JP2006351358A - ブランケット及び有機el素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 有機発光層を印刷により形成する際に、最表層において有機発光インキが所望の半乾燥状態になるために必要な試し刷りの回数を減らすことができるブランケット及びこれを用いて製造される有機EL素子を提供すること。
【解決手段】 溶媒を含む有機発光インキの塗布膜が形成される最表層12aを備え、ネガパターンが形成された凸部に押圧されて塗布膜が凸部に転写され、最表層12aに残った塗布膜のパターンを有機発光層として被形成面に転写することにより有機EL素子を形成する際に使用されるブランケットであって、最表層12aが1mm未満の厚さを有していること。
【選択図】 図2

Description

本発明は、有機EL素子、及びこれの製造にあたり、有機発光材料を溶媒中に溶解して、又は安定して分散させてなる有機発光インキを、オフセット印刷法にて基板上に印刷して有機発光層をパターン形成する際に使用するブランケットに関する。
有機EL素子は、無機EL素子に比べて低電圧で駆動する点が有利である。この有機EL素子の有機発光層を形成する有機発光材料には、低分子系と高分子系との二系統の材料がある。低分子系の材料を使用して有機発光層を成膜する場合には、蒸着により行う。そのため、大画面化には制約がある。一方、高分子系材料は、溶媒に溶かしてインキ化することができる。そのため、塗布や印刷法によって有機発光層を成膜でき、大画面化に向き、またコスト的にも有利である。
有機EL素子を製造する際には、有機発光層の膜厚を100nm程度の薄膜にする必要がある。さらに、これをディスプレイ化するには高精細にパターニングする必要がある。そのため、成膜方法としては、塗り分けやパターニングを行うのに好適な印刷法が適している。特に、有機EL素子やディスプレイでは、ガラス基板を用いることが多いため、ゴムブランケットを用いるオフセット印刷法や同じく弾性を有するゴム版や感光性樹脂版を用いる凸版印刷法が好適である。実際にこれらの印刷法による試みとして、オフセット印刷による方法、凸版印刷による方法などが提唱されている。
さらに、オフセット印刷法には凹版オフセット印刷法や凸版反転オフセット印刷法と呼ばれるものがある。凹版オフセット印刷法と凸版反転オフセット印刷法とは、何れも平滑なゴム層を印刷面となる最表層を有するブランケットを用いて、パターン化されたインキを被形成面となる被印刷基板上に転写することで共通するが、インキをパターン化する工程が異なる。
凸版反転オフセット印刷法は、インキ供給手段からブランケットの有効な最表面の全面にインキを塗工する工程と、被印刷基板に形成するパターンをネガパターンとした凸部を有する除去版にブランケットを押圧して分離することで、ブランケットからネガパターンによってインキを除去し、ブランケット上に所望のパターンを形成する工程と、ブランケットを被印刷基板に押圧、その後分離して、ブランケット上にあるインキパターンを被印刷基板に印刷する工程からなる(例えば、特許文献1、2参照。)。
この凸版反転オフセット印刷法は、インキの塗布状態とインキの転移状態とを独立して制御できるため、インキ膜の均一性がよいこと、糸引き現象が発生しない良好な転移を低印圧で実現できる。従って、厚みが薄く、少しの歪みも発光不良につながる有機EL素子の発光層を形成する上で有利な方法である。なお、凸版反転オフセット印刷法に用いられるブランケットの最表層は、印刷適性等を考慮するとシリコーンゴムが好適であり、シリコーンゴム層が最表層とされたシリコーンブランケットが一般的である。
有機発光層を形成するための高分子発光インキは、インキ供給手段からブランケットの最表面に均一に塗布される。この際、インキ中の溶媒は、自然乾燥により及びブランケットの最表層に吸収されることにより、半乾燥状態に達する。この状態のインキ膜を除去版によりパターニングする際、インキ膜の乾燥が進行してしまった場合、ブランケット上のインキを除去版の凸部により分離することができなくなってしまう。従って、ブランケット上に所望のインキパターンを形成することができないという問題が発生する。
そこで、ブランケット上に均一に塗布されたインキ層を半乾燥状態に保つために、何回か試し刷りを行いインキの溶媒を徐々に最表層内に蓄積させ、最表層の表面でインキ膜がすぐに乾燥しないようにする必要がある。
特開2003−17248号公報 特開2004−178915号公報
