスフェアベッドから抽出した。製造業者により記載されるようにPromegaのReverse Transcriptaseキットを使用して、精製RNAを用いてcDNAを作製した。オステオポンチンcDNAを、Oligos Etc. Wilsonville, ORから入手したリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応およびオステオポンチン特異的プライマーを用いて試料中で測定した。オステオポンチンmRNAコピー数をGAPDH mRNAレベルに標準化した。炎症前ケモカイン発現をBioSourceのChemokine Panel AおよびB PCRキットを用いて可視化した。種々のケモカインの発現をエチジウムブロミド含有2%アガロースゲル上で可視化した。
結果
血清インスリンレベル
図13は、血清インスリンレベルに対する、プラセボマイクロ粒子、トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子またはヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子と共に同時投与されたインスリン含有マイクロ粒子の効果の結果を示す。図13に示されるように、群A動物(インスリン含有マイクロ粒子+プラセボマイクロ粒子を投与された)は、31日後に検出可能な血清インスリンを有さない最も短い薬物動態学的プロフィールを示した。群B動物(インスリン含有マイクロ粒子+トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子)は、2日目から研究の終わり(35日目)(このとき、インスリンは血清中でまだ測定可能であった)まで最も高いインスリンのレベルを示した。第2薬剤の存在はまた、インスリン含有マイクロ粒子+トリアムシノロンアセトニドおよびヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子、それぞれを投与した群について149.6%および38.07%でプラセボ処理群と比べて破裂後のAUCをも増大させた。
これらの結果は、トリアムシノロンおよびヒドロコルチゾンが、単独で投与されたインスリン含有マイクロ粒子からの放出と比べてインスリン含有粒子からのインスリンの持続放出の期間を延長したことを示す。
炎症前サイトカイン発現
いくつかの炎症前サイトカインのmRNAレベルの分析は、オステオポンチン、RANTES、MIP-1α、MIP-1β、MCP-1、およびMIP-2を含む多数の炎症前化学走化性因子のmRNAの存在を示した。オステオポンチンmRNAレベルを定量し、注射の7日後、図14に示されるようにプラセボ群において最も高いことが見出された。これは投与後7日目および35日目に60mgのインスリン含有マイクロ粒子+25mgのプラセボ(プラセボ)、10mgの2%w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子(トリアムシノロン)または15mgの2%w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子(ヒドロコルチゾン)を投与したラットにおけるオステオポンチンmRNA発現レベル(コピー数/50ng cDNA)のヒストグラムである。インスリン含有マイクロ粒子+トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子を投与した動物群は、プラセボよりも200倍低いオステオポンチンmRNA転写物を有し、インスリン含有マイクロ粒子+ヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子を投与した群は、プラセボ群よりも約2分の1多いオステオポンチン転写物を示した。35日目に、オステオポンチンmRNAのレベルは全ての群で低かった。
実施例10:エキセンディン含有マイクロ粒子からのエキセンディン4の放出に対する第2薬剤含有マイクロ粒子の局所送達の効果
プラセボマイクロ粒子、またはトリアムシノロン含有マイクロ粒子と共に雄Sprague-Dawleyラットに同時投与されたエキセンディン含有マイクロ粒子の投与後のエキセンディン放出の薬物動態学的プロフィールに対する効果を測定した。
エキセンディン含有マイクロ粒子およびトリアムシノロン含有マイクロ粒子の調製
エキセンディン含有マイクロ粒子を上記のように調製した。トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子を上記のように調製した。プラセボマイクロ粒子を上記のように調製した。
マイクロ粒子の投与
マイクロ粒子投与は実施例1に記載されるとおりであり、処理群を表11に要約した。IF-1と称する120mgのエキセンディン含有マイクロ粒子+30mgのプラセボ(群A)または10mgの2%w/wトリアムシノロン含有マイクロ粒子(群B)の投薬量をラットに投与した。SF-2と称する40mgのエキセンディン含有マイクロ粒子+30mgのプラセボ(群C)または10mgの2%w/wトリアムシノロン含有マイクロ粒子(群D)をまたラットに投与した。試料収集時点は、前採血、2時間、6時間、10時間、および1、2、4、7、10、14、17、21、24、29、32、36および39日であった。
Figure 2006505562
血漿評価
血漿エキセンディンレベルを評価するために、0.25mL試料の血漿を0および1日目に尾静脈から収集し、0.4mL試料を表11に示された残りの日に収集した(群当たり4匹の動物)。試料を遠心分離し、血漿画分を凍結させた(-80℃)。血漿エキセンディンレベルを下記のIRMAにより定量した。
インビボ放出IRMA
