JP2006503164A - アルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液、その製造法および該水性ポリマー分散液の使用 - Google Patents
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Abstract
Description
− 少なくとも1つのアルキルジケテンおよび
− 少なくとも1つの疎水性のモノエチレン系不飽和モノマーを溶解して含有する有機相を、界面活性剤の存在で水相中で機械的乳化法により最大で500nmの乳化された有機相の粒径を有するミニエマルションの形成下に乳化させ、この場合2つの相の少なくとも1つは、付加的にラジカル形成重合開始剤を含有するかまたは重合開始剤がミニエマルションに添加され、
ミニエマルションのモノマーを重合させることによって得ることができる。
− 少なくとも1つのアルキルジケテンおよび
− 少なくとも1つの疎水性モノエチレン系不飽和モノマーを溶解して含有する有機相を、界面活性剤の存在で水相中で機械的乳化法により最大で500nmの乳化された有機相の粒径を有するミニエマルションの形成下に乳化させ、この場合2つの相の少なくとも1つは、乳化前に付加的にラジカル形成重合開始剤を含有するかまたは重合開始剤がミニエマルションに添加され、引続きミニエマルションのモノマーを重合させるようにして行なわれる。
− 少なくとも1つのC14〜C22−アルキルジケテン、
− スチレン、メチルスチレン、C2〜C28−オレフィン、3〜5個のC原子を有するモノエチレン系不飽和カルボン酸と1〜22個のC原子を有する1価アルコールとのエステル、C1〜C22−カルボン酸、有利にC1〜C18−カルボン酸のビニルエステル、C1〜C30−アルコールのビニルエーテル、C1〜C22−アルキルアクリレート、アクリルニトリルおよびメタクリルニトリルの群からの少なくとも1つのモノマー、および
− 少なくとも1つの炭化水素、10〜24個のC原子を有するアルコール、10000未満の分子量Mwを有する疎水性ポリマー、テトラアルキルシランおよび/または記載された化合物の混合物を含有する、溶液、二成分系混合物もしくは多成分系混合物および/または分散液からなる有機相を、水相中でミニエマルションの形成下に乳化し、引続きその中で乳化されたモノマーを重合させるために、重合条件にかけることによって得ることができる。特に好ましいのは、アルキルジケテンを含有する水性分散液の製造の際に、有機相として、
− ステアリルジケテン、パルミチルジケテンおよび/またはベヘニルジケテン、
− スチレン、n−ブチルアクリレート、第二ブチルアクリレート、第三ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、アクリルニトリル、メタクリルニトリルおよび/またはビニルアセテート、および
− ヘキサデカン、オリーブ油、500〜5000の分子量Mwを有するポリスチレン、500〜5000の分子量Mwを有するシロキサン、セチルアルコール、ステアリルアルコール、パルミチルアルコール、ベヘニルアルコール、C12〜C22−アルキルアクリレート、C12〜C22−カルボン酸のビニルエステルおよび/またはC12〜C30−アルコールのビニルエーテルを含有する溶液から出発するようなアルキルジケテンを含有する水性分散液である。この場合には、アルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液の製造の際に、有機相として
− ステアリルジケテンおよび/またはパルミチルジケテンおよび
− スチレン、n−ブチルアクリレート、第三ブチルアクリレートおよび/またはアクリルニトリルを含有する溶液を使用するようなアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液は、特に重要である。
− 少なくとも1つのC14〜C22−アルキルジケテンおよび
− スチレン、メチルスチレン、C2〜C28−オレフィン、3〜5個のC原子を有するモノエチレン系不飽和カルボン酸と1〜22個のC原子を有する1価アルコールとのエステル、C1〜C18−カルボン酸のビニルエステル、アクリルニトリルおよびメタクリルニトリルの群からの少なくとも1つのモノマーを含有する溶液、二成分系混合物もしくは多成分系混合物および/または分散液からなる。