しかしながら、従来のブランケットでは、試し刷りを行うことで製造にかかる時間が浪費されてしまい、製造コスト上昇につながる。また、高分子発光インキは非常に高価であり、これを浪費することは材料費の上昇につながるという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、有機発光層を印刷により形成する際に、最表層において有機発光インキが所望の半乾燥状態になるために必要な試し刷りの回数を減らすことができるブランケット及びこれを用いて製造される有機EL素子を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係るブランケットは、溶媒を含む有機発光インキの塗布膜が形成される最表層を備え、ネガパターンが形成された凸部に押圧されて前記塗布膜が前記凸部に転写され、前記最表層に残った前記塗布膜のパターンを有機発光層として被形成面に転写することにより有機EL素子を形成する際に使用されるブランケットであって、前記最表層が1mm未満の厚さを有していることを特徴とする。
このブランケットは、最表層の厚さが1mm未満なので、最表層への溶媒吸収を従来よりも容易に行うことができる。
また、請求項2に係るブランケットは、請求項1に記載のブランケットであって、前記最表層の表面粗さRaが、200μm四方からなる任意の面内において5nm以下であることを特徴とする。
このブランケットは、最表層に塗布膜を形成する際に、均一な膜厚の塗布膜を形成することができる。
また、請求項3に係るブランケットは、請求項1又は2に記載のブランケットであって、前記最表層が、シリコーンゴムを含んでなることを特徴とする。
このブランケットは、最表層への有機発光インキの塗布状態と有機発光インキの転移状態とをそれぞれ良好に行うことができる塗布膜を形成することができる。
また、本発明に係る有機EL素子は、本発明に係るブランケットを用いて形成された有機発光層を備えていることを特徴とする
この有機EL素子は、製造の際に試し刷りの回数を削減することができ、低コストで高精細な性能を得ることができる。
本発明によれば、有機発光層を印刷により形成する際に、最表層におけるインキが所望の半乾燥状態になるために必要な試し刷りの回数を減らすことができる。また、これによって、有機EL素子を素早く製造することができる。
本発明に係る一実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
本実施形態に係る有機EL素子1は、図1に示すように、基板状の透光性基板2と、透光性基板2上に電極としてパターニングされた透明導電層3と、透明導電層3を覆って透光性基板2上に積層された有機発光媒体層5と、任意の形状にパターニングされた陰極層6と、これらを外部の酸素や水分から保護するために、接着剤とともに密封する不図示のガラスキャップとを備えている。
透光性基板2は、透光性があり、ある程度の強度がある基材なら特に制限はない。具体的には、ガラス基板、プラスチック製フィルム又はシートが用いられる。特に、厚さが0.2mmから1mmの薄いガラス基板を用いれば、ガスバリア性が非常に高い薄型の有機EL素子を作製することができる。
また、可撓性のあるプラスチック製のフィルムを用いれば、巻き取りによる有機EL素子の製造が可能となって、安価に素子を提供することができる。このようなプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート等がある。また、透明導電層3を成膜しない側に、セラミック蒸着フィルムやポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物等の他のガスバリア性フィルムを積層してもよい。この場合、ガスバリア性がより向上し、寿命の長い有機EL素子とすることができる。
透明導電層3を構成する材料としては、透明または半透明の電極を形成することのできる導電性物質なら特に制限はない。具体的にはインジウムと錫との複合酸化物(以下ITOという)が好ましく、透光性基板2上に蒸着法又はスパッタリング法により成膜することができる。また、オクチル酸インジウムやアセトンインジウムなどの前駆体を透光性基板2上に塗布後、熱分解により酸化物を形成する塗布熱分解法等により形成することもできる。或いは、アルミニウム、金、銀等の金属が半透明状に蒸着されたものを用いることができ、或いは、ポリアニリン等の有機導電性材料を用いることができる。
透明導電層3は、必要に応じてエッチングによりパターニングを行ったり、UV処理、プラズマ処理などにより表面の活性化を行ってもよい。
