JP2006349598A - 塗布ムラ検出方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリブレーションを要することなく、しかも、撮像系の欠陥に起因する測定ミスを防止して、正確な検出を行う方法と、この方法に利用する検出装置を提供すること。
【解決手段】樹脂皮膜の表面を多数の小領域に分割すると共に、予想される筋ムラの方向(予想筋ムラ方向)に交差する方向を移動方向として、この移動方向に基材1とカメラ6とを相対的に移動させながら、前記樹脂皮膜の表面に照射光を照射してその反射光強度を前記小領域ごとに測定し、前記予想筋ムラ方向を積算方向として、この積算方向に沿って並んだ小領域の反射光強度を積算してその積算値を算出し、この積算値を相互に比較して、周囲の積算値に比べて前記積算値が大きいまたは小さい部位を塗布ムラのある領域として抽出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、基材上に塗布された樹脂被膜の筋状の塗布ムラを検出する方法に関する。更に詳しくは、この樹脂被膜に照射光を照射し、その反射光強度をラインカメラで測定して筋ムラを検出するに際し、カメラのレンズ、フィルタ、あるいは受光素子に付着した埃や感度バラツキなど、撮像系の欠陥に起因する測定ミスを防止して、正確な検出を行う方法と、この方法に利用する検出装置に関するものである。
一般に、樹脂被膜に光を照射すると、塗布ムラがある部位(ムラ部)では、その周囲(正常部)と異なる強度の反射光が観察されることになる。このため、塗布ムラは肉眼で観察することができる。
前記反射光の強度をカメラなどで測定することで塗布ムラを検出することも可能である。しかしながら、カメラなどの感度は肉眼に比較して低く、正常部とムラ部の区別が困難である。
これを改善して、正常部とムラ部との間のS/N比を高め、塗布ムラを精度良く検出する試みも行われている。すなわち、ダイコータ等で塗布された樹脂皮膜を有する基板とカメラとを、その塗布方向に相対的に移動させながら、前記樹脂皮膜の検査領域を画素状に分割して各画素ごとに反射光強度を測定し、次に移動方向の所定長さ分の反射光強度を累積し、この累積値を移動方向に直交する方向に微分し、この微分値の変動によって塗布ムラを検出する方法である(特許文献1参照)。ダイコータやスリットコータなどの塗布装置においては、一定方向に直線状に樹脂を塗布するため、その塗布ムラは塗布方向に沿って筋状に発生することが多いから、この方法によって正常部とムラ部との間のS/N比を高めて検出精度を高めることができる。
また、ダイコータやスリットコータなどの塗布装置においては、塗布方向と直交する方向に筋状のムラが生じることもあるから、基板とカメラを塗布方向に直交する方向に相対的に移動させながら、前記樹脂皮膜の検査領域を画素状に分割して各画素ごとに反射光強度を測定し、次に移動方向の所定長さ分の反射光強度を累積し、この累積値を移動方向に微分し、この微分値の変動によって塗布ムラを検出することもできる。この方法によれば、塗布方向と直交する方向の筋ムラを精度良く検出することが可能となる。
特開2003−166941号公報 しかしながら、これらの方法によれば、カメラ等の撮像系の欠陥に基づく測定ミスを防止することができない。撮像系の欠陥としては、例えば、カメラのレンズに付着したほこりやごみ、汚れなどである。前記方法によれば、これらの欠陥に起因するノイズは反射光強度の測定データに反映され、しかも、前記移動方向に沿って並んだ各画素の全てに反映されるから、この方向に累積すると前記ノイズも累積される。この結果、ノイズの累積値は塗布ムラの累積値と区別できなくなり、誤って塗布ムラとして検出されてしまうのである。
なお、撮像系の欠陥としては、この外、カメラに装着されたフィルタのほこりやごみ、汚れなども例示できる。カメラの受光素子のほこりやごみ、汚れなども撮像系の欠陥として挙げられる。また、受光素子の感度ばらつき、損傷、寿命による機能低下なども撮像系の欠陥ということができる。これら撮像系の欠陥がある場合には、いずれの場合も、この撮像系の欠陥に起因する測定誤差が誤ってムラとして検出されてしまう。