血漿中のエキセンディン4を定量する方法はサンドウィッチ免疫アッセイ、固相モノクローナル抗体EXE4:2-8.4により分析物を捕捉し、放射性ヨウ素化モノクローナル抗体GLP-1:3-3により検出した。結合カウントを標準較正曲線から定量した。このアッセイは、エキセンディン4に特異的であり、エキセンディン4(3-39)主要代謝物またはGLP-1を検出しない。典型的な標準線範囲は、トレーサー抗体の年に依存して30pg/mL〜2000pg/mLである。
結果
血漿エキセンディン4レベル
図15は、注射後の時間(日)に対するエキセンディン血漿レベル(pg/mL)のグラフの形態で血漿エキセンディンレベルに対するプラセボマイクロ粒子およびトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と共に同時投与したエキセンディン4含有マイクロ粒子の効果の結果を示す。図15に示されるように、群B(Lot02-002-82およびトリアムシノロン)の薬物動態学的プロフィールは対照(群A)を上回って改善した。具体的には、32日目の血漿レベルは検出可能なままであったが、これは対照群については検出可能であった最後の日であったという点でトリアムシノロンアセトニド処理群(群B)についてバイオアベイラビリティの増強が観察された。群Bについては39日目にまだ検出可能であったことは留意すべきであり、トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と共に同時投与された場合、エキセンディンの放出期間内に実質的な増大を示す。Caveレベル、CmaxおよびAUCはまた、エキセンディン含有マイクロ粒子とのトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子の同時投与の結果として望ましく調節された。
図16は、注射後の時間(日)に対するエキセンディン血清レベル(pg/mL)のグラフの形態で血清エキセンディンレベルに対する、プラセボマイクロ粒子およびトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と共に同時投与されたエキセンディン含有マイクロ粒子の効果の結果を示す。図16に示されるように、群D(Lot 01-011-49cおよびトリアムシノロンアセトニド)に関する薬物動態学的プロフィールは、対照(群C)を上回って改善した。具体的には、血漿レベルは39日目にまだ検出可能であり、24日目以降検出不可能であった対照と比べて、トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と共に同時投与した場合、エキセンディンの放出期間の実質的な増大を示したという点でトリアムシノロン処理群(群D)についてバイオアベイラビリティの増強が観察された。Caveレベル、CmaxおよびAUCはまた、トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子とエキセンディン含有マイクロ粒子との同時投与の結果として望ましく調節された。
本発明は、好ましい態様を参照して詳細に示し、記載してきたが、添付される特許請求の範囲により包含される本発明の範囲から逸脱することなく形態および細部における種々の変化がなされうることを当業者は理解する。
図1は、EPO含有マイクロ粒子、酢酸ヒドロコルチゾン(5mg)と混合したEPO含有マイクロ粒子、またはトリアムシノロンジアセテート(1mgまたは5mg)と混合したEPO含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清EPOレベル(mU/ml)の時間(日)に対するグラフである。 図2は、EPO含有マイクロ粒子、酢酸ヒドロコルチゾン(5mg)と混合したEPO含有マイクロ粒子、またはトリアムシノロンジアセテート(1mgまたは5mg)と混合したEPO含有マイクロ粒子を投与したラットにおけるヘマトクリット値(%)の時間(日)に対するグラフである。 図3Aは、種々のレベルのヒドロコルチゾンと共カプセル化したEPOを含有するマイクロ粒子、および酢酸ヒドロコルチゾン(5mg)と混合したEPO含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清EPOレベル(mU/ml)の時間(日)に対するグラフである。 図3Bは、種々のレベル(0.25、2.0、14%)のヒドロコルチゾンと共カプセル化したEPOを含有するマイクロ粒子、および酢酸ヒドロコルチゾン(5mg)と混合したEPO含有マイクロ粒子を投与したラットにおけるヘマトクリット値(%)の時間(日)に対するグラフである。 図4は、100 mgのプラセボマイクロ粒子、5 mgのトリアムシノロンアセトニドと100 mgのプラセボマイクロ粒子との混合物、または100 mgの20% w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子との組み合わせでEPO含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清EPOレベル(mU/mL)の時間(日)に対するグラフである。 図5は、100 mgのプラセボマイクロ粒子、5 mgのトリアムシノロンアセトニドと100 mgのプラセボマイクロ粒子との混合物、または100 mgの20% w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子を投与したラットにおけるヘマトクリット値(%)の時間(日)に対するグラフである。 図6Aは、投与後、第12日において、合計100 mgのプラセボマイクロ粒子、5 mgのトリアムシノロンアセトニドと100 mgのプラセボマイクロ粒子との混合物、および100 mgの20% w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子との組み合わせで合計10,000単位のEPOを投与したラットの血清において検出されたEPOに対する抗体発生(力価)のグラフである。 