JP2006347847A - 石油コークスの燃焼および炭酸ガス回収方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】石油コークスを燃焼させる際に効率良く低コストで炭酸ガスを分離可能な方法および装置を提供する。
【解決手段】炭酸ガス含有ガスと酸素富化空気との混合ガスを得るガス混合工程;この混合ガスを用いて石油コークスを燃焼して燃焼ガスを得る燃焼工程;この燃焼ガスの一部を、前記炭酸ガス含有ガスとしてガス混合工程に供給するリサイクル工程;および燃焼ガスの残部に含まれる炭酸ガスを液化する液化工程を有する石油コークスの燃焼および炭酸ガス回収方法。炭酸ガス含有ガスと酸素富化空気との混合ガスを得るガス混合手段;この混合ガスを用いて石油コークスを燃焼して燃焼ガスを得る燃焼手段;この燃焼ガスの一部を、前記炭酸ガス含有ガスとしてガス混合工程に供給するリサイクル手段;および燃焼ガスの残部に含まれる炭酸ガスを液化する液化手段を有する石油コークスの燃焼および炭酸ガス回収装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、石油コークスの燃焼およびこの燃焼によって発生する炭酸ガスを回収する方法および装置に関する。
従来、ガソリン、灯油、重油など石油由来の燃料は、様々な燃焼機器により燃焼され多くはエネルギーとして使用された後、炭酸ガスを多く含む燃焼ガスはほぼそのまま大気中に放出されてきた。また、減圧残油をコーカーで分解し、軽質化して炭素分を低減した分解油は燃料油として燃焼した場合、その排ガス中の炭酸ガス分は低減されるものの、一方でコーカー残渣である石油コークスも燃料として使用されるため、結局、減圧残油からの炭酸ガスの総排出量を低減することにはならない。
石油系燃料など、化石燃料の燃焼に由来する炭酸ガスを地球温暖化対策として回収する場合には、従来技術として、PSA(Pressure Swing Absorption)法、膜分離法、アミン吸収法などが提案されている。例えば、PSA法は特許文献1に、膜分離法は特許文献2に、アミン吸収法は特許文献3に開示されている。
しかし、石油コークスの燃焼分野では、前記のような炭酸ガス分離・回収装置は適用されていないのが現状である。
特開平6−327936号公報 特開平6−99035号公報 特開平8−257355号公報
従来のように通常の空気燃焼を行う場合、燃焼ガス中の窒素濃度は炭酸ガス濃度よりはるかに高い。このため、仮に、燃焼ガスから炭酸ガスを分離しようとすると、前記のいずれの炭酸ガス回収方法を採用するにせよ、余分な窒素を多量に含む大量の燃焼ガスを処理しなければならない。また、炭酸ガス回収後のオフガスは大気中に排出されるため、窒素酸化物や硫黄酸化物などを含有する大量の燃焼ガスからそれらを除去する設備が必要となり、処理エネルギーとコストが掛かるなど課題が多い。このような事情が、石油コークスの燃焼分野において炭酸ガスの分離・回収は実用化していない一因となっている。
本発明の目的は、石油コークスを燃焼させるにあたり、効率良く低コストで炭酸ガスを分離することのできる方法および装置を提供することである。
本発明により、炭酸ガス含有ガスと酸素富化空気との混合ガスを得るガス混合工程;
該混合ガスを用いて石油コークスを燃焼して燃焼ガスを得る燃焼工程;
該燃焼ガスの一部を、該炭酸ガス含有ガスとしてガス混合工程に供給するリサイクル工程;および
該燃焼ガスの残部に含まれる炭酸ガスを液化する液化工程
を有する石油コークスの燃焼および炭酸ガス回収方法が提供される。
燃焼エネルギーを有効に活用するために、上記方法が、前記燃焼工程で発生する燃焼熱を利用して発電を行う発電工程
をさらに有することが好ましい。
