JP2006349854A - 画像形成装置用軸受部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 この種の画像形成装置用軸受部材の小型化および低コスト化を図りつつも、軸振れを低減することで画像の画質向上を図る。
【解決手段】 電鋳加工で形成される電鋳部4をインサート部品として軸受部材2の樹脂部3を射出成形し、かつ電鋳部4の内周面4aで感光ドラム21の軸21aを回転自在に支持するための軸受面を構成した。同様に、電鋳加工で形成される電鋳部14をインサート部品として軸受部材12の樹脂部13を射出成形し、かつ電鋳部14の内周面14aで現像ローラ25の軸25aを回転自在に支持するための軸受面を構成した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば複写機(デジタルPPC、カラーPPC等)、プリンタ(カラーLBP、カラーLED等)などの画像形成装置に装備されるロール状回転体を支持するもので、軸受面となる内周面を電鋳部で構成した軸受部材に関する。
上記画像形成装置には、画像(電子写真)の形成プロセスに関与する部材、例えば露光によりその外周面に静電潜像を形成する感光ドラムや、感光ドラムに電気的作用で現像剤を付着させ、かかる静電潜像を現像する現像装置のローラ(現像ローラ)、現像した画像を出力紙に転写するための転写ローラ、および転写された画像を出力紙に定着させる定着ローラ等、多数のロール状回転体が装備される。
これらロール状回転体は、固定側の部材に装着された軸受部材によって回転自在に支持される。この種の軸受部材としては、例えば玉軸受等の転がり軸受が知られている(例えば特許文献1や特許文献2を参照)。
特開平8−123194号公報 特開2001−254733号公報
ところで、近年では、カラープリンタやカラー複写機等の画像形成部に、4つの感光ドラムを並設した4連タンデム方式を使用する場合が多くなっている。4連タンデム方式は、従来の単光源方式(1つの感光ドラムに4つの現像装置で各色を現像する方式)と異なり、4つの感光ドラムのそれぞれに各色を現像するもので、シンプルな工程で給紙動線も短いため、高速出力が可能となる利点を有する。
その一方、4連タンデム方式は、ドラム数の増加により機構的に大型化、複雑化を招き易く、そのため従来の画像形成装置のサイズを維持しつつ4連タンデム方式を採用する場合には、軸受部材をはじめ各構成部品のさらなる小型化が必要となる。
また最近では、小型化と共に低コスト化の要求が高まっていることから、この要求を受け、上記軸受部材にもコストの低減化が求められるが、転がり軸受は、通常複数の部品で構成され、かつ各々に高い加工精度が求められるため、これ以上のコストダウンは困難な状況にある。ましてや、転がり軸受を現状のサイズより小型化するとなると、却ってコストの高騰を招く恐れがあり適当ではない。
材料コストの低減を狙ったものとして、例えば上記転がり軸受に代えて、樹脂や焼結金属製の滑り軸受の採用が考えられる。しかしながら、これらの軸受では、加工精度上の問題から、どうしても支持すべき回転体の外周面との間の隙間(いわゆるラジアル軸受隙間)を比較的大きく取らざるを得ない。これでは、軸振れが増大し、最悪の場合には回転体との間でガタが生じる等して、かかる回転体が本体有すべき要求性能、例えば感光ドラム上への高精度現像などを満足することができない可能性がある。また、樹脂製軸受では、回転体との摩耗特性(なじみ性、耐摩耗性)に問題があり、焼結金属製軸受では、潤滑油等を含浸させて使用するため、軸受隙間が広いと潤滑油が外部に飛散する恐れがありシール構造が必須となる。
本発明の課題は、この種の画像形成装置用軸受部材の小型化および低コスト化を図りつつも、軸振れを低減することで画像の画質向上を図ることである。
上記課題を解決するため、本発明は、静電潜像を形成した感光体に現像剤を付着させ、かかる現像画像を出力体の表面に転写し、定着させることで電子写真を得る、電子写真の形成プロセスに関与するロール状回転体を支持するものであって、電鋳加工で形成される電鋳部をインサート部品として型成形され、かつ電鋳部の内周面でロール状回転体を支持するための軸受面を構成したことを特徴とする画像形成装置用軸受部材を提供する。
