JP2006349491A - 微動アレイ探査法を用いた傾斜基盤構造の同定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】傾斜基盤層を有する地盤構造を精度高く同定可能にする。
【解決手段】アレイ観測により微動を観測して表面波の位相速度の分散を推定し、逆解析を行うことにより表面波の位相速度の分散から基盤構造を推定する微動アレイ探査において、少なくとも二以上の微動観測地点A1〜Amの表面波の位相速度の分散の逆解析を同時に行い、少なくとも二以上の微動観測地点A1〜Amで観測された表面波の位相速度を平均的に満たす傾斜基盤構造1を推定するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、微動アレイ探査法を用いた傾斜基盤構造の同定方法に関する。さらに詳述すると、本発明は、傾斜基盤層を有する地盤構造を探査する微動アレイ探査法を用いた傾斜基盤構造の同定方法に関する。
従来の微動アレイ探査法を用いた地盤構造の探査方法としては、例えば微動観測による地下構造推定方法がある(特許文献1)。
この地下構造推定方法は、図7に示すように、振動検出器材101を配置して円形アレイ102を形成し、各振動検出器材101が検出した微動から表面波のみを抽出すると共に抽出した表面波の周波数毎の位相速度(分散と呼ばれる)を算出し、表面波の分散の逆解析を行うことによりこの分散をもたらした振動検出器材101の設置地点の地下構造を推定するものである。
特開平11−287865号広報
特許文献1の微動観測による地下構造推定方法では、推定される地下構造は水平成層構造であると仮定されている。したがって、特許文献1等の従来技術では、2次元的な基盤構造の推定を行う場合には、1次元水平成層構造をつなぎ合わせることにより行ってきた。
しかしながら、実際に微動アレイ探査を比較的高密度に実施する場合には、微動という微弱な信号を利用する性質上、微細な外的要因によって隣接する微動観測地点で位相速度の推定精度が異なることが考えられる。そのため、イメージされる基盤構造が現実と著しく異なる可能性があり、傾斜基盤層を有する地盤構造に対して信頼性の高い探査が可能であるとは言い難い。
そして、複雑な形状をした地盤構造は地震動の空間的な変化をもたらし、局所的な被害を生じさせる場合がある。この局所的な被害が電力設備等重要施設の立地場所において生じた場合、周辺も含めて被害が甚大となる場合もあり、特に重要施設の安全並びに都市防災の観点からも信頼性の高い地盤構造の同定方法の確立が望まれる。
そこで、本発明は、傾斜基盤層を有する地盤構造を精度高く同定する方法を提案することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の微動アレイ探査法を用いた傾斜基盤構造の同定方法は、アレイ観測により微動を観測して表面波の位相速度の分散を推定し、逆解析を行うことにより表面波の位相速度の分散から基盤構造を推定する微動アレイ探査において、少なくとも二以上の微動観測地点の表面波の位相速度の分散の逆解析を同時に行い、少なくとも二以上の微動観測地点で観測された表面波の位相速度を平均的に満たす傾斜基盤構造を推定するようにしている。
また、浅い方の水平成層部分、浅い方の水平成層部分に対して傾斜角θで傾斜する傾斜部分及び深い方の水平成層部分が連続してなる傾斜基盤構造について、浅い方の水平成層部分の表層の層厚D、傾斜部分の傾斜開始地点からの水平距離X及び傾斜角θを用いて水平距離Xの地点の表層の層厚をD+X×tanθとして与えることにより、少なくとも二以上の微動観測地点に共通の変数を用いて傾斜基盤構造を表すようにしている。
したがって、この傾斜基盤構造の同定方法によると、複数地点の表面波の位相速度の逆解析を同時に行うことにより、特定地点の特異な推定誤差を軽減して全体として信頼性の高い傾斜基盤構造の同定を行うことができる。
