JP2006352755A - カラー画像生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷データを中間コードに変換する画像処理方式に最小限の追加処理でバンド毎の色空間を判断する高速の画像処理装置を提供することにある。
【解決手段】 印刷プレーン毎に画像オブジェクトの印刷コマンドを有する印刷データを,印刷プレーンを複数に分割したバンド領域毎に中間コードに変換する際に,印刷コマンドをバンド毎の中間コードに変換しながら各バンドがカラー色空間かモノクロ色空間かを判断し,当該バンドがカラー色空間の場合は前記中間コードから複数カラーのビットマップ画像データを前記ビットマップメモリに展開し,モノクロの場合は前記中間コードからモノクロのビットマップ画像データを前記ビットマップメモリに展開する。印刷ページ内の印刷データのコマンド列を順に中間コードに変換する時にバンド毎にバンド内のオブジェクトにカラーを含むか否かを判断するので,最小限の追加処理によってバンドの色空間がカラーかモノクロかを判断でき,それぞれのバンドの色空間に応じた効率的なビットマップ画像データの展開が可能になる。
【選択図】 図2
【解決手段】 印刷プレーン毎に画像オブジェクトの印刷コマンドを有する印刷データを,印刷プレーンを複数に分割したバンド領域毎に中間コードに変換する際に,印刷コマンドをバンド毎の中間コードに変換しながら各バンドがカラー色空間かモノクロ色空間かを判断し,当該バンドがカラー色空間の場合は前記中間コードから複数カラーのビットマップ画像データを前記ビットマップメモリに展開し,モノクロの場合は前記中間コードからモノクロのビットマップ画像データを前記ビットマップメモリに展開する。印刷ページ内の印刷データのコマンド列を順に中間コードに変換する時にバンド毎にバンド内のオブジェクトにカラーを含むか否かを判断するので,最小限の追加処理によってバンドの色空間がカラーかモノクロかを判断でき,それぞれのバンドの色空間に応じた効率的なビットマップ画像データの展開が可能になる。
【選択図】 図2
Description
本発明は,バンド単位に画像を展開する画像処理装置及び画像処理プログラムに関し,特に,バンド毎にカラーかモノクロかを判断する画像処理装置及び画像処理プログラムに関する。
プリンタなどの画像形成装置は,印刷データを処理する画像処理装置と,画像処理装置により生成された画像データに基づいて所望の画像を形成する印刷エンジンとを有する。画像処理装置は,ページ記述言語(PDL)で記述された印刷データをホストコンピュータから受け取り,画像データへの展開が容易な中間コードに変換し,中間コードに基づき複数色で多階調のビットマップ画像データをメモリ上に展開する。そして,画像処理装置は,必要に応じて二値化などの処理を行った後,当該ビットマップ画像データを画像再生信号として印刷エンジンに出力する。
画像処理装置がビットマップ画像データを展開する時には,多くのメモリ資源が必要となる。ビットマップ画像データは画素に対応した複数色の多階調データであるため,カラー画像を含む印刷ページのビットマップ画像データは,例えばC(シアン),M(マゼンダ),Y(イエロー),K(ブラック)の4プレーン(1プレーンは印刷エンジンが1回の印刷処理で同時に印刷できる単位)分展開されることになるからである。そこで,1プレーンをバンド単位に分け,バンド毎に中間コードからビットマップ画像データへ展開することで処理の効率化を図る方法が採られている。
次にバンド毎にバンド内に含まれる画像の色に着目すると,カラー画像を含むカラーバンドと,モノクロ画像のみを含むモノクロバンドに分けることができる。すると,モノクロバンドについてカラーバンドと同じ様に4プレーンの展開処理を行うと,無駄なメモリ資源を費やすことになる。すなわち,カラーバンドの印刷にはC,M,Y,K4つのビットマップ画像データが必要になるが,モノクロバンドの印刷にはKのみで展開されたビットマップ画像データを用いればよい。にもかかわらず,モノクロバンドについてC,M,Y,Kのビットマップ画像データを展開すれば,C,M,Yの分はメモリ資源の浪費ということになる。
そこで,こうした無駄を無くすために,バンド単位でカラーとモノクロを区別し,ビットマップ画像データを展開する際にはモノクロのバンドについては単色のデータだけで展開するという方法が提案されている(特許文献1)。特許文献1に開示された方法では,ホストコンピュータから入力されるPDLによる印刷データがバンド単位に分割されており,バンド毎に,カラーであればC,M,Y,Kの4つのPDL印刷データが,モノクロであればKのみのPDL印刷データがプリンタの画像処理装置に供給される。そして,画像処理装置は,バンド毎にPDL印刷データを記憶し,それぞれのバンドの色をプレーンに対応するビットマップ画像データを展開する。
特開2001−138578号公報
しかしながら,上記従来例では,供給されるPDLの印刷データが,バンド毎に分けられており,且つカラーならC,M,Y,Kに分離され,モノクロならKのみのPDLデータにされているので,ページ単位の印刷コマンドリストからなる印刷データをバンド毎の中間コードに変換し,その中間コードをビットマップ画像データに展開する画像処理方式に適用することは困難である。
そこで,本発明の目的は,上記画像処理方式に最小限の追加処理でバンド毎の色空間を判断する高速の画像処理装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために,本発明の第1の側面によれば,印刷プレーン毎に画像オブジェクトの印刷コマンドを有する印刷データを,印刷プレーンを複数に分割したバンド領域毎に中間コードに変換し,前記中間コードに基づいてバンド毎のビットマップ画像データを展開する画像処理装置において,前記ビットマップ画像データが展開されるビットマップメモリと,前記印刷データの印刷コマンドをバンド毎の中間コードに変換しながら各バンドがカラー色空間かモノクロ色空間かを判断する変換手段と,前記判断結果に基づき,当該バンドがカラー色空間の場合は前記中間コードから複数カラーのビットマップ画像データを前記ビットマップメモリに展開し,モノクロの場合は前記中間コードからモノクロのビットマップ画像データをビットマップメモリ上に展開する展開手段とを有することを特徴とする。
