JP2006352748A - デジタル制御発振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】
出力周波数の可変範囲の変動を低減し、性能の劣化を抑止できるデジタル制御発振器を提供すること。
【解決手段】
本発明にかかるデジタル制御発振器は、制御電流I1及び制御電流I2を生成するPLL100a,100bと、制御電流I1及び制御電流I2を参照し、入力されるデジタルの制御データDFを、制御電流I1から制御電流I2までを範囲とするアナログの制御電流Idacに変換する変換回路10と、制御電流Idacに応じた周波数のクロックを出力するCCO111と、を有するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、デジタル制御発振器に関し、特に、デジタル信号をアナログ信号に変換してアナログ信号に応じた周波数のクロックを出力するデジタル制御発振器に関する。
従来から、記録・再生装置や通信装置、テレビ信号処理装置等において、デジタル信号からクロックの再生(クロックリカバリ)を行うためにデジタル制御発振器が利用されている。このデジタル制御発振器は、デジタルデータに応じた周波数のクロックを出力する回路である。
例えば、DVD(Digital Video Disc)やDVC(Digital Video Casette)、HDD(Hard Disk Drive)等の記録・再生装置では、デジタル・リード・チャネルと呼ばれる回路によって記録・再生に必要な同期クロックを生成している。デジタル・リード・チャネルの内部にはデジタル制御発振器が設けられており、DVD等から読み出したデジタルデータとデジタル制御発振器のクロックとの位相差を検出し、この位相差データをデジタル制御発振器の入力にフィードバックして、クロックの再生を行っている。
近年、DVDやHDDに代表されるように、記録されるデジタルデータの高密度化が進んでおり、より高精度なクロックリカバリ技術が求められている。特に、DVDでは、DVDの内周部と外周部とで同期クロックが異なり、さらに、スロー再生や高速再生等の特殊再生にも対応する必要があるため、最小周波数(下限周波数)から最大周波数(上限周波数)までのより広いレンジ(周波数可変範囲)と、より高い分解能が要求されている。
従来のデジタル制御発振器として、例えば、特許文献1が知られている。図8は、特許文献1に記載されている従来のデジタル制御発振器の構成を示している。図に示されるように、従来のデジタル制御発振器は、PLL(Phase Locked Loop:位相同期ループ)900、DAC(Digital Analog Converter:デジタル・アナログ変換器)910、CCO(Current Controlled Oscillator:電流制御発振器)911を備えている。PLL900は、M分周器901、位相検出器902、ループフィルタ903、VIC(V/I Converter:電圧/電流変換器)904、カレントミラー回路905、CCO906、N分周器907を有している。
従来のデジタル制御発振器では、DAC910において、外部から供給されるデジタルの制御データDFをアナログの制御電流Idacに変換し、CCO911において、この制御電流Idacに応じた出力周波数foのクロックCKoを外部に出力する。
DAC910では、D/A変換するための基準電流として、PLL900から供給される制御電流Icsを用いている。PLL900では、M分周器901において、外部から供給される基準クロックCKrを1/Mに分周した分周クロックCKmを生成し、同時に、CCO906によって制御電流Icsに応じた発振周波数f1の内部クロックCKiが生成され、N分周器907において、内部クロックCKiを1/Nに分周した分周クロックCKnが生成される。そして、位相検出器902において、分周クロックCKmと分周クロックCKnとの位相差を検出して、この位相差に応じたパルス幅の位相差信号Spを生成する。さらに、ループフィルタ903において、位相差信号Spをフィルタリングして制御電圧Vcsを生成する。そしてさらに、VIC904において、制御電圧Vcsを制御電流Icsに変換し、カレントミラー回路905において、制御電流IcsをDAC910及びCCO906に供給する。
図9は、従来のデジタル制御発振器の各特性を示している。図9(a)は、DAC910における制御データDF−制御電流Idacの特性、すなわち、入力される制御データDFに対し、CCO911へ供給する制御電流Idacの特性を示している。図9(b)は、CCO911における制御電流Idac−出力周波数foの特性、すなわち、入力される制御電流Idacに対し、出力するクロックCKoの出力周波数foの特性を示している。図9(c)は、従来のデジタル制御発振器における制御データDF−出力周波数foの特性、すなわち、図9(a),(b)から得られる、入力される制御データDFに対し、出力するクロックCKoの出力周波数foの特性を示している。
図9(a)に示されるように、DAC910は、下限値の0から上限値DFmaxの範囲の制御データDFが入力されると、制御データDFに比例した制御電流Idacを出力する。この制御データDFの中心値は、DFmax/2となる。DAC910では、制御電流Icsを基準電流、ここでは、出力の中心電流としてD/A変換を行う。したがって、制御データDFが中心値DFmax/2のとき、制御電流Idacが制御電流Icsとなる。そして、制御データDFが下限値「0」のとき制御電流Idacが制御電流Ics×(1−α)となり、制御データDFが上限値DFmaxのとき制御電流Idacが制御電流Ics×(1+α)となる。
また、図9(b)に示されるように、CCO911は、入力される制御電流Idacに比例した出力周波数foのクロックCKoを出力する。ここでは、制御電流Icsが制御電流Idacの中心値であり、制御電流Icsが入力されたとき、出力周波数foは中心周波数fcとなる。