以上説明したように、本発明の微動アレイ探査法を用いた傾斜基盤構造の同定方法によれば、特定地点の特異な推定誤差を軽減して全体として傾斜基盤構造の推定精度の向上を図ることができる。
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
図1から図6に、本発明の微動アレイ探査法を用いた傾斜基盤構造の同定方法の実施形態の一例を示す。
本実施形態では、探査対象の傾斜基盤構造として、図1に示すように、傾斜基盤層2と表層3からなる傾斜基盤構造1を例に挙げて説明する。傾斜基盤層2は、浅い方の水平成層部分の境界L2a、水平成層部分の境界L2aに対して傾斜角θで傾斜する傾斜部分の境界L2b及び深い方の水平成層部分の境界L2cが連続してなる境界L2を有する。
また、地表面GLから傾斜基盤構造1の探査範囲の上限の境界L1(詳細については後述する)までの深さをdとし、探査範囲の上限の境界L1と浅い方の水平成層部分の境界L2aにより形成される浅い方の水平成層3aの層厚をDとする。
この同定方法は、アレイ観測により微動を観測して表面波の位相速度の分散を推定し、逆解析を行うことにより表面波の位相速度の分散から基盤構造を推定する微動アレイ探査において、少なくとも二以上の微動観測地点A1、A2、A3、…、Ak、…、Am(以下、A1〜Amと表記する)の表面波の位相速度の分散の逆解析を同時に行い、少なくとも二以上の微動観測地点A1〜Amで観測された表面波の位相速度を平均的に満たす傾斜基盤構造1を推定するようにしている。
また、浅い方の水平成層部分の表層の層厚d+D、傾斜部分の境界L2bの傾斜開始地点(本実施形態では微動観測地点A1)からの水平距離XAk及び傾斜角θを用いて水平距離XAkの地点の表層の層厚ZAkをd+D+XAk×tanθとして与えることにより、少なくとも二以上の微動観測地点A1〜Amに共通の変数を用いて傾斜基盤構造1を表すようにしている。
微動アレイ探査法とは、表面波(ここではレイリー波を意味する)の分散性を利用して地下構造(S波速度構造)を推定する方法である。
微動アレイ探査法で利用する表面波の分散性とは、位相速度が周波数毎に変化する性質である。位相速度を周波数に対してプロットしたものの近似曲線は分散曲線と呼ばれる。分散曲線は、水平成層構造を仮定することにより、P波速度、S波速度、密度、層厚及び層数といった地盤に関するパラメータから理論的に求めることができる。
表面波を用いた微動アレイ探査法では、まず、常時微動の上下動成分を多点展開した観測点において同時に観測するアレイ観測と呼ばれる方法を用いて微動の検出を行う。次に、検出した微動から表面波の周波数毎の位相速度を算出して分散を求め、求めた分散を逆解析することにより水平成層として地下構造を推定する。なお、ここでいう常時微動とは交通や人間活動に伴う微小振動のことを指す。
なお、微動アレイ探査法自体は周知の技術であるのでここでは詳細については省略する。(例えば、前記特許文献1、及び、佐藤浩章・東貞成:微動探査法と地下構造のモデル化,電力中央研究所研究報告U00006,2000.)。
本発明の同定方法の適用にあたっては、まず、傾斜基盤構造1の探査範囲の上限の境界L1を水平に設定する。上限の境界L1は探査を行う地域の状況を考慮して例えば地表面GLから深さ数m程度の位置(図中の符号d)に設定することが考えられるが、これに限られるものではなく、これより浅くても深くても構わない。また、地表面GLを上限の境界L1とすることも可能である。なお、本発明の同定方法においては、地表面GLは水平若しくはほぼ水平であるものとする。
次に、微動観測地点A1〜Am(m≧2)において、例えば地震計を用いて観測アレイを形成して微動のアレイ観測を行う。
続いて、観測されたデータに基づいて表面波の位相速度を推定する。