− ステアリルジケテンおよび/またはパルミチルジケテンおよび
− スチレン、n−ブチルアクリレート、第三ブチルアクリレートおよび/またはアクリルニトリルを含有する溶液からなるような方法形式である。
− 少なくとも1つのアルキルジケテンおよび
− 少なくとも1つのモノエチレン系不飽和モノマーを溶解して含有し、次に界面活性剤の存在で、少なくとも1つの水溶性多糖類および/または水膨潤性多糖類を含有する水相中で、機械的乳化装置を用いて最大で500nmの乳化された有機相の粒径を有するミニエマルションの形成下に乳化され、引続きミニエマルションのモノマーは、少なくとも1つの重合開始剤の存在で重合される。
スチレン54部中のステアリルジケテン13.5部およびヘキサデカン2.55部の溶液に、水266部および15%のナトリウムラウリルスルフェート水溶液5.4部を添加し、Dr. Hilscher社の超音波フィンガー(Ultraschallfinger)を用いて8分間、全出力で超音波処理した。この場合には、数時間に亘って安定性でありかつ100nm未満の中央値を有する粒径分布を有する微粒状のエマルションが生成された。次に、このエマルションにアスコルビン酸0.26部および30%の過酸化水素1.55部を添加し、この混合物を、窒素洗浄下に70℃に加熱し、この反応混合物をこの温度で2.5時間攪拌した。重合は、殆んど完結し、このことは、試料の固体含量によって示すことができた(110℃での非揮発性含量=19.4%)。重合を完結させるために、バッチ量の温度を85℃に加熱し、半時間さらに攪拌した。この場合、固体含量は、20.1%に上昇した。次に、125μmのスクリーン上での濾過によって、固体0.3部を分離し、こうして100nm未満の粒径を有する安定したポリマー分散液を得ることができた。この分散液のポリマーマトリックスは、約1百万Dの分子量を有していた(ゲル透過クロマトグラフィーにより測定した)。
実施例1を繰り返したが、しかし、ヘキサデカンの不在下で作業した。同様に、安定した分散液を得ることができた。分散された粒子の平均粒径は、100nm未満であった。
スチレン27部とn−ブチルアクリレート27部との混合物中のステアリルジケテン13.5部の溶液に、水266部および15%のナトリウムラウリルスルフェート水溶液5.4部を添加し、Dr. Hilscher社の超音波フィンガー(Ultraschallfinger)を用いて4分間、超音波処理した。この場合には、数時間に亘って安定性である極めて微粒状のエマルションが生成された。次に、このエマルションに30℃でアスコルビン酸0.26部および30%の過酸化水素1.55部を添加し、この混合物を、窒素洗浄下に70℃に加熱した。この温度で簡単に発熱反応が開始し、この場合には、内部温度が73℃に上昇した。この反応混合物をこの温度で2.5時間攪拌し、その後、温度は85℃に上昇し、この温度でなお1時間攪拌した。重合は、この時間後に殆んど完結した(110℃での非揮発性含量=19.2%)。
スチレン54部中のステアリルジケテン13.5部の溶液に、水266部およびナトリウムジイソオクチルスルホスクシネートの50%の水溶液1.6部を添加し、Dr. Hilscher社の超音波フィンガー(Ultraschallfinger)を用いて4分間、超音波処理した。この場合には、数時間に亘って安定性である極めて微粒状のエマルションが生成された。次に、このエマルションに30℃でアスコルビン酸0.26部および30%の過酸化水素1.55部を添加し、この混合物を、窒素洗浄下に70℃に加熱した。この温度で簡単に発熱反応が開始し、この場合には、内部温度が73℃に上昇した。この反応混合物をこの温度で2.5時間攪拌し、その後、温度は85℃に上昇し、引続きこの温度でなお1時間攪拌した。重合は、この時間後に殆んど完結した(110℃での非揮発性含量=19.2%)。125μmのスクリーン上での濾過によって、固体0.1部未満を分離し、こうして64nmの平均粒径を有する分散液を得ることができた。