そして、図9(a)のDAC910の特性と図9(b)のCCO911の特性を組み合わせると、従来のデジタル制御発振器の特性は、図9(c)に示されるように、下限値「0」から上限値DFmaxの範囲の制御データDFに対し、比例した出力周波数foのクロックCKoを出力する。制御データDFが中心値DFmax/2のとき、制御電流IcsがCCO911に入力されて、出力周波数foは中心周波数fcとなる。そして、制御データDFが下限値「0」のとき制御電流Ics×(1−α)がCCO911に入力されて、出力周波数foは下限周波数fcs×(1−α)となる。
従来のデジタル制御発振器では、CCO911と同一構成のCCO906によりPLL900を構成して、PLL900をCCO911の中心周波数cにロックさせ、PLL900からDAC910へ供給される制御電流Icsを、DAC910からCCO911へ供給する制御電流Idacの中心となるようにしている。すなわち、PLL900の発振周波数によりデジタル制御発振器の出力の中心周波数を固定している。
これにより、製造上のばらつきによる影響や温度、電源電圧等の周囲環境の違いからCCOの入力電流−出力周波数特性が変わり中心周波数fcが変動することを防止している。
特開2003−23354号公報
しかしながら、従来のデジタル制御発振器では、出力の中心周波数を固定した場合でも、中心周波数を外れた部分で周波数の変動が生じる場合があるため、デジタル制御発振器の性能が劣化してしまうという問題がある。
図10は、従来のデジタル制御発振器で生じる周波数の変動の例を示している。図9と同様に、図10(a)は、DAC910における入力制御データDF−出力電流Idacの特性、図10(b)は、CCO911における入力電流Idac−出力周波数foの特性、図10(c)は、従来のデジタル制御発振器における入力制御データDF−出力周波数foの特性を示している。
図10(a)に示すように、温度等の環境が変化するにつれて、制御データDFに対する制御電流Idacの特性がy101、y102、y103のように変化してしまう。これは、環境の変化等によってPLL900のCCO906の特性が変動し、制御電流Icsが変化するためである。図では、制御データDFが大きくなるにしたがって、制御電流Idacの変動が大きくなっている。
また、図10(b)に示すように、温度等の環境が変化するにつれて、制御電流Idacに対する出力周波数foの特性がy111、y112、y113のように変化してしまう。図では、制御電流Idacが大きくなるにしたがって、出力周波数foの変動が大きくなっている。例えば、y111とy101、y112とy102、y113とy103は、それぞれ同じ条件のときの特性である。
そして、図10(a)のDAC910の特性と図10(b)のCCO911の特性を組み合わせると、図10(c)に示すように、温度等の環境が変化するにつれて、制御データDFに対する出力周波数foの特性がy121、y122、y123のように変化する。つまり、環境の変化に応じて、デジタル制御発振器の特性の傾きが変化してしまう。
上記のように、制御データDFの中心値DFmax/2では、環境が変化しても、出力周波数foは変動しない。しかし、中心値DFmax/2を外れた部分では、環境が変化すると出力周波数foが変動するようになる。例えば、制御データDFの下限値「0」や上限値DFmaxのときに出力周波数foが最も大きく変動してしまう。特性の傾きが変動するため、出力周波数foの上限値と下限値が変化し、出力周波数foの範囲が所望の範囲から逸脱してしまう。
図10では、環境の変化等によりCCOの特性が変化する例を示したが、その他、CCOの回路構成等によって、CCOの特性が所望の特性とならない場合がある。図11は、従来のデジタル制御発振器で生じる周波数の変動の他の例を示している。図11(a)は、CCO911における入力電流Idac−出力周波数foの特性、図11(b)は、従来のデジタル制御発振器における入力制御データDF−出力周波数foの特性を示している。
図11(a)に示すように、CCOの回路構成によって、制御電流Idacに対する出力周波数foの特性が、y202のような理想的な直線状ではなくy201のような曲線状になる場合がある。この例では、特性y201は、上に凸状の曲線となっている。
そうすると、図11(b)に示すように、制御データDFに対する出力周波数foの特性がy211のように曲線状となる。特性y211は、制御データDFが中心付近から上限値DFmaxにかけては、理想的な特性y212とほぼ同様となる。しかし、特性y211は、制御データDFが中心付近から小さくなるにしたがって、理想的な特性y212から遠ざかってしまう。制御データDFの下限値「0」付近のときに、出力周波数foが理想の下限周波数を大きく下回ってしまう。したがって、出力周波数foの範囲が所望の範囲よりも広くなってしまう。
また、図11とは逆にCOCの特性が下に凸状となる場合もある。この場合には、制御データDFが中心付近から下限値「0」にかけては、ほぼ理想的な特性となるが、中心付近から大きくなるにしたがって、理想的な特性から遠ざかり、上限値DFmax付近のときに、出力周波数foが理想値を大きく上回ってしまう。したがって、この場合も、出力周波数foの範囲が所望の範囲よりも広くなってしまう。
このように、従来のデジタル制御発振器では、出力の中心周波数を一定に保つことができるが、中心から外れた部分では、出力周波数に変動が生じ、出力周波数の上限値や下限値が変動してしまう。このため、周波数可変範囲を一定に保つことが困難であった。周波数可変範囲が広くなってしまうと、入力される制御データDFの1ビット当たりに変化する出力周波数が大きくなり、出力周波数の分解能が低下してしまうため、デジタル制御発振器の性能劣化となる。
