JP2006503571A - 発酵ブロスからの多価イオン及び乳酸イオンを分離する方法 - Google Patents

発酵ブロスからの多価イオン及び乳酸イオンを分離する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、乳酸の多価イオンの塩を含む発酵ブロスから電気透析又は電気分解装置を使用することにより多価イオン及び乳酸イオンを分離する方法に関し、多価イオンの濃度が少なくとも0.1モル/リットルであり、乳酸イオンの濃度が300g/リットル未満であり、かつ乳酸イオンの10モル%未満が他の負に帯電したイオンであるところのブロスを、電気透析又は電気分解装置の、アニオン選択性の又は非選択性の膜、及びカソードにより区画された第1区画に導入し、上記区画において多価イオンが転化されて、該多価イオンの水酸化物を含む残渣ストリームを得、乳酸イオンがアニオン選択性の又は非選択性の膜を通して、アニオン選択性の又は非選択性の膜、及びアノードにより区画された第2の区画へと輸送され、その後、乳酸イオンが乳酸に中和される。

Description

本発明は、電気透析又は電気分解装置を用いることにより、乳酸の多価イオン塩を含む発酵ブロスから多価イオン及び乳酸イオンを分離する方法に関する。本発明はさらに、発酵ブロスを、多価イオン及び乳酸イオンを含む残渣ストリームの中へと分離してするための電気透析又は電気分解装置に関する。
乳酸イオンの1価の塩を含む発酵ブロスから1価のイオン及び乳酸塩を分離するための、電気透析又は電気分解装置を用いる方法は、先行技術において周知である。米国特許第5,002,881号において、ナトリウム、カリウム、又はアンモニウムイオンを含む水性溶液中においてBacillusの培養物を発酵させ、反応混合物を限外濾過に付し、濾液を両極性膜が使用されるところの電気透析に付すことによる、乳酸の発酵的製造方法が記載されている。
好ましい乳酸塩は、米国特許第5,681,728号においてもまた開示されているように、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、及び乳酸アンモニウムであり、該特許はさらに電気透析装置を利用して、複雑なフィードストリームから乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、又は乳酸アンモニウムを精製する。
乳酸のナトリウム、カリウム、又はアンモニウム塩がもっぱら使用される、なぜならこれらは水溶性だからであり、膜及び電極の汚れを防ぐことが重要である。多価イオンによる汚れは電気透析法を挫折させ、装置の定期的なクリーニング、従って該方法の中断を必要とすると一般的に考えられる。経済的な理由のために、これは望ましくない状況である。従って、多価イオンは電気透析法においては回避されるべきであると一般的に受け止められている。しかし、発酵法における中和は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、又は水酸化アンモニウムではなく、好ましくは多価イオンで行われる。国際特許出願国際公開第9828433号において、発酵工程のあとに得られる乳酸の2価の塩を精製するときのスケーリングを防止する方法が提案されている。限界濾過法の濾液は、その理由のために、イオン交換ユニット中において処理されて、カルシウム及びマグネシウムイオン、及びもし存在するならば他の多価イオン、例えば鉄イオンを結合させる。この方法は、塩、例えば、膜の不可逆的なスケーリングに繋がりうるリン酸カルシウムの沈殿を防止する。しかし、この方法は、余分の交換工程を必要とし、従って最終生成物をより高価にする。乳酸ナトリウム及び乳酸アンモニウムを乳酸アニオンに転化される具体的な電気透析法及び装置は、米国特許第6221225号、及び米国特許第6331236号に記載されている。これらの特許において、電気透析セルのスタックが使用されて、分離のための多数の区画を形成する。両方の特許において、電気透析法における汚れを防止するために多価イオンを除去する方法が記載されている。上記の特許の電気透析法においては、もっぱら1価のイオンが処理される。乳酸の1価のアンモニウム塩の電気透析法の実施例が与えられる。両方の特許の方法は、追加の装置及び化学薬品を必要とし、電気透析の方法を複雑かつ高価にする。米国特許第6221225号においては、電気透析法の前に、多価イオンがイオン交換、あるいはナノ濾過により除去される。米国特許第6331236号においては、電気透析セルにおいてキレート剤が使用されて、多価イオンと結合又はキレートを形成して、金属キレートバッファーを形成する。電気透析セル内のイオン交換膜は、これらの金属キレートバッファーを1価のイオンから分離して、さらに電気透析セルにおいて処理される。
