JP2006505112A - 赤外線を用いることによるソルダーガラスプリフォーム付照明装置集成部品の封着 - Google Patents

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Abstract

電気照明装置の集成部品をガラスランプ外囲器に封着および固定する方法を開示する。この方法で使用される集成部品は、電極リード線などの部品とソルダーガラスプリフォームとを有する。この方法は、例えば、電気リード線および排気管状部などのランプ部品を、既に蛍光体コーティングが施されている低圧蛍光放電ランプへ気密に封着および固定するのに有用である。本発明は、0〜300℃で30〜45×10−7−1の範囲のCTEを有するホウケイ酸ガラスでつくられたランプ外囲器に特に適している。

Description

本発明は、赤外線を用いることによって電気照明装置のガラス外囲器に集成部品を封着および固定するための方法に関する。特に、本発明はソルダーガラスプリフォームおよびランプ部品を含む集成部品を、赤外線を用いることによって封着および固定する方法に関する。本発明は、例えば、電気リード線および排気管状部などのランプ部品を蛍光体コーティングが既に施されている低圧蛍光放電ランプに気密に封着および固定するのに有用である。
白熱電球、蛍光灯、高輝度放電ランプおよびハロゲンランプを含む電気照明装置および陰極線管は、通常、気密封止されたガラス外囲器を有する。ガラス外囲器には、電極、白熱フィラメント、排気管およびその他の部品が気密に封着および固定される。電極および白熱フィラメントは一般にガラス外囲器内に収められる。電極のリード線はガラス外囲器に気密に封着する必要がある。ガラス−金属封着を行うために、通常、これらの照明装置の多くにビード付リードが使用されている。図1は、ニッケルまたはタングステンの内部リード13、ニッケルの外部撚線リード11およびタングステンの中間リード15という3つの部品からなる従来のビード付リードの構成を簡略に示す。ガラスビード17が中間タングステンリードを覆って気密封着されている。ホウケイ酸ガラス製ランプの応用例の場合、一般にビードは同じようにホウケイ酸ガラスで作成される。従来、ビードをガラス外囲器へ封着する際には火炎バーナー技術が使用される。2つのガラス部品を一緒に軟化させ、融着し、気密封止を形成するのに必要な熱がバーナーによって供給される。ガラスとガラスを接触させることにより、電気的貫通接続が照明装置内で十分に気密であることが保証される。
一般的な蛍光灯は封入された放電チャネルを有するガラス外囲器を備えている。放電チャネルの内部には、電極、水銀、ゲッター、蛍光体コーティングおよび不活性ガスが入れられる。電気エネルギーで励起された、チャネル内部に封入されている不活性ガスおよび/または水銀蒸気は、少量の可視光とともに紫外光を放射する。通常ミクロンレベルの大きさである蛍光体粒子が、蛍光と称される機構によって紫外光を可視光に変換する。他の照明用途でそうであるように、ガラスランプ外囲器の外側には排気管が封着される。最近、特にLCDディスプレイなどの情報ディスプレイおよび照明源を必要とするその他のディスプレイのためのバックライトユニット用に新世代の蛍光灯が開発された。これらのランプは渦巻き状の放電チャネルが内部に封入された平面構造を特徴とする。優れた照明効率および引き立つ色を達成するため、これらのランプの外囲器の放電チャネル内壁には一般に三波長域発光形希土類蛍光体が塗布される。他の蛍光照明装置のように、ゲッター、電極、水銀および不活性ガスならびに排気管がガラス外囲器で気密封止される。そのようなフラットパネルランプ外囲器を作成する方法が特許文献1に開示されている。その方法にしたがって作成されるガラス外囲器は一体型構造を有する。すなわち、フェースプレートとバックプレートが封着し合されて、回旋型チャネルを有する一体型ランプ本体を形成する。多くの応用例、特に、ノートパソコン、ハンドヘルドコンピュータ等といった携帯型装置の応用例の要件を満たすため、軽量フラットパネルバックライトユニットがつくられた。これらのランプ外囲器は、壁厚が実に1mm未満であることが多い、非常に薄い基板を有することがある。
これらのフラットパネルランプ外囲器、特に米国特許第6301932号明細書において作成される一体型ランプ外囲器の場合、一般に、蛍光体コーティングが施された後に、電極、ゲッターおよび排気管がランプ外囲器で封止される。ランプ外囲器への電極、排気管および他の部品の気密封止は難題であることが分かっている。従来の照明装置に適する火炎封着技術を従来の方法でこれら応用例に直接用いることは、不可能ではないとしても困難であることが判明している。第1に、バーナー炎で生成される過剰な熱がガラス外囲器を軟化させ、その結果、薄いガラス壁を垂下させて変形を生じさせる。蛇行チャネル構造は、ガラス厚1mm未満のことが多い平坦表面上で封止される必要がある。可能ではあるが、平坦表面上へのガラス部品の火炎加工は一般に封止領域の変形を生じ、その後、ランプの総厚および機械的強度に影響を及ぼす。第2に、大面積および複雑な幾何学的構造を備えたこれらのランプ外囲器は温度差に非常に敏感である。火炎封着にともなう温度差はランプ外囲器に容易にクラックを生じさせることがある。第3に、蛍光体コーティング、ゲッターおよび電極は高温に敏感である。蛍光体コーティングが600℃をこえる温度にさらされると、その機能が大きく低下し、ランプ出力およびその後の寿命が低下する。チャネルの排気および気密封止前にゲッターが高温にさらされると、ゲッターは早期活性化し、チャネル内の大気と反応し、したがってその目的の機能を失う。通常、電極鐘(electrode bells)の外側表面は特殊な電子放出コーティング材料層で被覆される。温度600℃超に加熱されると、同様にコーティングが損なわれるかまたは悪影響を受けるであろう。従来の態様で直接火炎封着技術を用いると、通常は封着領域から遠くはない場所に位置する、蛍光体、ゲッターおよび電極の加熱を避けられないことが多い。したがって、いくつかの当然の結果として、例えば、ランプ部品の破損または劣化、ランプの機能障害または短寿命化、およびランプ照度一様性の低下がもたらされる。第4に、多くのランプ応用例において、封止されるべき孔がビード付リード線上のソルダーガラスビードよりはるかに大きく、不可能ではないにせよ、従来の火炎封着技術を用いるビード付リード線のガラス外囲器への直接封着を難しくしている。最後に、バーナー炎を用いることにより、ランプ照度、照度一様性およびランプ寿命に有害な炭化水素などの望ましくない不純物がランプ放電チャネル内に入り込む可能性がある。