上記第1の側面によれば,印刷ページ内の印刷データのコマンド列を順に中間コードに変換する時にバンド毎にバンド内のオブジェクトにカラーを含むか否かを判断する。よって,印刷プレーン毎の印刷データをバンド毎の中間コードに変換する過程で,最小限の追加処理によってバンドの色空間がカラーかモノクロかを判断でき,それぞれのバンドの色空間に応じた効率的なビットマップ画像データの展開が可能になる。
上記第1の側面において好ましい実施例によれば,前記変換手段は,各バンドの色空間変数をモノクロに初期設定し,前記画像オブジェクトがカラー画像に対応する場合に対応するバンドの前記色空間変数をカラーに変更し,前記印刷プレーンの全ての印刷コマンドの中間コードへの変換が終了した時に,前記色空間変数に応じて各バンドがカラー色空間かモノクロ色空間かを判断することを特徴とする。すなわち,印刷データのコマンド列をバンド毎の中間コードに変換する時には前記色空間変数を書き換えるだけであるので,バンド色空間判断処理の高速化が可能となる。
上記第1の側面においてより好ましい実施例によれば,前記画像オブジェクトは,少なくとも文字,図形,イメージを有し,前記変換手段は,前記文字,図形の場合はその色設定コマンドに基づいてカラー画像か否かを判断し,前記イメージの場合はそのビットマップデータに基づいてカラー画像か否かを判断することを特徴とする。
文字,画像オブジェクトは,予め生成されてメモリやROMに格納されている文字・図形のビットマップ画像データをソース画像データとして利用するので,改めてホストコンピュータからソース画像データの供給を受ける必要がない。このため,画像オブジェクトがカラー画像か否かを判断するには,色設定コマンドを見て判断すればよい。一方,イメージの画像オブジェクトはホストコンピュータから供給されるビットマップ画像データをソース画像データとして利用する。そのため,イメージがカラーか否かを判断するためには,そのビットマップデータの各ピクセルの色についてカラーか否かの判断をすることになる。
上記第1の側面においてさらに好ましい実施例によれば,前記画像オブジェクトがイメージの場合は,ピクセル毎の判断を行うことなく,カラー画像と判断することを特徴とする。上述したように,イメージがカラー画像かモノクロ画像かを判断するためにはピクセル単位で判断する必要があるが,処理負担の増大を招く。そこで,イメージは無条件にカラー画像として処理することにより,かかる処理負担を減少させることができる。すなわち,仮にモノクロのイメージをカラーとして処理し複数カラーのビットマップ画像データを展開したとしても,ピクセル毎にカラーか否かを判断した場合と比べれば,全体的な処理効率は向上させることができる。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し,発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず,特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図1は,印刷プレーンをバンドに分割した場合の,画像オブジェクト例とバンドとの関係を説明する図である。印刷プレーン1内の画像オブジェクトは,黒色(モノクロ)の文字2「Text」と,カラーのイメージ3と,青色(カラー)の図形4と,グレー(モノクロ)の図形5と,グレー(モノクロ)の文字6「文字」とで構成されている。それぞれの括弧内は各画像オブジェクトのRGB色空間における色を,各色8ビットの16進数表記で表わしている。この1つの印刷プレーンを4つのバンド第1バンド〜第4バンドに分割すると,第1バンドBND1は文字2を,第2バンドBND2は文字2,イメージ3,図形4を,第3バンドBND3はイメージ3,図形4,図形5を,第4バンドBND4は図形5と文字6を含んでいることになる。
図2は,印刷プレーン1(図2(A))を,バンド毎にビットマップ画像データに展開した状態(図2(B))を説明する図である。印刷データをビットマップ画像データに展開する場合,カラーで印刷される画像データは、RGB色空間のビットマップデータに展開後、印刷エンジンの色空間であるC,M,Y,Kの4プレーン分のビットマップ画像データに展開(色変換)する必要があるが,モノクロ色空間の画像データは、単一の色空間のビットマップデータに展開後、Kのみの1プレーンのビットマップ画像データを展開すればよい。バンド単位で見てみると,第1バンドBND1はモノクロの文字2のみが存在するので,第1バンドの色空間はモノクロ色空間である。同様に第4バンドBND4にはモノクロの図形5と文字6のみ存在するので,モノクロ色空間である。よって,第1バンドと第4バンドはKのみのビットマップデータで展開できる。第2バンドBND2,第3バンドBND3はカラーのイメージ3,カラーの図形4という画像オブジェクトを含んでいるので,第2バンド,第3バンドともにカラー色空間である。よって,第2バンドと第3バンドについては,C,M,Y,Kの4つのビットマップ画像データが展開される必要がある。
図2(B)は,上記のようにして図2(A)の印刷プレーン1をバンド毎にビットマップ画像データとして展開した場合に消費されるメモリ資源を網掛けにより表している。つまり,モノクロ色空間である第1バンドBND1と第4バンドBND4については,Kのみのビットマップ画像データを展開すればよい。本実施の形態によれば,各バンドの色空間を判断し,モノクロ色空間である第1バンドと第4バンドについてはRGBビットマップ画像データに展開せず、最終的にCMYのビットマップ画像データに展開しないことにより,リソース資源の無駄を省くことが可能となる。この様に展開されたビットマップ画像データは,1〜4プレーンのPLN1〜4の順に印刷エンジンに供給されて,画像形成が行われる。
図3は,本実施の形態における画像処理装置の概略構成図である。図3(A)では,ホストコンピュータHOSTからページ記述言語の印刷データPDLが,画像形成装置の一例であるプリンタ10のコントローラ12に供給される。コントローラ12は印刷データPDLを中間コードに変換し,中間コードからビットマップ画像データをバンドメモリ領域B−BUF内に展開し,展開されたビットマップ画像データから生成した画像再生信号16を印刷エンジン24に供給する。この場合,コントローラ12が画像処理装置に対応する。
図3(B)では,ホストコンピュータHOST内のプリンタドライバP−DRが,印刷データPDLからバンド領域ごとの中間コードICを生成し,その中間コードICをプリンタ10のコントローラ12に供給する。コントローラ12は,供給された中間コードICに基づいてビットマップ画像データをバンドメモリ領域B−BUFに展開し,展開されたビットマップ画像データから生成した画像再生信号16を印刷エンジン26に供給する。この場合は,プリンタドライバP−DRが実行する工程とコントローラ12が実行する工程とが画像処理方法に対応する。