米国特許第5746920号においては、予備精製工程が電気透析法の前に使用される。両極性膜を通過させられ、乳酸を生成する、乳酸ナトリウムを含む、細胞フリーの発酵ブロスの実施例が与えられている。電気透析工程は、乳酸ナトリウムのような1価のイオンのみしか扱うことができない、なぜなら多価イオンは前述されたように汚れをもたらすからである。従ってブロスは電気透析セルへのフィードから多価カチオンを除去するために、電気透析セルに入る前に、予備精製工程に付される。
電気透析のための多くの方法は、電気透析セルへのフィードストリームから1価のカチオンの分離のためのセル内でカチオン選択性のある膜を使用する。しかしこれらの膜を通しての多価カチオンの輸送は、非常に高い汚れのリスクを導入する。
両極性膜は、1以上のカチオン選択性のある膜と組み合わせて使用されることもある。該両極性膜は、水を水酸イオン及びプロトンに分割するために使用される。水酸イオンはカチオンと錯体を形成し、プロトンは、フィードストリームの残りのアニオンで遊離の酸を形成するために使用される。一般的に、カチオン選択性のある膜及び両極性膜は、アニオン選択性の膜より高価である。米国特許第2002/0005356号、第6495013号、及び国際特許出願国際公開第02/05933号において、カチオン選択性のある膜を両極性膜と、場合により多価イオンの電気透析のために含まれるアニオン選択性の膜と組み合わせて使用する方法及び装置が記載されている。酸の導入は多価イオンによる汚れの問題を克服するための解決法を構成する。酸はセルの区画に導入され、形成された固体を中和する。追加的な化学薬品の導入はもちろん増加される費用をもたらす。
従って本発明の目的は、多価イオンの除去のために余分な工程又は多価イオンにより形成される錯体の沈殿による汚れを防止するための追加的な化学薬品の導入の必要なしに、電気透析又は電気分解の装置を用いることにより乳酸の多価イオン塩を含む発酵ブロスから多価イオン及び乳酸イオンを直接分離する方法を提供することである。
本発明は、多価イオンの濃度が少なくとも0.1モル/リットルであり、乳酸イオンの濃度が300g/リットル未満であり、かつ乳酸イオンの10モル%未満が他の負に帯電したイオンであるところのブロスを、電気透析又は電気分解装置の、アニオン選択性の又は非選択性の膜及びカソードにより区画された第1区画に導入する工程、該区画において多価イオンが転化されて、該多価イオンの水酸化物を含む残渣ストリームを得、乳酸イオンがアニオン選択性の又は非選択性の膜を通して、アニオン選択性の又は非選択性の膜及びアノードにより区画された第2の区画へと輸送され、その後、乳酸イオンが乳酸に中和されることを含む方法を行うことにより上の条件を満足する方法を提供する。
乳酸の単離後、当該分野において公知である精製工程、例えば蒸留、抽出、濾過、吸着、イオン交換等、濃縮、気化、及び炭素処理によりさらに精製されてもよい。
本発明に従う方法は、好ましくは、乳酸イオン当たり、少なくとも0.1当量の多価イオン、より好ましくは少なくとも0.3当量の多価イオンを含むブロスを使用する。好ましくは、ブロス中の多価イオンの濃度は0.1〜1.5モル/リットルである。ブロスは一般的な手順、例えば炭化水素(例えばブドウ糖、澱粉、砂糖など)の発酵により得られる。多価イオンは、好ましくはマグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉄、及びアルミニウム、及びそれらの混合物から選択された多価イオンである。