表面波の位相速度の推定には、従来の微動アレイ探査法と同様の推定方法を用いることができる。具体的には例えば、周波数−波数スペクトル解析手法(F−K法とも呼ばれる)(Capon,J.:High-resolution frequency-wavenumber spectral analysis,Proc.IEEE.,57,pp.1408−1419,1969.を参照)、空間自己相関法(SPAC法とも呼ばれる)(Aki,K.:Space and time spectra of stationary stochastic waves, with special reference to micro tremors,Bull.Earthq.Res.Inst.,35,pp.415−456,1957.を参照)、若しくは2点間のクロススペクトルを利用する方法(Hayashi,K. and Suzuki,H.:Surface-wave propagation in two-dimensional models and its application to near-surface S-wave delineation,The 5th SEGJ International Symposium−Imaging Technology−,2001.を参照)を用いることができる。
上記方法のうち、空間自己相関法の概要を以下に説明する。
まず、中心点と半径rの地点に同心円上に配置された計測器による微動観測記録(微動アレイ観測記録)から、空間自己相関係数を数1により求める。
Figure 2006349491
ここで、S(f,r,0):中心点での自己相関関数
S(f,r,θ):半径rの円周上の方位θの観測点における自己相関関数
数1を計算により求める場合は、周波数領域において求めることが可能である。ここでは例として、中心点と半径rの同心円周上にて正三角形をなす3点の計4点で構成されるアレイ観測の場合について説明する。
中心点及び円周上の方位θの観測点で観測される微動のフーリエ変換による複素振幅をそれぞれX(f,0)及びY(f,θ)、それぞれのパワースペクトルをSX(f,0)及びSY(f,θ)、並びに2点間のクロススペクトルをSXY(f,θ)とすると数1は数2のように書ける
Figure 2006349491
ここで、数2の被積分関数を数3のようにおく。
Figure 2006349491
この場合、γ(f,θ)は2点間のコヒーレンスの実部である。
最終的な空間自己相関係数ρ(f,r)の算出には、数2から明らかなようにコヒーレンスの実部γ(f,θ)を方位で平均する必要がある。そのため、前記のように円周上の観測点が正角形を構成するように配置していれば、中心と円周上の各地点で数3により計算されたγ(f,θ)を算術平均することにより求めることが可能である。つまり、半径rの同心円状(正三角形配置)の観測アレイを用いた場合の周波数fにおける空間自己相関係数は数4のようになる。
Figure 2006349491
また、数4の空間自己相関係数は、第一種0次のベッセル関数を介して位相速度c(f)と数5の関係にある。
Figure 2006349491
よって、対象とする周波数fおよびアレイ半径(同心円の半径)rにおける空間自己相関係数と同じ値となる第一種0次のベッセル関数を与えるようなc(f)を求めるこにより、対象とする周波数fにおける位相速度を求めることができる。
続いて、表面波の周波数毎の位相速度として推定された分散の逆解析を行うことにより地下構造を推定する。
一般的な位相速度の分散の逆解析により推定される地盤のパラメータは、P波速度、S波速度、密度、層厚及び層数である。しかしながら、これに限られるものではなく、他のパラメータについても推定するようにしても良い。また、前記のパラメータのうち一つ若しくは二つ以上を逆解析の推定対象とし、その他は推定対象とはせず固定しても良い。例えば、層数については周辺の地質状況等から予測が可能な場合には逆解析の対象とはせずに固定しても良い。
以下においては、浅い方の水平成層3aの層厚D及び傾斜部分の境界L2bの傾斜角θを逆解析の推定対象とした場合について説明する。
前記の通り、本発明の同定方法に特有の逆解析を行うため、微動観測地点Akにおける表層3の層厚ZAkを微動観測地点A1からAkまでの水平距離XAkを用いて、ZAk=d+D+XAk×tanθと表す。