スチレン40.5部中のステアリルジケテン27部の溶液に、水266部および15%のナトリウムラウリルスルフェート水溶液5.4部を添加し、Dr. Hilscher社の超音波フィンガー(Ultraschallfinger)を用いて4分間、超音波処理した。この場合には、数時間に亘って安定性である極めて微粒状のエマルションが生成された。次に、このエマルションに40℃で過酸化ラウロイル0.7部を添加し、この混合物を、窒素洗浄下に70℃に加熱し、2時間後に分散液の固体含量を測定した。この固体含量は、15.1%であった。更に、3時間の反応時間後、固体含量は、17.7%に上昇した。更に、過酸化ラウロイル0.35部を添加し、温度が85℃に上昇することによって、1時間の反応時間後に85℃で17.9%の固体含量を有する分散液を得ることができた。125μmのスクリーン上での濾過によって、固体4.4部未満を分離し、こうして約100nmの平均粒径を有する分散液を得ることができた。ポリマー分散液の粒径分布は、300および500nmの際に2つのさらに極めて小さな最大を有する3峰性であった。
スチレン13.5部中のステアリルジケテン13.5部、n−ブチルアクリレート13.5部、第三ブチルアクリレート13.5部およびアクリルニトリル13.5部の溶液に、水269.8部および50%のナトリウムジイソオクチルスルホスクシネート水溶液1.6部を添加し、Dr. Hilscher社の超音波フィンガー(Ultraschallfinger)を用いて4分間、超音波処理した。この場合には、数時間に亘って安定性でありかつ100nm未満の中央値を有する粒径分布を有する極めて微粒状のエマルションが生成された。次に、このエマルションにアスコルビン酸0.26部および30%の過酸化水素1.55部を添加し、この混合物を、窒素洗浄下に70℃に加熱し、この温度で2時間維持した。引続き、温度を85℃にもたらし、そこで1時間保持した。重合が殆んど完結し、このことは、試料の固体含量によって示すことができた(120℃/30分で非揮発性含量=17.9%)。重合を完結させるために、上記分散液170部にアスコルビン酸および30%のH2O2 0.4部を添加し、分散液を窒素雰囲気下に85℃でさらに1時間攪拌した。この場合、固体含量は、19.0%に上昇した。更に、125μmのスクリーン上での濾過によって、固体0.1部を分離し、小型の体積モジュールを有する型LS 230のクールターの装置(Coulter Geraet)を用いてのフラウンホーファーの回折によって測定された、100nm未満の粒径を有する分散液を得ることができた。
実施例1を繰り返したが、ステアリルジケテンの不在下で作業した。約200nmの平均粒径を有する分散液を得ることができた。
実施例7〜18
実施例および比較例により製造されたミニ分散液をそれぞれ表面サイズ剤として試験した。最初に、水中のジャガイモ澱粉の10%の溶液を製造した。次に、この澱粉溶液にそれぞれ固体含量に対して2g/lまたは4g/lの実施例1〜6により製造されたポリマー分散液および比較例1により製造されたポリマー分散液を添加し、混合した。こうして製造された分散液を、それぞれサイジング圧縮機を用いて、80g/m2の単位面積当りの質量を有する、サイジングされていない木材不含の紙上に塗布した。紙によって吸収されたサイズ剤分散液は、枚葉紙の質量に対して約60〜62%であった。引続き、こうして処理された紙を乾燥させ、50%の空気湿分で24時間状態調節し、次にサイジングに関連して試験した。結果は、第1表中に記載されている。
第1表中に記載された製品を、実施例7〜18に対して記載された規定によりサイジング作用について試験した。結果は、第1表中に記載されている。
水中の白樺硫酸塩と松硫酸塩との混合物の0.8%のスラリーに、繊維材料に対して粉砕された炭酸カルシウム20%を計量供給した。引続き、それぞれ陽イオントウモロコシ澱粉0.5%、第2表中に記載された濃度での第2表中に記載されたサイズ剤および保存剤0.025%(陰イオンポリアクリルアミド)を添加した。それぞれ得られた紙料から高速ケテン型枚葉紙形成装置(Rapid-Koethen-Blattbildner)中で80g/m2の単位面積当りの質量を有する実験室用枚葉紙を製造し、乾燥させ、50%の空気湿度で24時間状態調節し、次にサイジングに関連して試験した。結果は、第2表中に記載されている。
実施例1〜6により製造された分散液をそれぞれトナーの付着力を改善するための薬剤として試験した。最初に水中のジャガイモ澱粉の12%の溶液を得た。次に、この澱粉溶液にそれぞれ固体含量に対して4g/lの実施例1〜6により製造されたポリマー分散液を添加し、混合した。こうして得られた調製物(分散液)をそれぞれサイジング圧縮機を用いて、80g/m2の単位面積当りの質量および31g/m2のCobb60を有する、僅かにサイジングされた木材不含の紙上に塗布した。紙によって吸収されたサイズ剤分散液の量は、枚葉紙の質量に対して約50〜55%であった。引続き、こうして処理された紙を乾燥させ、50%の空気湿分で24時間状態調節し、次にトナーの付着力に関連して試験した。結果は、第3表中に記載されている。