したがって、重要かつ敏感なランプ部品に影響を及ぼさずに電極リードおよび管状部などのランプ部品の気密封着および固定を実施するために局所加熱を用いることができる、従来の直接火炎封着技術に代わる新たなフラットパネルランプ封着法が真に必要とされている。
ガラス−ガラスまたはガラス−金属封着を達成するためにソルダーガラスが用いられてきた。ソルダーガラスはガラス質または失透性であって差支えない。ガラス質ソルダーガラスは封着後もガラス状態を維持する。ガラス質ソルダーガラスは、溶融されるたびに同じ温度で溶融および流動する熱可塑性材料である。一般にフリットと呼ばれる失透性ソルダーガラスは熱硬化性である。これは、封着後はもはやガラス状態にはないが、ガラス相と結晶相の両方を含むことを意味する、その熱硬化特性のため、失透性ソルダーガラスはガラス質ソルダーガラスに対して多くの利点を有し多くの用途で好まれる。結晶化すると、失透性ソルダーガラスは、ガラス質前駆体および相当品の約2.1〜3.5×10−6mg・m−2と比較して、より高い約4.2〜5.6×10−6kg・m−2の破壊係数を有する。また、失透したフリットの軟化点は基本的にガラス質前駆体の初期軟化点より上まで高くなる。総合効果として、高温でより強固かつより安定な封着となる。
ソルダーガラスにより、気密封着を実施するための局所加熱を使用することが可能となる。さらに、ソルダーガラスはビード付リード線のビードおよび排気管などの管状部等の部品と、この部品が気密封着されるべき、より大きな孔の周囲との間の空隙を埋めるために用いることができる。したがって、ソルダーガラスはフラットパネルランプの封着において魅力的である。
電気ランプはその動作中に熱を発生するので、ガラス外囲器を製作するには低膨張ガラスを使用することが望ましい。フラットパネルランプ外囲器を含む照明装置には、0〜300℃で30〜45×10−7−1の範囲の熱膨張係数(CTE)を有するホウケイ酸ガラスが用いられてきた。しかしながら、ランプ部品をホウケイ酸ガラスランプ外囲器と封着するのに適したソルダーガラスおよび封着方法を見いだすことは困難であることが分かっている。
米国特許第6301932号明細書 米国特許第4238704号明細書 米国特許第3127278号明細書 米国特許第3975176号明細書 米国特許第3088834号明細書
本発明は、ソルダーガラスプリフォームおよび封着されるべき部品を有する集成部品を、赤外線を用いることによって封着および固定するための方法を提供することによって、上で略述した問題に対処する。
本発明は、0〜300℃でCのCTEを有するガラスでつくられた照明装置のランプ外囲器に部品を気密に封着するための方法であって、以下の工程を含む方法を提供する。
(i) ガラスランプ外囲器に封着されるべき部品およびガラスランプ外囲器に気密に封着および固定されるべき部品の一部を囲んで接合された赤外線吸収性ソルダーガラスプリフォームを有する集成部品を提供する工程であって、プリフォームのソルダーガラスが、500℃をこえる封着前軟化点T、0〜300℃でC±10×10−7−1の封着後CTE Cを有し、封着前軟化点Tをこえる温度に加熱されると、ランプ外囲器との部品の気密封着を形成することができる工程;
(ii) 集成部品をランプ外囲器に封着および固定するときに通すべきランプ外囲器の孔に集成部品を取り付ける工程;
(iii) 気密封着を実施するために、赤外線を使用して、ソルダーガラスプリフォームをソルダーガラスの封着前軟化点Tより高い温度まで局所的に加熱する工程。
本発明の方法は、0〜300℃で30〜45×10−7−1の範囲にあるCTE Cを有するホウケイ酸ガラスでつくられたランプ外囲器に用いられることが好ましい。
本発明の方法に用いられるプリフォームのソルダーガラスは、CuOおよび/またはFeを含有するB−SiO−PbO−ZnOガラスから実質的になる失透性ソルダーガラスで形成され、この失透性ソルダーガラスは、550〜700℃の範囲の封着前軟化点、0〜300℃で32〜40×10−7−1の封着後CTE Cおよび630〜750℃の範囲の失透温度Tを有することが好ましい。本発明の集成部品におけるソルダーガラスプリフォームは、バッチから計算される酸化物基準の重量%で、0〜2%のAl、15〜25%のB、1〜5%のCuO、0〜5%のFe、0〜7%のPbO、10〜16%のSiOおよび55〜65%のZnOから実質的になるソルダーガラスで形成され、このソルダーガラスは、550〜700℃、好ましくは600〜650℃の範囲の封着前軟化点、0〜300℃で32〜40×10−7−1、好ましくは34〜38×10−7−1の封着後CTE C、および630〜750℃、好ましくは650〜700℃の範囲の失透温度Tを有することがさらに好ましい。
本発明の好ましい一実施形態によれば、ガラス外囲器に気密に封着および固定されるべき部品はビード付電極リード線である。ビード付リード線は、外部リード線、内部リード線および中間リード線を有することが好ましく、中間リード線にソルダーガラスビードが気密封着されることが好ましい。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、ガラス外囲器に気密に封着および固定されるべき部品は、ガラス外囲器と同様のCTEを有するガラス管状部である。管状部はガラス外囲器の排気管であってもよい。あるいは、本発明の一実施形態によれば、ビード付電極リード線を管状部内部に配置でき、前加熱または後加熱時に管状部とビードの間の気密封着を形成できる。