本発明により、炭酸ガス含有ガスと酸素富化空気との混合ガスを得るガス混合手段;
該混合ガスを用いて石油コークスを燃焼して燃焼ガスを得る燃焼手段;
該燃焼ガスの一部を、該炭酸ガス含有ガスとしてガス混合工程に供給するリサイクル手段;および
該燃焼ガスの残部に含まれる炭酸ガスを液化する液化手段
を有する石油コークスの燃焼および炭酸ガス回収装置が提供される。
上記装置において、燃焼エネルギーを有効に利用するために、前記燃焼手段がスチームを発生可能なボイラであり、
該スチームによって駆動されるスチームタービン発電装置をさらに有することが好ましい。
本発明により、石油コークスを燃焼させるにあたり、効率良く低コストで炭酸ガスを分離することのできる方法および装置が提供される。
本発明においては、炭酸ガス含有ガスと酸素富化空気との混合ガスを用いて石油コークスを燃焼させる。燃焼ガスの一部をリサイクルしてこの炭酸ガス含有ガスとする。
〔酸素富化工程〕
支燃性ガスとして空気をそのまま使用すると炭酸ガスの回収・液化の工程で低濃度の炭酸ガスを含有する燃焼ガスから大量の窒素を分離除去しなければならず効率が悪い。このため、本発明では支燃性ガスとして空気から予め窒素を分離除去した酸素富化空気を使用する。この酸素富化空気は、深冷分離法、PSA法あるいは膜分離法など公知の酸素富化装置を適宜用いて得ることができる。例えば、深冷分離法あるいは深冷分離法と膜分離法の併用による酸素富化空気製造装置を利用することができる。
酸素富化空気の酸素濃度は可能な限り高いほうがよく、燃焼ガス中の炭酸ガスの液化工程の効率の観点から、好ましくは80容量%以上、より好ましくは90容量%以上、さらに好ましくは95容量%以上とする。
〔混合工程〕
酸素富化空気と、炭酸ガス含有ガス(リサイクルされる燃焼ガス)とを混合するガス混合手段としてガス同士を混合する公知のガス混合手段を適宜用い、上記混合を行うことができる。ガス混合手段として、例えば、上記二つのガスが流れる配管同士を接続して配管内で混合を形成することができる。
酸素富化空気と炭酸ガス含有ガスの混合比は、高濃度酸素による燃焼温度の上昇や、低濃度酸素による不完全燃焼の発生を優れて防止する観点から、通常の空気燃焼と同様の燃焼状態を得ることのできる程度の混合ガス中酸素濃度が得られるように決めることが好ましい。具体的には、不完全燃焼の抑制の観点から、混合ガス中の酸素濃度が好ましくは15容量%以上、より好ましくは20容量%以上、さらに好ましくは21容量%以上になるように混合する。また、燃焼温度の上昇を抑制して高温による装置劣化を抑制する観点から、および、混合ガスの流速の低下を防止して酸素と石油コークスとの優れた均質混合状態を得、その結果優れた完全燃焼状態を得る観点から、混合ガス中の酸素濃度が好ましくは30容量%以下、より好ましくは27容量%以下、さらに好ましくは25容量%以下になるように混合する。
例えば、酸素富化空気の酸素濃度を90〜100容量%、混合後の酸素濃度21〜25容量%、燃焼ガス中の残存酸素濃度を3容量%とした場合、炭酸ガス含有ガスに対する酸素富化空気の比率は19〜23容量%となり、この場合の混合ガスの組成はおよそ、酸素21〜25容量%、炭酸ガス71〜76容量%、窒素0〜4容量%程度とその他微量の硫黄酸化物および水分となる。
〔燃焼工程〕
石油コークスとしては、公知の石油コークスを適宜用いることができる。石油コークスは、減圧蒸留残渣をフルードコーキングプロセス(Fluid Coking Process)やディレードコーキングプロセス(Delayed Coking Process)などのコーカーで分解した際に、コーカーの残渣として得ることができる。