本発明に従うもう1つの好ましい態様において、発酵ブロスは微生物を含む。それは、発酵ブロスに残渣ストリームをリサイクルさせることは利点を有する。多価イオンの水酸化物がスラリー中に固体として少なくとも部分的に存在するときにもまたそれは利点を有する。さらに、精製工程のより遅い任意の工程から乳酸を電気透析又は電気分解法へリサイクルさせることは、多価イオンと水酸イオンにより形成された錯体の沈殿による汚れの防止という点で、利点を有する。本発明に従う特に好ましい実施態様において、乳酸イオンがそれを通って輸送される膜は、アニオン選択性の膜である。
乳酸イオンをカチオンの代わりに膜を通して輸送することにより、乳酸が、残渣フィードストリーム及び不純物から単離される。この精製工程の次に、アニオン選択性の膜が、おそらく該膜において沈殿するカチオンの輸送を妨げる。
本発明に従う電気透析又は電気分解法において、該方法は、第1区画においてアニオン選択性の膜、非選択性の膜、又はカチオン選択性の面をカソードに向けている両極性膜である第2の膜を使用する。
本発明に従うもう1つの実施態様において、電気透析又は電気分解法は、第1の区画において、アニオン選択性又は非選択性の膜及びカチオン選択性の面をカソードに向けた両極性膜を交互に並べて使用する。最も好ましいこれらの特別な膜はアニオン選択性のタイプである。
本発明はさらに、上記の方法を行うための装置に関する。従って、本発明に従って、発酵ブロスを、多価イオン及び乳酸イオンを含む残渣ストリームへと分離する電気透析又は電気分解装置が提供され、該装置は、アニオン選択性の膜又は非選択性の膜、好ましくはアニオン選択性の膜、及びカソードにより区画され、さらに発酵ブロスを導入する手段を含む第1区画、及びアニオン選択性の又は非選択性の膜及びアノードにより区画され、さらに、乳酸を除去する手段を含み、場合により精製工程のより遅い任意の段階から乳酸を第1区画へリサイクルさせるための手段を含んでいてもよく、そして場合により第1区画の残渣ストリームを発酵ブロスへリサイクルさせる手段を含んでいてもよい。
上記の電気透析又は電気分解装置は、アニオン選択性の膜、非選択性の膜、又はカチオン選択性の面をカソードに向けた両極性膜である第2の膜をさらに含む第1区画を含んでいてもよい。
本発明に従うもう1つの実施態様において、電気透析又は電気分解装置は、交互に並ぶアニオン選択性の又は非選択性の膜、及びカチオン選択性の面をカソードに向けた両極性膜を有する第1区画を含む。最も好ましいこれらの特別の膜は、アニオン選択性のタイプのものである。
本発明は以下の図により説明される。
図1において、電荷+で表されるアノード(a)及び電荷-で表されるカソード(c)を有する電気透析又は電気分解セルが示される。アノードとカソードの間に膜(A)が置かれ、該膜はアニオン選択性の又は非選択性の膜であり得る。アニオン選択性の及び非選択性の膜の例は、文献ハンドブック(例えばK.スコット(Scott)著、「工業的膜のハンドブック」(Handbook of industrial membranes)、第2版,1998年,ISBN 1856172333,257〜269ページ; 「ペリーの化学工学者のハンドブック」(Perry's Chemical Engineers' Handbook)第6版,R.H.ペリー(Perry),D.グリーン(Green)著、17−14/17−34 及び17−36/17−45;及び「カーク−オスマーの化学技術の百科事典」(Kirk-Othmer's Encyclopedia of Chemical Technology),第3版,第8巻,698ページ,隔壁の章(Chapter Diaphragms)、において見出されうる。これらの膜は様々な物理的形態、例えばマット、シート、フィルム、焼結された形態、及び織られた布又は不織の布の形態で入手可能である。
従って該セルは、アニオン選択性膜又は非選択性膜(A)及びカソード(C)により区画された第1区画(I)を含む。この実施例において、乳酸カルシウムが区画(I)に入れられ、その後セルにおいて通電するとカルシウムイオンは水酸化カルシウムを形成し、該水酸化カルシウムは少なくとも部分的に区画(I)において沈着し、イオンの溶液又は固体の水酸化物を含有するスラリーのいずれかとしてこの区画を出る。一方、乳酸アニオンは、膜(A)を通過し、アニオン選択性膜又は非選択性の膜(A)及びアノードにより区画された第2の区画(II)を乳酸(HL)として出る。図はさらに起きる電気分解反応、即ち、カソードにおいて水素が形成され、アノードにおいて酸素が形成される反応を示す。
