JP2006349526A - 電気化学式ジボランセンサ - Google Patents

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好孝 水谷
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裕之 松田
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Choichi Furuya
長一 古屋
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Abstract

【課題】干渉誤差を可及的に抑えつつ、ジボランを高い感度で検出すること。
【解決手段】通気性隔膜を介して被検出ガスを電解液に取り込み、被検出ガスの濃度に対応した電気信号を出力する電気化学式ガスセンサにおいて、電解液6が1乃至11.5mol/dlの硫酸であり、また作用極部材4'を構成する通気性隔膜4が、カーボンブラック微粉末とフッ素系樹脂微粉末との混練体により構成され、通気性隔膜4の電解液6の側に電極触媒層13を形成して構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、通気性隔膜を介して被検出ガスを取り込み、作用極部材と対極部材との間に生じる酸化、還元電流を検出信号とする電気化学式ジボランセンサに関する。
ハイドライド、特にジボラン(B2H6)を高い感度で検出する電気化学式ガスセンサは、電解液として有機電解液(プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン)を収容した容器の一部にガスの透過が可能な多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜を張設し、これの電解液側に被検出ガスに対して触媒作用を有し、かつ導電性を有する触媒電極層を形成するとともに、触媒電極層から離間させて配置された対極部材との間に流れる電解電流を検出するように構成されている。
このように構成された電気化学式ガスセンサは、ジボランに対して高い感度を示すものの、電解液が容易に蒸発するため、電解液の補充が必要となりメンテナンスに手間が掛るという問題がある。
一方、大気中の湿気と適当にバランスして補充作業を不要とする希硫酸を電解液に使用した電気化学式ガスセンサは、ジボランに対する感度が極めて低く、その上、大気中に存在するオゾンや塩化水素の影響を受けて測定精度が低下するという問題がある。
なお、本発明の作用極部材と類似する構成を備えた特許文献1に記載のものは、塩素、硫化水素に対して高い感度を有するセンサであり、ハイドライドガスや、二酸化窒素に対する顕著な効果を期待できる構成は開示されていない。
すなわち、特許文献1に開示されたガスセンサは、基本的には導電性物質をポリテトラフルオロエチレンに分散させた疎水性多孔質膜を検知電極(作用極)として使用するもので、これの表面に形成された金、白金、銀、パラジウムの薄膜はあくまで補助材でしかなく、さらに電解液も塩化カリウムである。
また、特許文献1に開示されたガスセンサは、基本的には導電性物質をポリテトラフルオロエチレンに分散させた疎水性多孔質膜を検知電極(作用極)として使用し、疎水性多孔質膜に導電体を接しさせて検出信号を取り出すことが記載されているが、疎水性多孔質膜をチューブ状に形成したもので、被検出ガスを取り込むためや、電解液との封止のための構造が特殊化し、構造が複雑化するという問題がある。
特開平1−239446号公報
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、補充作業をほとんど不要となる希硫酸を電解液に使用してジボランを高い感度で検出でき、しかも塩化水素やオゾンによる干渉誤差を可及的に抑えることができる電気化学式ジボランセンサを提供することである。
このような課題を達成するために本発明は、通気性隔膜を介して被検出ガスを電解液に取り込み、前記通気性隔膜に形成された電極触媒層と対極との間の流れる電解電流により被検出ガスの濃度を検出する電気化学式ガスセンサにおいて、前記電解液が1乃至11.5mol/dlの硫酸であり、また前記通気性隔膜が、カーボンブラック微粉末とフッ素系樹脂微粉末との混練体により構成され、前記通気性隔膜の電解液側に電極触媒層が形成されている。
本発明によれば、電解液の補充が不要としてメンテナンス作業の簡素化を図るとともに、オゾンや塩化水素による干渉を排除してジボランを高い感度で検出することができる。
そこで、以下に本発明の詳細を図示したこの実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の電気化学式ガスセンサの一実施例を示すものであって、硫酸からなる電解液6を収容する容器1の相対向する壁には貫通孔からなる窓2、3が形成され、作用極部材4'(通気性隔膜4及び電極触媒層13)と対極部材5'(通気性隔膜5及び電極14)がそれぞれ張設され、電解液6とは反対側の面にそれぞれリード部7、8が配置され、リード部7、8の外側に環状パッキン9、10を介装して固定リング11、12により固定されている。
なお、電解液6を構成する硫酸は、吸湿性を有するため、環境の相対湿度が3乃至96%RHの範囲であれば10〜70wt%(1乃至11.5mol/dl)となる。
次に作用極部材4'について説明する。
作用極部材は、ハイドライドガスの透過が可能な通気性隔膜4と、これの一方の面に金(Au)の薄膜からなる電極触媒層13とにより構成されている。
電極触媒層13となる金の薄膜は、金(Au)を蒸着したり、スパッタリングしたり、イオンプレーテングして形成されている。
一方、隔膜4は、次の工程で製造されている。
アセチレンカーボンブラックの微粉末に界面活性剤を添加して、超音波分散機により十分に分散させる。ついでフッ素系樹脂の微粉末を添加して分散混合し、イソプロピールアルコールを加えて分散物を凝縮させてろ過し、乾燥させる。
乾燥物にソルベントナフサで十分に混練して膜状にロール圧延し、ナフサを揮散させてシートを得る。このシートをエチールアルコールを収容したる抽出機に入れて界面活性剤を除去し、乾燥後にホットプレスしてガスの透過が可能なシートを得る。