有機発光媒体層5は、さらに、透明導電層3を覆って透光性基板2上に形成される正孔輸送層5aと、透明導電層3と同じ形状のパターンで形成された有機発光層5bとを備えている。なお、有機発光媒体層は、有機発光層5bのみからなるものであってもよい。また、電子輸送層等をさらに備えた多層構造であっても構わない。
正孔輸送層5aに用いる正孔輸送材料としては、一般に用いられているものであれば良く、銅フタロシアニンやその誘導体、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族アミン系などの低分子も用いることができる。中でもポリアニリン、ポリチオフェン、ポリビニルカルバゾール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物等の有機材料であれば、湿式法による成膜が可能となり、より好ましい。
このような正孔輸送材料は、溶剤に溶解または分散されて正孔輸送インキとされ、スリットコーター、スピンコーター、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、グラビアコーター等を用いたコーティング法により、透明導電層3の上から塗布される。
正孔輸送材料を溶解または分散させる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、水等の単独またはこれらの混合溶剤などが挙げられる。特に、水またはアルコール類が好適である。
有機発光層5bは、有機発光インキによって形成される。ここで、有機発光インキとは、有機発光材料が溶媒に溶解または分散したものである。
ここで、有機発光材料としては、一般に用いられているものであれば良く、クマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N’―ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N’―ジアリール置換ピロロピロール系等の蛍光性色素をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等の高分子中に溶解させたものや、PPV系やPAF系、ポリパラフェニレン系等の高分子発光体を用いることができる。
有機発光材料を溶解または分散する溶媒としては、トルエン、キシレン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、水等を単独又は混合して用いることができる。特に、後述する除去版18で不要部を除去する際に、インキ皮膜の半乾燥状態を保持できることから、常圧で沸点が200℃以上の高沸点溶媒が好ましく、具体的には2−メチル−(t−ブチル)ベンゼン、1,2,3,4−テトラメチルベンゼン、ペンチルベンゼン、1,3,5−トリエチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、1,3,5−トリ−イソプロピルベンゼン等の芳香族系溶媒が挙げられる。これら高沸点溶媒を単独若しくは混合して用いることもできる。また、高沸点溶媒を既述のトルエン等、沸点が200℃よりも小さい溶媒と混合して用いることもできる。
また、有機発光インキには、必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等が添加されてもよい。
陰極層6は、Mg、Al、Yb等の金属単体を備えており、有機発光媒体層5と接する界面に、LiやLiF等の化合物を1nm程度の厚さで挟んで、安定性・導電性の高いAlやCuを積層させたものからなる。又は、電子注入効率と安定性を両立させるため、仕事関数の低い金属と安定な金属との合金系、例えば、MgAg、AlLi、CuLi等の合金を使用することもできる。陰極層6は、上記材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム法、スパッタリング法を用いて形成され、目的に応じて任意の形状をとることができる。陰極の厚さは、10nmから1000nm程度が望ましい。
後述する凸版オフセット印刷法によって、上記有機発光層5bを形成する際に使用するブランケット10は、図2に示すように、印刷時に不図示のブランケット胴に取り付けられるベース部11と、ベース部11を覆い、かつ、溶媒を含む有機発光インキの塗布膜が形成される最表層12aを有する表層部12とを備えている。
ベース部11としては、ブランケット胴に取り付けられることから可とう性のあるシートであれば構わないが、コスト及び寸法安定性からポリエチレンテレフタレートフィルムといったポリエステルフィルムが好適である。また、ベース部11と表層部12との間には、必要に応じて両者を好適に接着するためのプライマー層を設けてもよい。