さらに,図3(C)では,ホストコンピュータHOST内のプリンタドライバP−DRが,印刷データからバンド領域内の中間コードを生成し,その中間コードに基づいてビットマップ画像データをバンドメモリB−BUF内に展開し,必要に応じて色変換,圧縮をして,圧縮されたビットマップ画像データBMをプリンタ10内のコントローラ12に出力する。コントローラ12は,必要に応じて色変換,二値化処理を行い,画像再生信号16を印刷エンジン26に出力する。この場合は,プログラムであるプリンタドライバP−DRが画像処理プログラムに対応する。
図4は,本実施の形態におけるプリンタの構成図である。図4のプリンタ10は,図3(A)のプリンタ10に対応する。プリンタ10は,画像処理装置に対応するコントローラ12と,印刷エンジン26とで構成される。コントローラ12は,ホストコンピュータから印刷プレーン毎に画像描画コマンドの列から成る印刷データPDLを受信するインターフェースIFと,印刷データをバンド領域ごとの中間コードICに変換する中央処理ユニットCPUと,中間コードに基づいてRGBビットマップ画像データを展開する展開ユニット18と,RGBからCMYKの色変換を行い、RGBビットマップ画像データをCMYKビットマップ画像データに変換する色変換ユニット20と,ビットマップ画像データを圧縮・解凍する圧縮・解凍ユニット22と,ビットマップ画像データを二値化する二値化ユニット24と,二値化されたデータを画像再生信号であるパルス信号に変換するパルス幅変調ユニットPWMとを有し,パルス幅変調ユニットにより生成される画像処理信号16が印刷エンジン26に供給される。さらに,コントローラ12は,メモリユニット14を有し,メモリユニット14には,中間コードが格納される中間コードバッファIC−BUFと,ビットマップ画像データが格納されるバンドメモリ領域(以下バンドバッファ)B−BUFとが確保される。
図4のプリンタ10が,図3(B)のプリンタ10に対応する場合は,コントローラ12のインターフェースIFがホストコンピュータから中間コードICを受信し,中間コードバッファIC−BUFに格納する。そして,コントローラ12は,展開ユニット18により中間コードに基づいてバンドメモリ領域B−BUF内にビットマップ画像データを展開する。
図4のプリンタ10が,図3(C)のプリンタ10に対応する場合は,コントローラ12には,展開ユニット18,色変換ユニット20などは設けられておらず,受信したビットマップ画像データを二値化して,画像再生信号16を印刷エンジンに出力するだけである。
図5は,本実施の形態における印刷データのPDLで記述されたコマンド列の一例を説明する図である。このコマンド列は図1の印刷プレーン1の画像に対応し,コマンドC01〜C04は文字2に,コマンドC05,C06はイメージ3に,コマンドC07,C08は図形4に,コマンドC09,C10は図形5に,コマンドC11〜C15は文字6にそれぞれ対応する。このコマンド列は,次に記すようにコマンドC01から順にCPUに解析される。なお,図5のコマンド列は具体的なコマンドコードではなく,コマンドの機能で記述されている。
まず文字2「Text」に対し,フォント選択(C01),文字サイズ設定(C02),テキスト描画位置指定(C03),そして文字列“Text”の描画(C05)という一連のコマンドが順に解析される。文字色は初期設定の「黒」のままであるため文字色設定コマンドは記述されていない。初期値を用いることにより,色設定を省略できる。イメージ3に対しては,描画位置の指定(C05),描画コマンド(C06)の順に解析される。イメージの色はビットマップ画像データのピクセル毎に設定される。図形4に対しては,図形色を「青色」に設定する色設定コマンド(C07),矩形塗りつぶしを実行する描画コマンド(C08)が順に解析される。なお,PDLにおいて図形色はRGB形式の1色8ビットで指定されており,青色は(#0000ff)である。図形5に対しては,図形色を「40%グレイ(#999999)」に設定する色設定コマンド(C09),矩形塗りつぶしを実行する描画コマンド(C10)が順に解析される。文字6「文字」に対しては,まず文字色を「80%グレイ(#333333)」に設定する色設定コマンド(C11),次にフォント選択(C12),文字サイズ設定(C13),テキスト描画位置指定(C14),文字列“文字”の描画(C15)という一連の描画コマンドが解析される。
図6は,本実施の形態における,1印刷プレーンの印刷手順のフローチャート図(A)及び各種の色変数を説明する図(B)である。この色変数は、各バンドがカラーバンドであるか、モノクロバンドであるかを判断するために使われる変数であり、後述する図6(A)のフローチャートで説明されるように、設定された初期値が適宜上書きされて変更される。まず,色変数について説明する。
文字色(B01),図形色(B02)の各変数は,印刷プレーン内の文字,図形の各画像オブジェクトについて,PDLの色設定コマンドにより設定される画像オブジェクトの色を格納する。そして,当該オブジェクトの中間コードをバンド毎の中間コードバッファIC−BUFに登録する時に,各バンドでの文字色(B03),図形色(B04)と比較するために参照される。バンド文字色(B03)とバンド図形色(B04)の各変数は,各バンド毎に用意され、そのバンドで最後に中間コード登録がされた文字・図形の画像オブジェクトの色を格納する。そして,当該バンド内の新たな文字・図形の画像オブジェクトに対する中間コードをIC−BUFへ登録する時に参照され,バンド文字色(B03)・バンド図形色(B04)と,当該バンド内で新たに登録すべき文字色・図形色が異なっていれば,IC−BUFに色設定中間コード登録を行った後に,最後に登録されたバンド文字色・バンド図形色を当該文字色・図形色に変更する。また,バンド色空間(B05)の色変数は,CPUが判断した当該バンドの色空間を格納し,バンド色空間をIC−BUFへ登録する時に参照するための変数である。
次に,図6(A)の印刷手順について説明する。この手順は図3のいずれのタイプにも適用することができるが,一例として図3(A)に適用した場合に基づいて説明する。