即ち、各微動観測地点A1〜Amにおける表層3の層厚ZAkを探査範囲の上限の境界L1の深さd、層厚D及び水平距離XAk及び傾斜角θを用いることにより、傾斜基盤構造1を各地点に共通の変数を用いて表すようにする。
これにより、各微動観測地点A1〜Amで観測された表面波の位相速度の分散のそれぞれと最もよく合致する層厚Dと傾斜角θを求めることが可能となる。即ち、複数の微動観測地点A1〜Amの表面波の位相速度の逆解析を同時に行うことにより、各微動観測地点A1〜Amにおいて観測されたデータ全体として適合度が最も高くなる傾斜基盤構造1を推定することができる。
ここで、周波数別位相速度の観測値と同時逆解析の結果との適合度は、周波数別位相速度の観測値と逆解析結果の計算値との残差の和または二乗和等により評価する。
例えば、適合度の指標として観測値と計算値の残差の二乗和を用いる場合には、最小化すべき目的関数として数6を用いる。
Figure 2006349491
数6のNは周波数別の位相速度の数であり、mは微動観測地点の数である。また、cobs(fk,i)は微動観測地点Akにおける周波数fiの観測位相速度である。更に、ccal(fk,i)は、微動観測地点Akにおける周波数fiについての、逆解析の結果推定された傾斜基盤構造を前提として計算される位相速度である。
数6は即ち、微動観測地点A1〜Am毎の周波数別位相速度の観測値と逆解析結果の計算値との残差の二乗の総和を意味する。
したがって、逆解析において最小化すべき目的関数として数6を用いることにより、微動観測地点A1〜Amの集合全体として、微動観測地点A1〜Am毎の周波数別位相速度の観測値と逆解析結果の計算値とが最も良く適合する一つの傾斜基盤構造1を推定することが可能になる。
これにより、微動観測地点A1〜Amのいずれかで推定誤差が大きくなった場合、その結果傾斜基盤構造1の構造が極端に変化してしまうことを回避し、各微動観測地点A1〜Amの観測位相速度を平均的に満たす傾斜基盤構造1を推定することができる。
数6の目的関数を最小化する方法については、位相速度の分散の逆解析を行って数6の目的関数を最小化することができる最適化の手法であればどのような方法であっても構わない。なお、地盤のパラメータは位相速度に対して非線形であるため、非線形逆問題の解法を用いることにより数6を最小化することができる。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では、傾斜部分L2bの範囲に微動観測地点A1〜Amが設定されるようになっているが、実際には傾斜部分L2bの範囲は未知であるので、傾斜部分L2bの範囲を傾斜基盤構造1の形状に関するパラメータとして加えて推定するようにしても良い。または、まず従来の探査法により全ての微動観測地点毎の表層の層厚を求めて傾斜部分L2bの範囲を特定する予備的な解析を行い、特定された傾斜部分L2bの範囲に該当する微動観測地点データを用いてあらためて本発明の同定方法を適用するようにしても良い。
また、本実施形態では、傾斜基盤構造1の構造をtan関数を用いて表現するようにしているが、これに限られるものではなく、2次以上の高次曲線の関数を用いても良いし、sin関数を用いるようにしても良い。この場合には、傾斜基盤構造1の構造として、直線的な形状に限らず、曲面として推定することができる。
以下、本発明の同定方法を用いた傾斜基盤構造の推定の一例について説明する。
本実施例では、図2に示すように、傾斜基盤層5及び表層6を有する傾斜基盤構造4を前提とし、傾斜基盤構造4を伝播する表面波の数値シミュレーションを行い、数値シミュレーションの結果を観測値として与えることにより逆解析を行った。
傾斜基盤構造4は、浅い方の水平成層6aの層厚を20m、深い方の水平成層6bの層厚を80mとした。また、傾斜基盤層5のS波速度を1000m/s、P波速度を2000m/s、及び表層6のS波速度を400m/s、P波速度を1000m/sとした。更に、傾斜基盤層5の密度を1.8g/cm、表層6の密度を1.5g/cmとした。