本発明の一実施形態において、本発明の集成部品のソルダーガラスプリフォームは、部品を封着および固定するときに通すべきガラス外囲器の孔に受け入れられるか、または孔を覆うことができる形状を有する。
本発明の好ましい一実施形態において、ソルダーガラスプリフォームは一体化された2つの部分PとPからなるシングル段差構造を有し、PはPより小さい断面寸法を有し、部品をランプ外囲器に封着および固定するときに通すべき孔に受け入れられることができ、Pは、Pが孔に挿入されて孔に受け入れられたときに孔を覆うことができる、より大きな断面寸法を有する。
本発明の集成部品のソルダーガラスプリフォームを赤外線を使って局所加熱することにより、部品とガラス外囲器の間の気密封着を隣接ランプ領域に実質的な温度上昇を生じさせることなく短時間で実施することができ、よって、起こり得るランプ外囲器の変形、蛍光体コーティング、ゲッターおよび電極の損壊が回避される。本発明は、高温に敏感で従来の火炎封着技術を使用できないフラットパネルランプ外囲器、例えば蛍光体コーティングが既に施されているフラットパネルランプ外囲器の封着に特に適している。
本発明の別の特徴および利点を以下の詳細な説明に記載するが、当業者には、説明からすぐにある程度明らかとなり、または記載された本発明の説明および特許請求の範囲ならびに添付図面に示されるように本発明を実施することによって理解されるであろう。
以上の全般的な説明および以下の詳細な説明ならびに図面は本発明を例示するものに過ぎず、特許請求される本発明の性質と特徴を理解するための概要すなわち枠組を提供することを目的とするものであると理解すべきである。
添付図面は、本発明の理解を深めさせるために含まれており、この明細書に組み込まれ、この明細書の一部を構成している。
本発明の目的のため、「集成部品」とは、(i)ガラスランプ外囲器に封着および固定されるべき、電極リード線、管状部等の電気ランプ部品と、(ii)ソルダーガラスプリフォームとを有する集成体を意味する。ランプ外囲器に気密に封着および固定されると、部品はランプ外囲器の機能構造部となる。
上述したように、電極リード、ゲッター、排気管およびその他のランプ部品をフラットパネルランプ外囲器、特に蛍光体コーティングが既に施されているフラットパネルランプ外囲器、に気密封着することは困難であることが分かっている。白熱電球および管状蛍光灯など、より簡素なランプ外囲器構造の場合、図1に示されるビード付リード線または排気管状部をガラス外囲器に気密封着するために従来の火炎封着法を適宜使用できる。しかし、上で詳述した理由のため、直接火炎封着を同様の態様でフラットパネルランプの気密封着に適用することは、不可能ではないにしても、困難であることが分かっている。最近、フラットパネルランプ外囲器の新しい作成方法が特許文献1に開示された。この方法にしたがって作成されるランプ外囲器の一体構造を備え、すなわち、フェースプレートおよびバックプレートは内部に回旋型放電チャネルを囲んだ一部品に形成される。このランプ構造の場合、電極、ゲッターおよび排気用管状部を封着する前に、蛍光体コーティングを放電チャネル内壁上に施す必要がある。蛍光体コーティングを施すため、ならびに電極および排気用管状部を封着および固定するためのガラスランプ外囲器の孔は、一般にビード付リード線のソルダーガラスビードより大きい。この一体型ガラスランプ外囲器への電極および排気用管状部の気密封着を、ランプ体を変形させたり、ゲッターおよび電極部品を含む重要ランプ部品ならびに600℃超の温度に非常に敏感な三波長域発光形希土類蛍光体で通常形成される蛍光体コーティングを損なったり、またはそうでないとしても悪影響を及ぼしたりすることなく実施することは特に困難であることが分かっている。
電気ランプはその正常動作中に熱を発生する。したがって、ランプ用途にはホウケイ酸ガラスなどの低膨張ガラスが使用されてきた。
ソルダーガラスプリフォームおよびランプ外囲器に封着および固定されるべきランプ部品を含む新たな集成部品が最近開発された。本発明の集成部品は、主としてソルダーガラスプリフォームに向けられる局所加熱を用いることによって、蛍光体が既に塗布されているホウケイ酸ガラス外囲器の気密封着ならびに電極リード線および排気用管状部などのランプ部品の固着に適宜使用できる。
ソルダーガラスは多年にわたりガラス−ガラス封着およびガラス−金属封着を実現するために用いられてきた。例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、および特許文献5はいずれもガラス部品を接合して複合ガラス体を形成するためソルダーガラスの組成を開示している。しかし、これらの参照文献に開示されるソルダーガラスおよび/またはソルダーガラスの使用方法では、フラットパネル蛍光放電ランプ、特に蛍光体コーティングが既に施されているフラットパネル蛍光放電ランプ、に要求される厳密な加熱条件が満たされず、要求される封着条件下で気密封着が形成されることもない。ある用途に適した正しいソルダーガラスの選択には、多くの技術的要因を考慮する必要がある。まず第1に、用途の動作時温度範囲で、封着されるべき部品とソルダーガラスのCTEが一致するべきである。すなわち、CTE差が大きすぎてはならない。第2に、気密性が要求される場合に、封着温度に加熱されたときのソルダーガラスのレオロジーが厳重な気密封着を実施できるように、封着されるべき部品およびソルダーガラスの組成が適合する必要がある。第3に、赤外線などの特殊な加熱源が用いられる場合には、ソルダーガラスを適切な速度で局所加熱できることも重要である。全てのソルダーガラスが同じ赤外線吸収力を有するとは限らない。