まず,コントローラ12は,メモリユニット14上で印刷プレーンの文字色(B01)及び図形色(B02)の各変数に「黒色(#000000)」(S11)を初期値設定し,続いて,各バンドについて,バンド文字色(B03)とバンド図形色(B04)の色変数に「黒色(#000000)」を,バンド色空間(B05)の色変数に「モノクロ」を初期値設定する(S12)。次に,コントローラ12のCPUは,画像オブジェクトについてのコマンド列である印刷データを読み込みながら(S13),当該画像オブジェクトの色設定コマンドを中間コマンドに変換し(S16),当該画像オブジェクトの描画コマンドを解析する時に(S14),当該画像オブジェクトに対する中間コードを中間コードバッファ(IC−BUF)に登録する(S17)。最後に,コントローラ12は,プレーン内の全てのコマンドの処理を終了した時点で(S15のYES),当該プレーンのビットマップ画像データをビットマップバッファB−BUFに展開,必要に応じて色空間の変換(例えば,RGB色空間をCMYK色空間に変換するなど),圧縮・解凍処理を行い(S18),印刷エンジンに出力する(S19)。
図6(A)の印刷手順を図5の例に当てはめてみる。文字色(B01)等の初期値設定S11,S12)の後,印刷プレーン1のPDL印刷データにおいて,文字2「Text」についてのコマンドC01〜C04,イメージ3についてC05,C06,図形4についてC07,C08,図形5についてC9,C10,文字6についてC11〜C15の描画コマンドが,改ページコマンド(C16)に至るまで順次中間コードに変換されて,各種色設定(S16)と中間コード登録(S17),が行われる。
画像オブジェクトの例では,例えば文字2については,フォント選択(C01),文字サイズ設定(C02),テキスト描画位置指定(C03)の順に解析され中間コードに変換される。そして文字列“Text”の描画(C05)のコマンドが解析,中間コード変換が行われた時点で(S14),中間コード登録(S17)が行われる。なお,文字2の色は「黒色」なので,文字色(B01)の初期値が適用できるから,文字6におけるC11のような文字色設定コマンドは記述されていない。多くの場合,文字色は黒色であるので,初期値を用いることにより文字の画像オブジェクト毎に色設定を行うという無駄な処理を省くことができる。
色設定が行われる例として,図形4については,図形色を青色に設定する図形色設定コマンド(C07)が解析,中間コード変換が行われ,図形色の色変数(B01)の値が「青色」に変更される。矩形塗りつぶしを実行する描画コマンド(C08)を解析,中間コード変換が行われた時点で,図形4についての中間コード登録(S17)が行われる。以上のようにして,文字6の描画コマンド(C15)まで解析,変換がされ,改ページコマンド(C16)が来た時,印刷プレーン1の中間コードは画像展開,色変換,圧縮・解凍処理(S18),エンジン出力(S19)が行われる。
図7は,本実施の形態における,バンド毎に変換され中間コードバッファIC−BUFに登録された中間コードの例を示す図である。バンド色空間は,当該バンドの印刷データをRGBビットマップ画像データに展開する場合に用いる色空間を示している。バンド色空間にはモノクロ初期値が設定されるので,後述するバンド色空間の判断(図9〜図12)においてはこれら変数の値が初期値から変更されていればカラー色空間であると判断できる。例えば,印刷プレーン1の第1バンドには,モノクロの文字2「Text」の上部が描画されているので,「T」,「e」,「x」,「t」の上部を生成する中間コードが登録されている。文字色は黒であるので,色の設定は初期値のままであり,バンド色空間はモノクロ初期値のままである。
図8は,本実施の形態における,各画像オブジェクトの色設定のフローチャート図である。図6の工程S16に対応する。コントローラ12は,1プレーン分の印刷データのコマンド列(C01〜C15)を順に解析しながら,各画像オブジェクトについての描画コマンドが解析されるまでの間に当該画像オブジェクト毎の色を設定する。画像オブジェクトについて文字色設定コマンドがあれば,文字色の色変数B01は当該設定色に変更される(S602)。文字色設定コマンドではなく図形色設定コマンドの場合(S603)は,図形色の色変数B02が当該設定色に変更される(S604)。
例えば,文字2についてのコマンドC01〜C04を順に見てゆくと,C01〜C03は描画コマンドではなく(S14),改ページコマンドでもない(S15)。また,文字2についての色設定は行われない(S16)。ただし,文字2の色は「黒色」であるので,色設定コマンドが記述されていなくても,文字色(B01)の初期値が適用される。よって,文字2については,文字色(B01)は初期値「黒色」として,中間コード登録が行われる(S17)。
また,文字6についてコマンドC11〜C15を順に見てみると,色設定コマンド(C11)が記述されている。よって,描画コマンドでもなく(S14),改ページコマンドでもなく(S15),文字色設定コマンドであるので(S601のYES),文字色(B01)が当該設定色「80%グレー(#333333)」に変更される。以上の2例に示すように,文字色(B01)は,コマンド解析中の文字オブジェクトの色を示す変数であり,後述する中間コード登録の手順(S17)において参照される。
なお,図形色(B02)も同様に,コマンド解析中の図形オブジェクトの色を示す色変数であり,中間コード登録時に参照される。
図9は本実施の形態における,中間コード登録のフローチャート図である。図6の工程S17に対応する。コントローラ12は,印刷データのコマンドが画像オブジェクトの描画コマンドである場合(S14),まず当該画像オブジェクトが文字であるかを判断し(S21),文字であれば中間コードバッファIC−BUFに,印刷データのコマンドから変換された文字中間コード登録を行う(S22)。次に,文字でない場合,図形であるかを判断し(S23),図形であれば図形中間コード登録を行う(S24)。最後に,文字でも図形でもない場合は,当該オブジェクトをイメージと判断し,イメージ中間コード登録を行う(S25)。
例えば,印刷プレーン1のコマンドC01〜C04については,コマンドC04が文字「Text」の描画コマンドであって,画像オブジェクトは文字であるので(S21のYES),コマンドC01〜C04から変換された文字中間コードの登録が行われる(S22)。また,コマンドC05,C06については,C06はイメージ3の描画コマンドであって,画像オブジェクトは文字でもなく(S21のNO)図形でもない(S23のNO)ので,コマンドC05,C06から変換されたイメージ中間コードの登録が行われる(S25)。さらに,C07,C08については,C08は図形4の描画コマンドであって,画像オブジェクトは文字ではない(S21のNO)が図形である(S23のYES)ので,C07,C08から変換された図形中間コードの登録が行われる(S24)。
