JP2006348822A - 車両用排気消音装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のマフラ間の排気騒音レベル差を低減することができる車両用排気消音装置を提供する。
【解決手段】蓋部材8を付勢するコイルスプリング11のバネピッチを、長手方向で異なるように設定することで、コイルスプリング11のねじり剛性を長手方向で異なるように設定する。これにより、バルブを開くのに要する力とバルブ開度との関係を階段状にして、複数の並列マフラ間でバルブを開く力が異なっている場合でも、マフラ間のバルブ開度差を小さくする。
【選択図】 図3
【解決手段】蓋部材8を付勢するコイルスプリング11のバネピッチを、長手方向で異なるように設定することで、コイルスプリング11のねじり剛性を長手方向で異なるように設定する。これにより、バルブを開くのに要する力とバルブ開度との関係を階段状にして、複数の並列マフラ間でバルブを開く力が異なっている場合でも、マフラ間のバルブ開度差を小さくする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、エンジンの排気系から発する騒音を低減するための車両用排気消音装置に関するものである。
従来の車両用排気消音装置としては、車両の消音器(マフラ)内を幾つかの室に画成し、それらの室を適宜に連通或いは遮断することにより、共鳴効果や拡張効果によってノイズを低減するものがある。この室間の連通或いは遮断を行うにあたり、室間に連通管を挿通し、その開口端部に、エンジンからの排気ガスによって開閉する排圧感応型制御バルブを取付け、排気ガスの流量、即ちエンジンの回転状態に応じてバルブを開閉制御するものがある。
このような排圧感応型制御バルブとしては、例えば連通管の開口端部を開閉する蓋部材と、その蓋部材を排気ガスの流れ方向とは逆方向に付勢するコイルスプリングとから構成され、コイルスプリングのねじり方向弾性を利用して、排気ガスの流量に応じてバルブ開度を変化させるというものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このとき、エンジン回転数が低いとき、即ち排気ガス流量が小さいときにバルブ開度を小さくし、エンジン回転数が高いとき、即ち排気ガス流量が大きいときにバルブ開度を大きくすることで、エンジン回転数が低いときの低騒音化と、エンジン回転数が高いときの低排圧化を実現している。
特開平10−30444号公報
このとき、エンジン回転数が低いとき、即ち排気ガス流量が小さいときにバルブ開度を小さくし、エンジン回転数が高いとき、即ち排気ガス流量が大きいときにバルブ開度を大きくすることで、エンジン回転数が低いときの低騒音化と、エンジン回転数が高いときの低排圧化を実現している。
しかしながら、複数のマフラが並列に配置された排気消音システムにおいて、各マフラに前記従来の排圧感応型制御バルブを設けると、マフラに至るまでの経路における排気抵抗差によるマフラ間の排気ガス流量差によって、各排圧感応型制御バルブのバルブ開度にばらつきが生じる場合がある。その結果、排気騒音レベルがマフラ間で異なり、乗員に違和感を与えたり、故障であると勘違いさせたりするという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、複数のマフラ間の排気騒音レベル差を低減することができる車両用排気消音装置を提供することを目的としている。
そこで、本発明は、複数のマフラ間の排気騒音レベル差を低減することができる車両用排気消音装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用排気消音装置は、エンジンの排気系で、複数の排気吐出口で生じる騒音レベルの差を小さくする。
本発明によれば、複数の排気吐出口で生じる騒音レベルの差が小さくなるように設定するので、乗員に違和感を与えたり、故障と勘違いさせたりすることを回避することができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における車両用排気消音装置の概略構成図であり、複数の消音器(マフラ)30が並列に配置された並列配置マフラを採用している。
図2は、第1の実施形態におけるエンジン回転数に応じて開閉する制御バルブとしての排圧感応型制御バルブの正面図であり、図3は、図2の平面図である。図中符号1は、車両の排気系に並列に設けられた消音器30内において、室間を連通する連通管(排気流路)である。ここで、符号20は、消音器内に室を画成するためのプレートである。