本発明の方法に用いられる集成部品は、ランプ外囲器に封着されるべき電極リード線などの部品と、ガラスランプ外囲器に気密に封着および固定されるべき部品の一部を囲んで接合されているソルダーガラスプリフォームとを含む。ランプ集成部品は、30〜45×10−7−1の範囲のCTE Cを有するホウケイ酸ガラスでつくられたランプ外囲器に特に適している。しかしながら、本発明のランプ集成部品および封着方法は異なるガラス組成を有するランプ外囲器にも適用できることに注意すべきである。封着されるべき部品を囲むソルダープリフォームは、C-1±10×10−7−1の範囲の封着後CTE Cを有し、その封着前軟化点Tをこえる温度に加熱された後に気密封着を形成できる。
本発明にしたがう方法に用いられるプリフォームのソルダーガラスは、ガラス質ソルダーガラスとすることも、失透性ソルダーガラスとすることもできる。ガラス質ソルダーガラスは封着後もガラス状態を維持する。その封着前軟化温度Tと封着後軟化温度T'は、軟化および封着方法中の相変化がないので実質的に同じである。しかしながら、失透性ソルダーガラスは軟化および封着方法中に少なくともある程度の相変化を受け、その結果、元のガラス相内に結晶相を生じる。したがって、失透性ソルダーガラスに対する封着後軟化温度T'はその封着前軟化温度Tより高い。ソルダーガラスがガラス質であるか失透性であるかにかかわらず、ランプ部品とランプ外囲器の間に良好な気密封着を生じさせるために、その封着温度はその封着前軟化点Tより高くなければならない。一般に、失透性ソルダーガラスが用いられる場合には、良好で耐久性のある封着を得るために、その失透温度Tより高い温度に加熱される。
30〜45×10−7−1の範囲のCTE Cを有するホウケイ酸ガラス外囲器の場合、本発明の方法で使用される集成部品のプリフォームの好ましいソルダーガラスは、CuOおよび/またはFeを含有し、550〜700℃の範囲の封着前軟化点Tと、0〜300℃で32〜40×10−7−1の封着後CTE Cと、630〜750℃の範囲の失透温度Tとを有する、失透性のB−SiO−PbO−ZnOソルダーガラスから実質的に成る。さらに好ましくは、本発明の集成部品のプリフォームのソルダーガラスは、バッチ材料から計算される酸化物基準の重量%で表して、0〜2%のAl、15〜25%のB、1〜5%のCuO、0〜5%のFe、0〜7%のPbO、10〜16%のSiOおよび55〜65%のZnOから実質的になり、550〜700℃、好ましくは600〜650℃の範囲の封着前軟化温度Tと、0〜300℃で32〜40×10−7−1、好ましくは34〜38×10−7−1の封着後CTE Cと、630〜750℃、好ましくは650〜700℃の範囲の失透温度とを有する。これらのソルダーガラスにより、ランプ外囲器の基板ガラスとのCTEの一致が保証される。さらに、その失透温度より高い温度まで加熱されたときのソルダーガラスのレオロジーおよびランプ外囲器の基板ガラスとの組成適合性により、封着されるべき部品とガラスランプ外囲器との間の気密封着の形成が可能になる。驚くべきことに、これらのソルダーガラスは強力な赤外線吸収力を備え、これにより、赤外線を使用する局所加熱の候補となる。
ガラス外囲器のためのホウケイ酸ガラスの非限定的例は、バッチ材料から計算される酸化物基準の重量%で表して、77.4%のSiO2、15.4%のB3、1.9%のAlおよび5.3%のNaOからなり、0〜300℃でほぼ38×10−7−1のCTEを有する。
本発明の一実施形態において、本発明の集成部品のガラスランプ外囲器に封着されるべき部品は電極リード線である。したがって、結果として得られる集成部品はガラス外囲器に封着されるべき集成リード線である。照明装置の電極に用いるための代表的な電極リード線の断面図が図1に簡略に示されている。このリード線は、電源と接続するためのニッケルの撚線外部リード11と、タングステンの中間リード15と、ニッケルまたはタングステンの内部リード13との3部品を有する。製造業者による供給時、中間タングステンリード15にはソルダーガラスビードが気密封着されている。このガラスビードは、0〜300℃で約36.0×10−7−1のCTEを有する、タングステン封着用の透明ソーダ鉛ホウケイ酸ガラスNONEX(登録商標)でつくることができる。
白熱電球および単純な管状蛍光灯のような従来の照明装置では、中間タングステンリードを包囲するガラスビードは、例えば火炎封着技術を用いてガラスランプ外囲器に直接封着される。しかしながら、前述の理由のため、この技術はフラットパネルランプ、特に電極リード線の封着前に蛍光体コーティングが施されているフラットパネルランプ、に直接適用できない。本発明では、集成部品をフラットパネルランプ外囲器に封着するために、火炎封着はもはや不要である。ソルダーガラスプリフォームがビード付電極リード線のビードを包囲してビードに接合する。封着前軟化温度Tより高い温度および/または失透性ソルダーガラスが用いられる場合に失透温度より高い温度に加熱されると、ソルダーガラスプリフォームと中間タングステンリード線上のガラスビードの間に気密封着が生じる。本発明の集成部品のビード付電極リード線とソルダーガラスプリフォームとの間の接合は、封着処理後に得られる封着ほど強固かつ気密である必要はない。封着前のソルダーガラスプリフォームとビード付リード線の間の接合は、実際は多孔性で不連続であってもよい。ソルダーガラスプリフォームとリード線のビードとの間のある程度の強さの機械的接合は、リ−ド線とこのリード線に溶接される電極が接合のために動き回らず、よって精確な封着が実現できるという点で、封着方法に便利である。ビード付集成リードをランプ外囲器に封着する前に、通常、不図示の電極鐘がニッケルまたはタングステンの内部リードの末端に溶接され、ランプ外囲器の孔を通して挿入される