図6Bは、投与後、第19日において、合計100 mgのプラセボマイクロ粒子、5 mgのトリアムシノロンアセトニドと100 mgのプラセボマイクロ粒子との混合物、または100 mgの20% w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子との組み合わせで合計10,000単位のEPOを投与したラットの血清において検出されたEPOに対する抗体発生(力価)のグラフである。 図6Cは、投与後、第33日において、合計100 mgのプラセボマイクロ粒子、5 mgのトリアムシノロンアセトニドと100 mgのプラセボマイクロ粒子との混合物、または100 mgの20% w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子との組み合わせで合計10,000単位のEPOを投与したラットの血清において検出されたEPOに対する抗体発生(力価)のグラフである。 図7Aは、プラセボマイクロ粒子、デキサメタゾン含有マイクロ粒子、ブデソニド含有マイクロ粒子およびトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と混合したEPO含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清EPOレベル(mU/ml)の時間(日)に対するグラフである。 図7Bは、プラセボマイクロ粒子、デキサメタゾン含有マイクロ粒子、ブデソニド含有マイクロ粒子およびトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子と混合したEPO含有マイクロ粒子を投与したラットにおけるヘマトクリット値(%)の時間(日)に対するグラフである。 図8Aは、プラセボマイクロ粒子、トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子(5、10、20 mg)、およびブデソニド含有マイクロ粒子(25および50 mg)と混合した同時投与したEPO含有マイクロ粒子、ならびに共カプセル化したEPOとトリアムシノロンアセトニドとを有するマイクロ粒子を投与したラットにおける血清EPOレベル(mU/mL)の時間(日)に対するグラフである。 図8Bは、プラセボマイクロ粒子、トリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子(5、10、20 mg)および共カプセル化したEPOとトリアムシノロンアセトニドとを含有するマイクロ粒子と混合したEPO含有マイクロ粒子(上パネル)ならびにプラセボマイクロ粒子およびブデソニド含有マイクロ粒子(25、50 mg)(下パネル)を投与したラットにおけるヘマトクリット値(%)の時間(日)に対するグラフである。 図9は、合計75 mgのプラセボマイクロ粒子、10 mgの2% w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子または15 mgの2% w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子との組み合わせでhFSH含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清hFSHレベル(mIU/mL)の時間(日)に対するグラフである。 図10は、合計100 mgのプラセボマイクロ粒子、または90 mgのプラセボマイクロ粒子を伴う10 mgの2% w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子との組み合わせでhFSH含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清hFSHレベル(mIU/mL)の時間(日)に対するグラフである。 図11は、60 mgのインスリン含有マイクロ粒子および75 mgのプラセボ、10 mgの2% w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子または15 mgの2% w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清インスリンレベル(mU/mL)の時間(日)に対するグラフである。 図12は、投与後、第14日において、60 mgのインスリン含有マイクロ粒子および75 mgのプラセボ、10 mgの2% w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子または15 mgの2% w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子を投与したラットにおけるオステオポンチン(osteopontin)mRNA発現レベル(コピー数/50 ng cDNA)のヒストグラムである。 図13は、60 mgのインスリン含有マイクロ粒子および25 mgのプラセボ、10 mgの2% w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子または15 mgの2% w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清インスリンレベル(mU/mL)の時間(日)に対するグラフである。 図14は、投与後、第7日および第35日において、60 mgのインスリン含有マイクロ粒子および25 mgのプラセボ、10 mgの2% w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子または15 mgの2% w/wヒドロコルチゾン含有マイクロ粒子を投与したラットにおけるオステオポンチンmRNA発現レベル(コピー数/50 ng cDNA)のヒストグラムである。 図15は、120 mgのエキセンディン含有マイクロ粒子および30 mgのプラセボまたは10 mgの2% w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清エキセンディン4レベル(pg/mL)の時間(日)に対するグラフである。 図16は、40 mgのエキセンディン含有マイクロ粒子および30 mgのプラセボまたは10 mgの2% w/wトリアムシノロンアセトニド含有マイクロ粒子を投与したラットにおける血清エキセンディン4レベル(pg/mL)の時間(日)に対するグラフである。