上述のように、本発明は、軸受部材の、ロール状回転体を支持するための軸受面を、電鋳部の内周面で構成したことを第1の特徴とするものである。電鋳加工は、マスター表面に金属イオンを電着(電解析出)させて金属層を形成する技術であり、電鋳加工の特性上、電鋳部の内面にはマスターの表面形状がミクロンオーダーで高精度に転写される。そのため、マスターの表面精度を高め、かつ電鋳部の内周面を軸受面として使用すれば、特段の後加工を施すことなく、高い面精度を有する軸受面を低コストに得ることができる。従って、予めロール状回転体の外周面との間の隙間(軸受隙間)が小さくなるように、軸受部材(軸受面)の内径寸法を設定することができ、これにより、軸振れを低減して電子写真の形成を高精度に行うことが可能となる。
また、本発明は、画像形成装置用軸受部材を、電鋳部をインサート部品とする型成形で形成したことを第2の特徴とするものである。かかる構成によれば、インサート部品となる電鋳部の厚みを、その内周面が軸受面として機能し得る限りにおいて極力薄くすることができるため、電鋳部を除く他のモールド部(型成形部)のサイズを調整することで軸受装置全体を従来品に比べて小型化することができる。同時に、軸受部材の、電鋳部を除く残りの箇所は型成形によって形成されるため、かかる形状自由度を容易に高めることができる。加えて、電鋳部をインサート部品として一体に型成形することで、従来の2部材以上からなる軸受部材を実質上1部材で構成することができ、組立精度の向上、あるいはかかる組立工程の簡略化が可能となる。
また、複写機やプリンタ等の電子機器には、通常、周辺機器や人体への影響を考慮して、電磁ノイズに対する発生基準が設けられており、かかる軸受部材にも、上記基準をクリアする程度の例えば導電性が要求される。この種の要求に対して、本発明のように、軸受面を電鋳部の内周面で構成すれば、電鋳部により、上記ノイズの周辺への漏れを極力抑えることができる。従って、この種の画像形成装置に対する要求特性にも対応することができる。
上記軸受部材は、樹脂の型成形品で、かつ樹脂が導電性を有するものであることが好ましい。かかる構成によれば、軸受部材の、電鋳部を除く箇所(大部分)を全て樹脂で形成することができるので、軸受部材の材料コストを大幅に低減することが可能となる。また、導電性を有する樹脂を使用することにより、上記電磁ノイズの漏れを確実に防ぐことができ、かかる画像形成装置のさらなる信頼性の向上に寄与することができる。なお、ここでいう「導電性を有する樹脂」は、樹脂それ自体が導電性を有するものだけでなく、例えば金属粒子やカーボン粒子(あるいはファイバー)等の導電性フィラー、又は界面活性剤や電解質等の化合物を、導電性を持たない樹脂に配合したもの(導電性樹脂組成物)も含む。
電鋳部の内周面で構成される軸受面と、これに対向するロール状回転体の外周面との間の直径隙間は10μm以下であることが好ましい。本発明に係る電鋳加工であれば、軸受面となる電鋳部の内周面を、上記直径隙間が10μm以下となるように高精度に仕上げることができ、また直径隙間を上記範囲に設定することで、例えば現像に供するトナーなどの現像剤を直径隙間に侵入させ難くすることができる。従って、当該隙間にトナーなどが入り込むことに起因する軸受面の摩耗を最小限に抑え、軸受性能を長期に亘って安定的に発揮させることが可能となる。また、上述のように直径隙間を小さくすることで、従来品では必要とされたシール部材が不要となる。従って、シール部材の分だけ省部品化かつコストダウンが可能となる。
上記構成の軸受部材は、例えばロール状回転体が、回転に伴い外周面に静電潜像を形成する感光ドラムである場合に、感光ドラム用の軸受部材として好適に使用することができる。
また、上記構成の軸受部材は、例えばロール状回転体が、回転に伴い感光体に現像剤を付着させる現像ローラである場合に、現像ローラ用の軸受部材として好適に使用することができる。
また、上記構成の軸受部材は、例えばロール状回転体が、回転に伴い出力体の表面に現像画像を定着させるための定着ローラ若しくは加圧ローラである場合に、定着ローラ用若しくは加圧ローラ用の軸受部材として好適に使用することができる。
以上説明した画像形成装置用軸受部材は、この軸受部材を備えた画像形成装置用軸受ユニットとして好適に使用可能である。
以上のように、本発明によれば、画像形成装置用軸受部材の小型化および低コスト化を図りつつも、軸振れを低減することで画像の画質向上を図ることができる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