図1は、本実施形態における車両用排気消音装置の概略構成図であり、複数の消音器(マフラ)30が並列に配置された並列配置マフラを採用している。
図2は、第1の実施形態におけるエンジン回転数に応じて開閉する制御バルブとしての排圧感応型制御バルブの正面図であり、図3は、図2の平面図である。図中符号1は、車両の排気系に並列に設けられた消音器30内において、室間を連通する連通管(排気流路)である。ここで、符号20は、消音器内に室を画成するためのプレートである。
この連通管1の一方の開口端部には、当該開口端部外側に受け皿状のバルブシート3を構成すると共にバルブ自体である蓋部材8を取付けるためのブラケット2が取付けられている。また、連通管1の開口端部側方位置に、連通管1の軸直方向で対向する一対の壁部4が設けられ、この壁部4の図2における下方には、底板5が設けられている。この底板5は、連通管1に連結されている。また、この底板5には、後述するコイルスプリングの巻線の端部が固定される溝6が形成されている。
前記二つの壁部4には、丸棒からなる回転軸7の各端部が挿通されている。そして、この回転軸7に、連通管1を開閉するバルブ自体としての蓋部材8が回転自在に取付けられている。この蓋部材8は、バルブ閉状態において連通管1の開口端部を閉塞し、バルブ開状態において連通管1の開口端部を開放するものである。そして、この蓋部材8には、前記ブラケット2のバルブシート3に対向する部分に皿状の密着面9が形成され、この密着面9とバルブシート3とによって連通管1は確実に閉塞されるようになっている。
具体的には、連通管1の壁部4の夫々の外側に蓋部材8の壁部10が当接し、その蓋部材8の壁部10に設けられた挿通穴に回転軸7の夫々の端部が挿通されることにより、蓋部材8が回転軸7を中心に回転自在に支持されている。
また、回転軸7は、コイルスプリング11を長手方向に貫通している。このコイルスプリング11自体は、通常の弾性金属からなる捩りバネであり、その巻線の二つの開放端部12、13は、巻線から側方に突出している。本実施形態では、コイルスプリング11のバネピッチは長手方向で異なるように形成されており、これによりコイルスプリング11のねじり剛性を長手方向で異なるように設定している。
また、回転軸7は、コイルスプリング11を長手方向に貫通している。このコイルスプリング11自体は、通常の弾性金属からなる捩りバネであり、その巻線の二つの開放端部12、13は、巻線から側方に突出している。本実施形態では、コイルスプリング11のバネピッチは長手方向で異なるように形成されており、これによりコイルスプリング11のねじり剛性を長手方向で異なるように設定している。
そして、コイルスプリング11の巻線の一方の開放端部12は、蓋部材8の一方の面、具体的には連通管1を閉塞する面とは反対側の面、言い換えると排気ガス受面とは反対側の面に当接しており、コイルスプリング11の長手方向を軸としたねじり方向の剛性により蓋部材8を排気ガスの流れ方向とは逆方向(蓋部材8を閉じる方向)に付勢している。一方、コイルスプリング11の巻線の他方の開放端部13は、前述した底板5の溝6に嵌入されている。
このような構成により、前記蓋部材8は、コイルスプリング11の巻線の一方の開放端部12によって排気ガスの流れ方向と逆方向に付勢されて連通管1の開口端部を閉塞しているが、排気ガスの流量が増大するにつれて回転軸7を中心に回転し、連通管1の開口端部を開放することになる。
このような構成により、前記蓋部材8は、コイルスプリング11の巻線の一方の開放端部12によって排気ガスの流れ方向と逆方向に付勢されて連通管1の開口端部を閉塞しているが、排気ガスの流量が増大するにつれて回転軸7を中心に回転し、連通管1の開口端部を開放することになる。
一般に、コイルスプリングは、バネピッチの大きさによりバネ定数が異なり、バネピッチが小さい部位はバネ定数が小さく、バネピッチが大きい部位はバネ定数が大きい。つまり、本実施形態のように、長手方向にバネピッチの異なるコイルスプリング11は、バネ定数が異なる部位が長手方向に直列に結合する構造である。したがって、バネの変位が小さいときは、バネピッチの小さい部位が小さい反力を発生し、バネの変位が大きいときは、バネピッチの大きい部位も捩りをおこし大きい反力を発生することになる。
従来の排圧感応型制御バルブのように、バネピッチに差がない等ピッチのコイルスプリングを適用した場合、バルブを開くのに要する力とバルブ開度との関係は線形となる。