なお、最表層12aへの溶媒吸収量が飽和した場合には、インキのハジキが生じる。これを抑えるために、最表層12aとプライマー層との間に、溶媒吸収量を増大させるための溶媒吸収層をさらに設けてもよい。この場合、溶媒を好適に吸収させるために、スポンジ状の多孔質材料、若しくは最表層12aの架橋密度よりも小さい架橋密度を有する材質を用いることが望ましい。また、ベース部11とブランケット胴との接触部分には、必要に応じてクッション層等を設けてもよい。クッション層としてはスポンジ状の材料を用いることができる。
本実施形態では、表層部12は、最表層12aのみからなる。
最表層12aは、膜厚が1mm未満のシリコーンゴム材からなり、主剤と硬化剤とを混合し、ベース部11上に塗布して硬化させて形成される。この際、最表層12aの表面粗さRaは、200μm四方からなる任意の面内において5nm以下とされている。
シリコーンゴム材は、印刷適性のあるものであれば構わないが、RTV(室温硬化)型で付加型のシリコーンゴム材が、副生成物を発生せず、寸法安定が良いため好適である。
なお、最表層12aは、ベース部11上でシリコーンゴム材料を硬化させてもよく、シリコーンゴム材料を型で硬化させた後に、ベース部11と貼りあわせて形成させてもよい。また、最表層12aのみでブランケットを構成させ、ブランケット胴に取り付けることも可能である。
また、ベース部11上にシリコーンゴム材料を塗布し、硬化して得られた最表層12aの方が、シリコーンゴム材料を流し込んで硬化させたあと、ベース部11と貼りあわせて得た最表層よりも、表面の表面平滑性が良いことから好ましい。
次に、有機発光層5bを形成する際の凸版反転オフセット印刷法について説明する。
有機発光層5bを形成する際の凸版反転オフセット印刷装置13の模式図を図3に示す。
まず、予め公知の方法によって作成した、透明導電層3付きの透光性基板2を用意し、その透明導電層3を所定のパターンにエッチングする。
次いで、パターン状に透明導電層が形成された透光性基板2上に、導電性高分子材料を含有するインキを塗布して正孔輸送層5aを設けて被印刷基板15を得る。
次に、ブランケット胴16にブランケット10のベース部11側を取り付ける。そして、図示しないインキ供給手段から最表層12aの有効面に有機発光インキを塗布して乾燥させて、図3(a)に示すように、最表層12aに塗布膜17を形成する。
この状態でブランケット胴16を回転し、凸部18aによってネガパターンが形成された除去版18の凸部18aとブランケット10とを圧着させるとともに、除去版18を固定したステージ20をブランケット胴16の回転に合わせて移動する。
このとき、図3(b)に示すように、塗布膜17のうち、除去版18の凸部18aに圧着した部分が、ブランケット10の最表層12aから除去され、除去版18の凸部18aに転移する。一方、ブランケット10上には、塗布膜17の残りの部分からなる所望の有機発光インキのパターンが形成される。
次に、除去版18を取り除き、代わりに被印刷基板15をステージ20に載置する。そして、図3(c)に示すように、ブランケット胴16を再び回転し、被印刷基板15とブランケット10とを圧着させるとともに、被印刷基板15を固定したステージ20をブランケット胴16の回転に合わせて移動する。こうして、図3(d)に示すように、ブランケット10の最表層12aに形成された塗布膜17のパターンが、被印刷基板15に印刷され、有機発光層5bが正孔輸送層5aの上に形成される。
その後、公知の方法によって有機発光層5bの上に陰極層6を形成する。
こうして、有機EL素子1が作成される。
このブランケット10によれば、最表層12aの厚さが1mm未満なので、最表層12aへの溶媒吸収を従来よりも容易に行うことができる。従って、試し刷りの回数を減らしてすぐに印刷を開始することができる。また、試し刷りのためのインキを節約することができ、高コストのインキの使用量を減らすことができる。
また、最表層の表面粗さRaが、200μm四方からなる任意の面内において5nm以下なので、最表層12aに塗布膜17を形成する際に、均一な膜厚の塗布膜17を形成することができる。
さらに、最表層12aがシリコーンゴムを備えているので、最表層12aへの有機発光インキの塗布状態と有機発光インキの転移状態とをそれぞれ良好に行って塗布膜17を好適に形成することができる。
また、このブランケット10を用いることによって、有機EL素子1の製造の際にブランケット10による試し刷りの回数を削減することができ、低コストで高精細な表示が可能な有機EL素子を得ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