Claims (40)

  1. 処置の必要な被験体に、生物学的に活性な不安定な薬剤を中に組み込んだ生体適合性ポリマーを含有してなる持続放出組成物の有効量(ここで、該不安定な薬剤が少なくとも約2週間の期間放出される)、およびコルチコステロイドを投与することを含む、生物学的に活性な不安定な薬剤のインビボ持続放出のための方法。
  2. コルチコステロイドが、持続放出組成物に同時に組み込まれている、請求項1記載の方法。
  3. コルチコステロイドが、第2の生体適合性ポリマーに別個に組み込まれている、請求項1記載の方法。
  4. 第2の生体適合性ポリマーが、持続放出組成物の生体適合性ポリマーと同じである、請求項3記載の方法。
  5. 第2の生体適合性ポリマーが、持続放出組成物の生体適合性ポリマーとは異なる、請求項4記載の方法。
  6. コルチコステロイドが、持続放出組成物に内包されていないが持続放出組成物と混ざり合っている、請求項1記載の方法。
  7. コルチコステロイドが、21−アセトキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、クロベタゾン、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコート、デソニド、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、ジスフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドナート、エノクソロン、フルアザコート、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルコルトロン、フルオロメトロン、酢酸フルペロロン、フルプレドニデンアセテート、フルプレドニソロン、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、ホルモコルタール、ハルシノニド、ハロベタゾールプロピオン酸塩、ハロメタソン、酢酸ハロプレドン、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、ロテプレドノールエタボネート、マジプレドン、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、モメタゾンフロエート、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン25−ジエチルアミノアセテート、リン酸プレドニゾンナトリウム、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、リメキゾロン、チクソコルトール、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンアセトニド21―酸メチルエステル、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサアセトニド、アセト酢酸トリアムシノロン、薬学的に許容され得るこれらの混合物、およびこれらの塩から選択される、請求項1記載の方法。
  8. コルチコステロイドが、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンアセトニド21―酸メチルエステル、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサアセトニド、アセト酢酸トリアムシノロン、薬学的に許容され得るこれらの混合物から選択される、請求項7記載の方法。
  9. 不安定な薬剤が、少なくとも約3週間の期間放出される、請求項1記載の方法。
  10. 不安定な薬剤が、少なくとも約4週間の期間放出される、請求項9記載の方法。
  11. 生体適合性ポリマーが、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリカーボネート、ポリエステルアミド、ポリ酸無水物、ポリ(アミノ酸)、ポリオルトエステル、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(アルキレンアルキレート)、ポリエチレングリコールとポリオルトエステルのコポリマー、ポリウレタン、そのブレンドおよびそのコポリマーから選択される、請求項1記載の方法。
  12. 生体適合性ポリマーが、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)である、請求項11記載の方法。
  13. 持続放出組成物がマイクロ粒子の形態である、請求項1記載の方法。
  14. 生物学的に活性な不安定な薬剤がペプチドである、請求項1記載の方法。
  15. ペプチドがエキセンディン-4である、請求項14記載の方法。
  16. 生物学的に活性な不安定な薬剤がタンパク質である、請求項1記載の方法。
  17. タンパク質が、免疫グロブリン、抗体、サイトカイン、インターロイキン、インターフェロン、エリスロポエチン、ヌクレアーゼ、腫瘍壊死因子、コロニー刺激因子、インスリン、酵素、腫瘍サプレッサー、血液タンパク質、ホルモン、ワクチン、抗原、血液凝固因子、および成長因子から選択される、請求項16記載の方法。