図10は,本実施の形態における,文字中間コード登録のフローチャート図である。図9の工程S22に対応する。まず,コントローラ12のCPUは,文字中間コードが登録されるべき登録先頭バンド番号と登録最終バンド番号を算出する(S301)。次に,登録先頭バンドから登録最終バンドについて順番に,当該バンドのバンド文字色(B03)の判断(S304〜S308)と中間コードバッファIC−BUFへの文字中間コードの登録(S309)を行う(S303〜S310)。
すなわち,CPUは,まず登録先頭バンドについて,当該バンド内の文字の画像オブジェクトについて文字色(B01)変数に格納された色をバンド文字色(B03)の色と比較する(S304)。ここで,両者が異なれば,当該バンドに当該文字の画像オブジェクトの色を設定する文字色設定中間コードを登録し(S305),バンド文字色(B03)を当該文字色(B01)に設定された色に変更する(S306)。そして変更されたバンド文字色(B03)の色が「『白』,『黒』,『グレー』のいずれ」でもでもなければバンド色空間(B05)をカラー色空間に変更し(S308),当該バンドに対応する中間コードバッファIC−BUF内に変換した文字中間コードを登録する(S309)。反対に,両者が一致していれば,当該文字の画像オブジェクトの色は変更する必要がないので,文字色設定中間コードは登録されずに文字中間コード登録がされ(S309),バンド文字色(B03)も変更されないまま維持される。
図10に示す手順を,印刷プレーン1の文字の画像オブジェクトの例に当てはめてみる。例えば,文字2「Text」については,第1バンドと第2バンドに位置するので,文字中間コード登録先頭バンド番号「1」(第1バンド),登録最終バンド番号「2」(第2バンド)が算出される(S301)。そして,登録先頭バンド番号は「1」であるから,S302で登録先頭バンド番号としてi=1が設定され(S302),i=1が登録最終バンド番号であるかどうかの判断がされる(S303)。ここでは、バンド1は登録最終バンドではないので、S304に進む。
次に,第1バンドのバンド文字色(B03)と,文字2「Text」についての文字色とが比較される(S304)。ここで,文字2については色設定コマンドが記述されていないので,文字色(B01)はS11で設定した初期値のまま「黒色」である。また,バンド文字色(B01)もS12で「黒色」に初期値設定されている。すると当該第1バンドのバンド文字色(B03)と文字2についての文字色(B01)はいずれも「黒色」で等しいので,当該文字色(B01)のままIC−BUFの第1バンド領域に文字2の文字中間コードが登録され(S309),当該バンド文字色(B03)も「黒色」のまま維持される。よって,当該バンドのバンド色空間(B05)はS12で設定した初期値「モノクロ」のまま維持される。そして,第1バンドと同じ処理が登録最終バンド番号「2」に対応する第2バンドについても,実行される(S310,S303)。
文字6については,S301で登録先頭バンド番号=登録最終バンド番号=「4」が算出される。第4バンドのバンド文字色(B03)と,文字6についての文字色(B01)とが比較される(S304)が、文字6については,C11の文字色設定コマンドにより文字色変数のB01が「80%グレイ(#333333)」に設定されており,一方,第4バンドのバンド文字色(B03)は、第4バンドで文字6の前に文字の描画コマンドがないため初期値「黒色」であるので,文字色(B01)と第4バンドのバンド文字色(B03)は異なることになる(S304のNO)。そうすると,第4バンドのIC−BUFには「80%グレイ(#333333)」の文字色設定中間コードが登録され(S305),また,当該バンドのバンド文字色(B03)も「80%グレイ(#333333)」に変更される(S306)。すると当該バンド文字色(B03)は,「『白』,『黒』『グレー』のいずれか」であるので(S307),当該バンドのバンド色空間(B05)については,「カラー」に変更する処理(S308)は行われず,第4バンドのバンド色空間は初期値「モノクロ」のまま保持される(S307)。
図11は,本実施の形態における,図形中間コード登録のフローチャート図である。図9の工程S24に対応する。まず,コントローラ12のCPUは,図形中間コードが登録されるべき登録先頭バンド番号と登録最終バンド番号を算出する(S401)。次に,登録先頭バンドから登録最終バンドについて,当該バンドのバンド図形色(B04)の判断(S404〜S408)と中間コードバッファIC−BUFへの図形中間コードの登録(S409)を行う(S403〜S410)。
すなわち,CPUは,まず登録先頭バンドについて,当該バンド内の図形の画像オブジェクトについて図形色(B02)変数に格納された色をバンド図形色(B04)の色と比較する(S404)。ここで,両者が異なれば,当該バンドに当該図形の画像オブジェクトの色を設定する図形色設定中間コードを登録し(S405),バンド図形色(B04)を当該図形色(B02)に設定された色に変更する(S406)。そして変更されたバンド図形色(B04)の色が「『白』,『黒』,『グレー』のいずれ」でもなければバンド色空間(B05)をカラー色空間に変更し(S408),当該バンドに対応する中間コードバッファIC−BUF内に変換した図形中間コードを登録する(S409)。反対に,両者が一致していれば当該図形の画像オブジェクトの色は初期値「黒色」のまま図形中間コード登録がされ(S409),バンド図形色(B04)は初期設定された「黒色」のまま維持される。
図11に示す手順を,印刷プレーン1の図形の画像オブジェクトの例に当てはめてみる。例えば,図形4については,第2バンドと第3バンドに位置するから,登録先頭バンド番号「2」(第2バンド),登録最終バンド番号「3」(第3バンド)が算出される。そして,登録先頭バンド番号は「2」であるから,第2バンドのバンド図形色(B04)と図形4についての図形色(B02)とが比較される(S404)。ここで,バンド図形色は「黒」に初期値設定されている(S12)ので,バンド図形色は「黒」である。一方,図形4についての図形色(B02)は図形色設定コマンドで「青色(#0000ff)」に設定されているので,バンド図形色(B04)「黒色」とは異なる(S404のNO)。よって,当該バンドのIC−BUFには「青色(#0000ff)」の図形4を描画する中間コードの登録が行われ(S405),第2バンドのバンド図形色(B04)は「青色」に変更される(S406)。すると,登録した図形色(B04)「青色」は,「『白』,『黒』,『グレー』のいずれ」でもないので(S407のNO),第2バンドのバンド色空間(B05)は「カラー」に変更される(S408)。さらに第2バンドと同じ処理が登録最終バンド番号「3」に対応する第3バンドについても,実行される(S310,S303)。