図1は、レーザ露光式4連タンデムの画像形成部20を概念的に示すものである。この画像形成部20は、例えばカラープリンタ等の画像形成装置に組込まれて使用され、複数(4つ)の感光ドラム21と、各感光ドラム21の周囲に配置される複数の現像装置24と、現像装置24よりも下流側に配置される第一転写電極29と第二転写電極31、および定着部32とを主に備えている。
以下、図1に示す各構成要素の配置態様について詳述する。4つの感光ドラム21は、無端ベルト状の中間転写体30の長手方向に沿って並列配置される。各感光ドラム21の周囲には、感光ドラム21の外周面を帯電する帯電電極22が設けられ、帯電電極22の回転方向下流側には、入力画像情報を色分解して得た複数の単色信号を色毎に各感光ドラム21にレーザ露光して静電潜像を形成する露光装置23が設けられる。さらに露光装置23の回転方向下流側には、上記各色からなる現像剤(トナー)で現像を行う現像装置24が配置され、その下流側には第一転写電極29が配置されている。
図示しない画像入力手段により電子画像が入力されると、矢印方向に回転する感光ドラム21の外周面が、帯電電極22によって一定電圧に帯電される。次いで各感光ドラム21に露光装置23から入力画像を色分解した各色{イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)}のレーザ光が照射され、各色ごとの静電潜像が感光ドラム21の表面にそれぞれ形成される。この静電潜像に現像装置24の現像ローラ25により逆極性の電荷を有する各色トナーを付着することで可視像(現像画像)が形成される。各可視像は第一転写電極29の帯電によって中間転写体30に順次多重転写され、さらに中間転写体30から第二転写電極31の帯電により出力紙(図1中破線で示す箇所)に転写される。その後、図示しない分離電極によって中間転写体30との静電吸着状態を解除した出力紙が定着部32に送られ、定着ローラ33および加圧ローラ34による加熱および加圧によりトナー像が紙面に定着する。以上のプロセスを経ることで電子写真が形成される。
以下、本発明に係る(画像形成装置用)軸受部材を感光ドラム21および現像装置24の現像ローラ25の回転支持に使用した場合について説明する。図2は、現像装置24の断面図を示すもので、内部に現像剤としてのトナーを収容する収容部27の開口側に、弾性ローラ26、および弾性ローラ26に隣接する現像ローラ25が配置される。現像ローラ25は、図示は省略するが、感光ドラム21との間に所定の間隔を介した状態で感光ドラム21に近接配置される。
上記構成の現像装置24において、収容部27内のロータブレード28を回転させながらその外周面にトナーを付着させた弾性ローラ26を回転させることにより、隣接する現像ローラ25の外周面にトナーを供給する。弾性ローラ26によりトナーを供給された現像ローラ25を回転させ、所定間隔を介して対向する感光ドラム21との間に電気的作用を生じることで、感光ドラム21上に一定厚みのトナー層が付着形成される。
図3は、感光ドラム21および現像ローラ25を回転支持する軸受ユニット1、11の含軸断面図である。同図において、感光ドラム21および現像ローラ25の一端から伸びる軸21a、25aは、固定側の部材35に装着された軸受部材2、12の内周に挿入される。そして、軸受部材2、12と、これら軸受部材2、12によって回転自在に支持される軸21a、25aとで軸受ユニット1、11がそれぞれ構成される。
軸受部材2は、電鋳部4、および電鋳部4をインサート部品としてモールドした樹脂部3とを備えたものであり、例えば以下の工程を経て製造される。なお、以下では軸受部材2の製造工程について述べるが、軸受部材12についても同様の工程を経て製造されることとする。
軸受部材2は、電鋳加工で使用するマスター軸5の外表面を絶縁性材料でマスキングする工程、マスキングを施したマスター軸5に電鋳加工を行って電鋳部4を形成する工程、電鋳部4およびマスター軸5をインサート部品として軸受部材2の型成形(インサート成形)を行う工程、電鋳部4とマスター軸5とを分離する工程とを順に経て製造される。