  18. タンパク質がエリスロポエチンである請求項16記載の方法。
  19. タンパク質が卵胞刺激ホルモンである、請求項16記載の方法。
  20. タンパク質がインスリンである請求項16記載の方法。
  21. 有効量の生物学的に活性な不安定な薬剤を中に組み込んだ生体適合性ポリマーを含有してなる持続放出組成物(ここで、該不安定な薬剤が少なくとも約2週間の期間放出される)、およびコルチコステロイドを含んでなる医薬組成物。
  22. コルチコステロイドが、持続放出組成物に同時に組み込まれている、請求項21記載の医薬組成物。
  23. コルチコステロイドが、第2の生体適合性ポリマーに別個に組み込まれている、請求項21記載の医薬組成物。
  24. 第2の生体適合性ポリマーが、持続放出組成物の生体適合性ポリマーと同じである、請求項23記載の医薬組成物。
  25. 第2の生体適合性ポリマーが、持続放出組成物の生体適合性ポリマーとは異なる、請求項23記載の医薬組成物。
  26. コルチコステロイドが、持続放出組成物に内包されていないが持続放出組成物と混ざり合っている、請求項21記載の医薬組成物。
  27. コルチコステロイドが21−アセトキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、クロベタゾン、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコート、デソニド、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、ジスフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドナート、エノクソロン、フルアザコート、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルコルトロン、フルオロメトロン、酢酸フルペロロン、フルプレドニデンアセテート、フルプレドニソロン、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、ホルモコルタール、ハルシノニド、ハロベタゾールプロピオン酸塩、ハロメタソン、酢酸ハロプレドン、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、ロテプレドノールエタボネート、マジプレドン、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、モメタゾンフロエート、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン25−ジエチルアミノアセテート、リン酸プレドニゾンナトリウム、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、リメキゾロン、チクソコルトール、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンアセトニド21―酸メチルエステル、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサアセトニド、アセト酢酸トリアムシノロン、薬学的に許容され得るこれらの混合物、およびこれらの塩から選択される、請求項21記載の医薬組成物。
  28. コルチコステロイドが、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンアセトニド21―酸メチルエステル、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサアセトニド、アセト酢酸トリアムシノロン、薬学的に許容され得るこれらの混合物から選択される、請求項27記載の医薬組成物。
  29. 持続放出組成物が、約2週間以上の期間にわたる不安定な薬剤の目標放出期間を有する、請求項21記載の医薬組成物。
  30. 目標放出期間が約3週間以上である、請求項29記載の医薬組成物。
  31. 生体適合性ポリマーが、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリカーボネート、ポリエステルアミド、ポリ酸無水物、ポリ(アミノ酸)、ポリオルトエステル、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(アルキレンアルキレート)、ポリエチレングリコールとポリオルトエステルのコポリマー、ポリウレタン、そのブレンドおよびそのコポリマーから選択される、請求項21記載の方法。
  32. 生体適合性ポリマーがポリ(ラクチド−コ−グリコリド)である、請求項31記載の医薬組成物。
  33. 持続放出組成物がマイクロ粒子の形態である、請求項21記載の医薬組成物。
  34. 生物学的に活性な不安定な薬剤がペプチドである、請求項21記載の医薬組成物。
  35. ペプチドがエキセンディン-4である、請求項34記載の医薬組成物。
  36. 生物学的に活性な不安定な薬剤がタンパク質である、請求項21記載の医薬組成物。
  37. タンパク質が、免疫グロブリン、抗体、サイトカイン、インターロイキン、インターフェロン、エリスロポエチン、ヌクレアーゼ、腫瘍壊死因子、コロニー刺激因子、インスリン、酵素、腫瘍サプレッサー、血液タンパク質、ホルモン、ワクチン、抗原、血液凝固因子、および成長因子から選択される、請求項36記載の医薬組成物。
  38. タンパク質がエリスロポエチンである、請求項36記載の医薬組成物。
  39. タンパク質が卵胞刺激ホルモンである、請求項36記載の医薬組成物。
  40. タンパク質がインスリンである、請求項36記載の医薬組成物。
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