このような撮像系欠陥に基づく測定誤差は、一般に、初期設定時にキャリブレーションを行い、測定データを補正することで避けることができる。しかしながら、正確なキャリブレーションはきわめて難しく時間と手間がかかる上、樹脂皮膜の反射光強度は照明光の光源や温度など細かい撮像条件の変化によって変化するため、そのたびごとにキャリブレーションをやりなおさなくてはならない。光源の寿命の影響もあって時間的経過によって撮像条件は変化するから、正確なキャリブレーションは実際上不可能である。このため、前記方法においては、撮像系欠陥に基づく測定誤差をノイズとして含むものとなっており、これを避けることができない。
本発明は、以上のような事情の下でなされたもので、キャリブレーションを要することなく、しかも、撮像系の欠陥に起因する測定ミスを防止して、正確な検出を行う方法と、この方法に利用する検出装置を提供することを目的とするものである。
すなわち、請求項1に係る発明は、基材上に塗布された樹脂被膜の筋ムラを検出する方法であって、
樹脂皮膜の表面を多数の小領域に分割すると共に、予想される筋ムラの方向(予想筋ムラ方向)に交差する方向を移動方向として、この移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させながら、前記樹脂皮膜の表面に照射光を照射してその反射光強度を前記小領域ごとに測定する反射光強度測定工程と、
前記予想筋ムラ方向を積算方向として、この積算方向に沿って並んだ小領域の反射光強度を積算してその積算値を算出する積算値算出工程と、
前記積算方向に直交する方向(積算直交方向)ごとに算出された前記積算値を相互に比較して、周囲の積算値に比べて前記積算値が大きいまたは小さい部位を塗布ムラのある領域として抽出するムラ領域抽出工程と、
を備えることを特徴とする塗布ムラ検出方法である。
この方法によれば、撮像系の欠陥に起因するノイズは前記移動方向に沿って発生するところ、この移動方向と積算方向とは交差しているから、積算方向に沿って算出された積算値のそれぞれに均一かつ一様に前記ノイズが含まれている。そして、この積算値を相互に比較するから、この比較によってノイズは相殺される。一方、予想筋ムラ方向を積算方向として積算値を算出するから、正常部の反射光強度とムラ部の反射光強度の差異が増幅され、そのS/Nを高めて検出精度を向上させることができる。
撮像系の欠陥に起因するノイズを前記積算値のそれぞれに均一かつ一様に分布させるため、移動方向と積算方向(予想筋ムラ方向)との交差角度は大きい方が好ましい。望ましくは90度である。
なお、ダイコータのように一定方向に樹脂を塗布する場合には、その塗布方向又は塗布方向に直交する方向の二方向に筋状のムラが発生することが多い。すなわち、ダイコータで塗布する際に、樹脂を押し出すスリットの幅が部分的に変動した場合には、その塗布方向に沿って直線状に塗布ムラが発生する。また、ダイコータの送り精度が変動した場合には、塗布方向に直交する方向に直線状の塗布ムラが発生する。このように、予想される筋ムラの方向が二方向にある場合には、この二方向の双方に交差する方向を移動方向として、この移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させることが望ましい。例えば、予想される筋ムラの方向が塗布方向とこれに直交する方向である場合には、これら両方向にそれぞれ45度の角度で交差する方向である。
また、移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させながら測定した前記反射光強度のデータを積算方向に沿って積算する場合には、一旦、移動方向を縦軸としこれに直交する方向を横軸とする二次元空間に前記反射光強度を分布させたマトリクス状のデータ画像を取得し、次にこのデータ画像を回転させて積算方向に沿ったデータに変換したデータ画像を取得し、この変換後のデータ画像上で比較することが簡便である。この回転には、例えば、周知のアフィン変換を利用することができる。