図2は、本発明にしたがうビード付電極リード線およびソルダーガラスプリフォーム19を含む集成部品の断面図を簡略に示す。この図に示されるように、ビード付電極リード線の中間タングステンリード15を覆うガラスビード17はソルダーガラスプリフォーム19に接合されている。ガラスビード17とソルダーガラスプリフォーム19の間の接合は多孔性および/または不連続であってもよく、この図に示されるほど密接していなくてもよいことが理解されるであろう。この図に示されるように、本実施形態におけるソルダーガラスプリフォームは、集成部品をランプ外囲器に封着するときに通すべきランプ外囲器の孔に受け入れられるかまたは孔を覆うことができる一様な形状を有する。集成部品をガラス外囲器に封着する前に、ゲッターがランプ外囲器の放電チャネル内に配置され、電極鐘が内部リード線13の下端に溶接される。その後、電極および内部リード線13が孔を通って放電チャネルに挿入され、ソルダーガラスプリフォーム19が孔に受け入れられるか、または孔を覆うように孔の上に置かれる。好ましくは、ソルダーガラスプリフォームの平面図は孔に受け入れられるように孔と同じ形をとるべきであり、ソルダーガラスプリフォームと孔の周の間に実質的な隙間が残らないように孔とほぼ同じ寸法をもつべきである。例として、説明のためだけに、孔が円形である場合、ソルダーガラスプリフォームは円筒形であることが有利である。あるいは、上にソルダーガラスプリフォームを置いたときに孔を覆うことができるように、ソルダーガラスプリフォームが孔より大きい寸法を有することもできる。ソルダーガラスプリフォームに局所加熱が施され、ソルダーガラスが封着前軟化温度Tより高い温度に加熱された後に、孔全体が気密封着される。
図3は、ビード付リード線とソルダーガラスプリフォームとを有する本発明の別の集成部品の断面図を簡略に示すものである。この図では、中間リード15を覆うガラスビード17が、シングル段差構造を有するソルダーガラスプリフォーム21に接合されている。シングル段差構造は断面寸法が異なる2つの一体化された部分PとPから構成され、PがPより大きい。Pは、ビード付リードを封着および固定すべきときに通す孔に受け入れられる形状と寸法を有することが有利である。しかし、Pの寸法と形状は、Pが孔に挿入されたときにPが孔の周を覆うことができるように選択されるべきである。図3は、本発明のビード付リード線とソルダーガラスプリフォームとの集成部品の好ましい構成例である。図2の構成と比較すると、図3のシングル段差構造は封着方法中の孔の周に対する電極リード線の動きを小さくするかまたは防止し、よって電極リード線をより精確に孔の中心に封着できる。リード線が中心から外れて封着されると、ガラス外囲器にクラックおよび/またはグロスリークを生じることがあることが分かっている。
本発明の別の実施形態において、集成部品のガラス外囲器に封着されるべき部品は、C±10×10−7−1の範囲のCTE Cを有するホウケイ酸ガラス管状部である。図4および5は本実施形態の断面図を示し、ここで、参照数字23はガラス管状部の断面図を表す。この管状部はランプ外囲器の排気管状部として機能することもできる。同様に、本実施形態に適した2つのソルダーガラスプリフォーム構成が考えられ、それぞれが図4および5に示されている。図4のソルダーガラスプリフォーム19は、管状部を封着および固定すべきときに通すガラス外囲器の孔に受け入れられるかまたはこの孔を覆うことができる一様な形状と寸法を有する。図5のソルダーガラスプリフォーム21は図3とほぼ同じシングル段差構造を有する。同様に、図5の構成は部品が管状部である場合の本発明の好ましい実施形態である。図4の構成と比較すると、図5のシングル段差構造は封着方法中の孔の周に対する管状部の動きを小さくするかまたは防止し、よって管状部をより精確に封着できる。ランプ外囲器に封着されるべき管状部が排気管状部である場合、管状部は通常、電極リード線を封着および固定するための孔とは別個の孔に封着される。ゲッターを放電チャネル内部に配置後、電極リード線および排気管状部をすべて気密封着し、排気管状部を通してチャネルを排気し、水銀と不活性ガスをチャネルに加え、火炎加熱または他の加熱手段を用いて排気管状部を圧潰することにより、重要かつ敏感なランプ部品を実質的に加熱させることなく完成放電ランプ構成を得ることもできる。排気管状部は基本的にソルダーガラスプリフォームよりもランプ部品から遠くにあるので、注意を払えば、ランプ外囲器を損壊または変形させることなく、火炎封着を使って排気管状部を圧潰させることができる。火炎封着も使用されるが、本発明では火炎封着がガラス外囲器に直接に適用されることはない。
図4および5に示される管状部は、排気管状部として使用されるだけでなく、電極をガラス外囲器に封着するために使用することもできる。図6および7は、ホウケイ酸ガラス管状部と、ソルダーガラスプリフォームと、ビード付電極リード線とを含む集成部品の2通りの構成の断面図を簡略に示す。同様に、図7の構成はシングル段差構造を特徴とするソルダーガラスプリフォームを有し、本発明の好ましい実施形態を表す。図6の構成と比較すると、図7のシングル段差構造では、封着方法中の管状部を封着すべきときに通す孔の周に対する管状部23の動きを小さくするかまたは防止し、よって、より精確な管状部の封着を達成することができる。
図6および7に示される集成部品では、ガラスランプ外囲器に封着されるべき管状部にビード付電極リード線が挿入され、その後、管状部が封着される。ガラスビード17は、ガラスランプ外囲器へ管状部を封着する前に、例えば火炎封着方法によって、管状部23に気密に封着しておいてもよい。この場合、管状部23がガラスランプ外囲器に気密封着されるときにビード付電極リード線の気密封着が達成される。あるいは、管状部がガラスランプ外囲器に気密封着される前に、ビード付電極リード線を、管状部23との間で気密封着せずに管状部23に挿入してもよい。ソルダーガラスプリフォーム19および21を局所加熱することによって管状部をランプ外囲器に封着した後、後加熱することによってガラスビード17と管状部13との間の気密封着することができる。同じく、火炎封着位置とランプ外囲器の重要かつ敏感な部品との間の距離が離れている場合には、注意を払えば、火炎封着を用いることができる。