図2において、請求項13に記載の実施態様が示される。該実施態様において、第1区画はさらに第2のアニオン選択性又は非選択性の膜又は両極性膜(A)を含み、区画(I)を2つの部分、即ちI及びIに分割する。このセルで起きる電気分解工程は図1に示されたのと同じであるが、追加のアニオン選択性の膜、非選択性の膜、又は両極性膜が余分の保護膜として作用し、カソード及び/又はアノードにおける多価イオンの汚れをさらに防止する。
この実施態様に従うと、乳酸の多価塩(この場合、カルシウム)は、区画Iの区分Iに導入され、カルシウムをアノード及びカソードの両方から物理的に離しておく。
図3には、請求項11に従う実施態様が示され、該実施態様において3つのセルの組合せのスタックが形成されている。この実施態様に従うと、アニオン選択性の又は非選択性の膜(A)、好ましくはアニオン選択性の膜は、カチオン選択性の面をカソードに向けた両極性膜(BP)と交互に並ぶ。Ca++で示される区画は乳酸の多価塩が導入される区画である。電気透析法は原則として図1及び2と同じであるが、乳酸(HL)は3つの異なる生成物のストリームにおいてセルを出る。この原理に従うと、任意の数のセルを有する任意のスタックが製造され得、膜の効率及び入力を改善し、コストを削減することは明らかである。
本発明は、以下の非制限的な実施例を用いてさらに説明される。以下の実施例において、乳酸の濃度は1.0033Mの水酸化ナトリウムを用いる滴定により測定された。
図1に従うセルはACM(商標)膜(トクヤマ製)、チタンカソード及びDSAアノードを含み、カソード及びアノードの膜までの距離は共に8mmである。膜の表面は10×10cmであり、各区画の体積は80cmである。電流は40mA/cm(4A)に調節された。液体収率(liquid yield)は、55℃の作業温度において、陽極液において117リットル/時であり、陰極液において105リットル/時である。陰極液体積は2リットルであり、12重量%の乳酸カルシウム溶液を含み、陽極液体積は0.5リットルであり、5重量%の乳酸溶液を初めに含む。実験中の陰極液のpHは酸(90重量%の乳酸)の添加により10未満に保たれる。
電圧は15〜19Vの間に保たれることができ、4Aの電流をこの実験の間(5時間)保ち、その間、乳酸の濃度は5重量%から17.4重量%に増加した。視覚的に観察されたように、電極はスケーリングのないままであった。
60℃の作業温度において液体収率が陽極液において114リットル/時、及び陰極液において120リットル/時である以外は条件を同じに保って実施例1の実験が繰り返された。
実施例1と対照的に、実験の間、酸は添加されなかった。電圧は13.9〜18.6Vの間に保たれ、この実験の間(122分)4Aの電流を保ち、その間、pHは12.43に上昇した。陰極は水酸化カルシウムスラリーの形成のため白くなったが、電極はスケーリングのないままであった。再び、このことは視覚的な観察により注目された。乳酸の濃度はこの実験の間に5重量%から10重量%に増加した。
非選択性の多孔質の酢酸セルロース膜(孔の直径0.8μm;サートリウス(Sartorius)製)を使用する、図1に従う電気分解セルが、図4に示されたように、フィード収納容器、及びフィードを乳酸の多価塩へ転化させるための発酵器と組み合わせて使用された。砂糖の乳酸への発酵は、pHを6.4に制御するための水酸化カルシウムの添加により開始され、20時間後、この時間は十分な量の導電性の塩を得るために必要である、上記の水酸化カルシウムスラリーの添加が停止され、電気分解がpHコントロール下、開始された。発酵のpHは6.4に保たれた。乳酸アニオンは発酵器(F)からフィード収納器(P)(図4を参照のこと)へと通電することにより膜を通して輸送された。PにおけるpH(54℃において12重量%の乳酸カルシウム溶液)はこの方法の間低下し(表を参照のこと)、乳酸が発酵液体から分離されたことを示す。
Figure 2006503571
図1は、最も簡単な形における電気透析又は電気分解装置、即ちアノード及びカソード、及び中間にアニオン選択性の又は非選択性の膜を含む電気透析又は電気分解装置の概略図である。 図2は、第2のアニオン選択性の膜を含む電気透析又は電気分解装置の概略図である。 図3は、交互に並ぶアニオン選択性の膜及び両極性膜を有する電気透析又は電気分解装置の概略図である。 図4は、図1に従う電気透析又は電気分解装置、生成物収納容器(P),及び炭化水素(例えば砂糖)を乳酸の多価塩に転化させるための発酵器(F)を示す図である。