請求項2及び3に係る発明はこのような事情でなされたものである。
請求項2に係る発明は、基材上に塗布された樹脂被膜の筋ムラを検出する方法であって、
樹脂皮膜の表面を多数の小領域に分割すると共に、予想される筋ムラの方向(予想筋ムラ方向)に交差する方向を移動方向として、この移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させながら、前記樹脂皮膜の表面に照射光を照射してその反射光強度を前記小領域ごとに測定する反射光強度測定工程と、
前記移動方向を縦軸としこれに直交する方向を横軸とする二次元空間に前記反射光強度を分布させたデータ画像を取得するデータ画像取得工程と、
前記データ画像を画像回転させて、前記予想筋ムラ方向を縦軸としこれに直交する方向を横軸とする二次元空間に前記反射光強度を分布させたデータ画像に変換するデータ画像回転工程と、
前記予想筋ムラ方向を積算方向として、この積算方向に沿って並んだ小領域の反射光強度を積算してその積算値を算出する積算値算出工程と、
前記積算方向に直交する方向(積算直交方向)ごとに算出された前記積算値を相互に比較して、周囲の積算値に比べて前記積算値が大きいまたは小さい部位を塗布ムラのある領域として抽出するムラ領域抽出工程と、
を備えることを特徴とする塗布ムラ検出方法である。
また、請求項3に係る発明は、基材上に一方向に塗布された樹脂被膜の筋ムラを検出する方法であって、
樹脂皮膜の表面を多数の小領域に分割すると共に、前記塗布方向に交差する方向(ただし、塗布方向に直交する方向を除く)を移動方向として、この移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させながら、前記樹脂皮膜の表面に照射光を照射してその反射光強度を前記小領域ごとに測定する反射光強度測定工程と、
前記塗布方向または塗布方向に直交する方向を積算方向として、この積算方向に沿って並んだ小領域の反射光強度を積算してその積算値を算出する積算値算出工程と、
前記積算方向に直交する方向(積算直交方向)ごとに算出された前記積算値を相互に比較して、周囲の積算値に比べて前記積算値が大きいまたは小さい部位を塗布ムラのある領域として抽出するムラ領域抽出工程と、
を備えることを特徴とする塗布ムラ検出方法である。
次に、請求項4〜5に係る発明は、これら検出方法に利用される検出装置に関するものである。
すなわち、請求項4に係る発明は、基材上に塗布された樹脂被膜の筋ムラを検出する検出装置であって、
この基材を載置するステージと、
基材表面に照射光を照射する光源と、
予想される筋ムラの方向(予想筋ムラ方向)に交差する方向を移動方向として、この移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させる移動手段と、
樹脂皮膜の表面を多数の小領域に分割すると共に、前記移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させながら、前記小領域ごとに反射光強度を測定するカメラと、
前記予想筋ムラ方向を積算方向として、この積算方向に沿って並んだ小領域の反射光強度を積算してその積算値を算出する積算値算出手段と、
を備えることを特徴とする塗布ムラ検出装置である。
他方、請求項5に係る発明は、基材上に塗布された樹脂被膜の筋ムラを検出する検出装置であって、
この基材を載置するステージと、
基材表面に照射光を照射する光源と、
予想される筋ムラの方向(予想筋ムラ方向)に交差する方向を移動方向として、この移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させる移動手段と、
樹脂皮膜の表面を多数の小領域に分割すると共に、前記移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させながら、前記小領域ごとに反射光強度を測定するカメラと、
前記移動方向を縦軸としこれに直交する方向を横軸とする二次元空間に前記反射光強度のデータを分布させたデータ画像を取得するデータ画像取得手段と、