また、周波数可変範囲が狭くなってしまう場合をあらかじめ想定して所望の周波数可変範囲より余裕を持たせ、周波数可変範囲を広く設計しておいた場合も、出力周波数の分解能が低下し、性能の劣化となる。
本発明にかかるデジタル制御発振器は、第1の信号レベルの第1の基準信号及び第2の信号レベルの第2の基準信号を生成する基準信号生成回路と、前記第1及び第2の基準信号を参照し、入力されるデジタル信号を、前記第1の信号レベルから前記第2の信号レベルまでを範囲とするアナログの出力制御信号に変換する変換回路と、前記出力制御信号に応じた周波数のクロックを出力する出力発振器と、を有するものである。
このデジタル制御発振器によれば、出力発振器に第1の信号レベルから第2の信号レベルまでの制御信号を入力することにより、出力クロックの周波数の上限値と下限値が固定されるようになる。これにより、発振器の特性が変動した場合でも、周波数可変範囲を一定に保ち、分解能の低下を抑えることができるため、デジタル制御発振器の性能の劣化を抑止することができる。
本発明にかかるデジタル制御発振器は、入力されるデジタル信号をアナログの出力制御信号に変換する変換回路と、前記出力制御信号に応じた周波数のクロックを出力する出力発振器と、前記出力制御信号の上限値と下限値を所定の値に制御する制御回路と、を有するものである。
このデジタル制御発振器によれば、出力発振器に入力される制御信号の上限値と下限値を所定の値に制御することにより、発振器の特性が変動した場合でも、周波数可変範囲を一定に保ち、分解能の低下を抑えることができるため、デジタル制御発振器の性能の劣化を抑止することができる。
本発明によれば、出力周波数の可変範囲の変動を低減し、性能の劣化を抑止できるデジタル制御発振器を提供することができる。
発明の実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1にかかるデジタル制御発振器について説明する。本実施形態にかかるデジタル制御発振器は、2つのPLLを用いて、出力周波数の上限と下限の2つの点が固定となるように制御することを特徴としている。
図1を用いて、本実施形態にかかるデジタル制御発振器の構成について説明する。このデジタル制御発振器は、入力されるデジタルの制御データDFに応じた出力周波数foのクロックCKoを出力する。図に示されるように、デジタル制御発振器は、PLL100a,100b、DAC110、CCO111、電流加減算回路112,113を備えている。
例えば、PLL100aとPLL100bは、制御電流I1(第1の基準信号)と制御電流I2(第2の基準信号)を生成する基準信号生成回路である。また、PLL100aとPLL100bは、CCO111に入力される制御電流Idacの上限値と下限値を制御する制御回路でもある。PLL100aは、基準クロックCKrに基づいて制御電流I1を生成するとともに、制御電流I1によって発振周波数を周波数f1にロックさせる。PLL100bは、基準クロックCKrに基づいて制御電流I2を生成するとともに、制御電流I2によって発振周波数を周波数f2にロックさせる。この例では、周波数f1は、出力周波数foの下限周波数であり、周波数f2は、出力周波数foの上限周波数である。
例えば、電流加減算回路112,113とDAC110は、制御電流I1と制御電流I2を参照し、制御データDFを、制御電流I1から制御電流I2までの範囲の制御信号Idac(出力制御信号)に変換する変換回路10を構成する。
電流加減算回路112は、PLL100aから供給される制御電流I1とPLL100bから供給される制御電流I2を加減算し、基準電流Irefを生成する。ここでは、電流加減算回路112は、制御電流I2から制御電流I1を引いた差分信号を基準電流IrefとしてDAC110へ供給する。
DAC110は、電流出力型であり、外部から供給される制御データDFをアナログ電流Ioに変換する。本実施形態では、DAC110は、電流加減算回路112から供給される基準電流Irefを最大の基準電流とし、基準電流Iref(=制御電流I2−I1)を上限とするアナログ電流Ioを生成する。
電流加減算回路113は、DAC110により生成されたアナログ電流IoとPLL100aから供給される制御電流I1を加減算し、制御電流Idacを生成する。ここでは、電流加減算回路112は、アナログ電流Ioに制御電流I1を加えた信号を制御電流IdacとしてCCO111へ供給する。すなわち、電流加減算回路113は、制御電流I2−I1を上限とするアナログ電流Ioを、制御電流I1から制御電流I2までの範囲の制御電流Idacに変換している。
CCO111は、出力発振器であり、電流加減算回路113から供給される制御電流Idacに応じた出力周波数foのクロックCKoを外部に出力する。CCO111は、制御電流I1から制御電流I2までの制御電流Idacに応じて、下限周波数f1から上限周波数f2までの出力周波数foのクロックCKoを生成する。
さらに、PLL100aとPLL100bの構成について説明する。PLL100aとPLL100bは、同様の構成である。PLL100aは、M分周器101a、位相検出器102a、ループフィルタ103a、VIC104a、カレントミラー回路105a、CCO106a、N分周器107aを有し、PLL100bは、M分周器101b、位相検出器102b、ループフィルタ103b、VIC104b、カレントミラー回路105b、CCO106b、N分周器107bを有している。
PLL100aでは、M分周器101a(第2の分周器)は、外部から入力される周波数frの基準クロックCKrを1/M1に分周し、周波数fm1(=fr/M1)を有する分周クロックCKm1として位相検出器102aに供給する。
CCO106a(第1のPLL発振器)は、制御電流I1に応じて周波数f1の内部クロックCK1を生成してN分周器107aに供給する。N分周器107a(第1の分周器)は、CCO106aから供給される周波数f1の内部クロックCK1を1/N1に分周し、周波数fn1(=f1/N1)を有する分周クロックCKn1として位相検出器102aに供給する。