図4は、従来の排圧感応型制御バルブを並列配置マフラに適用した場合における各マフラ内バルブのバルブ開度特性を示す図である。図中実線は右マフラ内バブルのバルブ開度特性、破線は左マフラ内バルブのバルブ開度特性を示している。
図4は、従来の排圧感応型制御バルブを並列配置マフラに適用した場合における各マフラ内バルブのバルブ開度特性を示す図である。図中実線は右マフラ内バブルのバルブ開度特性、破線は左マフラ内バルブのバルブ開度特性を示している。
並列配置マフラを採用する排気消音システムにおいて、複数あるマフラ夫々に従来の排圧感応型制御バルブを設けた場合、マフラに至るまでの経路における排気抵抗差によるマフラ間の排気ガス流量差や、前記バルブ自体のばらつきによって、図4に示すように、左右のバルブでバルブ開度にばらつきが生じる場合がある。つまり、一方のバルブが全開状態となり、他方のバルブが全閉状態となるなど、バルブ開度がマフラ間で異なる。その結果、排気騒音レベルがマフラの排気口間で異なることになり、乗員に違和感を与えたり、故障と勘違いさせたりするという問題があった。
そこで本実施形態では、バネピッチの異なるコイルスプリング11を適用することで、後述する理由によりバルブ開度とバルブを開くのに要する力との関係を非線形として、並列配置マフラの排気口間で排気騒音レベル差を小さくする。
そこで本実施形態では、バネピッチの異なるコイルスプリング11を適用することで、後述する理由によりバルブ開度とバルブを開くのに要する力との関係を非線形として、並列配置マフラの排気口間で排気騒音レベル差を小さくする。
今、並列に配置された左右のマフラ内の排圧感応型制御バルブが、共に図5(a)に示すように全閉状態である状態から、エンジンからの排気流量が増加したものする。この場合、マフラに至るまでの経路における排気抵抗差によって左右のマフラ間に流量の差があるとすると、初めに右マフラ内バルブが図5(b)に示すように半開状態となり、ここでコイルスプリング11のバネ定数が変化することにより、右マフラ内バルブの開動作が止まる。このとき、左マフラ内バルブは図5(a)に示す全閉状態を維持する。
さらに排気流量が増加すると、左マフラ内バルブが図5(b)に示す半開状態となり、そこでバネ定数が変化してバルブの開動作が止まる。その後、右マフラ内バルブが図5(c)に示すように全開状態となり、次いで左マフラ内バルブが同様に全開状態となる。
図6は、本実施形態における各マフラ内バルブのバルブ開度特性を示す図であり、図中実線は右マフラ内バブルのバルブ開度特性、破線は左マフラ内バルブのバルブ開度特性を示している。
図6は、本実施形態における各マフラ内バルブのバルブ開度特性を示す図であり、図中実線は右マフラ内バブルのバルブ開度特性、破線は左マフラ内バルブのバルブ開度特性を示している。
コイルスプリング11のバネピッチを長手方向で異なるように設定することにより、バルブが全閉状態から全開状態となるまでの過程においてバネ定数が段階的に変化するため、バルブの開動作が止まる領域が存在する。そのため、各バルブのバルブ開度特性は線形ではなく非線形(階段状)となり、左右のバルブ間でバルブ開度が一致するエンジン回転数範囲が存在する。その結果、排気騒音レベル差をマフラの排気口間で小さくすることができる。
このように、上記第1の実施形態では、複数のマフラに設けられたバルブ間でバルブ開度が一致するエンジン回転数範囲を設定するので、マフラの排気口間で排気騒音レベル差を小さくすることができ、乗員に違和感を与えたり故障と勘違いさせたりすることを回避することができる。
このように、上記第1の実施形態では、複数のマフラに設けられたバルブ間でバルブ開度が一致するエンジン回転数範囲を設定するので、マフラの排気口間で排気騒音レベル差を小さくすることができ、乗員に違和感を与えたり故障と勘違いさせたりすることを回避することができる。
また、コイルスプリングのねじり剛性が長手方向で異なるように設定するので、エンジン回転数とバルブ開度との関係を非線形とすることができ、複数のマフラ間でバルブを開く力が異なっている場合であっても、複数のマフラ間のバルブ開度差を小さくすることができ、排気口の排気騒音レベル差を小さくすることができる。
さらに、コイルスプリングのバネピッチが長手方向で異なるように設定するので、比較的簡易な構造でコイルスプリングのねじり剛性が長手方向で異なるようにすることができると共に、別途アクチュエータ等を設ける必要がないため、コスト的に有利である。