次に,図形5については,第3バンドと第4バンドに位置するから,登録先頭バンド番号「3」(第3バンド),登録最終バンド番号「4」(第4バンド)が算出される。そして,登録先頭バンド番号は「3」であるから,第3バンドのバンド図形色(B04)と図形5についての図形色(B02)とが比較される(S404)。ここで,バンド3のバンド図形色は,図形3の処理において「青色(#0000ff)」に変更されている。一方,図形5についての図形色(B02)は図形色設定コマンドで「40%グレイ(#999999)」に設定されているので,当該バンド図形色(B03)「青色(#0000ff)」とは異なる(S404のNO)。よって,当該バンドのIC−BUFには「40%グレイ(#999999)」の図形5に対応する中間コードの登録が行われ(S405),第3バンドのバンド図形色(B03)は最後に登録された「40%グレイ(#999999)」に変更される(S406)。なお,当該バンドに最後に登録した図形色(B03)は,「40%グレイ(#999999)」であって,「『白』,『黒』,『グレー』のいずれか」であるので(S407のYES),第3バンドのバンド色空間(B05)を「カラー」に変更する(S408)処理は行われない。しかし,図4の処理において,当該バンド色空間(B05)は「カラー」に設定されているので,結局第3バンドはカラー色空間ということになる。
図12は,本実施の形態における,イメージ中間コード登録のフローチャート図である。図9の工程S25に対応する。まず,コントローラ12のCPUは,イメージ中間コードが登録されるべき登録先頭バンド番号と登録最終バンド番号を算出する(S501)。次に,登録先頭バンドから登録最終バンドについて順番に,当該バンドのバンドイメージ色(B04)の判断(S504,S505)と中間コードバッファIC−BUFへのイメージ中間コードの登録(S506)を行う(S503〜S506)。
すなわち,CPUは,まず登録先頭バンドについて,当該バンド内のイメージの画像オブジェクトについて,ホストコンピュータから提供されるソース画像データのビットマップをピクセル毎に解析し,当該イメージの画像オブジェクトが「『白』,『黒』,『グレー』のいずれ」でもなければ(S504のNO)当該バンドのバンド色空間(B05)をカラー色空間に変更し(S505),当該バンドに対応する中間コードバッファIC−BUF内に変換したイメージ中間コードを登録する(S506)。反対に,当該イメージの画像オブジェクトが「『白』,『黒』,『グレー』のいずれ」かであれば,当該バンドのバンド色空間(B05)は初期値「モノクロ」が維持される。
図12に示す手順を,印刷プレーン1の図形の画像オブジェクトの例に当てはめてみる。例えば,イメージ3については,第2バンドと第3バンドに位置するから,登録先頭バンド番号「2」(第2バンド),登録最終バンド番号「3」(第3バンド)が算出される。そして,登録先頭バンド番号は「2」であるから,第2バンドにおける処理がまず行われる。イメージ3はカラーイメージであるので,ピクセル単位に解析されると,「『白』,『黒』,『グレー』のいずれ」でもない(S504のNO)。よって,第2バンドのバンド色空間(B05)は「カラー」に設定され,第2バンドに対応するIC−BUFにカラーのイメージ中間コードが登録される(S506)。
さらに,同様の処理がバンド3についても実行される(S507)。
さらに,同様の処理がバンド3についても実行される(S507)。
図10〜図12に示す手順は,印刷プレーンの画像オブジェクトの印刷コマンドをバンド毎の中間コードに変換しながら各バンドがカラー色空間かモノクロ色空間かを判断する変換手段又は変換工程に対応している。よって,印刷プレーン毎の印刷データをバンド毎の中間コードに変換する過程で,最小限の追加処理によってバンドの色空間がカラーかモノクロかを判断でき,それぞれのバンドの色空間に応じた効率的なビットマップ画像データの展開が可能になる。
また図10〜図12に示す手順によれば,印刷データをバンド毎の中間コードに変換する時に,バンドの色空間が「カラー」の場合は,当該バンドの色空間変数(B05)に設定された初期値「モノクロ」を書き換えるだけであるので,バンド色空間判断の高速化が可能になる。すなわち,全バンドのバンド色空間は初期値として「モノクロ」に設定され,PDLデータのコマンド列を中間コードに変換する過程で,イメージ3に対するコマンドC05,C06の処理で第2バンド,第3バンドのバンド色空間変数が「カラー」に変換される。その結果,全てのコマンド列の変換処理が終了した時点で,図7の最終的なバンド色空間になる。
なお,図12におけるイメージ中間コード登録の場合の変形例は,次のとおりである。イメージ中間コード登録の場合は,文字中間コード登録の場合(図10)や,図形中間コード登録の場合(図11)と異なる処理が可能となる。すなわち,イメージの画像オブジェクトの色の判断は,上述したように画像オブジェクトを形成するピクセル単位で行う必要があるが,処理負担の増大を招く。そこで,処理負担を軽減するために,ピクセル単位で色を解析して「『白』,『黒』,『グレー』のいずれか」という判断(S504)を行うことを省略し,イメージが存在するバンド色空間は一律「カラー」とする(S504)ことが有効な手段となる。つまり,図12の判断工程S504を省略する。たしかに,バンド色空間がカラーの場合は,当該バンドのビットマップ画像データはC,M,Y,Kの4プレーン分展開されることになるが(図2),前記ピクセル単位の色空間の判断を行う場合に比べると,全体的な処理効率は優れているからである。