位相検出器102a(第1の位相検出器)は、M分周器101aから供給される分周クロックCKm1と、N分周器107aから供給される分周クロックCKn1との間の位相差を検出して、この位相差に応じたパルス幅の位相差信号Sp1をループフィルタ103aに供給する。
ループフィルタ103aは、位相検出器102aから供給される位相差信号Sp1に基づいて内部のコンデンサに電荷を充放電することにより平滑化して、フィルタリングを行い、制御電圧Vcs1を生成してVIC104aに供給する。
VIC104a(第1の基準信号変換回路)は、ループフィルタ103aから供給される制御電圧Vcs1を制御電流I1に変換し、カレントミラー回路105aに供給する。カレントミラー回路105aは、VIC104aから供給される制御電流I1と同じ電流を生成し、生成した制御電流I1を電流加減算回路112,電流加減算回路113及びCCO106aに供給する。
PLL100bとPLL100aとは、同様の構成であり、M分周器101a及びN分周器101aの分周比とM分周器101b及びN分周器101bの分周比によって、発振周波数f1,f2を規定するとともに、制御電流I1,I2を規定している。すなわち、これらの分周器の分周比を変えることによって、デジタル制御発振器の下限周波数と上限周波数を変更することができる。
M分周器101b(第4の分周器)は、基準クロックCKrを1/M2に分周し、周波数fm2(=fr/M2)を有する分周クロックCKm2を生成する。CCO106b(第2のPLL発振器)は、制御電流I2に応じて周波数f2の内部クロックCK2を生成し、N分周器107b(第3の分周器)は、内部クロックCK2を1/N2に分周し、周波数fn2(=f2/N2)を有する分周クロックCKn2を生成する。
位相検出器102b(第2の位相検出器)は、分周クロックCKm2と、分周クロックCKn2との間の位相差を検出して、この位相差に応じて位相差信号Sp2を生成する。ループフィルタ103bは、位相差信号Sp2をフィルタリングし、制御電圧Vcs2を生成し、VIC104b(第2の基準信号変換回路)は、制御電圧Vcs1を制御電流I2に変換する。
カレントミラー回路105bは、VIC104bから供給される制御電流I2と同じ電流を生成し、生成した制御電流I2を電流加減算回路112及びCCO106bに供給する。
次に、図2を用いて、DAC110を含む変換回路10の構成例について説明する。図2は、DAC110、カレントミラー回路105a,105b、電流加減算回路112,113の回路構成を示している。
図に示されるように、変換回路10は、PチャネルのMOSトランジスタQ11〜Q14,Q21〜Q23,Q41〜Q45,Q51〜Q55と、NチャネルのMOSトランジスタQ15,Q16,Q31,Q32とから構成されている。
カレントミラー回路105aは、それぞれカレントミラー接続されたMOSトランジスタQ11とMOSトランジスタQ12,Q13とから構成されている。すなわち、MOSトランジスタQ11〜Q13は、各ソースが電源電位にそれぞれ接続され、各ゲートが互いに接続されるとともに、MOSトランジスタQ11のドレインに共通に接続されている。
一般にカレントミラー回路では、各MOSトランジスタのサイズ(ゲート幅W/ゲート長L)の比に応じた電流が生成される。ここでは、MOSトランジスタQ11〜Q13は、同じサイズのトランジスタである。例えば、MOSトランジスタQ11のドレインにVIC104aから制御電流I1が供給されると、MOSトランジスタQ12,Q13に同じ制御電流I1がそれぞれ流れる。MOSトランジスタQ12からCCO106aへ制御電流I1が供給され、MOSトランジスタQ13から電流加減算回路112,113へ制御電流I1が供給される。
カレントミラー回路105bは、それぞれカレントミラー接続されたMOSトランジスタQ21とMOSトランジスタQ22,Q23とから構成されている。すなわち、MOSトランジスタQ21〜Q23は、各ソースが電源電位にそれぞれ接続され、各ゲートが互いに接続されるとともに、MOSトランジスタQ21のドレインに共通に接続されている。ここでは、MOSトランジスタQ21〜Q23は、同じサイズのトランジスタである。
例えば、MOSトランジスタQ21のドレインにVIC104bから制御電流I2が供給されると、MOSトランジスタQ22,Q23に同じ制御電流I2がそれぞれ流れる。MOSトランジスタQ22からCCO106bへ制御電流I2が供給され、MOSトランジスタQ23から電流加減算回路112へ制御電流I2が供給される。
電流加減算回路112は、カレントミラー接続されたMOSトランジスタQ31とMOSトランジスタQ32とから構成されている。すなわち、MOSトランジスタQ31,Q32は、各ソースが接地電位にそれぞれ接続され、各ゲートが互いに接続されるとともに、MOSトランジスタQ31のドレインに共通に接続されている。さらに、MOSトランジスタQ31のドレインは、MOSトランジスタQ23のドレインに接続され、MOSトランジスタQ32のドレインは、ノードN11を介してMOSトランジスタQ13のドレインに接続されている。ここでは、MOSトランジスタQ31,Q32は、同じサイズのトランジスタである。
例えば、MOSトランジスタQ31のドレインにカレントミラー回路105bから制御電流I2が供給されると、MOSトランジスタQ32に同じ制御電流I2が流れる。そうすると、MOSトランジスタQ13からノードN11へ向かって制御電流I1が流れるとともに、ノードN11からMOSトランジスタQ32へ向かって制御電流I2が流れる。その結果、ノードN11の電流値が、基準電流Iref=制御電流I2−制御電流I1となって、DAC110に供給される。