また、本実施例においては、傾斜基盤構造探査範囲の上限の境界を地表面GLとした。
(1)表面波の数値シミュレーションについて
表面波の数値シミュレーションは、速度と応力で表現した波動方程式をスタッガード格子により差分化して計算する擬似スペクトル法(PSM)と差分法(FDM)のハイブリッド手法により行った(詳細については例えば、古村孝志・他:大規模3次元地震波動場(音響場)モデリングのためのPSM/FDMハイブリッド型並列計算,物理探査,53,pp.294−308,2000.、及び、Higashi and Sato:Three-dimensional simulation of seismic motions in the northwestern Chiba Prefecture, Japan,IUGG2003,2003.)。
数値シミュレーションで用いたPSMとFDMのハイブリッド手法では、水平方向の空間微分の計算については高速フーリエ変換(FFT)を用いたPSMで行い、深さ方向の空間微分の計算については4次精度のFDMで行った。
対象モデルは、数値シミュレーションにあたり水平方向1m、深さ方向0.5mの間隔で離散化した。また、数値シミュレーションにおける時間刻みは1万分の1秒間隔とし、1万5千ステップの計算を行った。
振動源は、短周期微動の振動源と考えられる交通や人間活動に伴う微小振動の発生様式に近い鉛直方向の地表面点加振とした。また、加振点の位置は、微動観測地点A1からA2と反対側60mの地点に設定した。なお、振動源の時間関数は、変位成分の時間関数として時間幅0.04秒(25Hz)のHerrmann関数を用いた。
(2)数値シミュレーションによる表面波の位相速度の推定について
微動観測地点はA1、A2、A3、A4、A5、A6(以下、微動観測地点A1〜A6と表記する)の6地点とし、30m毎等間隔に設定した。
本実施例では、2点間のクロススペクトルを利用する方法を用いて数値シミュレーションによる表面波データから微動観測地点A1〜A6毎周波数別に表面波の位相速度を求め、位相速度の分散を推定した。
(3)従来の微動アレイ探査法を用いた地下構造の推定について
本発明の傾斜基盤構造の同定方法による推定結果と比較するため、従来の微動アレイ探査法と同様の方法を用いて微動観測地点A1〜A6毎の位相速度データ単独で地下構造の推定を行った。
従来の探査方法を用いた推定では、微動観測地点A1〜A6毎に前記で推定した位相速度の分散の逆解析を行うことにより地下構造の推定を行った。なお、以下において、逆解析の結果推定された地下構造のことを逆解析モデルと呼ぶ。
微動観測地点A1〜A6毎の位相速度の分散データ単独で逆解析を行う場合の目的関数として数7を用いた。
Figure 2006349491
数7のNは周波数別の位相速度の数である。また、cobs(fi)は周波数fiの観測位相速度である。更に、ccal(fi)は、周波数fiについての、逆解析の結果推定された傾斜基盤構造を前提として計算される位相速度である。
数7は即ち、周波数別位相速度の観測値と逆解析結果の計算値との残差の二乗和を意味する。
本実施例においては、数7の目的関数を最小化する手法として遺伝的アルゴリズムを用いた。なお、遺伝的アルゴリズムを用いた数7の目的関数の最小化については周知の技術であるのでここでは詳細については省略する(山中浩明・石田寛:遺伝的アルゴリズムによる位相速度の逆解析,日本建築学会構造系論文集,第468号,pp.9−17,1995年2月)。
本実施例では、1から19までの奇数の異なる10個の初期値を用いて遺伝的アルゴリズムによる逆解析を行い、各初期値によって推定された逆解析の結果を平均化することにより最終的な推定結果とした。また、遺伝的アルゴリズム適用の際の個体数は20、繰り返し計算の打ち切り回数である世代数は200とした。
また、遺伝的アルゴリズムを用いた逆解析における探索範囲は、表層6のS波速度については100〜600m/s、層厚については10〜150mとした。