Claims (14)

  1. 乳酸の多価イオンの塩を含む発酵ブロスから電気透析又は電気分解装置を使用することにより多価イオン及び乳酸イオンを分離する方法において、多価イオンの濃度が少なくとも0.1モル/リットルであり、乳酸イオンの濃度が300g/リットル未満であり、かつ乳酸イオンの10モル%未満が他の負に帯電したイオンであるところのブロスを、電気透析又は電気分解装置の、アニオン選択性の又は非選択性の膜、及びカソードにより区画された第1区画に導入し、上記区画において多価イオンが転化されて、該多価イオンの水酸化物を含む残渣ストリームを得、乳酸イオンがアニオン選択性の又は非選択性の膜を通して、アニオン選択性の又は非選択性の膜、及びアノードにより区画された第2の区画へと輸送され、その後、乳酸イオンが乳酸に中和される工程を含むところの方法。
  2. ブロスが1当量の乳酸イオン当たり少なくとも0.1当量の多価イオン、好ましくは少なくとも0.3当量の多価イオンを含むところの、請求項1に記載の方法。
  3. ブロスにおける多価イオンの濃度が0.1〜1.5モル/リットルであるところの請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 多価イオンがマグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉄、アルミニウム、及びそれらの混合物から選択された多価の金属イオンであるところの、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 発酵ブロスが微生物を含むところの、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 残渣ストリームが発酵ブロスにリサイクルされるところの、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 多価イオンの水酸化物がスラリー中に固体として少なくとも部分的に存在するところの、請求項6に記載の方法。
  8. 乳酸が第1区画にリサイクルされるところの、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 膜がアニオン選択性の膜であるところの、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 第1区画内において、アニオン選択性の膜、非選択性の膜、又はカチオン選択性のある側をカソードに向けている両極性膜である第2の膜が使用されるところの、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 第1区画内において、アニオン選択性の又は非選択性の膜、及びカチオン選択性の面をカソードに向けている両極性膜が交互に並べて使用されているところの、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 発酵ブロスを多価イオン及び乳酸イオンを含む残渣ストリームへと分離する電気透析又は電気分解装置において、アニオン選択性の又は非選択性の膜、好ましくはアニオン選択性の膜、及びカソードにより区画され、さらに発酵ブロスを導入する手段を含む第1区画、及びアニオン選択性の又は非選択性の膜、及びアノードにより区画され、乳酸を除去する手段をさらに含む第2区画を含み、場合により残渣ストリームを発酵ブロスへリサイクルさせる手段を含んでいてもよい電気透析又は電気分解装置。
  13. 第1区画が、アニオン選択性の膜、非選択性の膜、又はカチオン選択性の面をカソードに向けている両極性膜である第2の膜をさらに含むところの、請求項12に記載の電気透析又は電気分解装置。
  14. 第1区画が、アニオン選択性の又は非選択性の膜、及びカチオン選択性の面をカソードに向けている両極性膜を交互に並べて含むところの、請求項12又は13のいずれか1項に記載の電気透析又は電気分解装置。
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