DAC110は、MOSトランジスタQ41〜Q45,Q51〜Q55とから構成されている。MOSトランジスタQ41とQ51、Q42とQ52、Q43とQ53、Q44とQ54、Q45とQ55は、それぞれ縦に直列に接続されている。
DAC110は、Nビットの制御データDFをD/A変換するものとして、MOSトランジスタQ42〜Q45、Q52〜Q55は、1ビット〜N−1ビットに対応して設けられている。例えば、MOSトランジスタQ42とQ52はLSB(Least Significant Bit:最下位ビット)を変換し、MOSトランジスタQ43とQ53は2LSB(最下位から2ビット目)を変換し、MOSトランジスタQ44とQ54は3LSB(最下位から3ビット目)を変換し、Q45とQ55はMSB(Most Significant Bit:最上位ビット)を変換する。
MOSトランジスタQ51は、ゲートが接地電位に接続され、MOSトランジスタQ41とノードN11の間に設けられている。MOSトランジスタQ41とMOSトランジスタQ42〜Q45は、それぞれカレントミラー接続されている。MOSトランジスタQ41〜Q45は、各ソースが電源電位にそれぞれ接続され、各ゲートが互いに接続されるとともに、MOSトランジスタQ51のドレインに共通に接続されている。MOSトランジスタQ52〜Q55は、各ゲートに制御データDFの対応するビットが供給され、各ドレインが互いに接続されるとともに、ノードN12に共通に接続されている。尚、MOSトランジスタQ51は、MOSトランジスタQ52〜Q55がオンした際にMOSトランジスタQ42〜Q45に生じるバイアス状態と同様のバイアス状態をMOSトランジスタQ41に生じさせる機能を有している。しかし、原理的には、DAC110からMOSトランジスタQ51を省略してもD/A変換器として動作可能である。
MOSトランジスタQ41〜Q45は、それぞれ所定の重み付けされたサイズ比のトランジスタである。例えば、MOSトランジスタQ42のサイズ比(ゲート幅W/ゲート長)をMとし、MOSトランジスタQ41のサイズ比を、2−1とする。このとき、M=1とすると、MOSトランジスタQ42に流れる電流は、MOSトランジスタQ41に流れる電流の1/(2N−1)となるため、非常に微小な電流となりノイズの影響を受ける可能性がある。したがって、Mは、ノイズの影響を受け難い程度にMOSトランジスタQ42の電流が大きくなる値であることが好ましい。ここでは、アナログ電流Ioは(I2−I1)×Mとなり、電流加減算回路113において、I1×M加えて1/Mすることにより制御電流Idacが制御電流I1〜I2の範囲となる。
例えば、MOSトランジスタQ41に基準電流Irefが供給されると、MOSトランジスタQ42〜Q45に重み付けされた電流が流れようとする。そして、MOSトランジスタQ52〜Q55は、制御データDFの対応するビットによってオン/オフされ、対応するMOSトランジスタQ42〜Q45の電流がそれぞれ加算されてアナログ電流IoをノードN12へ供給する。
尚、ここでは、DAC110は、MOSトランジスタのサイズ比の重み付けのみによってアナログ電流Ioを切り替える構成であるが、その他の構成によってアナログ電流Ioを生成してもよい。例えば、同じサイズ比のMOSトランジスタを複数設け、制御データDFを各MOSトランジスタに対応するサーモメータコードにデコードし、このサーモメータコードに応じて、各MOSトランジスタの電流を1LSBずつ積み上げていく構成でもよい。さらに、重み付けの構成とサーモメータコードの構成とを組み合わせてもよい。
電流加減算回路113は、MOSトランジスタQ14,Q15,Q16により構成されている。MOSトランジスタQ14は、MOSトランジスタQ11とカレントミラー接続されている。すなわち、MOSトランジスタQ14は、ソースが電源電位に接続され、ゲートがMOSトランジスタQ11のゲート及びドレインに接続され、ドレインがノードN12に接続されている。ここでは、MOSトランジスタQ14は、MOSトランジスタQ11に対しM倍のサイズ比のトランジスタである。MOSトランジスタQ15とMOSトランジスタQ16とは、カレントミラー接続されている。すなわち、MOSトランジスタQ15,Q16は、各ソースが接地電位にそれぞれ接続され、各ゲートが互いに接続されるとともに、MOSトランジスタQ15のドレインに共通に接続されている。さらに、MOSトランジスタQ15のドレインは、ノードN12に接続され、MOSトランジスタQ16のドレインは、CCO111に接続されている。ここでは、MOSトランジスタQ15は、MOSトランジスタQ16に対しM倍のサイズ比のトランジスタである。
例えば、MOSトランジスタQ11に制御電流I1が流れると、MOSトランジスタQ14には制御電流I1×Mが流れる。そうすると、MOSトランジスタQ52〜Q55からノードN12へ向かって、制御データDFを変換したアナログ電流Ioが流れ、さらに、MOSトランジスタQ14からノードN12へ向かって制御電流I1×Mが流れる。その結果、ノードN12の電流値が、電流Io+制御電流I1×M=(I1〜I2)×Mとなって、MOSトランジスタQ15に供給される。そして、MOSトランジスタQ16には、(I1〜I2)×M/M=I1〜I2の電流が流れ、この電流が制御電流Idacとなって、CCO111へ供給される。
次に、図3を用いて、CCO111、CCO106a及びCCO106bの回路の構成について説明する。本実施形態では、CCO111とCCO106a,106bは、同一の回路構成であり、同じ特性を有している。また、より同じ特性とするために、CCO111とCCO106a,106bは、同じ半導体チップに形成されていることが好ましい。
これらのCCOは、PチャネルのMOSトランジスタQ121〜Q126と、NチャネルのMOSトランジスタQ127〜Q133と、インバータINV11〜INV16とから構成されている。