前記データ画像を画像回転させて、前記予想筋ムラ方向を縦軸としこれに直交する方向を横軸とするに沿った二次元空間に前記反射光強度を分布させたデータ画像に変換するデータ画像回転手段と、
前記予想筋ムラ方向を積算方向として、この積算方向に沿って並んだ小領域の反射光強度を積算してその積算値を算出する積算値算出手段と、
を備えることを特徴とする塗布ムラ検出装置である。
本発明によれば、撮像系の欠陥に起因する測定ミスを防止して、しかもムラ部と正常部とのS/N比を増大させ、精度良く筋状の塗布ムラを検出することが可能となる。
本発明に係る基材は任意のものであって良いが、平面状のものが好ましい。例えば、ガラス基板、プラスティック基板などである。
また、本発明に係る樹脂被膜は、一定の方向に塗布されたものであることが望ましい。その筋ムラの方向を容易に予想できるからである。例えば、ダイコータやスリットコータなどで塗布された皮膜である。
また、本発明に係る樹脂皮膜は、透明なものである必要はないが、正確な検出のため、透明な樹脂皮膜が望ましい。この樹脂皮膜は、例えば、特定波長の光に感受性を有する感光性樹脂の皮膜であっても良い。
次に、図面を参照して本発明の検出方法と検出装置とを説明する。図面の図1は本発明の検出方法及び検出装置を説明する説明図である。
図1において、1は樹脂皮膜付きの基板を示している。この樹脂皮膜付きの基板1はステージ上に載置されている。なお、この樹脂皮膜付きの基板1は、四角形の表面を有するガラス基板に、この表面の一辺から対向する辺に向けてダイコータで感光性樹脂を塗布して皮膜を設けたもので、2は筋ムラを示している。
樹脂皮膜付き基板1を載置するステージとしては任意のもので良いが、ステージ表面からの反射ノイズ光を防ぐため、表面黒色のステージを用いることが望ましい。例えば、表面をアルマイト処理して黒色としたアルミニウム製のステージである。
基板1の載置・固定は、例えば、ステージの上面に真空吸着機構を設けて、この機構に
よって吸着することによって載置・固定することが可能である。また、リフタを使用してステージ上方の中空位置に固定しても良いし、クランプによって基板1の端面を把持することによりステージ上方の中空位置に固定することも可能である。このように中空位置に固定することによって、ステージ表面からの反射ノイズ光を防ぐことができる。
また、図中3は光源を示しており、4〜6は撮像系を示している。すなわち、4はフィルタ、5はレンズ、6はラインカメラである。光源3から出射した照明光は、基板1表面で反射され、この反射光がフィルタ4、レンズ5を透してラインカメラ6に入射する。
また、図中、矢印はステージの移動方向を示しており、図示しない駆動装置を移動手段として直線状にステージを移動させることができる。このステージの移動に伴い、前記基板1も同じ移動方向に移動する。この移動は相対的なものであって、ステージを移動させる代わりに、光源3と撮像系4〜6を移動させても良い。なお、移動手段としては、周知の手段を利用できる。
なお、基板1はステージの移動方向に対し斜めに載置されている。ダイコータで塗布された樹脂皮膜の塗布ムラはこの塗布方向又は塗布方向に直交する方向に発生すると予想できるから、前記移動方向は、この二つの予想筋ムラ方向のいずれに対しても45度の角度で交差する。
こうして基板1と撮像系4〜6を相対的に移動させながら、前記光源3から照明光を照射し、カメラ6によってその反射光強度を測定する。
照明光は任意の波長で良いが、樹脂被膜が感光性を有する場合には、その感光性樹脂被膜に感受性のない波長の光を用いることが望ましい。一般に、感光性樹脂は紫外線などの短波長の光に感受性を有するから、本発明において膜厚ムラの検査に使用する照明光として、500〜570nmの波長域に属する緑色光、あるいは、580〜630nmの波長域に属する赤色光が好適に使用できる。なお、これら光は狭帯域の光線であることが望ましい。好ましくは、半値幅20nm以下の単色光である。