図13は,本実施の形態における,ビットマップ画像展開のフローチャート図である。図6の工程S18に対応する。コントローラ12は,印刷プレーン内のすべてのバンドについて中間コードを順次ビットマップ画像データに展開し,バンド毎にビットマップバッファB−BUFに登録する。まず,展開ユニット18は,バンド色空間がカラーかモノクロかを判断し(S702),カラーの場合はRGBカラーバンドバッファをメモリユニット14上に確保・初期化し(S708),モノクロの場合はモノクロバンドバッファを確保・初期化する(S704)。次に,展開ユニット18は,RGBカラーバンドバッファへIC−BUFに登録されたカラー色空間のオブジェクト画像の中間コードをRGBビットマップデータに展開(変換)する(S709)。さらに,色変換ユニット20がRGBビットマップデータをCMYKビットマップデータに色変換し(S710),圧縮・解凍ユニット22がCMYKプレーン画像を圧縮する(S711)。モノクロバンドの場合は,展開ユニット18がモノクロバンドバッファへの中間コードをRGB色空間のグレーのビットマップ画像データに展開し(S705),色変換ユニット20がCMYK色空間におけるKプレーンに変換し(S706),圧縮・展開ユニット18がKプレーンのビットマップ画像データを圧縮する(S707)。
例えば,印刷プレーン1の例では,第1バンドのバンド色空間はモノクロであるのでモノクロバンドバッファが確保され,初期化された後にRGB色空間におけるビットマップ画像データが展開され,CMYK色空間におけるKプレーンのビットマップ画像データに変換された後,展開,圧縮される。次に,第2バンドについてはバンド色空間はカラーであるので,RGBカラーバンドバッファが確保され,初期化された後にRGBビットマップ画像データが展開される。そして,RGB色空間からCMYK色空間へ色空間変換がされた後に,CMYKビットマップデータとして圧縮される。第3バンドはカラー色空間であるので,第2バンドと同じ処理が行われ,第4バンドはモノクロ色空間であるので第1バンドと同じ処理が行われる。
以上,図6〜図13の手順を,各図に即して説明した。ここで,再度,バンド毎の色空間の判断について,印刷プレーン1の例で全体の処理の流れを説明する。まず,文字色(B01),図形色(B02),バンド文字色(B03),バンド図形色(B04),及びバンド色空間(B05)の各変数が初期設定される(S11,S12)。印刷データPDLが読み込まれ(S13),C01〜C15のPDLコマンドが順に解析される。
文字2については,第1バンド,第2バンドに対して順番に,次の処理が行われる。すなわち,第1バンドに対しては,C01〜C04が解析されて文字中間コードに変換されつつ,文字色(B01)は初期値「黒色」が維持され,IC−BUFに文字中間コードが登録される(S309)。第1バンドのバンド色空間は初期値「モノクロ」のまま維持される(S307,S308)。第2バンドに対しては,C01〜C04が解析されて文字中間コードに変換されつつ,文字色(B01)は初期値「黒色」が維持され,IC−BUFに文字中間コードが登録される(S309)。第2バンドのバンド色空間は初期値「モノクロ」のまま維持される(S307,S308)。
次に,イメージ3については,第2バンド,第3バンドに対して順番に,次の処理が行われる。すなわち,第2バンドに対しては,C05,C06が解析されてイメージ中間コードに変換されながらピクセル毎に画像オブジェクトの色が判断される。すると,当該オブジェクトはカラーであるので第2バンドのバンド色空間はカラーに変更され(S505),IC−BUFにイメージ中間コードが登録される(S506)。第3バンドに対しては,C05,C06が解析されてイメージ中間コードに変換されながらピクセル毎に画像オブジェクトの色が判断される。すると,当該オブジェクトはカラーであるので第3バンドのバンド色空間はカラーに変更され(S505),IC−BUFにイメージ中間コードが登録される(S506)。
また,図形4については,第2バンド,第3バンドに対して順番に,次の処理が行われる。すなわち,第2バンドに対しては,C07,C08が解析されて図形中間コードに変換されつつ,図形色(B02)は「青色」に変更され(S406),IC−BUFに図形中間コードが登録される(S409)。そして,第2バンドのバンド色空間は,イメージ3の処理において「カラー」に変更されているので,そのまま維持される(S408)。第3バンドに対しては,C07,C08が解析されて図形中間コードに変換されつつ,図形色(B02)は「青色」に変更され(S406),IC−BUFに図形中間コードが登録される(S409)。そして,第3バンドのバンド色空間は,イメージ3の処理において変更された「カラー」のまま維持される(S408)。
さらに,図形5については,第3バンド,第4バンドに対して順番に,次の処理が行われる。すなわち,第3バンドに対しては,C09,C10が解析されて図形中間コードに変換されつつ,図形色(B02)は「グレー」に変更され(S406),IC−BUFに図形中間コードが登録される(S409)。そして第3バンドのバンド色空間は図形4の処理の段階で「カラー」に変更されており(S408),そのまま維持される(S407)。第4バンドに対しては,C09,C10が解析されて図形中間コードに変換されつつ,図形色(B02)は「グレー」に変更され(S406),IC−BUFに図形中間コードが登録される(S409)。そして第4バンドのバンド色空間は初期値「モノクロ」のまま維持される(S407,S408)。
最後に,文字6については,第4バンドに対して,次の処理が行われる。すなわち,C11〜C15が解析されて文字中間コードに変換されつつ,文字色(B01)は「グレー」に変更され(S306),IC−BUFに文字中間コードが登録される(S309)。なお,バンド色空間は初期値「モノクロ」のまま維持される(S307,S308)。
以上の図6〜図13に示す手順は,図3(A)の構成について説明したが,図3(B),(C)についても適用できる。図3(B)に示したプリンタの構成では,ホストコンピュータHOST内のプリンタドライバP−DRが,印刷データPDLからバンド毎の中間コードICを生成し,その中間コードICをプリンタのコントローラ12に供給する。その場合は,プリンタドライバP−DRが中間コードを生成しながら各バンド毎の色空間がカラーかモノクロかを判断し,コントローラ12に供給する。コントローラ12は,その与えられた色空間の値に基づいてバンドバッファ内にモノクロバンドバッファまたはRGBカラーバンドバッファに必要な領域を確保し,そのバンドメモリ内にKプレーンのビットマップ画像データ,またはRGBビットマップ画像データから変換されたCMYKビットマップ画像データが展開される。