MOSトランジスタQ127とMOSトランジスタQ128〜Q134とは、カレントミラー接続されており、制御電流I1、I2又はIdacに等しい又は数倍の定電流をMOSトランジスタQ128〜Q133のドレイン電流として供給する。
同様に、MOSトランジスタQ121とMOSトランジスタQ122〜Q126とは、カレントミラー接続されており、制御電流I1、I2又はIdacに等しい又は数倍の定電流をMOSトランジスタQ122〜Q126のドレイン電流として供給する。
MOSトランジスタQ122及びQ129並びにインバータINV11は第1段の遅延素子を、MOSトランジスタQ123及びQ130並びにインバータINV12は第2段の遅延素子を、MOSトランジスタQ124及びQ131並びにインバータINV13は第3段の遅延素子をそれぞれ構成している。同様に、MOSトランジスタQ125及びQ132並びにインバータINV14は第4段の遅延素子を、MOSトランジスタQ126及びQ133並びにインバータINV15は第5段の遅延素子を各々構成している。この遅延素子が奇数段(図3の例では5段)だけリング状に接続されることにより、リング発振器を構成している。リング発振器の発振周波数は、制御電流I1、I2又はIdacによって制御される。
インバータINV16は、MOSトランジスタQ126及びQ134並びにインバータINV15からなる第5段の遅延素子の出力クロックを反転するとともに、波形整形して、クロックCK1、CK2又はCKoとして出力する。
次に、図4及び図5を用いて、本実施形態にかかるデジタル制御発振器の特性について説明する。図4(a)は、DAC110における制御データDF−制御電流Idacの特性を示し、図4(b)は、CCO111における制御電流Idac−出力周波数foの特性を示し、図4(c)は、デジタル制御発振器における制御データDF−出力周波数foの特性を示している。
図4(a)に示されるように、DAC110は、下限値の0から上限値DFmaxの範囲の制御データDFが入力されると、制御データDFに比例した制御電流Idacを出力する。本実施形態では、DAC110は、制御電流I2−制御電流I1=基準電流Irefを出力の最大電流として、すなわち、0〜基準電流Irefの範囲でD/A変換を行う。そして、電流加減算回路113によって、変換したアナログ電流Ioに制御電流I1が加算されて、制御電流Idacは、制御電流I1〜制御電流I2の範囲の電流となる。つまり、図4(a)に示すように、CCO111へ供給される制御電流Idacは、制御データDFが下限値「0」のとき制御電流I1となり、制御データDFが上限値DFmaxのとき制御電流I2となる。
また、図4(b)に示されるように、CCO111は、入力される制御電流Idacに比例した出力周波数foのクロックCKoを出力する。ここでは、制御電流Idacが制御電流I1〜制御電流I2の範囲であり、制御電流I1が入力されたとき、出力周波数foは下限周波数f1となり、制御電流I2が入力されたとき、出力周波数foは上限周波数f2となる。
そして、図4(a)のDAC110の特性と図4(b)のCCO111の特性を組み合わせると、本実施形態のデジタル制御発振器の特性は、図4(c)に示されるような特性となる。すなわち、デジタル制御発振器は、下限値「0」から上限値DFmaxの範囲の制御データDFに対し、比例した出力周波数foのクロックCKoを出力する。制御データDFが下限値「0」のとき、制御電流I1がCCO111に入力されて、出力周波数foは下限周波数f1となる。制御データDFが上限値DFmaxのとき制御電流I2がCCO111に入力されて、出力周波数foは上限周波数f2となる。
この下限周波数f1は、PLL100aでロックされた発振周波数であり、上限周波数f2は、PLL100bでロックされた発振周波数であるため、環境等が変化しても常に変動しない。したがって、制御データDFに対し、上限周波数と下限周波数が常に固定されるようになるため、周波数可変範囲が一定となる。
図5は、デジタル制御発振器における制御データDF−出力周波数foの特性であり、CCOの特性が図11のように曲線状となった場合の特性である。
この場合、CCO111において制御電流Idacに対し出力周波数foが曲線状となるため、図5に示すように、デジタル制御発振器において制御データDFに対する出力周波数foも曲線状となる。
しかし、本実施形態において出力周波数foは、図4と同様に、制御データDFが下限値「0」のときとき下限周波数f1となり、制御データDFが上限値DFmaxのとき上限周波数f2となる。したがって、この場合でも周波数可変範囲が一定となる。
このように、本実施形態では、出力発振器であるCCO111に供給される制御電流Idacの可変範囲を常に制御電流I1〜制御電流I2の範囲とすることにより、出力周波数foを常に下限周波数f1〜上限周波数f2の範囲とし、周波数可変範囲を所望の値に保つことが可能となる。これにより、デジタル制御発振器の周波数分解能を向上することが可能となり、より少ないDAC入力のビット数によって同等の周波数分解能を得ることができるためDACの回路面積を削減することもできる。
また、PLL100a,100bにより周波数可変範囲の下限周波数f1と上限周波数f2のそれぞれを出力するために必要な制御電流I1,I2を生成し、それらの電流を基準として用いて制御電流I1〜制御電流I2の範囲の電流をCCO111に供給している。このCCO111と、PLL100aの発振器であるCCO106a及びPLL100bの発振器であるCCO106bとを同じ回路で構成することによって、製造ばらつきや、温度、電源電圧等の環境の変化に起因する特性変化を、精度よく抑止することができる。
また、CCOの入力電流−出力周波数特性(Idac−fo特性)をほぼ線形となるように設計した場合、デジタル制御発振器の制御データDFと出力周波数foの関係が条件に関わり無く、ほぼ一意に規定することもできる。