ミニエマルションの製造
水5511g、15%のナトリウムラウリルスルフェート水溶液113.6gならびにペレット化されたアルキルケテン二量体355gの溶液(パルミチルケテン二量体50%とステアリルケテン二量体50%との混合物)、第三ブチルアクリレート354.6g、n−ブチルアクリレート354.6gおよびスチレン710.4gを、2回300バールでAPV-Gaulin高圧ホモジナイザーを用いて室温で乳化した。このエマルションを室温で24時間貯蔵し、次に重合のために使用した。ミニエマルションの液滴の寸法は、146nm(平均直径)であり、これは、Coulter N4 Plus装置で測定された。多分散性の指数は、0.2であった。LD値は、86.6%が測定された。
200rpmで攪拌される2 lの反応器中で水418g、Sudstaerke社の酸化されたジャガイモ澱粉70.3gおよび酢酸カルシウム水和物1.4gを85℃に加熱した。引続き、アミラーゼ3.5g(Novo Nordisk社のTermamyl 120L)を添加し、この混合物を85℃で18分間攪拌した。この時間の後、澱粉の分解を氷酢酸18g、鉄−II−七水和物3.5gおよび水23.3gと30%の過酸化水素11.7gとの混合物2.8g(開始剤1)を添加することによって停止させた。その後に、連続的に120分間で実施例29からの上記のミニエマルション1216gを85℃で供給した。同時に、150分間で付加される開始剤1 32.2gの連続的な流入を開始した。開始剤の流入が終結した後、反応混合物をなお85℃で30分間攪拌し、引続き50℃に冷却し、10%のt−ブチルヒドロペルオキシド水溶液3.5gを添加し、50℃で60分間攪拌した。その後に反応混合物を室温に冷却し、保存した。
ミニエマルションの製造
水2587.3g、15%のナトリウムラウリルスルフェート水溶液53.3gならびにスチレン666.6g中のペレット化されたアルキルケテン二量体355gの溶液(パルミチルケテン二量体50%とステアリルジケテン50%との混合物)を、2回300バールでAPV-Gaulin高圧ホモジナイザーを用いて乳化した。引続き、このエマルションを重合のために使用した。
200rpmで攪拌される2 lの反応器中で水282.7g、Sudstaerke社の酸化されたコムギ澱粉50.21gおよび酢酸カルシウム水和物1.0gを85℃に加熱し、引続き、アミラーゼ2.5g(Novo Nordisk社のTermamyl 120L)を添加し、この混合物を85℃で18分間攪拌した。この時間の後、澱粉の分解を氷酢酸10g、鉄−II−七水和物2.5gおよび水16.65gと30%の過酸化水素8.33gとの混合物2.0g(開始剤1)を添加することによって停止させた。その直後に、連続的に120分間で実施例30からの上記のミニエマルション868.5gを85℃で供給した。ミニエマルションの流入の開始と同時に、連続的に150分間で開始剤1 23gを付加した。同様に、それと同時に水22.5gとアスコルビン酸2.5gとの混合物(開始剤2)の流入を開始し、この混合物を150分間に亘って分配した。開始剤の流入が終結した後、反応混合物を85℃で30分間攪拌し、次に50℃に冷却し、10%のt−ブチルヒドロペルオキシド10gを添加し、次に50℃で60分間攪拌した。引続き、反応混合物を室温に冷却し、保存した。
実施例30を繰り返したが、しかし、ミニエマルションは、アルキルケテン二量体を含有していなかった。同様に、152nmの分散された粒子の粒径および19.5%の固体含量を有する安定した分散液を得ることができた。残留スチレンの含量は、500ppm未満であった。
実施例29および30により製造されたミニ分散液をそれぞれ表面サイズ剤およびビーターサイズ剤として試験し、市販の製品(Basoplast 400 DSおよび2030 LC)と比較した。更に、本発明によるミニ分散液および記載された市販のサイズ剤でサイジングされた紙のインキジェット印刷可能性について試験した。
最初に水中のジャガイモ澱粉の6%の溶液を製造し、この溶液をサイジング圧縮機を用いて、枚葉紙の質量の約60〜62%が澱粉溶液に吸収されるように、60g/m2および80g/m2の単位面積当りの質量を有する木材不含の紙上に塗布した。この溶液で達成可能なサイジング作用は、第1表中に記載されている。