500〜570nmの波長域に属する緑色の単色光は、例えば、光源3としてハロゲンランプや高圧水銀ランプを使用し、その光をバンドパスフィルタを透過させることで得ることができる。また、赤色の単色光は、ハロゲンランプや低圧ナトリウムランプを光源3とし、その光をバンドパスフィルタを透過させることによって得ることができる。
なお、感光性樹脂被膜に照射する照射光は、検査に使用する光の他、別の波長域に属する光を含むものであっても良い。この場合には、反射光をバンドパスフィルタを透過させることによって、検査に使用する光の反射光強度を測定することができる。また、カラーカメラで色光ごとに反射光強度を測定した後、検査に使用する光の反射光強度を、データ上で抽出しても良い。
ラインカメラ6としては、カラーカメラが好ましく利用できるが、白黒のカメラであっても良い。また、カメラ6としては10bit以上の高感度カメラを使用することが好ましい。
このカメラ6は、その測定感度の点から、その光軸が、基板1の法線に対し40〜60度の角度をなすように配置されていることが望ましい。より望ましくは、50度である。また、このカメラ6の角度に対応して、光源3も、照射光が、基板1の法線に対し40〜60度の角度で入射するように配置されていることが望ましい。
なお、反射光強度は、移動方向(k方向)及びこれに直交する方向(l方向)に分割して多数の小領域(k,l)とし、これら小領域(k,l)に光を照射してその反射光強度rを、小領域(k,l)ごとに測定する必要がある。
前記小領域(k,l)は、カメラ6の各画素に対応する領域であって良い。このため、カメラ6の分解能が高いほど、感光性樹脂被膜の表面は細かい小領域に分割され、精度良く測定することが可能となる。また、カメラ6の画素の複数個をまとめて小領域(k,l)に対応させることも可能である。
次に、前記移動方向(k方向)を縦軸としこれに直交する方向(l方向)を横軸とする二次元空間に前記反射光強度を分布させたマトリクス状のデータ画像を生成する。この生成は、カメラ6に接続されたデータ処理装置8に記憶されたプログラムをデータ画像取得手段として、実施できる。このデータ画像においては、前記反射光強度は各座標における数値または濃度として表される。
そして、このデータ画像をこの二次元空間(k−l空間)上で回転させて、縦軸を予想筋ムラ方向(m方向)、横軸を予想筋ムラ方向と直交する方向(n方向)とする二次元空間(m−n空間)上のデータ画像に変換する。この変換は、データ処理装置8に記憶されたプログラムをデータ画像回転手段として、アフィン変換によって可能である。
なお、この回転に先立って、k−l空間上のデータをビニング処理することも可能である。ビニング処理によってデータ数を減少させると共に、縦横比を調整しノイズを減少させることができる。
次に、前記予想筋ムラ方向(m方向)を積算方向とし、この積算方向に沿って並んだ小領域(m,n)の反射光強度r(m,n)を積算してその積算値Σrnを算出する。
積算方向(m方向)に並んだ小領域(m,n)の反射光強度r(m,n)を積算して得られた積算値Σrnは、例えば、n=1の場合、Σrn=Σr1=r(1,1)+r(2,1)+r(3,1)…で表わすことができる。n=2の場合には、Σr2=r(1,2)+r(2,2)+r(3,2)…である。
正常部からの反射光強度とムラ部からの反射光強度には、通常、差異がある。この差異が小さい場合には、そのままの数値から正常部とムラ部とを区別することは困難である。しかしながら、上述のように、ムラは一般に直線状に生ずるから、この直線に沿って並んだ小領域(m,n)の反射光強度r(m,n)を積算することにより、正常部とムラ部の差異を増幅することが可能となる。このため、積算値Σrn同士を比較することでムラ部の検出精度を向上させることができる。
他方、撮像系4〜6に起因するノイズは移動方向(k方向)に並んだ小領域(k,l)に含まれているから、移動方向(k方向)と交差する方向に積算した積算値Σrnのそれぞれに含まれている。このため、積算値Σrn同士を比較することでこれら撮像系4〜6に起因するノイズを相殺することが可能となる。
そして、これら積算値Σrnを相互に比較して、周囲の積算値Σrnに比べて前記積算値Σrnが大きいまたは小さい部位を塗布ムラのある領域として抽出する。