発明の実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2にかかるデジタル制御発振器について説明する。本実施形態にかかるデジタル制御発振器は、3つのPLLを用いて、出力周波数の上限と下限及び中心の3つの点が固定となるように制御することを特徴としている。
図6を用いて、本実施形態にかかるデジタル制御発振器の構成について説明する。図6において、図1と同一の符号を付されたものは同様の要素であり、それらの説明を適宜省略する。
図に示されるように、このデジタル制御発振器は、図1と同様にPLL100a,100bとCCO111を備え、さらに、PLL100a,100bと同様のPLL100c、図1のDAC110と同様のDAC110a,110b、電流加減算回路161〜164を備えている。
PLL100a,100b,100cは、それぞれ制御電流Iu,Ic,Idを生成する。PLL100aは、基準クロックCKrに基づいて制御電流Iuを生成するとともに、制御電流Iuによって発振周波数を周波数fuにロックさせる。PLL100bは、基準クロックCKrに基づいて制御電流Icを生成するとともに、制御電流Icによって発振周波数を周波数fcにロックさせる。PLL100cは、基準クロックCKrに基づいて制御電流Idを生成するとともに、制御電流Idによって発振周波数を周波数fdにロックさせる。この例では、周波数fdは、出力周波数foの下限周波数であり、周波数fuは、出力周波数foの上限周波数であり、周波数fcは、出力周波数foの中心周波数である。
電流加減算回路161は、PLL100aの制御電流IuからPLL100bの制御電流Icを引いた差分信号を基準電流IrefaとしてDAC110aへ供給する。電流加減算回路163は、PLL100bの制御電流IcからPLL100cの制御電流Idを引いた差分信号を基準電流IrefbとしてDAC110bへ供給する。
DAC110aは、外部から供給されるNビットの制御データDFのうち2N−1/2〜2N−1−1(例えばDFが8ビットの場合、128〜255)のデータをアナログ電流Ioaに変換する。本実施形態では、DAC110aは、基準電流Irefaを最大の基準電流とし、基準電流Irefa(=制御電流Iu−Ic)を上限とするアナログ電流Ioaを生成する。
DAC110bは、外部から供給されるNビットの制御データDFのうち0〜2N−1/2−1(例えばDFが8ビットの場合、0〜127)のデータをアナログ電流Iobに変換する。本実施形態では、DAC110bは、基準電流Irefbを最大の基準電流とし、基準電流Irefb(=制御電流Ic−Id)を上限とするアナログ電流Iobを生成する。
電流加減算回路164は、DAC110bのアナログ電流IobにPLL100cの制御電流Idを加えた信号をアナログ電流Iocとして電流加減算回路164へ供給する。
電流加減算回路162は、DAC110aのアナログ電流Ioaと電流加減算回路164のアナログ電流Iocとを加えた信号を制御電流IdacとしてCCO111へ供給する。すなわち、電流加減算回路162は、アナログ電流IoaとIocを制御電流Idから制御電流Iuまでの範囲で中心を制御電流Icとする制御電流Idacに変換している。
CCO111は、電流加減算回路162から供給される制御電流Idacに応じた出力周波数foのクロックCKoを外部に出力する。CCO111は、制御電流Idacに応じて、下限周波数fdから上限周波数fuまでの範囲で中心周波数をfcとする出力周波数foのクロックCKoを生成する。
次に、図7を用いて、本実施形態にかかるデジタル制御発振器の特性について説明する。図7(a)は、CCO111における制御電流Idac−出力周波数foの特性を示し、図7(b)は、デジタル制御発振器における制御データDF−出力周波数foの特性を示している。
図7(a)に示されるように、ここでは、制御電流Idacが制御電流Id〜制御電流Iuの範囲で中心を制御電流Icであり、制御電流Idのとき、出力周波数foが下限周波数fdとなり、制御電流Iuのとき、出力周波数foが上限周波数fuとなり、制御電流Icのとき、出力周波数foが中心周波数fcとなる。
そして、本実施形態のデジタル制御発振器の特性は、図7(b)に示されるような特性となる。すなわち、制御データDFが下限値「0」のとき、制御電流I1がCCO111に入力されて、出力周波数foは下限周波数fdとなる。制御データDFが上限値DFmaxのとき制御電流IuがCCO111に入力されて、出力周波数foは上限周波数fuとなる。さらに、制御データDFが中心値DFmax/2のとき制御電流IcがCCO111に入力されて、出力周波数foは中心周波数fcとなる。
この上限周波数fuは、PLL100aでロックされた発振周波数であり、下限周波数fdは、PLL100cでロックされた発振周波数であり、さらに、中心周波数fcは、PLL100bでロックされた発振周波数であるため、実施の形態1と同様に、環境等が変化しても常に変動しない。したがって、制御データDFに対し、上限周波数と下限周波数及び中心周波数が常に固定されるようになるため、周波数可変範囲が一定となり、さらに、中心の変動も抑えることができる。
このように、本実施形態では、2つのDACと3つのPLLによって、出力発振器であるCCO111に供給される制御電流Idacの可変範囲を常に制御電流Id〜制御電流Iuの範囲かつ中心を制御電流Icとすることにより、出力周波数foを常に下限周波数f1〜上限周波数f2の範囲にするとともに中心周波数をfcとする。これにより、実施の形態1と同様に、周波数可変範囲を所望の値に保つことができ、周波数分解能を向上することができる。さらに、中心周波数fcを固定することにより、図5のような特性が曲線状となる場合でも、中心周波数の特性変動を抑え、より理想的な特性とすることができる。
その他の発明の実施の形態.