電鋳部4の成形母体となるマスター軸5は、例えばステンレス鋼で断面輪郭真円状に、かつ軸方向で均一径に形成される。マスター軸5の材料としては、ステンレス鋼以外にも、例えばクロム系合金やニッケル系合金など、マスキング性、導電性、耐薬品性を有するものであれば金属、非金属を問わず任意に選択可能である。
マスター軸5は、むく軸(中実軸)の他、中空軸あるいは中空部に樹脂を充填した中実軸であってもよい。また、マスター軸5の外周面精度は、軸受面となる電鋳部4の内周面4aの面精度を直接左右するので、なるべく高精度に仕上げておくことが望ましい。
マスター軸5の外表面には、図4に示すように、電鋳部4の形成予定領域を除き、マスキングが施される。マスキング部6形成用の被覆材としては、絶縁性、および電解質溶液に対する耐食性を有する材料が選択使用される。
電鋳加工は、NiやCu等の金属イオンを含んだ電解質溶液にマスター軸5を浸漬し、電解質溶液に通電して目的の金属をマスター軸5の外表面のうち、マスキング部6を除く領域(外周面5aの露出領域)に電解析出させることにより行われる。電解質溶液には、PTFEやカーボンなどの摺動材、あるいはサッカリン等の応力緩和材を必要に応じて含有させることも可能である。この実施形態では、PTFE粒子を摺動材として電解質溶液中に含有させたものを使用している。析出金属の種類は、軸受の軸受面に求められる硬度、あるいは潤滑油に対する耐性(耐油性)など、必要とされる特性に応じて適宜選択される。
以上の工程を経ることにより、図5に示すように、マスター軸5外周のマスキング部6以外の領域に円筒状の電鋳部4を形成した電鋳軸7が製作される。この場合、析出形成された電鋳部4中には上述のPTFE粒子が分散し、その一部が軸受面となる内周面4a上に存在している。なお、電鋳部4の厚みは、これが薄すぎると軸受面(内周面4a)の耐久性低下等につながり、厚すぎるとマスター軸5からの剥離性が低下する可能性があるので、求められる軸受性能や軸受サイズ、さらには用途等に応じて最適な厚み、例えば5μm〜200μmの範囲に設定される。
上記工程を経て製作された電鋳軸7は、軸受部材2をインサート成形する成形型内にインサート部品として供給配置される。
図6は、軸受部材2のインサート成形工程を概念的に示すもので、固定型8、および可動型9からなる金型には、ランナ10aおよび点状ゲート10bと、キャビティ10とが設けられる。点状ゲート10bは、同図に示すように、成形金型の、樹脂部3の軸方向一端面に対応する位置に形成され、円周方向等間隔に複数箇所形成される。各点状ゲート10bのゲート面積は、充填する溶融樹脂の粘度や成形品の形状に合わせて適切な値に設定される。なお、ゲート形状としては、図6に示す点状ゲート10bの他、図示は省略するが、樹脂部3の軸方向一端面の外周縁部に対応する位置に環状につながった状態に設けられた、いわゆるフィルムゲートを採用することも可能である。
上記構成の金型において、電鋳軸7を位置決め配置した状態で可動型9を固定型8に接近させて型締めする。次に、型締めした状態で、スプール(図示は省略する)、ランナ10a、および点状ゲート10bを介してキャビティ10内に溶融樹脂Pを射出・充填し、樹脂部3を電鋳軸7と一体に成形する。
樹脂材料としては、例えば液晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)等の結晶性樹脂、あるいは、ポリフェニルサルフォン(PPSU)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)等の非晶性樹脂が、がベース樹脂として使用可能である。また、この他にも、上述の如く電磁ノイズの漏れを防ぐ観点から、カーボンファイバー、SUS粉末などに代表される導電性充填剤を上記樹脂に配合したものが使用可能である。もちろんこれらは一例にすぎず、軸受の用途や使用環境に適合した樹脂材料が任意に選択可能である。例えば、導電性向上を狙って、金属やカーボン等の導電性フィラー(形状は問わない。)、又は界面活性剤や電解質等の化合物を上記樹脂に配合した導電性樹脂組成物を使用することもできる。あるいは、樹脂部3の強度向上や寸法安定性を狙って強化材(同じく形状は問わない。)を上記樹脂に配合したものを使用することもできる。
型開き後、マスター軸5と電鋳部4、および樹脂部3とが一体となった成形品を金型8、9から脱型する。この成形品は、その後の分離工程において電鋳部4と樹脂部3とからなる軸受部材2(図3を参照)と、マスター軸5とに分離される。