例えば、前記積算方向に直交する方向(積算直交方向、n方向)に沿って順序nを付与し、この順序nを変数、前記積算値Σrnを関数として、これら変数nと関数Σrnとをディスプレイ上の直交座標上に出力して表示し、この表示画面上で目視により比較して、塗
布ムラのある領域を抽出することが可能である。また、プリントアウトして表示することもできる。
また、予め前記積算値Σrnの平均値を求め、この平均値を基準として閾値Σ0を設け、この閾値Σ0より大きいまたは小さい積算値Σrnを示す部位を塗布ムラのある領域として抽出し、この抽出結果をディスプレイの表示画面に表示したり、プリントアウトすることも可能である。
なお、積算値Σrnに代えて、この積算値Σrnに変換処理を加えて得られた変換積算値を使用することもできる。この変換処理は、積算値Σrnの大小に実質的に影響しない処理である必要がある。
例えば、積算値Σrnの値が急激かつランダムに変化している場合には、この積算値Σrnがノイズを含んでいる可能性があるから、変換処理として平滑化処理を施すことができる。平滑化処理が施された平滑化積算値Σ’rnを使用することで、そのノイズの影響を削減することができる。
平滑化処理は、例えば、互いに隣接する積算値ΣrnとΣrn+1との平均を算出することで実施することができる。例えば、(Σr1+Σr2)/2,(Σr2+Σr3)/2,…などである。もちろん、互いに隣接する2つの積算値Σrnに限らず、互いに連続する3以上の積算値Σrnの平均を平滑化積算値Σ’rnとして利用することも可能である。平滑化処理として、フーリエ変換後、高周波成分を除去し、逆変換する処理を利用することも可能である。
また、前記変換処理として、積算値Σrnや積算値Σrn同士の差を増幅する増幅処理を施すこともできる。この増幅処理は、例えば、積算値Σrnに対して、その前後の積算値Σrn-1と積算値Σrn+1とを加算した増幅積算値Σ’’rn=Σrn-1+Σrn+Σrn+1で積算値Σrnを置換して得られる。もちろん、前後2個ずつの積算値Σrn-2,Σrn-1,Σrn+1,Σrn+2を加算した増幅積算値Σ’’rn=Σrn-2+Σrn-1+Σrn+Σrn+1+Σrn+2を使用しても良い。
また、前記変換処理として輝度補正処理を行うこともできる。また、これら平滑化処理、増幅処理あるいは輝度補正処理を複数回繰り返して得られた値を変換積算値として使用することも可能である。
なお、こうして抽出されたムラ領域を別の方法で再検査して確認することも可能である。
本発明の検出方法及び検出装置を説明する説明図
符号の説明
1…樹脂皮膜付きの基板
2…筋ムラ
3…光源
4…フィルタ
5…レンズ
6…ラインカメラ

Claims (5)

  1. 基材上に塗布された樹脂被膜の筋ムラを検出する方法であって、
    樹脂皮膜の表面を多数の小領域に分割すると共に、予想される筋ムラの方向(予想筋ムラ方向)に交差する方向を移動方向として、この移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させながら、前記樹脂皮膜の表面に照射光を照射してその反射光強度を前記小領域ごとに測定する反射光強度測定工程と、
    前記予想筋ムラ方向を積算方向として、この積算方向に沿って並んだ小領域の反射光強度を積算してその積算値を算出する積算値算出工程と、
    前記積算方向に直交する方向(積算直交方向)ごとに算出された前記積算値を相互に比較して、周囲の積算値に比べて前記積算値が大きいまたは小さい部位を塗布ムラのある領域として抽出するムラ領域抽出工程と、
    を備えることを特徴とする塗布ムラ検出方法。
  2. 基材上に塗布された樹脂被膜の筋ムラを検出する方法であって、
    樹脂皮膜の表面を多数の小領域に分割すると共に、予想される筋ムラの方向(予想筋ムラ方向)に交差する方向を移動方向として、この移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させながら、前記樹脂皮膜の表面に照射光を照射してその反射光強度を前記小領域ごとに測定する反射光強度測定工程と、