尚、上述の実施の形態1では出力周波数の2点を固定し、実施の形態2では出力周波数の3点を固定するように制御したが、これに限らず、さらにDACやPLLを設け、多くの点を固定してもよい。多くの点を固定することで、CCOの特性が曲線状となる場合に、より特性変動を抑えることができる。また、入力される制御データDFを複数のDACに分割して入力することにより、各DACの負荷を低減し、より高速な処理が可能となる。
また、上述の例では、DACを電流出力型とし、発振器をCCOとしたが、これに限らず、DACを電圧出力型とし、発振器を電圧制御のVCOとしてもよい。電流出力型のDACやCCOを用いると、上記のように、カレントミラー回路等によって容易に電流値の加減算が可能なため、簡易な回路構成で実現でき、動作速度も高速にすることができる。
このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形、実施が可能である。
本発明にかかるデジタル制御発振器の構成を示すブロック図である。 本発明にかかるデジタル制御発振器を構成する変換回路の構成を示す回路図である。 本発明にかかるデジタル制御発振器を構成するCCOの構成を示す回路図である。 本発明にかかるデジタル制御発振器の特性を示す図である。 本発明にかかるデジタル制御発振器の特性を示す図である。 本発明にかかるデジタル制御発振器の構成を示すブロック図である。 本発明にかかるデジタル制御発振器の特性を示す図である。 従来のデジタル制御発振器の構成を示すブロック図である。 従来のデジタル制御発振器の特性を示す図である。 従来のデジタル制御発振器の特性を示す図である。 従来のデジタル制御発振器の特性を示す図である。
符号の説明
100a,100b PLL
101a,101b M分周器
102a,102b 位相検出器
103a,103b ループフィルタ
104a,104b VIC
105a,105b カレントミラー回路
106a,106b CCO
110 DAC
111 CCO
112,113 電流加減算回路

Claims (10)

  1. 第1の信号レベルの第1の基準信号及び第2の信号レベルの第2の基準信号を生成する基準信号生成回路と、
    前記第1及び第2の基準信号を参照し、入力されるデジタル信号を、前記第1の信号レベルから前記第2の信号レベルまでを範囲とするアナログの出力制御信号に変換する変換回路と、
    前記出力制御信号に応じた周波数のクロックを出力する出力発振器と、
    を有するデジタル制御発振器。
  2. 前記変換回路は、前記第2の信号レベルから前記第1の信号レベルを引いた差分信号に基づいて前記デジタル信号をアナログ信号に変換し、前記変換したアナログ信号のレベルに前記第1の信号レベルを加えて前記出力制御信号を生成する、
    請求項1に記載のデジタル制御発振器。
  3. 前記基準信号生成回路は、
    前記第1の基準信号を生成するとともに、前記第1の基準信号によって第1の周波数に発振制御される第1のPLL回路と、
    前記第2の基準信号を生成するとともに、前記第2の基準信号によって第2の周波数に発振制御される第2のPLL回路と、を有する、
    請求項1又は2に記載のデジタル制御発振器。
  4. 前記第1のPLL回路は、前記第1の基準信号に応じて前記第1の周波数のクロックを生成する第1のPLL発振器を有し、
    前記第2のPLL回路は、前記第2の基準信号に応じて前記第2の周波数のクロックを生成する第2のPLL発振器を有し、
    前記出力発振器と前記第1及び第2のPLL発振器とは、同じ回路構成である、
    請求項3に記載のデジタル制御発振器。
  5. 前記第1のPLL回路は、
    前記第1のPLL発振器と、
    前記第1のPLL発振器の出力クロックを分周し第1の分周クロックを生成する第1の分周器と、
    入力される基準クロックを分周し第2の分周クロックを生成する第2の分周器と、
    前記第1の分周クロックと前記第2の分周クロックとの位相差に応じた第1の位相差信号を生成する第1の位相検出器と、
    前記第1の位相差信号に基づいて前記第1の基準信号に変換する第1の基準信号変換回路とを有し、
    前記第2のPLL回路は、
    前記第2のPLL発振器と、
    前記第2のPLL発振器の出力クロックを分周し第3の分周クロックを生成する第3の分周器と、
    前記基準クロックを分周し第4の分周クロックを生成する第4の分周器と、
    前記第3の分周クロックと前記第4の分周クロックとの位相差に応じた第2の位相差信号を生成する第2の位相検出器と、
    前記第2の位相差信号に基づいて前記第2の基準信号に変換する第2の基準信号変換回路とを有する、
    請求項4に記載のデジタル制御発振器。
  6. 前記第1の周波数は、前記第1及び第2の分周器の分周比によって規定され、
    前記第2の周波数は、前記第3及び第4の分周器の分周比によって規定されている、
    請求項5に記載のデジタル制御発振器。
  7. 前記出力発振器は、入力電流に応じて発振周波数が制御される電流制御発振器である、
    請求項1乃至6のいずれか一つに記載のデジタル制御発振器。
  8. 前記第1及び第2のPLL発振器は、入力電流に応じて発振周波数が制御される電流制御発振器である、
    請求項4乃至7のいずれか一つに記載のデジタル制御発振器。
  9. 前記基準信号生成回路は、さらに第3の信号レベルの第3の基準信号を生成し、
    前記変換回路は、
    前記第1及び第2の基準信号を参照し、前記入力されるデジタル信号のうち第1の範囲の信号を、前記第1の信号レベルから前記第2の信号レベルまでを範囲とする前記出力制御信号に変換するとともに、
    前記第2及び第3の基準信号を参照し、前記入力されるデジタル信号のうち第2の範囲の信号を、前記第2の信号レベルから前記第3の信号レベルまでを範囲とする前記出力制御信号に変換する、
    請求項1乃至8のいずれか一つに記載のデジタル制御発振器。
  10. 入力されるデジタル信号をアナログの出力制御信号に変換する変換回路と、
    前記出力制御信号に応じた周波数のクロックを出力する出力発振器と、
    前記出力制御信号の上限値と下限値を所定の値に制御する制御回路と、
    を有するデジタル制御発振器。
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