さらに、コイルスプリングのバネピッチが長手方向で異なるように設定するので、比較的簡易な構造でコイルスプリングのねじり剛性が長手方向で異なるようにすることができると共に、別途アクチュエータ等を設ける必要がないため、コスト的に有利である。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、前述した第1の実施形態において、コイルスプリングを等ピッチとすると共に、長手方向で当該コイルスプリングの線材の断面積に差を設けるようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態の排圧感応型制御バルブの平面図を図7に示すように、コイルスプリング11のバネピッチを等ピッチとすると共に、長手方向で線材の断面積(線径)に差を設けたことを除いては、前述した第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
この第2の実施形態は、前述した第1の実施形態において、コイルスプリングを等ピッチとすると共に、長手方向で当該コイルスプリングの線材の断面積に差を設けるようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態の排圧感応型制御バルブの平面図を図7に示すように、コイルスプリング11のバネピッチを等ピッチとすると共に、長手方向で線材の断面積(線径)に差を設けたことを除いては、前述した第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
一般に、コイルスプリングは、線径が細い部位はバネ定数が小さく、線径が太い部位はバネ定数が大きい。つまり、第2の実施形態におけるコイルスプリング11は、第1の実施形態におけるコイルスプリング11と同様にバネ定数の異なる部位が直列に結合する構造である。
したがって、バネの変位が小さいときは、線径の細い部位が小さい反力を発生し、バネの変位が大きいときは、線径の太い部位も捩りをおこし大きい反力を発生することになる。その結果、バルブ開度とバルブを開くのに要する力との関係は線形ではなく、図6に示す第1の実施形態と同様に階段状になる。
これにより、並列配置マフラ間でバルブを開く力が異なっている場合でも、マフラ間のバルブ開度差を小さくすることができる。
したがって、バネの変位が小さいときは、線径の細い部位が小さい反力を発生し、バネの変位が大きいときは、線径の太い部位も捩りをおこし大きい反力を発生することになる。その結果、バルブ開度とバルブを開くのに要する力との関係は線形ではなく、図6に示す第1の実施形態と同様に階段状になる。
これにより、並列配置マフラ間でバルブを開く力が異なっている場合でも、マフラ間のバルブ開度差を小さくすることができる。
このように、上記第2の実施形態では、コイルスプリングの線径が長手方向で異なるように設定するので、比較的簡易な構造でコイルスプリングのねじり剛性が長手方向で異なるようにすることができ、前述した第1の実施形態と同様に、複数の並列マフラ間のバルブ開度差を小さくして、排気口の排気騒音レベル差を小さくすることができ、乗員に違和感を与えたり故障と勘違いさせたりすることを回避することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態は、前述した第1の実施形態において、コイルスプリングを等ピッチとすると共に、長手方向で当該コイルスプリングの径に差を設けるようにしたものである。
すなわち、第3の実施形態の排圧感応型制御バルブの平面図を図8に示すように、コイルスプリング11のバネピッチを等ピッチとすると共に、長手方向で径に差を設けたことを除いては、前述した第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
この第3の実施形態は、前述した第1の実施形態において、コイルスプリングを等ピッチとすると共に、長手方向で当該コイルスプリングの径に差を設けるようにしたものである。
すなわち、第3の実施形態の排圧感応型制御バルブの平面図を図8に示すように、コイルスプリング11のバネピッチを等ピッチとすると共に、長手方向で径に差を設けたことを除いては、前述した第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
一般に、コイルスプリングは、径が太い部位はバネ定数が小さく、径が細い部位はバネ定数が大きい。つまり、第3の実施形態におけるコイルスプリング11は、第1の実施形態におけるコイルスプリング11と同様にバネ定数の異なる部位が直列に結合する構造である。