微動観測地点A1〜A6毎に、周波数別の観測位相速度(数値シミュレーション)の分散と分散から推定された逆解析モデルの理論分散曲線を比較したところ図3の(1)〜(6)に示す結果が得られた。
図3において、横軸は周波数(Hz)、縦軸は表層のS波速度(m/s)である。また、図中の丸7は観測位相速度、曲線8は逆解析結果の理論分散曲線を表す。
この結果から、推定された逆解析モデルの理論分散曲線は観測位相速度を説明できるものとなっていることが確認された。
また、数値シミュレーションの前提とした傾斜基盤構造4と微動観測地点A1〜A6毎の逆解析の結果得られた層厚を比較したところ図4に示す結果が得られた。また、以下において、数値シミュレーションの前提とした傾斜基盤構造4のことをターゲットモデル4と呼ぶ。
図4において、横の広がりは微動観測地点A1〜A6の位置を表し、縦軸は地表面GLからの深さを表す。また、図中の点線9はターゲットモデル4を表し、実線10は逆解析の結果得られた各微動観測地点A1〜A6の層厚(逆解析モデル)を表す。したがって、点線9が同定すべき構造であって、実線10がこの点線9に合致しているほど地下構造の同定の精度が高いといえる。
図4に示した点線9と実線10を比較すると、微動観測地点A1、A2及びA3では逆解析モデルがターゲットモデルと比べて基盤が若干深く見積もられた。また、微動観測地点A4とA5はA3と基盤深さがほぼ同じとなっており、傾斜基盤構造を表現できなかった。更に、微動観測地点A6では逆解析モデルの基盤深さがターゲットモデルよりもかなり深めに推定された。
このように、各微動観測地点A1〜A6で推定された地下構造を全体としてみると、傾斜及び段差を持つ構造としてその基盤形状がイメージされ、ターゲットモデルの傾斜構造とは対応しないことが分かった。
したがって、従来の微動アレイ探査法と同様に微動観測地点A1〜A6毎の位相速度データ単独で地下構造の推定を行った場合には、各地点における逆解析モデルの推定精度がばらつくことによりイメージされる基盤形状がターゲットモデルと大きく異なる結果になることが分かった。
(4)本発明の同定方法を用いた地下構造の推定について
次に、本発明の傾斜基盤構造の同定方法を用い、微動観測地点A1〜A6毎の位相速度の分散データの逆解析を同時に行うことにより地下構造の推定を行った。
本発明の同定方法を用いた推定においても、前記の従来の探査方法を用いた推定と同じ数値シミュレーションによる表面波を観測値として与えた。
また、本発明の同定方法を用いた推定においては、逆解析の目的関数として数7を用いた。
本実施例では、前記の従来の探査方法を用いた推定と同様に遺伝的アルゴリズムを用いて数7の目的関数の最小化を行った。
遺伝的アルゴリズムを用いた逆解析における探索範囲については、表層6のS波速度については100〜600m/s、浅い方の水平成層6aの層厚については0〜40m、傾斜基盤層5の傾斜部分の傾斜角θについては0〜45度とした。
微動観測地点A1〜A6毎に、周波数別の観測位相速度(数値シミュレーション)の分散と同時逆解析の結果推定された逆解析モデルの理論分散曲線を比較したところ図5の(1)〜(6)に示す結果が得られた。
図5において、横軸は周波数(Hz)、縦軸は表層のS波速度(m/s)である。また、図中の丸11は観測位相速度、曲線12は同時逆解析結果の理論分散曲線を表す。
この結果から、推定された逆解析モデルの理論分散曲線は、逆解析の対象となった各微動観測地点A1〜A6における観測位相速度を説明できるものとなっていることが確認された。
また、ターゲットモデル4と同時逆解析の結果得られた地盤構造を比較したところ図6に示す結果が得られた。
図6において、横の広がりは微動観測地点A1〜A6の位置を表し、縦軸は地表面GLからの深さを表す。また、図中の点線13はターゲットモデル4を表し、実線14は逆解析の結果得られた地盤構造を表す。