ソルダーガラスプリフォームのさまざまな作成方法が当業者に周知である。ガラス質ソルダーガラスおよび失透性ソルダーガラスは、いずれも、特定の用途の要求を満たすように設計されたさまざまな粒子分布の粉末形態で入手可能である。ガラス質ソルダーガラスをロッドに形成して封着枠の作成することが可能である。しかし、失透性ソルダーガラスは、再延伸方法中に結晶化する傾向があるため、封着枠用のロッドに形成することはできない。いずれのタイプのソルダーガラスについても、例えば管状部の封着に用いるためのさまざまな所望の形状および構造の封着用カラーを形成するために、有機結合剤の使用にかかわらずに、乾式プレスで成形することができる。あるいは、いずれのソルダーガラスも、押出成形および焼結によって所望の形状および構造の封着ストリップを形成できる。ビード付リード線および管状部などのランプ部品を受け入れるための孔は、乾式プレスおよび/または押出方法中に直接的に形成することもできるし、あるいは乾式プレスおよび/または押出し方法後に形成することもできる。その後、部品が孔に挿入されて、本発明の部品−ソルダーガラスプリフォーム集成部品が形成される。以降の方法の便宜のために、部品とソルダーガラスの間にはある程度の強さの機械的接合が望ましく、これはソルダーガラスの封着前軟化温度Tより低い温度で集成部品全体を焼結することによって達成される。プリフォームの形成時にソルダーガラスに有機結合剤が添加される場合、封着後に有害な有機不純物がランプ外囲器の放電チャネルに入り込まないようにするため、焼結の温度および時間はプリフォームから有機結合剤を実質的に除去するのに十分なものでなくてはならない。例えば、本発明の好ましい実施形態では、最初に、少量のエタノールが添加された失透性ソルダーガラス粉末が円筒および上述のシングル段差形状などの所望形状にプレス成形される。その後、プリフォームに孔が形成され、この孔にビード付電極リード線またはガラス管状部が挿入される。続いてソルダーガラスプリフォームの焼結が行われ、これによってエタノールが除去され、ソルダーガラスプリフォームと部品の間の接合が達成される。このようにして作成された本発明の集成部品は、いつでもガラスランプ外囲器と封着できる。特に一体構造のガラス外囲器の場合、蛍光体コーティングが施され、放電チャネル内にゲッターが配置された後に、本発明の集成部品がランプ外囲器へ封着されるのが一般的である。集成部品をランプ外囲器に封着する前に、電極鐘等などの付加的なランプ部品がビード付電極リードの内部リードの末端に溶接される。
上述したように、フラットパネルランプ外囲器、特に蛍光体コーティングが既に施されているフラットパネルランプ外囲器の場合、蛍光体コーティング、ゲッターなど、熱に敏感な部品の損壊および/またはランプ外囲器自体の変形を回避するためには、ランプ外囲器への電極リードおよび排気管状部の封着に局所加熱を使用することが望ましい。本発明の部品−ソルダーガラスプリフォーム集成部品により、部品の封着に局所加熱を用いることが可能になる。ガラス外囲器に集成部品を封着するとき、局所加熱源は主にソルダーガラスプリフォームに適用される。必要があればプリフォームに任意に圧力がかけられる。短時間のうちに封着温度より高い温度にソルダーガラスの温度が上昇させられ、ソルダーガラスが軟化し、状況に応じて流動し、および/または、失透性ソルダーガラスが用いられる場合には失透して、部品とガラスランプ外囲器の間に気密封着を形成することが好ましい。蛍光体コーティング、ゲッター等といった近傍のランプ部品に対する過剰な熱伝達を回避するため、封着時間が5分以内、好ましくは3分以内、さらに好ましくは1分以内、最も好ましくは数秒以内にコントロールされることが好ましい。ランプ外囲器の残り部分を遮蔽して、封着に用いられる熱源によるランプ外囲器の残り部分の過剰な加熱を防止するために、必要に応じて、遮蔽板、反射板および/または熱吸収カバー材料を用いることもできる。気密封着がなされると、加熱源が集成部品から取り外されて、封着済ガラス外囲器は室温まで徐冷される。ソルダーガラスは冷却過程中に硬化して、強固で気密な封着を形成する。
本発明の方法で使用されるソルダーガラスプリフォームの赤外線吸収力のため、赤外線をソルダーガラスおよび封着領域の局所加熱に使用できる。赤外ランプを赤外線源として使用できる。局所加熱を行うには、赤外線を望ましく集束させる。赤外線エネルギーを集束させて実質的に封着領域だけに向けさせるために、湾曲した反射板を使用できる。十分な加熱力により、ソルダーガラスプリフォームはその封着前軟化点より高い温度に達し、よって機密封着が可能となる。隣接するランプ領域は赤外線で直接加熱されないので、その温度はそれほど早く上昇しない。本発明の好ましい一実施形態において、赤外線源は線状赤外ビーム31である。線状ビームには、2つのビード付リード線および排気管状部など、複数の箇所を同時に封着できるという利点がある。本発明の好ましい一実施形態において、集束光線がソルダーガラスプリフォームおよび封着領域に方向付けられた状態の複数の線状赤外線源が同時に使用される。図8はこの実施形態の装置構成を簡略に示す。図8において、平坦なランプ外囲器25が平坦なテーブル27の上に置かれている。部品35とソルダーガラスプリフォーム33とを含む集成部品が孔に挿入され、この孔を通して集成部品がガラス外囲器25に封着および固定される。2本の線状赤外ビームをソルダーガラスプリフォーム33の両側に方向付けるために2つの赤外ランプ29が使用される。この構成の場合、プリフォームをその封着温度まで短時間で均等に加熱できる。