燃焼工程では、燃焼ガス中の酸素の濃度が好ましくは0容量%以上、より好ましくは2容量%以上であり、好ましくは10容量%以下、より好ましくは6容量%以下、さらに好ましくは4容量%以下となるように上記混合ガスを燃焼手段に供給して石油コークスを燃焼し燃焼ガスを得る。
例えば純酸素によって石油コークスを燃焼させることによっても余分な窒素を含まない燃焼ガスを得ることができるが、この場合、燃焼温度が高くなり、ボイラ等の燃焼手段に高い耐熱性が要求され、燃焼手段が高価なものとなる。これに対し、本発明では、燃焼ガスをリサイクルして通常の空気と同程度の酸素濃度となるように調製した混合ガスで石油コークスを燃焼することが可能となり、窒素が実質的に存在しない場合であっても、酸素が炭酸ガスで希釈されるため、通常の空気燃焼と同様の燃焼手段で燃焼を行うことが可能となる。すなわち、空気を用いて石油コークスを燃焼させる公知の燃焼手段を用いて燃焼を行うことが可能となる。
公知の燃焼方式として、例えば、固定床燃焼方式、流動床燃焼方式、噴流床燃焼方式があり、それらのボイラ構造としてはそれぞれストーカ焚ボイラ、流動床ボイラ、微粉炭焚ボイラがあるが、いずれの方式のボイラも燃焼手段として用いることができる。
この混合ガスで石油コークスを燃焼することにより、例えば、炭酸ガス87〜97容量%、酸素2〜4容量%、窒素0〜10容量%、その他微量の二酸化硫黄、窒素酸化物および水分等を含む組成の燃焼ガスが得られる。
また、燃焼の場に窒素が存在することが抑制されるので、窒素酸化物の生成が抑制され、脱硝設備を不要とすることができるという利点もある。さらに、石油コークスを燃焼するため、石炭や重油などの燃料を使用する場合に比べて燃焼ガス中の水分が非常に低く、炭酸ガスを液化する前の脱水処理を省くことも可能となる。
〔リサイクル工程〕
リサイクル工程では、燃焼ガスの一部を、前記炭酸ガス含有ガスとしてガス混合工程に供給する。このために燃焼手段出口の燃焼ガスの一部を分岐して混合工程に戻し、炭酸ガス含有ガスとして用いることができる。リサイクル手段は、燃焼ガスを分岐し、混合手段まで導くラインと、リサイクルガスを適宜昇圧するブロワ等によって形成できる。
このリサイクルガスは、例えば、炭酸ガス87〜97容量%、酸素2〜4容量%、窒素0〜10容量%、その他微量の二酸化硫黄、窒素酸化物および水分等を含有する。
リサイクル比(燃焼手段出口の燃焼ガス量に対するリサイクルする燃焼ガスの量の比)は、リサイクルガスと酸素富化空気との混合ガス中の酸素濃度が所望の値になるように適宜設定できる。例えば、酸素富化空気の酸素濃度95容量%、燃焼ガス中の酸素濃度3容量%、混合ガスの酸素量25容量%とすると、リサイクル比は、約76容量%となる。
〔液化工程〕
液化工程では、燃焼ガスの残部(リサイクルのために分岐したガス以外の部分)に含まれる炭酸ガスを液化する。本発明では、燃焼ガス中の炭酸ガス濃度を高くすることができるので、この燃焼ガスから容易に液化炭酸ガスを得ることができる。
炭酸ガスを液化する方法としては公知の炭酸ガス液化方法を適宜採用できる。例えば、一部が分岐された後の燃焼ガスを、圧縮および冷却して炭酸ガスを液化することができる。この圧縮・冷却の際に液化しなかった残存ガスの主成分を酸素とすることができるので、それを有効利用する観点から、空気分離器の入り口に戻して酸素富化空気製造に利用することが好ましい。また、炭酸ガスが液化する際に、燃焼ガス中に含まれる硫黄酸化物も液化するので、排気ガスに含まれる形で硫黄酸化物が大気に排出されることを防止できる。さらには、炭酸ガス液化の際に窒素酸化物も液化しうる。
液化した炭酸ガスを地中貯留や海洋隔離すれば、硫黄酸化物や窒素酸化物などの微量成分を含んだ液化炭酸ガスを固定化することができ、炭酸ガス、硫黄酸化物および窒素酸化物を大気放出せずにすむ。
〔発電工程〕