したがって、バネの変位が小さいときは、径の太い部位が小さい反力を発生し、バネの変位が大きいときは、径の細い部位も捩りをおこし大きい反力を発生することになる。その結果、バルブ開度とバルブを開くのに要する力との関係は線形ではなく、図6に示す第1の実施形態と同様に階段状となる。
これにより、並列配置マフラ間のバルブを開く力が異なっている場合でも、マフラ間のバルブ開度差を小さくすることができる。
したがって、バネの変位が小さいときは、径の太い部位が小さい反力を発生し、バネの変位が大きいときは、径の細い部位も捩りをおこし大きい反力を発生することになる。その結果、バルブ開度とバルブを開くのに要する力との関係は線形ではなく、図6に示す第1の実施形態と同様に階段状となる。
これにより、並列配置マフラ間のバルブを開く力が異なっている場合でも、マフラ間のバルブ開度差を小さくすることができる。
このように、上記第3の実施形態では、コイルスプリングの径が長手方向で異なるように設定するので、比較的簡易な構造でコイルスプリングのねじり剛性が長手方向で異なるようにすることができ、前述した第1及び第2の実施形態と同様に、複数の並列マフラ間のバルブ開度差を小さくして、排気口の排気騒音レベル差を小さくすることができ、乗員に違和感を与えたり故障と勘違いさせたりすることを回避することができる。
なお、上記第1〜第3の実施形態においては、コイルスプリング1のバネピッチ、線材の断面積及び径を夫々個別に変更する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、第1〜第3の実施形態を組み合わせて適用するようにしてもよい。
なお、上記第1〜第3の実施形態においては、コイルスプリング1のバネピッチ、線材の断面積及び径を夫々個別に変更する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、第1〜第3の実施形態を組み合わせて適用するようにしてもよい。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
この第4の実施形態は、蓋部材を閉方向に付勢する手段として、前述した第1〜第3の実施形態におけるコイルスプリングに代えて、カム機構を用いるようにしたものである。
すなわち、第4の実施形態の排圧感応型制御バルブの平面図を図9に示すように、コイルスプリング11を削除し、ねじり方向の変位を長手方向の変位に変換するカム機構(カム15、ピストン16及び図示しないカギ部7a)と、該カム機構を初期位置に付勢する弾性部材17とを追加したことを除いては、前述した第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
この第4の実施形態は、蓋部材を閉方向に付勢する手段として、前述した第1〜第3の実施形態におけるコイルスプリングに代えて、カム機構を用いるようにしたものである。
すなわち、第4の実施形態の排圧感応型制御バルブの平面図を図9に示すように、コイルスプリング11を削除し、ねじり方向の変位を長手方向の変位に変換するカム機構(カム15、ピストン16及び図示しないカギ部7a)と、該カム機構を初期位置に付勢する弾性部材17とを追加したことを除いては、前述した第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
この図9において、カム15が第一カム部材に対応し、ピストン16が第二カム部材に対応している。
回転軸7には、図10に示すように、ピストン16に設けられた嵌合部16aと嵌合するためのカギ部7aが設けられている。そして、この回転軸7は、カム15、ピストン16及び弾性部材17に挿通されると共に、蓋部材8の壁部10に固定されている。これにより、蓋部材8が回転すると回転軸7も回転する。さらにこのとき、回転軸7に設けられたカギ部7aとピストン16に設けられた嵌合部16aとが噛み合っていることにより、ピストン16は蓋部材8の回転軸7と同軸に固定されていることになり、カギ部7aの回転によってピストン16も回転するようになっている。
回転軸7には、図10に示すように、ピストン16に設けられた嵌合部16aと嵌合するためのカギ部7aが設けられている。そして、この回転軸7は、カム15、ピストン16及び弾性部材17に挿通されると共に、蓋部材8の壁部10に固定されている。これにより、蓋部材8が回転すると回転軸7も回転する。さらにこのとき、回転軸7に設けられたカギ部7aとピストン16に設けられた嵌合部16aとが噛み合っていることにより、ピストン16は蓋部材8の回転軸7と同軸に固定されていることになり、カギ部7aの回転によってピストン16も回転するようになっている。