集成部品のランプ外囲器への封着方法中は、封着されているガラス外囲器とソルダーガラスプリフォームとの間の温度差を小さくすることが望ましい。封着温度がランプ外囲器の基板の温度より高すぎると、封着方法中にクラックが生じる危険がある。したがって、ランプ外囲器を予備加熱してから集成部品をランプ外囲器に封着することが望ましい。予備加熱はオーブン内で行われ、ランプ外囲器に施された蛍光体コーティングを含むランプ外囲器を、蛍光体コーティングに安全な高温にすることが有利である。三波長域発光形希土類蛍光体コーティングを用いるランプの場合、蛍光体コーティングを害することなく封着温度と基板温度の間で最小の温度差が得られるように、上記温度は600℃以下、好ましくは約500〜585℃とすべきである。ホウケイ酸ガラスの膨張が比較的小さいことは、本方法中にガラス基板の封着部にクラックが生じる可能性が小さくなるという利点を表す。封着およびその後の徐冷方法には温度プロファイルがプログラムされたオーブンを使用できることが有利である。
以下の実施例により本発明をさらに説明する。以下の実施例は説明のためだけに記載されるものであり、特許請求される本発明を限定する意味を何ら持たないことを理解すべきである。
この実施例では、図2に示されるようなビード付電極リード−ソルダーガラスプリフォーム集成部品を作成し、一体型ホウケイ酸ガラスフラットパネルランプ外囲器に封着した。
本実施例では、0〜300℃で35×10−7−1の概CTE、632℃の概封着前軟化点および670℃の概失透温度Tを有する、米国オハイオ州トレド(Toledo)のSEM-COM Companyの製品名SCC-7という失透性ソルダーガラス粉末を使用した。図1に示されるようなビード付リードを使って集成部品を形成した。リードは、ニッケル撚線外部リード11と、NONEXが気密封着されているタングステン中間リード15と、ニッケル内部リード13とを有していた。ビード付リード線は米国ペンシルバニア州ハンティントンのThe Fredericks Companyから市販されている。
ソルダーガラス粉末1.0グラムを一滴のエタノールと混合し、プレスダイに充填し、円板形にプレスして、直径12.8mm、厚さ3.2mmの円筒型のプリフォーム生地を作成した。このプリフォームを590℃で30分間予備焼結した。その後、図1に示されるリード線のビード17を取り付けるのにちょうど十分な大きさの孔を円板中心に設けた。その後、ビード付リード線を孔に挿入し、ビード17が円板内の中央にくるように配置した。その後、このようにしてえられた集成部品を620℃で0.5時間焼結して、ビード17を円板に接合したが、緊密で気密な封着は形成されなかった。その後、電極を内部リード13に溶接した。かくして電極−ソルダーガラスプリフォーム集成部品が完成した。
この実施例に用いたガラスランプ外囲器は特許文献1に記載された方法を用いて作成され一体型構造を有していた。三波長域発光形希土類蛍光体コーティングをランプ外囲器の放電チャネルの内壁に施した。ランプ外囲器のガラスは、バッチ材料から計算される酸化物基準の重量で、77.4%のSiO、15.4%のB、1.9%のAlおよび5.3%のNaOから実施的になる組成を有し、0〜300℃でほぼ38×10−7−1のCTEを有していた。半径約6mmの3つの孔を設け、電極および/または管状部で封止した。集成電極を封着する前にランプ外囲器をオーブンに入れ、約580℃に予備加熱した。
上で作成した電極−ソルダーガラスプリフォーム集成部品を、ゲッターを放電チャネル内に入れた後に、予備加熱したランプ外囲器の孔の1つに挿入した。リード線が孔の中心に位置する状態で、ソルダーガラスプリフォームを孔の上に置いた。ソルダーガラスに赤外光を照射し、プリフォームを5分以内に約800〜900℃まで加熱した。ソルダーガラスプリフォームは軟化し、この結果失透し、気密封着を得た。その後、ランプ外囲器を室温まで徐冷した。その後の検査により、封着が気密であり、蛍光体コーティングおよびゲッターが封着によって損なわれていないことが示された。ランプ外囲器にクラックは認められなかった。X線回折顕微鏡検査および光学顕微鏡検査により、赤外線加熱を使用すると、ソルダーガラス内に所望のガラス/結晶相が3分以内に得られることが示された。
当業者には、本発明の範囲および精神から逸脱せずに本発明に対してさまざまな変更および変形を施せることが分かるであろうしたがって、本発明の変更および変形が添付特許請求項またはそれらの等価物の範囲内に入れば、そのような変更および変形は本発明に包含されるものとする。
外部リードと、内部リードと、ソルダーガラスビードが気密封止されている中間リードとから成るビード付電極リード線の略断面図である。 ビード付電極リード線と、集成部品を封着および固定するときに通すべきランプ外囲器の孔に受け入れられるかまたは孔を覆うことができる一様な形状を有するソルダーガラスプリフォームとからなる本発明の集成部品の略断面図である。 ビード付電極リード線と、一体化された2つの部分PおよびPを有するシングル段差構造を備えたソルダーガラスプリフォームとを含み、Pは集成部品を封着および固定するときに通すべき孔より小さく、この孔に受け入れられることができ、Pはこの孔より大きく、Pが孔に挿入されて受け入れられたときに孔を覆うことができる、本発明の集成部品の略断面図である。 管状部と、集成部品を封着および固定するときに通すべきランプ外囲器の孔に受け入れられるかまたは孔を覆うことができる形状を有するソルダーガラスプリフォームとを含む本発明の集成部品の略断面図である。 管状部と、一体化された2つの部分PおよびPを有するシングル段差構造を備えたソルダーガラスプリフォームとを含み、Pは集成部品を封着および固定するときに通すべき孔より小さく、この孔に受け入れられることができ、Pはこの孔より大きく、Pが孔に挿入されて受け入れられたときに孔を覆うことができる、本発明の集成部品の略断面図である。 管状部と、集成部品を封着および固定するときに通すべきランプ外囲器の孔に受け入れられるかまたは孔を覆うことができる形状を有するソルダーガラスプリフォームとを含み、ビード付リード線が管状部に挿入および配置されている、本発明の集成部品の略断面図である。 管状部と、一体化された2つの部分PおよびPを有するシングル段差構造を備えるソルダーガラスプリフォームとを含み、Pは、集成部品を封着および固定するときに通すべき孔より小さく、この孔に受け入れられることができ、Pは孔より大きく、Pが孔に挿入されて受け入れられたときに孔を覆うことができ、ビード付リード線が管状部に挿入されて配置されている、本発明の集成部品の略断面図である。 本発明の方法を使用してフラットパネルランプ外囲器に部品を封着するための2つの赤外線源が用いられている装置構成の略図である