次に、比較例12に記載の澱粉溶液にそれぞれ固体含量に対してそれぞれ第4表中および第5表中に記載の量の市販のサイズ剤Basoplast(登録商標)400 DSおよびBasoplast(登録商標)2030 LCを添加した。次に、こうして得られた混合物をサイジング圧縮機を用いて60g/m2および80g/m2の単位面積当りの質量を有する2枚の異なる木材不含の紙上に塗布することにより、この混合物のサイジング作用を測定した。紙によって吸収されたサイズ剤分散液は、枚葉紙の質量に対して約60〜62%であった。引続き、こうして処理された紙を50%の空気湿度で24時間状態調節し、次にサイジングに関連して試験した。結果は、第4表および第5表中に記載されている。
比較例12に記載の澱粉溶液にそれぞれ固体含量に対して第4表および第5表中に記載された量の実施例29および実施例30ならびに比較例11により得られたポリマー分散液を添加し、混合した。こうして得られた分散液をそれぞれサイジング圧縮機を用いて60g/m2および80g/m2の単位面積当りの質量を有する2枚の異なる木材不含の紙上に塗布した。紙によって吸収されたサイズ剤分散液は、枚葉紙の質量に対して約60〜62%であった。引続き、こうして処理された紙を50%の空気湿度で24時間状態調節し、次にサイジングに関連して試験した。結果は、第4表および第5表中に記載されている。
水中の白樺硫酸塩パルプと松硫酸塩パルプとの混合物の0.8%のスラリーに、繊維材料に対して粉砕された炭酸カルシウム20%を計量供給した。引続き、それぞれ陽イオントウモロコシ澱粉0.5%、第4表中に記載された濃度での第4表中に記載されたサイズ剤および保存剤0.025%(陰イオンポリアクリルアミド)を添加した。それぞれ得られた紙料から高速ケテン型枚葉紙形成装置(Rapid-Koethen-Blattbildner)中で80g/m2の単位面積当りの質量を有する実験室用枚葉紙を製造し、乾燥させ、50%の空気湿度で24時間状態調節し、次にサイジングに関連して試験した。結果は、第6表中に記載されている。
実施例および比較例により製造された分散液を、それぞれインキジェット印刷可能性を改善するための薬剤として試験した。結果は、第7表中に記載されている。
Claims (29)
- アルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液において、該水性ポリマー分散液がアルキルジケテンの存在で疎水性のモノエチレン系不飽和モノマーのミニエマルション重合によって得ることができたものであることを特徴とする、アルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。
- 前記水性ポリマー分散液が
− 少なくとも1つのアルキルジケテンおよび
− 少なくとも1つの疎水性のモノエチレン系不飽和モノマーを溶解して含有する有機相を、界面活性剤の存在で水相中で機械的乳化法により最大で500nmの乳化された有機相の粒径を有するミニエマルションの形成下に乳化させ、この場合2つの相の少なくとも1つは、付加的にラジカル形成重合開始剤を含有するかまたは重合開始剤がミニエマルションに添加され、
ミニエマルションのモノマーを重合させることによって得ることができたものである、請求項1記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。 - 有機相が超音波の作用によってかまたは高圧ホモジナイザーにより水相中で乳化されたものである、請求項1または2記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。
- 有機相が付加的に重合不可能な疎水性化合物を含有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。
- 有機相が付加的にC12〜C22−カルボン酸のビニルエステル、C12〜C30−アルコールのビニルエーテルおよびC12〜C22−アルキルアクリレートから選択された水不溶性モノマーを含有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。
- 有機相が
− 少なくとも1つのC14〜C22−アルキルジケテン、