カム15は、連通管1の一方の壁部4に固定されており、蓋部材8の回転に伴う回転が規制されている。初期状態(連通管1の開口端部が閉塞されている状態)では、ピストン16はカム15に最も近づいた位置で当該カム15に接触しており、蓋部材8の回転に伴ってピストン16が回転すると、カム15とピストン16との摺接面の形状によって捩り方向の変位が長手方向の変位に変換され、ピストン16がカム15から離れる方向(弾性部材17側)に移動するようになっている。本実施形態では、カム機構のカムプロファイルは非線形に設計されている。
また、弾性部材17は、ピストン16を初期位置に戻す方向に付勢するスプリングであり、カム15が固定された側と反対側の壁部4とピストン16との間に連結されている。
このような構成により、蓋部材8の開動作時には、回転軸7が回転することによりピストン16に回転させる力が発生する。そして、この力の一部が長手方向の力に変換されることにより、ピストン16が弾性部材17側に移動して蓋部材8が開く。
このような構成により、蓋部材8の開動作時には、回転軸7が回転することによりピストン16に回転させる力が発生する。そして、この力の一部が長手方向の力に変換されることにより、ピストン16が弾性部材17側に移動して蓋部材8が開く。
今、並列に配置された左右のマフラ内の排圧感応型制御バルブが、共に図11(a)に示すように全閉状態である状態から、エンジンからの排気流量が増加したものする。この場合、マフラに至るまでの経路における排気抵抗差によって左右のマフラ間に流量の差があるとすると、初めに右マフラ内バルブが図11(b)に示すように半開状態となり、ここでカムプロファイルが変化してバルブの反力が変化するため、右マフラ内バルブの開動作が止まる。このとき、左マフラ内バルブは図11(a)に示す全閉状態を維持する。
さらに排気流量が増加すると、左マフラ内バルブが図11(b)に示す半開状態となり、そこでカムプロファイルが変化してバルブの開動作が止まる。その後、右マフラ内バルブが図11(c)に示すように全開状態となり、次いで左マフラ内バルブが同様に全開状態となる。
蓋部材8を開くトルク、所謂開弁トルクと、バルブ開度との関係は、カム15のカムプロファイルによって決定する。そのため、カムプロファイルを、バルブ開度が小さいときに小さい反力を発生し、バルブ開度が大きいときに大きい反力を発生するように設定すれば、バルブを開くのに要する力とバルブ開度との関係を線形ではなく、図6に示す第1の実施形態と同様に階段状にすることができる。
蓋部材8を開くトルク、所謂開弁トルクと、バルブ開度との関係は、カム15のカムプロファイルによって決定する。そのため、カムプロファイルを、バルブ開度が小さいときに小さい反力を発生し、バルブ開度が大きいときに大きい反力を発生するように設定すれば、バルブを開くのに要する力とバルブ開度との関係を線形ではなく、図6に示す第1の実施形態と同様に階段状にすることができる。
これにより、並列配置マフラ間のバルブを開く力が異なっている場合でも、マフラ間のバルブ開度差を小さくすることができる。
また、蓋部材8の閉動作時には、蓋部材8の開度が小さくなることにより、ピストン16を弾性部材17側に緊迫する力が弱まる。そのため、弾性部材17の反力によって、ピストン16が初期位置まで戻される。
また、蓋部材8の閉動作時には、蓋部材8の開度が小さくなることにより、ピストン16を弾性部材17側に緊迫する力が弱まる。そのため、弾性部材17の反力によって、ピストン16が初期位置まで戻される。
このように、上記第4の実施形態では、蓋部材を開閉する手段としてカム機構を適用し、カムプロファイルを非線形とするので、バルブを開くのに要する力とバルブ開度との関係を非線形とすることができる。その結果、前述した第1〜第3の実施形態と同様に、複数の並列マフラ間のバルブ開度差を小さくして、排気口の排気騒音レベル差を小さくすることができ、乗員に違和感を与えたり故障と勘違いさせたりすることを回避することができる。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
この第5の実施形態は、バルブ開度を調整可能なアクチュエータを用いて、複数のマフラに設けられたバルブの開度を制御するようにしたものである。
すなわち、第5の実施形態の概略構成図を図12に示すように、各マフラ内バルブの開度を調整可能な開度調整手段としての開度調整アクチュエータ21を備え、後述するコントロールユニット22から出力される制御信号に応じて、各バルブ開度を調整するように構成されている。