符号の説明
25 ランプ外囲器
27 テーブル
29 赤外ランプ
31 赤外ビーム
33 部品
35 ガラスプリフォーム

Claims (10)

  1. 0〜300℃でCのCTEを有するガラスでつくられた、照明装置のランプ外囲器に部品を気密封着するための方法であって、
    (i) ガラスランプ外囲器に封着されるべき部品と、ガラスランプ外囲器に気密に封着および固定されるべき部品の一部を囲んで接合された赤外線吸収性ソルダーガラスプリフォームとを有する集成部品を提供する工程であって、前記プリフォームのソルダーガラスが、500℃をこえる封着前軟化点Tと、0〜300℃でC±10×10−7−1の封着後CTE Cとを有し、封着前軟化点Tをこえる温度に加熱されると前記部品と前記ランプ外囲器との気密封着を形成することができる工程と、
    (ii) 前記集成部品を前記ランプ外囲器に封着および固定すべきときに通す前記ランプ外囲器の前記孔に前記集成部品を取り付ける工程と、
    (iii)気密封着を実施するために、赤外線を使用して、前記ソルダーガラスプリフォームを前記ソルダーガラスの封着前軟化点Tより高い温度まで局所的に加熱する工程と
    を有してなる方法。
  2. 前記ガラス外囲器が0〜300℃で30〜45×10−7−1の範囲のCTE Cを有するホウケイ酸ガラスでつくられ、前記ガラス外囲器への前記集成部品の封着の前に前記ガラス外囲器に蛍光体コーティングが施されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ソルダーガラスプリフォームが、CuOおよび/またはFeを含有するB-SiO-PbO-ZnOガラスから実質的になる失透性ソルダーガラスで形成され、前記失透性ソルダーガラスが、550〜700℃の範囲の封着前軟化点と、0〜300℃で32〜40×10−7−1の封着後CTE Cと、630〜750℃の範囲の失透温度Tとを有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記ソルダーガラスプリフォームが、酸化物基準の重量%で、0〜2%のAl、15〜25%のB、1〜5%のCuO、0〜5%のFe、0〜7%のPbO、10〜16%のSiOおよび55〜65%のZnOから実質的になるソルダーガラスで形成され、前記ソルダーガラスが600〜650℃の範囲の封着前軟化点と、0〜300℃で34〜38×10−7−1の封着後CTE Cと、650〜700℃の範囲の失透温度Tとを有することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記ガラス外囲器に封着および固定されるべき前記部品が、
    (i)内部リード線と外部リード線と中間リード線で構成されるビード付電極リード線であって、前記中間リード線がガラスビードが気密封着され、該ガラスビードに囲まれているビード付電極リード線、または、
    (ii)C±10×10−7−1の範囲のCTE Cを有するホウケイ酸ガラス管状部、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記ビード付リード線の前記ソルダーガラスビードまたは前記ガラス管状部が前記ソルダーガラスプリフォームの前記封着前軟化温度Tより低い温度での焼結によって前記ソルダーガラスプリフォームに接合および装着されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記ソルダーガラスプリフォームが、前記ソルダーガラスプリフォーム集成部品を前記ランプ外囲器に封着および固定すべきときに通す前記ガラス外囲器の前記孔に直接に受け入れられるかまたは前記孔を覆うことができる形状を有することを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記リード線または前記ガラス管状部を包囲する前記ソルダーガラスプリフォームが異なる断面寸法を有する2つの一体化された部分PおよびPからなり、前記部分Pは、前記集成部品を封着および固定すべきときに通す前記ランプ外囲器の前記孔に受け入れられることが可能な、より小さな断面寸法を有し、前記部分Pは、前記部分Pが前記孔に挿入されて受け入れられたときに前記孔を覆うことができる、より大きな断面寸法を有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  9. 前記ランプ外囲器に封着および固定されるべき前記集成部品がガラス管状部を有し、前記ガラス管状部が前記ガラス管状部内部に配置されたビード付電極リード線をさらに有し、前記ビード付リード線および前記ガラス管状部が、前記ガラス管状部の前加熱または後加熱時に、前記集成部品が封着および固定されるべき前記ガラス外囲器を実質的に加熱することなく、前記ビード付リード線と前記ガラス管状部の間に気密封着が行われ得るように選ばれて配置されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  10. 前記工程(iii)において、前記赤外線源が線状集束光線であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
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