図3(C)に示したプリンタの構成では,ホストコンピュータHOST内のプリンタドライバP−DRが,中間コードの生成,バンド色空間の判断,ビットマップ画像データの展開処理,色変換処理,圧縮処理を行い,圧縮されたビットマップ画像データBMをコントローラ12に出力する。この場合は,図8〜図12の処理がプリンタドライバP−DRにより行われ,図13の処理がコントローラにより行われる。この場合は,プリンタドライバP−RRが,バンドメモリの容量を,バンド毎に展開されたプレーンのビットマップ画像データに従って確保し,画像処理を行うので,処理すべきデータ量を軽減することができる。
以上のように,いずれのプリンタ構成であっても,本実施の形態を適用することができる。いずれの場合であっても,印刷プレーン1のようなカラー色空間とモノクロ色空間が混在するような印刷プレーンにあっては,バンド毎に効率的なビットマップデータの展開が可能となる。
1: 印刷プレーン 2:文字(画像オブジェクト)
BND1:バンド領域 12:コントローラ(画像処理装置)
B05:バンド色空間
BND1:バンド領域 12:コントローラ(画像処理装置)
B05:バンド色空間
Claims (10)
- 印刷プレーン毎に画像オブジェクトの印刷コマンドを有する印刷データを,印刷プレーンを複数に分割したバンド領域毎に中間コードに変換し,前記中間コードに基づいてバンド毎のビットマップ画像データを展開する画像処理装置において,
前記ビットマップ画像データが展開されるビットマップメモリと,
前記印刷データの印刷コマンドをバンド毎の中間コードに変換しながら各バンドがカラー色空間かモノクロ色空間かを判断する変換手段と,
前記判断結果に基づき,当該バンドがカラー色空間の場合は前記中間コードから複数カラーのビットマップ画像データを前記ビットマップメモリに展開し,モノクロの場合は前記中間コードからモノクロのビットマップ画像データを前記ビットマップメモリに展開する展開手段とを有する画像処理装置。 - 請求項1において,
前記変換手段は,各バンドの色空間変数をモノクロに初期設定し,
前記画像オブジェクトがカラー画像に対応する場合に対応するバンドの前記色空間変数をカラーに変更し,
前記印刷プレーンの全ての印刷コマンドの中間コードへの変換が終了した時に,前記色空間変数に応じて各バンドがカラー色空間かモノクロ色空間かを判断することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2において,
前記画像オブジェクトは,少なくとも文字,図形,イメージを有し,
前記変換手段は,前記文字,図形の場合はその色設定コマンドに基づいてカラー画像か否かを判断し,前記イメージの場合はそのビットマップデータに基づいてカラー画像か否かを判断することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2において,
前記画像オブジェクトは,少なくとも文字,図形,イメージを有し,
前記変換手段は,前記文字,図形の場合はその色設定コマンドに基づいてカラー画像か否かを判断し,前記イメージの場合はカラー画像と判断することを特徴とする画像処理装置。 - 印刷プレーン毎に画像オブジェクトの印刷コマンドを有する印刷データを,印刷プレーンを複数に分割したバンド領域毎に中間コードに変換し,前記中間コードに基づいてバンド毎のビットマップ画像データを展開する画像処理プログラムにおいて,
前記印刷データの印刷コマンドをバンド毎の中間コードに変換しながら各バンドがカラー色空間かモノクロ色空間かを判断する変換工程と,
前記判断結果に基づき,当該バンドがカラー色空間の場合は前記中間コードから複数カラーのビットマップ画像データをメモリに展開し,モノクロの場合は前記中間コードからモノクロのビットマップ画像データをメモリに展開する展開工程とをコンピュータに実行させる画像処理プログラム。 - 印刷プレーン毎に画像オブジェクトの印刷コマンドを有する印刷データを,印刷プレーンを複数に分割したバンド領域毎に,当該バンドがモノクロ色空間の場合はモノクロのビットマップ画像データを,カラー色空間の場合は複数カラーのビットマップ画像データを展開するための中間コードに変換し,当該中間コードを画像処理装置に出力する画像処理プログラムにおいて,
前記印刷データの印刷コマンドをバンド毎の中間コードに変換しながら各バンドがカラー色空間かモノクロ色空間かを判断する変換工程と,
前記判断結果及び当該バンドの中間コードを前記画像処理装置に出力する出力工程とをコンピュータに実行させる画像処理プログラム。 - 請求項5または請求項6において,
前記変換工程は,各バンドの色空間変数をモノクロに初期設定し,
前記画像オブジェクトがカラー画像に対応する場合に対応するバンドの前記色空間変数をカラーに変更し,
前記印刷プレーンの全ての印刷コマンドの中間コードへの変換が終了した時に,前記色空間変数に応じて各バンドがカラー色空間かモノクロ色空間かを判断する工程をコンピュータに実行させる画像処理プログラム。 - 請求項5または請求項6において,
前記画像オブジェクトは,少なくとも文字,図形,イメージを有し,
前記変換手段は,前記文字,図形の場合はその色設定コマンドに基づいてカラー画像か否かを判断し,前記イメージの場合はそのビットマップデータに基づいてカラー画像か否かを判断する工程をコンピュータに実行させる画像処理プログラム。 - 請求項5または請求項6において,
前記画像オブジェクトは,少なくとも文字,図形,イメージを有し,
前記変換手段は,前記文字,図形の場合はその色設定コマンドに基づいてカラー画像か否かを判断し,前記イメージの場合はカラーと判断する工程をコンピュータに実行させる画像処理プログラム。 - 印刷プレーン毎に画像オブジェクトの印刷コマンドを有する印刷データを,印刷プレーンを複数に分割したバンド領域毎に中間コードに変換し,前記中間コードに基づいてバンド毎のビットマップ画像データを展開する画像処理方法において,
前記印刷データの印刷コマンドをバンド毎の中間コードに変換しながら各バンドがカラー色空間かモノクロ色空間かを判断する変換工程と,
前記判断結果に基づき,当該バンドがカラー色空間の場合は前記中間コードから複数カラーのビットマップ画像データをビットマップメモリに展開し,モノクロの場合は前記中間コードからモノクロのビットマップデータを前記ビットマップメモリに展開する展開工程とを有する画像処理方法。
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2005
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