コークスを燃焼させる際の燃焼熱を有効に利用するために、燃焼熱によって発電を行うことができる。例えば、燃焼手段としてスチームを発生可能なボイラを用い、ボイラによって発生したスチームでスチームタービン発電装置を駆動して、発電を行うことができる。スチームタービン発電装置としては、スチームを利用して発電を行うことのできる公知のスチームタービン発電機を適宜用いることができる。
コーカーから得られるコークスを上記のように燃焼させ、炭酸ガスを回収すれば、減圧蒸留残渣をコーカーで分解し軽質化することによって含有炭素分を低減し燃焼時の炭酸ガス排出量を低減すると共に、コーカー残渣である石油コークスを燃焼し、燃焼ガスとしての高濃度炭酸ガスを直接液化し回収して地中貯留などで固定化することが容易となり、石油系燃料からの炭酸ガス総排出量を削減することができる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1は、ディレードコーカーから得られる石油コークスを上記方法によって燃焼させ、発生する炭酸ガスを液化炭酸ガスとして回収する装置のフロー図である。
ディレードコーカー1に減圧残油が供給され、分解油と石油コークスが得られる。石油コークスは中位粒径50μm程度に粉砕したうえで、微粉炭焚ボイラ3に供給される。ボイラの炉内温度は、1,400〜1,500℃程度である。
一方、深冷空気分離法による空気分離装置2において、空気が分離されて、酸素濃度99.5容量%の酸素富化空気が得られる。空気分離装置2からは別途、窒素を主成分とするガスが大気へ放出される。酸素富化空気の配管と炭酸ガス含有ガスの配管(燃焼ガスリサイクルライン8)からそれぞれ酸素富化空気と炭酸ガス含有ガスが混合器(配管合流部)7に供給され配管内で混合される。このときの酸素富化空気量:炭酸ガス含有ガス量の比は容量基準で22:78であり、このときの酸素濃度は24容量%となる。これらの混合ガスは微粉炭焚ボイラ3に供給される。
ボイラ3の燃焼炉には、燃焼ガス中の酸素濃度が3容量%となるように混合ガスが供給され、石油コークスが上記混合ガスによって燃焼される。この燃焼ガスは、炭酸ガス96.5容量%、酸素3容量%、窒素0.5容量%、その他微量の二酸化硫黄、窒素酸化物および水分を含有する。ボイラにはスチーム発生用の水が給水されスチームが発生し、このスチームがスチームタービン発電装置4に導かれ、ここで発電が行われる。
ボイラ3から排出された燃焼ガスは分岐され、その一方は炭酸ガス含有ガスリサイクルライン8により燃焼ガスの78容量%がリサイクルされ、他の一方は電気集塵機5を経て圧縮冷却式の炭酸ガス液化装置6に導かれ液化される。また、燃焼ガス中に含有していた微量の二酸化硫黄を主成分とする硫黄酸化物も同時に液化され液化炭酸ガス中に溶解される。このとき液化しなかった残存ガスの酸素濃度は86容量%であり、酸素回収ライン9により空気分離装置2の入口に供給され、酸素富化空気の原料として利用される。
炭酸ガス液化装置6から回収される液化炭酸ガスは、不図示の貯蔵タンクに一旦貯蔵された後、専用の運搬車両によって帯水層貯留地点まで運搬され圧入されて固定される。
〔比較例1〕
比較例として、図2に示される、従来の石油コークス燃焼による発電方式で、排出される炭酸ガスをアミン吸収式回収法で回収する例を示す。
実施例1と同様、ディレードコーカー21から石油コークスが微粉炭焚ボイラ23に供給される。
微粉炭焚ボイラ23には、燃焼ガスで予め加熱された空気が供給される(図において予熱に係る設備は省略)。このとき、実施例1と同様燃焼ガス中の酸素の濃度が3容量%となるように、空気が供給される。