図6に示した点線13と実線14を比較すると、微動観測地点A1付近の基盤深度が若干ターゲットモデルより深くなっているものの、逆解析モデルはターゲットモデルに非常に近い傾斜基盤構造が推定できていることが確認された。
この結果から、本発明の同定方法を用いることにより、従来の方法を用いた場合と比べて傾斜基盤構造の推定精度を向上できることが確認された。このことから、本発明の同定方法が各微動観測地点A1〜A6の位相速度の分散を平均的に満たすような傾斜基盤構造を推定することにより、推定誤差の大きな地点の地下構造によって傾斜基盤構造全体のイメージが極端に変化することを回避することが可能であることが確認された。
以上より、実際に微動アレイ探査を比較的高密度に実施する場合には微動という微弱な信号を利用する性質上微細な外的要因によって隣接する微動観測地点で位相速度の推定精度が異なることは考えられ、本発明の同定方法のようにある程度の自由度で傾斜構造の範囲を仮定して複数地点の位相速度を同時に逆解析する手法は傾斜基盤層を有する地盤構造に対しても有効な同定方法であることが確認された。
本実施形態が対象とする傾斜基盤構造の概要図である。 本実施例が対象とする傾斜基盤構造の概要図である。 数値シミュレーションによる表面波の位相速度と従来の探査方法により推定された地盤構造の表面波の位相速度の比較の図である。(1)は微動観測地点A1の比較の図である。(2)は微動観測地点A2の比較の図である。(3)は微動観測地点A3の比較の図である。(4)は微動観測地点A4の比較の図である。(5)は微動観測地点A5の比較の図である。(6)は微動観測地点A6の比較の図である。 数値シミュレーションに用いた地盤構造と従来の探査方法により推定された地盤構造の比較の図である。 数値シミュレーションによる表面波の位相速度と本発明の同定方法により推定された地盤構造の表面波の位相速度の比較の図である。(1)は微動観測地点A1の比較の図である。(2)は微動観測地点A2の比較の図である。(3)は微動観測地点A3の比較の図である。(4)は微動観測地点A4の比較の図である。(5)は微動観測地点A5の比較の図である。(6)は微動観測地点A6の比較の図である。 数値シミュレーションに用いた地盤構造と本発明の同定方法により推定された地盤構造の比較の図である。 従来の微動観測による地下構造推定方法の説明図である。
符号の説明
1 傾斜基盤構造
2 傾斜基盤層
3 表層
3a 浅い方の水平成層
A1、A2、A3、Ak、Am 微動観測地点
d 地表面から傾斜基盤構造の探査範囲の上限の境界までの深さ
D 探査範囲の上限の境界と浅い方の水平成層部分の境界により形成される浅い方の水平成層の層厚
L2 傾斜基盤層の境界
L2a 浅い方の水平成層部分の境界
L2b 傾斜部分の境界
L2c 深い方の水平成層部分の境界
X 基盤の傾斜部分の傾斜開始地点からの水平距離
θ 基盤の傾斜部分の傾斜角

Claims (2)

  1. アレイ観測により微動を観測して表面波の位相速度の分散を推定し、逆解析を行うことにより該表面波の位相速度の分散から基盤構造を推定する微動アレイ探査において、少なくとも二以上の微動観測地点の前記表面波の位相速度の分散の逆解析を同時に行い、前記少なくとも二以上の微動観測地点で観測された前記表面波の位相速度を平均的に満たす傾斜基盤構造を推定することを特徴とする微動アレイ探査法を用いた傾斜基盤構造の同定方法。
  2. 浅い方の水平成層部分、該浅い方の水平成層部分に対して傾斜角θで傾斜する傾斜部分及び深い方の水平成層部分が連続してなる傾斜基盤構造について、前記浅い方の水平成層部分の表層の層厚D、前記傾斜部分の傾斜開始地点からの水平距離X及び前記傾斜角θを用いて前記水平距離Xの地点の表層の層厚をD+X×tanθとして与えることにより、前記少なくとも二以上の微動観測地点に共通の変数を用いて前記傾斜基盤構造を表すことを特徴とする請求項1記載の微動アレイ探査法を用いた傾斜基盤構造の同定方法。
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