(実施例1)
TSE3032(A)(GE東芝シリコーン製2液型シリコーンゴム主剤)100重量部と、TSE3032(B)(GE東芝シリコーン製2液型シリコーンゴム硬化剤)10重量部とを混合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物をベース部11であるPET基材上にナイフコーターを用い塗布し、70℃で2時間加熱し硬化反応をさせた。これにより、厚さ0.2mmの最表層12aを有するブランケット10を得た。
一方、透光性基板2としてITO付きガラス基板を用意し、そのITOを所定のパターンにエッチングして透明導電層3を作成した。そして、透明導電層3の上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物をスピンコート法により塗布して、厚さ50nmの正孔輸送層5aを設けた。このようにして、透光性基板2と透明導電層3と正孔輸送層5aとを有する被印刷基板15を得た。
また、ポリアリーレンビニレン系高分子発光体であるポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレンビニレン)を1,3,5−トリエチルベンゼンに溶解し、有機発光インキを得た。
得られたブランケット10をブランケット胴16に装着した不図示の凸版反転オフセット印刷装置を用い、上述した方法によって被印刷基板15に対し有機発光インキをパターン印刷した。この際、1回目の印刷から所望のパターンの有機発光層を印刷することができた。そして、有機発光インキが印刷された被印刷基板15に対し、加熱・真空乾燥をおこない有機発光層5bを形成した。
さらに、有機発光層5bが形成された被印刷基板15に対し、リチウムおよびアルミニウムを真空蒸着して、それぞれ0.5nm、200nmの厚さの薄膜を形成して陰極層6を設け、有機EL素子1を得た。得られた有機EL素子1に8Vの電圧を印可したところ、100cd/mのパターン化された発光を示した。
(比較例)
実施例1の効果を比較するため、TSE3032(A)(GE東芝シリコーン製2液型シリコーンゴム主剤)100重量部と、TSE3032(B)(GE東芝シリコーン製2液型シリコーンゴム硬化剤)10重量部とを同様に混合し、得られたシリコーンゴム組成物をPET基材上にナイフコーターを用い塗布し、70℃で2時間加熱し硬化反応をさせた。これにより、厚さ2mmの最表層を有するブランケットを得た。
得られたブランケットを用い、実施例と同様に連続して被印刷基板15に有機発光インキを印刷したところ、15回目の印刷までは、インキ塗布膜の乾燥が進みすぎて所望のパターン形状が得られなかった。
本発明に係る一実施形態における有機EL素子を示す模式断面図である。 本発明に係る一実施形態におけるブランケットを示す模式断面図である。 本発明に係る一実施形態におけるブランケットを用いて有機EL素子を作成する状態を示す説明図である。
符号の説明
1 有機EL素子
5b 有機発光層
10 ブランケット
12a 最表層
17 塗布膜
18a 凸部

Claims (4)

  1. 溶媒を含む有機発光インキの塗布膜が形成される最表層を備え、
    ネガパターンが形成された凸部に押圧されて前記塗布膜が前記凸部に転写され、前記最表層に残った前記塗布膜のパターンを有機発光層として被形成面に転写することにより有機EL素子を形成する際に使用されるブランケットであって、
    前記最表層が1mm未満の厚さを有していることを特徴とするブランケット。
  2. 前記最表層の表面粗さRaが、200μm四方からなる任意の面内において5nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のブランケット。
  3. 前記最表層が、シリコーンゴムを含んでなることを特徴とする請求項1又は2に記載のブランケット。
  4. 請求項1から3の何れか一つのブランケットを用いて形成された有機発光層を備えていることを特徴とする有機EL素子。





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JPWO2015146260A1 (ja) * 2014-03-28 2017-04-13 国立研究開発法人産業技術総合研究所 均一膜厚かつ矩形断面を有するパターン膜形成方法、形成装置

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