分離工程では、例えばマスター軸5あるいは電鋳部4に衝撃を加えることで、電鋳部4の内周面4aをマスター軸5の外周面5aから剥離させる。これにより、マスター軸5が軸受部材2(電鋳部4)から引抜かれ、完成品としての軸受部材2が得られる。
なお、電鋳部4の分離手段としては、上記手段以外に、例えば電鋳部4とマスター軸5とを加熱(又は冷却)し、両者間に熱膨張量差を生じさせることによる方法、あるいは両手段(衝撃と加熱)を併用する手段等が使用可能である。
上述の如く形成された軸受部材2を、図3に示す固定側の部材35に固定し、固定した軸受部材2の内周に、引抜いたマスター軸5とは別体の軸21aを挿入することで、図3に示す軸受ユニット1が完成する。また、同様にして形成された軸受部材12の内周に、軸25aを挿入することで、図3に示す軸受ユニット11が完成する。
このように、軸受部材2を構成する電鋳部4は、マスター軸5の外周面5aに電解質溶液中の金属イオンを電着(電解析出)させることで形成され、また電鋳部4の内周面4aは、電鋳加工の特性上、マスター軸5の外周面5a形状がミクロンオーダーで高精度に転写される面となる。そのため、電鋳金属の析出面となる外周面5aの面精度を高めたマスター軸5を使用すれば、特に面精度を高めるための後加工を施すことなく、高い面精度を有する内周面4aを低コストに得ることができる。同様の理由で、軸受部材12における電鋳部14の内周面14aについても、高精度かつ低コストに形成可能である。従って、かかる内周面4a、14aを軸受部材2、12の軸受面としてそれぞれ使用すれば、軸21a、25aの外周面との間の直径隙間(ラジアル軸受隙間)が極力小さくなるように、内周面(軸受面)4a、14aの径寸法を設定することができる。これにより、使用時の軸振れを低減して感光ドラム21とこれに隣接する現像ローラ25との対向間隔を一定に保つことができ、現像ローラ25による感光ドラム21上への現像を高精度に行うことができる。
また、上述のように、軸受面となる電鋳部4、14の内周面4a、14aの高精度仕上げが可能となることで、軸21a、25aとの間の隙間(ラジアル軸受隙間)を極力小さくすることができる。そのため、現像ローラ25や感光ドラム21に付着したトナー(現像剤)が、上記ラジアル軸受隙間に侵入するのを極力抑えることができ、軸受内部における摩耗を最小限に留めることができる。具体的には、トナー径が3〜10μmであることから、上記ラジアル軸受隙間が直径隙間で10μm以下となるように電鋳部4の内径寸法を設定することで、より確実にトナーの侵入を抑止することができる。
また、この実施形態では、電鋳部4の電鋳加工に、PTFE粒子を含有させた電解質溶液を使用したので、完成品としての電鋳部4の内周面4a上には、PTFE粒子が分散した状態となる。そのため、軸21aとの間の摩擦特性、および耐摩耗特性を改善することができ、かかる画像形成装置の経年使用に伴う画質の劣化を可及的に抑制することが可能となる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は係る実施形態に限定されることなく他の形態にも適用可能である。
本発明に係る軸受部材2は、電鋳部4を除く外径側の大部分を樹脂や金属のモールド部で構成しているので、例えば図3に示す固定側の部材35を軸受部材2のモールド部(同図では樹脂部3)と同材料で一体に成形することも可能である。この場合、例えば図示は省略するが、樹脂部3、13、および固定側の部材35を、電鋳部4、14をインサート部品として樹脂で一体成形することで、軸受部材2、12および固定側の部材35の形成と、これら軸受部材2、12と固定側の部材35との組付けとを一度の工程で行うことができるので、作業工程の簡素化が可能となる。また、同様の方法で軸受部材2、12と固定側の部材35とを一体に形成することで、軸21a、25aの各軸受面となる電鋳部4、14の内周面4a、14a間の相対位置をより高精度に設定することができる。従って、これら軸受部材2、12によって回転支持される感光ドラム21と現像ローラ25との対向間隔をより適正に管理することが可能となる。
また、以上の実施形態では、軸受面を、電鋳部4の真円状内周面4aで形成し、軸21aとの間に径一定のラジアル軸受隙間を軸方向全長に亘って形成した、いわゆる真円軸受を説明したが、これ以外の形態を採ることも可能である。