− スチレン、メチルスチレン、C2〜C28−オレフィン、3〜5個のC原子を有するモノエチレン系不飽和カルボン酸と1〜22個のC原子を有する1価アルコールとのエステル、C1〜C18−カルボン酸のビニルエステル、アクリルニトリルおよびメタクリルニトリルの群からの少なくとも1つのモノマー、および
− 少なくとも1つの炭化水素、10〜24個のC原子を有するアルコール、10000未満の分子量Mwを有する疎水性ポリマー、テトラアルキルシラン、C12〜C22−カルボン酸のビニルエステル、C12〜C30−アルコールのビニルエーテル、C12〜C22−アルキルアクリレートおよび/または記載された化合物の混合物を含有する、溶液、二成分系混合物もしくは多成分系混合物および/または分散液からなる、請求項1から5までのいずれか1項に記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。 - 有機相が
− ステアリルジケテン、パルミチルジケテンおよび/またはベヘニルジケテン、
− スチレン、n−ブチルアクリレート、第二ブチルアクリレート、第三ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、アクリルニトリル、メタクリルニトリルおよび/またはビニルアセテート、および
− ヘキサデカン、オリーブ油、500〜5000の分子量Mwを有するポリスチレン、500〜5000の分子量Mwを有するシロキサン、セチルアルコール、ステアリルアルコール、パルミチルアルコール、ベヘニルアルコール、C12〜C22−カルボン酸のビニルエステル、C12〜C30−アルコールのビニルエーテルおよび/またはC12〜C22−アルキルアクリレートを含有する溶液からなる、請求項1から6までのいずれか1項に記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。 - 有機相が
− ステアリルジケテンおよび/またはパルミチルジケテンおよび
− スチレン、n−ブチルアクリレート、第三ブチルアクリレートおよび/またはアクリルニトリルを含有する溶液からなる、請求項1から7までのいずれか1項に記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。 - 有機相が付加的に親水性モノマーを、生成されるコポリマーが水中で20℃の温度および2のpHで最大100g/l、有利に最大50g/lの溶解度を有するような量で含有する、請求項1から8までのいずれか1項に記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。
- 親水性モノマーとして、3〜5個のC原子を有するエチレン系不飽和カルボン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、ビニルエーテル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸および/または無水マレイン酸の群からの少なくとも1つの化合物が使用されている、請求項9記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。
- 前記水性ポリマー分散液が少なくとも1つの水溶性多糖類および/または水膨潤性多糖類の存在でのミニエマルション重合によって得ることができたものである、請求項1から10までのいずれか1項に記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。
- ミニエマルションを少なくとも1つの水溶性多糖類および/または水膨潤性多糖類を含有する水溶液と混合し、ミニエマルションのモノマーを水溶性多糖類および/または水膨潤性多糖類の存在で重合させることによって得ることができたものである、請求項11記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液。
- アルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液の製造法において、アルキルジケテンの存在で疎水性モノマーのミニエマルション重合を実施することを特徴とする、アルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液の製造法。
- − 少なくとも1つのアルキルジケテンおよび