燃焼ガスは、その熱によってスチームを生成しスチームタービン24を作動させて発電する一方、燃焼ガス中の炭酸ガスが回収されそれ以外の燃焼ガスは大気中へ放出されるため、有害物質を予め除去しておく必要がある。すなわち、微粉炭焚ボイラ23から出た燃焼ガスは、脱硝装置31で窒素酸化物が除去され、電気集塵機25で粉塵が除去され、脱硫装置32で硫黄酸化物が除去され、アミン吸収式炭酸ガス回収装置33で炭酸ガスが回収される。この後、炭酸ガス液化装置26にて回収された炭酸ガスが液化される。炭酸ガス回収装置33のオフガスは排煙塔34により大気中へ放出される。炭酸ガス液化装置26から回収される液化炭酸ガスは、不図示の貯蔵タンクに一旦貯蔵された後、専用の運搬車両によって帯水層貯留地点まで運搬され圧入されて固定される。
実施例1および比較例1のそれぞれについて、石油コークス1,000kgを燃焼する場合の、空気供給量、ボイラへの酸素富化空気(実施例1)もしくは空気(比較例1)の供給量、および燃焼ガス(実施例1についてはリサイクル分を除く、すなわち集塵機5に供給される燃焼ガス)の流量、組成流量および組成を表1に示す。
実施例1の場合、燃焼ガス中に窒素と窒素酸化物を含有しないため、そのまま液化することが容易であり、しかも生成する硫黄酸化物は液化工程前に除去する必要がなく、液化時に液化炭酸ガス中に混入したままでよい。従って、脱硝工程も脱硫工程も必要ない。
一方、比較例1では、炭酸ガス以外のガスは大気中に放出するため、予め有害成分である硫黄酸化物と窒素酸化物を除去しておく必要がある。その処理量は、表1に示すように、石油コークス1トン当たり10,370Nm3(Nm3は0.10MPa、0℃に換算した立方メートルを意味する)であり、供給空気量と同量の気体が脱硝工程、脱硫工程を経なければならない。すなわち、実施例はそれらの処理に掛かる所要エネルギーが削減できると共に、処理コストも小さく経済的に有利である。
Figure 2006347847
本発明は、石油コークスを燃焼する際に好適に用いられ、炭酸ガスの大気放出防止に効果的である。
本発明の方法を好適に実施しうる装置のフロー図である。 比較例で用いた装置のフロー図である。
符号の説明
1、21 ディレードコーカー
2 空気分離装置
3、23 微粉炭焚ボイラ
4、24 スチームタービン発電装置
5、25 電気集塵機
6、26 炭酸ガス液化装置
7 混合器(配管合流部)
8 燃焼ガスリサイクルライン
9 酸素回収ライン
31 脱硝装置
32 脱硫装置
33 アミン吸収式二酸化炭素回収装置
34 排煙塔

Claims (4)

  1. 炭酸ガス含有ガスと酸素富化空気との混合ガスを得るガス混合工程;
    該混合ガスを用いて石油コークスを燃焼して燃焼ガスを得る燃焼工程;
    該燃焼ガスの一部を、該炭酸ガス含有ガスとしてガス混合工程に供給するリサイクル工程;および
    該燃焼ガスの残部に含まれる炭酸ガスを液化する液化工程
    を有する石油コークスの燃焼および炭酸ガス回収方法。
  2. 前記燃焼工程で発生する燃焼熱を利用して発電を行う発電工程
    をさらに有する請求項1の方法。
  3. 炭酸ガス含有ガスと酸素富化空気との混合ガスを得るガス混合手段;
    該混合ガスを用いて石油コークスを燃焼して燃焼ガスを得る燃焼手段;
    該燃焼ガスの一部を、該炭酸ガス含有ガスとしてガス混合工程に供給するリサイクル手段;および
    該燃焼ガスの残部に含まれる炭酸ガスを液化する液化手段
    を有する石油コークスの燃焼および炭酸ガス回収装置。
  4. 前記燃焼手段がスチームを発生可能なボイラであり、
    該スチームによって駆動されるスチームタービン発電装置をさらに有する請求項3記載の装置。
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