    前記移動方向を縦軸としこれに直交する方向を横軸とする二次元空間に前記反射光強度を分布させたデータ画像を取得するデータ画像取得工程と、
    前記データ画像を画像回転させて、前記予想筋ムラ方向を縦軸としこれに直交する方向を横軸とする二次元空間に前記反射光強度を分布させたデータ画像に変換するデータ画像回転工程と、
    前記予想筋ムラ方向を積算方向として、この積算方向に沿って並んだ小領域の反射光強度を積算してその積算値を算出する積算値算出工程と、
    前記積算方向に直交する方向(積算直交方向)ごとに算出された前記積算値を相互に比較して、周囲の積算値に比べて前記積算値が大きいまたは小さい部位を塗布ムラのある領域として抽出するムラ領域抽出工程と、
    を備えることを特徴とする塗布ムラ検出方法。
  3. 基材上に一方向に塗布された樹脂被膜の筋ムラを検出する方法であって、
    樹脂皮膜の表面を多数の小領域に分割すると共に、前記塗布方向に交差する方向(ただし、塗布方向に直交する方向を除く)を移動方向として、この移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させながら、前記樹脂皮膜の表面に照射光を照射してその反射光強度を前記小領域ごとに測定する反射光強度測定工程と、
    前記塗布方向または塗布方向に直交する方向を積算方向として、この積算方向に沿って並んだ小領域の反射光強度を積算してその積算値を算出する積算値算出工程と、
    前記積算方向に直交する方向(積算直交方向)ごとに算出された前記積算値を相互に比較して、周囲の積算値に比べて前記積算値が大きいまたは小さい部位を塗布ムラのある領域として抽出するムラ領域抽出工程と、
    を備えることを特徴とする塗布ムラ検出方法。
  4. 基材上に塗布された樹脂被膜の筋ムラを検出する検出装置であって、
    この基材を載置するステージと、
    基材表面に照射光を照射する光源と、
    予想される筋ムラの方向(予想筋ムラ方向)に交差する方向を移動方向として、この移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させる移動手段と、
    樹脂皮膜の表面を多数の小領域に分割すると共に、前記移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させながら、前記小領域ごとに反射光強度を測定するカメラと、
    前記予想筋ムラ方向を積算方向として、この積算方向に沿って並んだ小領域の反射光強度を積算してその積算値を算出する積算値算出手段と、
    を備えることを特徴とする塗布ムラ検出装置。
  5. 基材上に塗布された樹脂被膜の筋ムラを検出する検出装置であって、
    この基材を載置するステージと、
    基材表面に照射光を照射する光源と、
    予想される筋ムラの方向(予想筋ムラ方向)に交差する方向を移動方向として、この移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させる移動手段と、
    樹脂皮膜の表面を多数の小領域に分割すると共に、前記移動方向に基材とカメラとを相対的に移動させながら、前記小領域ごとに反射光強度を測定するカメラと、
    前記移動方向を縦軸としこれに直交する方向を横軸とする二次元空間に前記反射光強度のデータを分布させたデータ画像を取得するデータ画像取得手段と、
    前記データ画像を画像回転させて、前記予想筋ムラ方向を縦軸としこれに直交する方向を横軸とするに沿った二次元空間に前記反射光強度を分布させたデータ画像に変換するデータ画像回転手段と、
    前記予想筋ムラ方向を積算方向として、この積算方向に沿って並んだ小領域の反射光強度を積算してその積算値を算出する積算値算出手段と、
    を備えることを特徴とする塗布ムラ検出装置。
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