− 少なくとも1つの疎水性モノエチレン系不飽和モノマーを溶解して含有する有機相を、界面活性剤の存在で水相中で機械的乳化法により最大で500nmの乳化された有機相の粒径を有するミニエマルションの形成下に乳化させ、この場合2つの相の少なくとも1つは、付加的にラジカル形成重合開始剤を含有するかまたは重合開始剤がミニエマルションに添加され、引続きミニエマルションのモノマーを重合させる、請求項13記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液の製造法。 - 有機相が付加的に少なくとも1つの重合不可能な疎水性化合物を含有する、請求項13または14記載の方法。
- 有機相が付加的にC12〜C22−カルボン酸のビニルエステル、C12〜C30−アルコールのビニルエーテルおよびC12〜C22−アルキルアクリレートから選択された水不溶性モノマーを含有する、請求項13から15までのいずれか1項に記載の方法。
- 有機相が
− 少なくとも1つのC14〜C22−アルキルジケテンおよび
− スチレン、メチルスチレン、C2〜C28−オレフィン、3〜5個のC原子を有するモノエチレン系不飽和カルボン酸と1〜22個のC原子を有する1価アルコールとのエステル、C1〜C22−カルボン酸のビニルエステル、アクリルニトリルおよびメタクリルニトリルの群からの少なくとも1つのモノマーを含有する、溶液、二成分系混合物もしくは多成分系混合物および/または分散液からなる、請求項13から16までのいずれか1項に記載の方法。 - 有機相が
− ステアリルジケテンおよび/またはパルミチルジケテンおよび
− スチレン、n−ブチルアクリレート、第三ブチルアクリレートおよび/またはアクリルニトリルを含有する溶液からなる、請求項13から17までのいずれか1項に記載の方法。 - 有機相が重合不可能な疎水性化合物として炭化水素、10〜24個のC原子を有するアルコール、10000未満の分子量Mwを有する疎水性ポリマー、テトラアルキルシランおよび/または記載された化合物の混合物を含有する、請求項13から18までのいずれか1項に記載の方法。
- 水相が陰イオン性の界面活性化合物を含有する、請求項13から19までのいずれか1項に記載の方法。
- 水相が界面活性剤としてナトリウムラウリルスルフェート、ナトリウムドデシルスルフェート、ナトリウムヘキサデシルスルフェート、ナトリウムジオクチルスルホスクシネートおよび/またはC12〜C22−アルコール1モルへの酸化エチレン15〜50モルの少なくとも1つの付加生成物を含有する、請求項13から20までのいずれか1項に記載方法。
- 有機相が付加的に親水性モノマーを、生成されるコポリマーが水中で20℃の温度および2のpHで最大100g/l、有利に最大50g/lの溶解度を有するような量で含有する、請求項13から21までのいずれか1項に記載の方法。
- 疎水性モノマーとして3〜5個のC原子を有するエチレン系不飽和カルボン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、ビニルエーテル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸および/または無水マレイン酸の群からの少なくとも1つの化合物を使用する、請求項22記載の方法。
- ミニエマルション重合を少なくとも1つの水溶性多糖類および/または水膨潤性多糖類の存在で実施する、請求項13から23までのいずれか1項に記載の方法。
- ミニエマルションを、水性澱粉を含有する水溶液と混合し、この混合物を少なくとも1つの重合開始剤の存在で重合させる、請求項24記載の方法。
- ミニエマルションを、分解された澱粉が溶解されて含有されている水溶液と混合する、請求項24または25記載の方法。
- ミニエマルションを連続的または段階的に水溶性多糖類の水溶液と混合し、重合させる、請求項24から26までのいずれか1項に記載の方法。
- 水溶性の多糖類として分解された澱粉を使用する、請求項24から27までのいずれか1項に記載の方法。
- 紙のためのサイズ剤、皮革のための疎水化剤、天然繊維および/または合成繊維のための疎水化剤ならびに織物のための疎水化剤としての請求項1から9までのいずれか1項に記載のアルキルジケテンを含有する水性ポリマー分散液の使用。
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