なお、フッ素系樹脂粉末としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン(FEP)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニールエーテル共重合体(PEA)、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)など、微粉末化が可能なフッ素系の樹脂を使用することができる。
そして、各リード部7、8は、それぞれ容器1に穿設された貫通孔からなる引き出し孔15、16から外部に引き出され、必要に応じてプラグ17、18を介装して接着剤19、20により封止されている。
この実施例によれば、図2に窓2の側を代表して示したように、窓2(3)を区画する容器1の壁面1a(1b)と隔膜4(5)との間には従来のようにリード部などの介在物が存在しないため、均一に圧接されて液密構造を容易に構成できる。
また、隔膜4(5)の表面側、つまり電解液6に非接触な面に圧接されたリード部7、8の先端部7a(8a)が作用極部材を構成する隔膜4の導電性により電極触媒層13と導電関係を形成する。
なお、この実施例では、対極部材も作用極部材と同様に導電性を有する隔膜5に、金(Au)の電極層14を形成して構成されているから、電解液6に非接触な面に圧接されたリード部8の、扁平に成形された先端部8aが隔膜5の導電性により電極層14と導電関係を形成する。
このように、リード部7、8は、隔膜4、5により電解液6と完全に隔離されているため、卑貴金属で構成されていても、腐食を受けることがなく、材料費の低減を図ることができる。
なお、この実施例では、対極部材を作用極部材と同種の構造としているが、作用極形成材料である白金(Pt)やルテニウム(Ru)を電解液6に浸漬してリード部8により外部に引き出すようにしても同様の作用を奏することは明らかである。
この実施例においてガス取入口である窓2から流入した被検出ガスは、作用極部材4'の隔膜4の細孔を通過して電極触媒層13に到達し、対極部材の電極層14との間に被検出ガスの濃度に対応する電解電流が流れるから、この電流を検出することにより被検出ガスの濃度を測定することができる。
一方、被検出ガスにオゾンや塩化水素などの妨害ガスが含まれている場合には、これらオゾンや塩化水素は、ハイドライドガスや二酸化窒素に比較して作用極部材4'を構成する隔膜4の成分であるカーボンブラックの微粉末に吸着され易いため、電極触媒層13に到達することができない。
これにより、オゾンや塩化水素に起因する電解電流の発生が皆無となり、被検出ガスを高い精度で測定することができる。
(測定例)
ハイドライドガスである5ppmのジボラン(B2H6)、0.8ppmのゲルマン(GeH4)、0.5ppmのアルシン(AsH3)、8ppmのシラン(SiH4)、0.5ppmのホスフィン(PH3)、及び1ppmのセレン化水素(SeH2)をそれぞれ標準ガスとして、従来の多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜を使用した作用極部材と、本発明の作用極部材4'とを使用した電気化学式ガスセンサにより測定したところ、表1に示したように検出感度(検出出力比)は、表1に示したようにジボランに対して23倍、ゲルマンに対しては3.8倍、アルシンに対しては2.3倍、シランに対しては3.6倍、ホスフィンに対しては2.4倍、及びセレン化水素(SeH2)に対しては、1.8倍の感度を示した。
Figure 2006349526
また、5ppmのジボラン、0.3ppmのオゾン(O3)、及び6ppmの塩化水素(HCl)を標準ガスとして、従来の多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜を使用した作用極部材と、本発明の作用極部材4'とを使用した電気化学式ガスセンサにより測定したところ、表2に示したように本発明のものは、検出感度(検出出力比)が23倍、0.04倍、及び0.32倍となった。
Figure 2006349526
このように、本発明の電気化学式ガスセンサは、オゾンや塩化水素に対する感度が低下する一方、ジボランに対する感度が約23倍程度に上昇するから、大気中のジボランをオゾンや塩化水素に対する干渉を可及的に抑えて目的ガスであるジボランを極めて高い感度で検出することができる。
さらに、本発明の電気化学式ガスセンサと、有機電解液を使用した従来のジボラン用電気化学式ガスセンサとにより0.4ppmのジボランを含有する標準ガスを長期間測定したところ図3に示すような結果となった。なお、図3において符号Aは本発明の電気化学式ガスセンサを、Bは有機電解液を使用した電気化学式ガスセンサを、さらに符号Cは、隔膜に多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜を、電解液に希硫酸を使用した電気化学式ガスセンサを示す。
すなわち、本発明の電気化学式ガスセンサは、有機電解液を使用した従来のジボラン用電気化学式ガスセンサより感度が低いものの、感度の経時変化が小さく、電解液として希硫酸を使用できて補充作業が不要となることなどを勘案すると、ジボランを検出するための実用性の高いセンサであるということができる。
本発明の電気化学式ガスセンサの一実施例を示す断面図である。 同上電気化学式ガスセンサのリード部近傍(図1の符号Aの領域)を拡大して示す図である。 本発明の電気化学式ガスセンサ、及び従来の電気化学式ガスセンサのジボランに対する感度の経時変化を示す線図である。
符号の説明
1 容器 2 ガス取入口である窓 4 導電性を有する通気性隔膜 4' 作用極部材 5' 対極部材 5 通気性隔膜 14 電極 6 電解液 7、8 リード部 13 電極触媒層

Claims (1)

  1. 通気性隔膜を介して被検出ガスを電解液に取り込み、前記通気性隔膜に形成された電極触媒層と対極との間の流れる電解電流により被検出ガスの濃度を検出する電気化学式ガスセンサにおいて、
    前記電解液が1乃至11.5mol/dlの硫酸であり、また前記通気性隔膜が、カーボンブラック微粉末とフッ素系樹脂微粉末との混練体により構成され、前記通気性隔膜の電解液側に電極触媒層が形成されている電気化学式ジボランセンサ。
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