この第5の実施形態は、バルブ開度を調整可能なアクチュエータを用いて、複数のマフラに設けられたバルブの開度を制御するようにしたものである。
すなわち、第5の実施形態の概略構成図を図12に示すように、各マフラ内バルブの開度を調整可能な開度調整手段としての開度調整アクチュエータ21を備え、後述するコントロールユニット22から出力される制御信号に応じて、各バルブ開度を調整するように構成されている。
ここで、本実施形態におけるバルブは、前述した第1〜第4の実施形態のようなエンジンからの排気圧力に応じて開閉する排圧感応型制御バルブに限定されるものではなく、開度調整アクチュエータ21によって開閉可能なバルブであればよい。
また、エンジン回転数Ngを検出する回転数検出手段としての回転数センサ23が備えられ、この回転数センサ23の検出信号は、コントロールユニット22に入力されるようになっている。
また、エンジン回転数Ngを検出する回転数検出手段としての回転数センサ23が備えられ、この回転数センサ23の検出信号は、コントロールユニット22に入力されるようになっている。
そして、このコントロールユニット22では、エンジン回転数Ngを入力し、予め特性格納部22aに格納されたエンジン回転数−バルブ開度特性を参照して、バルブ開度算出手段としての目標バルブ開度算出部22bでエンジン回転数Ngに応じた目標バルブ開度を算出し、制御信号出力部22cで、各バルブの開度が目標バルブ開度となるような制御信号を開度調整アクチュエータ21に出力する。
これにより、各マフラ内に設けられた全てのバルブの開度が目標バルブ開度に制御され、並列配置マフラ間のバルブを開く力が異なっている場合でも、マフラ間のバルブ開度差をなくすことができる。
これにより、各マフラ内に設けられた全てのバルブの開度が目標バルブ開度に制御され、並列配置マフラ間のバルブを開く力が異なっている場合でも、マフラ間のバルブ開度差をなくすことができる。
また、特性格納部22aに格納するエンジン回転数−バルブ開度特性は、エンジン回転数が低いときバルブ開度を小さくし、エンジン回転数が高いときにバルブ開度を大きくするように設定することで、エンジン回転数が低いときの低騒音化と、エンジン回転数が高いときの低排圧化を実現する。
このように、上記第5の実施形態では、バルブ開度を調整可能なアクチュエータを設け、エンジン回転数に応じて全てのバルブの開度を制御するので、各バルブの開度が常に一致した状態とすることができ、高精度で排気口間の排気騒音レベル差をなくすことができる。
このように、上記第5の実施形態では、バルブ開度を調整可能なアクチュエータを設け、エンジン回転数に応じて全てのバルブの開度を制御するので、各バルブの開度が常に一致した状態とすることができ、高精度で排気口間の排気騒音レベル差をなくすことができる。
1 連通管
2 ブラケット
3 バルブシート
4 壁部
5 底板
6 溝
7 回転軸
7a カギ部
8 蓋部材
9 密着面
10 壁部
11 コイルスプリング
12,13 開放端部
15 カム
16 ピストン
17 弾性部材
21 開度調整アクチュエータ
22 コントロールユニット
23 回転数センサ
30 消音器
2 ブラケット
3 バルブシート
4 壁部
5 底板
6 溝
7 回転軸
7a カギ部
8 蓋部材
9 密着面
10 壁部
11 コイルスプリング
12,13 開放端部
15 カム
16 ピストン
17 弾性部材
21 開度調整アクチュエータ
22 コントロールユニット
23 回転数センサ
30 消音器
Claims (8)
- エンジンの排気系に設けられた複数の排気吐出口で生じる騒音レベルの差を小さくすることを特徴とする車両用排気消音装置。
- 車両の並列した複数の消音器内の排気流路に、夫々エンジン回転数に応じて開閉する制御バルブを備える車両用排気消音装置において、
前記複数の制御バルブ間で、バルブ開度が一致するエンジン回転数範囲を設定するバルブ開度設定手段を備えることを特徴とする車両用排気消音装置。 - 前記制御バルブは、エンジンからの排気ガスの圧力に応じて開閉する排圧感応型制御バルブであって、前記排気流路の開口端部を開閉する蓋部材と、一端を蓋部材の排気ガス受面とは反対側の面に当接し他端を排気流路に固定することで、前記蓋部材を排気ガスの流れ方向とは逆方向に付勢するコイルスプリングとを備え、前記バルブ開度設定手段は、前記コイルスプリングのねじり剛性を長手方向で異ならせることで、前記複数の制御バルブ間でバルブ開度が一致するエンジン回転数範囲を設定することを特徴とする請求項2に記載の車両用排気消音装置。