モーメント耐力の向上、およびロストルクの低減等を狙って、例えば図示は省略するが、電鋳部4の内周面4aで、軸方向に離隔する複数の軸受面を形成し、かつこれら軸受面間に位置し、内径寸法が軸受面より大きい中逃げ部を形成したものを挙げることができる。
また、上記真円軸受以外の軸受として、例えば図示は省略するが、電鋳部4の内周面4aとこれに対向する軸21aの外周面との軸受隙間に、流体の動圧作用を生じるための動圧発生部を設けた、いわゆる動圧軸受を構成することもできる。もちろん、かかる場合には、軸受内部の流体(潤滑油等)が軸受外部に漏れ出さないための構成、例えばラジアル軸受隙間を構成する電鋳部4の軸方向端で、流体を内部に保持するためのシール空間を形成することが好ましい。
具体的には、内周面4aあるいは軸21aの外周面の何れか一方に、複数の軸方向溝を形成した、いわゆるステップ軸受を構成することができる。
あるいは、内周面4aと軸21aの外周面の何れか一方に、円周方向に連続して複数の円弧面を配列し、径方向に対向する他方の面との間に、くさび状の径方向隙間(軸受隙間)を形成した、いわゆる多円弧軸受を構成することができる。
あるいは、内周面4aと軸21aの外周面の何れか一方に、複数の傾斜溝(いわゆる動圧溝)をへリングボーン形状に配列した動圧軸受を構成することができる。
なお、以上の説明では、感光ドラム21、および現像ローラ25用の軸受に本発明を適用した場合を例示したが、本発明は、これに限らず、電子写真の形成プロセスに関与する他のロール状回転体、たとえば現像装置24に装備され、現像ローラ25にトナーを供給する弾性ローラ26や、出力紙にトナーを定着させるための定着ローラ33および加圧ローラ34等を支持する軸受にも広く適用することができる。
また、図示は省略するが、転写電極29、31に代えて、例えば電圧印加手段を備えた転写ローラを使用することもでき、この場合にも、上記実施形態と同様に、かかる転写ローラ用の軸受として電鋳部4を有する軸受部材2を適用することが可能である。
4連タンデム方式に係る画像形成部を概念的に示す断面図である。 現像装置の拡大断面図である。 電鋳部を備えた軸受部材の断面図である。 非導電性マスキング部を形成したマスター軸の斜視図である。 電鋳部を形成した電鋳軸の斜視図である。 樹脂部の射出成形工程を概念的に示す図である。
符号の説明
1、11 軸受ユニット
2、12 軸受部材
3、13 樹脂部
4、14 電鋳部
4a、14a 内周面
5 マスター軸
6 マスキング部
7 電鋳軸
10 キャビティ
20 画像形成部
21 感光ドラム
21a 軸
22 帯電電極
23 露光装置
24 現像装置
25 現像ローラ
25a 軸
26 弾性ローラ
29 第一転写電極
30 中間転写体
31 第二転写電極
33 定着ローラ
34 加圧ローラ
35 固定側の部材

Claims (7)

  1. 静電潜像を形成した感光体に現像剤を付着させ、かかる現像画像を出力体の表面に転写し、定着させることで電子写真を得る、電子写真の形成プロセスに関与するロール状回転体を支持する画像形成装置用軸受部材であって、
    電鋳加工で形成される電鋳部をインサート部品として型成形され、かつ電鋳部の内周面でロール状回転体を支持するための軸受面を構成したことを特徴とする画像形成装置用軸受部材。
  2. 導電性を有する樹脂で型成形される請求項1記載の画像形成装置用軸受部材。
  3. 電鋳部の内周面で構成される軸受面と、これに対向するロール状回転体の外周面との間の直径隙間が10μm以下である請求項1記載の画像形成装置用軸受部材。
  4. ロール状回転体が、回転に伴い外周面に静電潜像を形成する感光ドラムである請求項1記載の画像形成装置用軸受部材。
  5. ロール状回転体が、回転に伴い感光体に現像剤を付着させる現像ローラである請求項1記載の画像形成装置用軸受部材。
  6. ロール状回転体が、回転に伴い出力体の表面に現像画像を定着させるための定着ローラ若しくは加圧ローラである請求項1記載の画像形成装置用軸受部材。
  7. 請求項1〜6の何れか記載の画像形成装置用軸受部材を備えた画像形成装置用軸受ユニット。
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