- 前記バルブ開度設定手段は、前記コイルスプリングの長手方向で、当該コイルスプリングのピッチに差を設けることを特徴とする請求項3に記載の車両用排気消音装置。
- 前記バルブ開度設定手段は、前記コイルスプリングの長手方向で、当該コイルスプリングの線材の断面積に差を設けることを特徴とする請求項3又は4に記載の車両用排気消音装置。
- 前記バルブ開度設定手段は、前記コイルスプリングの長手方向で、当該コイルスプリングの径に差を設けることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の車両用排気消音装置。
- 前記制御バルブは、エンジンからの排気ガスの圧力に応じて開閉する排圧感応型制御バルブであって、前記排気流路の開口端部を開閉する蓋部材と、前記排気流路に固定した第一カム部材、及び該第一カム部材と摺接し、前記蓋部材の回転軸と同軸に固定した第二カム部材を有するカム機構とを備え、前記バルブ開度設定手段は、前記カム機構のカムプロファイルを非線形に設定することで、前記複数の制御バルブ間でバルブ開度が一致するエンジン回転数範囲を設定することを特徴とする請求項2に記載の車両用排気消音装置。
- 前記バルブ開度設定手段は、エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、該回転数検出手段で検出されたエンジン回転数に基づいて、前記制御バルブの目標バルブ開度を算出するバルブ開度算出手段と、前記制御バルブのバルブ開度を調整可能な開度調整手段とを備え、前記複数の制御バルブのバルブ開度が前記目標バルブ開度となるように、前記開度調整手段を制御することで、前記複数の制御バルブ間でバルブ開度が一致するエンジン回転数範囲を設定することを特徴とする請求項2に記載の車両用排気消音装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005175198A JP2006348822A (ja) | 2005-06-15 | 2005-06-15 | 車両用排気消音装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005175198A JP2006348822A (ja) | 2005-06-15 | 2005-06-15 | 車両用排気消音装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006348822A true JP2006348822A (ja) | 2006-12-28 |
Family
ID=37644936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005175198A Withdrawn JP2006348822A (ja) | 2005-06-15 | 2005-06-15 | 車両用排気消音装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006348822A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008196405A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Toyota Motor Corp | 排気系弁構造 |
JP2010065535A (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-25 | Honda Motor Co Ltd | エンジンの排気装置 |
JP5692686B1 (ja) * | 2014-03-03 | 2015-04-01 | 株式会社トヨックス | 可撓管 |
KR101846561B1 (ko) | 2012-08-07 | 2018-04-06 | 현대자동차주식회사 | 머플러용 배기 가변밸브 장치 |
-
2005
- 2005-06-15 JP JP2005175198A patent/JP2006348822A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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A621 | Written request for application examination |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090901 |